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2010年10月25日 薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会議事録

医薬食品局

○日時

平成22年10月25日(月)


○場所

厚生労働省 共用第8会議室


○出席者

出席委員(14名):五十音順 敬省略

新 井 洋 由、 庵 原 俊 昭、 守 殿 貞 夫、 清 水 秀 行、

竹 内 正 弘、 田 村 友 秀、 土 屋 友 房、 濱 口   功、

早 川 堯 夫、○堀 内 龍 也、 前 崎 繁 文、 溝 口 昌 子、

山 添   康、◎吉 田 茂 昭

(注)◎部会長 ○部会長代理

他参考人2名

欠席委員(4名):五十音順 敬省略

 鈴 木 邦 彦、 岡   慎 一、 半 田   誠、 山 本 一 彦

行政機関出席者

 平 山 佳 伸 (大臣官房審議官)

 成 田 昌 稔 (審査管理課長)

 俵 木 登美子 (安全対策課長)

 内 海 英 雄 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長)

 森   和 彦 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構安全管理監)

 三 宅 真 二 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構上席審議役)

 赤 川 治 郎  (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審議役)

○議事

○審査管理課長 定刻となりましたので、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会を開催さ
せていただきます。本日はお忙しい中御参集いただきまして、ありがとうございます。 
事務局から当部会の委員の異動につきまして御報告させていただきます。本日は所用によ
り御欠席ですが、第一部会、第二部会の所掌の見直しに伴いまして、東京大学医学部附属
病院アレルギー・リウマチ内科教授の山本先生に新たに当部会の委員に御就任いただいて
おります。
 委員の出欠についてですが、本日は、岡委員、鈴木委員、半田委員、山本委員より欠席
の御連絡をいただいております。当部会委員18名中、14名の委員に御出席いただいてお
りますので、定足数に達しておりますことを御報告させていただきます。
 本日のその他の事項に関しまして、埼玉医科大の呼吸器病センター呼吸器内科教授の金
澤先生及び独立行政法人国立成育医療研究センター総合診療部の土田先生を参考人とし
てお呼びしております。それでは、以後の進行を部会長お願いいたします。
○吉田部会長 本日の審議に入ります。事務局から、配付資料の確認と審議事項に関する
競合品目・競合企業リストについて報告をお願いします。
○事務局 資料の確認をさせていただきます。本日、席上に議事次第、座席表、当部会委
員の名簿を配付しております。議事次第に記載されている資料1〜8をあらかじめお送り
しております。このほか、資料9「医薬品第二部会審議品目の薬事分科会における取り扱
い、毒薬・劇薬に指定の要否及び生物由来製品/特定生物由来製品の要否について(案)」、
資料10「専門委員リスト」、資料11「競合品目・競合企業リスト」を配付しております。
 続きまして資料11、本日の審議事項に関する「競合品目・競合企業リスト」について
御説明します。各品目の競合品目選定理由についてです。
 1ページ、「はしか風しん混合生ワクチン『北研』」です。本品目は、「麻しん及び風
しんの予防」を効能・効果としており、この効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる
2品目を競合品目として選定しております。
 次ページ、「ビダーザ」です。本品目は「骨髄異形成症候群(MDS)」を効能・効果と
しており、同様の効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる2品目を競合品目として選
定しております。なお、この効能・効果を有する「スタラシドカプセル」につきましては、
現在骨髄異形成症候群に対しては用いられていないことから、競合品目には選定しており
ません。
 次ページ、「ボルテゾミブ」です。本品目は「初発の多発性骨髄腫」を効能・効果とし
ており、この効能・効果を含む薬剤について、資料に掲げます3品目を競合品目として選
定しております。
 次ページ、こちらも「ボルテゾミブ」ですが、こちらは、「マントル細胞リンパ腫」を
効能・効果としており、この効能・効果を含む薬剤について売上げ上位2品目と、承認前
ではありますが、本効能を予定する「ベンダムスチン」について競合品目として選定して
おります。
 次ページ、「コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム」です。本品目は適応菌種を「本
剤に感性の多剤耐性緑膿菌、多剤耐性アシネトバクター属、その他の多剤耐性グラム陰性
菌」、適応症は、「各種感染症」としています。本剤は、既存の薬剤では効果が期待でき
ない菌種に対し使用するものであり、また、同様の効能・効果に対する承認品目、開発中
品目はないことから、競合品目はなし、としております。以上でございます。
○吉田部会長 ありがとうございました。今の事務局からの説明に特段の御意見はござい
ますでしょうか。特にないようでございますので、本部会の審議事項に関する「競合品目
・競合企業リスト」については皆様の御了解を得たものといたします。それでは、各委員
からの申出状況について御報告をお願いします。
○事務局 各委員からの申出状況です。
 議題1、「はしか風しん混合生ワクチン『北研』」です。退室委員は、竹内委員、議決
に参加しない委員は、守殿委員です。
 議題2、「ビダーザ」です。退室委員、議決に参加しない委員は、ともにいらっしゃい
ません。
 議題3、「ボルテゾミブ」です。初発の多発性骨髄腫を予定効能・効果とするものにつ
きましては、退室委員はいらっしゃいません。また、議決に参加しない委員は竹内委員で
ございます。
 同じく議題3、「ボルテゾミブ」です。マントル細胞リンパ腫を予定効能・効果とする
ものにつきましては、退室委員はいらっしゃいません。また、議決に参加しない委員は田
村委員でございます。
 議題4、「コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム」につきましては、退室委員はいら
っしゃいません。議決に参加しない委員は竹内委員でございます。以上でございます。
○吉田部会長 よろしくお願いいたします。本日は、審議事項が4議題、報告事項が3議
題、「その他」の事項が1議題となっております。本日は参考人の先生方に来ていただい
ている関係で、その他事項議題1「適応外薬の公知申請の事前評価」から審議を開始しま
す。よろしくお願いします。それでは、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会
議を踏まえた事前評価について説明をお願いします。
○事務局 資料8、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議において公知申
請を行うことが適当と判断された適応外薬の事前評価について」御説明します。既に8月
の本部会におきまして同様の品目の報告をさせていただいておりますので、検討会議の説
明については割愛をさせていただきます。本日、3件について報告書がまとまっておりま
すが、このうち最初の「3_ヨードベンジルグアニジン(123I)注射液」については、検
討会議のWGの先生の御都合がつきませんでしたので、事務局より説明いたします。
 資料の3ページです。こちらは、海外で承認済みであるけれども国内、適応外というこ
とで上がってきております。一般名が3_ヨードベンジルグアニジン(123I)注射液、販
売名がミオMIBG-I123注射液、会社名が富士フィルムRIファーマ株式会社です。
この適応追加の要望ですが、日本核医学会、日本医学放射線学会、日本内分泌学会からき
ておりまして、褐色細胞腫の診断というものの効能の追加が要望されております。ちなみ
に、既存の効能・効果、既に承認をされているものは、心シンチグラフィにおける心臓疾
患の診断、腫瘍シンチグラフィにおける神経芽腫の診断でございます。
 まず3ページの「2.要望内容における医療上の必要性について」御説明します。褐色
細胞腫につきまして、その90%が良性である一方、10%は悪性であり、治療法が確立さ
れていない、死に至る疾患であるということで、生命に重大な影響がある疾患であると評
価をしております。
 4ページ、「2)医療上の有用性」です。従来、ヨード131番のMIBGというものを
有効成分とする「フェオMIBG-I131注射液」といったものが効能・効果を有してお
りますが、物理的半減期等の違いから、ヨード123番の注射液の方が精細な画像が得られ
て転移巣等の小さな病巣の検出に優れること、検査時の放射線被曝を低減することができ
るということで、既存の療法に比べて本剤が明らかに優れているという判断をしておりま
す。
 下のページ番号の32ページを御覧ください。(3)に文献等の評価の結果の公知申請の
妥当性について記載をしております。報告は国内外で多くなされて、有効性・安全性等が
示されているということ。それから、海外において本剤が褐色細胞腫の診断の効能・効果
で承認をされているということ。また、承認用量につきましても、英国、独国で80〜200
MBqとされている一方、国内におきましても、111〜370MBqの範囲では同様の感度及
び特異度が得られるという報告があると。国内における使用実態を見ますと、111MBq
の投与というものが成書でも推奨されているということがありまして、本剤111MBqを
投与して褐色細胞腫の診断をするということが妥当であると判断をするということでご
ざいます。
 (2)で、小児についても検討をしておりますが、小児の褐色細胞腫についても海外で承
認をされております。国内臨床試験において、47〜212MBqの投与量の範囲内では副作
用が認められなかったということがありますので、成人と同様に、小児に対しても用量調
節が適切になされれば妥当であるということでございます。
 結論ですが、33ページ「効能・効果」に「腫瘍シンチグラフィによる褐色細胞腫の診
断」を追加するということ。それから、33ページの一番下に用法・用量の記載がありま
すが、本品111MBqを静脈より投与する。年齢、体重等により適宜増減するが、222M
Bqを上限とする。この用法・用量、効能・効果におきまして医学・薬学上公知であると
いうことで、公知の申請をすることが妥当であると判断をされております。本剤について
は以上でございます。
