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2014年7月23日 第4回厚生科学審議会結核部会議事録

健康局結核感染症課

○日時

平成26年7月23日(水) 10:00〜12:00


○場所

航空会館 701・702会議室(7階)


○出席者

加藤部会長 中山委員 遠藤委員 鎌田委員 小森委員
磯部委員 南委員 山岸委員 吉山委員 徳永委員
有馬委員 杉本委員 橋詰参考人 重藤参考人

○議題

(1)結核対策について
(2)結核医療の基準について
(3)その他

○議事

○難波江補佐 ただいまより、「第4回厚生科学審議会結核部会」を開催させていただきます。事務局より、委員の出欠状況について報告いたします。本日は、深山委員より欠席との御連絡を頂いております。現在、委員13名のうち12名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会の規程により本日の会議は成立したことを報告いたします。また、本日は、参考人として大塚製薬()医薬営業本部プロダクトマネージメントグループ 橋詰博之様、日本結核病学会治療委員会委員長 重藤えり子様に御出席いただいております。どうぞよろしくお願いします。事務局に異動がありましたので、紹介させていただきます。711日付けで新村和哉健康局長、井上肇結核感染症課長が着任いたしました。開催に当たりまして、新村健康局長より御挨拶申し上げます。

○新村局長 健康局長の新村でございます。711日より着任いたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます。委員の皆様方におかれましては、御多忙の中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。また、日頃より結核対策の推進に多大なる御尽力をいただきまして、この場をお借りして深く感謝申し上げます。

 御承知のとおり、近年、結核の新規患者登録数及び罹患率は減少を続けております。平成24年で新規患者登録数は21,283人、罹患率は人口10万人当たり16.7ということですが、まだ低まん延国にはなっていない状況です。

 さて、本日の部会では、結核患者への服薬支援、いわゆるDOTSなどをさらに推進するため、感染症法の改正も視野に御審議いただきたいと考えております。また、抗結核薬として数十年ぶりの新薬でありますデラマニドが74日に薬事承認されたことを受けまして、この薬を結核医療の基準に加えるかどうかについても御審議をお願いしたいと考えております。どちらの議題につきましても、結核患者の方々、あるいは我が国の結核対策の推進のためにも、大変重要な課題であると考えております。委員の先生方におかれましては、是非、活発な御議論をいただきますようお願い申し上げまして、御挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願い申し上げます。

○難波江補佐 申し訳ありませんが、冒頭のカメラ撮りはこれまでとさせていただきますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。この後の議事進行につきまして、加藤部会長にお願いします。

○加藤部会長 皆様、おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。早速ですが、審議参加に関する遵守事項について、事務局から報告がありますので、よろしくお願いします。

○難波江補佐 机上に資料一式とは別に配布させていただいておりますとおり、今般、審議のより一層の透明性、中立性の確保のため、厚生科学審議会結核部会審議参加規程について、書面にて委員の皆様へお諮りしまして、717日付けで決定いたしましたので、御報告させていただきます。この規程に基づきまして、本日の審議参加への取扱いにつきまして、報告いたします。

 本日の審議事項は、大塚製薬()のデラマニドを予定しております。また、デラマニドの競合品目、競合企業として、第一三共()のリファンピシン、イソニアジド、サンド()のリファンピシンが選定されております。本日、御出席いただきました委員及び参考人から、この参加規程に基づきまして、これらの品目の製造販売業者からの寄附金・契約金等の受取状況、これらの品目の薬事承認申請資料への関与について、御申告を頂きました。委員及び参考人からの申告内容については、お手元に配布しておりますとおりですので、御確認いただければと思います。

 本日、御出席の委員、参考人のうち、吉山委員からはデラマニドの申請資料等の作成に関与の御報告、橋詰参考人からはデラマニドの申請資料等の作成関与及び大塚製薬()の株式について50万円以上500万円未満の申告がありました。以上、吉山委員及び橋詰参考人は、デラマニドの申請資料等の作成に関与されておりますので、この取扱いにつきましてお諮りいたします。なお、この申告資料については、厚生労働省のホームページで公表させていただきますことを申し添えます。

○加藤部会長 ただいま事務局から審議参加について説明がありました。お手元の審議参加規程の第5条の2に、資料の作成に関与した者等については、審議会場から退室するとありますが、ただし書として「各当該委員の発言が特に必要であると部会が認めた場合に限り、当該委員等は出席し、意見を述べることができる」と規定されております。

 この規程に関しまして、吉山委員及び橋詰参考人につきましては申請書類に関わっておりますので、参加についてここで検討が必要ということです。吉山委員におかれましては、結核医療について造詣が深い方でおられます。また、橋詰参考人におかれましては、大塚製薬の方ですので、申請書類の関与は当然あり得ることであります。それらを承知した上でデータや質問について回答いただきたいということで、今回の参考人として出席をお願いしたものです。そのため、お二人には議決には参加していただきませんが、意見を述べていただこうと思いますが、よろしいですか。

                                   (異議なし)

○加藤部会長 御異議が無いと認めますので、皆様の御了解を得られたということで、そのように取り扱いたいと思います。次に、事務局から本日の配布資料の確認をお願いします。

○難波江補佐 お手元のクリップ留めの資料になりますが、確認させていただきます。上から議事次第、座席図、委員名簿、資料1、資料2-1、資料2-2、参考資料が1から7まであります。不足等がありましたら、お申し付けください。

○加藤部会長 よろしいですか。もし不足などありましたら、随時お申入れをいただくということで進めます。それでは議事に入っていきます。本日の進行は、お手元の議事次第に沿って進めてまいりますので、よろしくお願いします。議題1「結核対策について」、資料1、参考1、資料2について、事務局より説明をお願いします。

○梅木補佐 資料1、参考資料1「結核に関する特定感染症予防指針」、参考資料2「結核患者に対するDOTS(直接服薬確認療法)の推進について」の一部改正についてという通知、この3つの資料に関しての説明をいたします。

 資料1です。1ページおめくりいただきまして、「結核対策について」。今回、経緯といたしましては、厚生科学審議会感染症部会において、感染症法の関連法令について、医学医療の進歩の推移、国際交流の進展等を勘案しつつ感染症の範囲、及びその類型の見直し等、所要の事項に関して見直しの検討がなされました。その結果、「感染症対策の見直しについて」という提言が取りまとめられています。これら感染症全体としての対策の見直しのところは感染症部会で審議していただいていますが、結核についてもこの部会において同様の見直しの検討を行う必要があるといった経緯があります。

 検討の必要な事項としまして、1つ目のポツですが、結核患者に対する服薬確認等の患者支援の強化について、これを今回審議していただくことで予定しております。2つ目が、多剤耐性結核菌の病原体等管理規制の対象範囲の見直し、これについては既に第3回結核部会で審議をしていただいています。

 今回審議していただくものに移ります。3ページ、結核患者に対する服薬確認等の患者支援の強化について。現状から申しますと、DOTS事業については、結核患者に確実に抗結核薬を服薬させることにより、結核のまん延を防止するとともに、多剤耐性結核の発生を予防する必要性が高いことに鑑み、感染症法に基づく保健所の保健師等による患者の家庭訪問指導及び結核患者等に対する医師による「処方した薬剤を確実に服用する」旨の指示のほか、地域の事情に応じ地域の医療機関、薬局等の協力を得ること等により、服薬確認を軸とした患者支援等が実施されております。

