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2010年8月30日 第30回社会保障審議会介護保険部会 議事録

老健局総務課

○日時

平成22年8月30日(月)16:00〜19:05


○場所

砂防会館別館1階 会議室


○出席者

山崎、岩村、貝塚、石川(代理:榎本参考人)、井部、小方(代理:天神参考人)、勝田、
川合、河原、北村、木村、葛原、久保田(代理:藤原参考人)、小西、木間、
小林(代理:貝谷参考人)、齊藤(秀)、齊藤(正)田中、土居、野呂(代理:明石参考人)、
橋本、藤原、桝田(代理:本永参考人)、三上、結城、吉田の各委員
櫻井委員は欠席

○議事

○大澤総務課長 それでは、定刻となりましたので、若干遅れておられる委員もいらっしゃるよ
うですけれども、ただいまから、第30回社会保障審議会介護保険部会を開催させていただきます。
 なお、本日は、櫻井委員が御都合により御欠席との連絡をいただいております。
 また、本日御議論いただきますテーマ「在宅・地域密着の給付の在り方等」に関係があります
ことから、厚生労働省社会・援護局からの出席をしている者がございます。紹介をさせていただ
きたいと思います。
 厚生労働省社会・援護局の障害保健福祉部福田精神・障害保健課長でございます。

○福田社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課長 福田でございます。よろしくお願いい
たします。

○大澤総務課長 それでは、山崎部会長、議事進行方よろしくお願いいたします。

○山崎部会長 それでは、議事に入りたいと思います。
 本日は、先週の会議に続きまして、「在宅・地域密着の給付の在り方等」について御議論いただ
きます。(5)から(7)までの3項目ありますが、まず、これからの1時間半の時間で、「(5)
認知症者への支援の在り方」と「(6)要介護認定について」の説明と御議論をお願いいたします。
 それでは、事務局より、資料の説明をお願いいたします。

○千葉認知症・虐待防止対策推進室長 認知症室長でございます。
 資料の「給付の在り方<在宅、地域密着等>等について」の中の「(5)認知症者への支援の在
り方」をお開きください。
 3ページでございます。
 認知症高齢者の方につきましては、日常生活自立度?U以上の数ということで、2010年では208
万人の方がいらっしゃると推定されております。これが2025年の段階になりますと、323万人とい
うことでございまして、およそ1.6倍以上ということになるところでございます。
 それから、続きまして、4ページでございます。
 「認知症疾患患者数の推移」でございます。アルツハイマーあるいは血管性、こうしたところ
を主傷病とする患者数は増加してきております。平成20年の段階で383,000人という状況になって
おります。
 それから、5ページでございますが、「高齢者の世帯形態の将来推計」でございます。単独の比
率が上昇傾向にあることが見込まれることが見てとれるところでございます。
 続きまして、6ページをお開けください。
 「認知症の方への支援体制の在り方」でございますが、認知症を有する方は、できるだけ住み
慣れた地域で暮らしていただくことが大事になってまいります。必要な医療・介護、さらには、
日常生活の支援、こうしたものが有機的に結びついていかないといけないということで、介護で
すと、右下の方ですが、介護保険サービスの充実、認知症ケアの在り方の研究、こうしたことな
どがテーマになってまいります。左側の方ですけれども、医療でございます。適切に医療を提供
していくということでありまして。サポート医、あるいはかかりつけ医を養成していくとか、認
知症疾患医療センターを整備していくとか、こうしたことが議題になってまいります。また、地
域のサポートという点におきましては、認知症サポーターを養成していくこととか、あるいは権
利擁護を推進していく。こうしたことなどを全体として地域の中で行われるように、しかも、こ
れをうまくつないでいかなければならないということだろうと思っております。そういう点で連
携するものとして、認知症コーディネーターとここでは銘打っていますけれども、これらの分野
をつないでいくといいますか、その上で認知症施策を地域で展開していく、こうした体制が必要
なのではなかろうかと考えております。
 続きまして、7ページでございますが、「認知症地域医療支援事業の概要」。医療面からまず見
たいと思いますけれども、現在、認知症サポート医の養成研修を受けている方は1,273名を数える
に至っております。また、認知症サポート医が地域の中で、今度はかかりつけ医にレクチャーな
どをしていくわけでございますけれども、かかりつけ医につきましては、22,000人を超えている
という状況にございます。
 続きまして、今度は8〜9ページをお開けください。
 認知症疾患医療センターの整備についてでございますが、身体的な検査あるいは画像診断、神
経心理学的な検査、こういったものの総合評価が可能な病院に設置をされているところでござい
ます。現在、この認知症疾患医療センターの整備状況でございますが、9ページにございますよ
うに、82か所を数えるに至っているという状況でございます。
 続きまして、10ページでございます。
 精神病床におきまして、認知症疾患入院患者数がどのように推移してきているかということで
ございますが、平成17年、20年とこの辺り52,000人程度ということで、横ばいの状況にございま
す。
 また、11ページには、「認知症による精神病床入院患者の退院可能性」というペーパーをつけさ
せていただいております。認知症によって精神病院に入院された患者さんのうちで、退院可能、
それから、条件を整えなくても近い将来退院が可能な方の割合はおよそ1割、条件が整えば退院
可能な方の割合、およそ5割という状況になっております。
 続きまして、12ページでございますが、今度は目を転じていただきまして、「介護分野における
支援の一例」ということで、在宅で認知症の方が介護を受けていて、BPSDで入所・入院等さ
れたと。その後、病院に行かれた後、どのような経過をたどるかということを理念的に示した図
でございます。勿論、このとおり行くとは限らないわけでございますが、こうした1例もあるの
ではないかということで、整理として提示をさせていただきました。
 続きまして、13ページでございますが、「認知症サポーター100万人キャラバンの実施状況」に
ついてでございます。これは90分ほどの講義を受けていただきまして、認知症サポーターになっ
ていただくわけでございますが、現在、このサポーターを教える人であるメイトを含めまして、
平成22年3月31日現在の数字でございますが、170万人以上を数えるに至っております。
 続きまして、14ページをお開けください。
 今申し上げました認知症サポーターの養成累積数を17年度以降の数字でグラフとして提供させ
ていただいております。
 続きまして、15ページから16ページにかけて、先進的な事例といたしまして、これは福岡の大
牟田市におきます地域認知症サポート体制の図を掲げております。この大牟田市におきましては、
地域認知症サポートチームが、専門医・相談医4名体制、それから、認知症コーディネーター7
名体制、この中からチームを組みまして、困難事例等に当たっているという状況にございます。
 続きまして、16ページをお開けいただきますと、さらに、大牟田市におきまして認知症サポー
ト体制、図が掲げてございますけれども、個別的に本人を支援していくだけではなく、個々の支
援チームを支援したり、あるいは地域で支援していく、こういった3層の構造を念頭に置きなが
ら事業を展開しているところでございます。
 続きまして、17ページでありますが、「デンマークにおける認知症コーディネーター」でありま
す。勿論、条件が違いますので、デンマークと日本を単純に比較することは難しいかとは思いま
すが、デンマークにおきましては、看護師あるいは社会保険介護士から認知症コーディネーター
を養成いたしまして、コーディネーターが家族や地域に対しまして啓発・情報提供を行ったり、
あるいは、認知症の方のニーズの把握を行ったり、あるいは介護職員に対して教育とか指導とか
行ったり、さらには、諸資源をネットワーク化したいと、こういったことなどを行っているとこ
ろでございます。
 続きまして、18ページ以降はちょっと話題が変わりますが、成年後見、市民後見の関係でござ
います。御案内のように介護保険と車の両輪でスタートいたしました成年後見制度についてであ
りますが、後見・保佐・補助という形で、御本人さんの判断能力の程度に応じて同意権の在り方
などが変わっております。
 19ページでございますが、「成年後見開始件数の推移」をごらんください。申立件数自体は年々
増加しております。平成21年には、およそ23,000件という状況にございます。
 続きまして、20ページでございますが、「成年後見人等と本人の関係別件数」でございまして。
この成年後見人の選任状況を見てみますと、お子さんなど親族が選任されたケース、これが全体
の63.5%を占めております。親族以外の第三者が選任されたのが36.5%。第三者のうちの大部分を
弁護士、司法書士といった専門職が占めていると、このような状況にございます。ただ、この第
三者選任の割合は、時系列的に見ますと上がっている状況にございます。
 それから、市民後見人のところでございますが、21ページをお開けください。市民後見人とい
う定義自体、実は明確なものではないのですけれども、一般的には、ここに書いておりますよう
に、弁護士や司法書士などの資格は持たないけれども、一般市民の中から成年後見に関する一定
の知識・態度を身につけた第三者後見人等の候補者を指すと、このような定義がなされることが
ございます。市民後見人が所掌する範囲として適当な部分はどういうところなのかということに
ついては、同じ21ページの真ん中辺りに書かれておりますが、市民後見人については、成年後見
人等に就任すべき親族がいなくて、本人に多額の財産がない、紛争性もないと、こういう場合に、
同じ地域に住まわれている市民が、地域のネットワークを利用して地域密着型の事務を行ってい
くと、このようなことが適当ではないかといった提言もございます。
 続きまして、22ページから24ページにかけまして、市民後見の取り組みで先進的な自治体です
ね。世田谷区、大阪市、それから、品川区、この3つの事例を掲げておりますので、御参照いた
だければと思います。
 世田谷区と大阪市が、これは個人が後見を行うケースでありまして。品川区の場合には、法人
後見、具体的には社協の中のセンターの中に人がいわば入り込んで契約関係を結んで、そこで後
見活動を行っていくと、このようなやり方をとっている事例でございます。
 それから、25ページでございますが、「認知症の方への支援の在り方に関するこれまでの指摘事
項の概要」でございまして。民主党、地域包括ケア研究会、家族会、大阪府などを掲げさせてい
ただいております。こちらの方は御参照いただければと思います。
 26ページでございますが、「認知症の方への支援の在り方に関する論点」というところでござい
ますが、できるだけ住み慣れた地域で認知症の方が暮らしていく。これを地域全体がカバーして
いくというか支援していく。こういうことが大事であろうかと思います。その際、医療、介護、
日常生活の支援、こうしたものが有機的に結びついた形でサポートが行われていくということで、
先ほど申し上げました認知症コーディネーターの配置、こうしたものも一つの手としては考えら
れるのではなかろうかと思っております。また、認知症のサービス充実とか、それから、精神病
床において長期入院されている認知症患者の方への対応、こうしたものも一つ大きなテーマにな
ってまいります。
 また、1つ○を飛ばしまして、3番目の○のところをごらんいただきたいのですが、これから
先、ひとり暮らし高齢者などが増えていくことを考えますと、特に財産の管理というよりは、日
常の生活にかかわり合いの深い、かたい言葉で申し上げますと身上看護、これに関します成年後
見の必要性が高まっていくのではないか。こうした点で市民後見人が活躍する余地があるのでは
なかろうかということで問題提起をさせていただいております。
 なお、参考資料に、以前、委員の方から御質問がありました虐待でお亡くなりになられた虐待
された方の状況ということで、19年度・20年度だけで見ますと、51件でございますが、その中で、
介護サービス利用のウエートは大体半分程度と、利用していた件数が24件でございましたので、
この点につきまして、御参考までに今回添付をさせていただいております。
 以上が、認知症でございます。

○宇都宮老人保健課長 続きまして、「(6)要介護認定について」老人保健課長でございますが、
御説明させていただきます。
 30ページをごらんください。
 まず、要介護認定制度でございますが、介護保険制度では「要介護状態や要支援状態になった
場合に、介護の必要度合いに応じた介護サービスを受けることができる」ということでございま
す。その程度の判定を行うのが要介護認定でございまして、介護の必要量を全国一律の基準に基
づいて客観的に判定する仕組みであるということでございます。
 その下に流れが書いてございますが、31ページの方に、ポンチ絵でこういった手続についてお
示ししているところでございます。
 続きまして、32ページですが、こちらにも認定の流れということで書いてございます。
 それから、33ページでございますが、要介護状態区分別の状態像、これはあくまでイメージで
ございまして。つまり、こちらに書いてございますように、80%以上の割合で何らかの低下が見
られるということでございますので、これらの日常生活能力が衰えれば、必ずこの判定になると
いう意味ではございませんので、そちらを御注意ください。
 続きまして、34ページ、要介護認定の認定者数、認定率等、あるいは、申請件数等が示されて
いるとおりでございます。
 35ページは、昨年の4月からの要介護認定の見直しの経緯について示されているところでござ
います。
 続きまして、36ページでございますが、21年10月からの見直しの影響の検証、これは今年の1
月15日の検証・検討会で、そちらに提出して検討された資料でございます。隣の37ページも同様
でございます。ばらつきが大分減ったことが示されてございます。
 続きまして、38ページ。この検証・検討会以降の二次判定結果の要介護状態区分の比較という
ことで、帯グラフが出てございますが、その一番下、点線の下の部分が、この検証・検討会以降
集計されたものでございます。そのすぐ上の12月4日締めデータと比べて、さほどの変化はない
ところでございます。
 その次の39ページの方は、一次判定結果の区分の比較ということです。38ページは二次判定、
39ページは一次判定結果でございます。
 続きまして、40ページですが、今申しました、この検証・検討会の取りまとめが示されてござ
います。
 それから、41ページは、要介護認定の有効期間について、現在の期間を書いてございます。
 そして、42ページ。これまでの指摘事項の概要を示してございますが、43ページに「論点」が
ございます。「要介護認定については、保険者が保険給付認定を行うものであり、不可欠な制度で
あるとの指摘がある一方で、認定事務が煩雑であり簡素化すべき、認定区分の簡素化や廃止を検
討すべきなどの指摘があることについてどう考えるか」これが1点目。
 2点目は、「要介護認定に係る事務の簡素化については、更新申請の際に要支援・要介護をまた
ぐ場合の認定有効期間の取扱や、認定の有効期間の延長などをどう考えるか」こういったところ
が論点として示されてございます。
 続きまして、「区分支給限度基準額について」の資料が、44ページからございます。
 44ページは、在宅サービスについての限度額について示されてございます。
 45ページは、実際の要支援・要介護度別の居宅サービスの費用額。それぞれの要支援・要介護
度ごとに、ピラミッドの半分というか、階段状になっているところが示されているところでござ
います。この区分支給限度額についての御議論をいただくに当たって、次の46ページにございま
すが、実態調査を行ったところでございまして。こちらはちょっと訂正がございます。「目的:区
分支給限度額を超えてサービスを利用している者及び限度額の8〜9割程度」と書いてございま
すが、調査したのは「7〜9割程度」でございます。8ではなくて「7〜9割程度」の方々に調
査票をお配りして、お答えいただいております。
 次の「対象」も、「8〜9割」と書いてございますが、これも「7〜9割」の誤りでございます。
 合計2万名の情報を収集し、現在まだ集計しているところでございます。
 続きまして、47ページは指摘事項の概要で、48ページでございますが、「論点」として4つござ
います。
 まず、1つ目は、「重度化しても在宅で住み続けることができるためには区分支給限度基準額の
引上げを検討すべきとの指摘についてどう考えるか」。それから、「訪問看護やリハビリテーショ
ンについて上限の算定から外すべきではないかとの指摘や、医療保険と介護保険の給付対象の整
理を見直すべきとの指摘があるが、これについてどう考えるのか」。3点目、「一方、区分支給限
度基準額の見直しは保険財政への影響もあり得ることから、見直しに当たっては慎重な検討が必
要との指摘がある」と。4点目「このため、限度額を超えて利用している者の状態像やサービス
利用等の実態を把握した上で、検討すべきではないか」ということでございます。
 以上でございます。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきまして、各委員から御発言をお願いいたします。
 勝田委員。

