ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 社会保障審議会(介護給付費分科会) > 第72回社会保障審議会介護給付費分科会議事録




2011年4月13日 第72回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

○日時

平成23年4月13日(水)9:00〜12:00


○場所

グランドアーク半蔵門(富士東の間(4階))


○議事

○宇都宮老人保健課長 それでは定刻になりましたので「第72回社会保障審議会介護保険給付費分科会」を開催させていただきます。会の開催に当たりまして、委員に変更がございましたので御紹介いたします。
 日本歯科医師会常務理事の佐藤委員でございます。

○佐藤委員 よろしくお願いいたします。

○宇都宮老人保健課長 栃木県知事の福田委員でございます。福田委員は本日御欠席とのことで、かわりに和田参考人が参加されております。
 全国老人保健施設協会会長の山田委員でございます。

○山田委員 山田でございます。

○宇都宮老人保健課長 また、矢田委員にかわりまして土井参考人が出席されております。

○土井参考人 土井でございます。

○宇都宮老人保健課長 また、武久委員は遅れて出席されるとの連絡がございました。
 以上によりまして、現在24名の委員に御出席いただいておりますので、社会保障審議会介護給付分科会として成立することを御報告いたします。
 また、前回の開催以降、事務局に人事異動がございましたので、御報告申し上げます。
 老健局総務課の千田介護保険指導室長でございます。

○千田介護保険指導室長 千田でございます。よろしくお願いいたします。

○宇都宮老人保健課長 では、以降の進行は大森分科会長にお願いいたします。

○大森分科会長 早朝から恐縮でございます。よろしくお願いいたします。
 このたびの東日本大震災で相当たくさんの方々がお亡くなりになりました。心からお悔やみ申し上げたいと思いますし、被災者の方々が大変御苦労なさりながら、復興のために頑張っておられますので、私どもといたしましても心を寄せたいと思いますので、恐縮ですけれども、黙祷をさせていただきます。

○宇都宮老人保健課長 傍聴の方も含めまして御起立願います。
(黙祷)
○大森分科会長 本日でございますけれども、まず今回の大震災における介護保険制度等の対応につきましての報告がございます。その対応の一つとして、訪問看護ステーションの人員配置基準の緩和についての御議論をさせていただければと思っております。
 諮問事項になりますので、これから皆様方に御議論をいただいた上で、私といたしましては本日答申をお出しいたしたい。そういう心積もりでございますので、よろしくお願いいたします。その後、引き続き平成24年度の介護報酬についての議論を、前回はちょっと時間がなくなって皆様方の御意見をちょうだいできなかったものですから、本日からその議論をスタートさせたいと思っています。
 それでは、まず事務局から本日の資料の確認をいたします。

○宇都宮老人保健課長 お手元の資料確認をさせていただきます。
 座席表の下に議事次第がございます。
 資料1−1としまして、「東日本大震災における介護保険制度等の対応」。
 資料1−2、「老健局から発出した通知・事務連絡一覧」。
 資料1−3、「東日本大震災を踏まえた対応等(検討中)」。
 資料1−4、厚生労働省で発行しています「生活支援ニュース」でございます。
 資料1−5、避難先などでも必要な介護保険サービスは利用可能ですというちらしでございます。
 資料1−6、「生活不活発病」予防のためのちらしでございます。
 資料1−7、避難所における認知症の方への配慮についての呼びかけでございます。
 資料1−8、「東日本大震災に係る訪問看護サービスの柔軟な提供方策について」。
 資料1−9、大臣からの諮問書でございます。
 資料2−1、「2012年度介護報酬改定に向けたメモ」。
 資料2−2、「介護保険制度を取り巻く状況」。
 資料3、「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案の概要」。
 その他、勝田委員、木村委員、田中雅子委員、中田委員から資料の提出がございます。資料の不足等ございましたら、事務局にお申しつけください。以上でございます。

○大森分科会長 よろしゅうございましょうか。
 それでは、議事次第に沿って進めさせていただきます。最初に、今、御案内がございましたように、今回の震災の介護保険制度等の対応について、御報告いただきます。お願いします。

○川又振興課長 振興課長でございます。資料1−1をお願いいたします。「東日本大震災における介護保険制度等の概要」でございます。これまで、その都度必要と思われる事務連絡等を多く発出してございますけれども、主な項目のみ紹介させていただきます。
 1ページ目です。利用者への対応といたしまして、「1.被保険者証なしでの介護保険サービスの利用」ということで、氏名、住所、生年月日等を申し立てることにより、サービスを受けることが可能。
 あるいは緊急やむを得ない場合につきましては、現在要介護認定を受けていない被保険者につきましても、市町村の判断によりまして、暫定ケアプランあるいは特例居宅サービス費という形で、当面の介護サービスを保証するというようなことをやってございます。
 「2.保険料、利用料等の免除、猶予等」でございます。保険者の判断によりまして保険料の減免、支払猶予、納期限の延長が可能でございます。減免分については財政支援等を検討中でございます。
 利用料の支払いを猶予するとともに、保険者に対し免除を行うことについて特段の配慮を依頼しております。法改正を検討しておりまして、免除分についても財政支援を検討しているところでございます。
 また、居住費・食費の利用者負担の支払いの猶予をしております。ここにつきましても、法改正事項といたしまして検討中でございますが、減免分についての財政措置を検討しております。
 2ページ目をお願いいたします。事業者への対応といたしまして、まず「介護保険施設等において定員超過のサービス提供が可能」ということで、定員超過をしての受け入れ、あるいは一時的に人員設備、運営基準を満たせないような状況に陥っている場合でも、基準違反ということなく、報酬を支払うということでございます。
 また、2ポツ目でございますが、避難所、旅館等の避難先におきましても、ヘルパー等の在宅の介護保険サービスが受けられるということを周知いたしております。また、市町村あるいは介護サービス事業者、ケアマネ事業者等に協力を依頼して、サービスの変更など柔軟な対応をお願いしているところでございます。
 3ポツ目ですが、利用料の徴収を猶予した事業者につきましては、利用者負担分を含めて国保連の方に10割請求をするということ。
 続きまして、震災等によりまして、サービスの提供記録等がなくなってしまったという場合につきましても、過去の記録によりまして、概算による請求を可能としております。
 また、他の介護施設や避難所に要介護者、高齢者を搬送する際には、できる限り医療関係者による付添いを行うことを依頼しております。
 また、避難所におきまして認知症高齢者の方、あるいは高齢者虐待の防止という観点につきまして、周知、啓発を行っております。
 最後ですが、「生活不活病」予防のためのマニュアルなども作成して、避難所等で配布あるいは掲示をしているところでございます。
 3ページ目でございます。市町村等への対応、「介護職員の派遣、避難者の受入等」ということでございます。被災県の避難所等あるいは社会福祉施設につきまして、被災県以外から介護職員を派遣するため、関係機関が協力いたしまして、マッチングの仕組みを構築いたしております。介護職員の派遣を行っているところでございます。
 また、被災地以外の各自治体の施設への受入れにつきましても、同様に関係団体の御協力をいただきまして、マッチングをして要援護者の受入れを行っていただいているところでございます。
 また、受入れ施設側におきましても、処遇に支障がないようにお願いをしているところでございます。
 ※印ですけれど、今12日時点で介護職員の派遣が511人、施設受入れということでは、2,700人ということになっています。日々これは増えています。
 4ページ目はそのマッチング、介護職員あるいは要介護職員のマッチングのイメージ図でございますので、参考にしていただければと思います。
項目一覧でございます。詳細はホームページ等を御参照いただければと思います。
 資料1−3、1枚紙でございますけれども、東日本大震災を踏まえた対応として検討中のものでございます。
 まず、補正予算など財政的な措置ということでございますけれども、被災した介護保険施設あるいは介護事業所への復旧等の支援。あるいは保険料の減免に伴う財政支援、利用者負担、食費、居住費の減免に伴う財政支援、その他、保険者機能の回復ということで、保険者としての事務処理機能の回復等々につきまして、補正予算等々の財政支援を検討中でございます。
 また、※立法措置といたしまして、食費・居住費の減免。利用者負担、食費・居住費の減免に伴う財政措置、災害復旧費に係る補助率のかさ上げなどにつきまして、現在検討をしているところでございます。
 資料1−4以降は啓発等のパンフレット、リーフレットでございます。1−4は厚生労働省全体として、「避難所ニュース」ということで、避難所への掲示、あるいは配布等をしている広報資料でございます。
 資料1−5については、特に避難先での介護保険サービスを受けていただくことが可能ですということを周知しているリーフレットでございます。
 資料1−6は「生活不活発病」の防止についての啓発のリーフレットあるいはポスター。
 資料1−7につきましては、認知症の関係のリーフレットとなっておりますので、参考にしていただければと思います。以上でございます。

○大森分科会長 ありがとうございました。ざっとでございますけれども、今までの厚労省の対応について御報告がございました。何かお気づきの点がございますでしょうか。

○木村委員 いろんな通知とか事務連絡を出していただいてありがとうございます。
 岩手県の事情をお話ししますと、これらの通知が沿岸部の事業所等々はファックスがまだ使えないとか、それからインターネットも無線での通信はできるんでしょうけれども、パソコンそのものが例えばケアマネジャーの事業所等々が流されてしまって、閲覧できないという状況があります。ですから、この文書を確実に事業所とか施設に届く仕組みも並行して考えていただかないと困るということであります。
 今現在でもこの基準を守らないといけないのかという問合せが、当協会にかなり来ている状況でありますので、今までの通信機能とかそういうのがあるという前提ではなくて、ないという前提でこれらのことを周知していただかないと、余計な負担がケアマネジャー、事業所の人たちも自身も物すごい被災を受けているわけです。ですから、その辺のことを考慮していただいて、この緩めるということが早く伝わることをお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○大森分科会長 こうしたらできそうだと、何かありますか。現場の方で。

○木村委員 まず、県庁に持っていって、例えば岩手県であれば宮古市はそのまま持っていくと流す機能があると思います。山田町は、町そのものが機能を失っていますので、そこは例えば動ける人たちに、見える形で伝えて渡してもらうとか。それから、釜石も半分くらいは機能的に残っていますので、釜石に持っていけばオッケーだと思います。大槌は全然だめです、とか、そういう形で一つ一つの市、町を分析して確実に車で運んでいってそこからどういうふうに渡していくかとか、そういうことやっていった方が早いと思います。結構時間がかかるように思いますけれども、よろしくお願いします。

○勝田委員 この間東日本大震災、その後の福島原発の事故の広がりについて、既に1か月が経過しているわけです。厚生労働省や認知症対策室など、また各事業所さんにおかれましても、本当にきめ細かく緊急にいろいろな対策をしてくださっていることに、まず感謝したいと思います。
 今、木村委員もおっしゃいましたが、いろいろ出されてくる対策や運用が自治体とか現場に徹底してくださるように特にお願いしたいと思います。
 本日資料として私たちの認知症の家族の会として緊急要望書を出しております。既にいろんなところからも要望書が出ておりますが、私たちは家族の会でも当日に災害復旧本部をつくりまして、まず会員の安否確認や全国規模での支援金募集もやっております。
 また現場では被災された人たちが、電話相談を、自分たちの家ががたがたになっているのにもかかわらず頑張ってやってくれています。そして、避難所生活が長引くにつれ、心ない人たち、これは認知症のことをなかなか理解いただけない方々による発言ですが、本人や家族を傷つけています。また避難先で、認知症の方々が不安になられて騒いだときに、そこから出ていってくれといわれたことがあります。
 こういうときだからこそ、認知症の人たちに対する理解を広める啓発を今まで以上に一層の御努力をお願いしたいと思います。
 また、被災されていない方々でも、避難された方々、1人だけ取り残された方々についても私たちの仲間が食糧を届けたり、そういうことをやっております。
 これから長くなりますので、いろんな事業主さんもあわせて私たちも全国、特に被災地から避難された方々への対応も含めて電話相談をきめ細かくやっておりますので、是非活用いただきたいと思います。
 そしてこの緊急要望書の中で幾つもありますが、特に今後、仮設住宅を建てられる中で、これは中越地震のときもしていただいたのですが、壁の色分けとか棟番号を大きく大書するなど認知症の人にもわかりやすくなる工夫も是非お願いしたい。仮設住宅群の中に、認知症の人や高齢者、家族が集えるような場所を是非お願いしたいというふうに思います。
 私たちも全力を挙げて皆さんと一緒に頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○大森分科会長 今、勝田さんから御発言がございましたように、今回の震災対応につきましては、関係の団体の皆さん方も鋭意御努力されていますので、本日この場で今までの各団体の取組状況につきまして、もし自分としては御報告したいという団体があれば、お願いしたいと思います。中田さん、お願いします。

