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2011年2月7日 第71回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

○議事

23/2/7 第71回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

社会保障審議会 第71回介護給付費分科会議事録

1 日時及び場所 平成23年2月7日(月)午後4時00分から午後6時00分。グラ
ンドアーク半蔵門(3階 華の間)
 
2 出席委員:池田、石川、井部、大森、勝田、川合、木村、久保田(藤原参考人)、高智、木間、小林、齊藤、篠原、武久、田中(滋)、田中(雅)、池主、中田、馬袋、藤原、三上、村川、矢田(浜田参考人)


○宇都宮老人保健課長 定刻になりましたので、「第71回社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。
 本日は、久保田委員にかわり藤原参考人、矢田委員にかわり浜田参考人がそれぞれ出席されております。なお、神田委員の後任人事については、現在、全国知事会において人選中とのことです。
 以上より、24名の委員に御出席いただいておりますので、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することを御報告させていただきます。
 また、前回の開催以降、事務局に人事異動がありましたので、御報告申し上げます。
 老健局総務課の高橋企画官でございます。

○高橋企画官 高橋です。よろしくお願いいたします。

○宇都宮老人保健課長 では、以降の進行は大森分科会長にお願いいたします。

○大森分科会長 夕刻になって、恐縮でございます。よろしくお願いいたします。
 一応、今日は6時で終わる、時間延長なしということでいきたいと思います。その理由は後で申し上げますけれども、これからさまざまな御議論をしていただくことになりますので、今日は恐縮ですけれども、今日は御都合がおありの方もございますので、6時で終わることにさせていただきます。
 お手元に議事次第がございまして、この3点について今日は御議論いただくことになっていますけれども、1番目は調査結果で、2番目が有効期間の見直しについて、3番目はこれから議論していただく場合に、私の方で論点風のことを若干御提示申し上げて、皆さん方の御議論をいただくという手はずでございます。
 それでは、まず資料についての確認をしていただきます。

○宇都宮老人保健課長 座席表、議事次第に続きまして、資料1「区分支給限度基準額に関する調査結果の概要」。
 資料2「介護保険法施行規則の一部を改正する省令案について」。
 資料3「介護保険制度を取り巻く状況」。
 それから、石川委員提出資料、齊藤委員提出資料がございます。
 あと、名簿でございます。
 資料の不足等ございましたら、事務局にお申し付けいただくようお願いいたします

○大森分科会長 よろしゅうございましょうか。

(「はい」と声あり)

○大森分科会長 それでは、まず「区分支給限度基準額に関する調査結果」と「要介護認定に関わる有効期間の見直し」につきまして、資料的なことは一括して事務局から御説明していただいた後、御質問、御意見を交わすとさせていただきます。
 それでは、お願いします。

○宇都宮老人保健課長 それでは、資料1について御説明申し上げます。区分支給限度基準額を超えてサービスを利用している方、及び区分支給限度基準額の7割から9割程度、サービスを利用している方についての実態を把握するということを目的にした調査結果でございます。
 対象者については、そこに書いてあるとおりですが、下の表にございます人数について調査いたしました。
 調査の内容としましては、3種類ございまして、1つ目は介護給付費明細書による利用状況。2番目としまして、週間ケアプランについて、市町村においてケアプランの点検をしていらっしゃる方に評価をしていただいたものがございます。3点目としまして、超過している方あるいは7〜9割の者についての担当ケアマネの方に対してのアンケートでございます。
 1枚おめくりいただきまして、2ページでございます。まず、調査結果の主な概要について御説明申し上げます。
 まず、給付費明細書の調査でございますが、(マル1)サービスの利用状況を見ると、超過者及び7〜9割の者ともに2種類以下のサービス利用が8割以上を占めていたということでございます。
 (マル2)また、利用しているサービスの種類では、訪問介護や通所介護など見守りを必要とするサービスの利用が多く、訪問看護などの医療系サービスの利用が少なかった。
 (マル3)一方、全国のサービス利用量の平均と比べると、医療系サービスは利用量が同程度であるが、訪問介護や通所介護は利用量が多かったということでございます。
 2番目の週間ケアプランの調査につきましては、内容について、市町村におけるケアプランの点検者による評価では、「見直す余地がある」というものが9割であったということでございます。
 3番目のアンケート調査でございますが、(マル1)利用者の日常生活の状況を見ると、「薬の管理が必要」、「見守りが必要」、「歩行が困難」、「おむつを使用している」の割合が高く、「胃ろう・経管栄養の管理」、「ドレーン・カテーテルの交換・管理が必要」、「かく痰吸引が必要」等、医療的なケアを利用する者の割合は少なかった。
 (マル2)また、訪問介護のサービス利用内容を見ると、身体介護に比べ、掃除、洗濯、調理・配膳等の生活援助の利用が多かったということ。
 (マル3)更に、区分支給限度基準額を超えたケアプランを作成している理由を見ると、「家族等で介護が補えないため」あるいは「利用者本人や家族からの強い要望があるため」が多かったということでございます。
 続きまして、3ページ以降、各論でございます。
 今のものを詳しく見たものでございますが、3ページのグラフについて、まず見方を御説明いたします。資料の一番後ろのページに参考という図がございます。「介護サービスの利用状況のグラフの見方について」というものが付いていると思いますが、これで御説明申し上げます。
 左側にございますのが、こちらの方に示されているものでありますけれども、右側がその見方でございます。まず1つの色で1種類のサービスをあらわしているということで、青は訪問介護、オレンジは通所介護となってございます。縦の色の種類数がサービスの利用種類数をあらわしているということで、右側の図の一番右側、青だけで1列出ておりますが、この場合は訪問介護を100%利用ということになってございます。
 横の色の幅が利用者数をあらわしておりまして、太いほど利用者数が多いとなってございます。また、面積の大きさでサービス利用割合を表現しておりまして、面積が大きいほど利用が多いということになってございます。
 以下、下に示しているとおりでございます。
 こういった見方で、また3ページに戻っていただきたいと思います。居宅サービスの利用状況で、これは超過している方についての状況でございます。
 これをごらんいただきますと、全体の32.4%が1種類。この数字につきましては、下の方に表がございます。その全体というところの1種類が32.4%ということでございますが、先ほどごらんいただきましたように、下のグラフの左側、全体というグラフの上から下まで通しで同じ色になっているものが32.4%ということでございます。
 52.6%が2種類のサービス利用ということでございます。
 1種類のサービス利用のうち、通所介護は10.5%となっておりますが、この全体のグラフの真ん中辺り、オレンジ色の線が幅広くなっているところがございますが、この横幅が大体10.5%に当たる。
 それから、短期入所サービスは灰色でございますが、左の方、灰色のみで一番上から下まで行っている、これが9.7%ぐらい。訪問介護は一番右側の青い色で示されておりますが、これが6.8%といった状況でございます。
 (マル2)でございますが、全体の利用状況としては、通所介護53.9%、訪問介護48.5%、短期入所サービス33.8%となってございますが、一方、通所リハビリテーション、訪問看護、訪問リハビリテーションの医療系のサービスの利用は少なかったということでございます。
 (マル3)、(マル4)については、同様の見方をしていただけば、この記載のとおりでございます。
 続きまして4ページでございますが、これは限度額の7〜9割を利用している方についてでございます。
 先ほどと同じような見方をしていただきますと、全体の34.5%が1種類、51.6%が2種類のサービス利用ということでございまして、1種類のサービス利用のうち、通所介護は15.0%、訪問介護は6.1%、短期入所サービスは4.4%。
 (マル2)以降は、そちらに記載のとおりでございます。
 続きまして5ページですけれども、全国のサービス利用量の平均。これは、介護給付費実態調査の結果ということでありまして、限度額にかかわらず、サービス利用の少ない人もすべて含めた全体の平均と比較したものでございます。
 「1人当たりの単位数をサービス種類別にみると、訪問看護などの医療系サービスの単位数は全国のサービス利用量の平均とほとんど変わらないが」と書いてありますが、例えば右側の要介護5の下の方に訪問看護あるいは訪問リハビリテーションというのがございますけれども、緑色の棒が全国平均に当たりますが、その棒の長さと比べると、超過者も7〜9割の者も余り変わらないという状況でございました。
 それに対して、訪問介護、通所介護等の単位数は、全国のサービス利用量の平均より多いといった傾向が見られたということでございます。
 続いて6ページでございます。
 今、利用状況についてごらんいただきましたが、実際にどういうケアプランを作成しているのか。そのケアプランについて、市町村においてケアプランの点検。指導及び実務を行っている方に評価をしていただいたということでございます。
 (マル2)評価者によると、「サービスを提供する事業所が少ない地域である可能性」あるいは「サービスの具体的な提供内容」、「家族関係」などの詳細な情報が不足している。つまり、今回、ケアプランの紙の上のみでの評価でございましたので、例えば実際、訪問看護を提供したくても、そういったサービス事業所が少ない地域である可能性といったことなどもございます。ですから、そういうことを割り引いて、この結果についてはごらんいただきたいとは思うのですが、その上で今回、「見直す余地がある」ケアプランは9割という結果であったということでございます。
 そのうち、「提供量が多すぎるサービスがある」あるいは「提供量が不足しているサービスがある」ケアプランは、それぞれ半数以上であった。
 そして、看護師である評価者、それから社会福祉士・介護福祉士である評価者、それぞれいらっしゃったのですが、(マル3)看護師である評価者によると、「提供量が多すぎるサービスがある」ケアプランが約9割、「提供量が不足しているサービスがある」ケアプランは約6割ということでございます。
 サービス別に見ると、訪問介護や通所介護は提供量が多く、訪問看護は提供量が不足しているということでございました。
 (マル4)社会福祉士・介護福祉士である評価者によると、看護師である評価者に比べて、「提供量が多すぎるサービスがある」ケアプランは少なく、「提供量が不足しているサービスがある」ケアプランが6割ということでございました。
 サービス別に見ると、訪問介護や訪問看護は提供量が不足しているということでございました。
 なお、サービス別に見ると、訪問介護については、看護師である評価者によると「提供量が多すぎる」、社会福祉士・介護福祉士である評価者によると「提供量が不足している」とのことでございました。
 一方、訪問看護については、すべての評価者が「提供量が多すぎる」よりも「提供量が不足している」との指摘が多い傾向であったということでございます。
 具体的には、8ページに参考という表がございますが、今、申し上げたことは、こちらに書いてございます。
 前後しますが、7ページをごらんいただきたいと思います。こういったケアプランを見ていただいた評価者のコメントから抜粋したものでございます。
 大きく4つに分けてございますが、1番目、自立度を改善させるためのケアプランになっていないのではないかということ。
 (マル2)リハビリや訪問看護などの医療系サービスが少ないのではないかということ。
(マル3)生活援助のサービス量が過多になっているのではないかということ。
(マル4)ケアプランが適切に作成されていないのではないかということ。こういったコメントがあったということでございます。
 続きまして9ページに飛んでいただきたいと思いますが、これはケアプランを作成したケアマネジャーの方々に対するアンケート調査の結果ですけれども、利用者の日常生活等の状況でございます。
 (マル1)「薬の管理が必要」、「見守りが必要」、「歩行が困難」、「おむつを使用している」といった方の割合が高かった。
 (マル2)一方、「胃ろう・経管栄養の管理」、「ドレーン・カテーテルの交換・管理が必要」、「かく痰吸引が必要」等、医療的なケアを利用する者の割合は少なく、区分支給限度基準額を超える直接の要因となっていなかった。
 (マル3)「薬の管理が必要」、「見守りが必要」、「おむつを使用している」は、7〜9割の者よりも超過者の割合が高かったということでございます。
 続きまして、10ページから3つほど、ケアプランについての例を挙げさせていただいております。
 10ページにあるのが、自立度を改善させるためのケアプランになっていないと思われるケアプランでございます。なおこの3つの例は、いずれも支給限度額を超えているケアプランでございます。
 まず、実例の1ですが、この方は要介護1で、認知症高齢者自立度の1(ローマ数字イチ)、年齢は80代で独居の方でございます。
 一番下の週間ケアプランをごらんいただきますと、毎日9時半から16時まで通所介護べったりというケアプランになってございます。
 10番の指摘事項の評価者の主な意見に書いてございますが、「自立支援の取組みが必要。ひとり暮らしに不安という理由だけで、毎日デイサービスを利用しているのであれば、サービス過多。」という御意見が出ております。
 続きまして11ページ、リハビリテーションや訪問看護などの医療系サービスが少ないと思われるケアプランということでございます。
 この方は、要介護度が5で、認知症高齢者自立度は1(ローマ数字イチ)、傷病等は脳血管疾患ということでございますが、年齢は60歳代ということでございます。
 一番下のケアプランをごらんいただきますと、毎日30分掛ける4回ぐらいの訪問介護のみがプランの中で組まれております。それに対して評価者の主な意見としては、「ADLの改善の可能性の検討。60歳代と若く認知症自立度1(ローマ数字イチ)、日常生活自立度の状況を回復するプランというものの必要性も考えられる。」というコメントが出ております。
 続きまして、12ページ、生活援助のサービス量が過多になっていると思われるケアプランということでございます。
 この方は、要介護度5、認知症高齢者自立度4(ローマ数字ヨン)、80歳代で寝たきりの状態で会話ができないという方でございますが、下のケアプランをごらんいただきますと、毎日8時半ぐらいから昼過ぎ、2時ぐらいまで訪問介護ということでございます。時々訪問リハ、訪問看護がございますが、一番下の週単位以外のサービスという欄をごらんいただきたいと思います。
 介護保険サービス以外は家政婦で対応。家政婦による入浴介助、月・金の14時〜16時といった家政婦の方と組み合わさっているということでございますが、評価者の主な意見として、「介護者側の都合によるサービス導入ではないか。お手伝いさん的に支援していないか。見守りが必要なために家事援助が提供されている可能性あり。」といったコメントが出されているところでございます。
 続きまして13ページでございますが、訪問介護の利用状況ということです。
 左側が身体介護、右側が生活援助的なものに分かれておりますが、身体介護に比べまして、掃除、洗濯、調理・配膳等の生活援助が多く利用されており、特に要介護度が軽い者で利用が多い傾向であった。これは、特に掃除の場合、上の方が要支援1で一番下が要介護5でございますが、そういった傾向が顕著であったようでございます。
 超過者がこのページで、次のページが7〜9割ですが、大体同様の傾向が見られたということでございます。
 続いて15ページですが、区分支給限度基準額を超えたケアプランを作成している理由として、「家族等で介護が補えない」が77.5%、それから「利用者本人や家族からの強い要望があるため」というのが47.7%と高かったということでございます。
 また、一番上の棒ですが、「利用者本人や家族が経済的に余裕があり自己負担を気にしないため」という場合も24.3%あったということでございます。
 続いて16ページでございますが、まとめとしまして、(マル1)、(マル2)、(マル3)は今、説明させていただいたような内容が書いてございます。
 矢印の下ですけれども、区分支給限度基準額については、まずケアマネジメントの実態を踏まえた上で議論すべきではないかというまとめにさせていただいたところでございます。
 続きまして資料2についてでございますが、1ページ目、改正の趣旨です。
 介護保険法で要介護認定についての有効期間がございますが、「介護保険制度の見直しに関する意見」、これは介護保険部会のとりまとめの方で、その下の参考に書いてございますが、「事務の簡素化を速やかに実施すべきである。」といった御意見を踏まえて、有効期間を延長しようというものでございます。
 具体的には、2ページの表をごらんいただくとわかりやすいと思うのですけれども、区分変更申請、あるいは更新申請のうち、前回要支援から今回要介護、あるいは前回要介護から今回要支援という方についての上限の6か月を12か月に延ばすという改正でございます。
 説明については、以上でございます。

