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2010年8月23日 平成22年8月23日 薬事・食品衛生審議会 一般用医薬品部会議事録

医薬食品局

○日時

平成22年8月23日(月)14:00〜


○場所

厚生労働省 共用第8会議室


○出席者

出席委員(14名):五十音順 敬省略

 阿 曽 幸 男、  岩 月   進、 生 出 泉太郎、 小 澤   明、

 宗 林 さおり、  西 澤 良 記、 橋 田   充、 廣 江 道 昭、

 福 島 紀 子、 藤 原 英 憲、 村 島 温 子、◎望 月 正 隆、

 山 元   弘、  吉 山 友 二

(注) ◎部会長

 他参考人1名

欠席委員(2名):五十音順 敬省略

 木 内 文 之、  鈴 木 邦 彦

行政機関出席者

 平 山 佳 伸 (大臣官房審議官)

 成 田 昌 稔 (審査管理課長)

 内 海 英 雄 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長)

 重 藤 和 弘 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審議役)

○議事

○審査管理課長 予定の時刻になりましたので、ただ今から一般用医薬品部会を開催いた
します。
 現時点で、委員16名のうち13名の委員が出席いただいており、定足数に達しておりま
すことを御報告いたします。また、廣江先生につきましては、20〜30分遅れていらっし
ゃるとの連絡がありました。本日は木内委員、鈴木委員より欠席の御連絡をいただいてお
ります。
 また、その他の事項、議題1の「一般用漢方処方に係る新規処方の追加について」の参
考人といたしまして、国立医薬品食品衛生研究所生薬部長の合田幸広先生に御出席いただ
いております。
 当部会については今年度初めての開催となりますので、4月以降の委員の異動及び事務
局の異動について御紹介させていただきます。
 まず、委員の異動では、本日御欠席ですが、飯沼委員が御退任されまして、新たに日本
医師会常任理事の鈴木委員が着任されました。続きまして、厚生労働省ですが、大臣官房
審議官の岸田に代わりまして、平山が着任しております。平山より一言ごあいさつさせて
いただきます。
○審議官 平山と申します。この一般用医薬品部会については、世の中のセルフメディケ
ーションの考え方のいろいろな変遷に応じてOTC薬を供給するという役目がございま
すので、厚労省といたしましても努力いたします。皆様方におかれましてもよろしく御指
導のほどをお願いいたします。簡単ではございますが、ごあいさつとさせていただきます。
○審査管理課長 続きまして、医薬品医療機器総合機構の異動について、御紹介させてい
ただきます。センター長に新たに内海センター長が着任されております。一般薬等審査部
長に河野が着任しております。本日欠席しておりますが、安全第二部長に依田が、安全管
理監に森が着任しております。
 それでは、以後の進行を部会長、よろしくお願いいたします。
○望月部会長 それでは、本日の議題に入ります。まず、事務局から配布資料の確認と審
議事項に関する競合品目・競合企業リストについて報告をお願いいたします。
○事務局 事務局より資料の確認をさせていただきます。議事次第、座席表、委員名簿、
競合品目・競合企業リストです。更に本日の参考資料として、新一般用漢方処方の手引き
案(抜粋)というものをお手元に御用意させていただいております。なお、資料1〜6につ
いては、事前にお送りさせていただいております。過不足等がありましたら、お知らせい
ただければと思います。
 続きまして、本日の審議品目に係る競合品目・競合企業リストについて御説明させてい
ただきます。議事次第の4ページです。まず、議題1について、「ストナ点鼻薬」を含む
6品目です。こちらについては、花粉など季節性アレルギーによる鼻づまり等の緩和を効
能・効果とし、有効成分はステロイド剤であるベクロメタゾンプロピオン酸エステルです。
一般用医薬品の鼻炎用点鼻薬のうち、効能・効果や薬理作用の類似性から本剤と同様にス
テロイド剤を配合した「コールタイジン点鼻液」、抗アレルギー剤のケトチフェンフマル
酸塩を配合した「ザジテンAL鼻炎スプレー」及びクロモグリク酸ナトリウムを配合した
「エージーノーズクール」が選定されております。
 議題2の「ナシビンMスプレー」については、血管収縮剤であるオキシメタゾリン塩酸
塩を有効成分とする点鼻薬で、急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による鼻づまり
を効果・効能といたします。本剤と同様に血管収縮剤を主薬とする「パブロン点鼻」他が
競合品目として選定されております。
 議題3は「アイフリーコーワAL」を含む2品目です。こちらは抗アレルギー作用を有
するアシタザノラスト水和物を有効成分とする点眼薬です。本剤と同様に抗アレルギー剤
のクロモグリク酸ナトリウム等を含有する「アルガード」他、ケトチフェンフマル酸塩を
含有する「ザジテン」が選定されております。以上でございます。
○望月部会長 それでは、ただ今の事務局からの説明について、御意見はございますでし
ょうか。よろしいですか。
 それでは本部会の審議事項に関する競合品目・競合企業リストについては、皆様の了解
を得たものといたします。
 それでは各委員からの申出状況について報告をお願いいたします。
○事務局 それでは各委員からの申出状況について報告させていただきます。
 議題1については、退室委員はいらっしゃいません。議決に参加できない委員は、小澤
委員、西澤委員です。
 議題2については、退室委員はありません。議決に参加できない委員はいらっしゃいま
せん。
 議題3については、退室委員はおられませんが、議決に参加できない委員は、小澤委員、
西澤委員です。以上です。
○望月部会長 ありがとうございました。それでは、早速議題に入りたいと思います。議
事の順番ですが、本日参考人として合田先生に御出席いただいておりますので、その他、
議題1の「一般用漢方処方に係る新規処方の追加について」より進めさせていただきます。
事務局から最初に説明をお願いいたします。
○事務局 資料4を御覧ください。はじめに事務局より概要を御説明いたしまして、その
後に合田先生に補足いただければと思います。
 これまでの経緯ですが、一般用漢方製剤の承認基準については、本日参考人として御出
席いただいております国立医薬品食品衛生研究所生薬部長の合田先生を班長とする「一般
用漢方処方の見直しを図るための調査研究班」による見直し結果を受けまして、平成20
年9月に定められました。また、この研究班において、新たに追加するのにふさわしいと
考えるものとして、選定された85処方のうち基準処方の加減方である23処方については、
本年4月にこの承認基準に追加され、残る62処方についても順次この部会における検討
を経て基準に追加することとされました。
 今回新たに追加予定であります27処方は、本年7月に漢方専門家を含む臨床医らに適
応症やしばりの表現などについて検討いただきまして、一部の表現を修正した上ですべて
の処方について基準への追加が妥当であるとの結論をいただいたものです。27処方の詳
細については次のページの別紙の方に付いております。今後の対応については、当部会に
て御確認いただいたものについてパブリックコメントを求めた上で基準への追加を行う
こととしております。また、残りの36処方についても今後引き続き追加のための検討を
行う予定です。以上ですが、合田先生の方から補足をいただければと思います。よろしく
お願いいたします。
○望月部会長 お願いいたします。
○合田参考人 国立医薬品食品衛生研究所の合田です。若干追加説明をさせていただきま
す。まず、この「一般用漢方処方」ですが、平成14年の一般用医薬品承認審査合理化検
討会で、漢方処方等を一般用にもっと追加していいのではないかという話が出ました。そ
の追加報告を受けて、平成15年より二期6年にわたり、先ほど説明がございました一般
用漢方処方の見直しを図るための調査研究班というのが組織され、そこで85処方の追加
を含む全体的な処方構成の見直し等も含めて検討した次第でございます。
 まず、基本的になるべく漢方の考え方に合った形で処方を説明できるようにすべきだろ
うということで、その関係でしばり、症状、実際にここには出ていませんが、原典をもう
一度再調査し、表現等が改められた形になっております。現在のものは既にそういう形に
なっております。説明がありましたように、前回の去年のこの部会での審議に基づき、更
に加減方が今年の4月に追加されました。更に今回は新たに完全な基本処方として、幾つ
かの処方、それにそれの加減方を合わせて追加させるという次第です。今回選ばれており
ます基本処方は、実は研究班の際に非常に重要な一般用処方で、なるべく早く追加をした
方がよろしいだろうと。複数の先生方から御意見をいただいたものを優先的に今回は出さ
せていただいております。特に処方構成のところを見ていただきますと、「加工ブシ」と
書いてあるものがたくさんあります。実はちょうど40年前ぐらいに、一般用漢方処方で
はどのような処方がふさわしいかという検討班があったとのことですが、その際にブシを
使用する処方というものを最初はかなり選ばれていたそうですが、ブシそのものの安全性
のコントロールが難しいということで、大幅に削られて2処方だけ残ったそうです。2処
