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2011年5月13日 第74回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

○議事

23/5/13 第74回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

1 日時及び場所 平成23年5月13日(金)
午前9時00分から午前12時00分。
グランドアーク半蔵門(4階 富士東の間)
 
2 出席委員:池田、井部、大島、大森、勝田(田部井参考人)、木村、久保田(藤原参考人)、高智、木間、小林、齋藤、佐藤、篠原、武久、田中(滋)、中田、馬袋、福田(和田参考人)、藤原、三上、村川、矢田(上田参考人)、山田 (敬称略)


○宇都宮老人保健課長 定刻になりましたので、第74回「社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。
 本日は田中雅子委員は御欠席とのことです。また、勝田委員にかわり田部井参考人、久保田委員にかわり藤原参考人、福田委員にかわり和田参考人が、矢田委員にかわり上田参考人がそれぞれ出席されております。なお、石川委員の後任人事については、現在全国市長会において人選中とのことです。
 以上より現在23名の委員に御出席いただいておりますので、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することを御報告いたします。
 また、事務局ですが、本日公務の関係でまた出入りがあるかもしれませんけれども、よろしくお願いいたします。
 では、以降の進行は、大森分科会長にお願いいたします。

○大森分科会長 おはようございます。前々回ぐらい、皆さん方に自由に御発言いただいていまして、しかし、特にあらかじめ議論をさせていただくような重要なテーマであるとか、あるいはなるべく早目に皆さんの御意見を伺っておきたいというテーマが幾つかございまして、本日からその種の議論に入らせていただきたいと思っているわけです。
 それで差し当たり、本日皆様方に御案内申し上げていますように「介護人材の確保と処遇の改善策について」ということと、それから新設されるサービス、この名前が長いものですから「定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び複合型サービスについて」の御議論をいただきたい。ただし、このテーマは自由に議論をしていただくということになると、少し議論が拡散しますので、私といたしましては、事務局の方にこのテーマについて議論に資するような基礎的なデータ資料を用意して提示して説明してほしいと頼んでございますので、本日は、そういうふうな議論をさせていただければというふうに思っています。
 それでは、資料の確認をいたします。

○宇都宮老人保健課長 では、資料の確認をさせていただきます。
 まず資料1「介護人材の確保と処遇の改善策について」。
 資料2「定期巡回・随時対応サービス及び複合型サービスについて」。
 資料3−1は以前にもお配りしたものでございますが「2012年度介護報酬改定に向けたメモ」。
 資料3−2「介護保険制度を取り巻く状況」。
 その下は1枚紙ですけれども、資料4「介護給付費分科会における今後の検討の進め方について(案)」。
 その次に参考として「平成23年度老人福祉関係第一次補正予算の概要」。
 そして名簿があって、その下に平成22年度の老人保健事業推進等補助金ということで、24時間在宅・訪問サービスに関する調査研究事業の報告書の抜粋版がございます。
 以上でございます。

○大森分科会長 資料の点よろしいでしょうか。
 それでは最初に「介護人材の確保と処遇の改善策について」、まず基礎的なデータ等の御説明をいただきます。よろしくお願いいたします。

○宇都宮老人保健課長 資料1をごらんいただきたいと思います。1枚おめくりいただきまして「介護職員数の推移」でございます。こちらに書いてございますように、介護保険制度の創設以降、介護職員は大幅に増加しておりまして、倍以上になっているという状況でございます。
 2ページ目、サービス類型別にしたものでございますが、特に居宅サービスに従事する介護職員数の伸びが高いということでございます。
 常勤と非常勤を色分けしてございますが、介護保険施設は常勤職員が多く、居宅サービス事業所では非常勤職員の割合が比較的高いということでございます。
 続いて、3ページでございます。介護職員の常勤労働者の賃金ということでございますが、左側のところ、赤い枠で囲っているところがございますけれども、産業の合計の給与額と比べまして、一番の下の方、ホームヘルパー、福祉施設介護員というのがございますけれども、低い給与になってございます。またそのすぐ上の、医療関係の職種の賃金と比較しても低いというような関係がございます。
 それから、右側に女性の職員の給与がございますけれども、こちらにつきましては、産業の合計あるいは福祉介護分野全体との差は、それほど大きくないということでございます。
 なお、介護職員については、産業計と比較しますと、勤続年数が短いという特徴がございます。
 続いて4ページ目でございます。勤続年数と平均年齢等の要素の違いがありますので単純な比較はできませんけれども、この表は短時間労働者についてでございますけれども、介護職員の1時間当たりの所定内給与額は、産業計と同水準、または産業計よりは高い傾向にあるということでございます。
 続いて5ページ「労働者の賃金における地域格差」ということで、各都道府県ごとの差がわかるということでございます。
 続いて6ページ「各介護サービスにおける介護職員の給与」ということでございまして、青い棒が常勤、赤い棒が非常勤ということで、それぞれのサービスの給与の違いというものが、こちらの方に出てございます。
 続いて7ページです。「法人種類別の給与の状況等」ということでございまして、社会福祉法人に比べて、営利法人の介護職員の給与が低くなっているというのが、左の方の表でわかると思います。
 また、営利法人、NPO等は処遇改善交付金の申請率が全国平均よりも低くなっているということが、右側の図の方からわかると思います。
 続いて8ページでございます。「平成21年度介護従事者処遇状況等調査の結果の概要」ということで、これによりますと、平成20年及び21年ともに施設事業所に在籍している介護従事者の平均給与額については、8,930円の増額というようなことでございました。
 続いて9ページでございます。「介護職員処遇改善交付金」の説明でございますけれども、月額平均1.5万円の賃金引き上げに相当する額を交付したということで、平成21年度の10月サービス分から2.5年分を予算に計上しましたということです。
 続いて10ページでございますが、実際に処遇改善交付金がどのように影響していたかということについての調査でございます。これも以前に出したものでございますが、申請をした事業所における介護職員の給与については、1万5,160円増加していた。それ以外の職員についても、8,500円〜1万2,240円の増加であったということでございます。
 続いて11ページでございます。「介護分野の有効求人倍率と失業率の推移」ということでございまして、介護分野の有効求人倍率は、経済情勢の変化や諸政策の効果によって、一時に比べて大幅に低下しているというようなところがわかると思います。
 続いて12ページでございます。「介護分野の都道府県別有効求人倍率」ということで、こちらの方に青というか紫が職業計で、ピンク色が介護関係職種ということでございますけれども、地域ごとに非常に大きな差があるということがわかると思います。また、介護関係職種の有効求人倍率は、地方よりも都市部の方が高くなっているというようなことがわかると思います。
 続いて13ページでございます。「性別・就業形態・年齢別の介護労働者の現状」でございます。左側の図でございますが、介護労働者については女性の比率が非常に高いということ。
 それから真ん中の図でございますけれども、非正規の雇用が多いという傾向がわかると思います。
 施設介護職員と訪問介護職員を比較しますと、訪問介護職員の方が女性が多いということ、非正規雇用が多いということ。それから、より高年齢者が多い。こういった傾向がわかるということでございます。
 続いて14ページでございます。「事業所ごとの離職率・事業所規模別の離職率」ということですけれども、離職率の分布をごらんいただきますと、左の方の図ですけれども、10%未満の事業者と30%以上の事業所の二極化が見られるということ。右側の図でございますが、規模別で見ると、事業所の規模が大きくなるほど、離職率が低くなる傾向が見られるということでございます。
 続いて15ページでございます。離職率、入職率についての、就業形態別推移等ということでございます。常勤の労働者については産業計と比べまして、介護職員の離職率は、高いところでございますけれども、短時間労働者については、産業計と比べて介護職員の離職率は低くなっている傾向がある。介護職員の離職率は、低下傾向にある一方で、産業計の離職率は、直近では上昇傾向にある。そういうことが見てとれるということでございます。
 続いて16ページでございますが、「介護従事者の専門性・定着促進のための介護報酬上の評価」ということで、前回の介護報酬改定における評価ということでございます。こちらに記述してありますように、介護従事者の処遇改善を図って質の高い介護サービスを提供するための介護報酬上の措置として、(マル1)から(マル3)に書いてあるような事業所について、評価をする、サービス提供体制強化加算というものを、新設したということでございます。注意書きに書いてございますけれども、この段階では、サービスの質を評価するための手法は必ずしも確立されているとは言えないということで、その指標についての研究が必要だということ。そしてそれまでの当面の措置ということでございます。
 続いて、17ページでございますが「介護職員処遇改善交付金のキャリアパス要件」について示してございます。(マル1)にありますように、下に掲げる3点の要件に該当していること、それによりがたい場合については、その旨をすべての介護職員に周知した上で、更にその下に書いてあるような要件に該当しているというようなこと。適用時期、減算率等はこちらに示しているとおりでございます。
 18ページ、最後のページでございますが「主な論点」として「介護職員の賃金水準は、平成21年度の改定や介護職員処遇改善交付金などによって着実に改善している。
 介護職員の賃金については、将来的に労使間の自立的な取組みによって決定する仕組みにする必要があることや、現在の財政状況を鑑みて、平成23年度末で廃止されるこの介護職員処遇改善交付金の対応について、どのように考えるか。
 仮に介護報酬で評価することとした場合、現在の賃金水準が引き下がらないようにするためにはどうした方策が考えられるか。
 また、有効求人倍率は低下傾向、入職率も上昇傾向で推移する一方で、離職率は事業所ごとに二極化し、特に就業形態やサービス類型によって差がある状況である。
 今後、介護職員の円滑な入職、定着に資するよう、介護職員の賃金以外の処遇改善に向けて、キャリアアップの仕組みの導入など、どのように対応すべきか」。
 こういったことを論点として示させていただいたところでございます。説明は以上でございます。

○大森分科会長 どうもありがとうございます。それでは、しばらく今の御説明、ざっとでございますけれども、大体皆様方が御存じのことでございますし、宿題も幾つか前からのことも残っています。
 それから、今回私どもなりにある考え方をまとめないといけないことも含んでいますので、本日は主としてこの資料に基づきましていろいろ御意見を出していただいたらどうかと思っています。どうぞ、どなたからでも結構でございます。

○中田委員 今日の資料の8ページでございますけれども、介護職員の賃金水準といいましょうか、この資料にもあるように、21年度の報酬改定、それから介護職員処遇改善交付金によって非常に着実に改善しているということは、この資料からもわかることでございます。特に私どもの老人福祉施設でございますけれども、1万2,160円アップということで改善成果が見られてございます。
 ただ、今、介護従事者は、130万人と言われています。これが2025年には212〜255万人が必要というふうに言われています。質の向上とともに、職員数の量をどう確保するかというのがこれから大変な問題だろうというふうに、私は思ってございます。
 確かに交付金等によって賃金水準は改善されてございますけれども、今、介護現場の状況というのは、先ほどの資料にもございましたけれども、賃金体系とかキャリアパスについてもまだ道半ばでございまして、更に安定した魅力ある職業になるように、やはりある程度政策誘導が必要ではないかというふうに思っています。そういう意味で、是非現状の交付金制度の維持を、この委員会として総意をもって訴えていただきたいというふうに思います。以上です。

○大森分科会長 今日はいろいろ自由に御意見を出していただいて結構だと思います。

○田部井参考人 利用者の立場から処遇改善交付金の扱いについて、意見を述べたいと思います。
 私ども家族の会では4月13日に厚生労働省に出させていただいた要望書でも、介護従事者の賃金労働条件を継続的に図るために、利用者の負担を増やすことなく必要な対策を行うこと。処遇改善交付金は、一般財源で継続するということを、要望しております。いろんな方から話を聞きましても、現状の交付金は確実に目に見えて条件の向上に反映できているという点で、私どもとしても評価をしております。
 今、中田先生もおっしゃっていましたけれども、私ども利用者の立場から言いますと、介護報酬に組み入れるということについては賛成できない。処遇の改善というのは、介護を要するようになった状態の人の負担だけではなく、広く社会政策的な観点から実現されるべき問題だろうというふうに思います。
 それから、最近、介護報酬の改定の際にとられている加算方式がありますけれども、加算は利用者と事業者との利益の相反関係にどうしてもなるという要素を持っております。例えば優良な良心的な事業所の場合には、利用者に対して負担を多く課することになるので採用しないというふうな形で、処遇改善に結びつきにくい要素を持っているということから、加算方式というのも賛成ではありません。
 そういうふうに言いますと、利用者は自分たちの利益ばかりを考えているのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんけれども、私どもは負担をすべて拒否しているということではありません。社会政策的な観点から不可欠であり、それぞれの人の、応分、状況に応じた負担については、当然議論をした上で受け入れていくという用意もあるということも、申し述べておきたいと思います。
 それから、キャリアパスの点でちょっと感じることなんですけれども、せっかくこういう制度を設けていただいたのに、特に小さい事業所なんかはキャリアパスの条件を満たすのが難しいわけですけれども、その条件を満たさないと10%カットするというふうなことは、せっかくのいい制度のメリットを十分に生かし切れない要素があるのではないかというふうに考えています。いいところにプラスをするのはいいと思うんですけれども、条件を整えにくいところでもきちんと処遇改善ができるように、減算方式というのは小さな事業所でもいい条件を確保するという意味では、いかがなものかというふうに考えております。以上です。