○吉田部会長 委員の先生方の御質疑をお願いします。今の用量のところで、英国、ドイ
ツ等々で成人は80〜200MBqで、小児は47〜212MBqとあるのですが、この幅がかな
り広がっているのと、今回、111MBqを注射し、随時変えるとしたところの換算の仕方
というようなことについて、その根拠というようなものは何かあるのですか。
○事務局 公知申請ということになっておりますので、基本的には、国内での使用実態に
基づいて用法・用量を設定するということを基本としております。
○吉田部会長 結局、褐色細胞腫以外の今の適応をこのまま持ってきたらこうなった、と
いうことでいいのでしょうか。
○事務局 はい、既に111MBqが1バイアルとして製剤化されているということもあり
まして、使用実態に基づいた設定ということであります。
○吉田部会長 どうして海外で幅がこんなに広がっているのですか。
○新薬審査第二部長 医薬品医療機器総合機構からお答えいたします。海外の方におきま
しては、推測ではありますが、結局、使用実態自身もかなり大きいと考えられておりまし
て、多分いずれの用量でも診断できるために、そのようになっていると思います。いずれ
にしましても、日本の場合も、現在、使用されている実態や販売の実態となっております。
○吉田部会長 カメラの感度などいろいろ要因があるのでしょうか。これは公知申請です
ので、ここで事前審査が終わった後に、もう1回持ち帰って企業の方で練って、最終的に
報告が出るのですね。
○事務局 本日、事前評価が終わりましたら、企業の方で申請を行っていただいて、再度
こちらに報告させていただくことになります。
○吉田部会長 ということですので、「可能であれば最終報告が出るときに、説明をお願
いします」というような質問をお願いします。よろしいでしょうか。特になければ次にま
いりたいと思いますが、よろしいですか。では次、アザチオプリンの公知申請に関して、
埼玉医大の金澤先生、よろしくお願いします。
○金澤参考人 埼玉医科大学の金澤でございます。私は抗菌・抗炎症薬分野のWGの代表
で本日、ここに参りましたが、この疾患に対しては、既にシクロホスファミドの公知申請
の申請を出しております。本日は、アザチオプリンの公知申請の該当性について御報告し
たいと思います。
 資料の39ページからがアザチオプリンの報告書になっておりまして、イムラン錠若し
くはアザニン錠ということで、グラクソ・スミスクライン株式会社と田辺三菱製薬株式会
社から出ています。要望は、リウマチ学会と小児リウマチ学会から、厚労省の難治性血管
炎に関する調査研究班から、ステロイド治療抵抗性全身性エリテマトーデス、顕微鏡的多
発血管炎及びWegener肉芽腫症ということで出ております。40ページからの記載があり
ますように、生命に重大な影響があるということに関して言いますと、これらの血管炎症
候群若しくは膠原病で腎機能に非常に不可逆的な影響を出しますので、適応疾患が重篤性
であるという点については御了解いただけると思います。また、本剤は既に教科書等にも
記載されて、またガイドラインにも既に記載されていまして、実地医療現場では広く用い
られていると我々も認識していまして、医療上の必要性も高いと判断いたしました。
 次に50ページを御覧ください。50ページからは国内外の公表文献等についての報告状
況がありますが、本当の意味でこの論文がエビデンスのあるデータがあるかと言うと、少
し疑問の部分もあるわけです。それよりも先に使用実態が前にあって、その後、それに伴
って文献が出てきているという要素がありまして、厳密な臨床試験の成績があるというわ
けではありませんが、61ページからは、ハリソンをはじめ、権威あるとされる教科書等
へ標準的治療として既に記載されておりますし、71ページにまいりますと、各学会や組
織などの診療ガイドラインへも記載が既にありまして、我々の検討では、臨床現場で十分
に使用実態があると判断いたしました。
 こういった内容を含めまして、80ページに、公知申請の妥当性について述べられてお
りますが、既に本剤とステロイドを併用した治療法は公知の治療法として用いられている
ということが確認できたと考えまして、副作用の心配はあるわけですが、その有効性は十
分にあるということで、重症であり、しかも生命を脅かす状態に対しては、使用に踏み切
る必要が示唆されていると判断しました。
 最後に効能・効果です。84〜86ページの最後の所に用法・用量ということで書かれて
いますが、全身性血管炎(顕微鏡的多発血管炎、Wegener肉芽腫症、結節性多発動脈炎、
Churg-Strauss症候群、大動脈炎症候群)、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、皮膚
筋炎、強皮症、混合性結合組織病、及び難治性リウマチ性疾患の場合、1日量として、1
〜2mg/kg相当量を経口投与。実際の投与は50〜100mgということになると思います。ま
た、症状により適宜増減ということになりますが、1日量として3mg/kg相当量を超えな
いことという但し書を付けて記載するのが適切であろうと判断いたしました。こういった
結果から、本剤の要望に対する有効性及び安全性は、医学・薬理上公知であると判断いた
しました。以上でございます。
○吉田部会長 ありがとうございました。委員の先生方の御質疑をお願いします。
○庵原委員 イムランというのは昔からある古い薬ですね。
○金澤参考人 そうです。
○庵原委員 それが今になって出てきた理由は何かあるのですか。このようなガイドライ
ンは20年ぐらい前から外国の教科書には載っていたと思うのですが、それが今になって
出てきた理由は何でしょうか。
○金澤参考人 これは、私よりは事務局の方がいいかと思います。
○吉田部会長 機構の方で説明できますか。
○機構 シクロホスファミドもそうですが、アザチオプリンが海外で承認になったのは
1960年〜1970年代であり、日本においてもそのぐらいからもう標準的な治療として使わ
れていたものですので、エビデンスを積み重ねる以前にもう標準治療として、日本におい
て既に使われていたという実態があったために、多分新たに申請が行われるということが
今までなかったのではないかと考えております。
○吉田部会長 金澤先生にお伺いしますが、これは、一般臨床としては使われていたので
すか、それともわが国では使われていなかったのですか。
○金澤参考人 使われていたと思います。ずっと使われていたと。
○吉田部会長 適応外でも実際には使われていたのですね。
○金澤参考人 はい、そう思います。ですから、全く、ドラッグギャップと言いますか、
後追いで承認しようという実態だと思います。
○堀内部会長代理 これは、例えばシクロホスファミドなどの従来のSLEの治療に上乗
せして使っていいという考え方でよろしいのですか。
○金澤参考人 はい、そういうことです。第一選択というよりは、ステロイドを使った上
に併用するということで。
○堀内部会長代理 シクロホスファミドも出てきますね、多分。
○金澤参考人 ええ。
○堀内部会長代理 そうするとそれは、重症患者には全部合わせて使ってよいということ
ですね。
○金澤参考人 一般的には、ステロイド・プラス・シクロホスファミド、又はステロイド
・プラス・アザチオプリンということになると思います。
○吉田部会長 そうすると、今、日常診療の中での位置付けはどのようになっているので
しょうか。ファーストチョイスでシクロホスファミドを使って、効きが悪かったときにこ
ちらのイムランの方に替える、というようなことなのですか。
○金澤参考人 そういう臨床家が多いと思います。ただ、順位が付くようなエビデンスは
ないと思います。
○吉田部会長 なるほど。ただ、膠原病は病気の時期が非常に長いので、同じ薬をずっと
使いきれないということが背景にあるので、いろいろ薬を用意しなければいけないという
こともあるのですか。
○金澤参考人 そうです。それから、シクロホスファミドが使いにくい患者さんとか、出
血性膀胱炎などを起こしやすいとか、そのような方もいますので、オプションとしては実
態に合わせて二通り準備すべきだという考えです。
○吉田部会長 そうすると、有害事象の点でシクロホスファミドよりも有利であるという
ことはあるのですか。
○金澤参考人 有利な面もあると申し上げた方がいいと思います。
○吉田部会長 ということだそうです。ほかにございますか。
○庵原委員 もう1点確認なのですが、71ページの所です。今話題になっていますシク
ロホスファミドとかメトトレキサートとかクロラムブシルとかシクロスポリンとかナイ
トロジェンマスタードなど、こういう薬剤はSLEに日本では適応がある薬ですか、現状
としましては。
○金澤参考人 ないと思います。
○庵原委員 すべてないという。
○金澤参考人 はい。
○庵原委員 しかし、こういう薬は、実際、臨床の現場では使われていますね。
○金澤参考人 はい、使われています。それが今回のこういった申請になったと。
○庵原委員 そうすると、今後の流れとしては、まずはイムランをこの形で出されて、そ
の次はシクロホスファミドとか、次々出すということですか。
○金澤参考人 シクロホスファミドは既に出しています。シクロホスファミドの方が恐ら
く広く使われていると言いますか、数が多く出ていると思います。イムランは出しますが、
それ以外については、海外等の承認と国内の使用実態を見て、恐らく公知申請にはならな
いと考えています。
○庵原委員 さらにもう一つ。シクロホスファミドのパルスなどは、どういう予定になっ
ているのですか。
○金澤参考人 パルスは入っております。
○庵原委員 その公知申請の中に入っているということですか。
○金澤参考人 入っています。
○庵原委員 ありがとうございます。
○守殿委員 今、要するに、イムランは県によってはと言いますか、支払基金では、文献
等の提示で認めている所があるということですね。
○金澤参考人 そういうことです。
○守殿委員 分かりました。
○吉田部会長 今、SLEはメトトレキセートも駄目なのですか。
○金澤参考人 SLEはどうでしょうか。
○吉田部会長 要するに、今はステロイド系について何も認められていないという状況な
のですか。
○金澤参考人 RAに関してはもちろん、メトトレキサートは通っています。
○吉田部会長 メトトレキサート、通っていますよね。
○金澤参考人 ええ、通っています。今はみんな通っていますから。
○吉田部会長 ですけれども、SLEに関してはないのですかね。
○金澤参考人 ないと思いましたけれども。
○吉田部会長 要するに、臨床試験ができなかったからそういった形でまともに今までや
っている適応症が取られてこなかったということが背景にあるのだろうと思うのです。で
すから、この公知申請が始まったら次々に、今、庵原先生が言われたように、いろいろな
ものが出てくる可能性は大いにあるということでいいのでしょうね。
○金澤参考人 ええ、たくさんあります。
○吉田部会長 分かりました。ほかにございますか。よろしければ、成育医療研究センタ
ーの土田先生、お願いします。
○土田参考人 生物血液WGからまいりました、国立成育医療研究センター総合診療部の
