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2010年11月18日 第12回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム議事録

社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課

○日時

平成22年11月18日(木) 18:00〜20:00


○場所

厚生労働省 共用第7会議室(5階)


○出席者

朝田構成員、阿式構成員、岡崎構成員、河岸構成員、河崎構成員、栗林構成員、柴田構成員、
長野構成員、西田構成員、野村構成員、東構成員、広田構成員、渕野構成員、

○議題

(1) 今後の方向性の取りまとめに向けた議論
(2) 意見交換

○議事

○福田精神・障害保健課長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより「第12回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」を開催いたします。
 本日も構成員の皆様方におかれましては、大変御多忙中のところ、御参集いただきまして誠にありがとうございます。
 本日の出席状況でございますけれども、岡崎構成員、野澤構成員、東構成員、松浦構成員、松本構成員から御欠席との御連絡をいただいております。
 それでは、早速ですけれども、議事に入らせていただきます。議題1でございますが、前回御指摘ございました精神病床における認知症入院患者に関する調査の追加解析ということで、事務局より説明をいたします。では、事務局からお願いいたします。

○中谷課長補佐 事務局です。
 まず、お手元の資料1「『精神病床における認知症入院患者に関する調査』について(追加解析)」という資料をご覧ください。おめくりいただきまして、スライド番号で説明をさせていただきます。
 まず、前回調査結果をお示ししました中で、在院日数を分けて見た方がいいという御意見がございましたので、スライドの1番にありますように、在院日数を1日〜30日、31日〜90日(3か月)、3か月以降〜180日(6か月)、180日以降〜365日(1年)、その後が1年〜3年、3年〜5年、5年以上ということで分けまして、それ以後のクロス集計は、3年までの5つの区分について見ております。
 まず、1番目のスライドでお示ししましたか、30日までが25人、それ以降〜90日までが41人、それ以降〜180日までが73人と、ここにお示ししたとおりの数でございまして、スライドの2番にありますように、360日以下の方が全体の6割ぐらいで、それに3年までの方を入れますと9割になるという状況になっております。
 スライドの3番以降は、そちらの在院期間別にADLの状況を見ております。ADLは、まず入浴の項目を見ておりまして、スライドの上は、454のデータの全体平均でありまして、上の横棒グラフが身体能力としてできるはずのADL、その下側が身体介護への抵抗を踏まえた実際のADLとなっておりますが、スライドの下側の2本の棒グラフが1日〜30日まで、25人の方の結果になっております。実際にできるはずのADLは、最大援助、全面依存合わせても3割強ですが、抵抗を踏まえた実際のADLというところは、全面依存と最大援助を合わせると6割ぐらいで、大体倍ぐらいに大きくなるということで、入院初期の方は非常に抵抗が大きい様子が伺われると思います。
 スライドの4番、31日〜90日、91日〜180日で同じ入浴の項目を見ております。入院期間が長くなるにつれ、全面依存や最大援助の割合は高くなりますが、1日〜30日目に比べると、できるはずと、抵抗を踏まえたADLの差は小さく見えるという違いが見えてまいりました。
 次に、スライドの5番をご覧ください。こちらは、半年超えのグループについて見ておりますが、それ以前のものに比べて、やはりADLの全面依存、最大援助の割合が大きくなりまして、入院期間が長くなるほどADLは重いという様子が見て取れると思います。
 次に、6番目のスライドですが、同様に、今度は衣服の着脱に関してのADLを見ておりまして、上側の2本が454人の全体平均になります。その下が1日〜30日目となりまして、こちらも、できるはずのADL、実際のADLは全体平均よりは困難度は少なく見えるんですが、抵抗を踏まえたADLは、最大援助まで入れますと、やはり2倍弱に増えるという傾向が見えております。
 7番目、8番目は、同様の衣服の着脱について、31日目以降の4つのグループを見ておりますが、こちらも入院期間が長くなるにつれ、最大援助や全面依存の割合が多くなるという傾向に見て取れます。
 続きまして、9番目以降のスライドですが、こちらは医療の状況を在院期間別に見ておりまして、まず、9番目のスライドは、上側が1日〜30日の方の投薬のあり、なしを見ておりまして、10番目のスライドが、薬剤の種類別に何種類出しているかを見ております。投薬のあり、なしについては、抗精神病薬や抗精神病薬以外の向精神薬については大体半分以上の方が投薬されている状況は全体のものと変わりません。また、身体疾患治療薬の方が8割というのも変わりありませんが、薬剤種類の割合を見ますと、10番目のスライドですが、1種類という方が半分ぐらい、2種類、3種類の割合が少し多く出ております。
 右側のページといいますか、スライド番号で言うと11番と12番がお手元だと右に見えると思うんですが、こちらも見ますと、31日〜90日について、11番のスライドは投薬があるか、ないかと見ていまして、これも、向精神薬に類するものは5割強あるということ、身体疾患治療薬が8割ぐらいという傾向は大体同じように出ておりますが、12番のスライドで薬剤種類数を見ると、1種類というものが、一番上の抗精神病薬や、抗精神病薬以外の向精神薬は7割以上になって出ておりまして、2種類まででほとんどということで、先ほどの1日〜30日目に比べると種類数は少なくなっているという傾向が出ております。
 次の13〜18番は、それらを90日以降、181日以降ということで見ておりますが、大体、先ほどの31日〜90日の傾向と似たようになっております。
 続きまして、19番目のスライドをご覧ください。こちらは、在院日数別に居住先・支援が整った場合の退院可能性というものを見ております。大体6割の方が退院の可能性はないという答えでありました。19番目のスライドは、1日〜30日の方で見ておりまして、特徴としては、上から2つ目の項目で、状態の改善が見込まれるので、居住先・支援などを新たに用意しなくても近い将来、退院が可能になる。その状態の改善が見込まれるのでというところが8%で出ておりますが、20番以降の31日目以降のところは、その割合が30日目までのものと比べると少なくなっております。また、退院の可能性はないというのが約6割という傾向は、いずれの期間でも同じような形に出ております。21〜23番を見ていただければと思いますが、その可能性はないというところは、いずれも6割ぐらいで出ております。
 続きまして、24番目のスライドをご覧ください。これは、退院可能な場合に適切と考えられる「生活・療養の場」はどこですかというものと、退院後に必要な支援というものを見ました。退院後に必要な支援が、施設系のサービスと在宅サービスとを混同して回答している人が多いんではないかという御指摘もありましたので、適切と考えられる場所別に、どのようなサービスを答えているかを見たものです。
 まず「家族等と同居」を選択した方は5名の方なんですが、この5名について、退院後に必要な支援の回答状況を見ますと、自宅を訪問して行われる支援が4、短期入所をして行われる支援が1ということで、1番目に必要な支援はこの2種類が挙がっておりました。2番目に必要な支援が、自宅以外の場所に通って行われる支援、定期的な通院ということでありまして、通院系のものが2番目に必要なものということで挙がってきております。
 次の25番のスライドは、同じように退院後の適切な生活療養の場という項目で、「認知症対応型共同生活支援(グループホーム)」を選択した21人についての退院後に必要なサービス、支援は何ですかという項目なんですが、1番目に必要な支援が小規模多機能、精神科の定期通院、自宅以外の場所に通って行う支援、短期入所をして行われる支援という項目が挙がってきているという状況です。
 次の26番のスライドは、適切な生活・療養の場として「特養」を選択した109人の方について、退院後に必要なサービス支援は何ですかと聞いたものです。特養と回答されているんですが、1番目に必要な支援が小規模多機能型居宅介護、次が精神科の定期的な通院、自宅を訪問して行われる支援、精神科以外の定期的な通院という状況になっておりまして、施設系のサービスと在宅系のサービスがあまり区別がつかれていなくて、自宅に退院した場合を想像して回答されたんだなというのがわかるかと思います。
 27番目のスライドも同様でございまして、こちらは「老健」と選択した79人の方について、退院後に必要なサービスを聞いたものですが、これも小規模多機能、居宅介護が20名挙がってきておりまして、自宅に出た場合を念頭に置いてお答えになったのかなということでありました。
 28番は「その他の介護施設」と回答しました5名で同様の項目を見たものであります。
 続きまして、29番、30番のスライドです。こちらは、退院後に御自宅に介助者があるか、ないかという設問についてのクロスで、介助者があると答えた87人について、退院できると仮定したら適切な「生活・療養の場」はどこですかということですが、特養・老健が多くなっておりまして、介助者ありと答えた人が、家族等と同居5名。家族等と同居と答えたのは全体で5名しかいないんですが、全員、5と出ておるところです。
 30番は、介助者がいないと答えた80人の集計ですが、こちらも特養、老健が多く出ておりまして、その辺りに答える方が多かったということであります。
 次に、31番、32番は、介助者がある、なしで退院後に必要な支援を選択してもらっておりますが、介助者ありの方の1番目に必要な支援は、定期的な通院、小規模多機能、自宅訪問して行われる支援となっておりまして、介助者なしの場合も同じ項目が1番目に挙がってきているということで、ここにもあまり差は見られておりません。
 続きまして、今度は縦長の図になりますが、33番、34番以降ですが、在院日数別に精神症状・異常行動の発生頻度を見たものであります。33番のものが454の全体の平均で出ておりまして、一番濃い色のところがほぼ毎日、その次が週に2〜3回、その次が週に1回、その次が月に1〜2回、一番色の薄いところがそれ以下ということで見ておりますので、濃い色のところが大きい方が頻度が大きいというふうに見えまして、全体平均では、真ん中辺りの項目ですが、意思の疎通困難、不眠、大声、徘徊、あと、下から3つ目、4つ目の被害妄想、物盗られ妄想といった妄想辺りが出ているという状況です。
 34番のスライドは、これを在院日数が1日〜30日の25人の回答についてクロス集計をしましたが、真ん中辺りの徘徊が全体平均よりも頻度が多く出ております。あとは不眠も多く出ておりますし、被害妄想、物盗られ妄想といったところも少し多目に出ておるかと思います。
 35番、36番ですが、31日〜90日、91日〜180日で見ておりますが、真ん中の不眠、大声、徘徊といったところが出てきております。
 最後の2枚の37番、38番が、半年以降のところと、1年超え3年までの間と出ておりまして、大体、全体平均と同じような項目が見て取れるかと思います。
 調査結果の御報告は以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございました。
 質疑応答に先立ちまして、渕野構成員から資料の提出をいただいておりますので、渕野構成員から、まず、提出資料について御説明をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

