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2010年7月29日 第66回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成22年7月29日(木) 10:00〜12:00


○場所

全社協・灘尾ホール 東京都千代田区霞ヶ関3−3−2 新霞ヶ関ビル


○議題

1.ユニット型施設の居室面積基準の引き下げについて
2.その他

○議事

10/7/29 第66回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

社会保障審議会 第66回介護給付費分科会議事録

1 日時及び場所 平成22年7月29日(木)午前10時00分から午後12時00分まで
  全社協・灘尾ホール
2 出席委員:池田、石川、井部、大島、大森、勝田、川合、神田(纐纈参考人)、木村、久保田(藤原参考人)、高智、木間、小林、齊藤、篠原(伊藤参考人)、武久、田中(滋)、田中(雅)、中田、馬袋、三上、村川


○宇都宮老人保健課長 おはようございます。それでは、定刻となりましたので「第66回社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。
 まず初めに、山井政務官からごあいさつを申し上げます。

○山井大臣政務官 皆さん、おはようございます。
 本日は小雨の中、大変お忙しい中、先生方にはお集まりをいただきまして誠にありがとうございます。特に、今日の会合では主に3つの重要な点について議論をしていただくことになると思いますが、大森座長にもこの間、本当にいろいろ取りまとめ等、御指導いただきましたが、これからも介護保険の改正に向かった非常に重要な議論、国民の老後につながる重要な議論をしていただきますので、大森座長を始めとする委員の皆さん方、どうかよろしくお願い申し上げます。
 今日は3点議論をしていただくわけですが、1つは「ユニット型施設の居室面積基準の引下げについて」ということであります。この引下げという言葉を見ると、何か厚生労働省は志を折ったのかというふうに理解されるかもしれませんが、このことについては長妻厚生労働大臣も発言をさせていただいておりますように、居室ユニットの問題の1つのポイントは、やはり自己負担が高くて低所得の方が入りにくいという問題がございます。
 そういう意味で、少しでもその自己負担を下げる方策として、こういう居室面積基準の引下げということも今回御提案をさせていただいているわけであります。それは長妻大臣も発言しておりますように、やはり原則個室という方針を守っていきたいという思いの表れでありまして、まさに介護施設における高齢者の方々の人権、尊厳というもの、プライバシーというものを守っていきたいという思いの中での引下げという提案であるということを御理解いただければありがたいと思っております。
 また、2番目の「認知症高齢者グループホーム等における非常災害対策に係る基準の見直しについて」も、非常に残念な死亡事故がグループホームにおいて2件も起こりました。私も過去十数年、認知症のグループホームの研究をしてまいりまして本も何冊も書いてきておりますが、そういう中でこういう死亡事故が起こっていることに関して非常に責任を感じております。
 しかし、先生方も御存じのように、安全性の部分と、より住み慣れた地域に居心地のいいグループホームをつくるということが、時には少し対立してしまう部分というのがあるわけであります。当然、認知症の高齢者の方々の尊い命を守るということが最低限の条件でございまして、それをクリアしながらも、一方では余りがちがちに規則をつくってしまって、結果的にはグループホームがつくりにくくなってしまったということになっても、グループホームというのは認知症の高齢者の理想的なすみかの1つだと言われているわけですが、そうあってもならないと思っております。
 そういう意味では、私たち厚生労働省としましても、このグループホームに対する補助というんですか、今回のスプリンクラー等に関する補助というものに関しても強めるべく努力をしてまいりたいと思っております。
 そして、3つ目の「一部ユニット型施設について」、これもさまざまな議論のある重要な議論であります。この問題が提起している問題は、介護施設におけるユニットの個室というものに象徴されますように、この国として介護施設に入る高齢者のナショナルミニマムとして、どこまでがナショナルミニマムで、どこまでを国の最低基準として守っていくべきなのか。また、御存じのように、もう一方では地域主権という流れの中で、どこまで地域主権としてゆだねるべきなのか。そのような非常に本質的な高齢者の人権、最低保障、そして地域主権の時代の流れというものをどう整合性を取らせていくのかという非常に重要な議論であると思っております。
 今日は、そのような非常に重要な議論をしていただけるということで、本来でしたら長妻大臣も私も最後まで出席をさせていただくべきところですが、実は今、年金の特別便の発送現場の視察というものと重なってしまっておりまして、私も大変失礼ながらこうやって問題提起をさせていただいただけで失礼をすることをお許しいただければと思います。
 来年、介護保険法の改正を予定しておりますが、介護保険も10年間で折り返し地点になってきております。一方では、財源をどう確保していくか。5,000円を超えるかもしれないと言われている、この保険料をどうするのかという財政的な問題とともに、しかし、世界一高齢化率の高いこの日本がどうやって安心できる社会をしっかり確実なものにしていくのか。まさに大変重要な課題がこの分科会、そして介護保険部会に課されていると思いますので、先生方、どうかよろしくお願いをいたします。
 本日は、誠にありがとうございます。

○宇都宮老人保健課長 政務官は公務のため、この後、退席させていただきます。よろしくお願いいたします。
(山井大臣政務官 退席)

○宇都宮老人保健課長 続きまして、議事に先立ちまして、社会保障審議会令第2条に基づき、厚生労働大臣から委員の任命があり、藤原全国町村会長が新たに委員になられましたので御報告いたします。
 また、健康保険組合連合会の人事異動に伴い、対馬委員が退任され、高智理事が新たに委員となられましたので御報告いたします。
 次に、本日の委員の出欠状況でございますが、池主委員、矢田委員、藤原委員から御欠席の連絡をいただいております。
 また、本日は神田委員に代わり纐纈参考人が、久保田委員に代わり藤原参考人が、篠原委員に代わり伊藤参考人が出席されております。よって、22名の委員に御出席いただいておりますので、定足数である過半数に達し、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することを御報告させていただきます。
 また、前回の開催以降、事務局に人事異動がありましたので御報告申し上げます。
 金谷大臣官房審議官でございます。

○金谷大臣官房審議官 金谷でございます。よろしくどうぞお願い申し上げます。

○宇都宮老人保健課長 それでは、以降の進行は大森分科会長にお願いいたします。

○大森分科会長 おはようございます。
 それでは、お手元にございます議事次第に即して議事を運ばせていただきますけれども、今日は大事なことが諮問にかかりますのでよろしくお願いいたしたいと思います。
 まず、お手元の資料についての確認を事務方の方からしていただきます。よろしくお願いします。

○宇都宮老人保健課長 それでは、お手元の資料について確認させていただきます。
 まず座席表、それから議事次第がございます。
 その下に資料1で「ユニット型施設の居室面積基準引下げについて」。
 続きまして資料2−1、「認知症高齢者グループホーム等における非常災害対策に係る基準の見直しについて」。
 資料2−2は、今の資料の参考資料でございます。
 資料3は、「諮問書」でございます。
 資料4−1は、「一部ユニット型施設について」。
 資料4−2は、これの参考資料でございます。
 その次に、池田委員提出資料として「要介護認定システム廃止・簡略化論についての意見」ということでございます。
 以上、過不足がございましたら事務局にお申し付けください。

○大森分科会長 よろしゅうございましょうか。
 それでは、まず今、山井政務官からお話ございましたように2点諮問がございますので、まずこの諮問について御説明を受けた上で、皆様方の御意見がまとめれば本日答申の運びにいたしたいと思っております。
 その後、一部ユニット型施設の現状等について御報告いただき、議論をさせていただいて、最後に池田委員から資料が出ていますので簡潔に御説明いただくという次第でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、最初に諮問にかかわることについて一括して資料の説明をいただきます。

