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2014年2月28日 薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会 議事録

○日時

平成26年2月28日(金)15:00〜


○場所

航空会館702+703会議室


○出席者

出席委員(14名) 五十音順

庵 原 俊 昭、  奥 田 真 弘、 川 崎 ナ ナ、 菊 池    嘉、
清 田    浩、  佐 藤 俊 哉、 関 水 和 久、 田 島 優 子、
田 村 友 秀、  豊 見 雅 文、 濱 口    功、 福 山    哲、
前 崎 繁 文、◎吉 田 茂 昭
(注)◎部会長 ○部会長代理

欠席委員(7名)

○新 井 洋 由、 大槻 マミ太郎、 鈴 木 邦 彦、 中 島 恵 美、
  半 田     誠、 増 井     徹、 山 本 一 彦

行政機関出席者

今別府 敏 雄 (医薬食品局長)
成 田 昌 稔 (大臣官房審議官)
佐 藤 岳 幸 (審査管理課長)
森 口    裕 (安全対策課長)
矢 守 隆 夫 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長)
山 本 弘 史 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構安全管理監))
山 田 雅 信 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審議役)
中 野    惠 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審議役)

○議事

○審査管理課長 定刻になりましたので「薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会」を開催いたします。本日はお忙しい中を御参集いただきましてありがとうございます。本日の委員の出席についてですが、新井委員、大槻委員、鈴木委員、中島委員、半田委員、増田委員及び山本委員より欠席との御連絡をいただいております。奥田委員及び田島委員につきましては、欠席との御連絡をいただいておりませんが、のちほど来られると思います。現在のところ、当部会委員数21名のうち12名の先生方の御出席をいただいておりますので、定足数に達しておりますことを御報告申し上げます。

 それでは、吉田部会長、以降の進行をよろしくお願いいたします。

○吉田部会長 早速、本日の審議に入ります。まず、事務局から配布資料の確認と審議事項に関する競合品目・競合企業リストについての報告をお願いします。

○事務局 資料の確認をさせていただきます。本日、席上に議事次第、座席表、当部会委員の名簿を配布しています。議事次第に記載されている資料1〜19をあらかじめお送りしています。このほか資料20「医薬品第二部会における薬事分科会における取り扱い、毒薬・劇薬の指定の要否及び生物由来製品/特定生物由来製品の要否について(案)」、資料21「専門委員リスト」、資料22「競合品目・競合企業リスト」、資料23「佐藤委員からの御質問」、資料24「医薬品アビガン錠200mgの承認条件等について」を配布しています。

 続いて、本日の審議事項に関する競合品目・競合企業リストについて御報告します。各品目の競合品目選定理由については次のとおりです。資料22の1ページを御覧ください。「乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチンH5N1筋注用『化血研』」ですが、本品目は新型インフルエンザH5N1の予防を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。

 2ページを御覧ください。「ヴォトリエント錠200mg」ですが、本品目は腎細胞癌を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。

 3ページを御覧ください。「アラミスト点鼻液27.5μg56噴霧用」ですが、本品目はアレルギー性鼻炎に対する小児の用法・用量を追加する申請であるため、同様の効能・効果、用法・用量を有する薬剤として、資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。

 4ページを御覧ください。「沈降細胞培養インフルエンザワクチンH5N1筋注30μgmL「北里第一三共」、沈降細胞培養インフルエンザワクチン60μg/mL「北里第一三共」」ですが、本品目は新型インフルエンザH5N1の予防を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。

 5ページを御覧ください。「スミスリンローション5%」ですが、本品目は疥癬を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる品目を競合品目として選定しています。

 6ページを御覧ください。「ポテリジオ点滴静注20mg」ですが、本品目は末梢性T細胞リンパ腫及び皮膚T細胞性リンパ腫を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる品目を競合品目として選定しています。

 7ページを御覧ください。「レスピア静注・経口液60mg」ですが、本品目は未熟児無呼吸発作を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。

 8ページを御覧ください。「テビケイ錠50mg」ですが、本品目はHIV感染症を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。

 9ページを御覧ください。「テノゼット錠300mg」ですが、本品目はB型肝炎ウイルスの増殖抑制を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として、資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。