土田でございます。よろしくお願いいたします。「エプタコグ アルファ(活性型)」の公
知申請の該当性に関して、医療上の必要性の高い未承認薬適応外薬検討会議での検討結果
について御説明いたします。
 日本小児血液学会及び日本小児がん学会より本品目に関して、血小板膜蛋白GPIIb、
GPIIIaあるいはHLAに対する抗体を保有するため、血小板輸血に対する治療効果が
見込めないグランツマン血小板無力症患者の出血抑制の効能・効果を追加する要望書が提
出されております。
 要望内容の医療上の必要性について説明いたします。資料8の95〜96ページを御覧く
ださい。グランツマン血小板無力症は、血小板輸血に不応である場合、既存の治療法が国
内に存在せず、適切な治療を行わなければ出血死に至ることのある疾患でございます。し
たがいまして、検討会議では、本要望について、医療上の必要性は高いと判断されました。
 要望内容に係る本剤の日本人の有効性及び安全性については、「エプタコグ アルファ」
の欧州での承認状況と使用実績に加え、資料、99〜117ページにかけてお示しいたしまし
た臨床試験成績、製造販売後調査、標準的教科書、ガイドラインなどの内容並びに、健康
成人の「エプタコグ アルファ」の薬物動態が日本人と外国人とで同様であり、グランツ
マン血小板無力症の病態生理に民族間の差はないと考えられることも踏まえ、海外と同様
に十分に期待できるものと判断されました。
 以上のような検討の結果、検討会議では、血小板膜蛋白、GPIIb-GPIIIaあるいは
HLAに対する抗体を保有するため、血小板輸血に対する治療効果が見込めないグランツ
マン血小板無力症患者の出血抑制の効能・効果を追加するために不足している点はないも
のとし、本要望については、医学・薬学上の公知に該当すると判断されました。以上です。
○吉田部会長 ありがとうございました。一つお伺いしたいのですが、グランツマン血小
板無力症患者というのはどれぐらいの頻度ですか。
○土田参考人 大変少ないということを聞いております。実は、この資料の中にお示しし
てありますが、国内で12例という報告などもございますが、グランツマン血小板無力症
で本剤が使用されているケースは、2000年に承認をされましてから2例ということでご
ざいます。
○吉田部会長 という実績があるということです。いかがでしょうか。
○濱口委員 少々教えていただきたいのですが、インヒビターなどこういったものを使っ
たときにその後出てくる可能性はどの程度考えられているのでしょうか。
○土田参考人 先生のお答えになっているかどうか分からないのですが、血小板輸血に対
する不応のものと申し上げましたが、実際には血小板輸血をすることでよくないという症
例もあって、本剤を先に投与した方がいいという症例なども中にはあるようです。そうい
ったことから、どれがどうということはなかなかクリアに御説明申し上げにくいところだ
と思います。
○吉田部会長 後はよろしいでしょうか。
○機構 機構から補足をさせていただきます。グランツマン血小板無力症患者におきまし
て血小板輸血をしますと、GPIIb-IIIaに対する抗体が出来るということはあるのです
が、そういった患者にノボセブンを投与しても、ノボセブンは、第VII因子は欠損してい
る患者ではございませんので、抗体が出やすいというような報告があるわけではございま
せん。
○吉田部会長 よろしいでしょうか。ほかにございますか。公知申請ということですが、
教科書云々と言っても教科書の記載の仕方としては、要するに、そうしなさいと書いてあ
るわけではなくて、そうすることもあるとか、そういうことも考えられるとかというレベ
ルの公知ですよね。
○土田参考人 はい、ウイリアムズのヘマトロジーとウイントローブのクリニカルヘマト
ロジーの本にはそのような記載になっております。
○吉田部会長 もともと極めてまれな病気なので、そういった意味でクリアカットにもの
が言えないのかもしれませんが、その点を御了解いただいた上で事前審査の評価というよ
うなこともしていただければと思います。この辺の考え方は、事務局としてはどうなので
しょうか。稀な疾患に関しては、そういったことで公知のクオリティはいいのでしょうか。
要するに、臨床試験があってきっちり証明されていなくてもいいんだという考え方かどう
かと、それだけ伺いたいのですが。
○事務局 通常の新薬の審査においてもやはり疾患の個別の事情に応じた審査というこ
とでなされていると考えています。
○吉田部会長 ですから、きっちりした臨床試験成績があって、いわゆる本当の公知とい
うのと、それから、経験的な公知ということも含めて広く取り扱うということでよろしい
のですね。そういうことだそうです。ほかにございませんでしょうか。よろしいですか。
それでは、その他の事項につきましては御確認いただいたものといたします。参考人の先
生方、御苦労様でございました。ありがとうございました。
──金澤参考人、土田参考人退席──
○吉田部会長 議題1に入ります。竹内委員におかれましては、議題1の審議の間、別室
で御待機いただくことになりますのでよろしくお願いします。それでは議題1について、
機構からの概要説明をお願いします。
○機構 議題1、資料1「医薬品はしか風しん混合生ワクチン『北研』の生物由来製品及
び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否、再審査期間の指定並びに毒薬又
は劇薬の指定の要否について」、医薬品医療機器総合機構より説明いたします。
 本剤は、弱毒生麻しんウイルス(AIK-C株)及び弱毒生風しんウイルス(高橋株)を有効成
分とする混合生ワクチンであり、麻しん及び風しんウイルスに対する免疫を誘導すること
により麻しん及び風しんの発症を予防します。
 申請者である北里研究所は、本剤と同じウイルス株を同じ量含有する麻しん単抗原生ワ
クチン及び風しん単抗原生ワクチンを昭和61年に承認取得し、これらは定期接種ワクチ
ンとして非常に多くの小児に対して使用された実績があります。本剤は、これらの単抗原
生ワクチンの原液を混合して製剤化した混合生ワクチンです。また、本邦において既に麻
しん風しん混合生ワクチン(以下、MRワクチンと略す)として一般財団法人阪大生物研究
会製の「ミールビック」、武田薬品工業株式会社製の乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチ
ン「タケダ」が、いずれも平成17年に製造販売承認を取得し、定期接種ワクチンとして
製造販売されております。
 本品目の専門協議は書面で実施し、資料10に示す8名の先生方を専門委員として指名
させていただいております。
 本剤の有効性及び安全性について、生後12か月以上24か月未満の健康小児425例を対
象とした第III相臨床試験(以下、本試験と略す)の成績から説明させていただきます。
 本剤の有効性は、麻しんウイルス及び風しんウイルスに対する抗体陽転率で評価されま
した。主要評価項目としては、本邦において従来から免疫原性指標として用られている、
本剤1回接種6〜8週後における麻しん中和抗体価4以上又は風しんHI抗体価8以上
を陽性とした場合の抗体陽転率が用いられております。審査報告書22ページ表4-1にお
示ししますように、本試験において、麻しん抗体陽転率は99.8%、風しん抗体陽転率は
99.1%と、良好な結果が得られました。また、麻しんワクチン免疫原性については、審査
報告書26ページ、表4-6にお示ししますように、HI抗体価8以上を陽性とした場合の
抗体陽転率及び中和抗体価8以上を陽性とした場合の抗体陽転率も評価され、これらの指
標を用いた場合も、HI抗体価8以上が99.1%、中和抗体価8以上が99.3%と、良好な
結果となっております。以上の結果から、本剤1回接種により麻しんウイルス及び風しん
ウイルスに対して良好な免疫誘導が期待され、麻しん及び風しんの発症予防が期待できる
と判断いたしました。
 本剤の安全性については、審査報告書24ページ表4-4にお示ししますように、5%以
上に発現した副反応として接種部位紅斑が14.6%、発熱が13.9%及び発疹が9.0%で認
められましたが、これらの副反応は、麻しん及び風しんの単抗原生ワクチンや既承認のM
Rワクチンにおいて同程度認められているものです。また、本剤特有の副反応は認められ
ませんでした。審査報告書24ページ冒頭に記載しておりますように、本試験において死
亡例1例を含む重篤あるいは注意を要する有害事象も認められましたが、いずれも本剤接
種との因果関係は否定されております。また、審査報告書30ページ15行目以降に記載し
ておりますように、接種要注意者における発熱の発現率が高い傾向が認められましたが、
いずれも重症化せず、処置なしで回復しており、臨床上、特に問題となる事象も認められ
ませんでした。以上のことから、本剤の安全性について特段の懸念はないと判断いたしま
した。
 本邦においては、平成18年度より麻しん及び風しんワクチンの2回接種制度が導入さ
れ、第1期として1歳児、第2期として小学校就学前の1年間にある者を対象に麻しん及
び風しんワクチンが接種されることになっております。審査報告書31ページの下から14
行目以降に記載しておりますように、本剤については、第2期の接種実績はありませんが、
本剤と同じ原液から製造される単抗原生ワクチンで第2期接種時に特段の問題が認めら
れていないこと、また、既承認MRワクチンについても、製造販売承認後に第2期接種の
被接種者を対象として実施された厚生労働科学研究費補助金による臨床研究において第
2期接種時の免疫原性及び安全性の問題は指摘されていないことも踏まえ、本剤について
も特段の制限を設けることなく、既承認MRワクチンと同様に扱って差支えないと判断い
たしました。なお、審査報告書36ページ下から5行目以降に記載しておりますように、
申請者は、本剤の第2期接種時の免疫原性及び安全性を確認する臨床研究を製造販売後に
実施する方向で検討する旨、回答しております。
 本剤の製造販売後調査については、審査報告書33ページに記載しておりますように、
第1期接種対象者3,000例及び第2期接種対象者3,000例を対象に情報を収集する使用成
績調査の実施が予定されております。また、審査報告書36ページ5行目以降に記載して
おりますように、本試験において発熱の発現率が高かった接種要注意者については、使用
成績調査において、第1期、第2期、それぞれ90例を目標例数として積極的に情報収集
する予定です。
 以上のとおり、機構における審査の結果、麻しん及び風しんの予防を効能・効果として
本剤を承認して差支えないとの結論に達し、医薬品第二部会で審議されることが適当と判
断いたしました。本剤は、新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間を8年とし、
また、劇薬及び生物由来製品に該当すると判断しております。なお、薬事分科会では報告
を予定しております。以上、御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
