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2011年7月13日 第2回産業保健への支援の在り方に関する検討会

○日時

平成23年7月13日(水)
13:00〜15:00


○場所

金融庁共用第一特別会議室


○議事

○古田職業性疾病分析官 それでは、時間になりましたので始めさせていただきます。本日は、大変お忙しい中ご参集いただきましてありがとうございます。ただいまより、「第2回産業保健への支援の在り方に関する検討会」を開催いたします。委員のご出欠状況です。前回やむを得ずご欠席だったのですが、土肥委員にご参加いただいています。三井化学株式会社本社健康管理室長統括産業医の土肥委員でございます。
○土肥委員 よろしくお願いいたします。土肥でございます。
○古田職業性疾病分析官 本日は堀江委員がご欠席です。配付資料の確認をさせていただきます。最初に議事次第が1枚あります。それから、資料1としまして、第1回の検討会のときのまとめの資料です。資料2ですが、「産業保健への支援体制の現状」ということで、これは前回の資料3と全く同じものです。都道府県産業保健推進センターやメンタルヘルス対策支援センター、地域産業保健センターがどういう業務をやっているかを説明した資料です。それから、資料3は「健康診断実施状況」ということで、労働者健康状況調査の結果の一部です。資料4が「第2回産業保健への支援の在り方に関する検討会検討事項」という1枚物です。本日お配りしています資料は以上です。
 それでは、議事進行につきましては、座長の相澤先生にお願いします。
○相澤座長 お暑い中どうも今日はありがとうございました。本日の議題に入りたいと思います。まず、配付資料の説明をお願いしたいと思いますので、資料1〜3の説明をお願いします。
○古田職業性疾病分析官 それでは、資料1、前回のまとめです。大きくテーマは3つありまして、それぞれをまとめていますので、紹介させていただきます。
 まず、1頁に「産業保健をとりまく現状と課題」ということで、前回の意見をいくつか挙げています。その次の2頁に、まとめということで四角の枠の中にまとめています。この部分を読み上げさせていただきます。「事業場の大部分は労働者50人未満の小規模事業場であるが、産業保健は労働者数50人を境に段階的な格差が生じている。小規模事業場は労働者の健康問題に対して関心が低く、産業保健が貧弱であり、労働者の健康管理は十分でない。健康診断や健診後の事後措置、長時間労働者に対する面接指導など、労働者の健康確保のための措置を実施していない事業場も少なくない。健康診断については派遣労働者等の非正規労働者にも留意する必要がある。産業医活動については、産業医による健診結果の指導等が十分に行われていない例があり、産業医活動の充実を図ることが必要である。」
 続きまして、2つ目のテーマ「産業保健推進センター等産業保健への支援体制の現状と課題」ということで、3頁に前回の意見をいくつかまとめて挙げています。4頁も同じです。それらをまとめたものとして5頁の四角の枠の中にまとめています。この部分も読み上げさせていただきます。
 全般的なことですが、「近年の変更により、中長期的視点に立った継続的な産業保健活動について不安と困難さがある。また、都道府県での産業保健活動の格差が危惧される。」都道府県産業保健推進センターについて。「推進センターの研修等は産業医等に活用されている。また、推進センターの運営に関しては医師会が協力するなど連携が行われている。推進センター廃止後の研修等への影響は、現時点では明確ではないが、マンパワー不足による研修会開催への影響が懸念される。また、推進センター廃止により、医師のモチベーションが下がった。」
 メンタルヘルス対策センターについて。「メンタルヘルスセンターに関しては、国をあげて自殺予防、メンタル対策に取り組むことは重要であるが、国の本気度が薄く思える。また、メンタルセンターは推進センター同様に医師会との連携が行われているが、その状況は都道府県医師会によってさまざまである。」地域産業保健センターについて。「最近の急激な変更で、事業展開に混乱が生じ、効率が悪くなっている。また、国の長期的な方針や方向性がよくわからない。事業内容では、個別訪問指導が事業のメインからはずされるなど、労働衛生の3管理のうち2管理が手薄になっている。事業が都道府県単位になったために地区医師会と監督署の協力関係が薄れる懸念がある。」以上が2つ目のテーマです。
 それから、6頁が前回の3つ目のテーマ「今後の産業保健への支援体制の在り方」です。6頁と7頁の上あたりまでにいくつか項目をまとめていますが、それらをまとめたものとして7頁の四角の枠の中です。
 「小規模事業場の労働者の健康管理は重要であり支援を充実すべきである。小規模事業所に対する支援の中長期の基本的な考え方を示し、関係者がそれを検証しながら進めていくことが必要である。産業保健推進センター、メンタルヘルス対策支援センター及び地域産業保健センターの3つの事業はよく連携して統括的に運営されることが望ましい。また、メンタルヘルスに関する事業は分けないで行うべきである。地域産業保健センターは地域に根付いた活動が必要。そのため、地域の実情に応じて事業実施者が裁量をもって取組めるようにするなど、地域のニーズを踏まえたきめ細かいサービスを提供できる事業となるような条件整備が必要である。地域の特性に応じた事業内容を構築できるよう、契約単位の見直しについても検討すべきである。地域産業保健事業の実施に当たっては行政との連携及び行政のきめ細かい配慮が必要である。小規模事業場への指導については、行政が第一義的な責任をもって主体となって推進すべきである。」以上が前回のまとめ、資料1です。
 それから、資料2は、前回の資料3と同じもので「産業保健への支援体制の現状」として、都道府県産業保健推進センター、地域産業保健センター、メンタルヘルス対策支援センターの業務内容を説明した資料です。説明は省略させていただきます。
 資料3です。平成19年労働者健康状況調査の実施結果の中の、定期健康診断関係のデータです。2頁と3頁は前回も同じ表を出しています。事業場で定期健康診断を実施しているとかしていないとか、それから、異常があった労働者がいる事業場の割合はどうかとか、そういった表です。
 4頁、最後の頁を見ていただきます。前回のご意見の中で、小規模事業場も含めて有所見率がどうなのかという資料があれば次回提出することとしていました。平成19年の労働者健康状況調査で企業規模別あるいは事業所規模別の受診率、有所見率のデータがありましたので、こういった状況になっているということで提出させていただきます。受診率は大体93%ぐらいで、有所見率は平均すると40.5%で、事業所規模によって多少違いがあるということになっています。
 資料4につきましては後ほどまた説明させていただきます。資料の説明は以上です。
○相澤座長 どうもありがとうございました。前回ご議論いただいたことを事務局でまとめていただいて資料1になっていますが、この内容でよろしいでしょうか。それでは、そのほかいま1から3までの資料でお気付きの点とか、ご質問がありましたらお願いします。よろしいでしょうか。それでは、資料4で、本日の議論の検討事項、このご説明をお願いします。
○古田職業性疾病分析官 資料4、今日の検討事項ということです。一応私から読み上げさせていただきます。
 1 産業保健支援体制全般について。労働者の大部分は小規模事業場に属しており、また、小規模事業場における産業保健に対する認識や取組の実態等を考慮すると、これまで以上に小規模事業場向けの支援を強化すべきではないか。地域の産業保健活動(健診の実施等の状況)、産業医の活動(活動内容や訪問回数等)について、より詳細に把握し支援対策に反映させるために、定期的な調査による評価を実施すべきではないか。
 2 主な支援事業の今後のあり方について。(1)産業保健推進センター。小規模事業場への支援を強化すべきではないか(作業環境管理と作業管理に関する指導、地産保で活動する医師と保健師への一般研修の実施)。教育に使用する貸し出し教材の確保・充実を図ることが必要ではないか。(2)地域産業保健センター。メンタルヘルスの新たな枠組み(ストレス症状を有する労働者に対する医師による面接指導制度)に十分対応できるように体制の強化を図るべきではないか(メンタルヘルスに対応できる人材の確保、保健師の活用拡大等)。地域産業保健センターの重点事業(健診結果の医師の意見、過重労働・メンタルヘルス)のほか、地域特性に応じた事業を行いやすくすべきではないか。(3)メンタルヘルス対策支援センター。地域により医師会との連携が不十分な場合もあり、計画的に連携を図る必要があるのではないか。地域産業保健センターで活動する医師と保健師へのメンタルヘルス研修を強化することが必要ではないか。(4)支援事業の在り方。将来的には、上記の支援事業を、「研修事業」と「支援事業」に分けてなどにより整理統合し、それぞれ適切な実施主体が運営することを検討すべきではないか。
 3 地域の支援事業の総合調整の必要性。地域の支援事業を総合調整する機能が必要ではないか。上記の機能の具体的内容としては、支援事業の調整や進行管理、研修等の企画や評価、活動実態の調査とすべきではないか。以上です。