10ページを御覧ください。「ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)」ですが、本品目は骨髄異形成症候群に伴う貧血を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる品目を競合品目として選定しています。

11ページを御覧ください。「タラポルフィンナトリウム」ですが、本品目は局所遺残再発食道癌を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として資料に掲げる品目を競合品目として選定しています。以上です。

○吉田部会長 今の事務局からの説明に特段の御意見等はありますか。

○事務局 申し訳ございません。資料のページ数が多少入り組んでおりまして、正しくはダルベポエチンアルファが9ページ、タラポルフィンナトリウムが10ページ、テノゼット錠が11ページとなっております。

○吉田部会長 よろしいでしょうか。特段の御意見もないようですので、本部会の審議事項に関する競合品目・競合企業リストについては、皆様の御了解を得たものとします。委員からの申し出状況についての報告をお願いします。

○事務局 各委員からの申し出状況については次のとおりです。

議題1「乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチンH5N1筋注用『化血研』」及び議題12「生物学的製剤基準の一部改正」の本品目に関する部分、退室委員はなし、議決には参加しない委員はなしです。

 議題2「ヴォトリエント錠」、退室委員はなし、議決には参加しない委員は奥田委員、清田委員、前崎委員です。

 議題3「アラミスト点鼻液」、退室委員はなし、議決には参加しない委員は奥田委員、清田委員、前崎委員です。

 議題4「沈降細胞培養インフルエンザワクチンH5N1筋注『北里第一三共』及び議題12「生物学的製剤基準の一部改正」の本品目に関する部分、退室委員はなし、議決には参加しない委員はなしです。

 議題5「スミスリンローション」、退室委員はなし、議決には参加しない委員は奥田委員、前崎委員です。

 議題6「ポテリジオ点滴静注」、退室委員はなし、議決には参加しない委員は奥田委員、前崎委員です。

 議題7「レスピア静注・経口液」、退室委員はなし、議決には参加しない委員はなしです。

 議題8「テビケイ錠」、退室委員はなし、議決には参加しない委員は奥田委員、前崎委員です。

 議題9「ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)」、退室委員はなし、議決には参加しない委員は奥田委員です。

 議題10「タラポルフィンナトリウム」、退室委員は関水委員、議決には参加しない委員は奥田委員、前崎委員です。

 議題11「テノゼット錠」、退室委員はなし、議決には参加しない委員は清田委員です。以上です。

○吉田部会長 本日は、審議事項12議題、報告事項6議題、その他事項1議題となっています。それでは、審議事項1について機構から概要説明をお願いします。

○機構 審議事項議題1、資料1「医薬品乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチンH5N1筋注用「化血研」の生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否、再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の要否について」機構より御説明します。

 A型インフルエンザウイルスについては、ウイルス表面に存在する赤血球凝集素、ヘマグルチニン(以下、「HA」)16種類、またノイラミニダーゼ(以下、「NA」)は9種類あり、HAとNAの型の組み合わせによってインフルエンザウイルスが分類されています。現在ヒトの間で流行している亜型はH1N1型及びH3N2型であり、いわゆる季節性インフルエンザと呼ばれるものです。一方、鳥類で感染がみられるH5N1型の高病原性鳥インフルエンザウイルスについては、ヒトからヒトへの感染能を獲得した場合に甚大な健康被害が生じる、いわゆるパンデミックが生じることが懸念されています。

 国内では、H5N1型に対するワクチンとしては、これまでに、発育鶏卵を用いて製造するワクチンが4品目、培養細胞を用いて製造するワクチンが2品目承認されています。本剤は、H5N1型インフルエンザのワクチン株を細胞培養で増殖させ、B-プロピオラクトン処理及び紫外線照射処理により完全に不活化し、界面活性剤処理して得たインフルエンザウイルスのHA画分を有効成分として含むワクチンです。また、使用時に抗原製剤と混合する専用混和液として、GSK Biologicals社により開発されたアジュバントであるAS03が用いられています。本剤は、2012年6月に希少疾病用医薬品として指定されております。なお、現時点で、本剤は海外では開発されていません。

