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2010年8月23日 第29回社会保障審議会介護保険部会 議事録

厚生労働省老健局

○日時

平成22年8月23日(月)15:57〜19:10


○場所

厚生労働省 低層棟 講堂


○出席者

山崎、岩村、石川(代理:石田参考人)、井部、小方(代理:天神参考人)、貝塚、勝田、
川合、河原、北村、木村、葛原、久保田(代理:藤原参考人)、小西、木間、小林、
齊藤(秀)、齊藤(正)、田中、野呂(代理:明石参考人)、橋本、藤原、桝田、三上、
結城、吉田の各委員
櫻井、土居の各委員は欠席

○議事

○大澤総務課長 それでは、定刻時間よりやや早いのですが、皆様お揃いですので、ただいまよ
り、第29回社会保障審議会介護保険部会を開催させていただきます。
 なお、本日は、櫻井委員、土居委員が御都合により御欠席との連絡をいただいております。
 それから、川合委員と藤原委員におかれましては、御到着が若干遅れるという御連絡をいただ
いております。
 また、本日御議論いただきますテーマ「在宅・地域密着の給付の在り方等」に関連をするとい
うことで、本日は、経済産業省からも御出席をいただいておりますので、御紹介をさせていただ
きます。
 経済産業省商務情報政策局の間宮サービス政策課長でございます。

○間宮経済産業省商務情報政策局サービス政策課長 間宮でございます。よろしくお願いいたし
ます。

○大澤総務課長 それでは、山崎部会長、議事進行方よろしくお願いいたします。

○山崎部会長 それでは、議事に入りたいと思います。
 本日は、「在宅・地域密着型の給付の在り方等」につきまして御議論いただきますけれども、「(1)
在宅サービスの在り方」から「(4)家族介護者への支援の在り方」までの4項目があります。ま
ず、これから1時間半の時間で、「(1)在宅サービスの在り方」について説明と御議論をお願い
いたします。
 なお、本日配布しています参考資料についてコメントしていただいても結構でございます。
 それでは、事務局より、「(1)在宅サービスの在り方」について、資料の説明をお願いいたし
ます。

○川又振興課長 振興課長でございます。7月30日付で拝命いたしました川又と申します。よろ
しくお願いいたします。
 資料に沿いまして説明をさせていただきます。ちょっと分量が多くなるので駆け足になります
が、よろしくお願いします。
 めくっていただきまして、まず、「在宅サービスの在り方」でございます。
 2ページは、「介護に関する利用者・家族の希望と実態」ということで、利用者・家族とも、在
宅での介護を希望する者が大多数でありますけれども、現状では、重度者は施設に入所している
ケースが多く見られます。重度者の在宅生活をどう支えるかという観点が重要かと思われます。
 3ページ目をお願いいたします。
 「重度者を支える在宅サービスの在り方」ということで、重度者につきましては、低下してい
る日常生活能力が多くなります。排泄・食事介助など、日常生活の仲で繰り返し介護が必要な状
況になりやすいということで、重度者の在宅生活を支えるためには、1つに、短時間巡回型の訪
問サービスという方向性が考えられるのではないかということでございます。
 4ページをお願いいたします。
 左の図ですが、要介護度別に、ケアプランに組み込まれているサービスの種類ということです
が、重度になるほど、複数のサービスを組み合わせて提供する必要性が増大しております。3、
4、5辺りは、3種類・4種類ということでございます。
 また、右側のグラフですが、重度になるほど、医療ニーズが高まってくることが、訪問看護の
ところが上がっているところで見てとれます。重度者の在宅生活を支えるためには、こうした医
療サービスも含めて複数のサービスを適切に組み合わせて提供していくことが必要になると考え
られます。
 5ページをお願いいたします。
 在宅高齢者が施設入所を希望する場合の理由ということでの調査でございますが、「専門的な介
護や世話が受けられる」、あるいは「家族の負担が軽減される」「医療的な対応を受けられる」「24
時間介護を受けられる」等の理由が挙げられております。逆に言えば、こうした条件が整備され
れば、在宅で生活し続けられる可能性が高まってくると考えられます。
 6ページをお願いいたします。
 訪問介護の利用状況でございます。訪問介護サービスの利用は堅調に伸びてきておりますが、
近年は、費用、請求事業所数、受給者数とも伸び悩んでいる状況にあります。
 7ページをお願いいたします。
 「訪問介護の課題」でございます。左側の図は、訪問介護サービスの1人1日当たりの提供回
数でございますが、受給者全体では、平均0.6回。要介護5でも、平均1.1回でございます。
 また、右側は、訪問介護サービス1回当たりの提供時間でございますけれども、受給者全体で
見ても、30分以上が7割弱となっておりまして、軽度者ほど提供時間が長いという実態にござい
ます。
 これらを見ますと、現状の訪問介護につきましては、1日当たりの訪問回数が少ないこと、そ
れから、1回当たりの滞在時間が比較的長い。とりわけ軽度者につきましては長くなっていると
いう実態にございます。
 8ページお願いいたします。
 夜間対応型訪問介護ということで、平成18年4月から、夜間における「定期巡回」、「通報によ
る随時対応」を組み合わせた「夜間対応型訪問介護」が創設されております。その概要でござい
ます。
 9ページをお願いいたします。
 「夜間対応型訪問介護の利用状況」でございます。2009年度末現在で、利用者数が約5,000人、
事業所数95か所ということで、増えてはきていますが、伸び悩んでいる状況にあろうかと思いま
す。
 10ページからは、デンマークにおける24時間サービスの例でございます。デンマークにおきま
しては、重度者であっても可能な限り地域で生活できるよう、介護と看護の連携を図りながら、
24時間巡回型の訪問サービスが提供されている。そういう事例があるという御紹介でございます。
その背景には、施設から住宅への流れがあるのではないかと思います。10ページの右下の表でご
ざいますけれども、プライエムが高齢者施設でございますけれども、プライエムが1987年から2006
年にかけて大幅に減少している一方、高齢者住宅が大幅に多くなっております。こうした施設か
ら住宅へという流れの中で、こういう24時間の対応型のサービスなども発展してきているという
ことだと思われます。
 11ページは、デンマークのある自治体における提供体制の例でございます。そのようにチーム
を組んで回っていると。日中・夜間・深夜という形で、それぞれチームを組んで巡回していると
いうことでございます。
 12ページは、夜間巡回の一つの例でございます。3時半から夜の10時半ごろにかけまして、10
分あるいは15分単位で高齢者を回っていくという一つの例でございます。
 13ページですけれども、仕事と介護の両立促進のために何が必要であるかという調査でござい
ます。多いところを見ますと、「介護に関する情報の普及啓発」、あるいは「緊急時に対応できる
ショートステイの拡大」「精神面での負担軽減」「相談の充実」等を挙げる者が多くなっておりま
す。
 14ページは、「通所介護の利用状況」でございます。
 通所介護につきましては、一貫して利用が伸びております。2009年度129万人の受給者というこ
とで、ここ数年、訪問介護の受給者も上回っている状況にあります。
 15ページでございます。
 短期入所生活介護、ショートステイの利用状況でございます。利用状況を見ますと、一貫して
利用数が伸びているという状況でございます。受給者数は28万人余りとなっております。
 16ページは、通所介護・ショートステイの課題ということでございますけれども、左側の表に
見られますように、通所介護につきましては、時間の延長などが、サービスがあまり提供されて
いないという状況にございます。また、ショートステイにつきましては、「緊急時など柔軟な対応
が困難」ということが多く挙げられております。このように、時間的な柔軟性というところに課
題があるということでございます。
 17ページをお願いいたします。
 「小規模多機能型居宅介護の概要」でございます。これも平成18年4月に創設された地域密着
型のサービスでございます。その概要でございます。
 次の18ページが、「小規模多機能型居宅介護の利用状況」でございます。18年に創設されて、順
調に伸びてはおりますが、まだ利用者が4万人余りということで、例えば医療ニーズにより対応
できる仕組みを選択し得るようにするなど、利用者のニーズに応じて、より多機能のサービスを
提供できる仕組みを検討していくことなども必要なのではないかと思われます。
 19ページをお願いいたします。
 19ページは、小規模多機能のモデルともなった宅老所と言われる取り組みの事例の御紹介です。
その運営形態は、介護保険を使っているもの、介護保険外でやっている部分、対応状況、運営形
態、様々なものがございます。
 20ページをお願いいたします。
 複数サービスを組み合わせて提供する事業者の例ということで、重度者につきましては、在宅
生活の支援という観点から、こうした複数のサービスをパッケージとして提供することも必要に
なるのではないかと思われます。幾つかの事例でございますが、20ページは、シンフォニーケア
というところの仙台市の例でございます。
 続きですが、21ページは、新潟県長岡市の「こぶし園」の例でございます。地域の中で、小規
模かつ多様なサービスを展開していくという例でございます。
 22ページも続きですが、アザレアンさなだ(長野県上田市)の例でございます。施設の有して
いる人的・物的資源を活用いたしまして、地域の高齢者に、24時間・365日のサービスを提供
するということで、小学校区ごとにサテライト的な形で提供しているという例でございます。
 23ページは、在宅サービス全般に関します、これまでの主な指摘事項でございます。新成長戦
略におきましては、24時間地域巡回型訪問サービス、あるいはレスパイ・トケア(家族の介護負
担軽減)拡充などが盛り込まれております。地域包括ケアの研究会の報告書でも、24時間型の訪
問看護・介護サービス、あるいは複合型事業所といった指摘がございます。
 24ページでございますが、これらを踏まえまして、在宅サービスに関する御議論をいただく論
点として掲げてございます。新成長戦略等を踏まえ、介護と医療・看護との連携を図りつつ、24
時間地域巡回型訪問サービスの創設、レスパイト・ケアの拡充、お泊まりデイサービスの創設と、
小規模多機能型居宅介護の普及、複合型事業所の創設等を行っていくべきではないかということ
でございます。
 以下、幾つか関連の資料がございます。
 25ページでございます。
 現在、検討が進められております「24時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討会」について
ということで、今、モデル事業の実施などにまさに着手しようとしているところでございます。
ここにおきまして、24時間地域巡回型訪問サービスにおける様々な課題・論点につきまして議論、
あるいはモデル事業を通じた検証などを行ってまいりたいと思っております。10月を目途に中間
のまとめを行う予定でございまして、この部会にも御報告させていただく予定となっております。
 26ページは、「お泊まりデイサービスのイメージ」でございますけれども、デイサービスを活用
した宿泊事業、ショートステイでございまして。通い慣れたデイサービスを延長することによっ
てお泊まりをするということのサービスをすることによりまして、特に家族の方々のレスパイト
等を目的としているものでございます。
 27ページでございます。
 「複合型事業所のイメージ」でございます。地域包括ケア研究会の報告書にもございましたけ
れども、幾つかのサービスを複合的にする事業所ということで、これによりまして、利用者は、
ニーズに応じて、柔軟に多機能のサービスの提供を受けられる。あるいは、サービスの契約手続
が一本化され、簡素化される。あるいは、事業者にとっても、一括して、あるいは、柔軟な人員
配置というようなことを目指すものでございます。
 28ページ以降は、老健課長から御説明いたします。

○宇都宮老人保健課長 続きまして、老人保健課長でございますが、医療系サービスを御説明さ
せていただきます。
 29ページに、在宅医療の連携のイメージがございます。
 30ページに、「訪問看護の利用状況」がございますが、受給者数は若干上昇傾向、また要介護3
以上の利用者が6割を占めるということがございます。
 31ページですが、「訪問看護における医療ニーズ」が増加してきているという状況が示してござ
います。
 32ページは、訪問看護の利用状況ですけれども、都道府県によって非常に差があるということ、
それから、訪問看護利用者が多い都道府県では、在宅で死亡する者の割合が高いということが示
されております。
 続いて、33ページですが、看護職員5人未満の訪問看護ステーションが6割を占めておりまし
て、規模が小さいほど収支の状況が悪いということでございます。
 34ページですけれども、約3割の事業所で看護職員と介護職員が同時に訪問を行っているとい
う状況がございます。
 続いて、36ページに飛んでいただいて、療養通所介護については、サービスの利用があまり進
んでいない、横ばいの状況ということが示されてございます。
 続いて、37ページですけれども、療養通所介護の利用者のうち観察を継続する必要のある利用
者が大体8割5分ぐらいいるというようなことが示されております。
 それから、38ページには、泊まりについての事業者側、それから、利用者側の希望について示
されております。
 39ページでございますが、これまでの指摘事項として、今ごらんいただいたような看護職員と
介護職員の連携の強化、あるいは新たな医療版小規模多機能の仕組みについて検討してはどうか
というような指摘事項等がございます。
 続きまして、リハビリテーションでございますが、40ページに、回復期と維持期、医療保険と
介護保険の役割分担の図がございます。
 続いて、41ページですが、訪問リハビリテーションの利用状況、設置状況に非常に差があると
いうようなことも示されてございます。
 それから、42ページ。通所リハビリテーションの利用状況でございますが、長時間の通所リハ
ビリテーションは、通所介護と提携サービスが類似していると考えられるというような状況が示
されてございます。
 43ページでございますが、これまでの指摘事項として、リハビリテーションとケアの境界が明
確に区分されていないのではないかというようなお話とか、「維持期リハビリテーション」という
言葉を「生活期リハビリテーション」に改めてというようなお話、あるいは、単独型の訪問リハ
ビリテーションの設置を認めていただきたいというような事項がございます。
 以上より、44ページに論点として示されてございますが、在宅の中重度要介護者の増加や、在
宅みとりを推進するため、訪問看護の提供量の確保が重要であり、サービス必要量の見込みを勘
案し、地域ごとに必要な看護師を確保することが必要ではないかということ。
 それから、2点目としまして、訪問看護ステーションは、経営安定化・効率化のため、大規模
化を図る必要があるのではないかということ。
 3点目としまして、訪問看護と介護の連携を進めるべきではないかということ。
 4点目としまして、中重度者に対する、宿泊サービスの提供について検討してはどうかという
こと。
 5点としまして、訪問リハビリテーションは十分に提供されているか。また、適切に通所リハ
ビリテーションを提供するためには、通所介護と通所リハビリテーションの再編を図る必要があ
るのではないかという点でございます。
 以上でございます。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明について各委員から御意見をお願いしたいと思いますが、齊藤正身
委員より、「介護保険制度とリハビリテーション」について配布資料に基づき発言をしたいとのお
申し出がありましたので、まず始めに齊藤正身委員からよろしくお願いいたします。

