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2011年3月31日 第77回労働政策審議会職業安定分科会議事録

職業安定局

○日時

平成23年3月31日(木)15:00〜17:00


○場所

厚生労働省 省議室(9階)


○議題

(1)東北地方太平洋沖地震に係る対応について
(2)雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について
(3)その他

○議事

○大橋分科会長 それでは始めます。本日の委員の出欠状況ですが、公益代表の先生は来られると思います。それから、労働者代表ご欠席は沢田委員、それから使用者代表は久保委員ですが、代理出席として深井様にご出席いただいております。
 それでは議事に入ります。本日の議題は、「東北大平洋沖地震に係る対応について」と、「雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について」と「その他」です。最初の議題は、「東北大平洋沖地震に係る対応について」です。事務局よりご説明をお願いいたします。
○総務課長 職業安定局総務課長の宮川です。資料??1は「東北大平洋沖地震における緊急の雇用労働対策について」です。これに基づいて概略をご説明させていただきます。まず第1点ですが、雇用保険の失業手当の特例支給の件です。2つの特例があります。1つは、事業所が災害を受けたことにより休止・廃止したために、休業を余儀なくされた場合、雇用保険は離職の場合に出るのが原則ですが、今回の激甚災害に指定されたことに伴い、実際に離職をしていなくても、休業で受給できる特例が発動されているところです。
 また2点目の○ですが、災害救助法の指定地域については、事業が休止・廃止したため一時的に離職した場合、即ち事業再開後の再雇用が予定されている場合、これも、雇用保険では失業認定ができない状況ですが、今回のケースではできるという特例が発動されているところです。
 3点目は、交通の途絶、遠隔地の避難等で住所地のハローワークが使えないという場合等のために、来所可能なハローワークで手続きができるというものです。以上の内容についてホームページ等で周知を図っているところです。
 続いて2番目の職業紹介のところをこ覧いただきたいと思います。職業紹介に関しましては、就職活動を開始する被災者は今後増えてまいると思っております。ハローワークは全国のネットワークを活用いたしまして、次のような職業紹介を今後実施している、まさに実施しはじめているところです。1点目はまず、被災者のニーズの把握で、避難所等に赴き就職ニーズを把握しています。また、その結果に基づいてハローワークから避難所等に出張相談という形で赴き、多様な就業形態、具体的に申しますと、アルバイトなどの即時就労可能な求人とか、社宅付き・寮付き求人など、あるいは出稼ぎ、シルバーなどさまざまな就業形態に関する職業相談、雇用保険の手続き、労働相談、メンタル相談などを実施していくこととしており、現に取りかかっているところです。後ほどご説明させていただきます。
 それから、広域職業紹介を実施していくということで、全国の求人情報が検索できるシステム、ハローワークがもつ全国のネットワークを活用いたしまして、広域的な職業紹介、即ち住所を移転するような形の職業紹介を実施していくこととしております。そのためには、職業転換給付金制度という面接旅費に相当する広域求職活動費、転居費に相当する移転費の支給を活用して、広域職業紹介を実施していくこととしております。また、全国のハローワークにおいて、先ほど申しましたようなさまざまな求人を確保するとともに、今後、大都市圏におきまして合同求人面接会の開催などを考えているところです。
 雇用調整助成金です。当面の雇用調整を避けていただく、雇用を維持していただくという観点から、雇用調整助成金の活用促進に向けてQ&Aを作成するとともに、活用事例の扱いについて、休業時の賃金等の扱いと併せて労働基準行政とタイアップして周知しているところです。また、特例として、青森、岩手、宮城、福島、茨城の5県の災害救助法適用地域の所在する事業所については、3点の支給要件の緩和を実施しています。
 まず、事業活動縮小の確認期間ですが、雇用調整助成金は、過去3か月と前年同期との対比で5%下がっていることが条件の1つとなっておりますが、この3か月という期間を1か月に短縮したものです。また、生産量等が減少見込みの場合という形で、見込みでも申請を可能としております。3点目は、休業の計画届は事前に提出していただくわけですが、今回の場合、災害等で書類等を喪失するなどの状況を勘案して、6月までの間、計画届の事後提出を可能にするというものです。このような内容について、各種の方法により周知を行っているところで、相談件数についてはそこに書いてあるような、3,800件という件数が寄せられているところです。
 新卒者関係ですが、まず1点目は、雇用の内定取消しをしていただかないためには、雇用調整助成金を活用して、休業させる場合に、雇用調整助成金で雇用維持、即ち採用していただこうということですが、このためには雇用調整助成金の要件、「雇用保険被保険者期間6か月以上」という要件、これは、リーマンショック以降暫定的に停止しているところですが、これについて適用除外を活用し、被災労働者、被災学生の新卒者についても適用できるようにしていく考えです。
 また、厚生労働大臣、文部科学大臣から、主要経済団体に対して、採用内定を出した新卒者が可能な限り入社できるよう、あるいは、予定期日に入社できるよう努力すること、また被災地の学生の事情を汲んだ入社時期の柔軟な対応、あるいは現在就職活動を行っている被災学生についてエントリーシートの提出締切についての柔軟な対応をお願いしたところです。併せて、現実に内定取消しにあった学生の採用についても今後協力を求めることとしております。また、民間就職情報サイトへも、さまざまな取組について要請するとともに、全国の新卒応援ハローワークなどに「学生等震災特別相談窓口」を設置して、採用内定取消しなどを受けた方々への相談・就職支援ということを実施しているところです。
 雇用促進住宅です。ご承知のように、雇用促進住宅は平成33年度までに処理することとしておりますが、現にあるものを活用するという観点で、今回の災害については2番目の○にありますような、被災された方々に対する雇用促進住宅を提供していく取組を行っております。1点目に書いてありますように、まず一時入居先として提供できますよう雇用・能力開発機構に要請したところです。この一時入居というのは3つ目のポツにありますように、原則6か月という形で当初予定したところですが、被災者が希望する場合には、6か月ごとに最長2年まで、即ち平成25年3月末日まで更新可能という形で、安心して雇用促進住宅に一時的に入居ということができるような仕組みをとったところです。
 また、福島第一原子力発電所周辺の自主避難を含む避難者に対する支援についても同様に行っていくことをしております。この内容につきましては家賃、敷金は無料です。修繕等についてはそこに記載されているとおりで、利用可能戸数、これは(注1)にありますように、()内が即時入居可能な戸数ということで内数です。それ以外については、原則2〜3週間程度の修繕が必要となる戸数で、それらを合わせると全国計で41,461戸です。その他の公的の受入住宅数を国土交通省住宅局で発表していますが、公営住宅などにおいては18,801戸、UR住宅2,585戸、国家公務員宿舎9,521戸となっています。
 また、真ん中の欄にあります確保済戸数と申しますのは、(注3)にありますように、市町村災害対策本部などにより、この戸数を確保しておいていただき、いわば予約しておいてほしいという形でキープしてある数で、この部分は利用可能戸数から除いているところです。現実に、入居決定という形で実際に入居された方、ないしは具体的な入居先が決まって、あとは入居するだけという方が、そこに書いてあるように全国計で402戸ということです。