○吉田部会長 ありがとうございました。それでは、委員の先生方の御質疑をお願いいた
します。
○庵原委員 30ページの接種要注意者での接種で発熱率が高かったという報告ですが、
接種からの期日に分けていつの期間が多いとかというデータは持っておられますでしょ
うか。一般的にウイルスの生ワクチンだと、大体ウイルスの増殖時期に一致して熱が高け
れば関連性がありとして、それ以外のところは余り関連性がないという、そういう解釈を
することが多いのですが、その辺のデータはありますでしょうか。
○機構 すみません、今調べますので、後ほどお答えさせていただくということでよろし
いでしょうか。
○庵原委員 はい。
○吉田部会長 ほかにございますか。
○濱口委員 16ページの中段より少し下の所に原液の安定性についての話が書いてあり
ます。その中で、安定性に関しては申請者が長期保存試験を今、開始していますというこ
とが書いてありますが、もう少し具体的にこの原液の安定性について説明していただけま
せんでしょうか。
○機構 申請者の安定性評価として出された成績というのは、最終バルクを構成したとき
の工程内管理試験の結果とその原液から製造された単抗原ワクチンの製剤の規格試験結
果でもって大体これぐらいの期間安定であるというように説明をしているのですが、原液
そのものに対して実施した試験という形で経時的にその原液の安定性を評価したという
試験成績は提示されていないという状態です。
 機構といたしましては、そもそも、原液の安定性を評価するために計画して実施された
試験成績ではない結果でもって本剤の原液の有効期間を設定することは困難ということ
で、原薬の有効期間の設定は暫定的にならざるを得ないと考えております。ただし、単抗
原ワクチンにおける実績等も考慮いたしまして、本剤の安定供給に最低限必要な期間とし
て申請者が説明しております麻しん、風しん、それぞれ22か月を原液の暫定有効期間と
して設定しております。
 なお、この期間につきましては、麻しんについては既に2ロット、風しんについては3
ロットの原液でこの22か月以上保存した後に単抗原ワクチンを製剤化した実績がござい
ますので、暫定的に設定する期間としてこの22か月という期間は妥当というように考え
ております。
○濱口委員 基本的には、既に2社から同じようなワクチンが出ているということなので
すが、原液の管理に関して言うと、特段この製剤が、言うならば劣っているということは
ないのでしょうか。
○機構 他社のMRワクチンでの原液の安定性評価ですが、1つは、長期保存試験として
試験成績を提出した品目もございますが、もう1社につきましては、やはり今回と同じよ
うな形で、ある一定の期間保存した後に製剤化して問題がなかったというような説明をし
ておりますが、その品目についても、単抗原ワクチンでの安定性試験の成績は一応提出さ
れております。ただ、途中で製剤の製造方法が変わったりして安定剤の組成が変わったり
したこともあって、一応安定剤の変更する前後での比較で問題なかったということで、変
更前の原液の安定性評価が使用できるという形で提示されているという形ですが、本剤に
つきましては、原液そのものに対する安定性の評価は他社と違ってなされていないという
状況です。
○吉田部会長 よろしいですか。
○土屋委員 安定性について、今度は別の面からなのですが、12ページや8ページの特
性解析の所にやはりその安定性のことが書かれております。このワクチン株は低温変異株
ということで取ったということが書いてあるのですが、例えば12ページの少し下の所に、
2代目、10代目、安定だったと書いてあるのですが、これは低温でやった場合に安定だ
ということですか、ヒトと同じ、例えば37℃で10代などとやっても安定だということな
のでしょうか。
○機構 これは一応低温変異株ということなので低温で継代したときの、遺伝子の安定性
とか温度感受性を調べているということです。これは低温変異株ですので、高温で培養す
るとウイルスの増えが悪いというような現象が認められております。
○土屋委員 ですから、ヒトに打ってヒトの体内で延々と生き続けた場合に何か戻るよう
なことはないかという心配なのですが。
○機構 ヒトでの継代については評価しておりません。
○土屋委員 そういう事故は起こっていないわけですね。
○機構 単抗原で承認されてから非常にたくさん打たれているのですが、今までにそうい
う報告はありません。
○土屋委員 もう一つですが、2種類の生のウイルスを打つわけですね。そうすると、ウ
イルス学の教科書で言うと、ウイルスの干渉という現象が心配なのですが、結果を見ます
と、両方とも抗体価が90何%上がっているということで、実際にはインターフェランス、
干渉は起こっていないのだろうということなのですが、それはインターフェランスを防ぐ
ような工夫か何かをしているのですか。それともこれは、たまたま二つやってもそういう
ことは起こらなかったということなのですか。
○機構 それは特別な工夫がされているわけではなくて、干渉作用が認められなかったと
いうことになっております。
○庵原委員 今の特別な工夫というならば、はしかの株と風しんの株を混ぜ合わせる比率
を上手にすれば、両方とも、うまい具合に抗体が上昇するという意味の工夫はなされてい
ます。ですが、何か株をいじって特別な変異を持たしているというような形はしていませ
ん。オリジナルの、それぞれ、はしかワクチン株と風しんワクチン株を使っています。
○吉田部会長 ほかにございますか。
○機構 先ほどの庵原先生からの御質問なのですが、接種要注意者に関して日別に集めて
いたデータはございませんが、0〜28日のところで一括して評価をして特段大きな事例は
なく、Grade1、2のみであったということになっております。有害事象に関しましては
29/日以降も取っておりますので、基本的には、後の実際の因果関係について医師が判断
をされているという状況でおります。以上になります。
○吉田部会長 よろしいですか。ほかにございますか。
○清水委員 製剤の組成のところで分からないので教えていただきたいのです。資料1.7
に先行品との添付文書の比較が載っていると思うのです。それを見ますと、先行されてい
る2品目については緩衝剤と着色剤が組成の中に含まれておりますが、今般の北研の製品
には緩衝剤と着色剤については含まれていないような組成の書きようになっております。
この点については何か説明すべきことはございますでしょうか。
○機構 緩衝剤については添加していないということになっております。それから、フェ
ノールレッドですが、こちらの件につきましては、ウイルスを感染させた後に細胞を1回
フェノールレッドを含まない培地で洗って、それ以降はフェノールレッドを含まない培地
で培養するというような形で、フェノールレッドの除去を一応製造工程の中に含めている
ということです。
○吉田部会長 よろしいですか。では溝口先生。
○溝口委員 資料1に添付文書が入っていないのですが、こういうワクチンは添付文書は
要らないものなのですか。
○事務局 すみません、CTDの1.8に添付文書案として付けさせていただいておりま
す。
○溝口委員 失礼しました。1.8ですか。
○事務局 はい。
○溝口委員 分かりました。では、読んでいなかったので少し重なるかもしれませんが、
麻しんは生ワクチンですが、妊娠初期の方には打ってはいけないのでしょうか。それが書
いてあるかどうか。確認していないで伺って申し訳ありませんが。
○機構 妊娠していることが明らかな人は接種不適当者ということで、「予防接種を受け
ることが適当でない者」という人の中に扱っております。
○溝口委員 どうもありがとうございました。
○吉田部会長 5番目にあります。
○溝口委員 医療従事者ですと、学生実習の段階から抗体を全部調べまして、マイナスの
人には接種しますので、妊娠が確認できない例もあるかと思って少し心配で伺いました
が、失礼しました。
○機構 こちらは、【接種上の注意】の2番の「重要な基本的注意」という所の(3)にな
りますが、「本剤は妊娠可能な婦人においては、あらかじめ約1か月間避妊したあと接種
すること、及びワクチン接種後約2か月間は妊娠しないように注意させること」という形
で注意喚起しております。
○溝口委員 分かりました。どうもありがとうございました。
○吉田部会長 ほかによろしいですか。
○庵原委員 添付文書が間違っている所を1か所見つけたのです。これは微研も武田も間
違えているのです。ガンマグロブリンの投与の所ですが、(2)併用注意の中の1)の中程
に、「川崎病、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の治療において体重当たり200mg以上
投与を受けた者」というところです。このところは、この量掛ける5日間なのです。5日
間が抜けているのです。
○吉田部会長 200mg/?s以上掛ける5日間。
○庵原委員 ええ、5日間です。オリジナルの論文ではこの量です。1,000mg/kg投与す
れば6か月以上を空けるというものです。これ、武田と微研を見直してもこの5日間が抜
けています。すみません、今ごろ気がついて。
○機構 分かりました。確認して、3剤ともに修正すべきであればきちんと。
○庵原委員 修正の必要が出てくると思います。
○機構 はい、対応させていただきます。
○吉田部会長 ほかにございますか。これは庵原先生にお伺いした方がいいのかもしれな
いのですが、1期、2期と二つに分けて接種する場合、いろいろな株の取り合わせをやっ
ても効果が干渉することはないということが言われていて、発熱のエピソードが少し多い
かもしれないぐらいのことになっていますが、免疫的に言うと、株を1期目と2期目で変
えた方がいいのですか。それとも、同じ株を1期、2期でやった方がいいのですか。
○庵原委員 この抗体反応の値からしますと、3社とも、大きな差はなさそうです。です
から、どの組合せでもいいと思います。
○吉田部会長 実は、この薬はまだ第2期の接種の実績がないのですよね。
○庵原委員 はい。
○吉田部会長 そのときに同じ薬を勧めるとか、そういうことはする必要もないし、何を
使ってもいいということでいいとするかなのですが。
○庵原委員 少なくとも前2社の場合はいろいろなメーカーの株で打った人に、田辺のワ
クチンを打ったり武田のワクチンを打っていますが、同じような抗体反応をしていますの
で、その点はいいと思います。
○吉田部会長 説明にもありましたが、特にその辺は。むしろバリエーションが多い方が
いいのかなと思ったりもしたものですから。そんなことはないのですね。
○庵原委員 ないと思います。
○機構 庵原先生が御説明いただいたように、前二社については、入替えをしたりして臨
床研究はされています。本剤についても、今後臨床研究を行って、本剤を接種後にまた本
剤を打つ、若しくは他剤を打った後に本剤を打つような、そういった形のものもあるかと
思いますので、申請者の方と少し詰めさせていただければと思います。
○吉田部会長 基本的にこれは、株は変わっても免疫原性はほとんど変わらなかったとい