○池田委員 人材確保の問題を考えますと、2025年には今の倍が必要になるという試算が出ています。これは不可能です。日本国内で調達することは、全く無理です。フィリピン、インドネシアからも簡単には来てくれそうもない。そうすると恐らく中国、韓国というようなところに目を配りながらも、人材確保していかなければならないという長期的な観点が、1つ必要であろうという気がいたします。
 大きな2つ目としては、1.5万円の交付金というのは、ある意味で痛み止めの麻薬です。だから3年でやめるんです。それを介護報酬に組み入れていくということを考えていく上で、幾つか留意する点があるのではないだろうかということです。
 5ページに新しく労働者の賃金における地域格差の表を出していただきました。全産業で見ておりますけれども、東京と青森を比較してみてください。きわめて大きい差があります。青森、秋田と東京や神奈川では話が全く違うんです。ここに同じ1.5万円をばらまいても1.5万円の意味というのが全く違う。いわば賃金の地域格差みたいなものをどう考えるかということ。これは前回の議論にも出ましたけれども、これは、むしろ私は介護職員にとっては、ほかの産業と比べて有利な形で今動いていると思います。こういった状況の中では、これはどこかから必ずクレームがつきます。そこを合理的に整理できるように考えていくのがあるのではないかというのが、第1点目です。
 第2点目は、一体、介護職員の給料は何でこんなに安いんだろうかということが本当に考えられているのでしょうか。これをもう一回私たちは検討すべきではないだろうかということです。介護企業の最大のアキレス腱は、零細企業体質です。帝国データバンクの調査を見ていただいてもわかりますけれども、いわば10人未満の事業所というのが4分の1以上を占めていて、100人未満99人以下となりますと過半を占めている、典型的な中小零細企業なんです。したがって、そこではキャリアパスをつくることも困難であります。年功序列型賃金をつくることも困難である。ヘルパーで入った人は永遠にヘルパーなんです。それでいいのか。
 さらに経営コストがかかりますから、賃金は低くなります。本来、人件費に充てられるべき介護報酬を居住費やあるいは食費の方に回して人件費をダンピングしているというのは、前々回出た青森県のグループホームなんかが典型です。
 そういった意味では、経営のモデルコストみたいなものを示して、一体それにちゃんとはまっているのか。異様な介護報酬の使われ方がしているのではないかというチェックが必要なんです。
 これ以上申し上げますと、また問題発言ということでたたかれるかもしれませんけれども、日本の介護事業がこのまま零細企業体質を続けていくとするならば、未来はありません。一定程度の合併、合同、あるいはイタリア型の社会的協同組合というような形で、事業は大きくケアは小さくということを本気になって考えない以上、残念ながらこの低賃金体質というのは、構造的に直らない。そこを考えなければいけないというのが2点目です。
 3点目は、もう一つ言ってしまえば、介護職場の1つのリスクといいますか。アキレス腱というのは、アマチュアリズムとプロフェッショナリズムが混在しているということです。人が足りなくなるとアマチュアリズムで何でもいいから、どんどん人を増やせという議論になりますし、人がある程度安定的に供給されると、プロフェッショナルとしての質を上げなければならないという議論。この間で今までずっと振り子運動をしているんです。
 今は人が足りませんからアマチュアリズムでもいいから入ってこいという話になってきて、そこにも1万5,000円をばらまこうと。これってどこかで、政策をはっきりさせないといけないと、僕は思うんです。介護職というのは実はアマチュアリズム、プロフェッショナリズムどちらも必要です。だけどアマチュアリズムがプロフェッショナルの議論をしてはだめです。プロフェッショナルは、マネジメントのプロフェッショナルか、少なくともいわば自分の持っている社会的技能のプロフェッショナルであるか。そこで勝負をするんです。
 お年寄りのお話し相手をしていて、そのお年寄りが柔らかくなった。そんなのはプロフェッショナルでも何でもありません。偶然のアマチュアリズムです。そういうところがごちゃごちゃになっていてアマチュアリズムにプロフェッショナルリズムの給料を渡せというのは、はっきり言って、それは労働市場上、無理です。
 特にNPO系の営利団体の方たちに私は強く言いたい。自分たちの経営能力みたいなものを考えてから介護報酬というものを考えなければ、それは大手の合理的な経営コストのある人たちを大もうけさせるだけだということになるんです。
 そういった整理というもの、主要には3つの点だと思うんですけれども、これを頭に入れて、いわばエビデンスのある議論をしよう。大体グループホームの職員が13万、15万の給与しか払われていないというのは、異常です。どう考えたって介護報酬をばらしていけば、それ以上20万円以上の給料は払えるんです。だれかが取っているんです。何でそれをみんな議論しないんですか。あるいは特別養護老人ホームの老施協の方に参考に来ていただいて、内部留保が1兆円以上あるということを認められました。西暦2000年から10年の間に特別養護老人ホームに支払われた介護報酬の総額は、恐らく1兆円を超えません。支払われた1兆円はどこに行ったか。1兆円以上の内部留保がある。それは本来どこへ行くべきだったんですか。人件費に行くべきだったわけでしょう。人件費に行って、利用者の質を上げるということが、重要だったわけでしょう。それって議論は何もされてないじゃないですか。
 ただ、やっていけないから上げてくれ、上げてくれといったら、介護保険は崩壊します。利用者はこれ以上払えないから、そこを安く。だれがそのお金を払うんですか。私たちは利用者の代表であるとともに第1号被保険者、つまり保険料を払う人間の代表でもあります。だからある意味で偏った議論なんです。しかも、使えない、使わないと言いますけれども、医療保険は3割自己負担です。介護保険は1割自己負担です。しかもいずれも高額療養費、高額介護サービス費というのがあります。データを見てください。日本の在宅介護サービスの中で、高額介護サービス費はどれだけ使われているんですか。ほとんどが施設です。在宅サービスだって国民年金収入以下であれば、上限は1.5万円で、あとは全部返してくれるわけでしょう。それがまともに使われていないじゃないですか。
 私はそういった基本的なエビデンスに基づく議論というものをきちんと根底において、その上で介護職員というものを確保し、その処遇をどう改善していくか。それを出さない限り、リアリズムのある方針にはならないと思います。以上です。

○大森分科会長 何か事務方、反応しますか。いいですか。では今日は御意見というか、考え方を出していただく。どうぞ、田中先生。

○田中(滋)委員 池田先生ほど刺激的な言い方はしませんけれども、同じようなことを言います。
 このいただいた資料の中では11ページがかぎだと、私は思います。11ページをごらんください。これはおもしろいです。有効求人倍率と世間一般の失業率が見事に反比例しています。これでおもしろいと思って終わってはいけません。ましてや逆に最近失業率が高くなると、介護事業は有効求人倍率が低くなってよかったなんて考えては、絶対にいけません。本質は、このグラフが成り立たなくなる世界をつくらなくてはいけないわけです。失業率とは無関係に、介護分野のプロフェッショナル、今池田先生も言われた専門性の高い職業になれば、別に失業率との関係は消えます。
 勿論、賃金が安定的であることは必要条件ですが、より十分な条件は介護従事者というものが専門性の高いプロフェッショナルであると、世の中で働く方々も雇う方もそしてサービスを受ける方々も思うに至れば、このグラフの形は消えるはずです。できるだけ早くそうしたい。
 そうすると、そのためには制度論としていうと、交付金という臨時的なものよりも、本来介護分野の中で1号被保険者、2号被保険者も含めて、自分の世界の中できちんと財政を、賃金も含めて対応しないとおかしいです。外側にもう一つ別の特別なもので助けてくれというのは、私は責任が果たせないと思うし、世の中のさまざまな財源との取合いになるだけです。やはりここはきちんと介護保険料をベースとする世界で賃金を払えるように、すべきです。
 もう一つは、キャリアアップのプラン、キャリアパスの仕組みがちゃんとされている事業所を評価していくことによって、働く人たちのプロフェッショナル性を強めていく方向を一層強化すべきであると考えます。以上です。

○馬袋委員 初めに介護職員の処遇改善交付金及び報酬改定によって、介護職員の給与について、改善していただいたことについては、事業者として感謝申し上げます。しかし、一般産業と比べて低いというのもこれも事実でございます。
 先ほど田中先生からも発言がありましたけれども、事業の内容で大切なのは、事業者が経営を持続するというところに、雇用があり、責任があるということ。そして給与と人件費という区分があります。給与は直接御本人等に出していく部分です。これはその人に対する市場の、先ほどありました有効求人倍率であったり地域での差で競争していきます。
 もう一点は人件費と言われる部分です。これは、その人を雇用し、持続的に教育を提供し、そして福利厚生を提供して経営を安定していくという部分でございますので、人材の安定的な供給は、まず原資である雇用改善のための交付金と経営の努力、そして教育の努力によって事業が継続できるという、報酬とのバランスというものが必ずセットして議論されるべきだと思います。
 よって今後の交付金及び介護報酬のところについては、経営の専門性またはそういった質の担保といったところを評価し、人件費というんでしょうか、人がキャリアアップして成長してこそそして産業になるというような構造も検討していくべきだろうと思っています。以上です。

○藤原委員 保険者の立場からちょっと意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず、介護職員の処遇改善交付金の対応についてでありますが、介護ニーズが増大する中でサービスの提供を担う介護人材を確保するということは、重要な課題であると思います。
 しかしながら、介護職員は非常に離職率が高いということと人材確保が難しいという状況でありまして、これらは介護職員の給与等の処遇の問題が一因であるというのは、確かかと思います。他業種との格差を縮めるということが雇用の安定によりつながってきて、人材確保になるということが重要かと思います。
 このような背景の中から、処遇改善を進めていくことを目的とした介護職員処遇改善交付金でありますが、平成21年度補正予算において、介護職員に対して月平均1万5,000円の賃上げに相当する支援を行うこととしておりまして、国の政策判断によりまして、全額国庫負担で創設されたという認識であります。本日の資料にもありますように、介護職員の給与というのが他の職種との格差がだんだんなくなってきて、多少効果が出てきているということかと思います。しかしながら、常勤介護職員の平均給与や離職率というのは、依然として全産業平均値から見ても格差があるということでございます。
 先ほど池田先生の方から、県別のグラフという話がありました。これは市町村別、地域別にしますと、もっとグラフの乱高下が激しくなってくる可能性があります。ですから、同交付金は平成23年度で終了するということになっておりますが、優秀な介護職員を確保していくには、今後もこの処遇改善を進めるための取組みを継続していく必要があるのではないかということを、痛切に感じているところです。
 仮に平成24年度以降、介護職員処遇改善交付金を廃止しますと、介護報酬を改定して同交付金相当分を介護報酬に反映させるとした場合は、当然サービス利用料や保険料の急激な値上がりにつながり、利用者にとっても相当負担増になる可能性があります。高齢化の進行に伴いまして、年々給付費が増加しまして、市町村の財政状況が非常に厳しい中で、新たな公費負担を生じることも危惧されますので、国の負担を他に転嫁することなく、介護職員処遇改善交付金については、現行どおり継続する必要があるということを、強く思っておりますので、この辺もしっかり論議していただけると思いますので、よろしくお願いいたします。

○和田参考人 処遇改善交付金につきましては、知事会ですけれども昨年11月に、介護保険部会におきまして意見が取りまとめられた際に、知事会といたしましても、法改正についての意見申し出に備えるために、全都道府県に処遇改善はどうあるべきか、照会をいたしたところでございます。
 結果といたしましては、介護報酬改定で対応すべきかどうかにつきまして、知事会として結論を得るには至っておりません。しかしながら、各都道府県の意見に共通しておりますことは、1つは交付金の全額支給要件とされておりますキャリアパスの取組み。この定着を図っていく必要があるだろう。
 もう一点は、仮に介護報酬で対応するという場合には、保険料の増額に直結しないような仕組み、これについて配慮する必要があるという2点については、各県とも意見は共通しているところでございます。
 介護報酬で対応するのが本来の姿であろうかとは考えておりますが、介護報酬の報酬改定が必ずしも介護職員の処遇改善に結びつかないといったおそれがあるということ。また保険料や負担金の増につながるといったことも、大きな懸念材料となっております。
 一方で、交付金制度を維持した場合、処遇改善の効果そのものは明確になりますが、事業所の職員あるいは行政側の職員の事務負担が続くということ。更には、現在は支給対象外となっております介護職員以外の看護職員等の処遇改善について、どう対応すべきかといった問題が残ってくるかと思います。
 知事会といたしましても、交付金支給事務等の当事者といたしまして、これらの課題の解決につながるような案はないか、検討してまいりたいと考えておりますが、厚生労働省におかれましても、これらの課題の解決に向けて真剣に検討し、早期にお示しいただければというふうに考えております。以上です。

○武久委員 交付金によって、10ページのように1万5,160円確かに上がっているというデータが出ております。それに伴ってこの下の4つの職種も上がっているんです。この下の4つの職種については交付金はないわけですから、逆に言うと、交付金があることによって、介護施設で働くいろんな職種の人の賃金ベースも上がったということで、これは介護職員だけのベネフィットではないということで、意義があることではないかと思います。
 しかし、来年は医療と介護の同時改定でございますので、この機会にですけれども、前回にも言いましたように、介護療養型医療施設は6年間延長ということになっております。介護病床と医療病床、また回復期リハビリ病床等、病院の中にはいろんな病床があります。その中にも介護職員はいらっしゃるわけです。介護保険のところの介護職員についてのみ、今は交付金が出るという状態です。この辺につきましては、やはり同時改定のときにはどのようにしたらいいかということも、この場とまた中医協の方とで全然接点がないので、片手落ちになる可能性がある。
 それと、一般病床の方でも看護補助者という名前になっていますけれども、現実には介護職員というものが働いております。彼らの賃金水準も余り高くないということもありますので、この際、中医協の方と診療報酬の方とも連携をとって、要するに現場で特養、老健、病院いずれにしろ、いろんな居宅サービスも含めて、そこで働く介護職員の給与を上げるということは、非常に重要だと思います。
 事務職とか一般の職員もいますけれど、病院の中でもどうも平均的に言うと、事務職の方が介護職より高いという傾向がございます。これは日本が学歴社会ということであると思うんですけれども、私個人としては、夜勤もして肉体労働で、しかもいつも笑顔を絶やさずに大変なお仕事をしているということで、介護職員の給料は高くあるべきだというように思っています。最近は、事務職をやめられた方が、介護職の方に転向してくるという例が非常に多くございます。そのときに賃金のバランスががくっと下がるということで、池田先生がおっしゃっていたように、この10年で介護職員は倍になったんですけれども、2025年までにまた倍以上要るというときには、IT化で省力化されている事務部門から介護職の実際の実務労働の方に移ってくる職種というのが、結構あるのではないかというふうに、私は日本の中での労働者の分布について、この辺のところがきちんとすれば、そんなに半数が外国から来るというようなことは防げるのではないかと思います。
 その意味でも介護の交付金というのは非常に重要で、これは純然と給料以外には使えませんから。報酬になりますと、いろいろなものに流用されて、結局給与には余り反映されないということになります。これは3年間のあれですけれども、ちょうど来年同時改定でありますので、その辺の介護職と医療系の介護職との整合性を少し調整していただくのは、この会ではちょっと無理なんでしょうか。事務局に質問も兼ねてお話ししたいと思います。