 派遣労働者の雇用維持・確保の件です。これについては3月28日に人材派遣関連団体及び主要経済団体に要請したところです。まず、派遣元事業主の団体に対しては、労働者派遣契約の解除があった場合であっても、派遣労働者の新たな就業場所の確保に努めること、また、やむを得ず休業する場合には、雇用調整助成金を活用するなど、休業についての手当の支払いに努めることを要請したところです。
 派遣先となる主要経済団体に対しては、現在締結されている労働者派遣契約、これは派遣先と派遣元との契約ですが、それをできる限り継続すること。やむを得ずその契約を継続しない場合には、それに伴い休業等が発生した場合、派遣元事業主が休業手当等払うわけですが、その損害の賠償とか、あるいは派遣労働者を関連会社へ就職あっせんするなど、派遣労働者の新たな雇用機会の確保に努めることを要請したところです。また併せて、派遣労働に関する労働者あるいは派遣会社・派遣先からの相談は、ハローワークの「震災特別相談窓口」で対応することとしております。
 労働相談への対応です。これは、職業安定行政のみならず、労働基準行政ともタイアップするなどして行っている内容ですが、1つは休業時の賃金等の取扱いについて、「労働基準法等に関するQ&A」を作成しましたが、その内容について、雇調金の活用と併せて、雇用の維持をお願いする観点からも含めて各種団体等に周知を行っているところです。
 また被災地域等の労働局及び労働基準監督署を中心に、各種相談窓口を緊急相談窓口として設置することとしております。ハローワークにおきましては、全国のハローワークに「震災特別相談窓口」を設置して、被災者は全国に散らばることが予想されておりますし、現に後ほど述べますように、東京・埼玉等でも取り組んでいるところですが、被災者の仕事に関する相談への対応、あるいは先ほど申し上げましたように、新卒応援ハローワークでの採用内定取消しなどを受けた学生相談などの相談に対応するということで、ここは特別に、さらに「学生等震災特別相談窓口」という形での窓口を設置しているところです。
 未払い賃金立替払事業については、申請に必要な書類の簡略化など、迅速な処理を行うこととしております。
 労災保険給付の関係です。労災保険給付の関係についても、医師、事業主の証明がなくても可能とするような弾力的な取扱いとか、資料が散逸していることが予想されるために、資料がない場合の調査要領を定めて、迅速な労災補償を行うなど労働局に指示しているところですし、また、労災保険の取り扱いについては○の3にありますようなQ&Aを作成してわかりやすく紹介しているところです。
 労働保険料については、ご承知のように、労働保険料の納付期限が7月にまいりますが、被災地域の5県については申請など特段の手続きの必要なく延長されるところです。また、それ以外の事業主についても、個別に労働保険料の納付を申請に基づいて猶予することとしております。
 メンタルヘルス等を含んだ健康確保対策です。産業保健推進センターあるいは地域産業保健センターなどで、事業者、労働者その他の方々からメンタルヘルスを含む健康問題についての電話相談、あるいはメンタルヘルス・ポータルサイトにおける特設ページの設置などに取り組んでいるところです。
 中小企業退職金共済制度及び勤労者財産形成持家融資制度については、そこに書いてあるような手続きの簡素化、あるいは猶予などの特例措置を実施しているところです。安全衛生関係では、復旧工事における災害防止対策として、解体、改修、がれき処理などにおける、あるいは応急仮設住宅建設における対策、災害復旧工事における労働災害防止対策の徹底を図るよう建設業団体に要請するとともに、特に粉じん障害防止のため防じんマスクの配布を行ったところです。
 ハローワーク及び労働基準監督署の業務状況を、被災3局についてまとめたものをご覧いただきたいと思います。被災地においては、労働局・労働基準監督署・ハローワークをあげて対応していますが、一部の調査では、庁舎は津波などの被害により使用不可のところもあります。具体的に申し上げますと、岩手局においては釜石監督署が津波の被害を受けて使用不能ですが、ハローワークにおいて労働相談の業務を実施しております。相談窓口は電話相談、出張相談などの実績についてはそこの記載のとおりです。
 宮城ですが、気仙沼署が津波の被害により使用不能の状況です。市役所を借りて、市役所に窓口を設けて、失業認定等の業務を実施している状況です。
 福島ですが、こちらは福島第1原発の問題で、相馬または双葉を管轄します相双のハローワーク、富岡出張所、富岡の監督署、これらについては使用できない状況になっていまして、近隣のハローワーク、労働基準監督署に間借りして業務を実施しているところです。
 実績等についてはそこに書いてあるとおりですが、出張相談については、右下の上のほうに福島局の出張相談の様子が記載されております。これは、3月16〜29日、土日を含めて福島、郡山、白河、会津若松、須賀川、塙などの各地において延べ14回、13箇所において労働相談を行ったところです。このような内容の中では、事業主の方からは雇用調整助成金、労働者の方からは失業給付の問題、休業手当の問題、あるいは就職の問題も含めてさまざまなご相談があったと聞いております。
 被災地以外の取組については、受入地においての被難所への出張相談の実施です。各局、既にさまざまな取組を行っていますが、特に申し上げますと、例えば埼玉局においては、福島県双葉町から埼玉アリーナに避難中の被災者に対して雇用保険あるいは事業主向けの相談等々を行ったところです。被災者就職ニーズアンケートを実施したところ、やはり6割強の方が寮や社宅付きの求人を希望したということです。また、3月24日には相談コーナーを開設したり、先ほど申しました事業主説明会を実施しております。また東京局においては、東京武道館におられる被災者の方に対する出張相談を実施したところです。
 最後に欄外に※で書いてありますが、本省からは現在岩手・宮城現地対策本部へ要員を派遣しておりますが、今後、本省及び全国の労働局からこの3労働局に対して応援要員の派遣を検討しているところです。私のほうからの報告は以上でございます。
○大橋分科会長 ありがとうございました。それでは本件につきましてご質問、ご意見がありましたらご発言ください。
○古市委員 復旧工事が未知数ありまして、瓦礫の中に入りますとアスベスト建材が大量に含まれている可能性がありまして、それに対しての対策を事務局によくお願いを申し上げております。その一環で、防じんマスクを労働局にある一定数配付して、申込みをすると無料で提供をしていただけるということで、大変ありがたく思っております。
 復旧工事等に関係して、市役所から地域の建設労働組合には、処理仕切れないような仕事の依頼があります。例えば、膨大な数の棺の製作の依頼や、棺が間に合わないので遺体をくるむためのブルーシートの提供や、瓦礫の中の捜索を自衛隊がするのを建設職人として支援すると。例えば、チェーンソーで材木を切るとか、ボルト・ナットを外すといった作業です。最近は、今日もご説明がありましたが、雇用促進住宅を廃止する予定でしたので、すぐ使用できないので、簡易な補修が必要である。そういった類のことです。入居するために、生活物資を搬入しなければいけませんので、寝具等の搬入。併せて、災害救助法に基づく住宅の改修は、膨大な量の仕事の依頼をされており、いわば市役所等から丸投げ状態で仕事を放り込まれている状態になっており、とても責任を負えないので、市役所や県庁と何度も話し合いをして少しずつ改善に向かっているのですが、ここでひとつお願いを申し上げたいと思います。今日の報道で見たのですが、瓦礫等の撤去について、失業状態にある被災者を活用して、雇用対策として働いてもらうという方針のようです。その事自体は結構ですが、瓦礫の撤去の作業は非常に危険を伴う作業です。なおかつ、建設労働者であれば一定の教育を受けているわけですが、他産業の、被災をされた方を雇用対策として、急遽そういう作業に従事していただくことになりますと、ある一定の適切な教育といいますか、指導が欠かせないということです。