うことの総括でいいですね。
○庵原委員 さらに言いますと、2期を打つときの抗体価が低い人に打つと高く上がっ
て、高い人に打つと余り変わらないです。ですから、それはメーカーに関係なく、打つ人
の抗体価の方が優先的な状態になっていると思います。
○吉田部会長 ありがとうございました。では、その辺は余り留意しないでいいというこ
となので安心しました。ほかにございますか。よろしいでしょうか。では、そろそろ議決
に入りたいと思います。守殿先生は利益相反に関する申し出に基づきまして、議決への参
加をご遠慮いただくことといたします。
 それではお諮りします。本議題について承認を可としてよろしいでしょうか。 
 ありがとうございました。御異議がないようですので、本議題については、承認可、と
して薬事分科会に報告とさせていただきます。では竹内先生にお入りいただいて下さい。
──竹内委員入室──
○吉田部会長 続きまして議題2に入ります。議題2につきまして、機構からの概要説明
をお願いします。
○機構 議題2、資料2「医薬品ビダーザ注射用100mgの生物由来製品及び特定生物由来
製品の指定の要否、製造販売承認の可否、再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の
要否について」医薬品医療機器総合機構より説明いたします。
 本剤の有効成分であるアザシチジンは、核酸合成を阻害する代謝拮抗剤として創生され
たシチジン誘導体であり、主に蛋白質合成を阻害し、細胞を傷害すると考えられています。
また、本剤が効果を示すと考えられている骨髄異形成症候群では、がん抑制遺伝子プロモ
ーター領域のDNAの高メチル化、及び当該がん抑制遺伝子の発現抑制が報告されてお
り、DNAに取り込まれたアザシチジンは、DNAのメチル化を阻害することにより、細
胞増殖抑制を示す可能性も報告されています。
 今般、本剤は「骨髄異形成症候群」に対して効果を示す薬剤として申請されました。な
お、本剤は、平成20年10月の当医薬品第二部会で希少疾病用医薬品の指定の可否が審議
され、指定されております。骨髄異形成症候群に対する治療目標は、疾患の特徴、予後及
び年齢によって異なり、国際的な分類であるIPSSによるリスク分類でHigh及び
Intermediate-2リスクの患者に対しては延命がその目標であり、Intermediate-1及び
Lowの患者に対しては血液学的改善が治療目標であるとされています。現在、High及び
Intermediate-2リスクの患者のうちで、同種造血幹細胞移植の適応のある患者に対して
は移植が実施されており治癒が期待されますが、移植適応のない患者には様々な薬物治療
が実施されているものの標準的な治療は確立されていません。また、Intermediate-1及
びLowの患者においては、輸血等の対症療法が中心に行われております。
 本剤は、海外では43の国又は地域で承認されています。本品目の専門協議に御参加く
ださいました専門委員は、資料10にありますとおり8名の委員です。
 以下、本剤の臨床試験成績を中心に説明いたします。今回の承認申請では、主な臨床試
験成績としては、海外で実施された第III相試験と、本邦で実施された第I、第II相試
験が提出されました。有効性については、審査報告書32ページの下から12行目以降、及
び62ページの上から13行目以降に示しますように、IPSSによるリスク分類でHigh
及びIntermediate-2リスクの骨髄異形成症候群患者を対象とした海外第III相試験の結
果、対照群に対して全生存期間が有意に延長され、当該患者に対する本剤の有効性は示さ
れたと判断しております。また、国内第I、第II相試験の結果、Intermediate-1リスク
の骨髄異形成症候群に対して一定の血液学的改善効果が認められていることから、当該患
者に対する本剤の有効性は期待できると判断しました。
 安全性については、忍容可能と判断しました。ただし、本剤の使用において注意すべき
有害事象としては、審査報告書34ページの上から12行目以降、及び63ページの上から
3行目以降に示しますように、腎機能障害、感染症及び出血性事象が認められております。
これらの有害事象については、がん化学療法に精通した医師による慎重な観察と適切な処
置により対応可能と判断しておりますが、本剤の日本人における検討症例は限られている
ことから、審査報告書50ページの上から19行目以降、67ページの下から21行目以降に
示しますように、製造販売後には、全例調査による安全性情報を迅速に収集し、情報提供
等を行う必要があると考え、これを承認条件として設定することが適切であると判断しま
した。
 以上のような審査の結果、機構は「骨髄異形成症候群」を効能・効果として、本剤を承
認することは可能と判断しました。本剤は、希少疾病用医薬品に指定された新有効成分含
有医薬品であることから、再審査期間を10年とすることが適当であり、原体及び製剤は
劇薬に該当すると判断しました。また、生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも
該当しないと判断しました。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○吉田部会長 ありがとうございました。それでは、委員の先生方の御質疑をお願いしま
す。
○竹内委員 一つは、海外の臨床試験について教えていただきたいのですが、審査報告書
29ページに海外の第III相試験について報告書があります。これは中間解析を3回やっ
て、最終解析を1回やっているのですが、いずれにおいても有意差が認められたにもかか
わらず、独立データモニタリング委員会が継続をやったということですが、どうしてこの
ようなことが起こったのかを教えていただきたいと思います。実は別サポートケアの方は
1例も反応しておりませんので、どうしてもう少し早くこの試験が中間で止まらなかった
のかと不思議に思っておりまして、その辺のバックグラウンドを教えていただきたいと思
います。
○機構 今、回答を持ち合わせていませんので、調べてのちほど御報告させていただくと
いうことでよろしいでしょうか。
○竹内委員 例えば、この試験でOS等は全然見られなかったということでよろしいので
すか。有効性が血液寛解だったような気がするのですが。
○機構 CALGBの9221試験のことでしょうか。
○吉田部会長 そうです。AZA試験ではない方です。
○機構 CALGB9221試験につきましては、もともとかなり古くに行われた試験で、FDA
への申請のためにいろいろ試験の設定が変更された経緯があります。そのため、今回の審
査におけるピボタルな試験としては、もう一つの第III相試験であるAZA001試験につ
いて評価しております。すなわちCALGB試験は、最終的にはレトロスペクティブな試験結
果が提示されておりますので、参考として今回の審査では利用しましたが、機構の最終的
な有効性評価の大きな根拠としては利用せずに、審査を行った次第です。
○吉田部会長 でも、書き方を見るとプロスペクティブにやったというふうに見えます
よ。
○竹内委員 中間解析もやっておりますので、プロスペクティブにやられたのかと思った
のですが、もしお分かりでしたら、のちほどどうして止まらなかったのか教えていただけ
ますか。
○機構 了解しました。
○吉田部会長 ほかにございますか。
○堀内部会長代理 治験で投与の仕方ですが、静脈注射と皮下注射、提案ではどちらの投
与形態でもいいということになっています。外国で両方認められているから、日本におけ
る治験も、投与方法を明らかにしないで、どちらでもいいという投与形態になっていると
思うのですが、それは本当にいいのですか。添付文書でもどこでもいいのですが、体内動
態を見ると、例えばCmaxは明らかに違う。ですから、どちらの投与方法がいいかについ
ては明確にしないといけないと思うのですが、いかがでしょうか。
○機構 その件につきましては、専門協議等も含めて議論しておりまして、最終的な機構
の判断としては第III相試験、検証的な試験として実施されたAZA001試験では皮下投
与のみでしたので、本剤については基本的には皮下投与で行うべきだと考えております。
したがってそれについては、「用法・用量に関連する使用上の注意」の2.で、「原則と
して皮下投与を行うこと」と設定しております。
 ただ、専門協議でも議論になりましたが、骨髄異形成症候群の疾患の特徴として、皮下
出血のリスク等があって、皮下投与ができない患者さんがいるということで、皮下投与が
できない患者さんに対しての代替の投与経路として、静脈内投与を設定する必要があるだ
ろうという判断をしております。静脈内投与をしたときの有効性・安全性等については、
審査報告書の47ページに記載していますが、確かに臨床薬理学的には静脈内投与、皮下
投与を比較することは困難という判断はしていますが、行われた国内臨床試験において静
脈内投与でも一定の有効性が確認されていることから、皮下投与の代替用の投与経路とし
て、静脈内投与を設定することに意義はあるという判断をしております。
○堀内部会長代理 今の有効性について言えば、有意差があるかどうかは別として、静脈
内投与の方が高いのではないですか。皮下投与をした場合には、例えば結節ができるとか、
部分的にはかなり高濃度になるわけです。これは発がん性があるとか、そういう議論もあ
りますが、部分的に極めて高濃度にすることがいいかどうかという問題。メーカーは皮下
投与を優先させるという表現になっていると思いますが、本当にそれが妥当かどうかの判
断について伺いたいと思います。
○機構 第III相の比較試験が皮下投与のみで実施されていて、静脈内投与での比較試験
はないことから、機構はエビデンスレベルとしては皮下投与の方が高いという判断をして
おります。したがって、用法・用量に関連する使用上の注意ですが、「原則として皮下投
与を行うこと」という設定としました。
○堀内部会長代理 46ページを見ても、静脈内投与の方が有効性は高いですね。ですか
ら、比較をしていないからと言って、また体内動態を見ると明らかに静脈内投与の方が高
い。バイオアベイラビリティが変わらないからという議論かもしれませんが、バイオアベ
イラビリティだけの問題ではなくて、血中濃度がどうなるかは大変重要だと思います。特
にこの物質は加水分解を受けやすい。そうしますと、皮下投与した場合には血中に入って
いくまでにかなり時間がたって、その間に加水分解を受ける可能性もあると思うので、ア
イソトープで投与したものの動態だけを見ていても分からないと思います。加水分解を受
けたものかどうかを、ここでは明確に見ていない。ですから、それをきちんとやるべきで
あったと思いますが、いかがですか。
○機構 ただ、本剤の開発の経緯としましては、もともと皮下投与のみの開発がされてい
て、その後本剤の対象疾患であるMDS患者さんにおいては、皮下投与が困難な患者さん
が多いということで、患者団体からの要望等を踏まえて静脈内投与が開発されたという経