○渕野構成員 ありがとうございます。
 私の資料を見てください。今の事務局からの報告にもありましたように、6割の方がなかなか退院できないというデータが出ております。精神科病院協会では認知症の専門病棟を持っているわけですけれども、精神科病院に入院している認知症患者の御家族に緊急アンケートということで、ここに書いていますように、440人程度の認知症患者の家族にアンケートを行いました。
 調査票が後ろの方についていますが、どういうことを聞いたのかといいますと、同居しているとか、していないとか、今後の治療はどういうところでお願いしたいとか、ここに書いてありますような質問をしていきました。精神科病院のいわゆる治療スタッフ、施設等のことについても最後に聞いて、あとは家族の方の自由な御意見ということで、現状を知りたいということでアンケート調査を行いました。
 440人中376名の御家族の方から御回答を得ました。急だったので、面会時、あるいは電話とか郵送でお願いして集計いたしました。
 回答していただいた方376人中、子どもが168名、配偶者が105名ということで、この図を見ていただいたらいいかと思います。パーセントで、子どもが45%、配偶者が28%です。
 それから、同居しているかどうかということですけれども、同居率が51%、別居であると答えた人が43%。今回、我々精神科病院協会でやったアンケートは、一応、全国平均的なところを取っておりますので、そんなに地域性はないと思うんですけれども、割に同居の人も多かったなという印象です。
 それから、今後の治療をどこで行いたいかということでアンケートを取りましたら、365名、パーセントで言えば97%の方が、自宅では無理で、自宅以外でお願いしたいという回答でした。
 では、自宅以外ではどこで見てもらいたいかという質問をしました。このまま入院を続けたいという方が8割いたということです。あと、老健が16%。その他というのもあるんですけれども、問2のところですけれども、認知症以外の疾患も含んでいるため、自分も高齢のため、このまま入院を続けたいが、退院と言われたら施設を検討する、2人暮らしだからお金がかからない方がいいという御意見もありました。
 それから、問2でこのまま入院を続けたいという選択をされた方が8割いまして、296名ですけれども、その296名の中で、現在の病状ではとても自宅で見ることができないと答えた方が177名いらっしゃいました。それから、2番目の、介護保険施設より現在入院している病院の雰囲気やスタッフがよい、現在の病院に認知症を診る専門医がいるという答えもいただいております。
 それから、老健施設へ入所を選択した理由、これは16%でしたので、58名ですけれども、現在の病状ではとても自宅では見ることができないが31人いらっしゃったわけですけれども、介護保険施設の雰囲気やスタッフもよい、それで移りたいということで8人ぐらい。退院を勧められるので仕方なくとか、自宅で介護する人がいないためというふうな答えでした。
 それから、問5は、現在入院中の病院に対してです。1が治療・リハビリ、2が医療スタッフの対応、3番目が施設・設備ということで聞いておりますけれども、いずれも普通以上が97〜98%見られたということで、精神科病院のアメニティも今、大変よくなっているという状況だと思います。
 特筆すべきは、その後の家族からの意見が非常に多くありまして、45ほど箇条書きにしております。全部読むのも大変ですけれども、少しピックアップをしますと、1番は、要は暴力暴言で入所を断られたという方も多かったです。それから、限界ぎりぎりまで見ていたんだけれども、もう心中を考えるぐらいになって家庭崩壊の状況で病院にお願いした。病院を出て次を探すにも、なかなかサービスがうまくいかないということも書いていました。現状は非常に厳しい状況にあるなということが、この御意見で理解できるかと思います。
 我々も精神科病院の中で、今までの検討会の中で、速やかに治療して、早く社会に出していきたいという気持ちはずっと持っているわけですけれども、現実問題として受け入れる側が、あるいはサービス提供の側の抵抗もあるようで、スムーズにいかない。それで御家族の方もかなり困られているという状況も浮き彫りになったかなと思います。
 私からは以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございました。
 それでは、これまでの説明、事務局からの説明と、渕野構成員からの資料の説明ですけれども、これにつきまして、御意見、御質問ございましたら、構成員の方々の御発言をお願いしたいと思います。
 三上構成員。

○三上構成員 平均在院日数別に過去1週間に使用した薬物の種類数が出ていますが、できれば、薬物の未使用者も含めた全体の中の割合を提示していただきたいと思います。以前、精神科では薬物を非常に多く使用している方が多いと言われたのですが、問題になっているのは、2種類以上、多剤を使用している方の割合がどの程度かということですので、本日の資料ですと、使用している方の中で多剤の方の割合はわかるのですが、未使用の方も含めると、全体の中では更に少なくなるのではないかと思います。そのような図をつくっていただくと、非常に適切に、薬物をほぼ使わずに治療されているとのことがわかるんではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○中谷課長補佐 お出しすることができますので、次回にまた。

○福田精神・障害保健課長 その他。
 広田構成員。

○広田構成員 資料がどーんと来て、今、ばーっと見て、どうですかと言われてもよくわからないんですけれど、最初の方の資料の、調査の追加解析の8番の、異常行動と入っているんですけれど、これは日中行動か何かに変わるわけですよね。

○福田精神・障害保健課長 そこのところは前回御指摘いただいて、今回、間に合わなかったので、最終的な報告書のところでは用語の適正化を考えております。

○広田構成員 よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
 それと、前回は、話しかけると徘徊は止まるというお話をしたんですけれど、意思の疎通困難というのは、相談支援などでよく私も話させていただくんですけれど、意思というのは、何も話し方の問題だけではなくて、受け手の問題でたくさんあるわけです。同じ話をしても、私だったらわかる、私だったら逆にわからないということで、受け手の問題が共通のこういう感じの調査と、受け手がばらつきがあるときに意思の疎通といったときに、全てが認知症の方の責任のようなことに受け止めておいていいのかしらということが1点です。
 それから、渕野構成員の提出資料は、厚生労働省がお願いしたのか、渕野構成員から出されたのか。割と病院に入院していることがうれしいというような、私だけ読み取れるのかわかりませんけれど、もし渕野構成員から出ていますと、病院がいいんだよという広報という感じに取れるので、どちらかということをお伺いしたいと、こういうことなんです。

○中谷課長補佐 調査の意思の疎通困難のところについては、参考にした先行調査などにもあった項目をそのまま使ったもので、分析に当たっては、確かにその点も注意しなければいけないと思います。
 渕野先生の資料は、渕野先生の方からお申出があってお出しいただいているものです。

○広田構成員 了解です。そうかなと思ったんですけれど、そういうことだった。ごめんなさいね、いつもきついことを言って。でも、陰で言うのは嫌いだから、やはり御本人の前でね。精神病院に呼び込もうと思っていると仲間たちが言うから、代弁者でもあります。
 こういう調査は、さっきも他のところで話していましたけれど、相手の身になって物事を考えて行動したり、受け手になってくださる、例えば、ドクターでもそうですし、PSWでもそうですし、こういうふうな高齢者のところもそうですけれど、そういう人と、そうではなくて、本当に仕事という形で、例えば、横浜市のMSWをかつてここで批判しましたけれど、そういうふうなところにかかると、同じ人が、人間として尊厳をもって接せられれば意思の疎通ができるのに、丁寧な言葉をもってやってくだされば貴婦人になれるのに、それがぞんざいな言葉だったら口もききたくないという感情も入ると思うんです。ですから、そういう配慮を今後調査に入れていただきたいと思います。よろしくお願いします。これはここだけではなくて、いろんなところです。
 私、警察の現場に行っていまして、手首を切って、首のところを切った人、自殺未遂者が来るから、ちょうどいいところに広田さん来てくれたと言われたときに、最後にその方に寝ていただくときに、ベンチでしたけれど、そこを広くして、白い枕を持ってきてくださった警部がいて、私はそこで子どもが寝るときのように髪の毛をなでて寝ていただいたんです。そうすると、同じ不眠でも、すやすや眠れる。でも、そうではなくて、寝なさいよと言われたときには寝られないという感じで、そのときの環境がいろいろあると思うんです。御本人にとって優しい環境の場合には、いろんなものがおさまるというふうに、私は危機管理の相談をやって、かけこみ寺もやっていますが、感じていますので、一言言わせていただきました。よろしくお願いします。勿論、高齢者も泊めています。

○福田精神・障害保健課長 河崎構成員。

○河崎構成員 先ほど広田構成員のおっしゃった意思の疎通困難のところなんですが、たしか前回のこの検討チームの中で、思ったよりも意思の疎通困難の割合が低い、精神科病院へ入院中の方はもっとひどいような印象を持っていたというような御発言もあったかなと思っているんですが、今回の調査は、それぞれの病棟の看護師長が中心にチェックをさせていただいたようでございまして、そういう中での意思の疎通困難というのをどういう感じで看護の人たちがとらえているのかということとも随分関係するのかなと思うんです。我々精神科医が認知症の方を前にして、診察という場面になりますと、やはり多くの方たちが御自分の意思とか、そういうものを、常に100%出すことができないというところで、我々精神科医がチェックをすると、この項目が随分重度に出るようなこともあるのかなと。でも、日ごろ看護に当たっている方たちから見ると、毎日のかかわりの中で、御自分のおっしゃりたいことがしっかりとワーカーの方に伝わっていくというような印象をやはり持つと思います。そういうようなところで、意思の疎通困難というところのデータとして、少し日ごろの印象とは違うようなところが出ていたのかなと思います。それが1点。
 それと、先ほど広田委員から、今回の渕野構成員の追加の提出資料についてのお話がございましたが、私たち精神科病院の立場としますと、この検討会でもずっと申し上げてきているつもりですけれども、日ごろ認知症の方たちに治療的なかかわりをさせていただいているという現場では、御家族の皆さん方からいろんなことを、状況の困難さも含めてお聞きします。そういう中には、勿論、地域の中での受け皿の問題があったり、あるいは介護保険施設にお願いしたいと思っても、なかなかそれがスムーズにいかないんだということも耳にすることは多うございます。地域の中でのそういうシステムを構築をすることの必要性を常々、我々も感じておるわけでございまして、こういう検討チームの中で、実際の介護をなされてきた御家族の人たちの意見があまり出ていないんではないかという思いもあって、私どもの方でこういう緊急のアンケートをさせていただいたということでございます。ですので、私たちの日ごろの印象をこういうデータとして出すことができればなということでございまして、何も精神科病院、あるいは精神科医療によって、認知症の方が全てハッピーで、こういう形が望ましいんだということを言っているわけではございませんことを御理解願いたいと思います。

○福田精神・障害保健課長 野村構成員、お願いします。

○野村構成員 全くそのとおりだと思います。家族が家に引き取りたくないということは実にそのとおりでございまして、というのは、自宅で一緒に暮らしているときに支援がほとんどない。一時入所とか何とかの社会的支援の制度がないものですから、家族がほとんど一人で見なければいけない。それで家の中で行き詰まって、仕方がないから、行き場所として、老健とか、いろいろ探しますけれども、最後にたどり着くのが精神科の病院に入院するという人生の流れになってきて、これは決して家族も本人も望んでいる状況ではないのです。御本人だって、精神科病院に入院して、そこで一生終わりたいと思っていないし、家族も、自宅でお互いの幸せな生活がもしできれば続けたいと思っているけれども、現状ではとても幸せを確保できない。家族だけの支援では、不幸の部分が広がっていく一方である。ですから、社会の制度の未熟さといいますか、行き届いていないことが現実に出てきて、家族は家で見られないから引き取りたくないということになっていると思います。本音はまた違うところにあると思うんです。御本人の意見が全く考えられないので入院になってしまうことが多いので、これも大変な問題で、行くところがないから、仕方がないから精神科の病院にということですけれども、それは大変辛い状況です。
 ですから、入院してしまって、そこで生活することも今はやむを得ないことだと思います。誰が悪いなどということは一切ございません。現状でこうなるとは仕方がないことだと思いますけれども、極力国の政策として、入院が必要がないように、地域できちんと早い段階から支援をして、認知症が始まっても、地域でできるだけ長く生活をしていく。いよいよ地域で家族たちと生活できなくなったら、前にもまとめでありましたけれども、その人の思いを中心にして生活が築かれていくような、そういう施策の在り方を国として本腰を入れて考えないと、精神科の病院に入院して、そのまま亡くなっていくという状況はこれからもずっと続くと思います。
 これは決して病院の正しい利用の仕方ではないと思うし、あってはならないことではないか。あってはならないことがここに表現されている。しかし、あってはならない状況の中でも、このように病院はなかなかいいですねという御意見を御家族がくださっているということは、相当感謝の気持ちと、病院様のお陰で自分は助かっているんだと、そういうことを表現しているんだと思いまして、御本人と家族の本当の本音はもっと別のところにあるけれども、それは国としては到底まだ実現しないことであるから、言えない。言ったとしても絵空事になってしまうから、現状では、本当にありがとうございます、ここはいいところですということを言っていると思いますので、国の根本的な施策をこれからはっきりと打ち立てて、このような入院生活がいいことであるということは絶対に定着してはならないと私は思っております。
 以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 その他。
 では、広田構成員。