○大森分科会長 事務局に質問が出たので、私も10ページの今の御議論ですけれど、交付金の影響の中に、下の欄、介護職員以外も上がっているという御説明だったんですけれど、実は当初はプラス3.0%アップしたんです。当初の判断はそれで変えていこうと。これはもともと、1万5,000円の部分については、上乗せしただけなんですね。だから、3.0%のアップがどういうふうに反映したかということについてないと、これは込みになっているんですね。本来はあれで対応しようとしていたんです。だけどいろんな方々の御判断で交付金を配れという話になったものですから、今のような議論になっているんですけれど、3.0%のアップがどういうふうにきいたかということについての、きちんとした分析が要るのではないかなと、ちらっと、今の御議論で私も感じたんですが、何か事務方の方から少しありますか。

○宇都宮老人保健課長 今の大森分科会長の3%の話は、本日の資料では8ページ目に出てはいるんですが、ただ、分類が事業所別になっていて、職種別のものになっていないものですから。たしか以前この発表をしたときには、そういうものも出したかと思いますけれども、必要があれば、またそれはお示しさせていただきたいと思います。
 それから、武久委員の御質問、医療側との調整ということですが、医療側の看護補助とこちらの介護職とが本当に同じ仕事なのかというか、多分その辺もいろいろあると思います。調整というよりは、むしろ診療報酬側との情報交換的な話の中で、何といいますか、調整が図れるのであれば図りますという感じなのかなと。その辺について、またいろいろな立場の方々から、御意見をいただきながらというふうに考えております。

○大森分科会長 どうぞ。

○山田委員 大体皆さんがおっしゃったことと同じの部分があります。老人保健施設の現場としましては、この介護職員処遇改善交付金のおかげで、一定の介護職員の処遇改善にはつながっていると思います。
 ただ、現場にいますと、我々は特に多職種で協働してサービスを提供していますので、看護職員、リハビリテーション関係職員、あるいは栄養関係職員等も非常に厳しい状況といいますか、やはりそれなりの処遇改善が必要な状況にはあると思っています。
 また、これも地域あるいは施設によって、介護職員の求人状況あるいは他の職種の求人状況が全部違うわけでございます。ですので、過去にも何回か我々の団体は要望したと思いますが、この介護職員の改善交付金は、それなりのものとして評価しますけれども、やはり他の職種の処遇改善につながるような形で、ある程度の経営判断で処遇改善につながるような給付をすることは大事なことですけれども、そこの裁量をさせていただきたいと。そうしませんと、地域によっては介護職員はよく集まるけれども、看護職員が全然来ないんだと、むしろそちらの処遇を改善したいという県もございますので、是非その辺も配慮していただいて、多職種協働で我々は介護保険サービスを提供していくんだという観点を是非忘れないようにして、今後の交付金の仕組みの組みかえ等に配慮していただきたい。
 基本的にはそういう意味では、交付金という性格よりは、基本報酬に組み込んでいただく方が、私はベターではないかと思っています。ただ、その際、基本報酬に組み込んだお金がきちんと処遇改善につながっているかどうかという、そこの担保をどうするかということに関しては、前々回私もお話ししましたように、是非私たちとしても、知恵を出していきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。以上です。

○村川委員 既に各委員の御発言で明らかでありますけれども、3%アップという事柄が進んでいるわけですが、加算も含めて、またこの間の介護人材確保、処遇改善の交付金という、これまで約3年にわたる実勢というものを踏まえて、基本的には介護報酬に組み込むべきという、制度的に手続き論で考えるとそういうことがまず一つ立つだろうと。
 しかしながら保険者の立場の委員の御指摘のとおり、それだけを進めると、一つには保険料が割高になる可能性もあるということで、やはりここは、バランスのとれた判断ということがあってよいのではないか。介護報酬として適正に制度の自主性を踏まえた報酬改定ということを確保しつつも、この段階で、人材確保のための交付金にピリオドを打ってしまうとした場合、それでは人材確保というのは、既に解決済みかというと、決してそうではないわけです。やはりそこのところの、これはかなり高度の政策判断ということではないかという気がいたしますが、今日の資料にもありますように、他分野との格差縮小という課題について、まだ厳然とそれが残っていて、すべて解決には至っていないわけですから、このたびの来年4月の報酬改定だけ、その手法ですべてが解決するというわけではないのであって、そこのところは私は、引き続き介護報酬改定と交付金による対応という両方の側面をバランスを執りながら進めるということではないか。
 もう一つは、近年の新しい産業分野、あるいは労働政策の中では、介護と保育と環境と農業だということが言われているわけです。先ほど池田委員からも大変御心配の発言もあったわけですが、介護分野の零細企業の実態なり、低賃金構造をどう打破するかというような重要な課題がある。これは介護報酬改定をいじるということだけでは、簡単には解決がつかない。これは十数年前に介護保険が始まったときの基盤整備などあるいは過疎地域等の対応を考えて、はっきり言えば事業者指定等がハードルが少し低くて済むような、勿論善意のNPOのグループがあることも、私も承知をしておりますけれども、やはり先ほど池田委員からもありましたように、14ページにあるような事業所別の離職率とかいろいろ見てまいりますと、この分野の二重構造といいますか、これははっきり言えば過疎地域、中山間部や離島を除いて、運営基準のあり方を是正して、地域の中堅産業として、介護が立ち上がっていくような、あるいは個々の事業所、施設の場合にはそれなりの規模を持っておられるかと思いますけれども、いきなり100人という規模は平均的に無理であっても、少なくとも常勤換算30〜50人程度というべきか、議論を詰めて、またサービスの種類によっても違うという要素はあるわけです。
 そうした介護報酬の側面と交付金対応の側面ともう一つはやはり運営基準上の改善と工夫、この後、複合型サービスの御提案があるのかと思いますけれども、そうしたことをにらみながら、段階的に改善を図っていくというような、そういうことが現段階で求められているのかなと、そんな気がしております。

○大森分科会長 どうぞ。

○藤原参考人 私からは、制度運営の現実的な観点から、財源制約ということも十分考えていく必要があると思いますので、この点を発言させていただきたいと思います。
 去年の介護保険部会では、保険料が月額5,000円を超えないようにということでさまざまな工夫を皆さんと一緒に御議論をしたわけです。その後の財政状況を見ますと、間違いなく今年は税収が大きく減りますし、来年度もかなり厳しい税収見込みのもとで予算編成が行われることになります。もし増税措置が仮に来年度に間に合ったとしても、介護の分野にどれだけ回ってくるのか、社会保障の分野にどれだけ回ってくるのかということ考えれば、この処遇改善交付金の制度をある程度は維持するにしても、介護報酬の中に組み込むにしても、予算制約が必ず出てくるということを、併せて議論していかなければいけないと思います。
 具体的には、処遇改善に係る介護報酬改定を検討するのであれば、サービス単価の効率化とか引下げということもセットで議論しなければ、どうしても制度はもたないのではないかと思います。そのような状況認識のもとで是非一緒に御議論していただければというふうに思います。以上です。

○篠原委員 ありがとうございます。まず事務局にお礼を申し上げたいと思います。資料4で今後のスケジュールということで、前回要望させていただきましたが、こういう形で出していただいたことに、まずお礼を申し上げたいと思います。
 今回主な論点ということで、5つ論点が示されておりますけれども、今それぞれの委員の方からお話があったように、こういうふうな形で介護労働者の賃金が高くなったということは、非常に喜ばしいことだというふうに思いますが、何人かの委員の方からもありましたように、他の産業と比べると、やはりまだまだ格差があるというふうなところから考えれば、まだまだ努力が必要なのかなというふうに思っております。
 2つ目のところで、将来的に労使間の自立的な取り組みによって決定される仕組みにする必要があることや、平成23年で廃止される介護職員処遇改善交付金についてどう考えるかということの論点が示されておりますけれども、まず前段のところの労使間の自立的な取組みというところが今回示されています。その自立的な取組みって何だろうというところがありまして、一般の企業とは若干異なるのかなというふうに思いますし、財源から考えると公費と保険というふうなことになっておりますので、そういう形での労使のやりとりということでどうなのかなということは、もう少しきちんとした議論が必要なのではないかなと思います。そういう意味では、将来的にという言葉がついているのかなと思いますが、十分な検討は必要なのではないかというふうに思っています。
 3点目に示されているところで、介護報酬で評価することとした場合ということで、何人かの委員からも出ておりましたように、直接処遇改善に結びつく方法がどういうものがあるのかどうかというところは、きちんと担保しないといけないというふうに思います。
 そういう意味でいうとむしろ前回も議論があったかと思いますけれども、処遇改善交付金ということでの外付けということにしたわけなので、介護労働者の処遇にきちんと充てられるような部分にしていかないと、なかなか難しいのかなというふうにも思います。以上です。

○小林委員 処遇改善交付金についてですが、処遇改善交付金という補正予算による時限的措置の恒久化というのは難しくて、予算をつないでいくことは一定の制約が伴いますが、ただ、いきなり保険料へ振りかえるとなると、保険料の急激な上昇が避けられず、保険料を負担する被保険者には、大変厳しいものがあります。
 昨年11月30日の介護保険部会の意見書にもありますように、当面すべて介護報酬改定で対応するのではなく、公費財源を活用して保険料の急激な上昇を抑え、保険料の上昇は徐々に行っていくべきと考えますので、この点については、強く申し上げたいと思います。以上です。

○高智委員 介護従事者の人材確保は、先ほど来の御意見でもありますように、外国から来ていただかないとだめだという御意見がある一方で、それほどの失望感を持って見る必要はないという御意見両方あったと思いますが、いずれにしてもまだ揺らいでおりまして確たるものはないというのが現状だと思います。
 私の方からは魅力ある職場、魅力ある職業ということを、従事される御本人が、きちんと自覚していただいて納得していただくということが、何よりも大事だと思います。それを通じて、田中委員がおっしゃいましたように、1.5万円の関係でこれだけを見るような方途を講ずることではなく、きちんとした根っこを形成する。財源の安定確保をつくるということは、介護従事者御自身がプロフェッションを上げていく方途を講ずる仕組みをこういう審議会を通じ構築することも、1つの方途ではないかと思っております。
 少し、国際比較的な観点から申し上げますと、ドイツにおきましてはここ数十年間の間に全疾病金庫でやっておりますけれども、教育訓練センター(Bildungszentrum)がございます。そこにこういう従事者の方々あるいは疾病金庫という医療保険者の方々、介護金庫(Pflegekasse)の方々、職員を集めまして共通共有の教育がなされております。そこでパスをいたしますと、キャリアアップに繋がったということでございまして、これは給付を受ける側にとっても安心材料になっています。非常に厳格なプログラム、カリキュラムが組まれておりまして、これにつきましては国際的に広く重視され、また高く評価されているところだと思います。
 関連いたしまして、従事者の処遇の改善の面からでございます。私もこのゴールデンウィーク中に施設の従事者の方にお会いしてお話を伺う機会がございました。その方が言われるには、ゴールデンウィークとかそういうのは関係なく、5月下旬に五月雨式に休暇がとれるだけです。皆さん方はいいですねというようなお話をされていました。でも私はこの仕事が天職だと思ってやっているので、御心配いりませんよというようなことも言っていただいた方がいらっしゃいました。
 そこで提案ですけれど、3つほどございます。夜勤業務などに従事される人員の確保に対する評価をより確かなものにする対応を図ること。2つ目に介護従事者の専門性等のキャリアに着目した評価。それが是非とも必要ではないかということです。3つ目、地域区分ごとの単価設定の見直しについて申し上げたいと思います。中山間地域の小規模事業所の評価の引き上げ、先ほど来10人以下あるいは99人以下というところが大半を占めているわけでございます。それぞれ固有の努力が及ばない部分が相当広域にわたっていると思います。田中先生からも御意見がございましたけれども、本来この1.5万円ということよりももう少し広い視野でものを見なければいけないということもございますけれども、この際今回の改定に当たりましては、この1.5万円、国の責任で始めたという経緯もございますので、高齢化の進展、とりわけこのウルトラオールドのおばあさんたちが焦点になっているわけですが、この問題に対処するためには、是非1.5万円というものは、そのまま継続していただくよう、高い政治判断をとっていただきたい。それがお願いでございます。

○斎藤委員 今日の資料を拝見させていただきますと、やはり多くの委員の皆さんがおっしゃるように、他の職業との差というのは縮まったものの、依然差が大きいということは明らかです。差を詰めるという努力は、賃金の改善のみならず、全体的な中で、これから努力が引き続き必要だというふうに、いただいた資料では判断できると思います。
 また説明にありますように、地域差が大きいということは、前回の審議会の議題にもありましたとおり、なお工夫をし改善を図る余地というのはあるということが、今日の資料で、見てとれると思います。
 それから、賃金というのは、多くの先生がおっしゃったように、交付金制度で行うべきものが本筋ではなくて、本体報酬でやるというのが筋論だということは、多くの委員の皆様もお考えの中にはおありになるのだろうと思います。私もそう思います。
 しかし、これは大森分科会長もおっしゃったように、3%の外付けで政治が判断したということははっきりしていることでありますから、3年の限定だということも御承知の上で政治が判断されたわけでありますので、その期限が来る前に、どう政治が御判断されるのか。むしろそれは、私どものこの審議会がお聞かせいただきたい事項ではないかなと思います。申し上げましたように、本体報酬で見るべきものだというふうには感じます。
 しかし、これを一挙に今やればどういう副次的な影響を及ぼすかというものは、明らかな部分があるわけですから、現段階では二者択一ということは無理ですということは、この審議会でもそうですし、介護保険部会でも出た話であります。繰り返しこの議論をしていても同じところをぐるぐる回っているにすぎないと感じますので、これは、政治が判断した以上、もう一度政治の判断はお聞かせいただく必要があると思います。

○池田委員 今おっしゃったとおりで、どこからお金が出てくるんだということをはっきりさせない限り、これは実現しないんです。第2号保険料への総報酬制導入で財源確保という話は、民主党は既に飛ばした。お金はないんです。しかも、震災復興の方にお金が取られる。介護保険の中でも、罹災者の保険料であるとか利用料というのは、減免せざるを得ないし、あるいは貸付けにして後に踏み倒されるということになって、これは公費が負担するしかないんです。減るんです。減る中で2%を残せという議論というのは何の根拠もないんです。不可能なんです。だからそんな不可能なことを議論したって、建議を出したって、それを受けられるはずがないわけです。じゃどうするかということを考えないとならない。この給付費分科会は、そのくらいの責任は持っているんじゃないですか。
 市町村は、頑張れば保険料を引き上げることができます。それがいいサービスだったら住民も納得してくれるかもしれません。だけれども半分は公費がくっついてくる。その公費がくっついてこなかったら上げられないんです。そうなると、結論は一つしかない。与えられた財源の中でサービスを見直すということなんです。
 無用なサービスは削って、そのサービスを必要なサービスに持っていかなきゃいけないということなんです。今までものは残しておいて上げてくれという議論、そんな議論をずっと続けたところで、何の意味もないということ。これは本当にリアリズムとして考えないと、各利害関係者がそれぞれの団体の方針、思惑に従って御発言されることは、十分にわかります。十分にわかりますけれど、そこには節度が必要だと思います。以上です。