緯があることから、エビデンスレベルとしては皮下投与が推奨されると判断しておりま
す。
○吉田部会長 市販後はどうなるのですか。何か調べるのですか。
○機構 製造販売後の調査ではありますが、日常診療においてどちらの投与経路で実際に
投与されたかについては、情報収集する予定となっております。
○吉田部会長 そこでもう1回静脈投与の有効性を調べてほしいということで、先生、い
かがでしょうか。
○機構 その辺の有効性・安全性の情報については、調査の範囲で情報収集するように指
示します。
○吉田部会長 恐らく代謝拮抗剤なので、長く体内に留まっている方がいいのではないか
と思ったのだろうと思うのですが、実際結果が悩ましいところもあるから、患者さんのた
めにも、いいデータがあるのだったら証明してほしいということもありますから。
○機構 調査の中で情報収集するよう、申請者に伝えたいと思います。
○清水委員 3点教えてほしいのですが、1点は名前なのですが、ほかに類似している薬
剤の名前がないかどうかといった議論は一応はありましたでしょうか。
○機構 名称は確認しており、問題ないと聞いております。
○清水委員 「ビクトーザ」という皮下投与の薬剤がありますが、感覚あるいはSound
alikeのようなこともあろうかと思うので、名称についてはよく確認をしていただければ
と思います。
○吉田部会長 それは大事ですね。
○清水委員 もう1点は、悪心・嘔吐の注意事項なのですが、米国もEUも両方とも制吐
剤の前投与を添付文書の中で明記していますが、今回日本での承認にあたってはそこがな
いのは、国内での悪心・嘔吐の臨床試験のデータが、海外での臨床試験成績に比べて少な
かったところに起因していると考えてよろしいのでしょうか。
○機構 実際には試験の結果に基づいてではなくて、診療に当たる医師の方で判断してい
ただく必要があると考えることから、本邦における添付文書には記載する必要はないと判
断しております。
○清水委員 必ずしなさいということではなく、治療する医師が判断して、必要があれば
前投与をすると考えて、特に記載をしないということですか。
○機構 はい、そのように判断しております。
○吉田部会長 そうであれば、そのように書いたらどうですか。
○清水委員 そう思うのですが。
○吉田部会長 丁寧ですよ。必要な場合は制吐剤を投与する、ということで書いておけば
いいのではないですか。
○清水委員 3点目ですが、これは適正使用のために注射直前の再懸濁が大事だと思うの
ですが、日本の添付文書の記載はそこが十分ではないように思うのです。EUの添付文書
には、シリンジを両掌にはさみ、均一な不透明の懸濁液となるまで激しく転がすという具
体的な記載がされておりますので、添付文書の記載はできるだけ具体的な方が好ましいの
ではないかと考えますが、そこはいかがでしょうか。
○機構 コメントありがとうございます。添付文書とは別に配布する予定の資料を、現在
申請者と詰めているところです。機構としてはそちらの方で、詳しい情報を提供していき
たいと考えております。
○堀内部会長代理 なぜ、添付文書ではいけないのですか。基本的なものはパンフレット
ではなく、添付文書に記載をすることが必要だろうと思いますが。
○機構 資材に加えて、添付文書でどのように書いていくかというところは、少しこちら
で検討させていただければと思います。
○堀内部会長代理 今のことに関連してですが、メンブランに吸着しやすいということ
が、審査報告書の7ページに出ています。静脈注射をしようとすると、メンブランフィル
ターを使うことがあり得ると思いますので、皮下注だったら余り使わないだろうと思いま
すが、それについても添付文書に記載をしていただきたいと思います。
○吉田部会長 静脈注射をする際の注意事項ですね。
○機構 試験のときの情報等も確認してから検討させていただきたいと思います。
○溝口委員 発現率10%以上のGrade3以上の有害事象に入っていないので、大した反応
ではないとは思うのですが、添付文書の3ページの注射部位の反応というのが50%以上
の中に入っていますので、この反応は皮下注射した後どのぐらい残るものなのでしょう
か。余りQOLに関係するような反応ではないようですが。
○機構 今、手元に詳細な情報があるわけではないのですが、注射部位反応として重篤化
した例は報告されていませんので、忍容可能であり、大きな問題はないという判断をして
おります。
○溝口委員 皮下投与には影響はないということですね。
○新井委員 基礎的なことを教えてほしいのですが、この化合物は、DNAやRNAに取
り込まれてメチル化を阻害することによって増殖阻害、分化誘導、タンパク合成阻害をす
るという3つのメカニズムが提唱されていると思いますが、結局どれが一番がん細胞を殺
すのに効果があるというデータがあるのでしょうか。
○機構 実験データとしてはっきり示されているのは代謝拮抗作用、RNAに取り込まれ
た後のタンパク質合成阻害剤としての作用が、非臨床の実験的にはデータとしては示され
ています。文献報告で最近研究されている内容として、エピジェネティクスに作用して、
メチル化阻害作用によりMDSの病態を改善するという報告は多数されております。しか
しながら、実際にそういう作用機序が臨床的に示されているデータは現時点では得られて
いないことから、審査報告書においても、メチル化阻害作に関する文献報告があるという
記載にとどめております。
○新井委員 これは単純にシチジン2誘導体がDNAに取り込まれて、複製のときはシチ
ジンとして複製されているのですか。複製ができるのかというのがよく分からないのです
が。普通そういうメカニズムで細胞を殺すのかと思うのですが、これはそうではないと言
っていますね。そうだという証拠ではないと。そこは不思議なメカニズムだということで、
そこが一番聞きたかったのですが、DNAの複製阻害はしないのか、するのだったら何を
入れるのか、シチジンをそのまま素直に入れているのか。そうしたら元に戻りますね。
○機構 高濃度の本剤に曝露してやると、DNAの合成が阻害されるという実験データは
ありますが、一方、今回の臨床用量の濃度では、DNAに取り込まれた後もDNAの合成
は進むという実験データが示されています。また、本剤はDNAというよりも、どちらか
というとRNAにほとんどが取り込まれるという実験データが示されており、また、RN
Aの合成を阻害しているかというとそうでもなく、実験データ的にはタンパク質の合成を
阻害するというデータが得られております。以上より、申請者としては、本薬は基本的に
はRNAに取り込まれた後、タンパク質合成を阻害し、細胞の増殖を抑制するという作用
機序を考えております。
○新井委員 リンパ球とか複製だと、細胞増殖だと分かりやすいのですが、タンパク合成
阻害がメインなターゲットとなるような核酸の誘導体は、これまでにそういう薬はあるの
でしょうか。
○機構 こういう核酸アナログの代謝拮抗薬として、主にタンパク質の合成を阻害すると
いう薬剤は、調べられる範囲では報告されておりません。核酸代謝拮抗作用としても、今
まで報告されている代謝拮抗薬とは多少違った作用を持つ薬剤である可能性はあります
が、余り突っ込んだ研究は現時点までにはなされておらず、代謝拮抗薬としての作用機序
についても明確なことは示されておりません。
○新井委員 そうすると、今までの核酸代謝拮抗薬とはまた違った副作用が、今後の問題
かもしれませんが、何か考えられるような心配があるような気がします。答えはないと思
いますが。
○吉田部会長 従来の代謝拮抗剤同士だったら、AZA試験でこんなに大きな差が出るこ
とはないと思うので、これほど大きい上乗せがあるということは、もう少しスペシャルエ
ックスとか何かがあるのかもしれません。その辺を、静脈投与も含めて情報を広げていか
ないと、予想外の副作用、有害事象ということも考えられますので、是非ともモニターを
しっかりやっていただきたいと思います。
○機構 先ほど、皮下投与と静脈内投与の市販後の安全性情報の収集について少しお話し
ましたが、投与経路のみならず、投与経路を変えた理由とか、どうして変えたのかとか、
そういった理由と安全性情報は調査できるのですが、調査の範囲ということもありまし
て、有効性について確実な情報がきちんと取れているかというところは、きちんと比較し
ているわけではないというところもありますので、中心には安全性情報の中での収集が中
心になるかと思います。
○堀内部会長代理 アザシチジン自体は試薬としてもすでに売られているものですし、そ
の場合の一番の作用メカニズムとしては、今お話があったように、DNAの合成は行われ
るけれど、トランスクリプションがいかない。結局タンパク合成がいかないから、細胞を
やっつけるのだというのがメインの作用だと考えてきたのではないかと思います。今の話
だと少し違うかもしれないということで、現在のデータだけでは余り明確なことは言えな
いかもしれませんが、大事なところだと思うのです。先ほど部会長からお話があったよう
に、どんな副作用が起こるか分からないという点もありますので、是非メーカーにも、添
付文書にも記載をしていただければ有り難いと思います。
○吉田部会長 ほかにございますか。先ほどフォローするのを忘れてしまったのですが、
清水先生が言われたように、抗がん剤の類でほかの薬の名前と非常に紛らわしい申請が来
た場合は、どういうことをされるのですか。行政側としては介入しないのですか。
○機構 医薬品の取り違え等々の防止のため、3文字ルールといった形で、申請された品
目については全部チェックしています。先ほど清水先生から御指摘のあった件も、再度最
終確認はしますが、問題ないと判断されていると思います。
○吉田部会長 ただ、病院では本当に結構間違いが起こっています。どうしてこんな名前
にしてくれたんだと思うことがあります。例えばCPT11も、11と書くから分量と一緒
になってしまったりするでしょう。いろいろなタイプのトラブルが起こっていますので、
3文字ルール以外にもう少し明確に違いが判るような形にしていただけると、現場として
は有り難いと思います。ほかにございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、議論も尽きたようですので、議決に入りたいと思います。お諮りいたします。
本議題について承認を可としてよろしいでしょうか。
 御異議がないようですので、本議題については承認を可とし、薬事分科会に御報告とさ
せていただきます。
○堀内部会長代理 添付文書については、十分に吟味をしていただきたいと思います。
○機構 了解しました。今日御指摘いただいた部分については、再度検討させていただき
ます。1点、悪心・嘔吐のところで、ほかのもっと強い悪心・嘔吐を引き起こす抗がん剤
もありますが、投与を必須としている薬剤は余りないのではないかと思われることから、
他の薬剤との並びも含めた記載を検討させていただきたいと思います。
○吉田部会長 よろしいですか。それでは、議題3に入ります。議題3は、異なる二つの
予定効能・効果がありますので、別々に審議をすることになっております。資料3-1につ