 それから、作業に要する、例えば安全靴、怪我をしないための作業着、手袋といった類の用意、教育といったことが欠かせないわけです。
 福島の原発の作業員の被爆の事故を見ておりますと、そういう作業に従事する人が適切な指導や教育を受けて現場に入っているとはとても思えないような状態があります。そこは、そういう危険な現場に入る人へのイロハのイの教育をしっかり行って、なおかつ重大な事態を招かないように、作業着等の手配もしっかりして作業をさせる、安全を確保するといったことが欠かせないと思います。
 何度も申し上げますが、瓦礫の中は古い住宅や建築物が多いので、アスベスト含有建材等が含まれている可能性が非常に高いと考えられます。そこは抜かりのないように、特に阪神・淡路大震災の際には、その後片付けで、アスベストの労災の申請も出ているという状態ですので、そういうことを今回は起こすことがないように是非万全の対策をとって、緊急な雇用対策もやっていただくようにお願いを申し上げる次第です。
○職業安定局長 いま政府全体の中で、被災者等の就労支援、雇用創出推進会議を作っております。今日も報道されていましたが、緊急に政府全体として、いまの災害に対して就労支援をしていく。また、雇用の創出もやっていくということで、対策をどんどん進めていこうということです。
 その中で、緊急的に今やっている対策をまとめて、来週早々でも、そういう仕組みや内容を特に提出しようと。特に被災者の方々にちゃんと伝わるようにしようということです。
 そういう中で、瓦礫の撤去や仮設の住宅の建設、あるいは港湾や農地の整備をやっていくということで、被災者の方に就職していただこうということで仕組みを考えております。いまおっしゃったような安全対策は当然ですので、そこで作業を進めるに当たって安全対策の面と、いろいろな用具とかも含めて、中で考えていきたいと思います。
○大橋分科会長 話が変わりますが、委員の出欠状況は、公益委員の白木委員から急用のためご欠席という連絡が入りましたのでご報告させていただきます。ほかにありますか。新谷委員。
○新谷委員 まず、今回の未曾有の大震災で被害に遭われた方々に対して、心から弔意とお見舞いを表したいと思います。いま古市委員からご指摘がありましたように、現地では、これから復旧に向けていろいろな取組がなされると思います。
 私ども連合も、今日、ボランティアの第一弾の送り出したところであり、今後1か月間で7,000名、3か月で25,000名の方々に、岩手、宮城、福島の各拠点で活動していただく予定となっています。いまお話にあったような瓦礫の撤去などの本格的な作業は、素人ではなかなか手を出しにくいものであり、私どもとしては避難所への物資の配給のお手伝い、被災屋内の泥だし・片付けなどをさせていただこうと思います。1日も早く被災地の復興に役立てられるように活動させていただきたいと思っております。
 その上で、いまご説明をいただいた内容につきまして、何点か要望を申し上げたいと思います。ご報告をいただいた、3月11日の地震発生以来の震災への取り組みですが、迅速に施策を講じていただき、評価をしております。しかしながら、この資料の中にもあるとおり、いまでも多くの方々が避難所で生活をされております。やっと避難所に辿り着いて、2週間経ってこれから自分たちの生活の再建をどうしようといったときに、雇用ということが重要なテーマになってくるわけです。
 被災された方々、特に労働者の生活再建に向けて、労働行政は総動員体制で取り組んでいただいていると思います。そのために全国から被災地に人を送り込み、出張相談所を設けるなどの対策を講じていただいていますが、常勤・非常勤の増員も含めて更なる支援体制の強化をはかり、総動員体制で復興に向けて労働行政を進めていただきたいと思います。
 個別のテーマに移りますが、「雇用調整助成金」は、リーマンショック後の失業の防止に非常に効果があった政策だと評価しています。実は、今回の東北地方の被災によって、広範なサプライチェーンに影響が及んでおり、東北から部品が入らないという理由などで、関西などでも工場の操業ができないという影響が出てきています。こうした、直接の被害ではないものの、サプライチェーンによって被災地以外でも広い範囲にわたって、事業の売上げ、生産高の減少が出ております。雇用調整助成金については、被災地は3か月の確認期間の要件が1か月ということに緩和されたわけですが、こういったサプライチェーンの被害の状況を鑑みて、被災地以外でも影響を受ける所については、さらに1歩踏み込んだ要件緩和の検討をお願いしたいと思っております。
 また雇用調整助成金については、支給日数の限度は3年で300日という限度があります。すでにリーマンショックのときから、この受給を受けている企業も多くあり、これらの企業が今回の震災の追い打ちにより、この300日を超える所が出てくるかもしれません。現在の支給日数の上限について注意深く見ていただくとともに、必要によっては300日についても、さらなる緩和を検討する必要があるのではないかと考えておりますので、これもご検討をお願いしたいと思います。また1日当たりの支給額についても、1人当たり7,505円という上限が決まっております。これは雇用保険の失業給付の日額の最高額との関連があるわけですが、これについても被災の現状をよく見て、注意深く検討していただきたいと思います。
 もう1点は、福島の原発の事故に関してです。これはまさしく震災の二次被害であり、政府による避難指示、また20?q〜30?q圏内の屋内避難指示により、現実的に事業活動ができないという場合です。現在の雇用調整助成金の支給要件では、法令上の制限は対象外ということになっておりますので、助成金が支給されません。同じ地震による二次被害であり、現実に目の前で事業活動ができないという方がたくさんおられるわけですから、ここに対する法的な対応を含めた対策が必要ではないかと思っております。この地で労働者を解雇せずに、復旧の日を待って歯を食いしばって、解雇せずに休業という形で頑張っている使用者、事業主の方もおられるわけですから、こういった方々に対する救済措置は是非検討していくべきであり、雇用調整助成金という枠組みで難しいのであれば、一般会計を使った類似の制度を早く構築するべきだと思います。
 またこれも新聞等で報道されておりますが、新規の学卒者、まさしく入社を間近に控えた採用内定者について、事業所に大きな損害などがあったため、内定の取消しや、自宅待機、あるいは入社時期の繰り延べが発生しております。これについては雇用調整助成金の要件緩和ということで、特例措置で勤続6か月未満についても対象にするという現在の規定を、さらに延長するということを検討していただきたいと思います。新卒の方々については、十分な対応が必要だと思っておりますので、よろしくお願いします。
 もう1つは、いま国会に提出されている求職者支援法です。これから雇用創出ということで、公的なものを含めいろいろな事業が被災地で展開されると思いますが、すべての方々がその事業で雇用されるわけではないと思われます。そういったときには訓練で被災者の方々を救済するという枠組みが非常に重要性を増してきます。いま基金事業という有期限の事業がありますが、早くこの制度を恒久化する求職者支援法を成立させていただきたいと思います。この制度を活用し、被災された方々に適合した訓練を提供していくということを、是非やっていただきたいと思っております。そのために求職者支援法の1日も早い成立を政府としても働きかけをしていただきたいと思います。
 最後に、先ほど対策をいくつかご説明をいただいたわけですが、これらは緊急対策として、いまある枠組みを要件緩和や特例措置を使って講じていただいた対応であり、いずれも労使が拠出する雇用保険を財源とする制度が中心になっています。やはり、今回の未曾有の大地震に対しては、国が責任を持って国費を投入することを考えるべきだと思います。財源問題は補正予算も含めてこれから検討される課題かもしれませんが、あのアメリカでさえ、カトリーナの大水害があったときに、失業保険に連邦政府が巨額の財源を投入したという事実もあります。やはり、我が国としても、労使の拠出、あるいは使用者が出していただいている二事業に依拠した対策だけではなくて、一般財源の投入ということを、厚労省としても、強く打ち出していただきたいと思います。以上、要望でございます。