 このDOTSの効果については、45ページにお示ししていることになるかと思います。4ページですが、これは厚生科学研究補助金の新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業の加藤班の分担研究です。結核研究所の小林典子先生の日本版DOTSの強化・向上と、こういったところでまとめられた報告書を抜粋してきております。

 これは、服薬看護システムという研究班において開発をしたシステムがあります。そこのシステムに登録をされました結核登録者が平成1923年までの5年間分あります。参加している自治体としては、13自治体、その中の37保健所がこの看護システムに入っております。その5年間分のデータがこの資料となっています。総数4,562名、この方々が新規登録患者として登録された方々になりまして、潜在性結核感染症の患者も含まれているといったところです。

 これらの総数の患者が治療を受けた結果、その結果を後ろから見たものとなっておりますが、例えば患者が3剤治療で始めた場合であれば9か月間、4剤治療で開始された場合は6か月間の治療期間があります。その期間中に、例えば6か月治療であれば4か月以上のDOTSを実施しているものを2/3以上実施、24か月までのものについては1/3以上〜2/3未満、2か月に満たないものを1/3未満と、そういった形でDOTSの期間ごとにこれらの治療成績を分けて掲載しているものになります。

 左下の円グラフを見ていただければ、判定期間中、DOTSを実施した月というもので、半分以上、53.7%が2/3以上DOTSを実施しているグループです。それ以外2/3未満のグループがその他となっておりまして、これら2/3以上のものと2/3未満のものの判定期間中のDOTSを基に治療成績を見比べてみたものが、右のグラフとなっております。DOTS2/3以上の期間やっているグループと2/3未満の期間のグループにおいては、治癒と治療完了、その他、結核死亡、結核外死亡、治療失敗、脱落中断、不明ということで、御覧のとおり治癒、治療完了が2/3以上のグループにおいては良好であるということです。

5ページに移りますが、これは同様の対象を最初の1か月間の服薬情報DOTS別に分類したものになっておりまして、入院中の院内DOTS有りのもの、入院中DOTSをしていないもの、外来治療中の地域DOTS有りのもの、地域DOTSをしていないもの、その他で分けたものになっております。これらの中で右側の下のグラフに移りますが、DOTS有りのものとDOTS有り以外のもので治療成績を見比べてみますと、やはりDOTS有りのほうが、治癒、治療完了、その他、結核死亡、結核外死亡、治療失敗、脱落中断、不明で分類されておりますが、治癒あるいは治療完了が多くなっておりまして、これらのことからDOTSをやること、DOTSを長くやること、治療期間中きちんとやることの有効性が示されているといったデータになるかと思います。

3ページにお戻りください。2つ目の○に移りますが、現在、結核に関する特定感染症予防指針においては、平成27年までにDOTSの実施率を95%以上とする目標を掲げております。しかしながら、平成24年時点では、実施率は86%にとどまっているということで、今後、さらにDOTSを推進する必要があります。DOTS実施率を自治体別に見てみますと、全域において地域連携によりDOTSを実施している自治体では、それ以外の自治体と比較し実施率が高くなっていることが分かります。これを示すデータが67ページになっておりまして、6ページと7ページは同じデータを表にしているかグラフにしているかという違いがありますが、視覚的には7ページのほうが分かりやすいかと思います。

 このグラフの説明としては、先日の結核部会第1回及び第2回で結果をお示しした中間評価のデータを再解析したものになっておりまして、140の自治体、47都道府県と20政令市、42中核市、8の保健所設置市、23特別区、これらを140自治体としましてアンケート調査を実施しております。その自治体の中の全域でこういった診療所の外来DOTSとか、病院の外来DOTS、薬局の外来DOTS、訪問看護ステーションの訪問DOTS、こういったものを全域で実施している自治体、これらがブルーで表示されております。全域ではない一部でやっている、あるいは全くやっていないなどは赤でお示ししている自治体になりまして、それらの自治体ごとにDOTSの実施率を平均化して見比べているものになります。

 診療所外来を全域でやっている自治体においては、数字としましては93.8%の平均DOTS実施率です。それら以外の自治体においては86%、病院の外来DOTSを全域でやっている自治体においては89.7%、それ以外の自治体においては86%、薬局の外来DOTSを全域でやっている自治体は93.9%、それ以外の自治体は85.9%です。訪問看護ステーションの訪問DOTSを全域でやっている自治体は93.3%、それ以外の自治体では85.9%、診療所の外来DOTS、病院の外来DOTS、薬局の外来DOTS、訪問看護ステーションの訪問DOTS、これら1つを全域でどれかやっているものとそうでない自治体を見比べても、全域でやっている自治体は89%、それ以外の自治体は85.8%といった結果になっています。

 また、3ページに戻りまして、全域においてDOTSを実施している自治体では、それ以外の自治体と比較して実施率が高くなっているといったことから、地域連携を強化・普及することが実施率の向上、ひいては結核の治療成績の向上につながると考えられます。

 見直しの趣旨といたしましては、DOTS実施等に当たり、保健所と地域の医療機関、薬局等との連携協力を強化・普及することで、服薬確認を軸とした患者支援を地域全体で積極的に推進することにより、地域全体で結核患者の治療完了の徹底を図りたいということで提案です。結核患者に対するDOTS、その他必要な指導の適切な実施のため、保健所と医療機関、薬局等との連携協力について、法律上規定してはいかがでしょうか。ここをお諮りしたいと思います。

○加藤部会長 ただいまの事務局の説明に対して、御意見、御質問はいかがですか。

○小森委員 1点教えてください。この、DOTSの重要性等に鑑みて、法律の規定という方向性は十分納得し得ると思っていますが、具体的な修文を御検討になっておられるのであれば、どういった書きぶりを想定しておられるのかをお話いただければ有り難いと思います。

○梅木補佐 8ページに現在の条文を記載しておりまして、第53条の14「家庭訪問指導」と第53条の15「医師の指示」といったものがあります。第53条の14に「保健所長は、結核登録者票に登録されているものについて、結核の予防又は医療上必要があると認めるときは、保健師又はその他職員をして、その者の家庭訪問をさせ、処方された薬剤を確実に服薬することその他必要な指導を行わせるものとする。」と家庭訪問指導が記載されていますが、ここに効果的な施策をする必要があれば、保健所長は委託できるとか、そういったところの記載ぶりを考えていきたいと思います。

○小森委員 第53条の15「医師の指示」は、どうするおつもりですか。

○難波江補佐 第53条の15の医師の指示は特にこちらとしては修正する必要はないと思っております。第53条の14について、一部修正を考えております。

○有馬委員 大阪市の有馬と申します。DOTSの実施率を95%に上げていきたいと、今回、多分そこが大きな狙いとして法律の中に明記をしていきたいと考えていらっしゃるのだと思うのですが、大阪市は本当に罹患率が高いので、行政の中での結核対策の位置付けは高い位置にあります。しかしながら、罹患率の低い地域は、法律に明記をされていっても、結核対策の位置付けは低いものが有り、そこに予算の位置付けが無いと、なかなかDOTS事業にエネルギーを注入していくことはしづらいところがあるかと思うのです。

 国の予算も、特対事業といろいろありますが、予算確保もなかなか難しい現状も出てきていることを少し聞いています。そうなってくると、今回、各自治体が法的に薬局DOTSとか医療機関DOTS等々、保健所長が必要だと判断した場合に実施していく形になってきたときに、どれだけ行政のものが必要だからやっていこうという意識に立てるか、そして優先順位が低い結核対策を上にのし上げて予算を取っていこうという形になってくるかどうかにかかっていると思うのです。

