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2010年9月16日 第7回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム議事録

社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課

○日時

平成22年9月16日(木) 18:00〜20:00


○場所

厚生労働省 省議室(9階)


○出席者

阿式構成員、岡崎構成員、河岸構成員、河崎構成員、栗林構成員、柴田構成員、
長野構成員、西田構成員、野村構成員、東構成員、広田構成員、松浦構成員、
松本構成員、三上構成員、三根構成員

○議事

○福田精神・障害保健課長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第7回「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」を開催いたします。
 本日も、構成員の皆様方におかれましては、大変御多忙中のところお集まりいただきまして誠にありがとうございます。
 前回も申し上げましたが、念のため再度申し上げますが、本検討チームは公開であります。検討チームでの審議内容は厚生労働省のホームページに議事録として掲載される予定です。
 また、構成員から御提出の資料につきましても、同様に資料としてホームページに掲載をされる予定でございますので、あらかじめ御了解くださいますようお願いいたします。
 また、本日は朝田構成員、野澤構成員、渕野構成員から御欠席の御連絡をいただいております。
 それでは、早速ですが、議事に入らせていただきます。
 議題の(1)は「構成員からのヒアリング」ということでございます。本日は、前回事務局より御案内させていただきました三上構成員、阿式構成員、栗林構成員、柴田構成員、東構成員、松浦構成員からのヒアリングを実施したいと思います。6名の構成員の皆様方には続けてヒアリングを実施後、質疑等の時間を設けたいと思います。
 なお、限られた時間内で6名の方々からヒアリングを実施いたしますので、お1人15分程度を目安にヒアリングをお願いいたしたいと思います。
 それでは、早速ですけれども、三上構成員からよろしくお願いいたします。

○三上構成員 日本医師会の三上でございます。日本医師会としての意見を述べさせていただきます。
 日本医師会といたしましては、以前から、今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会におきまして、認知症に対しての精神科病床の活用等について意見を申し上げてまいりました。本日は、厚生労働省の資料等を基に意見を述べさせていただきます。
 2枚目を見ていただきたいと思います。これは今までに何度も示されておりますが、今後、高齢化が非常に進んでくるということと、その中で認知症、特に日常生活自立度2あるいは3以上の方が増えてくる。最終的には、日常生活自立度3以上が200万人を超えてくるという状況がございます。
 そのような中で、右側にありますように独居の方や老老世帯が増えてくる。1,000万人を超えてくるという状況がございます。家族介護力が全く期待できない状況で、このようなことが起こってくるということでございます。
 特に4にありますように、都市部において今後急速に高齢化が進むことがはっきりしております。すなわち、独居、あるいは老老世帯の増加につきましても、都市部において著明になってくるということであります。
 3枚目でございますが、現在、認知症への医療体制はこのようになっております。在宅、あるいは居住系の施設の中で認知症の高齢者の方が生活をされておりますが、それらを支える者として、かかりつけ医、あるいは地域包括支援センターのようなサービスがございます。かかりつけ医の機能といたしましては、認知症サポート医の援助を得ながら早期発見をし、専門医療機関に紹介をすることがあげられます。また、同時に日常的な身体疾患の診療を行い、その中でBPSDの症状が発現した場合には、早急に専門医療機関に紹介をすることとしております。BPSD、あるいは急性期の身体合併症の治療がすみましたら、在宅、あるいは居住系の施設に戻っていただくということでございます。
 急性期の身体合併症も同様でありますが、ここで特に問題になりますのは、慢性期の身体合併症の治療ということで、これらにつきましては専門医療機関、あるいは療養病床等を有する精神科以外の医療機関において長期の入院治療が必要でありまして、ここでは看取りにまで至っていくということでございます。
 4枚目をご覧ください。「精神病床から退院した認知症患者の退院後の行き先」です。死亡退院が131人とありますが、他院(精神科以外)への転入院が143人と非常に多くなっており、その次には介護老人保健施設ということであります。一方で、家族と同居、あるいは入院前に住んでいた自宅・APなどでの一人暮らしを合わせましても100人程度ということで、全体の20%に満たないということでございます。
 5枚目をご覧ください。第5回の本検討チームにて提出された資料でありますが、「認知症による精神病床入院患者の退院可能性と理由」です。39.3%が状態の改善が見込まれず、居住先・支援を整えても近い将来(6カ月以内)の退院の可能性はないと言われております。その主な理由としては、セルフケア能力の問題が50.7%を占めており、この部分に関しては介護の問題を解決すれば退院が可能になることも考えられます。しかし、それ以外の迷惑行為を起こす可能性や重度の陽性症状(幻覚・妄想)、他害行為の危険性等につきましては、改善することは難しいと思われます。
 大きな問題は3の50.5%、状態の改善が見込まれるので、居住先・支援が整えば近い将来(6カ月以内)には退院が可能になるという部分であります。
 6枚目をご覧ください。ここで示されておりますとおり、退院できると仮定した場合、適切と考えられる居住の場としては、家族と同居が15.6%にしかすぎず、多くは介護老人保健施設や介護老人福祉施設といったところであり、合わせて60%近くを占めているということでございます。
 7枚目です。「退院できると仮定した場合の家族等からの支援」ですが、3の50.9%のうち支援が得られないものが30.5%ある。実際に家族とともに暮らしていけると考えられるのは下の2つでありますが、ほぼ毎日のADL、IADLの支援、あるいは必要であれば24時間を通じてのADL、IADLの支援や見守りについては、合わせてもわずか15%程度しかないということから、条件が整うことは非常に難しく、ハードルの高いことであることがわかります。
 次の8枚目をご覧ください。現在、精神病床等からの退院先としては、特別養護老人ホームが多い。介護老人保健施設への移行も多いわけですが、特別養護老人ホームへの入所待ちの状況は42万人を超えると言われておりますが、うち在宅でない方、病床等からですけれども、22万人を超える方がいらっしゃるということが出ております。
 9枚目は精神科病院等からの退院患者の受け入れ先です。受け入れができなかったことがあると答えたのは介護老人保健施設が56.6%と圧倒的に多かったということであります。
 下の棒グラフにその理由が示してありますが、当然、精神症状への対応が不安であるとか、他の入所者とのトラブルを生む不安があるということですが、介護老人保健施設については、介護報酬で必要な薬代等が賄えない、精神科医のバックアップがないとの理由もあげられております。また、認知症グループホームでは、満員であったために受け入れることができないことが大きな理由となっております。
 次に10枚目ですが、「施設への受け入れが難しい対象者像」です。当然、共同生活上の支障、あるいは他の入所者への暴力、スタッフへの暴力、経管栄養での栄養摂取等が多いわけでありますが、特に介護老人保健施設では、他科受診の機会・服薬が多いことが62%を占めておりますことから、医療の提供が大きなハードルになっていると思われます。
 そこで、我々が認知症を地域で支えていく上でどのような事業を行っているかと申し上げますと、11枚目にありますように認知症サポート医養成研修事業、これは認知症にかかる地域医療体制構築の中核的な役割を担う認知症サポート医の養成ということで、平成17年度から20年度の間に871人、現在ではもう1,000人を超えておりますが、認知症サポート医を養成しております。
 また、認知症サポート医が中心となり、かかりつけ医認知症対応力向上研修事業を行っておりまして、これは地域のかかりつけ医に対し、認知症に関する知識・技術や、本人や家族支援のための地域資源との連携等について研修を行うものであり、平成18年度には6,927人、19年度には7,672人が研修を修了されております。
 12枚目をご覧ください。かかりつけ医・サポート医が参画した地域における認知症高齢者支援体制の系図ですが、かかりつけ医は早期段階での発見・気づき、専門医療機関への受診誘導、一般患者として日常的な身体疾患対応、健康管理、家族の介護負担、不安への理解、地域の認知症介護サービス諸機関との連携等について、認知症サポート医との連携、あるいは相談を行いながら、速やかに専門医療機関との連携も行えるようにし、ケアマネージャー、介護職等との連携も行っている状態でございます。
 13枚目をご覧ください。認知症サポート医に関しまして、各県医師会より意見がございましたので、ここではそのうち3つを紹介いたします。
 1つは、認知症については医療よりも介護の比重が大きく、家族の支援も含め、多職種の連携がいかに円滑になされるかが最大のポイントであるため、かかりつけ医がより積極的に連携していく姿勢が望まれる。これは、まだ積極的でないという意見でございます。
 次の意見ですが、認知症サポート医の養成、かかりつけ医の認知症対応力向上のための研修会を行っているが、それ以上は進んでいない。高齢者の認知症は急増しているが、専門医療機関での診療の予約期間は長く、サポート医の活用も少ない現状であるということ。
 3つ目の意見ですが、国は認知症について医療から介護への切れ目のないサービスを提供するため認知症疾患医療センター等を介したネットワークの整備を進めているが、地域ではまだ整備が図られていない。全国で150か所つくると言われているのが、まだ82か所ということでございますけれども、まだまだ進んでいないということ。また、地域において「認知症サポート医養成研修」や「かかりつけ医認知症対応力向上研修」が実施されているが、関心度は低いということで、これは認知症サポート医の評価が十分されていないことに非常に大きな問題があるのではないでしょうか。我々は従来、地域包括支援センター等に、非常勤でも構わないので認知症サポート医の人件費等について、予算を組んでいただきたいと申し上げているところであります。
 14枚目に、精神病床の認知症入院患者の病棟種類別とあります。ここでは、認知症疾患治療病棟と精神一般病棟が多くを占めており、特に精神一般病棟には身体合併症の方が多く入っておられるのではないかと考えられます。
 次に15枚目です。これは要介護(要支援)認定者(第1号被保険者)における認知症高齢者の将来推計でありますが、日精協の調査によりますと、このうちBPSDは4%と言われておりまして、2015年には約10万人の方がBPSDであるとの推計であります。
 次に16枚目ですけれども、「認知症患者に提供するべき医療」ということで、認知症にはどのような医療が必要であるか示されております。特に入院医療についてみますと、「周辺症状/身体合併症の入院対応機能(救急医療や終末期医療を含む)」ということで、生活習慣病などの一般的な身体疾患に対する入院治療も当然必要ですし、精神症状、BPSDに対する入院も当然必要となってまいります。更に、終末期医療についても入院医療が考えられるわけでございます。
 次に17枚目ですが、「認知症による精神病床への入院患者の身体合併症、ADL障害の状況」です。右側にGAFと書いてありますが、GAF尺度につきましては、参考といたしまして26枚目、27枚目に示しております。GAF51以上の方につきましては入院治療が必要でないかもしれない、退院できるかもしれないとのことであり、n=499ということで、全体の2割程度かと思います。50以下の方につきましては、27枚目にありますように、重大な症状として、自殺の考え、強迫的儀式がひどいですとか、または、社会的、職業的、学校の機能において重大な障害があるとのことで、精神症状等の問題で入院が必要な場合がございます。
 そして、全体では、特別な管理、入院治療が適当な程度の身体合併症の方が25%おられる。かつ、身体合併症については外来通院が適当な程度という方が40.9%いらっしゃるということであり、これら2つとGAF50以下の方々は入院が必要だと考えられ、入院が必要でない方は、身体合併症のない34.2%のうち2割程度ということで全体の7%程度ではないかと考えております。
 次に、「症状性を含む器質性精神障害(主に認知症)の入院患者における身体合併症の有無」につきましては、特別な管理を要する方が約25%いらっしゃいますけれども、多くは循環器疾患あるいは内分泌・代謝疾患とのことであり、やはり慢性的な疾患が多いとのことでございます。
 次に、19枚目をご覧ください。診療報酬の改定について記しておりますが、平成20年度診療報酬改定において、身体合併症に対する手厚い医療への評価として、精神科身体合併症管理加算が設けられました。治療開始早期の7日間ということで、急性期の疾患への治療を想定したものでございます。10対1、15対1の精神病棟入院基本料を算定している場合等に評価をされたわけですが、平成22年度には更に評価をされまして、20枚目にありますように、1日につき350点という評価となりましたし、13対1の入院基本料を算定している病棟についても評価されることとなりました。
 ただし、21枚目にありますように、13対1入院基本料として高い評価がなされましたが、ここでは重症者(GAFスコア30以下又は身体合併症患者)の割合が4割以上という施設基準がついてきておりますし、平均在院日数が80日以内ということであります。また、どのような身体合併症が対象かといいますと、呼吸器疾患、心疾患、特に3、4度の心不全、あるいは手術、介達牽引を必要とする骨折でありますとか、インスリン投与の糖尿病などの重篤な内分泌代謝疾患、重篤な栄養障害、意識障害、全身感染症、急性腹症など、あるいは透析導入時の患者さん等が示されておりますが、主に急性期の疾患でございます。認知症への対応として、慢性期の身体合併症をもつ患者さんへの治療について評価がなされていないことが一つの大きな問題だと思います。
 22枚目は平成21年5月に開催されました、今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会で提出されました認知症についての課題と検討の方向でございます。「現状と課題」ということで、認知症に対する専門医療について求められている機能は、かかりつけ医からの紹介等を受け、早期に鑑別診断・確定診断を行うこと、BPSDに対する適切な医療を提供すること、急性期の重篤な身体合併症に対する適切な対応を行うことであり、認知症患者は、急性期・慢性期の身体合併症を有する頻度が高いが、医療機関等において対応するための機能が十分でないため、今後必要だということが示されております。
 23枚目ですが、どのようなことを検討するかといいますと今、申し上げましたとおり、BPSDや急性期の身体合併症等への対応を含め、認知症患者に対する専門医療を提供できる体制の確保・普及を図ること、認知症疾患医療センターの機能の拡充を図るとともに、整備を推進すること等が示されております。
 24枚目に「入院・入所の場」について示されておりますが、「現状と課題」としては、現在、認知症患者の有病率やBPSDの発生頻度等について調査が進められていること、認知症病棟をはじめとする精神病床において、認知症に対する専門的な医療機能を発揮するには、人員配置や身体合併症に対する機能等が十分でないとの指摘があることが示されております。
 また、認知症患者の入院は、専門的な医療を必要としない状態でも継続が必要な場合があるため、長期化することがあるということ。それから、慢性期の身体合併症の患者については、病状に応じて、療養病床や介護老人保健施設(介護療養型を含む)等において対応するものと考えられるが、そのための機能や、実際に受け入れられる施設が十分でないとの指摘があるとのことであります。
 25枚目にありますように、今後必要なものとして、認知症病棟等の体制の充実、身体合併症に対応する機能の確保が示されており、更にここでは慢性期の身体合併症については、認知症患者に対応する精神科病院においても、身体合併症への一層の対応を行うことが必要ではないかと提言しております。
 また、認知症と身体合併症を有する者、特に慢性期の身体合併症を有する者の終末期の入院・入所の場について、どう考えるかと提案したわけでございます。
 急性期の身体合併症については前回から様々な議論がなされておりますが、私からは特に長期にわたる慢性期の身体合併症の対応について、今後御配慮いただきたいと申し上げたいと思います。以上です。