○齊藤(正)委員 ありがとうございます。
 今、課長から御説明がありましたが、今回の介護保険部会では、「リハビリテーションについて」
という枠があるわけではないので、介護保険とリハビリについて一度整理をしておいた方がいい
かなと思いまして、お時間をいただきました。皆さんには当たり前のよくわかっていらっしゃる
ことだろうとは思いますが、あえて御説明させていただきたいと思います。用意した資料の1枚
目の下になりますが、介護保険制度における「リハビリテーション」の位置づけということで、
介護保険法の特に4条には、「進んでリハビリテーション」という、リハビリテーションという言
葉が入っていることは御承知だろうと思いますが、1条にもありますように、「その有する能力に
応じ自立した日常生活を営む」ためにもリハビリテーションは必要だと言っているものと思われ
ます。
 次のページになりますが、これは、高齢者リハビリテーション研究会の平成16年に出てきた、
死亡の原因疾患と生活機能低下の原因疾患は違うというようなことや、脳卒中だけではなくて、
廃用症候群や認知症の方に対するアプローチもあるのではないか等々、課題と、それに対する対
策が出され、その中に、特に3になりますが、現行サービスの見直しと。現行サービスを、予防、
医療、介護は断片的ではなく、総合的に提供されるべきである。見直していこうということが提
言されて、下に書かれているような、介護予防の強化、そして、入院(所)リハビリテーション
の改善。特に4.番の訪問リハの拡充、そして、通所リハの適正化、ショートステイでリハビリテ
ーションを提供できるようにというようなことが出されております。これは後ほど御説明します
が、この後、制度、報酬化につながっております。
 私がここで気になるところは、7.番の「福祉用具・住宅改修の適正化」のところで、高齢者リ
ハ研究会では、導入プロセスへのリハビリテーション専門職の関与が必要なんだというお話が出
ておりますが、現実、それは実行されていない。これはいかがなものかと思います。
 次のページになりますが、ここでは、高齢者リハビリテーションの実施方法はどうあるべきか
ということや、国民と専門家に求められることというようなことがまとめられています。どちら
にしても、高齢者リハビリテーション研究会では、介護保険は、リハビリテーション前置主義だ
ったことが再確認されたと認識しております。
 この研究会を受けて、平成18年に、診療報酬・介護報酬の同時改定が行われましたが、そのと
きに皆様御承知だと思いますが、疾患別に算定日数の上限を設けたということがあって、44万の
署名が集まるほど大きな社会問題と言ってもいいかもしれませんが、外来のリハビリが継続して
受けられない方が多数出てきたということがございます。それについて、介護保険も含めて整理
をしていこうと国が動いてくださったと思っていますが、その4月の改定後、12月に、医療課長、
老人保健課長の両課長連名の通知の中で、医療保険は主にレベル低下に対応するものである、そ
れから、介護保険は主にレベル低下しないようにかかわるものだということが提示されました。
 その中に、もう一つ、次のページの留意事項になりますが、その連名の通知の中に書かれてい
たものですが、これは結構大事だったのに見逃しがちだったと思っているのですけれども、<居
宅介護支援事業者及び介護予防支援事業者における留意事項>と<地域包括支援センターにおけ
る留意事項>で、ケアマネジメントにおけるリハビリテーションの在り方というか、リハビリテ
ーションをもっと意識するべきではないかということが提示されております。
 この18年の改定を受けて、今度は21年の、昨年の介護報酬改定が行われましたが、訪問リハビ
リテーションでは、訪問リハ拡充に向けて積極的な改定がなされたと私見では思っています。た
だ、例えば短期集中の考え方として、退院・退所直後に、今回、短期集中ということでしたが、
実は、療養生活を続けている中の途中でのレベル低下に本当は対応すれば、入院・入所に至らな
いで済むケースが結構あるものですから、そういうものにも目を向けてもらいたいなということ。
それから、リハビリの適用というか、医療保険と介護保険とがどうも違うというか、取り扱いを
できるだけ同じにしていただきたいと思っています。
 それから、今日のテーマにも出ております訪問リハビリテーション・ステーションの創設です
が、それに関しては、訪問リハステーションだけで単独で成り立つ単独型の事業所は必要と思い
ますが、訪問介護や訪問看護、そういう訪問系の他のサービスとの連携や役割分担、それから、
協働というか、そういう具体的な内容を出していかないとイメージしにくいのではないか。是非、
そういうことに一歩先に行って取り組みたいと思うところです。
 それと、勿論、通所リハと相互に活用するという、そういうマネジメントもあってもいいので
はないかと思います。
 訪問リハは、通院が困難な利用者というような、そういう趣旨というか定義がされておりまし
たが、この通院により同様のサービスが担保されるのであれば、通院サービスを優先するべきと
いうことであるというふうな解釈になっていますが、これは大きな間違いだと私は思っています。
訪問リハと通所リハの役割は違う。通えないから訪問リハという考え方ではあまりにも短絡的な
考え方ではないかと思っています。
 次に、通所リハに関しては、短時間型の通所リハが導入された。研究班にもかかわっておりま
したので、それはとてもニーズに合ったものだったとは思いますが、外来リハの受け皿として期
待した部分としては、短時間のニーズはどちらかというと通所リハを今使っている人の中で、短
時間を利用したいという方もかなりいらっしゃるというか、その方々がどうしても中心であって、
外来リハから移ってという方は、私どもの法人でもそれほど目立った感じではありません。もう
一つの理由としては、医療機関の介護保険事業所みなし指定の問題ですが、報酬格差が結構あり
ますので、その報酬の格差を考えると、あえてみなし指定をとるというような医療機関は少なか
った、こういうことにも関係をしているのではないかと思います。
 それから、リハビリテーション・マネジメントの要件の見直しがありましたが、これに関して
は、これは以前から言われていることですが、とにかく書類が非常に多いことと、ほぼ似たよう
な内容で「通所リハ実施計画書」があります。これは本当に時間外勤務が増えただけで、あまり
効果がなかった。あるいは、マネジメント加算の考え方を変えて、かえって、それが計画という
意味では何か違う方向へ進んで行ってしまったのかなという感じがしています。
 それから、リハ・スタッフの手厚い配置を評価して、多ければそれで良しということでしたが、
できれば、人員の最低基準を引き上げてもらった方が質の確保につながるのではないか。最低基
準は、かなり最低基準ですから、それが通所リハと言うのはいかがなものかと思っています。
 それから、大規模事業所のことは、書いてあるとおりです。
 地域包括ケアシステムが導入されると考えたときには、地域性とか効率性を考えれば、今回の
テーマにもありますが、通所系サービスの再編成は不可欠ではないかと私も考えています。通所
リハの利用目的は、医学的管理、リハビリテーション、そして、レスパイト・ケア、社会性の維
持・回復と、これは国際的にもそのように言われていることで、レスパイト・ケアと社会性の維
持・回復というところは通所介護と共通の部分です。この共通の部分をどう考えるかというのが
きっと大事なところで、これは共通であれば、要介護度ごとに、今は通所介護と通所リハは別の
報酬設定になっていますが、この同じところは同じでもいいのではないかと、そういう考え方も
あるのではないか。しかし、それには前提というか条件があって、通所リハで提供されるリハビ
リテーションに関しては、その質を確保するためにも、医療保険と同等の評価をしていただく。
しっかりかかわっていた部分に関しては、それなりの評価をしていただくことが前提ではありま
す。
 なおかつ、今、重度の方、重介護の方がどんどん在宅に帰られていますが、そういう方々に対
するサービスとして、通所リハには看護師も配置されているわけですから、その看護師の配置も
強化をしていくことによって、重介護者に対する対応もしていけるのではないかと思っています。
以前にもお話ししましたが、私どもの法人でも、重度者専用の通所リハを提供していますが、重
い方へのリハビリテーションの提供は、ただ見ればいいではなくて、リハビリテーションを提供
して、座位をしっかり保てるようするとか、あるいは、積極的な取り組みをどんどんしていくこ
とは意味のあることだろうと思っています。
 通所介護・ショートステイ・認知症短期集中リハに関しては、下にまとめてあるところですが、
その中で特に四角で囲ってあるところですが、レスパイト・ケアについて、レスパイト・ケア、
イコール家族の介護負担軽減というのがほとんど言葉の使われ方としてはあって、それは通所・
短期入所・入所サービス等の充実をしていくのだというようなことや、小規模多機能というよう
なお話がありますが、レスパイト・ケアのもう一つの考え方として、介護者の負担軽減。介護量
を少しでも減らす、少しでも工夫をしていくという、そういう取り組みもレスパイト・ケアと言
っていいと、オーストラリアでもそういう使われ方をしていますので、そう考えると、訪問ケア、
通所のリハビリで、負担軽減のためのアプローチをしていく。リハビリテーションの専門職が、
他職種の人たちとかかわりながら、少しでも軽く、あるいは少しでも工夫をして、負担がかから
ないような、そういう介護の仕方をもっと積極的に入れていくべきではないかと思うところです。
そう考えると、訪問リハビリテーション・ステーションの必要性も増してくるのではないかと思
うところであります。
 最後のページになりますが、『「介護」におけるリハビリテーションの必要性と将来あるべき姿』
と銘打ちました。
 要介護者が、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、能力の維持向
上を図るために、リハビリテーションは不可欠である。
 施設・在宅の区別なく、介護の負担を軽減するために、リハビリテーションは不可欠である。
 3番目は、訪問リハと通所リハの必要性を訴えております。
 4番目に、地域特性によって、地域ごとに、単独型・併設型・包括型等、様々なリハビリテー
ションの提供手法に関しても、多様な形態で運営されることが望ましいのではないかと思うとこ
ろです。
 5番。訪問、通所、短期入所、入所等によるリハビリテーションを包括的に提供できる体制を
整備することによって、リハビリテーションのニーズに臨機応変に対応できる。例えば、今日は
通所リハに来ることになっていたのが、ちょっと体調が悪いと言うと、その日は臨機応変に訪問
リハでかかわりを持つとかというようなことも可能かと。ただ、そういう場合に、医療面でのバ
ックアップが可能だということが非常に重要だと思っています。老人保健施設、有床診療所・病
院等の医療機関がその役割を担うことが期待されるのではないかと思います。これに関しては、
高齢者リハ研究会、新成長戦略、地域包括ケアシステム等の目指す方向性に適応している。小規
模とは言いませんが、医療系の多機能のリハビリテーション、あるいは24時間対応も含めた、そ
こまで発展できるのではないかと思っています。
 私は、リハビリテーションの提供は、単に能力の維持回復を達成することだけが目的ではなく、
要介護者の心身両面の可能性を引き出して、明日への新たな希望をもたらすために「最期」まで
必要なサービスと位置づけるべきと考えております。
 それから、参考資料としては、通所系サービスは、我が国に限らずどこの国でも、通所系のサ
ービスをうまく使っていくのかということが具体的に取り組まれていますが、イギリス、オース
トラリアのビクトリア州、メルボルン近郊というか、その地域では、この絵に書かれているよう
な、日本で言う通所リハ、通所介護がうまく連携をとっている。イギリスで言えば、例えばDay Club
(日本で言うデイサービス)を利用するのが適当と思われる方が、実は家のすぐ近くにDay
Hospitalがあるということであれば、アクセスを考えてDay Hospitalを利用する。しかし、料金と
しては、デイサービスの同じ料金と、こういう考え方もあるのではないか。それから、ビクトリ
ア州では、デイケアという言葉がなくなって、Community Rehabilitation Center、Planned Activity
Group、これも併設している場合もあります、それから、別々で連携をとっていたり、様々なス
タイルでその地域に合った形で運営をされているのが非常に魅力的に感じました。さて、日本は、
この通所リハ、通所介護を、今まではどう区別するかでしたが、どう連携するかとか、協働する
かとかということが次の課題というかテーマになってくると思っております。
 以上です。どうもすみません、長くなりました。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 それでは、他の委員の方々、御意見をよろしくお願いします。
 勝田委員。

○勝田委員 在宅サービスをどうやってやっていくかということですが、私たちは、既にお出し
している、2012年度の介護保険制度改正への提言の中で、基本的な考え方としては、認知症とい
う病気があっても、ひとり暮らしでも、希望する自宅で、また、施設でも安心して暮らせる制度
へ、自宅や地域で暮らし続けたいと願う、そういう人が見守られて、必要なサービスを受けられ
る、在宅により重きを置いた介護保険にしてほしいということを申しております。
 そういう観点から言いますと、今回の24時間巡回型の訪問サービスについて幾つかお伺いした
いことがございます。包括ケア研究会の報告では、現在の行われている滞在型では、在宅介護は
支えられないとしていますが、その根拠は一体何なのでしょうか。そして、今、提案されている
24時間短時間の訪問介護であれば支えられるんだというふうなことを提言されておりますが、一
体その根拠になるものは何なのかをお示しいただきたいと思います。
 また、認知症の人と家族にとって一番何がつらいのか。在宅介護を続ける上において何が一番
つらいかと言いますと、いつ何があるかわからないという、そういう常に緊張状態におかれてい
る状態。そして、認知症ケアは、そのときだけ介護すればいいということではなく、毎日の日常
生活の中に介護があるということです。そういう点では、例えば認知症ケアはどんなことかと言
いますと、御専門の方も多い中でこんなことを言うのはおかしいかもしれませんが、何もしなく
ても、そこに寄り添って一緒にいる、その安心感こそが認知症の人が安心して暮らせる状況だと
思っています。そういう中で、今、御提案されている24時間の巡回型であれば、例えば夜中に、
認知症の方は、例えば連れ合いでもあっても、この方は誰かわからない。でも、この方は安心で
きる方だ、誰か私を助けてくれる人だという信頼関係があってこそケアができるのです。
 そういう中で、例えば巡回型で、15分おきや、それから、短時間でポンポンと来られた場合に
一体どういう現象が起きると皆さんはお考えでしょうか。真夜中に知らない方が来て、おむつ交
換をするとします。そうすると、当然、認知症の方は、どなたかわからない方が来られるわけで
すから、恐怖感でいっぱいになって、多分叫ぶだろうと思いますし、混乱するだろうと思います。
そういう中で、私たちは、今、御提案されている24時間短時間の巡回型では認知症の人は守れな
いと思っています。そのことについて、この提案された方々はどのようにお考えになっているの
か伺いたいと思います。
 また、介護家族を支援するという中で、先ほども御説明がありました。現在、訪問介護、特に
生活援助に関して、軽度者は外すという方向が示されておりますが、その多くは、75歳以上の方々
が多く利用されていますし、全体の利用から言うと55%に当たっています。訪問介護、特に生活
援助がなければ、在宅を維持することはとても困難であると思います。御報告の中で、軽度者が
たくさん時間的にも長いし、使っているのだと。それは当然のことだと思います。一緒に料理を
したり、お掃除をしたりする中で軽度の認知症が維持されるわけですから、重度になれば、そう
いうことがしたくてもできないわけです。軽度者が生活援助を使うことがまるで悪のような、こ
の今日の御説明の仕方はいかがかと思います。
 そういう点で、私どもは、在宅介護を進めるためには、絶対訪問介護の中での生活援助を切っ
てはならないし、24時間の短時間巡回型では認知症は守れないと思います。そのことについて、
当局がどのようにお考えなのかお示しいただきたいと思います。

○山崎部会長 認知症ケアに対しては、巡回型では十分対応できないのではないか、生活支援が
必要ではないかというような御意見ですが、事務局のお考えを求められておりますから。

○川又振興課長 地域包括ケアの研究会などで提言されておりますが、すべての方々が、訪問介
護がすべてこれに切り替わるということでは恐らくないのだろうと思います。当然、24時間のこ
ういう形でのケアが必要な方の状態、どういうカテゴリーの方なのかであるとか、そのようなこ
とは先ほどの検討会の重要な検討テーマでもありますし、また、それだけではなく、マンパワー
をどうするかとか、給付限度額の問題をどうするかとか、様々な課題があることは承知の上で、
その課題をどうしたら解決していけるのかというようなことをまさに検討しているわけですけれ
ども、今の訪問介護の資料にありましたように、1日1回程度というような中で、重度者の方々
を施設と同じように在宅で支えるためにはどうしたらいいのか、そこは知恵を絞っていく必要が
あるということで、このような形での一つのあり方、一つの方法として、短時間の24時間巡回型
というのもあるのではないか。まだまだ普及をしてないわけですけれども、この課題を乗り越え
ていくことによって、もしかしたらデンマークのような形で地域で支えることができるのではな
いか。そのような問題意識のもとに検討をしているということですので、すべてをこれに切り替
えようということではないのかなと思っております。

○勝田委員 今、御回答があったのですが、滞在型では支えられないのだという、それは回数を
多くすればできるということなのでしょうか。それとも、今現在やられている夜間訪問は、約5,000
人ぐらいしか使っていない。95か所ぐらいしか実際にやってないわけですけれども、このことに
ついてはどのようにお考えなのでしょうか。

○川又振興課長 まさにその辺の検証を、検討会のモデル事業等を通じてきちんとタイム・スタ
ディなりをして、また、施設の中でどういうケアが行われているのかというのと併せて、在宅で
のケアの在り方の可能性を探っているというところでございまして。

○勝田委員 今、デンマークを引き合いに出されたわけですけれども、デンマークでは日本の形
とは違うかと思うのですが、デンマークでは、生活援助のような形はどんなふうになっているの
でしょうか。逆に、お調べだと思いますけれども。

○川又振興課長 すみません、詳細を承知しているわけではないのですけれども、この松岡さん
の本をいろいろ勉強させていただきましたところ、家事援助的なものも勿論ございますが、それ
と併せて重度者の方は特に医療的なケアも必要だということで、家事援助、身体介護、それから、
看護的なものも併せて24時間巡回の中で対応していると。ただ、これも全員というわけではなく、
人数的には、訪問介護を受けている人すべてではなく、ある程度深夜も必要という人は限られる
ということで、ニーズに応じてこのような対応で在宅で生活していくことができる、そういう人
もいるのではないかということでございます。