○中田委員 先ほど厚労省から介護職員の派遣、受入れ等についての説明がございました。その役割の一端を担うという立場で、ちょっとペーパーを用意しましたので、ペーパーに基づいてちょっとお話しさせていただきたいと思います。
 今回の大震災、3月11日の大きな地震の翌日に、全国老施協としては災害対策本部を設置して、救援物資の調達、それから介護職員等の人材派遣、もう一つは義援金のお願いというような3つの柱で本日まで活動を展開してまいりました。
 2ページ目をお開きいただきたいんですけれども、今日までの支援内容でございますが、義援金については4月1日現在で約1億3,300万円いただいてございます。これは救援物資の調達費とかあるいは被災した施設の見舞金というような形で、今使わせていただいています。
 それから、救援物資の提供につきましては、ここに書いてありますように、第1弾として緊急要請の強かったマスクとかプラスチックグローブ、手指消毒剤、そういったことを3月24日に岩手、宮城、福島、山形、仙台市の5か所に受渡ししてございます。
 次のページでございますけれども、第2弾として3月30日以降に岩手、宮城、福島、仙台の4地区7拠点に栄養経管セット等の受渡しを行っております。
 また第3弾、避難者を受け入れている施設の希望によりまして、経口補水液等の受渡しも行っているところです。
 先ほど勝田委員の方から認知症の関係の要望がございましたけれども、全国老施協としても、これは認知症介護研究研修センターの協力をいただいて、非常にわかりやすいパンフレットを5万部ばかりつくりまして、避難所にこれから配ろうというふうに思っております。そんなことを今やっているところでございます。
 それから、老人福祉施設の人的支援でございますけれども、ここに書いてあるとおりでございます。厚労省は当初は全国、北海道から沖縄まで受入れが大体4万〜5万台という数字を出してございますけれども、実態はここに書いてあるとおりでございまして県内の方が1,294、県外は394、合わせて1,688人の入所者を受け入れていますけれども、私も現場に行きましたけれども、やはり県内、できるだけ近いところ、県外でもできるだけ近いところというような要請が非常に強いということでございます。ちょっと現実的な対応を考えていかないといけないのかなというふうに考えているところでございます。
 職員派遣につきましてはここに書いてあるとおりでございます。県内143名、県外から2名でございます。職員派遣につきましては、避難が長期になるということを勘案しながら、全国老施協としても全国の施設に呼びかけを今、行ってございます。希望する施設には長期、継続的な派遣を今検討しているところでございます。
 私も4月1日から3日間、岩手、宮城、福島、現地に入りました。現地の被災地あるいは被災した施設をこの目で見させていただきまして、被災した施設の施設長さんとか職員からいろんな現場での要望を受けたわけでございます。その何点かお話しさせていただきたいというふうに思います。
 まず、1つはここに緊急仮設福祉施設の整備とございますけれども、これは仮設も含めて、臨時高齢者福祉施設の整備を急いでいただきたいということでございます。例えば廃校になった学校の活用だとかあるいは公民館、福祉センター、そういったところも含めて臨時的に高齢者福祉施設を緊急整備していただきたいという要請が非常に強かったんです。
 どういうことかというと、福祉施設の復旧整備に時間がかかることから、臨時の福祉施設の整備を図っていただきたいということで、これは施設の利用者、また家族の希望でもあります。何よりも被災施設に勤務していた職員の雇用の場の確保につながるんだということで、このことは強く要請を受けてきたところでございます。
 (3)でございますけれども、車両は被災施設の場合ほとんど流出したということで、車いす仕様の車両も含めて、職員の通勤用の車両もほとんどない。残っているのは会議で外出中の施設長の車だけだったというところも結構あるみたいでございます。そういうことで、車両の確保をお願いしたいということでございます。
 次の4ページでございますけれども、これは原発の関係の避難を余儀なくされる施設の皆さん方からの要請でございます。介護職員の休業補償について、結局、自宅待機の状態にある職員に対する雇用保険法による雇用調整助成金の適用、休業手当の支給割合の見直しや支給期間の延長等弾力的な運用を是非お願いしたいと、強い要請をいただいたところでございます。
 施設職員も家屋を失って多くの職員が施設内で起居しているわけです。そういう意味で、被災者の生活を支える社会福祉施設等の職員の住宅の確保についても、何とかお願いしたいというようなことでございます。
 もう一つは、施設の復興でございますけれども、是非お願いしたいというのは特養整備について、あの地域の家族介護力とか地域の介護力は、当然脆弱化してくるわけでございます。被災地における介護福祉施設の復旧を待つ間、既存の施設の増床整備を是非積極的にお願いしたいということを要請いただきました。
 総合施設への拠点化ですが、阪神・淡路のときもそうですし、中越のときもそうでございますけれども、特養は要援護高齢者ばかりか一般の被災者の緊急避難先になっているんです。そういうことも含めて、地域における高齢者支援の専門的拠点施設としての、災害に強い施設整備をこれから図っていただきたい。
 最後になりますけれども、復興に向けた施設整備に当たって建設用地の確保というのが、どこへ行っても大変だという話を聞きました。国、都道府県、市町村の公有地を提供してもらいたいとか、それから市街化調整区域にかかわる規制緩和を是非お願いしたいということの強い要請をいただきました。
 最後に、災害復旧にかかわる公費補助割合については、最大限配慮いただきたい。こんなことを現地で現場の施設長さん職員から強い要請を受けて来ましたので、この場を借りてお話しさせていただきました。ありがとうございました。

○大森分科会長 ありがとうございました。ほかの団体で。

○石川委員 私どもは東京の稲城市と申しますけれども、東京の中で稲城だけが単独消防でございました。そんなこともございまして、3月11日に大地震が発生をして、その後、特に東北地方の自治体と応援協定などは結んでおりませんでしたけれども、相馬市の市長と道路整備の関係で、お互い役員をやっている関係で、連絡はとれませんけれども、要請があったわけではありませんけれども、自主的に判断をして、相馬市の方に救助工作車、あるいは給水車等を含めて13日の早朝に送り出しました。その後、物資等の支援も行ってきているわけです。
 東京都市長会としても、12日の夜に緊急の役員会を開きまして、まず支援について東京都市長会の中でばらばらにやるのではなくて、情報だけはまずお互いに共有しようということでそういう体制をとりました。また、募金活動についても、翌日から目標額を定めて、市民1人当たり200円ということで、多摩地域は400万人いますので8億円、そういうことで募金活動にも入っていきました。
 そして、全国市長会の方から職員等々の派遣要請もありまして、東京都市長会としては、東京都市長会として取りまとめをしようということで、これは来週から始まりますけれども、長期に1年、2年のオーダーで進めるということになっています。医療職、建築士、ケースワーカー等々を含めておおむね職員数の1%を目安に支援をしていくということで、既にスタートを切ろうとしています。
 また、避難の受入れにつきましても、東京都と協議をしながら、私どもの市でも今人口が8万5,000人ですけれども、200人強の避難者の受入れ体制はできているというところでございます。これは自治体によってかなりまちまちですけれども、おおむねこういった情報をトータルに市長会を通じながら、全国市長会の方にそれを上げながら、必要な職員等については、どういう人がどれだけ足らないということについては、全国市長会が中心になって、各都道府県の市長会等々に情報を流して集約をしながら、これからも継続的に支援をしていく。そんな体制ができているということを報告させていただきたいと思います。
 また、介護についても当然のことでございます。以上です。

○大森分科会長 ほかにございますか。

○山田委員 全老健でございます。
 地震が発生した3月11日に、早速被害状況をチェックしております。3月12日に災害対策本部を協会に設置いたしまして早速義援金募集、物資がかなりないということで、物資輸送ルートの確立等を図りました。
 3月19日土曜日から物資を協会役員が直接持っていくという形で、現地の拠点施設へ搬送しております。その後要介護者の受入れ、あるいは被災地への介護職員の派遣等、これをプロジェクトA、Bと分けまして岩手県、宮城県、福島県支部に拠点をつくりまして情報交換をしながら始めております。
 3月28日に介護職員の派遣第1陣が現地に入りました。
 早速4月1日に私が会長に就任いたしまして、現地3県を回らせていただきました。岩手県、宮城県では拠点まで物資が行っているけれど、災害施設あるいは災害を受けられた地域にものが行っていないということを3月末に聞きましたので、近県の秋田県、山形県から岩手県それから宮城県へチームを派遣していただきまして、現地拠点から直接搬送するという役割を担わせていただきました。
 その後、岩手県には熊本県のチーム、宮城県には奈良県のチームが入って物資を搬送しながら現地の状況把握、これがなかなかできていませんでしたので、施設並びに避難所の状況を把握して回るという活動をさせていただきました。
 それによってかなりニーズ等がわかってきましたので、今、それに対応するような活動をやっております。
 協会といたしましては、協会本部の方に会長、副会長、担当常務理事の対策本部。現地拠点に秋田県の支部長を中心とした現地拠点の対策本部長を置きまして活動をしております。
 支部拠点としましては、岩手県に1拠点、宮城県は仙台市が政令市でありますので仙台市とそれ以外ということで2か所の拠点、福島県に1拠点を置きまして、それぞれに職員1名を専属の担当として当たらせまして、拠点施設と密接な連携をとって積極的な支援活動を行っているところでございます。
 現在、要介護高齢者の受入れは、岩手県で被災施設入所者の82名を他の老健へ受け入れております。宮城県では入所者86名をまた老健に受け入れています。福島県の場合は、原発避難を含めまして、施設入所者及び関連施設の方々あるいは従業員を入れまして、655名を他の老健及び関連施設で受け入れている状況です。
 職員の派遣でございますが、岩手県は他県の老健から延べ132名であります。宮城県は延べ56名、福島県は延べ188名の職員を現地に派遣している状況であります。
 物資の輸送に関しては、ほぼ輸送ルートが確立できましたので、現地のニーズに合わせて直接送るという対応をとっています。
 被災状況でございますが、4月11日現在で把握しているところでございますが、岩手、宮城、福島、茨城、その他合わせまして施設の全壊が3件、半壊が8件、一部損傷が93件ということであります。
 人的被害でありますが、死亡、利用者及び職員でお亡くなりになった方が84名、現在もなお行方不明が82名という状況でありまして、現地のニーズは日々刻々と変わっておりますので、それに合わせながら対応しているというところであります。以上であります。

○大森分科会長 ほかに。馬袋さん。

○馬袋委員 私どもの民間介護者事業推進委員会は、7つの団体で委員会を構成しています。その委員の個々の事業団体で震災から対策本部をつくり、対策をしていただいています。その中で、今日の現状での問題点について報告をしたいと思います。
 震災直後、私どもの委員会である全国社会福祉協議会(全社協)さんを中心にボランティアの企画運営ということで、5,000名、延べで4万人近い方々のボランティアを調整されているといます。このボランティアの企画運営は全社協さんは地域で対応をされています。ただ、ボランティアをコーディネートする力量の人材が被災地域が広いために、今後いかにコーディネーターを確保、または対応するかというのが課題であるという報告を聞いております。
 それから農協のJA高齢者ネットワークの皆さんの方は資材、食材等を御支援されたということで、また研修施設等を避難場所として提供され、約1,000名以上の方々の一時避難を受け入れたということで聞いています。
 ただ、一番困っていらっしゃいますのは、農協ということで福島の原発の農産物の被害。そういったところを踏まえながら働く人たちということについて、非常に困っているということで、これは農業の問題ということでお話をいただいています。
 日本生活協同組合さんは、震災からすぐに物資搬送ということで、物資を供給されたということで、10トン車で550台の物資、食料などを被災地の方に運ばれています。そして継続して支援されているということでありました。
 特に全体的に、ガソリン、灯油が非常に入手困難ということで苦労されたと聞いております。
 NPOさんの市民福祉団体全国協議会(市民協)さんですけれども、ここはここで団体の代表が現地を連携して対応されて活動しているとのことでした。
 日本在宅介護協会さんについて、これは大手の事業者さんが中心ですけれども、会員で被災されている事業書を早期に整備されながら地域での支援活動に入られた。
 全国介護事業者協議会、(民介協)は、各地域地域に中小の事業所を持っている会員組織ですが、3月25日に物資を届けるための現地である被災地を回った中で避難所が多くあり、そして支援活動が行き届いていないという石巻市の会員の事業書にベースを張って、4月1日より毎日10名のメンバーで入浴車を使って避難所の方々の入浴活動支援をしています。要介護、高齢者の方々を中心に入浴して体を温め食事をとっていただくという体調改善の支援しているという活動報告がありました。
 そういった形で、各団体は対策本部をつくり実施をしています。その中で私も現場に1週間、福島、岩手、宮城の被災地を回ってまいりました。一番感じましたところは、施設で待機されるといるのもあるんですが、避難所が大規模、中規模、小規模そして個人宅という形で、避難所の中、又は自宅に高齢者の方々がどれだけどういう状態でいらっしゃるかという把握が、今はできていないという状況であります。
 先ほど木村委員からありましたように、中小の事業所に情報などの伝達が、パソコンが壊れている、人もいない、組織が分断されてしまって伝わっていないことがあります。介護請求をどうしようかといったときに、実はこういう情報があるんですというのをお伝えしたときに、それは伝えられないという状況でした。先ほどありましたように、そういった伝達がうまくいっていないので、4月の請求、5月の調整については過誤ということで後から精算請求できるということと、復興支援の融資をして事業継続のための支援が必要であるということを痛感しました。
 今後のことで、現場から聞いてまいりましたこと、また私も実際に体験し見たところでは、やはり在宅介護で被害を受けている事業者さんが非常に多いということです。職員を亡くしたとか、事業そのものの事業所がつぶれてしまったということです。しかし、地域では中小の小さな地元でしっかりとやっていらっしゃる事業所の方々が、介護保険の事業を支えていたということも事実であります。
 そういった方々をいち早く再建をさせたいということで、今回避難所にいらっしゃる高齢者の方々、さまざまな高齢者の方々の支援ということと、介護職員の雇用と復興、そして事業所の立上げといった一連の仕組みを国、県、市町村等を含めてまた、事業団体含めて、地域の中で早急に打合わせをして対策をやっていく必要があります。
 そういう面では、避難所は、長期戦になるので、避難所から仮設住宅復興住宅までのロードマップにおける医療、介護、福祉の提供のあり方、体制ということをいち早く打合わせをして、そして地元の事業者の方々が立ち上がって人材を雇用し事業を再建していく雇用の仕組みを連携しながらやっていくというロードマップが必要であると痛感したところです。以上、御報告申し上げます。


○大森分科会長 ありがとうございます。田中雅子さん。

○田中(雅)委員 日本介護福祉士会です。日本介護福祉士会は、過去におこなってきた阪神・淡路大震災や新潟県中越地震、中越沖地震での救援活動、そういったものを生かしながら、既に災害救援活動マニュアルを作成して災害に備えておりました。
 今回の地震発生時には、63名の会員の方々が、災害救援活動参加者として登録されていたというのが、地震発生前の状況でございました。私どもはこのマニュアルに基づきまして、会長を本部長とする救援対策本部を設置して、その具体的な活動を開始しているところであります。
 基本的には、現地被災県における、私ども介護福祉士会の会員、会長及び会員がその陣頭指揮に当たる。しかもその活動については、被災県での対応、災害対策本部との連絡調整を図りながら行っているところでございます。
 現在、日本介護福祉士会といたしましては、全会員に対して災害救援活動参加者の募集を続けているところであります。登録者は230名に上っておりまして、その派遣に際しましては交通事情等をかんがみまして、最低1週間は継続して活動できる人ということを条件として設定したところです。
 また、これはひとつ対応が困難なことでございますが、当会会員の皆様は現在介護に従事しております。職場の管理者の方々の了解がいただけるかどうかというところが実際に派遣できるかどうかの大きな悩みとなっております。会員自体は、是非この救援活動に参加したいという思いがあったとしても、現場の多くの利用者様の暮らしや命をそこに残して参加するわけにはいきません。そういう意味において、調整を図るところに困難性を感じているところでございます。
 具体的な救援活動ですが、1ページの下に書いてございますように、宮城県で多くの活動をしております。宮城県につきましては、私ども本部からも会長を初め、部員が参加しているところでございますけれども、そこにおいては具体的に4月の3日から1週間単位ということで調整しながら、5グループのメンバー構成で派遣している状況でございます。今後、グループ数の増加も予定しているところでございます。
 また、仙台市に対しては、既に国立長寿医療研究センターが事務局となっております生活機能対応専門職チームの一員として、このメンバーとして貢献をしているところでございます。
 もう一点、岩手県については、これも私どもの本部長であります石橋が現地と打合わせをしてまいりました。その結果、現在のころ、現地の介護福祉士会の会員が救援活動に参加しておりますが、今後は長期化することも予想されております。そういう意味においても日本護福祉士会全体が、何らかの形で派遣を検討しなければならないということになります。
 そのほかに、各支部、各都道府県でございますが、都道府県においては被災県の災害対策本部と連絡調整をしながら、都道府県独自で派遣している場合もございます。例えば富山におきましては、富山県が岩手県の釜石の方に介護職員、しかも資格職ということを優先しております。介護福祉士もしくはヘルパー2級以上の方々を派遣してほしいということが、私ども職能団体の方にも依頼があるところでございます。
 しかしながら、先ほど申しましたように多くの介護福祉士及びヘルパー2級の取得者は現場で働いております。そういう意味でなかなか協力が得られないということで、都道府県からは介護福祉士会に直接の要請があったところです。私どもとしては急遽いろんな知恵を絞りながら、現在OB、すなわち資格を持ってOBとして在宅にいらっしゃる、そういった会員の方々を募りながら、所属します都道府県の要請にもこたえながら対応していきたいというところでございます。以上です。