○大森分科会長 もう一つ今日は資料説明がございます。次のにさせていただければと思います。別にこのテーマは重要テーマですので、今日で終わるわけではございませんけれども、もう一つ新型サービスについて、もう1時間たちましたので、事務方の方から新型サービスについての資料の説明をいただいた後、10分程度休憩をさせていただいて、それで議論を再開するというふうにさせていただいてよろしいでしょうか。それでは、資料の説明をお願いしましょう。

○川又振興課長 資料2「定期巡回・随時対応サービス及び複合型サービスについて」でございます。
 1ページをお願いします。「定期巡回・随時対応サービスについて」ということでございます。大森座長からも田中先生からも、名称の話をいただいておりますけれども、介護保険法案では「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」という形で、これは法制的に正確に内容をあらわしているということでございます。どう呼んでいくかということで、正式名称で呼ぶとかなり大げさな形になりますので、本日も資料上は「定期巡回・随時対応サービス」という形で、内容をある程度正確にあらわすということ、少し中身のイメージがわくようにという形で、本日の資料上は「定期巡回・随時対応サービス」という形で整理をさせていただいております。ただ、これでずっといくというよりは、皆様方のいろんな御意見もいただきながら工夫ができればというのは、引き続き課題としていきたいと思います。
 このサービスの概念でございますけれども、訪問介護と訪問看護が一体的、または密接に連携しながら、短時間の定期巡回型の訪問を行うということ。それから、利用者の通報によりまして、電話とか通報装置などを通じまして、随時の対応を行うということが特色でございます。
 2ページでございますけれども、この新しいサービスにつきましては、そのコンセプト等につきまして、昨年から「24時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討会」というものを設置して、検討してまいりました。
 堀田力先生が座長を務めておられました。本年2月25日に報告書をまとめております。その概要を御紹介して、このサービスというのはどういうものなのかということのイメージをつくっていただいて、それに見合った基準、報酬というものを御検討いただければというふうに考えているわけでございます。
 2ページ目の下の方に、24時間地域巡回型・訪問サービス、これは検討会の名称ですので、ここはこのような名称になっていますが、基本コンセプトが5つございます。
(マル1)が1日複数回の定期訪問と継続的アセスメントを前提としたサービス。(マル2)が短時間ケア等、時間に制約されない柔軟なサービス提供。(マル3)として随時の対応を加えた安心サービス。(マル4)として24時間対応。(マル5)として介護サービスと看護サービスの一体的提供という5つのコンセプトにまとめられております。
 3ページ以降、もう少し細かい概要でございます。まず、サービスの対象者像でございますけれども、この検討会では要介護3以上の要介護者の在宅生活の限界点を引き上げるというのが眼目でございますけれども、ただ、要介護1、2といったものであっても、必要性が認められるということで、対象者としては要介護者全般という形でまとめていただいております。
 また、認知症の高齢者につきましては、周辺症状がひどいなどの場合には、なかなかなじまない面もあるという御意見もございましたけれども、認知症高齢者の心身の状況に応じた配慮ということは必要だという点が述べられております。
 また、このサービスについてのマネジメントのあり方、下でございますけれども、介護職員あるいは介護職員によるチームが行う継続的なアセスメントに基づいて決定していくということ。
 それからケアマネジャーとの関係でございますけれども、訪問介護サービスを行う事業所とケアマネジャーとの「共同マネジメント」というような形で緊密に連携を図っていくことが、必要だという指摘がございます。
 4ページ目でございますけれども「介護サービスと看護サービスの一体的提供」。このサービスにおける看護職員の役割ということが、1つ目の○に4点掲げてございます。
 (マル1)として「利用者に対する定期的なモニタリング・アセスメント」。(マル2)として「訪問看護指示書によるサービス提供」。(マル3)として「体調急変時の判断や医師との連携」。(マル4)として「介護職員に対する療養上の助言等を行う」。こういった役割を看護職員が果たすということでございます。
 看護職員、介護職員をその事業所に配置する。あるいは外部の訪問看護サービスと密接な連携を行うというような形をイメージしております。
 「職員配置のあり方」ということでございますが、常勤職員の雇用を進め、勤務ローテーションを安定化することが基本になる。短時間勤務の職員を組み合わせたシフト対応、あるいは兼務等についても柔軟に対応できる仕組みなども指摘がございます。
 「随時の対応のための職員配置」ということでは、利用者からのコールに対応する職員、オペレーターについては一定の知見と実務経験を有するものが必要ではないか。
 あるいは事業所間の連携、委託方式など多様な地域資源、インフラの活用。あるいは双方向通信が可能な情報通信技術の活用などについての指摘がございます。
 5ページ目でございますが「事業者のサービス提供圏域のあり方」ということでございます。利用者の方から見れば、すぐに、できるだけ早く来ていただけるという意味から、それから事業者にとっては、移動時間の短縮というものが効率的な経営、運営につながるという意味で、日常生活圏域内でのサービス提供というのが基本になる、地域密着型サービスとすることが適当であるということで、現在国会の方に提案されております法案の中でも、地域密着型サービスとして位置付けております。
 「報酬体系のあり方」というところですけれども「高齢者の生活においては、心身の状態が日々変化しそれにともない必要なサービスの量やタイミングも変化することから、施設と同様、包括定額払い方式の介護報酬を基本とすべきである」という指摘がございます。
 「本サービスの事業者、従業員に与える効果」ということでは、職員の稼働率の向上、あるいは常勤職員の雇用機会の増加専門性の向上、やりがいの醸成、チームケアの概念の強化などのメリットがあるのではないかということが盛り込まれております。
 6ページでございますけれども、この検討会におきましては、事業モデルのシミュレーションということで、一定の仮定を置きましてイメージをつくるために、シミュレーションを行っております。ただ、御留意いただきたいのは、これがこのサービスの基準とか報酬内容を決定づけるものではなくて、あくまでもイメージという形で、どのくらいの利用者の方にどのくらいの職員で対応できるかというものを、シミュレーションしたものでございます。
 ちょっと小さくて図が見にくくて申し訳ありませんけれども「総人口10万人単位の圏域を想定」というのが枠の中に下にございます。この人口10万人の中の高齢者人口、高齢化率、あるいは認定率、それから訪問介護を使っている人がどれくらいいるのか。訪問介護を使っている人の中で頻回利用者、1か月のうち20日ぐらい、多く訪問介護を使っている人がどれぐらいいるのかというのを現在のデータをもとに推計いたしますと、人口10万人圏域で右下ですけれども、225人という数字をはじいております。10万人人口の圏域の中にこのサービスの利用者が、225人という想定をしております。
 これを5つの事業者がカバーするということで、そうしますと、1つの事業者当たり45人の利用者というイメージでございます。この45人の利用者に対して、一定の仮定、前提を置きまして、総ケア時間、移動の時間等々を加味いたしまして、職員がどれぐらい必要かということではじきましたのが、真ん中にございますけれども、看護職員常勤換算で介護職員22.8人、看護職員1.71人、面接相談員1.0人、オペレーター常時1人という形での1つのモデルとして積算がなされております。いろんなやり方があってオペレーターの機能については、複数の事業所で共有するでありますとか、夜勤職員については例えば、夜間も対応しているような施設の職員との兼務をするとか、いろんな柔軟な職員体制の組み方というのは当然あるという前提のもとでの、シミュレーションでございます。
 7ページ、8ページにつきましては、1つの例ということでございます。あくまでもイメージがわくための例ということでございますけれども、7ページには1日4回程度の定期巡回が入り、随時対応が夜などに入っている例でございます。8ページはかなり重度の方を想定されておりますけれども、1日に5〜6回という形での訪問が行われている。また、週に2回程度はデイサービスを利用されているというようなモデルの例でございます。これもあくまでもイメージをつくっていただくためのモデルということでございます。
 9ページですが「主な論点」。こうしたサービスについての基準・報酬については、以下のような基本的な考え方を実現するという観点に立って検討すべきということでございます。先ほどありました、サービスの基本コンセプトを実現するためにはどんな基準、あるいはどのような報酬体系が必要かという観点からの御議論をいただければというふうに考えております。
 10ページは先ほどの検討会の報告書の本文の中から「報酬体系のあり方」の部分を抜粋したものです。
 11ページからが複合型サービスついての資料でございます。
 11ページは小規模多機能型の居宅介護と訪問看護の複合型サービスということでの御提案でございますが、小規模多機能型の居宅介護のものに加えまして、必要に応じて訪問看護を提供できる仕組みということでございます。
 これによりましてケアマネジャーによるサービスの一元的な管理、あるいは事業者にとっても柔軟な人員配置が可能となるのではないかということでございます。
 12ページ以降ですが、現在の小規模多機能型居宅介護における看護、医療的な部分についての調査研究データからの抜粋でございます。12ページ目は看護職員の人数と要介護度、あるいは自立度ということで見たものでございますけれども、看護職員を2人以上配置している事業所におきましては、要介護3以上の中重度の利用者、あるいは認知症の高齢者の割合が高いというデータでございます。
 13ページでございますけれども、現在の小規模多機能居宅介護における医療ニーズのある利用者の状況ということでございます。調査研究の結果でございますけれども、登録利用者の約66%に何らかの医療ニーズがあるということで、具体的には「服薬援助・管理」「浣腸・摘便」「摂食・嚥下訓練」等が多くなっています。
 14ページですが「小規模多機能事業所への新規登録者の状況と医療ニーズとの関係」ということで、新規登録者のうち、医療ニーズへの対応が必要であったために登録に至らなかった者というのが約9%、8.8%ございました。具体的なニーズとしては「服薬援助・管理」「胃ろう・腸ろうによる栄養管理」「インスリン注射」「吸入・吸引等」が多かったというデータでございます。
 15ページ「医療ニーズのある方の受入れに対する意向と課題」ということで、現在の小規模多機能事業所に対しまして、このような看護職員の手厚い配置の上での医療ニーズのある登録者の受入れについての希望、やってみたいかどうかというものを聞いた結果でございますけれども「ぜひやってみたい」「少しやってみたい」合わせて50%ということでございます。
 ただ、課題といたしましては、その下にありますように「看護職員が少ない」「医療機器・設備等が不足している」等々の課題が指摘されております。
 最後16ページ「主な論点」ということで、そこにありますような3つの観点「利用者のニーズに応じて通い、訪問、介護、訪問看護及び宿泊のサービスを柔軟に提供」。あるいは「看護・介護サービスの一体的提供」「人材確保、経営の安定化」といった観点から、どのような基準ないし報酬がふさわしいかという御議論をいただければということでございます。以上でございます。

○大森分科会長 ありがとうございました。それでは恐縮です。ただいまから10分程度ですから10時半、再開ということにさせていただいて、暫時休憩。

(休憩)

○大森分科会長 それでは再開をさせていただきます。今日の資料だと「定期巡回・随時対応サービス」だそうでございますけれども、新型サービスでありまして、多分、今後の介護保険サービスのうち、在宅サービスの決め手になるかどうか。この成否が今後のサービスのあり方を大きく左右するような重要な新型でございますので、いろいろ御質問とか御意見おありになるのではと思っています。本日全部終わらないかもしれませんけれども、とりあえずしばらくの間、皆さん方から御議論をさせていただければと思っております。どうぞどなたからでも。

○武久委員 このサービスができたのは、どちらからの要望かはわかりませんが、今までも療養介護とかいろんな新しいサービスが提案されてできていますが、それがきちんと評価されて数が増えているというふうな話も聞きません。これは要するに介護中心の居宅サービスに医療の訪問看護を組み入れたと、単純に考えればいいのではないかと思います。いろんなサービスが余りにも輻輳をして、一体居宅サービスのどこに支点があるのかと。
 私の方から考えますと、介護の前に医療があって介護の後に医療があるわけですから、医療サービスの存在なしには介護サービス提供というのはあり得ないと思うんです。これは、前のときに医療系のケアマネジャーが非常に減ったということで、医療系のサービスがケアプランの中で非常に減っているという現状があります。だけどこの場合は看護を入れるということで私はいいと思うんですけれども、小規模多機能の居宅介護に複合型をするということで、この形が一番いいとなってくると、では療養介護はどうするのかということにもなって、ほかのサービスとの整合性はどうなるのか。
 結局、地域密着型ですから介護予防等も中心になるわけですけれども、前回の介護給付分科会でも、介護法の改正の案でも、予防給付の要支援の1を外そうというか、外すとはっきり言わないんだけれども、市町村のいろんなサービスで置換していこうというふうな話も出ているときに、この根本的な方向性が決まらないと、小規模多機能というのは、予防給付的な要素が強いのか、それとも在宅にいる要介護者の需要が強いのかということを考えると、これからは、非常に多くの重度の在宅介護をしていくような時代になると思うのですから、そのための拠点としては小規模多機能型というのは、非常に力を発揮するのではないかと、私は思います。
 しかし、小規模多機能型を私はやっていますけれども、大幅な赤字でどうしようもないと。ここを居宅介護の拠点とすべきだと私は思うんですが、在宅でいながらレスパイトなり、いろんな事情でショートがいつでも使えると。それで同じヘルパーさんが来てくれると、しかも看護のサポートがあると、こういう形が、いわゆる施設サービス万能という形をサポートするのではないかというふうに思っていますけど。前段のことといろんなメニューが出てくるのは、いいんですけれども、もう少し整理をしていただけたらということと。
 余りにも大きな施設のところには、小規模多機能はつくらないという形になっていますけれども、大規模多機能と私は呼んでいるんですけれども、大規模多機能なセンターもやはり地域にはある程度必要ではないか。そこがセンターとなっていろんな小規模多機能的な機能を持つということで、その中には在宅療養支援病院のように、後方支援のベッドを持っているというようなことが、医療との連携を強めるためには、どうしても必須だろうというふうに思います。以上です。

