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2010年7月26日 独立行政法人評価委員会国立病院部会(第31回)議事録

○日時

平成22年7月26日(月)14:00〜18:00


○場所

専用第21会議室


○出席者

   猿田部会長、渡辺部会長代理、田極委員、和田委員、夏目委員、山田委員


○議事

(以下、議事録)
 
○猿田部会長
 時間になりましたので、国立病院部会第31回の評価委員会を始めさせていただきます。委員の先生方におかれましては、大変暑い中、またお忙しいところをお集まりいただきましてどうもありがとうございます。この会議は、本日を含めて8月23日と計2回になります。どうかよろしくお願いいたします。委員の出席状況ですが、本日は辻本委員が欠席です。本日の議題は、お手元にある資料のとおり「平成21年度の業務実績の評価」、国立病院機構の「平成21年度業務実績に関する個別評価」及び「長期借入金にかかる報告」です。まず、事務局のほうから進め方についてお願いします。

○政策評価官室長補佐
 資料1-1-?@が議事次第の後ろの3つ目に入っていますが、資料の1-4までひとまとめにしていますので、全体を私のほうで説明させていただきます。
 個別評価の進め方についてご説明します。資料1-1-?@ですが、進め方は去年と変わりませんが、改めてご説明しますと、理事長から法人全体の業務を説明していただきます。そのあと、各個別事項を4つ程度のパートに分けて、国病機構は5つのパートになっていますが、その法人から実績と自己評価を説明いただきます。各パートごとに質議応答を行い、その際、委員からSからDの評定とその評定理由を評定記入用紙、今回は2-5の資料に記入していただきたいと思います。
 今年度の評価につきましては、昨年12月16日の独立行政法人評価委員会総会において長妻大臣からこの資料1-1-?@のいちばん下のところに点線で囲んでいますが、業務経費に冗費が生じていないか、法人の諸手当や法定福利費が適切か、サービスの質を高める努力をしているか等につきまして、厳正な評価を行っていただきたいという要請を申し上げたところです。こうした要請に対応する法人の実績として、「業務実績評価別添資料」で取りまとめていまして、この別添資料に記載された事項を評価するチェックポイントを資料1-1-?Aとして、まとめています。これに対する評価につきましては、今回の国立病院機構ですと、評定記入用紙2-5の評価項目3「業務管理の充実」、評価項目5「業務運営の効率化に伴う経費節減」、評価項目9「財務内容の改善に関する事項等」といったところに評価をご記入いただくことになります。
 法人の評価が終わりましたら、各委員のご評価を踏まえた評価書案を起草委員に作成していただきます。起草委員は昨年に引き続きまして、田極委員、財務諸表等会計に関する意見担当は和田委員にお願いします。評価書案の作成につきましては、各法人の所管課室と起草委員とで調整しながら案文の作成を行っていただきます。起草委員において作成いただきました国立病院機構の評価書案につきましては、次回8月23日月曜日の14時から予定しています総合評価の部会で各委員にご審議いただきます。
 最後に今後、個別評価をご欠席された場合の取扱いということで、3.個別評価の部会をご欠席された場合の取扱いというものがあります。今回は、田極委員に出席いただいていますので、ここは関係ありませんけれども、起草担当の法人の評価を欠席の場合は個別にレクを行い、評価をいただく。起草担当以外の法人の評価を欠席の場合でも、いままでは評価不要としていましたが、ご自宅等で資料をもとにご評価いただける場合には評価結果に反映いたしますので、ご欠席された部会の開催日から概ね3日後までに評価官室まで評定記入用紙をご提出いただければと思います。
 続きまして資料1-3ですが、国立病院機構において予め法人の実績を踏まえた上でご評価いただいたほうが評価のバラツキが少なくなるのではないかと考えまして、自己評価の一覧をつけています。次の頁で、過去3年間の評価結果をグラフ化したものをつけていますので、各法人の自己評価の状況や他の部会での評価結果等も参考にご評価いただければと思います。事務局からは以上です。

○猿田部会長
 どうもありがとうございました。いま、進め方に関してご説明いただきましたけれども、どなたかご質問ございますか。

○夏目委員
 事前に資料を送付していただいた際につけていただいた文章に「なお、評価の記入は終了後、資料を持ち帰られるということも可能です」と、これはこのとおりでよろしいでしょうか。

○政策評価官室長補佐
 はい、評価が終わりましたら最後にご説明させていただきますけれども、この場で残って記入していただくか、持ち帰って8月2日までに郵送くださいということでお願いしたいと思います。

○夏目委員
 いつも追われているものですから。

○政策評価官室長補佐
 事務局の方も一生懸命やりますのでお願いします。

○猿田部会長
 ほかにございますか。もし、なければ、起草委員として田極委員よろしくお願いします。財務の和田委員どうぞよろしくお願いします。もし、ご質問がないようでしたら、まず最初に個別評価ということで国立病院機構の個別評価に入らせていただきますが、最初に矢崎理事長からごあいさつと業務の実績の概要をよろしくお願いします。

○国立病院機構理事長
 どうも、本日は大変酷暑が続いている中、ご多忙の上にさらにこのようなご負担をかけて誠に申し訳ありませんが、何とぞよろしくお願いします。
 最初に2つの大きな項目についてお話したいと思います。1つは、資料1-3にありますような評価項目が第2期の中期計画項目で、変更があります。私ども気になるのは、「質の高い医療の提供」というところで、ずっとSをいただいているのですが、この項目が機構全体の「質の高い医療の提供」と「個別病院に期待される機能の発揮等」の項目の2つに分けられて、さらに災害などについての活動も「個別病院に期待される機能の発揮等」に分類されています。「質の高い医療の提供」は従来と同じタイトルですが、私ども自己評定Aとしているのは項目の変更によるもので、「質の高い医療」が少し低下したのでは決してないということをまずご説明申し上げたいと思います。
 もう1つは、重点項目で、自己評定でSをつけさせていただいたところにポイントを絞ってまず説明したいと思います。この資料2-1のカラーの図表でご説明したいと思います。いちばん下段のいちばん右の欄に平成21年度業務実績の診療事業がありますように、「個別病院に期待される機能の発揮等」についてSをつけさせていただきました。これは、まず地域医療への貢献でありまして、地域医療の中核を担うということで、私どもは地域に貢献する病院として地域医療支援病院の指定が40病院に達しまして、これは全国287の地域支援病院の14%に当たりまして、さらにこの項目に救急医療が重視されています。私ども144の病院がありますが、3分の2の88病院が旧療養所であり救急を主に行っている旧国立病院が56施設ですので、中には旧療養所で支援病院になっていますけれども、主体は旧国立病院の56施設です。その40病院ということで非常に一生懸命、地域医療とか、逆紹介率で頑張っているところです。
 セーフティネットとしての政策医療の適切な実施で医療観察法とか、筋ジスは90%を超える全国シェアに達しています。重心とか結核などは40%ぐらいですけれども、私どものベッドの占有率は全国で3.5%ですので、その割合に比べると非常に我々の貢献度が大きい。新型インフルエンザ発生時における危機管理でそこに示したように国の要請に従って医師、看護師を500名以上派遣し、その他、災害時に真っ先に駆けつけているということで、これは本当は「質の高い医療の提供」の中にも入るのですけれども、この項目でSをつけさせていただいたわけです。
 臨床研究事業は、ずっとSをいただいていますが、平成21年度もご案内のとおり新型インフルエンザワクチンのエビデンスを提供し、1回の接種で十分効果があるのではないかということと、子どもはどうかということ。あるいは約2万2千人に及ぶ副作用の調査など、通常では半年から1年ぐらいかかるのを私どもは1か月半で結果を提供しまして、非常に国の対策に貢献したところです。そのほかの治験の実施で、着実に症例数をあげまして、厚労省のプロジェクトに関係する協議会で私どもが代表世話人となっており、大学病院を含めた我が国における治験の円滑化の中核を務めて、いろいろサポートしているところです。
 あとで説明がありますが、平成21年度に新薬として108品目の中の62品目、6割が私どもが治験で貢献しているということで、我々の参加がなければ、ドラッグラグがもっと大きくなった可能性があるのではないかと自負しています。次の教育研修事業で今回、Sを申請しました。どういうところにポイントがあるかと申しますと、これまで病院の業務は法に基づいた各専門職の業務独占の体制で行われていたので、我が国の病院の生産性の向上がなかなかはかどらなかったわけですが、私どもはチーム医療、特にスキルミックスを推進することによって、我が国の病院の生産性向上に資する活動を行うということで、平成21年度は特定看護師の育成に向けた大学院の設置を申請して、認められたわけです。実際には、今年4月に開校したわけですが、我々21名でして、ほかの3大学の大学院が特定看護師の認定のコースになっていますが、皆さん数名以下でして、それだけ我々は、インパクトの大きい事業を立ち上げた。それに基づきまして、いままで教育研修のときに縦割で職種別に研修会などを開いていましたけれども、昨年から職種横断的に研修を行ってチーム医療を推進するということを行っています。そのほか、本部に人材育成キャリア支援室を設置するなど、全国的な医師不足などの対応も進めているということでSを申請しました。
 中段の左から3番目です。「業務運営の見直しや効率化による収支改善」でSですけれども、医療資源の有効活用ということで、高額医療機器の共同利用数が著しく増加していまして、これはインターネットを介した予約システムの導入など、地域の医師会の先生方に利便性を高めることでこのような実績を残すことができました。
 いちばん下段にある医事会計システムを共通仕様で平成21年度から導入しました。すべて同一使用で行うということで、これは医事会計システムだけでなく、医療情報を収集する上で必須のことでして、第1年度は機器を更新するので一偏に変えられないのですが、第1年度で30%の病院に導入していただきまして、平成26年度までには全部統一仕様で100%にする準備でSを申請したわけです。
 予算、収支に関する計画で、「経営の改善」はいままでどおりに頑張って、特に赤字病院が32病院。最初は、69病院あったのが32病院。再生プランという、特に運営困難な病院、自発的に改革運動をしていただきまして、そういう努力で赤字病院自体が少なくなっています。
 固定負債割合の改善でSを申請していますが、長期借入で当初は、7600億円の固定負債で、毎年、元本と利子を返済しています。利子の支払は、PL計上できますが、元本返済はPL上に出てこない数字でありまして、すなわち毎年500億円に及ぶ元本を返しているわけです。したがって、いま利益が出たらそれを国のほうで求めるという動きも仄聞していますけれども、元本を返すために収益を上げないと元本を返せなくなるわけです。ですから、本当に言ってみれば我々は元本を返済するために働いているような、そういう大変厳しい状況で、ナショナルセンターが独法移行時に負債が軽減されたのに比べると、我々は全部背負って出発して、大変な思いをしているということです。
 最後にお願いがあるのですが、医療というのは労働集約型の事業でありまして、医療の質の向上、患者さんにできるだけサービスを向上するには、人材確保が絶対的な条件です。ところが、独法全体の人件費管理が大変大きなネックになっていまして、是非評価委員会のほうで、この課題についてもご議論いただければ大変ありがたいと思います。以上でございます。どうぞよろしくお願いします。

○猿田部会長
 どうもありがとうございました。いま、お話いただきましたように平成21年度も臨床研究事業から教育研修事業、いまお話がありました業務運営の効率化の達成のための処置、予算、収支計画及び非常に着実な進歩を見せているということで、矢崎先生から最後にお話がありましたように、やはり人材の確保というのは非常に重要ですけれども、これをどういうふうにやっていくかということがポイントだと思うのです。わかりやすくご説明いただきありがとうございました。渡辺副会長からコメントをさせていただきます。

○渡辺部会長代理
 たまたま、思っていたことをいくつか理事長がおっしゃったのですが、私自身も丸6年間評価委員をやってきて、まずいくつか疑問を感じましたので、今日は平成21年度業務実績評価なのですが、要するにSかAかとありますけれども、この6年間を見ていると、本当に国立病院機構は一生懸命なさってこられて、まさにずっと6年連続収支黒字、純利益もずっと右肩上がりでなさってきて、どれを取ってもSかと思うのですが、何かSにすると、今度Aになると落ちたような印象があるというのも私は1つの疑問です。そういったSかAかの疑問というよりも、要するにこれからの評価のあり方を冒頭に言うのも何なのですが、ちょっと考え直さないと、とにかくS、あるいはAを目指していくとなったら、本当に理事長がおっしゃったように元本返済するために言葉は悪いのですが、非常にムチを打って走らなくてはいけないみたいな。果たして、それで国立病院機構はいいのだろうかという。
 また、最後におっしゃったような人件費抑制一律適用みたいなことをやられると医療の現場がとてももたないので、むしろ例えば370億円もずっと利益を出しておられるのであれば人への投資、あるいは物への投資をやっていかなければ5年後、10年後の国立病院、あるいは機構はもたないし、良質な医療を保てないと私は思うのです。
 今後とも評価の視点といったものを、むしろ右肩上がりだからSなのだという、あるいはAなのだということよりも、どういう将来をにらんできちんと手を打っているかという視点でやっていかないと、とてもではないけれども、もたないのではないかという率直な印象です。ですから、そういった意味で今回の平成21年度は、いまおっしゃったようなことで従来どおりの中期目標をどれだけ達成したかという評価を行いますが、そろそろこういった評価の仕方が率直に言ってやや限界かというのが私の気持ちでありますので、評価のあり方、そして5年後、10年後の国立病院の本当のあり方、患者のためにどうすればいいかと考えた場合には、そういった、人の確保等々の問題で一律適用というものは、是非撤廃していただきたいと私は委員の一人として強く思います。ほかの独法と違うのだという気持ちは率直に言ってあります。そういったことを訴えていかないと、他の独法と同じように一律適用なのだということをやっていると、ちょっと医療という大変国民の命と健康にとって大事な分野がもたない。特に国病の役割を考えたら、そういった意味で、また皆さまにも考えていただきたいと思います。以上です。

○猿田部会長
 どうもありがとうございました。ちょっと相談させていただいて、確かにおっしゃるとおりだと思いますし、特に国立病院における機構では、矢崎先生もおっしゃったように本当に人事は非常に問題で、ほかとは違いますから、そういった点をこれから考えていかなければいけないだろうということですが、ほかに委員の先生から何かご意見ございますか。事務局からご説明をよろしくお願いします。特に4月19日に行われました省内事業仕分けと4月23日に行われた行政刷新会議の事業仕分けでの国立病院機構に関する審議の概要と結果につきましてよろしくお願いします。

○政策評価官室長補佐
 省内事業仕分けの位置づけについて説明します。省内事業仕分けは、厚生労働省が自ら改革を実施するため、行政刷新会議における事業仕分けとは別に、独自に厚生労働省の事業や所管する独立行政法人、公益法人等の事業などの在り方について、公開かつ外部の視点を入れた議論を行いました。それが4月12日から実施していますが、最終的には政務三役で決定するものとして、現在、仕分け対象となった事業など、最終的な改革案が検討されている段階です。
 国立病院機構については、4月19日に省内事業仕分けが行われ、国立病院における診療事業、臨床研修事業、教育研修事業、入札改革、組織運営体制の5点について、法人からの改革案を示した上で、その改革案について仕分け人の意見を伺っています。お手元にあります参考資料1をご覧いただければと思いますが、仕分け人の評決結果を示していますので、詳細はそちらをご覧いただきたいと思います。
 簡単ではありますがかいつまんでお伝えしますと、1つ目の国立病院における診療事業については、「改革案が妥当」が5名、「改革案では不十分」が4名、不十分とする方のうち「法人で事業継続するが、更なる見直しが必要」とする方が3名、全体では法人において事業継続するべきという意見が9名中8名でした。
 ?A臨床研修事業については、「改革案が妥当」が8名、「改革案では不十分」が1名。不十分とする意見としては、事業そのものを廃止ということで挙げられています。
 ?B教育研修事業については、「改革案では不十分」が2名、「改革案が妥当」が7名でした。不十分とされた方のうち1名は「事業を分解し、国、自治体、民間へ譲渡すべき」、1名は「法人で事業継続するが、更なる見直しが必要」という意見でした。
 ?C入札改革について、「改革案では不十分」が5名、「改革案が妥当」が3名でした。ここは8名になっていますが、仕分け人の1名が途中退席のため、この部分のみ話の内容を聞かないとわからないということで、8名の結果となっています。
 3頁の国立病院機構の組織・運営体制ですが、「改革案では不十分」が8名、「改革案が妥当」が1名、不十分とされた方のうち1名は「廃止」、7名は「更なる見直しが必要」というご意見でした。
 行政刷新会議ですが、参考資料2がお手元にあるかと思います。そちらで説明します。行政刷新会議の事業仕分けについては、第2段の前半戦として独立行政法人を対象に4月23日から28日までの4日間行われています。厚生労働省の関係は、ワーキンググループBで議論されました。国立病院機構は、4月23日に病院事業という項目で労働者健康福祉機構と同席し、診療事業について議論されています。
 評価結果としては、当該法人が実施し、事業規模は縮減。病院のガバナンスについては抜本的見直し。本部経費縮減、ブロック事務所は廃止を含めて検討。他の公的病院との再編等についても広く検討という評価結果でした。