 本剤の専門協議に御参加いただいた専門委員は、資料21にお示しした7名の委員です。

 審査の概略について臨床試験成績を中心に御説明します。有効性については審査報告書27ページを御覧ください。表4-7に示しますように、第三相試験において、本剤を2回筋肉内接種した後の血中抗体価が事前に設定された免疫原性の評価基準を満たしていたことから、有効性が期待できるものと判断いたしました。

 安全性については、審査報告書2930ページを御覧ください。臨床試験において臨床上問題となるような副反応は認められず、本剤の安全性は忍容可能と判断しました。また、審査報告書3031ページに記載のとおり、海外において、本剤と同じくAS03をアジュバントとして用いているインフルエンザワクチンの接種後、ナルコレプシーのリスクが増加したとの疫学研究結果が報告されています。AS03を含有するワクチンとナルコレプシーの関連性は現時点では明確ではありませんが、ナルコレプシーのリスク増加に関して、海外で報告されていることにつきましては、本剤の添付文書等にて情報提供する予定です。

 製造販売後の対応については審査報告書3839ページを御覧ください。本剤は、平時においては製造販売されるものではありませんが、パンデミックが発生した有事の際に、国による指導、監督の下、必要な対応策を講じた上で、本剤の製造販売後調査により、情報収集を行う必要があると判断しました。

 以上の審査の結果、機構は、本剤を承認して差し支えないと判断いたしました。また、本剤は希少疾病用医薬品であることから、再審査期間は10年、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当し、生物由来製品に該当すると判断いたしました。なお、薬事分科会には報告を予定しています。

 また、本剤の承認に伴い、生物学的製剤基準に、資料18にお示しした基準の追加を予定しております。併せて御審議くださいますようお願いいたします。

 部会委員より事前に御質問をいただいていますので御回答差し上げます。濱口委員よりいただいた御質問は、審査報告書30ページに言及されているが、化血研「乳濁細胞培養A型インフルエンザHAワクチン(H5N1株)」は、欧州各国でナルコレプシーの発生が報告されているGSK社、H1N1インフルエンザワクチンPandemrixに含まれるAS03を添加剤として含むアジュバント添加ワクチンである。欧州による調査報告において、Pandemrix接種後の副反応として、小児のナルコレプシーの発生が7〜13倍高く発生していることが報告されており、国際的に安全性に関する懸念が生じている。

AS03添加ワクチンについて2010年8月にフィンランドとスウェーデンでワクチン接種後、ナルコレプシー発症の報告があったためがCHMPが調査を行った。2011年7月の報告で、緊急事態においては当該ワクチンの有用性が残っているという結論となったが、20歳未満の若年者の慎重投与が付記された。

 その後、ワクチン接種後、ナルコレプシー発症例がノルウェー、アイルランド、フランス、英国でも報告されたため、更なる調査が必要とされ、pandemrixとナルコレプシーの発生に関する調査がGSK社と欧州医薬品庁で現在実施されている。その調査の結果は、201412月に欧州医薬品庁に報告される予定となっている。

 国立感染症研究所では、化血研乳濁細胞培養A型インフルエンザHAワクチン(H5N1株)2009年に検討したGSK社Arepanrix(AS03添加)と同じく、ほかの一般的なワクチン製剤には見られない非常に強い生物活性を有していることを把握している。しかしながら、審査報告書1928ページの審査に係る臨床試験及び非臨床試験の結果からは、ナルコレプシーの発生に関する情報を得ることは極めて難しい。欧州において現在、AS03添加ワクチンのナルコレプシー発症の懸念に対し、大規模な調査が実施されているが、未だ国際的に結論が出ていない。

 このような状況において、本邦が限られたデータのみで承認を検討するのはいささか性急であると考える。欧州医薬品庁とGSK社の報告を十分に踏まえた上で、当該製剤の安全性に関して検討すべきであると考えるがいかがであろうかという御質問です。

 委員の御指摘のとおり、ワクチンのアジュバントとして添加されているAS03とナルコレプシーとの関連が検討されてきていますが、国際的には結論は出ていません。機構におきましても、審査報告書30ページ中段から「ナルコレプシーについて」という項を立てて検討しております。