○水津高齢者支援課長 高齢者支援課長でございます。それでは、資料1及び資料2−1、2−2に基づきまして、今、分科会長からお話がありました2つの事項について御説明させていただきます。
 最初に、資料の1「ユニット型施設の居室面積基準引下げについて」でございます。
 1ページでございますが、先ほど政務官のごあいさつの中でも言及がございましたが、参考の1にありますように長妻厚生労働大臣、平成26年度で70%をユニット型にするという目標を掲げております。70%を個室にするという目標でありまして、これは推進をしていきたいと考えております。こういう方針を、厚生労働省としてきちんと現時点で提示をしているということでございます。
それから、本日の分科会の方に審議をする方針を、4月に大臣の方が閣議後の記者会見で公にしております。中ほどからでございますが、「このユニット型を基本としたいわけですが、広さを相部屋一人当たりのスペースとほぼ同じスペースにさせていただこうということで、自己負担も下がるし建設も定員を確保しやすくなるのではないかと。そういう考え方のもと、そういう対応をしようということで審議会にお願いをしたいということであります。」ということでございます。
これらを踏まえまして1ページの上のところでございますが、基本的な考え方といたしまして、「ユニット型施設の整備を推進する中で、用地確保の問題や居住費負担の高さの問題が指摘されていることから、居室面積をある程度引き下げても、個室ユニット型施設の整備促進に資するよう、基準の改正を行う。」ということでございます。個室ユニット型の整備促進を図るための大事な手法の一つということで位置づけまして、できることから速やかにやるということで本日諮問させていただいているということでございます。
 2ページに移りまして改正の内容ですが、今、特養等、各施設の基準省令でユニット型施設の居室面積基準が定められております。現行基準は13.2?u以上を標準とされておりますが、これを10.65?u以上ということに改めたいと考えております。
その下のただし書きとして注が書いてございますが、補足給付の対象となります入所者の利用負担の減額につきまして、これは来年度の次期介護報酬改定におきまして負担限度額、基準費用額、この見直しが必要になってまいります。
対象となる施設でございますが、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設の3つでございます。
それから日程でございますが、分科会長からお話いただきましたように、本日御了承いただければその後パブリックコメントを実施したいと思っております。通常は1か月程度かかるということでございまして、順調にいけば9月には、本日御了承いただいた内容で省令を改正し、公布をし、同日施行と、こういう日程を考えているところでございます。
以下、3ページから5ページは参照条文をそれぞれの施設について付けてございます。3ページの特養でごらんいただきますと、これは介護保険法の指定介護老人福祉施設の設備基準でございますが、そこの第40条の(?@)にございますように「十三・二平方メートル以上を標準とすること」と書いてございます。こちらの部分は、あとは整合的に若干事務的な改正はございますが、こちらを10.65ということで改正をするという内容でございます。
以下、老健、療養型病床、同様でございます。
それから、6ページにこれまでの居室面積の基準の見直しについて参考として付けさせていただいております。居室面積は拡大し、生活環境を向上してきたところでございます。古くは4.95?uから、平成7年に現行の従来型の基準である10.65?uに引き上げているところでございます。個室ユニットにつきましても、今回御了承いただければこの10.65?uに合わせたいということでございます。
それから、どの程度の負担軽減に資するかということでございますが、もちろん施設の設計等々は多様でございますので、いろいろな工夫によってその軽減の仕方も変わってくるかと思いますが、現時点である程度機械的になりますが、厚生労働省の方で試算したものをちょっと御紹介したいと思います。 
7ページと8ページに試算?@?Aとございます。まず7ページの?@でございますが、2つ目の丸のところに「面積基準緩和によるコスト減」とございます。13.2を10.65に引き下げるということで、1人当たり1居室当たり2.55?u、面積が小さくなるということです。これに坪当たり単価68万円を3.3?uで割りまして平米単価を掛けて、更に平均である入所の定員68.8人を掛けますと、1施設で約3,600万円の建設費の低減ということになります。
これが中心となりますが、それと合わせまして居室の幅、奥行きが当然、面積に応じて小さくなりますから、居室の幅が小さくなることに伴って廊下の長さが若干短くて済むようになるということ。それから、設計料ですとか借入金の利子、こういったものについても建設費の減につれて費用は小さくて済むようになるということでございます。
これらのことを合わせまして、一番下で20年で償還するという前提で計算をしておりますが、入所者1人当たり月平均で2,880円、3,000円弱の減少、率にして平均利用額が6.7万円ということでございますので、4%の減という試算をしております。これが、試算の?@でございます。
試算の?Aでございますが、こちらはどこが違うかと申し上げますと、「面積基準緩和によるコスト減」のところのポツの3つ目でございますが、廊下の幅の削減というところでございます。先ほど政務官のごあいさつの中でも地域主権改革というお話がございましたが、現在、地域主権改革一括法が国会で継続審議をされております。これが成立をいたしますと、廊下の幅も含めまして居室面積以外の設備の基準は参酌すべき基準になります。
今、特養を始めとしまして廊下の幅はかなりゆったりと取るように国の基準で決めておりますが、仮にこれを普遍的な基準である建築基準法まで幅を狭くするということをいたしますと、相当量、建設費が下がるということでございます。計算の仕方は先ほどとほぼ同様ですので省きますが、そこのちょうど真ん中の右辺りに「1施設当たり約2,000万円」とございますが、廊下幅を狭くすることで基準法を満たすぎりぎりまで狭くするということで、1施設2,000万円の減になるということでございます。この分が減少として付加されまして、試算?Aの一番下の部分ですが、1人当たり約4,300円、比率で言いますと6%の減ということでございます。
機械的な計算でございますが、5%内外、1か月当たりの利用料の減少に資するのではないかということを計算しておりますので、参考として御提示させていただきました。
以上が、ユニット型施設の居室面積基準引下げについての説明でございます。
続きまして、非常災害対策に関する基準の改正について、資料2−1で御説明をさせていただきたいと思います。
御案内のとおり、本年3月に北海道札幌市の認知症グループホームで火災がございました。それを受けまして厚生労働省、それから消防法令をつかさどる総務省消防庁、建築基準法を運用しております国土交通省住宅局、こちらで緊急調査を実施し、それから緊急プロジェクトということで対策を先般取りまとめたところでございます。
その記者発表資料は資料2−2にございますが、説明は省略させていただきます。
その中の調査の結果の1つとしまして、1ページの2つ目の丸でございますが、認知症高齢者グループホームにおける避難訓練等の防火安全体制に関する地域住民との連携が不十分であるという結果が明らかとなりました。避難訓練の実施に当たって、近隣住民の参加を求めている事業所が26.5%、全体の4分の1強にすぎなかったということでございます。
こういう結果を踏まえまして、運営基準におきまして定期的に行うこととされております訓練の実施に当たりまして、地域住民の参加が得られるように努めること、これを事業者側の努力義務として規定してはいかがかということでございます。
 2ページに、改正案をお示ししております。現行、運営基準の第108条といたしまして、定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならないと、避難訓練等の実施が義務付けられているわけでございますが、これに第2項を加える。第2項の内容といたしましては、事業者は第1項に規定する訓練の実施に当たって、地域住民の参加が得られるよう努めなければならないということでございます。
 下の米印にございますが、グループホームと合わせまして介護予防サービス、それから小規模多機能、こちらにつきましても同様の改正をいたしたいと考えてございます。
 3ページでございますが、先ほど申し上げましたように3省庁共同で調査をし、または対策を取りまとめております。今回諮問させていただいている内容に加えまして、そこにございますようにスプリンクラーの設置について予算的な支援をするとか、あるいは自動火災報知設備、それから消防機関に通報する火災報知設備、これらの支援についても検討をしているところでございます。
 以上、資料2−1に基づきましてグループホーム等におきます基準改正について御説明させていただきました。説明は以上でございます。

○大森分科会長 ありがとうございました。
 便宜、恐縮ですけれども、2番目の方の御説明にありましたグループホーム等の基準改正について、少し皆さん方の御意見を伺って、そこで一応合意が得られれば最初の問題にいきたいと、そう思っておりますけれども、そういうことでよろしゅうございましょうか。
 ちょっと私から伺いますけれども、地域の住民と連携が不十分だったので参加が得られるよう努めるというふうに変えるんですが、調査の結果としては実際に避難訓練のときに地域の人たちの参加を得られているところがあるんですね。その得られているところを前提にしてこういう責務規定を設けても、これは動くという御判断なんでしょう。そういうことですね。努めなければいけないというんですけれども、実際には動いているところがあるということが前提でしょう。

○千葉認知症対策室長 はい。それが前提でございます。おっしゃるとおりでございます。

○大森分科会長 では、この件について御意見を伺います。どうぞ。

○中田委員 グループホームの関係ですが、これは私は賛成でございます。そして、なぜ今までこういうことがなかったのかなというふうに感じているんですけれども、私は前にもちょっと質問したことがあるのですが、グループホームの位置づけが在宅なのか、施設なのかというのがいまだにはっきりしていないところがあるんじゃないですか。この辺にひとつ遅れた原因があるのではないか。私はもっともっと早くこういったことについては対応すべきだったんじゃないかと思っていまして、その辺にひとつ原因があったのではないかと思っているんですが、その辺はいかがでしょうか、質問だけさせていただきます。
 これについては、賛成します。

○千葉認知症対策室長 御質問につきましてでございますが、基本的にグループホームは施設ではございません。居住サービスとして私ども位置づけさせていただいております。
 ただ、居住サービスということでグループホームの根本的な基本方針といたしまして、地域密着型の基準の中にも、地域住民との交流の下ということが書かれております。それがある意味、前提として、このグループホームというのは成り立っているということでございまして、避難訓練まで十分書き切れてはいなかったというところがございますが、今般3月にこのような事故が起きまして、では現実にどの程度避難訓練を地域住民を巻き込んでやっているかということが数字の実態として明らかになりましたので、このようなことを踏まえて今回を提起させていただいている次第であります。以上でございます。

○大森分科会長 よろしいでしょうか。ほかに御意見をどうぞ。
 それでは、勝田さんどうぞ。

○勝田委員 今回のグループホームについては、地域住民を巻き込んでということについては賛成です。
 ただ、現実として、私は第三者評価でいろいろなグループホームを回っておりますが、火災訓練はされていますが、実際に住民を巻き込んでというところは26%あると書かれていますが、本当にそうなのかなと。実際に想定したことはあるが、住民まで動いてやるかということは、ほとんどなされていないのが現状だと認識しています。また、特に夜間についての訓練は本当にされていない。
 それから、グループホームの設置場所についてです。本来ならば地域の中にグループホームがあるということが望ましいのですが、札幌は地域の中にありましたが、その前に火災のあった長崎ではたしか大村では山の中にあって、地域の方に連絡することもできなかった。そういうことを含めて、対策を是非していただきたいと思います。
 また、第三者評価の中でいつも確認することは、古民家を利用したグループホームというのは入居者にとってはいいのですが、スプリンクラーを設置しても複雑な構造だとか、そういうことも合わせて日頃から地域の方に知ってもらったり、避難先として地域のおうちまで実際に人を運ぶとか、そういうことも実際にやらなければ、いざというときにはなかなか役立たないのではないか。
 それから、ここには書いてありませんが、特にこれ以外の水害時や地震のときにどうするのかということです。ここでは特に火災について重点的に述べられていますが、先日も水害による死亡事故も起きています。これは、避難勧告をどこがするのか。避難先をどこにするのか。水害や地震の場合は、実際問題、地域一体が被害を被るわけですから、そのときにどうするのかということも、やはり合わせて命を守るという立場で考えていっていただきたいと思っています。以上です。

○大森分科会長 今回は災害だから、火災だけではなく幅広になっているんでしょう。

○千葉認知症対策室長 今日の規定については基本的には避難訓練という形でございまして、具体的にはこの条文にありますように非常災害時の避難救出訓練ということでございますので、火災ということには必ずしも限らないわけですが、もちろんこういったところで勝田先生が御指摘いただきましたように、地域とのつながりをつくって夜間対応とか、そうしたことを踏まえながら考えていくことも重要でございますので、そうした点で更にどのような運用上の工夫などができるかどうかにつきましても今後、更に検討させていただきたいと思っております。

○大森分科会長 石川さん、どうぞ。

○石川委員 認知症高齢者のグループホームの避難訓練等への地域住民の参画というのは、当然のことだろうと思います。
 ただ、課題は幾つかありまして、1つは入所者の情報をどれだけ地域の皆さんと共有できるのかということが現実には非常に大きな課題になっております。
 それから、直接の今回の話題ではありませんけれども、やはり障害者施設などについても同じような問題を抱えているわけですが、なかなか地域の皆さんと一緒にというふうにいかない施設も現実にございます。
 こういう問題もあるということと、それからまた特定施設などについては特に自治体との関係ではきちんとした情報等々も含めてやり取りができていないで、実態がわかっていないというようなことがございます。
 ただ、本市などはいずれにしろ毎年実施をしております防災訓練等でも避難訓練は施設とも連携をしながらやっておりますので、いわば地域力がこれから試されていく分野ではないかと思います。こういう分野に対する国のさまざまな施策の誘導等も含めて検討していただければありがたいと思っております。

○大森分科会長 それでは、どうぞ。

○武久委員 グループホームで火災がよく起こって、1人とか2人とかの職員が対応に苦慮して亡くなるということがありましたが、私もグループホームを運営しておりますが、各ユニットごとにスプリンクラーを付けております。これは、大体よほど高い場合でも1ベッド50万ぐらいでできます。これを40年で償却すると1か月約1,000円ということになりますので、毎日だと100円以下ということになります。どうしても安心感からいっても、私はすべてスプリンクラーを付けています。これは補助金なしに付けておりますが、これは補助金も付けた方がいい。
 災害のときに、我々の病院の施設も火災報知機を押すと近くの消防署に、通報されるような設備がありますが、これは結局、近隣の住宅へ通報されるような装置がなければ、施設でかなり大きな火事が発生して炎が上がってからでなければ、夜中ではまず気がつかないだろう。実際に隣近所の住民と訓練を行うことは良いと思われるが、夜中に火事が起きて煙が充満し、火が上がってパチパチと言い出してやっと気がつくような状態では、現実に実効性としては非常に厳しいと思われる。
 それよりも、やはり火が出れば必ず消すという設備がある方が、私は費用の面から費用対効果ということを考えても、先ほど勝田さんがおっしゃったように隣近所に家がない場合もありますから、まずはスプリンクラーを小さい施設もすべて付けた方がいい。そして、その全額を補助しないといけないことはないと思います。やはり補助がなくてもちゃんと設置している施設もありますから、だいたい半分程度の補助があればいいんじゃないかと思います。
 やはり火が出れば必ず消してくれる。という安心感は、経営者としてもしものことを考えれば安いことではないかと私は思っています。