○相澤座長 どうもありがとうございました。今日ご検討いただきたい内容は、一応これを全部網羅したいということですので、よろしくお願いします。特に後半で非常に大事なところがいくつかあると思います。それでは、逐次、1番から進めたいと思います。 
○鈴木労働衛生課長 補足説明してもよろしいですか。すみません、前回欠席しまして申し訳ございません。この資料4は、いわゆる論点整理のようなものですが、必ずしも第1回の検討会のご発言だけで構成しているものではありません。その理由は、昨年の事業仕分け以降、産業保健推進センターの集約、地産保の一部事業の産業保健推進センターへの移行、こういったことでさまざまな方面からさまざまな意見をいただいています。そういったものも含めてこの検討会では当然ご議論いただくわけですので、前回の発言の要旨に加えまして、労働衛生課としてそういった方面からいただいたご意見を基に、この論点に挙げられるものを追加しています。逆に言いますと、前回のもので契約の話とか、それから、いわゆる会計検査院などの関係もあって、いろいろそれをどうしていくのだというのもあります。ちょっとそういった部分を書ききれていないところもありますが、それは追加でご発言いただければと思っています。あとはまた、議論の途中で随時、補足説明させていただきます。
○相澤座長 どうもありがとうございました。それでは、1番の産業保健支援体制全般についてです。これは前回もご議論いただいたことですが、小規模事業場における産業保健に対する認識や取組の実態等を考慮すると、非常に強化しなければいけないのではないかということと、地域の産業保健活動、産業医の活動について、より詳細に把握して支援対策に反映させるために定期的な調査による評価を実施すべきではないかということです。これについて何かご意見がありましたらお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○武田委員 小規模事業所における産業保健活動に対して支援を強化すべきではないかという点で、ほぼそれでいいと思うのですが、ただ、内容は考えていかなければいけないだろうなと思っています。もともと特別会計で行っている事業でして、労災保険に寄与すべきことを念頭に置くべきと思っています。受皿があるからといって安易に地域産業保健センターを使うような法的な枠組みを先に作ってしまうのは好ましくないのではと思います。やはり、こういうことをやってどういうふうに寄与できるのかというところを考えておかなければいけないのではないかなと思います。
 それから、小規模事業所の活動を支援していかなければいけないと思うのですが、やはり安全衛生活動は事業者責任として取り組むべき内容で、そのコストについては、未来永劫にずっと小規模事業所であれば、地産保を使っていれば無償で何でもできるという体制はまずいのではないか。産業医の先生、地域の先生方もボランティアで取り組んでいただいているのですが、やはり、安全衛生活動で必要な部分は事業者が負担する部分も出てきていいのではないかなと思います。確かに、導入部分だとかどこへ相談していいかわからないとか、いろいろお手伝いすべきことはありますが、永続的にここを使っていればいいという形ではないのではないかと思います。
○相澤座長 ありがとうございました。道明委員どうぞ。
○道明委員 こういう50人未満の所は地産保でいままでやられていたわけですが、それがいま、都道府県で一括りになってしまったために、逆にきめの細かさがなくなってきたわけです。ただ、郡市医師会のほうが地元の個人運営の企業のことはよくわかっているわけですね、監督署と連携して。だから、まとめることになって逆にそれが不可能になってきたということではないかなと思います。
○武田委員 以前、都道府県にまとまることによって効率的に費用配分ができるとか、運用がやりやすくなるとかというメリットがあるとお聞きしたのですが、そういうわけではないということですか。
○道明委員 そうですね。だから、逆にそういうことで各郡市医師会のモチベーションも落ちていますし、要するにやる気がなくなっている所が全国から見たら非常に多いのではないかなと思います。だから、都道府県医師会で地産保を蹴っているところが結構ありますから、それがその表われだと思います。
○今村委員 武田委員のおっしゃったことはもう総論としてはそのとおりだと思います。ただ、小規模事業場の事業主の責任で費用をといった場合に、現実的にはやはりいまの非常に厳しい経済環境の中で、そこまでなかなか事業主としての責任を果たすことができない。だから、理念としてはそうなのだけれども、実際上できないというところが問題になっているので、それはやはり、そういった所に対して国がどういろいろな仕事をしていくかということになるのか、どこまでが国の責任で、どこまでが事業主の責任かという、そういう話なのかなと思いながら伺っていました。総論としてはおっしゃるとおりだと思うのですが、現実的にはそのままだと事業主が自分の小さな事業場の労働者のためにはなかなかそういうことをしてこなかったし、これからもなかなか難しいのかなと思っています。
 それから、道明先生がおっしゃったことはもうそのとおりで、前から私どもも申し上げていますが、1つの大きな問題は、制度変更がものすごく急激に起こっていることです。ある一定の期間を置いて、将来的には大きな県単位での実施ということはあり得るかもしれないという議論だったのです。ですから、県の中の郡市単位で事業に非常な温度差があって、一生懸命取り組む所はそうだけれども、そうでない所もあるという県も確かにあったので、そういう県については、県単位で1つの事業を実施すればより効率的に県内が同じようなサービスを提供できるのではないかと、そういう議論は確かにあったのです。ただ、あまりに突然の、急激な制度変更だったために、大きな混乱とモチベーションの低下が起こっているのが現状です。
○市川委員 私も、先ほどの武田委員のご発言についてはそのご趣旨はよく理解できるものです。しかし、この検討会の中で、費用負担の在り方にまで踏み込んだ議論はまだしていませんし、そういう問題になりますと、そもそも労災保険だけに頼っているのがいいのかという別の議論も出てきますので、この検討会の範囲がなかなか難しくなってくると思います。今回の検討会のまとめの中に盛り込むのは費用負担の在り方ではなく、この支援体制の在り方が中心であると考えます。
 それと、もう1つなのですが、まとめの文章を書かれるときに、前書きには、産業保健の重要性、小規模事業場や非正規労働者の皆さんに支援が行き届いていないという分析を記載いただいて、その上で支援体制という各論に入っていくという報告の作りにしていただきたいと思います。以上です。
○鈴木労働衛生課長 いま、冒頭の武田委員のご発言をめぐっていくつかご意見がありましたが、労働衛生課として少し思い当たる節と言いますか、以前から指摘されていることがあります。地産保は50人未満を対象にやっているわけですが、そういう所で産業医の資格のある先生方が頑張っても、なかなか事業主の方が次なる取組に反映させてくれないので、そこはやはり行政の責任できちんと受け止めてやってもらわないと困る。ですから、従来、労働局にしても監督署にしても、委託すればしっぱなしで、そのフォローというか、行政としての責務を果たしていなかったという耳の痛いご指摘がありました。
 この地産保は、例えば法的には産業医の選任義務のない事業所を支援するということでできているわけですので、やはりその範囲に止まるのだとは思うのです。法的な義務のある一般的な健康診断後の意見聴取にしても、ルーチンのものについてどんどん小規模を支援していくべきだということにはやはりならないのです。産業医ならではの活動が小規模ではなかなか確保できないので、そこはもっと強化すべきところがあることは間違いないと思うのです。何でもかんでもすべて支援するのではなくて、行政がやるべきところは、そういった活動を基に、問題があればそこは法的根拠をもってきちんとやっていただくようにするという、そのバランスは確かに必要ではないかなと思っています。
○土肥委員 私もこの小規模事業所という言い方、書きぶりが、これは明確に言えば、50人未満の産業医の選任義務のない事業所を指しているのか、それとも、70人でも小規模と言うのかというので全然枠組みが違ってくることです。50人以上は産業医の選任義務があってそれはきちんとやれと書いてあるわけですから、そこにサービスを無料でと言うか、コストの話は別ですが、提供していくということは、いま存在している事業主の責務が無料に置き換わっていくようなことが起こると、ほかのそのサービスを提供している側に対してもおかしな話になりますから、ここはやはりはっきりと選任義務がどうかということで分けるべき部分ではないかなと思うのです。そうしておかないと。そこのところはきちんと国が費用を出して何らかのアプローチをしていくのだと。それも、ある一定の限定されたサービスを提供していくという仕組みがある。50人以上の所は、当然事業主責任としてきちんとやっていくということになるのです。小規模と言った場合にそこをやはり明確にしておかないと、後々の議論でどこまでが小規模かという話で混乱を招くおそれがあるかなという気がします。
○相澤座長 そういう大変大事な指摘だと思います。そういう理解でよろしいですね。
○鈴木労働衛生課長 事務局としては、まさに50人未満ということで想定して書いています。
○相澤座長 それでは、今後はそういったことで。