○猿田部会長
 いま仕分けの結果のお話がありましたが、私のほうから聞きたいのは、仕分け人の人たちは、かなりこういったことがよくわかっている方々ですか。いちばん伺いたいのは、実は私の所の財団も仕分けにあいまして、全然わかってないのです。かなり言い合いましたが、あまりわからない方たちにガンガン言われても、私は納得がいかないと。いまこれを見ても、例えば最後のところで7人が反対とか言っていますでしょう。果たしてどれだけ分かっているのかと。私たちは一生懸命考えてやっているのです。そういった仕分け人も本当のことをわかって勉強してやってくれればいいですが、そのあたりのところはどうなのですかね。

○政策評価官室長補佐
 私からコメントするのもあれですが。

○猿田部会長
 責めて申し訳ないかもしれないけれども、そういうことを非常に感じるのです。

○政策評価官室長補佐
 刷新会議の何日か前、結構時間をかけて現地視察なり何なりされているということで、勉強を全くされてないということではないのですが、先生方からすれば足りないというところはあるやもしれません。省内仕分けの分についても、今回、資料等も急だったものですからなかなか作れなかったというところもありましたが、一応は事前に評価者のほうには送付して、できれば現地視察もしていただきたいと。ただ、時間的なものもあり、見てもらえなかったところもあるやと思います。

○猿田部会長
 要するに私たちが見ていると、本当によく勉強してくださって、本当にポイントになるところを言ってくれれば非常に勉強になるのです。ただ、全然違うところへ焦点が行ってしまったりすると、やっているところが、本当に矢崎先生以下、本当に嫌になってしまうと思うのです。そういったことを私も少し考えなくてはいけないのだというふうに、これは個人的なことで申し上げたかもしれませんが、ただそう感じたものですから、ありがとうございました。

○渡辺部会長代理
 手短にいうと、あの仕分けを見ていると、要するにほとんどの委員が前提は144を分割しろですよ、厚労省を責めてもしょうがないのだけれども。分割ありきということで、そうすると儲かる病院はそのまま、駄目な所はすべていいということになると思う。一言でいうと、なぜ144でないといけないのか、機構としてまとまらなくてはいけないのか、こういうことを機構以外にあの場では言う立場の人はいないです。厚労省は、あなたは出ていたのでしたか。

○医政局政策医療課国立病院機構管理室長
 出ていますが、我々は大臣の部下ですから、こちらのほうからは言えない。評価官室も今日は部会長、部会長代理の質問で困っているので、私が言うべきかどうかは別として、7月2日に省内仕分けをやっていただいた仕分け人の方全員に集まっていただいて、政務三役はじめ総会的に会議がありました。印象的というか象徴的におっしゃっていたのは、いま部会長がおっしゃっていたとおりで、仕分けをしていただいた仕分け人の皆様から政務三役のほうに、果たして春のあの仕分けという短時間で、資料で勉強したり施設見学に行った法人も若干あったのですが、右だ左だとか、良いだ悪いだとかというのをやらざるを得なかったのですが、あれでよかったのかというご意見は自ら出ていたのと、毎年もし続けるとするのであれば、今回切る話ばかり言わされてしまったけれども、この法人のここのところは素晴らしいこと、いいことをやっているので、もっと増やすとか充実すべきだみたいな意見も一方にあって然るべし、という当たり前のような話になっていましたので、そういった意味では、もし来年以降もやるということであれば、仕分け人の方自身がそういう目でもう少し精度を高めないと仕分けにならないというご意見です。

○猿田部会長
 私も同じ意見ですが。

○夏目委員
 いまのお話は省内仕分けのほうですか、それとも最初のほうのテレビでやった仕分けがだいぶ報道されました。あのとき私も違和感を持ったのは、国立病院機構が対象になっていて、診療事業がたしか対象になっていると。ここに書いてあるように事業規模が縮減と、こういう結果です。私は非常に違和感を持ったのですが、その根拠は何かがよくわからなくて、単に規模を縮小。要するに申し上げたいことは、国立病院機構は独立採算、収支相償を目指して、事実、若干の補助金は戴いているものの黒字を出しておられるということで、独立採算を目指し収支相償を目指す以上は、規模をある程度確保しないと、スケールメリットも活かせない。単に、診療事業の事業規模を縮減というのなら、不採算部門、政策医療の部門を切り落とせば、それはいいのかもしれないけれども、それではミッションが果たせないのだと思うのです。だから、なぜ診療事業の事業規模の縮減という結論になったのかよくわからなくて、先ほどこれを見ていたのですが、これを見ていても、診療事業の事業規模の縮減がコメントに入っている感じがなくて、管理部門のブロックの事務所などの在り方だとか、本部経費を削減しなさいとか、そういうのがありながら、診療事業の事業規模を縮減しろということを言われている人がいるのですか。これはいま短い時間でざっと見ただけですが、何となく最終結論が「事業規模縮減」という言い方があまりにも乱暴ではないかという感じがするのです。

○医政局政策医療課国立病院機構管理室長
 夏目先生の冒頭のお尋ねは、先ほど説明したのは省内事業仕分けの件です。後段のお尋ねの刷新のほうですが、先ほど評価官室から説明があった中で参考資料2ですが、2頁ぐらいから取りまとめ結論の所が出ており、いまいちばん関心を持たれた診療事業については、いま先生がおっしゃった書き方ではなくて、本部経費の縮減、ブロック事務所の検討は確かにありますが、公的病院との連携、これは個別病院が3カ所ぐらい会議のときに名指しでいろいろあり、やり取りの議事録がありますが、個別に検討していきましょうということぐらいで、診療部門で結論的に刷新のほうでも何々せよと、要するにダウンサイジングしろということではありませんでした。我々の認識は、ここに書いてあるとおり意見はありましたが、結論としてはそういう結論ではなかったということですので、そこは誤解のないように報告しておきます。

○渡辺部会長代理
 独法評価対象に、仕分け対象にしたからといって、決して間違ったとは言わないけれども、独法には我々みたいに評価委員がいるわけです。仕分け人側が何を言おうと自由ですが、評価委員会があるのだから、他の公益法人は知りませんが、独法に関しては、我々の意見を聞いて然るべきです。少なくともそれは大臣に伝えてください。それは筋論からいえば評価委員の意見も聞くべきでしょう。

○政策評価官室長補佐
 その辺はまた機会のあるときに、また大臣も評価委員会の方と懇談をするという話もありますので。

○猿田部会長
 この会で感じたことを申し上げたということで、ご承知おきいただきたいと思います。これからの進め方をもう1回いいですか。

○政策評価官室長補佐
 国立病院機構の個別評価については、平成21年度の運営結果の概要について説明を行っていただきまして、そのあとに評価シートの個別項目を5つのグループに分けてグループごとに評価を行っていただきます。法人から説明に入っていただければと思います。

○猿田部会長
 よろしくお願いします。

○国立病院機構医療部長
 医療部長の梅田です。業績業務実績評価シート、グループ1、1〜39頁の「診療事業」について説明します。
 資料2-3の評価シート1頁、(1)患者の目線に立った医療の提供。?@分かりやすい説明と相談しやすい環境づくりです。患者満足度調査については、平成21年度も本音を引き出しやすい設問形式でプライバシーに配慮して実施し、結果は総合評価をはじめわかりやすい説明、相談しやすい環境づくりについて、2頁に数字を書いていますが、前年度の平均値を上回る満足度が得られるなど、着実に改善がされたところです。同じく2頁のクリティカルパスの積極的な活用と見直しや、カンファレンスへの患者・家族の参加などを通じてわかりやすい説明に努めています。また、患者・家族を対象とした勉強会・相談会を実施しているほか、3頁にありますように図書コーナーの設置も進み、蔵書数は着実に増加しています。接遇やコミュニケーションの研修を実施した病院も、前年度より増加しました。医療ソーシャルワーカーMSWについても、平成21年度は37名増員し、設置病院数は10病院増加して123病院となりました。
 4頁です。セカンドオピニオンの体制づくりを推進し、平成21年度のセカンドオピニオン窓口設置病院は、前年度から4病院増加の133病院となりました。5頁です。患者の価値観の尊重で、患者の利便性を考慮し、地域の医療ニーズを踏まえて土・日の外来を実施する病院が増加し、患者満足度調査においても、「多様な診療時間の設定」という項目についての満足度が平成20年度を上回る結果となりました。6頁です。患者や家族を対象とした勉強会は、患者のセルフマネージメントを支援する取組みにもなっています。個別の診療報酬の算定項目のわかる明細書は、従来より国立病院機構の全病院において、求めに応じ発行できる体制にあり、中期計画期間中に全患者に発行する体制を整備することとしていました。本年4月より国が原則として全患者を対象に発行すべきとの方針を打ち出したところですが、それに先立ち国立病院機構の病院では平成21年度中に全患者に発行した病院が19病院と着実に増加したところです。
 7頁です。院内助産所・助産師外来の開設で、新たに1病院が院内助産所を、5病院が助産師外来を開設し、妊産婦や家族のニーズに合わせたお産や育児支援を充実させています。平成21年度は院内助産所・助産師外来に関する研修会を開催し、質の向上に努めました。
 8頁、自己評定です。患者満足度調査については、各病院が結果を分析してさまざまな改善を図っており、総合評価をはじめ主要な項目で前年度平均値をさらに上回る満足度の向上が見られました。医療ソーシャルワーカーの増員をさらに進めたほか、クリティカルパスの実施件数の増加、セカンドオピニオン窓口設置病院の増加、多様な診療時間を設定した病院数の増加など、患者のニーズに対しきめ細やかな対応を進めたところです。以上の取組みなどを踏まえ、評定Aを計上しています。
 10頁、(2)安心・安全な医療の提供?@医療倫理の確立です。病院内の相談窓口の個室化をさらに進めた結果、患者満足度調査においてもプライバシーへの配慮に係る満足度が前年度を上回っています。医療事故発生時の公表に関しては、患者への影響は見られなかったものの、サリドマイド誤投与の事案が発生し、迅速に原因究明と再発防止策をまとめて公表したところです。カルテ開示請求については、開示することが治療の妨げになるなどのケースを除きすべて開示しています。
 11頁です。すべての病院に設置している倫理審査委員会および治験審査委員会は、それぞれに審査件数が前年を上回り、活発に活動しています。倫理委員会、治験審査委員会の委員を対象とした研修会を開催し、倫理的な問題について、医療従事者へ助言することのできる体制の基礎となる人材の養成に努めました。また、本部に設置している臨床研究中央倫理審査委員会、中央治験審査委員会と同様に、審議された内容についてホームページに掲載し、公開しています。
 13頁、医療安全対策です。国立病院機構における医療安全対策の質を均てん化し、さらに向上させることを目的として、医療安全対策について、病院間で相互に訪問しチェックをする、病院間相互チェックの体制づくりに着手し、平成21年度は専門委員会の設置、共通のチェックシート案の作成、先進事例の実地調査を行いました。これを基に、今後、数病院でパイロット的に相互チェックを実施し、本格的な運用に向けて課題の把握を行ってまいります。
 院内感染防止については、全病院で院内サーベイランスを実施しているほか、院内感染対策チーム等による院内ラウンドを行っています。また、感染管理認定看護師を配置している病院数、配置数ともに増加し、院内感染防止体制を強化しています。
 医療事故等の報告については、日本医療機能評価機構が行う医療事故情報収集に積極的に協力するとともに、14頁ですが、国立病院機構においても警鐘的な事例について発生原因や再発防止策を含めた医療事故の情報を「医療安全白書」として公表し、我が国の医療安全対策の充実に資する取組みを行ったところです。
 長期療養患者が使用する人工呼吸器については、標準化が着実に推進されているほか、15頁ですが、「人工呼吸器不具合情報を共有システム」の平成21年3月からの運用開始により、国立病院機構病院内で情報共有を行うとともに、製造業者への照会を行っています。
 転倒・転落防止については、平成20年度から半減を目標としたプロジェクトを開始し、平成21年度は事例収集や評価指標の集計を行いました。転倒・転落事故の件数は、報告の精度と認識の高まりが背景にあると分析していますが、平成20年度より増加しています。一方、全病院共通のアセスメントシートを用いた入院時のアセスメントの実施率はさらに向上し、98.4%となりました。医療安全の取組みの一環として、国立病院機構で使用する医薬品の標準化を進めてきたところですが、平成21年度は新たに末梢神経系用薬、感覚器官用薬について絞り込みを行い、標準的医薬品として選定しました。16頁ですが、医療安全対策に係る委員会開催や研修も引き続き実施しているところです。
 18〜19頁、自己評定です。医療倫理については、プライバシーに配慮した取組みを進めるとともに、全病院に倫理審査委員会等を設置し、科学性・倫理性が担保された臨床研究を推進しています。医療安全については、新たに病院間相互チェックを導入するための検討を開始し、医療安全対策の標準化に取り組むとともに、感染管理認定看護師の配置増員や研修を通じた対策の質の向上、さらには我が国の医療安全対策の充実に貢献すべく積極的な情報発信を行いました。以上の取組みなどを踏まえ、評定Aを計上しています。
 20頁、質の高い医療の提供です。クリティカルパスについては、クリティカルパスの普及が進み、実施件数は平成20年度1万1,412件、前年度比4.7%増となりました。地域連携パスについても、実施病院数がさらに増えたところです。また、クリティカルパスの標準化の研究を行い、ベストプラクティスとなるモデルを提示しました。
 21頁、EBMの推進です。臨床評価指標については、設定した26項目についての全病院の実績を、過去2年間との比較を含め病院にフィードバックするとともに公表を行いました。さらに、臨床評価指標を充実させるための検討を開始した結果、より診療の質の向上につながる改善点が明らかなプロセス指標を中心とした指標構成とし、また、より多くの職員に活用されるよう、対象とする疾病領域、疾病横断的領域を増やした134項目の新しい指標案を取りまとめました。今後、これらの指標案の検証を経て新しい指標として活用することとしています。
 EBM推進のための大規模臨床研究については、関連学会等で成果の公表を行うとともに、平成21年度、新たに3つの課題を採択し、医学的根拠を臨床に反映させる研究を着実に推進しています。
 22頁、診療情報データベースについては、平成21年度よりDPC病院においてDPC調査データを活用して診療情報の分析ができる体制を構築したところですが、さらにDPC病院以外も含む国立病院機構全病院の診療情報を収集・分析するための検討を行い、データベースシステムの構築方針を定めたことが、本年4月の総合研究センター診療情報分析部設置に結びついています。
 電子ジャーナルの配信では、閲覧可能な医学雑誌の数を大幅に増やしたところです。
 23頁です。長期療養者をはじめとする患者のQOL、生活の質の向上では、ボランティアの受入れ病院数が増加し、地域とのふれあいや季節の行事などでイベントの開催に積極的に取り組むことで、患者のQOL向上に寄与しています。
 在宅療養支援の取組みでは、重症心身障害児等の通園事業や在宅の重症難病患者が必要時に入院できる施設として、自治体の事業に協力している病院が増加しています。また、療養介助職を563名から729名に大幅に増員し、介護サービスを充実させるとともに、24頁ですが、老朽化した病棟について、平成21年度中に51病院の建替え設計委託契約を行い、うち3施設の工事契約を終了するなど、耐震化と療養環境の改善に積極的に取り組んだところです。
 26頁です。職種間の協働、チーム医療の推進で、平成21年度より新たにチーム医療推進のための研修を開始し、栄養サポートチーム、がん化学療法研修、輸血研修の3つの分野について、複数の専門職種が合同で必要な知識と職種間連携業務の修得を図りました。
 27頁、自己評定です。クリティカルパスは、実施件数がさらに増加し、チーム医療の推進、医療の標準化が着実に進展しています。臨床評価指標は抜本的な見直しを図り、国立病院機構全体の診療レベルの底上げにつながる指標の選定に至りました。長期療養患者のQOL向上については、療養介助職の大幅な増員や老朽化した病棟整備を進めました。また、新たにチーム医療の研修を導入し、職種間の協働を推進しています。以上の取組みなどを踏まえ、評定Aを計上しています。
 29頁、個別病院に期待される機能の発揮等です。?@地域医療への貢献です。地域連携クリティカルパスを実施している病院数がさらに増加するとともに、紹介率、逆紹介率が増加しています。また、平成21年度、新たに7病院が地域医療支援病院として指定され、全国の地域医療支援病院の14%を占めるに至るなど、地域医療機関との連携が一層進展したところです。
 都道府県の医療対策協議会等への参加病院も増加し、特に地域別・疾患別の委員会等への参加は、前年の45病院から82病院に増加しました。平成21年度に各都道府県が策定した地域医療再生計画においては13病院が地域の医療課題解決のため強化すべき重要な機能と位置づけられています。
 30頁です。「災害医療」については、国立病院機構の17の病院が基幹または地域災害拠点病院に指定されており、研修会の開催や訓練により災害等の発生時に適切に対応できるよう常時備えています。その中で特に災害医療センターでは、厚生労働省からの委託を受け、DMAT隊員やDMAT統括者の研修を実施し、我が国の災害医療の人材養成に貢献しています。
 31頁です。救急患者の受入れ数については、平成19年度、平成20年度に減少傾向にありましたが、平成21年度は年間約60万人と2万8,404人増加し、その増加のほとんどが小児救急患者でした。より重症度の高い救急患者数を表す救急受診後の入院患者数は、平成20年度比で3%増加しました。また、救急車による受入れ数は、消防庁の速報によれば、救急搬送者数が全国的に平成20年度に比べ0.1%増加したところ、国立病院機構病院では0.2%増加しています。
 32頁です。ドクターヘリ等による診療活動も、積極的に行っているところです。
 33頁、?A政策医療の適切な実施です。重症心身障害児病棟等におけるNICUの後方支援病床としての機能に関しては、平成21年度はニーズや課題の研究を開始しました。
 34頁、心身喪失者等医療観察法に基づく医療観察法病床については、制度発足時より主導的な役割を担ってきたところですが、平成21年度は1病院で増床を行うとともに、2つの病院で平成22年度の開棟に向け、施設整備・体制整備を行いました。結核医療については、国立病院機構の病院がすべての都道府県で結核の入院医療機関として指定されており、中でも多剤耐性結核など、比較的難易度の高い患者の診療を担っています。
 36頁です。平成21年度、国を挙げて取り組んだ重点施策に新型インフルエンザ対策が挙げられます。海外での発生が広がりつつあったものの、まだウイルスの性状も明らかでなかった時期に水際対策、まさに初動対策として、いち早く国立病院機構の医師・看護師を検疫所や停留施設に派遣しました。以後、継続的に派遣を行い、団体としては最も多い総勢237名もの医師、282名もの看護師が水際での危機管理対策に協力しました。また、新型インフルエンザワクチンの有効性・安全性を確認するため、厚生労働省の要請を受け、迅速に臨床試験や調査を行い、国のワクチン接種方針の決定に貢献しました。
 37頁、自己評定です。地域医療支援病院数、地域連携クリティカルパス件数、紹介率・逆紹介率、地域医療の委員会等への参加病院数がいずれも増加しており、地域医療の中で積極的に求められる役割を果たしています。ほかの設置主体では必ずしも実施されない恐れのある分野としては、医療観察法病床の73.4%、筋ジストロフィー専門病床の95.5%、重症心身障害病床の38.2%、結核病床の39.1%を国立病院機構の病院が占めており、引き続きセーフティネットとしての機能を担っています。平成21年度は、特に新型インフルエンザについて国家的な危機管理対策に貢献しました。以上の取組みなどを踏まえ、評定Sを計上させていただいています。グループ1の説明は以上です。