○大森分科会長 この参考にございますが、今の御意見に関連してスプリンクラーの話は何かありますか。

○千葉認知症対策室長 おっしゃるように、スプリンクラーを設置するということは極めて大事なことだろうと思っております。延焼に及ぶまでの時間を一定確保しておいて、その間、地域住民の力とかも活用しながら避難を進めていくということが大事ではないかと思っております。
 また、このスプリンクラーの補助につきましては、既に床面積275?u以上のグループホームについては助成がなされているところでございますが、この度の火災を受けまして私どもも検討させていただきまして、こちらの資料の中の3ページの方にも先ほど御説明の中にもありましたけれども、書かせていただきましたが、現在そのスプリンクラー設備の設置義務がございません275?u未満のグループホームにつきましても、支援を行う方向で今、動いているところでございます。以上でございます。

○大森分科会長 それでは、川合さんどうぞ。

○川合委員 会長職の肩書きではなくて個人の肩書きで発言させていただきたいんですが、まず事務局にお聞きしたいんですけれども、開設許可を出す場合、ユニット数は大体どれぐらいでと御指導なさっているんですか。そのときの職員は一体どれぐらいいるんですか。
 今回のこととは関係ありませんけれども、数年前に北陸地方でグループホームのワンユニットのところで若い男性の夜勤専属のバイト職員がおむつ交換ときに熱風を当てて当該入所者が死亡してしまったという報道がなされました。私ハ、あれは個人に帰着すべきことではなくてシステムの問題だと思うんです。ワンユニットとかツーユニットしか認めていないところで、全職員が何人おられて、それで経営上独立型である場合に採算が合うのか、合わないのか。ああいう施設のように夜勤専属のバイト、しかも無資格というときに、認知症の方々がそういうことになったら、知識、経験が少ないとパニックになります。
 今年の春のことでもそうですけれども、資格があった、なかったはともかくとして、単独もしくは少数で夜勤をしておられて、認知症の方が火を見てパニックになられたときに本当に適切に誘導されるのかどうか。
 そのことを原点にしてお聞きをしますけれども、避難訓練というのは何を指しておられるのか。私が個人の資格と申し上げたのは、私の介護療養型、医療療養型の病院は500床です。その併設の老健が100床です。夜勤の職務だけでも十数人います。何か起こったときは、消防隊は地区に頼んでいます。山のふもとというか、中腹にありますから、地域の消防団とは緊密な連携があります。そういうことが町なかでできるのか、あるいは私どものようなところに建っている一施設、ワンユニット、ツーユニットのようなところで訓練ができるのか。
 常識的に考えて、18人で職員が18人というわけはないんです。そこの点が、法令をつくり、訓練さえすればというふうなことは思っておられないとは思いますけれども、スプリンクラーも当然すべきです。先にスプリンクラーを私はすべきだと思います。客観的条件を整えた上で、人的にどう動くのかという構築があってしかるべきではないかと思います。

○大森分科会長 貴重な御意見です。
 それでは、木村さんどうぞ。

○木村委員 今まで出た意見に更にプラスしてお話ししたいんですが、今ほど川合委員から出ましたように、私もスプリンクラーが先で、次にこういう避難訓練という形になっていくのが筋だと思います。
 スプリンクラーについてですが、多分、皆さんは建物の屋根裏にタンクがあって、いざというときは消火機能があるというふうにイメージしていると思うんですが、最近は水道直結式のものが出てきていまして、その地域の消防署で許可が出れば設置可能です。これは、設備を整備するためのコストは下げられるんですが、機能的には消火というのはできないと聞きます。したがって、燃え広がる時間を稼いで、その間に避難していただくという形です。その装置が付いていれば、今日御提案のあるこのことは絶対一緒にやっていかなければいけないと思います。
 3ページに、これから支援を行うこととするような表現があるんですが、先だって消防の方々と話をする機会がありまして、厚労省の方で幾ら基準、通知を整備しても消防の方が先にものすごい規制が入っておりまして、とにかく消防法の方が厳しく先に走っています。それはすごく簡単な話だと、「死ぬか生きるかの話なんだ。火事が起きても、多分、何とかなるだろうじゃだめなんだ」ということをはっきり言われました。
 ですから、このスプリンクラーの費用負担の問題もそうですけれども、スプリンクラーの設置はこのグループホームの話だけじゃなくて泊まり機能のあるところでは大問題に私はなるような気がしてしようがないんです。抜本的に、このスプリンクラーが消火機能を持つものはベストですけれども、延焼を防ぐ機能のものでもよしという形にして、消防庁の方と厚労省がきっちり話し合いをして、ここまでだったらいいでしょうと決めていただきたい。
 また、水道直結式も大型の施設だと危険だという話がありまして、要するに水道につながっているものですから、圧力が低いとそれを加圧する機械を付けなければいけない。その加圧する機械は停電になると機能しない。そういうこと等々になると、またコストが高くなるとか、いろいろあります。
 行ったり来たりの説明になりましたけれども、要はスプリンクラーの機能とこの避難とセットで進めていただかないと、この後、どこかで火災等の事故でまた札幌のようなああいうことが起きたときにどうするんだということになりますので、この辺でしっかり対応をするべきだと思います。以上です。

○大森分科会長 ありがとうございました。
 では、高智さんどうぞ。

○高智委員 今までお述べになりました皆様方の御意見には、基本的に賛成でございます。一部重複するところもあるかもしれませんけれども、大体この特別養護老人ホームという施設は町なかにはほとんどありませんで、先ほどもございましたが、坂道の上、丘の上にあるというケースがほとんどだと思います。
 北欧の先進国におきましては、街中の幼稚園の上にこういう施設をつくる、高齢者はどんどん町の中へ行ける、そういうノーマライゼーションという考え方からしますと、わが国は反対の方向にいっている部分も多々あるわけでございます。
 何よりも、土地の安い丘の上、山の上付近、頂の付近にあるケースが多いわけでございますので、近隣では消防の方も消防団という単位がほとんどだと思います。消防署でありますとか消防局、消防本部というところからは至って離れているケースが多いのではないでしょうか。
 そういうことからしますと、今ミラクル工法とかということも言われておりますけれども、まず安全性を兼ねた建材の使用、あるいは発明・工夫もいろいろな方途から仕掛ける必要があるのではないかと、このように考えております。
 それから、外から見ますと、全く音がしない静かな建物ということがほとんどでございます。メルクマールになるステッカーというようなものを張ったり、それに準ずるようなことをいたしませんと、近所に住んでいる方々、近隣住民であってもなかなか存在がわからないのではないかと思われます。
 また、普段からの訓練との兼ね合いから申し上げますと、公立の高等学校とか中学校が近隣にあるケースも少なくございませんので、こういった青少年に対する啓蒙活動を日常から繰り広げることによって、これらの人材も一定の範囲で活用したらどうか。地域ぐるみということで言いますと、こういうことも言えるのではないかと思っております。

○大森分科会長 ありがとうございました。
 それでは、田中さんどうぞ。

○田中(雅)委員 先ほど札幌の火災の例を出されて、20代の女性が1人でという話があったんですが、私自身はやはり居住系施設、あるいは大規模施設もですが、やはりたった1人で夜間、認知症の方々がたくさん御利用されているそういった施設、住まいにおいて、すべての方々を安全に誘導させることはほぼ不可能だ。それは20代ではなくても、ベテランの40代、50代でも問題だと私は考えております。
 そういう意味において、20代の女性という限定された言い方についていささか疑念は抱くんですが、それはさておきまして、大規模な施設において火災が少ないということを考えますと、まず前提にあるのはもちろん訓練もされておりますが、やはり何よりも設備が整っている。すなわち安全のための施設が十分されているということと、合わせて訓練しているということが前提になっていると思っています。
 そういう意味において、スプリンクラーの設置ということについては、やはりすべての多くの高齢者の方々がお住まいになる居住系であったとしても設置をするように、これは努力義務ではなくて義務という形で進めていただきたいと思っております。
 それからもう一つ、今日の資料2−2の5ページで少し気になることがあるんですが、運営推進会議の開催状況です。1年間で開催しなかったところが3.8%あったという事実、あるいは1から5回のところが48.3、すなわち基準といいましょうか、定められていることが守られていないところが約半数以上ある。
 しかも、なおかつこの運営推進会議の重要性は、地域との連携・協力を仰ぐためには絶対不可欠なものだと思っています。そういう意味において、半数のところが回数を満たしていない状況をどう思うのか。
 それから、1から5の中は非常に大きい幅がありますが、例えばゼロ回というのは3.8%です。でも、1回は何%あったのか。年に1回しか地域との連携の会議が開かれていないこと自体、そもそも地域の協力を仰ぐことはできないわけですから、そういう意味で1回とか2回というところはどれぐらいの割合でいるのか。そういった実態も知らなければ、地域の協力と言っても、基準の中で求められているような会議が開かれていない。なおかつ、それは地域の協力も十分仰がれていないという状況ではないかと思うので、資料としてはその辺りですね。回数の少ないところの施設の割合がどれぐらいあったかについて教えていただきたいと思います。

○大森分科会長 御質問が出ましたので、お願いします。

○千葉認知症対策室長 今の御質問の件について御説明させていただきます。
 運営推進会議ですが、私どもといたしましては省令上、年6回程度開催してくださいというお願いをしております。もちろん、是が非でも必ずやらなければどうという規定ぶりではございませんので、これを100%守らないからどうというわけでは必ずしもないのですが、ただ、御指摘のようにグループホームは基本的に地域などと密着して運営していくということは極めて大切であります。それが、ひいては認知症の方のケアの安定にもつながっていくという面もございます。
 そういったことを踏まえますと、私どもといたしましてはでき得る限りこうした運営推進会議というものを活用していただきながら、消防関係とか、あるいは地域の地区の民生委員の方々、更には行政の方々、こうした方々と一緒に、先ほど入居者の情報交換というお話もありましたけれども、こうした点なども踏まえましていろいろ御検討いただければと思っている次第であります。
 なお、回数につきまして、更に1回から5回の内訳がわからないのかということにつきましては、これはわかりません。今の段階ではわからないのですが、現実にいろいろ聞いてみますと、6回辺りに比較的固まっているケースと、それからゼロ回答か、これは極端なケースですが、年間に2、3回しか開かれていないというケースは、まま聞くところでございます。
 この辺り、地域との密着、連携を図りながら運営していくのがグループホームなどの筋であるということを踏まえながら、私どもとしてもどのように後押しできるか、更に考えていきたいと思っております。

○大森分科会長 金谷審議官は消防のことも詳しいですから、スプリンクラーの話もありますし、消防との関係もありますし、それからグループホームは第三者評価をお金をかけてやっているんです。そちらの方できちんといろいろな情報が出てくることも大事ですし、それから実際の運用の実態みたいなものもございますし、今回はこの省令改正で一歩でも二歩でも先にいきたいということでございますけれども、今日御議論が出ましたようにいろいろグループホームをめぐる諸情勢があって、改善すべき点も多々あると思いますので、そのことを念頭に置いた上で実際の運用に当たってもらうということで、この件について今日この省令改正はよろしゅうございましょうか。
 では、とりあえずこれは御了解を得たということにいたします。
 それでは、第1点目の方の居室面積の引下げユニット型施設についての御意見を承ります。どうぞ。
 では、先にお手が挙がりました木村さん、どうぞ。