○勝田委員 すみません、最後です。私たちとても懸念しているのは、認知症は早期発見をして、
軽度のときにしっかりケアをすれば重度化しない。そういう点では、軽度のときこそしっかりし
たサービスを提供することで、これは費用対効果も大きいのだと思います。軽度が外されると、
逆に重度化しないとサービスが受けられないという逆行になるのではないでしょうか。そういう
点では、認知症では、特に軽度のときこそしっかりした介護サービスが必要だと考えております。

○山崎部会長 続きまして、木間委員お願いします。

○木間委員 24ページにありますお泊まりデイサービスについて申し上げます。23ページにあり
ますように、「高齢社会をよくする女性の会」は、家族への支援の充実に関して、デイサービスセ
ンターを利用したショートステイの拡充について制度の見直しを提言しております。このお泊ま
りデイサービスが創設される前に、検討を要する点を3点申し上げます。これから創設するもの
は、現在既にある介護保険のデイサービスと介護保険外の宿泊を営業している事業と別のものか
もしれませんが、今どのようなことが一部で行われているのか、私の知り得た例で申し上げたい
と思います。
 1点目は、あるデイサービスの事業所は、デイサービスの利用は毎日として、夜は宿泊をさせ
ています。そこでは、男女を同じ部屋で宿泊させていました。このことは、行き場のない人をそ
の事業所に紹介した方からの情報で明らかとなりました。当会の「家族への支援の充実」とはか
なりかけ離れた現実であります。自治体がその事業所に出向きましたが、デイサービスの現場し
か見ることはできませんでした。介護保険法の法外のサービスである宿泊の現場には入れません
でした。自治体がなさったことは、介護保険内なのか、保険外なのか、パンフレットに明確に記
載するようにという指導でした。
 あるデイサービスの事業所の利用者は、要介護4、5が大半であり、限度額いっぱい請求して、
給付金額はほかの事業者よりはるかに高いというケースもあります。私どもは支給限度額を上げ
るよう要望していますが、限度額を上げた場合、こうした事業所が利するようなことは防がなく
てはいけないと思っております。介護保険の法外サービスであっても、利用者は要介護者です。
夜は、どのような人がどのような介護を行っているか、それがわからないという事業所もありま
す。
 2点目です。介護事故の対策に関してです。ある事業所は、利用者が転倒し、死に至る事故が
ありました。それから、夜、行方不明になったという事故も起きています。かなり前ですが、国
民生活センターにおいて、施設の介護事故の調査をした際に収集した事故例と、介護事故の消費
者相談事例から明らかになったことがあります。1つは、ショートステイ中の事故が多いことで
した。2つ目は,夜中と早朝に事故が起きやすいということでした。介護事故に遭った利用者の
多くは、家族と会ってお聞きしたのですが、事故防止を目的とした質問をされていませんでした
し、アセスメント表も介護サービス計画も事業者から渡されていませんでした。お泊りデイサー
ビスの宿泊は、介護保険の法外サービスとなれば、ケアマネが事故防止を目的とした質問をして
いても事業所に伝わらないおそれがあると思っておりますし、事故の対策を一体こういうところ
はとっているのか不安です。
 3点目は宅老所とのかかわりです。2006年4月に老人福祉法が改正されまして、有料老人ホー
ムの入居者は、10人以上の要件が廃止されました。また、都道府県が実態に即した指導監督や処
分が行えるよう、事業者に対する立入検査権の付与や改善命令の際の公表などが追加されました。
2006年の改正の1つは、無届けホームのあまりにも悲惨な介護の状況への対策であったはずです。
しかし、皆さん御存知のように、その後、入居者が動物のおりに入れられたり、手錠をはめられ
たりしていたブルークロスの事件、あるいはたまゆらの事件が起きています。宅老所は、勿論、
無届けホームとは全く異なりますから、宅老所は、今申し上げた有料老人ホームの規制の例外と
して扱われております。しかし、宅老所をまねたビジネスをしている、そういう事業者に対し、
先ほど申し上げたように、パンフレットの指導にとどまる自治体がある。あるいは、なにもしな
い自治体もある。そういう中では、三重県のように、積極的に有料老人ホームの届出をさせてい
る自治体もあります。この点については、自治体に大変大きな差が見られます。消費者問題の領
域では、規制強化は安全性の確保を意味しています。お泊まりデイサービスの安全確保のシステ
ムの構築を早急にしなければ、虐待とも言える状況が拡大するのではないかと危惧しております。
 以上です。

○山崎部会長 ただいま、事務局の方からお答えすることはありますか。

○川又振興課長 ありがとうございます。
 お泊まりデイ制度化に当たりましては、御指摘のような点を踏まえ、また、適切な人員配置、
設備の基準、然るべき報酬上の位置づけ等、これによってそういう弊害が起こらないような形で
やっていきたいと思います。レスパイト、あるいは緊急対応のニーズがございますので、それら
を受けて、然るべく適切な基準等については考えていきたいと思います。

○山崎部会長 井部委員お願いします。

○井部委員 私は、先ほどの勝田委員の発言に関連した考えを述べたいと思います。
 認知症の方には、巡回型の短期の訪問はあまり得策ではないのではないかという御指摘でした
けれども、私は、このたび、この資料にあります新潟県長岡市の「こぶし園」の夜間の巡回型サ
ービスに同行をさせていただきまして、その中には、認知症の要介護3の方もいらっしゃいまし
て。息子さんと高齢のお母さんと二人暮らしでしたけれども、そこに寝る前に、介護福祉士が伺
いまして、排泄のケアと入れ歯をきれいにして、それで、ベッドに誘導して、お休みになれるよ
うにする。一晩たって、朝、また伺って、排泄がどうだったかということや洗面の介助をすると
いったようなことをして、非常に穏やかに受けられています。トイレに誘導するときにも、先ほ
どのリハビリテーションではありませんけれども、できるだけ手を振って歩くようにと、そのよ
うなことをしております。それは大体1回の訪問が15分ですね。というようなことを見ますと、
必ずしも短時間の巡回型サービスが認知症にとって不適切だという見解には至らないのではない
かと思います。今、調査をしておりますから、こうした先駆的なところのモデルを全国に普及で
きるようにしていくことも積極的に考えたらいいのではないかと思っています。それが1点です。
 もう一点は、医療依存度の高い在宅療養者を支援する小規模多機能型居宅介護の提案が、今日
の資料の1枚ございますので、それについて説明したいと思います。
 先ほどの事務局の説明の資料の2ページにありましたように、多くの国民がこれですと、介護
が必要になっても、自宅で過ごしたいという方が、2ページを見ますと、74%ですね。下の「両
親が介護が必要となった場合の希望」も、80%くらいの方が自宅を選んでいるわけです。しかし
ながら、現行の在宅看護サービス体系では、医療が必要になってきますと、状態の悪化や、ある
いは変化に対応することが必要になってきますので、昼夜を問わない対応が必要になった場合に、
介護負担が増大するということで、家族が疲弊する。したがって、やむなく在宅療養を中断した
り、入院して最期を迎えるという状況があります。
 医療依存度の高い人々の死亡状況を見ますと、資料に書きましたように、例えば、がんによる
死亡者は2008年には3人に1人、1975年の約2.5倍になっております。高齢化の進展が進みますと、
この増大が一層見込まれていると思われます。
 こうした医療依存度の高い在宅療養者の生活を支えるためには、従来の訪問・通いの在宅サー
ビスに加えて、病態の変動時や家族のレスパイトに対応できる、宿泊の機能を併せ持ったサービ
スの充実を図ることが不可欠であると思っております。併せて、在宅療養上の不安について気軽
に相談できる場を、利用者の身近な地域に整備していく必要があると思います。先ほどの短期巡
回型サービスでも、黙ってケアをするわけではありませんので、家族と話をしたり、家族の不安
に応えたりといったようなことが、必ず会話を通して行われるという状況があります。
 以上のことから、医療依存度の高い人々が最期まで在宅療養生活を継続できるように多面的に
支援する、24時間体制の看護サービスを加えた小規模多機能型居宅介護という提案をいたしたい
と思っております。
 下に<サービスの機能>と書いてありますけれども、医療依存度の高い利用者が医療機関等か
ら退院する際の一時的な宿泊や、病態の変動時への対応、家族のレスパイトを可能にする。主治
医との連携に基づく緊急時の対応や、在宅でみとりまでの継続的な支援を行う。そういうサービ
スの機能を持たせたいということです。
 <サービスの構成>といたしましては、管理者を看護師としておきまして、看護と介護の連携
によって、従来の小規模多機能型居宅介護(通い・訪問・宿泊)に「療養上の相談」、「訪問看護」
を加えたサービスを行うということで、タイトルとしましては、「医療依存度の高い在宅療養者を
支援する小規模多機能型居宅介護」というサービスの提案を改めていたしたいと思います。
 以上です。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 石川委員の代理の石田参考人お願いします。

○石川委員(代理 石田参考人) 簡単に一言だけお話ししたいと思います。
 今日の論点の中で、レスパイト・ケアの拡充、お泊まりデイサービスの創設等が出ております
が、現場の市町村の感覚として、家族介護負担を軽減させることにより、施設サービスへの利用
を一定程度遅延させることにもつながると考えられることから、レスパイト・ケアの拡充は是非
進めていただきたいと思うわけであります。先ほど、何人かの委員から、課題もあるという御指
摘もありましたけれども、そういった点も踏まえて、家族介護支援については、今後の課題であ
るというふうに認識をしております。
 以上です。

○山崎部会長 河原委員お願いします。

○河原委員 24時間地域巡回型のことに関しまして、働く者の立場で確認と要望をさせていただ
きます。この24時間地域巡回型訪問サービスは、あり方委員会、検討会の方で検討をされている
ということですので、そのときでもいいかと思いましたけれども、今現在で確認できたらお願い
したいと思います。24時間地域巡回型訪問介護は、日中・夜間を通じた連続性のある訪問サービ
スであり、そのサービスのためには、日中の状態を十分に掌握している介護員が夜間も対応する
ことが求められ、必然的にそれはローテーション体制を組んで、昼も夜も交代で介護に当たるこ
とを意味するものと思いますが、この認識でよろしいのでしょうか。
 働き方のことをちょっと確認したいものですから。とするならば、一つの在宅介護事業所に、
従来の滞在型訪問事業に携わる者がプラスして巡回型訪問事業に携わることを求められているこ
とになるのでしょうか。あるいは、滞在型と巡回型の同一のものがローテーションを組むことは、
労務管理上の無理があるため、滞在型チームと巡回型チームの2チームを存在させることがベス
トなのか。今現在のイメージが確認できましたら、お願いしたいと思います。
 私は、現在の介護従事者、また、これから介護で働こうとする者は、夜間・深夜・早朝への労
働をあまり想定していないのではないかと思います。従来にも増して雇用の継続策と人材の確保
策を十分にとる必要があると私は思います。労働基準法以上の労働の対価は勿論のこと、夜間・
深夜・早朝の最低2人以上の業務とすることも、訪問介護員の安全への配慮から、また、サービ
スの質の観点からも是非要望しておきたいと思います。
 さらに、こうした労働環境の整備や向上がしっかりと行えるようになるためにも、事業者の収
支が健全なものになるように、介護報酬上の評価はしていただきたいと思います。いずれにして
も、問題は、夜間・深夜・早朝への巡回型訪問介護員の労働環境に十分な配慮がないと、システ
ムは立派ですけれども、働く人がいないという現状の労働者不足にさらに拍車がかかると思いま
すので、よろしくお願いしたいと思います。
 最後、1点質問です。
 6ページの「訪問介護の利用状況」で、訪問介護サービスの利用は近年は伸び悩んでいるとの
説明がありますが、伸び悩んでいる理由がどこにあるのか、事務局の方で分析されていらっしゃ
いましたら、是非教えてください。
 以上でございます。

○山崎部会長 幾つか質問がありましたので、お願いします。

○川又振興課長 24時間の方ですけれども、まさに、どのようなローテーションを組んでやって
いったらいいのか。また、利用者の変動に対してどう対応するのか。どのような人員配置とする
のか。深夜とか、早朝、人材確保をどうするのか。まさに、そのような点が大きな課題であると
思いまして、そのへんを含めて検討会で分析していきたいと考えているところでございます。
 2点目の訪問介護の伸び悩みということですけれども、詳細なデータの分析がちょっとできて
おりませんけれども、1つには人手不足もあるのではないかと思われます。先般、公表されまし
たデータによっても、訪問介護事業所の21年度の介護労働実態調査ですけれども、訪問介護員の
不足感があるというのが64.3%ということで、他と比べても非常に多くなっているというのが1
つあろうかと思いますし、また、制度ができて10年ということで、かなりサービスが行き渡って
いたというのもあるのかなと思っていますけれども、詳細に定量的にこれがということでは、今
のところ、ちょっとまだ分析できておりません。すみません。
○山崎部会長 川合委員お願いします。
○川合委員 遅参いたしまして、どうも申しわけございませんでした。
 44ページまでということですので、数点にわたって、確認と意見を述べさせていただきたいと
思います。
 まず、17〜18ページにかけて、小規模多機能の現状と課題というところで、単体のことを記述
しておられます。次のところでは、複数サービスを組み合わせて提供する実例として、20ページ、
21ページ、22ページに書かれております。実は、私これを不思議に思うんですけれども、高齢者
の在宅は医療が必要ではないのでしょうか。この3組とも医療サービスが薄いのですね。こうい
うふうなことで、いわゆる医療と介護の今回の同時改定は、線引きをどちらに重点をシフトして
いくのかというのが大きな仕組みのはずなのに、この3例も具体例を出されながら、どうして医
療がないのか不思議に思います。
 ちなみに、手前みそで恐縮ですけれども、前回お話ししましたように、私、大阪府が府営住宅
を改装して、24棟の老世帯、夫婦あるいは独居の方々の委託事業を受けております。そこでは、
必ず我々の病院か開業医の先生が関連しています。そういうところを評価していただいて、大東
市からは、夜間緊急通報システムは、実は消防署の緊急通報システムであったのですけれども、
我々のこの事業所の詰所、必ずナースあるいは介護支援専門員、あるいは介護福祉士がおります
から、そこで全市、今、約400人と契約をしております。そういう方との緊急サービスも提供して
おります。そういう中で、何が信頼を得られているかというと、我々は社会医療法人ですから、
医療があるというところで御信頼をいただけていると思いますが、私、この20、21、22ページの
3つの方々は非常に頑張っておられると思うのですけれども、サービスに医療の影が薄いという
のは若干いかがなものかなと思います。
 それで、23ページを見ていただきますと、?Aの○の3番目。地域包括ケア研究会報告書の中の
「・」2つ目と「・」3つ目、このことは複合サービスで、医療は必要であろうということをお
っしゃっておられるし、家族介護のことを考えてみると、医療の不安を払拭してあげるというふ
うなことは必要なことではなかろうかと思います。
 次に31ページ。これは、要介護認定で見守りが軽視されているのと同様です。「訪問看護におけ
る医療ニーズ」ということで、具体的に書いておられますけれども、私も訪問看護の事業所を複
数持っております。一番大事なものは何かというと、このような具体例も必要ですけれども、ナ
ースの現場での判断とドクターとの連携をいかにとるかというのがこういう具体的な医療行為以
上に必要なのではなかろうかなと私は思います。
 その次に33ページ、34ページに、いろいろと事業所別によって経営形態がどうのこうのという
ことを書いておられます。私どもは4事業所持っておりますが、大体各ユニットともに訪問看護
職は平均8名、介護職は少なくとも2級ホームヘルパーを持った者が平均10名配置しております
し、保健師も1名、いろいろ配置しておりますけれども、そういう重層的な組合せが必要なので
はなかろうかなと思います。
 それと、これは井部委員に後刻、お話をいただきたいのですが、39ページ真ん中ちょっと下の
方に、23年度予算編成に関する要望書の「・」2。今も御紹介いただきましたが、「医療版小規模
多機能(仮称)」の仕組みについてとおっしゃっていました。その後、22年5月に、「訪問看護の
拡充・業務効率化のためのサテライト事業所」と書いておられますが、これはサテライト事業所
を御要望なのか、単体としての小規模多機能をさらにつくれとおっしゃっているのかお教え願い
たいと思います。
 それと、42ページ。これは何をおっしゃりたいのかわからない。6〜8時間で通所介護と通所
リハの両者がピークを示していると。
 それと、もう一つ、43ページの○の2の「・」の2つ目。「通所リハビリテーションについては、
通所介護と提供されるサービスの内容に大差がなく、目標を設定した上での計画的なリハビリテ
ーションが提供されていない」この根拠はどこにあるのか、具体的に示していただきたい。
 ちなみに、恐縮ですが、「介護給付費実態調査月報」今年の8月19日厚労省発表の公表された調
査数値から出すならば、通所リハでは、専門的にどれぐらいリハビリを実施しているかというこ
とをその表から出しますと、63%通所リハで専門的なリハを提供しています。あるいは、通所リ
ハのうち、リハ・マネジメント加算を算定しているのは62%です。そのうち集中的なリハが実施
されているのは59%です。厚労省発表の表を足し算・引き算・割り算をしてもこういう数値があ
るのに、どうして、43ページ○2「・」2のような表現がされるのか、具体的に根拠を示してい
ただきたいと思います。
 我々、うぬぼれているわけではありません。43ページの○の2の「・」の1のところ。「地域包
括ケア研究会報告書」の「・」の1。「介護支援専門員や医師等の理解不足や区分支給限度基準額
の存在などの影響から、他の介護サービスが優先され、必要なリハビリテーションが十分に提供
されていない」と書かれながら、こういう「・」2を表現されて、私はいかがなものかと思いま
す。
 ちなみに、全老健ではパンフレットを創りました。表裏2枚4ページで、これは全事業所が有
料で買っていただきました。1部20円です。無料で配布することは可能ですが、身銭を切って、
こういうふうな支給限度基準額ばかり目に行って、安いケアサービスを提供する、ケアマネジメ
ントを提供するケアプランのと、有効なケアサービスを提供するのは、どちらがよろしいかとい
うことを老人保健施設の地域連携のときに、地域のケアマネージャーさんに身銭を切って説明し
てくださいというのをつくりました。こういう努力も御存知なく、なお、依然として「・」の2
を主張されるのか、見解をお伺いしたい。
 それと、44ページの○の5。「訪問リハビリテーションは十分に提供されているか。また、適切
に通所リハビリテーションを提供するためには、通所介護と通所リハビリテーションの再編を図
る必要があるのではないか」。再編とは、具体的にどういうことを示しておられるのか。まさか、
43ページ○の2の「・」の2を根拠にして通所リハビリは通所介護と変わらないということを主
張されるのか、見解をお伺いしたい。