いて、事務局から概要説明をお願いします。
○事務局 議題3、資料3-1「ボルテゾミブを希少疾病医薬品として指定することの可否
について」御説明させていただきます。機構による評価報告書が中に付いておりますので、
これに沿って御説明します。名称はボルテゾミブで、対象疾病は初発の多発性骨髄腫。現
行は、再発又は難治性の多発性骨髄腫についてはすでに効能があるということです。申請
社名はヤンセンファーマ株式会社です。希少疾病用医薬品の指定の要件に沿った説明にな
りますが、対象患者数は推定罹患者数で4,000人程度、患者数でも1万1,000人程度で、
いずれにせよ基準の5万人は下回っているであろうということです。
 次のページ、医療上の必要性ですが、多発性骨髄腫、予後不良の造血器悪性腫瘍である
ということです。治療法としては、現在造血幹細胞移植を行う場合と行わない場合がある
ということです。行う場合、化学療法と併用して造血器幹細胞移植を行うということです
が、忍容性の観点から65歳を超えると難しいということがあります。移植の適応となら
ない場合は、MPレジメン(メルファランとプレドニゾロンの併用)で施行されますが、こ
のMPレジメンによっても奏効率が40〜50%程度、根治せず再発するということで、新
たな治療法の開発が望まれているということです。そうした移植の適応とならない初発の
患者に、MPレジメンに本薬を上乗せした第III相試験(MPB療法)の結果が示されてお
り、無増悪期間で有意に延長したということで、有効中止となっておりますが、生存率に
ついても改善傾向が認められているということで、本剤の医療上の必要性は高いと判断し
ております。
 開発の可能性ですが、前述の試験の結果に基づいて米国、欧州においても承認されてい
るということです。また、移植の適応性のある方に対する第III相試験成績も海外では報
告されております。国内で移植の適応とならない方に対する第I、第II相試験が実施中
であることから、本剤の開発の可能性は高いと考えております。以上より、希少疾病用医
薬品の指定基準を満たすと判断しております。以上です。
○吉田部会長 これは、ここでOKになると、次はオーファンの指定に入って使われるよ
うになるということですか。
○事務局 ここで指定について御判断をいただきましたら、指定の通知を出して、企業の
方で開発を進めていただくと。
○吉田部会長 これから開発を進めるということですか。
○事務局 すでに開発中ではありますが、これをより進めていただくということになりま
す。補助の助成金等がありますので。
○吉田部会長 適応があると我々が判断するのではないのですか。
○事務局 希少疾病用医薬品として開発を促進する必要があるということから。
○吉田部会長 早く承認してあげますよということですね。
○事務局 はい。
○吉田部会長 ですから、これが最終ではないと。
○事務局 はい、もちろんです。
○吉田部会長 位置付けはそういうことだそうです。添付資料の16、17のサバイバルの
差はかなり明確に出ていますが、何か御質疑ございますか。こうした方がいいとか、こう
いうところは問題があろうかということがありますでしょうか。特段反対するようなこと
もないかと思いますので、議決に入ります。なお、竹内委員におかれましては、利益相反
に関する申出に基づき、議決への参加を御遠慮いただきます。それでは、お伺いします。
本議題について指定を可としてよろしいでしょうか。
 御異議がないようですので、本議題について指定を可とし、薬事審議分科会に報告させ
ていただきます。
 それでは、資料3-2について事務局から御説明をお願いします。
○事務局 議題3、資料3-2「ボルテゾミブを希少疾病医薬品として指定することの可否
について」です。同じボルテゾミブですが、マントル細胞リンパ腫を対象疾病とする希少
疾病用医薬品の指定の妥当性について御説明します。また基準に沿ってということになり
ますが、本邦における悪性リンパ腫の患者数は、5万3,000人と報告されております。マ
ントル細胞リンパ腫の患者数は、悪性リンパ腫全体の約2.8%程度と報告されていること
からすれば、これも5万人未満であることは間違いないだろうということです。
 医療上の必要性ですが、マントル細胞リンパ腫について標準的治療法が確立されていな
いということで、まだ未治療の方についてはR-HyperCVADレジメン、あるいはR-CHOPレ
ジメンといったものが行われており、移植等も行われておりますが、いずれのレジメンに
おいても生存期間の延長が検証されていないということです。また、再発の方については、
現在フルダラビンリン酸エステル、クラドリビン、イットリウムイブリツモマブ チウキ
セタンというものの併用で治療が行われておりますが、治療効果、使用可能な医療機関等
が限定されている状況で、いずれにせよ標準的治療は確立されていないということで、こ
うした疾患を開発対象とする薬剤の医療上の必要性は高いものと判断しております。
 開発の可能性です。海外のものですが、再発の方を対象とした第II相試験は、奏効率
が32%であったこともあり、米国で承認されております。未治療の方についても、国際
共同第III相試験が実施中ということで、本剤の開発の可能性は高いものと考えておりま
す。以上より、希少疾病用医薬品の指定基準を満たすものと判断しております。以上です。
○吉田部会長 ありがとうございました。御質疑をお願いします。これはmultiple
myelomaの場合と違って、今のところいわゆるエンカレージングなデータは奏効率しかな
いのですか。
○事務局 そうなります。
○吉田部会長 32%という奏効率が得られているということだけで、それ以上はまだ進ん
でいないわけですね。という状況だそうですが、御質疑はございますか。よろしいですか。
それでは、議決に入ります。田村委員におかれましては、利益相反に関する申出がありま
したので、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。お伺いします。本議題につ
いて指定を可としてよろしいでしょうか。
 御異議がないようですので、本議題については指定を可とし、薬事分科会に報告とさせ
ていただきます。
 それでは、議題4について事務局から概要の説明をお願いします。
○事務局 議題4、資料4「コリスチンメタンスルホン酸ナトリウムを希少疾病用医薬品
として指定することの可否について」御説明します。先ほどと同様、三つの要件である対
象患者数、医療上の必要性、開発の可能性に沿って御説明します。
 「評価報告書」のタグを御確認ください。本剤の有効成分であるコリスチンメタンスル
ホン酸ナトリウムは、塩基性ポリペプチド抗生物質です。本邦では、注射剤として1958
年に「無痛性コリマイシン」の販売名で科薬抗生物質研究所(現ポーラファルマ)が承認を
取得しておりましたが、使用量の減少から2004年に承認整理がなされております。なお、
経口剤、外用剤、点眼剤は市販されております。
 本剤の予定される効能・効果は、2ページにありますように、本剤に感性の多剤耐性緑
膿菌、多剤耐性アシネトバクター属、その他の多剤耐性グラム陰性菌、適応症として各種
感染症となっております。申請者はグラクソ・スミスクライン株式会社です。
 対象患者数は、症例報告や臨床調査の研究等々から本剤の患者数を推定したところ、多
く見積もっても年間数千例程度と考えられております。以上より、要件である5万人未満
を満たすものと判断しております。
 次に医療上の必要性ですが、近年、薬剤耐性菌又は多剤耐性菌による院内感染の増加が
問題となっております。本剤につきましては、4ページにありますように、耐性機構の影
響を受けにくいとされる作用機序を有すると。本邦での使用頻度はまだ低く、本剤の耐性
菌の発生は極めて低い状況にあるとされていること、国内外のガイドライン等では多剤耐
性のグラム陰性桿菌の標準薬に位置付けられていることから、既存の薬剤では治療が困難
な多剤耐性グラム陰性菌に対する有効性が期待されます。以上より、医療上の必要性はあ
ると判断しております。
 最後に開発の可能性です。海外で承認されていること、使用されている実態、また日本
人を対象とした臨床試験を現在実施中で、これらのことを踏まえると本剤の開発の可能性
はあると判断しております。以上、対象患者数、医療上の必要性、開発の可能性の3点を
検討した結果、本剤は希少疾病用医薬品としての要件を満たすものと判断しております。
御審議のほどよろしくお願いします。
○吉田部会長 御質疑をお願いします。
○前崎委員 先月都内で起こった某大学でのアシネトバクターの院内感染事件以来、感染
症学会を初めとした共同4学会が先週提言をまとめております。私も感染症学会の委員と
して参加していますが、その中にも、是非コリスチンやチゲサイクリンといった多剤耐性
の菌に対する有効な薬剤を、早期に日本で使えるようにしていただきたいという提言が出
ておりますので、是非そのようにしていただきたいと要望いたしたいと思います。もう1
点、これは化学療法学会その他から未承認薬適応外使用としても申請が上がっていると思
うのですが、これはどちらの方が実際的に早く臨床に使えるようになるか、もし未承認薬
の方が早いようであれば、希少疾病用医薬品にした場合に何か弊害が起こらないかどう
か、その辺をお聞きしたいと思います。
○事務局 最後の点に関して御説明します。これは別々で動いているわけではございませ
ん。この品目に関してはグラクソスミスクライン社が手を挙げていただいたという形で、
未承認薬検討会議の公募品目として開発がスタートしました。その開発を推進するため
に、今回のオーファン制度の御審議となっていますので、別々というわけではなくて、一
連の流れの中で早く承認審査できるものはしていこうということです。
○前崎委員 分かりました。もう1点、巷では「多剤耐性」という言葉が非常に一人歩き
しております。感染症学会でも多剤耐性の定義をきちんとやるべきだということで、もち
ろんMDRPとかアシネトバクターは感染症学会でもきちんと定義が決まっているから
いいのですが、その他のグラム陰性桿菌の多剤耐性というのは、将来的に指すのはNDM
1のような耐性菌だと思うのです。申請書の段階では、まだステノトロホモナスなどその
辺の耐性菌のことを言っていますが、将来NDM1のようないわゆるグラム陰性の多剤耐
性腸内細菌に対しても使えるということにするのであれば、文言の最後の「その他の多剤
耐性グラム陰性桿菌」は少し具体的に示してやらないと、逆にコリスチンを使うと耐性化
しますから、コリスチンがなくなると本当に効かないことになります。その辺はある程度
縛りをつけないとまずいと思いますので、是非将来的なこととして考えていただきたいと
思います。
○吉田部会長 私もそこはロジックが変ではないかと思っていました。例えば、希少疾病
医薬品でいこうと。だけれども、最終的には「その他の多剤耐性グラム陰性桿菌」として
しまうと、対象が広がるわけです。院内感染に関しても使おうとすると、オーファンで院
内感染も変だろうということになって、舌を噛みませんかね。大丈夫なのでしょうか。