 本剤の臨床試験では接種後、6か月までのフォローアップ期間も含めてナルコレプシーの発症は認められていません。ナルコレプシー発症のリスクについては、海外のAS03含有インフルエンザワクチンの情報も含めて機構でも検討いたしました。

 ナルコレプシー発症のリスク増加は、インフルエンザウイルスH1N1型による2009年における流行の際に、ドイツのドレスデンで製造された鶏卵培養のH1N1抗原を用いた製剤が3,100万ドーズ以上を使用された欧州では報告されています。

 一方、カナダのケベックで製造された鶏卵培養のH1N1抗原を用いた製剤が5,900万ドーズ以上使用されたカナダでは、ナルコレプシー発症のリスク増加は報告されておらず、抗原によってナルコレプシー発症リスク増加の報告の有無が異なっています。したがって、ナルコレプシー発症の原因が本剤にも含有されるAS03であるかどうかについては明確ではなく、欧州医薬品庁は一昨年の10月に「新たな懸念につながるものではない」としており、機構も、今回の審査の結果、同様に考えています。

 委員の御意見の中にありました、GSK社が現在調査を行っている旨は、審査報告書30ページ、下から5行目に記載しておりますが、その内容は、カナダのデータをレトロスペクティブに精査し、ワクチン接種とナルコレプシーとの関連性の評価を行っているというものです。その結果は、今年の12月までに欧州医薬品庁に報告することとされておりますが、既に精査の大方は得られており、新たな懸念はないと承知しております。

 本剤には、申請者が国内で製造した細胞培養のH5N1抗原が用いられており、ナルコレプシー発症のリスク増加が報告された欧州のH1N1抗原とは抗原の亜型、製造方法が異なりますが、審査報告書3031ページに記載のとおり、ナルコレプシーを本剤の潜在的リスクとして取り扱うこととして、本剤のリスク管理計画書において「重要な潜在的リスク」としてナルコレプシーを記載し、リスク最小化活動、安全性監視活動を実施するとともに、添付文書の「その他の注意」に記載して明確に情報提供を行う予定としておりました。

 欧州の添付文書では、若年者への接種について注意喚起がなされているという状況があり、今回委員からいただいた御意見も踏まえ、本剤の添付文書においても、小児への接種に関して注意喚起を追加することを検討させていただきたいと考えております。申請者にはGSK社との連携を密に取り、海外において新たな情報が得られた場合には、適切に情報提供等の対応をするよう、委員からの御指摘を踏まえ改めて伝達いたします。

 また、本日御欠席の鈴木委員より、「パンデミック時には1回接種でも一定の抗体保有率等を示すワクチンであることが望ましいと思われる。開発企業においては、より有効なワクチンの開発を行う予定があるか確認したい」という御質問をいただいています。申請者に確認したところ、ヒトで流行したことがないH5N1インフルエンザに対して、1回接種で確実な免疫が付与できるワクチンの開発は非常に困難なため、現時点で具体的な解決策はないとのことでした。ただし、より有効なワクチンの開発について引き続き検討する旨、回答をいただいています。鈴木委員には事前に御説明をして御了解をいただいています。

 説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○吉田部会長 先生、いかがですか。

○濱口委員 趣旨としては、海外でナルコレプシーの発症についてのディスカッションが行われておりますので、その結果を十分に把握した上で審査すべきと考えます。先ほど説明にはなかったのですが、疫学調査をもう一度やるということに加えて、メカニズムを詳しく調べています。この場合は動物を使ったメカニズム、要するに、脳神経においてどういう影響があるのかということも含めてかなり大規模に行われます。何らかの成果が出てくるだろうと思っていますので、それが12月ということであれば、時間的な問題もあるかとは思いますけれども、そこでしっかり審議してもいいのではないかと考えたわけです。以上です。