○大森分科会長 武久さん。

○武久委員 介護療養医療施設を中心とする日本慢性期医療協会ですけれども、11日に地震がありまして、その日の夕方に災害対策本部をつくりまして、救援物資を支援していただくということで会員にお願いをいたしまして、翌週早々から2週間以内の間に50トンの資材を被災会員病院を中心に資材をまず、おむつ、水、流動食及び食品及び医薬品等を送りました。現場からは人が来てくれるより先に資材が要るということで、非常に会員の皆さんに迅速に動いていただいて、2週間後からは、当然ほかのいろんな支援ができていると思いまして、そういう物資支援は中止いたしました。
 何をやっているかというと、慢性期医療の受け皿ということを用意しております。というのは、特養におられた利用者さんが同じ特養に行くという状況ではなかったんじゃないかと思います。特養から移られて、何人かたくさん亡くなったということを聞きますと、むしろ医療の設備があるところに移った方がよかったのではなかった。
 それから、緊急的にそういう資材が行くと同時に、急性期の病院です。例えば石巻赤十字病院とか市民病院、そういうところは、本当にごった返しているわけですけれども、治療した後、どこが見るかということはやはり医療が伴わないと非常に難しいのではないか。
 我々がトラックで行ったところは、いわき市と石巻を中心に行きましたけれども、非常に厳しい状態でございました。今皆さん方の御支援で少しずつよくなっております。都道府県が行政によって行っておりますので、いろんなところから、ばらばら行くよりは都道府県の要請に会員はこたえるようにということで、都道府県の要請に非常にたくさんこたえています。
 また当初は全日病及び医療法人協会等の病院協会が医療チームを派遣しておりました。我々もそれに参加して、医療チームとして行っておりますが、今はとにかく治療した後の患者さんの受入れということで、空床をインターネットで公表もしておりますが、どうしても、中田さんがおっしゃったように近くのところに行きたいということです。栃木、茨城、群馬、千葉とかそういうところに非常に要請が強くております。これからいわゆる在宅療養支援病院的な、地域の中小病院のいわゆるケアミックス的な機能を持った病院が在宅も含めて、特養や老健の方々が被災によって、状態がどうしても少しずつ悪くなる。そういうときに平行移動ではなく、やはり医療を伴う施設に慢性期の治療拠点に早く移していただいた方がむしろ結果がいいのではないかというふうに思っていますので、そういう連携について、今後も続けていきたいと思っています。以上です。

○大森分科会長 ありがとうございました。三上さん、お願いします。

○三上委員 日本医師会としては医療支援が中心ですけれども、災害直後はDMATのチームが入っておりましたけれども、48時間以降につきましては急性期以降の医療ということで、3月14日以降全国の医師会から希望者を募りまして、JMATチーム、日本医師会の災害医療チーム、医師1人と看護師、それと運転手を兼ねた事務職員のチームですけれども、こういった方に現地に入っていただいております。
 現在までに約500チームぐらいが活動いたしておりまして、現在準備中というのが120チームぐらい準備をしていますが、現地の要望ではこういうのは、非常に長期にわたる支援が必要であるということで、半年ぐらいをめどに被災地カレンダーにおきまして、隙間のない支援ができるような形をとっていきたいというふうに思っています。
 当初は赤、黄、白のトリアージカードで、医療用のトリアージをやっておりましたけれども、今後は介護に関するトリアージというんですか、マッチングに活用できるように、そのトリアージカードにつきまして、介護の要件、いわゆるADLと認知症の程度についても記載をするように、これもしていく予定にいたしております。
 物資につきましては、当初はなかなか何が不足かわからなかったので、3月18、19の2日間におきまして日本製薬工業協会の御協力をいただきまして、8.5トンの医療用医薬品を調達いたしまして、なかなか搬送ができなかったんですが、米軍機と自衛隊に御協力いただきまして、岩手、宮城に送りました。それから愛知県医師会の協力と民間のジェット機を提供いただいて、福島県に約1トンの医薬品を輸送させていただきました。
 先ほどありましたように、2週間くらい経ちますと、物資につきましては、地元での物流が回復いたしておりますので、それ以降は大きな物資の支援はいたしておりませんけれども、ただ、医療機械等については、多くの医療機関が流されておりまして、被災地医療というのはなかなか難しいということで、現在、ノルウェイから15床のプレハブの有床診療所の提供がございまして、これを、どこに配置するかということで、現在担当の副会長が岩手県の方に行っております。
 撤退をされましたが、イスラエルの軍のチームから、診療所のプレハブを南三陸に提供いただき、器具そのものは残っておりますので、そこでも現在活動いたしております。以上でございます。

○大森分科会長 そろそろなるべく簡潔に。木村さん、先に。

○木村委員 私は2つの報告をしないといけないので、1つは日本薬剤師会の活動、もう一つは、日本介護支援専門員協会の活動です。
 勝田委員の資料の下にありますけれども、まず、日本薬剤師会は、3月11日に会内に児玉会長を本部長として災害対策本部を立ち上げました。
 そして、都道府県薬剤師会の連携のもとに、被災地に医薬品を供給したり、また、入ってきた医薬品の仕分け等々、避難所回り等をしているところであります。
 派遣している数字はここに記載したとおりでありまして、岩手県、宮城県、福島県、茨城県にそれぞれ薬剤師会単独の行動、それから今ほどありましたJMATへの参加、当該自治体からも県のチームとして派遣されているという状況です。
 2枚目をごらんいただきたいと思います。2枚目の3でございます。派遣先での活動ということで、薬品の集積場のところで医薬品の仕分け、一般の自治体職員にはできない仕事でありまして、その仕分けをしたものを今度救護所、避難所に払い出ししていくという業務。また、今回、阪神・淡路のときの業務と違っているのが、仮設診療所等における調剤、服薬説明ということが、医薬分業率が六十数%まできているところでありまして、こういうことも出てきたということであります。それから、OTC等々、セルフメディケーションのところは、今1か月経ちましたので、いろんな相談が避難所回りをしているときに来ているということであります。
 今日一番訴えたいのは、避難所における衛生管理、防疫対策のことであります。何しろ水がないんです。うがいもできない、手洗いもできない。トイレは、本当に衛生には全く欠けているという状況でありまして、手も洗えないのでアルコール性の消毒薬を使うんですが、使い過ぎると今度手が荒れるという形です。逆に、手指消毒のためのアルコールが逆効果になっているということです。給水車等々を緊急的に水の出ないところには持っていくということも、必要なのではないかということを提案したいです。
 今回活動をしてみてすごく役に立っているのが、お薬手帳であります。薬は流されてしまって、その後にどういう薬を飲んでいるかということで何度も医療チームに聞かれることを防ぐために、お薬手帳をできるだけ薬剤師が避難所にいる方々に配って、そこに記載してこういう薬を飲んでいた、今はこういうことを飲んでいるとかそういうことの管理に非常に役立っているということであります。
 継続的に、これから3か月以上継続して支援していかないといけないだろうというのが、日本薬剤師会の考え方です。
 次に日本介護支援専門員協会の活動であります。これは仕組みの説明と、どういうことが見えてきたかということだけ報告させていただきます。
 まず3月11日に発生して、3月16日に当協会の3人の会長が東京からレンタカーを借りて緊急車両指定をしまして3県をまず回りました。そこでやったことは、厚生労働省関係者が現地に赴いていたのでその方々と打合わせをした。それから、当該県庁の担当者とも打合わせをした。市の担当者とも打合わせをした。それから我々の協会の支部の役員等とも打合わせをした。そのことによって、きちんと仕組みをつくってケアマネジャーのボランティアを入れていこうということを考え、実行しました。
 宮城県の例を紹介させていただきます。大変字が小さくて恐縮ですけれども、図をごらんいただきたいと思います。委員の皆様はカラー刷りかと思います。上の左から日本介護支援専門員協会、日本介護福祉士会、右側に厚生労働省老健局振興課さん、現地の対策本部等々、ここで横の連絡をきちんととりまして、左の2段目にありますのが、宮城県庁の長寿社会政策課。ここで宮城県内の避難所の状況、それから、どこをどういうふうに回るかということを打ち合わせさせていただいたということです。それと当協会の支部がその下にいます。
 何をしたかと言いますと、下に大きな丸がありますけれども、避難所回りをしながら、要介護高齢者と思われる65才以上の人たちにアセスメントシートを使って、どういうニーズがあるのかということを把握しました。その把握したものを、真ん中にあります四角の宮城県現地対策本部、これは県庁の配慮で宮城県自治会館に会議室を一個設けてもらいまして、各団体の人たちがこの中に入ってコーディネーターとして動くということであります。例えば立ち上りができない等々がありますと、左側にありますリハの関係者に振っていくとか。それから医療ニーズが非常に高いとなると、医療チームに振っていくとか。それから、薬の問題があると宮城県薬剤師会に連絡をするとか、そういうふうなことをやって、避難所にいながらもできるだけサポートできる体制ということをやってきたわけです。
 宮城はこのようにうまく動いてきたわけですが、岩手に行きますと、このようには全然うまくいかずに、例えば陸前高田市に行きますと、市の社会福祉協議会の事業所のケアマネジャーさんが3人のうち1人が見つからないということで、具体に3人のうち2人が残っているわけですが、1人は、貸付けの係をしないといけない、1人では手が全然足りないということで、具体的にケアマネジャーの仕事を一から、書類が流出して何もないものですから、一からやってあげるとか、そういうこと。
 大槌市に行きますと、このような避難所でのニーズ把握をどのようにサービスにつなげていくか。先ほど来お話が出ていますが、大槌市はサービスが全くないんです。ゼロに近いのです。だからニーズをどこにつないでいくかということも、ニーズ把握をしたケアマネジャー自身が苦しむような状況というのが見えてまいりました。
 2ページ目に参りまして、上の方に、厚生労働省から今日の報告があったとおり、現場からの声をきちんと吸い上げて、いろんな基準等々の緩和の要請をしたところであります。
 今後の課題、5ポツのところですが、今回、私どもは動いてみて、2000年から介護保険制度が始まってケアマネジャーという仕組みができました。ここに記載しているとおり、災害救助法24条に、当然のことながら入っていないわけです。しかし、今回動いてみて、この災害救助法24条、それから、災害対策基本法に指定される、ケアマネジャーとして組織として入るように、早くしていただくような活動もこれからしないといけないと思います。またこれは47都道府県すべてに入らなければ、こういう形でうまく動かないだろうということです。
 ボランティア活動において、時系列で時間が経つにつれて、ニーズがどんどん変わっていくわけです。そこをうまく把握したものを医療介護連携、福祉と保健のところも先ほどの衛生的な問題もありますので、保健、医療、福祉、介護、すべてにつながるような形で情報共有をし、前に進めていかないといけないと思います。
 最後になりますけれども、せっかく医療が施されて、医療チームの皆さんが頑張られて避難所等々に入っていただいていますが、その後、生活環境は整わなければ改善は全く望めないという形になりますので、各団体の委員の皆様から要望があったことを、一つ一つ、早くできることからやっていくべきと思います。
 最後に提案です。すべての情報が一つのところに集まってコーディネートされて、動かなければ、本当に各県市町の被災状況に応じて、後手後手に回っているという形のことも感じております。ワンストップサービスの必要性、岩手の話ばかりしましたが、福島の話をしますと、もう3回避難所を変わった人たちもいます。それから福島県内においでになるというイメージがあるかもしれませんが、双葉町の話はもう御案内のとおりでありますが、さいたまアリーナに来た後に、今は、加須市の高校跡にいるわけです。加須市となりますと埼玉県です。福島県内のことに注目している間に、各県に移っていった要介護高齢者がどのようにケアマネジメントされているかということも、非常に心配です。
 情報の一元化を、国として各都道府県等連携をとってきちんと早くやっていただきたいという要望で終わらせていただきます。以上です。

○大森分科会長 佐藤さんからにしましょう。

○佐藤委員 時間のないところ、済みません。日本歯科医師会です。日本歯科医師会では、発生当時、翌12日から警察庁との協定に伴います身元確認。17日には、入れ歯をなくして食べられないという方たちのために地域医師会が現地で動いています。その後、避難所に対する口腔ケアを含めた活動という3本の柱で進めています。
 私は実は岩手なものですから、災害の翌日からほとんど県の対策会議の方に入っていて感じたことと、それから先ほど来、皆様の話を聞いておりまして、県の災害対策本部の中には、間違いなくその下に医療対策班があって、そこは毎日のように避難所の数も人数も更新されていくんです。ですから、今対策としてまず避難所が動いた。先ほど来、拠点の避難所に対する支援が入って、次に中規模、小規模、在宅という手順です。今どのレベルかというのがよくわかる場所です。
 ところが、そこの医療対策の部分は、福祉関係の方は入っていなくて、だんだん規模が小規模対策とか在宅対策ということを視野に置いていきますと、やはりその方たちの意見やニーズ把握やらというのは、今お話が出ていたんですが、対策本部に反映されているかということが、ひとつ心配になっています。
 基本的に厚労省の方たちが対策本部に複数行っていらっしゃいますから、医療班のニーズは逐次上がっていると思います。ですが、それが同様に福祉のニーズも上がっていくことで、先ほど木村委員がお話の医療、保健、福祉というのが一体的になってくる、災害地においてもそういうふうになるのではないかというふうに思いました。