○勝田委員 「認知症の人と家族の会」の勝田と申します。
 今日は、配付資料も皆さんのお手元に行っているかと思いますが、私たちは、まず基本的に、
この介護保険制度については、今後も充実・発展させていくべきだと考えておりますし、この介
護保険制度の主人公は、税金・保険料・利用料を拠出している国民だということを改めて再確認
したい。その立場が尊重され、そして、制度が信頼されることこそ介護保険制度が持続可能にな
ると考えております。
 そういう立場から、実は私たちは2006年になるのですが、家族の会で、認知症の介護世帯にお
ける費用負担という調査を行いました。その中では、認知症の御本人のお金で介護費用や生活費
が賄えるのは58%でした。これは平均よりも高いかもしれません。それでも、配偶者と合わせて
何とかやっていけるという方が28%です。そういう中で、一生懸命介護を続けてきました。どう
しても足りない分は、子どもさんや貯金を取り崩しながら一生懸命頑張っております。
 この中で明らかになっていることですが、この調査の中で要介護度5が42%、要介護度4が25%
になっています。では、その人たちがこの介護サービスの限度額をどれくらい利用しているかと
いうことですが、8割以内が30%、そして、10割、全部を使っているのが30%です。それでも、
限度額を超えて、10割負担をしてでも在宅介護を続けたいということで頑張っているのが14%で
す。今日の資料の45ページには、今の要介護度5の方で限度額を超えている方が4.8%と出ており
ます。これに比べていただけると、私たちの家族の会の会員は、何とか在宅介護を続けていきた
い。目いっぱい頑張ってという様子がわかるかと思います。
 ただ、残念ながら、この間、介護報酬が上がったということで加算がたくさんつきましたが、
それは利用料にはね返るという中で、例えば82歳の方が79歳の奥さんの介護をされています。も
う10年間になります。この方は小まめに幾らかかったかというのを全部つけておらます。この方
は、ヘルパーさんも利用しながら、ショートステイも利用しながら、何とか介護をされてきまし
た。ところが、昨年の介護報酬が上がって加算にはね返ったということで、それまではヘルパー
さんが来ていた分を減らさざるを得ませんでした。この方はたまたま公務員の方で比較的お金が
ほかの方よりもよけいあるのですが、それでも、その方は「やっぱり減らさざるを得ない。これ
以上上がったら僕は生活をしていけない。でも何とか在宅で介護を続けたい」というふうに頑張
っておられます。
 そういう状態の中で、私たちは、例えば介護保険料は、市町村民税の本人非課税が第3段階で
47%、そして、世帯主が課税されているのが27%です。男性の方の平均の収入は247,300円、女性
は102,300円でした。この数字は、多分ほかの方々よりも高いのではないかと思っています。そう
いう収入が少し高い方でも、もう、これ以上は頑張れないというのが私たちの現状です。
 10年前、私たちが、この介護保険が導入されたときに、本当に喜びました。そのときに、厚生
労働省の担当の方はこうおっしゃいました。「今のこの介護保険は、寝たきりの方を中心に考えて
あります。これからは認知症については、走りながら考えていきましょう」とおっしゃってくだ
さいました。私たちもとても期待をしました。また、そのとき、私たちは、介護力、家族の力も
社会資源の一つではないかと言いましたら、そのときは「いや、介護保険は家族の力は当てにし
ないのだ。お一人の方でも支えられるのが介護保険なんだ」ということをとても誇らしげにお話
をされました。そして、10年たちました。現実はどうでしょうか。介護家族がいるからというこ
とで、残念ながら生活援助が受けられない、そういう中でとても介護度自身が苦しくなってきて
います。今、私たちがなぜ介護認定を廃止と言わざるを得ないのか、幾つかの理由を申し上げた
いと思います。
 私たちは、介護保険を何とか充実して発展させたいという立場のです。その大きな理由は、何
と言っても昨年4月の先ほども説明されましたが、要介護認定の調査のシステムの変更でした。
これは、多くの方たちの努力あって経過措置が設けられましたが、そのことで、この要介護認定
は認知症の方々にとってはやはり適応していないのだということが私たちは実感として持ちまし
た。そして、コンピュータシステムの中で、その変更の中で、どなたか委員がおっしゃいました
が、財政が逼迫すれば、要介護認定のその状況が重く出るのだということです。財政の逼迫を理
由にしてそういうことがされるのかということで、私たちは非常に驚きました。そして、話し合
いました。適切なサービス決定は別の手段でも出来るのではないか。10年たった今だからこそ、
この要介護認定についても見直しが必要なのではないか。私たちは、検証・検討会でも、利用者
の立場で発言する委員がとても少なかったと思いました。この認知症の人が何とか住み慣れた地
域で暮らし続けていくためにも、私たち自身が積極的に要介護認定も見直してみようということ
を皆さんに提案したいというのが今回の趣旨です。
 以上です。

○山崎部会長 事務局からの回答は、後でまとめてということにしたいと思いますので、引き続
いて、どなたでも。
 石川委員の代理で出ていただいております榎本参考人お願いいたします。

○石川委員(代理 榎本参考人) 要介護認定部分でございます。介護保険制度を持続可能とす
るためには、制度自体の公平性や信頼性が十分に保たれなければなりません。以前、この会議で、
介護保険制度の基本は、高齢者が要介護状態に陥った際に、適切に保険事項として扱われ、必要
な介護サービスが公平に提供される仕組みとなっていることが必要であり、さらに、このための
費用を公平に負担するということであるといった意見が出されましたが、そのとおりであると思
います。
 特に、要介護認定の廃止や区分の簡素化、さらには、区分支給限度額の撤廃は、給付費の増高
や不公平感を招くことになり、制度の公平性や信頼性の確保の観点から明確に反対であります。
 なお、要介護認定区分の簡素化によって、認定に係る事務手続の簡素化にはつながらないもの
と考えます。認定制度の見直しは、制度の根幹にかかわるものであるので、限度額を超えて利用
しているものの実態や、サービス利用等の実態を十分に把握した上で、十分慎重な議論がなされ
るべきであると思います。
 以上でございます。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 ほかに。
 桝田委員。

○桝田委員(代理 本永参考人) 桝田に代わりまして出席しております本永と申します。2点
ございます。
 1点は、認知症の件ですけれども、お示しいただいた資料の中に認知症コーディネーターのお
話がありましたけれども、お示しいただいた図のほかにも、認知症地域医療センターの運営事業
の中に、認知症連携担当者をそれぞれに配置するといったようなこと。それから、認知症に関す
る専門家、先駆的な研修を受けた者として認知症実践研修の修了、あるいは実践リーダー研修の
修了者といったような様々な認知症の知識を付与した資格あるいは要件を満たす者が示されてい
ますけれども、そもそも認知症コーディネーターということの要件として、大牟田市の場合、ど
ういう研修要件を経て、どういう資格を付与されてこういうことになっているのか。また、内容
として、実践研修といういわゆる認知症ケアに関する実践的な知識という部分とどういうところ
に差があるのかということが1点疑問に思うところもありますし。また、認知症コーディネータ
ーを地域包括支援センターに配置するというプランも多分あろうかと思いますけれども、窓口を
多様に持つということで、それぞれの事業所のケアマネジャーにそうしたコーディネーター機能
を持っていただくことも、一つの案としてあってもよいのではないかなと思います。
 もう一点、要介護認定につきましては、先ほど簡素化に関しての御意見がありましたけれども、
我々としては、要介護認定は7段階今分かれていますけれども、私自身も実際現場の要介護認定
審査会の委員で合議体長でもありますけれども、実際に要介護認定を行ってみて、要介護1、2、
あるいは要支援2と要介護1の区分というところの選別は非常に難しいところがあります。客観
性を持って本当にこれが1と2の差がどこにあるのかということがよくわからないことが現場で
もよくあります。要介護4、5の差も、これもファクターの差で、例えば食事に関して、胃ろう
であれば、食事介護の手間がないので、寝たきり全介助であっても、新しい要介護認定になって
4が出ます。そういったことで4と5の介護の手間自体がさほど差がないのではないかというこ
とも我々としては、認定審査員の立場からも思います。
 今回、全老施協としては、3段階の区分を提言させていただいておりますけれども、我々は少
ないデータではありますけれども、実際この1分間タイムスタディを行うことによって、今日資
料もお示しをしておりますけれども、軽度・中度・重度という人数区分において三峰性を示すと
いう、この3区分ができるのではないかという可能性を示すデータもお示しをしておりますので。
先ほど、事務負担の軽減につながらないということがありましたけれども、今、1判定当たり、
認定審査会において30件の認定をするのに恐らく90〜120分かかっていると思います。これを3区
分にするということで、1次判定、コンピュータ判定に比較的収れんできるという部分が多くな
るということで、事務的な手間の軽減にもつながることになると思いますし。また、1次判定で
比較的合致するということであれば、2次判定は本当に必要な場合のみということに件数を減ら
していくという方法論も考えられるのではないかというふうに我々としては考えております。
 以上です。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 ほかに。
 齊藤(秀)委員。
 齊藤(秀)委員 2つのことについて申し上げたいと思います。
 まず、ペーパーを出させていただいております。一枚物の裏表になってございますが、4点書
いてございます。このうち、今話題の中心になっております2つについて申し上げたいと思いま
す。
 まず、要介護認定です。私はこの部会が始まりますときに、要介護認定については簡素化の方
向があるのではないかということを申し上げました。私は、要介護認定がどんなシステムであろ
うとも、この認定がある限りにおいては、常に見直しの対象にさらされるのだということは覚悟
をしておくべきものだろうと思います。
 そういう意味から「制度に完璧はない」という前提に立って、いろいろな要介護認定にかかわ
ります方々の御意見を謙虚に聴くべきだと。そして、公平性・信頼性・効率性と様々な観点があ
るわけでありますが、これについて常に見直しを念頭に置いた議論があっていいと思っておりま
す。そのためには、常設の専門委員会があってもいいのではないか。各期ごとにこの認定方式を
変えろということではございませんが、各期ごとに出てきた課題は検証しながら、国民的なコン
センサスを得る、そういう姿勢が大事だと思います。勝田委員からお話がありましたように、こ
の4月に起こりましたことは、大変残念なことであります。そして、多くの方々は信頼性に欠け
るところに疑問を呈したわけでありますから、今穏やかになったということで済まされる話では
ありません。常々そこを検証していくという、そういう姿勢がなければならないことを申し上げ
たいと思います。
 2つ目に書いてありますのは、7区分方式の要介護認定によらず、簡素化・簡略化する方法を
試してみたいという自治体があるとすれば、私は、特区制度において社会実験をすべきものでは
ないかと思っております。何も一斉に全国一律でなければいけないということではなくて、実験
をしてみることは大事なことではないかなと思っておりますので、こういう方向についてあまり
臆病であってはならないと思うわけであります。
 3番については、例えばケアマネジャーの専門性を高めるとか、保険者の権限と責任において
認定を判定できる何かしらの専門職の養成を行う等を行いまして、現在の認定方式の見直しにつ
ながる検討の余地が大きいというのが、この要介護認定の分野ではないかなと思っております。
現在のものを否定しているわけではありませんが、見直しの可能性はいつもあるのだという視点
を持つべきだということで申し上げたいと思います。
 次は、区分支給限度額についてであります。前回の介護報酬改定のときにも申し上げましたが、
各種の加算がつきました。加算がついたけれども、支給限度額は変わらない。これはある意味で
は矛盾したものであります。私は、加算に伴うように上げていくべきものと思いますし、特に今
日医療的なケアが、医療の拡大もされているわけでありまして、区分支給限度額の引上げは必要
なものではないか。ただし、実態調査を今やっておられますので、この結果は大変興味深いもの
でございますから、これを検証しながら方向を見極めてまいりたいと思います。そのときに、現
実的には地域包括ケア研究会の報告書にありますように、医療ケアに関しては、区分支給限度額
の枠外とする考え方については賛成であります。医療的なケアが必要な方々に、そもそも上限を
設けることには疑問がありますので、是非、このへんは介護分野で担うべきものと、医療保険で
考えるべきものを、整理していかないと、いろいろなものが介護の分野に来ることは好まざるべ
き方向ではないかと考えます。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 では、木間委員お願いします。