○広田構成員 河崎先生がさっき、ドクターよりも看護の方というお話をされたんですけれども、私は今、胃潰瘍なんですけれども、精神科に入院したらどうかという話もありましたけれど、入院しないんです。私が行っているところは民間の病院ではないんです。11年前にいろんなことがありまして休息入院したんですけれど、そのときにこういう光景を見たんです。車椅子で拘束をされている方がいた。その人が私に動かしてと言った。私は当然拘束の意味がわかりますから、「ごめんなさいね、私、疲れて入院しているから動かせないの」と言ったんです。そうしましたら、優しい患者さんが動かしたわけです。そこに来られた看護師さん、当時、看護婦さんが大声で怒鳴って、「あんた、自分のことさえできないで入院している人間が何やってるの」と、もっとすごい言い方をしたんです。私はそれを見ていて、何とも言いようがなくて、私も入院患者ですから、何を言っているのとは言わないで、黙っていましたけれど、そういうことがあります。
 それは何も11年前だけではなくて、現在もあって、いろんな病院に入院に付き添っていって、いろんなことをしますけれど、やはり患者が安心して入院できる状態ではない。精神科の疾患、それでも看護師やドクター、PSW、いわゆる医療関係者に本音を言えないところがたくさんあります。私のように国に出てくる人間でも、具合が悪いときは、なかなかその場で言い返せないですよ。今日、やっと言えました。今の恋愛も、話をしていると、恋愛妄想と言われますよと言われて、今日やっと、医者に2か月ぶりに言えたんです。それがいわゆる医療ミスの注射だったにもかかわらず、そこの責任者が不適切な医療だというふうに言ったにもかかわらず、主治医が、かつての、20何年前のカルテを見ては、そういうことを言うわけです。
 そういう古い体質を、いつも言っている、社会的入院を開放し、病床を削減し、スタッフをつけ、そしてきちんとした診療報酬というふうな明るい医療にしないと、本当に胃潰瘍になってよかったのは、ものすごいインフォームドコンセントと、リスクの説明と、副作用の説明と、明るいスタッフと、本当に病気になってよかったと、本当に胃潰瘍からのサバイバーになってよかったという体験は、精神科の患者だけではわからない。「患者様」と言われなくても、本当に患者様の対応なんですよ。そこに来るお客様も、世田谷の、多分、お金持ちの御夫婦ですよ。私に「明るい人ですね。作家ですか」と、これがそういうふうなところなんです。
 その差を変えていかなければ、こういうところに、病床が空いたからといって認知症が入ってしまうようでは、この検討会の意味もないし、今、私たちが命をかけて出ている内閣府の部会の意味もないし、さっきも野村さんが言ったように、国の施策が遅れて、国の施策の前に国民の意識ですよ。国民が優しくないから、歩いていれば110番ですから。そうではなくて、どこの人なの、どうしたの、今日は御飯食べたのと言っているうちにだんだんコミュニケーション能力を回復し、認知症からの、それこそサバイバーになれるわけです。
 さっき新聞を見ていたら、カラオケが予防になりそうだというから、予防は入らないのかもしれないけれど、国民の意識が変わってきて、国の施策とか、精神科医療の在りようとか、いろんなものが変わっていく中で、野村さんがおっしゃった、何でも入院ではないということになってくると思って、申し訳ないですけれど、入院の現場などで、患者を震え上がらせるのはナースの荷物検査だったりするということで、ナースがこういうことをやること自体が、ドクターよりも優しいかどうかということは、私はサバイバーとしても、相談員としても、それは全然違うというふうに、それは民間、公立問わず感じています。

○福田精神・障害保健課長 河崎構成員。

○河崎構成員 私が先ほど意思の疎通困難のところで申し上げた話と、今、広田さんがおっしゃっている話とは、ちょっと論点がかみ合わないかなと思うんです。私が先ほど申し上げたのは、日ごろケアをされている看護の立場の人がこういうことを評価した際に、毎日その認知症の方とかかわりを持っているわけですから、少しでも変化が出てきたり、あるいは少しでも会話が可能になったり、あるいは御本人の思いが伝わったときには、意思の疎通性が毎日そこで困難になっているんだというようなとらえ方をされないんだろうという意味合いの私の発言です。

○広田構成員 同じなんですよ。

○河崎構成員 精神科医療のドクター初め、看護も、あるいはケースワーカーも、全ての職種がもっともっと良質の医療を提供するためにやっていかなければいけないというのは勿論のことであって、それが精神科医療そのものが国民の信頼を得ることになるんだということの思いはまさしく広田さんと一緒です。
 それと、先ほど野村構成員のおっしゃられたことは、御家族のお立場からすると非常にごもっともな御発言かなと思って聞いておりました。ただ、精神科病院での医療が最終的にたどり着く場所であるというような認識は、私たちは持ってはおりません。特に認知症の方に対して、しっかりとした、急性期も含めて、入院の医療を行うことに対しては、精神科病院の立場では誇りも持っておりますし、それをもっと実践をしながら、十分に御理解を得ていかなければいけないと思っております。

○広田構成員 一言だけ。土俵は同じなんです。良質の精神医療の前に人間の尊厳をもって接していただきたい。精神疾患だけではなくて、認知症も含めて、そういうものを今回、私は胃潰瘍になって体験したんです。1人の人間として尊厳をもって接していただければ、同じ人が貴婦人にもなれるわけです。同じ少年が狼少年にもなれれば、すばらしい優秀な少年にもなれる。だから、人間としての尊厳をもって、私が言っている4点セットが解決できる前でも、現在、目の前にいる患者、認知症の人が、仮に将来の自分だったら、自分の家族だったら、最愛の人だったらと思えば、とてもではないけれど、こんな態度は取れないという現場を見て、私は休息入院はできないんです。自分が余計疲れてしまうから。ということをお伝えしたかっただけです。土俵は同じです。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 では、長野構成員。

○長野構成員 一連の調査と分析が出てくれば出てくるほどということと、今日の渕野先生の資料を見て、更に思いを強めるんですけれども、悲しくてしようがないというか、一連で浮き彫りになってきているのは、精神科病院がどうだとかいうことではないような気がしていて、日本の国がとは言いませんが、地域で認知症の方を支える力があまりに弱くて、路頭に迷っている方がどれだけたくさんいらっしゃるんだという現実が浮き彫りになっているんだろうと思います。現場感覚から行くと、思っているよりもっと路頭に迷っている方が多いというか。そこの問題を、精神科医療も含めて解決していく、全精力を挙げて、とにかく早く解決していくというのが今の急務なのかなと思っています。
 調査の前からお伝えをした分なんですけれども、家族が直接施設を探されて、断られて、精神科に行き着いて入院というケースがかなりたくさんあるんだろうと思うんです。今回の精神科の調査のお答えの中でも、さっき補佐がおっしゃっていたように、特養を選んでいるのに小規模多機能が出てきたりとか、つなぎ役である私たち精神科医療もあまりに情報を知らなくて、ちゃんと相談に乗れていないんではないか。現場でやっていて思うのは、今、障害福祉の世界の相談支援の重要性は随分言われています。高齢者の支援の世界は、介護認定を受けてからは相談がちゃんとできるんですけれども、受けるまでの相談はものすごく弱い。地域包括が機能しているところはちゃんと認定を受ける前からいろんなつなぎをできるんだろうと思うんですけれども、その入口の相談が認定を受けてからになっている。今回も入院されている方で認定を受けられていない方も随分いらっしゃったと思うんですけれども、そんなふうに初期の相談がきちっとうまくいかないから、19のスライドにあるように、端から治療目的ではなく、どうしても居場所として精神科を選んでいるという現状が出て、これは精神科だけではないと思うんです。入所させてくれる老健に出会った方は老健に入られるだろうし、特養に入られる方は特養に入られると同じような現象が各分野にあるだろうなと思うと、地域の相談機能、つなぎ機能、情報をしっかり伝えて、それが活用できるというところから、地域支援をとにかく急いでやる。
 私、個人的に言うと、精神科医療というのは、最後に困ったとき連れてきたらいいですよというふうに20年前、話していた覚えがあって、それではもうないというのは、先生おっしゃるように絶対違う状況なので、どうしようもないとき連れておいでという精神科医療は自ら脱却をしたいと思って動いてきましたし、早期から精神科の入院ができるだけ要らないような支援を、精神科医療も地域に踏み入れてやるというところが更に浮き彫りになってきたのかなと、渕野先生の生の声は本当に現場で聞く声そのものですし、全く現状とは違いないものだろうと思うので、路頭に迷っている方が、これも氷山の一角だと思うので、日本全国の認知症の方、御本人含めて路頭に迷っている方をとにかく早く減らさなければいけないと思いました。
 以上です。

○福田精神・障害保健課長 栗林構成員、お願いします。

○栗林構成員 今回、特に渕野先生の調査を拝見いたしまして思ったことは、家族が疲弊し切ってしまっている。やっと開放された方々に対して、やはり御苦労さんという言葉しかないんだろうなと思います。それは、我々特養とか、そういう施設を持っている者もそうなんですけれども、やっとたどり着いた居場所ということがあるんです。でも、そこから一歩出ていかないと、私たちは、やがて自分たちも含めて、さっき広田構成員がおっしゃっている尊厳という部分が、いつまで経っても見えてこないんではないか。ですから、日々の生活の中での意思疎通ということはできるかもしれませんが、本当は、代弁と言いましたけれども、アドボケートというふうな感覚での専門性を持つものがないと、やがて、本当にこのまま、こういう論議が途絶えてしまうのかなという危機感を感じます。ですから、権利という部分は、理想かもしれませんが、尊厳という部分も理想かもしれませんが、はるか水平線のそれを求めていかないと、今の足元だけ見ていると、何か埋没していくんではないかということを感じながらお話を伺ったところです。
 勿論、介護現場がこのままでいいとは私たちも思っていません。精神の方の医療機関のことだけではなくて、介護の方も、今、思っているのは、単なる居場所ではなくて、暮らしということを考えた場合、生活を取り戻していくということを考えながら、やがてそこから、私たちも地域に帰っていくということをやはり思っているということを一緒になって考えてもらえれば、それが後方支援につながっていくんではないのかなということを考えています。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 阿式構成員にお願いしまして、その後、本日のもう一つの議題であります中間とりまとめの説明をさせていただいて、その後、全体を通じての意見という形で進めさせていただきたいと思います。時間の関係もありますので、阿式構成員にお願いして、あと、事務局の説明に入りたいと思います。