○大森分科会長 2つありまして、後者の方は省令案でございますので、これについて先に御意見を伺って、大筋これでよければ、この議論はここどまりとさせていただきます。いろいろ御要望もありまして、その御要望にできるだけ応じていくという趣旨で、今回、見直し作業をすることになっていまして、ここにございますように有効期間の延長案が出ています。まず、これについて御意見を伺いましょうか。
 どうぞ。
○武久委員 有効期限の途中でも、悪くなれば申請できるわけですから、期間は結構長くしても、そういう人が申請できないわけではないのだから、私はこのように長くするべきではないかと思います。というのは、要介護認定審査会に出ておりましても、1年とか2年とかあるのですけれども、余り変わらない状態でまた更新する例が非常に多いように感じておりますので、私は賛成です。

○大森分科会長 ほかにございますでしょうか。
 どうぞ。

○中田委員 この見直し案については、大賛成です。それは、1つは地域の事務費負担を軽減するという視点もありますし、それから何よりも利用者視点でのプラスが非常に多いのではないかと思います。資料の2ページ、更新申請の中で、前回要支援から今回要介護、それから前回要介護から要支援というところが伸びたということは、結局、居宅介護支援事業所へ行ったり、あるいは地域包括センターへ行ったりということですから、利用者の視点から私は大変結構だと思いますので、これは賛成します。
 以上です。

○大森分科会長 ほかにございますでしょうか。
 浜田さん、どうぞ。

○浜田参考人 神戸市の浜田と申します。
 保険者としましては、新規申請につきましても有効期間の上限を12か月としていただきたいと思っております。保険者としましては、1回当たりの審議件数を増やす努力をしてまいっておりますが、なかなか限界に近付いてきております。
 また、特に医師の審査員の先生を確保するのが非常に難しくなっておりまして、医師会の担当役員の先生方も非常に御努力いただいていますけれども、現行の定員数を確保するのがやっとの状況でございます。
 こういった中で、新規申請、確かに申請日から半年の有効期限でありますけれども、仮に30日で認定がおりたとしましても、実際にサービスを利用してから5か月ぐらいで期限が来てしまいます。当市では、有効期間の2か月前には更新申請の案内をいたしますので、サービスを利用してようやく落ち着いたかなと思ったころに、もう更新申請の案内が来て認定調査が始まるという点で、被保険者の方にも多大な不安とか負担を強いているのかなと考えておりますので、是非とも新規申請についても12か月を条件としていただきたいと考えてございます。

○大森分科会長 これはある種修正案というか、御意見が出たのですけれども、これ、事務方の方からレスポンスがあります。
○宇都宮老人保健課長 今回については、とりあえず更新申請で「要支援から要支援」、「要介護から要介護」と余り変わらないという部分、あるいは区分変更申請についてだけさせていただいたわけでございます。
 済みません、もうパブリックコメントをやっておりまして、先ほどちょっと説明が漏れたのですが、4月1日から改正しようと思ってございます。それで、今、出された御意見につきましては、今後、またいろいろと御意見をいただきながら状況を見てということになるのではないかと思います。

○大森分科会長 とりあえず、これで稼働させていただいて。私も今のような御意見があることは承知していまして、これですべて終わったわけではなくて、状況を見ながら、また検討していただく余地があるのではないかと思っていますので、今のような御意見があることを承知した上で、とりあえず今回は区分変更の申請について柔軟化するという方向ではいかがかと思っていますけれども、浜田さん、いかがでしょうか。私もある程度承知していまして。
 ただ、思い切って新規申請を12か月にしたときにどういうことがあるのかということも、ちょっと慎重に検討しなければいけないように聞いていまして、今後、課題にさせていただいたらどうかと思っています。今日のところは、この下の変更をお認めいただくということでよろしゅうございましょうか。

(「異議なし」と声あり)

○大森分科会長 それでは、今のような御意見が出て、今後、検討の余地があるものという御了解で、これをお認めすると考えています。よろしゅうございましょうか。

(「異議なし」と声あり)

○大森分科会長 はい。
 それでは、実は支給限度額に関する調査は初めてでして、私もざっと見てちょっと衝撃的な内容を含んでいまして、いろいろ皆さん方、御意見があるのではないかと思いますし、これから何を読み取って、今後、私どもとしてどういう課題を設定して、それを介護報酬にどうやってあらわすか、結構難しい議論になる可能性もございますので、今日のところは、この調査について御質問なり御意見を伺わせていただきます。
 一番早かった勝田さん。

○勝田委員 私たち認知症の人と家族の会では、昨年、介護保険改正に向けて提言を出しています。その中で早期発見・早期治療、切れ目のないケアの保障で、認知症があっても笑顔のある日常生活を送れるようにと願っています。根治薬のない現在、よいケアを受けることは、軽度の状態を維持することにつながります。その立場から、今回の区分支給限度基準額に関する調査結果の概要には、驚きと、調査そのものが結論ありきでされたものではないかという懸念さえ持ちます。
 例えば、ひとり暮らしや老老世帯の認知症の本人にとって、生活援助そのものが必要不可欠なものです。訪問介護を受けることで、一緒に食事をつくったりすること、そのことが大切なのです。通所介護が多過ぎると言いますが、そこに出かけることによって人と触れ合うこと、そのものがケアなのです。重度化すれば、逆に食事をつくることさえできなくなるのです。軽度だからこそ、食事を一緒につくることが本人の自立につながるケアなのではないでしょうか。
 重度の認知症の人にとって、通所介護はとても大切です。限度額を超えてサービスを受ける人たちが、お金に余裕があるとは限りません。私たちのアンケートでも、そのサービスを受けなければ介護者が倒れてしまい、在宅介護を継続することができなくなります。今回の調査結果を見て、介護家族のわがままとか自立意識の低さという評価者の意見がありますが、私はそうは思いません。何とか在宅介護を継続するためのぎりぎりの選択だと思います。
 そこで、事務方に幾つかの質問があります。
 まず1つ目は、調査対象の選定方法が無作為抽出なのかどうか。また、母数が統計学的に妥当な数値なのかどうか。
 2つ目には、調査実務を行う評価者ですが、その選定条件とその方法。例えば、先ほどはペーパーのみで評価されたとのことですが、本当にそれで評価できるのかどうか。
 3つ目には、アンケートの対象者が担当のケアマネジャーさんだけですが、利用者サイドの調査はされたのかどうか。
 4つ目に、評価者自身が判断のために必要な情報が少ないとのコメントを出していることについて、どう考えているのか。そして、例えば評価者に自由記述や面談などによる調査は行われたのかどうか。
 私たちは今回、ケアプランが適切でないとする意見が9割を超えるということについては、本当に実態とすれば、ケアマネさんの仕事は一体何なのだろう、ケアプランというのは一体何なのだろう、アセスメントだってやっておられるのにという疑念さえ持ちます。これをもって今後考えていくということなのですが、この調査そのものは本当にこのようなやり方でよかったのでしょうか。それについて事務方に御質問します。