○職業安定局長 いろいろございましたので、私からまとめてお話をさせていただきます。まず、応援のお話がございました。これは私どものハローワークの職員に避難所に行ってもらいまして、いろいろずっとやっておりますが、避難所もいろいろな所にありますので、いまの職員だけでは大変だということです。これは阪神・淡路大震災のときもそうでしたが、全国のハローワークのほうから応援体制を組んでおりまして、逐次、来週から相当入れています。すでに本省からは行っておりますが、さらに各局等々も含めて応援体制をしっかり組んでいきたいと思っています。
 雇調金の話については、いまいろいろなご要望が出ております。私どもも迅速、かつできるだけ幅広くということでさせていただきました。先ほどもお話がございましたが、雇用保険という財源ですので、これは皆様方のお世話をさせていただきながら、さらにどういうふうに対応していくのかということについては、ご相談させていただきながら対応していきたいと考えているところです。この点ではよろしくお願いしたいと思います。
 新卒対策につきましては、文科大臣、厚労大臣から各関係団体のほうにお願いしておりますが、いまおっしゃったような手立て、更なる新卒対策も組めないかどうかということも含めて、これは検討していかなければならないと思っています。
 従来の被災と違う影響の大きさといいますか、それが未曾有のものですので、従来にないようなことも少し考えて対策を打っていかないと、なかなか進まないのではないかと思っていますので、また皆様方とご相談していただきながらやりたいと思います。
 求職者支援法については、私どもも早期に取り組みたいということで、これはこれで努力をしていきたいと思います。最後の財源の話については、これから失業給付のほうも、やはりこういう状況ですので、従来の想像を超えて増えていくだろうと思います。二事業につきましても、雇調金についてもすでに相談件数は増えております。阪神・淡路のときも半月から1か月経ちますと、失業手当の話とか、雇調金の話とか、もちろん基準金の話もありますが急増しております。ですから、もう3週間ほど経ちますので、これからおそらく相談件数は急増してくるだろうと思います。ですから、財源も含めて、政府全体の中で補正という話もありますので、その中でどういうものを要求していくのかということで、しっかりと私どもも検討していきたいと思います。
○大橋分科会長 ご要望なり、ご助言なり、まだまだおありかと思いますが、他の案件もございますので、一旦次の案件に移らせていただきたいと思います。まだ地震の関係でご質問、ご意見がある場合には、議題の「その他」の終了後におっしゃっていただければと思います。使用者側の方からも、まだご要望をいただいていませんが、そのときによろしくお願いいたします。
 次に移らせていただきます。2つ目の議題は「雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について」です。事務局よりご説明をお願いいたします。
○総務課長 資料??2-1、資料??2-2、資料??2-3、特にその中でも資料??2-3を使ってご説明いたします。資料??2-1が今回お諮りする省令案要綱そのものです。資料??2-2は、省令案のポイントを1枚裏表の紙にまとめたものです。改正の概要と施行期日です。一部が6月1日、7月1日、10月1日とありますが、原則4月1日施行というものです。
 資料??2-3をご覧いただきますと、これが今回の雇用保険二事業の整理表です。現在二事業として15本の助成金等が行われているわけですが、そのうち今回内容の見直しで、丸が付いているものについてお諮りするというものです。
 資料??2-3の内側の表を使って概略をご説明いたします。まず、「雇用調整助成金」についてです。雇用調整助成金及び中小企業向けの中小企業緊急雇用安定助成金については、左側にあるように、経済上の理由によりまして、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、休業などによりまして雇用を維持した際に、それにかかった費用を助成するという内容です。これにつきましては、先ほどもお話がありましたように、被保険者期間が6か月未満の労働者は、本来助成対象にならないという要件がありましたが、リーマンショックに伴う内定取消し等を防止するため、一時的にその要件を止めていたところです。しかしながら、リーマンショックから一定期間を経過したため、当該要件を復活させる内容ですが、この見直しにつきましては、この春に新規採用される労働者への影響なども配慮して7月1日付で施行ということです。また被災者に対する、また被災地域に対する内容につきましては、今後、被災者、被災地域の内容等も含めて、検討した上でお諮りすることになろうかと考えております。これは現在のリーマンショックに基づく特例についての一定の考え方です。
 「労働移動の支援助成金」の中の「求職活動等支援給付金」です。これは再就職援助計画などの対象者に対して、求職活動のための休暇を付与して、その間の賃金を払うという事業主に助成されるものです。限られた財源の中で、中小企業に対する支援の強化という観点から、中小企業につきましては従来どおり7,000円。大企業に対する助成措置については4,000円とするものです。
 「再就職支援給付金」については、同じく再就職援助計画に基づきまして再就職の支援と。その一環として、民間の職業紹介事業者に費用を負担して委託するといった事業主に対する費用一部助成ですが、この助成金につきましても、限られた財源の中で中小企業に対する支援を強化するという観点から、中小企業に対する助成額の上限額を30万円から40万円に引き上げるとともに、大企業に対する助成措置の廃止という内容です。
 「定年引上げ等奨励金」の関係については、左側の上にある「中小企業定年引上げ等奨励金」です。これは希望者全員を対象として継続雇用制度の導入を行い、6か月以上運用を行っている企業に対する助成措置で、その中にいくつかのメニューがあるわけです。一番下の線で引いてある「65歳前に契約期間が切れない契約形態による希望者全員を対象とする継続雇用制度の導入」を対象としていたものですが、これにつきましては、1歩進めまして、「希望者全員を対象とする65歳以上70歳未満までの継続雇用制度の導入」に取り組む企業を支給対象としようとするものです。
 「高年齢者雇用モデル企業助成金」については、モデル助成という形で65歳以上まで安心して働ける制度、あるいは70歳以上まで働ける仕組みの導入のために新たな職域の開拓、あるいは処遇の体系の見直しなど、モデル的な取組を実施した事業主に対する助成につきましては、今後、このモデル助成は廃止して、このような取組を行う事業主に対する新たな助成措置として、「高年齢者職域拡大等助成金」という形で、本格化していこうという内容です。
 5頁の「特定求職者雇用開発助成金」のうちの「緊急就職支援者雇用開発助成金」については、「雇用に関する状況が全国的に悪化した」と厚生労働大臣が認める場合、あるいは雇用維持等地域の指定が行われた場合に、再就職援助計画対象者(45歳以上60歳未満)を対象に、特定求職者雇用開発助成金として雇入れ助成を行うものです。右側にあるように、
行政刷新会議の事業仕分けの結果、見直しを行うということです。事業実績が低調である緊急就職支援者雇用開発助成金については廃止するという内容です。
 6頁の「高年齢者等共同就業機会創出助成金」については、左側にあるように、この助成金は45歳以上の中高年齢者3人以上が共同して法人を設立し、労働者を雇い入れることによってそこで自ら雇用機会を創出するということです。その一部の経費を助成しようというものですが、自営業者の比率の低下や、この助成金の事業実績の低調を踏まえまして、この助成金を廃止するものです。