○阿式構成員 私も病院から施設に移って、病院の看護師という立場で、言われることもすごくわかりますし、そういう看護師ばかりではないということもよく知っていただいているとは思うんですけれども、あまりにも福祉の現場を知らないというのはものすごいわかりました。問25であるように、福祉がわからない、施設がどういうところかわからないし、在宅でどんなケアが行われているかということがよく理解ができていないので、退院をあきらめてしまっているというところはすごくあると思うんです。生活の場ではないと思いながらも、では、どうすればいいか。家族が困るので、そのまま帰っていただくわけにもいかないし、無理に退院を勧めると、一生見てあげますよという精神科の病院も今はあります。そういうところは、話を聞いてみても、言われたとおり、尊厳はないんです。私も最初から、ここで話したことが国全体の精神科につながるのかなという疑問はずっと思っていたんです。病院の看護婦は、退院するとそこで切ってしまうんです。こんな状態だけれども、何とか地域に帰れないかというところまで進んでいかないのは確かにあると思いますし、その部分がすごい弱かったなというふうに今はすごく反省をしていますので、福祉の現場でも、認知症の方もたくさん受けてはいっているんですけれども、病棟の看護婦が地域に出ていく、病院と地域との情報交換の場というシステムも実際にはないんです。
 もう一つ、このアンケートの中で、必要な支援ということで、本当にわかっていないなというのもあるんですけれども、実際に自分たちが看護をして、その一人ひとりはすごくよくわかっているのに、退院したら、自分たちの看護が必要だというふうには思っていないということが、訪問看護が必要だというのがすごく少ないので、そういうのも全然つながっていっていない。退院されても、一生見てあげますよということをいいふうに考えて、病院でずっと見てあげるんではなくて、あなたがどこに行っても、一生必要な支援をしていきます、していかせてくださいという方向に考えを変えていけばいいかなと私は思っています。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 それでは、まだ追加の御意見もあろうかと思いますけれども、一旦切らせていただきまして、事務局から、今まで本チームで検討してまいりました認知症と精神科医療についての中間まとめに向けた骨子案につきまして説明をお願いをしたいと思います。よろしくお願いします。

○中谷課長補佐 事務局でございます。
 まず、資料2−1、横長の「骨子(案)」と書いてある資料をお願いいたします。こちらは、これまでの議論のとりまとめに向かいまして、いま一度、ここでの共通認識を整理したいと思いましてつくらせていただきました骨子(案)になります。
 認知症患者に対する精神科医療の役割について、以下の点を「基本的な考え方」とすべきであるとして、1〜8までございます。
 まず、1は、支援に当たっては、御本人の思いを重視するという御意見がございました。これをまず第1番目にさせていただきます。
 第2番目が、早期から、専門医による正確な鑑別診断を受ける体制整備を目指す。
 3が、入院を前提と考えるのではなく、できる限り入院をせずに生活を継続できる支援を含めて、地域で生活を支えるための精神科医療とする。その際、アウトリーチ(訪問支援)や外来機能の充実を図り、本人だけでなく、家族や介護事業者も含めて支援していくという支援です。
 4が、周辺症状や身体合併症で入院が必要となる場合は、できる限り短期間の入院での退院を目指す。また、そのような医療を提供できる体制整備を目指す。
 5が、今まで論点の案を出させていただいた2番目に関連しますが、入院医療を要さないと判断される患者が地域の生活の場で暮らせるようにするため、認知症患者を地域で受け入れていくためのシステムづくりを進める。
 6、このため、これは5を受けて「このため」ですが、退院支援・地域連携クリティカルパスの開発、導入を通じて、入院時から退院後の生活への道筋を明らかにする取組みを進めるということです。
 7は、症状が改善しないため、入院が必要な方に対して適切な医療を提供する。
 8、地域の中で精神科医療の観点から後方支援的な機能を果たすということで、論点案としてお示しさせていただいたものを、基本のところを整理をさせていただいたものでございまして、まず、本日はこの共通認識を共有したいと思っております。
 次のページが、次回お示しする中間とりまとめの全体のイメージになります。まず、このとりまとめの最初には「はじめに」ということで、現状認識を整理をさせていただいた文章を入れさせていただきたいと思っております。認知症の患者数の推移ですとか、現在の状況について幾つか入れさせていただいております。こちらについては本日でもいいですし、次回の中間とりまとめまでの間に御意見をいただいてもよろしいかと思います。
 3ページ目、「はじめに」書きの後に、今回の調査結果の概要を整理したものを入れさせていただきたいと思っております。3ページ、4ページと、前回、調査結果の論点案をお示ししましたが、ほぼそれに沿ったような形で整理をさせていただいております。
 5ページ目ですが、5のところは、今日出させていただいた資料を踏まえた概要を、こちらに追記をしていきたいと思っております。5ページ目の真ん中の「2 基本的な考え方」以降が中間とりまとめの中心になる部分で、基本的な考え方は、今、最初にお示ししたものと同じ1〜8を書きます。
 6ページ目以降に「3 具体的な方向性」ということで、前回までお示ししています論点案にほぼ沿った形の項目立てをして、そこに具体的な内容を記載していきたいと思っております。項目は6ページ、7ページにお示しをしております。
 ここに入れていく内容につきましては、今日御議論いただくんですが、ページをおめくりいただきますと、次の資料2−3「論点(案)への意見」という資料になります。こちらは、前回までお示しした論点案に対する御意見を各論点の下に入れて整理をさせていただいております。こちらの御意見を踏まえた形で、この論点案に少し内容を追加したものを、次回の中間とりまとめ案に整理をして入れていきたいと思っておりますので、今日、御議論の中で、どのような御意見が出ていたかというのを見ながら、基本的な考え方に対しての御意見、御議論をいただければと思っております。
 説明は以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 それでは、ただいまの説明について、また御意見、御質問をいただきたいと思います。冒頭御説明申し上げましたように、「基本的な考え方」の部分で大きな齟齬があっては、次にまとめが行きませんので、「基本的な考え方」について、大きく方向を変えるべきところがあるのか、ないのかということも含めまして御意見をいただきつつ、あと、最後の方で説明がありましたけれども、今まで各構成員の方々から大きく論点に沿って貴重な御意見をいただいておりますので、それを整理をしているものについて、ここで落ちているものや、この際、更に強調しておく必要があるというものも含めまして、御意見をいただければと思います。事務局的には、今までの御意見を整理したものを踏まえて、これから中間報告の中身に落とし込んでいくような作業を、本日の構成員の皆様方の御意見も踏まえながら進めていき、次回にそれをお出しするというような形を考えております。大きな考え方の部分、それぞれの個別の論点についての追加的なものや、更には強調したいような点も含めまして、これから御意見をいただければありがたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 西田構成員、お願いします。

○西田構成員 とりまとめに向けた骨子というところですけれども、患者さんの思い、人権的な観点から始まって、早期の診断、入院をできるだけ予防するための地域の精神科医療の在り方ということで、こういうふうに流れてきているんですけれども、6番目のところで「このため、退院支援・地域連携クリティカルパスの開発、導入を通じて、入院時から退院後の生活への道筋を明らかにする取組みを進める。」と書いてあるんです。これは5番を受けての6番ということだと思うんですけれども、先ほどの議論や、それから、今日御提出いただいた家族の意見なども踏まえますと、早期の診断をしてから、そこからある意味では地域連携のクリティカルパスのようなものがないと、入院してからこういうパスが始まるということではちょっと遅いんではないか。要は、早期診断を啓発して呼びかけて、早期の初期相談にたどり着いた人が、そこからきちんとケースマネージメントというか、家族も含めて、介護者も含めて、適切な支援を地域で受けられるようにしていくための、それこそパスというものが必要なんではないかと思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 その他、御意見ございますでしょうか。
 長野構成員、お願いします。

○長野構成員 先ほどの発言とダブるんですが、ここまで少し発言できていない部分だと思うので、精神科で取組みをずっと進めて、初めのうちはやはり重くなった方がいらっしゃっていたんですけれども、だんだん啓発が進んでくると、物忘れ外来もそうだと思うんですが、初期の方の受診が始まっていきます。今までは、比較的介護が必要になって相談に行くので、包括に行かれたり、ケアマネの事業所に行かれたりするんですけれども、初期に関しては、病院受診が入口になる方が随分増えてきたなというイメージがあります。介護認定はと問うたときに、大体のことはできるし、ちょっと忘れるぐらいでは認定を受けられないでしょうとおっしゃる家族とか御本人が随分増えてきていて、初期の受診、早期診断のところがこれからも更に進んでくると思うんです。
 そのときに、きちっと相談につなぐ機能が病院にないと、診断だけして、あとは介護でねということではなくて、適切な介護であったり、適切な選択肢、世の中の認知症の方を支えられる情報がしっかり伝わっていくためには、医療機関の相談機能が早期に充実することはとても大切だと思うんです。そのことを少し、どこか重く書けないかなと思ったりしました。そこがうまくいかないと、結局、選択肢がないままに通院だけしていて、介護で困ったらまた別のところに相談に行くということになってくると思うので、ちゃんと地域連携をしながら、地域の資源もきちっと医療機関が情報提供できるようなことが必要なんではないか。介護が必要になる前に早期診断で病院に来られる方が随分増えてきたという印象があります。
 あと、私の発言のところで、1か所、今日の時点で訂正というか、4ページの認知症患者に必要な入院医療のところで、症状の鑑別や病棟別の対応と書かれているんですが、少しはしょっているというか、精神科に関して、私自身は、病棟別の機能分化が適切ではないと思っていまして、認知症の方が50床、60床というのは、ユニットとしては大き過ぎると思うんです。この病棟別と書いたときに、今のいわゆる病棟別の機能分化の流れのものととらえられるとちょっと困るので、書き方をまた相談させてもらえたらと思っています。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 三上構成員、お願いします。

○三上構成員 今、長野構成員より、早期に病院にかかって、そこが入口になるとのお話がありましたが、現在、認知症地域医療支援事業の一環として、認知症サポート医を養成しておりますし、また、「かかりつけ医認知症対応力向上研修会」を開催していますが、これが今のところ全く機能していません。これらを評価するシステムが全くないということが、その理由として挙げられますので、きちんと評価していただき、今後の拡大に繋げていくことが必要だと思います。現在、認知症サポート医は1,000人程度ですが、毎年徐々に増えていきますし、「かかりつけ医認知症対応力向上研修会」を受ける先生方も増えている中で、これらが全く評価されないのでは広がっていかないということだと思いますので、それらについて、2番か3番に書いていただきたいと思います。明日、介護保険部会があり、あちらでも認知症の話が出るのですが、地域包括支援センターにおけるPSW、あるいは認知症サポート医等の活用に関する評価についても意見を申し上げる予定ですが、社会・援護局からも関係部局等に働きかけをしていただきたいと思います。
 以上でございます。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 長野構成員。