○山崎部会長 事務局と井部委員にも御質問がありましたが。

○川合委員 いや、井部委員は別に。

○山崎部会長 井部委員はよろしいですか。

○川合委員 はい、結構です。

○山崎部会長 聞かせていただきたいような気もするのですが。
 では、事務局の方からお願いします。

○川又振興課長 前半の複合サービスと医療的なケアとの必要性ということで。当然、医療との
連携は非常に重要な要素であると思います。挙げていた例の中でも、訪問看護とか、診療所等々
の連携は当然とられているのではないかと思っております。また、複合型のいろいろなサービス
をこれから検討するに当たっても、訪問看護など、医療的なケアをどう組み合わせていくのかと
いうところは非常に重要な論点であろうと思っております。

○宇都宮老人保健課長 続きまして、医療の関係についてでございますが、まず、31ページの「訪
問看護における医療ニーズ」についてのお尋ねでございます。訪問看護は、こういった処置的な
もの以外にもっと大事なものがいろいろあるという御指摘でしたが、この表の総数の下のところ
の、「9月中の医療処置にかかる看護内容」というところの割合をごらんいただきますと、67.4%
と66.5%、つまり、約3分の2ですね。ですから、医療処置にかかわる部分が3分の2というこ
とで、川合委員御指摘のようなそういう部分は、こちらにあらわれてない3分の1の方でなされ
ているということでございますので、そういうことで御了解をいただきたいと思います。
 それから、42ページの「通所リハビリテーションの利用状況と課題」の図でございますが、こ
こについては、時間で見た場合に、通所介護と通所リハビリテーションのかかっている時間の割
合があまり変わらないということ。それから、その下の(参考)で、「医療機関の外来リハビリテ
ーションを受けている者が医療機関に滞在している時間」というところでは、大体60%が1.5
時間未満のリハビリを行っているということで、このへんを比べますと、通所リハビリテーショ
ンと言っても、例えば6〜7時間ずっと集中的なリハビリを行うということではなくて、勿論き
ちんとリハビリを行うのですが、そうではない時間もあるかもしれないというようなことではな
いかと思います。
 43ページの「地域包括ケア研究会報告書」でございますが、これは「内容に大差がなく」とい
うのはちょっとどうかとは思うのですけれども、時間の面から見た場合、そういったことが考え
られるという指摘ではないかと思っておるわけでございまして。実際のリハビリの内容と通所介
護の内容ということでは必ずしもないのかもしれないということでございます。

○山崎部会長 川合委員。

○川合委員 3分の1は現在に読めよと、おまえは頭あほかというお叱りをいただいたと思いま
すけれども、ありがとうございます。貴重な議事録に残りましたので。3分の1はドクターとの
連携、あるいはナース独自の判断というふうに解釈させていただきます。
 それと、実は、今、課長がおっしゃった、6〜8時間が同時にピークというのは、実は23ペー
ジの?Aの○3の「・」の3の家族介護というところと密接に関係してくるのですね。これも、ま
た、別の席でお話をしますけれども、8時半出勤・5時退社という形をとりますと、どうしても
6〜8になります。でも、御利用の方々が本当に必要なのは8時〜18時までの10時間なんですね。
何かというと、この8時〜9時までの出勤する時間帯に先に来てくれよという御要望。17時〜18
時まで、家に帰るまでの間も見てくれよと。もしもそれを別々にしますと、介護給付を計算され
たらおわかりと思いますけれども、かなりの高額になります。もしも10時間というものをつくっ
て、仮にもしも、課長がそんなことをお考えだとは夢にも思いません、私の邪推だということを
前提にしてお話ししますけれども、時間が一緒だから同じサービスしかしてないのだろうとおっ
しゃると仮にするならば、私はそうではないと。やはり医者もおるし、PTもおるし、いろいろ
な人間が通所介護に比べて通所リハビリは複数いますよと。殊に老健の場合は、本体と併設して
やるのがほとんどですから、そういうふうな御懸念はないのではなかろうかなと私は自信を持っ
ております。
 以上であります。

○齊藤(正)委員 リハビリの話をしっ放しでそのままではいけない。なおかつ、42ページの下
のグラフと表は、私がかかわった研究班の資料を抜粋したものです。これは決して医療機関の外
来リハとそれを比較するためにつくったのではないです。
 さっき川合委員が言われたような、6〜8時間が多い理由が、通所介護と通所リハ両方ともそ
うだと。それは当たり前です。当たり前ですが、中身が違うというのもありますし、通所介護も
そうですが、通所リハは多機能であることが大事なんで、リハビリをずっとやっているかどうか
ということが大事なのではないということを是非忘れないでいただきたい。通所リハと通所介護
の共通の部分があるという、レスパイトと介護者の負担軽減が同じような目的があるというのは、
それはもう当たり前のことであって、類似しているというのではなくて、それはそうなんだと。
でも、それに加えて、リハビリテーションや医学的管理がついている。イギリスでは、それを段
階的につけて位置づけている。相互に連携をとっているのが大事なので、どちらを否定するとか
の話ではなく、利用者側から見て、その人はどこへ通うのがいいのかという選択肢を多く持つこ
とが今求められていると思っています。
 以上です。

○山崎部会長 三上委員。

○三上委員 私も、今日の資料ですけれども、川合委員と同じように、医療的ケアについてはな
おざりにされた資料ではないかと感じました。特に国民の意識調査のところでも、「介護に関する
利用者・家族の希望と実態」ということですが、これも4ページにもありますけれども、要介護
がだんだん、4、5になってきますと、医療の必要な人が増えてくることは明らかなんですけれ
ども、重度者が増えるということは、医療と介護の両方必要な人が増えるということを前提にこ
ういうアンケートもとらないといけない。ここは介護だけの話ですが、医療と介護がともに必要
な場合にはどうなのかということを聞いてやらないと正しい答えは出てこないのではないかと1
つは思います。
 それから、特に5ページ、利用者の方に直接聞きますと、一番多いのは専門的な介護の世話と
か、あるいは、家族への負担、迷惑とか、あるいは医療的な対応を受けられるか、24時間の世話
が受けられるというふうなことがございますので、こういった希望があるということであれば、
最初の2ページにありますように、7〜8割の人が自宅で受けたいというふうなことは本来出て
くるのがおかしいのではないかという気はいたします。
 それから、お泊まりデイの話が出てまいりました。24ページの論点に、レスパイト・ケアの拡
充ということがございました。在宅医療・在宅介護を推進するためには、レスパイトの問題は拡
充する必要があるのですが、ここでお泊まりデイサービスが書いてあるのですが、基本的に通所
系のサービスのところに泊まり機能を求めるのはどうなのか。本来、施設で泊まり機能があると
いうか、入院・入所機能のあるところのショートステイを柔軟に使う。いわゆる緊急ショートを
使えるようにすることが一番希望が大きいわけで、その部分が拡充ということになるのではない
かと1つは思います。
 それから、井部委員の医療依存度の高い在宅療養者に支援する小規模多機能の問題ですが、こ
こに書いてあるように、確かに容体の変動や家族のレスパイトに対応できるような、そういうサ
ービスが身近になければならないというふうには思いますが、一番最後に書いてあるような、看
護と介護の連携と書いてあるのですけれども、私は、医療と介護の連携であるというふうにも思
いますので、そのへんのところは、看護というのも医行為ができる看護師が、療養の世話と診療
の補助ができるわけですけれども、当然主治医がいて、どういう医療が必要かということをちゃ
んと診断するという、主治医との連携もここに書き加えていただきたい。上の方にはちょっと書
いてあるのですけれども、そういうことを1つ思います。
 それから、療養通所介護についての説明がございました。なかなか進んでいないというふうな
話があったのですが、療養通所介護が実際に行われているところはどういうところか具体的にち
ょっとお示しいただきたいのですが、恐らく我々の印象では、後ろに特養とか老健とか病院がつ
いているところ、単独の訪問看護のところには、なかなか療養通所介護はできないのではないか
と思いますので、そのへんの実態を少し明らかにしていただきたいのが1つと。
 もう一つは、老人保健施設の特定短期入所療養介護が、同じような形のものがあるわけですが、
これとの比較についても少しお考えを示していただきたいと思います。
 以上です。

○山崎部会長 御意見の部分が大半だったと思いますが、御質問の部分については、事務局から
簡単にお答えいただきたいと思います。

○宇都宮老人保健課長 設置主体でございますが、今おっしゃったように、医療機関の関係は大
体4割ぐらいの感じでございまして、あとはそれ以外に、社会福祉法人とか、営利法人等もござ
います。
 それから、老健との関係でございますが、それについては、すみません、老健の方との違いと
いうことですか。

○三上委員 老健におけるいわゆる日帰りショートと訪問看護の方の療養通所介護は、かなり似
た形態ということなんですけれども、これはどちらを進めていくのかということが基本で、どち
らの方が利用者にとって非常に安心で、また、質が高いのかというふうなことについても、見解
があれば教えていただきたい。

○宇都宮老人保健課長 そのへんについては、特段、事務局として今見解があるわけではござい
ませんので、むしろ、先生方の方で御議論をいただければと思いますが。

○山崎部会長 桝田委員お願いします。

○桝田委員 川合委員からお話がありました通所リハと通所介護の問題。通所介護側の方から少
しお話をしたいと思います。今、通所介護事業所においては、機能訓練、リハビリテーションに
ついて、かなり多くの事業所が専門職、理学療法士、作業療法士を雇って力を入れております。
そういう関係で、18年度加算体系も少し変わって評価はされているわけですけれども、ある意味
では、通所リハと変わらない機能を持ちたいというふうな流れになっているデイサービスセンタ
ーも勿論あります。そういうところになってくると、通所リハと変わりがないということが今現
実に起こってきていますので、それなりの専門職を入れてやっているところが、通所リハがどう
のこうのではなくて、通所介護側がそちらの方に向いて動いているという実態があるというのも
御理解願えたらと思います。
 それと、もう一つは、26ページのデイサービスセンターのいわゆるお泊まり機能をつけるとい
う問題の話ですけれども、確かに、いろいろなモデル事業的にやられている先進的な事例、いい
ケースたくさんあるのですけれども、木間委員からお話がありました、ちょっとひんしゅくを買
うような事態も起こっているというのが今現実です。というのは、特別養護老人ホームの入所が
できない方をどうするかという部分で、デイサービスセンターで、もうずっと泊まっておれます
よと。1か月泊まっていてもオーケーですよという形態のところが一部出てきていて、それが雑
居部屋的な分にもつながってきている。その裏にある部分は介護報酬体系の問題がありまして。
いわゆる特養とかのショートステイを使うよりも、小規模の通所介護事業所の1日の単価の方が
高いという実態があるんです。ですから、お泊まりになる部分は、極端に言うと、僕の知ってい
る事例では1日500円でいいですよと。そうすると、2日間の通所介護を算定すると、要介護3の
方で2万以上になります。特養とかショートステイを使うより高い介護報酬をもらえるので、か
えって、送迎するよりもその方が楽だと。特養の入所待ちにちょうどいいではないかという制度
と趣旨と全然違った使い方がされている。それと、もう一つは、お泊まりの機能を持たすのは、
小規模多機能とのすみ分けにおいて、いわゆる訪問部分がない以外は同じ機能を持つようになる。
そうすると、一つの小規模多機能は丸めの1か月の定額制報酬になる。片方は出来高の報酬体系
になる。そこの整合性が果たしてとれるのかと、そういう一つの問題点をはらんでいますので、
そこらをちょっと御検討を願えたらと思います。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 田中委員お願いします。

○田中委員 質問と意見を述べさせていただきたいと思います。
 在宅生活を継続するためには、訪問介護サービスはその要だと考えておりますが、現状は、利
用者にとっては大変使いにくいと言わざるを得ません。資料の2ページ、5ページから見ても、
在宅であっても、24時間の安心と、そして、専門的な介護・医療等のサービスを受けられること
を願っておりますし。また、万が一のときにも適宜適切な対応をしてくれる、そういった体制が
あることが望まれています。
 先ほど、勝田委員、そして、河原委員から、夜間対応型訪問介護の事業者数も伸び悩んでいる
のではないかという意見がありましたが、一昨年、昨年と世田谷区で、夜間対応型訪問介護に関
しますニーズ調査をしており、その結果を見ましても、利用者の多くはこのサービスが夜間に限
定されることに使いにくさがあると答えているのが現状でございます。
 先ほど申し上げましたように、24時間の在宅での安心・安全を考えますならば、今回の論点に
あります24時間の地域巡回型訪問介護サービスの創設については評価をしたいと思っております
が、しかし、ここで、1点質問がございます。それは、その論点には、24時間地域巡回型訪問介
護サービスの創設、これにはこれまで同様、夜間対応型訪問介護と同様、定期巡回と通報による
随時対応を併せた訪問介護サービスだと考えてよろしいのでしょうか。ここにおいては、24時間
に関しましては、巡回型のみを強調しておりまして、現在ありますように、緊急時における随時
対応に触れられておりませんので、その点についてお聞きしたいと思っております。
 あと、意見として2点ございます。
 1つは、地域において重度の医療ニーズを有する方々が増加傾向にあることは承知のことでご
ざいます。医療ニーズの高い在宅の要介護者の方々が、在宅での暮らしを継続するためには、こ
れまでも私どもは介護給付分科会等で意見を述べてまいりましたが、いわゆる医行為の範囲をあ
る程度介護福祉士に行わせることが必要だと考えております。現在、介護職員等によるたん吸引
等の実施のための制度のあり方に関する検討会で、このことについて様々に議論されております
が、介護福祉士が基礎的な医療的ケアを行えるように、社会福祉士及び介護福祉士法の改正を念
頭に置いて議論をしていくべきではないでしょうか。このことについては、9月24日に予定され
ております第33回の介護保険部会でも述べていきたいと考えております。
 併せて、このたびの論点では全く触れられておりませんが、訪問介護の従事者に関しては、男
性の訪問介護員も増加しております。利用者の立場に立ちますならば、入浴や排泄介助など、直
接体に触れる援助は、利用者の方々のプライバシーにかかわる援助でございます。利用者の尊厳
を守るためにも、同性介護を担えるような体制づくりということも今後考えていくべきではない
かと考えております。
 以上です。