○猿田部会長
 予定では約20分でご説明いただくということでしたが、15分ぐらいでしていただきました。点を付けるのに20分ぐらいの時間をいただいているので、まず先に5分ぐらいで、どなたかご質問はありませんでしょうか。

○渡辺部会長代理
 梅田部長、3番目の質の高い医療の提供は自己評定がAになっていますね。これは平成20年度はSになっていて、ずっとこれまでSだったのですが、いま伺っていると大体、平成21年度は平成20年度をも全体で上回っていますね。平成20年度のSを上回っているのに、何で今回Aという自己評定をなさったのか。遠慮なさったのか何か、もしお答えがあればお願いします。

○国立病院機構医療部長
 はい。確かに平成20年度を上回る成果を出すべく努めてまいりまして、結果が数値などに現れているのはご覧いただいたとおりです。一方、さらに来年度に向けて、より充実しようとしている点も一部ありまして、例えば臨床評価指標は、平成21年度に全面的な見直しを行い、その指標を使った新しい測定を平成22年度に実施するという継続中の取組みです。これは、その成果について来年度ご説明できるかと思いまして、今年は平成21年度のみの状況を説明させていただいております。

○夏目委員
 いくつか質問したいのですが、第1点目は、極めて大事な1頁の患者満足度調査の結果の概要ということで、これを継続的に実施されていることは非常に良いことだと評価いたします。ただ、着実に改善、上回る満足度が得られているということなのですが、この数字を見ればほとんどの人はこれは横這いと。4.508が4.516、4.577が4.588と、ほとんどこれは横這いと評価するのが適切なのではないか。そういう意味では、4.5前後になるということは、4を超えてくると、これ以上上は全体として上げていくのはなかなか難しいのではないかと。そうすると、おそらく145病院の中で結構足を引っ張っているような、問題のある病院が個別にはあるのではないかと。今度はそろそろ個別対策、個別病院のテコ入れをするべき段階に来ているのではないかなという意見を持っています。
 そういう意味で、個別病院の結果が事前にいただいた資料にも説明資料にもないのですが、その辺はいかがなものなのか。個別病院全部をとっても、大体4.5とか4.いくつぐらいで、ほとんどこれと同じなのか、それともデコボコが相当あるのかという点が第1点目です。
 第2点目は、次の「患者の価値観の尊重」で、待ち時間対策というのは、おそらく患者の方々にしてみるといちばん不満が多いことにつながる事柄ではないかなと思います。これもほとんど横這いだと思うのですが、実際3.5前後ということで、ほかの項目に比べて低いということになっているのです。これはなかなか対策が難しいのだろうと思うのですが、5頁に書いてある患者への声かけや状況説明。やはり私たちも、患者となると何がどうなっているかわからない。いつごろになるのか、どうしてこんなに待たされるのか、よくわからないということが非常に不満の原因になるのではないかなと。そういう意味では、この状況説明というのは、ちょっとしたことでも非常に患者のほうがありがたいのだろうと思うのです。ここに対策では書いてあるのですが、どの程度この状況説明などのことをやっていただいているのか、145病院のうち何割ぐらいはやっていただいているのか、もっと拡大したほうがいいのではないかとは思うのですが、その辺について何かご見解があればというのが2点目です。
 あまり私だけ質問するのもあれですから、最後にいたしますが、3点目は救急患者、救急の問題です。昨年の評価委員会でも話題になって、少し減少傾向ということで、「数値目標である以上は、やはり減少傾向というのは極めて問題ですね」というお話をした覚えがあります。31頁ですが、救急については今度はだいぶ増加に移りました。特に小児救急患者がだいぶ増えたということで、「いままで減少傾向だった、それは中身が変わってきているのです。ちょっとしたものではなくて、重症な問題の多いのを受け入れたので、質が良くなっているのです」という説明だったのですが、今回増加したというのは、またコンビニ救急ではありませんが、何でもかんでも入れてしまえということなのか、その辺はどういうことなのか。私はきちんとした努力をされた成果が出てきたのかなと関心を持った以上、関心を持って、みんなで取り組んだ結果がこうなっているのではないかなと思いますが、何かその辺の理由とか対策というものがあったら、教えていただければと思います。とりあえず3つぐらいにします。

○猿田部会長
 いま3つの問題を提示していただきました。いちばん最初に個別病院に関しての病院ごとのことをお話していただけますか。

○国立病院機構医療部長
 まず、救急のほうからお答えしてよろしいでしょうか。救急患者の数なのですが、確かに平成19年度、平成20年度は減少傾向にあったのですが、消防庁の統計などをみますと平成21年度は全国的に救急搬送が増えたという傾向があります。その背景としては、新型インフルエンザの患者さんが全国的に増えているという状況です。救急車による受入れは、全国的な増加率よりも、国立病院機構のほうが上回る増加率となっていまして、特に小児の発熱の患者さんなどが多かったということもあり、新型インフルエンザの影響と分析をしております。
 患者満足度調査に関してですが、満点が5点ですので、ご指摘のように、劇的にポイントが上がるのは難しい状況にあります。ただ、各病院ともにこのポイント数を機構の平均と比べて見ながら、さまざまな取組みをしており、その取組みが小さくても平均値の上昇に表れてますので、まだ各病院の取組みを続けていく時期にあるかと思っております。
 5頁ですが、特に待ち時間対策の取組みで、ご指摘の看護師等による積極的な患者への声かけや状況説明がどのぐらいの病院でできているかというところの数字は、申し訳ございません、今日は持ちあわせておりません。ただ、この積極的な声かけや状況説明はこれまでも実施しており、評価シートに記載したポケベルやPHSの貸出しによる待ち時間中の行動範囲の制限を緩和など4点は昨年も説明させていただいたところです。さらに、平成21年度、新たに病院が工夫をしている内容として私どもが把握しましたのが、例えばインターネットコーナーの設置、音楽を流しているとか、あるいは待っている間に生活習慣病の予防や患者啓発のDVDを放映するということです。また、環境面でアメニティ空間としても、生け花とか、ギャラリーとか、心を和ませていただくような工夫を、平成21年度特に進めた病院があったと把握しているところです。以上です。

○猿田部会長
 いちばん最初の所はどうですか。個別評価に関することは。

○夏目委員
 デコボコはないのですか。相当悪い、どの項目も非常に低い。これは平均すると4とか4.5ですね。3とかあるのではないのですか。

○国立病院機構医療部長
 どの項目も非常に低いというのはあまりない状況です。

○夏目委員
 なければいいのですが、個別対策、個別病院対策にそろそろ入ったほうがいいのではないかなという感じがしますけれどもね。あとは、私なども最近、うちの家族の者が救急車に乗ったのですが、断られるとやはり不安になるのですね。病院のほうでなかなか受け入れられないとかいう話を、消防署の人とやっているのですね。患者家族というのは非常に不安ですから、その辺は是非、患者の立場に立った病院運営をやっていただれけるとありがたいと思うのです。

○猿田部会長
 ここまでやってきて、どうしてもまだ22、23ですか、赤字病院がありますが、これはどうかなるのですか。先ほど見ていて、それが1つの個別的なことになると思うのです。

○国立病院機構理事長
 経営的にですか。

○国立病院機構副理事長
 法人発足時69病院が赤字だったのですが、32病院まで来たのですね。実際問題としては、まだもう少し減らせる余地はあると思っていますが、それでも必ずどうしてもしょうがない赤字の病院は残るだろうと思っています。特に結核医療とか、患者さんがどんどん減っている所とか、そこを主力に置いていた病院とか、いくつかの病院はやはりどうしても構造的にしょうがない。あと、地方の都市の急性期病院ではあるのだけれども、医師の引揚げにどんどんあって、経営的に非常に困っているという病院も、これはいろいろな再生計画などをやっているのです。良くはなると思いますが、完全に赤字から脱却できる病院ばかりとは限らないというのが、いまの状況です。

○猿田部会長
 夏目委員、よろしいですか。そういうことです。

○国立病院機構理事長
 先ほどデコボコというお話がありましたが、これは全部情報公開しておりまして、自分の病院がどこに位置するかということが全部わかります。当初は結構デコボコがあったのですが、いまは皆さん、満足度調査とか、臨床評価の指標の点数を、病院長をはじめ職員の方々がみんなよく見ていて努力しているので、大きなデコボコはもうほとんどなくなっている状態なのです。しかし、今日、辻本委員がご欠席ですが、患者さんの声からどういうものが挙がってくるかということを、このアンケート調査以外に個別的なことに対してどう対応するか、そういう課題があると思います。
 待ち時間のほうは極めて難しくて、これはともかく病院の生産性を向上して、やはり医師の診察が集中できるようなシステムを作らない限り、永遠に解決できない問題です。生産性向上のための例えばスキルミックスとか、そういう今まで医師が全部抱え込んでいた事務、業務をほかの職種にやっていただいて、医師は診察に集中できる、コンピューターもほかの人が代わってインプットできるようなシステムを作らない限り、なかなか解決できないので、そういう方向で我々はリーダーシップを発揮して、国立病院機構から生産性向上の働きかけをしたいと思っていますので、よろしくお願いします。

○猿田部会長
 いま先生がおっしゃったように、特に待ち時間の問題は国立病院機構だけでなくて、ほかの所でも電子カルテになって、それでますます時間的に取られて、かなり大幅にずれてしまう。ですから、予約を取っていながら、どこの病院もそこがものすごいのです。その辺りの所を根本的にもう少し考えないと、いま先生がおっしゃったとおりのことではないかと思うのです。ほかにありますか。
 私のほうから1つ伺いたいのは、11頁です。治験の臨床研究は非常に進んでいるのですが、ここのところで倫理委員会、治験審査委員会等の研修会の受講人数が減っていますね。これはもうみんな終わってしまったからなのですか。そうではなくてですか。かなり減っているのは、どういうことなのですか。

○国立病院機構医療部長
 これは、この研修会を平成20年度に初めて導入しましたので、そのときは初めてということで、特に受講希望者がたくさんありました。その方々はやはり施設に帰られましたら伝達講習などもやりますので、中身についてある程度わかってきたというところもあって、平成21年度は少し減ってきているという状況です。

○猿田部会長
 ありがとうございました。ほかにいかがですか。

○山田委員
 全体的に見て大変素晴らしい業績で、感心して拝見いたしました。1つだけ教えていただきたいのですが、クリティカルパスがどんどん増えているということは大変良い。また、利用率も上がっているということは大変良いと思うのです。20頁で、医療の標準化に向けた取組み、医療の質を上げるということの中で、このクリティカルパスをかなり整理していくということも大事だろうと思うのですね。同じ病院の中で、1つの疾患に対して2つも3つも同じようなクリティカルパスがあって、平均在院日数が違っていたりとか、いろいろなものが混在している可能性があります。その辺のことについては、標準化ということで努力をされていらっしゃるのでしょうか。

○国立病院機構医療部長
 クリティカルパスの標準化ということで、実施されているクリティカルパスを集めて、それをアンケート調査などをして、やはり施設によるデコボコがあったということで、その検討を行って、代表例ですが、ベストプラクティスとなるモデルがどういうものかを検討して、提示しているという活動をやっております。

○山田委員
 そうですか。ちょっと細かいことなのですが、6頁の明細書の発行で、これは全病院で発行している病院数が増えているので、その上の一部分の発行している病院の数が減っているというように理解をしてよろしいのでしょうか。入院が70病院から65病院になっている。

○国立病院機構医療部長
 これは求めがあった場合の明細書発行ですので、求めがあった場合には発行しているということで、患者さんから求めがあったかどうか次第で増減する数値です。



○猿田部会長
 それでは、10分ぐらいいただいて評価をさせていただきたいと思います。どうしてもの場合はまたお持ち帰りいただいて書いていただくと。
 続きまして2グループの項目で、臨床研究事業、教育研究事業、総合的事項についての評価ということで、ここは法人のほうから約15分で説明していただいて、それから質疑応答を合わせて15分ということで、約30分で進めさせていただきます。説明をお願いできますでしょうか。