○吉田部会長 今の説明の中で聞こえにくかったのですが、国立感染症研究所では何かアプローチされているということですか。

○濱口委員 以前のワクチン、AS03を使った時のワクチンの結果というのはあります。先ほどありましたように、国内で使われた経験が非常に少なく、臨床のデータも非常に少ない状況です。その中でこのワクチンと、以前のワクチンとの相同性を見ることは、なかなか難しいのですが、このAS03を使ったワクチンでの生物反応というのは、基本的にはヨーロッパで使われているAS03と基本的には同じものであろうと考えています。

○吉田部会長 分かりました。ほかの委員の先生方のコメントをお願いします。庵原先生、今の問題はどうですか。

○庵原委員 ナルコレプシーですか。

○吉田部会長 いえ、AS03です。

○庵原委員 このアジュバントは新しいアジュバントで、しかも活性が強いので、今濱口委員が言われましたように、潜在的リスクが今後問題になるとは思っています。ですから、使用される時にはやはり十分な注意の上で接種していく必要があるのではないかという印象は持っています。

○吉田部会長 新型インフルエンザですからいつ来るか分かりませんけれども、時間的な余裕がある限りはやはり情報収集に努めていただくということになろうかと思います。前崎先生、何かコメントございますか。

○前崎委員 私も庵原先生の言われるとおりだと思います。いつ来るか分からないというのは確かにあるのですが、それほど差し迫った時間的な必要性はないと思うので、少し慎重に行ってもいいのかもしれません。

○吉田部会長 承認差止めというところまでは行かないということだそうです。ほかにございますか。

○庵原委員 別件でよろしいですか。ナルコレプシーとは離れた形で二つあります。一つは、前回、カナダのケベックで作ったAS03入りの鶏卵培養のインフルエンザワクチンで、白く濁るという事件があったかと思います。少なくとも、化血研で作った今回のワクチンではそういうようなものは認められなかったかという確認が1点です。

 二つ目、化血研の筋注の接種の仕方というところが、確か添付文書の一番最後に付いているのですが、今のパビローマのワクチンでも筋注の仕方が問題になっています。これ、メーカーに言って、CDCの筋注の仕方のガイドラインの図としっかり見比べてほしい。というのは、針が少し皮膚から浮いているのです。CDCのガイドラインの絵は皮膚にピタッと針がくっ付いています。これは浮かさない方がいいので、こういう浮かしたようなやり方をすると浅くなって、筋膜に炎症を及ぼして、何らかの悪さをするリスクがありますので、やはり引用するならば、CDCの図をきちんと引用するようにという指導をお願いしたいです。以上です。

○機構 機構より御説明いたします。カナダで作った抗原で認められた白く濁るものが化血研の製造した本剤で認められるかどうかについてですが、本剤では、そういった凝集物のようなものは認められていないことを確認しております。添付文書の図につきましては、申請者に、適切に差換えるよう指示したいと思います。

○吉田部会長 よろしいですか。ほかに御意見はございますか。注意喚起の件と図の問題、訂正の方をよろしくお願いいたします。

○濱口委員 特に小児については、注意喚起をかなり強くしておく必要があるのだろうと思います。ナルコレプシーの発症年代という事もありますし、海外においても、やはり小児においての対応は慎重にということを一応言っておりますので、是非そこは小児への注意という形で特筆すべきこととして扱っていただければと思います。

○吉田部会長 ナルコレプシーというのは、どのような状態を言っているのですか。

○濱口委員 私も実際臨床で診ているわけではありませんが、そんな長時間ではなくて、2030分意識がフッと消えたり、突然睡眠に入ったりと。そこでまた回復したりというようなことで、多分、重篤な間というのはそれほどないのかもしれませんが、やはり明らかに自然発症する頻度よりも高いというデータが一応一部では出ておりますので十分な注意喚起が必要だろうと思います。

○吉田部会長 例えば接種が終わった後、歩行時に途中で倒れるとか、そういうこともあるのですか。

○濱口委員 そこはわかりかねるのですが、例えば会議中とか、重要な面接を受けている時とか、そのとき自分の意思とは関係なく睡眠に陥ってしまう。

○吉田部会長 添付書類には、単にナルコレプシーと書くよりも、行動上の注意について具体的にこうするようにというような説明があった方が親切かもしれませんね。

○濱口委員 そうですね。

○庵原委員 カナダのデータを見ていても、ナルコレプシーが出ているのが、いわゆる20代未満の思春期の人たち、現在パピローマのワクチンで話題になっている年齢層とかぶってくるのです。ですから、この年齢層に接種する時は少し前もって、このワクチンは痛みがどれだけあってとか、痛みがどれだけ続くとか、リスクをあらかじめ説明した上でやる必要があるのではないかと思っています。