○井部委員 日本看護協会の活動について報告したいと思います。日本看護協会は、都道府県看護協会と協力いたまして、以前の体験等から教訓を得まして、災害支援ナースというナースを養成しています。全国のナース約4,800名が登録しておりまして、あらかじめ救急医療のトリアージや応急処置、心のケアなどの研修や訓練を受けた者が登録しております。今回は個人個人が所属先から休暇をとって支援活動に参加する、無償ボランティアという形をとっております。
 3月21日から岩手県と宮城県、4月6日から福島県の現地と協力をして、避難所と福祉避難所、被災した医療機関、社会福祉施設、訪問看護ステーションなどに、3泊4日という単位で派遣しております。
 この派遣された災害支援ナースの中には、コーディネーターの看護師を置きまして、コーディネーターが被災地の災害対策本部や看護協会と情報を共有して、現地に必要な支援を見極めて災害支援ナースの活動をコーディネートするという、そういうチームをつくっております。
 医療機関ではスタッフとして夜勤を行い、あるいは入院や外来患者の看護に当たる。避難所や福祉避難所では、衛生環境の改善、感染予防や褥瘡の予防、肺炎症候群やエコノミークラス症候群の予防、巡回診療の介助、それから健康相談を行って必要な医療や介護につなげるという役割を果たしています。
 こうした体験からわかりますことは、24時間避難所等に看護師がいるということの安心感があります。これによって救急車で搬送されるケースが減ったというような報告も聞いております。
 もう一つは、何人かの方がおっしゃっていますが、被災者と行政、医療機関、ボランティアの間の連携や調整能力が極めて重要であるということがわかっております。行政機能が混乱して、個々の避難所まで必要な物資や情報が入らないという状況がありましたけれども、そこでは看護師が一人一人の被災者への対応だけではなくて、避難所の医療や介護ニーズ、あるいは必要な医薬品、衛生材料の情報を集約して医療機関や行政につなげる。こういうコーディネート機能というのが極めて重要であるということがわかりました。以上です。

○大森分科会長 まだあろうかと思いますけれども、恐縮です。会長、どうぞ。

○藤原委員 全国町村会ですが、我々は、知事会、市長会と連携をとりながら、いろいろ対応しているわけです。何日か現地に入りまして、直接、町村長の意見を聞いてきております。本当にボランティアから始まって、医療、福祉、介護、公衆衛生まで含めて大変皆様方に緊急的な対応をしていただいて感謝しております。
 1か月が過ぎまして、いよいよこれからこのままで推移していくわけにはいかないということであります。何といっても行政府がめちゃくちゃになっておりまして、本当に要介護者も多分増えていると思いますし、民族の大移動が起きてしまって、自分の町の旧行政エリアの人口が何人いるかさえわからない。なおかつ、職員の3分の1が亡くなってしまったということで、全く行政の体をなしていないところもあるわけです。それを至急構築をして、実際行政がやるべきことをやらなければいけない。いつまでも皆さんに頼っていられないという感覚が、最近急に出てきております。
 その中で、今一番困っているのは、命令系統がしっかりしていない。どこか、県か国かしっかりした命令系統の中で町村再生をしていかなければ、全く境界もわからなくなり、田畑もわからなくなり、人口すらわからないということであります。そしてまた避難が自主的な避難と共同避難がありますので、そういう全く人口動態もわからないということでありまして、本当に悩んでおります。
 これから先、長中期的にものを考えるならば、至急にそういう体制をつくっていくということであります。我々は市長会とも連携しながら、職員派遣をすることになっています。現在約500〜600人緊急に各被災町村で欲しいということでありまして、全国から募集したら、2,600人ぐらいは出てもいいということになっています。ですから、そういう点で是非これからも引き続きボランティア、また各関係機関の皆さん方に緊急対応をしていただきながら、行政としての体制を確立していかないといけないわけです。是非その辺をよろしくお願いしたいと思います。
 当面、がれきまたは行方不明者の捜索等、なかなか大きなものが残っているわけです。しかし、命令系統をしっかり確立しまして、少なからずかつての市町村という中で行政をしていかなければいけないわけですので、是非その辺もいろいろな面から御指導、御配慮をお願いしたいと思います。
 昨日私は岩手県に入りまして、ちょっと町長さんに聞いたところ、20日ですか、学校が始まりまして、学校給食が全くどうにもならない。いちいち途中、学校から避難所に帰ってきて御飯を食べるような状況になってしまう。こんなことが学校教育の現場であっていいものかと、非常に悩んでおりました。
 そういう点をしっかり把握するとともに、もう一つは、市町村ごとに事情が違いますので、そういう市町村ごとのいろいろな事情をもう少ししっかりと分析をして、医療、福祉、介護やあらゆるものを、その町の現状を見ながら対応をしていくというのが、非常に今重要ではないかということを、痛切に感じました。

○大森分科会長 地震国日本でありますので、皆さん方が、大変いろいろな形で取り組んでおられまして頭が下がる思いです。総力を挙げてこれに対処して、一日も早く復興できるようなことをお願いしたいというふうに思っています。長期戦になりますので、今までのような御対応を、是非お願い申し上げたいと思っております。ありがとうございました。
 それではこれも今回の震災対策の一つでございますけれども、訪問看護の柔軟な提供方法につきましての諮問がございますので、事務局からお願いします。

○宇都宮老人保健課長 資料1−8をごらんいただきたいと思います。1枚おめくりいただきまして1ページ目、「基本的な考え方及び対応について」ということでございます。
 「基本的な考え方 被災地における訪問看護の提供については、既存の事業所を拠点とし、当該事業所に看護師を派遣することで、事業所規模の拡大を図り、訪問看護師の緊急事態に即応した迅速な対応」、「を」の字が抜けています。「対応をする等必要なサービスを確保することが重要である」。ということで、こういった災害のときであるからこそ、安定的なサービスの提供が必要だということでございます。
 「しかしながら、被災状況が地域により異なることから、サービスの柔軟な提供を可能にするため、(マル1)他の介護サービスと同様、既存の事業所の人員基準について柔軟な取り扱いを可能にすること」。すなわち、2.5人という基準が災害のために一時的に満たされなかった場合について取扱いを可能にするということでございます。「(マル2)サテライト事業所の活用、(マル3)サービスの確保が著しく困難である離島その他一部の地域(以下「特例居宅介護サービス費対象地域」という。)における人員基準を満たさない場合のサービス提供等を可能としている」ところでございます。
 「本来は、こうした取扱いによりサービスを提供すべきであるが、今般の震災によって、新たにサテライト事業所の設立が困難であり、かつ、特例居宅介護サービス費対象地域に該当しない地域である場合の特例的な取り扱いとして、特例省令を設定し、所要の措置を講じることとする」ということでございます。
 改正内容でございますが、「東日本大震災に対処するため基準該当訪問看護サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を制定し、東日本大震災に際し、災害救助法が適用された市町村の区域(東京都の区域を除く。)において、基準該当居宅サービスに該当する訪問看護サービスとして、市町村が特例居宅介護サービス費を支給することができることとする」ということでございます。
 「なお、当該特例措置は、平成24年2月29日までの間において、災害救助法による救助の実施状況等を勘案して厚生労働大臣の定める日までの期間に限る」ということでございます。
 続きまして、参考資料については、訪問看護全般についての資料でございますので、これは御参考までにごらんいただきたいと思います。1ページ、利用状況、2ページ目がサテライト事業所の状況、3ページ目は実際、現在特例居宅介護サービス費の仕組みを使って提供されているサービスは全国でこの2件だけでございました。なお、注の3に書いてありますように、東京都大島町については、昨年10月にサテライト事業所に変更となってございます。
 4ページ目、訪問看護ステーションの規模別の状況ということでございます。
 続いて、資料1−9でございます。こちらに大臣からの諮問書がございます。今回のことについて、「基準を別紙のとおり制定することについて貴会の意見を求めます」ということで、大森社会保障審議会長あてに出されたものでございます。
 1枚おめくりいただきまして別紙でございます。「東日本大震災に対処するための基準該当訪問看護サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準」ということで「介護保険法第42条第1項第2号に規定する基準該当居宅サービスに該当する訪問看護又はこれに相当するサービスの事業を行う者が、当該事業を行う事業所ごとに置くべき保健師、看護師または准看護師の員数は、常勤で1以上とする」こと」ということでございます。
 「当該措置は、平成23年3月11日から平成24年2月29日までの間において、特定被災区域における災害救助法第2条に規定する救助の実施状況その他の事情を勘案して厚生労働大臣が定める日までの間適用すること」ということでございます。以上でございます。

○大森分科会長 ありがとうございました。そういう諮問でございますので、これについて御意見を賜ればと思います
 どなたからでも。ちょっと何人くらいおいででございましょうか。それでは4人の方々に御発言をいただきましょう。木村さん、井部さん、そちらへ行きます。

○木村委員 質問なんですが、今のこれをやりますと、3ページにあります気仙沼市と大島町が実際にもう特定居宅介護サービス費が出ていて、こういう形で給付されているわけですけれども、これをあえて変える必要があるのかどうかということですね。反対するのではなく、今のままではできないものなのか。今のままで、市町村裁量でできないものなのかということをお聞きしたいです。

○宇都宮老人保健課長 今の御質問なんですが、先ほどの資料1−8の1ページの基本的な考え方の2つ目のポツの(マル3)番に書いてございます。「サービスの確保が著しく困難である離島その他一部の地域」というところについて、こういうものが可能になっているということで、今回、この2件についてはその地域に当てはまるのですが、今回の震災において、この地域に当てはまらないところもあるということでございます。

○井部委員 訪問介護ステーションの1人開業という問題に関連しているわけです。この1人開業の容認というのが、果たして被災地の訪問看護の安定的な供給につながるのかという疑問が一つと、もう一つは訪問看護のエリアを広げる方策としては、サテライトの活用の促進を考えるべきではないかと思います。
 最初の、安定的な供給につながるのかということでございますけれども、高齢化率の高い被災地では、訪問看護などの訪問系の在宅サービスを早急に立て直さなければならないのは事実であります。しかし、事務局案で提示された被災地での訪問看護の人員基準を緩和するという方策が、果たして有効なのかどうかということについては疑問があると思います。状態が軽い方々の家に日中に様子を見にいくというだけならともかく、被災により持病や要介護度が悪化したり、夜も十分眠れずに不安な思いで生活されている方々がいらっしゃるわけです。
 先ほどは災害支援ナースの活用について報告しましたとおり、避難所では24時間看護師が常駐している。何かあったら対応できるという体制が、被災者の安心につながっているわけです。訪問看護であればなおさら、看護師側の都合に関係なく、24時間要請があれば訪問が必要になりますけれども、1人で責任を持って対応できるのかどうかということです。
 また、被災によって地元の医療機関との連携のとり方や訪問看護に必要な物資の調達方法についても、状況はかなり変化しているわけです。
 利用者の安全を守るために、日々必要な情報を的確につかみ、訪問看護を実施することが1人でできるのかどうかということです。1人で他の医療機関や他のステーションとの連携、あるいは保険請求サービスとしての事務処理などをこなしながらでは、実質的に訪問看護を行える時間はわずかなものになります。
 1人でやれる範囲のことをやるというサービスでは、1人の訪問看護師がサービスを続けられなくなったときに、利用者も一緒に共倒れになるおそれがあるのではないかと思います。
 したがって避難所や親戚の家などで暮らす高齢者がまだ多数いらっしゃるので、訪問看護を提供する拠点は増やす必要があります。そのための仕組みとして、既に訪問看護の制度上で、サテライト事業所の設置が認められているわけです。サテライトに実質看護師を1人置けば、他のサービスとの連携、調整、事務処理は、本体の事業所が行うことができます。サテライトの看護師は、訪問に専念できるようになるわけですね。
 被災地で訪問看護の拠点を増やしながら地域の復興に向けては、安定的なサービス提供体制を確保していくためにも、被災地でサテライトの活用を図ることの方が有効ではないかと考えます。

○山田委員 そもそも論で申し訳ないのですが、平常時であっても我々が目指していたのは、24時間365日在宅、地域で安心して暮らす生活を目指していたわけです。この非常時にはなおさらそれが要求されているわけでございますので、1人の訪問看護師でそれができるのかどうか。勿論、チームを組む必要があると思いますが、私はどちらかといいますと、今医療機関からの訪問看護、あるいは、介護保険事業所からの訪問看護、あるいは特例的な介護保険施設からの訪問看護があり得ると思っています。
 そういう意味では、そういう訪問看護をする人材がいらっしゃるのであれば、きちんとした医療機関の訪問看護を拡充するという形でしっかりしたバックアップ体制を担保してやるべきだろうと。そうしないと、24時間365日本当に被災者の皆さんを支えるということができるのかどうかという疑問がございます。
 もう一つは、現地の状況を見てみますと、決して看護職だけですべてが解決できるわけではございません。むしろ訪問看護する看護職と、そしてヘルパー等の介護職と、できるならばリハ職がチームを組んで現地の支援に入るという仕組みを早急に考えるべきであって、1人訪問看護というのは現状の体制の拡充で十分対応できると思っています。以上です。

○大森分科会長 三上さん、どうぞ。

○三上委員 井部委員、山田委員と同じような趣旨で、私も1人開業については、賛成できかねるわけです。基本的に災害救助法の中に介護という部分が適用されていないということが、非常に問題ではないかと考えます。特に避難所を居宅と考えるのかどうかということも含めて、先ほど木村委員から、災害救助法にケアマネジャーが入っていないということも含めて、これは法律改正であれば、こちらの方向で進めていただくのがいいのではないでしょうか。
 1人開業は基本的にサービス提供側の視点から出てきた話であり、これを反対するのは、利用者側の視点からすれば、やはり24時間必ずサービスが提供されるということが担保されないわけですから、私としてはこの問題については反対の姿勢をとりたいと思います。

○大森分科会長 事務方、今の御意見が出ているんですけれど、応答はありますか。

○宇都宮老人保健課長 今回の措置は既存の枠組みではどうしても対応できない部分についてのまさに特例、臨時的な措置ということでございます。
 災害救助法の話も出ましたが、こちらについては、被災地の住民が医療の道を失ったような場合についての応急的な医療ということについてしか対象となっていないということでございます。その点についても、法改正というお話がございましたけれども、今回については、そこまで至っていないということでございます。