○国立病院機構医療部長
 2グループ、40頁から74頁までの業務実績について、順次説明させていただきます。40頁の2の臨床研究事業です。引き続き、国立病院機構の全国的なネットワークと豊富な症例数を活かして、EBM推進の大規模臨床研究を推進しました。平成16年度、平成17年度に開始した課題については、得られた成果を国内外の学会誌等で発表し、平成18年度に開始した課題については患者登録が終了。平成19年度、平成20年度の課題については、患者登録が進捗しています。平成21年度は、新たに3つの課題を本部が直接支援し、採択に至りました。
 42頁です。新型インフルエンザワクチンについて、極めて短期間に5種類の臨床試験、臨床研究を実施し、結果をまとめました。特に1つ目の○の免疫原性に関する臨床試験では、当初、新しく開発された新型インフルエンザワクチンのヒトでの有効性が確認されていなかったため、厚生労働省の要請を受けて200人に接種を行い、1回の接種で効果的な免疫反応が得られることを明らかにしました。このことが、1人につき2回接種ではなく1回接種にするという国の方針決定に、大きく貢献しました。
 また、2つ目の○ですが、安全性の研究は、広く多数の国民を対象としたワクチン接種が開始されるに当たり、ワクチンの副作用を詳細に把握することが不可欠であったことから、国立病院機構において2万人以上に3日間で接種を終了し、有害事象が発生すれば直ちに報告するとともに、詳細な調査の結果を1カ月でまとめました。
 3つ目の小児を対象とした臨床試験は、小児に適したワクチンの量について、科学的な根拠を示し、従来薬事承認を得ていた用量の変更申請につながっています。以上は、国立病院機構が以前よりワクチンの大規模臨床研究について、ネットワークを活用した実績を上げていたからこそ、短期間に精度の高いデータを収集・分析できたものと自負しているところです。
 4.データセンターの活動ですが、引き続き多施設共同研究を推進するため、本部内に設置したデータセンターにおいて、症例登録やデータの精度を担保するための支援を行っています。
 44頁です。ネットワークを活かした研究体制については、研究分野ごとに各病院の実績を点数化し、高い実績を有する病院を主たるメンバーとする研究ネットワークグループを平成21年度に構築しました。国立病院機構全体の研究活動の実績の点数、ポイントと書いてあります。研究活動実績は臨床研究の活動度を表しますが、前年度より全体としてさらに増加しており、英文原著論文数やインパクトファクターの高さにつながっています。指定研究事業については、先に述べた新型インフルエンザワクチンなど、政策的な課題に取り組んだところです。
 45頁です。総合研究センターを本年の4月に設置しておりますが、この設置に先立ち、平成21年度は診療情報を用いた調査研究の方向性について、検討を行いました。これは後ほど4.総合的事項で詳しく説明いたしますが、調査結果を臨床現場に還元することで、医療の質の向上につながるような診療情報の内容とその根拠を臨床研究の各ネットワークグループにおいて議論し、提案をいたしました。
 46頁、治験の推進です。平成20年度に本部に設置した中央治験審査委員会を毎月開催し、多施設共同治験の参加施設が統一的・整合的な治験を実施するとともに、治験期間の短縮が可能となる体制を推進しています。平成21年度からは中央治験審査委員会の開催の都度、会議の記録をホームページに掲載するなど、外部への情報発信も進めたところです。常勤の治験コーディネーター(CRC)の配置病院と配置数は、さらに増加しました。
 また、質の高い治験を推進するための研修や病院への指導を実施しており、これらの結果、47頁の5の治験実績ですが、平成21年度の治験実績は、症例数が平成20年度比5.7%増となり、中期計画5年間の数値目標を上回る結果となりました。また、我が国の新薬開発等への貢献に関しては、平成21年度に新薬として承認または適応追加の承認がされた医薬品108品目のうち62品目、約6割について国立病院機構の病院が承認申請の前提となる治験を実施しておりました。
 49頁です。高度・先進医療技術の臨床導入の推進、そして50頁の職務発明の権利化の推進についても、積極的に取り組んだところです。特許出願を行った静岡てんかん・神経医療センターの抗体測定方法・診断マーカーに関しては、文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門)の受賞となりました。
 51頁です。研究倫理の確立については、各病院の臨床研究委員会および治験審査委員会、本部の臨床研究中央倫理審査委員会、中央治験審査委員会がそれぞれ活発に活動し、平成21年度は外部への情報発信に努めたことは、既に説明したとおりです。
 53頁、自己評定です。新型インフルエンザワクチンの臨床試験で、国の政策判断にタイムリーに貢献しました。臨床研究は研究分野全体で活動度が高まっているところであり、さらに研究ネットワークについては、実績を基に成果を上げやすい研究組織を形成しました。質の高い治験推進体制を整備し、治験症例数は目標を上回るとともに、承認された新薬等の約6割が国立病院機構で治験を実施していました。また、総合研究センター設置に向け、情報を発信し、臨床に還元すべき診療情報や調査研究の内容を、各ネットワークグループを活かして検討しました。以上の取組みなどを踏まえ、評定Sを計上をさせていただいています。
 56頁、教育研修事業です。質の高い医師の育成について、平成21年度は初期臨床研修医を714名受け入れるとともに、機構独自の後期臨床研修制度である専修医制度において、新たに23コース、32プログラムを設定し充実を図りました。精神科の領域では、テレビ会議システムを活用した講義を毎週2回取り入れるなどの多施設共同研修や、セーフティーネット分野では、人材育成のための連携プログラムを着実に進めています。
 61頁の医師のキャリアパス制度の構築です。平成21年度は74名の専修医研修修了者を認定するとともに、専修医修了者のアンケート調査を研修内容やキャリアパスの検討に活用しています。平成21年度から、新たに本部に「人材育成キャリア支援室」を設置し、研修医・専修医向けの情報誌を創刊することにより、医師のキャリア形成を支援する情報発信を積極的に行ったほか、若手医師を対象とした全人的医療の研修の企画・立案を行ったところです。
 戻りまして、58頁、質の高い看護師等の育成です。平成21年度、新たに新卒の看護師が自分の所属の院内および機構のほかの病院、院外をローテーションする卒後研修をモデル的に導入することとし、平成21年度はその計画の作成と体制整備を行い、本年4月からの実施に至りました。それが卒後研修制度のモデル的導入です。
 2.新構想看護学部・大学院開設に向けた取組みでは、高度な看護能力を持ち、スキルミックスによりチーム医療を提供していくことのできる看護師を養成するため、東京医療保健大学との連携により、機構の医療現場の活用で臨床実習を充実させた4年間の看護学部と、大学院における高度看護実践課程を、本年4月に開設するに至りました。平成21年度は、カリキュラムの構築や実習の企画等に取り組みましたが、特に大学院の高度看護実践課程は、全国に先がけてのクリティカル領域の特定看護師養成に取り組んでおり、先般、厚生労働省の特定看護師(仮称)養成調査施行事業の対象として指定を受けたところです。
 59頁です。附属看護学校については、第三者によるカリキュラム評価を参考にカリキュラムの充実を図っており、60頁にありますように、看護師の国家試験合格率は全国平均を上回る高い実績を上げました。
 62頁です。看護師のキャリアパス制度の充実については、専任の教育担当看護師長を配置している病院数が、前年度より23病院増えて68病院となったほか、専門看護師、認定看護師の配置病院数も増加し、配置数は62名増の320名となりました。
 63頁では看護師を対象としたさまざまな研修を紹介しています。
 64頁、コメディカルをはじめとする、医療関係職種を対象とした研修では、平成21年度から新たにチーム医療推進のための研修を開始し、職種ごとではなく、職種横断的に専門知識や技術の習得を進めたところです。栄養サポートチーム研修は61名、がん化学療法研修は138名、輸血研修は205名が参加し、チーム医療の要となる人材育成を行いました。
 65頁です。地域医療に貢献する研修事業の実施では、地域の医療従事者を対象とした研究会や一般向け講習会等を地域のニーズを踏まえて活発に開催した結果、前年度比6.3%の増加となりました。
 66頁、自己評定です。東京医療保健大学と連携し、国立病院機構キャンパスに高度な看護実践能力を持つ看護師を育成する、新しい看護学部、大学院を開設するに至りました。特に大学院では、全国的にも先がけとなる特定看護師の養成事業に取り組んでいるところです。また、複数の専門職種によるチーム医療の研修を平成21年度、新たに開始するとともに、全人的医療を実施する医師の育成や医師のキャリア形成を支援するための専任の室を新たに設置し、研修の充実と研修医向けの情報発信等を行いました。地域の医療従事者を対象とした研究会等の開催件数も、大幅に増加しました。以上の取組みなどを踏まえ、評定Sを計上させていただいています。
 69頁、4.総合的事項です。本部においては個別病院ごとの政策医療にかかる機能、地域医療事情、経営状況等の把握に努めているところですが、平成21年度は新たに政策医療ごとの収支状況を分析するソフトウェアの開発を行いました。
 70頁です。エイズについての取組みでは、エイズブロック拠点病院に指定されている国立病院機構の病院が、全科対応による診療と臨床研究、そしてHIVにかかわる医療従事者の育成を実施しています。特に各都道府県で選定されているエイズ中核病院や拠点病院の医療従事者を対象とした研修や会議を、ブロック拠点病院が積極的に実施し、エイズ医療の普及・向上や病院間の連携推進を図ったところです。また、71頁ですが、最新の専門知識や治療技術の習得に当たり、国立国際医療センターのエイズ治療研究開発センターとも連携を行ったところです。
 72頁、調査研究機能の強化です。国立病院機構のネットワークを活かし、調査研究、情報発信機能を強化させることを目指して、本年4月、本部に「総合研究センター」を設置しました。平成21年度はその準備・検討を行い、業務内容や臨床研究部門と治験部門と診療情報分析部門の3部から構成される組織体制を定めました。特に新たな機能として設置することとなった総合研究センター診療情報分析部については、国立病院機構全病院の診療情報の収集・分析により、医療の質の評価と均てん化につながるエビデンスを集め、国立病院機構の病院の診療レベルの向上のみならず、我が国の医療政策に貢献することを目指しています。平成21年度はそのために必要なDPC調査データやレセプトデータなど、診療情報の収集システムのあり方、患者単位の匿名化した情報データベースのあり方、さらには国立病院機構の新しい臨床評価指標について、この情報システムを活用することなどの方針を定めました。本年度に稼働するデータベースシステムを用い、新しい臨床評価指標の妥当性の検証を行うとともに、医療の質に関する診療プロセス等を評価する研究を実施し、情報発信を行うことで、政策形成に必要なエビデンスを提供できるものと考えています。
 73頁、自己評定です。平成21年度は新たに政策医療コスト分析を行うソフトウェアを開発しました。エイズについては、ブロック拠点病院を中心に、我が国のエイズ医療の充実に努めました。国立病院機構が新規の重要テーマとして取り組んだ総合研究センターの設置については、平成21年度中に業務内容、実施体制とシステム構築方針を定め、本年4月に開設するに至りました。以上の取組みなどを踏まえ、評定Aを計上させていただいています。2グループの説明は以上です。

○猿田部会長
 時間を残していただきましたので、委員の方からご質問はありますでしょうか。

○渡辺部会長代理
 69頁の個別病院ごとの総合的な検証、改善で、いまおっしゃったように、これは今年4月、結論が出てくるのはいつなのですか。結論というのか、個別病院の評価ですね。評価というか、検証、改善。もうちょっとこの辺を詳しく教えてもらえませんか。

○国立病院機構企画経営部長
 企画経営部長です。個別病院ごとの総合的な検証、改善については、ここに書いてありますように、政策医療とか、地域医療事情、経営状況について、総合的に踏まえて検討するというようになっております。いま再生プランで平成22年の最終年度になって、それぞれ経営改善に努めるとか、地域での政策医療、自分の果たすべき医療はどうであるとか、そういうことを最終的に最後の年度で取り組んでいるところです。基本的には、そうした平成22年度、今年度の取組み状況も踏まえて、今年度の経営状況も反映させた形での判断、総合的な検証が必要ではないかと思っております。それで、平成23年度に入って、決算状況なども見て、医療機能がどうであるか、経営状況がどうであるかということを検証する必要があると思っております。

○渡辺部会長代理
 これはまだ途中でしょう。

○国立病院機構企画経営部長
 そうです。

○渡辺部会長代理
 総合的というのは、政策でやっているか、これをやっているかみたいなことを個別に、144のすべてについて。

○国立病院機構企画経営部長
 144すべての病院の位置づけなり、政策医療の果たしている状況などを整理する必要があると思っております。

○渡辺部会長代理
 それで評価して、どうするのですか。足りないところは改善命令か何か。

○国立病院機構企画経営部長
 命令というより、我々として改善に取り組んでいくということになります。

○渡辺部会長代理
 これは、そういうのを初めてやるということですか。

○国立病院機構企画経営部長
 はい、独法になってからですね。

○田極委員
 44頁ですが、1の「我が国の医療に貢献する国立病院機構における研究ネットワークの構築」の所で、評価指標といいますか、具体的な数値として、活動実績をポイント化している所があるのです。このポイントにした理由などというのはありますか。単に件数を数えていくのがわかりにくいとか、そういうことでしょうか。このポイントをわざわざ使っていらっしゃる理由を教えていただければと思います。

○国立病院機構医療部長
 これは平成17年度から、客観的な指標で比較可能にして、成果が点数で見えるようにということでやっているもので、点数の計算方法については、既に資料集に記載しているとおりです。

○田極委員
 わかりました。これは、ポイント数が増えれば増えるほど、熱心に取り組んでいるという見方をすれば。

○国立病院機構医療部長
 はい。例えば論文発表の数とか、あるいは治験の症例数とか、あるいは外部の研究資金を獲得したというような項目が、それぞれ実績ポイントの評価項目となって、客観的な数値として現れます。(別冊)平成21年度業務実績に係る評価シート説明資料の241頁ですので、ご参照いただければと思います。

○田極委員
 はい、わかりました。ちなみに、これは個人の成果にも反映しているのですか。業績評価とか、そういったことにも。

○国立病院機構総合研究センター臨床研究統括部長
 個人業績の積上げではありますが、病院としての評価をさせていただいています。

○田極委員
 わかりました。

○夏目委員
 いまのに絡むのですが、このポイント制というのは、要するに自分たちの時系列評価をしようということで、ポイント制にしたということですか。ほかと比較する。世間相場というのがあるのかどうかあれなのですが、他の機関との比較という意味はあまりなくて、自分たちが過去に対してどれだけ前進したかと。そのための。

○国立病院機構医療部長
 自分たちの時系列の評価もありますが、先ほど平成21年度業務実績で紹介しましたように、研究分野ごとにポイントが高い病院がどこかというところが分かりますので、実績が高い病院を中心とした研究ネットワークグループの構築ということに活用しております。別冊資料集の243頁ですが、こちらにそれぞれの病院がどういう研究分野でどれだけのポイント数を取ったか記載してあります。これで赤い色が塗ってある所が、最もその領域で、例えば循環器なら循環器の研究で高いポイントを取った所ですので、そこがリーダーとなって、他のに比較的ポイント数が高い、活動度が高いと考えられる病院と組んで研究するということで、効果的な研究を進めていく体制を平成21年度に作ったというものです。

○夏目委員
 ちょっと別の点でよろしいですか。中期目標の数値にもなっている、いわゆる治験実施症例数なのですが、47頁に5.7%増ということになっています。中期目標が5年間で5%以上という目標に対して、1年間でそれ以上になっているということは、そもそも中期目標の計画値が低かったのか、甘かったのか、そこはどう評価したらいいのかということと、括弧の中に「ただし、何々を除く」というのがあるのですが、これはどういう意味なのか、その辺をちょっと解説していただけますか。