○木村委員 この面積を下げるのはしようがないと思うんですけれども、私は質問したいのですが、ユニット型の面積基準を下げたとしても、問題なのはユニットの方向性は賛成でございますが、このユニット型のところに入れる人たちの居住費の負担額のことをセットでやはり考えないと、これは面積を幾ら下げていっても難しい話だと思うんです。
 そこで、質問です。この面積を下げて、予測して居住費がどれぐらい下がって、それによってどれぐらいの入居者数が見込めるのかということの試算があってこういう形になっているのかということを伺いたいです。

○水津高齢者支援課長 先ほど御説明したことと若干ダブりますけれども、負担の軽減につきましては資料の7ページ、8ページにございますように、機械的な試算ではありますが、4ないし6%、5%内外下がるというふうに考えております。
 ただし、2ページの最初の丸、「改正内容」のただし書きのところに注を付けておりますけれども、補足給付の対象となる入所者、所得第1段階から第3段階の方につきましては、次期報酬改定におきまして負担限度額、基準費用額、これを見直すことによって利用者の負担が下がるということでございます。
 これによります利用増は試算しておりませんし、また難しいと思っております。
 ただ、基本的な考え方につきましては1ページの大臣の答弁にもありますが、個室ユニットを推進して将来的にはその70%を目標にするということ。また、当面、21年度から23年度につきましては、特養を含めまして緊急基盤整備で16万床という目標を公にしておりますので、この実現をきちんとできるようにしていく。こういうことであると考えております。

○大森分科会長 木村さん、よろしいですか。

○木村委員 何か漠然としていて、いつもの厚生労働省さんだと、これをやると何人大体入れるなと具体的な提案があるのですが。
 来年の夏休み以降の介護給付費分科会でこれを議論するかもしれませんが、そのときに、これぐらい下げたらこの程度の人数が見込めるのでという数字があればいいんですが、ただ、面積だけ緩めてくださいというのは何か見えないなというのが感想というか、感じているところであります。

○大森分科会長 それでは、田中滋先生どうぞ。

○田中(滋)委員 総論として、居室面積基準引下げは個室ユニットの整備を促進して、多床室への後戻りを起こさせないための妥協策としてはやむをえないと思います。それは総論で、テクニカルな質問は今の木村委員と全く同じところであります。
 仮に7ページ、8ページの計算が正しいとして、費用削減策が全額利用料削減になるというのは、そういう予測をしているのか。それとも、そういう命令をしているのか。どういう意味で利用料削減になるのかですね。
 利用料削減以外にも1床辺りの面積が減れば、同じ床面積で部屋数は増やせるから、よりたくさんの人を収容できる。参酌標準の話があるからそれは考えないとすれば、同じ総床面積で部屋数を増やせるからいいんだという方が私は説得的だと思うんです。1床当たりのコストが減るというのは、本当にこの計算どおりかどうか、ちょっと疑わしいんです。
 1床当たりの計算というのは、皆さん御存じのように総費用を割っているわけです。総費用の中で、水周りとか構造、壁とか建物の費用を割っているわけで、面積が縮んだからと言って面積分だけ別に費用が減るわけではないわけです。どっちみち壁の面積は変わらないし、お風呂の数は変わらないとすれば、ここまで減るかどうか。むしろ大きいのは部屋数が増えて、それによって個室の数が増えるという、そちらをうたった方がいいのではないか。木村委員と同じようなことを感じました。

○大森分科会長 何か応答はありますか。

○水津高齢者支援課長 先ほど、確かに試算で、普通であればもう少しきちんとこれぐらいの数字が出るはずだというお話がございました。
 若干、補足的に説明させていただきますと、来年度の制度改正、報酬改正などと合わせてということではなくて、できることから速やかにやりなさいという御指示もございまして、この面積基準の引下げについては大臣の方針を受けて、非常にスピード感を持ってやろうということで今回お願いしています。その分、なかなか数字として具体的に説明できないところがあるという点は御理解をいただければと思います。
 それから、田中先生からお話がありました点ですが、先ほどお話ししたようにあくまでも機械的な試算でございまして、利用者の負担減ということで計算をしておりますが、もちろん御指摘がございましたように、実際どういう基本設計をし、詳細設計をしていくか。その建物の建て方によって全然、数字も違ってくるし、負担軽減というよりはむしろその入所者を増やしていくということで施設整備をする方もいらっしゃると思いますので、それは全く御指摘のとおりかと思います。
 ただ、今回、特に利用者の負担が高いということで、なかなか個室ユニットの整備が進まない。そこについて、個室ユニット推進のためにはやむを得ない措置として面積の引下げも御提案させていただいているわけでございますので、その関連でやや偏った試算かもしれませんが、すべてその負担軽減に向かうという前提でこういう計算をさせていただいているということでございます。

○大森分科会長 中田さん、どうぞ。

○中田委員 今回の面積基準の引下げについては、地価の高い都市部だとか、そういったところでは少しでもやはり定員を確保して、今、特養待機者は42万1,000人いるということでございますので、特養待機者解消につながるという意味で、私は評価させていただきたいと思っております。
 ただ、先ほど、政務官のごあいさつの中にもありましたけれども、今回のこの面積基準引下げの効果という資料がございますが、これは1も2も大体4,300円だとか2,880円ぐらいなんですね。そうなってくると、現状のユニット型特養の1人当たりの居住費は6万7,000円と言われています。補足給付の費用額は月額6万円ですね。そういうところで、非常に大きな乖離があるんです。
 したがって、現状の補足給付の制度のままで今回の引下げでは、事実上第1段階だとか、それから被生活保護者については入居できないということに変わりないわけですから、余り効果はないんじゃないかということをまず私は確認させていただきたいと思います。
 ただ、冒頭申し上げましたように、低所得者層に対する利用促進という効果はないけれども、少しでも都市部で特養の定員が多くなれば、待機者の関係から私は評価させていただきたいと思います。以上です。

○大森分科会長 齋藤さん、どうぞ。

○齊藤委員 重なった意見だと思いますが、今回は用地の確保の問題と、それから居住費負担を低く抑えたい。そこで面積緩和でという御提案なわけでありますが、面積は8畳から6畳になるわけですので、おおよそ2割削減されます。それに対する利用料については5%程度と、どう考えてもこれで当初の目的に沿う方向にいくとは考えられない。説得力、魅力がないと言っていいぐらいの話じゃないかと思います。
 それから、全国一律に基準を下げる必然性があるのかということがあります。用地の確保の問題というのは、地域差が大きいことは御承知のとおりです。今、ユニットの個室の月平均利用額が約6.7万円と出ておりますから、6.7万円を超える想定がされるような地域に限定をしてこれを活用されるという方向は、私は現実的な方向としてあっていいのではないかと思います。
 今日の資料にもございますが、せっかく長い間、関係者の皆様によって生活環境をよくしてきていただいた特養の面積というものを、説得力のこれほど欠けるものでそこを突破しなければいけない理由がどこにあるんだろう。もう少し違う理由があるのであれば、それを明らかにすべきことではないかと思います。私は都市部における問題というのは非常に大きな問題だと思いますし、過日、軽費老人ホームの面積緩和を都市部特例として認めたということもありますので、そういう範囲で限定的に考えるべきものではないか。基準そのものを変えるということはする必要のない話ではないかと考えます。余りにも拙速な基準引下げというものはいかがなものかと考えております。

○大森分科会長 今のことは大事な御指摘でした。事務方の方で、今のことをどう考えていますか。

○水津高齢者支援課長 最初の、これだけでなかなか効果が本当にあるんだろうかという御指摘でございます。先ほどもお答えしましたが、いろいろ対策を講じなければいけないこともあるかと思いますが、できることから速やかにやるということで、今回これを御提示させていただいたということでございます。
 規制改革の方で、例えば参酌標準37%廃止するということが閣議決定されていたり、また補足給付の在り方、それからその在り方を前提とした上で拡充するのであればどういう拡充するか、そういうことは介護保険部会なりで御議論をいただく。そういうことを順次検討、議論を重ねて、最終的には来年度の制度改正、報酬改定までに可能なことをメニューをそろえてやっていくということかと思っています。
それから、大都市等、全国一律にやらないで差を少し付けたらどうかというお話でございます。なかなか今の制度の下では冒頭、政務官の話もありましたけれども、どこまでを地方にゆだねるのか、どこまでを国のナショナルミニマムとして定めるのかということで、面積につきましては現在、従来型もそうなっておりますように、全国一律の基準として定めるというのが介護保険法の下での考え方であると思っております。
ちなみに、御指摘があった軽費老人ホームの場合には、都市型の制度というものを改めて特別の類型としてつくりましてああいう対応をしたわけですが、なかなか現時点で介護保険制度の中でそういう都市型の特養みたいなものをつくるというところまでの検討は現時点ではできませんので、基準としては全国一律に下げていくということで御提案させていただいております。
ただし、実際すべてそこまで下げる必要は当然ないわけでございまして、公共団体の御判断で今、財源も広域型についてはすべて公共団体がいっておりますが、例えば補助制度について、やはり8畳以上のものについて補助をするとか、そういう工夫というのは当然あってしかるべきだと思います。そういう中で大都市、それから地方、その地域に応じた整備が最終的には公共団体の権限と責任でなされていくということになるかと思っております。

○大森分科会長 それでは、勝田さんどうぞ。

○勝田委員 齋藤委員の意見に賛成ですが、先ほど山井政務官があいさつの中で、低所得者も入れるようにするために、というようなことをおっしゃいましたが、発想は逆だと思います。低所得者だから入れないということについて、だから面積基準を引き下げていいということには絶対ならないと思います。そういう点では、今まで努力してどんどん生活空間として広げてきたものを下げるということについてはいかがなものかと思いますし、やはりそこに入っておられる人たち、そこがすみかでございますので、人権という立場から言っても先ほどの発言はどうなのかと思います。
 また、今、御説明がありました全国一律というところですが、やはり地域差がこれだけ大きいのに全国一律というのはいかがなものか。そして今、継続審議になっている地方分権の一括法との関連でも面積基準を守るべき基準とした場合に、今後それさえ守れば多床室を認めるという方向にいかないのかどうか。そこら辺の論議も合わせてやっていかないと、補足給付の在り方も審議しないまま、先にこれだけ決めるのはいかがなものかと思います。

○大森分科会長 今の点も大事な論点ですので、今のことはどういうふうに考えておられますか。

○水津高齢者支援課長 先ほどの繰り返しになりますが、確かに補足給付の在り方、それから補足給付の在り方を議論した上で、では補足給付ないしはそれに代わるような支援をどうするかということもあると思いますが、こちらの諮問、お願いとしては、この面積の引下げにつきましては速やかにお願いをしたい。
 そうすることによりまして負担軽減に資するところもありますし、また先ほども申し上げましたが、3年間で16万床の基盤整備、待機者解消ということの一助にもなる。そういう効果がありますので、そこはスピード感を持ってやりたいというのが厚生労働省側のお願いでございます。