○木間委員 本日、資料を提出いたしております。要介護認定について、「高齢社会をよくする女
性の会」の調査から申し上げます。
 調査では、「要介護認定はやめて、サービス担当者会議などにおいてケアマネジャーら専門家が
チェックすればよい」といった意見がありますが、要介護認定についてどのように思っているか
尋ねました。この問に、サービス担当者会議などに主治医や保険者も加わることを書き加えます
と、誘導質問になるおそれがありますので、「ケアマネジャーら専門家がチェックする」という表
現にとどめました。
 意見を3つに分けて整理しております。1ページの「要介護認定は必要」、2ページは「不要と
は言わないが、問題あり」、3ページは「要介護認定より担当者会議などでチェックを」の3つで
あります。
 1ページの「要介護認定は必要」という意見を見ますと、この中からも問題点が見えてきます。
 例えば1ページの??Aは、「ケアマネジャーなど専門家が認定に立ち会い、決めてほしい」と言
っています。認知症の場合、訪問調査のときだけはっきりしている場合があるからです。認知症
について、訪問調査の問題点が指摘されています。先ほど、勝田さんが認知症に適応していない
とおっしゃっていたのは、多分こういうことであろうと思います。
 1ページの??Cのケアマネは、「現状でよい」と答える一方、調査員の質について指摘していま
す。
 必要・必要でないという意見の相違はありますが、いずれの方々も、要介護認定について問題
点を指摘しています。2点申し上げます。1つは、認定と現実に乖離があることです。言いかえ
れば、認定されたランクの支給限度額内では、家族の身体的・精神的負担があまりにも大きいこ
とと、ひとり暮らしであれば在宅生活の継続は難しいということを意味します。
 2ページの??@は、「立ち上がり座ることトイレに行くことはできるが、重症の肺気腫があり外
出できない。入退院を繰り返しているが、要支援1であった。」このことに対して、誰のために認
定調査を行うのかと憤っておられます。身体の状況を適切に反映した認定が出ない場合は、限度
額を超えた部分は全額自己負担するか、入退院を繰り返すか、ホームに入居するといったことに
なります。認定と現実の乖離について最も多く寄せられた意見は、認知症の状況が認定に反映さ
れないという意見です。
 認定調査に立ち会っているある民生委員の方は、「かなりの認知症が進んでいても、訪問調査員
は理解できていない。身体状況だけでなく、置かれている環境にも配慮した認定が必要と思う」
という意見を寄せています。ただし、この問題に限らず、個人の質の問題という側面からのみと
らえていると、仕組み全体、制度全体の問題をあいまいにするおそれがあります。
 私どもの調査ではないのですが、ホームヘルパーさんが約600人を対象とした調査があります。
それによりますと、「訪問後に認知症だと気づくことがよくある」20%、「ある」60%と、8割の
ホームヘルパーが訪問後に認知症であることに気づくと答えています。訪問調査員を教育すれば
済むということではないと思います。
 認定基準の見直しや批判は、1ページの?の?@の医師は「要介護認定は必要」と答えています
が、認定基準の見直しを求めておりますし、2ページの?の?@のケアマネジャーも、認定基準の
あいまいさには不満を持っています。こうした現状を何とか改善したいという10年間の思いが、
勝田さんたちのような要望につながったのだと思いますし、私どもも要望をしているわけです。
 認定について見えてきた問題点の2つ目は、介護認定審査に関することです。2ページ??Aは、
費用が有効に使われていないということ。?Bは、大変なお金と時間が使われていること。情報を
把握できていないという点の指摘であります。同様の意見は介護職員からも寄せられています。
 私ども「高齢社会をよくする女性の会」が要望しましたのは、「要介護認定は必要ですが、見直
しはもっと必要です」いうタイトルで、本日の資料の42ページにありますように、3点について
求めております。42ページです。1つは、時間と手間がかかり過ぎる。介護認定を見直し、介護
度は3段階とする。2つ目は、地域包括支援センターなど、公的な責任を持てる機関が担うこと
が望ましい。3つ目は、権限と責任を有する専門家の養成が必要、であります。限られた保険財
源を考えた上で7段階であれば、限度額がなだらかになっていてよいというお考えかもしれませ
んが、45ページのグラフに表れているように、なだらかと言っても、実態はこうなっています。
私どもは、3段階にすることを要望しておりますが、3段階がどうも軽度者切りにつながるとい
う恐れもありまして、軽度者切りにつながるということであれば、3なのか5段階なのかは、さ
らに検討が必要と思っています。
 それにしても、当事者を中心に、ケアマネ、ホームヘルパー、医師などによる担当者会議で行
ってほしいという家族の願い、訴えを看過してよいのでしょうか。介護を要する方の暮らしをし
っかり見ていただきたいと思います。
 限度額に関して申し上げます。45ページのグラフを見ますと、例えば要介護5の場合、4.8%が
支給限度額を超えている人の割合とありますが、この4.8%という数値は給付管理票上で限度額を
超える比率です。ケアマネがケアプランを作成時に支給限度額を超えることを避けている場合に
は、ここには載ってこない。ケアプランに載せずに保険外サービスを利用している方も当然おら
れると思いますが、この比率には含まれていません。
 46ページの調査結果を期待しておりますが、今、ケアマネさんやホームヘルパーさんにお尋ね
していることがあります。ケアマネさんには、1つは「要介護4、5の方は、支給限度額を幾ら
ぐらい上げると在宅で暮らせる方が増えると思うか」という質問です。2つ目は「支給限度額を
超えた部分を全額自己負担している方は、幾らぐらいまで支払っているか」を尋ねています。
 ホームヘルパーさんには、全額自己負担している方の金額と高齢者の暮らしとヘルパーさんの
援助の状況について尋ねています。数は非常に少ないので、統計的なものではございませんが、
回答は既に寄せられております。厚労省の調査結果が出ましたら、当方の調査結果と突き合わせ
てみたいと思っております。
 以上です。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 では、結城委員お願いします。

○結城委員 プリントを用意したので、見ていただければと思います。
 まず1点目、認知症の支援は、権利擁護ですね。成年後見制度のスムーズな活用をできるよう
に、仕組みをこれから変えていただきたいということです。
 2つ目の要介護認定についてですが、これは資料にもありますように、1月15日のまとめで、
公の場で、制度改正等含めて議論するということがあったことをまずもう一度皆さん認識してい
ただくことがこの議論では大事かと思います。それを踏まえて、まず、現行の認定における問題
点ですが、これは私も非常にかかわって責任を感じておりますが、「認定調査マニュアル」を変更
いたしまして、昨年からの認定は一旦収拾に向かって解決したということでございます。しかし、
認定マニュアルを変えたということは、そもそものコンピュータシステムのロジックとの信頼
性・妥当性がどうなのかということは、いずれどこかで議論をするべきだと思います。そのへん
の議論が必要かと思います。
 それから、イとしては、今、ケアマネジャーにも認定調査を委託していますが、本当にこうい
う姿でいいのかどうか。調査は本来は保険者が責任を持ってやっていくべきではないかという議
論が私は重要かと思います。
 それから、認定機関とかそういうものはいいのですが、事務、コンピュータ改修費、不必要な
区分変更申請、それから、医師の意見書の問題とかですね。それから、在宅介護に基づく認定シ
ステムの尺度とか、そういう議論が幾つかあります。認定に関しては、現行のままでは問題点が
多いので、こういうのはきっちり議論をすべきかと思います。しかし、本審議会においては、11
月、12月には結論を出さなければいけませんので、どこかできちっとした審議の場を設けて、1、
2年、要介護認定はそもそもどういうものかというのをきちんと議論するべきかと思います。あ
まり短い時間でこれを議論すると、非常に問題が起きるかもしれませんので、どこかできちんと
した、12年改正に間に合わなければ、必ずやってほしいということです。
 私は今日資料の提出をお願いしましたが、1次判定、2次判定の資料を出していただいていま
すので、当面は利用者さんには影響がないということで、12年改正に当たっては、現行のものを
維持し、要介護認定はどうすべきかというものは、きっちりとした場で議論をしていくべきかと
私は思います。
 なお、個人的見解といたしましては、要介護認定はモラルハザードを考える意味では私は必要
不可欠と考えますが、現行の7区分の仕組みは、事務運営上非効率の可能性がありますので、こ
ういうことも含めてきちんと議論をすべきかと思います。ただし、7区分でも問題が解消される
というのであれば、それはそれでいいかと思います。廃止という議論であっても、もしスムーズ
にシステムが動くのであればいいかもしれませんが、そのような議論もきちんとその場ですべき
かと思います。
 私は稲城市の方に御質問がございますが、例えば区分を簡素化した場合に、事務運営上は効率
化されないとおっしゃっていましたけれども、そのへんの理由をお聞かせいただきたいのが1点
と。
 事務局に対しては、認定マニュアルを変えた際のコンピュータロジックについて、今後、当面
は信頼・妥当性があるかということを事務局としても確認しているかどうかを御確認させていた
だきたいと思います。
 以上でございます。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 今までの方、基本的に御意見をいただいてきたわけですが、結城委員から初めて御質問が出ま
したので、石川委員の代理の榎本参考人、それから、事務局からもお考えをお聞かせいただきた
いと思います。

○石川委員(代理 榎本参考人) 言ってしまっていいのですか。参考人ということなんですけ
ど。

○山崎部会長 参考人でも結構でございます。どうぞ。お答えできる範囲で。

○結城委員 もしあれでしたら、持ち帰っていただいて、次回に、どのへんが効率化されないか、
来週でも構いません。

○石川委員(代理 榎本参考人) では、持ち帰らせていただいて、また、後日御回答いたしま
す。

○山崎部会長 では、よろしくお願いします。
 それでは、事務局からお願いします。

○宇都宮老人保健課長 今の結城委員の御質問でございますけれども、例えばという例で出させ
ていただきたいと思いますが、つめ切りの調査項目において介護が必要であるにもかかわらず、
独居のため介助が行われていない場合は「介助されてない」と評価するなど、もともと調査項目
の定義に問題があって軽度に判定される方が増加したということで、10月にテキストの調査項目
の定義を見直して、今申し上げたような場合は「全介助」とするということなど、そういうもの
を特記事項に記載することとしたという。こういったことによって、先ほどごらんいただきまし
たように、各区分の割合についておおむね見直し前と同等の分布となったことが確認されたとい
うことで、当面はこういうことで問題ないのではないかというふうに今我々としては思っておる
わけでございますが、今後、このように進めていって、さらに問題があるとか、そういった声が
現場から出てくるようであれば、その時点で、また、いろいろ考えていくということになるので
はないかと思ってございます。

○山崎部会長 続きまして、御意見をいただきます。藤原委員お願いします。

○藤原委員 保険者の立場からちょっと述べさせていただきます。
 まず、要介護認定制度は全国一律に客観的な基準に基づき判定を行う仕組みとして、現在の7
段階の要介護認定区分は現場では相当定着してきているように考えてます。私もこの制度が始ま
ったときからいろいろと携わってますが、当初は、支援限度額や介護度が低い人たちは、何か自
分が損をしたような、そんな認識の人たちが相当多かったようですが、最近は、低いほど回復す
る可能性があるという期待感を持ってリハに励んでます。そのような中、仮に要介護認定制度を
簡素化して3段階にしたとなれば非常に混乱が出る可能性がある。
 まず心配されることは、目標を持って日々リハに励んでいる方が、要介護度を改善しようとい
う努力がなくなる可能性があるのではないか。3段階になれば、ハードルが非常に高くなり過ぎ
て、介護度を軽くしようという気持ちが後退してしまって、介護者の自助努力が少し後退ぎみに
なるのではないかというような心配があります。また、要介護度が改善されたとしても、3段階
であれば、サービス量が大幅に減少するおそれもあるかと思いますし、また、きめ細やかなサー
ビス提供ができなくなるのではないかということも心配です。現在の7段階は、いろいろなケー
スにうまく当てはめてきていて、サービスされる側もする側も非常に納得して両者暗黙の了解の
状態ではないかと思う。そんな状況なので、要介護認定制度の大幅な変更は非常に懸念している。
 さらに、財政中立を前提にすると、今サービスを受けている方々の約半数は、利用できるサー
ビス量が減少する可能性があると思う。また、場合によっては、支給限度額に達し、サービスが
受けられない利用者が出てくるかもしれない。限度額オーバーになっても、限度額で打ち切られ
てしまって、今までとは違ったサービスになってしまうというおそれもある。そんなことで相当
現場が混乱するおそれがある。ましてや、要介護認定制度を廃止することになれば、利用状況に
よっては利用者間で不公平感が出たり、大きな格差が発生する状態も考えられます。また、被保
険者の要求のまま、偏ったサービスが提供されるような状況になれば財政は一気に厳しくなり、
制度を運営していくこと自体が困難な状況になるのではないかという危惧もあります。
 このような理由から、保険者としては要介護認定制度の廃止は賛成できない。また、慎重に検
討すべきであると考えます。
 以上です。

○山崎部会長 三上委員お願いします。

○三上委員 まず、要介護認定の方から言います。先ほどから廃止の問題とか、簡素化の問題が
出ておりますが、私もこれは反対です。廃止につきましては、モラルハザードの問題からこれは
問題があると思いますし、簡素化した場合には、今言われたように、財政中立から言うと、必要
なサービスと限度額との乖離が大きくなるので、利用できない人が増える可能性があると思いま
すので、簡素化することは問題だと。
 見直しにつきましても、非常に慎重にやっていただきたいというのは、昨年の見直しの段階で
も非常に大きな混乱が起こりました。これは見直すことによって、今まで重度化になる人も軽度
化される人もどちらも出るということで、軽度化されるときには非常に大きな問題が出ることか
ら、これは慎重にやる必要がある。ただ、認知症に関する、いわゆる寄り添いであるとか、見守
りといったものに対する介護の手間時間に関しては、技術的にこの判定方法が非常に問題が多い
ということで、これにつきましては、時間をかけて十分検討をする必要がある。現在でも、認知
症尺度に関する検討事業といいますか、研究事業等が走っておりますので、1、2年と言わずも
う少し時間がかかるかもわかりませんが、慎重にやっていただきたいと思います。
 それから、認知症の方ですが、先ほどコーディネーターの話が出ましたけれども、我々として
は、認知症サポート医の養成事業に参加をしているわけですが、サポート医の位置づけが今日の
議事資料でも非常にはっきりしていない。我々としては、専門医ではなく、どちらかというと相
談に乗る、あるいはコーディネートする機能をサポート医が持つというふうに説明をしてきてい
るわけですが、認知症コーディネーターと認知症サポート医が別々に書かれていて、サポート医
の位置づけがはっきりしていないので、このへんをどういうふうにお考えなのかを少し教えてい
ただきたいと思います。
 それから、11ページにあります精神科病床入院患者の退院可能性ですけれども、これは非常に
見方が難しいのですが、?@?A?B?Cと書いてあって、?Cは退院できない方ですが、?Bの居住先・支
援が整った場合の退院可能性が50.5%で非常に多いわけです。これを退院できると見るのか、退
院できないと見るのかということで考え方は大きく変わると思います。今日は社会・援護局から
福田課長も出てきておられますが、社会・援護局の方でもこの問題について取り扱うということ
で、この?Bの問題について幾つか別の統計がありまして。例えば居住先・支援が整った場合とい
うこれの中身を分けますと、このうち、家族と同居できるか、あるいは自宅でひとり暮らしでき
るというのは、その50%のうちの17%ぐらいである。多くは施設に入る。特養とか老健に入るこ
とが前提であるということ。
 それから、条件が整えばの中で、支援がどうなるかということですが、支援の中でも、実際に、
デイケア、ナイトケア、あるいはデイ・ナイトケアであれば、どこかに居場所があれば帰れると
いう人がその50%のうちの30%。適当なものがないとか、あるいは、退院を想定できないという
のも30%近くはあるということで、この50%のうちで居住先の条件が整う、あるいは支援の条件
が整うことは非常に難しいと考えられますし、先ほどあった家族と同居という場合でも、支援が
得られるかどうかという場合に、支援が得られないというのが30%ぐらいありますし、実際にこ
の中でそういったことを考えると、50%の?Bの条件が整えばのほとんどは、条件が整わないから
退院ができないんだ、だから、今現在入院しているんだというふうに読めるのではないかと思い
ますが、そのへんのところを福田課長に説明をいただきたいと思います。