○大森分科会長 それでは、お願いしましょう。

○宇都宮老人保健課長 まず、先ほど結論ありきとかいう御意見もございましたが、この調査はもともと区分支給限度基準額を超えている方が、そのサービスの利用状況等がどうなっているかということを調べて、前回の改定のときも宿題になってございましたので、区分支給限度額について、どのようにしていったらいいかということを調べるつもりで、この調査を行ったわけでございます。
 ところが、特にちまたでは、訪問看護あるいはリハ等の医療が負担になっているということをお聞きしていたので、そういうことを調べようと思ったのですが、出てきた結果は全然違う結果になっていたということがございました。そこで、更にケアプランについて見ていただく等のことをしたということでございます。
 まず、調査対象についてでございますが、これは1ページ目に書いてございますように、各市町村、全保険者に対しまして抽出していただいたということでございます。超過者4,752名、7〜9割の者7,978名という、これだけの数がございまして、そういった意味ではそれほど偏りのあるデータではないのではないかと考えてございます。
 それから、ケアプランについての評価者のことでございますが、こちらにつきましては、市町村で点検をしていらっしゃる方をお願いして評価していただきました。確かに先ほど申しましたように、もともとこういったことを目的として調査したわけではないので、非常に限られた時間の中でケアプランについて見ていただいたということでございますので、確かにこれについては、この意見がすべてを代表しているとは考えてございません。
 その意味では、このケアプランの調査については、ある程度御参考ということでごらんいただきたいということでございます。ただ、こういったものについて、ある程度の事実というのもあるのかなということで、参考ということではございますが、本日公表させていただいたということでございます。
 3点目は、アンケートの対象者は、このケアプランをつくったケアマネジャーの方だけでございまして、利用者にはアンケートをしてございません。
 4点目の判断の材料が少ないということは、先ほど御説明したとおりでございまして、あくまで紙のケアプランから判断していただいたということでございます。
 以上でございます。
○大森分科会長 勝田さん、そういう回答ですけれども、一部御意見が含まれていましたので、テイクノートします。
 石川さん、どうぞ。

○石川委員 具体的な今日の議題の内容について議論が始まったところでございますけれども、大変重要な案件だと私どもは思っておりますので、発言させていただきたいと思います。
 全国市長会の代表委員として、政府が進めようとしております介護総量規制の緩和について、反対意見をこの場で表明させていただきたいと思います。

○大森分科会長 ちょっと済みません。それ、最後に御発言の機会をつくりますので。市長さん、御都合が。

○石川委員 私、時間が5時半まで。

○大森分科会長 書かれたものを配付していただいている。それでは、ポイントだけ恐縮ですが。ちょっとお許しいただきまして、お願いしましょう。

○石川委員 済みません。資料が行っております。ちょっと中座しなければいけないものですから。
 今般、この社会保障審議会介護給付費分科会におきまして、平成24年度からの制度改正に合わせて介護報酬の見直しの議論が始まりまして、国民からは介護サービスの質・量などを総合的に勘案して適正な介護報酬水準となることが期待されるところでございます。
 また、政府は規制改革委員会において、経済論理を優先した成長戦略の観点から、多くの弊害すら想定される介護総量規制の緩和のための議論を進めていると聞いているところであります。仮に一方的に介護総量規制の緩和を決めようということがあれは、今後の介護報酬に関する議論にも少なからず影響を与えるものでありまして、大いに懸念するところであります。
 政府の規制・制度改革委員会ライフイノベーションワーキンググループでは、利用者の自由な選択に資する観点から、一定以上のサービスの質及び事業者間の適正な競争環境が保たれることを前提に、長期的には介護総量規制を撤廃すべきであり、当面、有料老人ホームなど特定施設における規制は撤廃し、現在の需給不均衡を是正すべきであるとの考え方を示し、規制緩和を進めようとしております。今後、これを事業仕分けと同様の考え方によって、規制仕分けなるものによって、社会保障の観点からではなくて、半ば強引に決定してしまうのではないかとの危惧が持たれているところでございます。
 私は保険者の立場から、介護総量規制は、これまでの過剰な整備による給付費の増嵩を抑制してきたという実績のほか、地域的偏在を防止する効果があり、保険者機能を発揮する上で重要な権限であると明確に主張してきたところであります。そもそも介護給付費は公費、税と保険料で賄っておりまして、有料老人ホームなど特定施設においても、地域の高齢者介護ニーズを踏まえて、自治体の介護保険事業計画に基づき、計画的に整備されるべきものであります。
 なお、施設整備が進みにくいとの指摘がございますが、これは例えば都市では地価が高いということが要因でありまして、これは別の要因によるものが大きいと判断しております。
 介護施設サービスにおいては、地域の介護ニーズにかかわらず、偏った整備が進むことは好ましいものではありません。まして政府の政策として、地域づくりの観点を無視した量の確保を目指すことは、介護保険の基本的な考え方や、あるいはまた自治体として、決してこれは容認できるものではありません。この際、改めて介護総量規制の緩和については、強く反対を表明するものでございます。
 なお、民主党が今まで一貫して反対してきました構造改革路線に、これは逆戻りするということでもあるわけでありまして、その基本的な姿勢も改めて明確にすべきではないかと、このように私は一政治家として考えているところでございます。こうした保険者の意見を是非御理解いただきたいと思っております。
 ありがとうございました。

○大森分科会長 承りました。
 それでは、戻しましょうか。木間さん。

○木間委員 質問と意見、3点申し上げます。まず質問です。
 資料1の調査目的は、区分支給限度額を超えて利用している者の実態を把握するとありますが、この調査はどのような仮説を設定して実施なさったのでしょうか。先ほど仮説のような御説明があったのですが、先ほどのことではよくわかりません。仮説の設定と適切な事後処理が伴わなければ、事後解釈が恣意的なものとなるおそれがあります。
 2つ目は、意見です。週間ケアプラン調査の市町村におけるケアプランの点検者による評価についてです。
 2ページの2.週間ケアプラン評価に、市町村におけるケアプランの点検者による調査では、見直す余地がある、9割とあります。この点検者が何人か、8ページを見ますと、4人であります。4人が幾つの事例を点検したのか。これを事前に私は厚労省に問い合わせましたところ、要介護1、3、5、それぞれ十数例ずつをこの4人がごらんになったということであります。サンプル数は、調査結果を見る上で不可欠な要素であります。これらを明記していただきたいと思います。
 先ほど、意見がすべてを代表しているものではないという御説明がありました。そのとおりでありますが、4人が要介護1、3、5、それぞれ十数例を評価した結果をもって、一般化することはできません。ケアプランの点検は、利用者が置かれている状況など、詳細な情報をもとに、実態を把握した上でなされなければならないと思います。自立のためには、利用者の選択権より重要なことがあると言われるのかもしれませんが、利用者の選択権が軽視されるようなことがあってはなりません。
 10ページ以降に3つの事例が挙げられていますが、私はこれらと同じ事例を知っています。私が知っている事例は、こうしたプランを作成する理由がありました。
 3点目です。この調査による超過者は、給付管理票上で限度額を超えた利用者にすぎません。通常、ケアプラン作成時に、ケアマネジャーは支給限度額を超えることは避けますから、ケアプランにのせずに保険外サービスを利用している実態は、この調査からはうかがうことはできません。
 区分支給限度基準額は、負担と給付のバランスをはかり、決定されるものであるということは承知しておりますが、限度額内の介護では家族の負担が増すばかりであるとか、もう少し利用すればよくなるのに、限度額を超えると全額自己負担のために利用をあきらめて状況が悪くなるという意見を多く聞いております。
 支給限度額については、限度額に対する平均利用割合や限度額を超えている人の割合という視点から議論されがちですが、世帯や個人といったミクロの状況の把握をすることによって、適切なサービス利用を推進していけるのではないかと思っております。
 住民に直接向き合う自治体が、独自に在宅介護の支給限度額の上乗せや低所得者の負担軽減に取組むようになってきています。重度認知症高齢者に対して、支給限度額に市独自の上乗せ給付を実施している自治体もあります。こうした取組みが参考になるのではないかと思います。 以上です。

○大森分科会長 最初は御質問だったのですけれども、それにちょっとお答えしていただきましょう。

○宇都宮老人保健課長 先ほど勝田委員の御質問にもお答えしたのですが、そもそも我々がよくお話を伺っていたのは、こういった区分支給限度基準額を超える方というのは、訪問看護あるいはリハ等の医療サービスが原因になっているということをよくお聞きしておりましたので、そういった医療サービスが原因になっている、あるいは重い負担になっているのではないかという仮説をもって、この調査を行ったわけでございます。
 もう一つは、限度を超えない方については、いざというときのためにそのサービスをある程度のところで控えているというお話も伺っておりましたので、7〜9割の方についても同様にお聞きしたということでございます。
 例えば医療が原因になっているのであれば、医療のサービスの利用が多くて限度額を超えているけれども、あるいは7〜9割の方は限度を超えないために医療サービスを控えているといった違いがあるのではないかとか、そういったことを想定していたわけでございますが、結果は先ほどごらんいただいたとおり、どちらもほとんど変わらず、かつ非常に医療サービスが少なかったという結果であったということでございます。
 もし、これでケアプランが正しいとすれば、そもそも医療サービスというものが必要ないと言うと言い過ぎなのですけれども、介護の中で占める割合というものは、ちまたで言われているものと違うのかもしれない。そういうことが本当にあるのかということで、追加的にこういった点検者に見ていただきました。
 先ほど言いましたように、そもそも限度基準額の調査ということでやっておりましたので、急遽、そういった方々にお願いして見ていただいたということで、時間も非常に限られておりましたので、人数、あるいは見ていただくプランの数も限られてしまったということでございます。そのために、私が先ほど申し上げたように、これはあくまで参考ということで見ていただきたいということで出させていただいたということでございます。

○大森分科会長 木間さん、仮説の方はよろしいですか。そういう仮説を立ててやってみた。

○木間委員 そういう仮説でしたら仕方がないのかもしれませんが、私が把握している超過者とは、給付管理票上ではなくて、毎月、かなり高い金額を全額自己負担している超過者です。調査の目的が私の考えていたこととは違っていたということがわかりました。

○大森分科会長 研究するときも、仮説が違うと、分析の結果も相当違ってきますから、これはこういう前提でやった調査だと御理解いただければいいんじゃないでしょうか。
 はい、お願いします。