○大森分科会長 では、武久さんどうぞ。

○武久委員 大きく分けて、2つの意見を述べさせていただきます。
 1つは、どうしてユニットが必要か。ユニットというのは、個室ですね。どうしてユニットが必要かと言うと、例えば老健、特養は今4人部屋まで許可されていますが、病院は6人部屋とか8人部屋とか、場合によっては10人部屋というものがまだ許可されているんです。よく考えてみますと、太平洋戦争の後で6畳1間に4人も5人も暮らしていたときには、病院に入れば1畳分のスペースは自分のものになったわけです。しかし、今は、どのような方でも1人1部屋で大体お住まいです。
 家でいる療養環境よりも施設へ入る方が療養環境が悪くなるなどというのは考えたらおかしな話であって、基本的に団塊の世代が個性的だから皆、個室に入る、入らないとかという問題とは全然別に、人間の基本的な状況として、日ごろ健康なときに住んでいるところよりも障害を受けた場合に住むところの方が環境が悪いということは、公序良俗に反するんじゃないかと思っております。
 したがって、4人部屋とか個室とかということは別にして、例えば奥行き4メートル、間口が11メートルの部屋は44?uあります。これを4人で割ると11?uですから、大体この10.6?uになりますね。4人部屋にするか、それを間で仕切って4つにして個室にするかということで、現行の4人部屋の基準に合わせるということは、結局、長細い4人部屋をただ単に割っただけという部屋のスペースになるわけです。
 これだと今でもできないことはないわけですけれども、12ではなく10.6に合わせるという厚生労働省のもともとのお考えは、4人部屋と同じ基準にするという意味だと私どもは解釈しているんですが、これは最低基準ですからこれ以上は幾らつくってもいいわけですが、そうなると4人部屋をどんどんつくりなさいという指令にしかならないんじゃないか。
 だから、私は先ほど言ったように、4人部屋を4つに割ってもちゃんと個室はできます。そういう意味で、狭くても個室の方がいいのは当然のことなので、10.65の多床室並みに基準を合わせるということは私はどうかと思います。
 もう一つは、ユニットということは10床ぐらいをユニットにするんですけれども、厚生労働省のお考えはどうかは別として、現場の都道府県の監督官の考え方はすべての行為を10人単位でしなさいと言うんです。お風呂も食事もレクリエーションも、皆この1ユニットのこのホールでやりなさい。そうすると、10人のお風呂を1人のスタッフで入れるよりは、3つか4つのユニットで4人か5人が集まって順番に入れる方が絶対安全なわけですけれども、そういうふうにユニットということが先走りして、すべてユニットで行わないとだめだというような考え方をまず払拭していただきたい。
 寝るときは1人、それから食事の場合を考えてみてください。経管栄養の人もいれば、食事介助が必要な人もいるし、自分でちゃんと食べられる人もいます。それが10人の食卓にきて、隣で嚥下障害のある人といっしょではむしろ障害者も肩身が狭いです。やはりよく似た状況の人同士が集まって食事を行った方が私は効率的だと思いますし、そういうふうにもう少しフレキシブルに運営面でもやっていただきたい。
 また、このハードの問題は、4人部屋の基準に合わせるということ自身のポリシーが少しよくわからないので、意見を述べさせていただきました。

○大森分科会長 最初の方の御意見は重要ですので、課長さんからお願いします。
 私の理解は、この居室面積を下げるということは、4人部屋の多床室をつくっていいなどという話では全くないという理解ですけれども、私もそれは確かめておきたいと思います。

○水津高齢者支援課長 先ほど、資料説明のとき、冒頭に説明させていただいたところでありますけれども、もう一回確認的に説明させていただきます。非常に重要な点でございます。
 1ページにございますように、種々問題が指摘されていることから、「居室面積をある程度引き下げても、個室ユニット型施設の整備促進に資するよう」と、これが大目的でございます。多床室に面積を合わせるから多床室の方を整備するというのは、全然そういうことではございません。あくまでもここにございますように、居室面積を下げること自体、それ自体についてある程度やむを得ないとしても、基本的にはそれによって個室ユニットの整備を進めていくんだということで国としての方針、目標を定めておりますから、そのための手法の1つとして位置づけるということでございます。

○大森分科会長 そういうことですけれども。

○武久委員 それはわかるんです。先ほど言ったように4人部屋を4つに割れば個室になりますけれども、どうしても4人部屋をつくっていいという免罪符になりがちな方法ではないかと思いましたので。

○大森分科会長 私は、免罪符になるんだったらこれは反対します。絶対に免罪符にはならないという前提で先ほど山井政務官はおっしゃったのではないかという了解ですので、そういうふうに理解しておきたいと思うんですけれども、それでよろしいでしょうか。
 それでは、川合さんどうぞ。

○川合委員 先ほど私は1のところでも質問したつもりだったんですけれども、担当者からお答えがなかったんです。1ユニット2ユニットぐらいの小ユニットで職員が何人ぐらいいるのか。そうでないと、避難訓練をしても意味がないと私は思います。むしろハードを整えて、その上ですべきだと思います。
 それから、3番目のこととも関連するんですが、先ほどの御説明でできるものから早くするんだというところと、政務官のおっしゃった今、勝田委員もほかの先生方もおっしゃったような生活困窮者に対して門戸を広げるんだと。あの表現であると、少し困った別の問題がするんじゃなかろうかと思います。そうではないということを期待しますけれども。
 ただ、第3点とも絡むんですけれども、先ほどおっしゃった、できたものから早くするんだと。そうしたら今、金利が比較的安定しています。民主党がどういう政策をとるかは知りませんけれども、金利が上昇するということで来年の4月ごろに我々事業者側が見た場合に急いでつくります。つくった場合に、介護給付費ができる間とギャップができます。そのときの支払いは、これはまさしく3番の問題と一緒です。そのときは、どこが責任を取られるんですか。我々、事業所が責任を取るべきなのでしょうか。

○大森分科会長 そういう御質問ですけれども。

○水津高齢者支援課長 ユニットの人員の話は、グループホームのときに御質問いただいた点だと思います。
 先ほどの資料に戻りますけれども、グループホームの人員につきましては資料2−2に「夜間職員の勤務体制について」ということで調査した項目の中の1つとして人員の現状が載っております。基本的には1ユニットであれば夜間1人、2ユニットであれば2人というところがそれぞれ97%、83%ということで大宗を占めておりますが、2ユニットの場合は夜間1人というところも16.5%ということで、少なからずそういう割合があるということだと思います。
 それから、すみません。金利については私も質問がよく理解できないところがあったのですが、もし何か我々がお答えすべきことがあれば……。

○川合委員 この次の議題とも絡むんですけれども、通知を出したその責任はどこに所属するのかということです。もし、この公布日を介護給付費が発行するときと同時にされるのであればそういう問題は起こりません。
 でも、介護保険法の見直しが来年の4月にされるということで、介護保険部会も今、月2回ベースでやっておられますけれども、それを来年の4月に改正されて、介護給付費が再来年の4月に上がるのであるならば、4月1日以降は出ますよね。

○水津高齢者支援課長 居室面積の基準を引き下げて、報酬自体は第4期計画の間は現在の報酬が支払われるということでございます。

○川合委員 そうですか。確認しますよ。そうしたら、介護給付費が決まる再来年の4月までは面積基準が小さくても十三・何平米の支払いをされるんですね。

○水津高齢者支援課長 そういうことです。

○川合委員 ということは、療養費改正後になるとがくんと下がるということですね。

○水津高齢者支援課長 そこは、まず部会の方で補足給付の在り方を多分、御議論……。

○川合委員 補足給付じゃないです。現物です。基本療養費です。

○水津高齢者支援課長 居住費につきまして変わるということですから、そこは補足給付の部分かと思うんですが、それ以外の部分については当然変わりないということです。

○川合委員 補助給付じゃないですよ。十三・幾つを十・幾つに下げるんでしょう。我々は民間事業体ですから、金利には非常に敏感です。早く造れ、早く造れと施工主は言います。竣工が来年の11月であった場合、再来年の1、2、3の収入は今の説明だと十三・何平米で出しますということですね。

○水津高齢者支援課長 そうですね。

○川合委員 ということは、当然下げるんでしょうから、再来年の4月からはそこは収入は下がるんですね。

○水津高齢者支援課長 介護報酬自体は来年議論して、再来年からということになりますから。

○川合委員 私が殊更、3番と関連していますというのはそこなんですよ。

○水津高齢者支援課長 ちょっと話がかみ合っていないかもしれないんですけれども、建設費とか、金利とか、そちらは基本的に介護報酬にはねてくる話ではないと思いますので、今までどおり例えば要介護度4の方、5の方に対して、特養であれば特養としての介護サービスを提供していれば、それに応じた報酬が支払われると。

○川合委員 おっしゃるとおり、介護給付費と金利は何の関係もありません。ただ、金利が安い間に我々民間事業者は造りたいんです。契約をしたいんです。御理解いただけますでしょうか。
 そのときに、未来永劫に金利が低いということが保証されるならば再来年の4月竣工という形をとりますよ。でも、先行きがわからないというときには、金利の低い間にまず造りたいということがあるので、そういうリスクもありますよということであって、連動していますということは私は一言も言っていないつもりです。

○大森分科会長 仮にこれが今日、答申の運びになるとすると、これからパブコメがかかるんですね。まず、実際にこの省令改正が発行するのはいつのことになりますか。

○水津高齢者支援課長 パブリックコメントを経て、大体9月というふうに考えております。

○大森分科会長 9月発行ですか。そうすると、今まで13でやってきましたので、今回はこれで引き下げても13のときと同じような扱いになるんですね。個室ユニットの場合は、そういう扱いになるんですねという御質問です。そうですねと答えになるのか、違いますとお答えになるのか。
 普通に考えると、個室ユニットを守るために下げてもなおかつ促進したいですから、下げた途端にそれが下がるなどと言ったらやりませんよ。今までどおりきちんと出すということでなければ、個室ユニットの促進は守れないんじゃないですか。普通の人はそう考えるんですけれども。

○川合委員 改正になったときに、今の我々と介護療養型老健とのダブルスタンダードもそうですけれども、再来年の4月以降に下がるということが論理的に考えられる状況で、民間はそれは造れませんねということです。

○大森分科会長 今の御意見はひと休みしまして、ほかの御意見を伺います。
 では、木間さんどうぞ。

○木間委員 居室面積基準について、高齢社会をよくする女性の会の考えを申し上げたいと思います。
 私どもは、今年の4月に大臣あてに介護保険に関する要望書を提出しました。そのうち、終のすみかで高齢者の尊厳を保つことに関する要望について2点申し上げます。
 1つは、「特別養護老人ホームの多床化は時代に逆行、高齢者の人権として終のすみかの確立が必要」であります。私たちの会は1983年の設立当初から、終のすみかは個室が当然と主張し続けてまいりました。
2つ目は、「すべての介護施設で1人当たりの居住空間を住生活基本法に定める25?uにすること」です。これは、4月16日の長妻大臣の記者会見を知った上で、会見の10日後に提出しました。住生活基本法では、住生活基本計画を定めることになっており、この中に「住宅の確保に特に配慮を要する者の居住の安定の確保」という表題で、低所得者や高齢者などに関して最低居住面積水準を示しています。単身者の場合は25?uです。
特養が終のすみかとなっていることは、個々の特養の平均入居期間を見ても明らかであります。生活設備がぎりぎり入るスペースは25?uあれば確保できます。しかし、6畳個室ユニットとすることで8畳個室ユニットより多くの定員を確保でき待機者対策にもつながるというのであれば、また免罪符にもならないということであれば、やむを得ないのかもしれないとは思います。が、とても悲しく思っております。
建設コストが問題になっておりますが、大都市では土地代が非常に大きな問題であると行政の方からお聞きしました。今年、東京のある自治体では、区立中学校の跡地に50年の定期借地権で特養を建設しようとしています。関西のある企業は大変安い価格で土地を提供しまして、全室ユニット型の特養が昨年、建設されました。
国有地も含め公有地を安く貸すことなど、国や自治体は積極的に取り組んでいるのでしょうか。
以上です。