 今回、関係機関と連携を取りながら結核対策を進めていく、行政だけではなくて、いろいろな関係機関が手を携えながら患者をきちんと確実に治していこうというところに進めていく中では、やはり薬局の方々、医療機関の方々と共に進めていこうという意識を持っていかなければ、DOTS事業が罹患率の低い地域に位置付けづらいところがあるのではないかと思うのです。そこをもう少し、共にやっていこうと、国からも、今回、法律改正を明記したということだけではなくて、もう少しプラスαの国としての旗振りか、予算の位置付けができたら一番いいのですが、そういうところがあれば、もっとDOTSの実施率が95%に向かっていけるのではないかと思うのです。

○加藤部会長 実際、実施済みだと、極めて大事だということで、重要なことかと思います。今回はそういうことで、連携の強化の一策として法律に位置付けるということですので、これについて御異論はないということで理解させていただいてよろしいでしょうか。

○有馬委員 はい、構いません。

○加藤部会長 予算についてはまた別の次元の話ということで、ここの課題として自治体共々考えなくてはいけないと、こういう御趣旨ということで理解していますが、よろしいでしょうか。

○有馬委員 はい。

○鎌田委員 北海道医療センターの鎌田です。お示しいただいています資料の4ページなり5ページのDOTS有り無しというところで見ますと、5ページのDOTS有り以外の中で結核死亡ないしは結核外死亡を合わせると20%以上となります。この統計は院内DOTSと地域DOTSを合わせてDOTSの有無を評価したスタディーだと思いますが、発症時、既に重症で、とてもDOTSに耐えられない人も含んだ数字だと思います。全患者を母集団とした場合、実施率95%は中々困難と思います。

 発想としては、お元気で退院した後の外来DOTSの展開の中で、実施率95%以上を目指すというコンセプトと理解しておりますが、発症の段階で重症の方も多く含まれている集団を母集団にした場合は、かなり難しいと思われます。母集団の考え方として退院後に限定する、あるいは外来で始めた人に限定するといった工夫をしないと実施率95%は実現がかなり難しい数字のように考えます。

○加藤部会長 実施率の計算のことだと思いますが、前回、既に実施率について議論をされたと思います。今回、資料がありませんが、計算の中からは死亡は除かれている、ということですので、御趣旨のとおりの計算の仕方になっていると思います。

○遠藤委員 福島県県北保健福祉事務所の遠藤です。資料18頁に保健所長のことで家庭訪問指導について第53条の14に書いてありますが、我々保健所においても地域差はあります。基本的にはこのように家庭訪問指導は現実的には全員家庭訪問することを原則にしています。ただ今、示された資料1のデータにありますように、地域連携DOTSを推進することが非常に重要であるということですので、これに関しては結核に関する特定感染症予防指針の結核治療を行う上での服薬確認の位置付けにもありますように、より具体的に地域で関係する施設等との関係機関との連携が重要です。これから結核の新登録者の割合は、実際に60歳以上71.2%とか、70歳以上57.4%のデータは参考資料6に出ていますが、高齢化社会になりますと、特に高齢者施設との連携は非常に重要であると思います。

 ここの指針の中では、「保健所」「医療機関」「社会福祉施設」という言葉は使われていますが、社会福祉施設、薬局等との関係機関との連携、あるいは保健師、看護師、薬剤師の複数職種の連携、関係機関と多職種の連携があり、地域の職種の中には介護士、ヘルパーもあります。私どもの所では薬局DOTSも推進しておりまして、結核対策特別促進事業を使わせていただいて、服薬支援者の研修会、講習会を開催させていただきますし、医療機関に対しても研修でモデル診査会(モデル感染症診査協議会)を今年も行いますが、そういったことを踏まえ、第53条の14の条文を「保健所長は」という所を、「保健所長とともに地域の関係機関や多職種は」にするか、今後検討する必要があります。今言った関係機関、あとは多職種、これは感染防止対策加算12、あるいは感染防止対策地域連携加算という一般的な院内感染対策についても、健康局、医政局あるいは保険局等の連携を取りながら、新設していただきましたように、実際にはDOTSの診療報酬も含めて、今すぐではありませんが、そういう方向性を踏まえながら地域の関係機関、関係職種の方が連携していかないと、保健所は地域DOTSの推進を一生懸命にやっていても、これ以上という部分はあります。いろいろな服薬支援者、いろいろな形で服薬するに当たって患者が関係している職種、急にボランティアといいましても、全く知らない方が来ても、なかなか難かしいですので、実際に関係している方のいろいろな関係機関、関係職種の方に協力していただいて、DOTSの推進を将来的にはさらに上げようとなれば、診料報酬、あるいは結核対策特別促進事業の予算確保を推進強化していただければ幸いですというところをお願いします。保健所の現場の診査会(感染症診査協議会)の方々の意見も踏まえてお話させていただきました。

○加藤部会長 今回は法律改正ということで、具体的な文言についてはこれからの検討ですが、今、事務局からお話があったのは、関係機関との委託という1つの案として出たと思います。実際の連携はそれだけではなくて、職種の連携も必要ですね。予算については、診療報酬上の検討もお願いしたいと、こういうことでよろしいですか。

○遠藤委員 はい。

○加藤部会長 では、そういう御意見があったということでお聞き置きしたいと思います。他にありますか。私から1点御指摘したいのは、今回、DOTS実施率ということでデータを出していますが、この連携については、患者中心の服薬支援という視点も非常に大事だと思うのです。そういう面では現場の保健所のほうが患者の立場に立っていらっしゃることですから、実施率のみならず、患者中心の服薬支援という観点でも御努力いただければ有り難いかと思う次第です。

 ほかに何かありますか。よろしければ、今、事務局の提案にありましたとおり資料の3ページの提案、「結核患者に対するDOTS、その他の指導の適切な実施のため、保健所と医療機関・薬局等との連携協力について法律上規定すること」で、この提案について異議はないということで部会として承認したということでまとめたいと思いますが、よろしいですか。

                                   (異議なし)

○加藤部会長 ありがとうございました。では、これについては承認ということで進めます。引き続きまして、議題2「結核医療の基準」に移ります。参考資料3を参考人としてお越しいただいております橋詰参考人に、参考資料4を重藤参考人に、それぞれ御説明をいただき、その後資料1、資料2-1、資料2-2について、事務局より説明をお願いします。それでは、橋詰参考人、よろしくお願いします。

○橋詰参考人 大塚製薬の橋詰と申します。よろしくお願いします。デルティバについて御説明いたします。2ページを御覧ください。デルティバの一般名は、デラマニドと言います。作用機序に関してはミコール酸合成阻害剤です。剤形は経口錠で、1錠中デラマニド50mgを含有しています。効能・効果ですが、適応菌種は本剤に感性の結核菌です。適応症は多剤耐性肺結核症。用法・用量は、デラマニドとして1100mg12回。朝夕の食後に経口投与になっています。

 次ページは、添付文書の記載内容ですが、禁忌として、本剤の成分に対して、過敏症の既往歴のある患者や妊婦又は妊娠の可能性のある御婦人で、警告欄に赤字で記載しておりますが、本剤に対する耐性菌発現を防ぐため、結核症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導の下で投与し、適正使用に努めること。括弧書きで、[本剤の投与は、製造販売業者が行うRAP(Responsible Access Program)に登録された医師や薬剤師のいる登録医療機関・薬局において、登録患者に対して行うこと]になっております。また、本剤の投与により、QT延長が現れるおそれがありますので、投与開始前及び投与中は定期的に心電図検査等を行い、リスクとベネフィットを考慮して本剤の投与を慎重に判断することになっております。