○山崎部会長 質問がありましたので、その部分をお願いします。

○川又振興課長 24時間の対応につきましては、当然、緊急通報等の緊急的な対応も念頭に置い
ているということでございます。

○山崎部会長 吉田委員お願いします。

○吉田委員 訪問看護について幾つか質問があります。
 急性期医療から在宅への移行、または、重度の要介護者の在宅という点では、医療・看護が重
要になってくると思うのですが、資料の30ページを見ますと、訪問看護利用状況は伸びているの
ですが、この伸びは、介護給付の全体、または、その下にありますように、要介護3、4、5の
伸びから見ると、伸び率が低いのではないかと僕自身感じるのですが、そういう認識でよろしい
かということ。もしそれが正しいならば、需要自体がないのか、それとも供給がないから利用が
できないのか、どちらの理由かというふうに分析されているのかということをお聞かせ願いたい
ことです。
 44ページの「論点」のところで、訪問看護ステーションの大規模化を論点に挙げられているの
ですが、これは記憶が正しくないかもしれませんが、例えば規制緩和の一環として、1人でも訪
問看護ステーションを開設できるように規制緩和されたというふうに記憶しているのですが、そ
ういうような規制緩和の政策誘導がある一方で、大規模化を進めていくというような論点を挙げ
ていると。訪問看護師の確保という点では、市場にゆだねるだけではなくて、公的な機関、例え
ば地域包括センターなどが訪問看護師の確保に取り組む。または、強硬なイニシアティブを発揮
していく必要があると考えているのですが、この大規模化を進めていく上で、何かしらそういう
政策的なインセンティブがあると思うのですが、どういうことが政策インセンティブとして可能
なのかということが2番目の質問です。
 あとは、看護と介護を同時に提供している34ページ。約30%の事業所で看護職員と介護職員が
同時に訪問しているというような実態を御報告いただいたのですが、やってない方の70%はなぜ
やってないのか。同時訪問は、効率化、または、その利用者側にとっても、質の高いサービスを
提供するという点では非常に有効な手段・方法だとは思うのですが、30%やっている方のやって
いる理由、または、やってない方の70%の理由を、これは事務局でなくても、もし委員の方で何
かしら御意見があればお聞かせ願いたいと思います。
 以上です。

○山崎部会長 事務局から、簡潔にお答えいただけますでしょうか。

○宇都宮老人保健課長 まず、30ページの訪問看護の利用状況の伸びについてでございますが、
確かに、給付全体の伸びから見るとちょっと少ないという感じでございまして。その理由は詳し
い分析はまだしてございませんが、ステーションの数もあまり伸びていないというような、そう
いった面もあるのかなというふうに感じてございます。
 それから、1人でも訪問看護ステーションを開業できるというお話ですが、そのような緩和は
行ってございません。まだ、2.5人以上ということで。ただ、例外的にへき地などの場合に、その
基準を満たさなくてもそういったことができるということでございます。あとは、サテライト型
のものの推進などということもしてございます。
 それから、そういった大規模化等についての政策的なというお話ですが、大規模化に限らず、
訪問看護事業所の伸びが伸び悩んでいることについて、訪問看護支援事業を行ってございまして、
それをさらに活用していただくための検討会なども開催して、推進を図っているところでござい
ます。
 それから、最後でございますが、34ページの30%では連携しているが、70%はあまり連携して
いないということでございますが、これもちょっと詳しい分析はしてございませんが、恐らく看
護と介護の事業所が一緒の事業所ではなくて、それぞれ別の事業所でないと今は指定が取れない
ということになってございますので、そういうところも関係しているのかなと思ってございます。
 以上でございます。

○山崎部会長 結城委員お願いします。

○結城委員 私はレジュメを用意しましたので、レジュメをまず見ていただいて、まず、1番「医
療系サービスの充実」についてで、44ページの資料に当てはまると思います。様々な先生方の御
意見を今お聞きいたしましたが、まず、根本的に介護分野における看護師対策をきちっとしなけ
れば、医療系充実サービスは私は無理だと思います。私は現場を歩いて、介護分野における看護
師不足は非常に深刻であるということを多くの方々から聞いております。これに対する対応策、
一応44ページには、必要ではないかと書いてありますが、これは具体的に本審議会でもきちんと
議論をして方策を示さない限り、いろいろなサービス種別を検討しても、恐らくサービス実際に
は難しいのではないか。例えば、今度の同時改定において、診療報酬における、まず医療系の看
護師の配置、それと、介護報酬における看護師の問題とちゃんとリンクして、ある意味介護分野
に看護師がきちんと配置できるような仕組みを介護の分野からも発信していかないと、私は難し
いと思っています。
 そこで、事務局として、1つ質問ですが、介護分野に看護師不足が深刻であることを認識して
いるのかどうか。もし認識しているのであれば、どのような方策を今後考えていくのかというこ
とをまずお聞きしたいです。それに関連して、レスパイト・ケアといういろいろな先生方の御提
案がありますが、看護師のマンパワーがないことが大きな問題だということが挙げられます。そ
れが1点目です。
 次に裏のところを見ていただいて、地域密着型サービスについてですが、これは小規模多機能
の議論が17〜18ページに書いてございます。小規模多機能は、在宅介護においては非常に重要な
サービスだと思いますが、利用する面で利用形態にもう少し弾力的に考えていくべきではないか。
具体的には、医療系のサービスはほかの事業所を使いますが、小規模多機能型の居宅介護を使う
と、ほかの訪問介護サービス、もしくは、デイサービスが使えない。例外的にそういうことも使
うような仕組みを考えていかないと、私は在宅の現場においては実態に合わないと思っています
ので、小規模多機能型居宅介護を推進する意味でも、ある程度例外的に多少在宅の訪問介護、も
しくは、デイサービスを使えるような仕組みを考えていくべきではないかと思います。
 もう一つは、今回の資料にはございませんが、グループホームも地域密着型サービスですが、
これは現時点では、自治体間で協定を結ばない限りは、住所地の住民は、自分の住所地のグルー
プホームしか原則使えません。ということは、隣の町の自治体は使えないということなんですが、
これは自治体間に責任もあるのかもしれませんが、グループホームは大都市や地域によって限ら
れたものしかございませんので、ある程度都道府県内に立地されている事業所、もしくは、せめ
て隣同士であるものは使えるように、少し柔軟性を持たせるべきではないかと思います。その範
囲は住所地特例などを設けていくのが必要ではないかと思います。
 以上でございます。

○山崎部会長 質問の部分は、看護師不足の点ですね。

○結城委員 そうです。それだけ1点でございます。

○山崎部会長 では、その部分だけお願いします。

○宇都宮老人保健課長 ただいま御質問ございましたが、まさに44ページの「論点」に示してご
ざいますように、今後の在宅での中重度者の要介護者が増加することを考えると、少なくとも看
護師が充足しているというようには考えにくいということでございまして。先ほども申し上げま
したけれども、そういった訪問看護の充実を図るために、我々としても支援事業をいろいろ行っ
てございますが、ほかの部局とも関連しますので、そういったところとも相談しながら考えてま
いりたいと思っています。

○山崎部会長 予定の時間を大分超えておりますが、簡潔にお願いします。北村委員からお願い
します。

○北村委員 今の人材確保も同様で、24時間巡回型の方も当然女性が中心ではありますけれども、
男性の雇用もこれから推進できることが見込まれます。さらには夜間訪問の危険性のところ、先
ほど指摘のあったとおりだと思います。そこの安全性確保も十分にしながらということで考えて
いかなくてはいけないと思っています。
 それと、レスパイトについてですが、今の制度上の保険サービスを入れるのか、それとも、イ
ンフォーマルなサービスを入れるのか、そこの工夫、両方をどうするかというところが肝心なと
ころです。一方で、泊まることになりますと、御指摘があったとおり、スプリンクラーの問題と
か、事故のリスク問題、そういう問題が出てきますので、そこをどうしようかということを考え
なくてはいけないという課題があります。通所介護で8時間以上、延長が少ないのは、法定労働
時間の話もありまして、1サイクルで送迎も含めたらその時間帯が精一杯ということもあります。
その分を超えて、今の報酬加算状況では、当然、賄えないということもありますし、1対1、2
対1ということもありますので、そういったことを考えなくてはいけないということです。報酬
上も考えなければいけないのと、シフトを変える場合には、次の人、別の人をまた用意しなくて
はいけないというところで、これにより進まないという条件もあるということでございます。そ
の辺を当然考えていくということとが必要です。
 もう一つ、複数サービスにつきましては、確かに一体的にサービスをする必要があるというこ
とでありますが、今のケアマネジメントの集中減算90%、そこもどういうふうにするのかという
課題が出てくると思っています。その3点を是非、検討しなくてはいけないと思っております。

○山崎部会長 御意見ですね。
 木村委員お願いします。

○木村委員 私はショートステイのところで指摘したいと思います。16ページにある短期入所生
活介護の課題とありますけれども、16ページ右側の調査は、たしか私も関係していたので、頭書
きをつけますと、医療ニーズの高い人たちのサービスをどういうものが必要かという調査をした
中でのデータであります。ですから、短期入所サービスの利用上の課題というよりも、医療ニー
ズの高い人を支えるには、どのようなサービスが必要かという話になってのショートステイが必
要だということのケアマネージャーからの回答であります。
 現在、このグラフの左から2つ目のところ「あらかじめ決められた日数や日程のみ」は、現場
では想像以上に先の長い予約です。半年後の予約を「○○ショートステイは半年前から予約を受
け付ける」というのがありますと、徹底的に電話して「あっ、取れた」とか、そういう状況です。
また、それぐらいこのショートステイの順番を取るのが大変な状況であることをまず認識してい
ただきたい。
 それから、このタイトルにある短期入所生活介護ではなく、療養上の問題ということで、短期
入所療養介護ですね。先ほど三上委員がおっしゃった、そこの実態と、それをどう拡充していく
かというところでここは検討しなければいけないのだと思います。2年かけて調査研究をして、
有床診療所の空きベッドを短期入所療養介護として昨年度から利用できるようにしたわけでござ
いますが、現場のケアマネージャー、医師からのいろいろな声を聞きますと、手続が複雑である
とか、使い勝手が悪いとかのことがありますので、そのへんの解決も早くしなければいけないと
思います。つまり、泊まるというサービスをいっぱいつくるのはいいのですが、医療ニーズの高
い人たちの緊急的な対応とか、医療的な処置ができる、そういう泊まりサービスをきちんとやっ
ていかなければいけないと思います。
 もう一つは質問でございます。41ページに訪問リハの全国の格差ですね。最も少ない県と最も
多い県の格差が訪問リハビリテーションは6.7倍とありますけれども、この原因というか、そのへ
んのところを調査されているかどうかですね。それから、今後、どのようにこれを進めていくか
ということですね。先ほど、齊藤正身委員からもお話がありましたけど、単独型の訪問リハビリ
ステーションのこと等も考えなければいけないのかなと思いますが、このへんの格差で、実際、
ケアマネージャーもリハビリテーションを最近一生懸命入れようと思うんですが、地域にこのサ
ービスがないということでありますので、このへんの解決策を今、事務局でどのように考えられ
ているのかをお聞きしたいと思います。

○山崎部会長 質問についてお願いします。

○宇都宮老人保健課長 訪問リハビリの格差については、すみません、分析は特に原因について
してございませんので、申しわけございません。

○山崎部会長 葛原委員。

○葛原委員 数点、質問と、それから、御意見です。
 まず、質問です。デンマークにおける24時間地域ケアが、10ページから12ページにわたって、
北欧型のモデルということで出されています。10ページの真ん中辺りに、在宅ケアのチームとい
うことで、1人のリーダーと5〜6名のSSHと書いてあり、このリーダーは、例えば経管栄養
の栄養補給とか、インシュリン注射も行われるということが書いてあるのですが、看護師さんで
もなかなか独断でこういう医療行為をできない日本と、多分、これは看護師の資格があるのかど
うかはわかりませんが、こういう人にまで全部許可している国の制度が、うまく日本の制度にマ
ッチするのかどうか疑問です。こういう方向に業務独占のようなのをいろいろな職種に厚労省は
広げていこうとしていらっしゃるのかどうかということについて1つお聞きしたい。
 もう一つは、12ページに、この訪問をしているところの対象者が書いてあるのですが、これで
見ますと、高齢者はほとんどが独居か、あるいは御夫婦です。一方、この中で医療処置が必要な
ような、例えば胃ろうからの栄養補給とか、ストーマの処置とかいうのは、見てみますと、「男・
若い」「女・40代」と若い世代です。前にもちょっと申し上げましたが、胃ろうとか気管切開のよ
うな処置を受けた老人は、介護現場にはいないというのが多分ヨーロッパの特徴だろうと思うの
ですね。終末期医療というか高齢者医療の特徴なので。ということで、これで見ると、例えばデ
ンマークでの対象者は、日本の要介護度から言えば何度ぐらいの方が大体対象になっているかと
いうことについて教えていただければ。恐らく4度、5度なんていうのはいないのではないかと
思うのですね。それが御質問です。
 その結果として、先ほどからいろいろ問題になっていますが、日本では、要するに、我々が介
護とか高齢者の医療・福祉というときに、ヨーロッパとかアメリカとは全然違うのは、医療のニ
ーズがその中に必然的に入っているということを無視するととんでもない制度になってしまうの
だということは、申し上げたいと思います。
 それから、2つ目のことですが、24時間の多彩な訪問サービスとかというのは非常に理想的な
ことで、これができるようになると、日本の在宅ケアは非常に進むと思うのですが、そのときに
同時にどうしてもやっていただかなければいけないのは、何名以上ぐらいの事業所でなければで
きないかという人員確保だと思うのです。例えば病院の看護体制ですと、7対1とか、4対1と
か言っても、これは24時間ですから、大体昼間いる人の2倍か3倍の人数が実際は背景の職員と
して必要なわけですから、例えば24時間のシフトで2人一組のチームを組もうと思っても、大体
十数名の人を一つの施設に置かないと、この24時間の訪問はできないと思います。そこらへんに
ついては、どういう規模の事業所にこういうことをやっていただこうと考えていらっしゃるかと
いうことをお聞きをしたいと思います。
 それから、3番目として、先ほどから介護のいろいろな話で、例えば認知症の話とか医療の話
とかいろいろ出ていますけれども、例えば右手がきかなくて何もできないので何か介護が必要な
人と、認知症で動き回って、困るという介護とは全く内容が違うわけですから、そこらへんはご
っちゃにしないような論議で、サービスがそれぞれ違うことを前提にどういうサービスが提供で
きるかを考える必要があります。ですから、認知症の人の夜の訪問では、必ずそれは誰か知った
人がそばにいるというのが前提になると思いますし、一人っきりだけれども、右手がきかない人
の場合は、これは突然行っても何ら問題もないわけですから、そこらあたりはちゃんと区別して
論議しないと、どの制度もうまく適用できないということになりかねないと思います。
 最後の意見としては、今は、だんだんと軽い人は外される傾向にあるのですが、介護予防とか
生活支援は、障害がある人が本当の要介護者にならないために絶対必要ですし、その人たちも介
護保険のお金は払っているわけですから、是非、サービス対象としてそういう方も含めるのは絶
対に忘れないでいただきたいということです。
 以上です。