○大森分科会長 何か事務局から答えてもらえますか。

○武久委員 答えていただけるとありがたいんですけれども。

○大森分科会長 答えられる範囲で結構ですけれど。

○川又振興課長 我々も地域の中で小規模多機能を中心。介護予防というよりは認知症とか比較的重くなっても、在宅の限界点を引き上げる。これが先ほどの定期巡回随時対応サービスの思想でもあります。今後増えていく高齢者、特に施設では限界があるわけなので在宅でどう限界まで支えていくかという視点で考えたときに、この定期巡回サービス、あるいはこの小規模多機能、この小規模多機能もだんだん軌道には乗ってきているというふうに認識しておりますけれども、今回の御提案は、その小規模多機能に訪問看護の機能を組み合わせていくということで、より一層その機能が強化されたタイプの小規模多機能というものの御提案であるということです。先生のおっしゃる方向性としては、共通しているのではないかというふうに思っております。

○中田委員 田中先生は大変御苦労なさっておられまして、定期巡回随時対応サービスについて、前回もいろいろと説明をいただきました。私も全国を回りますと、これはすごいなと。評価する反面、本当にこれができるんだろうかと。これは大変なことですねという評価も実はいただいているんです。
 ということは、訪問看護事業所が全国でどのぐらいあるのか。後でデータをいただきたいんですけれども、介護保険制度ができた時点からどの程度増えているのかというのを、ちょっとデータがあったらひとつお願いしたいと思います。
 地方によっては訪問介護事業所がないところもございますし。そういう意味でこれをやるにはどういうノウハウを教えていただきたいとか、人材確保について、あるいは報酬単価は十分これでやっていけるんですかねと。これからの議論だと思いますけれども、そういうような声が圧倒的に多いんです。
 6ページの資料、「24時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討会」報告書、一例がここに挙がっているんですが、45名に対して介護職員が22.8。それから看護職員が1.71ですか、足すと、24.5ぐらいになりますね。そうするとこれはほぼ2対1です。そうすると、個室ユニットと全く同じ配置基準なんです。それだけの報酬を本当にいただけるんですかというような意見もあります。ただ、私は今後、このことについては必要だという認識は持っています。
 先生はいろんなところで講演をなさって、人口の減っているところは無理じゃないかというようなお話も聞いたこともあるというふうに聞きます。それから東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、大阪というところというようなお話もされていると聞いています。本音のところひとつお聞きしたいというのが1点と。
 これだけの人員配置になると、報酬単価は高くせざるを得ないわけですね。単体事業ではもう経営的に難しいんじゃないかと私は思います。そういう意味で費用対効果を考えまして、特養とか老健は24時間体制の事業体ですから、そこをうまく、先ほど武久委員もおっしゃったように、特養とか大規模のところを何となく外すような雰囲気を持っているんですけれども、もっとこれを活用すべきだと思うんです。我々も協力しますよ。是非その辺もひとつ本音のところをちょっと聞かせいただければありがたいと思います。よろしくお願いします。

○大森分科会長 よろしいですか、一言、先生。

○田中(滋)委員 珍しいですね。審議会で他の委員に本音を聞かせろって。
 この定期巡回・随時対応サービスの委員会そのものは、堀田先生です。私はその地域包括ケアの委員会を担当しておりまして、それを2025年までにつくるときに、今ない要素を付加していくという側面で、特に大切なのは定期巡回とさまざまな複合型。この後ろに出ている複合型というのは、1つの例にすぎないんです。複合型というのはいろんなものが複合していっていいので、その仕組みによって在宅限界を高めたい。それが主目的です。
 それから、在宅限界を高めるときに、大きな社会的ニーズが発生するのは、中田委員が言われたように、都会及びその周辺です。僻地の話は別途きちんと対応すべきですけれども、社会の仕組みとして、大きく考えなければいけない巨大なニーズが発生するのは、大都会周辺です。既に人口の余り多くない県では、これから15年間で高齢者の数はさほど増えませんので、現行サービスを多少強化すれば済んでしまうけれども、高齢者が100万人増えるところでは全く新しいタイプが必要になります。そのときには個別の、さっき武久先生も言われた、さまざまなサービスラインがたくさんあって、それにまた加えるという考え方ではなくて、ある程度マネジメントされた複合的なサービスにしていかないと、もたない。これはその1つの例だと思ってください。
 今回報酬をどうするかというのは、我々は全く考えていませんので、先生方から言っていただいた方がいいと思います。我々はあくまでも提供体制として、個別ラインが更に複合化するのではなく、包括的なマネジメントのもとに包括的な報酬の下でした方が、事業者も行いやすいし、利用者も安心できて、いわば在宅限界を高める主要な手段であると、そういう意味であります。

○大森分科会長 堀田委員会のメンバーは池田さんがメンバーだったので、何が補足のことがあれば。別に本音ではなくても結構です。

○池田委員 堀田代表のもとで議論を続けました。中で大変いろいろと意見の違い、あるいは思惑の違いもあって、なかなか整理するのが大変であった委員会だったと思います。
 ただ、基本的な考え方というのは共通していた。それは何かというと、前々回の支給限度額の資料をもう一回思い起こしていただければと思います。実はあそこで出た議論の中で、特に利用者代表とおっしゃる方からの意見が多かったようですけれども、この調査は家族環境や所得水準や本人のモチベーションなどを調べているのかという。したがってこの調査は余り信用できないという言葉が、結構発せられました。恐らく軽度のサービスを切ってほしくはないという意識から、それが出たんだろうけれども、私は、それを非常に悲しく思いました。
 家族はある意味で、愛情と相続の間で揺れ動いています。本人はこのままのたれ死にしていくんだっていいんだという意識もあります。その壁は厚い。でもその壁の前で立ちすくむというのは、アマチュアです。考えてみると、お医者さんや看護師さんが家族環境や所得水準もあるので、ここで治療は差し控えましょう、まあそれで死んでいくのもしょうがないですねというプロフェッショナルがいますか、いるわけがない。それは医師や看護師の持っているプロフェッショナルとしての職責、あるいは矜持というものが許さないからです。そこを突き抜けられていない。必要な介護サービスというのは、きちんと提供されなければならない。
 ところが今やっている訪問介護というのは、1日1回1.5時間、多くて2回3時間です。あとの21時間でどうしているんですか。本人に我慢してもらっているか、家族に押しつけているわけでしょう。そんなものはケアプランでもケアマネジメントでもありません。つまり、ケアマネジメントそのものが未成熟であって成立していない。これは非常に重要な問題であって、そこが問題だということが重大だということ。これに気がつかない限り、世の中は変わらない。
 それを軽度中心、ここのところは重度の排泄介助、食事介助というのが要りませんし、本人や家族に任せられますから、自己実現だとか自己敬意とかそういうところに入ってケアマネジャーは楽しみますよ。それは簡単に言えば、ケアマネジャーの自己満足です。最低のニーズを満たされないで、より高次のニーズが達成されるはずがない。
 そういった意味では決定的にケアマネジメントというのを考え直さなければいけないという意識がこの報告書の底辺にある。ただし、ケアマネジャーだけにその責任を押しつけるというのは、私もそれはちょっと無理だと思いますし、乱暴な意見だと思います。
 もう一つの問題というのは、サービス事業者そのものが、自立支援型のサービスを用意しているところが極めて少ない。ありますけれども、点在化していて普遍化されていない。例えば大規模多機能ということをおっしゃいましたけれども、それはそれで非常に役に立つわけです。大規模多機能の場合は、実は大規模多機能の中で個別ケアをやっているんです。だから事業の大きさとケアの小ささみたいなものがごちゃごちゃになった議論があって、どっちも小さければいいというのが、アマチュアリズムの巣窟になっている。これは壊さなければだめなんです。つまり役に立つサービスというのは巡回型。勿論、通所を加えるということもやらなければできないという共通認識は、当然ございます。
 よく北欧のデンマークやスウェーデンが例に出されますけれども、北欧やデンマークは居住とセットになっているからやりやすいという問題が一つ。それから、1人暮らし、老夫婦2人暮らしは当たり前ですから、いわば、サービスニーズに対して家族的な機能を求めないという、徹底的なアジア型とは違うものを持っていますから、これをそのまま導入すれば、日本では大混乱が起きかねません。アジア的モデルをつくらなければならないということなんです。そこも非常に重要なことになってきて、サービス事業者が、それができるかどうかということが、実は問われているわけで、これも言い過ぎかもしれません。できないような訪問介護サービス事業者は、撤退していただければいいんです。撤退して新しいきちんとしたところに、その従業員の人たちというのは吸収され雇用されていきますから、そういった意味では労働者の雇用では、問題は起こさない。ただ、零細で経営能力がないところがつぶれていくというのは当たり前の話です、はっきり言って。それは自分たちが変革しなければならない。それをある意味では、これは強要しますということは覚悟しなければならないだろう、というのは2点目であります。
 私はNPO系の営利団体、NPO系の非営利団体ではありません。NPO系の営利団体です。その発言が最近余りにも、はっきり言って、自分勝手だと思います。介護保険の未来というものを考えていない。
 3つ目、そういったケアマネジメントの成熟の遅れというよりも、ケアマネジメントそのものが成立していないといった実態。そして、実際それを提供し得るサービスというものを持っている事業者が余りにも少ない。その結果、何が起きているかということです。何が起きているかというと、利用者の方が介護保険サービスというのは、レンタル家族の時間貸しサービス。あるいはお年寄りの預かりサービスだと思い込んでいるんです。そこに期待値があるから、そこに流れ込んでしまって、そこに期待できない人たちが施設に流入していくという、すさまじい悪循環になっているんです。
 この3つの悪循環を断ち切れるかどうかというのが、実はこの巡回サービスの最大の目的です。ある意味でこの3つの悪循環というのは、介護保険の最大の危機です。お金の問題というよりもサービスの質の問題として、大きな危機です。24時間巡回をやれば、中田委員がおっしゃったとおり、当然のことながら、給付は上ります。2対1であれば、今、大体特養が2対1になっていますから、それを地域でやるわけですから、じゃ同じような金額で、あるいはそれに巡回の時間というものを考える。一方で、では提供するサービスをどこまでいわば効率的にしていくか。そのバランスで生まれていくということです。私は少なくとも4人部屋の雑居部屋の特養よりは高くしたっていいと思います。これはどういうことかというと、4人部屋雑居の部屋を下げろということになるわけです。そういうふうにリアリズムで考えていかなければ、この問題は解決しないと思っているわけであります。
 だから基本的にこの巡回サービスというのは、さっきも何人かの先生がおっしゃいましたけれども、さまざまな解決すべき問題が残っているということは間違いありません。それをきちんと整理する手順をとってほしいということなんです。金がかかるから嫌だというそういう議論というのは、くだらないからやめてくれということなんです。日本の低所得者施策というのは、他の国と比較してどれだけ充実しているかということを、もう一回考えてください。介護保険は医療保険の3割自己負担と違って、1割自己負担なんです。しかも高額介護サービス費があって、国民年金所得水準以下であれば、1万5,000円は全部返してくれる高額介護サービス費があります。更に社協のやっている貸付金、どうせ不良債権になることを前提にして出しているわけです。
 これほど充実した低所得者施策を、介護保険はどこまで使っていますか。全く払えない人には、介護扶助という制度があります。全部払えることになっています。医療はそれでやっていますし、それでほとんど問題は起こしていません。何で介護保険だけそれが起きるんですか。うそです。払えないんじゃないんです。払いたくないんです。それは許されない。払えない人にはそれなりの措置が全部とれるはずです。それを無視して全般に安くしろというのは、少なくとも保険料を出している第2号被保険者、第1号被保険者にとっては認められるものではないんだということは、理解していただきたいと思います。
 私は介護保険料が今度5,000円を超えて、5,200円になっても構わないと思います。それは5段階から20段階に分ける所得からの保険料徴収でもってかなり調整できる問題はあるし、低所得者についてはさまざまな問題がある。それを何も使わないで考えないで、一般的に利用料を下げろ、保険料を下げろというのは、余りにも勝手な議論だということなんです。
 そういった意味でお願いしたいのは、この24時間随時巡回というのは長過ぎますから、巡回訪問サービスぐらいに縮めていただいて、スローガン化できるような文書にしていただきたいというのは当然あるわけですけれども、その具体的な実施に当たってさまざまな矛盾が出てきて、その矛盾を経過的に措置するものと制度的に措置するものというふうに仕分けをしていって、きちんとこれが回っていくということが重要です。そのためには、ある意味で私は包括払いの中で、政策誘導的な価格をつけなければならないし、それは介護報酬全体を引き上げてしまうから、それにとってかわって、どこを減らすかということも考えなければいけないということになってくるわけでしょう。
 要支援や要介護1の方に巡回サービスが要りますか。そんなものは要るわけないんです。要るわけないですから、制度上、それを外せなければ、介護報酬を下げればいいんです。小規模多機能が経営が危機であって、グループホームの方が黒字であるというのは、要介護1〜2、介護報酬が余りにも差があり過ぎるからです。あれを真ん中辺をとっただけでも、小規模多機能はかなり助かるはずですし、グループホームはグループホームとしてきちんとした機能につながっていくはずです。
 そういうバランスを考えた形で、この問題を整理していただければ、私は日本の介護サービスというものが、恐らくは北欧を抜いて世界一になる。しかもアジアに輸出できる。これから韓国と中国は大変なことになるわけです。そこに貢献ができるということなんです。私たちがアジア貢献にどこまで尽くされたかということを歴史的に考えれば、恥ずかしさを感じますけれども、これに関しては私たちは誇りを持っていいということなんです。
 そういう観点でこの問題については論じていただきたいというのが、これは研究会の人たちの8割以上の考え方であり、かつ私の考え方であります。以上です。