方以外は全部なくなったと聞いています。今はブシそのものを使用せず加工ブシという形
で局方上にも載りまして完全にコントロールされておりますので、ブシ処方を積極的に選
ぶことは問題はないだろうということで、ブシ処方が処方構成の中に見て分かりますよう
に、多く選ばれております。
 その隣に「しばり」というのがございます。これは先ほど申し上げましたように、研究
班の基本的な考え方の中で漢方的な考え方をなるべくこういう効能・効果のところに対応
させるべきであろうという意見があり、それに対応したものです。漢方は多くはその人の
証に合ったものをいかに適切に使うかということがキーポイントですが、それをなるべく
一般用に合った形で「しばり」という形で表現しようということで、虚実という考え方に
対しましては、体力を一応メルクマールにしたら、分かるのではないかという結論になり
まして、そのような考えから体力による「しばり」が入っています。
 もう一つ重要な概念ですが「陰陽」の概念というのは、熱を持つとか、逆に冷えがあっ
てとか、そのような表現でなるべく陰陽の考えをここで一般の方にも分かるように表現を
させていただいています。症状ですが、これも本当の漢方の臨床の先生が使用されるもの
に直接合わせたわけではなくて、なるべく一般用に合った言い換えた形にさせていただい
ております。当初研究班の案をベースとしまして更に今日説明がありましたように検討班
というのが改めて開かれまして、そこに研究班のメンバー以外の臨床の先生方も集まって
いただき、それでより一般用に適切な症状というものを考えてここの効能・効果の部分に
対応しますが、それに合わせて症状の項が書かれている次第です。例えば、見ていただき
ますと、処方の通し番号8番目で、甘露飲がありますが、これも口内炎というような言葉
を使っております。一番最後26番、嗅覚異常、こういう処方というのはなるべく一般用
に適切な処方だろう。一般の方が自分たちで薬剤師と相談しながら症状を判断して買うの
に適切なものだろう。そういうような表現をここで選ばせていただいております。
 処方構成に戻りますが、数字が幅をもって書かれています。この数字の幅というのは実
は、一般用漢方については原典主義で基本的には、例えば大塚敬節先生が使われた処方は
こうであるとどこかに文献記載されていましたら、その記載された生薬量に従って作って
くれというルールになっています。そうしますと、先生方によりまして、若干生薬の使い
方が異なりますので、それに合わせてなるべく我々が調べたすべての文献の幅についてこ
こに書いております。ただし、承認の際には直接原典を添えますのでその原典に沿ったも
のについて作っていただくという形になります。それに関連しまして、今回の処方26番、
27番を見ていただきますと、26番は「麗沢通気湯」、27番は「麗沢通気湯加辛夷」です。
実は最初の研究班のときに、麗沢通気湯加辛夷というのは非常に有効な処方で、是非これ
を載せたいという意見がありましたが、実は調べますと、いわゆる文献にはまだ麗沢通気
湯加辛夷が載っていないということで、仕方なく文献に原典がある麗沢通気湯を入れまし
ょうという議論で麗沢通気湯になった次第です。ところが最近になりまして、実は研究班
のメンバーでもいらっしゃいました、今は千葉大から退任されました寺澤先生の文献で麗
沢通気湯加辛夷そのものが文献に出ています。検討班の方でそのことを皆さんで話し合
い、結果として、もともと麗沢通気湯加辛夷がより適切な使用であろうということもあり
ましたが、基本処方として麗沢通気湯を入れておいて、その加方として麗沢通気湯加辛夷
を入れるのが一番適切ではないか。今までの基本処方とその加減方を加えるという考え方
に合わせた方が適切ではないかということで、実は研究班の選びました処方85処方が追
加処方でしたが、それに加えてここで1処方追加の形で入れさせていただいております。
以上でこの27処方が入ったという次第です。
 次に研究班の考え方では、基本的に基本処方とそれの応用編である加減方、合方、その
辺のものについて適切に組み合わせてそれで幅広くスペクトルを作り疾病対応しようと
いう考え方でした。例えば、二番目の処方で「越婢加朮湯」と手引き案のところに11と
処方番号が書かれています。さらに11A、11B、11C、11Dとありますが、この四つの
処方は実は越婢加朮湯に対応する加減方です。こういう形で加減方が入っています。若干
説明いたしますと、越婢加朮湯というのは、基本的には症状の項を見ていただきますと、
むくみ・関節のはれや痛み・関節炎・湿疹等あります様に、割と幅広く使われる処方です。
実は、これは既に旧210処方に載っていた処方ではありませんが、既に承認があった処方
です。割とバンドスペクトルの広い処方です。このものに更に附子を加えて越婢加朮附湯
にすることによって、より冷えがある方に適する処方となります。
 更に11B、桂枝越婢湯という処方ですが、これは越婢加朮湯の中でより関節のはれや
痛みに特化した症状に対応した処方です。実は桂枝越婢湯というのは、別の見方で見ます
と、越婢湯と桂枝湯と二つの処方の合方と見ることができます。その合方としての組み合
わせ方で、1対1で加えますと桂枝越婢湯になるのですが、1対1ではなく、2対1で加
えますと桂枝二越婢一湯という形になりまして、更にそれにブシが入る処方も加えること
で、より患者さんの症状に適切な処方を選択できることになります。
 同じように次のページでは、83番に四逆湯とありますが、この四逆湯に四逆加人参湯
として、人参湯を加えることによってどちらかというと貧血気味、体力が消耗されている
方に対してより適切な症状に対応できるようにしています。更に次の茯苓四逆湯ですが、
これは陰証の方の体力の消耗に対して非常に適切な処方と言われています。普通、陰証で
はない方の場合には、どちらかといいますと、十全大補湯とか、それ以外の処方を用いる
ことが多いのですが、そういう意味で陰証ということがメルクマールで分かるように手足
が冷えるものということを「しばり」に書かせていただいて、茯苓四逆湯を使用するとい
う形で作らせていただきます。以上のように、今回の追加処方は基本的に基本処方があり
まして、その基本処方に対して前回加えた23処方と同様に適切な加減方が入っていると。
そのような考え方で作られていまして、合わせますと全部で1処方増えまして27処方を
今回追加をさせていただきたいと考えています。以上です。
○望月部会長 どうもありがとうございました。ただ今の御説明の内容に関しまして、御
質問、御意見などがありましたらお願いいたします。
 先ほどの御説明の中で、27番だったと思いますが、このものは追加されたとのことで
すが、この手引き案には載ってはいないのですか。
○合田参考人 載っていないです。
○望月部会長 そのものだけですか。
○合田参考人 はい、これだけです。これは議論のときはこれを追加したかったのですが、
原典主義をとらざるを得ないので、原典のないものは駄目だろうということで一応その元
にある麗沢通気湯は載せましょうという形にしたのです。議論してから8年経ちまして、
その間に論文が出て原典が出てきましたので、はじめ議論で加えようと言ったことなので
元のものを基本処方にして、こちらのものを加方として加えようという考え方です。
○望月部会長 そうすると、今後このような例も出てくる可能性というのはあるのでしょ
うか。
○合田参考人 余りないのではないでしょうか。実際なるべく広く拾えとのことで研究班
では広くサーベイしましたが、過去の議論の際にそのようなものはこの1例だけでした。
多分こういうことはないのだろうと思います。たまたまこのような状態になりました。
○望月部会長 わかりました。ほかにはどなたか御意見はございますか。
 もう一つ私からお聞きしたいのは、残り50処方ありますが、これについてはどのくら
いのペースで全部サーベイしてこの部会に出すことになるのでしょうか。
○合田参考人 50ではなくて36です。これは多分事務局の方の判断だと思います。我々
は1年後ぐらいには出させていただくと有り難いと思っています。どうしても準備するの
にもいろいろありまして、優先順位の高いものからやっていこうとのことで、この26処
方プラス1を選ばせていただいたということです。
○望月部会長 研究班としての検討はもう終わっていますか。
○合田参考人 終わっています。
○望月部会長 そうですか、わかりました。ほかにはどなたか御意見はございますか。よ
ろしいですか。
 それでは以上でその他議題1の「一般用漢方処方に係る新規処方の追加について」はい
ただいた意見を踏まえて事務局で進めていただくことになります。
 合田先生におかれましては、お忙しいところ誠にありがとうございました。
── 合田参考人退室 ──
○望月部会長 それでは続きまして審議事項、議題1の「医薬品ストナ点鼻薬<季節性ア
レルギー専用>を含む6品目の製造販売承認の可否について」総合機構より説明をお願い
します。
○機構 ストナ点鼻薬<季節性アレルギー専用>と、その多名称5品目について説明をい
たします。資料の審査報告書1ページを御覧ください。本品目は佐藤製薬株式会社による
申請で、ステロイド成分であるベクロメタゾンプロピオン酸エステル(以下BDP)を一般
用医薬品の有効成分として、初めて含有する点鼻薬です。成分分量は100g中BDP50mg
を含み、効能・効果は「花粉など季節性アレルギーによる次のような症状の緩和。鼻づま
り、鼻水(鼻汁過多)、くしゃみ」。用法・用量は「成人(18歳以上)通常1日2回朝夕、