○三上委員 ケアプランが適切に立てられているのかどうか、以前から気になっておりまして、先日、九州地区に行きまして、ある県の報告を伺いました。そこでは、有料老人ホームとか、あるいは高専賃に入所されている方の介護サービスがどのような状況なのかということですが、ここでも多くの方が限度額いっぱい使われておりまして、そのほとんどが訪問介護と通所介護の2つのサービスで占められている。非常に偏ったケアプラン、ケアマネジメントがされているということで、この原因は調べる必要があるのではないかと感じておりましたので、今回の調査は非常にタイムリーだったなと思います。
 ただ、国保の中には、これをチェックする給付費適正化事業というものがあるはずなのですけれども、これが現在どのように機能しているのか、1つお伺いしたいことと。
 それから、本来、主任ケアマネがいて、ケアマネジメントをきちっとできるように、ケアマネジャーの質も担保できるようにしている。それが特定事業所加算という形で評価されているわけですが、このことについてどのようにお考えなのかということも伺いたいと思います。
 また、たんの吸引などの医行為のサービスが非常に少なかったということですが、これは別の会議で、ヘルパーさんにさせてはどうか、介護福祉士にさせてはどうかという議論がされているわけです。これは、本来そういうサービスが必要だけれども、看護職が足らないから訪問看護では間に合わないので、訪問介護でやっていただいたらどうかということですが、今日のこの結果を見ますと、これはケアマネジメントが適切でない状況が一つの要因であり、本来そういう医行為が必要な人には、訪問看護をケアプランの中に組んでいるのが適切であるとも考えられます。
 本来、ケアマネジメントがきちっとできれば、そういったことは問題にならないのではないかということで、そちらの検討会の議論にも影響を与える結果ではないかと感じました。
 2つ質問がありましたので、よろしくお願いします。

○大森分科会長 次、お手を挙げたのはどなたでしたか。井部さん、どうぞ。

○井部委員 この調査の結果は、サンプル数とか評価者には多少問題があるにしても、とても興味深いデータだと思います。
 1つは、生活援助がかなりの割合を占めているという実態です。在宅療養を継続する場合に、生活援助には家族の支援の有無にかかわらず、生活の基盤を整えてこそ、身体介護や医療サービスの有効性はあるものと思います。けれども、このケアプランが妥当かどうかということに関しては、対象者の個別的な事情を見なければいけないので、そこはこれでは断言できないというのは確かにそうだと思います。
 しかしながら、生活援助、身体介護、医療というものが適切にマネジメントされるような、あるいは有効に活用できるようなケアプラン作成の仕組みが必要であると思います。この仕組みを検討する必要はあると思いますけれども、これはケアマネジャーの資質だけの問題ではなくて、介護と医療の連携を重視した体制づくりの必要もあると思います。これは全体的な感想です。
 あと2つ意見ですけれども、リハビリや訪問看護などの医療サービスが少ない。それから、医療処置や疾患があるのに訪問看護が提供されていないものがあるという結果が出ておりますが、訪問看護サービスが適切にケアプランに入るためには、これまで看護師による居宅療養管理指導という制度をつくっていただいているわけですけれども、これが余り機能していないということがあります。ケアマネジャーと訪問看護師で共同してケアプランを立案していくために、この居宅療養管理指導というものをもっと使う必要があるのではないかと思います。
 居宅療養管理指導は、平成21年に新設されたものであります。訪問看護のお試し版として、導入に迷っている利用者やケアマネジャーに対して、体験的な利用を進めることができるということです。しかしながら、現状では、利用時期や期間、頻度が限定されていて不満が多くて、このサービスそのものの利用の伸びが限定されているということです。この制度の現状の課題を踏まえて、1つは早急な改善を図り、訪問看護ステーションが居宅介護支援事業所、地域包括支援センターとケアプランの共同を図っていく仕組みを考えることができるのではないかというのが1点です。
 もう一つは、医療依存度の高い利用者を支える仕組みといたしまして、現在、独居高齢者や高齢者2人世帯では、要介護状態の利用者の在宅療養を支えられないという指摘があります。独居の場合は、生活支援を家族に頼ることがないため、訪問介護、訪問看護で支えようとしても、訪問看護を必要回数入れられないで在宅療養自体をあきらめるケースが出てきているわけです。要介護1や2の利用者でも、インスリンの注射とかCAPDとか下腿潰瘍のガーゼ交換の医療処置を行う場合は、支給限度額を超えてしまう場合があるわけです。
 こうした利用者に訪問看護を必要回数入れて利用していただくためには、限度額の見直し、または訪問看護部分を医療保険適用にするなど、在宅療養を継続できる仕組みとして、本日の調査結果を見ても早急に検討する必要があるのではないかと思います。
 以上です。

○大森分科会長 ちょっとこちらへ行きましょうか。最初の方。先生。

○村川委員 ただいまの井部先生の幾つかの御発言に同感する点もございますが、私としては3点ほど申し上げたいと思います。先ほど調査の手続等についての疑問などもございましたが、今回の調査のデータというのは、介護保険実施10年を経た現段階における極めて重要な要素を含むものではないか、画期的な調査結果ではないかと思っております。3つございます。
 1つは、確かに支給限度基準額があると。しかし、現実には多様なニーズがあって、それを超えざるを得ない方々にどういう対応があるのかどうか、こういう第1の点があるわけであります。ただ、そうしたときに、これを一般的な基準改定によって方向を進めるとすれば、保険料の値上がりにつながらざるを得ない流れになるのではないか。たまたま私、東京都内の限度額を上乗せを行っているある自治体の例を、一時期協力を求められて知っているわけでありますが、ある年度においては1億円ぐらいの赤字決算という事態も生じたわけであります。
 そういうことからすると、この限度を単純に超えてはいけないということではないのですが、これは被保険者全体にも影響を及ぼすことでありますし、特に年金など限られた収入、年金は来年度減額ですか、そういう背景がある中で、保険料への影響ということについては丁寧に考えていかなければならない。
 さりとて、こうした切実なニーズを抱えた人の事柄を無視するというのもいかがなものかということで、今日直ちに結論が出るわけではないですが、一般的な基準改定は当面なじまず、むしろ制度運用における特別基準といいますか、個別認定方式によって、後ほど触れますが、ケアプランが妥当かどうかということを含めた、そういう厳正な手続を経た上で、ある部分の方々について増額給付ができる仕方を、これは全国一律ではなくて、各保険者の判断によってやっていただく。
 そういう特別基準的なあるいは個別認定的な方法をもって解決していく手法もあるのかなと思っておりますので、後に触れるケアマネ等のあり方にも関わりますが、この基準額をどうするかという、きちんと一定の方向を見出すべき議論はすべきではないかと考えているところです。確かにサービスの利用が1種類、2種類という問題点は、私も感じないわけではございません。
 ただ、この制度が利用者による選択ということが強調されてきた面があったり、一部の事業所において、お客様を丁寧に扱うという姿勢がよく作用する場合と、過剰サービスにつながる場合、両面をにらみながら、これは難病の方であったり、がんのターミナル段階の方であったり、先ほど井部先生が御指摘になった幾つかの要素などを踏まえた、いわば個別認定的な工夫・応用ができる制度改善ということはあるのかなと1つ感じた次第であります。
 2つ目は、各委員からも御指摘のとおりのケアマネジメントのあり方でありまして、これを一つのきっかけにして、勿論、現場のケアマネジャーの介護支援専門員の方々の日常の御努力ということは評価しなければならないけれども、現実にこれだけの結果を見ているわけでありますから、ケアマネジャー、ケアマネジメントの進め方についての一定の見直しということは、場合によっては、費用負担の話をする前に的確なケアプランであるかどうかということを、保険者ごとに点検していく装置をきちんとこの際確立する。
 最近、世の中で、指定弁護士ですか、これは別のジャンルの話ですが、指定ケアマネジャーではないけれども、担当者が利用者からの切実な要望にこたえてつくっている面は評価しないわけではありませんが、やはり客観的に見て、もう一つのケアプランを考えながら適正化していく、そういうガイドライン的なことも含めて検討すべき段階に入ってきているようにも受けとめました。
 もう一つは、今回、限度を超えて利用されている方々のうち、4分の1を超える方々が負担能力のある方々であるという一つの側面、傾向も読み取れないわけではありません。これはすぐに決着がつく話ではありませんが、私は介護保険が始まって、応益負担、1割負担、利用しやすい制度。確かにそういう側面があったことは事実でありますけれども、現実にこうした事態を見ていきますと、負担能力のある方はサービスが利用しやすいという現実も目をつぶるわけにはいかないわけであります。
 今、直ちに制度をどうのこうのというわけではありませんが、中長期的に見た場合に、私はこの制度を人々の納得がいく、特に高齢者の方が納得して保険料をお支払いいただくためにも、これは応益負担から応能負担で考えるべき方向かなと。直ちにそうしてくださいということではなくて、私はこの調査結果には、そういう声が、意味が含まれていると受けとめた次第であります。
 以上です。

○大森分科会長 武久さん。

○武久委員 1万2,000人に対しての調査のようですので、全員が認知症の人ではないと思いますので、認知症のことだけではないと思いますけれども、要介護1の人も要介護5の人も、認知症がない人もある人も症例には出ています。
 2つ質問したいのですけれども、医療と介護の取組みです。医療と介護は非常に密接でして、看護の7対1ができてからケアマネジャーから看護師さんが姿を消した。ほとんどいなくなったと言ってもいいです。ケアマネジャーは、主に介護福祉士及び福祉系の方が多分多数を占めているのではないかと思うのですけれども、ケアマネジャーというのは専門職なのでしょうか。
 例えば私も医師で診察をしていると、患者さんがかぜを引いたから注射してくれと来るのです。しかし、そのときには、先生のほとんどは、これはかぜだから注射は要らないとか、いろいろ説得して、それなりの治療をしているのが現状だと思います。患者さん及び家族が、こうしてくれ、ああしてくれ、はいはいと言って、いわゆる御用聞きケアマネと私は勝手に呼んでいるので、それでないとケアマネを変わられてしまうという恐怖感がある人もいます。
 これは医師でも、患者さんの言ったとおりしなければ、次から来院してくれないということもありますが、専門的な見地で、この方がいいですよと説得するというのが技量だと思うのですけれども、この辺のところと。
 実は、介護認定審査会で、この症例についてはこういうケアプランにこういうサービスを入れなさいという意見を付すことができるようになっているのです。ところが、これはちょっと事務局にお聞きしたいんですけれども、全国で介護認定審査会が意見を付したことがどのぐらいあるか。この意見を付したら、だれが言うことを聞くのか知りませんが、一応医療の必要性が非常に高い人に対して、訪問看護とか訪問リハビリを入れなさいという意見を私は付したことがあるのですけれども、これの現状と今後について、ちょっとお伺いしたいということと。
 もう一つは、ケアマネジメントリーダー、私もリーダー研修を受けているのですけれども、ケアプランがだれかのチェックを受けているという現実がどこかにあるかどうかということ。というのは、今、言ったように、専門職の意識が非常に低くて、利用者側の意見をほとんど聞いてしまうような場合には、本当は医療の方が必要なのに、家族の方がヘルパーさんがいてくれると助かるということで選んでいる場合もあると思います。
 ただ、これは訪問看護側が、訪問リハビリ側が、利用者に対して訴求力が少ない。例えばヘルパーさんの方がいいんだと思われてしまうところも、我々医療側としては内心じくじたるものがあると思いますけれども、それはそれなりの、看護師さんと介護がいることによってこれだけ違うのだということが、目に見えて国民に提供しないとなかなか選んでもらえない面もあると思いますけれども、この2点についてお調べいただいたらと思います。