 7頁の「地域雇用開発助成金」については、4つの助成金のうち、いちばん上の「中核人材用」という形での「地域求職者雇用奨励金」。これは同意雇用開発促進地域という地域が地域雇用開発促進法上定められております。そこにおける雇用の改善を図るために、高度の技能を活用したり、新たな事業展開に資するような中核人材の雇入れ助成という形です。
 3番目の「雇用創造先導的創業等奨励金」については、地域雇用創造推進事業という事業を実施する地域の市町村、経済団体が設置した協議会が作成した事業計画に基づきまして、そこにおける先導的な役割を果たす事業主に対する事業開始のための費用の一部を助成するものです。
 4番目の「地域貢献活動雇用拡大助成金」については、地域貢献活動支援事業を受託したNPO法人などの組織による雇用管理を始めとする経営体制の整備に関する支援を受けた法人が労働者を雇い入れた場合の助成金です。いずれにしても、事業実績の低調と、総務省の「雇用保険二事業に関する行政評価・監視」からの勧告と、廃止を含めた見直しなどを考慮して、いずれもこの3つは廃止するものです。
 上から2番目の「地域再生中小企業創業助成金」の助成金につきましては、雇用失業情勢の改善の動きが弱い21道県におきまして、当該地域における重点分野で創業する助成、雇入れ助成です。より雇用創出の高いものに支援するということで、例えば、雇入れ対象労働者を2人以上に限定する。2人以上いなければ対象にしないなどの措置をとるものです。
 8頁の「育児・介護雇用安定等助成金」については、線があちこちに飛んでいますが、これは仕事と家庭の両立がしやすい職場環境を整備した事業主に対する助成のさまざまなメニューのものです。今回、両立支援の取組状況は企業規模によって格差がある状況の中で、取組の遅れている中小企業の底上げを図る助成金という形での性格を強めていくという観点で、この助成金を「両立支援助成金」と「中小企業両立支援助成金」という形で再編するものです。また内容的には一部廃止する内容もあります。
 この頁のいちばん下にある左側の「育児休業取得促進等助成金」の助成金は、育児休業、あるいは短時間勤務といった形のときに、事業主は独自に一定期間以上経済的支援を行うという形での先進的費用支援の助成金でしたが、先ほど申しましたように、育児休業制度が利用しにくく、利用促進の取組が進んでいない企業に対する取組促進の重点化という観点から、行政事業レビューとの判定結果を踏まえて、廃止するものです。
 9頁の中小企業労働力確保法に関係するもの、あるいは介護労働力確保法に関係するものです。まず、いちばん上にある、中小企業労働力確保法に基づく改善計画の認定を受けた中小企業者が、新分野進出、生産性向上といった形で必要な人材を雇い入れた場合の助成です。まず、生産性向上の観点については、行政事業レビューの判定の結果を踏まえて、この実績が低調な生産性向上に伴う雇入れ助成を廃止する。新分野進出に伴うものにつきましても、やはり重点強化していく。その際には、新成長戦略において重点強化の対象となった健康や環境分野などに限定するという内容です。
 介護関係の助成金がいつくかありますが、1つは、「介護基盤人材確保等助成金」という、雇用管理改善に関連する人材を雇い入れた場合の助成です。2つ目は、キャリアアップ、処遇改善のための各種人事管理制度の導入又は見直しを行って雇用管理改善の事業を行った事業主に対する助成です。介護関係の未経験者を雇い入れた場合の助成です。いずれも事業実績が低調、あるいは省内事業仕分けの指摘事項、その他を踏まえて、いずれも廃止するものです。
 「介護労働者設備等整備モデル奨励金」は、この内容がすでにモデル性を脱却して、ある程度の実行段階に入っているという内容ですので、名称を見直す内容としているものです。
 10頁の「中小企業人材確保推進事業助成金」については、中小企業労働力確保法に基づきまして改善計画の認定を受けた中小企業団体に対して、費用の一部を助成するものです。これにつきましても、支給対象分野を新成長戦略において重点強化の対象となっている健康・環境分野等に限定する内容です。
 「中小企業雇用安定化奨励金」については、中小企業の方々が、雇用する有期契約労働者に対する正社員転換制度の導入や、正社員と共通の処遇制度、教育訓練制度を導入する際の奨励についてです。これは、短時間労働者の同様な助成金と共通性を有するという観点から、後ほど述べる助成金に統合するという形で、一応ここには「廃止」と書いてありますが、その内容は統合後の、短時間及び有期労働者向けの正社員転換等を支援する助成金に一本化されるという内容です。
 「派遣労働者雇用安定化特別奨励金」については、派遣労働者を直接雇い入れていただいた派遣先事業主に対する奨励措置です。平成24年3月31日までの期限ですが、労働者派遣法改正案、法案成立後3年以内に製造業務の派遣の原則禁止ということを盛り込んでいること等を踏まえて、平成27年度末まで延長を行うものです。
 11頁、先ほど述べた「中小企業雇用安定化奨励金」は有期契約です。「短時間労働者均衡待遇推進等助成金」については、短時間労働者に対する同様の助成金でしたが、この助成金を統合して、「均衡待遇・正社員化推進奨励金」として、有期契約労働者及び短時間労働者を対象とした、正社員と共通の処遇制度や正社員転換制度を導入した事業主に対する奨励金として統合整理したものです。
 続きまして、障害者関係です。12頁、「精神障害者雇用安定奨励金」については、精神障害者をハローワークの紹介によって雇い入れた場合の助成措置がすでにありますが、これも特定求職者雇用開発助成金と同様に、民間の職業紹介事業者、一定の要件は当然ありますが、その民間の職業紹介事業者の紹介でも助成措置の対象にしようという内容です。
 「職場支援従事者配置助成金」については、重度知的障害者又は精神障害者を雇い入れるとともに、その雇い入れた日から3か月以内に職場支援従事者の配置を行う事業主に対する助成金です。2番目は、重度障害者を多数雇用する、あるいは比率を高く雇い入れるなどの一定の要件を満たした事業所に対して、施設・設備の設置・整備に対する費用の一部を助成するものです。従来、納付金制度のほうで行われたものですが、雇用保険二事業として位置づける内容となっております。
 12頁の最後の「事業協同組合等雇用促進事業助成金」については、身体・知的・精神などのさまざまな障害者の方を雇い入れて、新たに雇用促進事業を実施する事業協同組合等に対する助成措置です。行政事業レビューにおきまして、その実績の低調であることを理由として、今回廃止するという内容です。
 13頁、「試行雇用奨励金」の中の「実習型試行雇用奨励金」です。十分な技能、経験を有しないという形で、これらの者に対する実習型雇用として、いわゆる試行雇用をやる方々に対する助成措置ですが、その助成措置の内容を、左にある内容から、右に書いてある内容のように拡充するとともに、正社員化した場合には、引き続きその方を正社員として雇い入れた方に対する奨励金を支給しようという内容のものです。従来、実習型試行雇用奨励金、基金訓練の受講者を対象として行ってきた内容のものです。
 14頁は建設関係で、2つの助成金についての見直し、期限延長です。1つは建設労働者につきまして、建設以外の新分野事業に従事させるために教育訓練を実施した中小建設事業主に対する助成措置です。この助成期限は3月31日までのものを1年延ばすものです。また、中高年建設業離職者をハローワークの紹介により雇い入れた、建設業以外の事業主に対する助成措置として行っているものにつきましても1年間延長する内容です。
 15頁の「キャリア形成促進助成金」の中の「訓練等支援給付金」です。これらの内容につきましては、ジョブ・カード制度の見直しという形で、ジョブ・カード関連の助成メニューの整理統合、あるいは実績の低いメニューの廃止を行うものです。職業能力評価給付金や地域雇用開発能力開発助成金の能力開発部分ということです。その部分につきましても、同様に廃止するという内容です。