○藤森委員 小規模と大規模で、小規模は先ほど武田先生がおっしゃったみたいに、もうそんなの最後まで面倒は・・、最初の導入だけで・・という話があって、土肥先生のほうからは70人、50人、・・それはそのとおりなのですが。私たちがいろいろと中小零細等を見ていくと、やはり大企業はどこをもって成り立っていくかというのを非常に思うのです。私の個人的な意見ですが、大規模になっているから、それ以外は・・もう自分らは食べていけるから、これはもういらんよという市場原理主義的な弱肉強食的なことを言ってしまうと、こういう産業保健とか、医療的な、もしくは教育もあるかもしれませんが、ほとんど日本はどうなるのか、その辺のところは非常に難しいというか寂しいというか、ちょっと問題が出てくるかなということになってくるわけです。その辺のところはある程度の範囲が決められなければいけないのですが。
 ただ、小規模と言っても無尽蔵に・・ということはもちろんそうですし、ただ、大規模という企業さんの中のそれの多くの収入とか、その辺はどこからもってきたのかというところは、自分たちだけがはっきり言うて努力しているわけではなくて、やはり、下のほうにその分を押しつけて、はっきり言えば自分たちがいい目をしていると言うか、儲けているという面も多々あるというのが、私たちとしては見えてくると言うか、そう思うわけです。「いや、我々は努力している」とおっしゃるのだと私は思うのですが、その辺のところは、こういう産業保健までどこまで入れるのだということをちょっとやはり考えていただいたらいかがですか。これもはっきり言ってアメリカ的にクリアカットに、教育でも何でも医療でもすべてやはりスパーンと切って、金がある者、無い者とするべき的なものだとお考えなのですかね。
○土肥委員 それは重要なことでして、逆に50人未満とそれ以外という切り分けが無理だとおっしゃっているのだと私には聞こえるのですが、それは中規模は中規模としてこの枠組みでいくのか、この枠組み以外で何か支援策を講じるのかということは当然必要です。いまの産業保健、地産保がいままで供給してきたサービスをすべての、では100人までいくのか、200人までいくのかというのは非常に難しい議論ですから、それはやはり50人であって、そこから上の部分には別の支援、いままで厚生労働省が行ってきた、例えばいろいろな支援体制の構築があったわけですから、それをきちんと枠組みとして全体が埋まるようにしていくということが必要なのだと思います。
○武田委員 私がいちばん危惧しているのは、タダのサービスをやることによって事業者責任というか、事業者が自分で安全衛生活動をやらなければいけないという思いがなくなってしまうのが困ると思うのです。こういうことが必要なのだけれども、自分たちにはできないから手伝ってほしいという立場だったら、いくらでもウェルカムだと思うのですが、もう任せたら任せっきりで自分たちは知らないと、一応はやっていると、そういう態度にならないようにしたいなと思っています。
○藤森委員 もちろんその範囲が必要なことは理解しているつもりです。
○今村委員 50人以上の所はそもそも産業医を選任しなければいけないのだけれども、実は100人ぐらいまでは選任率が64%しかないと。それは事業主のそういう事業者責任としての意識が低いということもあるかもしれないし、また、経済的ないろいろな理由があるかもしれないと。そういうことを考えると、先ほどのお話のように50人以上と50人以下という切り分けで産業保健を考えていいかどうかというのは、もう一遍根本的にちょっと考え直したほうがいい部分もあるかなと考えています。産業医を選任できないような、あるいはしないような100人ぐらいまでの事業者に対して、国が何らかの、サービスを提供するとかそういう話ではなくて、サポートというものはあってもいいのかなというのを改めて伺っていて思いました。
○相澤座長 この検討会の議論では、一応小規模事業場を50人未満という話でいって、別の枠組みでそれよりも大きい所は支援するということでいかがかと思います。これについて、1番についてはよろしいでしょうか。では、次に進ませていただきます。2番で、「主な支援事業の今後の在り方について」ということですが、産業保健推進センターと地域産業保健センター、これについてご議論をいただければと思います。
○今村委員 論点の2つ目の○のことだけ、ちょっと確認をさせていただきたいと思います。2つ目の○の所で、把握と調査と評価ということで、これは何か具体的に厚生労働省のイメージがあれば教えていただきたいと思うのです。
○鈴木労働衛生課長 把握というのは、全般的に実態をちゃんと把握するという意味であって、その手段として、どのぐらいの定期にするかは別にして、昨年メンタルヘルス対策とか外部専門機関の議論をするときに、産業医の活動の実態がほとんど労働衛生課として統計的に捉えられていないという問題が浮き彫りになりまして、例えば産業医の方がどこに所属しているのか。病院なのか、健診機関なのか、開業医の先生なのかとか、訪問内容は何をやっているか。衛生委員会への出席等とか、職場巡視をやっているのかとか、具体的に健診後の意見聴取に積極的にかかわっているのかと。そういう量的な活動実態がわからないので、いま健康状況調査は5年に1回やっていますが、最低そのぐらいの頻度では、どのルートからどうやってやるかはまた医師会のご協力をいただかないと無理だとは思うのですが、そういったことをイメージしております。それを都道府県単位でやるのか、全国一斉でやるのかはまた別にして、その地域ごとの課題としてどうするかというのは、PDCAサイクルではないですが、そういったことに活用できる調査ということで、ちょっと考えております。
○今村委員 大変大事なご意見だと思います。日本医師会も当然に産業医を養成していて、日医なりのデータを持っているのですが、いま個々の産業医がどういう活動をしているかというところまでの調査をしていないので、我々の側が調査するのか、あるいは逆に監督署はどの事業場にどういう名前の先生、産業医が登録されているかというデータをお持ちなので、その方向で例えばデータを集められて、お一人の産業医が何カ所、産業医活動をされているかという実態を把握される。あるいは両方を刷り合わせて何かやるのか、具体的なイメージがもしあればと思って伺ったのですが、そこはまだないということで、わかりました。
○相澤座長 1については、よろしいですか。2番目の先ほどの産業保健推進センターと地域産保のセンターのご議論をお願いしたいと思います。
○武田委員 (1)の「産業保健推進センター」の役割の中で、小規模事業場への支援と書かれているのですが、いままでですと役割を地域産業保健センターのほうが担っていた役割だと思います。地域産業保健センターを通じてやったほうがいいのか、直接、産保センターが小規模事業所にアプローチしたほうがいいのか。この辺は、実際、地域産業保健センターでやっていらっしゃる先生方のご意見はどうなのでしょうか。
○道明委員 推進センターのほうは、地産保を支援するという形にはなっております。そういうことで、地産保のほうとの連携をもう少し強化すべきではないかということではないかと思うのですが、私もそれ以上はわかりません。私はどちらにも関係していますので。
○鈴木労働衛生課長 補足します。これの背景的なものですが、前回そういった作業環境管理、作業管理に対する支援といいますか、そういうご意見は出たと思うのです。従来、今日の資料の2頁でも、概念図といいますか、産業保健推進センターはあくまでも地産保を経由して、50人未満の事業所を支援するという流れ図になっていますが、具体的に地産保を経由するといっても、例えば地産保のスタッフに何か研修をやって、そのスタッフが50人未満事業所の作業環境管理、作業管理の支援をするというのも、現実的には時間がかかるし、それだけのスタッフをこれから養成したり、抱えられるのか。また、実際的なことを言うと、その事業のために地産保の既存の予算を食ってしまうのも、ちょっともったいないのではないかというのはあって、産業保健推進センターの若干の機能転換のメニューとしては、直接50人未満についても、この分野に関しては支援するというのもあるのではないかなと思っています。
 後段の「地産保で活動する医師や保健師の一般研修」、これは従来でもやっているとは思うのですが、特に保健師の研修なども、今後は強化する必要があるかなと思っている、ということで書いたわけです。
○武田委員 それであれば、健康管理部分は地産保がやるということなので、やはり作業環境、現場を見て知り得た情報、地産保の先生方との連携というのも考えておかないと、バラバラに指導するというのは難しいのではと思っています。連携するような仕組みがあればいいなと思います。
○鈴木労働衛生課長 それはまた論点3番目の総合調整の辺りで議論していただければと思います。
○今村委員 いまのことについて、私もそこが気になったところで、これは作業環境管理と作業管理に関する指導という言い方なので、ちょっと微妙なところがあるのですが、産業医の職務ということであれば、推進センターに産業医がいて、その産業医がこういう仕事をするという理解でしょうか。つまり、健康の部分の管理というのと、やはり密接な連携、いま武田先生がおっしゃったそのことと同じことを私も感じたのです。
○鈴木労働衛生課長 統括的に産業医の方が総合調整する必要はあるとは当然思っています。特に作業環境管理では、測定の関係などを考えますと、そのために地産保に人材を置くとかということではなくて、むしろ産保センターで幅広く人材を確保するほうが効率的かなとは思っております。そういうのがあって、一応ご意見をいただいたのを見て、この論点を作るときにどこに置こうかなと思って、地産保ではなくて産保センターのほうに置いたということです。