○長野構成員 サポート医の関係は全く同感でして、私、実は29番という札をいただいていて、1回目のサポート医の研修に参加しています。とても大事な事業だと思って参加をしたのはいいんですけれども、その後、サポート医として意識をして走り回ってはいますが、では、どこかから何かがあるかというと、実は全く梨のつぶてという状況であります。医師会の勉強会とか、こちらが働きかけてはやっているんですけれども、実際、サポート医だからどうだという話をどこかからいただいたり、評価されることは、実は現場では全くない状況です。サポート医の概念は絶対必要な概念だと思うので、実用化というか、国民にとって、地域の人にとって、あれがきっちり機能するような仕組みはとても大事なことではないかと思っています。
 以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 渕野構成員、お願いします。

○渕野構成員 皆さんの言うとおり、ごもっともだと思います。「基本的な考え方」がずっとあるんですけれども、文言をいちいち修正をしていくというのは大変なんですけれども、今、三上先生も言われたように、認知症は脳の慢性の進行性の病気なんだから、当然医療が必要だし、治療が必要なわけです。だから、早期診断をして、そこからいわゆる治療も始まるわけですけれども、それと同時に、介護のシステムに乗っていくようにする。早期に診断して、我々がかかわりを持てば、早期退院できるんです。どこも行くところがないし、入るところがないから精神科に来たでは、我々の本意ではないわけです。早期に診察して、我々とずっと長いかかわりを持てば、必ず早期に退院できると私は信じています。
 その辺を「基本的な考え方」の中で入れていただきたいというのはあるんですけれども、3番目辺りに「できる限り入院をせずに」などと書いているのは、要するに、在宅生活が継続できれば、こういう文言でなくてもいいんだろうなとか、それから「できる限り短期間」という言葉が入っていますけれども、速やかに症状の軽減が見られて、それで退院を促進するという文言の方が、非常にマイルドな感じでいいんではないか。
 それから、5番も「入院医療を要さないと判断された患者が」などという、いわゆる入院医療を要す、要さないというのは、入院適用があるかないかを医療人が考えて、御家族、本人が同意して入るというのが普通の在り方ですので、いわゆる入院医療の適用でないと判断された患者が地域で安心して暮らせればいいわけです。だから、そういう文言の方がいいだろうと思います。
 7番目も「症状が改善しないため」と書いています。症状の改善が見込めないという言葉を使っていましたけれども、入院の継続がどうしても仕方がない人がいるわけですけれども、そういう人には適切な医療が必要だと。
 8番目の「地域の中で精神科医療の観点から後方支援的」というふうな、精神医療が後ろにいるんだという感じですけれども、私としては、この「後方」というのがどうも納得いかなくて、「積極的な支援」とでも入れていただければなと。文言のいろんな注文はありますけれども、意見として、よろしくお願いいたします。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 柴田構成員、お願いします。

○柴田構成員 冒頭説明がありました渕野構成員の意見を含めて、まとめた骨子案のところで、長野委員もおっしゃっていましたけれども、確かに早期に病院で診断をする、受診をする方々も増えてくる一方で、逆にどうしたらいいかわからずに、どこに相談したらいいかわからずに、非常に長い時間を経過して重度化していく、家族も疲弊していくという例がまだまだたくさんあると思うんです。そういう意味では、早期に病院で受診をすると同時にというか、イコールの形で地域での相談機能をきちんと持てる環境づくりをしていくというのも、同じようなラインの中で表現していくことが必要なのかなと思っています。
 現状を見てみますと、地域包括支援センターが中核だと言いながらも、活発なところと、そうでないところの差が非常に大きい状況があるかと思うんです。そういう意味では、地域をもっと生かしていくためにも、地域を育てていくためにも、その相談機能を持てる地域包括、あるいはもともと持っていた機能、地域にある機能ですから、それらを生かせるような感じでどこかに同等レベルで文言化していくということが必要なのかなと思います。
 そして、もう一つ、骨子案ではなく、先ほどの渕野構成員の意見でよろしいでしょうか。問2のところで、私の中で、このまま入院を続けさせたいという御家族の思いというのは非常によくわかるんです。一方で、その裏を返したときに、いろんな御意見があると思うんですが、それ以外ないというふうに家族が思い込んでしまっている部分もあるのではないかと思うんです。ですので、こういう質問等々するときにも、私たちもこれを見て、このままということではなくて、裏も表も、いろんな角度から見ながら物事を判断をしていかなければいけないんではないかと思いまして、アンケートというのはそういう意味では非常に難しいと思っているんです。
 でも、基本にあるのは、先ほど広田委員もおっしゃっていましたけれども、その方の人権、尊厳をどうしていくかというところが基本にこなければいけないと思いますので、このアンケートを考えるときも、その文言も含めていろいろ考えていく必要があるのかなと思います。とりとめもないような意見ですけれども、そんなふうに思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございました。
 朝田構成員、お願いいたします。

○朝田構成員 今、渕野先生の同じようなところを見ていて、「基本的な考え方」は今回のプロダクトですから、非常に重要なところなんですけれども、この会の中で出てきたお話の中から、理念というか、在り方をまとめたら確かにこういうことになると思うんです。ただ、7番に関して、ちょっとわからなかったのは、適切な医療をするのは当たり前の話であって、何を今更というところがある。恐らくは、上記1〜6を実現するような方向を踏まえた適切な医療とか、そういう意味なんでしょうね。というようなことがわかるような文言が必要ではないか。
 それから、8番も、後方支援的なというのは、私も最初は渕野先生と同じ取り方をしていたんですけれども、そうではなくて、どうも聞いてみると、介護保険系との連携とか、そういうものを今まで以上に新たなものを開発していくというふうな、より積極的な意味なんだろうなと思ったんで、これももうちょっとと思います。
 話が元へ戻ってしまって、後先して失礼なんですが、今日、追加解析で出ましたね。私は勝手にこう解釈したんで、おまえ、それは違うよとおっしゃっていただければ幸いなんですが、要するに、ADLと、BPSDと、薬と、退院の可能性、4つについて主として解析してあるわけですね。その中で、今回の目玉は、在院日数別に解析して、在院日数とともにどのような変化があるんだろうかを見ようという狙いだったと思うんです。
 その結果を見るに、BPSDについては入院日数は関係ない。つまり、図の構造はほぼ一緒なんです。私、一番短いのと一番長いのしか見ていませんが、ほぼ一緒です。
 それから、薬についても、いわゆる多剤多量などは全然やっていなくて、メジャーが1個、マイナーが1個、その他、循環器とか、ごもっともな処方で、極めてありふれた処方だと。多分、現実を非常に反映していると思います。しかも、これがまた在院日数と関係ない。
 もう一つ意外だったのは、退院の可能性に関しては、多少でこぼこはあるけれども、これもまた一緒なんです。強いて言えば、ADLだけが、最初は抵抗優位に手こずるケースが本当に寝たきりに近くなっていくというところだけが確かに違う。はっきり出たのはそこだけではないかと思うんです。
 何が言いたいかと言いますと、そうすると、御家族の状況というか、退院への協力性というか、思いというか、そういうものの方が一番駆動力になっている。そういう見方をすると、渕野先生には申し訳ないし、実際そうだと思うんだけれども、野村委員や栗林委員がおっしゃったように、確かに感謝はしているけれども、もうちょっと別のところに本当の思いがあるという気が私もするんです。
 そんな中で、改めて6番を見ますと、「このため、退院支援・地域連携クリティカルパスの開発、導入を通じて」とあるわけなんだけれども、勿論、ここでやらなくてはいけないと思うんですが、クリティカルパスをつくるのは、要するに、矢印をこうしてやればいいから簡単なんだけれども、そうではなくて、極論すると、介護保険と医療保険の縛りの中である今の認知症の医療、ケア体制そのものを根本的にいじってみるようなところもないと、こんなものは、矢印をどう変えたって何の意味もない。そんなことはちょっと気の利いた医者であれば、あるいはPSWがさんざんやってきたことではないかと、余計なことを思うんですが、いかがでしょうか。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 広田構成員、お願いします。

○広田構成員 精神科医はたくさんいらっしゃるから質問も入るんですけれど、早期から識別診断と言うんですけれど、私は、精神医療の被害者として危機管理の相談をやって、一切人のことを聞かないで御本人に向き合う姿勢は、御本人の健康度と御本人の可能性に賭けるわけです。そうしますと、本当にすごい人も、その人の可能性で生き生きとしていく。
 我が家に、今の家の前の家に泊まった方で、高齢者でしたけれど、2週間、うちにまずは泊まった。警察の現場にいて、夜中にコンビニに物を買いに行って、朝、電車が走り出すと、始発電車に座っている。ホームにずっと。そういう方がいて、結果的に精神科に入院しましたが、6か月して退院してきて、あそこにいると足腰立たなくなると思ってということで、うちにいて、何が言いたいかというと、環境が大事だということなんです。あそこにいると足腰立たなくなってしまうから退院してきたと言って来られた70歳の方がうちに6か月泊まっていて、全く何の支障もなく、私は何も手を出さずに、自分で昼間、お金を払って御飯を食べに行って、うちで寝ていたと、こういう話なんです。
 そうしますと、私は精神医療の被害者として、認知症のことは詳しくないですけれど、これだけ精神医療の被害者が出ていて、例えば、精神分裂病が統合失調症に変わっても、多くの仲間が、早期発見、早期治療という名の下に医療現場を訪れても、結局、薬物の治療をやられていて、そして幻聴が消えるかと言えば、消えない。妄想が消えるかと言えば、消えない。何が一番大事かと言えば、生活が成り立っていることで、薬とか、そういうふうな治療は関係ないと私は思っています。認知症も、かかわる社会が、私が今回、入院しないでできたのは、自分が引っ越した新しい家のすばらしい環境とか、いろんなものがあります。そういう中で、こういう形で、だんだん回復してきます。
 先生方にお聞きしたいのは、認知症の方の正確な識別診断をされる先生方からして、認知症は、私たち精神疾患者と違って、環境因子として、環境がよければいいふうに作用するのか、しないのか。現在の精神疾患を治せない精神医療が、そんなに自信を持って、早期に鑑別診断をしたときに、お隣にいらっしゃる、早期発見すれば入院がと言う、本当にそうなのか。
 統合失調症は違います。うつ病も、うつの予防大作戦をすればいいのに、自殺も減るのに、とにかく早期発見、早期治療と言って医療機関に持っていくよりも、フィットネスクラブで治った少女の話もしているけれど、とにかく医療機関へ、医療機関へとあって、その場合の精神疾患は、どうも背後に製薬会社が絡んでいるんだろうと多くの患者も言いますけれど、ここは国の委員会ですから、皆さん、精神科医にお聞きしたい。本当にそんなに早く連れて行けばよくなるものでしょうかと、現状の精神医療になるんでしょうかということをお聞きしたい。
 私はそうは思えない。やはり環境とか、私、何度も言っていますが、今はちょっと休んでいますが、高齢者施設に行っていて、お話ボラをやっていて、ここに来られること自体、幸せだという話をしています。80何歳の方もボランティアをやっています。そういう社会貢献をしていく、そういう広がりとかを増やしていく形の中で、いわゆる認知症が予防できたり、進行が止まるのであって、早期に医療につなげていくことはいかがなものか。話し相手をやっている中で、今まではどよーんとした高齢者が、昔の話をすると生き生きとされてくる。そういうことを感じている1人の精神医療の被害者として、そんなに国を挙げて認知症を早期発見、早期治療に結びつけることが、御本人の幸せであり、周りの家族の幸せであり、この国の幸せなんですかということを私は伺いたい。
 私はそうは思えない。その前に環境だと思う。私は声をかけていますから。いろんな高齢者でも、子どもでも。昨日も居酒屋に行って、1歳8か月の子どもと仲良しになってきました。そういうことがまず求められるんで、私は、より慎重に、ちょっと待ってと。これだけ精神医療の被害者が出ていて、精神医療に行きたくない、ただ単に捨て場があるだけではないですよ、私の目的は、なるべくだったら精神医療にかかる人をなくして、そしてかかったならば、精神医療の被害者を出さないと、この1つでやっているんです。で、退院できる人を出したい。そういう思いから見ると、私はこんなに大合唱で精神科医が諸手を挙げて早期発見、早期医療機関、それでいいんでしょうかということをお聞きしたい。
 以上です。