左右の鼻腔内にそれぞれ1回1度ずつ噴霧する。1日最大4回(8噴霧)まで使用してもよ
いが、使用間隔は3時間以上おくこと。症状が改善すれば使用回数を減らすこと。症状が
再び悪化した場合は、使用回数を増やしてもよい。1年間に1か月間を超えて使用しない
こと」、とされています。
 報告書3ページ、イ項を御覧ください。申請に際し、本剤の有効成分量は、用量設定試
験の結果に基づき、医療用製剤の成人1回当たり片鼻腔噴霧量50μgに対して、半量の
25μg、1日当たり最大両鼻腔噴霧量800μgに対して4分の1量の200μgとされていま
す。
 なお、報告書3〜4ページにございますが、本成分については平成20年8月の厚生労
働省医薬食品局審査管理課長通知「医療用医薬品の有効成分の一般用医薬品への転用につ
いて」に、同じステロイド成分であるフルチカゾンプロピオン酸エステルが示され、その
留意事項には、「既に申請中のベクロメタゾン製剤が一般用医薬品として承認され、安全
性について確認が行われた後とすることが望ましいこと」とされています。
 また、BDPを配合した鼻炎用エアゾール剤の海外での一般用医薬品としての状況とし
ては、英国にて1993年12月に医療用点鼻薬がスイッチされ、1994年2月から販売され
ており、それ以外にもドイツ、スイス等、13か国で承認されています。
 各項目の添付資料で、ロ項につきましては、申請時には1回当たりの噴霧量は規格とし
て設定されていませんでしたが、機構より設定の検討を求めましたところ、規格として設
定されています。
 報告書5ページを御覧ください。ハ項の安定性については、追加された噴霧量の規格に
関しても、加速試験の結果が提出されています。
 ニ項に関する資料としては、一つ目にウサギ眼粘膜刺激性試験、二つ目としてラット単
回鼻腔内投与毒性試験の2試験が、次に報告書は6ページとなりますが、ホ項に関する資
料としては、一つ目としてTDI感作モルモットに対する効果、二つ目としてラットIg
E関与鼻粘膜血管透過性亢進モデルに対する効果の2試験が、それぞれ実施されており、
提出された資料について、機構は特に問題はないと判断しております。
 ヘ項については、本剤の鼻腔内噴霧後の血漿中BDP未変化体及び活性代謝物の濃度が
測定されており、本剤の鼻腔内噴霧による全身循環血中への吸収は極めて少ないと考察さ
れています。
 報告書7ページを御覧ください。ト項の臨床試験に関する資料については、至適用量設
定試験、通年性アレルギー性鼻炎に対する一般臨床試験、季節性アレルギー性鼻炎に対す
る一般臨床試験の3試験、及びBDP点鼻薬の長期投与による鼻粘膜に及ぼす影響につい
ての調査の結果が提出されています。
 報告書の1,至適用量設定試験については、1噴霧当たりBDP50μg、25μg、12.5μg
の3用量での有効性、安全性が比較されており、統計学的な差は認められないものの、有
効性において最小量の12.5μgで劣る傾向が見られたため、本剤の一般用医薬品としての
至適用量は1噴霧25μgが妥当とされています。
 報告書の7〜8ページですが、2,通年性アレルギー性鼻炎に対する一般臨床試験、3,
季節性アレルギー性鼻炎に対する一般臨床試験では、それぞれの患者について4週間使用
した場合の有効性、安全性が評価されており、通年性アレルギーでの有効性は最終全般改
善度の評価採用例107例のうち、「改善」以上の改善率は70.1%、安全性は有害事象の
発現症例率29.6%となっています。
 一方、季節性アレルギーでは、有効性は最終全般効果の評価採用例45例のうち、「有
効」以上の有効率は100%、安全性は有害事象の発現症例率20.8%となっています。  
 報告書9ページを御覧ください。4,BDP点鼻薬の長期投与による鼻粘膜に及ぼす影
響についての調査では、医療機関でBDP点鼻薬の処方を受けている投与期間3か月以上
の患者の鼻粘膜の調査が実施されており、解析対象の111例において、鼻鏡検査で鼻粘膜
の萎縮が認められた患者はなく、調査対象薬に起因すると考えられる鼻出血も認められて
いません。
 報告書10ページを御覧ください。効能・効果、用法・用量、使用上の注意(案)及びそ
の設定根拠について、申請時、本剤の効能・効果は花粉症、ハウスダスト(室内塵)などに
よる次のような鼻のアレルギー症状の緩和として、各症状が記載されていましたが、機構
は「ステロイド点鼻薬の長期連用は、鼻粘膜への副作用が懸念される」という専門協議で
の指摘を踏まえて、安全性の担保について申請者の見解を求めました。これに対し申請者
は、本剤の漫然とした使用を防ぐため、対象を季節性アレルギー性鼻炎に限定すると回答
し、機構は了承しています。また、これに合わせて、販売名についても、通年性アレルギ
ーへの適応を持つ既存の製剤と区別できるものとされています。
 用法・用量については、効能・効果を季節性アレルギーに限定したことに伴い、専門医
の意見も踏まえて、本剤の使用は1年間のうち1か月間とすることが明記されています。
その他、使用上の注意については、報告書11ページのとおり記載内容が整備され、また、
販売時に薬剤師が使用するチェックシートも作成されています。
 以上より機構は、本品目について、本効能・効果、用法・用量の下で、一般用医薬品と
して承認して差し支えないと判断しました。なお、承認条件として、「承認後、少なくと
も3年間の安全性に関する製造販売後調査を実施すること」との条件を付すことが適当で
あると判断しています。御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
○望月部会長 ありがとうございました。それでは、ただ今の内容に関して、御質問、御
意見等がございましたらお願いします。
○岩月委員 今、御説明をいただいたことから、特に安全性や副作用の問題から使用期間
に、特に長期間、3か月以上にわたって使っても、特に鼻粘膜に影響はなかったという御
報告があったわけですが、その使用期間は添付文書の場合、これは1年間に1か月間を超
えて使用しないことというのは、多分連続してという意味だろうと思われるのですが、そ
の1か月にされた根拠というのは、どこかにあるのですか。私も資料を見たのですが、な
ぜ1か月になったのかがわからなかったのでお尋ねします。
○望月部会長 御説明ください。
○機構 おっしゃるとおり、確かに3か月の使用に関する調査の結果が提出されているの
ですが、審査での議論において、まず本剤はステロイド成分ということで、長期連用によ
る鼻中隔穿孔が起こる可能性が指摘され、一般用医薬品としては、漫然とした使用を回避
することが最重要ということになりました。
 そのような理由からまず、効能・効果は季節性アレルギーに限定されたのですが、本剤
は通年性アレルギーに対しても効果はあり一般用医薬品は医師の管理下で使用されない
ということを考慮すると、用法・用量についても、使用者が比較的自覚しやすい、繰り返
し使用される懸念が少ない条件として、スギ花粉症に代表される1年のうち一定期間にす
べきであろうということで、1か月間と設定したものです。
○望月部会長 よろしいですか。
○岩月委員 では、逆にお尋ねしますが、「長期にわたって漫然と使用しないこと」とい
った一般用医薬品の注意書きが今まであったかなかったか。長期にわたって漫然と使用し
ないのが1か月なのかどうかということですよね。
 季節性のアレルギー性鼻炎に関しては、1か月間の使用程度で十分な改善があるかどう
かという、逆に言うと、そういうデータがあるのかどうかということを、お尋ねしたいと
思います。
○機構 安全性についてですか。
○岩月委員 安全性についてのデータと1か月間使えばかなり良くなるということが、少
なくともいただいた資料では、1か月間の使用で十分な効果があるというようには、私は
読めなかったのですが。
○機構 有効性に関してですが、今回の添付資料にあります一般臨床試験については、4
週間使用するという条件で確認しておりますので、4週間使うことで一定の効果を得られ
ると考えています。
○望月部会長 ちょっと私も疑問なのですが、その「1年間に1か月以上使用しないでく
ださい」という意味が、多分岩月委員の取り方は違うと思うのですが、1年間に1か月使
ったら、あとの11か月は使ってはいけませんと言っているのか、あるいは1か月程度使
って、しばらく経ったらまたいいのかという、この点は非常にあいまいだと思うのですが、
それについてはいかがでしょうか。
○機構 代わってお答えいたします。1年の間に1か月で、それ以降はやめてくださいと
いうことで設定しております。
○望月部会長 そういう意味なのですね。
○機構 これは岩月先生がおっしゃったように、当初は我々も、3か月の使用で問題ない
のではないかと思っていまして、ただし、その3か月間、ずっと漫然と使ってはいけない
ので、1か月に一度ずつくらいは薬剤師の先生に助言を受けてもらうことを想定していま
した。そして、その3か月の間、1シーズンに1回くらいはお医者さんに診てもらう必要
があるのではないかと専門の先生からご意見があり、そのように考えていました。
 しかしながら、別の専門医の先生から、医者に1回診てもらって3か月使うのであれば、
一般薬とする意義がないのではないかとのご意見があり、であれば、1か月に一度、薬剤
師の先生のチェックを受ける、その期間に限定して承認すればどうだろうということで
す。
 ここからはまた別の話になるのかもしれませんが、もしこれが承認されれば、PMS
が必要になると思われますが、そこできちんと安全性が確認できれば、1か月を
延ばすだとか、1年に2回くらい使ってもいいとかいうことも、将来的にはあり得るので