 用法・用量に関して使用上の注意としては、本剤の使用に当たり、耐性菌の発現を防ぐため、原則として他の抗結核薬及び本剤に対する感受性を確認し、感受性を有する既存の抗結核薬3剤以上に本剤を上乗せして併用することとなっております。また、投与期間に関しては、臨床試験において、継続して6か月を超える使用経験はないため、本剤を長期に使用する場合は、リスクとベネフィットを考慮し投与の継続を慎重に判断することとなっております。

 次ページです。使用上の注意としては、QT延長が現れるおそれがありますので、慎重投与は、QT延長のある患者やQT延長を起こしやすい患者、下記の著明な徐脈のある患者、電解質異常のある患者、心疾患のある患者、若しくはQT延長を起こすことが知られている薬剤を服用している患者、肝機能障害のある患者、低アルブミン血症の患者、高齢者の患者ということで、これらが慎重投与となっております。

 重要な基本的な注意ですが、本剤の投与により、QT延長が現れるおそれがありますので、本剤投与開始前及び本剤投与中は定期的に心電図、血清電解質及び血清アルブミンの検査を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこととなっております。 

 では、次ページから基礎試験、臨床試験についてです。デラマニドの結核菌標準菌株に対する抗菌力を示しております。数字は最少発育阻止濃度を示しており、値が小さければ小さいほど強い活性を有しているということになります。このMtuberculosisH37RV、これが標準株です。これから実験的に誘導したリファンピシン耐性株、イソニアジド耐性株、エタンブトール耐性株、ストレプトマイシン耐性株に対しても、既存のリファンピシン、イソニアジド、エタンブトール、ストレプトマイシンが無効であることに対して、デラマニドに関しては、親株であるH37RV株とほぼ同等のMICを示すということで、既存の抗結核薬の感受性に関わらず、既存抗結核薬よりも強い活性を有することが明らかとなっております。

 次ページですが、実際にヒトで分離される結核菌に対する活性を評価するために、日本で分離された多剤耐性結核菌株及び国際共同試験において、治験開始前に分離した多剤耐性株のデラマニドに対する感受性分布を測定した結果です。デラマニドのMICは、ほとんどの株で0.0020.008μg/mLに分布しておりました。ということで、デラマニドは臨床分類の多剤耐性結核菌でも抗菌活性が確認されました。

 次ページですが、ヒトにおける薬物動態の結果については、最高血中濃度到達時間、tmax4時間程度で、血中の半減期が3038時間、未変化体デラマニドの半減期です。代謝物が存在しており、代謝物の半減期が121425時間となっております。食事の影響を受けて、絶食時よりも標準食によってばく露量が2.7倍で、更に絶食時より高脂肪食によって4.7倍の上昇をすることが知られております。タンパク結合率は99.5%以上、代謝に関しては、主にアルブミンによって代謝され、血漿中に8種類の代謝物が検出されています。排泄に関しては、健康成人にカーボン14のデラマニド100mgを単回投与したときに、糞中及び尿中にそれぞれ投与した放射能の89%及び3%が排泄されています。

 次ページは臨床試験概要ですが、WHOが提示する治療指針は6か月〜8か月の強化療法期と、12か月〜18か月の維持療法期からなっております。大塚製薬はこの治療指針にのっとり、6か月〜8か月の強化療法期にデラマニドを加えた場合の有効性を評価する臨床開発プログラムを構築しました。多剤耐性結核に対するデラマニドの有効性評価は、二重盲検プラセボ対照比較試験、これを204試験と言います。204試験後に長期継続投与する非盲検を208試験と言います。また治療24か月までの観察試験を116試験と言います。この計算試験の成績に基づいております。

204試験と208試験は、多剤耐性結核の強化治療法期間中にOBR、患者ごとに最適な標準治療ですが、OBR併用下でデラマニドを投与したときの安全性及び有効性を検討することを目的としております。116試験は非介入の登録試験であり、多剤耐性結核の24か月の治療期間を通して、細菌学的データを収集し、204試験に組み入れられた患者の最終治療転帰の確認を目的としております。

 次ページは、204試験の結果です。デラマニドを2か月間投与した群またはプラセボを投与した群の2か月時点での、喀痰中の菌の陰性化率を示しております。57日目までに喀痰陰性化を達成した患者の割合は、デラマニドを12回プラス、OBR群のほうがプラセボを12回プラスOBR群よりも統計学的に優位という結果でした。デラマニド100mg及び200mg12回の群でSCCを達成した患者の割合は、それぞれ45.4%及び41.9%で、プラセボ群では29.6%という結果でした。

 次ページですが、デラマニド投与による長期予後の解析のために、2042081163試験を統合して解析することを実施しました。ここに示しましたが、投与期間や投与量の違いにより、合計9群に分類されます。各群の例数が少なくなるために、100mg200mgをまとめてピンクのデラマニド投与が6か月以上、又はグレーの2か月以下のグループに再分類し、デラマニド投与期間の違いによる長期有効性に関する統合解析を実施しました。なお、デラマニド100mg12回プラスOBR群と、デラマニド200mg12回プラスOBR群をまとめることについては、前のページの204試験で、両投与群間にデラマニドばく露量の差があるにもかかわらず、ほぼ同様の有効性が認められていることから、この両投与群をまとめて解析することは妥当だと考えております。

 次ページは、統合解析の結果です。24か月の治療終了までに良好な治療転帰を示した患者の割合は、デラマニドを6か月以上投与された群では74.5%で、デラマニドを2か月以下投与された群では55.0%となり、6か月以上投与された群で、臨床的かつ統計学的に有意に高いという結果になりました。また、デラマニドの投与期間が6か月以上であったときの死亡率は1%で、2か月以下の群は死亡率が8.3%となり、6か月以上投与した群では死亡率も低く、その差は統計学的に有意という結果になっております。

 次ページですが、副作用に関しては、多剤耐性肺結核患者を対象とした国際共同試験において、安全性解析対象症例395例中に日本人が10例含まれています。臨床検査値の異常を含む副作用が208例、日本人は2例でした。52.7%に認められています。主な副作用は、不眠症が48例、12.2%、頭痛は41例、10.4%、QT延長は28例、7.1%、傾眠は25例、6.3%で、重大な副作用はQT延長でした。

 次に、QT間隔に対する影響を細かく検討しました。本剤を56日間投与した結果、QTcF間隔の平均変化量は投与期間とともに増加し、用量依存的なQT延長が認められております。また、QTcF間隔の変化がいずれかの時点で60msec以上延長した患者は、本剤100mg12回群では7.5%で、本剤200mg12回群では10.6%でした。このうち1例は、QTcF間隔が500msecを超えておりました。

 最後のページですが、その後の6か月継続投与試験を208試験で6か月間投与した結果ですが、QTcF間隔の平均変化量は6週目以降は安定し、6か月期間投与中はそのまま変化量は増大することなく推移しました。また、QTcF間隔の変化がいずれかの時点で60msec以上延長した患者は、本剤100mg12回群で3.6%で、本剤200mg12回群では3.9%という結果でした。デルティバに関しての説明は以上です。

○加藤部会長 ありがとうございました。引続いて参考資料4について、重藤参考人にお願いいたします。

○重藤参考人 参考資料4を御覧ください。これは結核病学会の治療委員会でデラマニドが出ることを予測してまとめておりまして、この度、発売承認にあわせて発表いたしました。今月の結核誌の7月号に掲載されたばかりです。デラマニドの使用については、まず背景のところでまとめると、新しい薬はいままで効く薬がなかった方に使いたいという心理はあると思うのですが、1剤で使うと良い薬でもすぐにというか、数箇月でほぼ耐性ができるというように、私の苦い経験も含め、それを生かして、この度そのようなことが起きないようにということが一番の背景にあります。