○福田精神・障害保健課長 三根構成員、お願いします。

○三根構成員 いいと思います。本当に幸せなことに、日本で一番だと私は思っている朝田先生がおられますので、MCIも含めた早期発見について、是非話していただいて、御理解をしていただければと思いますが、いかがでしょうか。

○朝田構成員 私が話すことは多分、先生の期待に反します。非常に難しいところで、今、広田委員のおっしゃったことは半分以上当たっているんで、私はちょっとフィジテートするんです。確かに、根本治療薬とか、予防とか、そういうのが完成してきたら、国民大合唱で推進すべきだと思うけれども、現時点で果たしてどれだけのことが我々にできるんだと言ったら、何になるんだという意見はよくわかります。
 ただ、その反面、先ほどから出ていますように、当初、これが認知症の症状なのか何なのかわからなくて、非常に右往左往されて、自分がうつ病になるような人だって多々いらっしゃる。患者の側から見ても、自分のリビングウィルというか、しっかりしているうちに今後のことを決めておきたいという思いもあるだろうから、そういう方に対して、現実を教えてあげて、こうされたらいかがですかという立場も必要なんで、広田委員の御質問に対しては、半分そのとおりと思うし、半分はそうは申しましてもというのが答えです。

○広田構成員 それでは、日本の認知症治療というのは世界一なんですか。そんなにすごいんですか。世界のメディアで称賛されるぐらいすごいんですか。呼び込んで、リスクはないんですか。私、胃潰瘍で、リスクの説明がものすごいんですよ。リスクの説明があって、署名して同意までするわけです。リスクはないんですかと聞いておきたい。

○朝田構成員 リスクは勿論、様々な面であると思います。世界で一流かと言われたら、ある意味で世界中遅れているから、どこも横並びだと思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 柴田構成員、お願いします。

○柴田構成員 現場にいますと、ここでちょうど7年になるんですけれども、同じような症状であっても、その方がこれまでどんな暮らしをしてきたか、どういう家族関係であったかによって、私は医療者ではありませんので判断はできませんが、状況が違ってくるんです。進行度が違ってくるんです。ですので、1つ、とても大事なことは、広田委員がこれまでずっとお話をなさってきた、一言でまとめると、その生活環境をどうしていくか、どう人が向き合うかということが多分、一番大事なことなんだと思うんです。それとともに、医療とどうかかわるかということもやはり否定できないと思います。
 ただ、先ほどから皆さんがおっしゃっているように、気になるのは、これは専門用語なんです。「鑑別診断」というような専門用語で、介護保険というのは、生活をしている方々に介護サービスを提供して、よりよく生活できるようにしていくためのものでありますので、もう少しわかりやすい表現というか、そういう用語を使っていくというのも、地域に受け入れられることになってくるんではないかと思うんです。
 7年間やっていて思うことは、その人にどう向き合うか、どうコミュニケーションを図るか、そして、その人の気持ちをどう受け止めていくかということによって、その人の進行状態が違ってくる。これが全てではありません。その人自身の性格だとか、いろんなものもありますけれども、その傾向は大きいんではないかと思っています。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 三根構成員、お願いします。

○三根構成員 まさにそれを主な仕事としているのが私は精神科医だと思います。ですから、精神科医がその人の生活環境、生活歴、生活歴と言っても専門用語と言われるかもしれませんが、まず生きざま、御家族の状況等を、あれだけ時間をかけてお聞きするのは、我々の外来しかないんではなかろうかと思いますし、それに対して対応できるのが精神科医療であると私は思っております。
 そこで、話は少し戻りますけれども、朝田先生がおっしゃいましたことと共通なんですが、この基本骨子に沿って、もう少し深いところまで提言があるんでしょうか。

○中谷課長補佐 先ほど御説明した資料で言いますと、次のページ以降の冊子の形で、次回、中間とりまとめということで、内容は主に「具体的な方向性」というところ、今、項目しかありませんが、ここに文章が入っていくものがまとめになると思います。

○三根構成員 「基本的な考え方」というのはこのとおりだと思います。ただ、議論の中で出ておりますように、問題点はある程度明らかになってきていると思います。それについて、一歩踏み込んだところ、少し現実的なこと、あるいはちょっと光るものが必要なのかなと感じています。
 その中で一番感じるのは、今日もそういう議論になっていますけれども、医療人と介護人との穴埋めはどうするかということです。その手段が一番大きいと思います。1に、本人の思いを重視ということを書いてあります。これはそのとおりであって、大事なことなんですが、では、どうするかというところまで踏み込まないと、先に進まないような気もします。では、どうするかというのは非常に大変だなという気がします。
 1を書くんであれば、例えば、認知症の精神科の専門病棟から介護保険の施設に行けない大きな障害の1つ、これは皆さん、あまり触れたがらないわけですけれども、抑制・拘束禁止という11条項の禁止条項があるということが大きな問題であります。これもまた、触れたら解決のしようがないぐらい大変なことなんですけれども、ここら辺のすみ分けもしないと、一歩前に進まないような気もいたします。
 また、本日も議論されていました、例えば、サポート医であるとか、いろんな医師の研修であるとか、あるいは医師以外の人を広く啓蒙するのであれば、認知症対策室の認知症サポーター100万人キャラバンですか、あれもそうですけれども、どれも立ち上がって、人数は確実に増えていっているんですけれども、なかなか機能しているとは言いがたいような気がしますし、認知症に関して、一般の人方に対する啓蒙というのが私は非常に大事だと思います。
 といいますのは、私が医者になったころは、両親が認知症になっても、できるだけ家で見るという時代でして、それが当たり前のような感じがあって、どうやって家で見るんだ、制度も何もないではないかという議論があって、いろんな制度が生まれてきて、介護保険制度が生まれたりとか、いろんな経過があったと思うんですが、その中で、やはり国民の皆さんの権利意識がだんだんと強くなってきたような気がしますし、いろんな社会環境の変化があって、なかなか家庭での、自己犠牲の精神に立って、どれだけ親を見るかという、そこら辺の精神は薄らいできているような気もいたします。
 そうなると、どんな対応策があって、どんなものを利用しながらどうしていくということは非常に大事なことになろうかと思うんです。認知症対策室の、せっかくいいことをされているのに、人数ばかり増えているんですが、それ以上の進展がないような気もします。要は、言いたいのは、次の手段といいますか、触れにくい部分であるとか、啓蒙の部分も、なかなか先に進みにくい部分があると思うんですけれども、その辺も是非考慮していただきたいと思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 河崎構成員、お願いします。

○河崎構成員 今回、このラウンドは、認知症と精神科医療というくくりの中での検討チームだという認識を持っているんです。ですから、そういう意味では、この「基本的な考え方」の中に、先ほどいろいろ御指摘はありましたけれども、やはり認知症の方に対して、精神科医療がどういう役割を果たすのかという部分がメインになってくるというのは当然なのかなと思います。
 ただ、その書きぶりが、勿論、精神科医療の部分だけではなくて、これまでの何回かのラウンドの中での話でいろんな問題が御指摘をされてきているわけですから、そういうものも含めながらという表現を是非考えていっていただければと思うのと、先ほど渕野構成員から「基本的な考え方」についての表現、あるいは字句についての御希望の発言があったかと思っておりますけれども、朝田先生からも御指摘があったと思うんですが、その辺りは、事務局とすると、次回のときにそういう意見も反映したような形で、この内容に関してはお示しをしていただけるという認識でよろしいんでしょうか。

○中谷課長補佐 次回の会議の前に、事前によく見ていただいて、御意見をいただいて調整させていただきたいと思っています。

○河崎構成員 それと、先ほど三根先生がおっしゃったことも触れたいなと思っていたんですけれども、1番目の「ご本人の思いを重視し」と、勿論、これは医療、あるいは介護の現場でも一番の基本なんだということは十分皆さん認識はされているわけで、これを外すわけにはいかないというのはわかります。ただ、実際的な内容の「具体的な方向性」というものの中に、どういうふうにこれを押さえ込んでいくのか。つまり、理念的なこととして、「ご本人の思いを重視し」というような表現は取ることができないんだというぐらいの重みのある言葉として「基本的な考え方」として入れておくというだけの意味合いを我々は認識をしておくのか、あるいは実際的に「ご本人の思いを重視し」ということを入れるのであれば、認知症の方たちに対して、どういうようなかかわり方の中でこういう「思いを重視する」ということの提案を現実的に具体化していくのかという思いですが、これは三根先生おっしゃったように、極めて難しい問題点かなと思うんですが、他の先生方からでも何か御意見があれば教えていただければと思います。

○福田精神・障害保健課長 今、御指摘のあった点は非常に重要な点で、結局、あるべき姿と、それに向けての理念の形成の話と、それを実際にどう確認して前に進めるのかという話です。このところで、まさに現実の非常に厳しい部分が出てくるわけなので、逆に言うと、そこの部分をどこまで今の時点で案が、解決の方向性があるのかとか、ものによってはこれから研究しなければいけないものもあるのかもしれない。
 私があまり言い過ぎてはいけないんですけれども、いつも黙っているようにしているんですけれども、まさにそこがポイントなので、考え方というものと、次の中間まとめになっていく部分のところで、そこのところの書き分けをしていく、もしくは「基本的な考え方」の持つ意味というものはこうだとか、それに対する補足というものをきちっとしていかないと、あんばいによってはすごく上滑りのものになってしまってという恐れもある。そこのところを併せて、今回と次回のところでいろいろ御意見をいただく、次の進め方も含めて、いろいろと御意見をいただくような形を事務局としては考えている。まさに、だんだんとクリティカルなというか、厳しいところに差しかかりつつあるということだと思います。
 野村構成員、お願いします。

○野村構成員 具体的にどうしたらいいかというと、精神科特例の廃止をして、スタッフの数をまず増やすことが必要ではないかと私は思います。1人でもってたくさんの方を診ていると、どうしても一人ひとりに丁寧にかかわれないし、お話も聞いてあげられない、いろんな弊害が出てくるので、お医者さん、看護師さんの数を増やすということです。
 それから、もう一つは、国家予算をたくさん取ってこないと、認知症の問題は予算をたくさん食う問題だと思いますけれども、それには国民の合意が必要である。さっき広田委員が、優しい心を持った国民が必要なんではないかとおっしゃるんですけれども、そういうことにお金をかけていいですよという国民の合意を得られなければいけない。そうすると、国民一人ひとりの。