○福田精神・障害保健課長 どうもありがとうございました。
 続きまして阿式構成員、お願いいたします。

○阿式構成員 すみませんが、発表の前にお断りをしたいのですけれども、私は今日は老人福祉施設の立場でお話をするのですが、特別養護老人ホームを今年の1月に設立したばかりで、私自身もまだ十分に福祉のことが理解できていない部分もありますし、職員も今、一生懸命頑張っている最中ですので、あまり皆さんに意味のあるようなことが発表できるかどうか、すごく不安には思っていますけれども、現状を報告させていただきます。
 1番は「ユニット型特別養護老人ホーム」で29床なんですけれども、そこで行われている医療的支援です。医療処置として経管栄養、これも経管栄養はすぐには始められなかったんですけれども、胃瘻を先に始めて、それに慣れてきてまた教育をしながら今、経管栄養を始めているところです。それからバルーンカテーテルの留置、吸引、これも介護さんができるように、介護さんには口腔内だけの吸引の実施をずっと教育をしていますし、看護師がいるときには看護師がしています。
 インシュリンの注射は日に3回、または点滴、浣腸、摘便、そういった医療処置は施設の中で行っています。
 「医療機関との連携」ですけれども、精神科病院が隣にありまして、認知症の外来に通院もしていますし、パーキンソンの方がおられますので、その方は神経科の外来に行かれています。精神科医によって、施設での療養指導というものが月に2回あります。もともと私がいた病院でもありますので、何か困ったことがあればいつでも相談できるし対応ができるので、認知症の方に入所していただいても不安は少ないかと思っています。
 内科クリニックの医師は嘱託医として週に2回、回診に来てもらっています。それで、必要時には電話連絡体制はとっています。
 あとは歯科、眼科、整形外科、そういう方は近隣のそれぞれの外来の受診を看護師が付き添いで行っています。
 緊急時には近くの総合病院への入院も、今のところずっと受けていただいています。
 精神的な理由で食事が食べられないとか、軽い肺炎が起こったとか、そういうときには隣の精神科の身体合併症病棟へ入院をして、短期間で施設の方に帰ってくるという状況です。
 対応できる認知症の方の症状としては、今は精神科の認知症の病棟から6人くらい入所されているんですけれども、徘徊とか不眠とか幻覚、妄想とかがある方もおられるのですが、一人ひとりが何か起こったときに皆で考えながら、施設全体で対応していこうとしています。
 一番対応困難な認知症の症状、状況というのは先ほどからも言われていますけれども、やはり身体合併症の方は施設ですので医師がいつもおりませんので、そういう意味では医療的なことが必要な方はちょっと難しいかなというのと、介護保険の基準もありまして身体拘束は禁止になりますから、いろいろな身体拘束をしないといけないような人はなかなか難しいんですけれども、でも、なるべくそういう方も施設の中では身体拘束をしないように全部外して今やっています。
 必要となる体制ですけれども、まだ始めたばかりでどうかわかりませんが、1ユニット10名の入所者の方を5名の介護職員がやっていますので、あまり余裕はありません。
 次に「小規模多機能居宅介護事業所」も一緒にやっていますので、そこは今のところ契約が20人で、15名の方が認知症の方です。一人暮らしの認知症の方も4人、御夫婦の方も1人おられます。小規模は今まで重度認知症のデイサービスを使っておられた方は、やはり時間的にも融通が利くし、いざというときには泊まりもできるし、訪問もできるということで、小規模の方に変わってこられた人が多いということで、認知症の方も随分多いです。
 小規模では通院の介助も行っていますし、吸引、摘便、浣腸、胃瘻、褥瘡の処置、ここにも看護婦を置いておりますので、一般的な処置はできます。
 「医療機関との連携」も、利用者の主治医との連携をとっております。
 「対応できる認知症の方」ですが、認知症の方は基本的には対応できると思っています。
 あとは、一人暮らしの人でもお金の管理ができない日もあったり、今まで生保でもらったお金もすぐ使ってしまって電気も止められたり、食事も食べないでおられたような方が入院された後、紹介されて来られて週4日通いで、毎食配食サービスをしていますので、朝は一番に迎えに行って来て朝食、昼食を食べていただいて、夕食は配食をしている。職員の方と協力をして、この人も一人暮らしですけれども、今、通っておられます。
 女性の方も、排泄の始末ができないということで、一人暮らしで失禁状態で、最初のうちは本当に息ができないような状況の中で少しずつ小規模の方、通いの方にお誘いをして毎日お風呂に入っていただいて、洗濯機も壊れていたので洗濯物も全部持って帰ってこちらで洗って、今は週6日の通所で訪問サービスを毎日して、夜間はちょっと行けていないので、朝行ったら必ずおしめを替えて着替えをする。そういう中で、やはり男性は対応できない女性の方がたくさんおられるので、そういう意味では少し問題になっているところもあります。
 認知症の症状で、やはり小規模でもちょっと難しいなというふうな方は利用者への暴言・暴力、最初は会っても特に何もしないんですけれども、普通の関わりでそういうものが今はだんだんなくなってきています。
 夜間も徘徊がすごく激しくて、在宅で見守りがだんだん困難になってこられている人がいるんですけれども、そういう方は今、泊まりがだんだん増えてきているような状況です。
 それで、「地域連携」ですけれども、これは地域密着型の特養なので運営推進会議というものを地域の方と一緒にしています。
 あとは「地域交流」で、地域の社会福祉協議会主催の「福祉の勉強会」とか、愛育委員さん主催の「勉強会」とか、そういうものは施設で場所の提供と、簡単な介護の方法とかの講師をさせていただいています。それと、見学も一緒にしています。見学はどうかと思われるんですけれども、やはり地域密着のよさは生活圏の中に施設があるということで、お互いにこちらからも地域に出掛けて行くことも多くなると思うので、今、地域の人は自分に介護が必要になったら家にいたいけれども、やはり施設に行くしかないなというふうな意見も多い中で、施設もいろいろな機会をとらえて交流を図って、行ってもいいかなと言ってもらえるような施設にしていきたいと考えています。
 3番目の「地域連携会議」ですけれども、これは精神科病院の中で地域と輪をつくろうというふうな形でちくわの会というふうに名付けて、前回も言いましたように「石井元気塾」をやっています。これも精神科の病院としてうちが何ができるかということを考えて、認知症の知識と理解を深めるという一貫したテーマでいろいろなことをずっとやっています。
 それから、「今後」です。今は小地域ケア会議の開催に向けてというので、地域で暮らす高齢者を地域全体で支える仕組みと、岡山県も軽度で認知症の方のサポートがなかなかできていないということもあって、今は地域の中ではボランティアさんがサロンを開いたり、いろいろなセンターの人が認知症のサポーターをつくってあげてばらばらで、一生懸命はやっているんですけれども、それをつないで地域の課題について住民の主催で話し合う。その中にやはり専門職とか行政とか、そういう中で連携をしながら地域全体で話し合う機会をもって、そこに専門職も一緒に入ったり、それぞれ連携をしながら岡山市の福祉のまちづくりということで、小地域ケアを大きな地域ケアに結び付けて、市のそういうケアのシステムを今つくっていこう。そういう中で、やはり地域の住民の方が今、私が住んでいるところは高齢者がすごく多くて民生委員さんが20人いるんですけれども、見守りが必要な人が320人くらいいて、民生委員さんが1人で16人くらい見守りをしないといけない。そういうときにはなかなかできないので、皆を集めて皆で話をして、それで困難事例は専門職がまたそれを持って帰って検討して皆で考える。そうすることによって早期発見もできていくし、入院も全員が全員しなくても済むのではないかと今は考えて、そういうものに参加がこれからしていけたらいいなと思っています。
 地域の力を付けるという意味で、やはり住民と皆で考えながら一つの大きな輪をつくっていくということがすごくいいんじゃないかと思っています。
 精神科病院に長いこといたので、看護婦の経験からやはり前回の報告どおり、認知症の方の進行の経過の中では本当に施設でしかみられない症状の方がたくさんおられるし、その中で認知症だけではなくて身体合併症も持って、治療も必要な人がたくさんおられます。そういう中で、一般病院ではやはり付き添いがつかないとできないんだけれども、だからお願いしますと言って精神科の中で来られると付き添いもなし、そういう方もみながら皆をみていく体制をとっていくために、20対1では絶対やっていけなくて最低でも15対1くらいでやっていっていました。そこの辺りを十分検討していただきたいと思います。
 それから、今でも病院に残っている人は男性の方が多くて、暴力があるとか、大声があるとか、怒ったら何をするかわからない。施設側とか、グループホームとか、そういうところでは夜勤が1人ですので、何か起こったときに怖いからやはり受けられないという方がたくさんおられるんですけれども、そういう方が精神科の中に残っておられます。やはり帰れるときに帰れないで、家に帰れないから施設に申し込むんですけれども、うちの現状では29床ですので満床で今は150人くらいの待機があります。受けてあげたくても施設に入れない状況というものもあって、本当に精神科の中で生活をしている人を何とかどこかで受けられる施設があればいいなといつも思っています。
 それから、一番下はあまり関係ないんですけれども、「認知症の理解」ということで、ずっと認知症に関わる多職種で「抄読会」を始めています。まだ2冊目なんですけれども、認知症について月に1回でも皆と話をすることで理解も深まっていきますし、そういう機会も継続することはすごく必要かと思っています。どうもありがとうございました。