 例えば、リファンピシンができたときです。1970年代は私が結核の診療を卒後始めた年代ですが、その主治医になり、多剤耐性の方でほかに効く薬がない方に、リファンピシンを使って3か月したら見事に耐性ができた経験を何例かいたしました。私自身が多くの失敗をしてきました。また、ほかのいろいろな薬で、例えば、イスコチンでも1剤使えば活動性であれば数箇月の間に耐性ができる。これは本当に高率に起きます。その辺りで有効な新しい薬が出てきたところで、適切に多剤併用がされなければまた二の舞になると、これが一番の背景です。もちろん副作用の関係や今後新しい薬が更に出てきたときに、それがまた有効に使えることも視野に入れてまとめました。

 薬剤の概要については、今、大塚製薬の橋詰様が発表されましたので省略します。

3番、デラマニド使用の原則については、今申しましたが、多剤併用が絶対的に必要です。特に、治療当初は投与可能であって、しかも感受性のある薬剤を最低でも3剤、可能なら45剤と、これは非常に使用できる薬剤が、薬剤耐性ではなくて、副作用の面でも限られてくることが多く、どうしても不能であれば3剤で可能ならば45剤というところですね。また、菌陰性化後6か月、その後、できるだけ長く菌陰性が58か月の目安をもって使用するような指針を出しております。それから、耐性の誘導には注意をすること。菌が陰性化しない場合で再排菌があった場合には、更に感受性検査をする。薬剤に関しては、医療基準、治療委員会が出している結核医療の基準に関する見解に従って、そこに示しておりますが、使用できる物を順番に選択して、最低3剤できれば45剤を選ぶことになっております。この中で使用する薬、使用できる薬が不足する場合にデラマニドを使用してみましょうということです。今のところ、デラマニドを優先的に使用すべきかどうかについてのデータがまだありませんので、まずは既存の抗結核剤で十分に使用できる45剤がある場合には、デラマニドを使用するかどうかについては、いろいろな判断によるということ。また、不足する場合には、もちろんデラマニドは使用されるべきである。不足した場合に不足したまま治療をしてはならないということですので、デラマニドは優先的に使用されるべきである。また、デラマニドを加えてもまだ使用できる薬剤が不足する、デラマニドを加えても2剤とか、デラマニドしか使用する物がないという場合には、耐性化の危険がかなり高くなります。組合せる薬剤の期待できる効果にもよって、それぞれの症例における検討が必要かと思います。

 医療基準に記載されていませんが、ある程度結核菌に有効だということで、臨床ではかなり使われている薬剤もあります。以前は使用できたけれども使用できなくなった薬剤も含めて、どうしても不足する場合にはこのような薬剤を併用することも医学的には許されると思いますが、臨床的には、デラマニドも含めて最低3剤ほしいということです。

 以上のようないろいろな条件があるわけで、そのためにどのような条件を提示したらよいかということで学会で考えたのが4番の適正使用のための条件です。まず、医療機関ということで、結核のある程度の専門病院ではないと、使おうという患者がいらっしゃらないと思うのですが、それを背景にして4つの条件を出しました。1番が、薬剤感受性検査がある程度以上の精度でできること。これはパネルテストで感度及び特異度が95%以上と書いてありますが、必ずしもこの条件を満足するところばかりではなく、このパネルテスト自体が困難になってきており、これに準ずる文言を入れております。2番目は、服薬確認に対して、これは当然のことと思います。3番は、多剤耐性結核を診療する上で、特に当初排菌がある場合には陰圧室を有する。感染対策ができるということが当然の条件になります。それから4番目は、使用する医師の問題で、十分な経験と知識を有する医師。具体的に例示としては、結核病学会が制度を作っておりますが、結核・抗酸菌症指導医と認定された者が施設に常勤又は非常勤で勤務して、きちんとした指針に従った治療ができることです。

11例の使用症例の条件としては、適応症は多剤耐性結核。副作用で使用する薬剤が非常に限られる方がいらっしゃいますが、この場合にはしばらく待っていただく。安全性や有効性が臨床的に確認されるまで待っていただくというのが適切と考えております。症例ごとの検討については、先ほど使用の原則で申したことに合致しているかどうかということの判断に際してはなかなか割り切れないところがあると思います。治療がどのぐらい成功する可能性があるか、逆に言えば、薬剤耐性誘導のリスクがどのぐらいあるかということと、裏表ですね。それから副作用のリスクも考えて適否を専門家がそれぞれ11例判断するのが適切であるということです。それに際しては、そこに示したようないろいろな要素を専門家として経験に基づいて考えて、それで判断をしていく。また、分からないことがあれば相談しながらやりますというようなシステムにしていきたいと思っております。

 使用開始時が今のそのような条件の提示で、使用開始した後の経過や、もっと続けるべきなのか、もうやめたほうがいいのか、そのような判断はやはり個別の医師に任せるべきではないというか、個別の医師ではなかなか判断しにくいところがありますし、まだいろいろなデータを集めて、まとめてから専門家として検討していくべきだということで、そのように治療開始から3か月目、90日ごと、90日使用した時点でいろいろな状況の情報を頂いて検討し、その後の使用に生かすということを提言しています。

 日本においては、多剤耐性結核の方は世界の地域に比べるとそれほど多くはないですが、やはり今からのことを考えると、確実に押さえていくことが大事ですので、その中でデラマニドは非常に貴重な薬剤で、それから今後、ほかの新しい薬剤が出たときにうまく生かしていけるように専門家として、今後の追跡、まとめ、研究などをしていきたいと思っております。以上です。

○加藤部会長 ありがとうございました。続いて、資料2-1及び資料2-2について、事務局から説明をお願いします。

○梅木補佐 お手元の資料2-1及び2-2の説明をいたします。資料2-1、結核医療の基準についてから説明いたします。結核医療については、感染症法第37条の2において、厚生労働省令で定める医療を受けるために必要な費用の100分の95、要は95%相当の額を負担することができるという形で、公費で受けることができると規定されております。厚生労働省令で定める医療とは、施行規則第20条の2では以下のように規定されております。医療の種類として、「施行規則第20条の2、法第37条の21項に規定する厚生労働省令で定める医療は、結核性疾患に対して行う次の各号に掲げる医療(各第1号から第4号までに掲げる医療にあっては、厚生労働大臣の定める基準によって行う医療に限る)とする」としております。この下線を引いております厚生労働大臣の定める基準というものが結核医療の基準となっております。

 こういった結核医療の基準を、適宜最新の治験など、結核医療に対して取り巻く状況の変化に対応する必要があります。今回、このデラマニドが多剤耐性結核薬として承認されておりますので、公費対象としての結核医療の基準の中に掲載するかどうかの御審議をお願いしたいと思います。

 資料2-2に移ります。こちらは、事務局が作成をしました結核医療の基準の新旧対照表()になっております。右側が、現行の基準、左側が改正案としており、改正を検討していただきたい所に下線を引いております。具体的には、2ページの2、薬剤の種類及び使用方法の(1)抗結核薬のアの()になっております。ここにDLM(デラマニド)という記載を追加しております。それから、イの抗結核薬の選定における留意事項は次に掲げるとおりとする、という所で()を追加しております。DLMは、患者の結核菌がINH及びRFPに対して耐性を有する場合のみ使用することとし、原則としてこれを含む4剤以上を併用して使用し、3剤以下で併用して使用してはならない。ただし、外科的療法を前提とする場合又は緊急やむを得ない場合は、これを含む2剤又は3剤を併用して使用することができる、といった所を追加しております。