○広田構成員 違う優しさだよ。

○野村構成員 でも、認知症の方を国家で大事にしていこうと。それには、一人ひとりを大事にするという国ということをどこからか始めなければいけない。予算をそこにたくさんかけられるような、そういう国にしていかなくてはいけないんではないかと思います。
 また別の話になりますが、精神科の病院で長いこと治療しなければいけない方に対しては、できれば個室を設ける必要があるんではないか。個室でもって自分らしい生活をある程度はできるようにしたい。もし許されることであれば、御自分が長年家で使っていた家具とか何とかを個室に少しは置けるようにならないかとか、家族が来て、あるいはボランティアの方も出入りできるようにして、自分の個室で1対1で2人でお話ができるような、そういう状況を病棟の中にできないだろうか。そんなことは不可能だよと今は思いますけれども、将来的にはそのような配慮も、尊厳という問題にかかわってくるんではないかと思います。
 以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 河岸構成員、お願いします。

○河岸構成員 「ご本人の思いを重視し」という尊厳の部分なんですけれども、我が家では母を在宅で見たというのは、一番はここだったんです。本人が家で過ごしたいという、その一言で、9年間、私たち夫婦は要したんですけれども、ここのところを埋めるためにはどうしたらいいかというのは、家族が家で見られる状態をつくるということで、情報とか、ショートステイとか、デイケアとか、サービスをどれだけ入れるか、または入りやすくするかということがものすごく重要なポイントになるのかなと思います。
 私は精神科の単科の看護師なんですけれども、先日、老人性のうつで入院された方が、うつは改善されたんですけれども、認知症が前面に出てきた。ADLなどは、ほとんど自宅で過ごせる程度なんです。だけれども、家族はとても家では見られないということで、結局、その方は老人ホームに行くことになってしまったんです。私たち看護師は本当に悔しい思いをして、十分見られるのに、なぜだ、なぜだというのがすごく強いです。そこのところを本当に埋めていく作業というのは、今のところではなかなか厳しいと思います。
 また、「基本的な考え方」の7番の適切な医療を提供するというのは、すごく難しいんです。当たり前で、当然なんですけれども、難しい。精神科単科にいますと、統合失調症を主に見ていますと、その方がある日からすごく動きがおかしくなった。夜間の不穏だとか、行動がおかしくなる。それは統合失調症なのか、認知症が出てきたのか、鑑別診断というのは本当に難しくて、精神科は薬ありきというか、薬にかなり行っていますので、チームで私たちは評価カンファレンスをするんです。必ず薬剤師も入って、ナース、OT、PSW、ドクター、全ての職種が入って評価カンファレンスをするんですが、その中で、薬は整理していった方がいいんではないかということで、整理していったら、本当に落ち着いたという例が、特に高齢者に多いんです。なので、高齢者の薬というのは非常にポイントがあるんで、これからチーム医療を適切な医療に何か盛り込めたらいいのかなと感じました。
 あと、専門医による早期診断というのも、本当にこれは必要なんですが、精神科の単科の病院ですと、認知症を鑑別するというのは、うちの場合などは長谷川スケールぐらいしかないんです。ですから、全国で専門医による早期診断をというところは、どのような形に持っていくのかというのは、私はとても疑問です。
 以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 三上構成員。

○三上構成員 先ほど、朝田構成員よりクロス分析の結果を読んでお話をいただきました。1つは、BPSDの発生頻度と在院日数とは、あまり関係がなかったという問8の結果がありましたが、あれは17項目ごとの発生頻度がそれぞれ在院日数によって書いてあるものであり、全体で見た場合、17項目のうち何らかの症状・行動が毎日あるのは99%という結果でした。毎日ある回数、例えば、毎日3項目以上ですとか、5項目以上ある方の割合を示していただければ、在院日数によって少し差が出るかもしれません。入院当初は非常に多くの症状があったけれども、長期になると少なくなってくるですとか、そのような差が出るかどうかを見ていただきたいと思います。
 それから、認知症の方が精神科病院へ入院する際には、BPSDか身体合併症を有することが非常に多いのですが、身体合併症については、急性期疾患だけではなく、慢性的な入院加療が必要な疾患である場合が当然あるわけです。例えば、独居の認知症患者がインスリン治療をしなければならない糖尿病を合併していた場合、自分でインスリンを打つことは非常に難しいと思われます。毎日、通院できて、適切な外来治療を行うことができれば別ですけれども、それができないような状況があります。あと、私の病院では、透析患者で、精神科透析もやっておりますが、認知症の方で人工透析をする場合、BPSDがなければ、療養病床等でも対応できますが、そういった方も、独居の場合には在宅で水分管理等が難しいために入院加療を必要とする場合があります。これらを踏まえて、骨子の後の中間とりまとめの4ページの2においても、慢性身体合併症について配慮のある書き方をしていただきたいと思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 広田構成員。

○広田構成員 ここの専門医というのは精神科医の話ですかね。精神科医の中の専門があるんですか。認知症の、特別な。それを持っていない人は、この言葉は変えた方がいいと思うんですが、入口の早期のところの診断はされないということですか。

○福田精神・障害保健課長 三上構成員、お願いします。

○三上構成員 本当の意味での専門医というのはありますけれども、いわゆる専門医療機関として、認知症疾患医療センターを全国に150か所つくる予定でいます。河崎先生の病院もなられていますけれども、今、全国に83か所程度できていますが、徐々に増えてきていて、そこへ最終的につなぐというのが、認知症サポート医であったり、かかりつけ医であったりするということです。

○広田構成員 いわゆる認知症の判別医になる先生、判別医という言い方は嫌いですが、診断を最初にする先生というのは、どういう条件の方なんですか。

○福田精神・障害保健課長 朝田構成員、お願いします。

○朝田構成員 2つの学会がございまして、日本認知症学会、日本老年精神医学会というのがあります。それぞれが専門医になるための試験制度を設けていて、かなり厳正な審査をいたしますけれども、それで確かに、経験、あるいは学識、人格も含めて、総合的に見て、まず問題なかろうと思う方がします。また、日本精神科病院協会の中でも、こうした認知症の診断、あるいは診療技術に関して、特別な、強くする部会も設けておられまして、鋭意頑張っておられます。

○広田構成員 頑張っておられるというのは、野球の選手も頑張っているし、おまわりさんも頑張っているんですけれども、特攻隊も頑張ったんですけれども、要するに、私は精神医療は信用できないんです。被害者として、今、この瞬間ね。さっき柴田委員が言ったのはとても大事なところで、その人がどんな環境で生きてきたかですよ。私、何度も言いますが、高齢者施設のボランティアです。そこで、どういうふうな時代背景で、どの地方で生きてきて、どんな環境で、どんな暮らしぶりで、どんなものを使って、どんな遊びをしたということで、その人の高齢者になったときのあれが変わってくるんです。そういうようなことで、先生方の学識とか、先生方の経験と一口におっしゃるけれども、私に注射を打った医者も非常に許容範囲の狭い医者だった。今の恋愛も恋愛妄想に思われますよと言った医者も、精神科医としては不適切だと思う。だから、私は今日「外科の方が向いていますよ」と言ったら、「外科も無理です」と言ったから、その先生を代えないで、先生を教育する感じで行きますけれども、今、伺っていて、とてもではないけれども、国民の認知症をそういうところに任せておいていいのかという気がします。
 それと、野村構成員が、さっき国民の合意と言ったけれども、申し訳ないですけれども、認知症にお金をかけるほど、この国はお金がないんです。借金900兆だから、国及び地方自治体。心の健康の方たちは精神科特例を突出して言うんですよ。違うんですよ。河崎先生のところは看護師が潤沢だと言うけれども、今、全国的にそうではなくて、看護師が少なくて困っている病院はたくさんあるわけです。だから、社会的入院を出して、第2の隔離収容しないために病床削減して、そして、何パーをつけて、きちんとした診療報酬をつけるという4点セットをやる形の、いわゆる精神医療の底上げが必要なんです。これは認知症だけではなくて、全体の問題として。これが国民の人権とか人道上の問題。今、この国に入っている国内の拉致被害者を出さなければいけないわけです。オバマさんは、鎌倉へ行くよりも精神病院に行ってほしかった、アイスクリーム食べるよりもというぐらいの気持ちですけれども、そういうふうな4点セットで言わないと、特例、特例と言っても、それは違うと思うというのが1点と、国民の合意を取るときには精神医療の全体です。認知症の患者ではなくて。
 それで、さっきの三根先生は、面白そうで、よく言っていることがわからないんですけれども、先生のお話を聞いていると、啓蒙よりも啓発の方がいいと思うんです。啓発は絶えず予防セットがいいと思います。人間らしい尊厳を持った生き方を、何歳になっても社会に貢献できるような、必要とされている人は、きっと認知症になる進度が遅くなると思うんです。そういうような研究も厚生労働省はやらないと、ここはなってしまった後の話をしてくれ、してくれとさんざん言われますけれども、絶対そういうものを抱き合わせにしないと、本人が幸せではないし、周囲も幸せではないし、お金はかかるし、医療機関はもうかるか、もうからないか知りませんけれども、そういうふうな大きな枠の中で考えないと、認知症だけを特化して考える問題ではない。
 精神医療全体の底上げを図りながら、本当に医療機関に行って、最初に河崎先生に判定されてよかったなと、認知症が治るぐらいの医療なら、それは私だって反対はしないけれども、どう考えても、多くの精神科医にお会いするけれど、とてもではないけれど、私よりコミュニケーション能力がある精神科医はそんなに多くないですからね。それから、キャッチできる、いわゆるアンテナ。と思っています。経験とか何とかというよりも、人間性とか、思いやりとか、その人の立場に立つ視点とかね。全然違う豊かな家の中で医者になってきた人が、私みたいに小学校のときから内職してとか、そういう話が合うのは、高齢者施設の通所者とか入所者なんですよ。結果的に。そういうことを含めて、本当に人間の尊厳にかかわるようなお仕事をするような、人間性豊かになっていくような、教養も含めて、人間としての品性、人格、人望、そういうものを含めて教育されていくのかということをお聞きしたい。それが精神科に必要なんだけれども、実に欠けています。認知症だけではなくて、現在の精神疾患。そういうことができれば、患者はもっと誇り高く生きられる。国民が患者に偏見を持つのは、ある意味ではスタッフの資質だと思います。人間性の。欠如している。どんな生まれでも、人は誇り高く生きたいんです。かかわり方によって貴婦人にもなれば、狼少年にもなるんです。そういうことが行われているのか、行われていなければ行うべきだと思います。
 以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 柴田構成員、お願いします。