○大森分科会長 重要な御指摘だと思いますけれども、今お答えできる範囲で結構です。お願いします。

○古川介護保険計画課長 先ほど三上委員からも御指摘がございました、ケアプランをチェックしているのかということもあわせましてお答えさせていただきたいと思います。
 ケアプランのチェックにつきましては、都道府県で給付適正化計画をそれぞれおつくりいただいております。その主要5項目の中に、ケアプラン点検があります。ただ、実施率にいたしまして、21年度実績値で56%程度。また、悉皆調査ではございませんで、サンプル的にチェックをしていただいているということですので、その実施率を上げるということは課題と考えております。
 実施率が上がらない理由をお聞きいたしますと、専門的な判断が必要なことから、保険者の事務方のみでチェックすることが難しかったり、またケアマネジャーさんに委託してチェックすることになると、コストがかかるということなどから、なかなか進んでいないところです。ただ、20年度と比較いたしましても、実施率は保険者単位で見まして1割程度、伸びているというところです。引き続き働きかけをしていきたいと考えております。

○川又振興課長 補足させていただきます。
 今のは保険者によるチェックということでございます。先ほど三上委員の、ご質問の主任ケアマネに通じるところかと思いますけれども、事業所の中で、ケアマネジャーが1人だけでつくるのではなくて、チームとかいろいろな人の意見を聞くというところだと思います。必ずしも実態を詳細に把握しているわけではございませんけれども、今日の結果も踏まえまして、ケアプラン、それから利用者の状態像がどうだったのか、それからケアプランをつくったケアマネジャーの背景なり資質、その3方向から実態などももう一度調査してみたいと思います。
 その中で、ケアマネ、事業所の中でどんなシステムでケアプランがつくられているのか、また主任ケアマネさんがどういう役割を果たしているのかどうかという辺りも、できれば調べてみたいと思います。主任ケアマネ、資格取得者という意味ですけれども、今2万人ぐらいおりまして、各事業所の特定事業所加算の要件になっております。事業所の中でケアマネが主導的な地位を果たすということです。
 それから、地域包括支援センターの3職種の1人でございますけれども、主任ケアマネの養成のあり方なり役割を含めて、昨年11月末の介護保険部会のとりまとめの御意見の中でも、ケアマネのあり方は別途検討するという宿題をいただいているところでございますので、こちらとあわせて検討していきたいと思っております。

○宇都宮老人保健課長 あと、武久委員の方から、認定審査会での意見をどのくらい付したかということでございますが、その実態については把握してございませんので、数字はございません。

○大森分科会長 こちらへ行って、そちらへ行きますので。では、川合さん。
○川合委員 私、この資料を見まして、努力はしてみるものだと思いました。nのサンプル数が画期的に増えてきています。前の介護報酬改定のときは2けたで、よく、このような少ない数字でわかるものだと思いましたけれども、今回は本当に敬意を表します。
 ですから、いろいろな方が週間ケアプランあるいは9割がどうのこうのと批判されますが、それはそれで重要なことなのですけれども、まずこのサンプル数と6つのグラフ。あれは客観的なデータですから、これは慎重に検討する価値があるのだろうと私は思います。エモーショナルにならずに、客観的に見る努力をしたいなと思います。
 それと、ケアプランが妥当か否かですけれども、これは医療系の各委員がおっしゃったように、高齢者になってきますと介護と医療は不可分なものであります。そういう中で、ケアプランをどなたがつくっておられるかが問題だとこのレポートが主張していると考えます。私は、5事業所を持っておりますけれども、約2人以上ずつ約10数人の看護職を中心にして1チームでケアプランをつくっています。
 そういう中で、医療と介護が両方ともわかる方々が作るべきだと考えます。私は、介護の方が医療がわからないという不遜なことを申しているつもりはないのですけれども、両方考慮できる可能性が含まれているのはどちらかという御判断をいただきたい。
 そういう意味で、平成20年のこの部会でも私、お話したと思いますけれども、私の事業所は21年の改定が出るまでは確信犯の赤字でした。なぜか。訪問看護と訪問介護では3倍の差があるのです。その中で、看護職ばかりケアマネジャーにしましたから、外に出ていけないのです。そうなってくると収入は減ってくる、コストパフォーマンスも悪くなってくる。これは、いい悪いは事業者の判断だと思います。事業者が赤字覚悟でも良質なプランを出していくのか、そういうサービスをするのか。あるいはコストパフォーマンスだけに目を奪われて、介護だけのケアサービスをするのか。それは事業者の心意気だと思っています。
 以上です。

○大森分科会長 では、藤原さんと馬袋さん、続けてどうぞ。藤原さんから。

○藤原委員 私たち町村は保険者として介護事業をやっているわけですが、先ほど村川委員が言われたように、各地域は個別的な条件が物すごく違いがあるので、その辺をしっかり見直しをし、地域性を十分出せるような事業制度にしていただければと思います。
 今、ケアプランの実例を見ておりますが、我々から見たら毎日、ショートステイできるようなことは絶対にあり得ないこと。週に2回、多くて3回行ける人が最高だと思います。
 もう一つは、2番目の例。これは人的余裕があるか、それとも施設が大きいか。医療移行前の対象者を毎日看ているのか、その辺はわかりませんが、こういうことも僻地・山村ではあり得ないと思います。
 それから、事例3もそうですが、こんなに対象者が多くいれば施設の運営はできない。ただ施設の収支を考えると、しっかりやった方がいいとは思いますが、公的施設と民間施設とでは、全く内容が違うと思います。介護保険の限度額は決まっているので、柔軟性のある判断ができて採用できるような方法をとっていける制度改正が是非欲しい。
 特に農山村は季節的な問題がありまして、農繁期はショートステイ等施設にて対応していますが、農閑期になれば家族で介護をしている。家族介護ができる方を施設で看るということになると、その地域の介護力が落ちてしまう。地域の介護力もしっかりできるように、教育も研修等も重要ですが、そういうこともやって、地域で看とりまでできるような方法がとれれば全体の経費の削減にもなり、住民も納得されると思います。
 全国一律の基準等があってもいいけれども、柔軟に制度が運用できて、地域の特性や特色が発揮できるような方法がとれれば、本当にすばらしい介護制度の運用ができるかと思います。
 以上です。

○大森分科会長 馬袋さん。

○馬袋委員 私はこの調査は、中重度になっても在宅で過ごしていただける。その場合に給付限度額が本当に適切なのだろうかというのも、調査の目的の一つにあったのではないかと思います。
 例えば、資料の11ページのプランを見たときに非常に多いというコメントがあるのですけれども、訪問介護が巡回で1日に4回入っているケースです。これを多いと判断されている審査をされた方もいらっしゃいますけれども、どうでしょうか。今、在宅のこの部分だけで見るからではないでしょうか。
 本来、施設では、要介護5の方にはどれだけの介護の回数入っていますか。夜を入れて8回、9回と入っています。そして、この方が独居でおひとりで生活されていたら、この回数が多いという判断を、同じ介護保険で施設で利用するのも在宅で利用するのも、同じケアを受けたいという方にとっては、おかしいものではないのではないでしょうか。
 すなわち、在宅だけの議論ではなくて、施設で行われていること、施設でのケアが在宅でもできるようにする。それが限度額でできるのか、適切なサービスがケアマネジメントできるのかを、これからどのように整理するかということが重要ではないでしょうか。そういったことをこれは物語っているのではないかと思います。
 もう一点は、選択として介護と通所しかない。実は、それ以外を除くと量を選択できないのです。ですので、必要であれば量を増やせるのはそこしかなかったというのが、今のサービスの実態ではないでしょうか。そういった実態も踏まえて、このケアマネジメントというのは、1人ではなくて、多くの専門職のアセスメントに基づいてマネジメントするということが今、求められているのではないかということを、この内容で思いました。是非そのことの視点を入れて御議論いただければと思います。

○大森分科会長 田中雅子さん、どうぞ。

○田中(雅)委員 まず、週間ケアプラン調査についてのサンプル数や評価者の意見の問題につきましては、その取り扱い方に問題ありと思いますが、既に木間委員や勝田委員がおっしゃっておりますので、そのことについてはここではあえて申し上げません。
 ただ、申し上げたいことは、これまでこの介護給付費分科会での資料の出し方については、ここにおいでになります委員の方々は、ある意味でこの資料を前提として発言されることが多いです。大切なことはここでの議論です。議論そのものが大切なわけですから、先ほど事務局側の説明にありましたように、週間ケアプラン調査についての説明については、この資料は参考として見てほしいとか、あるいは調査の副産物で短期間で出てきた結果だということで、確たるものにはなっていないと思っております。
 そういう意味で、この資料を取り上げ方については、ある程度厳正にしていただきたいと思っております。
 それから、今度は中身に触れてまいりたいと思っております。
 まず、7ページです。そうは言っても資料として出ておりますから。評価者の意見が大きく4つにまとめられております。
 1つは、自立度を改善するためのケアプランになっていないと触れておりますが、現場を知る者として申し上げますと、現状はいいわけではありませんが、どのような形で利用者の方が自立度を改善しようとしても、そのこと自体が評価の対象になっていない。むしろ悪化させることによってお金が入るような仕組みになっていることが問題ではないか。要するに、よくすることに対する評価のシステム、インセンティブが働かないような状況になっていることについても考えるべきではないかと思っております。
 第2点ですが、これは資料そのものについて申し上げます。15ページですが、これは16ページのまとめの?Bにも触れられております。担当ケアマネジャーに対するアンケート結果では、生活援助の利用が多かったとか、家族の要望で区分支給限度額を超えたケアプランを作成しているという形でまとめてられております。
 けれども、15ページを見ていただきたいのは、これは複数回答で、確かに割合的には、本人や家族からの強い要望によってケアプランが立てられているように見えるかもしれませんが、例えば認知症だったり家族等で介護を補えないという問題もあります。そういう意味では、同居家族の問題があるのかと思います。でも、今の家族の皆さんはどうでしょうか。私たち国民の多くは、夫婦で働き、あるいは子どもが働きながら家計を維持しているという実態を見るならば、家族介護というものを前提とした議論をすべきではないかと私は思っております。原点に戻っていただいて、そもそも18年改正がそうだったと思いますが、単身や重度の要介護状態であったとしても、在宅を中心としてできる限り住み慣れた地域で、個人の尊厳を尊重されて、安心して暮らすことができる。そうした暮らしを支えるのが私は介護保険制度ではないかと思っております。
 家族がいるとかいないとか、お金がある人がたくさん区分支給限度額を超過しているという議論になっておりますけれども、お金がなかったら超過するサービスも使えないわけですから、単身だったら使えないし、サービス限度額が制限される問題についてはどう対処したらいいのでしょうか。
 ということで、この調査結果については、実は今の日本の私どもの生活水準も考慮しながら、家族の問題だけを挙げるのではなくて、家族がなぜそうならざるを得ないのか。前回の資料だったと思いますが、国民調査を見ても、できる限り家族と暮らしたい。しかし家族に負担はかけたくないという大きな声があるにもかかわらず、その家族が要望・声を出したら、それは不適切なことなのだろうかという思いをしております。そういう意味において、家族介護に対する取り上げ方は、このような形で処理してほしくないと思います。
 以上です。