はないかと私は思っています。
○岩月委員 今の御説明は理解しましたが、こういう季節性アレルギー性鼻炎の症状とい
うのが、例えば複数の植物由来によるものであれば、1か月間だけしか使えないことにな
ると、実態としてどうなのだろうという疑問も湧いてくるわけですが、その辺はどのよう
に考えればよろしいでしょうか。
○機構 専門医の先生に聞きましたところ、きちんと使えば3か月くらい使っても安全性
は大丈夫な薬であるが、しかしながら、一般薬というのは、どういう使われ方をするかわ
からないところもあり、長く使うと副作用が起こる可能性があるらしいのです。鼻中隔穿
孔などが起こるので、それは気をつけた方がいいと言われました。
 1か月間使った後どうするかということですが、他の薬剤、例えば、本剤のような抗ア
レルギー薬の点鼻薬などが出ていますので、まず症状が強いときには本剤のようなものを
使っていただいて、それ以降は比較的副作用の心配が少ないものを使っていただくよう
に、これは薬剤師の先生方の助言によって、そのようにしていただけるといいのではない
かと思っています。
○望月部会長 いかがでしょうか。そういうことで、薬剤師の先生方の指導が非常に大切
だということです。
○福島委員 そうしましたら、やはり薬剤師に必ず様子を見せなければいけないというこ
とを、この中にきちんと入れておいていただかないと、なかなか来局することはできない
のはないですか。1か月ごとにとか、そういう形で入れることは不可能でしょうか。
○機構 その点について、外箱には使用開始日と使用中止日を記載する欄が設けられてお
りまして、販売時に薬剤師の方から使用される方に書いてくださいという指導をしていた
だくように、薬剤師向けの製品解説書でもお願いはしています。
○機構 1か月に限定してくださいということは確かに書いてあるのですが、その後どう
するか、他の薬に誘導していいかどうかというのは、我々も実は考えたのですが、それが
必要だということであれば、申請者とも話して、どこかに入れることを検討させていただ
きます。
○望月部会長 よろしいですか。
○村島委員 本当に単純な質問ですが、通常の1瓶をこの用量どおり使った場合には、ど
のくらいでなくなるものでしょうか。
○機構 1日に4回使用した場合で、大体3週から4週の分量となっています。
○村島委員 そうすると、1か月に大体1瓶ということになりますね。患者さんを見てい
ますと、結構いろいろな使い方をされますので、少なめに使っている方だったら、逆に2
か月でも3か月でもいいような気はします。ですから、この1か月というのは、すごく抵
抗がある表現ではあります。
○望月部会長 ほかに御意見はありますか。
○岩月委員 いわゆる現場の感覚で言うと、例えばコールタイジンという、これもステロ
イドが入っていますが、例えばこれを使っていたのだけれども、余り効果がないからこれ
に変えたいという患者さんがいらした場合に、そこをどう判断するか。あるいは抗アレル
ギー作用を持った点鼻薬との併用の問題とか、多分いろいろなことが現場では起きてくる
だろうと思うのです。そのときに、これは1か月しか駄目です、これしか駄目ですという
しばりがあったときに、ここで心配するかどうかは別として、果たして商品性があるのか
どうかということになりはしないかという、ちょっと懸念なのですが、そこはいかがでし
ょうか。
○機構 実際に花粉症で大体どれくらい使われるかということであれば、1か月間使える
ということで、その期間だけ使用される方もいらっしゃるのではないかと、考えておりま
す。
○望月部会長 注意書には、他のステロイド点鼻薬との使用期間の合計が1か月と書いて
ありますよね。これだけ1か月ではなくて、すべて合わせて1か月ということですか。
○機構 コールタイジンのことをおっしゃいましたが、それを使っている方は、それにプ
ラスして1か月ということは、想定していません。ステロイドで起こるいろいろな副作用
などを考えると、やはりステロイドはトータルで1か月ということを考えています。
 ただ、お医者さんにその後行かれた場合には、医師の監督下で使えるので、それについ
ては医師の指示に従ってくださいとしています。
○望月部会長 情報提供資料の販売店向けの6ページに、その辺りが書いてあるようなの
ですが、1か月足した場合でも、「医師から処方されたステロイド点鼻薬は使用できるの
で、医師の指示に従ってください。」となっています。
○一般薬等審査部長 先ほどの岩月先生の御質問の補足になるかと思って、発言させてい
ただければと思ったのが、先ほど担当の方からも御説明させていただいた、審査報告書の
4ページの方にもありましたが、今後スイッチを進めていくに当たってのキャンディデイ
ト、一般用医薬品への転用についてという審査管理課長通知の中でも、本剤、ベクロメタ
ゾン製剤を一般用医薬品として承認して安全性について確認が行われた後に、他の製剤に
ついても認めていくという方向性かと考えている次第です。
 そういう意味で言うと、まず本剤を一般用医薬品として薬剤師さんの関与の下で使って
いただいた上で、安全性を確認した上で、ほかの製剤の対応を考えていくという、本剤は
その最初の製剤ではないかと考えておりますので、まずこのような慎重な対応をしつつ、
市販後調査などを踏まえて、必要に応じ拡大ということを考えていくということが妥当で
はないかと、私どもは考えた次第です。
○望月部会長 ありがとうございます。
○宗林委員 単純なことから二、三点教えていただきたいのですが、成人といったときに、
例えば15歳ではなく18歳と特段することに何か意味があるのかどうかということが一点
と、これは1か月で使用が終わるので、次のシーズンまでは使わないで、使いきり、捨て
るというものであるのかどうか。1回封を切ったら、3日間使ったら翌年でもいいよとい
うことなのか、ということが二点目です。
 それから、もう一つは本当に一般消費者的なご質問ですが、噴霧量の安定性という数値
が載っているのですが、例えば一番フルに入っているときも、少量になってもまたいろい
ろな人がやっても、安定して出るような数値なのでしょうか。N数などは何も書いていな
いのですが、若干気になりました。というのは1回きり、これを左右に1回ずつやるとい
うような設定になっているので、今やってみても意外に難しいと思うのですが、その三点
をお願いします。
○望月部会長 事務局から御説明ください。
○機構 まず初めの15歳あるいは18歳という件ですが、ほとんどの薬が成人というのは
15歳になっています。それは例えば飲み薬であれば、体重換算で、15歳になれば問題な
いだろうということです。本剤については、臨床試験が18歳以上ということでやってい
まして、小児については医療用の注意書きに「本剤はステロイド剤であることを考慮し、
非ステロイド系薬剤によって諸症状の回復が見られない場合に使用すること」、つまり小
児については注意しなさいということがありましたので、18歳ということにしました。
 次の、使いきらなかった場合、どうすればいいかという御質問については、安定性とい
うのは、開封前のもので確認しておりまして、開封後は基本的には申請者が、いろいろな
試験をしていると思われます。ただし、開封後にどういう状態で保管されているかなどが
分かりませんので、いつまでは大丈夫、というのは、恐らくなかなか言いづらいだろうと
思います。
 ただ、我々は今のところ、封を切ったら約1か月で使いきってくださいというのを想定
しています。
○機構 噴霧量については資料概要の36ページに、実際に今回の規格を設定する際に行
われた試験の結果が示されているのですが、そちらで3ロットで各□本使いまして、□回
の噴霧量から数値を決めたものです。
○宗林委員 これは人による差とか、満杯のときとか、ほとんどないときとか、そういう
差はないのですか。
○機構 基本的に押し切るということになりますので、通常の使い方をしていただけれ
ば、人の差というのは生じないと思います。
○宗林委員 結構硬くて、最初の1、2回は割と出ないですよね。なので、少し気になっ
たのですが。
○一般薬等審査部長 規定の用法・用量どおり使っていただけるのであれば、基本的な製
剤設計としては、1か月以内で収まるような形で作ってあると理解しています。
 ただ、それは使用者によっては毎日やらなくて、1日スキップしてしまったというケー
スがないとは限らないので、そういうところは薬剤師さんに適正使用を御指導いただくこ
とが非常に重要になってくるかとは思っています。
○機構 もう一点ございます。初めのうち出ないというのは確かにそうでして、初めは空
打ちをして、出るようになってからお使いくださいということは、使用上の注意等に記載
してあります。
○藤原委員 実際に使っていると、空打ちしたときにそのまま1回分がバッと出ること
が、一般の方はよくあるようですので、かなりロスはあると考えておいた方がいいと思い
ます。
 それと、もう一つは先ほどの噴霧量のことですが、私ども、一般の医療用医薬品の指導
をするときには、1回スプレーをして、使用上の中で、まず鼻をかんで両方に噴霧をした
後、頭を傾けて数十秒、中に浸透させるように指導するわけですが、今回これには載って
いないので、それが変わらないのかどうか。患者さんに添付文書等に詳しく絵柄を描いて、
きちんと残っていたのですが、その中には頭を傾けて奥へ流すような、そういうものがな
かったものですから、これが比較して全く変わりないと考えていらっしゃるのかどうか、
そこをお聞きしたかったのです。