 ちなみに、()に入れたことに関しては、結核薬を使用するに当たっては、アから順に使用することが定められており、3ページの3、肺結核の科学療法の(1)()3行目、「2(1)のアに掲げる順に、患者の結核菌が感受性を有すると想定される抗結核薬を3剤以上選んで併用療法を開始し」ということで、優先順位としては()から優先して使用するということで、()に置くということは一番最後になります。

 こういった変更を、事務局としては考えているところで、この基準の中にデラマニドという薬剤を種類として増やすということで改正をするべきかどうか、御審議いただければと思います。

○加藤部会長 それでは、参考人及び事務局の説明に対して、御質問、御意見がありましたらお願いいたします。

○鎌田委員 橋詰参考人、詳しい御説明をありがとうございました。1点目の質問は、年齢、体重によって用量を勘案することがあるのかどうかです。それから、いただいた添付文書資料の2ページの相互作用の併用注意で、キノロンと併用することにより相加的なQT延長を起こすおそれがあるという記載がありますが、実際にそのような形のエビデンスがあるのかどうか、御存じでしたら教えていただければと思います。

○橋詰参考人 まず年齢と体重に関しては、治験で年齢に関しては65歳以下の方のみの治験となっており、それ以上の高齢者の方に関しては全然検討しておりません。体重に関しても、私の記憶ではさほどきつい制限はなかったように記憶しております。ですので、現時点で年齢や体重によって投与量の増減があるのかどうかという御質問に関しては、データが不足しておりますので、お答えはできません。

2点目の添付文書上のキノロンとの併用なのですが、これは一般的にはモキシフロキサシンがよく知られていると思いますが、モキシフロキサシンとの併用に関しては、治験では行っておりません。除外基準としてモキシフロキサシンとは併用されないことになっておりましたので、厳密なデータはありません。一般的に、キノロンというのはQT延長リスクはあるということで、こういった添付文書の記載となっております。

○徳永委員 添付文書の中で、感受性を確認し、という文言があるのと、それから結核病学会からのデラマニドの使用についての中で、90日たって培養陽性が続く場合には、デラマニドの薬剤感受性検査を行うこと等の文言があるのですが、デラマニドの薬剤感受性試験はどこか1箇所にまとめて行うことを考えておられるのでしょうか。

○橋詰参考人 感受性検査に関しては、今、結核研究所で培地を作製していただいており、その培地を各施設に供給させていただくことを考えております。

○山岸委員 レボフロキサシンとの併用なのですが、先ほど重藤参考人からデラマニドの使用に当たっては、可能であれば使ったほうがいいというお話がありました。一方、副作用の件でQT延長の可能性があるので控えたほうがいいのではないかというお話もあったのですが、実際にはいかがでしょうか。

○重藤参考人 やはり、いろいろな条件から、そのような併用をしないと多剤耐性結核の治療がどうしても行えないだろうという条件下で慎重にやってみて、データ、症例の記録を残していくことしかないのではないかと思っております。

○加藤部会長 ほかにありますか。私から1点お聞きしたいのですが、添付文書上は適応症が多剤耐性の肺結核となっていますので、肺結核以外については適応を今取っていないという理解でよろしいのでしょうか。

○橋詰参考人 すみません、もう一度お願いします。

○加藤部会長 添付文書ですと、多剤耐性肺結核と限定した書き方になっているのですが、肺結核以外には適応はないという理解になりますか。

○橋詰参考人 治験で、肺結核患者を対象として見ましたので、それ以外の患者では治験をやっておりませんので、今の時点では肺結核になっております。

○加藤部会長 学会には、多剤耐性結核と言って、ちょっと差があるのですが。この辺りはどのように解釈したらよろしいでしょうか。誰にお答えいただいたらいいのかと思いまして。

○重藤参考人 学会としましては、肺結核に効けば肺外結核の多剤耐性結核にも同様に効くという考えで、肺結核とは限っておりません。ただ、使用の適応症を取るに際しては、致し方ないかなと思います。それから、使用の初めに治療効果を見るという面では、肺結核でないとなかなか難しい面があると。肺外結核で治療効果を菌陰性化で見ることはほぼできませんので、そのような面でも最初の入り口の所は肺結核で致し方ないけれども、医学的には当然肺外の多剤耐性結核にも肺結核と同じように有効であると考えております。肺を入れるかどうかについて、焦点を当てて検討したことはありません。

○加藤部会長 これは、薬事法上通っていないと。それとの医療技術との関係はどのように整理されますか。

○難波江補佐 基本的には、薬事承認で認められたものが対象になると考えております。

○加藤部会長 そうした場合は、この現行の案の中でそこが読めるかどうかということになるかなということですが。お諮りした案ですと、肺に限った形にはなっていないのかなという気がするのですが、いかがでしょうか。

○難波江補佐 他の薬も含めての薬事承認で承認された内容が原則となっておりますので、そこをあえてこれだけ書き出すのかという話になるかとは思います。結論としては、その必要性はないのではないかと考えております。

○有馬委員 素人的な質問になるかも分かりませんが、現場で多剤耐性の患者を数名見ております。現在、多剤耐性の患者自身は、レボフロキサシンを結構使っている患者がいらっしゃいます。しかし、その薬自体は結核の医療の基準の中に入っていません。かなり医療費がかかるのです。なぜなかなか医療法の中での位置付けになっていかないのかなというのが疑問としてあるのですが、その点はいかがでしょうか。

○梅木補佐 レボフロキサシンについては、現在適用拡大に向けた動きがありますので、そちらの動きを見ていただきたいと思います。それは、決して動いていないわけではなくて、現在進んでおり、雑誌「結核」7月号の吉山先生の論文も公表されていたかと思いますので、レボフロキサシンの長期使用に伴う安全性についてのデータを、現在例えば第一三共なりが活用することを検討しているということです。

○有馬委員 ありがとうございました。

○遠藤委員 レボフロキサシンについては、やはり感染症診査会(感染症診査協議会)の先生、あるいは医療機関の先生からも、高齢者が非常に多くなり、特に経口摂取不能な患者には、抗結核薬の投与方法としては、胃瘻も含めて経管栄養チューブを介した経管的投与もありますが、やはりそういった場合に、実際には医療現場では抗結核薬として未承認で効能のある点滴静注可能なレボフロキサシンを使用するとともに、注射可能なストマイシン、カナマイシン、イソニアジドが使用されています。そういった点滴静注可能な薬が、今後保険適用されて薬事承認の方向へ、現場の意見からも有馬委員がおっしゃったことを是非感染症診査会(感染症診査協議会)の委員の先生からも言っていただきたいということでしたので、現場の意見から追加させていただきます。よろしくお願いいたします。

○加藤部会長 関連事項として、注射薬も使えるようにしてほしいという要望ということで、お聞き置きいたします。ほかにありますか。

 よろしいでしょうか。本件については、特に異論はなかったと了解しています。議題2について、このデラマニドを医療基準の中に入れることについては、部会として了承したということでよろしいでしょうか。それでは、そのようにまとめたいと思います。

 次に、その他の報告事項に移りたいと思います。まず初めに、参考資料5、平成21年から24年に提出されたコッホ現象事例報告書の集計及び検討について、徳永委員から説明をお願いいたします。