○大森分科会長 まだございますか。それでは、池田さん、ちょっと待ってください。齊藤さん、どうぞ。

○齊藤委員 ありがとうございます。他の委員と意見が重なる部分があろうかと思いますが、資料に沿って意見を述べさせていただきます。
 5ページです。全国平均との比較をして、ここで解説しておられるように、訪問系の利用が超過者に多いということがグラフ上でよくわかるわけです。しかし、この原因がどこにあるのかということは、これからは説明がつかないので、今後このことを補足するような調査をされるようにお願い申し上げたいというのが1点であります。
 2点目は、週間ケアプランのことについては、先ほどからお話がありましたように、限られた時間の中で、しかも限られた条件の中ですから、これがひとり歩きすることは余り好ましくないと私も思います。その上で、この資料の最初の方に、ケアプランを見直す余地がある。9割あったというのは、言葉としてもひとり歩きしているという印象を受けます。
 内容を見れば、4人の方々の医療系と介護系では全く異なる評価をしておられる部分があります。私はこの4人の評価者も気の毒だと思っているわけです。条件というものが十分に理解できるような状況ではない中で、ペーパー上でどう見ますか、と問われるから、このような回答が出てくるのだと思います。
 全く反対の意見であるにもかかわらず、見直し余地90%だというのは、これは大変危険な話を堂々と、しかも繰り返し記述されているということは、資料の提供の仕方としてそもそも問題があるのではないかと思います。
 しかも、ページ数を相当に要して、この4人の分析結果というものが出ておりますから、扱いとしても適切ではないのではないかと思って拝見させていただきました。
 それから、ケースの3例がありまして、これも先ほど来、話がありますように、この委員の中でも全く違う意見が出るわけで、私は当然だと思います。詳細情報がない中、議論のしようがないと思います。
 更にまた現場サイドで、例えばチェックできる仕組みというのは、サービス担当者会議などもあるわけでありますから、だれがというよりも、さまざまな方々がどういうアプローチの仕方が御本人にとって一番いいのか。御本人や御家族の納得も得られて、ケアプランというものが作成されていると承知いたしておりますから、1人のケアマネの資質によって左右されるものではないと理解しております。その辺が適正値を得られるようにすべきということが、この資料の中で言われているのではないかなと思います。
 それから、アンケート調査の中で超過者の傾向を見ますと、軽度の方に生活援助が多いという実態もありますが、例えば13ページの御指摘の掃除の部分を見ますと、重度化するとだんだん利用が少なくなっていくという傾向があるわけです。私はこれは不思議でありまして、重度化するとサービスがむしろ必要ではないか。これは全く逆の実態になっているのではないかと思うのです。
 一方、重度化すると身体介護の方は、当然それは自分でできないことが増えてまいりますので、排泄介助、その他が多くなるということはよくわかります。私は、利用者は一定の料金、利用料を払える限界というものを察知して、軽度の段階では自分ができなくなった生活援助のところを、より厚くサービスを求めていくという傾向があるのではないか。しかし重度になっていくと、生活援助どころではない、身体介護の方により緊急度があるから、そちらの方に回さざるを得ないので、生活援助を削ってこういう選択になるのではないかとも読み取れるのではないかと思います。
 ですから、何か生活援助はけしからぬというようなことが、このペーパーの裏側を見るとあるのではないかということを勘繰りたくなるようなことは、少し行き過ぎの話ではないかなと思っています。素直にこれを読めば、生活者の実態がこの中から透けて見える部分があるのではないかと感じました。
 こういった調査は大変重要な調査だと思いますし、1回の調査ですべてクリアーできるものでないと思いますから、今回わかった部分とわからない部分と、それから余りにも深読みし過ぎてはいけない部分と、その辺の整理が必要ではないかなと感じました。
 以上であります。

○大森分科会長 藤原参考人、どうぞ。

○藤原参考人 ありがとうございます。
 この実態調査のをどのように評価し活用していくかは、これから何回も御議論いただければいいのではないかと思うのですが、一方で先週末から、政府では、税と社会保障に関する一体改革の方の議論も進んでいくということで、介護保険についても当然その対象になっていくということだと思います。
 そのときに、この介護保険制度の入り口部分であるケアプランに対する信頼といいますか、現状認識が大きく専門家の間でも異なっているような状況では、介護保険に関する、この部会でも議論があったと思いますけれども、例えば公費の拡充とか、こういう必要性を幾ら訴えても国民になかなか理解されないのではないかという心配をしております。
 そういう意味で、今回の調査については、これはこれで結構だと思いますけれども、今後、この調査結果を踏まえて対応を検討した場合、厚労省が4月に社会保障に関する個別制度の設計案を出すときに、検査結果をどのように扱うのか。それから、今年末に診療報酬改定と一緒に議論する介護報酬改定の議論にも反映できるのかどうか。その辺の見通しを事務局にはちょっとお伺いしたいと思います。
 以上です。

○大森分科会長 最後の論点は、後でちょっといたします。
 では、まず池田さん。

○池田委員 私は10年来、介護保険のデータをずっと分析しておりますが、この資料には驚愕しました。先ほど川合委員もおっしゃったけれども、これは大変なデータです。目的は違ったけれども、出てきたものはすごいものなのです。
 1つ、サンプル数が少ないなどの議論がありましたけれども、支給限度額の9割以上を使っている人は、統計情報部のデータを見ればわかりますが、3%ぐらいです。その中でこれだけの数字を集めたのですから、サンプル数として全く問題はありません。とりわけ、種類別のグラフは本当に画期的だと思います。
 それを踏まえて申し上げますけれども、統計情報部のデータを見ますと、在宅サービス利用者全体では、もともと1種類のサービスの利用が半分で、2種類以下が8割です。しかし、支給限度額を目いっぱい使っている人というのは別なのだろう。ケアプランがそれなりに考えられて、サービスの組み合わせも適切で、だから利用額も多額になっていくのだと思っていた。それは全く間違っていたということです。
 先ほども出ましたけれども、このぐらいのデータがまとまると、ざっくりと見てほぼ間違いないのです。つまり、これはサービスの組み合わせなど考えていません。つまり、利用者というよりも、家族の要求の言いなりになっているということなのです。ニーズとデマンドの区別が全くついていないということです。ニーズというのは必要性のことです。デマンドというのは要求のことです。
 しかも、看護系のケアマネと福祉系のケアマネは全く対象的ですね。説明にもありましたけれども、改めて8ページを見てください。サービス提供量が多過ぎる、不足しているというところなのですけれども、訪問看護の不足はある程度共通しているのですが、訪問介護と通所介護に関しては全く逆の数値になっています。それぞれの出身職種を反映しているということはあると思いますけれども、福祉系は余りにデマンド優先ではないのという感じがするので。
 その結果、何が起きるかというと、廃用症候群助長のサービスになってしまう。誤解を避けるために申しますけれども、私は廃用症候群助長型のサービスはやめろと言っているのではないのです。家事援助をやめろなんて一言も言っていません。人間、朽ちていくことを選ぶ権利はあります。すべてを代行してもらって楽をしたいという気持ちも十分わかります。それは自己選択の問題です。行政が、あるいは介護保険が介入することではない。
 しかしながら、そこに社会的コスト、つまり、保険料や公費は投入できない。これは社会常識でしょう。わざわざ要介護度を重くするために介護保険をつくったのではない。にもかかわらず、現実はどうなっているのだろうかということを、この資料は実は私たちに問いかけております。
 しかも、このようなケアプランに要介護1、2ならば、加算は別にして毎月1万円払われます。要介護3以上なら、毎月1万3,000円が介護報酬として支払われているのです。これでは、真面目に自立支援に取組んでいるケアマネジャー、あるいは医療系ニーズを的確に判断してサービスを調整しているケアマネジャーが、余りにも気の毒です。
 こんなケアプランに1万3,000円払うのだったら、すぐれた自立支援、医療ニーズにきちんと対応しているケアマネジャーには、3万円、5万円払ったっておかしくないのです。これは、給付費分科会と厚生労働省の責任です。少なくとも私は責任を痛感しております。緊急にこのケアマネジメントの再構築を考えなければならない。それは、何よりも今、優先すべき課題ではないですか。
 その際、私見といいますか、私の考え方を2つほどお話したいと思います。1つは、居宅介護支援業務を給付管理業務とサービス調整業務に区分して、それぞれに介護報酬を付けるという方法をとったらどうでしょう。この資料に示された大半のケアプランは、これは給付管理業務だけをやっているのです。サービス調整などやっていません。その場合、給付管理業務の介護報酬だけ支払えばいいのです。ただし、担当件数の制限は撤廃する。50件でも60件でもやればいいのです。
 そのかわり、サービス調整業務は私はかなり高い介護報酬を付けていいと思います。真面目にやっているケアマネジャーにはちゃんと払うべきですよ。そのためにサービス調整業務というのは、自立支援が目標ですよ、認知症ケアのあり方が問題ですよという目標を設定する。そして、ケアカンファレンス、ケアプラン作成、とりわけ利用者・家族との合意手続、ここのところが完全に抜けています。そういったものに明確な標準を示して、やっていくということが必要なのではないか。
 特に、チームワークであるということを基本に据えて、先ほどサービス担当者会議は真面目にやられているような議論がありましたけれども、実際にケアマネジャーの利用者1人当たり、どんな業務にどれだけ使っているかという調査がありますから、それを見てください。担当者会議は13.8分です。ファクスや電話でやっているところもいっぱいあります。
 ちょっと話が外れますけれども、この委員会を引っくるめて、「私の周りで」とか、「私が聞いたところでは」とか、そういうエビデンスのない議論はやめてほしいのです。サンプル数が少ないから、信頼できないなど、いいかげんなことは言わないでいただきたい。きっちりとデータなり、そういったものを示された議論をしないと、話が情緒的になってしまう。そういった意味では、このデータはすごく意味を持っていると思います。
 話しを戻しますが、給付管理業務とサービス調整業務に分けて、きちんと整理していくことが1つ。
 もう一つは、居宅介護支援サービスに自己負担を入れることです。加算等、いろいろわかりにくくなりますから、1割自己負担ではなくて定額2,000円負担でもいいと思っています。私は、自立支援型のケアマネジャーとの付き合いは少なくありませんけれども、彼ら、彼女らは、みんな自分の仕事に誇りを持っていますから、1割自己負担は当たり前だと言っていますよ。私の知る限りそうです。いや、私も情緒的なこと言ってますね。ここは、余り重視しないでください。
 介護保険と社会福祉の区別が付いていない議論がちょっと多過ぎるのではないですか。だから、すぐ低所得者施策というのが出てきて、それが壁になる。負担ができないからサービスが使えない。冗談ではないと言うのです。医療保険では、そんなことは原則的にああり得ない、しかも3割自己負担ですよ。つまり、低所得者の問題というのは介護保険が抱え込むことではない。社会福祉の役割です。介護を要することと福祉を要することは、全く異なった概念なのです。
 それは、田中角栄さんのことを考えればすぐわかるでしょう。角栄さんは介護を要する人になりましたよ。しかし、福祉を要する人でなかったことは自明の事実です。
ちょっと話がずれましたけれども、コスト意識のないところには必ず無責任と頽廃が生じます。居宅介護支援は無料であったために、利用者評価はもとより、社会的評価から免れてきました。簡単に言いましょう。ただより高いものはない。その典型です。
 そういった具体的なケアマネジメント再構築の施策の検討を本格的に始めなければいけないのではないですか。今、私が言った2つのことをやったって、多分完全にはうまくいきません。だから、画期的な調査というものが、これは目的とは異なった結果が出たわけですけれども、これを契機にして、この給付費分科会で本格的にケアマネジメント再構築のための施策の検討を直ちに始めていただきたいと思います。
 以上です。