○今村委員 あまり詳細には考えておりませんので、ご意見をいただければと思います。
○土肥委員 いまのお話で、私も実際に産業保健をしながら、健康管理と作業管理と作業環境管理は、もちろん密接に連携すべきではあるけれども、ある程度分けることも可能かなと、いつも思う人間です。そういう意味では、この枠組みで実際的なサービスとか、どこまでやるかという議論は別途置いておいて、逆に産業保健推進センターに衛生管理者を長年された方や、そういう方々を活用しながら、作業環境管理や作業管理の指導なりをしていくと。その情報が、まとめ役である産業医的な仕事をされている医師に集約されていくという仕組みのほうが、やる側としては合理的ではないかなという気はする部分がありますので、そういう枠組みもありかというように感じますが。
○藤森委員 いままで地産保事業をやってきた経験で見ますと、個別訪問に行って、そこで事業所を見て、そこの事業主なり、労働者の方といろいろ相談をして、定期健診で結果を見て、保健指導等をするわけです。そこをおっしゃったみたいに、確かに別に分けることもできるのですが、そこに例えば産業医が行く、保健師が行く、衛生管理者をやっていた人が行って、いろいろ分けてするというのも二度手間、三度手間にならないのかなという気がするのです。いままでやって来た感じとすれば、事業所に行って、そこで巡視をして、作業の状態を見て、それで健康相談を受けてというのが合理的というか、非常に楽と言うと悪いですが、わかりやすくてという気がして、それに対してのさらにいろいろな援助とか、支援とかあれば、それにプラスしていただくというのが自然なという気がしていたのですけれどもね。
○土肥委員 おっしゃるとおり、それはどちらから起こっても構わないことなのです。医師会の先生方が現場を見られて、作業環境に問題があるという気付きは、産業医の先生方や医師会の先生が先にされたとするならば、その改善についてどうしたらいいかという専門家を、地域産保のほうで持っていくというのはかなり大変なことですから、そのアドバイザーを産業保健推進センターにいる方にやっていただいて、それが必要ない事業所だったら先生方で終わってしまって、必要な事業所は産業保健推進センターから専門家が指導に行かれるという仕組みがあれば、それはどちらから問題発掘が行われても構わないのではないかと思います。
○相澤座長 後ほどまた3の所で連携についてはご議論いただきますが、地産保のメンタルヘルスの新たな枠組みというのが。
○今村委員 その前に、教材の貸し出しについて1点。これはたしか版権の問題でビデオの貸し出しができなくなったと。よくわからなくて、その版権というのがどういうことだったのかということと、これは従来貸し出せていたものを貸し出せるようにするということを言っているのか、そうではなくて、さらにもっともっといろいろな教材を作って、それも広範囲に貸し出しをするというイメージなのか、そこのことだけ確認できればと思います。
○鈴木労働衛生課長 最近、産業保健推進センターで、版権というより著作権ですが、その関係で、センターの中で閲覧したりビデオを見る分にはいいのですが、貸し出すというのができなくなったというのが出てきて、それは困ったなと思っています。その解決策として、国の責任でそういった貸し出しが可能な教材を作成して、それを使っていただくということが必要になって、その役割を産保センターでやるのか、新たに作成費で別途予算を取るかは別にして、3つの事業のどれかにぶら下げるとすれば、産保センターの役割だと思いますので、ここに書かせていただいたわけです。自前で、あるいは著作権の問題が起こらないような教材を責任を持って集めるとか、そういうことが必要になってきたなということです。
○相澤座長 必要であることは確かですね。実務的にそれが可能であれば作っていただくということで。場所は推進センターでよろしいわけですね。地域産保。
○道明委員 産保センター、推進センターに、みんな借りに来ますからね。それがいまはほとんど借りられなくなったのです。
○相澤座長 それを何とかやっていただくと。今村先生、よろしいですか。
○今村委員 結構です。
○相澤座長 それでは、地域産保のメンタルヘルスで、ストレス症状を有する労働者に対する面接指導制度ができる可能性が出てきたわけですが、それに対応する地域産保の在り方について、ご議論をいただければと思います。いかがでしょうか。
○鈴木労働衛生課長 これも補足です。(2)の1つ目の○で、法令改正も念頭に置いております、メンタルヘルスの新たな枠組み、これについて本年度の地域産業保健センターの重点的な柱として、健診後の意見聴取と過重労働に並んで3つ目といいますか、3つのうちの1つがメンタルヘルスの取組です。地産保で十分な人材を確保するというのは地域格差があって、これまででも実績が非常に少ないところもありますので、これをこのまま地産保の重点項目に挙げるのか、それとも地産保でやるのは健診後の意見聴取の一環としてメンタルも見るということにとどめて、メンタル支援センターとの役割分担も非常に混乱するということで、実は来年度、当初予算の議論もリアルタイムで動いていまして、本日に入って、この部分についてはむしろ、メンタルヘルス対策支援センターは直接的なことはやらない、体制作りだということですが、具体的な特に困難事例については、支援センターのほうでやったほうがいいのではないかという内部の意見も出ております。ただ、いずれにしても地産保については先ほどからの議論で、メンタルに限らず、健診後の意見聴取でも強化はしていかなければいけないということはあろうかと思いますので、その辺りについてご議論をいただければと思います。
○相澤座長 これはこれからの問題ですので、現状はまだ。
○藤森委員 現在、過重労働に対しては面接指導をやっているわけですが、メンタルで、例えば定期健診でそのような方が見つかったとすると、推進センターに出向くなり、推進センターから人を派遣するなりということだと思うのですが、果たして推進センターにそれだけのスタッフがいるかどうかというのが、非常に問題だと思います。例えば大阪の話ですが、推進センターの行っているのは、研修であるとか、機材の貸し出しとか、研修と言っても大阪の場合は産業医というよりも保健師とか衛生管理者等の研修が非常に多くてというのが現状です。ほかの府県は多少、事情が違うと思うのです。ただ、そのスタッフが事業所まで、いちいち行けるかとか、そのような相談の窓口を開けるかというと、ちょっとそれは難しいのではないかということがあります。 いまの現状ででは、長時間労働と同じような感覚で、地産保のほうが行いやすいというか、できるのかなと。ただ、メンタル相談にはそれなりの研修が必要であろうかと考えます。研修といっても、そのようなメンタル相談に対して、ある一定の知識、スキルを持っておられる産業医でいいのであって、何も精神科医でなくてはいけないということではありませんので、それについてはその素養のある先生方も十分おられますし、もちろん研修もさらに続けるということでいけるのかなという気はしますけれども。
○武田委員 メンタルヘルス対策支援センターですと都道府県単位で県庁所在地などにあるので、そういった所にいちいち個別の事例で相談に行くかというと、なかなか難しいのです。地産保に置くことが簡単かというと、そういうわけではないと思いますが、できるだけ使いやすさを考えると、地産保で整備ができるのがいちばん望ましいだろうなと思います。
○今村委員 従来の事業の枠組みの中でどうしていくのかという議論と、今後の新しい総合調整機能みたいな議論で、またあとでの議論になろうかと思いますが、いままでの産業保健の在り方というのは、地産保なら地産保でも、地域差や同じ県の中でも差があるのが、これは実態であったと思うのです。ですから、大阪の藤森先生の所のように、非常にアクティブに地産保が取り組めると。メンタルも我々の責任だということで、地産保のドクターがやっておられる所もあるし、なかなかいまの地産保ではそういったメンタルの面まで難しいという所も現状あるので、これを全部同じような仕組みでやろうとすると、やはりどこかに不整合が出てきてしまっているというのが、過去のいままでの経緯だと思っています。今後、地域に応じた取組ができるということを書かれているので、その辺は例えばそれぞれの都道府県なら都道府県の中で、やり方を変えるということは、国の事業なので、散逸行政の中でそういうことができるのかどうかわかりませんが、やり方をその地域で変えるということは可能なのでしょうか。その辺のお考えを聞かせていただければと思うのです。
○鈴木労働衛生課長 基本は、やはり法令上の位置づけがどうなっているかというのが、分かれ目になるのではないかと思います。もちろん法令上義務であれば、それはやらなければいけないのです。ただ、産業医の選任義務がない場合には、そこは地産保である程度支援しながら、一定以上のレベルは必ずどの都道府県でもやっていただく、ということになろうかと思います。そうでない、全般的な産業医の職務について支援するという部分であれば、地域特性がそれぞれどうなのか、具体的に私も場合分けして言えないのですが、そこについては今年度は細かい議論をせず3本柱に絞ったのですが、やはり従来からやってきた独自の取組に弊害が起こっているというご意見もいただきました。あるいは、訪問指導はやってもいいことになっているのですが、前からの検査院の指摘で、きちんと明記していないとやりにくいという声もいただいていますので、3本柱に限らず、もう少しきめ細かいメニューについては、この際整理して明示したほうがいいかなと思いましたので、2つ目の○は特に書いたのですけれども。例えば大阪なり、道明先生からお聞きしたいと思います。