○山崎部会長 では、後でお答えいただくことにしまして、ほかの方はございますか。
 土居委員お願いします。

○土居委員 私の考えを述べさせていただきたいと思いますが、今議論になっている中で、要介
護認定の話ですけれども、私もこれは必要なものだと考えております。特に、今のこの場の議論
ではなかった論点といたしましては、非該当者、健常者の方々、これも立派な被保険者でありま
す。そういう方々からすると、なぜ自分がそのサービスを受けないことになるのか、ないしは、
そのサービスを受けられるという方がどういう根拠でサービスを受けることになっているのかと
いうことを、きちんと説明がつく形で納得いく形で示していただかなければいけない。勿論、介
護を受けられる方も被保険者なわけですけれども、介護を受けない非該当者も被保険者であり、
健常者がいるからこそ介護保険も財政的にはきちんとそのリスクをシェアして制度として回って
いくという、そういう視点もこれまた一つ重要なポイントだろうと思います。そういう意味では
どういう根拠で介護を受けることになるかということを制度的に支持する上でも、要介護認定は
非常に重要な仕組みであると考えております。
 それから、もう一点は簡素化の問題であります。簡素化の問題は、区分支給限度基準額の問題
とも関連するところはありますけれども、天井がないと言いましょうか、歯どめがないと、不必
要な給付が過剰に行われてしまうのではないかという懸念がどうしてもぬぐえない。そうではな
いことをちゃんと担保する何らかの仕組みは当然設ける必要があって、過度に簡素化してしまう
と、極端に言えば、必ずしも簡素化する前だと、給付を受けなくてよかった、これは別に必要で
なくて給付を受ける必要はなかったということだったのが、簡素化する結果として、給付を受け
られることになってしまって、これが必要度が低いにもかかわらず、そういうところで給付が行
われることになりはしないかということが非常に危惧されるわけであります。そういう意味では、
過剰に複雑であることは、当然これは私としても支持はできませんけれども、過度に簡素になる
のも警戒する必要があるのではないかということであります。そういう意味では、これから、さ
らなる検証、簡素化してもよいのかどうか、既にほかの委員の方々からも提起されていますけれ
ども、いろいろな試み、いろいろな検証を通じて簡素化が不必要な給付を過剰に増やすというよ
うなことになってないということが確かめられるかどうかということを確認する必要はあると思
います。
 先ほど、この簡素化をめぐって社会実験という話がありまして、これも私は非常に興味深い試
みだと思います。ただ、1つ気をつける必要があるのかなと思うのは、ある特定の地域だけ社会
実験をいたしますと、その地域ではその介護サービスが受けられるけれども、一般の特区でない
地域ではそのサービスは受けられないというような被保険者がいらっしゃると、例えば親を呼び
寄せるとか、そういうようなことで移住が起こってしまうということで、本来果たそうとしてい
る社会実験が移住の影響を受けてしまうのではないかというようなところを危惧していまして、
そこらへんはうまく社会実験をするならば、そのデータを取る上で影響をきちんと配慮してその
分析結果を見る必要があるのかなと思います。
 それから、最後に、区分支給限度基準額の件ですけれども、確かに、いきなり限度額以上にな
りますと全額自己負担ということになることに対する御懸念はあると思います。ただ、それがあ
るがゆえに、いきなり基準額を引き上げる話になるのはそこは飛躍があるのではないか。ほかの
保険の制度を見てみますと、確かに限度額が来るまでは1割負担だけれども、限度額を超えると
突然全額負担になるという、そういう極端な閾値になっているということであれば、まず最初に
考えるべきことは、自己負担率を段階的に上げていく。いきなり1割から10割になるということ
ではなくて、段階的に自己負担率を上げていくことで調整するという話が、限度額の引上げをす
る前に検討されて然るべきことなのかなと思いますけれども、少なくともいきなり限度額を撤廃
するとか、限度額を引き上げるという話に一足飛びに行ってしまうのは、私はやや唐突な気がい
たします。
 さらに、今、事務局の資料の46ページで、これからデータを集められて検証されるということ
なわけですから、その検証結果を見た上で、引き上げる必要があるのか、いや、私からすると、
引き上げる前に、自己負担率のところで調整してという話があって、それでもやっぱり引き上げ
ないと医療と介護の関係でつじつまが合わないとか、いろいろな問題が生じるということであれ
ば、その次の段階で引き上げるというようなことを考えるということはあってもいいと思います
けれども、この46ページで書かれているような検証を見る前に、いきなり引き上げると言い切っ
てしまうのは拙速なのではないかと考えております。
 以上です。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 野呂委員の代理の明石参考人お願いします。

○野呂委員(代理 明石参考人) 三重県の明石です。2点述べさせていただきます。
 まず、認知症対策についてですけれども、地域包括支援センターに置く連携担当者の設置とい
うことで、これは資料の25ページにも指摘事項ということで記載されておりますけれども、基本
的には、地域疾患医療センターの所在市町村に置くというような制度に現在なっております。私
ども三重県では、疾患センターが3つありまして、置くことができるのは3つの市町村というこ
とになりますけれども、この制度によっていろいろな連携が進んでいくことになりますので、で
きれば、ほかの市町村、特に近隣の市町村でも置くようにできるというようにしていただければ
いいかと思っております。
 それから、もう一点、市町村のモデル事業で「地域支援体制構築事業」という厚生労働省の事
業を三重県でも幾つかの市町村で活用させていただいております。この事業で、地域支援マップ
の作成とか、サポーターの育成等認知症対策のいろいろな基盤が進むことや、関係者のネットワ
ークが進んでいきます。この事業に取り組むことは非常にいいことだと思っておりますので、こ
れからもこの事業の充実というか継続もしていただければというように思います。
 それから、2つ目で、介護認定の話ですけれども、先ほどからいろいろ御意見が出ているとこ
ろでございますけれども、認定区分の見直しにつきましては、平成21年度の見直しのときにいろ
いろ混乱が生じたというような状況もございますので、今後、十分検討を行っていただき、保険
者とか被保険者への理解、また、相当の準備期間を設けて対応をしていただければというように
思います。
 以上でございます。

○山崎部会長 齊藤正身委員お願いします。

○齊藤(正)委員 資料を用意させていただきました。今日は、以前にお約束をした、ドイツで
要介護認定の現状を聴いてまいりましたので、それを情報提供としてお話ししたいと思います。
 ドイツのバイエルン州のMDKのHans Gerber医師とお話をする機会がありました。もう皆さん
御承知だとは思いますが、ドイツでは1995年から介護保険制度が始まっていますが、見直しを初
めてやったのは2008年。それまでの間ほとんど見直しのない状況で行われていて「日本は何回も
見直せてよかったね」と、何か皮肉なのかどうかよくわかりませんが、そう言われました。
 そういう話の中で、2008年に見直された内容は、認知症の方の申請から判定までの見直しがテ
ーマだったということですが、結果的には、ドイツは現物支給・現金支給、それから、現物+現
金という形になっていますが、実際には認知症の方の場合、軽度の方は100ユーロ、重度の方は200
ユーロというような現金支給の形になって、それをサービスとして使うというようなことだった
そうです。それでも、なかなかうまくいかないというのが現状で、今、家族に対する負担軽減の
ためにどうしたらいいかというプロジェクトが様々行われているというお話でした。
 個人的な御意見として、Gerber医師は、認知症だけ特別にするわけにはなかなかいかないので、
支給の公平性をどう保っていったらいいかということもいつも考えながらやっているというお話
でした。現在は、認知症の判定はMDK自身が行っているということであります。
 そこで気がついたことですが、実は、認定を受けてサービスを使わない人はいないということ
が向こうでは「それは当たり前だろう」と言われまして、日本では、介護保険サービスを使う権
利をまず得て、使うかどうかは利用者次第というところがあるという話をしたら、「とても考えら
れない。使う人だけが受けるべきではないか」というのが御意見としてありました。
 次のページ、2ページ目になりますが、ここで、もう一度認定手法についてドイツでは考えよ
うということになり、様々な研究が行われているようですが、今、3段階プラス少し重めのハー
ドという形になっていますが、それをアセスメント手法から見直しを始めているそうです。今ま
では、時間で区切って3段階にしていたものをポイント制にする。それが動作から始まって認知
症のことやその他の項目、6項目+2項目という形になりますが、ポイント制で。ポイント制は
3ページ目を見ていただくと、4段階になっている、自立しているか、介助が必要かというよう
な、これが点数化されていて、その合計点が100点満点で何点なのか。それを5段階に分けるとい
う方法に、今そういう研究の結果が出ているそうです。その研究の結果が、今は、2ページ目に
も書いてありますが、ドイツの厚生省の引き出しの中にあると言われていたので、それはどうい
うふうになるのかはお聞きしていません。
 そういう状況の中で、参考資料ですが、介護認定後、サービスを使ってない方は、ただ認定を
受けているだけという方が日本の場合は結構いらっしゃるのではないかと思って、今日は、公式
には言えないので、A県B市と書きましたが、調べさせていただきました。その結果、そこの市
は、高齢者数が約7万人ですが、認定者数、月平均9万3千となっていますが、間違いで930人で
す。
 その地域で調べたところ、このグラフにありますように、居宅サービス、地域密着サービス、
施設サービスを利用されている方々で、未利用者ということになりますが、使っていない方が
21.3%いらっしゃる。サービスを利用してない人も、新規を入れなくても2割近くいらして。そ
の中には非該当者も入っていますが、それは限られた人数だと思います。この事務費を年間で考
えるとすごい金額になるのではないかということも考えられて、先ほど暫定的ケアプランのお話
もちょっとお話しされていましたが、まず、そのサービスをどのように入れるか。サービスを使
う方が認定を受けるというもともとあった考え方に少し戻していく、それだけでも随分違うので
はないかなということを今感じております。
 次の「(2)通所介護と通所リハの「リハビリ」の違い」は、前回、通所介護に個別機能訓練を
加えると通所リハだよという御発言があったので、それはちょっと違うということを言わせてい
ただくためにつくりましたので、今日は、「医師の指示・関与なく、リハ専門職でなくても、個別
でなくてもOKなもの」をリハと言っていいのかどうかということは是非個々で考えていただけ
ればと思います。
 3番目は、支給限度基準額とリハビリのことを少しまじえてお話ししますが、介護必要度とリ
ハビリの必要性は決して同じではないということだけは、軽い方でもリハビリが十分必要な人も
いることは理解していただきたいということです。
 8ページ目は、「地域包括ケア研究会」の報告書についてもう一度ここで記載をしましたが、最
後のページです。リハビリテーション医療ということであれば、医師の指示による提供が必須だ
と思いますし、そこにはなぜかというと「専門性」とか「予測」とかそういうものが入って提供
されるべきだろうと思いますが、リハビリテーションとか介護保険に精通するお医者さんをどん
どん育てていくことが重要なのではないかと、サポート医のこともそうだと思いますが、思って
います。
 それから、リハビリテーション専門職が何らかの形でかかわるようなシステムにちゃんとして
しいかないと、何でもリハビリテーションと言うのはどうかなと思いますし、その専門職のかか
わり方ですが、継続的にかかわっていくことと短期集中にかかわっていくという、その意味を明
確にするべきだと。継続提供の場合は、訓練として直接かかわることばかりではなくて、評価・
指導をしていくようなことも重要だと思いますので、そこでの在り方は何らか考えるべきだと思
います。短期集中に関しては、今必要なときに今ということになるわけですから、「支給限度額外」
あるいは「特別指示書」というような形で提供できないだろうか。医療保険で提供するのか、介
護保険の中で支給限度額内で行くのか、いろいろあると思いますが、そこのあたりは今のままで
は本当に必要なリハビリが提供できているとは言えないと思っています。
 その下は、現存するサービスをうまく使っていきさえすればうまくいくこともあるのではない
かということで、幾つかここに通所事業所から訪問リハが行ったり、特別養護老人ホームや通所
介護に訪問リハが入る方法もあるでしょうし、シドニーでは、特別養護老人ホームからバスで通
所リハビリに通っているというような、有効活用されているようなものも見ましたので、そうい
うこともありではないか。それから、医療保険の病棟もうまく介護保険で活用できないだろうか。
介護保険と医療保険がうまく2本のレールで動くようなシステムが求められていると思っていま
す。
 以上です。

○山崎部会長 それでは、田中委員お願いします。

○田中委員 認知症ケアに関して申し上げたいのですが、認知症の方々ができる限り住み慣れた
地域で暮らすためには、この「論点」にありますように、有機的な連携体制を地域に構築するこ
とは大変重要だと思います。しかしながら、併せて、直接認知症を持つ方々に対して介護サービ
スを提供する介護従事者の質の向上を図ることは、このことも重要な課題であると思っておりま
す。今回の資料には、介護従事者等の認知症ケア研修に関する資料は示されておりませんが、現
状では、施設や在宅で働く介護職員や訪問介護員は、既に都道府県等において実施している認知
症介護実践者研修等に受講したくても受講できない状況があります。なぜならば、現状では、小
規模多機能型居宅介護やグループホーム開設者あるいは管理者の方々を優先して受講せざるを得
ない状況があります。認知症の方々がより尊厳を守られ、そして、自立を図られるようなケアが
受けられるように、より多くの介護従事者が認知症に関する正しい理解のもとで適切な介護サー
ビスを提供するためにも、既に関係団体等が実施している研修も含めて、今後、より研修の在り
方、及びその量的・質的な充実を図るべきだと考えております。

○山崎部会長 川合委員お願いします。

○川合委員 まず、認知症者の支援について、これは25ページを見ていただきたいのです。25ペ
ージの地域包括ケア研究会報告書の「・」1のおっしゃるとおりだと思います。「認知症を有する
者の在宅生活を支える在宅サービス体系の在り方について現行制度にとらわれず」ここですね。
「声かけ・誘導・生活援助を含め検討していくべきである」。
 それで、今日御提出の資料との関係ですけれども、13ページにありますような、いわゆるキャ
ラバンメイトサポーター・認知症サポーター養成につきまして、私前々から、いわゆる在宅での
非常に大切なポイントとして、その方がわずかな変化を地域が見守るという体制のためにはこれ
は非常に必要な制度だろうと思っています。そこが13ページにもありますが、このオレンジのブ
レスレットが100万人を超えたとおっしゃるのですけれども、皆さんどうでしょうか、現状皆さん
の周りにお見受けされるでしょうか。また、そういうような方々が活躍されているという認識が
おありでしょうか。私は、この「100人会議」が100万人を400万人にアップされたといううわさを
聞きましたけれども、あまり積極的な活動を目撃したことがありました。
 それと、もう一つ、私自戒の念も込めて言うのですが、在宅と施設の中間であると自負してお
りますが、我々、老人保健施設がそういうふうな役割を担ってきたのかなということを考えてみ
ました場合に、いや、あまり積極的でなかったというふうにちょっと反省をしております。ただ、
その中の1つのポイントとして、13ページの養成の方法のところを見ていただきたいのですが、
その前の段階で、平成19年の介護給付費分科会の介護職員のキャリアアップシステムの構築のと
ころで、田中先生のプロジェクトチームが全老健の研修システムを非常に御推薦というか、褒め
ていただきました。今ここに資料を持ってきておりますけれども、年間約200人以上研修に参加す
る全老健が主催しているのが30回以上あります。各都道府県支部がやっているのは、それに少な
くとも10回ずつぐらいやっております。職能団体というところが13ページにありますけれども、
今回のキャリアアップシステムの厚生労働省のホームページに載っているのを見ましても、全老
健の研修システムは圧倒的に豊富で、御推薦いただけているというふうに私は自負しております。
全老健単体とは申しませんが、そういうふうな職能団体以外にも、こういう研修を充実している
団体にもきちんとそういうキャラバンメイトを養成する資格をいただけないかと私は思います。
 それと、2番目の問題として、要介護認定の問題でありますけれども、言葉づらを見まして、
要介護認定廃止とか何段階化とかというふうなことを私実は驚愕して見ておったのです。今日、
個別の御説明をいただいて、「ああ、そうか」というふうに納得をいたしました。私は、齊藤(秀)
委員がおっしゃった可能性にかけてみるのもいいのではないか。このポイントは、勝田委員がい
みじくもおっしゃいましたように、4月の要介護認定の社会不安とまでは言いませんけれども、
そういうようなものをしてしまったところに問題があるのではないか。認定システムはそのまま
でいいですけれども、これは物差しを変えたらどうなるのかと思います。
 今、全老健では、4年かけて、コーディング研究班と称して、いわゆる間接的な介護から見る
のではなくて、介護時間から見るのではなくて、実際に原疾患からどういうふうな変化が起こっ
てくるのか。これは非常に難しい解析が入っていますけれども、例えて言って、廃用症候群によ
る麻痺に見えるようなことと、脳疾患・血管性疾患による麻痺のリハビリのやり方は方法論とし
て全然違ってきます。ところが、今回の要介護認定は、これはケアプランで後ほど出てくるかも
わかりませんが、そのサービスを提供する段階で、後ほど書いてありますように、介護と医療の
隔絶といいますか、そこまでは言いませんけれども、なかなか適切なサービスが行ってないので
はなかろうかなと思います。そういう意味におきまして、ブラックボックスとは言いませんが、
現行のコンピュータシステム、1分間タイムスタディ、御本人を見ているのではなくて、御本人
の周りから見ているこのシステムは、今いろいろな方がおっしゃいましたが、結城先生もおっし
ゃいました、2、3年いやもっと時間をかけるべきだと言う方もいらっしゃいました。私どもは
今年の暮れか来年の春ごろには、4年間かけた蓄積物を発表するつもりでおりますので、そうい
うことも含めて、この際じっくりと見直すべき時期に来ているのではないかと思います。その段
階において、いろいろな方がおっしゃったことは、事務の手続の簡素化、これは必要ですけれど
も、私はモラルハザードとかそういうきついことは申しませんが、要介護認定はきちんとあるべ
き問題だろうと確信します。でも、木間委員あるいは勝田委員がおっしゃった現場からの声は私
は無視してはいけないと思います。
 それと、もう一つ、支給限度基準額でありますけれども、44〜45ページを見ていきますと、平
均費用額が軽度から重度になると徐々に増えてきています。また、45ページでは、要介護度が上
がれば上がるほど複数のケアプランとかそういうふうなことも書いてあったように思います。私
は、現在、リハビリを通してのよくなる機能、今、齊藤(正)先生から、通所リハビリと通所介
護は、単にプラスされたものではないという心強い御発表をいただきました。私も同感でありま
す。この「よくなる機能」を利用していただくためには、私は、限度額撤廃ではなくて、土居教
授がおっしゃったような弾力的な運用ということも考慮すべき時期に来ているのかなと思います。
 以上、3点、キャラバンメイトの養成に関して全老健もお役に立つことができないだろうかと
いう1点と。もう一つは、この際、要介護認定においては、ICFの概念を導入した、我々はコ
ーディング研究班と称していますけれども、そういうふうなことを俎上に上げさせていただきた
い。今年の春先には上げられると思いますけれども、そういうようなこと。それと、もう一つ、
いわゆる限度額撤廃ではなく、弾力的運用の方法を考えるべきだと、この以上3点を申し上げま
す。