○国立病院機構医療部長
 こちらの「医師主導治験を除く」というのは、医師主導で行った新型インフルエンザのワクチンの臨床試験を指しており、治験実施症例数4,494例というのは、企業から依頼された治験の数です。5.7%増ということで、平成21年度は高い実績となりましたが、年による変動といいますか、どのぐらいの新薬の治験が開始されるかという、そのタイミングにも影響されます。必ずしも目標設定が低かったということではなく、平成21年度は循環器系の新しい薬などの治験が多かったという実情がありますが、そのような依頼される企業の新薬開発のスケジュールも影響している。その中で、年ごとの変動はあり得ると思いますが、機構としては引き続き積極的に治験を推進していきたいと考えております。

○猿田部会長
 いまのところで、医師主導型の治験例で574と、これはやはり増加しているのでしょうか。

○国立病院機構総合研究センター臨床研究統括部長
 一昨年度はほぼやっておりませんでしたので、そういう意味では昨年、大変多くやりましたということです。

○猿田部会長
 これからは、やはりもっと医師主導型が増えていくと思うのですが、大切なことです。ありがとうございました。

○山田委員
 58頁の新しい大学、大学院のことでちょっと教えていただきたいのですが、今年度は開設の準備をされたということで、この4月から開校されたということです。主体は「青葉学園」という所ですか。そこの国立病院機構キャンパスという形でオープンされたということですが、今後このような形の大学をどんどんお作りになられる計画がおありでしょうか。といいますのは、いま看護専門学校としては、やはり定員割れだとか、質の低下とか、その辺が非常に大きな問題で、大学、看護大学があちこちにたくさんできておりますので、その辺をどのようにお考えになられているか、国立病院機構としてのお考えを教えていただければと思います。

○国立病院機構理事長
 私どもとしては看護師養成の実習に適した病院がたくさんあります。そこには看護学校といいますか、養成校を集約しております。私どもは将来としてはやはり学部、大学教育にしたいと思っておりますが、独法は大学を開設することが出来ないということで、ほかの学校法人とタイアップして、今後、検討していかなければいけない課題ではないかと思います。ただ、今のところは特定看護師養成を目的とした看護学部と大学院を作りましたので、今後どういう方向でするかというのは、また私ども全体の議論で方向性を定めたいと思っています。

○山田委員
 ありがとうございました。

○猿田部会長
 よろしいですか。5、6分いただいて記載をしてください。
 次は3グループ、項目の効率的業務運営体制についての評価に移りたいと思います。これに関しては、法人からの説明が10分、それから質疑応答を含めて約10分の合計20分ということです。ご説明をよろしくお願いいたします。

○国立病院機構企画経営部長
 第3グループについて説明申し上げます。75頁です。最初に、本部・ブロック機能の強化ということで挙げております。1つ目の本部機能の強化については、平成21年度は内部監査を担当する専任職員を配置した業務監査室を新設するということ。あるいは、HOSPnetの更新に伴い、これの運用管理などを行うIT推進室を設置する。施設整備についても、企画部門と設計部門を分けて整理して、それぞれ室を設置して、各全国規模で行うべき病院支援の業務の充実を図ることをしております。また、本年度からですが、平成22年4月に研究課の組織を見直して、臨床研究の総括、治験の推進、診療情報の分析を行う総合研究センターを設置したということで、平成21年度はこれの準備作業を行ったところです。
 2つ目は、ブロック事務所機能の強化です。これについても、ブロック事務所において病院職員の募集・採用・研修、あるいはブロック内での医師・看護師の派遣、あるいは全国規模での調達が困難な試薬や医療材料の共同購入など、病院の支援業務をブロック単位で行うべきものを行ったということです。
 76頁です。個別病院ごとの経営改善計画(再生プラン)の実施及び支援については、平成21年度は2年度目となり、それぞれの病院で経営改善計画が進められております。また、本部ブロックにおいても、初年度と引き続き経営手腕を発揮している院長および副院長のご協力をいただきまして、経常収支が著しく下回っている病院などに対する個別訪問を実施する。あるいは、運営費を短期借入金で賄っているなどの13病院を本部に招集して、理事長ほか、本部役員と病院長、事務長、事務部長との意見交換会ということで、計画の進捗管理を行ったところです。この結果、経常収支が平成21年度計画を達成した病院が37病院、平成21年度計画を下回った病院が21病院、うち前年度実績を上回った病院が11病院という結果となっております。
 77頁です。効率的な管理組織体制ということで、1.は6ブロックによる効率的な管理業務の継続ということです。これは継続をしておりますが、本部・ブロック事務所の職員数を平成20年度末の291名から288名に見直して、効率化を図っております。先ほどの組織の改正と併せて、職員数の見直しをしたということです。
 2.営繕業務運営の見直しについては、先ほどの企画部門、設計部門の話と合わせて、大規模建替え病院の2病院について、営繕の専門職員4名を配置するということで、病院と本部との連絡調整を行っております。
 3.国家公務員の再就職者が就いているポストの見直しというのを、今年度挙げております。1つ目で、役員の公募については、平成21年度末で任期満了となり、改選期を迎えた国家公務員再就職者の3つの役員ポストについて、公募により後任者の選考を行っております。嘱託ポストや非人件費ポストは設置しておりません。
 78頁です。内部統制の充実について、本部組織の見直しについては業務監査室の設置とともに、契約事務の透明性、公正性、競争性という点で、調達契約係を平成21年度に設置しております。内部監査については、引き続き監査をしておりますが、実地監査としては244病院中38病院に対して実施して、ここに掲げたような事項について指摘をしております。
 79頁は、コンプライアンスの徹底です。そうした業務監査室の設置と併せ、法令遵守状況に関する自主点検チェックシート、マニュアルを作成して平成22年3月に文書によって各病院の職場で自主点検に取り組むよう周知徹底を進めたところです。
 80頁は、弾力的な組織の構築です。院内組織の効率化、弾力的な構築ということです。事務部門については、病床規模に応じた事務部門の見直しを検討し、平成22年度中に事務部長制から事務長制に3病院を移行しております。また臨床研究部門についても、研究実績による評価を基に組織の見直しに着手しました。
 組織運営の方針については、副院長複数制の導入ということで、平成20年度には副院長複数制が5病院ありましたが、平成21年度は新たに北海道医療センターと呉医療センターの2病院で副院長複数制の導入。機能に応じて特命事項を担う副院長は、平成20年度の5病院に加えて、平成21年度は新たに浜田医療センター、九州医療センターに設置いたしました。
 81頁は、地域連携部門の体制強化です。平成20年度までに117病院で専任の職員303名を配置しておりましたが、平成21年度は新たに12病院で専任の職員を配置して129病院、専任職員361名の配置ということで、ここに掲げたような紹介率の状況になっております。医療安全部門の強化については、平成21年度において新たに3病院での専任職員ということで、現在143病院で専任職員を配置しております。
 看護部門の体制強化についても、病棟部門に必要な職員数はすべて常勤職員で配置、外来については受付時間や外来診療時間帯に併せて非常勤職員を配置するなどを行い、効率的・効果的な看護師配置を進めております。またキャリアパス制度充実のために、専任の教育担当室長、認定看護師、専門看護師を配置し、体制整備を進めております。
 82頁は、事務部門の改革です。平成21年度は医事専門職の複数配置ということで、平成20年度の5病院から平成21年度は24病院に増やしております。またDPC対象病院等への診療情報管理士の配置、平成20年度の65名から平成21年度は89名など、重点的な配置を進めております。大半は再配置によって実現するということで、事務部門としては平成20年度の2,574名から平成21年度の2,575名と必要最小限の増で抑えています。
 83頁は、教育研修部、教育研修室の設置です。事務職も含んだ組織体制の構築・人材育成体制を強化する足掛かりとして、平成21年度は新たに教育研修部2病院、教育研修室1病院を設置し、累計で教育研修部24病院、教育研修室10病院となっております。
 84頁で、職員配置については業務量の変化に対応した柔軟な配置ということで、先ほどの病棟部門、外来部門の看護師の配置と併せ、育児短時間勤務については平成19年8月に導入しましたが、平成21年度の短時間勤務については189名が取得している状況です。
 2.技能職常勤職員の離職後の不補充ですが、平成21年度は142名の削減計画について、実績としては198名の純減が行われております。そのほか、検査部門のブランチラボの実施や、給食業務の全面委託の実施ということでアウトソーシングを必要に応じて進めています。
 85頁は、職員の業績評価等の適切な実施です。全職員への業績評価の実施で、(2)平成20年度から一般職員4万3,000人に実施している業績評価について、平成21年度も継続して6月及び12月の賞与に反映しております。また、すべての常勤職員へ業績評価制度が整ったことに伴い、平成22年1月昇給において、業績評価結果を反映させています。
 (4)評価者としての資質向上のための施策です。評価者としての評価基準の質の向上のために、外部業者による研修を、平成21年度においても継続して実施し、新たに評価者となった職員500人が受講するということで、評価者の資質向上に努めております。
 86頁は、監事監査、外部監査等の充実です。この中で、評価委員会による評価については、各病院に周知徹底をしています。2つ目の会計監査人による病院監査についても、現地監査を本部及びブロック事務所並びに全病院を対象に平成21年度も実施しております。併せて、ITの利用に関する統制状況の評価も会計監査人によって行われております。その他の会計制度に関する説明会、会計監査人からの指摘に対する対応ということで、平成21年度も例年と同じような取組みをしております。
 87頁は、監事機能との連携の強化です。監事機能と連携し、内部監査において抜打監査などを行っております。契約に関する監査に加え、抜打手法が最も有効と思われる現金等の取扱いに対する監査についても試行的に抜打監査を行っております。実施数としては、9病院に対して実施しております。
 88頁は、外部評価の活用です。日本医療機能評価機構の病院評価受審病院数ですが、平成21年度は5病院が受審し、3病院が認定されており、合計49病院です。またNPO法人卒後臨床研修評価機構においても、2病院が評価認定されております。
 89頁は、再編成業務等の実施です。北海道医療センターの設置ですが、平成22年3月1日に西札幌病院と札幌南病院が、西札幌病院の地で統合し、北海道医療センターとして開設しました。善通寺病院と香川小児病院については、平成26年度に統合予定ですが、平成21年度は香川県の地域医療再生計画で、救急医療体制の確保のために、香川小児病院と善通寺病院の統合新病院に対し、NICU等の増床が計画されたことを踏まえ、平成21年3月に基本構想を見直して、この県の再生計画に沿った基本構想として進めております。
 90頁は、自己評定です。本部・ブロック事務所の職員数・組織の見直しと合わせた職員数の見直しということで中期計画を達成しています。また地域医療連携室や医療安全管理室への専任職員の配置、また監査について全病院を対象とした監査の実施、日本医療機能評価機構などの評価の受審ということでA評価で自己評定をしております。よろしくお願いいたします。
 以上、第3グループについてのご説明を終わります。

○猿田部会長
 ただいまの説明に対してご質問がありましたらお願いいたします。私から1つ伺いたいのは、平成20年度から、日本医療機能評価機構の認定を受審し、平成21年度も49病院になったということですが、評価機構にこれをやっていただくことはかなり効果的なのでしょうか。

○国立病院機構医療部長
 評価の受審をする病院が増えていて、そのときには院内一丸となった準備をしていますので、それによってさまざまな改善が図られる良い機会になっていると思います。平成21年度については若干少な目ですけれども、新しいバージョンが昨年秋から導入されたことと、平成21年度は全面建替を行った病院など、受審の準備が間に合わなかった所があったためと考えられます。今後受審する病院が増えるのではないかと思っております。

○猿田部会長
 巷の評価を聞くと、この評価に対して高く考えている所とそうでない所とあるので伺った次第です。

○国立病院機構理事長
 おっしゃるとおりだと思うのですが、私どもは評価を受けることが非常に大きな刺激になりますので、そういう意味では活用させていただいております。

○猿田部会長
 実際評価結果がどれだけ活かされるかとか、それがなかなか難しいところなのです。

○和田委員
 私は、この評価機構というのがよくわからないのでお尋ねしようと思っていました。5病院が受審して、3病院が認定されたということは、2病院は認定されなかったというのは病院としてどういうことなのか。平成20年度は46病院で、平成21年度は49病院と。145病院で49病院で、49病院のうち受審したのだけれども、認定されなかった病院はどのぐらいあるのか。それらを、評価機構としてはどのように考えているのかを教えてください。

○国立病院機構医療部長
 平成21年度は5病院が受審して、3病院が認定で、2病院は結果として保留となるなど認定されなかった事実は謙虚に受け止めるものと思っております。3病院が認定されましたので、49病院になりました。目標として、中期計画期間中には73病院以上にするという数字を掲げておりますので、今後新たに認定を受ける病院、既に受審をして保留となっている所も含め、今後各病院が評価をいただけるように努力していくという状況です。

○夏目委員
 時間の関係もありますので、2つぐらい質問させていただきます。1つは、絶えず議論になる間接部門の在り方です。本部・ブロック機能ということで75頁からです。この間接部門の効率化というのは、おそらく絶えず議論になるのだろうと思います。ブロックについては、どうしても国時代からのいきさつで置いているのではないか。いまのようにIT化が進み、交通網も発達すれば、本部で相当の部分ができるし、採用とか人事運用という話になるのだろうと思うのですが、その辺は拠点病院・中核病院が中心になってやればいいのではないか。国時代に何かあったのだろうと思うのですが、それがあったからということではなく、そろそろこのブロックの在り方を自主的に見直されたらいいのではないかと思います。
 特に、広島に置かれているのは、中国・四国ということなのでしょうが、この辺は近畿一本でいいのではないか。四国には橋で高速道路も行っていますし、そろそろブロックの在り方について検討を始めたらいかがなものかというのが私の意見です。
 もう1つは質問です。85頁ですが、全職員に対して業績評価を実施したということですが、これはモチベーションを上げる。先ほど理事長がおっしゃられたように、病院というのは医療従事者の意欲というか、モチベーションに相当依存する部分があるのだろうと思うので、極めて大事な良い試みだと思うのです。そういう意味で、全職員の賞与と昇給に業績評価を反映するようにしたというのは大変よいことだと思うのですが、どの程度反映しているのか、あるいは昇給に対しての反映方法はどうなのか。
 よいことだと思うのですが、この異議が26件というのを多いと見るか少ないと見るかなのです。5万人規模の国立病院機構で26件しかないというのは、まだ最初だからあまりメリハリを付けたやり方をとらなかったのかもしれません。これからさらに強化するということなのかもしれませんが、どの程度のボリューム感がその評価結果としてあるのか、年収が1割減るのか、5%減るのか、2〜3%減るのか、それとも0.何パーセントしか減らないのか、その辺はいかがなものでしょうか。

○国立病院機構副理事長
 本部・ブロックの体制の話ですが、まずボリューム感を申し上げておきます。人数は288人、5万人の職員に対して0.6%に満たない程度です。費用でいうと、どれだけの本部・ブロック経費がかかっているかというと32億円です。8,000億円の事業費に対して0.4%程度です。
 その前提としてもう1つ申し上げておきたいのは、国立病院機構の事務職員というのは、他の事業体に比べて圧倒的に少ないのです。これは、国家公務員の総定員法というのがあり、医療職の人たちを守るために、行政職の人たちをどんどん切っていったという実績があります。山田先生の所の日赤とか済生会に比べると、例えば100床当たりの事務職員数はほかの事業体に比べて大体半分です。少ない中でどういうことが行われているかというと、特にブロック事務所の職員は病院の支援業務です。先ほどお話のありました、人の採用、共同購入、看護学校の入試事務というように、各病院でやっていくにはどうしても人の配置が少ないところを手当てしています。
 特に採用については、療養所などでは看護師確保ができないわけです。それをブロックごとに一括して採用している。大病院でやればいいというのは確かにそうかもしれませんけれども、6ブロックで144病院ですから1ブロック当たり20余の病院になります。それを1つの病院の事務職でこなすというのは多分できないというのは率直な事実だろうと思います。288人というのは、もともと360何人いたものをどんどん減らしてきて、なんとか効率化してきている現状なのです。
 逆に言うと、事務職全体が増えない限り、これは本部・ブロックをちょっといじっても、むしろ本部・ブロックの職員の仕事は随分増えてきています。監査とか契約とか。

○猿田部会長
 これは、人事の問題で考えていかなければいけないということだと思います。

○国立病院機構副理事長
 そのように思っていますので、減らせるものは減らしていきたいのですけれども、ただ役に立っていることは間違いないのです。本部・ブロック経費が32億円かかると言っていましたけれども、IT、医薬品、医療機器の共同購入をやることによってコストカットしているのが70数億円あります。だから、そういうことも総合的に評価しないとしようがないのではないかと思います。