○大森分科会長 ありがとうございました。
 それでは、伊藤さんどうぞ。

○篠原委員(代理 伊藤参考人) 高齢者の特養等の施設でこれまでユニット化を進めてきて、これが個人の尊厳を保持するということを理念に事業者の努力や、または入居者の負担もありながらここまで普及してきたのですが、面積を今回小さくするということで個人の尊厳の保持に逆行することにならないか、非常に残念な気持ちを持っています。
 しかし、ユニット化をやめるという方向では決してないというように理解しておりますので、その点について多床室をこれ以上増やすという方向ではないという政策のメッセージを合わせて示していただく必要があると思っております。
 山井政務官も先ほど、目的は低所得者が入れるようにとおっしゃっていましたが、今回の面積を小さくするということは政策手法が妥当なのか。人数がどれだけ増えるのかといったことも示せないという話だと、妥当なのかどうかの評価もちょっと難しいというのが率直な印象です。13.2の今の根拠がどうなっているのかということもよくわかっていないんですけれども、10.65に合わせることが多床室と比べて1人当たり面積で洗面設備などを含めるとむしろ狭くなってしまうことはないのかというようなこともちょっと考えております。
 その政策目的を達成する方法としては、やはり負担を減らすということに尽きると思っておりまして、一部の自治体では補助金を出しているところもありますが、例えば今、住宅扶助がありますけれども、これを社会手当化するとか、失業者については住宅手当という制度が今、暫定的に行われていますが、こういったものを普遍的な制度にしていくというようなことで、外付けのホテルコストの部分にも適用するようなことができないかというようなことも、私ども連合としては今、考えているところです。印象と意見を言わせていただきました。

○大森分科会長 ありがとうございました。
 では、池田さんどうぞ。

○池田委員 今の連合の意見は、正論だと思います。介護保険部会で議論するのか、給付費分科会で議論するのか、その辺がちょっと不分明なんですけれども、やはり補足給付の見直しをしない限り、矛盾は残ると思います。
 山井政務官は、低所得者も入れる特養ユニットとおっしゃったんですが、やはり何か変なんです。グループホームには補足給付はかからないんです。低所得者は、グループホームに入れないんですか。居住系サービスはかからないし、当然在宅の人には何もかからない。私は、明らかにおかしいと思います。
 補足給付は給付の4%ぐらいですから、年間で2,800億円ぐらい出ている。結構大きいんです。低所得者が必要なのは分かります。
 でも、収入にしか要件がございませんので、1億円の預貯金を持っていてもこれは出るんです。住民税非課税世帯というのは施設に入れば単身世帯になるから、ほとんど皆、住民税非課税世帯になる。流動性のある預貯金1億円を持っていても出るし、流動性のない不動産の場合も当然出る。これは、どう考えてもおかしい。
 そうすると、今、連合がおっしゃったように、生活保護の住宅扶助の使い方をもっと柔軟にしろということもあるだろうし、新しい住居手当という社会手当をつくるということもあるだろう。そこに踏み切らないといけないんじゃないかと思うんです。
 ちなみに、実はお金がないのは十分わかっております。しかし、お金はあるんです。つまり、今、補足給付に2,800億円出ていますね。これを厳密にミーンズテストをやったら、間違いなく私は半分以下になると思います。預貯金を1億円持っている方に払う必要はないわけです。そうやっていくと、多分半分以下になります。そうすると、1,400億円のお金、税金が必要になるわけですね。
 ところが、補足給付の2,800億円はもともと半分は税金でやっています。プラスマイナスゼロなんですよ。しかも合理的になる。
 更にグループホーム、特定施設というところはどうしていくか。これは考えなければいけない。これは多分、制度に関わる問題ですから介護保険部会の方の話だとは思うんですけれども、給付費そのものでございますから給付費分科会の議論でもあるわけで、そこのところを少し前進させるようなことを何とか考えなければいけないんじゃないかという感じがいたしました。
 いずれにしても、個室ユニットが前提であるということを確認した上で、面積の問題については、私は反対しません。そういういわば消極的支持ということになるんですけれども、それと合わせてさっき言ったような補足給付を何とかしないと、私はこれは問題は何も解決しないという気がいたします。以上です。

○大森分科会長 ほかに御意見をどうぞ。

○小林委員 この居室面積基準引下げにつきましては、ユニット型施設を推進するという上では都市部のように用地確保が特に困難なところについてはやむを得ないのではないかと思います。
 ただ、齋藤委員が先ほどお話になったことに関係するかもしれませんが、全国的に基準を変えてしまうということで、十分に面積が確保できる地域においても安易に最低基準を採用するということのないよう、同時に歯止め策を検討するといったことが必要なのではないかと思います。
 それから、居室面積の減少に伴いまして利用料の減少につながるということであれば結構ですが、生活面でのデメリットがないのかについて十分検証されたのかどうかということを確認したいと思います。畳約1.5畳分の違いでも、利用者にとって生活上の動きに支障が出ることのないような配慮が必要だと思います。
それから、事業者には単に個室数を増やすということではなくて、空間の活用法を工夫する等、従来の基準と遜色ない生活ができるような配慮が必要になってくると思っております。
費用負担者であります現役世代から見ましても、サービス面で納得できる基準でなければならないと考えておりますので、是非検討をお願いしたいと思います。以上です。

○大森分科会長 ありがとうございました。
 それでは、三上さん。

○三上委員 低所得者対策については、介護保険部会で補足給付について見直しを行うということがありますので、恐らくそちらの方でされるのだろうと思いますが、この面積基準を下げたことによって生活保護者が入れるかと言ったら当然入れないわけで、恐らく今、池田委員が言われたように補足給付の見直しでされるんだろうと思います。
 ただ、こういうふうな形で、もともとある従来の13.2のユニットと10.65のユニットと2つできる場合は、今までは面積が広くなっていくということで狭い従来型が経過措置的に低い報酬になり、新しいものは高い報酬になるというふうな形なんですけれども、今回は従来型よりアメニティが下がるという形になりますので、逆に改定のときに従来の報酬よりも低い報酬が設定される可能性があるということを川合委員は言われたんだろうと思います。
 ですから、24年からは従来のものではなくて新しい低い報酬になるんじゃないかということなのですが、それがあるのか、ないのかということを一度確認しておきたいと思います。

○大森分科会長 また元にちょっと戻っているんですけれども、事務方の方で、今のことは大事ですので今日お答えできることがあればお答えいただきたいと思っているんです。この1点ですね。

○水津高齢者支援課長 基本的に介護報酬は次期制度改正を前提としていくということなので、現時点で我々は案として何か持っているということはありません。
 ただし、基本的に居室面積につきましては今、御議論があった補足給付という名前が付いておりますけれども、これもその報酬の一種でございます。公費半分、保険料半分、これで個室ユニットについてはお支払いをしている。そこについては当然、今回13?u、8畳を6畳に下げることによる影響が基本的に出てくる。必然的に論理的にそうなるんだろうと思っております。
 ただし、その一方で、実際に介護にかかる報酬につきましては、面積が13から10に下がることによる直接的な影響は論理的にはないのだろう。性格論、一般論としてになりますけれども、そういうふうに思っております。

○大森分科会長 武久さん、どうぞ。

○武久委員 先ほど私は、4人部屋と同じ水準ということは4人部屋を推進する免罪符となり得るのではないかということで反対だということを言いましたけれども、逆に提案として個室ユニットしか認めないという意味での10.65であれば、私はこれは先ほどから言っている議論から言うと受け入れられやすいんじゃないか。
 先ほど水津課長がおっしゃったように、10.65に下げるのはあくまでもユニットを主体に考えるというんですけれども、それはそれとして、ここで基準を下げるのであれば個室ユニット以外はこの基準は認めないということを入れていただければ、これは普及になって狭いながらも楽しい個室ということになるんじゃないかと思います。

○大森分科会長 今のような理解でよろしいでしょうか。

○水津高齢者支援課長 結構です。

○大森分科会長 そういうことでございます。
 それでは、石川さんどうぞ。

○石川委員 今日の認知症高齢者のグループホームにつきましても、またユニット型の施設の面積の引下げにつきましても、今ある条件の中で財源論も含めてできることを少しでも前進できる方法ということで提案されているというふうに理解をした上で、これはこれで私どもとしては理解するという表明をしておきたいと思います。

○大森分科会長 ありがとうございました。
 これでまとめたいと思っているんですけれども、幾つかいろいろな御意見が出ましたし、今後この給付費部会で検討しなければいけないことが実は御意見として出ています。
 一番大きいものは、地域主権改革の中でこの居室面積は御案内のとおり守るべき基準になっているんですけれども、それ以外のところは相当程度自治体の条例にゆだねていくことになるものですから、その場合には国の側で標準とはどういう内容のことか、斟酌すべき基準はどういうことか。国はどういう政策方向、政策方針に立っているのかということが、実はまだ具体的にはわかりませんけれども、私どもの報酬改定のときに当然ながらそのことを勘案しながらやることになります。
 今日の御了解は、特に大都市部の皆様方の強い御要望も片方にございまして、土地が高くてなかなか取得しにくいということもありますし、ぎりぎり個室ユニットを推進していくということで、これは決して多床室をつくっていいという話では全くないという御了解の下で、今回の省令基準を私どもが認めることができるかどうか。つまり、諮問なされましたので、それでこの旨、答申をしていいかどうかということでございます。
 前半のグループホームの方は皆さん方の御了解がたちましたので、この問題についても今回省令改正に踏み切っていいというふうに私どもが本日答申してよろしいかどうかでございますけれども。よろしゅうございましょうか。
(「異議なし」と声あり)

○大森分科会長よろしいでしょうか。十分いろいろ御懸念とか御意見とかが出ましたし、私もさっき木間さんがおっしゃっていましたし、武久さんもおっしゃっていますように、そんなに喜んで引下げをするわけでは全くないわけで、人々の暮らす場所が切ないような話を含んでいます。
 しかし、いろいろな意味で住み場所として整理していく大方針がございますので、ここはこの後の政策運用で十分いろいろなことを措置、配慮していただく。私どももそのことはウオッチし続けるということを前提にして、今日答申させていただければと思っていますけれども、よろしゅうございましょうか。
 それでは、答申案を配っていただけますか。
(答申案 配布)

○大森分科会長 事務方の方から読み上げていただけますか。

○水津高齢者支援課長 それでは、下の3行を読み上げさせていただきます。
 平成22年7月29日 厚生労働省発老0729第1号をもって、社会保障審議会に諮問のあった表記について、当分科会は審議の結果、諮問のとおり改正することを了承するとの結論を得たので報告する。
 以上でございます。

○大森分科会長 この報告は貝塚会長に私どもの方から出しまして、貝塚会長から大臣に答申するという運びになっています。これでよろしゅうございましょうか。
(「異議なし」と声あり)