○山崎部会長 御意見でした。
 では、河原委員お願いします。

○河原委員 時間がないようですので、3分以内で終わらさせていただきます。
 認定区分のことでございます。私どもの日本介護クラフトユニオンでは、働く者の意見を集約
しました「介護最前線からの提言書」を本年の4月厚生労働大臣あてに直接提出をいたしました。
12の提言の1つに、認定区分についても私たちの希望を提言として触れております。そこでは、
認定区分については、ケアプランの本質、財源、ケアマネジャーの力量等を勘案し、将来的には
撤廃をにらみつつ、現実的には3区分程度の簡素化が、事務的な対応面や御利用者の理解の面か
らもベターではないかと提言いたしました。
 認定区分の問題は、制度の根幹をなすものとして対立的な意見があることは承知しております
けれども、働く者の意見を集約し、考察すると、今申し上げましたような提言にたどり着きまし
た。現場で働く者には、認定結果に対する不信、ケアプランのつくり方への疑問やシンプルな制
度への要望がございます。
 昨年の8月から10月までの3回私たちのユニオンでは、様々な職種の介護スタッフ、計216名が
集まって、恒例のグループ討議を行いました。認定区分についても議論をいたしました。幾つか
の意見として、現状の7区分は複雑過ぎる。予防と介護を行ったり来たり、サービスが使える・
使えないと複雑で、利用者が混乱する。くくりを広くして簡素な区分が望ましい。認定区分の制
度に疑問。実際の状態に合っていない。中でも、認知症の区分が難しく、認知症状がある場合は
低く出ることが多い。同じ介護度の利用者を見比べても、余りにも状態が違うことが多過ぎる。
ダンスを軽快に踊れる人も車椅子の人も、同じ要介護2だった。施設では、要介護5の方が要介
護4、3よりも手間がかからない。区分に沿ったケアプランではなく、本人の状態と生活環境に
沿ったケアプランで本来はあるべき。認定によって使えるサービスを限定しない。必要な人に必
要なサービスが行かないことは、働く者の精神的負担になっていることもわかっていただきたい。
等々の意見を分析した結果、ケアプランは認定区分別に立てられるべきではなく、利用者の心身
の状態や居住環境、家族状況等を考慮して、個人個人の実情別に立てられることが本質的であり、
本来、そこがあるべき姿と私たちは思います。しかしながら、限られた財源や介護計画を立てら
れる方等の力量の問題もございますので、したがって、その課題が解決するまでは、本質的なあ
るべき姿をにらみつつ、要介護状態のくくりを広くシンプルにした3段階程度が現実的ではない
かと思っております。
 以上です。

○山崎部会長 では、北村委員。

○北村委員 1点だけ、区分支給限度基準額についてでございます。先ほど齊藤(秀)委員から
も指摘がありました前回の報酬改正によって様々なサービスに対して、特定事業所加算のような
報酬加算が実施されて、それによって報酬全体が上がっているという状況であります。当然、そ
れを取得してやる場合に、現状では利用者の方の1割負担に影響しております。そうしますと、
加算が取れる状況ですけれども、実態的に利用者の1割負担、増加のことを考えると加算申請を
しないというような状況もあります。単純に区分支給限度基準額を上げるという方法もあるので
しょうが、それ以外に、当然、支給限度基準額の外にこの加算部分を考えていただくか、または、
利用者の1割負担の中に入れないというような方法を是非考えていただきたいということであり
ます。一方で、当然、在宅分野でも、補足給付のような形は要らないとは思うのですが、何らか
の形で低所得者に対する補助、補填をいただくと、そういうようなことができればサービス利用
が進んでいきますし、このようなことを是非要望したいと思います。
 以上です。

○山崎部会長 木村委員。

○木村委員 私は、認知症のところを話したいと思います。8〜9ページでございますが、認知
症疾患医療センター運営事業のことは、3回ほど前の部会でも私が資料を出してほしいとお願い
しましたが、そもそも47都道府県まだないところもあるわけでありますが、この整備が進まない
ということの理由を、病院側の要因と地域包括支援センター側の要因があると思うのですが、事
務局からも説明を受けたいと思います。
 私の感じているところは、そもそもこの事業が2年間の事業でありまして、地域包括支援セン
ターの連携担当者のところは10分の10で600万出るけれども、2年後ははしごを外されるのではな
いかとかそういうようなことを聞いています。病院側は2分の1だけ出るということで、県がそ
の分を負担することに非常に負担感を感じているということでありまして。
 何を申し上げたいかといいますと、モデル的な事業ではなくて、本気で認知症の方を早期発見、
早期診断し、早くその地域でサポートしてやる体制が必要だと思います。ですから、包括支援セ
ンターに恒常的に公金を出し、連携担当者を配置していくことが必要だと思いますし、違う部署
だと思いますが、医療側ですね、医師会の先生方等々、病院の方々としっかり連携をとっていた
だいて、そういう体制づくりを私はするべきだと思っています。
 こういうことがありました。診断をしっかりしてもらったら、服用していた薬剤が原因で薬剤
性のせん妄であって、認知症と診断されていたらしく、その薬剤を外したら元気になったとか、
そういうこととかがあるわけです。これは医師の先生方がどうだこうだと言っているのではなく
て、そういうケースもあるものですから、こういう早期発見、早期診断のシステムを早く国が構
築するべきだと思いますので、よろしくお願いいたします。

○山崎部会長 久保田委員の代理の藤原参考人お願いします。

○久保田委員(代理 藤原参考人) まず、認知症の支援の在り方について意見を申し上げたい
と思います。
 認知症の方の増加傾向を踏まえて地域の支援体制を整備していくことは非常に重要な課題だと
思っております。そうした中で、地域の高齢者福祉の観点から地域づくりを行うのは、その地域
の人材や資源、特性を十分に生かしてつくっていくという地方自治体本来の業務であると考えて
おります。先ほど大牟田市の事例を紹介していただきましたけれども、あのような形で自主財源
で運営していくことが望ましいと思っております。これも含めまして、高齢者支援の在り方に関
しては、税と保険料の役割分担という議論は必ずやっていただきたいと思っております。
 それから、要介護認定につきましては、私どもも要介護認定の仕組みは必要だと思っておりま
す。客観的な基準に基づいて適切な給付を行うのはこの制度の根幹でございますので、そういう
ものを担保していくためにも、この仕組みは絶対に維持していかなければならないと思っており
ます。
 それから、支給限度額の引き上げ等の議論につきましては、保険料とか公費の負担、それから、
自己負担の問題という必ず財源の問題に直結いたしますので、その点からもじっくりと議論をさ
せていただきたいと思っております。
 以上です。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 小林委員の代理の貝谷参考人お願いします。

○小林委員(代理 貝谷参考人) 全国健康保険協会という医療保険を運営している立場から申
し上げたいと思います。
 私どもは医療保険者でありますので、先ほど来お話がございますように、サービスを利用する
方というよりはむしろ費用を負担する方、2号被保険者の方々を加入者として持っておりますの
で、そういう方々のことを考慮しますと、制度全体の運営は公平性を重視して考えていただきた
いと思います。利用される方の意見、随分この場でも出ておりますが、両方重要な点ではないか
と思っております。
 そういう意味で考えますと、要介護認定制度、これは先ほど来出ておりますが、介護保険制度
の基本中の基本だと思っておりまして、ここをおろそかにすることは、これは制度としては成り
立たないのではないかと思っております。引き続き、この要介護認定制度については堅持をすべ
きだと思っております。
 ただ、先ほど来伺っておりますと、特に認知症の方について、区分の適合性といいますか、そ
ういう点については御議論があるというお話でございました。科学的な検証は当然必要になって
まいりますが、一定の客観的な基準に基づく運用は制度論としては堅持をしていくべきだと思っ
ております。ただ、半年ごと、あるいは1年ごとに更新というのでしょうか、認定をしていくと
いう点、これは事務手続面での煩雑さという面がもし本当に現場であるとすれば、そこは思い切
った見直しなり合理化はやっていただいてもよろしいかと思いますが、制度論としては堅持をす
べきだと、こういうふうに思っております。
 それから、区分支給限度額の問題もございました。これは、今、特に限度額を超えて利用され
る方々の状態像なり、利用実態を調査されているということでございますので、それを踏まえて
御議論ということだと思いますが、先ほど来申し上げておりますように、基本的に、サービスを
利用する方と多くのサービスを利用されない方々とのバランスもよく考えてみる必要があると思
っています。公平性ということを考えてみますと、この区分支給限度基準額については今後の検
討ということだと思いますが、ここは慎重に対応すべきではないかと考えております。
 以上です。

○山崎部会長 葛原委員。

○葛原委員 私は、認知症の患者さんの介護度の認定についていろいろ御意見が出ているような
ので、それについてもう少し実態をうまく反映したやり方を取り入れるべきだろうと思います。
4ページの資料を見ますと、現在増えている認知症はほとんどがアルツハイマー病であって、血
管性認知症は一定のところにとどまっております。血管性認知症はもともとは脳卒中と関係した
ものですから、身体の障害度と精神的な障害度はほぼ対応しているので、重症度認定には恐らく
不満が出てないと思うのですけれども、アルツハイマー病は軽いほど手がかかると言うと変です
けれども、手足が非常に丈夫で、徘徊とかいろいろな問題行動をするときにむしろ大変で、ある
程度進んで体も動かなくなると普通の介護と同じになるわけで、恐らく介護度認定の不満とかい
うのは、病気としては軽いけれども、手間はもっとかかるという方がきちんと評価されてないが
ゆえの御意見だろうと思います。特にアルツハイマー病は、手足と言葉は非常にきちんとしてお
って、しかも、知らない人の前ではとても上手に振る舞うというのが特徴ですから、認定に行っ
た人の前ではまず正常人として振る舞うと思うのですね。ところが、常時見ている介護者から見
ると非常におかしな行動がいろいろ出ているわけで、そこを介護認定のところでうまく取り入れ
るような制度が必要なのではないかという具合に考えます。それが第1点。
 それから、本当に財源さえあれば、お金はいくらでもかけてあげればいいと思うのですが、今
の財源ということと、それから、限られた財源を工夫して使うことから言うと、介護度を正確に
反映して、それに見合ったお金を出していくことと、利用者がどれくらいのお金を使っていると
いうのがわかるような一定程度の自己負担は、限られた財源を有効に使うためには必要で、「ただ
ほど高いものはない」という教訓は、医療とかいろいろな社会保障制度を見ていると、嫌という
ほど出ていることですから、それはつらくても負担すべきことではないかと思っております。
 以上です。

○山崎部会長 では、井部委員お願いします。

○井部委員 区分支給限度基準額についてですけれども、何人かの人の発言にもありますように、
訪問看護サービスの区分支給限度基準額を超えるということで、それが理由で使われないことが
多いということがあります。したがいまして、例えばこんなような状況が起こります。
 要介護1の人で、ADLにはそれほど問題はないけれども、糖尿病でインシュリン接種が必要
であり、認知症があるため自己注射が難しくなっているケース。これは要介護認定をやっている
とよくある例ですけれども、訪問看護で生活の基盤を整えた上で、インシュリン注射の介助など
医療的なケアは、訪問看護が必要回数入ることが望ましいわけです。けれども、それでは要介護
1の支給限度基準額をオーバーしてしまうということです。
 それから、要介護4や5の在宅高齢者で、夫婦二人暮らしの場合、配偶者も高齢化していて、
家族介護には限界があります。生活を支えるために訪問介護が1日3回入って、食事介助などを
行い、ほかに、訪問入浴やレスパイトのためのデイサービスを利用いたしますと、大体支給限度
基準額がぎりぎりになります。訪問看護が週1回程度でも入ることができれば、褥瘡の予防、在
宅で安全に過ごすために医療的なサポートなどができるのですが、それは利用者の自己負担にな
ってしまうということで、サービスの利用を控えることになります。在宅療養を継続するために
は、介護サービスで食事や入浴・排泄など、生活のベースをしっかり整えた上で、訪問看護など
の医療サービスにより症状の悪化の予防、それから、急変への対応をすることができるわけです。
これらが支給限度基準額を超えて、現在だと100%自己負担になりますので、そのサービスの利用
を控えるということになります。したがって、こうした限度額を超えた場合でも、自己負担100%
ではない利用ができるような配慮が必要であるというふうに思います。
 それから、先ほどから出ております要介護度の高さが手間のかかり方と必ずしも一致しないの
は私もそう思います。したがって、場合によっては物差しを2つつくる。一般の介護度の認定と
認知症の介護度の認定というような物差しが2つというようなことも考えてはいいのではないか
と思います。
 以上です。