○機構 申し訳ありません。そこは検討しておりませんでしたので、申請者と相談して、
必要であれば入れさせていただきます。
○生出委員 そもそも論として、岩月先生の意見と一緒なのですが、1年間に1か月の使
用ということになると、例えば製品の物理的な安定性というのは、医薬品であれば開封し
た時点で速やかに使ってくださいということになるかと思います。例えば3年の有効期限
があったとしても、それは製品の形で開封しない状況を想定されていると思うので、1年
間に1か月で使用してくださいと、先ほどだれかがおっしゃっていましたが、10日使っ
て、次の年に10日使って、3年後に10日使ってという、そういう問題点は生じてこない
のでしょうか。定量式の噴霧ということで、鼻汁が元に戻る等々の危険性が少ないかとは
思うのですが、製品の安定性等々を考えると、ちょっと疑問に思って質問します。
○望月部会長 いかがでしょうか。
○機構 ありがとうございます。我々は開けたら約1か月で使いきることを想定しており
ましたが、先生がおっしゃったことは、添付文書、使用上の注意、使用者の資料等に入っ
ておりません。そこはわかりやすく入れるよういたします。ありがとうございました。
○望月部会長 今のは、開封後は速やかに使うようにということを入れるのですね。
○機構 はい。
○橋田委員 噴霧量について、細かいことをお聞きしたいのですが、加速試験をやられた
ということでデータが入っています。その概要の方で見ましても、例えば50mgというの
は、噴霧が出たものの製剤の重量ですか。例えば、私は今44ページを見ているのですが、
主薬は25μgですね。これに対して、ここに出てくる50mgというのは20倍量で、製剤と
しての量ですね。
○機構 製剤としての質量です。
○橋田委員 それが一つは概要で、例えば主薬の安定性というハ項のところに、こういう
形で出てくるのはちょっとどうか、いいのでしょうかという言い方が一つと、それから加
速試験というのは、一般的には化学反応で温度が上がると反応が早くなるから、いろいろ
安定性を見たり、変な生成物が出るかというのも見るのではないかと思うのですが。それ
から、こういう一機械、一器具が出す量に対する加速試験の意味というのが、ちょっとわ
かりにくいのですが。
 何か誤解しているのかもしれません。すみません。
○機構 私も意味を取り違えていたら申し訳ないのですが、こういうのは製剤の規格及び
試験方法というところに設定をしまして、それについて基本的に試験をしていただく。そ
れで実測値と安定性、例えば加速試験であれば3か月、6か月経ったときに、その機器が
うまく機能しているかどうかというのを。
○橋田委員 噴霧器具が温度を上げても機能するということを確認されたと。
○機構 そうですね。温度を上げてというか、一定期間保管した後にも、うまく使えるか
どうかということです。
○橋田委員 加速だから、何か条件を変えて。
○機構 基本的に一般薬というのは、長期試験には普通の成り行きでやるものと、加速で
やるものがございまして、これについては決まっておりまして、40℃で75%の。
○橋田委員 いいと思います、すみません。私がずれているのだと思います。ただ、加速
試験というのは、化学反応に対して温度を上げて加速するのかと思っていたものですか
ら、もし器具の性能に対する評価であれば、加速試験というものとうまくハーモナイズす
るのかなという気がしました。
○機構 今、理解しました。確かに噴霧量は加速試験ではあまりやる意味がないというこ
とですね。どうもありがとうございます。確かに言われるとそうです。
○橋田委員 ハ項の安定性というところで、その量が加速試験をしても安定だということ
が、そこも内容的にちょっとという感じがしましたので。
○機構 ありがとうございます。
○望月部会長 ほかに何か御意見はありますか。それでは今までに委員から指摘があった
点を申請者に伝えていただいて、処理していただくことにしたいと思います。
 それでは審議品目について、議決に入りたいと思います。小澤委員、西澤委員におかれ
ましては、利益相反に関する申出に基づいて、議決への参加を御遠慮いただくことになり
ます。
 議題1「医薬品ストナ点鼻薬<季節性アレルギー専用>を含む6品目」について、本剤
は条件付で承認して差し支えないとしてよろしいでしょうか。
 ありがとうございました。それでは、これらについて薬事分科会にその旨を報告させて
いただきます。どうもありがとうございました。
 では、続きまして議題2に入りたいと思います。審議事項、議題2の「医薬品ナシビン
Mスプレーの製造販売承認の可否について」総合機構より御説明をお願いします。
○機構 それでは、議題2の製剤について説明をさせていただきます。販売名はナシビン
Mスプレー、申請者は佐藤製薬株式会社となっております。
 資料2の審査報告書3ページを御覧ください。本剤は血管収縮剤オキシメタゾリン塩酸
塩の医療用医薬品ナシビン点鼻・点眼液0.05%を、同一の成分・分量にて新一般用医薬
品とするものです。一般用では点鼻のみとし、滴下用法に替えて、定量噴霧器による用法
とされました。本品を一般用医薬品とする意義として、申請者は、既存の一般用点鼻薬に
配合されているナファゾリン塩酸塩等の血管収縮剤が長期連用による効果の減弱や薬物
性鼻炎の発現が報告されているのに対して、本成分は健常人に1日3回、4週間投与して
もリバウンドや効果減弱がないということが報告されていること、また、血管収縮作用の
持続時間についてもナファゾリン塩酸塩が、3〜5時間であるのに対して、本成分品は6
〜8時間と報告されていることから、既存製剤に比べて使用回数が少なく、利便性が向上
することを述べています。
 4ページを御覧ください。品質については、噴霧器による定量性が検討されるとともに、
現在の科学水準に合わせるために新たに資料が作成されております。薬理・薬物動態・毒
性については、医療用医薬品再評価申請時の試験成績がまとめられており、新たな試験は
実施されておりません。
 4ページ下からの、臨床試験に関する資料を御覧ください。本項については、医療用薬
品再評価申請時に集計された、国内外の臨床報告の成績がまとめられております。耳鼻咽
喉科における臨床試験成績のうち、本剤の対象者としている急性鼻炎、アレルギー性鼻炎
及び急性副鼻腔炎のそれぞれの有効率は、急性鼻炎では98.9%、アレルギー性鼻炎では
88.0%、急性副鼻腔炎で100.0%と報告されております。安全性につきましては、医療用
医薬品再評価申請時に耳鼻咽喉科領域における6,481例について集計され、副作用発現率
は国内5.4%、国外8.9%、平均すると8.5%となっております。
 機構は、血管収縮剤の長期使用により鼻粘膜の肥厚等が懸念されることから長期に使用
した場合の安全性について考察を求めました。申請者からは、国内において本成分を6か
月以上使用し、反応性充血に至った22例が報告されていること、本剤の臨床試験では28
日間まで連続して投与した2例に習慣性の発現が見られたことが示され、適切な使用期間
を設定することが回答されました。
 これに対して機構は、本剤の医療用医薬品の添付文書では、「急性充血期に限って使用
するか又は適切な休薬期間をおいて使用すること」とされていること、それから鼻アレル
ギーガイドラインにおいても、血管収縮剤の使用は、「鼻閉の極めて強い場合の短期間に
使用を限るべき」とされていることなどから、一般用としての安全性を考慮した上で、用
法・用量を再度検討するよう求めました。
 5ページの用法・用量についてを御覧ください。一般用としての安全性を考慮した用法
・用量とすることについて、申請者からは、ガイドライン等を参考に、「連続して1週間
を越えて使用しないこと。使用を中止した場合は2週間以上あけること、症状が改善した
ら使用を中止すること」を用法・用量として明記すること、包装単位についても、漫然と
使用されることがないように、10日間程度で使い切れる「8mL」とすることが回答され、
機構はこれらを了承しました。
 再度5ページに戻っていただきまして、効能・効果についてを御覧ください。申請時は
鼻炎用点鼻薬承認基準に示されております効能・効果に準じ、「くしゃみ」や「頭重」も
標榜されておりましたが、審査の過程において、本成分の薬理作用や臨床試験における評
価から、鼻づまりのみに限定することを求め、対応されました。
 6ページを御覧ください。使用上の注意は、医療用ナシビンの使用上の注意に基づき、
既存の一般用鼻炎用点鼻薬を参考に設定されました。機構は、本剤は用法・用量を遵守し、
適正に使用されるべきであることから、そのための具体的方策を示すよう求めたところ、
申請者からは、他成分も含めた血管収縮剤の点鼻薬の直近までの使用状況を薬剤師が確認
した上で、販売すること、本剤は作用時間が長いため、1日1〜2回の使用でよいことや、
過度に使用した場合の症状とそれらが現われた場合は使用を中止し、医師等に相談すべき
こと等を、情報提供資料に記載すると回答され、機構はこれを了承しました。以上より、
機構は本剤の有効性・安全性に問題はないと判断いたしました。
 審査報告書6ページ、3.の総合評価を御覧ください。以上のような検討を行った結果、
機構は以下の効能・効果、用法・用量において、本剤を承認して差し支えないと判断いた
しました。なお、承認条件として、「承認後、少なくとも3年間の安全性に関する製造販
売後調査を実施すること」との条件を付すことが適当であると判断しております。
 最後に、本剤の毒薬劇薬指定の要否について、説明させていただきます。資料概要の最