○大森分科会長 それでは、本日はこれで皆さん方の御了解を得たとさせていただきます。先ほど言ったことを念頭に置いて、今後運用させていただければと思っております。ありがとうございました。
 それでは、3点目の御説明をお願いします。ちょっと時間が押してきていますので、簡単にお願いしましょうか。

○水津高齢者支援課長 それでは、「一部ユニット型施設について」の御説明をさせていただきます。資料の4−1を中心に御説明をいたします。
 1ページ目でございます。これは、特養の場合には平成15年の4月1日、老健につきましては平成17年の10月1日と、便宜上基準日と呼ばせていただきますけれども、この後に新設をされた従来型ユニット型のいわゆる合築混合型の指定をどの程度されているかというのを都道府県に対して調査をいたしました。その結果を、本日この分科会で発表させていただくということでございます。
 表にございますように、特養につきましては4団体で9件、老健につきましては9団体で26件、合わせまして11団体で35件となっております。
 ちなみに、合計で見ていただきますと、首都圏、茨城、群馬、埼玉、東京、この4都県で24件ということでございまして、7割弱が首都圏に集中をしているということでございます。
 2ページでございますが、幾つかの観点から少し数字をまとめてございます。まず、合築型、混合型でございますので、従来型と個室ユニットが両方あるわけですけれども、その全体に占めるユニット型個室の割合が特養ですと67%、老健ですと41%、合わせまして48%ということに35件全体の合計でなっております。
 ちなみに、これは前の議題でも出ましたとおり、国の目標指針として、特養につきましては70%、介護保険3施設全体で50%ということを個室ユニット割合の目標としております。
 それから、特養と老健で施設の性格が違うわけですが、例えば数字として見ましても、実際に在所している平均日数が特養ですと1,400日余りであるのに対して老健ですと277日と、この辺に違いが出ております。
 それから、介護職員あるいは看護職員の配置でございますが、職員1人当たりの入所者数ということ、いわゆる人員配置基準は3対1となっておりますが、これに対しては実際上どれぐらいの人員配置がなされているかというのを表にまとめてございます。特養で1.95人、老健で2.02人、全体を平均して2.00ということでございます。
 これは表の下に小さい字で書いてありますが、20年度に調査をした結果によりますと、特養の場合ですが、従来型は2.4人、ユニット型は2.0人というのが全国平均の数字でございます。
 それから指定の年度でございますけれども、いわゆる16万床緊急基盤整備ということで、昨年の4月から基盤整備のスピードアップということで国の方で取り組み、公共団体にも協力を依頼しているわけでございますが、この混合型につきましては21年度以降、少なくとも現時点では目立って増えているということは必ずしもありません。むしろ18年、19年、20年度につきましてもそれぞれそれなりの件数が指定をされているということでございます。
 下の方に、別紙のとおりとございますが、別紙が4−2でございます。
 4−2は、35の施設につきまして、当然固有名詞は伏せておりますが、所在する都道府県、それから特養か老健かという施設の区分、指定年度等々が書いてございます。混合型、合築型でございますので、従来型と個室ユニット型、それぞれが1つの建物の中にあるわけですが、個室ユニット型につきましては資料4−2の表の真ん中より右側の方に定員、ユニット数なり、あるいはその職員の配置、うちユニットリーダー、それから配置基準といったことを数字として書かせていただいております。
 合わせまして、ユニットケアを実施していますかということに対する自治体のお答え、それから従来型とユニット型の職員の配置状況についての自治体のお答えということをマル、バツないしは文章で書いております。ユニットケアはすべての自治体で実施をしておるというふうに書いておりますし、それから職員の配置につきましてもほとんどの施設につきまして固定して、あるいはローテーションでという回答でございます。
 ちなみに、2枚目、3枚目に数字の左側に丸が付いているものがございます。この意味でございますが、個室ユニット型の配置基準のところで2.5対1以下といいますか、人員配置が薄いものについて丸が付いております。先ほどの資料4−1の2ページで御紹介しましたとおり、全国平均で従来型でも2.4人というのが現状でございますので、その数字よりも人員配置が薄いところについては丸印を付けてございます。
 ただし、開設間もないものにつきましては実際の入所者が定員に満たないという事情がございますので、22年度に指定をした施設については丸印を付けておりません。結果といたしまして丸が付いておりますのは、2ページの埼玉県の老健3つ、3ページの静岡県の老健1つ、それから29番になりますが、広島県の特養1つということでございます。
 資料の4−1に戻らせていただきます。3ページに、規定が文書でわかりにくいので少し絵で今、一部ユニット型施設、あるいは混合型、合築型と言われることで問題になっているものを整理しております。特養であれば15年4月1日、いわばその基準日に多床室が既にあった。あるいは、なかったけれども、多床室を建築中であったという施設について、多床室とユニットが合築、混合しているものについては、これは一部ユニット型に該当すると。報酬も、ユニット部分の報酬はユニット型ということでございます。
 それに対して、その基準日の時点で多床室はなかった。建築中でもなかった。影も形もなかったという場合で、多床室とユニットが合築として出てくるものについては一部ユニット型に該当しない。ユニット型分の報酬は、従来型ということでございます。
 したがいまして、新設した場合の多床室ユニットの混合型、合築型については一部ユニット型施設には該当しないという言い方を通常しているということでございます。
 次の4ページに、法律、その省令、あるいは通知の規定が書いてございますが、今の3ページのポンチ絵の方でお話を申し上げた、何が一部ユニット型なのかということはこのルール、規定の中で申しますと3番目の丸の通知に書いてございます。法律とか省令に規定されていることではございません。
 通知の中で、ちょっと読ませていただきますと、「その建物を同日以降に改修、改築又は増築して施設の一部ユニットを造り、ユニットケアを行う場合」、これが1つ。それからもう一つが、「同日において現に存する特養(建築上のものを含む)が、同日において現に有しているユニットで施設の一部においてユニットケアを行う場合」、これに限って一部ユニット型としているということでございます。
 それから次のページですが、この問題が顕在化しましてから、あるいはそれ以前にも若干ありましたけれども、多くの方面から御提言なり要望をいただいております。我々が把握している限りで極力広めに書かせていただいておりますが、特に今年の平成22年の4月以降、上半分ですけれども、多床室・ユニットの合築を含む、より柔軟な整備について認めてほしいというようなことで、関東地方知事会とか九都県市の首脳会議、九都県市は下に注が書いてありますが、1都3県の知事、それから横浜、川崎、相模原、千葉、埼玉、全政令市の市長名でこういう要望をいただいております。
 それから右側の方、「原則個室ユニットの路線の堅持」ということで特養をよくする特養の会、それから地域ケア政策ネットワーク、あるいは民主党の介護議連等々からも御提言をいただいております。
 それから、平成22年3月以前、昨年度以前にもこちらにございますような要望なり提言があるということでございます。
6ページは参考資料でございますけれども、先ほどの面積の引下げのところでも御意見、御議論がございましたが、所得段階に注目して、従来型ユニット型の実際の入所状況がどうなっているかという既存の調査がございますので、参考としてここに載せております。
調査1によりますと、従来型とユニット型で第一段階についてはもちろん顕著な差があるんですが、第2段階、第3段階の入所者の割合というのはほとんど変わりがない。この調査ではこういう結果が出ております。
それから、調査2をわざわざ付けておりますのは、各数字の下側に括弧書きの数字がございます。注の一番下ですけれども、この括弧書きの数字が世帯分離率ということで、この調査の中で世帯分離をしているか否かということを合わせて聞いておりますので、これが御参考になるかもしれないということで、この調査2についても数字を付けさせていただいております。
いずれにしても、この調査2でも取得段階別の入所者の割合というのはそんなに大きな差は見られません。
それから、これも御議論の中で特に分科会長の方から御指摘、お話が出ていましたが、いわゆる地域主権改革一括法の概要を載せております。現在、国会の方で継続審議という扱いになっております。特に特養の例でお話をしますと、7ページの下の「改正の概要」のところでございますが、特養につきまして人員・居室面積・人権侵害防止などの基準は「従うべき基準」、それから利用定員は「標準」、その他は「参酌すべき基準」ということで法律案として整理をされております。
8ページにまいりまして、これは先の通常国会に出された時点でのもちろん法律案としての施行期日になりますが、下にありますように来年の4月1日から施行と、経過措置はありますが、来年度から施行という案になっております。
それから、国会の審議の際にも厚生労働省から資料として提出しておりますが、9ページに特養の場合につきまして条例委任の考え方を表にまとめております。人員配置基準から人権に直結する運営基準までは「従うべき基準」、上記以外の基準につきましては「参酌すべき基準」ということで、食堂の面積、ユニット、共同生活室の面積、廊下幅、居室定員、こういったものについては「参酌すべき基準」ということで法律案として整理をしているところでございます。
最後に10ページですが、この問題については本日、調査結果をここで御報告させていただいて御議論に資するということなのですが、我々厚生労働省の案といたしまして、3回ほどで一定の方向性を出していただくべく御審議をお願いできればということでございます。
先ほどの御提言、要望の欄にもございましたが、それぞれのお立場での御意見がありますので、その辺はきちんとバランスよく公共団体、有識者からお話を聞かせていただくということを第2回にやったらどうだろうか。
その上で、9月の上旬に、既に指定をした施設につきまして報酬返還の考え方を御議論いただき、また、あれだけの提言要望が公共団体から特に出ておりますし、今後、多床室の整備をやむを得ずやらざるを得ないという公共団体もありますので、仮にそういう方向性についてどういうルールづけをするか。そういったルールづけの在り方の今後のありようについての御審議というものも必要かと考えております。以上でございます。

○大森分科会長 今日はもう間もなく12時でございますので、十分皆様方の御意見を伺うことができませんけれども、次回ヒアリングをして、時間があれば少し皆さんの御意見を伺いますが、いずれにいたしましても結構大きな話でございますし、今後、これは私の理解で言うと一括法で法律が出ているわけです。
 しかし、まだ国会は審議の途中でございますので、今から法案の一部を手直しすることが全くできないわけでありませんけれども、結構それはいろいろなことに波及しますのでそう簡単にいくかどうかはわかりませんが、これについては多分いろいろ御意見があると思うんです。
 これから皆さん方の御意見を伺いつつ、これをどうやってまとめればいいかということでございますけれども、これは保険部会の方でも議論されることになるんですか。

○水津高齢者支援課長 個室ユニットが国の方針原則である。その中で、やはり多床室の整備についてもという御意見は介護保険部会の方で当然出てくるかと思います。その施設整備の在り方としての御議論はあるかと思いますが、この一部ユニット型の取扱いについては、まさに先ほど御説明したとおり基準ないしは基準の通知、それから介護報酬という報酬告示の話でございますので、分科会の方で御議論いただければと思っております。

○大森分科会長 わかりました。
 それでは、限られた時間で今日どうしてもという方はおいでですか。
 では、3人とさせていただきます。どうぞ。

○神田委員(代理 纐纈参考人) 全国知事会の代理として出てまいりました。
 まず、先ほどの各方面からの要望事項の追加ということでちょっとお話をしたいんですけれども、先般、開催されました全国知事会議におきましても、やはり待機者の解消を始め低所得者の負担軽減の観点、あとは地域の実情に応じた施設整備を進めるべきだということで、そのために特に一部ユニット型施設としてユニット型部分に現在介護報酬、いわゆるユニットケアを評価した介護報酬が適用されていないという状況が公式的になされておりますので、それに対して適用するよう国に対して要請すべきだという意見になりました。
 全国知事会としては、本日この会議の後なんですけれども、その旨の要請を行うこととしておりますので、本分科会におきましても特に介護報酬という面の取扱いについて是非御審議、御検討いただきますようによろしくお願いしたいと思います。