○山崎部会長 吉田委員お願いします。

○吉田委員 まず、認知症支援について。認知症につきましては、できる限り、早期に把握する
ことが重要という観点からも、たしか前回議論しました予防事業、こちらから出向いて行って訪
問型の予防事業によって認知症を把握する、そういうような予防事業についても充実していく必
要があると思います。
 また、認知症につきましては、生活を通して支援することで進行を遅くすることができると、
そういう観点からも、要支援1、2、または、要介護1のそういう軽度の支援・介護についても
重要になってくると思います。
 そして、皆さんかなり多くの意見が出されました要介護認定についてですが、現実と乖離して
いるという点が一番問題になってくると思います。ただ、この要介護認定、この介護保険制度で
は、利用する者にとっては権利性の確保、または、利用しない者にとっては公平性の確保という
点では、非常に根幹をなすべきものだと考えています。今日は、川合先生の方からも、疾患の方
からのアプローチというような御提言がされていますので。また、勝田委員のペーパーの言葉を
借りますと、暮らしの中での介護の必要性がよりちゃんと把握できるような要介護認定にしてい
くべきだと考えます。そういう点では、1月19日の検討会の取りまとめにあるように、今後も議
論をさらに進めて必要があると考えます。この保険部会でできればいいのですが、時間の制約も
ありますので、別の場でこの議論をさらに展開していくような受け皿を至急つくるべきであると
考えます。
 区分支給限度基準額ですが、45ページの図を見ますと、今回実施しようとしている調査の中で
は、赤い階段の上と、または7割、8割、9割、それぞれの青い部分の上の方については、把握
されていると理解するのですが、それと同時に、赤い階段の下の白い部分ですね。なぜ利用しな
かったかという分も併せて把握していっていただきたいと思います。この限度基準額を上げてい
くべきかどうかについては、その調査の分析を待って、また、さらに議論をしていきたいと思い
ます。
 以上です。

○山崎部会長 岩村委員お願いします。

○岩村委員 時間がないので、ごく簡単に。
 あまり話題にならなかった成年後見の関係ですが、市民後見については、私も成年後見の普及
という観点ではいい試みだなとは思います。ただ、後見人が金銭の管理に絡むと、とかくトラブ
ルになりやすいというようなこともあるので、その点の監督システム、勿論、後見監督人もあり
ますけれども、そういったことを考える必要はあるのではないかと思います。
 もう一点、身上監護は、少なくとも私の理解では、民法学者の中でも議論のあるところで、し
ばしば後見人が介護の面倒も見るのかというふうに理解されがちであるので、身上監護は何を意
味するのかということについてははっきりさせておくのが望ましいのではないかと思います。
 もう一点は、要介護認定と区分支給限度基準額についてです。これは私も今回の第25回のとき
に申し上げましたけれども、要介護認定は介護保険制度の要になるところでありますので、これ
は維持すべきだと考えております。それから、区分支給限度基準額についても簡素化して3段階
というお考えもあるようでありますが、第一に、3段階にすることによって関係者の行動が変わ
る可能性があり、現行制度下のような行動をとるかどうかは非常に怪しいというのがあります。
そういう意味では非常に影響が大きいので、私は軽々に変更すべきではないと思います。第二に、
3段階に簡素化すると、それが当然財政負担にもはね返りますから、やはり慎重に考えるべきだ
と思っています。
 もう一点、最後ですけれども、何人かの委員からもお話がありましたが、当事者の御本人ある
いは家族の思いがどうしてもあるのはわかるのです。けれども、他方で、介護保険の制度そのも
のがどういうふう給付を支給するかということ自体は、客観的に決めて行わざるを得ない。そう
いう意味ではほかの保険制度でもそうですけれども、当事者あるいは御家族がお持ちになってい
る介護のニーズに対する思いと、それから、制度の方で提供できるサービスとの間にどうしても
ずれが生じます。それは私はやむを得ないと思っています。ただ、そのずれを矯正するシステム
はないのかというと、実は介護保険制度の中には不服申立てという仕組みがありますので、それ
も含めた上で、どういうふうにそのずれを矯正していくかということをお考えいただきたい。す
べてのことをひとまとめにしてしまって制度そのものを変えろという話に行く前に、御本人がご
家族がとることが可能なステップがあることも是非十分御理解いただいた上で御議論をいただけ
ればと思います。
 以上でございます。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 三上委員には大変お待たせいたしました。先ほど事務局に質問がありました。認知症サポート
医の意義についてということと、それから、精神科病床の退院できる50%の条件が整えばという
のをどのように考えておられるかということでございました。

○千葉認知症・虐待防止対策推進室長 事務局の方から、認知症コーディネーターの関連につい
てお答え申し上げます。三上委員から、また、桝田委員の代理の方から御質問がございました。
 認知症コーディネーターについて、まず、大牟田では具体的にどのような講習などをやってい
るのかという御質問がございましたが、基本的に、1か月に2日程度講習を行う。それを2年間
続けるということでありまして、かなりの時間をかけて講習を実施していると。実際、大牟田の
関係者の方などにお伺いをしますと、勿論、医療とか、介護とか、こういった幅広い力が必要な
ことは当然のことではあるのですけれども、言葉がややあいまいな言葉かもしれませんが、人間
力なこと、こうしたこととかも含めていろいろと教え込んでいるということでございました。
 それから、基本的に、認知症コーディネーターに何をやっていただくことになるのかというこ
とについて申し上げますと、これは勿論これをやるとなればの話でございます。勿論、予算の関
係とかもありますので。そうなりますと、いろいろな役回りが考えられるかと思っております。
今回の資料では「コーディネーター」という書き方をいたしましたので、特に「つなぐ」という
機能に着目して御意見が出ておられるところもあるかと思いますけれども、先ほど、野呂委員の
代理の方から、地域体制構築事業について、これから先もどんどん続けてくださいというエール
をいただきましたけれども、認知症施策、これは地域に密着した形で地域づくりを展開していか
なければならないという面があろうかと思います。そういう中におきまして、例えば「認知症支
援マップ」を作成していくとか、あるいは、徘徊の状況、こうしたものに関して場合によっては
模擬訓練みたいなものを実施して対処していく。このような事柄も所掌には入ってこようかと思
います。したがいまして、三上委員の御質問の件について戻れば、地域医療体制の構築に関しま
して、サポート医の役回りは、これから先も中核的な役割を担っていくことに関しては変わりは
ございません。その中で、今申し上げたように、幅広く地域支援体制といいますか、そういった
ものをカバーしていくような人材といいますか、そういった方々が活躍する素地をつくっていく
ことができないかと。このような趣旨で今回提起させていただいているところであります。
 なお、木村委員の方から、地域包括支援センターの関係で、進まない理由といいますか、地域
包括支援センターの方の連携協力員も、現在それほど数が進行しているわけではございませんが、
これにつきましては、技術的な要素も多々あろうかと思います。例えば常勤でなければいかんと
か、市町村の本庁には置けないとか、そういったところとかがありますので、このあたりは要件
を緩和しつつ、先ほど申し上げました認知症コーディネーターの施策につなげていくと、このよ
うなことを想定しながら事業を展開していくことをお願いをしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○福田社会・援護局精神・障害保健課長 それでは、精神・障害保健課長でございますけれども、
三上委員から御質問・御指摘のございました認知症によります精神病床入院患者の退院可能性の
大変貴重な御意見をいただきました。おっしゃるとおり、資料の11ページにございます棒グラフ
のところの?Bの部分、居住先・支援が整った場合の退院可能性という部分につきましては、私ど
もとしても、三上委員御指摘のとおり、具体的な内容につきましては、実態をきちんと把握した
上での丁寧な議論が必要と考えてございます。
 私どもの障害保健福祉部におきましては、この9月からですけれども、認知症の患者さんと、
それから、精神科病床への入院ということの関係につきまして、検討会を立ち上げて実施をする
ことといたしておりますけれども、今、三上委員から御指摘を受けたことも踏まえまして、実態
をきちんと把握すると、そういった意味では既存の調査で十分把握されていない、そういった点
につきましても、今度立ち上げます私どもの検討会の中で、必要な調査を行うことも提案しなが
ら、実態に基づいた丁寧な議論をしていきたいと考えてございます。
 それから、もう一点、8〜9ページの認知症疾患医療センターについて御質問をいただきまし
た。御指摘のとおり、これは2分の1の補助でございまして、都道府県の方が裏負担2分の1と
いう形になっているということでございます。認知症疾患医療センターにつきましては、その制
度をつくって以来、補助内容の充実とか、それから、メニューを充実させる。具体的には、平成
21年度には連携担当を置くというような形、また、22年度の補助につきましては、こちらの図に
も書いてございますが、地域型と基幹型を設けるというような形で、取り組みやすくて、なおか
つ、魅力的な内容にするというような形で努力をさせていただいているところでございます。
 一方で、自治体への裏負担があるという点も厳然としてございまして、そういった点につきま
しては、御指摘ございましたように、各県でまず最低1か所置いていただきたいということで、
あらゆる機会を通じてお願いをしているということでございまして。そういった点で御支援、ま
た、御理解をいただければと思います。
 以上でございます。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 前半の議論につきまして、事務局の方から、何か補足するようなことはございますか。
 では、岩村委員。

○岩村委員 支給限度基準額を超えた上のところはすべて保険外で今はやっていますが、先ほど、
100%負担になるのを少し軽減できないかというのを土居委員などがおっしゃっていました。それ
は一つのアイデアだと思うのですが、では、それは青天井でいいかという問題がもう一つありま
す。そういう考え方を仮にとるにしても、そこのコントロールシステムは考える必要があるので
はないかという気がいたしました。

○山崎部会長 それでは、6時11分まで休憩をします。
(休 憩)

○山崎部会長 それでは、審議を再開いたします。
 後半は、7の「ケアマネジャーの在り方」について、皆さんから御意見をいただきます。
 それでは、事務局より資料の御説明をお願いいたします。

○川又振興課長 振興課長でございます。資料は50ページからになりますので、よろしくお願い
します。
 50ページは、ケアマネジャーの概要でございます。51ページ、ケアマネジャーの概要でござい
ます。居宅介護支援事業所のほかに、施設の中にもケアマネの配置が義務づけられているところ
があるということでございます。
 52ページは、「サービス類型ごとのケアマネジャーの従事者数」でございます。居宅介護支援事
業所には8万人余りでございますが、ごらんのとおり、各施設にもケアマネが配置をされており
ます。
 53ページは、「居宅介護支援事業所に従事するケアマネジャーの従事者数等」でございます。従
事者の数としては、ここ3年ぐらい一定した形になっております。左下の介護支援専門員1人当
たりの利用者数というところだけちょっとごらんいただきたいのですが、平成20年には26.9人と
いうことで、1人当たりの担当が減少し、このような形になっております。ケアマネさんが増え
たということ、それから、介護予防等の影響もあるものと思われます。
 54ページ。「ケアマネジャーの保有資格」ということで、基礎となる資格でございますけれども、
以前は、看護師等の医療系の資格の方が多かったわけでございますが、最近は、介護福祉士等の
介護系の資格保有者の比率が高まっております。21年度の合格者で見ますと、61.7%が介護福祉
士でございます。
 55ページは、ケアマネジャーの研修の体系でございます。平成17年の改正によりまして、5年
ごとの資格の更新の研修が位置づけられております。
 56ページでございます。「居宅介護支援の利用状況」。居宅介護支援は増加傾向にありますが、
近年は、伸びが鈍化する傾向にございます。なお、費用のところで、2009年度のところは、少し
増加が見られます。これは21年度の報酬改定の影響ではないかと思われます。
 57ページ。「高齢者の状態像とケアマネジメント」。これは以前にもあった資料でございますが、
要介護度が高いほど、複数のサービス、あるいは医療的なニーズが高まってくるという資料でご
ざいます。
 58ページ。いわゆるセルフケアプランというふうにございますが、ケアプランは利用者自身が
作成することも可能、あらかじめ市町村に届け出れば可能となっておりますが、現状では、この
セルフケアプランを作成しているものは非常に少ない状況でございます。
 59ページ。「ケアマネジャーの公正・中立性の確保について」でございます。関係の制度改正、
あるいは報酬改定によりまして、公正・中立性を確保するための対策がこれまでも講じられてき
ております。
 60ページでございます。「居宅介護支援事業所の状況」ということで、いわゆるサービスの事業
所に併設されているかどうかということでございますが、だんだん独立型の事業所が増えてはお
りますけれども、まだ10.5%ということで、88.8%は併設と。右にありますように、訪問介護事業
所、あるいは通所介護事業所と併設をしております。そのサービスの利用状況が下の表でござい
ます。併設サービスのみを利用という方が、合計で見ますと20.2%というような形になっており
ます。
 61ページ。「施設のケアマネジャーの勤務形態」でございます。施設に置かれておりますケアマ
ネジャーにつきましては、兼務の場合が多く、中でも、看護職員あるいは介護職員といった直接
ケアを提供している者と兼務している場合が多いということでございます。また、総勤務時間の
うち、ケアマネとしての勤務時間の割合、平均しますと46.9%ということでございます。その中
での相談員との関係とか、役割が少し不明確になっている部分があるのではないかという指摘が
ございます。
 62ページにつきましては、ケアマネージメントに関しますこれまでの主な指摘などでございま
す。ケアマネジャーの利用については、ほかのサービスと違いまして、1割負担がございません
が、利用者負担を導入することを検討すべきではないかというような指摘も中にございます。
 63ページ。「論点」でございます。ケアマネジャーの資質の向上、中立性・独立性の確保の在り
方、あるいは、医療ニーズも汲み取ったケアマネジメント、軽度者における予防のマネジメント、
あるいは、施設におけるケアマネジャーの配置や役割についてどう考えるかというような論点を
掲げさせていただきました。
 この資料については以上ですが、なお、お配りしております資料の中に、平成23年度の概算要
求に関します老健局の資料を参考までに配布をさせていただいております。概算要求につきまし
ては、明日でございますが、老健局の関係の部分の参考資料としてつけておりますので、御参考
にしていただければと思います。
 説明は以上でございます。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきまして、各委員から御意見をお願いいたします。
 では、木村委員お願いします。