○道明委員 私のほうもメンタルヘルスの相談員もしておりまして、そういうことを講演するので時々紹介があるのですが、最近の症例でもリストカットしそうになって、そういう激しい症例が、ある企業の産業医の先生から紹介があったのです。これは専門家でないと駄目ですから、それはすぐに紹介すると。だから、ここのストレス症状を有する労働者に対する面接指導というのは、日医の認定産業医でもいい、そういうストレスのあれですね。そういう面接指導の制度ではないかと思うのです。だから、本当に専門家でないといけないのは、そっちに紹介しないと、これは駄目ですね。リストカットしそうになるような人は、これは完全にうつですから、もうすぐに行ってもらわないといけません。
○市川委員 先ほど今村先生からお話があった2つ目の○の地域特性に応じた事業を行いやすくするという話について、地域それぞれの産業のいろいろな特色等があるのでしょうが、働いている人がどこの地域にいても基本的なサービスが受けられ、地域によって格差があるのは駄目だというように、いまの課長のご説明を受け止めてよろしいのでしょうか。地方連合会に聞いてみますと、地域によってサービスに差があるようなので、特性に応じてプラスアルファができるというのはいいのでしょうけれども、サービスが使いにくいところがあるなどというような差では困ると思っているのですが、そういう理解でいいのでしょうか。
○鈴木労働衛生課長 私は先ほどそのつもりで。土台の部分は共通で、どこでも受けられますが、プラスアルファの部分については、特にここが弱い県であればそこを重点的にやるとか、あるいはこういうスタッフが多いので、そこは上乗せでやってみてはどうかと。若干モデル的なものもあってもいいのかなと思っています。いまの市川委員のご認識と同じだとは思っています。
○相澤座長 それ以外に、例えば医師会でこういうことをやりたいなどというのは、大阪などでは藤森委員。
○藤森委員 例えばいままでですと郡市区で1つの単位でやっていたのです。大阪のいくつかの郡市が集まって、大きなイベントとか、いろいろな健康展などができるかなと。それによって、皆さんの啓発とか、それが大阪なら大阪全府的に、ある程度皆さんの啓発ができるかなということを考えてやったこともあります。大阪で今回初めて行ったのは、労働者の方の午後6時半から8時半までで、しかも一定の大きな駅の近く、ウィークデーの夜に、産業医と精神科医を2人常駐させまして、メンタルの健康相談とか、シンポジウムとか講演会等を開催しました。そこでは30代、40代、50代までの、いろいろな健康相談をしてもあまり出てこられないような労働者の相談が存外に多くありました。だから、ウィークデーの夜、人通りの良い場所を決めて、第何曜日ということを定期的にすれば、本当に困っておいでになる働き盛り層の人が相談に来られるかなと思いました。
 もう1つ、先ほどの○の2つ目のことなのですが、地域特性ということで、今回は健診後の保健指導とか過重労働、メンタルに特化したということなのですが、私がいつも思っていたのは、ただ単に書類だけを見て相談であるとか事後指導では非常に危ないということがあります。事業所に行かせていただいて、そこの事業主の顔も見ながら、細かく見せてもらえるかどうかわかりませんが、その事業所もざっと見ながら、定期健診の結果も労働者と相談しながら、顔を見て相談しながらやらないと、ちょっと怖いといいますか、間違うこともあり得るのではないのかと思います。やはり個別訪問も入れていただいてというか、文言に出していただければ非常にうれしいかなと思いました。
○相澤座長 (2)については、よろしいでしょうか。
○今村委員 保健師は非常に重要な役割をいろいろな部分で持っておられて、産業保健の中でも保健師の活用はとても大事だというのは、検討会でもあったかと思うのです。この辺は、予算的にこういった保健師の確保について、増額をまたお願いするということを是非ともしていただければいいなと思っております。いまでも保健師を別に雇用することはできるといっても、正規の職員として雇用するというのは費用負担も大きいですし、なかなか難しいので、私は是非ともこういう方たちをもっともっと活用できるようになればいいなと思っています。
○相澤座長 (3)に移らせていただきますが、メンタルヘルス対策支援センターについては、地域によって医師会との連携が不十分な場合もあるということです。それから、地域産保で活動する医師と保健師へのメンタルヘルス研修を強化することが必要。いまお話のあったところですが、これについてはいかがでしょうか。
○道明委員 私は先ほども言っているのですが、メンタルヘルスのほうでも結構講演をしていまして、最近、講演内容がほとんどそっちばかりです。逆に、日医の産業保健委員会でも、普通の労働衛生とか、そちらのほうをもう少ししたほうがいいのではないかというぐらい、いまメンタルヘルスの講演ばかりです。だから、ある程度皆さんも職長ぐらいに勉強されているのではないかと思いますが、いま毎年、何回もやっております。
○鈴木労働衛生課長 これは便宜的に、産保センターのほうの医師・保健師の研修は一般研修と書きまして、こっちはメンタルということで一応分けたのですが、実際いままではどちらも産保センターの研修としてやっていたのでしょうか。
○道明委員 医師会でもやっております。
○鈴木労働衛生課長 また縦割的に分けるのは、ちょっと問題でしょう。
○藤森委員 大阪の場合は、メンタルも含めてですが、推進センターの研修というのは、主に看護師とかスタッフに関してが多くて、産業医の研修をやっておられる所が各医師会をはじめ多くの団体があります。ただ、メンタルに関して推進センターがメンタルヘルス対策支援センターとしてやっておられるのは、事業所に行ってアドバイスなり研修をされる。また、スタッフもしくは事業主のほうから相談を受けるというようなシステムです。地産保のほうのメンタルは、それ以外に労働者の相談を受けるというように、多少その趣が異なっているのだとお聞きしてはいるのです。
 前回申し上げたのですが、実際は小規模・零細にこだわる必要はないのかもしれません。事業主の方が困るのは、そういう患者さんがおられてどうしたらいいのだろうということがあって、1つは社内での体制作りの問題もあれば、実際、具体的な職員さんについてどのような対応をしていいか。できれば職員さんもちょっと相談をしてほしいという、一体化な相談をしたいということは、我々はよく相談を受けるのです。それをあまり、あなたは推進センター、あなたは地産保センターとしてしまうと、連携がうまくいかないということもあり得るかなということで、その辺のところはできたら意思の疎通といいますか、1つで済むかどうかは別にしても、やはりお互いの緊密な連絡が必要なのかなという気がいたします。
○今村委員 医師会との連携、メンタルヘルス対策支援センター、この医師会というのは県医師会をイメージされて書かれているのだと思うのです。これは確認なのですが、従来は労働者健康福祉機構がこのメンタルヘルス対策支援センター事業を受けられて、47都道府県にそのセンターがある。推進センターの中にあるということで、推進センターと県医師会というのは従来、それなりに密接な連携の下に事業を実施してきたと理解をしていますが、今年から全国を6つのブロックに分けて、その規格でメンタルヘルス対策支援センター事業を受けるということになって、今年は北海道が機構でない所が受けられると。
 そうすると、従来と違った枠組みで医師会が連携をとらなければいけないということが1つと、ブロック単位になると、医師会は例えばあるブロックの中に何件も県医師会がありますので、そうなったときの連携というのは非常に難しくなってくると。これはとらなければいけないのだと思うのですが、方向的にはどんどんどんどん、連携がしづらい方向に行っているように思うので、この辺の事業の在り方というか、その辺の将来性について、ちょっと教えていただければと思います。
○鈴木労働衛生課長 従来、メンタルヘルス対策支援センターは全国1本で契約していましたので、ごく限られる実施主体しか、実際には手を挙げられないと。いまの一般的な入札の在り方からすると、問題が多いというか。そういう面で、1つの案として6つのブロックに分けたのですが、確かに例えば機構が受けていれば、全国1本ですが、実際には47都道府県にいままでは推進センターがあったということで、非常に連携がとりやすかった。逆に、本当は6つに分ければ少しは地域密着型になるのですが、実際にはほかの所が受けると、いまのようなご指摘も起こり得るわけです。そこも含めて、(4)と3の今後の調整機能で解決していきたいなというのもあるのです。入札の在り方については、これもそういう意味ではできるだけ可能性のある業者が手を挙げられやすいように、環境整備をしていくというのは行政の責務ですので、いかんともしがたいと思います。それをそのあとどうするかというのは、また工夫の仕方があると思います。