○大森分科会長 それでは、川合さんどうぞ。

○川合委員 私は個人的な話で申し訳ないんですけれども、平成14年以前、元会長の山口先生の方から、老健の個室ユニット化はどうかというふうなことを考えろという宿題をいただきました。
 いろいろ検討いたしましたが、そこの資料の何ページかに書いてありますように、我々の老人保健施設というのはよくして短期に在宅に戻っていただくという機能ですので、もしもするのであるならば在宅の個室、お部屋からトイレに行く、あるいは食堂に行くというのを実際にその方のおうちに行って、そういうふうな動線を見た上で個室ユニットをすべき施設であろうというふうにしましたけれども、そうしたら具体的にどうするのかという非常にややこしい問題が出てまいりますので、未検討のままで平成15年に特養に個室ユニット化、これはもう居住環境から考えれば当然のことだと思います。その当時、ついのすみかというふうな考え方も残っていたわけですから。
 ただ、平成17年に我々もOKということになってきた後、今、全国知事会がおっしゃたように、許認可権を持っておられるプリフェクチャーにおいて、こういうふうな一部ユニットを認めてよろしいというふうなことをされておられて、今年の3月二十何日に突然、老健もだめですよと言われるのは、ちょっとはしごを外されたような虚脱感を覚えています。
 そういう中で、首都圏のある地域では準公的な機関が今、建設中で止まっているといううわさも聞きます。そういうふうなことも考えて、ここは慎重に施設類型も加味していただいて、ここの資料の予定経過を見ますと返還という文字が明確に載っておりますので、いかがなものかという気がいたします。

○大森分科会長 では、齊藤さんどうぞ。

○齊藤委員 質問とお願いでありますけれども、11の自治体、35件のケースの紹介がございました。国に疑義照会をせずに独自の判断で行ったかどうかということと、または疑義照会があったとすれば、そのやり取りというものがあったんだろうと思いますので、次回に資料の提出をお願いしたいと思います。
 自治体の判断で約束事があって、しかしそれを無視してやったとなれば介護報酬の問題に極めて大きな問題があろうかと思いますが、今、川合委員からお話がありましたように、国の方で認めたやのことが混乱を招く大きな原因になったとすれば、反省すべきものはどちらにあるのかということになってくるだろうと思いますので、このことがない限りはこの資料だけで私どもは判断ができません。
 そして、最終的に返還という話になってまいりますと極めて不名誉な話にもなりますので、しっかりその事実経過というものは明らかにしていただきたい。これはお願いでございます。

○大森分科会長 今、齊藤さんがおっしゃった事は大事ですので、必ず次回にそのことがわかるような資料を出していただくということでよろしいでしょうか。

○石川委員 それに関連しまして、報酬額が一体どのぐらいになるのかというのも、その中身を含めてその資料の中に付けていただければと思います。

○大森分科会長 では、中田さんどうぞ。

○中田委員 今回の一部ユニットの件については、我々としては柔軟な対応をということで要望している団体でございますけれども、その背景というのは、地方自治体の関係者も我々の方に要望がきますし、それからもちろん会員である特養関係者も是非ひとつこういうことでお願いしたいというのは、1つはやはり低所得者に対する福祉的な配慮なんですね。もう一つは、特養入居者の重度化あるいはその病弱化ということが1つの大きな背景になっているわけです。
 ですから、ここで一番問題なのは、私はユニット部分について言えば、平成15年4月以前と以降であっても同じハードなんですね。職員配置も同じソフトなんです。にもかかわらず、建設時期の違いだけで報酬対象を峻別するということは、私はおかしいんじゃないかと思います。これも、随分いろいろな疑問の声が寄せられてございます。
 国は高齢者の尊厳を守るということで、個室ユニットを勧めております。私もこれは大賛成でございますけれども、問題は被生活保護者についての入所は原則として今、認めていないわけでございます。そうなると、現状では要するにある程度所得のある人は尊厳を守るために個室ユニットに入るんだ。しかし、低所得者とか被生活保護者については従来型の多床室ということになるんですけれども、それにもかかわらず今、多床室の設備を認めないというのは、私は地域によっては被生活保護者の施設入所、あるいは施設介護の権利を奪うことになるのではないかと心配してございます。 
 もう一点は、重度化あるいは病弱化がすごく進んでいるということでございます。私は先般、新潟へちょっとお邪魔させていただいたんですけれども、50人定員で要介護5が21名、42%、そのうち13名が胃ろうや経鼻の経管栄養で、吸引を毎日毎食後しなければならない方が8名いる。
 それからもう一つの施設は、何と35人が要介護度5です。それで20人が経管栄養というような実態を訴えられてまいりました。
 私は、医療の必要性から見れば介護療養施設に極めて近い特養が増加しているわけで今、介護療養施設は廃止の方向がもう決まっているわけでございますけれども、そこに今、入っておられる約1万人と言われる方について今度は全室個室ユニット型で受入れということは、医療必要度の高い方が各ユニットだとか居室に分散されるということになるので、極めて困難だという現場の職員の声も随分多く聞かれるわけでございます。
それからもう一点は、我々全国老施協の19年度の調査ですけれども、個室ユニット施設における介護職の離職率が非常に高いんですね。特養ホーム全体で19.2%ですけれども、個室ユニットは25.9%、看護職については41.5%というような離職率が出ている。大変、大きな問題点だというふうに私は思っております。
最後でございますけれども、厚生労働省の施設整備に関する考え方として、平成21年2月19日、あるいは平成21年5月28日の全国介護保険課長会議の通知の中でその内容が示されてございます。その中では、経営の効率性から既存施設の増床設備、整備、そしてユニット以外の施設整備もあり得るなどの考え方を示していることから、事業者だとか、あるいは都道府県などが新設や既存の従来型施設の増床をユニット型で進めるだけではなくて、新規に特養ホームを整備する場合、地域事情に応じて従来型とユニット型を必要と思われる比率で整備することを考えるのは、私は自然の成り行きじゃないかと思っております。
このようなことから、平成15年4月1日による峻別ではなくて今後も特養ホームにおける一部ユニット型整備、報酬、請求を認めていただけるように、強く強くこの場を借りて要望させていただきたいと思います。以上です。

○大森分科会長 今のことは、次のヒアリングのときに同じような御意見が双方から出てきますので、それを受け取った上で私どもは検討させていただくということになろうかと思います。
 本日はもう時間が過ぎていますので、以上とさせていただきます。この問題は少し悩ましい問題を含んでいますけれども、慎重に検討を進めたいと思っております。
 では、池田さんから簡単にお願いします。

○池田委員 ありがとうございます。意見書を提出しておりますので、詳細は読んでいただきたいと思います。ここでは、要点のみを申し上げます。
 介護認定の廃止、あるいは3段階に簡略化せよとの要求がございまして、介護保険部会での論議もあったと聞きます。
 しかし、行政サービスであれ、社会保険であれ、社会的な給付が行われる場合、ニーズ測定が前提になるのは当たり前のことです。要求に応じて給付を行うといった方向をとりますと、財政破綻を起こすばかりか、社会的にも極めて不公正な事態が生じるからです。介護保険は社会保険として設計されていますから、保険事故に対して給付が行われます。認定は、この保険事故の定義です。そもそも保険事故の定義なき社会保険は存在しないということですね。
 認定廃止というのは、すべての要求をうのみにしろということなのでしょうか。仮にそうでないとするならば、何らかのニーズ判定は必要となりますから、結局は保険者が行うこととなり、かつての措置のような決定に先祖帰りしてしまうおそれがあるということです。
 さすがに認定廃止というのは私にとっては暴論なんですが、それは一部の論議のようですけれども、認定の簡略化という議論も語られているわけですね。これも、実は極めて危険極まりない論議だと私は思います。
 意見書の5ページを見ていただきますと、図で示しておきました。現在は7段階になっておりますが、7段階だからこそ支給限度額の刻みがなだらかになっています。これを3段階にすると当然、限度額の落差というのは大きくなるわけですね。したがって、例えば重度が中度などに改善された場合、利用できるサービスは一挙に減ってしまうわけです。10万円減ります。要介護度の改善は徐々に行われるのが通例ですから、極めて利用者に大きな支障になるということです。
 簡略化を求める人たちは、要介護度は重度化するだけだと思っていらっしゃるかもしれませんけれども、介護給付費実態調査年俸を見ても、軽度で2割程度、重度にあっては1割程度が改善しています。
 更に、財源確保がない限り、要介護度を簡略化すれば平均を取らざるを得ない。そうすると、要介護5、3、1は限度額が下げられます。
 これに対して、松竹梅の給付にしてそれぞれ20万、30万、40万円にすればいいじゃないかという恐るべき議論もあるようです。介護以前の要介護1の需要限度額、現在は約5万円ですけれども、それを一挙に15万円も引き上げろということに社会的合意は可能なのでしょうか。月収20万円以下の人々はたくさん存在しています。家事援助や通所サービスに20万円も給付すること、そうした人たちがどんな気持ちで受け止めるかということを考えていただきたい。
 確かに、ドイツ、フランス、韓国は3ないし4段階になっています。しかし、それは日本の要介護3、4、5を給付の対象にしたものであって、要支援や要介護1には給付はありません。つまり、日本の区分と同じなんです。虚弱高齢者や軽度の要介護高齢者を給付の対象にしているのは、北欧と日本ぐらいです。そのことの意味をもう一回、考えるべきです。
 医療保険では、医師が判断するのではないかという反論もございます。しかし、医療においては利用者側のモラルハザードは基本的に存在しません。手術を2回やってほしい人も、注射を10本打って欲しい人も存在しないんです。
 これに対して、介護保険は生活サービスに密接に関連しますから、意味合いが全く違います。更に、医療は専門性が極めて高く標準化されています。
 一方、介護はケアマネージャーを始めとするさまざまな業務、標準化も遅れており、その専門性も残念ながら社会的にまだ認知は遠い。そもそもケアプランの半分が1種類だけのサービスでつくられており、2種類以下のサービスしか提供していないケアプランが8割も占めるという現実の中で、専門性を比較するというような話ではございません。
 認定廃止・簡略化の論議は、社会的公正さを著しく欠いています。財源の見通しもない、無責任極まる論議です。介護保険崩壊につながる自殺行為として、明確に否定されなければならないものだと思います。
 このことについて、本給付費分科会も共通認識をお持ちいただきたいし、介護保険部会にもこの意見を是非ともお伝えくださるようお願いします。以上です。

○大森分科会長 今日は御意見でございますので、本日の審議は以上にさせていただきますけれども、多分たくさんの御意見が出る可能性がございますので、8月に1回と9月に1回、この一部ユニット型についての御審議を賜ればと思っています。そういう御了解でよろしゅうございましょうか。
 事務方の方からアナウンスメントはございますか。

○宇都宮老人保健課長 ただいま分科会長からお話がございましたように、8月、9月ということで日程調整をお願いしているところでございます。決まり次第、御連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

○大森分科会長 本日は、ありがとうございました。


(了)

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