○福田精神・障害保健課長 どうもありがとうございました。
 続いて、栗林構成員お願いいたします。

○栗林構成員 秋田の雄勝福祉会というところの栗林と申します。どうかよろしくお願いいたします。
 今の阿式構成員さんの言ってくださった事柄というのが、一般的な特養の現状ではないかと思いながら、私のところもそういうふうに評価していただければうれしいかと思っております。
 資料といたしまして用意したものと、求められたヒアリングの福祉、介護に関する事項と大分ギャップがあったものですから、冒頭に口頭でちょっとお伝えできればいいかと思っております。
 認知症の利用者の方々への対応についてということで、いただいた資料の方には5つの点があったわけですけれども、その5つの課題、質問に対しまして、こちらの方では医療的支援ですとか福祉的支援というふうな今、質問事項にあるようなこちらが答えていかなければならない事項については阿式構成員がおっしゃったような内容とほぼ同じような医療的な支援であるというふうに解釈してほしいということでございます。
 医療機関との連携の状況につきましては、施設の方は嘱託医というものがいますけれども、こちらは内科医専門でございます。地域の現状を見ましても、精神科医の方に診断をしてもらうような認知症の方々というのは、周辺症状が激しくなってから診断を受けに行くのが現状ではないかと思っております。そこら辺が我々の方のちょっと弱いところかなと。地域にそういう医療が乏しいと言えば乏しいのかもしれません。
 ただ、多少の認知症の方々はそういう認知症というレッテルではなくて、地域で暮らしていけるんだというふうな意味合いを込めて対応している。関わっていっているというような雰囲気でもあるというところを、是非ともおわかりいただければと思ってございます。
 対応できる認知症の方の症状、状況というふうなことを言われているわけですけれども、俗に言うところのMというところについては、やれますと自信を持って言えるような状況ではありません。しかしながら、やれないのかと言われますと、そういうふうな方々については対応することを前提としまして、関わって、そしてそこで自分たちのできないところがあればというふうなところの対応、そのときのバックアップとして精神科医さんというものの存在が非常に大きくなるだろうというふうにとらえつつ、まずは関わりというところを大事にしております。
 対応する場合に必要となる人員ということでございますけれども、私の場合は従来の特養というふうな配置になっておりますので、そこに対する介護職員を合わせた配置が3対1という状況でございますが、到底3対1という状況ではできないので、2対1というふうな配置をもって自分たちの方でやらせてもらっています。もちろん、入ってくる収入に対して職員を配置するということは、他のランニングコストを抑えて人件費に充てていくというふうなことが求められてはきます。
 医療の役割ということに対しましてやはり思うのは、できるだけ地域で暮らさせてほしい。急性期というところには、やはりお医者さんの存在が重要であろう。バックアップをしてほしい。足りないものは、出向いてくださるというふうな支援があれば大変うれしいと思ってございます。その出向くというところは取り分け生活の場面に出向いてくださいまして、「生活の処方箋」という言葉が伝わるかどうかわかりませんけれども、「生活の処方箋」を書いてくださるようなお医者さんが存在してくれたらうれしいということを思ってございます。
 それでは、用意してきました私の方の資料に若干触れさせていただきます。話が長くなりましたら、ピッと押していただければ大変助かります。
 秋田県にあります湯沢市の雄勝福祉会と申します。これは施設の中のマップですが、楽しいような生活を描けたらいいなということを思いまして、ここには倒れているイラストですとか、荷物をまとめておうちに帰ろうとする方のイラストなどを取り入れているわけですけれども、いろいろな場面があるんだということをイラストに落とし込んでおります。職員が頭を抱えて悩んでいる様子、利用者が年を聞かれて「10歳」と言っている姿、そういうものがここに描かれてございます。
 そういうふうな場面をこのイラストに取り入れながら今、思っていることは地域、それから施設、互いに学び合う視点が大事じゃないかと思っております。在宅環境を施設に持ってこよう。それから、施設機能はできるだけ外に持っていこう。そういうふうなことから事業を展開してまいりました。
 次のページには、「危険なくくりかたかもしれませんが」ということが書いてございます。昭和38年ごろと平成22年の今を比べながら、連帯感のあった時代と施設がなかった時代、それから今は施設は量的な整備を求められるというふうなことにありながら、今はそれが個人の課題として増えてくるんですけれども、連帯がなくなったということをここで見たかったと思ってございます。
 その下のところに関しましては、施設というところを思うときに2番目のポツのところに書かせてもらいましたけれども、本人不在の周辺の事情から、家族や地域の方々からあなたは施設に行きなさいと、本人が望まないまま施設というものができたんだなということをこの20年間、施設というものに携わって常に思ってきました。
 そこから思うのは、隔離収容的雰囲気からできるだけ地域に見えるモデルへと変換していきたいということを思いました。それは、社会、地域が受け入れてくださいまして、こういう方々が地域で暮らしていく時代がこれから来るんだよと。そういうふうなところと折り合いをつけてもらえるような、共に考えることができるような、そういう姿が見えるようなところをねらってやってまいりました。
 それで今、自分のところでは包括支援センターとの関わりを持つブランチ型の在宅介護支援センターというものをやっているのですが、この在宅介護支援センターで小地域の地域ケア会議というものを担わせてもらっています。その地域ケア会議には、地域のサービス事業をやっている方々が来るわけですけれども、そのサービス事業をやっている方々がお互いのサービスに対する総合評価ができるような仕組みができたらいいなというふうなねらいを持っています。特に見えないような事業になってしまうとうまくないものですから、そういうふうな小地域で展開する地域ケア会議というものを在宅介護支援センターが担うときには、そういう総合評価ができるようなシステムをつくりたいということを思いながらやっております。
 それと、最後のポツのところに「家族同士の励まし合い」ということを書かせてもらいましたが、家族の会というものは私どものところではない。それで思うのは、小規模多機能というものをやらせてもらっているのですが、小規模多機能に関わる家族の方々というのは非常に熱心でありまして、そういう方々が家族同士でもって情報を交換して、非常に励まされていくというようなことを思っているものですから、こういうふうな場面が必要だろうということを思いながら励まし合いということを書かせてもらいました。
 次のページでは、「生活の継続を目指すには」ということを書かせてもらいました。自分たちは介護保険の事業所であります。しかしながら、介護保険の事業所が介護保険の提供時間に目を向けるのではなくて、提供時間外に目を向けることの重要性が地域で生活を支えることだろうと思って書かせてもらいました。
 ここら辺については話をすると長くなるのですが、私たちが地域に出向くということはしょっちゅうあることなのですけれども、地域にしょっちゅう出向く事業所がその地域を見守る視点を持って展開することによってそういう土壌が地域に広がっていくのではないかということを思いながら書かせてもらった言葉であります。
 自意識過剰ということを言う方がいらっしゃるかもしれませんが、私の中ではそういう意識を持って今、悩んでいる方々の存在を知り、今日より明日がよいと言えるような地域をつくっていきたい。隣の人の姿が見えてくると、隣人がケアに参加する。隣の人がケアに参加して地域がケアに参加する。そういう仕組みをつくっていきたいというようなことで、個人のケースから地域というふうに広げていきたいということを常に思っております。
 そういうふうな意味合いから、「利用する力」、「サービスを作り出す力」、「分け合う力」の協働をつくり出していきたい。今、2つ目の小規模多機能というものを地域づくりの方々からの要望でもってつくるところですけれども、今はどういった小規模多機能がいいのかということの話し合いの最中です。それは、小規模多機能というものは登録制でございますけれども、まさにサービスを分け合う力というものが求められるのが小規模多機能ではないのかということを思いながら、そういう自治組織と一緒に仕組みづくりの方に挑戦していきたいということを考えております。
 今やっているのが、市が安心生活創造事業というものをやっているのですが、こういったところで制度の透き間にいる方々をどうやって救ったらいいのか。救うという言葉が上から目線であれば、自分たちができることはどうやったらいいのかというふうなことを少しでも考えていって地域をよくしていきたいと思っております。
 あとは、自分の所属する法人なりは違うんですけれども、平成園というところの紹介をそこに書かせてもらいました。元祖既存改修型のユニットというようなことも書かせてもらいながら、何も個室、それから決まった人数がユニットですよということではなくて、あくまでもそういう人と関わる気持ちをもってやろうとするところがユニットではないのかということを思いながら書かせてもらった言葉でございます。
 特に思うのは、365日の3食配食サービス、それから時々やっているんですけれども、会食サービス、それから地域に出向いてやっていく出前デイサービス、こういう出向くというふうなこと、それから取り分け頻度よく関わるというふうな姿勢、それには配食サービスのようなものが、取り分け認知症の方々は脱水、栄養が悪いとますますそれに拍車を掛けていくというようなことから、こういったものが重要ではないかというようなことを思いながら、施設の機能を外に持って行くということを考えてやらせてもらっています。
 あとは、小規模多機能型居宅介護事業所というふうなところを思ったり、その上に書いている言葉のところに、高齢者相互援助ホーム、夏山冬里支援ということが書いてありますが、うちの方は豪雪地帯です。夏は自宅で暮らす。だけど、独居で虚弱の方々は、冬はどうしても一人で暮らすことは孤独死ということが言われる方々について、それからIADLが低下している方々につきまして、そういう方々を孤独死から防ぐというようなことで冬は合宿生活をしようじゃないか。それがこの相互援助ホーム、夏山冬里支援というふうなことをやらせてもらっています。できるだけ地域で暮らすというようなことで、どの時期を私たちが支えることができるか。私たちという言葉は、あくまでも地域でというふうな意味でとらえてもらえるとうれしいです。サービス提供事業所が支えているというふうな視点では決してございません。自分たちの職員イコール全て地元というふうな体制で務めている人間でございます。自分の親戚も利用すれば、自分のじいちゃんばあちゃんも利用している。そういう格好でもって成り立っているのが、私たちの事業所であります。しからば、私たちそのものも地域住民であるというふうなとらえ方でいきたいと思っております。
 次のページには、私たちの施設観や介護観というものが変化したということを書かせてもらいました。その話をしていくと非常に長くなりますので、これをできれば好意的に読み取ってもらえれば大変うれしいと思います。ここに書かせてもらっているのは、誰のための施設であったのだろうか。今は量的な整備をねらう方々がいらっしゃるんですけれども、量的な拡大はうがった見方かもしれませんが、それは単なる職場づくりではないかという見方を私は持ってしまいます。
 ある意味では、ケアを内在化するというふうな量的な整備では職場になりつつある。ならば、ケアを外付けしながら住宅化するような下地を持って展開させてもらうことの方が、これからの福祉ではないか、これからの介護ではないかというふうなことを思いながら、そういう悩み事から生まれてきた介護観の変化をそこに書かせてもらいました。
 今は、小規模多機能というふうな言葉を思います。これは、ジャストオンタイムというか、ジャストインタイムというか、必要なときに届ける24時間のシステムができているんだというようなことを思いながら、こういうサービスが今後展開できるような事業がいっぱいあったらうれしいと思っております。24時間連続的にあるということを思ったときに、通い中心にという言葉があるのですが、将来は訪問中心に在宅で支えるというスタイルに持っていけたらうれしいという意味であります。
 下のところには「安心生活創造事業の取り組み」ということを書かせてもらいました。この分野につきましては、生活サポーターというものですとか、認知症のサポーターですとか、地域にいろいろなサポーターをつくっていければいいなと、それが地域の社会資源になってくるんだろうなと。そこにスーパーの職員がいたり、そこに金融機関の職員がいたりすることによりまして、ほんのちょっと認知症の方々が銀行に行くことによって、あるいは買い物をすることによって生じるトラブルが少なくなるだろうということを思っております。今、こういうふうなサポーターの養成ということを市が中心になってやっておりますし、それを私たちも後押しをするというようなパートナーシップでやっております。
 今の時代は昔と違って、相談事は本家や親戚に行くんだというふうなことから、支援センターというところが一般化されて、そこに行って情報を求めてくる。そこに安心があるんだろうと思います。私たちは、支援と結び付ける関係づくりを大事にしていきたいと思いながら、その支援センターなどがお医者さん方とのコメディカルスタッフの一員になって、私たちが必要ならば共通言語というものを学んでいかなければならないだろう。我々に欠けるのは、お医者さんとお話をすることができる共通言語というか、知識の足りなさだろうと思っておりますので、ここをもっと確立することによって地域で暮らすことができるとよろしいのではないかという思いで今はおります。
 そういう意味合いを込めながら、あとは在宅生活が継続できなかった過去例とか、これは地域に非常に御迷惑をかけながら、スーパーから万引きという言葉が適切かどうかわかりませんが、御本人は決してそういうふうなつもりはないんですけれども、トラブルを起こした結果、今、老健に入所している方です。
 2番目の事例は、老老の姉妹で認知症の方とそうでない方が支え合って、お互いの足りないところを補い合いながら暮らしていたのですが、指示する方が入院してしまって、指示を受ける認知症の方が暮らせなくなったということがありながら、軽度の方であれば地域の支えがあると暮らすことができるんだろうということを書かせてもらった事例であります。
 必要な福祉サービスとなりますと、権利擁護事業ですとか、大きな成年後見人という話もあるのでしょうが、あとは独居で認知症の方々に対しましては、医療情報の詰められた筒というものを冷蔵庫に入れて、発見したときにその筒を開けるとこの人の医療情報がわかるというふうなことで地域の見回りをやりながら、できるだけ地域で暮らすことを支えたいと思ってやっております。多少の認知症は地域で、重くなったらバックアップとして介護福祉施設があったり介護老健施設があったり、そのバックアップにはやはりお医者さんという医療があるというふうなねらいを言わせてほしくて書かせてもらった資料でありました。時間が長くなってすみませんでした。