 16頁は建設関係の4つの助成金があります。そのうち「建設教育訓練助成金」として、建設労働者の技能向上のための教育訓練を行った中小建設事業に対する助成。キャリア教育への支援などを行った建設業者団体又は連合団体に対する助成については、教育訓練という形で助成金の整理統合を図ろうということで、この2本を1本化するものです。
 3番目と4番目は、雇用改善の取組を行った建設事業主、あるいは中小建設事業主や、建設事業の事業主団体に対するそれぞれの助成措置です。これも雇用管理の改善の取組という形での内容の同一性を鑑みて一本化するものです。
 以上、各種助成金についての見直し等が、昨年、いわゆる行政刷新会議の事業仕分け、厚生労働省の省内仕分け、行政事業レビューとさまざまな見直しが行われた関係上、細かいものを含めて、多々説明させていただきましたが、このような内容の雇用保険法施行規則等につきまして、本日ご諮問させていただきます。よろしくお願いします。
○大橋分科会長 本件について、ご意見、ご質問があればお願いいたします。
○石井委員 2頁に書いてある雇用調整助成金は、リーマンショックが発生したときに認められ、確かに3年経ったのですが、今回の大震災があって、テレビでご覧のとおり、製造設備をほとんど失ってしまっている企業がたくさんあります。生産ラインを復旧するためには相当な時間がかかるでしょうし、工場がほとんどストップしているという会社がたくさんあると思うのです。トヨタ自動車は7月オープンとか、日産は6月などと言っていますが、多くの中小企業は再開するに至っていないと思います。この助成金は6月でなくなってしまうということですが、いま4月ですから、3か月経って中小企業が生産ラインを再開し、製造を開始する、そして新入社員を活用する、いわゆる企業がオープンするというところまでいかない会社が多いのではないか。そのような意味からすると、これは延長していただきたいという気持があります。先ほど労働側からもお話があったとおり、同じように経営者側からも是非延長していただきたい、というのが中小企業側から見た見解です。よろしくお願いいたします。
○斉藤委員 いま石井委員からのご指摘にもありましたが、雇用調整助成金については、いわゆる計画停電等によって、人員の調整がつかないとか、部材そのものが全国から集まらない等々で工場そのものが動かないという状況も随分多く見受けられており、広範な企業での活用が見込まれます。また、計画停電においては、例えば1日3時間の停電だけという休止にとどまらず、3時間の停止をしたが故に、1日分が全部駄目になる、もしくは10分間だけ止まっても、結局そこの製品そのものについては尽大な影響を受けるというケースが多く見られます。よって、雇用という面についても非常に多くの危機的な状況が生まれてくることが、私どもの調査の中でも類推されております。
 ここに書いてある平成23年度の予算額と平成22年補正予算額を比べると、予算が大幅に減っていますが、雇用調整助成金の利用は大幅に増えることが予想されており、いま石井委員が言われたように、いろいろな制度の上での延長はもちろんですが、財源の確保ということについても相当数、力を入れていただかないと、結果的に雇用を維持できないということになりかねません。復興という意味で言うと、ここの部分をきちんとやらないと、結局復興にもつながっていかないと思っております。そのような面からも、財源の確保等には、是非万全を期していただきたいと思っております。
○職業安定局長 雇調金についての要望については、被災地からも来ておりますし、いま言われたように、被災地以外からも来ております。財源の問題等もありますので、皆様方とご相談させていただきながら、また検討を進めていきたいと思っております。
○高橋委員 意見と要望を混ぜてお話したいと思います。今回、一連の見直しの多くが、いま説明があった事業仕分けとか、行政事業レビューなどを踏まえて行われたということですが、その指摘の中には、雇用保険二事業は事業主間の互助に立脚した保険制度であって、事業主のみの拠出に基づいて運営されているという、制度についての基本的な理解を欠いた意見もあったのではないかと感じておりまして、その点は大変残念に思っているところです。やはり二事業の性格や目的などについて、事業の評価を行う方々はもちろんのこと、多くの人々に理解を深めていただくために、行政としても、是非さまざまな工夫を行っていただきたいと思います。
 その上で、雇用保険二事業については従来からPDCAサイクルを回して効率的な運営を図ってきていただいておりまして、その取組については、私自身は大変評価しております。ところが、今回の内容を個別に見ますと、平成23年度予算のベースとなる平成21年度評価が、例えばA評価であった「キャリア形成促進助成金」が大幅な見直しを余儀なくされている点や、あるいはC評価を出された「求職活動等支援給付金」のように、目標が未達で、事業の執行率が321%と極めて高かった事業について、本来ならば事業の廃止または見直しが必要という大変厳しい評価であったところ、予算が大幅に増額されているといった点も、ちょっと違和感を感じざるを得ないところです。
 いずれにしても、今回のような大幅な見直しの結果を踏まえて、これまで行ってきたPDCAサイクルによる効率化の手法に関して、果たして現行の運用が真に効果的なものであったのかどうかといった検証を行うべきではないかと考えております。その際、財源を拠出する事業主の意見を踏まえて、二事業全体のあり方について検討を深めることができればと考えておりますので、是非、対応を検討していただきたいと考えております。
 雇調金についての意見が相次ぎましたが、まさにリーマンショックの影響からようやく経済が回復しかけてきていたところに、今回の痛ましい未曾有の大震災が発生したわけです。これまで雇調金は幾多の拡充を行ってきて、二事業の安定資金は既に枯渇しておりますし、多額の借入れも行っている状況にあるところですが、こうした時期にこそ、雇調金を最大限に活用し、従業員の雇用維持努力を図っていくことは大変重要であると考えております。
 先ほど来、各委員からご意見が出ておりますが、やはり支払限度日数の再リセットといったことや、被災者地域を対象とした対象者の特例をもう一度講じ直すといったようなことも含めて、制度のさらなる拡充を早急に検討していただくとともに、財源の手当としては、やはり失業等給付からの借入れを早急に検討していただきたいと思います。ただ、その際、このような二事業の財政状況に鑑みると、二事業以外の事業については、是非徹底的な見直しを図っていただき、不要不急の事業については一時的な停止といったことも含めて、是非弾力的な対応をお願いしたいと思います。
○総務課長 ご意見、ご要望についてコメントいたします。今回の仕分けは、行政事業レビューなどの効果に対して諮られたわけですが、私ども職業安定行政、あるいは能力開発行政、各種行政も含めて、ここ5、6年、PDCAサイクルによる効率的な二事業の実施を目指してきたわけです。高橋委員からのご指摘にもあったように、一定程度の効果もあり、しかし、今回はこのような形のものになったということもあり、一定の区切りを付けた形で見直すところは見直すと。必要な見直しをした上で、PDCAサイクルによる二事業の一層の見直し、あるいはある部分ではさらなる発展を、この審議会のご意見等も踏まえながら考えていきたいと思っております。
 また、さまざまな雇調金の要望については、先ほど局長より申し上げたとおり、現在の状況あるいは今後考えられる状況等も踏まえながら、どこまで対応することが必要かということについては、早急に検討した上、この審議会の必要な諮問事項であれば、諮問あるいは早急な措置も含めて行っていきたいと考えております。