○吉田部会長 取扱いといいますか、使い方のところで具体的に注意してあげるといいかもしれません。若年層には注意して下さいとか、行動についても配慮するようにということもあります。死亡ということはないのですね。その辺の注意事項をしっかり書いていただくということでよろしいですか、ほかにございますか。

 御意見がないようですので議決に入りたいと思います。本議題について、承認を可とし、併せて、生物学的製剤基準の一部を改正することとしてよろしいでしょうか。

 御異議がないようですので承認を可とし、併せて生物学的製剤基準の一部を改正する事として薬事分科会に報告といたします。

 議題2について、機構から概要説明をお願いします。

○機構 審議事項議題2、資料2「医薬品ヴォトリエント錠200mgの製造販売承認事項一部変更承認の可否及び再審査期間の指定並びに毒薬の指定の要否について」機構より説明いたします。

 本剤の有効成分であるパゾパニブ塩酸塩は、チロシンキナーゼ阻害剤であり、血管内皮増殖因子受容体-1、2及び-3、血小板由来増殖因子受容体及び-B並びに幹細胞因子受容体の受容体型チロシンキナーゼのリン酸化を阻害することにより腫瘍の増殖を抑制すると考えられています。現在、本剤は悪性軟部腫瘍に対して承認されております。

 今般、本剤は、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌を効能・効果として承認申請されました。平成2511月時点において、本剤は腎細胞癌に関する適応にて58の国又は地域で承認されております。本品目の専門協議に参加いただいた専門委員は、資料21に示すとおり、4名の委員です。以下、臨床試験成績を中心に本剤の承認審査の概要を説明いたします。

 今般の承認申請では、主な臨床試験成績として、海外で実施された第III相試験と本邦を含む国際共同治験として実施された第III相試験の成績が提出されました。

 有効性については、審査報告書14ページ下から10行目以降、及び35ページ本文上から11行目以降に示しますように、未治療又は1レジメンのサイトカイン製剤による治療歴がある局所進行又は遠隔転移を有する腎細胞癌患者を対象に本剤の有効性及び安全性を検討した海外第III相試験の結果、対照群として設定されたプラセボ群と比較して本剤投与群で、無増悪生存期間(以下、「PFS」)の延長が検証され、臨床上意義があるPFSの延長効果が認められたことなどから、本剤の有効性は示されたと判断いたしました。

 安全性については、本剤の使用において注意すべき有害事象としては、審査報告書16ページ下から16行目以降、及び35ページ本文上から20行目以降に示しますように、既承認の癌腫である悪性軟部腫瘍と腎細胞癌において、本剤の安全性プロファイルに明らかな差違はなく、本剤の使用において注意すべき有害事象としては、初回承認審査時に、本剤投与に伴う特徴的な有害事象と判断した事象である、肝機能障害、高血圧、心・血管系事象、出血性事象、気胸、甲状腺機能異常、消化管穿孔及び消化管瘻、タンパク尿及びネフローゼ症候群、皮膚障害、毛髪変色及び皮膚色素減少、創傷治癒遅延、感染症、可逆性後白質脳症症候群、並びに間質性肺疾患であると考えております。

 これらの有害事象については、がん化学療法に十分な知識と経験を有する医師によって、有害事象の観察や管理、休薬・減量・投与中止等の適切な対応がなされるのであれば、本剤は忍容可能と判断いたしました。

 ただし、日本人における検討症例は限られており、審査報告書24ページ下から7行目以降、及び36ページ上から16行目以降に示しますように、本剤を使用した症例を対象として、目標症例数150例、観察期間を1年間とする製造販売後調査の実施が必要であると判断し、申請者に指示しております。