○大森分科会長 三上さん、どうぞ

○三上委員 今日は定期巡回・随時対応と地域密着プラス訪問看護の2つの地域密着型サービスのお話なので、それぞれ整理していただくために、質問をさせていただきます。
 まず24時間地域巡回型のサービスの方は、対象者が要介護度3以上の重度の方を対象にするということと、看護職員についても、一定の看護サービスを提供するんだということがありますが、6ページにあります表で先ほどあったように、45人を対象にイメージとしては、22.8人の介護職員と1.71人の看護職員というふうになっていますが、これは随時対応とか定期巡回というのは、介護だけを対象にしたものなのか、あるいは看護も対象としたものかということを考えると、当然両方だというふうにここでうたっているんですけれども、1.71人の看護職員で果たして24時間365日の対応ができるのかということは、非常に問題かなと思います。ということは、対象として要介護3以上でありますけれども、医療ニーズは非常に低い人、看護ニーズは低い人が対象なのかということが、1つ聞きたいです。
 もう一方の小規模多機能プラス訪問看護の方は、明らかに医療ニーズの高い要介護者への支援ということを対象としてうたっているわけです。ここでも小規模多機能の中でも看護職員がいるわけですが、この看護職員の役割については新たに訪問看護ということですけれど、訪問看護だけなのか。そして訪問看護を提供できるのは、泊まりに来たときでなくて、いわゆる利用者の自宅に行ったときだけなのかというふうなことも伺いたいです。
 もう一つは、定期巡回型の方に包括評価をしながら、なおかつ通所サービス、訪問サービスも併用できるということなんですけれども、包括評価をした中でここでも9ページ、10ページにシミュレーションが出ていますが、デイサービスといろいろ組み合わせることが可能なんですけれども、そういった扱いはどういうふうにするのか。デイサービスを幾らまで組み込むことができ、それは別建てなのか。包括の中で小規模多機能と同じように、その中から支払っていくのかというふうなことについて、イメージとして持っておられるのであれば、少し教えていただきたいと思います。

○池田委員 現段階で厚生労働省の方にそれを答えてもらって固定化するのは、非常に危険だと思いますので、私の方から出た議論を御紹介させていただきますと、一体、訪問看護のニーズというのは何なのか、定量的に出せという議論が結構あるんです。
 私が最近一番ばかげた会議に出たのは、規制緩和の仕分けです。でたらめ千万な会議でありまして、結論が最初に決まっていて、あと人の言うことは一切聞かないという極めて破廉恥な会議でした。結果的に閣議決定から外されましたから使われなくなって、いつか震災に潜り込んで、1人も、いいんじゃないのって入りましたが、これも限定的にするということで、給付費分科会の方で規制をかけましたから、問題は起きません。
 では一体何が訪問介護のニーズかというと、実は医療のニーズは当然あります。それが訪問介護のニーズになっていないケースが多い。簡単に言えば、訪問介護がいないところで、介護事業者は救急車を呼んでいるんです。そうではなくて、在宅での訪問看護で対応できるところにどこまで移れるのか、そのことによって、医療費と介護費のコストというのは、どう変わっていくのか。あるいは生活者のQOLがどうなっていくかということは、実は幅があるんです。幅があるから、その幅を時間的にどのようにずらしていくかというのが、恐らく私は中長期的な問題になるのであって、いきなり複合的な小規模多機能でないと認めないよというところからは、これは始まるのは不可能だと思うわけです。そういうことの議論というのは、それ以外にもいっぱいありまして、そもそも訪問介護と通所介護を組み合わせるとき、それは総合的に組み合わせるのか。それとも個別に考えるのかとか、いろんな問題があるんです。
 これは私は問題点を整理して、それぞれの人の意見というものを並べて、エビデンスがなかったり、中長期的に意味のないものは消していって、これは検討すべきだということを絞り込んでいく。そして当面1年間モデル事業をするとするならば、かなり政策誘導的にできる可能性というものを示して、それで広げていく。
 そういった意味では今日の議論は入り口として、きちんとして、1回か2回そういう問題を整理して厚生労働省に投げ返して、それを実現していただく。この方が私は具体的に広がっていく現実性が高いというふうに思っております。

○三上委員 別に反論する気ではないんですけれども、幾つか聞いておきたいことがあるので。
 1つ4ページの上の方の2つ目の○にあります。24時間対応の場合に、外部の事業所とも緊密な連携ということで、場合によっては訪問看護事業所と24時間の事業所というのが連携するというか、一緒に提供してもいいということみたいなんですが、これもどういう形になるのか、少しイメージがわきにくいので、もしこれを書かれたときにイメージされて書かれているのであれば、訪問看護事業所との連携のあり方についてのイメージを少しお話しいただいたらと思います。

○池田委員 ここは大変議論のあったところだと思います。現実的にできるところとできないところがあるわけです。先ほど武久先生もおっしゃいましたけれども、例えば老人保健施設であるとかグループホームであるとか、いわば医療機関と密接な連携を持っているところというのは動けるんです。それがあるのと、直接事業者が訪問看護師という者を雇用してそれで動くとなると、人材確保が大変なことと人材の人数がそれで足りるのかという問題が勿論あるわけです。
 ここは議論がありまして、例えばこぶし園のように長岡でやっているのは、携帯電話と据えつけテレビ電話で即時に状態が見えるような発想で動いています。あるいは受けた人間は相手の状況を全部認識しているから、いちいちコンピュターをたたいて状態像を打ち出さなくても対応ができるとか、そういったある意味で先進的な方法がある。そうは言ったって田舎ではそうならないから、むしろ短時間という訪問介護を新設して、夜間随時というのは、アセスメントとモニタリングをきちんとやれば、激減しますから。激減した場合は、必要な場合についてのみ、救急車の発動をお願いするしかないかという幅はありました。
 だからその幅をどのような形で、経過的に整理していくかということ。これが非常に重要であるということと、もう少し長期的に見ると、実は自宅の在宅と住みかえの在宅では、効果が全く違うということです。高齢者住宅しかも管理人付き高齢者住宅というものをつくると、この巡回サービスは大きな機能を発揮します。ただ、これを何キロも離れたところに点在して住んでいらっしゃる方を対象にすると、移動コストがかかりますので、なかなかうまくいかないということです。しかもその2つは、現在混在しているし、後者の方が多い。
 とするならば一体どうするんだという議論があって、これはやはり、これはそういった、三上先生がおっしゃることも極めて現実的な問題として残っているわけでございます。全部項目を挙げて、それを一つずつつぶしていくということをしないと、どこかで大きなつまずきを起こす。私はそういう理解をしておりますので、むしろここに出てきたのは、ある意味で科学的な調査というものに乗っかった現実と方向を示したものであって、それを本当に現実に置きかえる仕事というのは、実はこの給付費分科会の任務ではないか。そういうふうな考え方で臨んだ方が、先ほども申したように、現実的な議論になるのではないか。これは勿論反論ではございません。ほぼ共通していらっしゃると思うんですけれども、そのような場所を設ける必要があると思います。

○大森分科会長 課長さん、一言何かいいですか。

○川又振興課長 補足的に、先ほど24時間定期巡回・随時対応の対象者ということですが、3ページにありますように基本的に念頭に置いているのは、要介護3以上の在宅生活の限界点を引き上げるという発想、思想ではございますけれども、カバレッジとしては、要介護者全般という整理が、検討会ではなされているところでございます。
 このサービスについての看護職員の役割ということでは、4ページの上の四角で御紹介いたしましたけれども、(マル1)〜(マル4)のようなことをこのサービスにおける看護職員が行うということを、この検討会では整理させていただいたところでございます。
 また、外部の事業所との連携というところですけれども、定期巡回・随時対応サービスについては、その事業所の中に介護職員に加えて看護職員も職員として配置するタイプと、もう一つは、訪問看護事業所と外部の訪問看護事業所と連携という形で対応すると、今2つのタイプを想定しているところでございます。そのことをここで緊密な連携ということで書いているところでございます。

○大森分科会長 いずれにしても、今、池田さんがおっしゃっているように、今日はとりあえず新しいサービスのイメージみたいなものが示されていますので、この具体的な基準とか、それをお金を乗せていかなければいけませんから、もうちょっと具体的な話でここで議論をさせていただくことになると思います。どうぞ。

○斎藤委員 まず、御礼を申し上げたいと思います。2025年に向けまして、1つの方向性を示していただいた関係者の皆さんの御努力に、この機会を借りて厚く御礼を申し上げたいと思います。
 今しがた池田委員からお話を承って、少し霧が晴れたようなところもあるわけでございますが、なお不明な点がございますので、三上委員同様、少しお尋ねしたいと。またこれはお尋ねしてもこれからの議論だということになれば、それで結構だと思いますが、少し疑問に思っているといいますか、わからない点を申し上げたいと思います。
 懸念しておりますことは、これまでも改正のたびに、例えば目玉としては介護予防でありますとか、小規模多機能居宅介護というものが出されて、こういったものに対する期待も大きかったわけですが、始めてみますと助走期間が長いといいますか、低空飛行が続いて、上昇スピードがなかなか上がらないというようなことを、お互い実感するわけです。本日のこの新型サービスも、同じようなことになりはしないかという不安をやはり持っているわけです。
 報告書の中に、今もお話がありましたように「緊密な連携」という言葉がしばしば出てくるわけですが、非常に便利な言葉でありますけれども、果たして大丈夫かなと無理がないだろうかと、つい考えさせられてしまうわけです。
 具体的に申し上げますと、例えばケアマネジャーにつきましては、24時間地域巡回訪問サービス事業所と「共同マネジメント」という、また新しい用語が出てきて、これは一体どう受けとめていいのか理解が及びません。今現在でも、アセスメントを含めてマネジメントの考え方についていろいろと御意見がある中で、更に共同してマネジメントすると、しかも定期だけでなく随時もやるということになりますと、一体どういうことになるのか、現場の方々の御意見も伺って、これが実現可能なものなのかどうか私などではわからない点でございます。
 同じようなことは、例えば看護と介護の一体的提供という部分です。これはありがたいことでありますが、その一方で、その配置ができない場合は、外部事業所との、ここでも「緊密な連携」とあるわけですが、果たしてそういうことが現実的に可能なのか。一体的な提供というのが、外部との連携において実現できるものなのかなということを、素朴な疑問として感じるわけです。
 中田委員からも以前お話がありましたように、看護職員の不足というものが根底にあるわけです。果たしてこれがこういうシステムを考えても、人がいないという問題がつきまとっているのではないかと思うわけです。
 更にオペレーターとの関係の中におきましても、看護の専門知識を有する職員の助言が、常に得られるような体制の確保がこの中でポイントとされているわけですが、実現可能性というものが、どの程度のものなのかということも、不安な点であります。
 また、報酬上の問題では包括定額払いということが提案されておりまして、なるほど利点もあるわけですけれども、資料にありますように、事業者によるサービスの控えの可能性ということが指摘されて、これは私は否定できないだろうと思います。
 その中で、その解決策として、保険者の責任において利用者の実態把握を求めているわけでありますが、果してこれは保険者機能としてそこまで周知を図り、徹底をして利用者を守っていただけるのか。ここも大変な不安があります。
 最後でありますけれども、私はよくわからなかったので、その部分はどなたか御説明いただければと思いますが、5ページの「事業者のサービス提供圏域のあり方」の一番下の○でありますが、事業者の指定に関して記載がございます。その中に事業所の指定については「市区町村が一定の裁量のもとに」、最後に「計画的に行うことが重要である」と書いてあるんですが、この計画的にというのは、何を指すものなのか、私はちょっとよく理解できなかったので、どなたか教えいただければありがたいというふうに思います。以上です。

○大島分科会長代理 事務局の方でお答えしていただけるのか、あるいは池田先生の方で。

○川又振興課長 今の圏域の点でございますけれども、市町村が一定の裁量のもとと、計画については、当然介護サービスでございますので、市町村の介護事業計画の中でどういう位置付けをしていくかということだと思います。
 裁量という意味では、今回提案させていただいています、介護保険法案の中でも、この定期巡回サービスあるいは小規模多機能といった地域密着の在宅サービスについては、市町村が公募で事業者を選考することもできるという形での規定も入れさせていただいているところです。保険者たる市町村が、自分の市町村の中の地域密着サービスの提供体制を保険者としての機能を生かしながら、提供体制についても、保険者としてかかわっていく。そんな形でサービス提供体制をつくっていくことができるのではないか、そのような趣旨というふうに考えております。

○大森分科会長 木間さん、先お手が挙がっていたみたいです。

○木間委員 資料2ページの基本的な考え方と基本コンセプトは、まことにすばらしいことであります。これまで田中滋先生が地域包括ケアのことを何度も御発言なさいました。今日は在宅限界が高まるという御発言もございました。私は、この考え方について高く評価いたしております。
 ただ、利用者としていろいろ不安がございますので、アマチュアとしてお聞きしたい点がございます。
 まず必要なサービスの提供に関してですが、検討会の報告書には、モデル事業を見ると要介護度の重度化に従い必要なケアの回数は増加し、介護保険サービスが必要なケアのすべてをカバーしてはおらず、不足分は家族がケアを行っているとあります。モデル事業のデータを見ると、要介護5については、1日当たりの必要訪問回数は9.4回であり、そのうち家族による介護は6.5回となっています。9.4回中6.5回、約7割は家族による介護がなされています。
 この6.5回の家族が行っている介護の中には、利用者の部屋の清掃は入っていますが、調理、洗濯、買い物は入っていません。調査を分析するには、世帯類型が重要な指標となります。モデル事業の報告書からはその点はわかりませんが、要介護5の場合だけでなく要介護3以上の方は家族と同居することによって、在宅生活を継続していることが、この事業においても示されています。
 お尋ねしたいことがあります。この巡回型訪問サービスが導入されれば、要介護3以上の利用者は、同居家族がいなくても在宅生活を継続できるのかという点です。
 もう一点、利用者の費用負担について申し上げます。報告書には巡回型サービスでは、職員のアイドルタイムが短縮され稼働率が向上することが予測されることから、より効率的なサービス提供が可能となり、事業者の経営の安定性が増すことが期待されるとあります。事業者の経営の安定性は増したが、2025年かもしれませんが、限られた利用者しか利用できなかったことは想定外であったということには、決してしてはならないと思います。
 サービス付高齢者住宅とは、高齢者が集団で暮らす建物でありますが、そこに入居した場合は、この巡回型サービスを利用するようになると、その利用料のほかに家賃、共益費、管理費、サービス費などを支払うことになります。
 お尋ねしたい点は、この巡回型サービスは、サービス付高齢者住宅に限らず、調理、洗濯、買い物、掃除などを提供しないとした場合、これら家事サービスを購入せざるを得ないという利用者は、どのぐらいの費用を負担すると計算しておられるのか。あるいは計算しておられないのか、お尋ねします。
 3点目です。事業者によるサービス提供控えの問題ですが、包括定額方式は、私は利用者にとっては非常に安心できる方式であると思っています。ただし、サービスの提供控えが生じる可能性がある。これについては斎藤委員もおっしゃいましたが、保険者の責任が、ここに書かれています。
消費生活センターに寄せられた非常に古い相談ですが、89歳の母親のところに夜間0時と早朝5時に訪問介護を依頼しているが、0時に来たときに、朝5時も来たように記録をしているという相談がありました。これはヘルパーさん個人の問題であって、事業者の提供控えではないかもしれませんが、この場合は、同居家族がいたので気づきました。
 私はスウェーデンのある市に行きましたときに、監査や指導はどうしているのか尋ねたことがあります。皆様御承知と思いますけれども、チェックポイントとは、安心して継続して、尊厳が保たれて、自己決定権が尊重されているか。人間的な接し方、よい接し方をしているのか。すぐれた個別ケアをしているか、アクティビティはどうか、そういう点について指導監査をしている。具体的には、ヘルパーさんは、区の職員でありましたので、突然、県の職員が高齢者宅を訪問するということでした。勿論書類の監査もありますが、監査の1つでそういうことをしている。それが区としてはとても怖いと言っていました。
 一例を挙げると、突然夕方、高齢者の住宅を訪問して、ケアを提供される人と提供している人双方の意見を聞く。そのときに高齢者が、夜遅くベッドに入りたいのに、早く入れられてしまうと言った。つまり個人のニーズに合わせず、職員の都合によって早く寝せられていたということです。それに対しまして、県は区の職員の教育を求め、1年間、職員の質を上げるために区は、継続して教育をしている。その結果をみるために、更に1年後に監査があると言っていました。
 私が申し上げたいことは、監査とか指導ということにも柔軟な対応が求められるときではないかということです。以上です。