○徳永委員 お手元の資料を御覧ください。BCGワクチン接種制度の変遷と書いてありますが、御存じのように平成17年から乳児期における結核感染危険率が下がったことも受けて、それまではツベルクリンを先行させてBCGワクチンを接種していたのですが、2005年からツ反を先行させない直接接種が導入されました。同時に、接種時期を見直されて、この時点では生後3か月以降6か月未満という短い期間に設定されています。ただ、昨年の4月からお手元に書いてあるような理由も受けて、接種時期を生後12か月まで延長して、その中で標準的な接種時期を「生後5か月以降8か月未満」と設定しています。

 小児、特に乳幼児を対象として、結核対策としては、1つは発病予防を目的にBCGワクチンを接種する。それから、感染例を早期に見つけて、発病予防を目的として治療を適用する。もう1つは、発病例の早期発見というような幾つかの項目があげられるかと思います。その中で、BCGワクチン接種後早期に出現するコッホ現象を確実に把握することは、大きな意味をもっていると思います。

 コッホ現象ですが、もともと結核菌に対しての免疫を持っている動物に対して結核菌を接種すると、局所反応が速く、強く出現することを捉えた現象ですが、結核に感染しているヒトに対してBCGワクチンを接種したときに、早い時期に強い局所反応が出現することも、コッホ現象の1つと捉えられています。直接接種が導入されるに当たって、定期接種実施要領の中にも、こういった反応が出ることがある、それをコッホ現象として捉えて適切な対応をするというような文言があります。

 今回、平成21年から24年に報告されたコッホ現象事例の集計、それからその内容の検討を行いました。BCGワクチン接種後早期にコッホ現象を確実に把握するということは先ほども申し上げましたように、発病に至る可能性が高い乳児感染例を確実に把握する、あるいは重症化する可能性が高い発病例を早期に診断する機会として重要です。こういったコッホ現象を診断した場合には、健康局長通知の中でコッホ現象事例報告書に沿って、報告するような協力を求めるという文言があり、市町村、都道府県を通じて厚生労働大臣宛てに提出されています。

 この報告書の内容ですが、部会長の加藤先生が平成17年から20年の4年間のコッホ現象事例報告書をまとめておられます。平成21年以降、事例報告書に関する詳細な検討は実施されておりません。加藤先生がまとめられた報告の中では、大体毎年25例前後が乳児感染例として診断され、そのうち4年間で3例の発病例が判明していたことをまとめておられます。それ以降のコッホ現象症例数の推移や事後対応の状況を明らかにすること、それから昨年4月以降ワクチンの標準的な接種時期が後ろにずらされたことが、ワクチン接種時期変更感染例、あるいは発病例の推移にどのように影響を与えるかを評価するためにも、こういった事例報告書を検討することは意味があることかと思います。

 このような事例報告書の集計及び検討の目的ですが、3つのことを目的として集計、検討を行いました。この調査は、加藤先生が主任研究者をされている加藤班の中の仕事として実施しています。

 調査方法ですが、平成21年から24年の間に市区町村、都道府県を通じて厚労省に報告されたコッホ現象事例報告書全例を対象にしています。事例報告書のコピーを、個人情報が特定されない形で開示を受け、その内容に関して調査を行いました。

 ここで1つ問題になるのですが、コッホ現象事例報告書ということで、実際にコッホ現象であった例に関しての報告を求めるかと思うのですが、実際は感染例だけではなく、コッホ現象が疑われて何らかの対応を行ったものも含めて、最終的には結核感染が否定されたものも含めて提出されているのが実情です。

 次のページは、コッホ現象事例報告書の様式を示しています。当初使用されていたものから、昨年3月末から報告書の様式が一部変更されています。大体は、この様式に従って報告書が提出されていますが、一部自治体ではもう少し詳細な報告書を提出されている自治体もありました。

 調査結果です。調査対象となった報告書の件数ですが、それぞれワクチン接種時期によって平成21年から24年で120件〜150件弱と推移しています。以前、加藤先生が報告された報告件数を右に示しています。2005年に直接接種が導入された当初は、非常に多数の報告件数がありましたが、徐々に落ち着いてきて、大体毎年150件弱で推移していることが分かります。

 報告件数の地域分布です。これは、とにかく報告書が上がってきた都道府県別の件数、特に件数が多かった都道府県を挙げていますが、一番右にそのうち本当のコッホ現象であった。例えば、発病治療を行った、あるいは化学予防を行った例数を挙げています。例えば大阪などは、20例の報告が上げられて、そのうち真のコッホ現象が13例と実際の感染例に関して主に報告を上げていただいていますが、そうではない都道府県も非常に多いことが分かるかと思います。

 報告されていた感染判断は別にして、報告されていた例のワクチン接種時、月齢累積で表示しています。次のページにBCGワクチンの累積実施率、これは2007年の調査ですが、大体同じカーブになっていて、特に月齢が後ろになったからそういった報告例が増えているというような傾向は余り認められないかと思います。

 初めて局所変化に気づかれた時期ですが、報告されているほとんどのケースが接種後3日までの変化に気づかれて報告されているということで、何か間違った変化を捉えての報告例ではないことは分かるかと思います。

 事後対応の内容についてです。報告書の内容に関しては、内容の事後対応の区分とは異なるのですが、その報告書の内容を吟味して、一応この6つの区分に分けています。「要治療」発病が判明して治療を適用したもの、「化学予防」感染例と判断して発病予防を適用したもの、「要観察」感染の可能性も完全には否定できずに観察を続けたもの、「治療・観察不要」というのは、感染はないものとしてフォローもしなかった、「他の医療機関紹介」その報告書が提出されている時点ではそこの医療機関では判断はせずに、ほかの医療機関を紹介したもの、「不明」事後対応の内容が不明だったものです。要治療と化学予防例を合わせて、「真の」コッホ現象例と捉えます。

BCGワクチン後のコッホ現象疑い例への対応に関しては、以前の研究班で高松先生がこういった対応指針をまとめておられます。大体、これに沿って判断されている例も多いかと思うのですが、次のスライドで平成21年から24年の対象年ごとの事例対応内容の推移です。コッホ現象を契機に発病が判明している例が、平成21年、24年にそれぞれ1例ずつです。それから、ツベルクリンの陽性が判明して化学予防が適用されたのが、平成21年から8例、15例、19例、25例。それから、ツベルクリンが陰性であったのだけれども化学予防が適用された例が、5例、2例、4例、1例と、毎年大体真のコッホ現象として対応された例が14例、17例、23例、27例と推移していることが分かります。

 次のスライドを御覧ください。ツベルクリン結果と事後対応の内容をまとめていますが、化学予防が適用された例がこの4年間で79例あります。そのうち、ツベルクリンが陰性であったものも10例あります。それから、ツベルクリン陽性だった例が4年間で117例ありましたが、陽性であったにも関わらず化学予防が適用されずに要観察された例も29例含まれています。

 ツベルクリンの発赤径ごとにそういった事後対応の内容を上げています。今もお話しましたように、ツベルクリンの発赤径がかなり大きいものでも、化学予防が適用されていなかった例も、少数例ですがあります。

 こういった真のコッホ現象と判断した例の地域分布です。やはり、先ほどの報告例とは異なって、真のコッホ現象と判断された例は、大阪や東京、愛知、千葉と、大都市圏に多い傾向を認めます。一番右端に、それぞれの都道府県での新登録結核患者数を添えましたが、やはり結核患者数の多い地域で真のコッホ現象としての例数が多い傾向を認めます。ただ、神奈川や兵庫など、比較的結核患者数が多い所でコッホ現象の例数が少ない自治体も見られました。