 以上のような審査の結果、機構は根治切除不能又は転移性の腎細胞癌の効能・効果等を追加する本申請について、承認することは可能と判断いたしました。本剤は希少疾病用医薬品として承認された新有効成分含有医薬品に対する希少疾病用医薬品に指定されていない効能・効果の追加に係るものであることから、追加される効能・効果等に対する再審査期間を5年10か月とすることが適当であると判断いたしました。薬事分科会には報告を予定しております。

 なお、資料23にあるとおり、事前に佐藤委員から御意見を頂きましたので、機構より回答いたします。まず、委員からの御意見を読み上げます。

 審査報告書2425ページの製造販売後調査についてですが、他の品目についてもこれまで多くのものが「発現率が××%の事象の発現例を95%以上の確率で少なくとも1例検出するために必要な症例数として、○○例と設定した」という記述となっております。これは従来の3000名の使用成績調査の一つの根拠(発現頻度の非常に低い、例えば1,000名に1名しか発現しないような有害事象であればこの設定で3,000名の調査が必要)ではありましたが、それよりも発現頻度の高い100名に1名の有害事象を1名見つけることにどんな意味があるのか。1名見つけて何を調べ、その結果、何が分かるのかが説明されておらず、理解できません。

 本品目では、既に承認されている悪性軟部腫瘍では「発現率が1%の事象の発現例を95%以上の確率で少なくとも1例検出するために必要な症例数として、300例と設定」し、今回の腎細胞癌では「2%の事象の発現例を95%の確率で少なくとも1例検出するために必要な症例数として150名」と設定していますが、なぜ1%や2%の事象の発現例を1名検出したいのかは述べられておらず、適切なリスク管理計画であるとは考えられませんでした。

 本剤については、既承認の悪性軟部腫瘍と今回の腎細胞癌で安全性のプロファイルは大きな差異はないと考えられていますが、国際共同試験での日本人参加者は60名であることから、機構は悪性軟部腫瘍と同程度の300名とする必要があると判断しています。しかし、悪性軟部腫瘍の製造販売後調査の中間集計で「新たな注意喚起が必要となる安全性上の問題が認められていないこと」から、専門協議での意見も踏まえて、申請者の計画どおり150名と設定することは可能と判断していますが、いずれにしても設定根拠が曖昧だと思います。

 悪性軟部腫瘍も切除不能又は転移性腎細胞癌も患者数が少ないでしょうから、双方合わせて何名の調査でどのような情報を得たいのかを申請者は明確にして、その上でリスク管理計画を立てるべきではないかと考えます。

 以上の御意見に対する機構の考えを説明いたします。

 今回の製造販売後調査は、一般的な自発報告による副作用報告と異なり、予想される頻度を超えて副作用が発現するかも含めて、より早期かつ網羅的に副作用の発現状況等の安全性情報を収集することを目的としており、当該調査により得られた情報を基に、更なる対応の必要性等を検討する意図で計画されております。

 本調査の症例数の検討過程において、審査報告書()の作成後に、悪性軟部腫瘍の製造販売後調査の中間解析結果が提出されたことから、専門協議での議論も踏まえて、前述の目的を満たすのに必要な症例数について再度検討を行い、臨床試験において重点調査項目のうち最も発現頻度の低い事象の発現率を考慮した申請者の計画どおり、症例数を150例と設定することは可能と判断いたしました。

 説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○吉田部会長 佐藤先生、いかがですか。

○佐藤委員 この申請自体はリスク管理計画が義務づけられる昨年の4月以前のものですからこれでいいと思いますけれども、やはりリスク管理計画が義務づけられる以降のものに関しては、今のような説明だと、では本当に2%のものを1人見つけてどうするのだと言われたときに、多分答えられないですね、安全性の問題に。そうではなくて、重要な潜在的リスクとして挙げた項目について、こういう情報を何名で集めるというような説明にしていただかないと、やはり何パーセントの発現率のものを最低1人見つけるという説明では、それは適切なリスク管理計画になっていないと思うのですけれど、いかがでしょうか。