○福田精神・障害保健課長 どうもありがとうございました。
 続きまして、柴田構成員よろしくお願いいたします。

○柴田構成員 3人の方が報告なさいましたけれども、地域としたい川崎の駅前でNPO法人を立ち上げて7年、まだまだできていないところはたくさんあります。前回の集まりのときに在宅を含めた地域の受け皿が少ないという統計が出ていたかと思います。そうでありながらも、この小さな事業者として介護現場から認知症の人を生活者としてとらえる。地域で暮らす生活者ととらえるその立場からどの様な取り組みをしているか少し述べたいと思っています。
 今まで発表してくださった構成員の方々と資料が若干違うかと思いますが、考え方を述べさせていただきたいと思って書かせてもらいました。
 京都の三宅先生が、認知症とはこういう状態を言うということをおっしゃっています。しかし、それだけではなくて、やはり「人」である。「生活者である」ということであります。皆さん誰でもが必ずこうなりたいと願っている、そういう気持ちを持っている筈ですし、それができないことによる葛藤というものを必ず持っているはずなんです。
 そして、やはり誰からも愛されたい。どういう状況になっても愛されたいという存在というものは持っていますし、認めてほしいという存在もあるはずです。そして、生きてきた過程でそれぞれが持ってきた価値観、文化というものがありますし、大事にしている自分の感情というものがありますし、夢や希望というものもあります。人との関係性というものを非常に大事にしてきた方々です。
 そういうことで前回のお話の中でも感じたのですが、心と体の関係、そして地域との関係といいますか、そこのところが認知症の方とともに歩んでいくためには非常に大きい要素ではないかと思っています。根底に誰もが持っている、こういうことを外さない大切なケアが必要であって、最終的に病院になるのかもしれませんが、必ずしもそれが病院ではなくて在宅でも暮らせるということは可能なのではないかと思っております。
 全国小規模多機能型の副代表の宮島さんがこんな表をつくっております。正常な老化というのはこんなふうに少しずつ少しずつ低下していく。しかし、認知症を持たれた方々というのは中核症状を持ち、そしてその落差、環境の落差というものが周辺症状をつくって、大きくこれまでの生活から離れてしまう。家から離れて施設に入る、家から離れて入病することによって、これまで持っていた本人の力が発揮できなくなってしまう。不安が大きくなってしまうというふうな状況がある。この落差を埋めるのが介護だとか、場合によっては医療だとか、宗教だとかというものだろうと。
 ただし、そこにある根底というのは、その人を理解しようとする姿勢がなければそれはできない。この環境要因が非常に大きいと思っています。
 最近、パーソンセンタードケアに関する本を手に取る機会が多くなりました。小規模多機能の連絡会の中でもこの考え方が出ますが、認知症の方を病気ととらえるという考え方と、一方で、そういうふうにとらえてしまうと、どうしてもマイナスだけが見えてしまう状況にありますので、認知症の文字を大きくするのか、認知症の文字を小さくするのかということで、その人をまず大事にするというところでその人の能力だとか生活歴とか、あるいは今の健康状態とか人々との関係性だとか、そういうものをとらえながら普通の人としてとらえることが大事なのだと私たちはよくいろいろな話の中で出します。
 そして、パーソンセンタードケアの資料の中にあるものを少しまとめさせていただいたのですが、やはりよいケアが提供されればよい状態になるということで10項目、11項目くらい挙げられているのですけれども、ここではその人を受け止める、認める。そして、そういう関わりが求められることによって混乱をしていてもよい状態になる可能性はあると思うんです。
 そこで、介護の専門性のところでよく言うのが、急がない。その人のリズムに合わせて待つということだろうと思うんです。それが専門性で、在宅での支援の大きなキーワードになるのではないかと思っています。
 逆に、よくない状態のサインも数点挙げさせてもらいました。まさに人に関心を持たなくなられてしまうことによる本人の不安、そういうことがここに書かれております。
 次のページは、これもよく研修会の中で宮島さんがつくったものを使わせていただくのですけれども、人が人に関わるときに、同じ条件であってもどのようにその人を理解して言葉をかけるのか、触れるのか。それによって全く違う方向にくるというのがあるかと思うんです。これが、生活を取り戻していく好循環につながるのか、生活を喪失していく悪循環につながるのかということで、いかにその人を理解し、関わっていくかということがすごく重要なことだと思っています。
 国際医療福祉大学大学院の大熊由紀子先生がよくおっしゃるのですが、デンマークのケアワーカーの条件の中に、認知症のお年寄りに尊敬の念を持てて、なおかつ忍耐強く関われるか。同じことを何度言われても興味深く耳を傾け、気持ちを正確につかむことができるか。そして、小さな変化も見逃さない繊細さを持つことができるか。奇妙な行動、私たちは問題行動とよく言いますけれども、それに驚いたりしないで、本人の怒りを受け止められる度量があるか。そして、認知症の方に対してユーモアを持って機転の利いた受け答えができるかどうか。こういうことが、ケアの中で非常に重要なことだと思っています。
 私は川崎の駅前にNPO法人を平成16年の4月に法人化し、その6月から365日型宿泊ありの認知症デイサービスを開設しました。その中で御家族からの話で、18年の制度改正のときにやはり泊まりがあっていつでも泊まれて、場合によってはいつでも同じ人が訪問できてというサービスができるんだったらそれをつくってほしいという要望がありまして、18年の5月に小規模多機能型居宅介護、ひつじ雲をデイサービスからつくり替えました。
 その利用者の方々が、既に3人医療との連携をしながら在宅で亡くなっています。入院をすることなく在宅で穏やかに亡くなっています。その一つの例をここで挙げたいと思います。
 認知症になられてから約10年、娘さんがずっとみてきました。私たちも5年半関わらせていただいて、この方は100歳で亡くなりました。平成16年、私たちと縁ができた理由というのは、要介護4で95歳でしたけれども、ホームヘルパーさんと娘さんとで入浴させたいと思って頑張っているのですが、どうしても風呂に入れられない。風呂に入れようとするとたたく、つねる、蹴る、そういう状態があって困り果てて私たちとつながりました。
 そういう状態がずっと私たちも続いたわけですけれども、根気よくその人に向き合うということをしてきました。そうすることによって、お風呂に入る心地よさを感じられるのですね。その風呂上がりのときの気持ちよさそうな顔というのは、いまだに忘れることができません。
 この小規模多機能を要望したのは娘さんでした。ショートステイを利用しても、数時間したら他の方の部屋に入って布団をはぎ取ってしまうとか、いろいろな問題行動をするから、夜の12時前にもう引き取ってくださいというような電話があって、私は一体いつ体を休めることができるんだろうという娘さんの電話を受けました。苦労が多く、様々な体験からなじみの関係が大切なんだということを娘さんは理解できて、私達との関係性が強まり、そのころから最期まで自宅でお母さんを看取りたいという気持ちに変わりました。兄弟も理解をしてくれました。そして娘さんの自由時間も作る、精神的に安定する時間も必要だということで、まず週4回、5回、通いをしてもらいました。
 ひつじ雲は小さいところですので、1か月も2か月も泊まれる環境ではありません。ですので、最短の期間、この方は月に2、3回の泊まり、その代わり必要なときに必要な訪問をするということで、1日4回からの訪問をして、状態が不安定になってきたら5回でも6回でも7回でも訪問するというような形をとって、それが定着をしてきたという経緯があります。
 娘さんは覚悟ができておりましたけれども、状態が悪くなると介護者の気持ちは揺らぐものです。そのときには訪問時の職員がSさんの話を聞いて受け止める。そして、職員で話し合いをしながら、またSさん、娘さんに返していくというようなことをすることによって、娘さんは最期までお母さんを看取ることができました。
 最期までベッドの上でおむつを替えることはありませんでした。娘さんの、母はこう思っているということを実践できて、娘さんは本当に満足した最期を迎えさせることができたと言っていました。
 お母さんが息をしていないようだけれどもということで、朝方の4時過ぎにひつじ雲に電話がかかってきまして、宿直職員がSさん宅に伺いました。早朝だということもあって、家族はこういうときにかかりつけ医に電話がなかなかできないものなんですね。それで、職員が代わってかかりつけ医に電話をし、お母さんが亡くなっているということを、家族は受け止められた。適切な職員の対応が心強かったと娘さんは後で語っていました。
 こういう事例が3例あります。そして、まだまだできてはおりませんけれども、2つ他の事例を挙げさせてもらいます。少し時間をオーバーしてよろしいでしょうか。
 1つの事例は、長い入院期間があって、そして最終的に精神科のソーシャルワーカーのチャレンジだったのでしょうか、在宅に戻すということをして私たちが受け入れた事例です。もう一つは、10年くらい娘さんが介護をしていた事例です。不安な行動がどうしても家族だけでも私たちだけでも支えきれずに、精神病院などを転々として今も病院生活をしていて、なかなか在宅で支え切れなかった事例です。この2つの事例についてお話をしていきたいと思います。
 この方はA.Aさん64歳、要介護5の方ですが、平成19年に脳炎を発症。平成20年に脳炎後遺症認知症というふうに診断された方です。朝起きたら異常な状態で、何が起きたか家族は戸惑ったと言っていました。意識不明だったそうです。いろいろな検査をしましたが、ウイルスの原因が特定できずに脳炎後遺症認知症と診断されて入院しました。
 幾つかの病院を転々とし、グループホームに入所しようとしたけれども、徘徊を理由に断られ、そしててんかん発作もあり、それから老健に入所すると、今度はクレンザーを飲んでしまったり、また、てんかんを併発して老健を退所し、また精神病院に入る。こういう繰り返しをする中で、1年経ったころに少し在宅でどうだろうかと検討されました。
 私たちのひつじ雲にお話があり受け入れさせてもらいました。最初は不安で本人は座っていられませんでした。ちり紙を食べたり、所謂、異食行動が見えました。そして、大きな声で不安を口にしました。今でもそうですが、「殺してください」ということをよく言います。当初、他の利用者さんが不安な状態になりました。それでも家族は、何とか在宅でみていけないかと真剣でしたので、約1年数か月、病院に入退院を繰り返した後、私たちが受け入れることになりました。在宅で支え始めての間、家族が入院をしたり、娘さんが出産をしたり、あるいは娘さんが別居をしたり、いろいろなことがありましたけれども、お互いが話し合いを繰り返す中で、家族が少しずつ強くなってきたと感じられました。
 娘さんが、今だから言えるけど「母親の首を締めたことがある」とおっしゃっておりましたけれども、ようやく家族も落ち着いてきて、長女の子どもさん、次女の子どもさんの面倒をその方がおうちに帰られるとみられるようになりました。本人が長女の子をおんぶしている姿というのは本当にほほえましい。19年のころには考えられなかったことです。今も御本人は「殺してください」ということはよく言いますし、泣きながら訴えることもありますけれども、今は家族も成長し、ともに暮らすことができる状況になっているという事例です。
 そしてもう一つが、10年間、娘さんが介護をしてきました。私がみなければという娘さんで、自分の夫や子どもには一切介護をさせなかったということが精神的な介護負担につながってきたのかなと思います。最終的には、もう私は家ではみられないというような状況になって、いろいろな方への相談をしながら精神病院の入院ということになったんですけれども、在宅で何とか一緒にやり切ってきたものが一度気持ちが離れて、途切れてしまうと、娘さんがもう受け入れられなくなってしまい、結果、私達の力不足が要因だったと判断できる事例です。
 しかし、今、病院の方ではもう一度在宅に戻せないかという話をしているようで、またいずれこの娘さんあるいはその親族と話をしながら在宅に受け入れられるような進め方ができないのかなということを、私たちは検討しているところです。
 なぐられる、けられる、つばをはかれる、死ねばいいんでしょうということを職員が常に言われる状況を2年、3年繰り返してきましたけれども、もう一度、やり直しができるような気がするんです。ですから、ずっと入院を継続しているということではなくて、是非一度チャンスをいただきたいと思っているところです。以上です。