○土肥委員 このメンタルヘルス対策支援センターの業務ですが、私が思うのは一部の実際に小規模事業所に入っていく活動については、地域産保センターが担ったほうが当然合理的だと思いますし、それ以外の研修だとか専門的な相談という部分は、それぞれの都道府県で決められてもいいと思いますし、逆にその部分だけは特別に事業を地域別に分けて、どこの地域でも専門的な相談はAという機関がやります、Bという機関がやりますでいいと思うのです。実際、窓口となる所は、やはり地域の産業保健センターの先生方がまとめてやられたほうが、どう考えても合理的かと私の目から見たら映るのですが、いかがでしょうか。
○武田委員 メンタルヘルス対策支援センターで、業務内容にもう1つ入れたらいいなと思っているのは、例えば休業とか復職とか、復職したときの勤務方法とか、働くことについての就業規則などといったことに関するところの整備が、きっちりできていない事業者が多いので、労務のことがわかるようなスタッフも入れてあげたほうが、もっと幅広い指導ができるのかなと思います。いまは医療回りのところだけなのですが、実際困られるのは、そういう人の処遇をどうすればいいかとか、就業規則をどうやって組み立てていけばいいかとか、そういったことも結構相談されることが多いのではないかと思われますので、そういったところもあったらどうかなと思います。
○土肥委員 いまのところは小規模事業所の、私どもで言えば、関係会社とか協力会社から相談を受ける部分で、実際には社会保険労務士の皆さんがかなりしっかりと見ていらっしゃる所もあれば、温度差があって、逆に地域産業保健センターの中に社会保険労務士のような方々と一緒にやっていく機能があれば、就業規則などの面もかなり整備ができていくのではないかと思います。
○相澤座長 大変重要なご提言ですが、いかがでしょうか。メンタルヘルス対策支援センターについては、よろしいでしょうか。(4)の支援事業の在り方について、将来的には上記の支援事業を研修事業と支援事業に分けるなど、整理統合して、それぞれ適切な実施主体が運営することを検討すべきではないかという提案ですが、いかがでしょうか。これについては、衛生課長お願いします。
○鈴木労働衛生課長 これも補足説明をします。メンタルヘルス対策支援センターは、この数年ずっと重要事業ということで、予算も増えてきたりしているわけですが、新たな枠組みがもし法改正で導入されれば、基本的には事業者の義務になる部分がありますので、体制作りに関して、いつまでも支援するという機能はなくなっていくと思うのです。いずれそういう意味では、独立してやっていく意義がだんだん薄れるとなると、それも見据えて、また先ほどご議論いただきました産保センターについても、少し小規模の部分について強化するとなると、規模によってセンターと名のつくものとか、あるいはメンタルだけ取り出してセンターというのが、存在意義自体難しくなってきますし、そもそも従来からわかりにくいと。
 この分野以外の方には、どう違うのかというのは、私も実は衛生課長になるまで知らない制度でもありましたし、地域にセンターが3つもあるというのも変な話です。この辺りは、どこが実施主体になるかとなると難しいのですが、その際には例えば研修事業の実施主体はやはり国の責任だろうということで、国なり独立行政法人がやると。具体的な支援は、スタッフを抱えているのは医師会だったりであるので、そういう実施主体に大きく分けて、その中では3つの事業をまさに調整しながらやっていくということもあり得るのではないかということで、ちょっとご提案させていただいたわけです。ただ、当然、相当長期の準備、場合によっては機構の役割が大きく変わるとなれば、法律改正も必要になってまいりますので。
 3の総合調整の必要性も、こういった3つの事業をそういう別の枠組みで分けるというのがすぐにはできないとすれば、ただ総合調整して進行管理なり、また先ほど言った調査、評価などといったものを、行政が加わった形で責任を持ってやる組織なのか、機能なのか、そういったものが必要ではないかということ。これは一緒にご議論いただければいいのかなと思いますが。
○相澤座長 支援事業と3番の地域の支援事業の総合調整の必要性ということで、それを総合調整する機能が必要ではないか。また、その機能の具体的内容として、支援事業の調整や進行管理、研修等の企画や評価、活動実態の調査とすべきではないかということを、一緒にご議論いただければと思いますが、いかがでしょうか。
○武田委員 同じ地域で活動されている労働基準連合会だとか、災害防止団体だとか、ほかにも類似の団体があって、そういった所とも連携をとってやっていくのがいいのではないかと思っています。総合調整する機能は必要だと思いますが、この3つの機関だけではなくて、地域で労働衛生活動をやっている所もある程度含めていったほうがいいのではないかと思います。
○相澤座長 ほかにもいろいろありそうですが、いかがでしょうか。
○市川委員 まだ全部を集めきっていないのですが、地方連合会の中で、3センターの役割と連携というのがよくわからない、あるいは連携が不十分ではないかという意見が出されております。先ほどまではそれぞれのセンターの重点分野、あるいはこうあるべきという議論をしましたが、いちばん大事なのは3つをどう機能させていくのか、連携の在り方だと思っております。3も一緒に議論するということでしたが、いまの在り方をどう変えるかという話と、将来的にどう持っていくかという話は、少し分けて議論をしたほうがいいと思っています。そういう意味で、(4)の将来的な像と、いま課長の口頭のご説明ですと、とはいえ当面は総合調整する機能が必要ではないかということとの関係がちょっとよく分からなかったのです。
 意見としては、行政の責任で一定の都道府県等の単位でコントロールする機能があり、コントロールする責任主体があって、その主体の下に50人未満への指導なのか、あるいはメンタルの話なのか、それらが有機的に結合しながらサービスが提供できるという、行政の責任がまず必要なのではないかと思っております。
 将来的に言えば、実はこれらをすべて一元化してもらうのがありがたくて、県なのでしょうか、そこに産業保健の責任たる機能があって、その管轄の下に、メンタルであったり、作業環境であったり、面接指導であったりということが有機的に見えるような形で実施されるという将来的な姿を描いて、いま現状はこうだから、段階的にどう持っていきましょうかといった議論ができるとよいと思います。
○今村委員 私も全く市川委員のご意見に賛成で、要するに今回の全国のヒアリングでも、事業の将来がどうなるかわからないと。ここ数年の間に、どんどんどんどん事業の中身や実施の仕方が変わってきているというところでの混乱はあるので、いまその混乱を一旦どう収めるかという当面の課題と、将来はこうなりますと。だから、このためにいろいろな準備をしてくださいという、ある一定の期間の下に、将来を描かれる像があるというのは、本当にそのとおりだと思って伺っていました。課長も、課長になられてからいろいろわかったという、正直なお話もありましたが、実は私も日本医師会の役員になって、「産業保健の関係団体って、こんなにたくさんあるのか。これ、わかんないよ。もっとうまく1つにまとめてやったほうがいいんじゃないの」というのが正直な気持であります。別に1つにしなくてもいいとは思うのですが、もう少しそこの整理をすると、将来性の方向性を出していただくきっかけに、ここをしていただければと思っております。
○土肥委員 この中に書いてある研修事業というのと、支援事業という、支援には2つの支援があると、いつも思うのです。ですから、専門家を支援するという支援事業と、事業者や労働者を直接支援するという支援が2つ存在しているので、この支援事業も、本当はそういう分け方をしたほうがいいのではないかと思うということです。そういう意味では、直接的な支援と間接的な支援に分けて、その実施主体が県という単位であったほうがいいのか、もっと幅広い単位であって合理的なのかという議論があるのです。
 したがって、対象者を50人未満と、50人以上をどう区切るかという議論は別なのですが、50人、100人、100人以上と区切って、縦軸にサービスの健康管理、作業管理、作業環境管理、そのディテールを書いてみて、このマトリックスでどこがいちばんサービスを提供するのが適当かと書けば、たぶん2つぐらいに集約ができていくのではないかという気が私はしています。その絵が2枚、直接サービスと間接サービスみたいなイメージができて、それを重ね合わせてみたら、たぶんどこかに合意点が出てくるような気がするのです。そんな整理の仕方をしてみると、このサービスの主体がたぶん都道府県単位になって、そのスーパーバイズ的なサービスをするのが産業保健推進センターなのか、ブロックの中心なのか。そのサービスを具体的にどこがするのかという、まだ多少の議論はあるのです。何かそんな絵を描いたら、わりとうまく整理できるのではないかなという気がします。
○相澤座長 良い提案をしていただきました。
○市川委員 先ほど武田委員がおっしゃった災防団体とか、地域のいろいろな団体、それは本当に重要な問題意識だと思います。その辺をこの検討会でどこまで議論できるかわかりませんが、重要な論点として入れておくべきだと考えます。
 それと、いま別の検討会で労災病院、国立病院等の在り方を検討しています。労災病院は、本来職業病などについて専門的な研究をするという位置づけがありますが、これはまた全く切り離されている話で、それぞれの分野で括ってしまうと、不合理かつ非効率になってしまうのです。専門のお医者様というのはそんなに無尽蔵にいるわけではないので、労災病院と産業医の連携ができないのかと感じております。