○事務局 オーファンの指定については、現在医療上の必要性のところで御判断いただき
たいと思っております。正におっしゃったところはどういったエビデンスがあるかという
ことで、承認時点で判断するものと承知しています。まだエビデンスについては機構も審
査しておりませんので、この時点においてはこの効能・効果でも差し支えないものと考え
ておりますが、当然データが出てきて審査上おっしゃったような指摘があり、適切な他の
効能・効果があるようでしたら、そこは変えるといったこともありますが、基本的に今の
ところの予定としてはこういうことです。
○吉田部会長 そうすると、前崎先生がおっしゃったように、いろいろなことはあるでし
ょうけれど、今はその他の多剤耐性グラム陰性菌としか書きようがないのですね。
○事務局 そうですね。得られたエビデンスで、後はどこまで判断するかというところが
入ってきますので、得られたエビデンスとそこからの判断がどういった言葉に結びつくか
と、正にそこになると思います。
○吉田部会長 ということですが、よろしいでしょうか。
○庵原委員 ポリミキシンBの取扱いはどうなっているかだけ教えてください。といいま
すのは、多剤耐性でコリスチンが効かなければ、ポリミキシンBが次の選択になると思う
のですが、ポリミキシンBは日本ではまだ残っているのですか。そこまでは調べずに来た
のですが。
○事務局 現在把握している情報としては、多剤耐性菌に対する効能はありません。この
薬剤のように、未承認薬のスキームに要望をいただいたという形ではありませんので、こ
れとは違う形にはなるのですが、省内でどういったことができるかは検討したいと思いま
す。
○庵原委員 系統的には、コリスチンとポリミキシンBは一緒の系統ですので、将来的に
コリスチンが効かないとなったときにどういうレスキューができるかというところまで
考えて、抗生剤をどう使っていくかというスキームを考えた上で検討していく必要がある
のではないかと思います。
○事務局 当然、こういった問題については臨床の選択肢というか、そういったことは増
えた方が望ましいことです。一方で、個別個別で有効性・安全性を確認しなければいけな
いということもありますので、今日の議題からは少し逸れるかもしれませんが、ほかにも
こういった開発を促進する部門もありますので、そこと情報共有を図りながら、どういっ
た方策ができるか考えてみたいと思います。
○吉田部会長 専門協議も付くわけでしょう。この審査で指定が可となった後には。
○事務局 このオーファン指定がなされましたら、メーカーがデータを集めて申請という
ことになります。
○吉田部会長 専門協議にかかったとき、今おっしゃったようにポリミキシンBとの関係
をどうするかとか、全体の中でどういう位置付けにするかというところまで議論がいく
と、みんなの参考になるかもしれないですね。
○事務局 基本は1剤1剤で議論というのがベースになるかと思いますが、ほかの薬がど
うかというのは別の視点で検討したいと思います。
○吉田部会長 ほかにございますか。よろしいでしょうか。質疑もないようですので、議
決に入ります。なお、竹内委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づき、議決
への参加を御遠慮いただくことにいたします。お伺いします。本議題について指定を可と
してよろしいでしょうか。
 御異議がないようですので、本議題について指定を可とし、薬事分科会に報告とさせて
いただきます。ありがとうございました。
 それでは、報告事項に入ります。議題1〜3について御説明をお願いします。
○機構 報告事項について御説明します。報告事項議題1、資料5「医薬品タキソテール
点滴静注用20mg及び同点滴静注用80mgの製造販売承認事項一部変更承認について」御報
告します。本剤は、タキサン系の抗悪性腫瘍剤であり、現在は乳癌、非小細胞肺癌、胃癌、
頭頸部癌、卵巣癌、食道癌、子宮体癌、前立腺癌を効能・効果として承認されております。
今般、サノフィ・アベンティス株式会社から乳癌、非小細胞肺癌、胃癌、頭頸部癌、卵巣
癌の用法・用量を追加する製造販売承認事項一部変更承認の申請がなされました。医薬品
医療機器総合機構における審査の結果、本剤を承認して差し支えないと判断いたしまし
た。
 続きまして、報告事項議題2、資料6「医薬品パルミコート吸入液0.25mg及び同吸入
液0.5mgの製造販売承認事項一部変更承認について」御報告します。本剤は、ブデソニド
を有効成分とする合成副腎皮質ステロイドの吸入用懸濁剤であり、現在は気管支喘息の効
能・効果について、6か月以上5歳未満の乳幼児に対する用法・用量が承認されておりま
す。今般、アストラゼネカ株式会社から気管支喘息の成人及び5歳以上の小児に対する用
法・用量を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請がなされたものです。医薬品医療
機器総合機構における審査の結果、本剤を承認して差し支えないと判断いたしました。以
上です。
○事務局 続きまして、報告事項議題3、資料7「医療用医薬品の承認条件の解除につい
て」御報告します。販売名ヒュミラ皮下注40mgシリンジ0.8mL、一般名アダリムマブ(遺
伝子組換え)、承認取得者アボットジャパン株式会社の承認条件の一部解除について御報
告します。
 本剤は、平成20年4月に関節リウマチ(既存治療が効果不十分の場合に限る)の効能で
承認されております。その際、治験時の副作用等の発現状況や類薬におけるこれまでの検
討を踏まえ、製造販売後一定数の症例にかかるデータが蓄積されるまでの間は、全症例を
対象に使用成績調査を実施することにより、本剤の安全性・有効性に関するデータを早期
に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じることの承認条件が付されています。
 この承認条件に基づいて、今般使用成績調査の結果が提出され、医薬品医療機器総合機
構が提出資料の審査を行いました。本調査では、発売開始日である平成20年6月18日〜
平成21年12月28日までに収集された安全性集積対象症例3,084例を中心に解析を行い
ました。この提出された資料に基づいて審査を行った結果、本剤の安全性については感染
症、結核等の重要な副作用が認められることなどから、今後も適切な情報収集、情報提供
を継続する必要があると考えますが、現時点で新たな対応が必要な問題点はないと判断し
ております。また、有効性についても特段対応が必要となるような問題は認められていな
いと考えております。そのため、本承認条件については確認できたものと考え、解除して
も差し支えないものと判断しております。以上を御報告いたします。
○吉田部会長 議題1は、国内でバラバラだった投与量をがん種で統一したいというこ
と。議題2は、パルミコート吸入液を小児で適応になっていたものを成人にも使えるよう
にしたいということ。議題3は、使用成績調査が終わったので承認条件を変えたいという
ことです。御意見、御質疑がありましたらお願いします。
 田村先生、タキソテールについてですが、60mg/?u、75mg/?uとがん種別に差ができてし
まったのは何でだったのでしょうか。
○田村委員 当初のフランスの第I相試験では、100mg/?uが推奨量だったと思います。非
小細胞癌の第III相試験では、100mg/?uはtoxicと結論され、75mg/?uが選択されていま
す。一方、日本の第I相試験では、昔のやり方のものですが、推奨量60mg/?uとされ、海
外と違いが生じました。乳癌の領域では70ー75mg/?uを使用したいとの要望が強いようで
すが、肺癌の領域では多くの医師が60mg/?uが至適と考えています。
○吉田部会長 前立腺が75mg/?uになったのはなぜだか御存じですか。
○田村委員 海外と同量に設定したいという方針ではないでしょうか。75mg/?uのデータ
はほとんどなかったけれど承認となった気がします。
○吉田部会長 そうですね。一般的にタキソテールは日本人が耐えられにくい薬ですし、
日本のデータでは、75mg/?uというのが頻繁に使われているようには見えないので、耐え
られるかなとも思うのですが、一応最大用量を75mg/?uにするわけですから、60mg/?uで
使っていただいてもいいということですね。
○田村委員 多くの疾患で75mg/?uが世界の標準とされています。タキソテールに新薬を
追加するような国際第III相試験に日本が参加するにはこの量を使わねばならず、この意
味では歓迎すべきことと思います。
○吉田部会長 ほかにございますか。
○堀内部会長代理 パルミコート吸入液なのですが、小児で最初に承認されたというのは
どうしてですか。それが大人に拡大するというのは、極めてまれな事例だったと思います
が、そこがどうなっているかはっきり覚えていないのですが。
○機構 機構より回答いたします。パルミコート吸入液に関しては、ネブライザーを介し
て吸入するという薬で、通常、成人ですと、ステロイド剤の吸入投与にはドライパウダー
や定量用の噴霧剤などが使われるのですが、小児では吸入力がまだ十分ではなく、これら
が使用できないので、自然呼吸の状況で投与できる吸入液が必要であるということで、小
児で先に検討がなされたということです。今回は成人への適応拡大になりますが、成人の
場合でも非常に肺機能が低下していて吸入力が十分でない患者さんや、手指が不自由とか
吸入器の使い方をうまく理解できないなどの理由で、通常のドライパウダーや定量噴霧剤
が使用できない患者さんもいらっしゃいますので、そういった患者さんを対象に本剤が必
要であるということで開発が進められたものです。
○堀内部会長代理 確かに、こちらの方が肺への到達量などは率から言えばいいだろうと
思います。そうしますと、こちらの方がどんどんたくさん使われるようになると思います
ね。
○機構 利便性の点では非常に悪いもので、吸入の時間も数十分かかりますので、使用可
能な患者さんですとドライパウダー等を選択されるのが通常かと思います。
○堀内部会長代理 特殊な例に使われることが予想されると。多分、これの方が高いだろ
うと思います。
○吉田部会長 寝たきりの人もいるでしょうし。そういうことでよろしいですか。ほかに
ございますか。御意見がないようですので、報告事項については御確認いただいたという
ことといたします。
 本日の議題は以上ですが、事務局から何かございますか。
○事務局 次回の部会ですが、11月29日(月)午後4時からの予定ですので、よろしくお
願いします。
○吉田部会長 よろしくお願いいたします。それでは、本日はこれで終了させていただき
ます。本日はどうもありがとうございました。


(了)

備考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

連絡先:医薬食品局 審査管理課 課長補佐 野村(内線2746)

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