○猿田部会長
 評価の問題ですね。

○国立病院機構副理事長
 はい。もう1つは業績評価です。業績評価についてはABCDとあり、標準的なものがBで、A、それからAAというのがあり、あとは下のほうにCとDと5段階の評価です。AAなら業績反映部分が2割増えるし、Aならば1割増えるというような形になっていますので、ボーナスに関してはかなり利きます。
 昇給については、一旦昇給するとよほどのことがない限り降給はないので、昇給の効果はほとんど未来永劫続くものですから、AなりAAの中で、ある一定の割合の人だけ昇給しますという形になっています。例えば、2期連続でこれこれの一定割合の人だけ昇給していきますというように、特に優秀な人だけ昇給します。

○猿田部会長
 いちばん問題なのは、誰が評価するか、どういう形で評価していくかは非常に重要なポイントだと思います。どこの病院においても、非常に問題になるところだと思います。

○国立病院機構副理事長
 異議を申し立てた26人が多いか少ないかということですが、私は少ないと思っています。全面的にやり始めたのは平成20年度ですから、まだこれからいろいろなことが出てくると思います。私どもも研修なり、ポケットブックなどいろいろなものを作って、あるいは評価者リーダーを定めて、その点はもっと強化していきたいと思っています。

○夏目委員
 これは、非常にいいことだと思いますので是非進めてください。

○田極委員
 確認なのですが、78頁の「内部統制の充実」のところで、業務監査室を平成21年4月に設置したというのがあります。これは室長1名、監査専門職3名、係長1名、係員1名という体制で、本部では計6名の専任職員で設置したということで理解してよろしいでしょうか。
 もう1点確認したいのは、契約監視委員会の指摘を受けて、主な指摘事項が78頁の下に3つ書いてありますが、これについては本部全体で周知徹底して見直しが行われているのかどうか。平成21年度の業績評価とはちょっと違うのですけれども、そこの点を確認させてください。

○国立病院機構業務監査室長
 業務監査室は、6名で専任化されています。ただ、144病院を実際に監査に回るためには、各ブロックの改善指導課と協力しながらやっています。改善指導課は、独立した内部監査ではなくて、監査と指導と改善指導を合わせてできる部署ですので、内部監査自体は私どもが先頭に立って改善指導課の協力を得てやっているのが実情です。
 それから、指摘事項は3点出ております。本部の中においては企画経営部の指導課が、特に契約関係については指導を行っておりますので、水平展開していく流れで今やっております。

○田極委員
 実地監査などになると、ブロックの職員にも同行していただく必要があるなど、本部とブロックの役割分担があるのではないかと思いますが。

○和田委員
 いま内部監査の話が出たので聞いてしまいたいのですが、この内部監査室と、内部監査と、監事監査と、外部監査の3つが存在するのだと思うのです。これの連携状況の記載が見当たらないのですが、この辺についてはどのような連携で相互に協力し合っているのでしょうか。

○国立病院機構業務監査室長
 平成21年4月に独立した監査部門ということで出来ましたので、着任してすぐに三様監査という3つの監査部門の連携をするべしということで取り組んだところです。具体的には監査の日程の調整は当然ながら、会計監査人の指摘事項を、私どもの内部監査のほうにも取り入れる。内部監査の指摘事項も、会計監査人のほうにも調整を行うとともに、監事は監査において、業務からすべてに対しての情報を監事のほうにも入れることで連携を図っております。

○猿田部会長
 それでは、5分ぐらいで評価シートの記入をお願いいたします。あと時間がないと思いますので、お持ち帰りいただいてもよろしいのですが、一応5分間だけよろしくお願いいたします。

○猿田部会長
 時間の関係もありますので、続いて4グループの項目9〜11業務運営の見直しや効率化による収支改善について、法人からの説明を20分、評定と質疑を20分、計40分となっております。よろしくお願いいたします。

○国立病院機構企画経営部長
 93頁からご説明させていただきます。業務運営の見直しや効率化による収支改善で、まず収支相償を目指した収支改善の推進については、職員の適正配置を行うことなどにより、診療報酬上の上位基準の取得を図ることと併せ、材料費、人件費及び委託費等にかかるコスト削減に努めたところです。個々の病院において収支相償を目指して改善に推進いたしました。
 この結果、医業収益は前年度より約217億円増加。費用のほうは、費用の縮減等に努めた結果、経常収支率としては104.9%となり、機構全体として収支相償を達成することができました。総収支率は104.4%となっており、総収支の黒字も維持しています。年度末賞与の実施についても、57病院について実施しております。
 94頁の4.QC活動に対する取組みということで、できることから始めようということでやっております。今年度は応募病院数は、これまで確実に増加してきていて、第3期においては初めて応募した病院が13病院ということで広がりを見せております。
 95頁の6.事業費における冗費の削減と取組みということで、平成22年1月に全病院について取組状況の調査をして、主な取組一覧を通知するということで取組みを促しています。また契約監視委員会での点検・見直しを挙げておりますが、監事と外部有識者で構成する契約監視委員会を平成21年12月に設置し、平成20年度に締結した契約の中から、競争性のない随意契約2,483件、一者応札一者応募となった契約1,987件を個々に点検・見直しをして、新たな随意契約等見直し計画を策定しました。
 96頁は、福利厚生費の見直し関係です。法定外福利費については、業務運営上必要不可欠なものに限定して支出を行っております。平成21年度はレクリエーション費用は支出しておりません。弔電・供花は、厚生労働省に準じた基準で実施。健康診断等については、労働安全衛生法に基づくもの、感染防止を目的としたワクチン接種。表彰制度も、厚生労働省の基準を踏まえて実施しているものと、先ほどのQC活動の奨励の表彰ということで実施しております。
 97頁の経営意識の向上、経営力の向上では、引き続き医事業務研修を平成21年度も実施しております。この中では、医事担当の職員に加え、経営企画担当職員にも対象者を広げて実施しました。平成22年度から診療報酬改定が行われましたので、平成21年度末に診療報酬改定の内容について、担当者に説明会を実施いたしました。
 98頁は、最初にご説明いたしました政策医療にかかるコスト分析ソフトウェアの開発を行いました。
 99頁の業務運営コストの節減では、材料費については共同入札を実施するということで、医薬品については平成21年度は途中で、平成21年10月以降の契約価格を変更して単価見直しを行い、さらなる医薬品費の抑制を図りました。医療用消耗品の共同入札についても、北海道東北ブロック事務所に加えて、関東信越ブロック事務所が実施いたしました。
 100頁は、適正な在庫管理、保有在庫日数の縮減ということで、医薬品・診療材料それぞれ縮減を進めております。
 5.後発医薬品の利用促進ということで、平成21年度は利用促進に向けての課題の把握のための取組状況について調査を実施しております。さらなる後発品の利用促進に向けて、採用頻度の高い後発医薬品のリストやサービスの高い病院の取組事例などの情報提供をして進めているところです。数量ベースでは、平成20年度は16.4%から平成21年度は20.7%へ向上しております。
 101頁は、人件費率等です。業務委託契約の検証では、全病院における業務委託契約の契約額等について調査を行い、比較検討が行えるよう各病院にフィードバックを行っております。
 2.人件費率と委託費率を合計した率の抑制については、人件費率と委託費率を合計した率として、公経済負担金の増に伴うものを除き、平成20年度と同じ水準に抑えることができたということで、平成20年度実績57.0%から平成21年度実績57.0%ということです。
 102頁は、総人件費の削減についてです。技能職の退職後不補充、あるいは非常勤職員への切り換え、アウトソーシング化と非効率となっている病棟の整理・集約ということで、収益に見合った職員配置を進めております。これで、人件費として61億円の削減。また他方で心神喪失者等医療観察法に基づく専門病棟の運営や、障害者自立支援法に基づく筋ジス病棟における療養介護事業など、国の制度の創設・改正に伴う人材確保が必要になっています。また救急医療、周産期医療への対応、政策医療の推進への対応ということで、人材の確保が必要となっているほかに、医療サービスの質の向上、医療安全の確保ということで、必要な人材を確保し、政策的に人件費の増額が168億円ということで、常勤職員の人件費は前年度と比較して107億円増という状況です。
 これについては、ここにあるようにこれまで平成17年度から同じように削減に向けた取組みと合わせて、国立病院機構としての役割を果たすための人件費増を行ってきています。人件費削減を図っていく一方で、医療現場をめぐる昨今の厳しい状況で、患者の目線に立った良質な医療提供を求められる役割を果たすためには、一定の人件費増は避けられないのではないかと考えております。
 6.職員の給与水準については、平成21年度のラスパイレス指数、医師109.7、看護師94.3、事務・技術職97.2となっていて、医師のみが国の給与水準より高くなっております。医師の給与については改善を進めておりますけれども、自治体病院や民間医療機関の給与水準とはまだ相当な開きがあると考えております。
 7.国と異なる手当です。これについても、(1)民間医療機関等の給与実態を踏まえ、救急医療、深夜勤務等に応ずる手当が国と異なる手当として挙がっております。基本的には民間医療機関との給与実態を踏まえた内容になります。
 (2)医師確保等を図るための手当として、これも国の制度に準じた内容で、それぞれ個々の手当を改善・創設しています。
 (3)独法に求められる能力実績主義を踏まえた手当及び俸給の調整額を行っておりますので、そういう点が国と異なる諸手当となっております。
 104頁は投資の効率化です。1.全面建替整備、病棟建替整備ということで、平成21年度は病棟建替が16病院ありました。平成21年度に着工した7病院については、平成20年度までに実施した設計仕様の標準化の取組みを引き続き行い、契約価格は平成20年度と同水準、即ち国時代の建設コストの5割減に抑制することができました。また病院設計標準(一般病院編)について策定し、具体的で主要な部屋の標準寸法などを盛り込んで病院の参考に供することとしております。建設コストの削減については、先ほどの単価の品目数を拡大するなどの取組みをしております。整備計画を充実することと、入札情報の早期の情報提供をするということで、新たな取組みを進めております。
 105頁は、大型医療機器の共同入札の実施です。平成21年度には、平成20年度の対象品目に加え、X線一般撮影装置を加えた7品目を対象機器として実施いたしました。医療機器の価格情報等についての共有も進めております。
 106頁は、適正な契約事務の実施です。契約情報を公表する、一者応札・一者応募にかかる改善方策を策定する、契約監視委員会での点検をしっかりと行うというようなことを進めております。
 107頁は、取組みを進めるということと、会計事務に係る標準的業務フローを徹底していくということで、契約・会計事務の適正化を進めるということです。
 108頁は市場化テストの実施です。事務消耗品等の物品調達業務について、内閣府で官民競争入札等監理委員会と連携し、事務消耗品等についての市場化テストを実施することになっています。平成21年10月に計画を作りました。
 109頁は、一般管理費の節減です。水道光熱費の費用節減、あるいは経費の縮減・見直しということで、平成20年度に比べて3億700万円減少した4億3,700万円になっております。
 110頁は、自己評定です。後発医薬品の採用率の向上、あるいは一般管理費の削減、建設・施設整備などについての標準化の推進、大型医療機器の共同入札の推進、QC活動の取組みについて、自己評定としてはA評定でお願いできればと考えております。
 以上です。

○国立病院機構財務部長
 118頁から、医療資源の有効活用について財務部からご説明申し上げます。医療資源の最初の柱として、医療機器の効率的な利用の促進を掲げております。中期計画では、特に共同利用数について10%以上の増加、平成21年度単年度では2%以上の増加を目指す計画目標になっております。
 共同利用を特に重視する背景として、日本では特にCTやMRIの高額医療機械が人口当たりの配置台数が多いということで、医療費の無駄遣いにつながっているということがあります。国立病院機構が保有する、こういう高額医療機器を地域の医療機関に積極的に活用していただきたいということで目標に掲げています。
 実績が118頁の真ん中の表です。CTとMRIの稼働総数というのが、それぞれ機構で持っている台数です。平成21年度はCTを181台、MRIは139台保有しています。それの総稼働件数が、それぞれ979,622と388,232ということで、対平成20年度差でいうと103.7と101.7、平均では103.1となっております。数値目標の対象となっている共同利用について、CTは115.7%で15.7%伸び、MRIは114.5ということで、合計では15.1%の伸びということで、地域の開業医・医療機関との連携が密になっている証しかと考えております。
 その下の表は1台当たりの稼働数です。先ほど言いましたように、CTなら181台、MRIなら139台、これを割り返した数で、それぞれ1台当たり稼働数は合計で101.4、共同利用数で113.1ということで、共同利用数の伸びのほうは大きくなっているところに着目していただけたらと思っております。
 119頁は、2つ目の柱で病床の効率的な利用の推進です。これまでも病棟の稼働状況に応じた整理・集約を行ってきていて、平成21年度は一般、結核、精神でそれぞれ掲げてありますように、一般は7病院298床、結核は2病院100床、精神は2病院100床です。右側に平成20年度のそれぞれ対応する数字を掲げております。平成20年度と比べると、平成21年度のほうが集約のスピードは減っています。
 その下に病床種類ごとの説明があります。一般病床については、平均在院日数の減が大きく利いていて、平成21年度は平均在院日数が0.9日落ちています。これにより、1日平均大体1,401人の入院患者さんが減っています。他方で新規の患者さんの増が1日当たり736人いて、差し引きでは1日当たり665人国立病院機構全体としては入院患者さんが減っています。そういうのを踏まえた一般病床の集約を行っております。
 次の結核病床については、さらに結核の入院患者さんの数が低下しているということで、これまでも集約はしてきました。平成21年度については、利用率を減らしているにもかかわらず57.4%ということで、平成20年度の58.7%と比べても利用率はまだ低下しています。経営からだけ考えれば、さらに結核の集約はできるわけですけれども、他方で自治体からは、結核病棟を維持してほしいという要請も受けている状況です。
 精神病床については、国の方針である10年間で7万床減らして地域へ移行していくということですので、これに則って慢性期は減らして、急性期に特化していくということで、平成21年度においては2個病棟100床を集約いたしました。
 120頁は、医療の質の向上を伴った収支の改善です。先に医療部から、質のよい医療の提供ということで指標があった医療連携室の専任化、紹介率、逆紹介率、救急、新入院患者、平均在院日数ということで、平成20年度と平成21年度の数字を比較しております。いずれもすべて改善傾向はプラスです。1つ△がありますのは、0.9日ということで平均在院日数で、これは減っているということですので、いずれの指標も改善されているということです。DPC対象病院については11病院増えて41病院、平成22年度は参考としてさらに増えて45病院になっています。医療安全管理室の専任化も3病院増えました。主な上位基準の取得状況は7対1、10対1等々が書いてあります。
 これによる収支の改善については、入院患者さんの減で年間大体90億円落ちています。他方でこういう質の向上を伴う上位基準の取得により212億円の収益増です。
 121頁は、保有資産の有効活用です。平成21年度に貸付を行いましたのは小倉医療センターの学校跡地を、3年制の学校法人に貸付を行いました。整理合理化計画で処分等をするとされた資産は国立病院機構にはありません。
 122頁は、教育研修事業です。附属看護学校から国立病院機構への就職率については、平成22年は71.4%ということで向上しています。合格率については、全国平均を平成20年、平成21年、平成22年と掲げておりますが、平成22年で見ますと全国平均が93.9%、国立病院機構が98.1%ということでクリアしています。特に平成21年との比較でいくと、国立病院機構は、上に合格率が上がっているのに対して、全国平均は落ちています。
 123頁は、IT化です。1つ目の財務会計、経営分析システムについては、平成21年度から全更新を行っております。3つ目の評価会については、すべての病院で評価会を開催していただき、ここで経営分析をやっていただくということで、職員の意識向上につながっています。
 124頁は、医事会計システムの標準化です。平成21年度末時点において、標準仕様による入札を実施し、稼働した病院は45病院です。その下は共同入札実施状況です。?@?Aが平成20年度分、?B?Cが平成21年度分、?D?Eが平成22年度分です。※にあるように、この6回合計のコスト削減額を積み上げると17.5億円削減できたという効果が上がっております。5.と6.については既にご説明しましたので割愛させていただきます。
 125頁は、最適化計画の検証・評価です。国立病院機構では、最適化計画に基づいてHOSPnetを更新し、新しいHOSPnetを平成21年4月から運用を開始しております。具体的な内容に書いてありますように、機能面のメリットとして、業務の合理化、利便性の維持・向上、安全性の向上という効果が図られております。他方でコスト面においても、経費削減ということで、最適化前は104億円かかっていたHOSPnet経費が、最適化後においては22億円の経費削減が見込まれたということで、機能向上とコスト削減の両方が図られました。
 126頁は、電子政府への協力です。国が進めている電子政府に対して、国立病院機構の取組状況です。1つはペイジー(Pay-easy)の利用を昨年度から継続して行っております。2つ目は、国税の電子申告(e-Tax)については、平成21年度も同様にやっております。オンライン請求実施状況は、平成22年4月1日時点において、すべての病院で導入対応済みとなっております。
 自己評定はSとさせていただきました。このパートについては、昨年度もSをいただいておりまして、特に昨年度の実績と比べて、さらに平成21年度によくなったのは共同利用数で、平成20年度は5.5%の伸びだったのですが、それで頭打ちかと思っていたところ、平成21年度は15.1%とさらに急増した状況です。附属看護学校の合格率、医事会計システムの標準化、平均在院日数の短縮化等により、医療資源の有効活用が図られたと考えております。
 以上です。