○土肥委員 労災病院は、メンタルヘルスという意味では一生懸命やっておられる労災病院もたくさんあるかと思います。ただ、実施主体が中心的なものがどこであって、その役割を労災病院が一部担って、機構とはちょっと離れて、委託のような事業の関係でやっていくという姿でないと、中心的な主体がここだということが周囲から。
○市川委員 連携ですよね。
○土肥委員 連携をする意味では、いままでは地域に行くと、産業保健の連携の協議会のような仕組みが、監督署単位で普通はあったのではないかと思っております。そういう中の機能を強化することによって、各関係団体や労災の先生も来ていただいて、医師会の先生も来ていただいてというような機能を、逆に行政側が発揮していくという仕組みが、連携でもあり得るのかなとは考えます。
○藤森委員 実際、医師会で地産保事業をやっていますと、ただ単にメンタルであるとか、過重労働であるとか、定期健診事後指導と分けられないというのは現実であります。先ほど言ったみたいに、やはり事業所に行って、いろいろな事業主と労働者の方と相談をして、それらを一塊として見る。それをしている医師等の後方の支援も必要であります。もう1つは、我々もしくは労働衛生スタッフに対する研修は、どこそこで開催されますと、そこへ我々が行ったらいいわけですから、1つに分けられる。それと先生がおっしゃったみたいに、50人、100人、それ以上と、ある規模別に分けられると、それぞれ事業所実態が分けられていますので、非常にわかりやすい分け方かなと思います。それも非常に良い分け方かなと。
 もう1つ、私は堺にいるので、堺に大阪労災病院があります。大阪病院は非常に大きな病院でありまして、堺市医師会は以前から院長先生とか、勤労者予防医療センター長さんなどにも入っていただいて、実際、地産保事業にその先生方も相談業務に入っていただいている。そこではメンタルの電話相談をやっているわけで、何なら精神科医のほうにつなぐということもやっておられて、そういう先生方も我々の相談のほうにも執務していただいたということをやっているのです。ただ、まだ労災病院と医師会の地産保事業と、直接の契約はないのです。医師会員としてそれに参画していただいているということで、行政的なそういうはっきりした決まりはありません。
 もう1つは、我々が地産保事業などという所に行っていちばん困るのは、やはり後ろに基準監督署の力がなければ、労働局の力がなければ無力であるというのが、常に感じさせられるのです。ここでどこかが責任を持って、それが都道府県なのか郡市区なのかは別としても、行政の力というか、そのような枠組みの中で、こうするのだという一本を通していただかないことには、やろうと思ってもなかなか力が出せないというのが事実です。その辺のところは、ちゃんとした枠組みの中で、行政の形といいますか、責任というものをちゃんとしていただきたい。労災の山田院長とも、個人的なつながりになってしまっているというのが現状かなということです。労災などの枠組みも含めて行政などもちゃんとした方針、方向性、指導体系をとっていただきたいなと考えております。
○鈴木労働衛生課長 先ほど土肥委員が言われたところをまとめてみるというか、場合分けといいますか、マトリックスのようなものは次回、頭の整理をした上で作ってみたいと思います。2の(4)については、仕分け結果が出て以降、ある県の医師会の方からは、この3つの事業を統合して、むしろ医師会に任せてほしいという意見もあり、ただそうは言っても、なかなか体力的にそれは難しいところもあります。とりあえず統合するとすればどのような、別の観点からの機能分担とそれぞれの実施主体があるかということを、ちょっとご議論いただければと思ったわけです。
 それまでのつなぎになるのか、それとは別に行政が、冒頭に言いましたように、むしろ委託しっぱなしではなくて、責任を持ってリアルタイムで調整なりを行っていくという面で、当然必要な3の機能ということですので、関係もしていますし、分けて議論もできるかとは思います。(4)については次回の宿題ということで、今日のところはこのぐらいにして、3についてご議論いただければと思います。
○相澤座長 だいぶ話は進んでおりますが、総合調整する機能ということで、行政というお話も出ましたし、いかがでしょうか。どういった所がそういった機能を果たしているということ。主体もあれですが、これが必要であるということは何となく皆さん合意になっていると思います。そうすると、2番目の○です。上記の機能の具体的な内容としては、支援事業の調整や進行管理、研修等の企画や評価、活動実態の調査とすべきではないか。これはどうですか。
○鈴木労働衛生課長 これは先ほど藤森委員から非常に重要なご意見をいただいて、事業所として1つのものを見ていく必要があるということですから、そのための支援事業の調整という。支援事業の調整といっても、単に重複がないようにするとかいうことではなくて、まさに事業所単位で支援していくときの調整を、月に1回とかそういうことではなくて、随時リアルタイムでやっていくという機能を持たせることが大事ではないかと思います。よく総合調整の機能というと、自殺対策とか、関係者が集まって年に1回とか、そういうので終わってしまうのですが、これはそういう意味でなくて、日程調整も含めて、本当にリアルタイムに支援事業の調整をやるという意味で書いたものですので、相当活発な、かつ本気でやると相当なスタッフも要るのですが、とりあえずはできるところからやるというイメージです。
○今村委員 まだまだ具体的なこと、中身については私もこういうことが大事だなと思って、異論ないのですが、実際にどこが実施するかということで、課長が冒頭、何か新しい組織を作るのか、それとは別にいまあるものの中で、こういう機能を持たせるのかというお話があったかと思うのです。
 実際いままでの議論の中で、推進センターと地産保とメンタルヘルスという、センターという名前の付いているものがあって、実際上、メンタルヘルス対策支援センターと地産保は、センターとは言っても事業ですよね。事業名だと。推進センターだけは入れ物として今あるということになると、新たなものを作らないということになれば、推進センターにこういう機能を持ってもらうという方向性かなという理解になると。そうすると、いまの閣議で決定されている推進センターの集約化という話になってきて、機能は連絡所として残すけれども、実際上は支援をしなければいけないセンターもまた出てくるみたいな現状がある中で、新たにこういう大変大事な役割を推進センターに担っていただくというような。理念としてはわかるのですが、現実的にはなかなか困難があるので、その辺をどのようにお考えになっているのか、ちょっと教えていただければと思います。
○鈴木労働衛生課長 仕分けの結果については、閣議決定されたのは、あくまでも産業保健推進センターの従来の機能に関してというのと、ハードなりメンテナンスで相当な経費がかかっている。この辺りを節約するという要素が多いと思います。それと切り離して、3つの事業をどのように地域で調整していくか。そのためには、これは拠点というと、またすぐハードという連想が起こりますので、そこはあえて避けて機能として。ただ、当然こういう機能を、先ほど言ったものすごくきめ細かく、リアルタイムでやるとすれば、まさに事務局的な機能というか、役割が必ず要りますので。推進センターはああいう規定路線があって、そこの連絡事務所に置くというのはちょっと無理だと思いますから、責任は例えば行政が負うけれども、事務局を県の医師会に、これは随契になるのか公募形式になるのかは別にして、必要な予算をお願いした上でやっていただくということはあると。ただ、大事なのは行政が責任を持って、関係者にも一定の規定を持って、責任のある形で参加していただくというのが大事なのかなと思っております。
○土肥委員 調整の機能を考えるときに、例えば労働基準協会連合会とか、個別名を出しては申し訳ないのかもしれませんが、実際にはその他の技能講習をするという意味では、全国で組織をされて、県単位でもまとまった組織が存在しているのではないかなという気がするのです。そういう所と実際には労働局が連携をとっていけば、具体的な実務は、どちらかというとコーディネーター的な機能を担う人がおられれば、医師会との対面としてコーディネーター機能を担う方がいるとすれば、下部組織が持っているような所がいいのではないかという気もしないでもないので、ちょっとした思いつきのような発言で申し訳ないのですが、そんなこともあり得るかなという気がいたします。そうすると、医師会と労働基準連合会と労働局で何か連携すれば、都道府県の内部の連携というのは、行政を通じても連携ができ、実施主体側としても連携ができていくような気が何となくするのですが、そういうのはどうなのでしょうかということです。
○鈴木労働衛生課長 刷新会議の中で、いろいろな関係団体の役割機能について厳しく評価されましたので、この新しい機能がどこならなじむ、なじまないというのは、ちょっと行政としても検討しないといけない部分かなとは思っています。