後にございます「本製剤の劇薬指定の見直しについて」を御覧ください。申し訳ありませ
ん、こちらは見出しをつけておりませんが、販売店向情報提供資料の前の部分に、この資
料が添付されております。現在の指定では、本剤は劇薬に該当いたします。しかしながら、
毒薬劇薬指定基準に基づき見直しが行われ、本資料4枚目以降に、本剤がいずれの基準に
も該当しないと考えられる根拠が記載されております。これらの説明から、本剤は劇薬に
は該当しないと判断しております。説明は以上となります。御審議のほどよろしくお願い
申し上げます。
○望月部会長 ただ今の説明に関しまして御質問、御意見等ございますでしょうか。
○廣江委員 承認申請書(写)の別紙2に、「相談すること」と書いてございます。確かに
この薬は血管を収縮することによって原因症状を取るということで分かるのですが、よく
私どもが困るのは、例えば、「相談すること」の、「次の診断を受けた人」に、高血圧、
心臓病、糖尿病と書いてございますが、これを鼻に入れることによって実際血圧が上がっ
たりとかということは、ほとんどないのです。にもかかわらず、必ずこういう文書が書か
れているのが現在の添付書なので、何でこういうことが書かれるのかということを、ちょ
っと一般論で申し訳ございませんが、お聞きしたいのです。
○望月部会長 いかがでしょうか。
○機構 これは、医療用のナシビンの添付文書には耳鼻科用慎重投与といたしまして、冠
動脈奇型疾患のある患者、高血圧の患者、それから甲状腺機能亢進症、糖尿病の患者に対
しては、慎重投与ということで記載がされております。したがいまして、一般薬の場合に
は「次の診断を受けた方は、医師に予め御相談ください」ということで、記載をしており
ます。
○廣江委員 分かるのですが、念には念をということですね。実際、点鼻薬とかで入れて
も、血圧は上がらないのですね、この薬は決して。そんなしょっちゅう使う方はないと思
います。分かりました、一般的なことでどうもすみませんでした。
○望月部会長 ほかにはいかがでしょうか。
○藤原委員 多分、感覚的には、先ほどのステロイドとこの血管収縮剤、症状のあるとき
にはどちらかというと鼻づまり、アレルギー性鼻炎が起こって鼻閉があったときは、これ
を使ったりと、併用が多分あると思うのです。それは薬剤師が指導してきちんとやってい
くとは思うのです。特に両方とも、鼻出血時の使用については書いていないのですが、原
理的に言えば、鼻炎の血管収縮剤を使っていいとは思うのです。この辺、一般の方が、逆
に出血しているときに使うと、血餅ができにくくなったりと、いろいろなことがあるので
すが、その辺の指導というのは、そこまで書かなくてもいいかもしれませんが、ステロイ
ドの吸入もそうですが、点鼻も含めて何かそういうのはあるのですか。
○望月部会長 いかがでしょうか、事務局から。
○機構 これまでの承認基準等でも、一般薬の鼻炎用点鼻薬というのは多く承認されてい
ますけれども、こちらの方にも、鼻出血時はあえて注意は記載はしておりませんが、やは
り粘膜等に創傷等がある場合は使用してはいけないこと、とは一応記載はしてございま
す。
○藤原委員 ナシビンはないのですか。
○機構 鼻出血とは書いておりません。
○望月部会長 よく聞こえなかったのですが、どこかに書いてあるのですか、出血時には
使用しないでくださいと。
○藤原委員 使用時に出血した場合は、というのはステロイドの方にはあるのですね。ほ
かの要因も考えてのことでしょう。
○機構 確かに御指摘の点は、今まで恐らく他の一般薬も含めて、余り検討してこなかっ
たところだと思いますので、いろいろ検討させていただきます。これに入れられるかどう
かということではなく、一般的にどうするかと、これも含めて検討させていただきます。
○望月部会長 今のでよろしいですか。
○宗林委員 これは、使用した際しみるのですか。すごくしみたときはやめた方がいいの
かどうか、結構このタイプのものは、しみるのを我慢しながら続けるべきなのかというこ
とが気になっていました。今、鼻出血の話が出たので、やめるべきか自分で確認ができる
かどうか教えて下さい。
○機構 次の場合は直ちに使用を中止し、医師又は薬剤師に相談をしてくださいというこ
とで、刺激感ですとか、腫れとか、そういったものは記載はしてございます。注意喚起に
はしております。
○宗林委員 よくこういう点鼻薬は吸いますよね。そのときにやはりしみる感じがあるの
で、それも使っては本当はいけないのですか。皆様、経験よくされていると思いますけれ
ども、ツーンとする感じがあります。それは別に正常な範囲ですか。吸い上げるような感
じで皆さん使っていらっしゃると思うのですが。そのときにツーンとするというか、しみ
るというような感じをよく皆さん経験をしていると思いますが刺激感はそういう感じと
いうのは、また違うのですか。
○機構 感覚的にはしみるというのは分かる気がするのですが、鼻の通りがよくなること
によってそういうふうに感じるものなのか、それとも本当に薬剤そのものの何か刺激とい
うところなのかという違いは、もちろんあるかと思うのですが、刺激感というのはピリピ
リするとか、そういったところに関しては、注意として、こういった場合は直ちに使用を
中止すること、となっております。
○藤原委員 私は鼻炎なのですが、炎症が起こっているときは、こういう粒子のある程度
大きいものがいけば、それから今回メンソールが、例えばステロイドの場合ちょっときま
すかね。それが入っていますので、いずれにせよしみます。しみると思います。しみます
が、それは正常な範囲として、私たちは考えています。それが、例えば刺激感が続くとか、
頭痛が起こってしまって、ずっとその頭痛が治らないという状況のときは、中止とか、一
応相談の指導を出しますが、それ以外はやはりそれは当然のことと考えております。
○西澤委員 この資料の中にも習慣性ということが書いてあると思うのですが、販売店向
けの情報の中に、長期使用については非常に注意するようにというのは書いてあるのです
が、習慣性があることを避けるという、そういった表現はあった方がいいのではないか。
要するに、販売者側から言えば。消費者側には言わなくとも、販売者側にはそういうこと
を知っておいてもらうべきではないかと思うのです。
○望月部会長 いかがですか、習慣性について。
○機構 「習慣性」とはっきり明記するということですか。では、それはそのように申請
者に伝えます。
○望月部会長 ほかには、どなたか御意見ございますでしょうか。よろしいですか。
 それでは、審議品目について議決に入りたいと思います。ナシビンMスプレーについて
は退室委員、議決に参加しない委員はいらっしゃいません。
 議題2「ナシビンMスプレー」について、本剤は条件付で承認して差し支えないとして、
よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、これらにつきまして薬事分科会にその旨を報告させ
ていただきます。どうもありがとうございました。
 続きまして、審議事項、議題3に入りたいと思います。審議事項、議題3の「医薬品ア
イフリーコーワAL及びアルギアイコーワの製造販売承認の可否について」総合機構より
説明をお願いいたします。
○機構 アイフリーコーワAL及びアルギアイコーワについて説明をさせていただきま
す。資料の審査報告書1ページを御覧ください。本品目は、興和株式会社による申請で、
抗アレルギー成分アシタザノラスト水和物を含有する医療用医薬品「ゼペリン点眼液0.1
%」と同一の製剤を一般用医薬品とするものです。成分分量は100mL中にアシタザノラス
ト水和物108mg、アシタザノラストとして100mgを含み、効能・効果は既存の一般用抗ア
レルギー点眼薬と同一の花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような目のアレルギ
ー症状の緩和、目の充血、目のかゆみ、目のかすみ(目やにの多いときなど)、なみだ目、
異物感(コロコロする感じ)。用法・用量は医療用製剤と同一の1回1〜2滴、1日4回(朝、
昼、夕方及び就寝前)点眼する、とされております。
 報告書3ページイ項を御覧ください。アシタザノラストは、医療用医薬品の経口抗アレ
ルギー剤タザノラストの生体内活性代謝物として確認され、その一水和物を有効成分とす
る点眼剤が、平成12年9月に医療用医薬品として承認されました。その後、平成22年3
月に再審査結果が通知され、承認時の用法・用量、効能・効果に変更はないとされており
ます。海外での使用状況は報告書4ページ上段に示しているとおりで、積極的な海外展開
は行われておりません。
 次に、各項目の資料につきまして、ロ項につきましては本剤と同一の医療用製剤が基と
なっておりますが、申請時には日本薬局方の製剤総則で規定されている□□□□□□□□
が設定されておりませんでした。機構は、規格として設定するよう検討を求めましたとこ
ろ、当該試験が追加されました。なお、ハ項につきましてもこれに伴い、新たに加速試験
が実施されております。続くニ項、ホ項、ヘ項は、医療用申請時から新たな資料は提出さ
れておらず、特段の問題はないと判断しております。
 次に、報告書5ページを御覧ください。ト項の臨床試験につきましても、医療用申請時
の臨床試験成績の再解析結果及び使用成績調査がまとめられており、新たな試験は実施さ
れておりません。医療用申請時資料の再解析では、本剤の効能にない春季カタルや重症例
を除外した188例が解析対象とされており、有効性につきましては、最終全般改善度の改