○山崎部会長 質問の部分だけお願いします。デンマークの状況でしょうか。

○川又振興課長 デンマークですけれども、当然、医療制度とか、職種、デンマークと日本は違
うところがございますので、単純に比較できないというのは御指摘のとおりだと思います。また、
コミューンの規模にしても、デンマークの方は1万人とか2万人とか小さな規模でやっていると
いうことで、そういう意味でも、いろいろな意味で単純な比較はできないということは言えると
思います。
 また、介護職員による医療的な処置につきましては、現在、たんの吸引等については別途研究
してございます。これは別途検討の機会があるというふうに考えております。
 また、要介護度幾つということですが、これは松岡さんの本からそのまま引用しておりますけ
れども、ちょっと詳細は承知をしておりません。すみません。

○山崎部会長 では、最後に、久保田委員お願いします。

○久保田委員(代理 藤原参考人) ありがとうございます。
 まず、総論といたしまして、今後、高齢化に伴い要介護者の増加、特に重度の要介護者が増え
ていくことが見込まれています。一方で、労働力人口は減少し始めておりまして、必然的に介護
の従事者も不足していくことになると思っております。そういう中で、財源の確保の問題や担い
手の問題を考えれば、原則として中重度者への対応というところに給付を重点化していくことが
優先課題ではないかと考えております。
 それから、財源と人手というだけでなくて、在宅サービスを増やしていくことになれば、当然、
人が集まって住むということがどうしても必要になってくると思いますので、国土計画というこ
とはちょっと古いですけれども、もう一度そのような観点から、国の姿とか都市の在り方を併せ
て検討をしていくことが必要ではないかと思っております。
 それから、各論でございますけれども、先ほど御議論のありました通所介護と通所リハの件は、
その実態がよくわからないままに議論が行われているような感じがしますので、もう一度実態と、
それに伴う報酬がどうなっているのかということについて、併せて資料を用意していただいて、
議論をもう一度させていただければと思っております。
 それに関連して、通所介護等の延長サービスについては、財源の手当ての仕方は別にあると思
いますので、これも改めて議論をさせていただければと思います。
 それから、最後に、在宅療養を支える整備ということで、これは先ほどの結城先生のおっしゃ
ったことと私どもも全く同じ意見を持っておりまして。医療・看護・介護が連携することは大事
ですけれども、特に看護師の確保が大きな課題ではないかと思います。これは地域によっていろ
いろと事情があると思いますけれども、その地域ごとに看護師の確保を工夫をするのか、または、
全体的な制度改革の中で考えるのか、ここらへんはもう少しじっくりと考えていきたいと思って
おります。その整備のやり方として、例えば交付金によって基盤整備を促すというやり方もある
と思いますし、介護報酬によってインセンティブをつける。または、医療の方の報酬でつけると
いうこともあると思いますので、目的と手段と財源というものの整合性についても、改めて検討
をさせていただければと思っております。
 以上です。

○山崎部会長 御発言されたい方がいらっしゃるかと思いますが。では、一言で。

○橋本委員 はい、簡単に。
 先ほどから出ておりますデンマークの10ページの資料でありますが、もう一つの大事な読み方
は、24時間の巡回と同時に、デンマークにおけるホームヘルプサービスは、家事援助、身体介護、
ここに書いてありますが、日本では、今は、生活援助、身体介護と言って分けているわけであり
ますけれども、一体的に、これは当然一つのホームヘルプサービスの機能の中に入っていると。
そこを見ることももう一つ大事な視点だと思っております。私も北欧を多少見ておりますけれど
も、日本のように2つ分離しているようなホームヘルプサービスは見たことがありませんで、非
常に具合が悪いと、現場でも感じていることであります。
 それから、第2点でありますが、これは先ほどの結城委員が指摘された地域密着型に関係する
ことで、実は住宅の居住のことでありますから、前回お話しすることだったかもしれませんが、
実は、適合型の高専賃は地域密着型と位置づけられまして、これも介護保険の利用が、自治体間
の協定がないとできないというようなことがあって、今後、高専賃は、住宅は充実させていかな
ければいけない分野で、地域密着型の中に位置づけるということで、今後、問題がたくさん出て
くるということが想定されると思っております。そのへんを住宅を自由に選べるような形を是非
検討いただきたいと、そんなふうに思っております。
 以上です。

○山崎部会長 それでは、6時6分まで10分間休憩をとらせていただきます。
(休 憩)

○山崎部会長 それでは、審議を再開いたします。
 後半の時間は、2から4までについて、事務局から資料の説明をお願いいたします。

○川又振興課長 駆け足になるかもしれませんが、よろしくお願いします。
 資料は、45ページからでございます。生活援助等のサービスの在り方です。
 46ページは、介護予防の給付の導入の経緯。
 47〜48ページは、介護予防の効果についての幾つかの実証データでございます。
 49ページは、その効果についても、いろいろ地域差があるというデータ。
 50ページは、地域との連携では、インフォーマルなサービスとの連携が必要であるとのデータ。
 51ページは、生活援助をめぐる課題でございます。サービス利用回数に着目すると、軽度者ほ
ど生活援助を利用している割合が高くなっております。
 52ページは、それを時間で見たものですが、やはり軽度者ほど生活援助を利用している割合が、
6〜7割と高くなっております。
 53ページは、身体介護・生活援助の内容でございますけれども、生活援助について見ますと、
軽度者は、掃除とか、調理、配下膳などが多くなっております。
 54ページは、身体介護・生活援助の時間別の請求回数でございますが、身体介護が、7割強が
30分未満となっているのに対して、生活援助は、逆に、7割強が30分以上となっております。
 55ページは、それを要介護度別に見たものでございます。
 56ページは、生活援助の配食サービスということで、単純な比較はなかなか難しいとは思いま
すけれども、1回当たりの費用の例でございます。
 57ページは、軽度者へのサービスということで、要支援者の数80万人、それから、費用が4,000
億円でございます。全体から見ると、ボリュームはまだ小さいわけですけれども、58ページにあ
りますように、特に要支援者の受給者サービスの費用額の伸びが、要介護者より高い、大きくな
っているということです。
 59ページからは、特に軽度者へのサービス、要介護・要支援、予防事業対象者などを通じまし
て、生活援助、予防サービスなど、自治体が独自に一体的に提供するという取組の例でございま
す。59ページは埼玉県和光市、60ページは武蔵野市の例、61ページは品川区における例でござい
ます。それぞれいろいろなサービスをパッケージで提供しているということでございます。
 62ページは、特に軽度者へのサービスをめぐるこれまでの主な指摘でございます。介護保険外
サービスの利用とか、軽度者の家事援助等の問題、保険給付としてどうするかというような論点
がございます。
 63ページは、その論点でございますけれども、介護予防事業の評価、軽度者への特に生活支援
のニーズ、サービスの在り方をどう考えていくのかという話。それから、見守り・配食サービス、
生きがいのサービスなど、総合的なサービスを検討すべきではないかというような論点でござい
ます。
 64ページは、最後の○の総合的なサービスのイメージでございますけれども、右側にあります
ように、要支援者、介護予防対象者というふうに区分けをするのではなくて、区分によって変え
るのではなくて、シームレスな対応を総合的に自治体の保険者の判断により対応するという方法
もあるのではないかということで、イメージ図でございます。
 65ページから、地域支援事業の在り方。
 66ページは、地域支援事業の内容でございます。
 67ページは、介護予防事業の概要でございます。
 68ページは、介護予防事業の課題ということで、ハイリスク者の把握が不十分、健診に要する
費用とか、地域包括支援センターの本来業務が不十分になっているというような課題が指摘され
ております。
 69ページは、8月6日付ですが、一部見直しをしておりますハイリスク者の把握については、
健診にかえてニーズ調査でよろしいでありますとか、介護予防のケアプランに係る業務負担の軽
減など、一部見直しを行ったところであります。
 70ページは、地域包括支援センターの業務の内容の御紹介。
 71ページは、地域包括支援センターの設置状況。全体で4,056か所、直営3割、委託7割という
ことです。
 72ページは、地域包括支援センターの業務の実施状況ですが、4割以上が介護予防関係業務に
とられているという状況でございます。
 73ページは、地域包括支援センターをめぐるこれまでの主な指摘です。
 74ページは、論点でございますけれども、インフォーマルケアも含めたネットワークとか、委
託型については、保険者が運営方針を明示するでありますとか、介護予防支援業務については軽
減を図るというような方向性を論点として掲げております。
 75ページは、高齢者だけではなくて、地域包括支援センターで障害者や児童等も併せたワンス
トップサービスをやろうという取組の例でございます。
 76ページからは、家族介護者への支援の在り方。
 77ページが、家族介護者の状況でございます。「国民生活基礎調査」のデータでございます。同
居の介護者で、特に、いわゆる老老介護ということで、60歳以上の介護者が介護している割合が
非常に多くなってきている状況にあります。
 78ページは、13ページの再掲でございますので、省略いたします。
 79ページ。地域支援事業による家族支援でございますけれども、現在でも、地域支援事業の中
で、家族介護への取組をやられております。その状況でございます。80ページ、81ページは、実
施している市町村等の割合を記載しております。
 82ページは、育児・介護休業法の概要でございます。制度はありますけれども、まだまだ利用
率が低い状態にあります。
 83ページは、家族介護者に関するこれまでの指摘事項、レスパイト等の指摘がございます。
 84ページ。論点でございますが、家族介護者への支援の在り方、それから、レスパイト、地域
包括支援センターにおける相談支援の充実等を掲げております。
 以上でございます。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 大分時間が押しておりますので、後半は何人かの方にまとめて御発言いただきたいと思います。
簡潔に御発言いただけるようにお願いします。
 まず最初に、藤原委員から、前半の部分に関係することでどうしても御発言したいということ
でございますので、よろしくお願いします。

○藤原委員 藤原です。私は小さな自治体の長をしておりまして、毎日、介護や福祉の問題につ
いて取り組んでいるところであります。そういう経験を踏まえまして、現場からのいろいろな意
見等も申し上げたいと思います。
 私は、介護予防は大変重要だと考えています。私の村では、現役を引退された方々を対象に、
「生きがいデイサービス」という町単独の事業を行っています。いわゆるデイサービスに行く前
の段階の方々を対象に始めた事業ですが、仕事の第一線を退いてもまだまだ元気な人が多く参加
されて大変賑やかです。元気ですから、デイサービスに来ている要支援や要介護の方のケアもし
てもらってますし、また、老老介護の訓練といいますか、年齢が違いますが、老人世代をお互い
に見たり見られたりという関係ができたり、また、若い人たちも入って、重層的なケアを行った
りしています。老化は人間どうしても防げないものですが、老化をおくらせることはできると思
ってます。そういう点では、老化をおくらせる効果が大変発揮されてきています。この中でも「お
達者リハ」という転倒予防教室を実施したり、また、専門家を招いて「腰痛予防教室」を開催し
たりといった様々な介護予防事業を行っています。このような取組は、要介護者となる時期をお
くらせ、要介護期間を短縮することにつながっています。
 また、先ほどの在宅サービスについて話をすることがちょっと遅れて来てできなかったので、
少し私の経験話をさせていただければと思っています。私の村は、3世代同居が多い。大体1軒
平均4.7人の家族構成で、非常に家族人数も多い。そういう中で、要介護者の80%弱が在宅介護を
行っています。このようなことから、訪問介護は以前から熱心に取り組んできてました。ところ
が、軽度のうちはまだ良いのですが、重度になってくると、いつ容体が変わるかわかりません。
このような中で、看護師のグループの中から、自分たちで村を守るという、意識が非常に高まっ
てきまして、ある提案がなされました。
 村民が村民を守るという考え方は大変大事でありまして、その提案をもとに私は自らあえて不
採算ということは承知で、24時間の訪問看護ステーションをつくりました。当時、ほとんどの町
村が病院に委託か、全くやらなかったりというような状況でしたが、あえて、小さな村ですが、
24時間の訪問看護ステーションをつくりました。住民は在宅療養に対する不安がなくなりました。
重度の要介護者、重篤ながん患者も、孤独な精神状態等からも解放され、自宅で終末期、ターミ
ナルステージを家族とともに過ごせることとなり、これは何事にもかえがたく、住民に大変喜ば
れてます。大体首長というのは、普通にやっていても非常に批判を受け、相当よくやっても普通
の評価です。常に批判と中傷の職業ですが、その中で、この24時間訪問看護ステーションは本当
に喜ばれております。
 この訪問看護ステーションは、診療所の医師と看護師3名、また、訪問看護スタッフ3名で、
24時間対応しています。患者さんから電話がかかれば、夜中でも電話で答えるだけではなくて、
直接患者宅まで出向くことを基本としてます。そして、毎日、医師・看護師・ケアマネージャー、
ヘルパーとの連絡会議を開催して、そのサービスの調整を行い、効率的な看護と介護の在宅サー
ビスを村民に提供しております。これだけきめ細かなサービス対応をしていれば、延命対策とい
うような、病院で1日でもいいから命を延ばしてもらいたいという、そういう意識はなくなり、
本当に家族にとって、人間の尊厳的な関係で看取られる、自宅で介護を受けながら、家族や村民
の皆さん方、隣近所の皆さん方に看取られて息をひきとっていくという人間本来の姿ができてき
ております。
 川上村の在宅比率は50%近くになってきてます。特にがん患者は本当に多い。本来、がん末期
になると、ほとんどの患者さんは病院へお願いするわけですが、川上村ではむしろ、初期治療は
病院で行い、ターミナルの最期の方は、病院の方から診療所や包括センターの方へ在宅を進める
連絡がきます。結果として、これはいろいろな面で非常に効果が上がってきてまして、今、長野
県81市町村の中で、一番低い医療費となってます。川上村では、医療費が、1人当たり174,000円
です。長野県平均では263,000円です。長野県は特に全国でも医療費が低いわけですが、その中で
も川上村は一番低い。これは介護や医療の前段である予防事業を徹底して行い、24時間訪問看護
ステーションを設置して、在宅で家族に看取られて、安心して最期を迎える村民が増えた結果で
す。
 しかし、非常に大変な仕事で、これを続けていくのはなかなか難しいわけですが、何が何でも
続けていきたいという思いはありますが、唯一一番問題なのがスタッフの問題です。先ほどもス
タッフの問題が出ましたが、本当に医師より看護師、福祉士、それから、栄養士を含めて、いろ
いろな関係者の人的資源の手当てが非常に難しい。こういう問題を今後どうしたらいいか。小さ
な地域だからできることもありますが、人材不足の問題など、小さ過ぎて人材の育成ができない
という問題もある。
 是非、そのような、山村地域の小規模町村の人材育成等について配慮があれば、もっと医療費
が安くなり、また、人間本来の看取り方ができるのではないかと思ってます。そして、こういう
ことを通じて、地域の活性化とはどういうことかということも本当に勉強になりました。産業が
あるのは、地域に医療や福祉や教育・文化がしっかりできているということが、地域の活力につ
ながるわけです。その中で、医療や福祉は非常に大きなウエートを占めておりまして、おかげさ
まで私の村は本当に農業者もしっかりしてます。耕作放棄地も全く1坪も無く、本当に農業だけ
で食べている村です。そういう村であっても、本当に人材は非常に難しい問題であります。医師
は非常に流動性が高くて、東京の先生でも来てくれますが、それ以外のスタッフはどうしても地
域で充足させなくてはいけない。そのような地域の実情に特別配慮した対応をお願いしたい。
 以上、経験話も含めまして、私の村や他の地域にも共通する点があろうかと思いますが、全く
単独でやってきたことが、今になって非常に大きな成果を出しているという事例であります。
 以上です。