○木村委員 ケアマネジャーの在り方に関しては、資料を出させさせていただいておりますので、
ここで説明をさせていただきます。
 「ケアマネジャーの在り方について」ということで、「日本の介護保険制度は、世界に類を見な
い優れた制度です」ということで、評価の核は、ケアマネジメントケアマネジャーがセットで最
初から制度に組み込まれているということだと考えています。
 財源論の話によく引っ張られますが、ケアマネジメントを徹底すれば、過不足のない適切なサ
ービスを、必要な人に提供することができるということで、おのずと適正な財源の運用もできる
と確信しています。
 前々回の法の改正は17年でございましたが、18年の介護保険法改正の施行に伴って、専門職と
して唯一5年に1回の資格の更新制度が導入されています。今、この社会的な状況を見ますと、
県の任用資格ではなく、国家資格にするぐらい重い仕事をさせられていると思います。
 そこで、論点にあります項目に従って考え方を説明させていただきます。
 まず、「ケアマネジャーの資質向上について」であります。10年間介護保険制度を運用してまい
りましたが、ケアマネジャーの質の均一化を図るということで、日本のケアマネジメント論の体
系化が遅れていると思います。これを早期に確立して、今回の法改正で、大胆なケアマネジャー
の養成の見直しが必要だと感じています。2つの方向からその養成について話したいと思います。
 まず、現任者に対しての対策であります。今ほど説明しました5年に1回の更新研修が導入さ
れましたが、国が示している研修の要綱、これが、今日のテーマにもありました認知症のこと、
医療サービスのこと等への対応ができるような課目にはなっていないと、そういうことを考えま
すと、資料を添付しておきましたが、早急に国として見直しをして、新しい研修の仕組みで走る
べきと考えます。
 また、?Aにありますけれども、この研修は、各県ごとばらばらに研修教材、講師で運用されて
います。ここで、もう一度国の責任において全国統一の研修教材を定めて、講師を国として養成
していくことをお願いしたいと思います。日本介護支援専門員協会も一生懸命いろいろなものを
つくり、研修をやってきましたが、現任者のケアマネジャーすべてをカバーすることはもう限界
であります。
 1つ飛びまして、?C番。事業所の経営が安定していること、それが利用者への安心なサービス
の提供ということの一つの要素だと考えています。事業所の管理者に対しての経営マネジメント、
人事マネジメントについてのこの課目等をしっかり入れて、管理者研修のところも力を入れてい
ただきたいと考えています。
 次に、新人ケアマネジャーに関する対策でございます。どこかで国家資格化に関しての検討を
していただき、当然、大学教育ということになりますと、コアカリキュラムの作成が必要だと考
えています。これらを別に検討会を立ち上げ検討をしていただきたい。
 それから、先ほど振興課長さんから説明がありました介護支援専門員になって実務をするには
ということで、55ページにそのプロセスが書いてありましたが、55ページの一番左にあります介
護支援専門員実務研修・受講試験の出題内容を見直しする必要があるのではないかと考えていま
す。今までは、基礎資格に応じて免除の科目等もありましたが、すべて、元医療職とか、元福祉
職とか、介護職とか、関係なく、いわゆるすべてを受けさせるというようなことを考える必要が
あると思います。したがって、国に試験出題内容見直し検討会を設置して、今の新人の受けられ
るところの検討も必要だと思います。また、さらに、次のページへまいりますが、受験要件。基
礎資格の問題等々ですね。そういうところの見直しもこの10年たっての見直しが必要だと考えま
す。ですから、このことも資格の在り方に関する検討会を設置して、別なところで検討をしてい
ただきたいと考えます。
 次の大きなテーマとして、「ケアマネジャーの中立性・独立性について」であります。ここは、
個人ケアマネジャーと、あと、事業者、それから、施設という形で考えなければいけませんけれ
ども、まずもって事業所の方の話でありますが、経済的に誰の助けもなく、単独で事業所の経営
ができることが前提と考えております。そのお金の話は、介護給付費分科会の方ですればいいと
思っておりますので、今日は、個人としての方に傾いた話をさせていただきます。
 1つは、ケアマネジャーの中立性・独立性は、「機能的」「構造的」「経済的」の3点を一体的に
考えるべきだと考えています。今日の資料にありましたが、併設サービスを持たないから独立し
ているとか、そういうことにはならないと思います。逆に言いますと、経済的支援がどこからか
入っていれば、それは独立・中立ではないと思っております。ですので、ここでケアマネジャー
がしっかり経済的支援があった前提で、機能的な点で中立性・独立性が確保できるかどうかとい
うことであります。基本的な話でありますが、適正なケアマネジメントをしっかり行っている。
第三者評価を受けても、しっかりやっていると、こういうふうになりますと、結果的に機能的な
ことで中立性・独立性が確保でき、利用者の自立支援、それから、利用者を守っているという形
になると思います。
 それから、これは介護支援専門員が、中立性・独立性担保のために、困っていることの裏返し
の話として2、3提案させていただきます。
 ?事業者併設サービスの集中減算についてでございますが、今は、90%で集中減算ですね。90%
以上行きますと、集中減算を受けることになりますが、この90%をどんどん下げていくというこ
とで、例えば70%とか、会員からのアンケートをとりましたら、50%という意見もあったところ
であります。ただし、地域の実情に配慮する必要があると思います。
 また、関連して、集中減算対象サービスは、現在、訪問介護、通所介護、福祉用具貸与事業、
この3種のみに適用されております。これを、もっとほかのサービスにも広げていって、地域の
サービスをうまくつないでいくという、こういうことを考えるべきだと思います。
 ?は、ケアカンファレンスの話ですので、飛ばさせていただきます。
 「?市町村にお願いしたいこと」いわゆる保険者にお願いしたいことであります。前々回改正
のときにつくった国保連合会のデータ利用、それから、介護支援専門員証の登録番号と、その突
合をしながら特定のサービス提供者への集中度などの追跡調査が分析できるようになっているは
ずでございますが、そのへんの運用をして、公正・中立に頑張っているケアマネジャーを逆に評
価をしていただけないかということであります。
 2つ目に、介護給付適正化事業の中にありますケアプラン点検事業の徹底ということでありま
す。ここは、保険者がケアマネジャーをいじめるということではなく、利用者に対しての必要な
サービスがどういう形でいれるかということの教育的なことも含めてやっていただきたいと思い
ます。
 また、保険者と介護支援専門員の職能団体がうまく話し合いができていず、地域でケアマネジ
ャーの養成の支援がうまくできていないことも聞いていますので、そのへんの御配慮もいただき
たいと思います。
 また、ここには記載されておりませんが、調査の中でわかってきたことがありまして。地域包
括支援センターで、同一法人で居宅介護支援事業所を持っていて、新規の利用者を同一法人の中
で抱えていて、地域の居宅介護支援事業者に新規の利用者が回っていかないというような形にな
っていて、逆に言いますと、地域づくりの基幹センターである地域包括支援センターがお客様を
独占して、支援側に回っていないというような声も多く挙がってまいりましたので、改善が必要
ということでここに付しておきます。
 次に、今日ありました施設に勤務するケアマネジャーについてです。前回から資料を出させて
いただきましたので、まず、あの規定どおり動けるように、支援相談員と生活相談員との役割の
明確化をはっきりさせていただきたいことと、また、兼務で、その兼務している仕事が忙し過ぎ
て、ケアマネジメントを集中してできないということでありますので、どうか、50対1での専従
での配置の評価をしていただきたいと思っています。
 次のページにまいります。前回、早口でわかりにくかったと思いますが、「介護予防支援につい
て」であります。もっと具体的に言いますと、予防給付ケアプランを誰がつくるかということで
あります。二枚看板であります指定介護予防支援事業者のケアマネジメントは、ケアマネジャー
のみが行うこととして、それも専従とするようにして、結果として、地域包括支援センターの三
職種は、予防給付ケアプランはつくらなくてもいいという形でお願いできないかということであ
ります。
 また、各団体から、自己負担の導入の提言がなされているわけでありますが、まずもって、こ
れには断固反対であります。まず、居宅介護支援費に自己負担がないことは、すべての要介護者・
要支援者に対してのサービスが、心身の状態に応じて適切なケアプランにより組み込まれて、初
めて自立支援のためのサービスとなるものであり、この実現に向けて、公正中立な立場ですべて
の人に対してケアマネジメントが行われるために、制度発足当時から措置されたものと我々は理
解しております。
 ケアマネジャーは、市町村、サービス事業者、施設等と公正中立に連絡調整を行うことができ
る。自己負担が導入された場合、ケアマネジャーを利用しなくなり、適切なサービス利用ができ
なくなる、あるいは生活を楽にするサービス利用に流れ、ひいてはいたずらに介護費用を増大す
ることを心配しております。したがって、利用者を守り、自立を支援する立場として、自己負担
の導入は反対ということであります。
 また、「セルフケアプランについて」は、制度発足当時から、これはやれるようになっているの
は周知のとおりであります。ここで私どもが心配しているのは、認知症、高齢者、それから、困
難事例に該当する人たちが、このケアマネジャーを使わなくてもいいみたいな雰囲気になってい
きますと、この方々を適正なサービスで守ることができなくなるのではないかと心配しておりま
す。
 それと、保険者さんへの心配であります。?ですが、セルフケアプランにおいては、保険者が
ケアプランをチェックすることと給付管理を行う必要があります。これらの体制、つまり、市役
所、区役所、役場にこれらの担当者を置いて、適切にこのようなことの指導ができるかどうかと
いうことも大変心配しているわけであります。
 最後に、制度とは少し離れる話かもしれませんが、「ケアマネジメントによる社会的リスク対応
への貢献」ということで、実際あったことの御報告をさせていただいて終わりますが、介護保険
制度があったかないかということで、つまり、ケアマネジャーがいるか、いないかで社会的リス
ク対応がちがうということです。阪神淡路大震災のときには介護保険制度が発足する前でありま
した。その後、制度発足して発生した地震、洪水等においてのリスク対応でわかったことであり
ますが、たとえば、利用者様がどの部屋に住んでいてという安否確認等々がきちんとできる。介
護保険制度では直接関係ないかもしれませんけれども、社会的なリスクに対しての介護支援専門
員が高齢者の方々の横にいて、いろいろな安全対策をしている。そういう制度の側面として大き
な功績があるということですね。このことも報告させていただきます。
 以上であります。長くなりまして、すみませんでした。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 では、結城委員。

○結城委員 ペーパーを用意していますので、ごらんいただければと思います。
 ケアマネの在り方に関しまして、1点目は、将来的に独立ができる仕組みを根本的に考えるべ
きだと思っています。当面は、多分、介護報酬を上げて独立するような経営に短期的にはならざ
るを得ませんが、将来的に、長期的ビジョンを持って、本当に介護の中でケアマネジャーが介護
報酬に乗った経営でいいのかどうかということもちゃんと議論する場を設けるべきだと僕は思っ
ています。
 2つ目は、ケアマネの資格・業務についてですけれども、10年間たちまして、受験資格、実務
経験など、主任ケアマネの在り方もそうですけれども、幅広い職種から受験資格が取れることの
メリットもありますけれども、果たしてそれでいいのかどうかということを、10年たって、きち
んと議論をすべきだと思います。勿論、先ほど木村先生が国家資格の問題をおっしゃっていたの
も一つの方向性かもしれませんが、ケアマネの基礎資格ということ自体もきちんと議論すべきだ
と思います。
 3つ目は、これは各論ですけれども、福祉用具を1つだけしか使わなかった場合に、果たして
介護支援給付を用いていいのかどうかということも、やはり議論をすべきだと思います。もしく
は、今後は、モラルハザード対策をしっかりすれば、ケアマネ資格のある福祉用具関係者がそれ
を代替することも、今、住宅改修なども、住宅改修業者が一部代替しているわけですから、支援
費というものの経費からも、そういうことも議論すべきだと思っています。
 4つ目は、施設にいるケアマネジャーさんと生活相談員業務の整合性や役割についてしっかり
議論していかないと、私も特養をよく回りますけれども、そのへんの役割分担がこれからきちん
とすべきだと思います。
 5つ目は、先週も言ったとおりです。
 以上でございます。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 桝田委員の代理の本永参考人お願いいたします。

○桝田委員(代理 本永参考人) 主に特養を所管します団体でありますことから、施設ケアマ
ネのことについて少しお話ししたいと思います。
 施設ケアマネの在り方については、資料の51ページに在宅・居宅における流れのイメージと施
設における流れのイメージが示してありますけれども、施設におけるケアマネの役割が居宅のケ
アマネさんとは違っている部分が現場の感覚としてはあります。施設のケアマネの勤務実態につ
いても、資料61ページにありますけれども、兼務の者がたくさんいるということで、その役割に
ついては必ずしも明確化されていないと考えられるという御指摘がありますけれども、我々は特
養ですから特養におけると言いますけれども、特養におけるケアマネジメントの中で、特に下の
表を見ていただいてわかるように、介護職員との兼務が非常に多いという実態があります。居宅
のケアマネにおいては、プランナーであるケアマネとケアの実施者であることが同一であること
は、不必要な給付を行うことから望ましくないといったような考え方がありますけれども、施設
の中においては必ずしもそういうことが適用するわけではございませんので。介護職兼務、いわ
ゆる現場の介護職がケアマネジメントを兼務することのメリットがやはりあるのだと思うのです
ね。常に自分たちのしたプランをモニタリングしながら、常に修正をしながらということで、よ
り近い、オンデマンドな形でプランの修正をしていくことができること、そういう実態があるの
だと思います。
 ということから、施設のケアマネは、ケアマネが単独でそのマネジメント業務を行っていると
いうよりは、多職種協働がより働いていることによって、その勤務実態の中でケアマネの業務時
間数が少ないということがあるのかなと思います。そもそもケアマネ業務をどの範囲で区切って
いるかということにもよりますけれども、介護そのものを行っている間も、利用者の実態の把握
であったり、そうしたケアマネ業務に当たる部分が当然行われているということがあろうかと思
います。
 先ほど結城先生から御指摘のありました生活相談員との役割においては、基準上、介護支援専
門員については明確に規定されたものがありますけれども、生活相談員については、逆に、生活
相談員はこれこれの業務を行うというものが基準上規定されたものが明確にはないという実態が
あります。そうした中で、それぞれの施設の中での実態に合わせた生活相談員の役割が違うこと
も現場の感覚としてはありますので、そこらへんのところをしっかり整理をすることは必要かと
思います。そういう中で、施設ケアマネの配置ということ。施設において、そもそも施設のサー
ビス計画に基づいてケアを実施することが基準の第1条に書いてあるように、もともとケアプラ
ンがあることが根本ですから、それに、施設は集団的ケアとよく言われますけれども、今の施設
の利用者の方は、画一的な処遇ができるほど単純ではございませんので、そもそもの個別ケアが
しっかり行われるためには、ケアマネジメントがしっかり評価されることが今後必要であろうと
思います。
 以上です。

○山崎部会長 齊藤秀樹委員お願いします。

○齊藤(秀)委員 私のペーパーの3番、4番でございます。
 介護支援専門員につきましては、これまでも多くの方々がお話をいただいておりますが、制度
の要であることは間違いないわけでありまして、このケアマネの皆様により高い専門性を持って
いただきたいという趣旨であります。量的な整備をこの10年どうしても急がなければいけなかっ
たということはありますので、これからのことを考えますと、特に知識の偏りがあってはならな
いことが指摘されているわけであります。私は、介護支援専門員の在り方について、一度立ちど
まって、人材養成については抜本的な見直しをする必要があるのではないか、そういうふうに実
は考えております。
 裏のページでございますが、ケアマネの生命線は中立性にあるわけであります。木村委員の御
指摘にもありましたが、現行の集中減算で十分な中立性が確保されているのかどうか、これは再
考の余地があるのではないかと思っております。
 ?@でも触れましたが、次に独立性の問題について御指摘をしたいと思います。独立性の方向を
支援する仕組みは、今の制度の中では不十分ではないかと思っております。制度が発足して10年
経ちましたので、介護支援専門員の資質向上が、今後の介護保険制度の制度運用についても大き
な影響を及ぼすことになると思っておりますので、別途に全体にかかわる検討会を設けて、資質
向上の方向をしっかりと確立をしていただきたいと思っております。
 次に、「居宅介護支援費の自己負担導入について」であります。適切なサービス提供をすること
が何より重要でありますが、自己負担導入は大きな混乱をもたらす原因になると思っております。
ケアマネジャーとは費用の負担関係はございませんので、利用者にとりましては、介護保険サー
ビスを理解し、そして、正しい方向に導いていただきます大変重要な役割を担っていると思って
おりますし、何より信頼関係の上に成り立っているわけであります。ここから費用の負担を取る
ことは、制度不信に必ずつながると思います。同じ負担増でありましても、負担増の在り方とし
ては最悪の選択肢だと思っております。介護サービスに関しては、1割の自己負担が重いという
ことで利用を控える要介護者も少ないないわけであります。直接サービスではない、居宅介護支
援費の自己負担導入は、ケアマネジャーを利用しない、さらには、必ずしも適切とは言えない自
己介護プランの作成を招くということで、全体にとりましては大きなマイナスになると思います。
これに関しては、今回限りの議論としていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。