○大森分科会長 どうぞ。

○石川委員 今回の東日本大震災にかかわる訪問介護サービスの柔軟な提供方策につきましては、被災市町村の判断によって居宅サービスに該当する訪問介護サービスとして、特例居宅介護サービス費を支給することができるというものでありまして、これはあくまでも現地の市町村の要望であるということが前提であり、また、災害救助法の対象の枠の中でということでございますので、それは国は積極的に対応すべきではないかということで、これは進めるべきだということで、賛成したいと思います。

○大森分科会長 ほかに御意見ありますか。御意見の中には反対派と…。もう一度、どうぞ。

○三上委員 今のは災害救助法の枠の中での話ということだったんですけど、それは違うんじゃないですか。これは、介護保険の中でやるんじゃないですか。災害救助法の中なので賛成だとおっしゃったんですけれども、少し御説明いただけませんか。

○宇都宮老人保健課長 これは先ほどの1−9の別紙をごらんいただきたいと思いますけれども、災害救助法を適用してこれを認めるというお話ではございません。あくまでも介護保険法の枠組みで行うわけでございますが、先ほど括弧内を飛ばしてしまったんですけれども、別紙の1つ目のポツのところ「東日本大震災に際し、災害救助法が適用された市町村の区域内に所在する事業所において行われるものに限る」。こういった災害救助法の地域の限定ということ、それからその下にございます期間の限定、そういう意味で災害救助法の枠内というか、災害救助法そのものの適用ではなくて、地域と期間についてこういった枠組みを使うというようなことです。

○武久委員 市長は基準該当サービスのことをおっしゃったのであって、市町村が独自にいろんなサービスをすることができるというのは、介護保険法にございます。この基準該当サービスの範囲内ということであれば、私は賛成ですけれど、市町村が要請をしたり、みずから市町村が基準該当サービスをこういうふうに行うという申請がない限りは、介護保険法の従来の法律のもとでの1人訪問介護体制というのは、適切ではないのではないかというふうに思います。

○宇都宮老人保健課長 あくまでも市町村が認めた場合ということでございます。

○大森分科会長 御意見があることは重々承知で、私も個人的に言えば井部さん、山田さん、三上さんがおっしゃっていることは正論だと思います。もともと言えば、私どもが目指しているのは、ちゃんと充実した体制を築くということでございますけれども、何と申しましても今回の大規模な被災の現状を見て、仮に皆さん方の御指摘のように、もしかしたらそんなにこれが使われないかもしれない。しかし、どこかでこれを使って何かが可能になるならば、私どもとしては、現在可能なことについて非常に限定に限定をした上で、これをお認めするということが、私としては適切な対応ではないか。皆様方の御意見は十分承知の上で、そういう提案をさせていただければと思っているんですけれども、なおかつ、どうしても今回のこの特例措置は認めがたいという御意見はございますでしょうか。御反対のことは承知の上で、なおかつそういうふうにさせていただけないかというふうに思っていますけれど。
 特に三上さん、強い御意見ですけれども、いかがでしょうか。

○三上委員 全員が反対の意見を述べている中で、分科会として、諮問の答申を認めるというのはどうなのかと私は思っているだけです。賛成の方が多ければ、それはいいわけですけれども。

○大森分科会長 一人一人お聞きするわけにはまいりませんので、一応もし答申を出せるならば答申文書というのは用意しているんですけれど、若干皆さん方の強い原則論がございますので、少しそのことが明確になるような言い方をとらせていただいた上で、答申をするというような形でいかがでございましょうか。
 長時間にわたっていますので、ちょっと10分ほど休憩させていただいて、その間、答申文について練らせていただくということでよろしいでしょうか。恐縮でございますけれども、ちょっとこれから休憩をさせていただきます。

(休憩)

○大森分科会長 それでは再開させていただきますけれども、答申案については準備中でございます。時間ももったいないので、ちょっと先に報告事項がございますので、それを先にさせていただきます。
 承ったところでは、4月5日に介護保険法の改正案が国会に提出されたそうでございます。この時間を利用させていただきまして、その簡単な御説明をいただきましょうか。

○大澤総務課長 それではお手元の資料3となっております「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案の概要」と、この休み時間中にお手元に分厚い資料で恐縮でございますが、法律案そのものの参考資料をお配りさせていただいております。
 この法律案はかねて御案内申し上げておりますように、社会保障審議会の介護保険部会の意見、それから民主党の関係するワーキングチームからの御提言などを踏まえまして、その間、関係方面との調整を経た上で、ちょうど震災の3月11日に閣議決定をした後に、去る4月5日現在開かれております国会の衆議院の方に提出させていただいたものでございます。
 この資料をごらんいただきまして、簡単に内容を御説明申し上げたいと思います。まず、医療と介護の連携の強化等の関連で申し上げますと、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが連携をした、いわゆる地域包括ケアを推進すること。
 日常生活圏域ごとに地域ニーズや課題の把握を踏まえた、介護保険事業計画を策定すること。これらについて国なり地方公共団体、市町村の責務規定として法律に規定させていただきたいと考えております。
 それからいわゆる24時間対応の定期巡回・随時対応サービス、あるいは小規模多機能と訪問看護を組み合わせた複合型サービスを、いわゆる地域密着型サービスの一種として創設をすることとしております。
 保険者の判断によりますけれども、予防給付と生活支援サービスを総合的に実施することができるようにする。
 介護療養病床の廃止期限については、現在平成24年3月末となっておりますけれども、これを平成30年3月までの6年間、猶予することといたしております。その間、新たな指定は行わないということでございます。
 2点目の介護人材の確保とサービスの質の向上につきましては、介護福祉士あるいは一定の教育を受けた介護職員等によりますたんの吸引、あるいは経管栄養の実施を可能とすること。
 介護福祉士の資格取得方法の見直しが、法律改正で平成24年4月実施予定となっておりましたが、これも3年間延期するということにいたしまして、(マル1)と(マル2)については、社会福祉士及び介護福祉士法の改正によって対応することといたしております。
 (マル3)介護事業所における労働法規の順守を徹底するために、事業所指定の欠格要件、取消要件に労働基準法等の違反者を追加することといたしております。
 (マル4)は、公表前の調査実施の義務づけの廃止など、介護サービス情報公表制度の見直しも織り込んでおります。
 3点目、高齢者の住まいの整備等でございますが、有料老人ホームあるいはグループホームにおける前払金の返還に関する利用者保護規定を追加する。また、社会医療法人による特別養護老人ホームの開設を可能とするということで、これらは老人福祉法の改正によって対応いたします。
 なお、*にございますように、この一括法案とは別途、高齢者住まい法の改正も今回提案しておりまして、これによって厚生労働省と国交省の連携によります、サービス付き高齢者向け住宅の供給を促進してまいりたいと考えております。
 次に4点目は認知症対策の推進ということで、1つは市民後見人の育成及び活用など市町村における高齢者の権利擁護を推進すること。また、市町村の介護保険事業計画におきまして地域の実情に応じた認知症施策を盛り込むことを進めるべきものとしております。
 5点目は保険者による主体的な取組の推進ということで、介護保険事業計画と医療サービスなり住まいに関する計画との調和を確保すること。地域密着型サービスにつきましては、公募選考による指定を可能とすることとしております。
 最後に、保険料の上昇の緩和の観点では、現在各都道府県に積んでいただいております財政安定化基金を取り崩して、介護保険料の軽減等に活用することができるようにしたいと考えています。
 以上、申し上げた事項のうち、介護療養病床の廃止期限の猶予とそれから介護福祉士の資格取得方法の見直しについては、公布日に施行する予定にしており、それ以外の部分については、第5期の介護保険事業計画が始まります平成24年4月1日に合わせまして施行したいというふうに考えてございます。各市町村の介護保険事業計画の策定準備などを考えますと、是非とも現在開かれております国会の会期中に何とか法案の審議を進めていただきまして、成立していただくように私どもとしてはお願いをさせていただいているところでもございます。
 以上簡単ですが、説明をさせていただきました。ありがとうございました。

○大森分科会長 この法律が通りませんと、私どもも非常に苦境に陥りますから、絶対に通してもらいたいと私は思っています。よろしくお願いいたします。
 それでは答申文を皆様方にお配りいただきます。

○宇都宮老人保健課長 それでは、題名から読み上げさせていただきます。
 「東日本大震災に対処するための基準該当訪問看護サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準の制定について(報告)。平成23年4月13日厚生労働省発老0413第2号をもって社会保障審議会に諮問のあった標記について、当分科会は審議の結果、諮問のとおり制定することを了承するとの結論を得たので報告する。
 なお、今回制定する基準は、東日本大震災に対処するための特例措置であり、この限りの取扱いとするべきである」。
 以上です。

○大森分科会長 私から一言ですけれども、えてして緊急時にあることを決めますと、それが既成事実になって一般化するということは、一般的に考えられることです。しかし、今回の私どもの結論は、そういう意味合いを一切持っておりませんで、あくまでもこのとてつもない震災に対する対応であるということを全員が了解していただいた上で、今回分科会として了承するという趣旨でなお書きがございます。そういうことで御理解を賜れば思っています。
 多分なお御発言したいという方がおいでになるのではないかと思っていますので、それはどうぞ御発言いただいて結構でございます。

○井部委員 教えていただきたいんですけれど、先ほどの説明の中で諮問書の2枚目の別紙というところの内容についてです。2つ目の黒丸で「当該措置は、平成23年3月11日から平成24年2月29日までの間において特定被災区域における災害救助法第2条に規定する救助の実施状況その他の事情を勘案して」、その次が、「厚生労働大臣が定める日までの間適用することと」の文章の解釈です。ただいま、報告という文書にありました特例措置がどの期間において特例措置となるのかという、そういう期間の設定というのはできないものでしょうか。

○宇都宮老人保健課長 別紙にございますのは、24年2月29日というのが、一応最終的な期限ということで、それ以前であっても救助の実施状況その他の事情によって、もしそれより前にこういった特例措置が不要になるということであれば、そのときまでというようなことでございます。

○井部委員 そうすると、最大平成24年2月29日までの間というふうに解釈してよろしいのでしょうか。

○宇都宮老人保健課長 さようでございます。

○三上委員 この話が出てきたのは、現地の被災地におけるニーズが非常にあったのかどうかということも、よくわからないわけです。突然出てきたことについて、私は非常に疑問があるので、現地での1人開業を認めてほしいという要望が被災地から出てきたんでしょうか。そこについて、ちょっと教えてください。

○宇都宮老人保健課長 本件に関しては、政府に設置されました被災者生活支援各府省連絡会議の方に要望があり、それが厚生労働省に伝えられたということでございます。

○三上委員 なお書きで、期間限定であって前例にしないということを明記していただいたのは非常によかったのではないかと思いますけれども、私は基本的にはこういう大震災というような混乱の時期に被災地における新たなビジネスの形態をつくり上げるということについては、やはり問題があるということを申し述べたいというふうに思います。

○大森分科会長 今の三上さんの御発言は議事録にきちんと残りますし、私も基本的にはその考え方で正しいと思っていますので、そういうことをもう一度念を押させていただいた上で、今回はこれで答申をさせていただければと思っています。よろしゅうございましょうか。
(うなずきあり)
○大森分科会長 それでは以上で、答申をさせていただきます。ありがとうございました。
 では、引き続きまして、今日は本論は皆様方の御意見をちょうだいすることになっているんですけれども、これから私の時計であと1時間10分ございませんので、私どもの介護報酬改定に向けまして、いろいろ基本的な視点とか、ものの考え方をどうすべきであるか、具体的な御提案がございますでしょうから、まずフリーディスカッションをさせていただくということでございます。
 それに先立ちまして、今後大体どんなふうなスケジュールであるかということをあらかじめ念頭においただいた方が、御発言していいただきやすいのではないかと思いますので、事務方の方から粗々のスケジュールをお願いしましょう。

○宇都宮老人保健課長 はい。まず来年の平成24年度介護報酬改定におきましては、対応すべき課題が非常に多うございまして、また、6年に一度の診療報酬との同時改定ということでございます。そのため通常よりも議論の時間を十分に確保させていただきたいというように考えてございます。そのため本日から改定に向けた議論を開始させていただきたいというふうに考えてございます。
 大まかなスケジュール感についてでございますけれども、まず夏ごろまでに本日配布させていただきました基本的な視点に沿いまして御議論を深めていただくとともに、またこの分科会の委員として参加されていない事業者の方々についても、いろいろ御意見を表明したいというお話もございます。そういった団体につきましてのヒアリングというものも実施させていただければというふうに思います。
 その上で秋ごろには、介護事業経営実態調査の結果が取りまとまりますので、その結果も踏まえまして、個別の点数設定の議論を進めることになるということだと思います。
 また、通常であれば年末の予算編成過程において、改定率がセットされるということになると思われますので、その改定率が固まり次第、最終的な取りまとめの議論をしていただきまして、1月ごろには審議報告を取りまとめていただきたいというふうに考えてございます。以上でございます。

○大森分科会長 というような粗々のスケジュール感でございます。それを念頭に置いていただきまして御発言をいただきます。すべての人に回しますので、お1人2分程度。それで、たくさんのことをおっしゃりたいと思うんですけれども、また次の機会もございますので、本日は、まずこれぞ、これを自分は最も言いたいということを1つ程度に限って御発言いただければと思っています。恐縮でございます。また、次回にもこういう機会を設けますので、お願いいたします。
 席が一応あいうえお順になっているんですけれども。後ろの方からやりたいものですから、山田さんからずっと回って最後まで行きたい。最後に、大島先生からも御発言いただければと思っています。

○田中(滋)委員 その前に質問を1つ。方針についてのあり方を皆さん言うのは当然ですけれど、その前に確認で、どうなっているか知っておきたいのですが。
 処遇改善交付金が報酬に入るかどうかは、どこか外で決まるのだと思いますけれども、その見通しによって、他の費目をどうするかとか、支給限度額の話とか、働く人たちの安心感とか、いろいろと響くと思います。処遇改善交付金は報酬に入る、入らないは、どこかで議論をされているのでしょうか。