○山崎部会長 川上村の村長さんとしての御発言でした。ありがとうございました。
 齊藤さんお願いします。

○齊藤(秀)委員 ありがとうございます。
 要介護の認定率が徐々に上がっては来ておりますが、現在16%台です。80%以上の方が介護保
険を利用せずに済んでいる。有り難いことだと思いますが、一方で、介護保険は掛け捨て保険だ
という声もあるわけであります。私は、軽度者とか、まだ利用を必要としてない人たちにとって
も意味のある保険にしなければならないと考えておりまして、そういう趣旨から、生活援助と地
域支援事業について意見を申し上げたいと思います。
 まず、生活援助に関しては、保険給付から外すべきではないと考えております。日本の介護保
険制度が、軽度者からでも利用できるように制度設計されたことが多くの国民の理解を得、支持
を受けている。そして、これが滑り出しから比較的順調に推移してきた理由ではないかと認識を
しております。しかし、この10年を振り返りますと、利用者からの不満の声が一番大きかったの
は、生活援助を中心とした給付抑制策に対しての声が不満として大きかったということは忘れて
はならないことだと思います。今後、この生活援助の扱いいかんによりましては、私は第二の後
期高齢者医療制度になるのではないかと実は危惧をしております。慎重に検討すべきことであり
ますし、また、これは国民に信を問うような基本的な事柄になるのではないかと思いますので、
ここは軽々に考えてはならないと思っております。
 2つ目は地域支援事業であります。地域包括支援センターの関係で申し上げますと、実は、地
域支援事業全体が、今日、ペーパーも出されておりますが、任意事業から介護予防事業に至りま
すまで、すべて委託ができるような仕組みになっております。私は、これで保険者機能を十分に
果たせるのかという疑問を持っております。資料の中に「丸投げ」という言葉がありますが、私
は委託すればすべて丸投げと言うつもりはありませんが、少なくとも地域包括支援センターのう
ち、最低1つに関しては、市町村直営であるべきではないかと思っております。それぐらい保険
者として、しっかりと現場の声を自分たちが肌で感じることがなくしては、保険者機能を果たし
得ないものではないかと思っております。
 3つ目は、介護予防事業に関することであります。介護予防事業については、批判的な御意見
もあるわけでありますが、私は、介護予防は教育的な意味が非常に大きいと思っております。今
元気でありましても、時間の経過とともにハイリスク化することはあり得るわけでありまして、
今のように、ハイリスクのものだけを追いかけているというのでは、大きな効果は期待できない
のではないかと考えております。目先の効果とか評価というものだけではなくて、むしろ、中長
期的な視野に立って、高齢者の方々が無理なく参加できる仕組みとか、参加のプログラムの有効
性を認識できるようにして、介護予防教育という視点から、むしろ必須事業と言いますよりも、
任意事業として、市町村の裁量巾をむしろ強化すべきことではないか、そのような考え方を持っ
ております。今のように、ハイリスクだけを追いかけ回すのでは効果が乏しい。いずれお互いな
りたくないわけでありますが、ハイリスク化していく人たちもいるわけでありますから、今元気
なところから対処していくということがとても大事ではないかと思います。全体としての方向性
は間違っていないと思いますから、地域支援事業はしっかりと前向きに受けとめる必要があると
考えております。
 以上であります。

○山崎部会長 御意見でした。
 まだ発言されていない方。小林委員お願いします。

○小林委員 今、齊藤(秀)委員から御発言があり、また、前半の方でも、要支援者等の生活援
助等のサービスについては必要だという御意見が多かったということで、その必要性はよくわか
るということであります。しかも、介護費用は今のところウエートが大きくないということであ
ります。そういう意味ではあまり負担がないということでありますが、軽度の方はだんだん増え
てくるということであり、今後のことを考えたときには、限られた財源の中で持続的な介護給付
を行っていく上では、22年度の診療報酬改定において選択と集中が重視されたように、介護保険
においても選択と集中の考え方は不可欠ではないかと考えております。その意味で、予防給付に
ついては加入者のQOL維持に資する位置づけにあると思いますが、ある程度ポイントを絞って行わ
ざるを得ないのではないかなと思っております。
 また、資料10〜12ページにあるデンマークの24時間在宅ケアの概要についても、前半で相当い
ろいろな御意見がありました。ただ、あの概要を見ますと、必要とされる業務に集中して効率的
に事業を行っており、軽度者に対する生活援助サービスについても、選択と集中による整理が必
要になるのではないかと思います。
 それから、もう一点、医療保険者としては、介護給付費のほかに介護予防事業の費用に対して
も納付金を負担しております。介護予防事業については、市町村事業として実施されております
が、そこには2号被保険者からの保険料が投入されております。これは66ページにありますが、
医療保険者を通じて2号被保険者の負担を求めるということであれば、その効果を検証し、無駄
のないように実施していただきたいと思います。引き続き、市町村の柔軟性にゆだねるというこ
とであれば、1号被保険者と公費の負担に限ることを検討をしていくべきではないかと考えます。
 以上です。

○山崎部会長 木間委員お願いします。

○木間委員 軽度者の生活援助について、2つの調査と介護の実態から申し上げます。
 調査の1つは、要支援1、2の介護予防訪問介護の利用者について、掃除、洗濯、買い物、調
理の遂行能力を2年間追跡調査したものです。厚労省の研究費補助事業として、地域保健研究会
が実施し、今年の3月に公表されたものです。調査地域は北九州です。対象者のうち、後期高齢
者は85%、高齢者のみ世帯89%です。掃除、洗濯、買い物、調理の遂行能力の変化を56項目につ
いて調べ、介護度の変化とその要因を明らかにしています。2年間で介護度が変わった人につい
ては、その要因を調べています。介護度が悪化した要因の1つは、運動機能の低下です。疾病と
の関連を見ると、ひざなどの関節疾患や骨折、脳血管疾患、心疾患、呼吸器疾患等の発生が高い
ことが示されています。そのほか、認知機能低下、認知症等5つの要因が抽出されており、それ
らを国際生活機能分類(ICF)モデルに当てはめると、疾病と生活機能との間の悪循環が見え
てきます。では、この悪循環をどのようにして断ち切るか。介護度が改善した人の改善要因から
とらえています。改善した要因の1つは、支援プラン、サービスメニューを前向きに実施したこ
とです。
 この調査の中で、次のような指摘がなされています。要支援者には、独居や老老世帯が多く、
介護リスクは高いが、住み慣れた地域での生活願望が強く、その可能性を保持している。日常生
活動作の困難を援助すると同時に、困難からの脱却スキルの手を差し伸べることが必要である、
とあります。このように専門性が求められている軽度者の家事援助を、自治会や住民の活動体が
一体担えると本当に思っておられるのでしょうか。
 本日は、資料を提出いたしております。「介護保険制度の実態と問題点に関する調査」とありま
すが、これは「高齢社会をよくする女性の会」の調査であります。生活援助を、利用者や事業者
らはどのようにとらえているのかを尋ねました。1ページをごらんください。
 訪問介護の生活援助は介護保険から外してはならないという利用者、家族の意見です。?Aに「食
事の用意、片付け、買い物を外されたら一人で生きていけない」。?B「介護保険料を支払っている
のだから、介護保険の支給としたほうがよい」。これらと同様の意見は多数寄せられました。
 2ページをお開けください。事業者、介護職員等の意見です。?C「生活の援助とはいえ、介護
には違いないのだから、介護保険の給付から外すことは納得できない」。
 次、3ページです。?@に、介護の現場の実態が述べられています。「健常な人がイメージする生
活援助とは、かなりかけはなれている」ということが書かれています。
 冒頭で紹介いたしました調査の中の指摘として、要支援者には、日常生活動作の困難を援助す
ると同時に、困難からの脱却スキルの手を差し伸べることが必要であることに触れました。
 では、プロのヘルパーさんたちはどのような援助をしているのか。4ページ以降に事例を挙げ
ました。この猛暑の中、熱中症になり、体調を崩しながらも、自転車に乗って高齢者のお宅を訪
問して、真っ黒に日に焼けたヘルパーさんたちが、今日のこの会議のために意見を寄せてくださ
いました。軽度者への生活援助の現状報告であります。生活援助と身体介護のどちらも生活の中
では一体的に取り組んでいるヘルパーさんの援助は、これら事例をごらんになればおわかりにな
ります。
 事例1は、「くの字に曲がった手で片方の手首を支えながら料理に取り組んでおられるリュウマ
チの方」への生活援助のケースです。そのほかの事例からも、認知症高齢者や精神障害の方に対
しては、専門的配慮と技術を持ったプロのホームヘルパーの援助が不可欠であることもわかりま
す。
 これが専門性を求められる生活援助という仕事の実態であります。ヘルパーさんの報告の中に、
人権・尊厳のサポートという意識を持つヘルパーであれば、生活介護と身体介護は、人間の心と
体を切り離すことができないように一体ものとしてとらえています、とありました。
 6ページの一番下のところをごらんください。24時間巡回型介護に関して少し触れられていま
す。今申し上げたヘルパーさんの介護の実態を知っていれば、「滞在型中心から24時間巡回型に転
換を図る必要がある」といった地域包括ケア研究会報告書の表現は出て来ないはずであります。
 ただし、資料の3ページの一番下に「その他」の意見にありますように、私どもは、超高齢社
会を何もかも介護保険で乗り切れるとは思っておりません。しかし、生活援助をプロ以外の人に
任せれば、介護度は悪化して、給付費の増大につながるのではないでしょうか。私どもの主張は、
「生活援助は介護保険から外してはならない」ということです。
 以上です。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 では、木村委員。

○木村委員 今日は資料を出させていただいています。ポンチ絵が1枚入っているのですが、「予
防重視型システムの全体像」と書いてあるものです。クレジットを右下に入れて、日本語を入れ
ていませんで、大変申しわけありません。
 私は、地域包括支援センターの機能強化に当たっての提案をしたいと思います。
 まず、皆さん御存知だと思いますけれども、この予防型重視システムの全体像をごらんいただ
いて、一番右側の要介護者は、居宅介護支援事業所が要介護1〜5の要介護認定を受けた方のケ
アマネジメントをします。要支援者と、それから、今話題になっている地域支援事業、二次予防
に係る事業のところは、地域包括支援センターがケアマネジメントをやることになっております
が、中をきちんと見ていきますと、要支援者のケアマネジメントは、地域包括支援センターが二
枚看板で、指定介護予防支援事業者の指定を受けて、ここがやっています。
 裏の方を見ていただきたいのですが、この地域支援事業は、実施主体は市町村であります。で
すから、市町村がインセンティブをきちんと持って、指導的立場でこの地域支援事業を委託した
場合も、しっかりリーダーシップをとっていただきたいということが1つ。
 老人保健補助事業の中で、21年3月に出た全国保健センター連合会がやった「地域包括支援セ
ンターのネットワーク化と業務の重点化・効率化に関する調査研究報告書」がありまして、そこ
から見えた数字をまじえて話をしたいと思います。
 真ん中にあります地域包括支援センターの仕事が、一番左にあります相談業務、権利擁護業務、
それから、包括的・継続的ケアマネジメント、これはともに2,407の地域包括支援センターに昨年
の1月29日から3月23日にアンケートを送った結果、「重要性が高い業務」ときちんと認識してい
ます。パーセンテージで言うと、総合相談は92.7%、包括的・継続的ケアマネジメントは69.5%、
権利擁護においては56.9%。反対に、「負担が大きい仕事は何か」となりますと、要支援者の介護
予防ケアマネジメントは91.8%、総合相談支援業務が65.4%、特定高齢者、ここで言う二次予防の
おそれのある介護予防のケアマネジメントが57.8%ということで、本来、地域包括支援センター
がここにあります左の事業、この優先度で地域づくりをきっちりやらなければいけないことが、
逆に言うと、予防のプランをつくることに物すごい負担感があるということであります。
 今日提出された72ページに、地域包括支援センターの時間別の業務実態があります。介護予防
給付のプランをつくっているのは31.4%時間を割かれている。今ほど話している調査の結果は、
1年前のずれがありますが、44.4%の時間でそれだけ取られている。それから、介護予防ケアマ
ネジメント、いわゆる二次予防のおそれのある人のマネジメントが11%時間を取られているとい
うことですね。
 そこで、提案でございますが、この資料の下に、指定介護予防支援事業者の配置基準を記載さ
せていただきました。現状はこのようになっております。私ども介護支援専門員の職能団体は、
この配置基準に対して要望書を4年前に出させていただきました。この予防プランをつくるのは
ケアマネージャーであるべきということでしたけれども、こういう形に今現状なっております。
 それから、この負担感を減らすための策でありますが、今は、この地域包括支援センターに配
置されている3職種、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員がこの予防プランをつくること
の兼務をしてもいいという形になっています。逆に言いますと、今ほどの負担感等を解いてあげ
るために、戻りますが、地域包括支援センターの真ん中に書いてある左から4つのボックスを3
職種専任にして、逆に、包括支援センターの中にあっていいと思いますが、指定介護予防支援事
業者の人員基準を改正して、兼務をさせない。そして、予防プランだけをつくるという形のこと
をやっていくと、本来のねらいの地域包括支援センターの機能が発揮でき、それをしっかり市町
村がマネジメントするということを提言したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 では、久保田委員お願いします。

○久保田委員(代理 藤原参考人) 2点申し上げたいと思います。
 軽度者への生活援助サービスについてですけれども、この資料を拝見いたしますと、軽度者へ
の生活援助サービスが非常に長くなっているのではないかという分析がございました。これは、
先ほど私が申し上げましたように、中度・重度の要介護者が増えていく中で、そういう方々への
身体介護や生活援助というものに重点化を図ることが必要なのではないでしょうか。軽度者への
生活援助サービスを保険給付から外すかどうかというのは極端な議論だとは思いますので、重点
化ということはやっていくべきではないかと思います。
 それから、保険外のサービスをいろいろ利用して、自治体の工夫で効率化を図って、総合的な
サービスを行っている事例が紹介されておりましたけれども、そういうことは是非ベストプラク
ティスとして、全国の中で広げていっていただければと思います。
 それから、先ほど、介護保険料を払っているのだから、軽度の方でも、少しでもサービスが得
られた方がいいのではないかというお話がございましたけれども、私どもの考え方としては、本
当に必要になる中度・重度の方々のサービスが十分に行われていないところから、介護保険料が
掛け捨てではないかというイメージができ上がってくると思いますので、そういうところへの重
点化が求められていると思います。介護サービスを利用しないでも自立して生活できるというこ
とを誇りに思っていらっしゃる高齢者の方もたくさんいるのではないかと思っております。
 それから、もう一つ、地域支援事業のことですけれども、これは先ほどの御紹介にもありまし
たように、自治体が高齢者の福祉や健康づくりという、観点から独自に行われている事業とどう
やって線引きをしていくのかなというのが非常に疑問な点でございます。ここのところを重点化
していくことは、日本人全体の健康を高めていくうえでは非常に大事だと思いますけれども、そ
ういう事業については、介護保険というよりも、自治体の自主財源で運営する方向で検討を進め
ていただければなと思っております。
 以上です。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 それでは、小方委員の代理の天神参考人、それから、勝田委員、川合委員の順でお願いします。

○小方委員(代理 天神参考人) 介護事業に関しては、多くのサービスメニューが現在あるわ
けですけれども、今後の少子高齢化の進展とか、あるいは介護保険の財源が限られているという
中においては、利用者が本当に求めているサービスを把握すると同時に、費用対効果の面から事
業の効果を検証し、スクラップ・アンド・ビルドを図りつつ、より効果が期待できる事業に原資
を重点配分していくことが必要であると考えます。
 先ほども、要支援者の生活援助がどうしても必要だという議論があるのですが、それについて
も、要支援者の介護費用が今後伸びていくことを踏まえると、きちんと議論をする必要があると
考えています。
 以上です。

○山崎部会長 勝田委員お願いします。

○勝田委員 介護家族の立場から、先ほど来の家族介護者への支援をどうするかという中で、中
重度に重点化することについて、その方々もある日突然中重度化するわけではありません。軽度
のときに生活援助をきちんとするということ。そして、今、家族の形が老老介護やおひとり暮ら
しの方がとても増えている現状の中で、それがあるからこそ、そこの地域で頑張っていけるし、
また、在宅介護を何とか継続するためには、それを外してはならないと思います。
 あと1つなんですが、在宅介護をするために、家族が、介護者が健康でなければこれは絶対継
続することはできません。そういう観点から、80ページに、家族介護支援事業が、いまだ「実施
なし」が半分以上の保険者が、まだ何もやっていないということがここにデータで示されていま
すが、そういう点で、介護うつや、介護心中や、介護殺人に至る、この介護保険ができてから400
件以上、ますます増えているという現状の中で、在宅介護を支えるために精神的な支えがとても
必要です。それは介護家族の集まりとかそういうことも必要ですし、また、側面的に生活援助を
しっかり支えることでこそ継続できるのではないかと、そういう視点から、生活援助を軽度者を
軽視することは決してよくないし、軽度者をしっかり支えることこそ、重度化を防ぐ、そして、
費用対効果も一番大きいのではないかと思います。
 以上です。