○福田精神・障害保健課長 どうもありがとうございました。
 続いて、東構成員お願いいたします。

○東構成員 それでは、私の方のプレゼンテーションをさせていただきます。
 まず、認知症短期集中リハビリというものに関して、御存じでない方も多くいらっしゃるのではないかと思いまして少し御紹介をしたいと思います。資料の1-1をご覧ください。
 認知症短期集中リハビリと言いますのは、平成18年に初めて介護報酬で一部認められました。それから、平成18、19、20年と全老健の方で3年間研究をやりまして、大変有効ではないかということで平成20年に厚労省の報告書にも載りましたし、21年には介護報酬で高く評価されたところでございます。
 資料1-2をご覧ください。この認知症短期集中リハには杏林大学と書いてありますが、今、長寿医療センターの委員長になられました鳥羽先生、それから遠藤先生、中村先生等の有識者にも入っていただいております。
 資料1-3をご覧ください。先ほども申しましたが、この認知症短期集中リハビリは本当に有効でございまして、特に後の方に書いてありますけれども、周辺症状の改善に期待ができるという結果が出ました。私も老健施設をやっておりますが、認知症短期集中リハビリは初めは疑心暗鬼でやりましたけれども、大変有効な症例が多いということを私、自らも感じているところでございます。
 資料1-4をご覧ください。これは先ほど申しましたように、「認知症の医療と生活の質を高める緊急プロジェクト」にも記載されております。今日は時間がございませんので実際に認知症の方の、例えばADLとか、うつとか、BPSD、問題行動以外のところにどのような効果があったかはお示しできませんが、大変効果があるということだけは皆様にお示ししたいと思います。
 資料1-5をご覧ください。ただし、この認知症短期集中リハビリは大変効果があるのですが、まだまだ全ての老健施設で行われているわけではございません。平成20年の10月には10%くらいでありました。ただ、介護報酬で高く評価されましてからは、平成21年10月には約倍増の22.7%の施設で提供が可能になっています。しかし、まだ5分の1ということで、今からが課題だと思っております。
 次の資料2-1をご覧ください。資料2-1と資料2-2は老人保健施設の望まれるべき役割と機能をまとめてみました。
 まず、事例の1でございます。これは例えば脳卒中の急性期症例がございまして、急性期病院等に入院されます。最近は2、3週間で退院ということになるのが多いのですが、在宅にすぐ帰るのではなく老人保健施設でそういう方を受けて短期集中リハ、あるいは高齢者の場合はこういう病気を発症されますと脳血管性の認知症を合併することも非常に多うございますので、そういうものに対しても老健で認知症リハとかをやって、在宅にソフトランディング、安心して御本人も御家族も帰っていただくというのが、まさに老健の機能でございます。
 事例2といいますのは、そのようにして在宅に帰られた方を例えばショートステイ、例えばデイケア、例えば下に書いてありますけれどもミドルステイ、これは1か月、2か月、あるいは3か月単位でお預かりをして介護負担を軽減して、その間にリハビリをまた提供するという機能でございますが、このような機能をもって在宅に帰った後もサポートするということでございます。
 資料2-2をご覧ください。事例の3といいますのは「在宅介護緊急事態発生例」と書いてありますけれども、ベッドに横たわっている漫画ですが、これは老老介護でございまして奥さんが介護者でございます。それで御主人、おじいちゃんは認知症がございます。ADLは比較的いいんですけれども、認知症があるので奥さんがみていた。
 ところが、奥さんが例えば乳がんでも骨折でも何でもいいんですが、御病気になられて急に入院しなきゃいけない。そうなったときに、こういう老老介護の状況ではたちまち困るわけです。そういうときに老人保健施設が緊急入所をお受けして、この介護者の奥様が1か月、2か月、また介護ができるような状況になるまでお預かりして、その間に認知症の短期集中リハ、先ほどのものを提供することで、奥様が復帰されたときには認知症も維持または改善ができているのではないかというような例を挙げました。
 事例の4は、在宅介護中にADLが低下したり、認知症が進行するというのはよくあることでございます。上のADL低下の場合でも、これは老健でお受けして2、3か月、身体の短期集中リハ等を提供すると、比較的早く提供すれば一時的なADLの低下はかなり改善をいたします。特に今年の夏のような熱中症、脱水症等をきっかけにしてADLが低下したお年寄りにはこれが非常に有効だと考えます。
 また、その下は認知症で在宅介護をされている場合です。先ほどから御報告がございますように、大変重度な方もあるのですが、比較的まだ軽度もしくは中等度の方が一時的に悪化をした場合にも老健における認知症短期集中リハが私は今後、非常に有効な手段になるのではないかと考えております。これも早目に老健に入所していただいて、1か月くらいでもいいですから認知症のリハをお受けになることで、認知症の進行を食い止めることができるのではないかというふうに期待をしております。
 資料2-3をご覧ください。今、私が示した2枚のものは、脳卒中例とか、そういうものを示しましたけれども、私は今回の認知症に関しましても前々回のこの委員会でも申し上げましたが、ここに挙げましたように精神病院に入院されている認知症の方がある程度よくなられた時点で老人保健施設でお受けをして、ここで右にありますが、認知症短期集中リハとか、それから在宅復帰へ向けた調整をして、御家族もある程度安心をしていただいて在宅に帰れるような機能というのは、認知症に関しても私は発揮できるのではないかと考えております。
 これは帰すだけではなくて、在宅に戻られた後、また先ほど申し上げました在宅の支援の機能、デイケア、ショートステイ、リピート利用等を使いましてリハビリを継続的に提供することで、在宅の生活が長くできるのではないかと考えておりますし、ある時期、認知症の症状が非常に強くMレベルまでいった場合には、また精神病院の方で受けていただいて、そちらの方で治療をして、また赤のラインのようにお返しする。もしくは、在宅で急に悪化した場合にはこのような形で精神病院でやる。こういう流れにすれば、まだ認知症の方でも十分に在宅でいけるのではないかと思います。
 ただ、この簡単なポンチ絵に示しましたが、先ほど三上先生が言われましたように問題がございますのは、この介護老人保健施設では医療行為が十分に行えないという制限がございます。そこのところは少し考慮していただくことによって、よりこのようなことが進むのではないかと考えております。
 最後になりますが、資料3をご覧ください。資料3-1から3-5までは、私の運営しておりますいこいの森という老人保健施設で独居の方、もしくは資料の3-1、3-2、3-3は独居の方でございます。合計で21名、それから資料3-4と3-5は日中独居、要するに例えばお嫁さんなり御主人なりが昼間は働いていて誰もいなくなるというような環境を16例挙げております。
 まず資料3-1から3-3までの独居というものを見ていただきますと、少し認知症のところに色を付けてありますが、もちろん認知症のない方を独居でみている方もおられますけれども、これを見てわかりますように約70%の方が認知症を何らかの形で持っておられます。このように、認知症を持っておられる独居の方でもいろいろなサービス、例えばデイケアを週に3回とか、訪問介護を毎日入れたり、ショートステイを入れたり、リピート入所というのは先ほど申しました1年間のうちで3か月とか2か月お預かりするという機能でございますが、そういうものをうまく組み合わせたりすることによって、独居でもある程度認知症があってもこのようにフォローが可能、独居生活が成り立つということでございます。
 ただ、これはその方々のバックグラウンド、例えば独居ではあるけれども、近くに娘さんとか親戚がいてどのようにサポートしているかというところまでは書いておりませんので、その違いは確かにございます。資料の3-4と3-5というのは日中独居でございますが、こちらの方々にしましてもほぼ6割近い方が認知症をお持ちでございます。
 しかし、先ほどの独居の方と同様にデイケア、デイサービス、訪問介護、それから訪問リハビリ、ショートステイ、リピート入所というようないろいろなサービスを組み合わせることによって、独居もしくは日中独居の方でも、ある程度は認知症の方でも私は在宅生活が可能ではないかと思いますし、老人保健施設でどれぐらいサポートができるかというのはいろいろな老健がございますので、皆さんからそんなことができる老健はどれだけあるのかと言われるとちょっと苦しいところなのでございますが、全老健といたしましてもこのような認知症に対するサポートが可能な老健ができるだけ全国に多く増えるような努力をしてまいりたいと思います。
 先ほどお聞きしました小規模多機能の方も本当に頑張って在宅の方をサポートしておられますし、特養を運営していらっしゃる栗林さんも見ておりますと、地域で暮らす方への支援というような形で、栗林さんの特養などは是非老健に転換していただいたらどうかと思うくらいでございます。
 私のプレゼンテーションは以上とさせていただきます。