○柴田構成員 一言だけです。医療は必要だと思っています。一方で、家族が疲弊するのは、日中の混乱ではなくて、夜間の混乱なんです。夜間を、介護含めて、これからの介護保険制度でどう支えていくのかというところを議論をしていかないと、24時間の生活を支えるということは非常に難しいと思っているんです。ただどこかにお預けすればいいという問題ではなくて、在宅生活をするために、どういうキーワードを持ちながら在宅で支えていくかというのを本気になって考えていかないといけない。本当に大変なときに、医療も、入口の部分を含めてですが、かかわっていただくことで、本人に対しても、家族に対しても、大きな負担なく日常生活が送れるんではないかと思っているんです。夜の介護が大変で家族は疲弊してしまう。そういう状況があって、恐らくこれからいろんな御報告がされるんでしょうけれども、家族がストレスが大きくなることによって、がん傾向が多くなっているんではないかということもこれから報告されると思いますけれども、そういう状況を少しでも改善していく必要はあるだろう。介護保険は本人のためのものではありますけれども、家族をもきちんと支援していくことが必要なので、医療と介護、福祉全般で支え合っていく必要があるだろうと思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 三上構成員、お願いします。

○三上構成員 今、柴田構成員がおっしゃったように、介護とのかかわりは非常に大切だと思います。しかし、介護保険はもともと介護の社会化ということで、自宅で家族が見るのではなく、周りの人たちが支援をするというものです。ですので、夜間の支援については、在宅で見るという発想ではなく、介護保険の施設も含めた全てのサービスを利用するという形が望ましいと考えます。「基本的な考え方」に、もう少し介護とのかかわりを重視するような文言を加えていただけないかと思います。特に5番の「認知症を地域で受け入れていくためのシステムづくり」に、もう少し介護というニュアンスを強く書き入れていただければと思います。今、介護保険関係の社会保障審議会の中でも24時間の対応体制の問題はずっと出ておりますが、これをいわゆる訪問系で対応するとなると非常に大変だと考えます。今、柴田構成員は在宅で訪問系で24時間自宅で、家族のいる中で対応するという話を進めておられるのかもしれませんが、これは非常に難しく、本来はショートステイのような、レスパイトが非常に簡単に使えるようなシステムをつくらない限り、なかなか在宅では対応できないのではないかと思っています。社会・援護局から介護保険関係部局に対して、働きかけていただくとありがたいと思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 西田構成員、お願いします。

○西田構成員 今、たくさん議論出てきていますけれども、クリティカルパスというのは、今あるものをどうつなぐかというイメージだと思うんですけれども、つないでも、今、なくて困っているというものが非常に多くあって、今、出てきているように、介護と医療が連携するにしても、介護に足りないものをどういうふうに強化するのか、医療で足りないものをどう強化するのか、その上でどう連携するのかということも考えていかないと、現状のものをそのままつないでいくということの限界も認識しなければいけないなと思いました。
 あと、朝田先生からも早期の診断と支援というお話がありましたけれども、三根先生もおっしゃっておられたように、精神科の治療が生活支援そのものであるということもありますし、早期の時点から生活支援、家族支援、それから、精神科の治療が一体となって、家族と当事者の方に届くような介護の仕組みと医療の仕組みを踏み込んで考えていかないといけないんではないかと思いました。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 栗林構成員、どうぞ。

○栗林構成員 また話を戻してしまうかもしれないんですけれども、24時間体制というところでの話になるんですが、小規模多機能というところが結構さっきの調査の中に出てきているんですが、小規模多機能というところの使い勝手は今後考えていく必要があるかもしれませんが、これに関しましては、施設が持っているショートステイというとらえ方ではなくて、かなり柔軟的に、いつでも使えるような仕組みになっているわけなんです。ただ、そこには、誰でもというよりも、登録制というシステムがありますから、その分野に関しましては、もしかすると、多少のところであれば、登録制にかかわらず、柔軟に対応するというような、持ち出し的な要素があるかなと思っています。それはまだ一部の小規模多機能がやっている内容かもしれませんが、かなり体力をもってやろうとしているところがあるかもしれません。それを全体に広げていくということを、介護をやっている側は夢として持っております。24時間訪問もできるし、夜もお預かりするシステムは現に介護の場にあるということをまずもってお伝えしたいと思っております。
 併せまして、早期の考え方なんですけれども、これは長野構成員もおっしゃっているんですが、私はやはり相談支援体制というものは従来あるものを大事にしてほしいと思っております。介護が必要になってから利用するということではなくて、介護が必要になる前からかかわっている地域のフォーマルな機関もあるわけです。機能していないと言われると辛いんですけれども、そこには市町村の社会福祉協議会もございます。それから、在宅介護支援センターもございます。それから、包括支援センターもございます。それらが中心となってやっております認知症のサポーターもおります。このサポーターの方々が機能しているところは、早期の段階からかかわっているんです。ある日突然に認知症の方とかかわるんではなくて、最初の段階からかかわっていると、地域に受け入れていただくことができます。
 ですから、私たちが言いたいのは、早い段階から地域で見えるような関係をつくっていく。私たちが在宅で込もっている方々にある日突然かかわることではなくて、私たちがどれだけ相談機能を発揮して、その方々と顔をつないでいくかということをやっているところも評価しつつ、その方々が恐らくは医療の方へとつないでいく機関になるんだなと思います。コメディカルのスタッフになるような力量をつけたいというのが我々相談機関を持っている人間の考えでもあるということを言わせてもらいます。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 大体、予定された時間になりましたが、三上構成員。

○三上構成員 今、小規模多機能型居宅介護の話が出ましたので、少しお話ししたいのですが、小規模多機能型居宅介護がなかなか広がっていかないという現状がございます。その理由として、地域密着型であるために小規模がいいというお話だったのですが、小規模であるがゆえに、まだまだ機能が少ないことや、医療が提供できないことがあげられます。使い勝手はいいかもしれませんが、機能としてはなかなか難しいものがあるかと思います。
 私が今、申し上げていますのは、施設側のショートステイは、予定ショートといって、予定入所しかできないものです。ですので、これを緊急的にショートステイが利用できるよう柔軟に運用することができれば、小規模多機能型居宅介護に頼らなくても、比較的医療もあり、いつでも入れるもの、いつでも入院入所できるものになると考え、この実現のために、今、各種審議会等の場で意見しているところです。小規模多機能型居宅介護もいいわけですけれども、基本的には小規模であるということで、地域密着型であっても、機能的にはまだまだ少ないところがあり、そのために広がっていかないという現状があるということでございます。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 長野構成員。

○長野構成員 小規模多機能を地域で支える話がやっとできているので、済みません、一言だけ。小規模多機能は私たちも運営していて、実は、絶対退院不可能と思っていた人が在宅にランディングしていく使い方ができることもわかってきています。精神科病床をダウンサイジングしながら、そこの中の看護師が認知症のことをひたすら学んで地域に出て、小規模多機能で夜間の見守りから、急に預かるのからしながら、保護室やむなしとずっと思っていた方を、そこの小規模多機能にお連れして、家族も、在宅支援も本当に疲弊して精神科を選ばれた方だったんですけれども、実は今、週に何回か泊まりに帰られるようになりました。本当にずっと叫ばれ続けの方なんですけれども、それでもランディングということができてきて、方法論として、断片的ですけれども、小規模多機能、ショートステイも、ありとあらゆる資源の使い方は、これからもっと成熟されていく可能性があるだろうと思うし、その中の小規模多機能というのはものすごく大事なものであるということを発言させてもらいます。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 では、三上構成員。

○三上構成員 今、誤解されたみたいなので。小規模多機能型居宅介護はだめとは言っていません。小規模多機能型居宅介護で非常に成功しているのは、施設等をバックに併設しているところです。ですから、長野構成員のところのように、いろいろと持っておられるところについて、小規模多機能型居宅介護は非常に上手くいくのですが、単独型がなかなか難しい現状があるということを申し上げただけでございます。

○福田精神・障害保健課長 柴田構成員。

○柴田構成員 NPO法人として、小規模多機能単独で行っている事業者ですので、一言だけ言わせていただきたいと思います。地域にあるからこそ、地域の色がわかるんですね。そして地域が困っていることがわかるんですね。そういうことがわかれば、医療者も協力をしてくれるんです。そういう意味では、経営的には非常に厳しいですけれども、地域にあることによる強みというのは、恐らく他のサービスにはない強みがあるんではないかと思っているんです。いつでも対応できる。そして今、行政の方で考えているのは、緊急対応ができないかというお話もやはりあります。ですから、そういう意味では、恐らくバックに病院を持っているところ、大きなところと比較しても、そんなに劣らない。もしかしたら、それ以上の力を発揮できるのではないかと思っていますので、一言言わせていただきました。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。

○渕野構成員 最後に1つだけ。

○福田精神・障害保健課長 では、大分からおいでになっていらっしゃるので。

○渕野構成員 済みません、最後の一言、言わせてください。「基本的な考え方」の1のところですが、やはりどうも気になります。「ご本人の思いを重視し、残された力を最大限に生かしていけるような支援をする。」というのは当たり前のことです。認知症に限らず、誰も病気にもなりたくないし、病気になったからといって、病院にも入院したくない。高齢者になっても、施設などに誰も行きたいなどと思わないです。はっきり言ってサービスなどを受けたくはないんで、本来、家で見られれば一番いいと思うんです。昔のスタイルがどうかわかりませんけれども。だけれども、それこそ仕方なくという言葉を使うんでしょうか。だから、この文言というのは非常に基本的なことなので、敢えて、いわゆる認知症と精神科医療に関する議論のとりまとめの1番に持ってくるのに適しているかどうかということをもう一度考えなければいけないなと思いました。私としては、この言葉は基本ですので、ここに敢えて挙げなくてもいいなという意見と、もしどうしてもということであれば、8番目ぐらいでもいいのかななどと勝手に考えております。これは御意見ありましょうけれども、よろしくお願いします。

○福田精神・障害保健課長 1分くらいで。

○野村構成員 どうしても、人が人をお世話するということは、これがなかったら、どんなにおかしい方向だって行きかねないんです。私は、やはりこれは置いておいた方がいいと思います。今後、絶対間違えないように。
 以上です。

○広田構成員 そう、そうね。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 今日は大変にいろいろな御意見をいただきまして、それを踏まえて、本文の方も含めて、なるべく早く準備をして、今日、言い足りなかったことも含めまして、やりとりをなるべく事前にさせていただいて、その上でまたこの場で御議論をさせていただければと思っております。
 では、次回の日程等につきまして、事務局からお話をお願いします。

○本後課長補佐 次回の開催の日時につきましては、構成員の皆様に日程調整の上で、改めて御連絡をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。課長からも話がありましたが、引き続きとりまとめに向けた御議論をいただければと思っております。
 なお、本検討チームといたしましては、5月、6月に議論をしていただいていました第1ラウンドがございまして、そのメンバーの方々に、来週25日にお集まりをいただきまして、認知症に関する、この第2ラウンドの皆様で御議論をしていただいた内容を、第1ラウンドの皆様に御報告するとともに、保護者制度等について御議論いただくという予定になっています。これとは別動隊でまた議論いただくことになっております。本日の第2ラウンドの認知症の議論のみ御参加いただいている構成員の皆様には、25日は出席いただく必要はございません。
 以上でございます。

○福田精神・障害保健課長 時間の関係もありますので、以上をもちまして本チームの検討を閉めたいと思います。お忙しいところ、どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

社会・援護局障害保健福祉部
精神・障害保健課企画法令係

電話: 03-5253-1111(3055)

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