善率で、「改善」以上が70.9%、安全性については、4例5件の副作用、「眼刺激」4
件、「結膜浮腫」1件で、副作用発現症例率は2.1%でした。また、使用成績調査につき
ましては、有効率は90.4%、副作用発現症例率は1.2%とされております。これらより、
機構は本剤の有効性、安全性に特段の問題はないと判断しております。
 次に、効能・効果、用法・用量、使用上の注意及びその設定根拠を御覧ください。先に
述べましたとおり、本品目の効能・効果は、既承認の一般用医薬品と同一、用法・用量は
医療用製剤と同一でございます。使用上の注意につきまして、6ページを御覧ください。
本剤の使用上の注意は、医療用医薬品添付文書、既承認の一般用医薬品の添付文書などを
参考に設定されておりますが、医療用製剤の添付文書では「小児等に対する安全性は確立
していない」とあり、本剤の申請時の使用上の注意には、小児の使用に関する注意が設定
されていなかったため、機構は、本剤の小児に関する注意喚起の検討を求めましたところ、
申請者からは、「してはいけないこと」に、「次の人は使用しないこと、7歳未満の幼児」
を設定すると回答され、機構はこれを了承しております。以上より、機構は本品目につい
て、本効能・効果、用法・用量の下で、一般用医薬品として承認して差し支えないと判断
いたしました。なお、承認条件として、「承認後、少なくとも3年間の安全性に関する製
造販売後調査を実施すること」の条件を付すことが適当であると判断しております。御審
議のほど、よろしくお願い申し上げます。
○望月部会長 ただ今の御説明につきまして、先生方で御質問あるいは御意見等ございま
すでしょうか。
○宗林委員 まず確認ですが、これは、コンタクトをつけたときには使えない目薬ですね。
それは、かなり分かりにくいですね。添付文書の中もそうですし、外箱にもきちんと書い
ていただきたいと思うのですが、ソフトとかハード、どちらも使えないと。コンタクト装
用者は1500万人と大変多いのでコンタクト装用の方は使えないということも書いて
いただきたい。添付文書の中も、用法・用量のところに少し書いてあるだけなのですが、
一般的にはどこに書くのか分かりませんが、「してはいけないこと」ぐらいだけなのかど
うかというようなことで、薬局向けの情報提供文書の中にも、確認事項の中にもないです
し、かなり目立つように改善していただきたいと思います。
○機構 外箱については、申請者に検討を求めたいと考えております。
 その添付文書の中の記載についてですが、既存の一般用医薬品では用法・用量に関連す
る注意ということで記載がございまして、本剤についても、それ同様となっているかと思
います。
○機構 少し補足をいたします。こういう添付文書というのは決まったフォームがござい
まして、他剤と比較して同様の記載であるとなっています。情報資料提供というのは、我
々は必要に応じて、これを入れてくださいということは対応してもらいますので、そちら
はそうさせていただきます。添付文書については、今後それが必要かどうかは課題とし、
我々全体で考えさせていただきたいと思います。
○望月部会長 宗林委員、よろしいですか。
○宗林委員 一応お任せしますけれども、やはり用法・用量に関連するところにあるとい
う意味では、イメージ的にはそぐわないということと、ソフトも装着液としてというのは
当然というか、書かなくてもいいぐらいではないかと思うのですが、コンタクトレンズ、
ソフト、ハードいずれもだめなもの、あるいはどちらかはいいというのが目薬の中であり
ますので、いずれも使用できないということが、もっと明確に分かるところに是非とも検
討していただきたいと思います。この案件というか、全体像ということですので、お任せ
はいたしますけれども、そういうふうにお願いしたいと思います。
○望月部会長 よろしいでしょうか。
○審査管理課長 情報提供につきましては、いろいろ検討させていただきたいと思いま
す。それから、これ第1類でございますので、販売する前に必ず薬剤師さんがいろいろコ
ンタクトされて、情報提供されることになります。添付文書ですと、開けて見ないと分か
りませんが、これは売る前に必ずやっていただくことになりますので、その資材には分か
りやすいように少なくとも書かせていただくような形を考えさせていただきたいと思っ
ております。
○宗林委員 ありがとうございます。ただ、1類であっても家庭の中に入ってしまいます
と、だれが使うか分からないので、やはり基本的には、最終的には家の中にあっても分か
りやすくということを是非ともお願いしたいとは思います。
○生出委員 審査管理課長のおっしゃるとおりで、薬剤師が第1類をきちんと説明情報提
供するということが大事であるということを認識しました。それともう一つ提案があるの
ですが、この抗アレルギー用の目薬、第1号議案にありました鼻炎のベコナーゼ等もそう
なのですが、実は内服薬には季節性アレルギーの場合には、その始まる直前とか、始まっ
た直後から予防的に飲んでいくことが非常に効果的であるということがうたってあって、
例えば、アゼラスチン塩酸塩等々ではそのことが添付文書に記載されているのですが、こ
の外用については全くそういう記載がないのですが、内服と同じように記載をするという
のは、いかがなのでしょうか。
○望月部会長 これはいかがでしょうか。どなたにお答えいただいたらいいですか。
○機構 ありがとうございます。確かに、おっしゃるように内服薬にはございますので、
使用者の利便性等を考慮しつつ、あるいはいろいろな資料等を当たりまして、申請者とも
相談いたしまして、入れられるものであればそうさせていただきます。
○望月部会長 外用薬でも、そういう効果は当然期待されるということですか。
○機構 ガイドライン等も確認させていただきます。
○岩月委員 多分私、前も点眼薬のときに申し上げたと思うのですが、医療用医薬品の点
眼薬というのは5mLの包装容量になっていて、一般用医薬品でスイッチに転用したとき
に10mLで量が増えてしまうのはいかがなものかという気も実はするのであります。先ほ
どの点鼻薬等も含めて、多分、濫用の話が問題になっていますが、一般的にその価格が通
常の医療用医薬品の薬価に比べると、かなり高めに設定をされますので、全額自費負担で
使う方が、一般的に言うと、恐らく1,000円台の後半ぐらいの値段がつくものをそんなに
むやみに買うかというと、多分それはないだろうと思うのですが、濫用の抑止のために価
格が高くなっているということがもしあるとすれば、それはそれでどうかと思うこともあ
るのですが、こういう点眼薬に関してはやはり価格の問題も含めて、容量というのも指導
がされるその根拠はなかなか難しいかもしれません。やはり10mLということは考えてい
ただいて、先ほどのナシビンの方は用量を8mLに設定するということもあったようであ
りますから、今後是非御検討いただければと思います。
○望月部会長 何か御意見はございますか。
○機構 安全性の問題で、確かに容量を制限するということはございますけれども、それ
以外、安全に使えるものについては、あくまでも申請者というか、製造販売者の自由でご
ざいますので、御意見があったことはお伝えいたします。
○望月部会長 よろしいでしょうか、申請者任せであるということです。
○岩月委員 現状ではどうしようもないと思いますけれども。
○望月部会長 ほかにはどなたか御意見はございますか。よろしいですか。
 委員から幾つか御意見が出されましたが、申請者に向けて対応していただきたいと思い
ます。
 では、審議品目につきまして議決に入りたいと思います。小澤委員、西澤委員におかれ
ましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことに
なります。議題3アイフリーコーワAL及びアルギアイコーワについて、本剤は条件付で
承認して差し支えないとしてよろしいでしょうか。
 ありがとうございました。それでは、これらにつきまして薬事分科会にその旨を報告さ
せていただきます。
 続きまして、議題2「かぜ薬に関する一般用医薬品承認基準の改正について」事務局か
ら説明をお願いいたします。
○事務局 資料5-1を御覧ください。経緯ですが、本件は、前回2月の当部会におきまし
て一度御報告したもので、そのときはかぜ薬のうち漢方処方のみから成る製剤について、
これまで国で承認していたものを、新たに都道府県に承認権限を移譲すると説明させてい
ただきました。しかしながら、その後漢方製剤につきましては、本日も冒頭で御確認いた
だきました「一般用漢方製剤承認基準」が別途ございまして、平成20年の基準制定時に
それぞれの漢方製剤につきましては基準に合わせて、すべての効能を標榜するように、承
認変更手続を行ったところでございます。仮に、今般かぜ薬の承認基準に、漢方処方のみ
から成る製剤を認めますと、かぜに関する効能だけを有する漢方製剤というものを認めて
しまうことになりますので、漢方製剤承認基準の趣旨に反することから、先般お示しした
対応案については困難と判断いたしました。
 そこで代替案といたしまして、同じく現在国で承認しております、生薬のみから成る製
剤について承認権限を都道府県に移譲するよう検討を行いました。
 2.の検討結果です。かぜ薬承認基準では有効成分とその配合割合等が明確に定められ
ておりまして、その中で生薬を含む製剤でも、必ずアスピリン等解熱作用を有する特定の
化学合成成分を配合することとされております。ここで、それら特定の化学合成成分の代
わりに、解熱作用を有する生薬でございます地竜を基準にあるように1日最大分量で配合