○福田精神・障害保健課長 どうもありがとうございました。
 それでは、続きまして松浦構成員よろしくお願いいたします。

○松浦構成員 よろしくお願いいたします。私は、認知症専用の老健の看護管理者の立場から実践状況を説明させていただきます。
 資料の1番目、かなり急なお話でしたので、あまり精度の高いデータを出すことができませんで、平成22年5月1日から9月14日までに新規に入所した利用者さんの入所理由を問うています。これは複数回答でございます。
 多い順に並べてあります。1番が「放尿、放便、不潔行為」、次に「夜間に家族を起こす、不眠、断眠」、3番目が「徘徊」、4番目が「介護疲れ、介護負担」、次が「目が離せない」、続きまして「暴言、暴力、粗暴な行動」、次に「不穏状態、大声で叫ぶ」、「介護拒否」、続きまして「気分変動、感情不安定」、「幻覚、妄想、幻視」、続きまして「異食、早食い、盗食、過食」、食事に関するBPSDですね。次が「頻回な電話、多訴、四六時中呼ばれる」、それから「他施設を断られた」という方も8例ほどおりました。「昼夜逆転」、「意欲低下、食欲低下」、「じっとしていられない、多動」、「帰宅願望」、御自宅にいても家に帰りたいと言い続ける。それから「家族へのつきまとい」、「着脱行為」、「無賃乗車、無銭飲食、万引き」、それから「収集癖」、このような理由でこの期間に新規で25名入所しております。かなりBPSDが顕著な状況で入所をしている実態でございます。
 そういう中で私どもの施設では、まず精神科の薬を調整しようという動きがございましてルール決めをしております。2つ目のスライドにお示ししましたが、「抗てんかん薬服用中の場合」は基礎疾患にてんかんのある場合は血中濃度を維持する必要から、同種類薬でコントロールを継続する。
 2つ目、「基礎に夜間せん妄があって抗精神病薬を処方されている場合」、この場合は入所後の介護の中で観察を行いながら、原則として休薬の方向で処方を考える。
 3つ目、「睡眠障害・情動易変等をターゲットに抗不安剤を処方されている場合」は原則としてオフとします。
 4つ目、「ターゲットが明確でなく精神病薬が処方されている場合」、この場合も原則としてオフにします。
 次のスライドです。このような状態で、我々の施設としましてはてんかんの改善が望めない夜間せん妄のケースでは維持量の精神科薬は継続する。それ以外のケースでは、各利用者の介護上の課題を把握し、介護の方法を適正化することによって対応するという方針を示しております。
 ちょっとデータが古くて申し訳ないのですが、平成11年の4月から平成16年3月までの5年間、私どもの施設を御利用いただいた実利用者数970名のうち、認知症疾患治療病棟等の定員のあったものは18名で、1.85%でした。この平成16年3月以降、現在に至ってまではそう目に見える定員の数はございません。それと、認知症のケアがかなり知識と技術が普及啓発されているという介護の実態もありますので、比較的老健の中で見られているような状態です。
 次に、認知症の利用者に行われている医療的支援には、主には慢性病のコントロールです。特に急激に発症する病気もあるのですが、認知症の多くは慢性病を持っておりますので、その慢性病の急性増悪も含めて施設内治療を行っております。
 治療の方法といたしましては、先ほど「生活の処方箋」というような言葉もありましたが、私どもの施設でも「その人に見合った治療」、「生活の中で治療」を選択するということを考えております。つまり、治療のスリム化です。医学モデルで治療を優先するのではなくて、その人の生活を保障しつつ治療していく。その辺は、看護師が施設長の方にコンサルテーションをします。
 一番下の枠のところに、「老健の看護職は一筋縄ではいかない」というふうに研修医の発言があったと書いてありますが、最近研修医の先生が老健の方に研修に入っていただいております。それで、この人にはこの治療とかということを言うんですけれども、例えば24時間の点滴はこの利用者さんには無理です。そうであれば夜間だけの持続点滴にしてくれとか、抗生剤を点滴で落とすのはなかなか難しいので内服で調整してほしいとか、そういう利用者さんの状況と治療の方法を看護職、現場と医師が相談しながら方針を決めるということをやっております。
 更に、御家族に関しては様々な病気が出たときにどこで治療をするのか。それから、治療の内容はどうするのか。それから、終末期においてはどうするのか。そういうことを、いろいろ情報を出しながら御家族の意思決定を支援する。日ごろの状態からそういうことの話し合いを進めております。
 それで、治療の場所を病院というふうに選択した場合は、治療が終了次第、再入所を引き受けるというルールを地域の病院とつくっております。
 それから、御家族の希望があれば看取りにも応じておりまして、昨年は施設内で13名の看取りがありました。
 次に進んでください。「利用者に対して行われる福祉的支援」ですけれども、一言で言えば認知症の人の生活の復権というところです。ケアの標準はパーソンセンタードケア、利用者を主語として生活をどう立て直すかということがケアの標準だと考えています。それで、認知症による中核症状を持つことにより心理的な障害も現われますし、生活障害も現れます。それらをアセスメントした上で、的確に個別に支援をしていく。生活リズム調整とか睡眠リズム調整が行われると、在宅復帰することは十分可能になっていきます。
 それから、先ほど東先生も報告しておられましたが、できることに着目した活動と役割への参加です。これが、つまり認知症の短期集中リハビリにもつながります。
 それから、認知症の人を支えていくのは施設だけでは無理でして、やはり認知症の人御自身を支えるのと同じぐらいの量、御家族を支えないと在宅で介護することは難しいだろうと思っております。
 今、言いましたケアの内容については、多職種協働によるケアプランを作成し、それを確実に実践して、その実践において利用者さんがどうであったのかということを評価していく。この仕組みをつくり上げていくことが大切なんだろうと思っておりまして、全老健ではこの度、新老健版ケアマネジメントシステム、R−4システムというものができ上がりまして今、周知啓発中でございます。
 それから、もう一つの福祉的支援についてはやはり在宅支援、施設の中で完結したケアではなくて、その人の住み慣れた地域へ少しであっても帰すという仕組みをつくることは非常に大切なことだと思っております。私どもは往復型在宅支援というものをやっておりまして、平均的には3か月ないし6か月、私どもで生活していただき、その後、1か月近くはおうちに帰っていただく。それで、繰り返し、繰り返し施設と在宅の生活を積み重ねていくということです。
 退所するときに、次の入所日を決めてお引き受けします。次の入所日が決まりませんと、御家族が在宅での不安がありますので、次の入所日を決めて退所していただく。更に、在宅生活中にいろいろ急変することもございますし、BPSDが急激に悪化することもありますので、そういうときには緊急入所もお引き受けいたしますし、お助けコールと言ってケアの状況がわからないときにはいつでも電話をいただく。引き受けるということも御家族の方に周知しております。
 それからもう一つは地域資源との連携、これが非常に重要だと思っておりますが、まだまだその辺のところの連携は十分に行われているような状況ではありません。
 1つには、地域診療との連携が十分いかないがゆえに、施設の中で看取りをせざるを得ないというケースが幾つかあります。繰り返し施設と御自宅を行ったり来たりしていて、開設のとき以来、私どもで生活をしている利用者さんは数多くおります。15年経ちましたので、最初は元気で徘徊されていた方も、今はほとんど寝たきりに近い状況になります。繰り返し帰っていますので、最後は家でみるという意思を示す御家族も多いのですが、訪問してくれる、往診してくれる先生が見つからないがゆえに、検死になるのが怖いのでやはり最後は受け取れないというような声も大きく聞いております。
 次の資料をご覧ください。老健の中で「対応困難な認知症の症状・状況」でございます。大声・奇声、他者への暴力行為、破壊行為、これはスポット的に現われる症状についてはそれほどつらいものではないのですが、実はいろいろなケアアプローチを考えてトライするのですが、どうしても背景要因が読み解けない場合です。それと、これらの症状がかなり長期間に続く場合はやはり厳しくなります。介護職員がへこたれていくんですね。ですので、時間的にどの辺まで頑張れるかというのは管理者としてさじ加減をするということをしております。
 やはり個別対応のない中ではこのような激しいBPSDを解決することができませんので、人数が多くなる場合もかなり厳しい。複数以上重なる場合も苦しいですし、長い期間かかるのも苦しいかもしれません。
 もしそういう利用者さんを対応するときの体制はどうなんだろうかという御質問については、私は1つ目には認知症の原因疾患が鑑別されていること。今、ほとんど老年期の認知症などという名前のままの利用者さんも多いですが、やはり原因疾患が鑑別されることでケアの方法は違ってきますので、その辺の原因疾患が鑑別されていること。
 それから、認知症専門棟の配置人員の加配、特に夜間ですね。夜間の人員の加配があると、もう少し頑張れるかなというところです。
 それから、利用者さんの状態評価のできる人材があるといいかなと思います。認知症専門医との相談機能が推進されること。それと、緊急時の受け入れ、認知症疾患治療病棟がターゲットになりますが、一生懸命頑張った後にどうしてもやはり難しいというときに、緊急の受け入れ体制があるとぎりぎりのところまで頑張れるのかなと、そういうような思いはしております。
 最後に、「精神科病院において認知症患者に対して行う医療の役割認識」ということで、ちょっとこの辺は表現が難しいと思うのですが、まず認知症のBPSDに対する治療とか、認知症そのものによる治療として、薬物治療が妥当なのだろうか。すみませんが、個人的な意見だと思って聞いてください。その治療と、実際にドラッグロックをしてしまう。その辺の関係性というのはどうなんだろうかというのは、いつも感じているところです。
 行動制限のとらえ方も、介護と医療は違います。やはり抑制は介護施設ではせずに、何とかケアの中で解決しようという考えがかなり普及されております。身体拘束廃止を厚生労働省が打ち立てて以降、多くの介護現場は身体拘束をしないためにどうしようかという動きが積極的に始まっておりますし、身体拘束をしないケアイコール認知症の人の理解ということで話が進んでおりまして、介護の中ではほとんど今、抑制はなくなってきている実態です。
 それと、病院との実態に温度差を感じざるを得ません。薬による治療によってBPSDは消退するでしょうが、その人の生活も消えてしまう危険性もあるのではないか。それから、認知症を患った人の意思とか感情、その辺のところを今後どうしていくのかというのは議論すべきことなのではないかと感じております。
 私は認知症の人の対応の一つとして、医学モデルと社会モデルを統合して認知症の人の生活障害を克服していく。これを両方合わせることが大切だと思っておりまして、どちらが多くということよりも、その辺の折り合いをつけるというか、調和を付ける。そこの中に利用者さんの思いとか、それから感情が残されているということがこれから求められていくのかなと思っております。
 もっともっと介護施設と病院との前方連携プラス後方連携ですね。後方支援、そういうこともつながりがつけば何か道筋が見えてくるのかなと思います。以上です。

○福田精神・障害保健部長 どうもありがとうございました。
 それでは、これまでのヒアリングの内容につきまして、特に精神科病院の役割、そして認知症の方を介護福祉でどのように支えるのか。そういったような観点から御意見、御質問をお願いいたしたいと思います。あと30分ほど時間としてはあります。
 では、野村構成員お願いします。

○野村構成員 2つあるんですけれども、1つは在宅でまだ暮らしている間に認知症を悪くしないための支援をどうするか。その啓発をまずしておいて、認知症になり始めたらすぐに軽い状態のままで家庭で暮らしていけるようにするということが第1です。
 それから、第2は病院にどうしても入院せざるを得ないという現実はあると思います。治療病棟に入ったとしても、そこでは他にどこも受け入れてくれないから行くしかないので、そうやって病院の方に入れてもらうことは仕方がないと思います。
 それから、そこに入ったとしてなるべく早くそこを出てもらって、家庭に帰るのが一番いいんですけれども、それができなければ福祉施設に入ってもらう。老人施設に入ってもらう。
 そして、もう一つの入院の役割は、大変な行動があるためにどこでも受け入れることができなくて死ぬまでそこにいる。仮に入ってすぐ出ていくための入院と、一生そこに死ぬまでいるという2つの種類の入院が考えられると思います。私は医療だけでみるのではなくて、その病棟で福祉の力もそこに入ってもらってその方をみていくということが必要だと思うんですけれども、これは医療機関の中でできるかどうか。
 私は、できればそこに福祉のケアワーカーさんが入って認知症の方に接して、また家族も頻繁に出入りしてその方を支え、またなじみの方々も病棟に入って支え、そして認知症の方がたとえ昼間1時間でも2時間でもいいから時々は家庭に帰って自分の暮らしとのつながりをずっとつけ続けていく。そういうケアが入院病棟において必要ではないかと思います。
 仮に入っていてなるべく早く退院するための入院と、そこで一生死ぬまでいるしかないという状況の中での入院と、これは両方とも人間の尊厳というものをどう考えたらいいんだろうという考え方から、やはり福祉的な支援と心理的な支援ですね。どうしたらその人が元気を回復して尊厳が保たれるかということを中心のテーマに置きながらお世話をしていくということは是非実現すべきではないかと感じております。以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 それでは、広田構成員お願いします。

○広田構成員 すごく今日はいいお話を伺いました。私は体調が悪くて途中で出ていたんですけれど、三上構成員は精神科病院においても身体合併症への一層の対応を行うことが必要ではないかというんですが、私はいわゆる一般病院の総合病院の中に精神科を入れて、それでやれないかという考え方ですから、後で回答をください。精神病床を認知症で埋めていくのは精神医療の被害者としてしのびないし、前回言いましたけれども、うちの母親は精神病院に入れないでという遺言がありました。
 それから、栗林構成員は「いまの地域をみながら、そして課題」、「施設入所は本人不在の周辺事情の求め」というお話をされたんですけれども、これはまさに精神科病院の認知症だけではなくて他の患者も同じことですが、手短に周辺事情というのはどういうことかということです。
 それから柴田構成員ですが、入院しているのではなくて一度チャンスをくださいというのは、誰に対してチャンスをくださいと呼び掛けているのかを伺いたいということです。
 それから、松浦構成員の「出来ることに着目した活動・役割の参加」で、これはまさに子どもから大人まで全ての人が社会に対して貢献したいという思いを持っているんです。お金がないこの国で、それを奪うようなことをいっぱい福祉が手を出してきているんです。これをせっかくですから、こんなことがあるよと言えば逆に医療関係者も病院の中でやると思いますので、認知症の方がどんな活動とかどんな役割ができますか。
 以上です。よろしくお願いします。