 まとめですが、最初に申し上げましたが、事例報告書の提出対象が不明確であったため、結核感染の可能性が否定された例、あるいは感染判断の結果も明らかでないような例も多数報告されていました。ツ反が陽性であった例のうち、既感染と判断された例もありましたが、治療が適用されなかった例も多く含まれています。逆に、ツ反が陰性であったけれども、局所所見の推移から既感染として発病予防の治療を適用された例もありました。報告例のうち、要治療あるいは化学予防と判断された例は、新登録結核患者数が多い都府県から多く報告される傾向を認めております。

 こういったBCGワクチン直接接種後のコッホ現象報告対応の課題ですが、この事例報告書提出の目的が何かということになりますが、本邦乳児の感染危険状況を明らかにするのか、あるいはコッホ現象に対しての対応の状況を評価するのか。あるいは、今後こういった例に対しての適切な対応指針を作るための基礎的な資料にするのか、どういったことか明確にして、事例報告書提出の対象を明らかにしていくことは必要かなと思います。せっかく報告書を提出していただいても、なかなかそこから十分な情報を収集できないのが実情かなと思います。

 それから、報告書の提出を求める時期ですが、とりあえずこういうものを見ましたということで報告書を出されて、結局その後の事後対応も明らかでないようなものも多く見られます。やはり、最終的な対応方針が確定した時点での再度の報告も必要かも分かりませんし、今回こういった報告書の内容を評価させていただきましたが、適切な時期に小児結核専門医による助言や評価を求めて、個々の事例における対応の問題点を明確にして、疑い事例に対する対応方法の標準化につなげることも必要ではと考えます。

 最後ですが、より客観的な感染診断、治療適用判断が必要かとも考えます。現在、局所所見の推移と、接種後2週間以内のツベルクリンの結果で感染判断を行っていますが、逆にこの時期に本当に感染例であれば発病するリスクも高いということで、積極的に治療適用することを勧められています。毎年、20例前後が既感染例と判断されていますが、このうち実際に発病が明らかになっているのは、年間01例です。それから、ツベルクリンが陽性であっても治療を適用せずに経過観察を続けていて、その中から知っている範囲では発病が明らかになっている例はありません。こういった、現在行っている感染判断が、本当に真の結核感染例を診断しているのかどうかも、今後検証していく必要があるかと思います。ツ反が陽性であったけれども、治療は適用せずに経過観察を続けていった例を対象にして、前向き追跡を行っていく、あるいはツベルクリン以外の感染、診断マーカーの探索も必要かなと考えています。

 それから、これは平成24年までなのですが、平成25年以降のコッホ現象事例報告書をまとめて評価して、ワクチン接種時期の変更に伴う乳児早期の感染例・発病例の影響も評価する必要もあるかと考えます。以上です。

○加藤部会長 ただいまの報告につきまして、質問がありましたら、お受けいたしますが、いかがでしょうか。

○有馬委員 コッホ現象診断のツ反の時期なのですが、大阪市は、2週間前ぐらいでツ反をするとちょっと陽性率が高くなるような経過があり、大阪市のマニュアルは5ないし7日でツベルクリンを実施するとなっております。報告書の中にはツ反の時期を記載して、リストとして上がってきているのでしょうか。

○徳永委員 実施時期は……なっているのです。

○有馬委員 大阪府のデータとして、真のコッホ現象のケースが一番多いのは、罹患率も高いのでそうなのでしょうが、過去2週間近くでツ反をすると陽性率がすごく高くなったということで、早めにツ反をし、10ミリ以上のケースに対してアイナー投与という形で進めてきております。

○加藤部会長 ほかにあればお聞きしますが、よろしいでしょうか。最後に課題を御指摘いただきましたが、今後とも検討を続けて、適正な実施に向けて進めていく必要があると思います。ありがとうございました。

 続いて、報告事項の2つ目です。お手元の参考資料6、平成25年結核登録者情報調査年報集計の結果について、事務局から説明をお願いいたします。

○梅木補佐 参考資料6、平成25年結核登録者情報調査年報集計結果(概況)ですが、こちらは本日付で公表となります。本年報については、全国の保健所を通じて報告される結核登録者の状況、平成2511日から1231日までを取りまとめたものです。本年の年報のポイントを一部抜粋してお話いたします。結核新登録患者及び罹患率は、共に減少傾向です。新登録結核患者数は、今回2495名。同罹患率が人口10万対ですが、16.1ということで、対前年比で0.6減です。喀痰塗抹陽性肺結核患者は、8,119名。同罹患率は10万単位の人口で6.4ということで、対前年比0.1減となっており、国内では未だ年間2万人以上の結核患者が新たに登録されています。喀痰塗抹陽性肺結核患者数も、年間8,000人以上登録されているというような現状です。

 結核患者の高齢化が進んでおります。新登録結核患者のうち、60歳以上の患者が占める割合は71.2%、70歳以上の患者が占める割合は57.4%に達しております。昨年と比較し、80歳以上の患者の新登録患者数は増加し、新登録結核患者全体の36.1%を占めております。80歳代の年齢階層別罹患率も高く、70歳代と比較して約2.5倍となっているところです。

 また、外国出生者の新登録肺結核患者数は、1,000人を超えております。特に、若年層の新登録患者における外国出生者の割合が大きく、20歳代では新登録結核患者の40%以上が外国出生者ということで、若年層における外国出生結核患者数が大分大きくなってきているといった現状になります。

 結核罹患率というのは、やはり地域差が見られ、首都圏、中京、近畿地域等大都市での高い傾向が続いているといった現状があります。

 小児結核ですが、014歳までの新登録結核患者は近年横ばい傾向ですが、平成25年の喀痰塗抹陽性肺結核患者はゼロ。それから、結核性の髄膜炎は2名、粟粒結核はゼロでした。

 一番最後ですが、医療従事者における新登録結核患者数は、看護師、保健師は減少傾向にあり、医師は横ばいでした。その他の医療従事者においては、近年増加傾向にあり、年齢、階層別では20歳代及び50歳代において明らかな増加傾向を認めたといった現状です。これらの参考資料が、後ろに付いておりますので、御覧いただければと思います。報告は以上です。

○加藤部会長 ただいまの報告について、何か御質問はありますか。よろしいでしょうか。それでは、本日最後の報告事項について、参考資料7の結核集団感染の件数について、事務局から説明をお願いいたします。

○梅木補佐 参考資料7です。これも、本日公表になりますが、結核集団感染の件数、過去10年分の推移を示しており、今回新たに平成25年の数字が発表され、28件でした。学校が8、病院等が6、社会福祉施設が3、事業所が13、家族、友人等が14、その他2という形での集団感染事例の報告になっております。ちなみに、結核集団感染の定義は一番下に付けておりますが、同一の感染源が2家族以上にまたがり、20人以上に結核を感染させた場合を言っております。ただし、発症者の場合、1人を6名として、感染した者として感染者数を計算しています。報告は以上です。

○加藤部会長 ただいまの報告については、何かありますか。よろしいでしょうか。それでは、本日予定した全ての議題が終了しましたので、閉会させていただきたいと思います。事務局から、何か補足はありますか。

○難波江補佐 次回の開催については、日程調整の上、改めて御連絡させていただきます。

○加藤部会長 それでは、これをもちまして第4回結核部会を終了いたします。本日は、御協力どうもありがとうございました。


(了)

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