○山崎部会長 では、川合委員お願いします。

○川合委員 先ほどから、これはテクニカルタームになったのかどうか知りませんけれども、「軽
度者」という表現がよくされています。この「軽度者」ということは、46ページの右のグラフの
ことを指しておられるのでしょうか。というならば、この廃用症候群ということは、何をもって
廃用症候群と言っておられるのか。私は、認知症はもっと多いのではなかろうかなと思っており
ますけれども、実は、廃用症候群がこれだけ多いということをおっしゃるからには、「放ったらか
しではないか、おまえらは」とおっしゃっているのか。何をもっておっしゃっているのか、私は
わからない。まず、それが1つです。「軽度者」の定義と、この46ページのグラフを出された意味
を紹介してください。
 それと、もう一つ、63ページの○4。これはおっしゃるとおりだと思いますね。「見守り・配食
サービス、生きがい推進サービス等の要支援者、介護予防事業対象者向けの総合的なサービス」
おっしゃるとおりです。総合的にサービスをしないことには、有効性に乏しいと思います。先ほ
ど、吉田委員からの前半お話があったように、私は訪問看護と訪問介護とそれぞれ事業所は別で
すけれども、居宅介護支援事業所と3つを我々はワンユニットとしてそれぞれ届け出ていますよ。
ワンユニットとして大阪東部地域に4か所ばらまいています。それはなぜかというと、ケアプラ
ンをつくるときも、囲い込みではなくて、一体的なものを提供しないことにはだめだろうという
信念から私はずっとやっています。そのことについて、先ほど御質問があったので、私は一体的
なものを外すつもりはないし、ほかの訪問看護・訪問介護も組み入れて、ほかの事業所も組み入
れて、ケアプランナーがやってくれていると私は自負をしております。ここの見守りサービス・
配食サービスは本当に重要なことだと私は思います。軽度者だからこそ必要だと私は思いますし。
 私は、皆さんに、あるいは事務局に御意見を聞きたいのですけれども、74ページの左の一番上
の四角。「地域包括支援センターが、包括的・継続的ケアマネジメント支援業務や総合相談支援業
務を円滑に実施していくためには、地域の諸機関との間でネットワークを構築していくことが必
要である。しかしながら、現在の地域包括支援センターは、こうしたネットワークを構築できて
いない場合が多いのではないか」。なぜなのでしょうか。ここを分析しないことには、表現しただ
けでは何ら前には進みません。なぜなのか。市町村が1か所持つべきだ、あるいは丸投げしてい
る、いろいろな議論が出ましたけれども、私は、あえて言いませんけれども、本当に市町村が1
か所に全部していいのかなというような気もします。本当に我々民間の活力をもっと活用してほ
しいなというふうな気がします。この「なぜか」の分析を、今後何月に出されるのか知りません
が、我々の大きな命題だと思います。
 以上です。

○山崎部会長 質問は1点でしょうか。「軽度者」をどのように考えているかということでござい
ます。

○宇都宮老人保健課長 46ページの「軽度者」ということですが、こちらの定義では、軽度の認
定者として要支援、それから、要介護1というふうにしていることでございまして。ほかに「軽
度者」と言った場合に、すべてそうかというと、申しわけございません、それはちょっと私の方
ではわかりません。
 ここで廃用症候群についての御質問がございました。これは平成16年か17年だったと思うので
すが、出された報告から引用したものでございますけれども、当時は、主に骨関節疾患などを廃
用症候群と呼んで、その隣の方にございます生活習慣病の予防と違う、こういった廃用症候群、
骨関節疾患の予防が必要だということで、このようなデータが出てきたというふうに理解してご
ざいます。
 以上でございます。

○川合委員 提案ですけれども、そのとおり書かれた方が。廃用症候群と書いてしまうと、何と
なくイメージ的には私は見捨てられたとか、あるいは介護放棄をされた人たちというようなイメ
ージがわいてしまうのです。

○山崎部会長 続きまして、石川委員の代理の石田参考人お願いします。

○石川委員(代理 石田参考人) 保険者に対する意見や注文が多かったように思うわけであり
ますけれども、保険者として今日多分最後の意見になるかと思いますが、述べたいと思います。
 まず、要支援者などに対する生活援助等のサービスのあり方でありますけれども、二次予防事
業対象者、いわゆる旧特定高齢者への介護事業の効果については、事業の性質上、単年度ではな
かなか効果があらわれにくいと指摘されているところであります。一方で、地域ではその効果が
確実にあらわれているといったような資料も出ているわけでありまして、今後、是非、継続的に
介護予防の効果検証を行っていく必要があると、そんなふうに思うわけであります。
 また、軽度者への生活支援サービスは、都市部では、NPOや民間活力の導入を図るなどして、
いわゆる有床型の地域サービスとの組み合わせも可能であるということもあるわけでありますけ
れども、一方で、地域によっては、NPOや民間活力の導入が期待できないといった状況もある
わけでありまして、公費での実施すら期待される地域があるという状況であることは認識してご
ざいます。制度見直しに際しては、こうした様々な地域実情を是非勘案していただいて、軽度者
への生活支援サービスを一律に保険外とすべきであるといった議論では、いささか乱暴であると
思うわけであります。また、厚生労働省の提案にある、見守り・配食サービス・生きがい推進サ
ービス等の要支援者、介護予防事業者向けの総合的なサービスを検討することについては賛成で
あります。
 それから、地域支援事業のあり方についてでありますが、介護予防事業は、介護保険の中では
保険給付を増やさない仕組みとして、いわば保険給付の両輪として位置づけられたものでありま
す。このため、介護予防事業は任意事業ではなく、しっかりとした介護保険の義務的事業として
維持していく必要があるのではないかと、そんなふうに思うわけであります。ただし、事業の実
施方法については、市町村が地域実情に応じて柔軟に実施できるようにすることが必要ではない
かと思うわけであります。また、その効果の公表を求めるなどして、効率的な事業の実施となっ
ているかどうかということについては、住民が確認できるようにしてもよいと思うわけでありま
す。
 次に、一次予防事業対象者、いわゆる一般高齢者施策の対象者への事業でありますけれども、
今般の改正で、資料にありましたとおり、介護予防事業に係る簡素化などの改正があったわけで
ありますけれども、地域づくりに資する視点を持つといった点が明確に入れられたという点は、
これまで以上に地域実情に応じた事業参加者の拡大や、事業参加者同士の交流、自主的な取組の
工夫などが期待できるということであり、この点は高く評価したいと思うわけであります。
 また、介護予防事業の見直しの中で、二次予防事業対象者の把握の事務負担軽減措置やケアプ
ランに係る事務負担の軽減措置がなされたことは評価できるものでありますけれども、8月6日
付という極めて中途半端な時期での突然の改正であり、現場では実務上の混乱があるといった心
配もあるわけであります。稲城市では、既に本年度の介護事業が開始されている中で、これだけ
の大きな変更を行うことは実際には困難であると言わざるを得ないわけであります。せっかく事
務効率化のための改正を行うということであるわけでありまして、是非、実務面の配慮をしてい
ただきたかったと、そんなふうに感じるところであります。さらに、今後は、こういった事務負
担の軽減にとどまらず、地域包括支援センターの人員体制を充実するといったことも是非お考え
いただければよろしいのかなと思うわけであります。
 最後に、家族介護者への支援のあり方でありますけれども、現行の地域支援事業での家族介護
支援の仕組みでは十分ではないと認識を持っております。在宅での介護を支援する仕組みや体制
の強化は急がれるものであるわけでありまして、レスパイト・ケアの拡充は必要であろうと思う
わけであります。このため、現状の介護負担の実態、家族介護者などの負担の実態と今後の推計
などを是非示していただいて、介護負担の程度や、その環境に応じた新たなレスパイト支援サー
ビスの創設なども検討する時期ではないかなと、そんなふうに思うわけであります。
 以上であります。

○山崎部会長 ありがとうございました。
 それでは、野呂委員の代理の明石参考人お願いします。

○野呂委員(代理 明石参考人) 三重県ですが、先ほどの意見に関連していますが、述べさせ
ていただきます。
 地域支援事業につきましては、介護予防事業とか、住み慣れた地域で高齢者が住み続けていく
ということで、非常に重要な事業というように考えており、事業内容とか、また、現在、介護給
付費と連動した事業規模になっているかと思いますけれども、この点につきましては、地域包括
支援センターの役割とか、機能強化、そういうものと併せて今後検討していくべきと思っており
ます。
 また、今回、8月6日付でこれまでの課題への対応ということで、改正をしていただいたとこ
ろですけれども、年度途中ということで、私ども三重県でも、現在、市町の方から問い合わせが
いろいろ来ておりまして、説明会等を今計画しているところですけれども、また、国の方におか
れましても、フォローや、相談等についてまたよろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。

○山崎部会長 それでは、吉田委員、次いで結城委員お願いします。

○吉田委員 介護者支援についてですが、この介護保険部会においてそういう家族介護者への支
援の在り方について焦点を絞って議論することになったことについては高く評価したいと思いま
す。介護者に情報提供や必要な支援を提供すること、また、無理なく介護を続けていける環境を
整備すること。また、介護者が社会から孤立することなく、主に就労を通して社会参加すること
を保障をしていくことは、要介護者への支援、介護と同等に重要な課題というふうに考えており
ます。この介護者支援の問題につきましては、本日だけの議論で終わることなく、今後、さらに
議論を深めていく必要があると考えております。
 議論を進めていくについての提案、または、要望ですが、まず、家族介護者の実態を把握する
必要があるのではないかというふうに強く感じます。どのようなサービスを利用しているのか、
また、介護者自体の健康状態・精神状態、あるいは、介護することによって自分の生活にどのよ
うな影響があるのか、あるいは、その介護を支援してくれる人、このことを調査することは、イ
ンフォーマルケアを把握して、地域のネットワークを構築するという面でも非常に有益であると
考えます。このような調査をもとに、僕の考えでは、高齢者介護だけではなくて、難病や三障害
の介護の介護者という点に焦点を当てるべきと考えておりますので、この介護保険部会ではなく
て、また、別の議論をする受け皿をつくって、その調査をもとに議論を進めていくべきであると
考えます。勿論、調査、議論におきましては、当事者、または、介護者、または、インフォーマ
ルケアの提供者など、当事者を含めた調査の企画・実施、そして、議論をしていくべきであると
いうふうに考えます。
 以上です。

○山崎部会長 結城委員お願いします。

○結城委員 ペーパーを用意していますので、ごらんいただければと思います。
 まず、今回のテーマでございますが、本来は福祉制度・保健制度・社会保険制度ときちっと切
り分けて議論すべきですが、なかなか財源問題ということもあるため、正直申し上げると、介護
保険が、ある意味保健・福祉、ヘルスの保険が入り混ざっていることは直視する必要があるかと
思います。それを踏まえて、まず2番目。生活援助と継続して保険給付サービスとすべき。ほか
の委員の先生方もおっしゃっているとおりだと思います。ただし、一部軽度者に関しては、本来
は地域福祉や福祉制度でやるべきものだと私は思いますので、新たなきちんとした特定財源が見
込めれば、これは一部見直す議論も僕は必要かと思っています。
 続きまして、書いてあるのは飛ばして、問題の地域支援事業の在り方でございます。まず、財
源構成でございますが、私といたしましては、これは介護保険と同じように、第1号、第2号と
ありますが、一緒にすべきだと僕は思います。私は、第2号非保険者でございますが、自分とし
ては、これから親の介護、もしくは私自身も介護予防を40歳以上からきちんとするべきだと。介
護予防は65歳以上からということもありますけれども、生活習慣病とかヘルスの方でやっている
かもしれませんが、40歳からも介護予防はきちんとやっていくべきかと私は考えますので、その
点は財源のあり方を見直すべきかと思ってございます。
 2つ目としては、地域支援事業の介護給付費の3%となっていますが、これはある程度地域特
性に応じて市町村の判断に任せても私はいいのではないか。ある意味では、その辺は独自性が僕
は必要だと思います。
 3番目。先ほど齊藤委員もおっしゃっていたように、介護予防事業というものがある程度きち
んとして、包括的支援事業とかあります。包括的支援事業は、私は必須事業だと思いますが、介
護予防事業や任意事業はある程度一緒にして任意事業にしてもいいのではないかと思います。な
ぜならば、裏面を見ていただきたいと思いますが、介護予防事業は今年で5年目を迎えておりま
す。勿論、先駆的に効果を出している自治体もありますが、1,700自治体を見て、費用対効果から
見て、行政学的に見ても、非常に非効率だと私は思っています。例えば教室の定員割れの問題や、
そもそも2006年にやるときは、5%の特定高齢者を目指していたにもかかわらず、その目標を達
していません。そのような問題から、行政学的に私はお金がもったいないのではないかと思いま
す。ただし、介護予防事業、4番になりますが、これは必要なことですので、任意事業の枠でや
れるところはやっていって、ある意味介護予防というものはいろいろ自治体で独自に日替わりデ
イとか、いろいろなことをやっていますので、大きな意味で介護予防事業も含めた任意事業にし
ていくべきではないかと思います。
 最近では、身元不明の見守り活動とかそういうことも、この地域支援事業の中でやってもいい
と思います。なぜかというと、そもそも介護保険10年を迎えて、介護報酬というある意味競争原
理というサービスの配分だけではなかなか難しい面は、地域支援事業というもので補うのも一つ
の考え方かと思います。
 時間がありませんので、次5番目。これは地域包括支援センターについてでございますが、予
防給付のケアプランは、通常のケアマネージャーに移譲すべきだと思います。要支援2、要介護
1というふうに認定が行ったり来たりする場合、わざわざ契約をしなければいけません。確かに
委託をしているので問題ないと言うかもしれませんが、この契約をするのは、利用者さんにとっ
ては事務が非常に煩雑でございます。しかも、地域包括支援センターの介護報酬の請求の国保連
に対する問題、これも非常に事務としては手間です。委託先には手数料を支払って、委託料を支
払わなければいけません。東京都の場合は、ある程度国保連から直接行きますけれども、こうい
うものをやっても非効率として私は是非ケアプランは戻すべきだと思います。せめて、12年の改
正は、このへんぐらいは融通をきかせて、目玉として制度改正を私は是非やっていただきたいと
思います。
 なお、地域包括支援センターは今後も重要でございます。ただし、もしケアマネージャー業務
に一部予防給付を移譲するのであれば、地域包括支援センターもある程度ケアマネ資格のある人
は、数件にかけて業務をやってあげたりとか、核となる地域包括支援センターを創設・移譲は必
要かと、これはほかの委員の方もおっしゃっていたと思います。
 なお、家族者支援は、地域支援事業・任意事業の拡充等を用いてやっていけばいいと思います。
ただし、介護者への保険制度による現金給付は慎重に考えるべきかと思います。
 以上でございます。

○山崎部会長 ほぼ時間になりましたが。では、簡潔にお願いいたします。桝田委員。

○桝田委員 結城委員とダブりますけれども、介護予防支援という部分と普通のケアプランの部
分は、一つの介護保険支援事業所で扱うべきだと。というのは、現場サイドで一番困っているの
は、国民の利用者の方が振り回されている実態がある。それの是正をまず一義に考えるべきだろ
うと思いますので。

○山崎部会長 後半は、進行に御協力いただきまして、ありがとうございました。
 本日の部会は、これで終了をさせていただきたいと思います。次回も、引き続き、在宅、地域
密着の給付の在り方等について事務局に資料を用意していただき、議論をしたいと思います。
 このほか、事務局より何かありますか。

○大澤総務課長 本日は、どうもありがとうございました。次回は、8月30日(月)同じく午後
4時から砂防会館で開催をいたしますので、よろしくお願いいたします。
 なお、文書で御意見を提出いただく場合は、これまで同様、事前に事務局まで御登録をお願い
いたします。

○山崎部会長 それでは、本日の部会はこれで終了したいと思います。どうもお疲れさまでした。
ありがとうございました。


(了)

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