○福田精神・障害保健課長 それでは、三上構成員どうぞ。

○三上構成員 身体合併症があるからと言って、精神科病床に認知症の方を入院させるのはどうかというお話なのですが、前回も岡崎構成員と河崎構成員との間で少し議論があったかと思いますが、基本的には急性期の重度の身体合併症の場合には、総合病院、いわゆる基幹病院の精神科と、他の診療科がある総合病院の精神科に入院されるということですが、先ほど申し上げましたように、慢性期の特に高度な医療ではないけれども、継続的に一定の医療が必要である場合には、例えば内科、外科の方が兼務されている精神病棟、精神科病院にも当然一般医療を行う機能がございますので、その施設に合った、医療機関に合った方がそこに入院されることは十分あると思っております。

○福田精神・障害保健課長 栗林構成員、お願いします。

○栗林構成員 本人不在の周辺事情というところの意味合いですけれども、地域から見ますとお一人で暮らしている方、あるいは老老世帯の方に対しまして孤独死されていると困る。そこから火災が起きてくると困るということがやはりあったり、あるいは認知症の方がペットを飼って、ペットと仲よくすることが地域の不潔な問題になってくるというふうなことがありまして、そこら辺の悪いところに目を見張っては、結局は地域から出てもらう。包摂という言葉を使いながら、やはり排他していくというふうな意味合いで使った言葉ですね。
 あるいは、御家族も抱えている問題を、御家族が抱え切れないでいるということを理解する方々が、おうちで過ごしたいんだというふうなことをアドバイスする方々が、どうしてもあなたは仕事を続けられなくなるでしょうとか、夫婦仲が悪くなるでしょうというふうな方向から、入所が一番いいわよねという意味合いの事情を言わせてもらったようなところです。

○福田精神・障害保健課長 柴田構成員、お願いします。

○柴田構成員 誰に対してチャンスをということですけれども、前回のこの委員会の中で、統計からすると受け皿が足りない。私は逆に、病院側も含めてあきらめの心情があるんじゃないかというふうに受けていたんです。
 どういうことかというと、在宅サービスに対してすごく押しが足りないのではないか。何が何でも協力するから受けてくれよというような、その押しをどの程度今しているのかわかりませんけれども、何気なくそんなことを感じたんです。ですから、この押しをもっと介入というのか、それをしていきながら、いろいろな在宅サービスの中で、あなた方はどういう役割ができるか。
 恐らくこの事業所はこういう役割ができ、この事業所はこういう役割ができ、必ずしも同じではないと思うんです。でも、それを統合することによって、恐らく可能となる確率というのはゼロではないし、もしかしたら10%、20%あるかもしれません。そういう確率を少しずつ高めていくことが、これから地域で、在宅で暮らすためには必要なんじゃないか。だから、事業者に対して押して少しずつ事業者の意識が変わるようなチャンスをもらいたいと思うんです。

○広田構成員 事業側からということですね。もっと大きい声で言ってください。

○柴田構成員 そうですね。ありがとうございます。

○福田精神・障害保健課長 では、松浦構成員お願いします。

○松浦構成員 「出来ることに着目した活動・役割の参加」の具体例としましては、まずは自分が今までやってきた趣味活動の継続とか、あとは家事活動ですね。御飯を炊いたり、おみそ汁をつくったり、配食したりして他の人から感謝される。それから、利用者さん自身は人の役に立てるという思いを感じていただける。それから、利用者さん同士の介護のし合いというところもあります。
 ただ、それはトラブルにならないように我々の調整は必要ですが、やはり人が人の世話をして役に立つという感じを大事にしております。

○福田精神・障害保健課長 河崎構成員、どうぞ。

○河崎構成員 先ほど柴田構成員の方から、医療機関はあきらめの心情を持たずにしっかりと押しをしていただきたい。まさしく、それは一方では逆のことももちろんあるんだろう。在宅サービスに我々がお願いをしたい。あるいはそういう方向でやっていきたい。そういう想いで押しを出しても、なかなかそういうことを御理解できない在宅サービスの提供の方たちも結構おられる。これは、一つの事実として御認識をお持ちいただきたいということは1点ございます。
 それともう一点は、松浦構成員の方から精神科病院における役割認識という御指摘をいただきました。これに関しましても、確かにそれぞれ一つひとつそういうことももちろんある内容だろうと思うのですが、ただ、BPSDの消退とともにその人の人生が回復をしたというケースもたくさんございます。
 私たちは、そういう実際の認知症の治療病棟等で、私が前回申し上げましたけれども、適正な薬物療法を施しながらいろいろな環境要因等にもしっかりと着目をした関わりをすることで、本当にもう一度おうちへ戻られ、そして通院しながらでも入院当初はBPSDの問題で苦しまれていた御本人、あるいは御家族の皆さんたちが明るくもう一度生活が戻ったというケースもたくさんございますので、この表現に関しましてはそういうことばかりではないということはもちろん御認識の上でのことだろうと思いますけれども、一応私の意見として言わせていただきたいと思いました。

○福田精神・障害保健課長 では、松浦構成員どうぞ。

○松浦構成員 おっしゃるとおりでございまして、これは紋きり調に表現しておりますので、ゼロか100かという表現ですので、その辺は誤解がないように、すみません。

○河崎構成員 もちろんそうですが、ただ、こういう場での発言とか記録というのは全て議事録なりに残りますので、そうではないということも言わせていただきたいということでございます。

○福田精神・障害保健課長 では、柴田構成員どうぞ。

○柴田構成員 確かに先生がおっしゃったとおりだと思いますが、ただ、一方で今、地域の中ではいろいろな意味での協議会、連絡会などができていて、いろいろな意見交換もされている現状が出てきているんです。それと、ちょうどこういう検討会が開かれていて次の制度改正につながるわけですから、そういう意味でいいチャンスではないかと思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 では、長野構成員どうぞ。

○長野構成員 たどってきた道の中でずっと感じていたことなんですけれども、私たちが平成11年、12年に認知症のケアを逃げられずにやらなければいけないと感じ始めたときに、いろいろな認知症ケアの勉強に行きました。熊本の菊池病院からスタートして、いろいろなところでさせていただきました。
 そのときに思って、介護保険が始まったときも全く同じことを思ったんですけれども、大丈夫かなというか、未熟だなと。ケアマネジメントにもまさにそれを感じていて、意外と精神科のケアマネジメントというのは困難事例をずっと積み重ねているのでエネルギー、ノウハウもかなり持っていたので、素人の方々がマネジメントに入ってきて大丈夫か。真っ先に自分もケアマネージャーを取って、ケアマネジメントはきちんと私たちが仕切っておかなければというふうに当時思ったことを覚えていますし、認知症ケアもやはりもう少し私たちが勉強してやらなければいけないと思って取り組み始めて、地域と一緒に勉強してやっているうちに刻々と状況が変わってきて追い抜かれてしまっている部分、介護現場が1年ごとに力をつけられて追い抜かれてしまっている部分とか、さっきの押しをよくやってきたんですね。
 入る前に、最近は特に更によくやる。ここ1、2年はしなくてよくなったのですが、放り出さないでね、本当にこの方は大変だよ、途中でサポートはするけれどもちゃんと最期までみる覚悟で入るんだよねということを、グループホームが新設のときなどはよくあるのですけれども、ばっと入所者が集まらないと困るという事情もあるのでしょうが、何でもかんでも引き受けてしまって途中でだめだから出てください。これが一番困ることなので、そこはきちんとする。
 更に自分たちも出向いてケア会議に入ったりして、絶対にあなたたちがみてと、これは知的障害の施設とかも一緒にやるのですが、そういうことをしているうちに、最近とても恥ずかしいんですけれども、うちの病院のケアではとても介護施設にかなわないなというところがいっぱい出てきて、だんだん入院の比率が減ってきた。
 確かに河崎先生がおっしゃるような現実もあり、頑張っている現実もあり、混沌としているんですけれども、今この検討会で大事なのは、だったら将来はどちらに向かっているんだ。現実は混沌としているんです。いろいろな側面があるので、どちらに向かう方向でやるんだということをやはりある程度示唆をしていかないと、現実の対処だけでは到底間に合わないだろうと思ったりしてちょっと聞いておりました。方向性をやはりきちんと確定をさせていく。そもそもどちらの方向に向かって、そのためにどこが頑張るかということが大事だと思うんです。
 それで、ひとつやり始めて途中くらいで特に思ったのは、精神科の病院の中に今の介護現場がどう頑張ってどれほどの方を支えてくれるかという情報がなさ過ぎて、5年ぐらい前の印象で、受けてくれなかったから今も無理だろうというあきらめみたいなものがあったり、本当に年々変わってきている状況を医療がキャッチできていないところもある。全部が全部ではもちろんないんですけれども、ある。ここはもうちょっと情報の行き来がしっかりしないと、お互いに知らない者同士が悪口を言い合っているような状況があって、これはやはり改善をしていかなければいけないなと思ったりしています。本当に老人の世界と精神科の世界の隔たりがもったいないなというか、同じ方向を向いているはずなのに何となく隔たりを、あっちにいったりこっちにいったりしながら感じています。
 もう一つ、やはり全国の介護現場はそんなにいいところばかりじゃない。精神科も全く同じだと思います。私たちの病院も本当に広いですし、それはもちろんあるんですけれども、今日の検討会とかで発言されるところは全国のトップのところだからという論調もあると思うのですが、実は介護現場の中で無名なところでも、今日発表されたレベル以上の取組みをされているところは実はとてもたくさんあるんだろうと思います。私の身近なところでも、到底かなわないという介護施設がいっぱいできてきている、一方で伸びていないところもちろんあるんですけれども、本当にぐんぐん支える力というのは強くなってきている。方向性を定めて、どちらの方向にいくということをある程度現実を踏まえなから決めていくことがやはり必要なのかと思います。
 ちょっとまとまらないですが、以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございました。
 三根構成員、お願いします。

○三根構成員 今の服薬の問題と、それから認知症の方の尊厳とか自由意思決定力などは非常に大事だと思うのですが、今年私が改めて考え直させられたことがありましてひとつお話をさせていただきたいと思います。
 私の父親が5月に死んだのですが、最後は大分認知症もひどくなってきていました。それで、最初のスタートの段階ではいろいろな相談ができますので、抗アルツハイマー薬を飲むとか飲まないとか、やはり本人と相談して決めたりするわけで、飲み心地はどうかとか、いろいろ聞くわけですけれども、私もそうですが、認知症の専門医であればあるほど、やはり眠剤とかメジャートランキライザーをできるだけ少なくしようとすると思いますし、少なくできるのが専門医だろうと思っています。あるいはまた、その中で薬を選択するということも求められることだろうと思います。
 私は父親に眠剤を飲むなと言っていたわけですけれども、あるときにこう言われました。おまえは認知症ばかりみている医者だからそう言うかもしれないけれども、おれは飲みたいんだ、飲んだら気分がいいんだというおれの自由はどうなんだと言われました。以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございました。その他、御意見はいかがですか。
 では、岡崎構成員どうぞ。

○岡崎構成員 ここでお話になられたような方が認知症を、それぞれ役割分担して協働してやられたら非常にいいケアができるだろうと思うんです。長野先生が言われたように、そういった力がかなり広がってきているというのは私もそう思います。10年、20年前は医療機関と、それから地域で介護をしている方という大きなブロックぐらいしか見えなかったんですけれども、今は本当にそういう意味で広がってきていると思うんです。
 認知症のケアにおいて、病気の初期から末期までの間に必要な、あるいは関わってほしい役割、機能というものが充実していくことがすごく大事でして、そういう中で入院医療はどういう役割をするかを限定的に議論するということがすごく大事なんだろうと思います。
 病院とか精神科医の役割もいろいろな側面があります。私の病院におりまして、今ある民間の病院に認知症の医療を志して赴任した人がいるのですが、当初は入院医療も考えていたんですけれども、やり始めてみたらほとんどの方が訪問でできるということを実感して、病棟はつくらない方がいいんじゃないかと考えるようになって、ほとんど訪問でやっているという人もいます。
 構成員でなくて上野先生と言うんですが、そういう方の話も是非聞いていただくと非常にいいかなと思い、推薦したいと思います。
 認知症の方は、野澤さんが前回の会議で言われたように、認知症の影響で記憶が悪くなったり、あるいは生活が下手くそになったりということがあるような方の生活をどうしていくかという問題が基本で、いろいろな側面からの力がどう結集されるかということが一番大事なんだろうと思います。
 そういったことで、いろいろな試みをなさっている方もおりますので、構成員でなくてもそういうことに関わっている方の経験を聞く機会を、もし時間がありましたらお願いしたいと思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 松本構成員、お願いします。