○山崎部会長 橋本委員お願いいたします。

○橋本委員 ケアマネジャーの資質の向上は喫緊の課題だと思っております。仕組みの上で、55
ページのような形で資質の向上が図られるわけですが、最終的には、主任介護支援専門員になっ
ていくというのが、一つはキャリアアップでもありますし、このことは非常に重要だと思ってお
ります。勿論、地域包括支援センターなども主任介護支援専門員を配置基準にしていることもご
ざいますし、これが全体的に大事なことだと思うわけでありますが、実は、ケアマネジメントを
研究し、また、実践的な研究もしていく団体として、学術団体として、日本ケアマネジメント学
会という学会がございます。そこで、実は、ケアマネジャーの実践の認定と、それから、試験で
資質を評価する認定ケアマネの制度を持っております。この主任介護支援専門員は、5年の実務
経験で一定の研修を修了したことでございますので、これは基本でありますけれども、そういっ
た学術団体でも取り組んでいる資質の高いケアマネジャーの認定、その制度との互換性も御検討
いただきたいなと、そのことを強く思っているところであります。
 もう一点、意見を申し上げさせていただきたいと思います。介護の問題は、生活と絡んで利用
者の方々の介護度、介護の必要度は変化をしていくものであります。これは言うまでもないこと
でありますが、そのときの病気になったとか、気候のこととか、精神的なこともあったり、変化
をしていくわけであります。そういうものに変化をしていく介護度に寄り添ってケアマネジャー
が適切なケアプランを立てていくということかと思います。そういう意味で言えば、変化をして
いく介護度に寄り添ってケアマネジャーは生活支援のプランをつくっていくということでありま
す。
 ということは、57ページのプランの表を見ても、介護度によってサービスの種類の使い方の変
化を見てみましても、その介護度の変化とともに適切なサービスの利用があって、ケアプランが
つくられていることが、この左側の表からわかるというふうに私は読むわけでありますけれども、
それが今の介護保険の仕組みの中では、ケアプランを予防のプランと介護のプランを分断をして
ケアマネジャーがついていると。このことが制度的にも非常に複雑にしたり、運用の難しさだっ
たり、また、利用者にとりましても非常に不便であったりというふうなことがございます。是非、
ここは包括的な生活支援、生活を支えていくケアプランができる、そういうケアマネジャー、1
人にケアマネジャー1人がついていられるというような仕組みに私は変えるべきだろうと今は思
っております。具体的に言えば、介護予防のケアプランをつくる人というか、ケアマネジャーと
介護のケアプランを別のケアマネジャーがつくるというふうなことがあってはおかしい。これは
非常に制度を複雑にしたり、利用者に不便があったり、それから、学問的に言っても非常に問題
があると、私はそんなふうに考えております。先ほど木村委員も指摘されたことにも通じること
でありますけれども、強くそのことを思っております。
 以上であります。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 では、藤原委員お願いします。

○藤原委員 53ページの中で、全国的に見ると、資格者は不足していないことがうたわれてます
が、農山村にしてみれば、とんでもないことであって、人材不足は本当に深刻です。施設があっ
ても、ケアマネジャーがいなくて、ケアプランが立てられずにサービスを受けられないという人
は非常に多いです。そのような町村の実態を今回の部会でどういう形で考えていくかは非常に大
切なことかと思います。農山村は、年々人口も少なくなり、また、資格を取る人たちも減少し、
高齢化も進んできいきます。今後、施設を利用する人は増加し、専門の職員はいなくなるという
状況を考えられます。もし今後考えられることなら、そういう人材不足地域に人材バンクなどを
国や県の指導でつくり、そこから派遣するなりして充足するような手法等をとってもらいたいと
考える。この資料では全くとんでもない感覚で表現されていると思いますので、このような町村
の実情を考慮し、是非再考をお願いしたいと思います。

○山崎部会長 田中委員お願いします。

○田中委員 ケアマネジャーさんの質の向上は重要な課題であります。居宅介護支援事業所に従
事しているケアマネジャーの資格の半数が介護福祉士であるという実態と、また、居宅において
医療ニーズの高い高齢者の方々が増加しているという実態を踏まえ、ケアマネジャーの研修体系
や研修内容を見直すべきだと思います。また、別に、介護福祉士の場合、介護福祉士自体が基礎
的な医療的なケアが行えるような教育内容の見直しの検討も併せて行うべきではないかと思って
おります。
 あと、もう一点。施設ケアマネジャーに関してですが、現行は、100人の利用者に対して1人の
ケアマネジャーが兼務配置することが可能になっております。これでは適切なケアマネジメント
を行うことは大変困難と言えます。施設においては、要介護度の高い利用者が御利用されている
割合が高いです。乱暴な言い方をいたしますと、だからこそ、それほど大変ではないというふう
な言い方をされる方々もおりますが、私自身は、自分自身が施設のケアマネジャーをしていたと
いう立場から、要介護度4や5の方々に対するサービスこそ、尊厳の保持と自立支援の観点から、
質の高いサービスが求められております。施設におけるケアマネジメントのPDCAプロセスを
管理する者は必要です。その管理に当たる者が施設のケアマネジャーであります。適切なサービ
スが提供され、利用者の自立支援、そして、尊厳の保持ができるように、施設のケアマネジャー
は専任とできるような、そういった体制づくりを是非お願いしたいと思います。

○山崎部会長 勝田委員。

○勝田委員 利用者の立場から、ケアマネジャーの資格についてですが、本当に制度の要だと思
っています。どのケアマネジャーさんが担当するかによって、その後、認知症という病気があっ
ても、豊かな生活ができるかどうかという分かれ目にもなります。そういう点で、私たちは、今
日お配りしてあります提言の中でも、先ほど橋本先生がおっしゃった意見には大賛成です。一人
の人がずっと見ていくことがとても大切ですし、特に若年認知症の場合についてお願いしたいこ
とがございます。ケアプランを立てなければお金にならない、介護報酬が出ないという今のシス
テムですが、特に若年認知症の場合は、サービスを受けるまでに5年も6年も経過することがあ
ります。その場合に、支えてくれるのは専門的な知識を持っているケアマネジャーです。ですか
ら、そういう側面的に支えてくれる、日常的に生活を支えてくれる相談支援にも報酬を是非認め
ていただきたい、そういうふうに私たちは思っています。
 先ほどから出ておりますが、このケアプランの実務にお金を取ることは、サービスを削らざる
を得ないことになりますので、この有料化には反対です。特に、介護支援専門員の人たちは、特
に認知症の本人と家族を支えていく本当に要だと思っておりますので、よろしくお願いしたいと
思います。

○山崎部会長 川合委員。

○川合委員 ケアマネジャーのことにつきましては、前回、私も触れさせていただいたと思いま
すが、要するに、高齢者になってきますと、殊に在宅を支える場合に、医療と介護は不可分であ
ります。看護職の方と福祉職の方の医療に対する経験度の問題。出身のところを見ますと、54ペ
ージの下の図2つ見ましても、あるいは、57ページの重度になればなるほど訪問介護が増えてき
て、重度になるほど複数のサービスが組み合わされてきていることと、60ページで、これは読み
方にもよるのかもわかりませんけれども、ケアプラン事業所、居宅介護事業所が、抱え込みが少
ないというふうにも読めるのかなと思います。齊藤(秀)委員とか、いろいろ御発言いただいた
ように、抱え込みの問題は現実問題としてはあると思います。長い目で見た場合に、この中間を
どうとらえるかですけれども、抱え込みが少ない、徐々に減ってきたというふうなことを考えて
みますと、62ページの結論のところに飛びますが、地域包括ケア研究会報告書の1つ目の「・」
に書いてありますように、これは非常に慎重に行動しなければならないのは当然のことでありま
すが、「利用者や家族の意向を尊重するだけでなく自立支援に向けた目標指向型ケアプランを作成
し、利用者や家族の合意を形成してしいく能力が求められる」私、先ほどの支給限度基準額のと
ころでも言いかけたことでありますけれども、これは私の感触だけで恐縮かもわかりませんが、
支給限度基準額とか、あるいは、医療の利便性といいますか、殊に短期集中リハビリテーション
の利便性を御存知が少ないケアプランナーが多いのではなかろうかと思います。
 その点からいきますと、医療と介護の適切なマッチングといいますか、そういうふうなことを
きちんと訓練される方、主任ケアマネジャー、いろいろ資格があるかもわかりません。
私は、個人的には、うちの事業所のケアプランナーは全員看護職で占めております。それは、両
方とも看護もみれる、介護もみれます、現実論として、3年先に養成されます、5年先に養成さ
れますというよりも、事業者としては、医療がわかるケアプランナーを尊重したいと思っており
ますので、事業主としては、私はそのようにせざるを得ないと思っております。願わくば、介護
支援専門員、62ページの○2の「・」3つ目に書いてありますように、「介護支援専門員の資質の
向上を図るため、医療・リハビリテーションに関する知識、他制度との連携方策、自立支援型の
ケアマネジメントの習得という観点から」今、木村会長がおっしゃったような、国家資格とまで
は私は言及はいたしませんけれども、きちんと高度な医療を享受していただきたいと、現場の代
表としては申し上げたいと思います。

○山崎部会長 時間がありませんので、皆さん簡潔にお願いします。
 河原委員。

○河原委員 手短に言います。中立性と独立性のことでございますけれども、ケアマネジャーの
中立性を担保しようと思えば、私は独立性が求められると思います。中立性と独立性の問題は本
来別の問題だとおっしゃる方もいらっしゃいますけれども、それは少しばかりきれいごとのよう
に思います。厚生労働省も、59ページに記載のとおり、ケアマネの公正・中立性を担保するため
に対策を講じていらっしゃいますけれども、60ページのグラフを見ると、望ましい姿にはいまだ
なっていないように私は思います。
 私たちの組合としましては、ケアマネが独立できないのは、あるいはしないのは、給料の水準
が独立するに耐えられないということよりも、むしろ、月々の収支が不安定で、独立するには相
当の不安があるからだと思っております。60ページの独立事業所(併設施設なし)ですけれども、
増加しているとは言っても、もしかしたら、その独立事業所は何かほかに本業を持っていらっし
ゃって、兼業でケアマネをしていらっしゃるようなデータではないでしょうか。この点、事務局
でわかりましたら教えてください。
 私は、ケアマネの独立を促進しようと思えば、処遇の水準ばかりではなく、収入の安定に向け
た対策が非常に大事だと思います。介護報酬上で一層の評価をする。あるいは、大胆に公的にケ
アマネの処遇を保証するというような対策は考えられないものかと思います。こうした対策は難
しいということなら、併設型事業所のケアマネ業務を基本形にして、従来の公正・中立のための
対策をさらに強化するしかないと思います。
 最後ですけれども、ケアマネジャーは介護保険制度の要と言われながら、いまだに国家資格で
はないということは実に不思議な感じがいたします。資質の向上や中立性・独立性の在り方を論
じる前に、素朴な疑問を解決することが先決ではないかと私は思います。
 以上です。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 久保田委員の代理の藤原参考人お願いします。

○久保田委員(代理 藤原参考人) 純粋に質問をさせていただきたいと思います。
 62ページの先ほどもちょっと御指摘がありました「地域包括ケア研究会報告書」の2つ目のポ
イントです。「自立支援型のケアマネジメントが推進されるよう、居宅介護支援に利用者負担を導
入することも検討すべきではないか」と報告書であるわけですけれども、この点について2つお
伺いしたいのです。
 まず、そもそもその制度の発足時に、利用者負担を入れなかった理由は何だったのかというこ
とが1つです。
 それから、もう一つは、自立支援型のケアマネジメントが推進されるために自己負担を入れる
のはどういうロジックなのか教えていただきたい。
 この2点でございます。

○山崎部会長 では、とりあえず、ただいま質問がありましたので、河原委員の御質問と藤原参
考人の御質問でございます。

○川又振興課長 河原委員の御質問ですけど、データ上、そこまで見取ることがちょっとできな
いということでございます。申しわけありません。
 それから、ただいまの藤原さんの御質問でございますけれども、制度発足時にどのような整理
をされていたかということでちょっと探してみたのですけれども、まず、制度をつくるときに、
「高齢者介護保険制度の創設について」ということで、これは当時の老人保健福祉審議会の報告
(平成8年)の中では、「高齢者がケアマネジメントサービスを積極的に利用できるよう、利用者
負担について十分配慮する必要がある」という指摘がありました。制度ができるときの平成11年
の「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」という通知がございますけれども、
その中での「基本方針」という一番最初にこのように記載がございます。
 基本方針
 介護保険制度においては、要介護者である利用者に対し、個々の解決すべき課題、その心身の
状況や置かれている環境等に応じて、保健・医療・福祉にわたる指定居宅サービス等が、多様な
サービス提供主体により総合的かつ効率的に提供されるよう、居宅介護支援を保険給付の対象と
して位置づけたものであり、その重要性にかんがみ、保険給付率についても特に10割としている
ところである。
 ということで、やや抽象的な中身ではあるのですけれども、恐らく新ケアマネジメントという
仕組み、通常の保険給付とは異なる機能について、専門的なサービスを保証する、あるいはケア
マネジメントの中立・公平を保証するという趣旨でのことではないかと承知をしております。
 それから、自己負担云々ということですけれども、地域包括ケア研究会の提言は、恐らくは利
用者負担を導入することによって、利用者の側とケアマネさん側とのある種の緊張関係というか
相対の関係の中でケアマネジメントができるようになる。そういう可能性もあるのではないかと
いうことを言っているのかなと感じております。
 以上です。

○山崎部会長 では、最後になりますが、齊藤(正)委員お願いします。

○齊藤(正)委員 すみません、追加発言というか、休憩時間に御質問を受けたので、ちょっと
訂正というか、はっきりしておこうと思うんですが。決して私は、ドイツの介護保険制度がいい
からそうしろと言ったのではなくて、情報提供をしたと受け取っていただきたい。
 それから、サービスを使っていない方のことも、これは介護保険と関係ない医療機関にずっと
入院していて、有効期間が切れるから更新申請しなければならないというような誤解をされてい
る方もいらっしゃるので、日本の介護保険のよさは、ある意味では認定を受けて、ケアマネジャ
ーがかかわることによってサービス利用をしないで済むケースもあるので、それを全部間違って
いると言っているわけではありませんので、そこは現状の制度の中でも、小さなことでも見直せ
たり、もう一度確認しておくことがあるのではないかという意味での発言ですので、御理解いた
だければと思います。
 以上です。

○山崎部会長 御協力ありがとうございました。ほぼ時間どおりに終えることができました。
 次回は、「給付と負担の在り方について」事務局に資料を御用意いただき、議論したいと思いま
す。
 今回、事務局より何か連絡事項等はありますか。

○大澤総務課長 本日はどうもありがとうございました。
 次回は来週の月曜日9月6日午後4時から、新霞が関ビル灘尾ホールで開催する予定でござい
ます。なお、文書等で御意見をいただく場合には、これまでと同様、事前に事務局まで御登録を
お願いいたします。

○山崎部会長 それでは、本日はこれで終了します。どうもお疲れさまでした。


(了)

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