○大森分科会長 木村さんも一言。一応、この議論は木村さんで。

○木村委員 今日は、ケアマネジメントの質の問題ということで皆様方のよい御意見をいろいろ伺いまして。まず、このデータをもって、よい、悪いとは判断できないということをお願いしたいと思います。ケアマネジメントをやるにはいろいろなファクターがあって、ケアマネジャー個人だけの責任ではないということで、まさに今、池田先生がおっしゃったチームでどういうふうにやるかということ。また、そのチームでやるうえで、いろいろ引っかかっているところを調べて、そこを改善して前に進めていっていただけないかなということを感じています。
 特に、先ほど事務局から説明がありましたけれども、市町村が行っているケアプランチェックの内容が公開されていくべきだと思っています。それは、自分が持っている事例に当てはめて、こういうときはこうした方がいいのだというものに使えるということであります。全市町村が100%、ケアプランチェックをやっていただいて、指摘事例等々をどんどん集めて分析して、現場にすぐ流していただくということをやっていただきたいと思います。
 2つ目ですけれども介護保険がはじまり10年たって、介護保険部会でも私は話しましたけれども、ケアマネジャーの資格のあり方についてです。資格をどう取っていくかの抜本的改革から、また今、現場で頑張っているケアマネジャーの教育をどうするかということを早くやらなければ、大変なことが起きるかなというのは感じているところであります。ですから、そこは介護保険部会、介護給付費分科会でもない別なところでしっかり議論していただけるということでありますので、そこでやっていただけないかなと思います。
 最後になりますけれども、指摘されていないことが1つあると思いました。今日の事例1のところで、要介護1で、上の欄から右側、6.日常生活自立度A2と書いてありますが、8.日常生活等の状況ということで、歩行困難とおむつ使用と書いてあって、独居。何を申し上げたいかというと、利用者の状態像と要介護度の一致率も考えていかなければいけないと思っています。
 今日の議論は、区分支給限度基準額をどうするかという議論でございますので、私は本当にぴったり合っているのだったら、1でオーバーだったら2にすればいいし、2でオーバーだったら3にすればいい。状態が一致しているという前提の意味ですね。5まで行ったら上はないわけですから、どうするかという視点も入れて議論しなければ、そもそものケアマネジメントプロセスの入り口の要介護度認定のところから、必要な人に必要なサービスが入るところ、モニタリングまで、トータルで考えて議論していただければと思います。
 少し長くなりました。よろしくお願いします。

○大森分科会長 いろいろありがとうございました。
 この件について、既に皆さん方の御意見の中には今後の課題みたいなものが相当出始めていまして、私どもとしてはこれから具体的な検討に入るのですけれども、今日、予想どおり、この報告についてたくさんの御意見が出まして、私の予定では、もうちょっと前に今後議論するための論点みたいなものを御提示して、いろいろ御意見を伺っていきたい。できればお一人ずつ御意見を伺いたい。今日、全部終わらなかったら次回だと思っていたのですけれども、とても無理であります。
 それで、本日はこうさせていただければと思います。今、既にいろいろ御意見が出ているのですけれども、とりあえず、今度は診療報酬と同時改定になっていまして、そちらの方の進みぐあいとこちらの進みぐあいが余りずれてはいけませんし、それから与党・内閣の方も大きな議論をし始めているものですから、そういう情勢が転換したときに、そのことも勘案しながら議論を進めなければいけませんので、介護給付費分科会もでき得れば毎月きちっとやるぐらいのテンポで今からやらないと間に合わなくなるのではないかと考えています。
 それで、次回、でき得れば、個別の問題が出てくるかもしれませんけれども、今後の給付費分科会の検討に当たって、こういう論点、視点ということについて皆さん方から御意見を伺いたいと思っていまして、そのためのちょっとしたきっかけを今日ペーパーでお示しします。事務局の方で、こういうふうに論点整理したらどうかと、今日はその説明をしていただきまして、次回、それぞれお持ち寄りいただいて御意見を伺うというやり方をとらせていただければと思っています。そういうやり方をとらせていただいてよろしゅうございますか。
 そんなに今から方向性を決めるようなことを考えているわけではありませんで、少なくともこういうことぐらいは検討せざるを得ないのではないかということでございますので。

(「異議なし」と声あり)

○大森分科会長 よろしければ事務局の方からちょっと配っていただけますか。
 このメモをつくる場合に、現在の介護保険制度の現状、あるいは今まで改定をやってきたときに出てきた宿題もいろいろございまして、それもこなさなければいけませんし、新しいサービスをつくっていきたいということもございます。そういうことを勘案しながら、少しこういうことを議論していただくことになるのではないかなという論点です。
 ちょっと事務局から補足していただけますか。

○宇都宮老人保健課長 それでは、ただいま配付させていただきましたメモを読ませていただきます。
 介護保険制度を取り巻く環境は、高齢化の進展の「速さ」と高齢者数の多さ。
 2012年度同時改定は、医療・介護・予防・住まい・生活支援サービスを切れ目なく、有機的かつ一体的に提供する「地域包括ケアシステム」を実現するために以下の視点で対応。
 なお、以下の点に配慮することが必要。
基本的な視点
・地域で介護を支える体制を構築すること。(地域包括ケアシステムの基盤整備)
・医療と介護の役割分担・連携により、効率的で利用者にふさわしいサービスを提供すること。
・質の高いサービスを確保するため、利用者、事業者、サービス提供者の努力を促すようなインセンティブを付与すること。
・認知症にふさわしいサービスを提供すること。
・地域間、サービス間のバランス・公平性に配慮すること。
配慮すべき点
・給付の重点化を図ること。
・新たな報酬の設定のみならず、既存の報酬の点検を併せて行うこと。
・エビデンスに基づいた説得力のある議論を行うこと。
・平成18年改定、平成21年改定の検証
 それから、お手元に資料3がございますが、こちらの方に介護保険制度を取り巻く状況として、現在のさまざまなデータ、これまでにも示されておりますが、ございます。
 そして、7ページに過去の介護報酬改定の経緯というのがございまして、あと、8ページ、9ページに前回の平成21年介護報酬改定審議報告における指摘事項としまして、宿題的に御指摘いただいたものがございます。こういったものを踏まえて、今後御議論いただければと思います。
 以上でございます。

○大森分科会長 まだ具体的な内容を盛り込んでいるわけではありませんけれども、このようなことを考えないといけないのではないかと思っています。
 さっと見ていただいて、新しい視点でこういう視点を付け加えるべきではないかという御意見があれば。
 では、田中先生から。

○田中(滋)委員 各論が1つと、今日いただいたペーパーに関するコメントを1つ。
 コメントの方ですが、一番上の4行で、地域包括ケアシステムの要素について、「医療・介護・予防・住まい・生活支援サービスを切れ目なく」と書いてありますが、私は意識が違っていて、ニーズや需要に応じた住まいが提供されることをベースに、あるいは前提に、その上で医療・介護・予防・生活支援サービスを切れ目なくという考え方なのです。
 さっき池田先生も言われたことなのですが、住まいとは別に自分の自由なのです。需要に応じて、どんな家に住んでもいいので、住まいまで地域包括ケアシステムの一部ではなくて、住まいは、貧しい方々にもきちんとした住居、あるいは高齢者にふさわしい集合住宅がいろいろと準備されていることを前提に、その上に4つのサービスが乗る理解の方が正しいと、地域包括ケア研究をした者としては言っておきます。
 もう一つだけ。初めから各論で申しわけないのですが、先ほどの区分支給限度額の話をしているときに、施設ではどうして区分支給限度額問題が出ないか。要は包括払いだからですね。個別の費目の報酬を論ずるだけではなくて、長期的には包括払いも含めた支払いの仕方まで入れておく方向も一つの視点だと思います。
 この次の改定ではそこまでいかないかもしれませんから、まずは複合型の話ですね。細かい費目ごとの一個一個の報酬を論ずるだけではなくて、今、お話申し上げた目標である地域包括ケアシステムを構築するために、サービスが複合的に提供されて、それに対する払い方も論点に入れるべきだと思います。
 御存じのように、北欧やオランダでは、看護と身体介護が一体になって提供されているようなサービスが広まっています。そういうときに、別にそれぞれの回数ごとに、看護は幾ら、介護は幾らと払っているわけではないのですね。そういう複合型で、長期的には包括払いのことも視点に入れて検討することも、提案しておきたいと思いました。

○大森分科会長 はい。

○川合委員 このメモ、基本的な視点、配慮すべき視点、それと池田先生、田中先生が先ほど来おっしゃっていただいたことと関連すると思いますけれども、次回の同時改定は、我々のサイドから判断・希望するならば、地域連携とサービスの質の評価だと思います。それを考えてみた場合に、全老健は老健施設のサービスの質の向上の一貫として、足かけ4年間、全老健ではR4システムを作成、完成いたしました。その以前は施設サービスの3団体版基礎となったが末期では形骸化しておりましたけれども・・・。包括的ケアプランを使用していました。
 私が会長になりましてから、在宅に向けて、在宅復帰や在宅生活支援という老健施設本来の機能を強力にサポートするためには、入所前のインテイクもかなり必要との認識でR4を作りました。どういうことをニーズとして、池田先生はデマンドを基にしては不適切だとおっしゃいましたけれども、私はもう一つ言葉を悪くするならデザイアもあるのではなかろうかという気がしなくもありません。このインテイクの段階で、御利用の本人と家族のニーズ、それと施設の方針との間でボタンのかけ違えがあると、在宅への移行とか在宅生活支援という本来の老健の機能が果たせなくなってきます。
 我々は、この4か年かけましてR4システムという在宅に向けての老健独自のケアプランシステムをつくりました。老健局の担当課とも綿密に協議いたしまして、老健としてどのようなケアプランをつくって入退所していただくのかということを念頭に置いて作ってまいりました。それで今年の1月、帳票もデジタル化しまして、各施設が自由に無料で使えるものをつくりました。
 このR4システムを、在宅に向けて我々はこれから強力に持っていこうとしておりますので、これは担当課の方にお願いしたいのですが、R4システムを全国各地の老健で導入する際に、各都道府県が実地指導されるときに、こんなこと、聞いたことないぞ、おまえら、勝手にやっているんじゃないの、と言われるようなことのないように、共同でつくったという自負がありますので、どうぞ御指導のほどよろしくお願いしたいと思います。