○古川介護保険計画課長 処遇改善交付金の取扱いについては、現時点ではまだその方向性は見えておりません。政治的判断もございましょうし、一方予算との絡みもあるということでありますので、現時点でどういう方向でどういうふうに決まっていくかは明らかではありませんけれども、当然、先ほど申し上げたとおりの日程で、介護報酬のあり方を議論していくということは念頭におかなければいけないということであります。これからいろいろなところでも議論がされていくでしょうが、それに間に合うという意味で、私どもとしても必要な判断をしていけるようお願いをしていきたいと思っています。

○田中(滋)委員 ということは現時点では入れるべきだとか入れるべきではないに関する意見も、この皆さんの発言の中では、あり得ていいわけですね。

○古川介護保険計画課長 皆様の御意見としてはよろしいと思います。
 例えば民主党介護保険制度ワーキングチームにおいても、従来の交付金を継続すべきだという御意見もありますし、介護保険の中に組み入れるという御意見もございますので、まだ方向としては見えていないというところです。引き続き、御議論をいただければと思います。

○木村委員 先ほど老人保健課長さんから、1月に審議報告をまとめるという話が出たんですが、私は過去3回体験していて、前回も前々回も12月の大体御用納めの前あたりに告示内容が決まって、その2週間ぐらい前に審議報告書は取りまとまっていたと思うんです。何を申し上げたいかというと、コンピューター等のシステムの問題とかで前倒してやらないといけないということです。それで、過去そういう改定をやってきたと思います。
 今伺うと1月というので1か月後ろに押した形で行って大丈夫なのかなという、少し懸念があります。

○宇都宮老人保健課長 前々回はこのようなスケジュールになってございました。実は前回は改定率が出たのが例外的に非常に早くて、たしか10月末だったんです。ということでむしろ前回が通常に比べてかなり早かったということだと思います。

○木村委員 でも1月の前の方に倒してもらった方がいいと思います。準備とかいろいろあると思いますから。

○大森分科会長 政府の方で予算編成過程でいつ改定率をどうするかお決めくださるということになっていますので、私どもとしては、どんどん議論をしていくということ以外にはないのかなと思っています。それでは、山田さんからお願いします。

○山田委員 ありがとうございます。初めて出まして最初というので、ちょっとどこまで話していいかわかりませんが。
 まず、介護職員処遇改善交付金の話が出ましたので、1点だけ。これは私の要望でございますが、是非これは基本報酬に組み込んで、職種によって、いろんなニーズの違い、地域によって違いもございますので、全体の処遇を改善するという形で使わせるような方策を考えていただきたいというのが要望でございます。
 もう一つ、今回の介護報酬改定に臨みまして、やはり同時改定ということと2025年を目指した地域包括ケアシステムの考え方が打ち出されましたので、私たち老人保健施設といたしましては、2025年の介護保険施設のあり方をきちんと提示させていただいて、そして、今回の介護報酬改定の要望をさせていただきたい。
 重点事項といたしましては、維持期のリハビリテーション、これをどういう形で我々が担っていくのかという問題と認知症の問題。それからやはり在宅支援。この3点が非常に大きい課題だと考えております。
 もう一つはせっかくの同時改定でありますし、長年懸案事項となっておりました介護保険施設、特に老人保健施設における医療のあり方、どこまでが医療保険で給付されて、どこまでが介護保険かというその辺の問題、中身の問題も当然ありますが、そういう大きい枠組みの問題もこれから要望させていただければと思っています。以上です。

○土井参考人 矢田市長の代理で参っております。2点ほど申し上げたいと思います。
1点目は、先ほど来出ています、この分科会での審議の日程でございますけれども、本市といたしまして保険者といたしまして、24年度からの3か年計画を、今年度市独自でも審議会を設けまして、そこで議論をしてまいる予定でございます。国の方針もできるだけ早い段階で大筋をお示しいただけたらなというのが1点でございます。
 もう一点は矢田市長が常々申しておるところでございますが、介護職員の処遇改善に関してでございます。介護職員の処遇改善の交付金等、いろいろ改善がなされているわけでございますが、市長が申してございますのは、介護職員の処遇改善に当たって経営者といいますか、管理者側の意識においても少し変えていただく必要があるのではないか。と申しますのは、給与の配分でございますけれども、施設長、管理者側に施設によっては法人によっては手厚いといいますか、ちょっとバランスが施設者側に重きを置かれている部分がなきにしもあらずということで、措置の時代でございましたら、ある程度施設長等についてもその水準というのはお示しがなされていたわけですが、現行ではある程度はそれは、法人内部での給与規程に基づいてなされるということでございます。
 法人あるいは施設によってもばらつきがございますので、今後はある程度給与水準について、ガイドライン等お示しいただくようなことも御検討いただけないかなということでございます。以上でございます。

○村川委員 手短に3点ほど申し上げたいと思います。まず一つは、先ほど前半で御審議がありましたような東日本大震災への対応を、この介護保険制度としても明確にするということが大事でございます。災害救助等の事柄から先ほども御紹介がありました、全壊、半壊、被災を受けた施設事業者に対する支援を位置付けていただく。
 あるいはまた今度の高齢者住まい法との関係で、復興期においては介護サービス付住宅等を是非大きく位置付けていただくということがありますが、この介護保険の仕組みとしては、例えば調整交付金、これは各保険者が大変大きな関心を持って望んでおられると思いますが、第5期におきましてはやはり被災地域の市町村支援という観点から少し新しい配分ということも考えられてよいのではないか。社会連帯という観点から、何か工夫をしていただくということがひとつあるという気がしています。
 2つ目には、前の期から継続してやはり引き続き介護人材の確保、介護従事者の待遇改善ということを大きな柱として、第5期においても強力に推進していただく必要があるというふうに思います。制度の本来から言えば、介護報酬に織り込むというやり方も考えられますし、先ほど田中委員からもございましたが、どうするか。しかし、保険料を高上がりにしないためには、特別交付金という仕方もあるわけですね。その両方をにらんでよい選択の方向、進め方ということを位置付けるべきではないかという気がしております
 3つ目でありますけれども今日いただいた資料2−2介護保険制度を取り巻く状況、特に人口動向、今後の高齢者の人口の推移等から考えますと、東京を初め一都三県、あるいは政令指定都市など大都市における高齢者人口、それへの介護サービス対応ということからいたしますと、やはり介護報酬の中で地域区分の工夫、それから先ほどの2点目とも関連いたしますが、介護人材確保の観点から、引き続き、人件費比率を高める運営指導の方向ということが確保されるべきと考えています。以上です。

○三上委員 処遇改善交付金を報酬の中に入れるかどうかについては、今、お2人から意見がありました。いろいろな考え方があろうかと思いますが、もしも介護報酬の中に入れるということであれば、改定率の別枠にしていただかないと、非常に複雑なことになる。逆に2,000億円以上のものがプラス改定というふうにとらえられますと、非常に問題ではないかと思いますので、御配慮をいただきたいと思います。
 また、改定率につきまして前回は、ここでの議論を待たずに頭越しに出てきた経緯がございますので、今後はこういうことがないようにお願いしたいと思います。
 もう一つ介護事業実態調査ですけれども、実調についても、本来改定における影響を見るには定点での調査が必要だということで、是非そちらの方も調査の方法について工夫をしていただきたいと思います。
 次回は同時改定ということでございますが、介護施設における医療の提供のあり方について、外付けがいいのかどうかということも含めて、十分議論をしていきたいと思います。
 それと、改定をするかどうかという問題ですが、震災の影響もあり、非常に混乱した状況の中で既定のスケジュールに沿って改定をするのがいいのかどうかについても、ここで御議論ができればというふうに思っております。以上です。

○藤原委員 自治体は事業者でもあるので、サービスと負担という関係をしっかり考えなければいけない。制度改正する場合には、必ず利益と不利益というものが発生しますが、最小限の不利益ということをまず大前提にしなければいけないと思います。
 もう一つは、いろいろな保険制度が改正される場合には、制度間で混乱が生じないような方法を考えていかなければいけないとともに、住民に理解を求めるうえでも、なるべく早い段階で概要を示すなど御配慮をお願いしたいと思います。

○和田参考人 福田知事の代理として参りましたのでよろしくお願いいたします。
 介護給付費のあり方の議論につきましては、今後知事会として各都道府県の意見を集約させていただきながら、それを随時発言させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 本日2点ほど申し上げたいと思います。まず1点目ですけれども、先ほど来、お話があります処遇改善交付金の次の施策の方向性についてできるだけ早期に結論といいますか、方向性をお示しいただければ、というのが1点であります。各都道府県においてはおおむね9月ごろをめどに、次年度の予算編成作業に入るということもございますので、そのポスト交付金の施策がどういったものになるのか。これによりましてかなり予算編成作業に影響を及ぼすということもございますので、早期の方針決定をお願いしたいというのが、1点でございます。
 もう一点は、介護給付費の支給要件等につきまして、可能な限りシンプルなものとしていただきたいというのが2点目でございます。日々の介護事業者とのやり取り等においては、介護事業者の職員を初め、あるいは各都道府県の職員も介護給付費の支給に係る省令、解釈通知の理解に相当の時間と労力を要しているというのも事実でございます。勿論サービスの規模の違い、あるいは各種の評価要素を盛り込む必要性等から、一定のケース分けが必要になることは十分承知しているところでございますけれども、貴重な人的資源を本来の介護におけるケアの向上に傾注できますよう、基準、省令等の表現につきましては、極力わかりやすいものにしていただければと思います。以上2点よろしくお願いいたします。

○馬袋委員 私の方から3点を御報告したいと思います。
 1点は震災でもそうですが、やはり求められているのは、地域の中で包括してサービスが提供できる体制というのが、非常に重要なんだということ、そしてチームでいかにマネジメントしていける体制をつくるかということが重要だと感じました。ので、地域包括ケアサービスの中心となる医療、介護、生活を含めた連携をするチームケアのマネジメントを評価するというところについて検討していただきたい。
 2番目は24時間365日、中・重度になっても、在宅ケアで在宅で生活ができるということを推進するということと、当然そこに必要な人材の確保育成というところについても検討していきたいと思っています。
 3番目は処遇改善交付金との関係ですけれども、処遇改善交付金については、現在、交付金を全額職員に支給していますので、給与となっています。今後の改定については、当然それは支給されているという前提で改定のことを検討していく。その検討については、職員の処遇改善はもとおり、事業者が継続的に事業運営をして雇用の安定と拡大、そしてしっかりと安心して働けるという体制が確保できる改定ということを是非望んでいきたいと思います。よろしくお願いいたします。以上3点です。

○中田委員 2点申し上げます。まず、第1点は介護職員の質の問題もありますけれど、量をどう確保するかという観点で是非御議論をいただきたいと思います。どんな資料が出ても、今後の介護職員が必要な数というのはすごい量が出ているんですけれども、それに対応できるような介護報酬というものをきちんと議論をしていただきたい。特に介護職員処遇改善交付金については、今現在は交付金ですけれども、これが介護報酬に入るかどうかわかりませんけれども、これらについては今おっしゃったように、もう既に支給されているものでございますので、この辺はきちんと守るということをお願いしたいということでございます。
 もう一点は、先般、大森座長さんからのペーパーにもあるんですけれども、平成18年改定、平成21年改定の検討というのがございます。新たな介護サービスもこのときにできてまいりました。それからまた今後24時間のサービス、あるいは複合型というような、新たなサービスが今検討されてございますけれども、この介護保険制度は11年目ですよね。そろそろ限られた介護財源ということから考えると、費用対効果という視点で議論をした方がいいのではないかと、私は思います。是非その辺をお願いしたいということです。以上です。

○田中(雅)委員 私からは3点。1つは、これまでもお話がありましたように、介護職員処遇改善交付金につきましては、私どもはこれまでも介護報酬への組み込みをお願いしてまいりました。それはなぜかと申しますと、現在のように、事業所によってはそもそもの基本給の中に組み込んでいるというところもありますが、圧倒的多数は一時金もしくは何らかの手当という形に変わっております。現在ありますように、24年3月までの措置でありますならば、結果としてはそれは一時金ということになりますから、必ずしも生活保障につながってこないという問題があります。そういう意味において、是非報酬に組み込むという形の議論を進めていただきたいということ。
 合わせてこれまでのような報酬の議論とは少し違う形での議論も進めていく必要があると思います。つまり、これまでのように単なる人件費としてとらえ、そして単なる人件費というのは、どちらかというと、労使間の話し合いによって決めるものだという考えをするならば、介護職員処遇改善交付金がせっかく報酬の中に含まれたとしても、実際のところ、事業所においてはアンバランスを生じてしまいます。それはひいては、これまで議論されてきた介護職員の定着にはつながらないのではないかという懸念もしております。そういう意味で、必ず介護職員が、サービス従事者に定着できるような形での議論を進めていっていただきたいと思っております。
 2点目は資料2−1にありますように、配慮すべき点の中における平成18年度改正及び平成21年改正の検証というところで、資料2−2の8ページにございます。私どもはこれまで訪問介護におけるサービス提供者の人員配置の基準の問題、あるいは訪問介護の報酬体系の機能別再編について、これまで議論してきましたが、確実な結果が得られておりません。まだ、検討中ということですが、これらにつきましては、対応方針ということに書いてありますように、そのための研究事業が厚生労働省の老人保健健康増進等事業の研究が進められております。その結果についても、もう出ているところかと思いますので、お願いしますのは、この分科会の中で、こういった研究が進められた結果について、早目に資料提出いただいて、実際の報酬の議論につなげていただきたいと思っております。
 3つ目でございますが、これも資料2−1にございますように、やはり質の高いサービスを確保するために、そういった提供者の努力を促すようなインセンティブを付与することということで、このことは大森座長からもお話があった基本的な視点でございます。例えば要介護認定におきましても、現実的にはこういった要介護認定を維持するということも、ある意味ではサービスを提供した結果とも言えます。今後はサービスの提供によって、維持すること、あるいは改善したこと、そういったことに対するきちんとした評価といったものを検討すべきではないかというふうに思います。以上3点です。