○国立病院機構企画経営部長
 129頁から、収入の確保です。未収金対策の徹底については、平成21年度は、未収金債権のうち破産更生債権を除いた医業未収金が前年度と比較して3億8,100万円減少し、医業未収金比率は0.08%と、第2期中期計画の数値目標よりも下げることができた実績が出ております。
 130頁の診療報酬請求事務の改善についても、研修・説明会等のほか、院内レセプト点検体制の確立ということで、チェックシートなどを作って呼びかけております。
 131頁の臨床研究事業についても、平成21年度は24億円の競争的研究費の獲得という実績を上げております。
 132頁で、以上について自己評定としてはA評定でお願いしたいと考えております。
 以上です。

○猿田部会長
 ただいま説明をしていただきましたので質疑に入ります。評定のほうも一緒にやっていただければと思います。ご質問がありましたらお願いいたします。

○渡辺部会長代理
 95頁の、いつも事業仕分けで指摘される随意契約です。95頁から96頁はちょっとわかりにくいのですが、95頁では「随意契約として真にやむを得ない」と書いてあって、次の頁にも「随意契約として真にやむを得ないもの」とか、「随意契約でなければならないもの」みたいな表現があります。もう少し詳しく、平成21年度はどうだったのかを説明してください。

○国立病院機構業務監査室長
 随意契約は、契約監視委員会で随意契約の見直しを行いました。契約監視委員会においては、平成20年度の2,483件をすべて見直しました。見直しの際に、契約監視委員会の中において、どうしても随意契約によらざるを得ないものの指針を機構から提示し、契約監視委員会で認めてもらって承認を得ました。それで右にありますとおり625件を競争入札に持っていって、引き続き随意契約によらざるを得ないものを1,858件契約監視委員会で分けました。
 1,858件の内訳が、その下の※にあるとおり、真にやむを得ないものとして血液、放射性医薬品、電気、水道、ガスとなります。

○渡辺部会長代理
 96頁に「なお」云々というのは何ですか。「残りの869件が随意契約として真にやむを得ないものとなった」というのは何ですか。

○国立病院機構企画経営部長
 先ほど説明が漏れてしまいまして恐縮でございます。95頁のほうは、平成20年度に実際にあったものについて、事後的にどうすべきだったかを見たものです。96頁は、12月25日から先に契約しようとするものを事前にチェックしたということです。事前にチェックするほうではどういうものを対象にしたかというと、前の回に随意契約だったもの、一者応札だったもの、これまでにやったことのない新規の契約というものについて事前にチェックしました。ですから、平成20年度の契約は、そのときにどうすればよかったか、この次にやるときにはこうすべきですということをチェックしました。96頁に書かれているのは、いまからやろうとしているこれについてはこういう契約をすべきではないですか、ということでのチェックをしました。

○渡辺部会長代理
 言いたいのは、仕分け人たちからは、とにかく随意契約を徹底的になくせと言われているのです。ところが、いま大鶴さんがおっしゃったように、95頁の1,858件は真にやむを得ないのだよと。この表現はちょっと問題なのだけれども、引き続きよらざるを得ないものが1,858件。その下に真にやむを得ないものになっていますが、これだってはっきり言って非常に言葉は悪いけれども、疑われてしまうわけです。「真にやむを得ない」だったら、堂々ととにかく絶対にこれはずれないのだと言うべきです。「よらざるを得ないもの」ではちょっと弱いのです。こういう表現が、あえて言えば仕分け人たちから、随意契約は徹底的になくせと言われてしまうのです。真にやむを得ないのだったら、堂々と絶対にできないのだと言うべきだということを言いたいのです。表現としてちょっと弱いということです。これでは疑われてしまいますよ。疑うと言ったら言葉が悪いけれども。

○国立病院機構企画経営部長
 2通りありまして、どうしても相手しかいないということと、おそらくここしかいないであろうと考えられる場合、地域に一者しか事業者がないということについての証明が何をもってなされたかがはっきりしないので、それはきちんと。

○猿田部会長
 仕分け人には、こういうことがわからないのです。だから、そこがちゃんとわかるようにしなければいけないということです。

○国立病院機構企画経営部長
 血液は日赤しか扱っていないとか、完全周知のもの以外は、きちんと調査した上で実績を残してやるというような取組みをしております。

○渡辺部会長代理
 要するに、仕分け人がそういうことを言ったら、冗談ではないのだ、こうなっているのだということを堂々と言ってください。

○国立病院機構企画経営部長
 わかりました。

○猿田部会長
 仕分け人のほうが勉強をしていないからわかりやすくしてください。

○和田委員
 おっしゃるとおりなのです。96頁の3行目に、「前回競争性のない随意契約1,021件について、152件は一般競争契約に移行し、残り869件は随意契約として真にやむを得ないものとなった」とあります。これは反対なのです。真にやむを得ないものを除いて、152件少なかろうとです。152件は一般契約に移行したと。それが機構がやるべきことで、これはあたかも機構は反対のことをやったかのように読まれますので、直されたほうがいいと思います。

○田極委員
 ちょっと違うのですが、102頁の5番の総人件費削減についてと6番の職員の給与水準については、従来よりもかなり分析して、細かく書いていただいたのかなと思いまして、これをもってどうしても医療現場において、一律な総人件費削減というのはかなり無理があるということを、もっと言っていきたいというのが、1つ感想です。
 もう1点です。100頁の後発医薬品の利用促進ですが、確かに平成20年度と比べて、数量ベースで16.4%から20.7%ということで、上がってはいるのですが、これは全国どこの病院でもかなり熱心に取り組み始めていることですので、国の目標として30%という目標がありますので、もう少しここの辺りを頑張っていただけるようにしてほしいところです。
 平成22年度からは、後発医薬品使用体制加算ということで、診療報酬上も認められるようになっておりますので、その辺りの体制づくりには、もう少し積極的に取り組んでいただけたらと思います。地方の病院に行くと、国立病院機構の病院などに積極的に取り組んでいただければ、うちももうちょっとやりやすいという意見を数多く聞いています。それだけ国立病院機構というのは、信用されている病院ですので、非常に難しいところは重々承知しているのですが、この辺りをお願いしたいと思います。

○夏目委員
 1つは94頁のQC活動についてです。ここに書いてあるように、医療従事員が、医療安全や医療サービスについて取り組む方法として、極めて有効ではないかと思っています。そのような意味で、だんだん拡大はしてきているようなのですが、88病院まで拡大したのだけれども、今期は13病院が新たに加わったということで、そろそろここら辺で終わってしまうのか、さらに145病院全病院を目指して、さらに進んでいけるものなのか。もし進んでいけるものなら、是非これは全病院に拡大していただければ、患者のほうから見ても、非常にいいことではないかと思います。
 もう1つは質問です。109頁の一般管理費の節減は数値目標になっていて、15%以上の節減を図ることになっているのが、41%削減してしまったのですが、これは先ほどのようないろいろな事情があって、新型インフルエンザがあったとか、そのようなことではないと思うのですが、これは一過性のものではなくて、これから一般管理費は4億3,700万円ベースになっていますということなのか、一時的に平成21年度だけ下がってしまったのでしょうか。ここはどのように考えたらいいのでしょうか。

○国立病院機構企画経営部長
 一般管理費については、数値目標が平成20年度比15%以上減が目標になっていまして、今回40%ぐらいの減になっています。今回の減った要素としては、平成20年度の基準年に、数年に1回システム更新をしまして、パソコンの購入費用があります。それが今回の平成21年度はなかったということがあります。
 もう1つは、消灯、光熱費、物件費、両面コピーなどの取組みということで、パソコンと経常的な費用の節減で1.2億円ぐらいの削減となっています。
 そのほか、法定監査費用は、これまで全部本部経費に計上していましたが、それについて、病院、本部、ブロックで、負担関係を見直しました。それで今回大幅な見直しになっています。法定監査費用分を除いては、パソコン購入費と各経費の節減努力になってくるので、基本的にはこれがベースとなりますが、新たなシステム投入がどのような形になってくるのか各年の設備投資の状況によって大きく変わってくることがあります。

○医政局政策医療課国立病院機構管理室長
 一般管理の15%自体は、この評価委員会でも設定ということではなくて、独法の一般管理費自体がワンクール15%というのは、財務省が効率化係数を決めるときに、併せて15%というものを設定してきたものです。
 いま大鶴部長が説明したのは、特殊な事情がたまさか平成21年度に入ったというのは、コンピユータの見直しがあったのかもしれませんけれども、一気に40%ぐらいいってしまっていると。
 平成16年度のときに国から独法になって、一気にいったというときは、本当の汗かもしれませんけれども、今回はたまさかかもしれませんけれども、5年間で15%という目標設定自体は先程述べたとおりです。

○猿田部会長
 時間がないので、次の5グループの説明をしていただきます。

○国立病院機構企画経営部長
 134頁からです。経営の改善というところで、いままでご覧いただいたように、経常収支及び総収支の黒字の維持を平成21年度も実現しています。経常収支388億円、経常収支率104.9%です。再生プランについても申し上げたとおりです。いまの経営状況については136頁です。我々としては、これまでもS評価をいただいてきていますが、こうしたトータルの経営状況について、S評価を引き続きお願いしたいと思っています。

○国立病院機構財務部長
 引き続きまして、137頁の固定負債割合の改善です。冒頭に渡辺部会長代理から、「いつまでも固定負債だけを減らして、利益剰余金だけを増やしていれば、将来どうなるかわからない」ということがありました。私どもも同じような思いでして、固定負債割合の改善については、病院の機能維持、向上に必要な整備を行いながら、負債も併せて減らしていくという基本的スタンスに立っています。
 そのための投資もしながら借金も減らすという方策として、1つ目は建築単価の見直しです。2つ目は、医療機器、整備の投資枠ということで、平成21年度については352億円の投資総枠を設定しています。参考に書いてあるように、平成20年度の282億円と比べても、相当に大きく膨らんでいます。3つ目に、外部調達を減らすことにより、投資をしながら固定負債残高は減らしていくという考え方です。
 投資額がいくらであったかというのが、中期計画期間中の投資額、第1年度目の平成21年度分は、735億円を平成21年度の4月3月までの支払総額で計上しています。総投資額に対する割合は、第2期中計で2,529億円という投資目標を掲げていますが、それに対する進捗率という意味で、29.1%、5年で割れば20%のところを、9.1%ほど前倒しして進捗している状況です。
 その下に借入実績があります。我々はこれを借入の限度額という受け止め方をしていますが、計画では財政融資が455億円、財投債が50億円という計画でした、実績については、ご覧のとおりゼロです。
 その結果の固定負債残高の推移は、平成16年度から掲げていますが、いちばん右の平成21年度期末では、残高が5,469億円で、独法移行時と比べると26.8%の削減率になっています。
 2.資金運用です。ここは時価又は為替相場の変動等の影響を受ける資金及び運用については、我が機構は満期保有としていますので、ありません。
 138頁の投資の考え方です。医療機器については、昨年度同様、投資枠という考え方をベースに、各病院ごとに、その投資枠の中で裁量で機器を選定していただくということです。
 特に平成21年度の特殊事情としては、全面建替の病院が非常に多く、平成21年度に8病院が完成しています。全面建替をした病院については、経費として医療機器の大幅な更新が必要ということで、平成21年度の特殊事情として、352億円の投資総額まで広がったということです。
 本部の関与・支援については、昨年度と同様のルールで、5,000万円以上の大型医療機器については、投資の回収ができるかどうかを事前に検証しています。中期目標の進捗率を表に書いていますが、平成21年度の医療機器の投資支払額が253億円で、平成20年度と比べると、プラス100億円です。850億円に対する進捗率としては、29.8%になっています。
 139頁の建物、施設整備の考え方です。こちらについては、これまでご説明していますように投資枠という考え方ではなくて、建替えをした場合に償還計画を作っていただき、資金繰りのシミュレーションをしていくことでしています。
 2つ目の○に書いてあるのは、資金的に自立している病院については5年間の投資枠を設定し、その中で病院の判断で整備可能とするということで裁量を広げています。経営のいい31病院に、このような建設投資枠を通知したところです。
 特別の事情に応じた投資ということで、機構になってからは自己資金、頭金的なものとして、3分の1を病棟、あるいは全面建替の場合は、建物完成時に積み上がっていることを原則としていますが、これを待っていると建てられない。逆に早く建てると、上位基準が取れたり、人員の効率的な配置が可能になるということで、収益が上がるというような建替えがあります。そういうものについては、特別の事情に応じた投資ということで、3分の1ルールの適用を外して、投資決定をしているということです。天竜から舞鶴、南京都等、このような病院は10病院あります。
 下の表にあるのが、各年度のこのような特別事情の病棟建替整備の実績です。平成21年度ですと、赤字病院が2カ所580床分、黒字が8カ所で、合計10カ所です。赤字の場合については、償還ができるという償還計画を確認した上で、投資決定をしているということです。
 140頁です。平成21年度に病棟建替等整備を投資決定した病院は、先ほど企画経営部長から説明があったとおり、16病院です。平成21年度の投資支払額は482億円ということで、これを平成20年度と比べますと65億円の増となっています。病棟建替等整備決定後も償還性をフォローアップしているということです。
 4.にあるのは、このような投資額が膨らんでいるわけですが、そういうものを自己資金や内部資金、他病院から本部がお預かりしている預託金制度、このようなものを使って、内部資金で活用することによって、外部調達を減らしているということです。平成21年度の償還状況です。平成21年度の償還は、元金が472億円、利息が133億円ということで、合計で606億円となっています。平成20年度と比べると、平成20年度は合計で652億円ですので、50億円ほど借金の返済負担は減ってきています。下にあるのは機関債の償還状況です。
 次に短期借入金の限度額です。計画では600億円をつなぎ的な資金ということで、想定されないような事態に備えて、枠を設定していましたが、実績はありません。143頁で、重要な財産を譲渡し、又は担保に供しようとするときの計画です。国立病院機構の場合、重要な財産の定義というのは、3億円以上のものとされていますが、その実績は平成21年度はありませんでした。
 144頁は剰余金の使途です。平成21年度決算における剰余金は348億円で、これについては将来の投資、借入金の償還に充てるための積立金としています。平成20年度決算において507億円で、これについては平成21年度7月以降に、新たに取得した固定資産544億円、充当しています。運営費交付金について、32億円の執行残がありましたが、こちらは国庫返納しています。利益剰余金の推移は、ここに掲げているとおりです。
 自己評定はSとしています。固定負債については、これまでもSをいただいてきていますが、平成21年度においても、外部調達せず、平成20年度以上の投資整備をできたということです。これにより、将来の金利負担軽減できるということと、今回の投資によって将来の投資リターン、あるいは利用の機能の向上につながって、よいスパイラルに入っていくことを期待しています。以上です。
○国立病院機構総務部長
 続いて147頁について説明します。第7の1の人事に関する計画です。1.患者のQOLの向上及び療養介護事業への対応です。先ほど医療部長からもご説明申し上げましたが、平成21年度は4病院で改たに療養介助職を配置し、トータルで平成21年度では合計729名に増員しました。
 2.技能職の離職後の不補充並びに非常勤化及びアウトソーシング化の継続です。常勤職員の離職後は、これについては常勤職員では補充は行っていませんで、短時間の非常勤職員またはアウトソーシング化を図ったところです。
 4.研修の実施です。本部において、院長、副院長等、病院の管理・監督者に必要な管理運営に関する知識、能力の向上を図るための研修を27コース実施しました。ブロック事務所においては、医療安全対策研修等について184コースを実施しました。148頁ですが、各病院においては、院内感染管理研修等について、5,200余のコースを実施し、トータルとしても大変大きな人数の研修を実施して、能力開発、人材育成を図ったところです。
 5.医師確保対策の推進です。(1)人材育成キャリア支援室の設置については、先ほど来ご説明申し上げているところですが、そこの4行目以降、『NHO NEW WAVE』というものを創刊しています。各委員のお手元の、評価シート説明資料という薄いほうの資料です。この319頁から掲載していますが、このように各研修医、研修指導医の声を混じえながら、このような広報活動も平成21年度に積極的に取り組んだところです。
 (2)諸手当の改善です。国により平成21年度4月から、救急医療、産科医療を担う勤務医の処遇改善を支援する補助制度が実施されました。これに準じて、救急医療体制等確保手当を私どもの機構でも創設しました。
 国が医師の給与について、初任給調整手当の引上げを実施したことに伴い、私たち地方の病院に勤務する医師が多いことを総合的に判断し、国の引上幅が約半分の引上幅、初年度から26年目までは、一律月に5万円の医師手当の引上げを平成21年度4月に実施しました。
 (3)その他としては、医師の給与その他を記載したパンフレットを『けっこういいぞ!!NHO』を、各病院各大学等、関係機関に配付しています。シニアフロンティア制度ということで、定年予定の医師が引き続き機構病院で勤務をする場合には、勤務延長も行います。このようなことも実施してきました。
 次に看護師確保対策の推進です。これについては、看護師の卒後研修モデル制度の実施を平成22年度から行うに当たり、平成21年度にいろいろと体制整備を図ってきたところです。148頁の下の段に、奨学金の貸与状況というのがあります。いちばん下に、平成21年度は457名の奨学金を受けた看護学生がいまして、そのうちの219名が機構病院に勤務をすることになりまして、平成21年度については大きな効果が表れてきました。
 149頁の(2)潜在看護師に対する離職後のギャップを解消するということで、各病院レベルで、最近の看護の動向をテーマとした公開講座や講習会を実施しました。平成21年度においては60病院、延べ300人弱の方が参加しまして、このうち17人、長く仕事を離れていましたが機構病院に就職となりました。
 (3)は『けっこういいぞ!!NHO看護職版』です。これについても、先ほどの資料のいちばん最後に添付していますが、そのようなことも改めて、平成21年度には3万3,000部を超える部数を作成し、配付をします。
 (4)は、夜間看護等手当の給与面での改定を実施してきたことを記しています。
 7は障害者雇用に対する取組みです。法定雇用率の2.1%に対して、2.43%という状況で、全国で多くの障害者を雇用している状況です。
 150頁です。人員に係る指標ですが、技能職については、平成21年度においては142人の純減を図るという指標です。結果としては、これを上回る198人の純減を図りました。142人を100とすると、139.4%と、4割増に近い率で実施しました。
 151頁に、広報に関する事項をお示ししています。
 機構全体の総合パンフレットの作成ということで、各委員のお手元にもお配りしています。このような、機構の使命、行っている診療、研究、研修の内容を詳細に記したものです。これを平成21年度に作成し、地域の医療機関、医療関係大学、看護師養成所へ、医師、看護師の確保のためにも役立てているところです。
 そして、先ほど申し上げた『NHO NEW WAVE』の創刊です。さらにはホームページの充実ということで、いま申し上げたパンフレットですが、機構のホームページではすべてe-book化をしまして、手軽に見開きで見ていただけるようにしています。また、コンテンツもFlash活用するようなことをしまして、ホームページをより見やすくするような、広報の視点から見た工夫、対応をしてきました。
 152頁は自己評定です。1つは、数値目標として挙げている技能職についての純減、目標値を大きく上回る198人の純減としたところです。加えて、管理者に対する研修、現場での病院の経営、専門職の研修も実施しました。さらには、医師、看護師の処遇の改善、人員確保という観点からも、処遇の改善にも努めてきました。
 153頁です。人事評価等について、適切に行うシステムとして、平成21年度に業績評価、そして昇給への反映も行ってきました。障害者雇用についても、申し上げましたとおりです。以上のことから、自己評定としてはAとしています。以上です。