○黒木委員 資料??2-3の11頁にある「短時間労働者均衡待遇推進等助成金の見直し」について、申し述べたいと思います。均衡待遇・正社員化の推進奨励金の中には、対象労働者が母子家庭の母等の場合は奨励金を増額する制度があると聞いておりますが、最近は父子家庭の貧困も問題になっており、2010年8月から、父子家庭にも児童扶養手当が支給されていることを踏まえると、今後は父子家庭の父についても奨励金の増額対象に含めることを検討するべきではないかと考えております。非正規労働者が増大する中、現状で小さな子を持つ父が必ずしも経済的に安定しているとは限らないわけでして、ひとり親世帯の生活環境については詳細な調査を行うべきだと考えております。是非、よろしくお願いいたします。
○総務課長 ただいまのご要望を踏まえた形で検討していきたいと思います。
○吉岡委員 私からは質問2点と意見を述べたいと思います。12頁の障害者雇用の促進の助成金の見直しについて、職場の支援従事者の配置の助成金や多数雇用のモデル企業の助成金の財源を、障害者雇用納付金制度から雇用保険二事業に変えるということですが、先ほど高橋委員も言われましたが、二事業の財政はいま大変逼迫した、枯渇したような状況である中で、変更された率直な理由と、今後の見直しによる保険二事業への財政的な影響についてお伺いしたいと思います。それから、これは意見ですが、先ほど来、高橋委員も言われておりましたが、いろいろな制度や助成金の見直し、支給要件の見直し、また、その辺を今まで以上に厳しくしていく方向であるならば、PDCAサイクルの評価も含め、これまでの実績と今後の見直し後の見込といったところも、きちっと明示していただきたいと思います。
○障害者雇用対策課長 障害者の雇用助成金について、ご指摘の2つの助成金についてですが、雇用対策実態把握PTでの指摘を踏まえて、支給対象範囲を狭めて支給限度額を引き下げる、支給期間を短縮する、業務内容・要件を引き上げる等の見直しをした上で、雇入れ促進とハローワークでの周知・支給を図るために、納付金制度に基づく助成金として廃止し、新たに二事業助成金として創設することとしております。詳細については、この安定分科会が終わったあとに開催される障害者雇用分科会のほうで説明いたしますが、概要はそのような形になっております。いま縷々お話があったとおり、我々としても二事業財政が非常に厳しい状況にあることは十分承知しております。今回創設する2つの助成金についても、厳格なPDCA管理を行って、助成金の目的を達成できるように運用したいと考えております。目的が達成できないようであれば、創設したばかりではありますが、すぐに抜本的な見直しをすることをこの場でお約束したいと思います。
 冒頭申し上げたように、支給対象範囲を狭めている、支給限度額を引き下げていることで、全体としてのコストパフォーマンスは上がることになると思いますが、申し上げたとおり、その辺りはきちんと管理し、進めていきたいと思っております。
○住野委員 先ほど高橋委員からもあった15頁のキャリア形成促進助成金の見直しについて、お聞きしたい点があります。今回廃止される給付金、特に助成金については、それぞれなぜ廃止に至ったかということを、厚生労働省としてどのように分析しているのか。もう1つは、確かに省の目的を達成して役割を終えたものについては、当然廃止なり、見直しを行うことは理解できますが、普及であったり、啓発が足りなかったため実績が上がらなかったものが中にはあるのではないかと考えております。その点についてお聞きかせ願います。
○総務課長 キャリア形成については後ほど補足いたしますが、全体的な考え方として、先ほど言ったようにPDCAサイクルの考え方の中にも、実績が上がったのか、上がらなかったのか、目標は達成したのか、達成していないのか、いわば4つの検証というか事象の中で分析していこうと。いま委員が言われたように、単純に実績が上がらなかったと言っても、制度が合わなかったからなのか、ニーズがなかったからなのか、周知が足りなかったからなのか、それともそういう意味でのいろいろな活動が足りなかったからなのか、さまざまな要因があろうと思います。PDCAサイクルというのは、単純にこうだからこうだというものではなく、それをきっかけとして内容を分析し、それに基づいて見直しを行っていくというのが正しい姿だろうと思われます。
 したがって、単に実績が上がらなかったからだけで切り捨てるというのは、本来あるべき姿ではないと思います。ただ、長年の間実績が上がらなかったというのは、何らかの意味での欠陥というか欠点があったわけですから、それを廃止なり、抜本的に見直すなりして、またゼロベースから考え直すというのも1つの考え方ではないか。そのような意味で、今回かなりの数が廃止となっていますが、問題があったから廃止するという趣旨ではなく、実績が上がらなかったという点は何らかの意味での問題点をよく分析した上で、新たな政策なり、別な政策なりを考えていくというのが今回の考え方であり、PDCAサイクルを回す上での基本的な考え方ではないかと思っております。キャリア形成の関係については、能開局からコメントをいただきます。
○職業能力開発局育成支援課長 今回はキャリア形成促進助成金の一部のメニューを廃止しているわけですが、その要因とは、いずれも実績が少ないということです。その背景としては、自発的職業能力開発への助成と地域雇用開発能力開発助成金については景気情勢が悪化したことに伴い、例えば、従業員に長期休暇を取らせてまで能力開発を図らせるとか、雇用情勢の悪い地域で新たに新人を雇い、1から訓練するなどといったことに対する需要が少なかったため、実績が少ないと判断したものです。また、職業能力評価の給付金は技能検定の受験料の一部を助成するものですが、実際の受験者数が67万人いる中、この助成金を利用しているのは1万人弱ですから、こちらも実績が少なかったということです。その要因としては、受験料自体がそれほど多額ではないので、そのためにいちいち手続きするというのが手間だったのではないかと分析しております。
○大橋分科会長 いま盛んにPDCAサイクルの話が出ておりますが、特に先ほどから問題になっているのは、CのCheckのところです。このCheckというのは難しい、政策評価というのは非常に難しいものがありまして、制度が悪いのか、あるいはディマンドがないのか、たぶんさまざまな要因があると思うのです。そこは政策を担当する省に信頼して、頑張っていただくしかないと思います。ということで、厚生労働省の担当者に頑張ってくださいというお願いをしたいと思います。その他何かご意見があればお願いいたします。特にないようでしたら、当分科会としては厚生労働省案をおおむね妥当と認め、その旨を私から労働政策審議会長に報告したいと思いますが、よろしいでしょうか。
                (報告文案配付)
○大橋分科会長 お手元に配付された報告文案により、労働政策審議会長宛、報告することとしてよろしいでしょうか。
                   (了承)
○大橋分科会長 ありがとうございます。それでは、そのように報告させていただきます。次に、議題の「その他」として、「出先機関改革のアクション・プラン(ハローワーク)の推進状況について」と、報告として「厚生労働省編職業分類表の改訂について(報告)」が配付されております。まず、出先機関改革のアクション・プラン(ハローワーク)の推進状況について、事務局より説明をお願いいたします。
○総務課長 資料??3に基づき、報告いたします。出先機関の改革については、昨年12月28日に閣議決定されたアクション・プランに基づき、2頁に書いてあるような地域主権戦略会議の下に、「アクション・プラン」推進委員会を設け、その下に直轄道路・直轄河川チーム、公共職業安定所(ハローワーク)チーム、共通課題チームという各チームを設けるところまでは既に報告させていただいたところです。1頁に戻りまして、ハローワークにおけるアクション・プラン推進のためのハローワークチームが、北川主査をはじめとして逢坂政務官、私ども厚生労働政務官である小林政務官、山田京都府知事の4人をメンバーとして設けられました。2にあるように、第1回目のハローワークチームは2月23日に開催され、本年3月末までアクション・プランに書かれた、国のハローワークが行っている業務の一部と各都道府県、自治体、市町村で行われるさまざまな業務を持ち寄り、一体的に実施する。すなわち、協定なり、協議会をつくるなどして一体的に実施していくことについての提案を募集する、つまり4頁以下の募集要綱と言いますか、事務連絡によって募集を開始しているところです。