する場合においては、生薬のみから成る製剤を認めることとし、そのように現行の承認基
準を改正することが適当であると判断いたしました。
 3.今後の対応でございますが、今後はこの改正案につきましてパブコメを行いまして、
その意見などを踏まえまして、告示の改正を行うことといたします。以上、御報告いたし
ます。
○望月部会長 ただ今の説明に対して御意見、御質問等ございますでしょうか。
○岩月委員 確認なのですが、今でも現に地竜エキスだけの製剤は、確か解熱鎮痛剤とし
ての承認はおりていますね。
○事務局 はい。
○望月部会長 ほかに御意見はございますでしょうか。よろしいですか。
 続きまして、その他、議題3「医療用医薬品の有効成分のうち一般用医薬品としても利
用できることが適切と考えられる成分の開発状況等について」事務局から説明をお願いい
たします。
○事務局 資料6を御覧ください。いわゆるスイッチOTC化の促進策といたしまして、
平成20年度から日本薬学会に、スイッチOTC候補成分の選定をお願いしまして、医学
会等の意見を聞いた上で、当部会において検討し、これまで延べ17成分を公表してまい
りました。今般、これらの成分に係りますスイッチOTC化の7月15日時点での開発状
況を各社に調査しましたところ、こちらのような結果でございましたので、報告させてい
ただきます。
 1.2)ですが、承認申請中が2成分、開発を決定したものが3成分、開発検討中が5成
分ということでして、今後検討予定というものが2成分ございました。なお、その他のも
のにつきましては、現時点で自社開発の予定はないということでしたので、他社による開
発が望まれるところでございますが、企業によっては既に他社と接触している場合も想定
されますので、開発希望企業を募る時期や方法につきましては、こうした事情を考慮した
上で慎重に検討したいと考えております。
 次に2.その他、平成22年度候補成分についてです。本年3月31日に日本薬学会から
報告された19候補成分につきまして、現在厚生労働省のホームページでも公表している
ところですが、ただ今8月30日を期限といたしまして、医学会と108団体に意見を伺っ
ているところでございます。この意見聴取の結果につきましては、次回のこの部会に報告
させていただきます。また、来年度の候補成分の選定につきましても、これまでと同様に
進めていくこととしております。報告は以上です。
○望月部会長 ただ今の報告に関しまして、御質問、御意見はございますか。
○宗林委員 次回に議論をするのだろうと思うのですが、例えば、参考として候補成分の
一覧のところに、ACEインヒビターがたくさんあるようですね。私の意見としては、こ
の製品自体をOTCで、いきなり承認の是非を検討するということだけではなく、例えば
最初の診断と医薬品の選択といいますか、ACEインヒビターなのか、カルシウム拮抗剤
なのか、同じ血圧の薬でも違うのだろうと思います。これ見ると、健康診断等ということ
で、入っているのですが、こういったものがOTCでうまく活用されていくことは大変い
いことだと、私自身は思っているのです。それに伴い例えば最初の診断とか、薬の選択に
ついての医師の関与についても検討していただきたい。大分経ってから経過を見るとか、
毎日自分で血圧計を持って測れと書いてありますが、それだけでいいのかどうか。今度出
していただくときには、多分製品として承認の是非として出てくると思いますので、もう
少し全体の流れも含めて、御提案をいただいたり、配慮していただけると、大変いいもの
になるのではないかと思うのです。いつもこの部会でというのは、一つの製品の安全性、
有効性だけということですが、それを世の中できちんとうまく運用して、皆さんが安全に
活用していくためにはといったところが考慮されないと思うようなことがよくあるので、
是非ともどういう形がいいか分かりませんが、お願いしたいと思っている次第でございま
す。
○望月部会長 今のに関連してお願いいたします。
○廣江委員 OTCにとっては、非常にいい方法だと思います。ただ、今おっしゃった御
意見には、基本的に私たちは反対でございます。日本の医療の現状を考えますと、高血圧
にしても、2分の1法則、要するに検診で分かっても、病院に行きなさいと言っても、実
際患者さんは半分しか行かない。さらに病院に行っても、半分の方が薬を実際に飲んでい
ない。要するに4分の3はハイパーテンションのままでいるのが現状です。したがって、
このOTCを進める前に、私ども循環器系の立場として言わせていただければ、やはり国
民に対する本当のベーシックの病気の怖さをもう少し確実に浸透させない限り、危険と思
っているのです。CCBを選ぶか、ACEインヒビターか、いろいろな意味合いが全部違
います。もともと意味が全く違う薬ですので、簡単なOTC化に関して、基本的には反対
の立場で意見を述べさせていただきました。ただ、その前には是非とも国民の方に、ハイ
パーテンションならこういうように本当に悪いのだということを徹底する教育システム
を作るべきだというのが、私の基本的な考えであります。私的な意見を述べさせていただ
きました。
○宗林委員 すみません、私も安易にOTCにすることを大賛成ということではなくて、
今はOTC化が検討されているので、これをもし入れていくのでしたら、これを製品とし
て今度はここに承認対象として出てくるだけにならずに、もう少し全体として今のような
御意見ももちろんのことだと思います。一方では承認審査に着手しないままで放っておい
ていいのかという話もあるので、国の医療費の問題もあるでしょうし、いろいろなことを
総合して、安全かつ有効で、いい形になるように、全体の仕組みで少し検討をしていかな
いと、承認にはなかなか至らないのではないかと思いましたので、お話させていただきま
した。
○西澤委員 廣江先生がおっしゃいましたように、私はちょっとOTCにボグリボースが
出てきて、びっくりしています。これは確かに、ちょっと血糖が高い人に対して使うのに
は適切な薬剤ではあるのですけれども、逆に、薬をつかわなくてももっときちんと治療し
なければならない人が、自前でこの薬を服用してしまうという可能性が多分にある薬剤で
もあるかと思いますので、今日みたいな今の前段階のところが非常に重要になってくると
思います。OTCが駄目とか、そういうのではなくて、適切な人に使っていただくには非
常にいいと思うのですけれども、医学的にかなり適用を明確にしていかないと、かえって
状況を悪く、個人にとって最終的に病状が悪くなるようなことが起こり得る可能性がある
こともあると思いました。
○藤原委員 多分販売するときの販売ガイドラインというのがきちんと出てくるとは思
うのですが、もしこれが解放されたとき、基本的にはOTCすべて含めますと、第1類含
めまして、私どもは医師紹介とか、受診への勧奨も非常に大事にしています。これから、
そういう意味では薬局と地域の医療関係者の共同医療ではないのですが、そういうものを
是非行っていきたいと考えています。特に、糖尿病の方などは実際に薬局に受診してない
方が結構来られるのです。来られて、オシッコに泡が出たとか、匂いがすごいするとか、
夜中にのどが乾くとか、いろいろなことを言ってきているわけです。その中で、薬局では
血糖測定ができない。でも可能性があるので、受診勧奨に関して紹介状を書いて、きちん
と診てもらっているという実態があります。すべてがすべてではないのですが、やはり理
想的にはそういうもので、その中でOTCがうまく運用できれば、是非進めていっていた
だきたい。薬局はそういう立場です。
○望月部会長 いかがですか、糖尿病とか高血圧に関しては、どういうようなお考えであ
るかお聞かせ下さい。
○審査管理課長 委員の皆様方、御意見ありがとうございました。まずスケジュール的な
ことを申し上げますと、今候補成分が、参考にございます。これは医学会の方にお送りさ
せていただいておりまして、今月中に御意見をいただくことになっております。それで、
その御意見をまとめまして、次回の部会で、こういう意見がありましたということを報告
させていただいて、その上で、取りあえず候補成分として推奨すべきものについてまず選
定していただく。それから、当然ながら御意見をいただいたものにつきましては、御意見
に対応して、またどういう対応ができるのか、別途検討し、改めて報告させていただき、
また御審議いただくことを考えております。
 現に、幾つか部会等で御意見いただいたものについては、改めてそれに沿う対応案を説
明させていただいて、御了解いただいた上で対応させていただきます。また御意見、医学
会から上がってくると思いますので、それを踏まえて、先生方の御意見をいただいて、適
切に使っていただく条件は何かということを御審議いただきたいと思っているところで
ございます。
○望月部会長 ほかには、どなたか御意見ございますでしょうか。十分に皆さんの御意見
も入れた上で、検討を続けるということでございます。よろしいですか。引き続き、検討
をお願いいたしたいと思います。以上でありますが、その他について、事務局から何かご
ざいますでしょうか。
○事務局 特にございません。
○望月部会長 それでは本日の一般用医薬品部会これにて終了し、閉会といたします。ど
うもありがとうございました。


(了)

備考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

連絡先:医薬食品局 審査管理課 課長補佐 美上(内線2737)

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