○猿田部会長
 ご質問はございますか。看護師の方も不足していて、しかしながら、給与面ではどうなのですか。医師は100何%になっていますが。

○国立病院機構副理事長
 給与面は、民間と比べると国家公務員の場合は、給与カーブがわりと立ち上がっていたのです。立ち上がっていたのを民間に近づけるように寝かせた部分があります。
 それと、深夜勤で夜間看護手当というのが出るのです。民間の場合には結構多く出ているのですが、私どもは国に引きずられて非常に少なかったので、それを今回改善しました。まだ追いついてはいませんが、できる範囲のことは少しずつやってきているということです。

○山田委員
 140頁の病棟建替は16病院ということですが、この中で地域医療再生計画に乗って計画を立てている病院は、いくつくらいありますか。

○国立病院機構財務部長
 この中では舞鶴医療センターが地域医療再生計画に位置づけられています。それ以外に、平成21年度の予算で耐震化の補強費というのがありまして、それでもらっているのがまつもと医療センター、別府医療センター、山口宇部医療センターもそうです。

○山田委員
舞鶴の場合は日赤との話も出ていますので、そのほかの地域でもそのような問題、他の経営母体と合併するような話が出ているのはありますか。

○国立病院機構副理事長
 滋賀病院で、公立病院が2つ、私立病院が2つ、それと国立病院がありまして、それを統合再編成というか、私どもとしては管理委託を受ける形になります。滋賀病院の敷地の中である程度統合して、管理委託を受けてやっていくという意味での、地域医療再生基金に乗っているものはあります。

○山田委員
 この基金はあまりハードのほうには使ってはいけないという話を聞いています。ありがとうございました。

○国立病院機構理事長
 滋賀は再生基金はハードのお金でなくて、滋賀医科大学の寄附講座の維持費で使うということで、ハードには使っていないです。

○田極委員
 102頁の医師の給与水準のところ、後ほどのところにも関係するのですが、先ほど少し項目であったところですが、看護師の話が出ましたが、医師についてもまだ医師募集は非常に苦労されているのではないかと感じていまして、一言、ラスパイレス指数で見てしまうと、医師の給与水準は高いのですが、最近医師を募集するような雑誌を見ていると、国立病院機構の病院も毎週のように募集を出しているような病院も出ています。この辺りは非常に問題だと思うので、ここはまた改めて私もコメントしたいと思います。
 あと、こういったパンフレットをお出しになっているということで、広報活動も一生懸命やっていらっしゃるのですが、知り会いの臨床研修医に聞いたところ、国立病院機構というと赤字病院がすごく多いようなイメージを受けてしまっているようです。実際はかなり赤字病院が減っているということが、なかなか医師の方に伝わっていないのはもったいないと思うので、そういった広報活動はもっと積極的に、有効に行ったほうがいいと思います。

○猿田部会長
 若い人への広報がまだ悪いのですね。

○国立病院機構財務部長
 先ほどの地域医療再生計画の部分で、舞鶴と申し上げましたが、ここで建替えの対象となっている360床というのは、地域医療再生計画とは直接関係なくて、いま持っている国立病院機構舞鶴医療センターの建替分ということです。

○山田委員
 例の話の中には乗らないで、先に建ててしまおうという。

○国立病院機構財務部長
 特に精神病棟については耐震性の問題もありまして、ここについては早期に安全性確保のために建てさせていただきたいということです。

○猿田部会長
 どうしても私たちが心配するのは、事務の方がどんどん減っていることなのですが、大丈夫なのですか。

○国立病院機構理事長
 先ほど副理事長がご説明したように、病院の事務職では、日常の業務でも大変で、そこにプラスアルファで、いろいろな調べものが入ってきて、それで大変に厳しい状況にあるのです。そのときに、ブロックの職員がサポートしているところもあって、本当に大変です。そこを先ほど申し上げましたように、医療職の一律人件費だけではなくて、事務職もそれ相応の対応をしないと、なかなか全体の機構の活性が十分にいかないので、それを含めて検討していただきたいと思います。

○猿田部会長
 特にこれからの仕事量というのはまだ増えていきますからね。間違いなく増えるものですから、それに対応すると。

○国立病院機構理事長
 特に、医事機能を充実するには、事務職の方が活性化されないといけませんし、アウトソーシングだけでは、これからの対応はできないです。
 それと、若い医療職、特に医師の確保のために、いま人材育成キャリア支援室で、そこに若い医師に入っていただいて、今後その方面の認識を新たにしていただくために、いま随分このような広報活動をやっていただいているのですが、さらにやっていただこうと思います。

○猿田部会長
 特に研修医の広場と、インターネットの広場と。ほかにございませんか。

○和田委員
 昨年度繰り越された利益剰余金のうち、31億6,400万円は国庫納付して、507億2,300万円は固定資産の取得に充てたということですね。

○国立病院機構財務部長
 そうです。

○和田委員
 この平成21年度中は、国からの追加出資が、同じくらいの500億円くらいあって、これは建物に出資を受けたことになるのでしょうか。

○国立病院機構財務部長
 平成21年度補正予算で518億円ほど追加出資されていますが、その対象は主に障害者病棟で、昭和49年築以前の老朽化病棟については耐震にも問題があるということで、整備対象となっています。ただ、ここについて実際に交付があったのが8月末で、そこから設計着手となっています。

○和田委員
 建物は原則どおりと。

○国立病院機構財務部長
 予算要求の内容に沿って、いま整備を進めている状況です。

○和田委員
 だいぶ借入金がありましたが、順調に返してきていますが、これは大体減価償却費の範囲内を原資にして返されているように思いますが。

○国立病院機構財務部長
 平成21年度の減価償却費は449億円で、元金償還は機関債と併せて500億ほど返していますので、減価償却費だけでは捻出できていない状況で、そこは利益剰余金も使いながらということです。

○和田委員
 あと10年ぐらいすると、これを続けると借金がなくなる計算になるのですが。

○国立病院機構財務部長
 このあとのパートで借入れの事後報告をするところですが、今後将来外部調達しなければ、おっしゃるとおり残高は減って、平成41年度には減っていくということですが、そこまでは自己資金だけで全部やれるところまでは至っていないということで、新規借入れがありますので、残高がゼロになるところまではいかないと見込んでいます。

○和田委員
 ただ、減価償却が480億円とか490億円で、平成21年度中も500億円の剰余金の中から固定資産の購入をしていますよね。だから、減価償却と同じぐらい生じてくるのだろうと思うのです。そうすると、500億円で500億円だと、減価償却費で返していると、最初に収支相償というのは盛んに言われるのですが、いろいろな使い方をされるのですが、どのような意味なのか。収支相償でバランスしているとしても、減価償却費で全部返し終わってしまいますね。新規設備投資をしないなら。

○国立病院機構財務部長
 過去の借金の返済はできますが、新規の投資金はそこからは出てこない。

○和田委員
 そういうことであれば、あまり借入れしないでと。これから10年間使う設備を買うなら、借りればいいではないかという感じがするのですが、何でそんなに無理に返していくのかなと。その辺はいろいろ見方によって違うと思うのですが。

○国立病院機構財務部長
 無理に返しているというよりは、過去の借金は確実に償還していかなければいけませんし、それによって投資を絞っているかということについては、ご説明したように、平成20年度以上に平成21年度は投資にかかる支払いをしていますので、投資を抑制している状況にはありません。

○和田委員
減価償却をして収支相償だということ、そして、いまもなおかつ収支相償ではなくて、プラスアルファを頑張っていらっしゃるのですよね。ずっとこの5年間、6年間そうやって頑張ってきた結果を見て、どのようにそれを評価するかというのは、評価の見方がいろいろあるのだろうと思いますので、また面倒くさくなるといけませんから、改めて機構のお考えを教えていただきたいとは思います。ありがとうございました。

○猿田部会長
 だいぶ時間がすぎてしまいましたので、評価に関してはあとで付けていただいて、お持ち帰りということでお願いします。事務局のほうで先に進めてください。

○政策評価官室長補佐
 本日お配りしている資料の送付をご希望される場合は、部会終了後に事務局にお申し付けください。評価の記入が終わっていない委員の方については、本部会が終了したあとに会場にお残りになって記入していただくか、評価シート及び評定記入用紙をお持ち帰りになって記入していただくことも可能です。その場合も事務局にお申し付けいただければと思います。それから、お持ち帰りになる場合には、8月2日(月)までに、事務局まで評定記入用紙をお送りいただければと思います。届けていただく場合は、政策評価官室にお願いします。よろしくお願いします。

○猿田部会長
 それでは、長期借入金にかかる報告について、「国立病院機構平成22年度の長期借入金にかかる報告」ということで、政策評価官室からお願いします。

○政策評価官室長補佐
 年度を通じた長期借入金計画については、部会の了解事項としていまして、当該計画に基づく長期借入金の個別の認可については、毎年度部会長の一任事項とさせていただいております。部会には、実際に書いたものについて事後報告することになっていますので、今回は平成22年度計画についてのご報告になります。平成22年度計画については、本年3月に本部会のご了解をいただいております。説明をお願いします。

○国立病院機構財務部長
 資料2-10です。平成22年度、今年度の長期借入金の実績についてご説明申し上げます。平成22年度の借入額は172億円、借入時期は5月27日です。償還期間は25年、うち据置きは5年です。利率は1.3%でした。
 平成22年度計画額ですが、これが今年の3月にこの委員会でご承認いただいた、国立病院機構の計画額で、418億円の計画額のうち、今回172億を借り入れたということです。以上です。

○猿田部会長
 ありがとうございました。計画した議題はここまでですが、どなたかご質問はございますか。

○山田委員
 先ほど聞き忘れたのですが、看護師の副院長は国立病院機構としては、いま何人いらっしゃるのですか。

○国立病院機構副理事長
 現在5人です。大体ブロックの拠点病院で、看護部長を兼ねた副院長になっていまして、専任の副院長は1人います。
 それから、先ほどの業績評価の関係で、必ずしも正確でなかったものがありました。最大2割の変動があると言ったのは、医長以上の者の場合であります。一般職員については、査定原資次第でもっといく場合もあるし、少ない場合もあります。そこの点は補足させていただきます。

○猿田部会長
 ほかにないようでしたら、事務局からお願いします。

○政策評価官室長補佐
 次回は8月23日(月)の14時から16時で、場所は厚生労働省専用第21会議室です。議題は、国立病院機構の総合評価などとなっています。次回の開催通知は封筒でお手元に入れておりますので、期日までにご提出をお願いします。参考資料3、参考資料4をお配りしていますが、省内事業仕分けと行政刷新会議の仕分けのもので、厚生労働省関係の独立行政法人分の評価結果です。
 それから、ここで武田政策医療課長から、この場をお借りして一言という話がありますので、よろしいでしょうか。

○医政局政策医療課長
 政策医療課長の武田でございます。本日も大変ご熱心な審議をありがとうございました。私事ではございますけれども、まだ内示段階ということですので、正式発令ではございませんが、本日を逃すとご挨拶の時間がないかと思いますので、一言だけご挨拶申し上げます。
 7月30日付で保険局総務課長を拝命する予定ということで内示をいただきました。先生方、また国立病院機構の皆様方には大変お世話になりましたが、また後任も参りますし、私も医療保険のほうで仕事をさせていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

○猿田部会長
 これで終わります。ご苦労さまでした。



(了)
<照会先>

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独立行政法人評価係: 03−5253−1111(内線7790)

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