 募集期間は平成23年2月24日から本日、3月31日までですが、※にあるように、今回の地震等も踏まえて、内閣府から4月から5月中旬を第2次募集期間ということで、さらに募集を行うこととしております。本日が3月31日ですので、まだすべてが集まっているものではありませんが、提案の内容等については、後日また説明したいと考えております。
○首席職業指導官 資料4に沿って、説明いたします。「厚生労働省編職業分類」は、職業安定法第15条に基づき、労働力需給調整に用いるものとして職業安定局長が作成することとされているものです。平成21年に総務省の「日本標準職業分類表」が改訂されたことを踏まえて、こちらも合わせて改訂するという趣旨です。この職業分類は大・中・小・細分類の4段階の分類で、総務省の「日本標準職業分類」は大・中・小の3段階になっておりますが、大・中・小については共通です。総務省の分類の改訂に対応して、こちらも改訂するという考え方です。ただ、厚生労働省の分類においては職業紹介・職業指導に利用するために、さらに細分類というものを設定しておりまして、今般の改訂において、細分類を見直したということです。趣旨は求人・求職のマッチングを、より円滑に行えるようにするという観点で整理・集約・簡素化を行いました。
 大分類、中分類、小分類、細分類のイメージは、下にあるようなものです。次頁は改訂作業の経緯です。職業安定局から独立行政法人労働政策研究・研修機構に要請をして、機構は平成19年度より研究会を開催し、この内容を検討してきました。研究会のメンバーは学識経験者、民間の紹介事業者、広告事業者あるいは労働団体の代表者等で構成されており、各業界団体にもヒアリングを行った上で、平成23年度当初にこの内容を職業安定局長名で通達する予定です。主な改訂の内容を紹介しますと、大分類については総務省の分類に従い、ご覧のような変更となっております。
 (2)の中分類の考え方ですが、従来は産業分類あるいは商品関係の分類の視点から職業分類を設定していましたが、今回改めて、仕事の内容に強く着目した分類に見直しております。例えば、電気・機械技術者、鉱工業技術者という分類だったのを、開発技術者、製造技術者といったように仕事の内容から分類を見直したということです。小分類は職業の専門分化やサービスの多様化に対応し、項目の新設等々を行うということです。例えば、項目の新設の例では、下に掲げている金融保険専門職等々、新しい職種が出ておりますので、こういったものを設けたり、あるいは分割・統合したということです。
 (4)の細分類は、求人・求職のマッチングをやりやすいようにというのがいちばんの眼目ですので、その観点で新設・統合・廃止を行いました。具体的にハローワークにおける細分類レベルで実際の求人・求職の取扱件数を見てみると、取扱いの希なものがありますが、このようなものは類似したものと統合していく。また、職業の内容や職種の今後の急速な変化に耐え得るようなものとするために、あまり細分化せずに、ある程度幅広い捉え方で見直しております。ただ、そうなりますと、新しい職種がどの分類に属するかがわからなくなるという問題も出てきますので、「こういったものはこの分類、否、こちらの分類」といった形で今回は例示をしっかりと盛り込んだ内容となっております。4頁をご覧いただくと、例えば統合の例に書いてあるとおり、自動車製備工、自動車エンジン整備工等々、自動車関連の整備工にはいろいろな区別がありましたが、これを「自動車整備工」として統合することにより、職業紹介上もより効率的にマッチングが図られるということで全体的に見直した次第です。
○大橋分科会長 本件に関して、ご意見があればお願いいたします。
○新谷委員 資料??3で説明していただいた出先機関改革のアクション・プラン(ハローワーク)の件ですが、本件については既に労働政策審議会において、過去2回意見表明をしており、国の一体的組織で事業を運営するべきであるということであったかと思います。アクション・プランについては昨年12月に閣議決定されて、現在は一体的実施についてハローワークチームで検討されていますが、どうも昨年12月の閣議決定の枠を越えた論議がされているのではないかと危惧しております。検討においては、アクション・プランの範囲内で、ワーキングチームとしての則を越えない範囲で検討を進めるべきではないかと思っております。
 また、本日の冒頭にも説明があったように、今回のような大震災においては非常に多くの制度の特例措置が出されたり、あるいは通知が出されたりしておりまして、それが本省から各労働局に、あるいは労働局内の各担当部長にダイレクトに指示が飛んで行って、すぐに施策が展開できるという機動性は全国一体の運営の中でこそなしえたものだと思います。また、被災地の方々に対する職業紹介あるいは労働保険の手続きといった支援も、全国的なネットワークでなされているわけです。今回の震災の例を見ると、ナショナルミニマム、あるいは社会インフラとしての国の一体事業としての有意性といったものが示されたのではないかと思っております。
 こういった事態の中で、全国からの応援もいただいて、被災地で展開されている労働行政の第一線におられる方々が、ハローワークに係わる議論を、どのような目で見ているのか、士気を削がないかと非常に懸念しております。やはり、この状況において、全国知事会の方々においても、是非慎重な検討をしていただければよろしいのではないかと思います。
○大橋分科会長 その他ご質問、ご意見がないようでしたら、最初の議題である「東北地方太平洋沖地震に係る対応について」に戻りたいと思います。まだ時間がありますので、ご発言をお願いいたします。使側からいかがでしょうか。
○坂倉委員 中央会の坂倉です。中央会としては、地震発生以後、運輸業の組合が救援物資の輸送に協力させていただいたり、葬祭業の全国団体が、国からの要請を受けて棺や納体袋の提供を行う。また、秋田の米飯給食の組合がおにぎりの炊出しを実施したり、北海道の観光地の組合が給水支援を行っているなど、組合による災害支援活動が全国中央会に寄せられ、実施しているところです。確かに、復旧をしていくのに、被災された方々を雇用してというのは、それはそれで大事ですが、お話があったとおり、この分類というのは、ある意味で解体業の仕事なのです。解体業というのは建設業でも資格があったり、それなりに国家資格の認定を取るような仕事でもありますので、そう安易に考えて仕事に就くというのは、やはり問題があろうかと思います。それぞれの得意分野というのは、東北地方でも被災していない所が中心となって、被災者の中で経験のある人を活かしながら仕事をしていくという形が望ましいのではないか。その辺を是非配慮していただければと思います。
 また、全く被災はしていないが、実際には東京を中心とした首都圏で、東京都内は停電がありませんが、私の出身地である神奈川県の箱根や湯河原の温泉場では、今ほとんどお客さんがとれません。夕方であろうが、お昼であろうが、停電になるとお客さんを入れることはできません。電話が使えない、風呂が焚けない、食事が提供できないということで、相当に困っている状態があります。これは雇用にも相当影響すると思いますので、被災地だけの雇用対策ではなく、全国的な意味での雇用対策をきちっとやっていただけるようお願いしたいと思います。
○大橋分科会長 その他、いかがでしょうか。特にないようでしたら、本日の分科会は以上で終了いたします。本日の会議に関する議事録については、労働政策審議会運営規程第6条により、会長の他2名の委員にご署名をいただくことになっております。つきましては、労働者代表の黒木委員、使用者代表の石井委員にお願いいたします。どうもありがとうございました。


(了)

職業安定局総務課総務係

(TEL)03-5253-1111(内線5711)

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