○藤森委員 いわゆる労働基準連合会ですから、例えば堺でもそうですが、大阪府でも、三者協議会というのが必ずあります。実際問題、三者協議会は何をしているかということなのですが、実際それをやっているのは医師会なのですよね、本当の話。労働基準連合会はあるのですが、企業さんの会議がいろいろあるけれども、企業からそういう担当の方が出てこられていろいろな調整機能などをやるかというと、ちょっと難しいかなというのがいまの現状でありまして、市単位でもそれが実際あまり動いていません。確かに各いろいろな企業さんから代表者が来て、我々はよくそこに地産保のビラを入れさせていただくのです。「こんなのやっていますから、どうぞ相談に来て」と入れて、それに言って機関誌に出してもらってもいます。そこのところも、たしか年に1、2回研修会を衛生管理者等を集めてやっているのですが、そこのところがどんどん積極的にパトロールしたりやっているかというと、必ずしもそうでもない。
○土肥委員 それもやっていないのですか。
○藤森委員 やっていませんし、またいろいろな調整機能をやってくれているかというと、必ずしもそれは難しいかなと。府になるともうひとつ粗っぽくて、大阪の話だけですが、その辺はちょっとラフで、ちょっと難しいのではないかなと印象は受けます。
○土肥委員 私が申し上げたのは経験に基づいていて、岩国に行ったときに岩国の郡市医師会の中に入って産業保健をやっているときに、かなりコーディネーター機能を発揮されていたのが、実際には監督署を退任された方が連合会の中でいろいろな機能を発揮されると、コーディネーター機能として非常によく発揮されていたので、イメージとして言ってしまっただけで、申し訳ありません。
○藤森委員 多少、地域差はあるのだと思います。
○今村委員 これから今後の話の進め方にもなると思うのですが、こういう総合調整機能をどこかに実施してもらうということで、例えば全国的にいきなりこんなことを同じ仕組みでやるのは、たぶん無理だと思うので、モデル的にどこかでそういうことをやるとか、そういう方向性というのはあり得るのでしょうか。
○鈴木労働衛生課長 それはあると思います。来年度すぐに3つ調整しないと、何か立ち行かなくなるという話ではありませんので。ただ、まさにこの検討会を立ち上げるきっかけになった事業仕分け後の姿について、十分な関係者のご理解やご意見をいただく間もなく進んでしまったのがありますので、総合調整の機能は総論としては賛成であるということであれば、例えば医師会でしたら、都道府県にどんな形態があり得るかとか、意見を紹介していただくとか、そういった少しバリエーションのある形でモデル的というか、県によっては若干、実際の実施主体が違う。そういうこともあってもいいのかと思いますので、次回までに少し時間を置いて、そういった各地のご意見なり実態を踏まえて、これを実現するにはどんな方法があるのかというのを、もしご検討いただけるのであれば、各委員にお願いできればと思います。
○土肥委員 この総合調整という意味は、たぶんこの中では地域の事業を総合的に調整するという意味で、実際には産業保健の今回のこの枠組みの3センターが供給する事業以外にも、当然民間事業者がたくさんのサービスを提供しているという実態があるわけです。そことの周辺部分も調整してあげないと、いままでのご議論にありますように、無料で提供できるサービスが一方にあって、一方は有償でサービスを提供していると。その中で、幅がうまく調整されないと、何となく不合理を生じるという感じもあるのです。そういう意味では、逆に地域の総合調整という意味では、利害関係者がちゃんと入ってくる仕組みでないと、危険を生むのかなという気も少しいたします。
○相澤座長 具体的には、例えばどういうことでしょうか。
○土肥委員 具体的には、例えば大手の健診業者さん、財団法人のような健診機関が、併せて産業医を選任しています。それで受けています。50人規模以上では受けておられるわけですが、そこにこの仕組みで50人以上の事業所に具体的に無料のサービスが提供できるという枠組みがあったときに、事業主側から見たらどう見えるかということは起こるはずなのです。逆に、地域産業保健センターが医師会の先生方を中心に運営されたときに、そういう人たちを使って小さな事業所に対するサービスをやらせるという枠組みもあって、それを補完しながらやっていかれれば、費用を負担してサービスを受けている方々にとっても、次は代替をしていけるとか、少しずつそういう民間事業者に委託といいますか、代替をしながらやっていけるとか、そういう道筋があるかもしれないので、やはり周りにいる利害関係者を抜きに総合調整というのは無理ではないかと思うということです。
○相澤座長 ほかにはいかがでしょうか。今回議論が進んでいますけれども。
○武田委員 総合調整の中で、2つ役割があると思っています。1つは、行政が進めようとしている活動に対して、そういう機関がどういう方向性でやっていくかという大きい枠組みでの調整と、もう1つは日常的な個別事業、事業者に対する指導の中で調整していく、小さい枠組みでの調整と、2つあると思うのです。行政が大きい枠組みでは指導して、引っ張っていっていただかなければいけないのかなと、そのように思っています。そちらがうまくいかないと、国が進めようとしている活動が定着していかないのではないかなと思いますので、そちらはやはりきっちりやっていただきたいと思います。
○鈴木労働衛生課長 3の2つ目の○の支援事業の調整や進行管理をリアルタイムでやるのは、例えば医師会がやっていただく。評価とか活動実態の調整となると、やはり行政が責任を持ってやる。それに協力していただくという構図になりますので、そういったマクロの調整とリアルタイムの事業所単位の調整は分けて、次回整理したいと思います。
○相澤座長 よろしいでしょうか。今日は大変活発な議論をいただきましたが、全体で少し急いでおりまして飛ばしたところもあるのですが、振り返っていただいて、何かご意見がありましたらお願いしたいと思います。
○土肥委員 教育資料の貸し出しなのですが、ビデオの貸し出しです。正直申し上げると、レンタルのビデオ屋さんはたくさんある中で、そういうことが簡単にできそうな気がするのです。費用をどう代替するかという話ではないかと、私の目には移ってしまったのですが、そういう話でもないのですかね。逆に、正直にもっと言えば、産業保健推進センターが担っていた相談窓口という機能は、もっと集約をしようと思えば、日本で1つでも可能なのかもしれないとか、ビデオの貸し出しなどもインターネットの機能を使えば、実際には世間ではビデオをインターネット経由で貸し出しているわけですから。わかりませんけれども、そのような集約の仕方をすれば、何となく現実コストが下がるような気もするのですがというように思えてしまったので、ちょっと突飛な発言かもしれないのですが、そういうこともあるのかなということです。失礼いたしました。
○今村委員 今日の議論とちょっと離れてしまって恐縮なのですが、前回の議論で少しあった地産保の契約の話なのですが、以前は労働基準監督署単位で347あって。これはこれで完璧だったかどうかというのはあるのですが、突然47都道府県単位になったことでの混乱もあると。特に今日藤森先生がいらっしゃっているのであれなのですが、東京だとか大阪の特別区、あるいは大阪の大きなセンターなどだと、企業の数もものすごく多いですし、例えば東京都医師会が東京都全体の18のセンターを全部、細かく管理するというのは実際上難しいと。だから、特別区みたいな大きな所だとか、あるいはもっと行政的な大きな区域については、従来のような形の監督署単位の契約ということもあり得るのかどうか。そういう変更が可能なのかどうかということですね。なかなか行政的には難しいとは思うのですが、実際上はそのほうがうまく機能するのではないかなと思っているので、ちょっと聞かせてください。
○鈴木労働衛生課長 都道府県単位にした直接のきっかけは、会計検査院からの指摘で、中央の決めたルールと、地域で長年にわたって運用してきたルールが若干齟齬があって、例えば単価の乖離について指摘されたなどということがあって、もちろん本省労働局の責任というのも多々あるのですが、いずれにしても若干、郡市区医師会単位では事務体制が脆弱で、単純ミスも起こってしまうだろうということが1つです。それから、以前からある程度、地産保の人材確保のために広域的な運用ということもあったわけですが、去年、今年とやればそれなりに評価もできますし、広域といってもやはり限度があるわけで、地域の事情を踏まえた運用についても、かえって目が行き届かなくなる部分があるというご意見をいただいています。どの単位が最適かというのは、特に大きい都や大阪府、あとほかにどこがあるかわからないのですが、そこはちょっと見直しは検討したいと思っております。
○相澤座長 ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。大変活発なご議論をありがとうございました。本日の議論はこれで終了したいと思いますが、次回までにまた今回のような議論を踏まえた資料を準備していただきたいと思います。次回の予定について、事務局からご説明をお願いいたします。
○古田職業性疾病分析官 次回の予定ですが、少し期間をいただきまして8月下旬または9月ごろに、第3回検討会を開催したいと考えております。日程は追って調整させていただきます。よろしくお願いいたします。
○相澤座長 それでは、第2回目の「産業保健への支援の在り方に関する検討会」をこれで終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)

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