○田中(滋)委員 先ほど馬袋委員が言われたことに私も賛成です。
 地域包括ケアを推進するためには地域包括ケアシステムを実現しなくてはなりません。システムなしに推進することもできるかもしれないけれども、大変なコストがかかります。きちんとまずシステムをつくれるようにすべきです。
 地域包括ケアシステムとは、個別のサービスの整備だけではできません。ある製品をつくるのに部品がたくさんあればいいとは言えない。部品の合計が製品になるわけではありません。部品を組み合わせたり、調整したり、部品が連動するようにする。そこの工夫がなければ製品はでき上がりません。組み合わせたり、調整したり連動されたりするところにはコストもかかります。時間もかかりますし、組み合わせを間違えるリスクもあります。だから連動させていくところのマネジメント力、コーディネート力、あるいはパッケージ化する、モジュール化する視点、地域包括ケアのサービスの費目一個一個にコストに対応した費用を払うだけではなくて、もう一つ上の概念でパッケージ、モジュール、コーディネーション、あるいはマネジメント、この視点を入れていかないと、このシステムはでき上がらないことを主張したいと思います。
 おまけですけれども、定期巡回随時対応型訪問介護看護は、絶対によくない名前です。地域包括ケアシステムのコアになるのは、このサービスです。多くのお年寄りは介護支援専門員さんとは呼ばなくて、ケアマネさんという4文字で日本語になっています。同じく定期巡回・随時対応型訪問介護看護についても、法律用語は構いませんけれども、是非これは募集でもして、いい名前をつくりたいですね。以上でございます。

○大森分科会長 今のことは私もそう思っていまして、まず、私どものメンバーから簡明でわかりやすい言い方をとりたい。いかにもこんな長いものは、普及しませんので、ですから皆さん方もお考えくださって、いろいろお知恵を出していただければと思っています。では次に参りましょうか。

○武久委員 それでは、3点お願いしたいと思います。一応これは介護保険改正法が、この間出たということですから、法律改正を伴わない、この給付費分科会での話に限定されることだろうと思うんですけれども、これから超高齢化社会がすぐ到来してくるわけですから、重度の医療を必要とする要介護者、医療を必要とする医療介護者の急増に対して、ちょっと3点お願いしたいと思います。
 まず一点目は前の分科会でも出ましたように、利用者本位ということになっておりますので、これが行き過ぎて余りにも利用者の好き勝手にできるということでいいのかということ。自助公助といいながら、自助の部分の意識が非常に薄れて、公助を受けるのが当然だと。こういう国民の意識がこの介護保険の財政を野放図に拡大させる危険性を持っているのではないかと思います。
 もう一つは支給限度額いっぱいにヘルパーの訪問介護だけを頼んでいるような場合もあります。医療系のケアマネジャーが非常に少なくなっていることもありますが、ケアマネジャーさんというのは、御用聞きケアマネジャーとかこの間言いましたけれども、これは非常に気の毒な状況にあります。利用者の言うとおりにしないと、ケアマネジャーを断られる。こういうプライオリティが全くないような立場にケアマネジャーが置かれているということは、改善の余地があるのではないか。また、この法律の範囲内で行うとしたら、今現在、介護認定時に堺では要介護者に対してのケアプランに意見を付すことができるという項目があります。
 ただし、この意見を伏したときにそれを順守する義務なり罰則なりがあるのかどうかということをちょっとお聞きしたいんですけれども、利用者がいろいろなケアプランを勝手にやってもいいということ自身が費用対効果の面で、先ほどだれかおっしゃいましたけれども、ここをある程度検証していかないといけない。これを介護報酬で誘導できないかということをお願いしたいと思います。
 もう一つは、介護療養型医療施設の問題ですけれど、一応6年間延長ということになりましたが、介護療養型医療施設でも、重度医療が必要な要介護者が非常に増えています。このために介護療養型医療施設は収容型施設ではなしに、治療機関であるということから考えまして、急性期病院なり在宅から初期に入院した方には、初期加算というものをつけていただいて、また在宅復帰率の高いところには、それなりの加算をつけていただく。また、重度医療を必要とする人には、重度加算というようなものを考えていただく方が、介護療養型医療施設を有効に利用するという意味で、非常に役に立つのではないかというふうに思います。
 3番目はEPAですけれど、インドネシアやフィリピンからたくさんの看護師の方や介護福祉士の方が来られていますけれども、これらは非常に劣悪な環境というわけではないんですけれども、なかなか受験をしても受からないという状況に置かれております。また、事業所におきましては法定人員に一切入れられないというおかしなことがあります。実際にマンパワーとして働いている以上、私は2分の1ぐらいは法定人員に入れてもいいのではないか。そうしないと、せっかく外交的に東南アジアと連携して介護職員の不足を補おうという大きな趣旨があるにもかかわらず、その結果としては非常にまずいことになるのではないか。事業所に対する負担も課題になっておりますので、これは老健も多分老施協も同じ意見だと思いますから、ここのところの以上3点をお願いしたいと思います。

○篠原委員 ありがとうございます。
 私どもも今回介護サービスの支援を必要とするような人たちが、必要なサービスを安定的に受けるような、そういう3点の立場ということで毎回申し上げておりますけれども、介護サービスを利用する立場、担い手である労働者の立場、そして介護保険の被保険者の立場という3点から、本日は2点につきまして申し述べたいというふうに思っています。
 皆様方から御意見がありましたように、今回は6年に1回の介護報酬と診療報酬の同時改定というふうなことを控えているということです。今までもお話があったように、超高齢化というのは待ったなしの状況でありますし、介護の社会化という理念をしっかりと持って議論に参加していきたいというふうに思っています。
 高齢者介護は重度になればなるほど、やはり医療と介護のケアミックスが必要だというふうに言われていますし、医療と介護の連携効率を利用者、当事者、介護者の視点も踏まえた議論ということに臨んでいきたいというふうに思っております。これが1点目でございます。
 2点目では、本日の資料2−1の中にも考慮すべき点というふうなことで、重点化を図るべきという項目が挙げてございます。今回要支援及び軽度の要介護者に対するサービスというのは、認知症の患者の方も含めた日常生活の安全確保と支援、また重度化の防止ということなど重要な役割を果たしているというふうに、私どもは認識をしております。今もいろいろお話がございましたけれども、重度者に重点化するという意見もあるというふうにもお聞きしておりますけれども、支援やサービスを利用して暮らしているような方々の生活に支障を来たすようなことがあってはならないというふうに思っています。
 今回示された給付の重度化が安易な軽度者へのサービスの切捨てにならないような慎重な議論を進めていきたいというふうに思っています。以上です。

○佐藤委員 歯科医師は在宅における居宅療養管理指導、施設診におきましては口腔機能の管理加算、それから通所においては口腔機能向上という、そういうサービスを担っているわけです。一方で食べること等を含めた生活を支える医療というものを強く志向しております。したがいまして、地域包括ケアに関しては、その一員としても、システムの中としても是非これに参加しながら推進を進めていただきたい、いきたいというふうに思っています。
 その上で基本的な視点の中に3つ目に質の高いサービスということがあります。これを是非議論をお願いしたい。つまり、質の高いサービスとは何かということが、まずしっかり議論されていきませんと、給付の重点化、それがエビデンスなのかというふうな、続けての議論になっていくというふうに思っています。ですから、その質の高いサービスということの議論を是非お願いしたいと思っています。以上です。

○斎藤委員 3点ほど申し上げたいと思います。今回ダブル改定ということで、非常に大事な時期であります。この分科会としては介護人材の確保というのは、先ほど来のお話のように、重要な課題であるという認識をいたしておりますが、一方で医療と介護の連携を考えますときに、深刻な医師不足でありますとか医療機関の縮小、閉鎖と。いわば地域医療の崩壊という言葉をしばしば耳にするわけです。
 これから24時間地域包括ケアをし、地域でそういう体制を整えていくためには、介護人材と同時に医療人材の不足感が非常に強いものがございますので、この分科会としての案件ではございませんけれど、併せて医療人材等の確保についても、しかるべき審議会の方に強く申し入れをしていただければと思います。これはとりもなおさず在宅限界を高める、また在宅復帰を進める、そういう受け皿というものをしっかりとつくるということが大事な点ではないかと思います。
 2つ目は、篠原委員からもお話がありました効率化、重点化。今回の、大森先生のメモにもございますが、これは各論のところで議論をさせていただきたいというふうに思います。安易な進め方はすべきではないという考え方であります。
 3つ目には、制度が充実していくのは大変結構なことですが、一方で複雑化するという問題をはらんでおります。利用者からいたしますと、理解の限界を超えていくという状況になりつつあるのではないかというふうに思っています。
 充実ということと併せて、介護報酬の体系は複雑化するということになりますから、これはできるだけ今回は避けていくということが重要ではないかというふうに思っております。
 これから実態がどうかということで経営実態調査をやるわけですが、前回体験いたしましたことは、回答率の低さに愕然とするという思いをいたしました。物事を考えるときに、その基礎となる資料が、安定性に欠くものの中で議論をするということは、大事な財源を使うに当たっては、慚愧に耐えない思いがいたします。関係者の方々には、更なる御尽力をいただきまして、統計的な数値として問題がないような有効回答を、是非お願いしたいということを、最後に要望として申し上げたいと思います。

○小林委員 手短に何点か申し上げたいと思います。
 まず第1点は医療と介護の連携に係る議論についてです。診療報酬の場合は、社会保障審議会で改定の基本方針を定め、改定率を内閣が定め、中医協で具体的な点数を定めております。介護報酬の場合は、医療と異なる手続きになっておりますが、各論に入る前に基本的な方向性を共有していくことが大事であろうかと考えています。
 中医協では、医療と介護の連携に係る議題についての議論は、既に今年の1月からスタートしております。介護給付費分科会でも、これにスケジュール感を合わせて議論できるようにお願いしたいと思っています。介護保険の側から見て、同時改定に向けて医療保険に対してどのような課題があるかについて事務局に是非整理をお願いしたいと思います。
 次に介護報酬でカバーする範囲についてです。2月7日のメモの2行目に「住まい」とあります。個々人の生活を支えていく上で、住まいの問題は大きなウエイトを占めており、極めて大事な観点であります。ただ、低所得者に対する配慮は当然必要だと思いますが、本来税財源で実施すべきものについては、介護報酬では抑制的に考えるべきであり、これは保険料を負担していただいております現役世代の方々にも介護保険制度に共感し、支持をいただく上でのポイントになると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に地域において在宅医療と介護を支える体制の整備強化についてです。メモの配慮すべき点に給付の重点化を図ることとありますが、これに関して、処遇改善については引き続き配慮することが必要であると考えています。
 また、居宅での医療、介護を支えるためのサービス、在宅の看取りまでを意識した一連のサービスの提供を考える上で、実際に医療と介護の両面にわたって利用者と関係施設等の調整の中核として、訪問看護ステーションの果たす役割は非常に大きいと考えております。この部分を強化するのに有効と思われる策を御検討いただけたらと思います。
 最後に、これから限られた時間の中で効率的に議論を積み重ねていくに当たり、全体のスケジュール感を示していただいて、各回の議論に臨みたいと考えております。先ほど、粗々のスケジュールが示されましたが、より具体的なスケジュールを提示いただくようお願いしたいと思います。以上です。

○木間委員 介護予防・日常生活支援総合事業の訪問介護による介護予防に関して申し上げます。
 予防の推進はとても重要なことです。介護度の改善、生活自立を達成し、介護保険給付の低減を実現した和光市の取組みはよく知られているところであります。これは地域保健研究会による「訪問介護による介護予防サービス提供プログラム」を実施した結果であります。
 22年度は、北九州市において、介護予防訪問介護の利用者に、生活援助と生活機能向上サービスを一体的に提供し、本人は、セルフケアプログラムを実践するというモデル事業が実施されました。生活機能向上につきましては、ヘルパーさんを研修した上で3か月間でありますが、週1回、1回30分提供しています。
この事業は、21年度に北九州市において地域保健研究会が、介護予防訪問介護の利用者を2年間追跡調査し、家事遂行能力の変化、介護度の変化とその要因などを分析しておりますが、それらを踏まえて実施されたものです。この2年間で介護度が変わった人については、その要因を調べています。その要因を国際生活機能分類モデルに当てはめると、疾病と生活機能との間の悪循環が見えてきました。この悪循環をどのようにして断ち切るかでありますが、介護度が改善した人の改善要因からとらえています。改善した要因の1つは支援プラン、サービスメニューを前向きに実施したことでありました。
 和光市、北九州市、その他石川県等々の自治体で長年実証研究をなさってこられた地域保健研究会の田中甲子先生は、日常生活動作の困難を援助すると同時に、困難からの脱却スキルの手を差し伸べるシステムの重要性を指摘されておられます。財源論から安価なサービスに移すということはあってはならないことです。介護予防・日常生活支援のためのサービスを総合的に実施できる制度を創設するに当たりましては、こうした実証分析の結果をもとに慎重になさるべきだと思います。以上です。

○高智委員 私の方から、2月7日に大森座長から御提出いただいておりますメモの中の基本的な視点の最後のポツですが、地域間、サービス間のバランス公平性に配慮すること。配慮すべき点の第1番目、給付の重点化を図ること。これについて御意見を申し上げます。
 今申し上げました2つの要素は相互に深い連関性を持っているものと思っています。一体的に広げることもできる要素だと思っております。まず、基本的な考え方でございますが、地域間、サービス間のバランス公平性に配慮につきましては、介護給付の公平化につながる考え方を多分に盛り込んでおられますので、基本的には賛成でございます。
 給付の重点化を図ることにつきましても、これは居住性、在宅、あるいは先ほど住まいの御意見もございましたけれども、国土交通省との連携も密にしていただく方向で深い議論をお願いしたいと思います。
 現在、介護保険は我が国におきまして最後の社会保険ということになっておりますけれども、その体力は介護保険を含めまして、社会保険全体が非常に体力を落としているというふうに認識しております。
 一番大きな要素といたしましては、まだほかにもあるかもしれませんけれども、最近、震災のニュースに隠れて余り出てきませんけれども、生活保護受給者の増大、急増でございます。これは、満月全体を社会保険とみなすならば、月の弧がどんどん欠けていく状況、これが加速しております。社会保険を運営するのは、運営の財源としては勿論社会保険料が主体となっていくべきでございますけれども、併せまして保険料、そしてポケットマネー、家庭から出ているわけでこの3つの要素しかないわけでございますので、その配分につきましても重大な関心を持っております。特に重度の要介護者に対する配分について配慮するとともに、軽度の方、要支援2、要介護度1、2の方がどんどん増えております。急速に増えておりますので、その方たちの健康寿命をいかにして延ばすか。そういうことで学際的な御支援も必要だと思っています。老年医学から始めたのでは遅いかと思いますので、若年期、壮年期からの医療、今日の資料にも入っておりますけれども、「生活不活発病」に注意しましょうと。まさにこの辺が一番大事なところだと思っております。
 もう一つ最後に申し上げますと、切れ目のない医療介護サービスの提供ということで、本日のような場で申し上げることではないかもしれませんけれども、診療報酬と介護報酬の整合性、あるいは、一貫性というところにも着目して深い御議論をお願いできればと思っております。以上でございます。