○大森分科会長 どうぞ。

○篠原委員 ありがとうございます。
 1点、事務局の方へのお尋ねになりますけれども、先ほども皆様方の方から医療と介護の連携という話が多くありましたし、私も両方からのアプローチというのは非常に重要ではないかと思っております。医療と介護、両方を束ねてサービスモデルを総括的に議論する場所のようなところがあるのかどうかというのが、まず1点お尋ねしたいことです。
 それから、今日、「平成21年介護報酬改定審議報告における指摘事項」という資料を出していただきましたけれども、これの総括はきちんとすべきではないか。介護報酬改定に向けたメモの中でも書いてございますけれども、検証が必要だと思います。この8ページ目で、例えば質の評価の導入というところで、早急に検討を進めることとするとなっているけれども、今はどういう状況にあるのかということを、今日でなくて結構なので、現在までの検討状況についてご説明いただきたいと思います。

○大森分科会長 前段の方は、老健局の中には担当部門が入っていて、統合されてしかるべきですけれども、私どもの議論のレベルで余り今までそういうことはなかったのです。だから、先ほど言いましたように、向こうは向こうのスタンスで議論をどんどんやりますから、したがって、こちらはこちらとして、余りペースを落とさずにやっていかないといけなくて。あとは、実際には事務局の方で何か連携をしていただくということです。今まではそういうやり方で、特段に何かやったことはないでしょう。

○宇都宮老人保健課長 特段にはございませんが、あとは向こうの担当課長を呼んでヒアリングするとか、私も中医協の方に呼ばれましたので、お互いにそういうふうにやる手はあるかと思います。

○大森分科会長 早くヒアリングをさせていただこうか。というようなことで、今のところ。
 もう一点の方は。

○宇都宮老人保健課長 もう一点の質の評価についてでございますが、研究班の方で今、検討していただいておりまして、昨年度は自治体などの調査を行ったのですが、今年度は一部施設についての調査などを行っておりまして、今年度中に結果をまとめる予定ということでございます。

○篠原委員 よろしいでしょうか。

○大森分科会長 はい。

○篠原委員 ありがとうございました。
 例えば今、質の評価の導入のところを説明していただいたわけですけれども、それぞれのところで進んでいる部分もあるかと思いますが、例えば4つ目では「配置基準の必要な対応を行う」となっていますけれども、その部分は今どうなっているのかとか。今日でなくても結構なので。

○大森分科会長 では、テイクノートしておきましょう。
 三上さん、何か。

○三上委員 メモについてちょっとお伺いしたいのですけれども、基本的な視点の2つ目の黒ポツと4つ目の黒ポツですが、どちらも「ふさわしいサービスを提供する」ということなのですけれども、上の医療と介護の連携の方では「効率的」という言葉があるのです。我々、報酬改定のときに「効率的」とか「適正化」という言葉に対して非常に敏感で、被害妄想かもしれないのですが、どうしても削るというイメージがありますので、あえて、これはふさわしければいいのではないかということで、削っていただけないかなと思っております。
 それから、3つ目の黒ポツで、「努力を促すようなインセンティブ」ですが、利用者に関しても努力を促すようなインセンティブを付与するということであれば、利用者・高齢者が努力しなければどうなるのかということなので、これは少し問題かなと思うので、事業者、サービス提供者については努力が報われたらいいと思いますけれども、利用者についてはどうかなと思いますので、その辺の御意見をちょっと伺いたい。

○大森分科会長 その御意見についても、次回にしていただきたいと思います。
 この効率的、ここに入っているのですけれども。

○宇都宮老人保健課長 利用者の方についても、自立への努力を促すようなというものができればと思いますが。

○宮島老健局長 介護保険法にも書いてある。

○宇都宮老人保健課長 それは法律上も書いてございます。

○大森分科会長 では、木村さん、いきましょうか。

○木村委員 今のに関連して、基本的な視点の3つ目の「質の高いサービスを確保するため」というところに、さっき田中雅子委員がはっきりおっしゃった自立支援ですね。介護度がどんどん上がっていったら報酬が上がっていくという仕組みを少し考えなければいけないのではないか。努力して自立しているところに対して、しっかり評価を与えていただけるという意味で、自立支援というのはどうでしょうか。握手されましたけれども川合委員から、お願いしたいのですけれども。

○大森分科会長 どうぞ。

○池田委員 本当にそのとおりだと思います。
 そこで、お願いしたいのですけれども、国保連のつくった給付適正化システムがありますね。あの中に、サービスごと、かつ事業者ごと、自治体ごとに1年間継続した人間の要介護度の変化、全部拾えるはずなのです。例えば僕は山口に行って、山口で調べていまして、そこで夢のみずうみというすばらしい例を見つけた。それは確実ですから、すぐできるから、質調査をやってくれませんか、幾つかの自治体で。そうすると、自治体の格差とかサービスの格差がかなり見えてくるはずなので、関連して具体的な手だてとしてあるので、お願いしたいと思います。

○大森分科会長 どうぞ。

○田中(雅)委員 これは質問なのですが、配慮すべき点の2つ目のポツ、「既存の報酬の点検を併せて行う」となっております。それはそれできちんとすべきだろうと思っておりますが、先ほど篠原委員がおっしゃったことと重複するかもしれません。前回の介護報酬改定で複数、8ページ、9ページの指摘事項が出ているのですが、その結果、今、どのような状況にあるかについて、きちんとしたものをお示しいただきたいなと思っておりますので、その辺りを篠原委員がおっしゃっていなかったので。
 すべての項目に関して、どのような状況で取組んでいるか、あるいは進捗状況について報告いただければと思います。よろしくお願いします。

○大森分科会長 どうぞ。

○馬袋委員 このメモの基本的な視点の3ポツの「質の高いサービスを確保する」ということで、実は質の高いということで、専門の人を雇用し、教育し、仕組みをつくり。質の高い事業所に特定事業所加算を取得したら単位が高い事業所として排除されてしまうことがあります。サービスの単位数が増えるからです。その面では、質の高いということは、事業経営が安定して持続できるということが質を確保し、サービスの継続的改善ができる仕組みをつくるということではないでしょうか。そのことを踏まえて入れていただければと思います。

○大森分科会長 どうぞ。

○高智委員 多少戻りますけれども、本日の資料については、カラーで出しても余り意味がない資料も結構あったわけですけれども、この資料1につきましてはカラーにして非常にビビッドに出していただきましてありがとうございました。
 これを前提といたしまして、ちょっと限定・特化した領域に入りますが、リハビリの実態がだいぶ図表上において浮き彫りになってきているのかなという気がいたします。要介護度5でも上から下までつながっている部分ですが、右の方へ行きましても、まだ出現している状況でございます。ここは医療系の給付になるわけですので、デマンドのあまり及びにくいことだと思いますが、ここにつきましても客観的な判断・分析が必要ではないかと思っております。
 そして、ここを補えない財源につきましては、評価者サイドから出ている評価の実績をとらまえて、本当に多過ぎるところは減らしていただいて、客観的に納得性のいく形でクリーンアップしていただければありがたいと思っております。
 また、先ほど早くも応能負担という御議論もあったわけでございますけれども、ここはまだ始まったばかりの議論でございますので、十分緻密な議論を積み重ねていただいた段階で、納得性のある議論展開を期待したいと思います。

○大森分科会長 本日は以上でよろしいでしょうか。
 池主さん。

○池主委員 次回の課題の中で予防という項目がようやく出てきます。歯科の介護における役割の重要な部分は、その予防に関連する部分ですので、これが今後、しっかり課題としてとらえられることを希望したいと思います。

○大森分科会長 どうぞ。

○三上委員 エビデンスということでいえば、先ほどのケアマネジメントのことにつきまして、現在、老健局の事業として、医療ニーズの高い高齢者に関するケアマネジメントについての研究事業が1本走っておりまして、そこでいろいろなデータが出てきています。私もちょっと聞いているのですけれども、主治医意見書に訪問看護が書かれているのに訪問看護が選択されていない比率とかも細かく出てくる可能性があります。次回以降に是非出していただきたいと思います。

○大森分科会長 どうぞ、齊藤さん。

○齊藤委員 よろしいでしょうか。6時で終わるということですので、石川委員からも関連の発言があったわけでありますが、今日、ペーパーを出させていただいております。介護総量規制の緩和について、意見を申し上げたいと思います。今日の案件ではないと思って躊躇しておりましたが、事務局で取り上げていただきましてありがとうございます。
 まず、3月で結論を得るという情報があるわけでありますが、この介護総量規制の緩和については慎重であっていただきたい。2つのことを書いてございますが、地方の判断と責任においてできる範囲にとどめていただきたいという趣旨であります。今回の参酌標準の撤廃というのは、参酌ですから規制ではなかったと言いますが、地方では一定の規制ととらえた向きも広くあるわけでありまして、まずこの後の状況というものがどういうふうに、いわば負担と給付のバランスに配慮した選択の幅が広がったかどうか、チェックすべきが先ではないかと思いますので、いきなり緩和を広めることは私は不適切だろうと思います。
 また、何か問題がありました際も、その責任を保険者である市町村がとれないようなことではいけないと思いますので、ここは一定の限度があるのではないかということを指摘申し上げておきたいと思います。
 2番で、しかしながら、このようなことが起こる背景の一因には、介護需要調査が適切に行われていないのではないかということもあるわけでありまして、今後とも保険者にお願い申し上げたいと思いますことは、地方分権機能を一層発揮していただきまして、適切な介護需要調査というものが、お互いよく理解し合えるような中身としていただきたいというお願いであります。
 3つ目には、新規参入が阻害されるという御指摘はあるわけでありますから、これらを乗り越える課題克服ということについても、さまざまな工夫が必要ではないか。これもまたあわせて問われていることではないかと思います。厚労省では一定の規制が必要との判断に立って頑張っていただいておりますが、是非更に御努力いただけますようにお願い申し上げたいと思います。
 以上です。

○大森分科会長 ちょうど時間でございますので、本日は以上とさせていただきます。次回以降、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

○宇都宮老人保健課長 次回の開催については日程調整中ですので、また決まりましたら御連絡させていただきます。


(了)

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