○池田委員 スウェーデンから1週間前に帰ってきた人から詳しく聞いたんですけれども、まず随時のサービス要請が直接行かない。つまり警備会社を通して行くというシステムに変わりつつありますので、二重手間になって、しかも到着が遅れるという実態が起きていまして、かなりひどい状況になっています。
 そういった意味では、基本的にスウェーデンやデンマークの話を聞いていると、具体的な行政データに基づいたものではなくて、しかもあそこは全部コミューン主義ですから、自治体によって違って国のデータがないんです。それを見ると、はっきり言ってかなりシビアです。日本であれと同じことをやったら、混乱が起きます。だから参考にならない。また北欧でも、むしろ家事援助系はみんな外に出しています。オランダもデンマークもスウェーデンも全部外に出しました。基本的に地域支援事業でやっているということなんです。
 そういった意味で、デンマーク、スウェーデン、北欧がすばらしくて、それに日本がどこまで近づいていくかというのは、ある意味の幻想でありまして、全く新しいものをつくらなければどうにもなりませんよということが、1つです。
 2つ目はおっしゃった利用者の負担の問題です。利用者の負担の問題については、さまざまな減免措置というのが行われているわけです。それがどこまで使われているんですか。あるいはケアマネジャーは、どこまで斡旋しているのですか。日本の行政というのは、ある意味で物すごくそこのところに関しては、高齢者には甘いんです。まだそれに甘えるんですか。
 自己責任というのがあるでしょう。自分の財産を処理してそして新しいところに移っていくというのは、諸外国では当たり前のことです。何でそれを自分の子供や孫に残さないといけないんですか。自分の孫や子供だけに。そして赤字国債で他人の子供や孫に手を突っ込むという、そういう考え方はどこかではっきりけりをつけた方がいいと私は思うんです。
 介護保険の当事者は、利用者だけでありません。お金を払っている第1号被保険者、第2号被保険者もいるんです。その人たちが合意できるのかどうかということ。そのことを考えた上での発言が欲しいと思います。
 そういった意味では、いろんな問題がいっぱい出てきます。いっぱい出てくるがゆえに、それを一つずつきちんとつぶして合理的な解決をする場所をつくらなければいけないというのが関連した意見です。以上です。

○大森分科会長 幾つか御質問がありましたので。

○川又振興課長 このサービスと生活援助の関係の件でございますけれども、資料7ページ、8ページのモデルの例というところでも書いてございます。モデルの例の右上の吹き出しの中の※でございます。「細かな生活援助(洗濯物の片付け、身の回りの整理など)は、各身体介護と一体的に提供されていると」いう形で、身体介護と一体的に、必要に応じてそうしたサービスをしていくという形でのモデルを、この検討会としては考えていたところです。以上です。

○大森分科会長 幾つか御質問があったと思うんだけれども、よろしいのかな。

○木間委員 池田先生は私の発言をいつも誤解なさっていて、私は、池田先生のおっしゃることをちゃんと認識した上で発言しております。ご回答はそれで結構です。

○池田委員 偏っていると言っているだけです。

○大森分科会長 場外で一度、虚心坦懐でやってもらって。
 指導監査の話が出ましたけれども、それはよろしいのかな。御質問になっているのか。

○木間委員 2000年に介護保険制度がスタートする前に、指導監査については、東京都社会福祉協議会が柔軟な指導監査を考えてよろしいのではないかという報告書を出したことがありますが、もうそろそろそのあり方というのも考えてもよろしいのではないかということを申し上げたのです。

○大森分科会長 私も前に指導監査を、事前通告しないでちゃんとやっているのかと言ったら、やっていますというふうに聞いた覚えがあるんだけれども、一度、今日でなくていいですから。実際の指導監査がきちんと行われているかどうか。今お答えになりますか。

○千田介護保険指導室長 介護保険法に基づく指導、そして監査とございますけれども、介護報酬の不正受給であるとか、あるいは指定基準に基づかない運営が行われているときには、基本的には監査になりますので、事前の通告とかなしに、事業所等に参ることがございます。
 また、普段行われている指導については、基本的には運営が健全に行われている、あるいは今後、健全に行われることを目的に行うものですから、そこは事業所等に入っていいかどうかとか、事前にそうしたことを確認した上で、健全に今後行われるようにという観点で行っています。基本的に指導及び監査については、そこは区別しながら、行われており、そのようなことで、適切に行われるようマニュアル等を作成しているということでございます。

○大森分科会長 だそうです。私もそういう説明を受けました。

○田部井参考人 利用者の立場から意見を述べさせていただきたいと思います。家族の会では、24時間対応の定期巡回・随時対応型サービスの導入は、認知症の人に有効に対応するために、従来の滞在型も強化することと並行して行うということを要望をしています。
 訪問の理念というのは、長時間と短時間と、滞在型と巡回型とあって、それが本当の必要に応じて自在に組み合わせて提供されるというのが、理想だというふうに思います。その意味では、従来の訪問があって、それに対して今回の新しいものは選択肢が広がるという意味では評価しています。
 今言いましたように、認知症の人の場合は、短時間の巡回よりも、ともにいるといいますか、例えば3時間、条件はかなり厳しく設定してもいいと思いますけれども、3時間在宅でケアをするというふうな滞在型を認める方向にも、むしろ広げてほしいと思っています。
 それから、あり方検討会の報告では、地域密着型あるいは定額方式が想定されているというふうに読み取れますけれども、地域密着型は市町村の制約があって、利用者が近くても、他市町村ですと利用できないというふうな制約があったりしますので、必ずしも賛成しかねるところがあります。その辺は市町村同士の合意でという話もありますけれども、例えば、ある市が、私のところの市は1人も外からは入れない。それから1人も出さないという方針を立てられてしまいますと、それを崩していくのはまことに難しいところがあります。そういう点でいくと、やはり30分を一つの圏域と想定をされているようですけれども、それに見合った配慮といいますか、対応が必要なのではないか、改善策が必要なのではないかと考えています。
 定額方式も木間委員からは、利用者が費用負担の増減がなくて安定して利用できるという面も確かにあるんですけれども、定額方式のメリットは利用者にとってみると、初期に比較的サービスがまだ少なくていい段階に、一定の定額を払うというのは、将来もあるいは長期にわたってそこを利用して、将来本当に多くのサービスが必要になったときに、それがきちんと提供されるという、ある意味安心料のようなものとして払っているわけです。そうするとそこが非常に長期にわたって利用されるものであるという前提がないと、成り立たない要素があるのではないか。
 それは例えばグループホームのような場合ですと、要介護1から要介護5までということで長期の利用が考えられますし、それから小規模多機能も長期にわたって利用するということが考えられますけれども、一方でデイサービスがあって、一方で24時間型があってというふうないろいろな形があると、そこだけで本当に完結できるのかという不安感じるというふうに思うんです。
 そういうふうに考えていくと、新しい定期巡回の訪問が一方で従来型の訪問があるとすると、果たして初期の段階できちんと選択をされるんだろうか、利用者として定額方式を選択するだろうかという懸念があるのではないかというふうに、私は思います。
 私は、定額方式というのは、定着していけばまた違うのかもしれないですけれども、利用に見合った負担というのが、気持ちに沿った制度ではないかという気がしています。
 それと、ケアプランのチェックで介護が多過ぎて看護が少ないのではないかという意見もあったみたいですけれども、それによって看護をよりきめ細かく提供していくという点では評価できると思うんですけれども、在宅で考えますと、褥そうがあったり、常に医療的なケアを必要とする重篤な病気があったりすれば、看護の要素は日常的に必要になってくると思いますけれども、そうでない場合には、生活の要素が多くなる。
 生活の要素が多いところに看護が入る場合、介護よりもやはり看護は違うというふうに、十分利用者に納得させるだけの資質も、要求されてくるのではないかというふうな気がしております。以上です。

○木村委員 2つに分けて。まず定期巡回の方の確認と留意する点という形でお話ししたいと思います。
 3ページにケアマネジメントと訪問サービスのマネジメントのあり方が記載されていますけれども、あくまでも従来どおりの訪問サービスの中の一サービスということで考えて、ケアマネジメントのプロセスの中で1つのサービスをきちんと入れていくと。今でもモニタリングをしっかり訪問介護事業者の方たちにやっていただいて、情報を共有して、ケアプランをどんどん変えていくということになっているわけですね。3ページの一番下に書いてある「共同マネジメント」というよりも、今までの訪問サービスに1つの新しいサービスが入るという認識で、当然いかなければいけないと思います。
 ただ、これからお話しする看護職員が訪問をしていくという中で、4ページに行きますけれども、上の○に、具体的には一段上の段の2行目に、具体的には看護職員はと、(マル1)(マル2)(マル3)(マル4)まで書いてあります。「(マル2)訪問看護指示書に基づくサービス提供」という形があります。そうすると、ケアプランをつくったときに、もう看護職の人が入っていくという前提で、主治医の先生から指示書を先にもらって、まさに包括的指示で動くという形ですね。
 今までの訪問看護サービスと訪問介護事業所と担当者会議をやってやるというイメージと同じで考えて、それがたまたま1つの事業所になるんですよという形で考えていいのか。そのときに訪問看護の方が、これから多分、井部さんから話があると思うんですけれども、そうなりますと、今の訪問看護ステーションの人員基準2.5をクリアさせなければいけないんじゃないかなと、私は思います。もっと多くしなければいけないかもしれないという意味です。先ほど例示が出て、看護職員が常勤換算で1.71と書いてありましたけれども、このままでは、だめなんじゃないかということが1つあります。
 池田先生からまた言われると思いますけれども、今回震災の関係で岩手県の市町村介護保険担当者を回ってきた中で、包括払いというところで小規模多機能とグループホームの仮設設置の話の中で、直接市町村の方から言われたので、あえて言います。例えば小規模多機能であれば、要介護1、2であれば利用できるかもしれないけれど、4、5だと利用料が高くて利用できないんだという意見も出ました。それを後からいろんなお金で補足するとかそういうことはあるのかもしれませんが、現実にそういうことが起きているので、包括定額払いは確かにいいかもしれないけれども、所得のことをきちんと考えた上で新しいサービスを考えてくれないかと。こういうこと言われてきておりますので、ひとつ申し述べておきます。
 次に複合サービスのところで、11ページですけれど、ここですみません。11ページに概要が書いてあったので11と言ったんですが、13、14、15ページを見ていくと、今法案を出していますからこれはだめよという話ではなく、13ページをごらんいただきたいと思うんですけれども、現状で小規模多機能居宅介護を利用している人たちの、医療ニーズがこれだけあるという話なんですが、この小規模多機能の場合は、訪問看護を別個使えますし、それから、居宅療養看護指導も別個に使えるようになっているわけです。特出ししてこうだから訪問看護を充実させるという必要があるのかなということが、まず考えられます。強いて言うならば、宿泊するときに看護職の方がいれば、このたんの吸引とか胃ろうの関係とかできるので看護職が必要なのかなと、こういう感じで考えればいいのかなと思います。
 ですからここでも同じく、看護職員を訪問看護という形で出すのであれば、今の基準の2.5をクリアさせてやるのか、やらないのか。また、包括払いでやるとなったときに、どこまで高くするのかとか。今あるサービスの組み合わせでできるところと、新たにこれをセットしてサービス提供量で見るのかとか、そういうことをもう少し整理して考えなければいけないんじゃないかと思っているところです。
 さっきちょっと飛ばしたので、先ほど川又課長さんの方から、定期巡回の場合は、外付け訪問看護の場合と中の場合がありますという説明があったんですけれども、その辺もポンチ絵でわかりやすくパターンを示して、議論をしやすいようにしていただきたいと思います。まず今日はここでやめておきます。以上です。