○松本構成員 ありがとうございます。今日のテーマの1つにあります「認知症利用者の対応について」の5つの項目の中の1つに「対応する場合、必要となる体制」というものがございまして、その体制で「人員等」と書いてありまして人員の話が出ているわけですけれども、少し視点を変えて、認知症の方にとって望ましい、これからの介護施設のハードとかケアはどうあるべきかということについて栗林構成員と柴田構成員にお聞きしたいと思います。
 ありていに言えば多床室か個室ユニットかという話ですけれども、認知症の方が100%入っているグループホームでは今、個室ユニットケアということで個室ユニットになっているわけです。地域密着の特養も個室ユニットになっています。
 しかし、一方で特養全体をみますと、現状では4人部屋とか多床室が8割あって、個室ユニットは残念ながら2割となっています。横浜市の場合は個室ユニットをたくさんつくっているので個室ユニット4割という状況ですけれども、全国的に見ればまだ2割というところであります。
 そうすると、認知症者の尊厳とか、プライバシーとか、あるいはケアのことを考えれば、これからの介護施設は個室ユニットが当然であると思っていますし、横浜市も個室ユニット推進の政策をとっているのですけれども、その辺りについて御意見をいただければと思います。よろしくお願いします。

○福田精神・障害保健課長 では、栗林構成員からお願いします。

○栗林構成員 平成元年に設計した建物でして、その当時、これでいいやというわけではありませんけれども、4人部屋でスタートいたしました。個室というものがなかった施設ですけれども、現在は31の個室にしてきました。それは今、御指摘されたとおり、尊厳というものを考えるのであれば、まさにその個室が大事だろうなというようなことを思って個室化を進めてまいりました。
 ただ、もうハード的に限界があるということも確かにあるものですから、自分が今、地域という視点で話をさせてもらっていることを思ったときに、定員はそのままといいますか、利用者の方々を地域の方に出て行ってもらうと言うと言葉は悪いんですけれども、帰ってもらうというふうなことで、サテライト的な要素で今、整備というものを考えてございます。
 ただ、これはこちらからやらせるというふうな意味合いではなくて、相手の方の同意を得て、そしてあなたは地域で一緒に暮らしていただけますかというようなことでサテライトの特養と申しますか、将来的にはやはり量を増やすのではなくて、個室だから質がいいというわけじゃないでしょうけれども、個室にして対応できればいいなと。
 ねらいは特養というスタイルではなくて、地域にそういうものが出ていくと住まいという住宅に変わっていくのではないかという思いでおります。以上です。

○福田精神・障害保健課長 柴田構成員、お願いします。

○柴田構成員 2002年だったと思いますが、千葉に風の村というところができて、初めて個室ユニットの建物を見せてもらいました。そのとき、お部屋にも案内されました。
 私がそのとき感動したのは、そこに住まわれているお1人が85歳ぐらいの女性でしたけれども、この部屋には自分のパンツやハンカチや靴下を洗うところがある。立ってじゃなくて中腰の状態、ひざを下についた状態で、自分で人様の世話にならずにそれを洗えることがすごくうれしいと言った言葉が今も記憶に残っています。
外山先生が亡くなられて、これまでの実践、調査、研究されてきたものを、大阪市立大学大学院の三浦研先生が報告しています。4人部屋に住まわれている方々が決して和気あいあいと暮らしているのではなくて、それぞれが背中合わせになって日常を暮らしていて、会話をする時間も非常に短いという研究発表があります。個室と共に暮らす方々が集う場をその方々の暮らしに合うようなしつらえをする、環境作りをすることが、その方々の人生にどれほどプラスに働くかと言うことを外山先生は伝えたかったのだと思います。
 しかし、その4人部屋を全て個室にできるとも限らない状況というのはあると思います。
 ただ、私が将来、どういうところに住みたいか。どうしても施設でなければいけない場合は、やはり個室を希望します。狭くてもいいから個室を希望したい。
 東京の世田谷に、もう30年ぐらいになる特別養護老人ホームがあります。4人部屋です。そこを見せてもらいました。そのときに、この建物はお年寄りが壊さないでくれというふうに言っている。職員さんたちが、入居しているお年寄り1人ひとりのことを考え、環境作りをしているのです。その人がその人らしくある。非常に狭い部屋なんですが、それをいかにその人らしい部屋にしていくのか。そして、この中で4人で暮らすのに本当に和気あいあいとできるようにするためにどう環境づくりをしていくのかということをやっている。
 こういうところはすごく少ないと思います。だから、私は基本的には個室で、ユニットで、そういう環境がこれからあったらいいし、あるべきではないかと思っております。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。その他いかがですか。
 では、三上構成員お願いします。

○三上構成員 今、個室ユニットケアのお話が出ましたが、これについては、現在、社会保障審議会の介護保険部会あるいは介護給付費分科会において大きな問題となっております。一番大きな問題は生活保護の方、あるいは第一段階の低所得者の方が個室ユニットケアを利用できないことであり、こればかりをつくることになれば、そういった方への対応をどうするのか、その対策とセットで行わなければ、これを推し進めることには問題があるのではないかと思います。
 個室がいいかどうかですけれども、今、柴田構成員がおっしゃったように、いわゆるユニットケア、個別ケアが多床室であってもできている現状がありますので、そのあたりは個別に評価をする姿勢も大事ではないかと思っております。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。その他、御意見ございますでしょうか。
 では、広田構成員お願いします。

○広田構成員 質問です。東さんが、老健に医療が必要かと言うんですけれど、私はやはり何度も言いますけれど、精神医療の被害者として、なるべく人は医療を少なく生きたいと思っているんですが、老健の医療というのはどういう医療なんでしょうか。

○東構成員 その医療の意味は、認知症のお年寄りが入所されます。認知症のリハビリをします。ただ、お年寄りですから、例えば肺炎になる、気管支炎になる、腎盂腎炎になるという合併症を起こすことはよくあるわけですね。
 今のところ、私の施設は松浦さんのところもそうですけれども、そういう方が見えてもなるべく環境を変えたくない。それから御本人、御家族の負担を考えると、施設の中で肺炎の治療とかもします。よほど重症であれば別ですけれども、やります。
 ただ、今、老健ではほとんどそういう急性転換、そういう何かがあった場合には退所をしていただいて病院に送ることが多いわけですね。そうすると、病院で医療費がかかる。私はそこのところは、是非老健でもそういう不測の事態の医療を認可していただきたいと思う。それが私の申し上げた医療でございます。

○広田構成員 認可に協力するわけではないんですが、具体的にどういう医者がどういうふうに必要なんですか。

○東構成員 どういう医者といいますと、老健は医者が必置でおりますので、その管理医師が判断をして治療することは十分可能だと思っております。

○広田構成員 医療が必要だとおっしゃるんですが、肺炎を起こした、何をやったと言ったときに今は足りないとおっしゃったわけでしょう。それは、どういうのが今よりも必要かということを尋ねているわけです。

○東構成員 それは、御存じでないかもしれませんけれども、老健というのは医療が包括になっております。要するに、限られた中で医療をやりなさいよということになっておりますので、そういう特別な医療的な不測の事態、例えば肺炎などになった場合の医療費というのは全て出ません。御存じでしょうか。

○広田構成員 出ないから点数を増やしてくれと、こういう話ですか。

○東構成員 いえ。点数というか、そこの部分だけの医療が提供できるようにしてほしいと。

○広田構成員 要するに、私は医療というと医者が増えてくる話かなと思ったんですが、そうじゃないんですね。お金の話なんですね。

○東構成員 そうです。医療を提供させてほしいということです。

○広田構成員 了解です。了解というのは、増やしてくれというのを了解じゃなくて、お話を了解しましたということです。

○福田精神・障害保健課長 大体予定された時間をちょっと過ぎましたけれども、その他ございますか。
 では、西田構成員どうぞ。

○西田構成員 今日のお話を伺っていまして、地域のケアと在宅の精神医療の質の問題が問われていて、そこの質がサービスが充実すれば、やはりその入院医療の役割というものが非常に変わってくるということはすごく認識させていただきました。
 それで、お話の中で例えば介護、福祉施設の中で夜の支援体制というもの今は1人で対応されていたり、非常に苦しい。そういうところはしっかりと補充していくことで、地域で認知症の方々をみていくということがかなり可能になるんだなということも今日感じました。
 そういう形で、地域での精神科医療が福祉を支えるバックアップ体制をどういうふうに築くかということ、これをしっかり進めていく中で、どういう方がどうしても入院が必要なのかというところをしっかりと整理をして、その上で認知症の入院医療の役割ということを将来像も含めて早急に検討することが必要だということを感じました。どうもありがとうございます。

○福田精神・障害保健課長 どうもありがとうございました。その他、特に御意見はございますか。
 では、野村構成員どうぞ。

○野村構成員 柴田構成員のレジュメに出ているものです。
 「「人」とは、「人」はこうなりたいと願っているが、それぞれに葛藤している。(自己実現を願っている)。
 ひとりひとりが愛されたい存在。認めてほしいと願う存在である。(マズロー)
 人間は生きてきた過程で、文化がある。感情がある。夢や希望を持っている。人との関係性を持っている。
 こころと体の関係が大きい。」というものがありました。
 それから、そのずっと後の方にデンマークのケアワーカーの条件があります。
 「認知症のお年寄りに尊敬の念を持てて、なおかつ忍耐強い。
 同じことを何度言われても興味深く耳を傾け、気持ちを正確につかむ。
 小さな変化も見逃さない繊細さを持つ。
 奇妙な行動にも驚いたりせず、怒りを受け止められる度量がある。
 ユーモアがあり、機転のきいた受け答えができる」ということが書かれております。
 これは、認知症の方を取り巻く医療の関係者にしろ、福祉の関係者にしろ、本当にこれを身につけていかなければいけないことだと私は思いますので、こういったことを職員を養成するときに必ず基本に据えてやっていただければというふうに願っています。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございました。
 特にないようでしたら、事務局の方から今後の日程等について説明をさせていただきたいと思います。

○本後課長補佐 それでは、次回の日程につきまして、30日木曜日、同じく18時から、場所は本日と同じくこちらの省議室でございます。
 次回も今回と同様、構成員の方々からのヒアリングを行った後、意見交換を行う予定としております。次回は、松本構成員、河岸構成員、今日御欠席ですが渕野構成員、朝田構成員にお願いしたいと思っております。
 先ほど岡崎構成員から、上野先生の御意見も聞いてほしいというお話がございましたので、これは上野先生と調整をさせていただいて、日程が合えばこの日に来ていただけるようにいたしたいと思っております。
 なお、資料につきましては、前日の29日水曜日中に事務局までお送りいただければと思っております。
それから10月の予定ですけれども、14日木曜日及び21日木曜日の18時からの開催を予定しております。当初は28日の木曜日も予定しておりましたが、この日は都合によりまして中止というふうにしたいと思っております。
それから、これについては昨日事務局からメールで御連絡いただきましたけれども、精神病床における認知症入院患者に対する調査、前回、前々回と議論いただいていた調査の案につきまして、これは机上のみの配付とさせていただいております。お手元に最終案と変更点をまとめた1枚紙をお配りさせていただいております。基本的には、前回御意見のありました朝田構成員、柴田構成員の御意見を踏まえましてまとめております。この案で調査を進めたいと思いますけれども、再度ご覧いただきまして、どうしてもこの点は修正すべきという点がございましたら、明日17日金曜日の17時までに事務局に御連絡をいただければと思っております。基本的には、来週早々には調査に実際着手したいと思っております。以上でございます。

○福田精神・障害保健課長 どうもありがとうございました。本日も大変にお忙しい中、長時間にわたりどうもありがとうございました。
 これをもちまして、第7回の検討チームを閉会したいと思います。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

社会・援護局障害保健福祉部
精神・障害保健課企画法令係

電話: 03-5253-1111(3055)

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