○久保田委員 2点申し上げます。まず第一に、人口構成が変化していく中で、現在の保険料水準とか国の財政状況等を考えますと、今後この介護保険の持続可能性を確保していくというためには、どうしても中度あるいは重度者への対応等、必要不可欠なサービスに給付を重点化せざるを得ないのではないかという点です。その一環としまして、今般の改正法案では新しいサービスが盛り込まれておりますけれども、そういった新しいサービスも活用しながら、サービス提供体制を効率化するという視点が必要なのではないかと考えております。
 他方、効率化しながらも質の高いサービスを提供するということが非常に重要でございます。質の高いサービスの確保に向けて、事業者の努力を促すめり張りのある評価というのが必要であろうというふうに考えています。
 前回の改定で質の評価に関する指標の検討というのが積み残しの課題だったわけですけれども、これまでの検討成果など、また御報告いただければと思っています。以上です。

○木村委員 必要な人に必要なサービスが入るためのケアマネジメントということで3点。退院前後の切れ目のないサービス等によるリハビリテーション、訪問看護、薬剤管理、口腔機能、栄養改善等のきちんと入っていく仕組み。それには暫定プランのあり方を、もう一回検討する必要があると思います。
 もう一点、医療保険から出る財源、介護保険から出る財源で老人保健施設等の中での薬剤費等々の考え方、これを整理。
 2つ目、施設ケアマネジャーの評価。
 3つ目、新しいサービスのケアマネジメントのあり方ということで、24時間対応定期循環随時対応サービス、複合型サービスであります小規模多機能型と訪問看護の合わせたもの。これらのケアマネジメントは非常に複雑、または24時間対応ということが非常に、いろんな角度から検証してやらないといけないというふうに思いますので、新しいサービスのケアマネジメントのあり方も、ここでやってほしいと思います。
 最後に要望です。中医協で医療介護連携等の例えば介護支援連携指導料等々の調査を今、設計し行うということを聞いていますので、それらの状況も随時ここに出していただきたいと思います。以上です。

○勝田委員 本日資料として、認知症の人も家族も安心して暮らせるための要望書を提出しております。私たちは昨年8月から11月まで会員及び会員外にも向けて、アンケートを行い寄せられた意見をまとめました。
 2009年に提言、私たちが期待する介護保険に合わせたもので、今回要望書をつくっております。解説も横についておりますので、お目通しいただきたいと思います。特に私たちとしては重度化、効率化ということの中で現在の認知症が軽度のときこそ、しっかりした手当をすることで重度化を防ぐという観点を絶対見失わないでほしいと思っています。
 今回の改定は医療、介護予防、住まい、生活支援サービスを切れ目なく有機的かつ一体的に提供する地域包括ケアシステムということでございます。私たちはこの地域包括ケアシステムが認知症の人に配慮した内容ということ。また、大森座長の事前メモにも認知症にふさわしいサービスを提供することというふうに取り上げていただいておりますことを心強く思っております。今後この要望書に基づいて私は発言していきたいと思います。
 また、今後の配慮すべき点としてエビデンスに基づいた説得力のある議論とあります。私たちは32年間、全国で地道な活動を続けてきました。継続こそがエビデンスだと思っております。またこの間、10年ごとの大きな認知症にかかわる実態調査を行っておりますが、この実態調査では家族の形の変化、介護家族の変化など大きく様変わりをしています。この変化に対応する介護保険システムであってほしいと思いますし、何よりも介護保険が認知症の人と家族にとって安心できる制度にすること。この観点から今後発言をしてまいりたいと思っています。よろしくお願いいたします。

○井部委員 3点申し上げたいと思います。
 1つは、複合型サービスの推進であります。医療必要度の高い在宅要介護者が必要なサービスをフレキシブルに使い分けながら、最後まで在宅で暮らせる仕組みを整えるという意味において、例えば訪問看護を基盤とした小規模多機能型居宅介護など、介護保険部会でも提案されました複合型サービスが、安全かつ実効性のある仕組みとして実現できるように、検討すべきだと思います。
 2つ目は、訪問看護が必要な人に適切に提供できる仕組みであります。2月の給付費分科会で示されました調査結果で、訪問看護やリハビリなどの医療系サービスの利用が少ないということや、医療処置や疾患があるにもかかわらず、訪問看護が入っていないというケアプランの妥当性についての検討がなされました。これに伴いまして、ケアプラン作成の段階で、妥当かどうかという、あるいは必要性が見極められる仕組みが必要であると思います。
 平成21年度の改定で新設されました、看護職員による居宅療養管理指導という、こういうサービスを活用してケアマネジャーと訪問看護師が連携協働してケアプランを立案できるような制度を見直すべきだと考えます。
 もう一点は、ケアプランの段階で医療系サービスが適切に導入できていないということを差し引いても、現状の区分支給限度基準額では、例えば要介護度が軽くでもインスリン注射などの医療処置を日常的に利用する利用者は、必要回数を入れますと、支給限度額を超えるといったような問題があります。支給限度額を超えた分の訪問看護に係る給付についての取扱いについて、検討する必要があると思います。
 3点目は特養の夜間体制であります。今後は特別養護老人ホームはついの住みかという位置付けが高まりますと、緊急時の対応や看取りが安全にできる体制がより一層求められます。特別養護老人ホームは看護職員の夜間配置が進んでおりませんで、ほとんどが、オンコール体制になります。緊急対応や看取りが安全にできますような夜間体制、あるいは医療提供体制についても検討していく必要があると思います。

○石川委員 まず、私は介護給付分科会に3年ほど参加させていただきましたけれども、合計20年の市長任期、この26日で終わるということになります。次からは後任の方が、参加するということでよろしくお願いしたいと思います。私としては最後の機会ということでございますが、手短に4点御指摘させていただきたいと思います。
 まず、今回の介護報酬改定につきましては、地域での在宅介護を重視した地域包括支援システムを実現するためのものでありまして、こういった視点で是非議論をしていく必要があると思っております。具体的には、24時間対応の定期巡回随時訪問対応サービスなどの新しいサービスの介護報酬水準をどのような程度にしていくのか。この辺については十分な議論を期待したいと思っています。
 2点目は、介護保険給付費は税と保険料で構成されております。これを負担する市民や高齢者の意向を十分に踏まえる必要があります。特に保険料水準の配慮を重ねてお願いしたいと思います。政策的に引き上げるようなことがあるならば、国の責任において説明責任を果たすことを是非考えていただきたいと思います。介護報酬の使われ方の透明性を確保するためには、例えば、管理者を含む介護従事者の給与公表制度の導入なども、以前から主張しておりますけれども、図る必要があるというふうに思っておりまして、これらの議論も期待したいと思います。
 3点目は、これまで施設サービス等の地域偏在問題。財政調整交付金問題、福祉用具の問題の是正などを指摘してきたところでございますが、運営基準や介護報酬だけでは、介護保険を地域で円滑に運営することができないことは明らかであります。是非国は、保険者機能を重視する姿勢を持って、今般の介護報酬改定を進めていただきたいと思います。
 最後に、今回の大震災による被災者に対する対応については、特別な対応についての議論を是非進めていただきたいと思いますとともに、今回はマグニチュード9ということで、まだ余震も続いておりますけれども、1854年安政年間54年から55年にかけてマグニチュード8.4〜6.9ぐらいの地震が1年間で4回くらい起こっております。これで、大災害になっています。今回の地震は阪神・淡路のように、これで収束すると考えるのは早計で、まだまだ数年続く可能性が大いにあるということを是非警鐘していく必要があるのかなというふうに思っております。これは私の後任者あるいはまた市長としての後任者にも是非伝えていきたいと思っております。以上でございます。

○大森分科会長 市長さん、どうもありがとうございました。

○池田委員 基本的には僕は問題は1点に絞られると思います。それは何かというと、今回の東日本大震災、超ド級の津波、そして空前の原発事故、これはただ事ではありません。しかも、終わっていません。恐らくこれからの日本というのは、敗戦に匹敵するようなレベルで社会構造そのものを見直さなきゃならない時期に入ったと思います。そのときに何をこれからつくっていくのかという視点を、今から持たないと問題ではないかなと思っているわけです。
 そういった意味で、本当にリアリズムに立ち、かつ理想を追いかけというのが私は介護保険のずっと伝統だったと思います。これをもう一回復活させなければなりません。例えば震災復興に少なくとも何十兆円かかるのは間違いありません。本年の補正予算で10兆円程度ということが語られています。じゃ介護保険の保険給付は幾らなんでしょうか。7.3兆円です。間もなく8兆円に達します。それくらいでかい財源を、私たちは考えているんだということをまじめに考えなければいけないということです。
 はっきり言って、例えば処遇改善交付金についても、介護報酬に組み入れるとすれば、その財源はどこから出るんですか。保険料から半分出さざるを得ないし、半分は公費で出さないといけない。この震災復興の中でその公費はどこから出るんですか。税金を上げても足りません。国債を出しても足りないということなんです。
 そうするとみんなが自分たちで負担し、自分たちで支え合うというのが、社会保険の本質です。それを忘れるなということ。それが一番重要でしょう。つまり簡単に言えば、要らないサービスは要らないんです。そして必要なサービスは絶対に必要なんです。そこをどううまく仕分けしていくか。これが私は今回の介護報酬改定の最大の課題だと思います。
 具体的な問題を一つだけ話させていただきますと、極めて重点的に取り組まなければならないのは認知症サービスです。認知症は介護保険の施行によって、ある意味非常に社会的に認知され、大きな役割を介護保険を果たしました。でも実はサービスが全くついていないということなんです。このサービスは何から始まるかというと、いろいろとこれから議論はありますけれども、一体これは医療保険のサービスなのか、介護保険のサービスなのか、よくわけがわからないところがある。BPSDの緩和、解消というのは極めて重要ですけれども、今、老健施設の認知症リハぐらいがあるだけであって、実はどこか行方不明になっているんです。ましてや基本原因疾病の分析と中核症状、周辺症状の分析によるケア方針の確立というのは、ほんの一部しかされていない。
 そうすると、認知症ケアサービスをどうつくるか。しかもそれは政策誘導的にどう育てあげるかというのが極めて重要であります。
 同時に、先ほど生活保護の問題が指摘されましたけれども、生活保護の半分は医療扶助です。その医療扶助の半分以上は、慢性期医療の人たちであってしかも高齢者です。しかも、その次、皆さん、おわかりになりますよね。認知症です。そういうふうに考えると、役割分担というのが物すごく必要であって、これはもう一つ、今度の法改正の中に入っているので非常に期待しているんですけれども、市民後見人制度が出ていますね。つまり、成年後見人制度というのは、認知症に対し残念ながらほとんど役に立っていない。それが市町村町の申し立てという制度を使うことによって、うまく転がしている。これを介護報酬とどう組み合わせるかというのは、ケアマネジャーの報酬の問題にかかってくるかもしれませんけれども、そういうことをトータルに考えて、実は一回まじめに認知症だけで議論をするという、そういう場も必要なのではないかと思います。以上です。

○大島分科会長代理 介護保険ができて10年以上経った時点での、医療保険と介護保険の同時改定を迎えるわけです。10年という蓄積は質的な意味でも非常に大きく、高度になったというか、レベルが高くなったというか。要するに何が言いたいかというと、質的にも非常に要求度が高くなってきているということです。
 量的な意味では勿論高齢者が急速に増えているということが、その背景にあります。しかも、後期というと怒られますけれども、75才以上の高齢者が急速に増えてきているという社会的な背景があって、量的にも質的にも介護保険に対する要求度というのが高くなってきています。にもかかわらず、今、池田先生のお話にもありましたけれども、東北の震災を持ち出すまでもなく、いろいろなところでお金が要ってしょうがない。
 介護保険に一体どういう財源を持ってくることができるのかと考えると、これだけ需要が高まっているにもかかわらず、その需要に十分こたえるだけのものが用意できるのかと、心配でならないのは、皆さんもよくわかっていることと思います。
 この会議の中で、これから一体何が起こるのかと考えますと、立場が違えばサービスの必要性、あるいは重要性というのは随分違ってくるわけですけれども、必要性に順番をつけざるを得ないというようなことが、恐らく目に見えて出てくる。ということは、どこかが我慢をせざるを得ないというような展開が、これからは出てくるだろう。これが一つです。
 もう一つは、医療と介護の連携の問題ついて、多くの方がお話しされましたけれども、私は医療の方の立場ですが、医療も非常に大きな転換期に来ていると思います。一言で言えば、単に治すだけの医療から、治すだけではなく生活を支えていくという医療に、変化をしなければならない時期に来ている。その中で医療と介護の連携がどうあるべきか。どういうあり方が適切なのかということが、もっと重要でとなってくるだろう。先ほども中医協で医療と介護について治しが進んでいるというお話がありましたけれども、医療側から見た医療・介護の連携のあり方と、介護側から見た医療・介護の連携のあり方というのは、相当に温度差がありますので、介護側から見たときの医療・介護の連携のあり方とは一体何なのかということをきちんと整理してすり合わせをしていくということが必要だろうと思います。
 ということで、これからの会議は相当タフな会議になるだろうと想像しています。私は分科会長代理ということで、こんなタフな会議を会長に倒れられたのでは、とてもお引き受けするのはたまりませんので、何とか大森会長が倒れられないように、少しでもお手伝いできればと考えて参加をさせていただきたいと思っています。以上です。

○大森分科会長 ありがとうございました。倒れないように努力いたします。ありがとうございました。別に今日で終わるわけではありませんで、御意見がございましたように、できるだけ私どもとしては、医療報酬の方の議論も進んでいますので、それと歩調を合わせながら前へ前へと議論を進めさせていただくと同時に、少しいろいろ御意見が出そうなテーマについては、なるべく早目にお出しして皆さん方の御意見をちょうだいすると同時に、今日のように御意見が出てきていますので、少しずつ事務局側に論点みたいなもの、御意見の分布みたいなものも整理していただいて、逐次それを皆様方に御提示して議論を進めるというふうにさせていただきます。
 次回については、できれば4月にもう一回恐縮ですけれども、開かせていただくようなお手配をお願いできればと。それでは事務局にお願いしましょう。

○宇都宮老人保健課長 次回の日程につきましては、決まり次第、また連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。

○大森分科会長 以上でございます。ありがとうございました。引き続きお願いいたします。


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 社会保障審議会(介護給付費分科会) > 第72回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

ページの先頭へ戻る