○大森分科会長 井部さん、何か御発言がありますか。

○井部委員 複合型サービスについてですが、今、木村さんも言及されましたように、訪問看護と小規模多機能型居宅介護については、日本看護協会で既にモデル事業をやっているところがあります。4月から始めておりまして、全国5か所の訪問看護ステーション等に委託をしまして、独自にモデル事業を行っています。その内容を一部紹介したいと思います。
 訪問看護ステーションと小規模多機能型居宅介護の両方を持っている法人などに委託をしておりまして、小規模多機能に看護師を配置して、利用者に通所や訪問介護だけでなく、訪問看護も提供するという態勢を組んでもらって、利用者の状態の改善の効果やあるいはケアの効率性などについて、検証を始めているところです。
 現在モデル事業を5か所で19人の利用者を受け入れておりまして、今後更に利用者は増える予定であります。主な疾患は脳血管疾患の後遺症が31.6%、認知症が26.3%、ALSや頸髄損傷が10.5%となっております。7割以上の方が寝たきりの状態で、認知症の日常生活自立度で見ますと、73.7%が何らかの認知症を有している。要介護5が53%、半数以上が要介護5の状態であります。こうなりますと、医療ニーズと介護ニーズを併せ持つ利用者が多くなりますことと、寝たきりの方や硬縮予防のためのリハビリ、あるいは呼吸のケア、嚥下訓練などが必要になります。
 訪問看護と小規模多機能の複合型モデルをやってみてわかることとしましては、看護職と介護職がそれぞれの専門性を生かしつつ、役割分担をするということができていて、これが同一の事業所なので、1人の利用者に対するケアの方針が、多職種間で統一しやすいということが明らかになってきております。
 例えば認知症グループホームで対応困難になって、小規模多機能の利用を開始した方では、最初は宿泊の回数を多目にして利用者のADLや医療依存度、それからどんなときに不穏な状態になるのかなどを看護師がよく見極めて、これがアセスメントやモニタリングということになるわけですけれども、介護職と方針を共有して、ケアを行っています。
 小規模多機能に来た当初は、車椅子に乗っていた利用者が、これは少し介助すれば手を引いたりしてあげれば、自力で歩行ができそうだといったような潜在能力を見極めたり、あるいは排便のために下剤や浣腸に依存していたのが、これを薬剤に頼らずに自分の力で排便ができそうだといったような兆候が見えてきています。こうしたことはある程度一定の時間を費やして観察する必要があると思います。
 病院や介護施設から退院あるいは退所した直後の状態の不安定な利用者に対して、最初は宿泊を多目にして状態の安定を図りながら、徐々に訪問あるいは通所を組み合わせて在宅で生活していけるように持っていくというのが、訪問看護を基盤とした小規模多機能のメリットではないかということが、これまでのところわかってきています。こうした複合型サービスのメリットがあると思います。以上です。

○大森分科会長 まだございますか。山田さん。

○山田委員 我々老人保健施設は、在宅復帰、在宅生活支援を運営の理念としているものですから、この24時間巡回型訪問サービスは、非常に重要なサービスだと思っております。そういう意味では、是非これが成熟して定着していくように、我々も尽力したいと思います。特に我々は、先ほどお話もありましたように、多職種を抱えておりますので、これをバックアップする。場合によっては直接参画するということも、是非検討したいと思います。
 それはそれといたしまして、幾つか要望があります。実は、先ほど田中先生からもお話がありましたように、確かに大都市圏では、今出ているような、非常にモデル的な要件でいけると思うんですが、このニーズは地方、郡部にもあるわけでありまして、そこを切り捨てることなくスタートしていただきたい。そういう意味では、30分の訪問圏域といいますかサービス圏域にとらわれずに、現実に訪問介護、あるいは訪問看護がかなり広い圏域でサービスを提供している郡部もあるわけです。そこは、実績を踏まえてこういうことに取り組みたいという事業所があれば、是非それも参画できるような要件にこれからしていっていただきたい。
 そうしないと、そこでいろんな問題が出てきた後にサービス要件、基準を縮めていくことはいいと思いますけれども、いろんな形での参画が最初できるようにした形の、ちょっと柔らかい基準にしていただきたいというのが、1点であります。
 実際、私が住んでいるところは医療圏域が1市9町ありますが、実はその圏域のほとんどの中をみんな訪問看護なんかが必死になって動いているわけです。そういう人たちがせっかく24時間、地域の在宅の要介護者を支えようと思っても、指定要件等で地域密着にがんじがらめにされますとできなくなるということですので、例えば地域密着と並行して、広い圏域でしかサービスが提供できないところは、都道府県の指定でもできるような、地域密着でない形でできるような形でスタートさせていただくということも、是非検討していただきたい。
 そういう意味でいろんな形でこれがやられた上で、2025年にはきちんとした地域包括ケアの中での位置付けになるということを目指していければいいと思いますので、是非そういうことも御留意いただきたいと思います。以上です。

○上田参考人 矢田の代理で来ております。上田でございます。
 保険者の立場として、申し上げたいのですが、先ほど1点監査のことにつきまして自治体としてどういう形でやっているのかという質問があったかと思います。現実的には各種情報、内部告発、通報、利用者からの告発等の中で、抜打ち等の実施というのを保険者としてやっております。ただ、件数が多うございますので、即応した対応は優先順位を決めながら対応しているのが現実でございます。
 今回こういうサービス提供が出ておりますけれども、第5期の事業計画を我々保険者として策定する中で、どういう形で指定をしていくのがいいのかというのも、1つの課題としてございます。安定的なサービス提供を確保するように、一定裁量で市町村が、地域密着として指定を行う中で、今回改正法案の中でも、必要であるならば公募制をひくというふうな内容が示されております。詳細については厚生労働省令、規則の方で定められるのかと思うんですが、その辺の中身についても、できましたら早目の御提示をいただく方がいいのかなと。
 公募を行うに当たっても一定期間の周知とか、そういう対応する中では、24年度当初からの指定というのは、実際には行いにくいというのが現実でございます。そういうところでより早い情報の提供を保険者の方にお願いしたいというふうには考えております。

○村川委員 今日説明のございました2つの大きなサービス展開というのは、この介護保険制度が2025年地域包括ケアの方向に向かっての構造転換をしていく上で、決定的に重要なサービスではないかというふうに見ております。そういう意味では、幾つか留意点が必要であろうと。私が勝手に24時間安心ケアサービスとかと言わせていただきますが、定期巡回については、2005年の法改正、2006年からの地域密着型サービスの実施過程をもう一度反省していただいて、なぜ夜間訪問介護が、取り組んだ地域もありましたが、いま少し伸びが弱かったのか。あるいは小規模多機能も近年になりまして、成果を上げておりますが、やはりそれに火がつく、広がるまでに時間がかかってしまったのかというあたりを考えますと、やはり新しいいいプログラムだと、この指とまれ式の提案だけでは十分ではないだろうと。
 1つは、私が調べた範囲では、この種のサービスに取り組む場合、利用者がなかなか初期においてまとまりにくい。そこで、事業者、法人も考えてしまうというような初期の採算性の問題等を考えた場合、安易に交付金というつもりはありませんけれども、やはり介護報酬、今回包括払いというようなことも工夫されておりますので、そこは評価いたしますが、やはり立上げ支援というのか、軌道に乗る、そこのところまで踏み込んで展開をしていく必要がひとつあるだろう。
 それに関連してあえて言いますと、在宅の要介護3以上の地域のケースについて、全部アセスメントを保険者としてかけると。保険者、事務当局がお忙しいということであれば、介護認定審査会の1つの分科会のような形で適正処遇というか、そういう中で、これまでケアマネジャーの方の御努力があるとしても、これまでのケアプラン、サービス利用ということが適切であったかどうか。今回の御提案では共同マネジメント、これもなかなか興味深い概念だと私は思うけれども、民間事業者相互の関係で、そこが果たしてうまくいくのかという気がしております。これは全国的普及というねらいはありますけれども、ずばり言えば、高齢者人口が一挙に増える首都圏の1都3県、政令指定都市、あるいは中核市ぐらいまで広げまして、先ほどは人口10万人という全国普及のモデルとして描かれていますが、ずばり言うと、やはり人口20〜30万の過密なところでサービスが薄いところをどう打開するのか。それを実効性のあるサービスシステムとして、確立していくためのそういう誘導策でもあり、この指とまれではない、もう一歩踏み込んだやり方をしないと、5〜6年前の展開のような形で遅々とした展開になりかねないわけですから、地域包括ケアの視点に立ったサービスの位置付け、運営基準の明確化ということがあっていいのかなというふうに、私は思っております。
 それから複合型サービスについては、基本的に私は評価しておりますが、今日御説明のありましたタイプ以外にもいろいろ開発し、むしろ地方自治体や事業者団体のお考えなども聞いて、例えば認知症のグループホームと訪問看護ステーションとか、あるいは認知症のデイとほかの要素、その他です。先ほど中田委員からもございましたけれども、特養等の歴史を振り返りますと、90年代前半には、特別養護老人ホームの多機能化というようなことが言われた時代もありました。ショートステイ等、採算性の問題があって、なかなか微妙な部分もありましたが、改めてサービスの複合化によって、先ほど前半で話題になっておりました、小規模な事業体の問題性の克服という、また副次的な効果もあるわけでありますから、是非、この複合型サービスについては、少し視野を広げたりいろいろな組合わせがあったり、あるいは数次にわたる展開があるといったようなことを考えていくべきではないかというふうに思うわけです。
 最後になりますが、総じてこれらのサービスについては、武久委員からのお話もありましたが、医療と看護、介護と看護、あるいは介護と医療の連携ということは、確かに軸になるわけでありますけれども、地域包括支援ということからしますと、一方で高齢者住まい法ですか、サービス付き住宅の動きであるとか、それから私は、福祉の立場からいろいろ考えている人間でありますが、今日24時間サービスで描かれている事例の中で、確かに直接的な介護サービスの意味はあるけれども、やはり高齢者の生活支援という全体的な視点、高齢者の生活構造ということにもう一度立ち返って、どういうサービスが必要なのか。これは介護保険制度だけでは困難で、これまでも保険外サービスの活用ということも言われていますので、配食サービス、住宅の対応とか、そうしたことも視野に入れた上で複合型サービスが生きていくような、そういう展開をしていただければと、そんなふうに思っております。

○大森分科会長 本日、以上…。では1分。

○馬袋委員 定期巡回・随時訪問対応サービスについて、これは在宅ケア、訪問介護をやっている全国の事業者にとっては、このことについて本当にできるんだろうかという不安もあると思いますが、私は在宅で長く仕事をしてきて、在宅にいらっしゃる方々が、もうこうなったら施設に行くしかないねと言って、在宅の限界点にチャレンジできなくて施設へ行くということが多くありました。やはり在宅を強化したいという思いから、在宅の限界点を上げるというのは、介護のメンバーも、24時間365日介護を提供するという原点に立ち向かってスタートしなければいけないという示唆であると思っています。
 その中で10年間介護保険のサービスを提供してきて、最も言われていたチームケア、ケアマネジメントというところについて、この新しいサービスは、まさにそのサービスのケアマネジメント、多職種によるチームケアを在宅で実施するという新しい形のサービスだと思います。問題はあるかと思いますけれども、これにチャレンジしないと優秀な人たち、そしていろんな働きたいと思う人たちが、連携して在宅でやるサービスが開発できないのではないかと思います。
 それから、地域密着ということで市町村の垣根のところがありますけれども、住まわれている方々は地域に住んでいるのであって、保険者が違うところで住んでいるという感覚ではないと思います。是非地域の境にあったとしても、こういうサービスが地域密着であっても、連携してできるという柔軟な対応が必要であろうと思います。
 最後、複合型のところでありますけれども、訪問看護の形は、非常に重要だと思うんですけれども、是非、多職種として訪問リハビリということも、非常に重要な効果のあるサービスであると思いますので、そういった多様なサービスも併せて複合型については、御検討いただきたいと思います。以上です。

○大森分科会長 ありがとうございました。この前も出たんですけれども、もうちょっとスケジュールというか、これからどういう予定でいきたいかというようなことについて、少し補足いたします。事務局、お願いします。

○宇都宮老人保健課長 資料4をごらんください。今後の検討の進め方について(案)ということでございます。
 案としてでございますが、夏ごろぐらいまでに今のような形で、テーマを決めてフリートーキングをしていただいてはどうかと。本日、5月13日は介護人材の確保と処遇の改善策、それから定期巡回等について御議論をいただいたわけでございます。今後、例えば「高齢者施設について」「医療と介護の連携について」「リハビリ、軽度者への対応について」「認知症への対応について」など、こういったようなテーマを組んで、順次御検討いただいてはどうかというふうに思っています。
 それぞれのテーマについて関連するような事業者団体をお呼びしてヒアリングも同時に行うような、そういった現場の御意見も聞きながら御議論いただくという形ではどうかなというふうに考えているところでございます。
 秋ごろには経営実態調査の結果も出てまいりますので、より議論を各論的というか、あるいはもう少し具体的な報酬についての議論を深めていくというイメージになると思います。
 通常であれば、12月ぐらいに改定率が予算の関係で出ますので、それ以後、より具体的な検討になるということでございます。
 1月に諮問答申、4月に改定施行、こういった進め方の案でございます。よろしくお願いいたします。

○大森分科会長 随時いろいろ関係者からのヒアリングも入れさせていただくということになると思います。あと、報告事項が1、2ございます。

○宇都宮老人保健課長 参考としてございますが、5月2日に第一次の補正予算、震災関係でございましたので、その御報告でございます。時間がございませんので、簡単にさせていただきます。
 大きく2つございまして、第1として被災者への支援ということで346億円。その中でも「介護保険制度の保険料減免等の特別措置」というものに275億円。これも「被災した被保険者についての介護保険の保険料、利用者負担額や食費・居住費の自己負担額の減免を行う場合に、保険者等の負担を軽減する財政支援を行う」。具体的には、点線の四角の中にございます。
 次のページでございますが、(マル2)番として今回の震災で影響を受けた保険者等の支援。
 (2)となってございますが「被災した高齢者、障害者への生活支援等」ということで70億円ございます。この中で介護基盤緊急整備等臨時特例基金の積み増しということをしまして、地域支え合い体制づくり事業の中で、新しい介護のサポート拠点をつくるというようなものも含まれております。
 第2としまして「被災地の復旧支援及び電力確保対策」として692億円。そちらに記載のとおりでございます。
 以降のページは参考資料として詳細が書いてございますので、後ほどごらんいただければと思います。以上でございます。

○大森分科会長 席上に昨日、社会保障改革の集中検討会議に厚生労働省が提出した方向性と具体策という文書がありますか。

○宇都宮老人保健課長 今、配付を。

○大森分科会長 配ってくださいますか。本日はこれについての御説明はありませんで、とりあえずそういうものが出たということでございますので、資料を差し上げるということでございます。
 本日の審議は以上でございます。やはり3時間たっぷりかかりました。次回について何か話すことがありますか。

○宇都宮老人保健課長 次回につきまして、決まり次第、御連絡させていただきます。よろしくお願いいたします。

○大森分科会長 本日は以上でございます。ありがとうございました。


(了)

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