○吉田部会長 どなたか答えてください。

○審査第五部長 審査第五部長でございます。全体の品目一般というよりは、本品目についてということですが、一定の確率の有害事象を、例えば100分の1のものをきちんとした精度で集めようということであれば300例程度集めるというのは、確かに先生のおっしゃるとおりだと思います。

 審査報告書の書き方の問題もあるのかもしれませんが、今回の製造販売後調査においては、数を集めるとかそういったものが目的というよりはむしろ注目する有害事象について、現在臨床試験の中で得られている頻度以上のことが実際の使用症例で起こるかどうかというところを、早目に見ていこうという趣旨で設計されているものです。そういう意味では、少し審査報告書の中での説明が不足していた部分があったのかなと思っております。

○吉田部会長 例えば1%でも2%でもいいのですが、既存の有害事象ではなくて、未知のものがあるといけないので、それが出てくるかどうかをみてみたい。出なければ出ないで良いのですが、2%の中に未知のものがあっては困るので見ますというようなことではないのですか。

 というのは、これ適応拡大で一変ですね。しかも、36ページを見ると、既に軟部腫瘍で661例も登録されていて、もっとも、この資料を書いたときはまだ200例位しか分からなかったのでしょうけれど、そんな状態で、きわめて低率な有害事象を市販後に一体いくら集めればいいのかと言われても困るのですが、田村先生、どう思いますか。抗癌剤の場合、市販後どれぐらいと考えてやったらいいと思いますか。

○田村委員 重篤なものを1例見つけるというのは、因果関係も難しいですし、こういう根拠でするというのは、佐藤先生おっしゃるとおり、難しいような気がします。では、具体的にどういう根拠がいいのかというと、分かりません。

○吉田部会長 そうですよね。佐藤先生の仰っていた市販後の管理計画を作った経緯を少しここで説明してもらえますか。どうして管理計画という形でするようにしたのか。

○審査第五部長 リスク管理計画の趣旨の部分については、臨床試験の間に得られた情報の中から特定されたリスク、又はその情報不足のリスクをあらかじめ特定し、そういったものが市販後においてどういう形で出てくるかをモニターする。あとは、そういうリスクに対して、使用者に対して十分な注意喚起をする。その二つの目的で、それを系統的に実施しようということがリスク管理計画のもともとの目的です。

 特に、発生状況等をモニタリングするという部分については、実際、制度を作るときから様々な議論があったところです。では、どの程度の数を集めればいいのかとか、そういった部分については疾患領域によってもかなり違ってくる部分もございます。何10万人でお使いいただくものと、抗癌剤のように、非常に限られた患者の方々でお使いいただくという部分もおります。

 今回の品目については非常に数が少ない対象患者でお使いいただくということなので、多く集める中でどのぐらいの頻度のものを見つけようというコンセプトではなく、むしろ少ない人数でも何か治験中に得られたもの以上の頻度のものが出てこないかどうかというのを早期に見つけようという趣旨で、このモニタリングを計画するという対応でございます。そこの考え方は恐らく品目ですとか、領域ごとに様々なのだろうとは考えています。

○吉田部会長 そうすると、例えば治験で症例数を設定するときは、先ず有効性の信頼区間とか予測生存率の差とかということを想定して統計学的に決めますが、こちらの場合は少なくとも臨床試験で使われた症例数と同じかそれ以上の数でもって、臨床試験のときに出なかった有害事象が出てくるかどうかだけを見たいので、1例出たらそれはやはり使用上の注意に書くとか何とか、そういうことにしましょうということですね。

○審査第五部長 ご指摘の通りです。それを何か統計的な意味があるかのような説明をすると、恐らく誤解を招きやすいのだろうということを、今回の御指摘でよく理解いたしました。どうも御指摘ありがとうございました。

○吉田部会長 では、そういうことだそうです。

○佐藤委員 今、審査第五部長がおっしゃられたように、やはりリスク管理の目的は、重要な潜在的リスクを顕在化することが大きな目的で、今回の品目に関しては、幸い重要な潜在的リスクが挙げられていませんので、既承認の悪性軟部腫瘍と併せて、この進行再発の腎細胞癌については使用経験が少ないので調査しないというわけにはいかないでしょうけれども、既に600名近く登録がされていて、300名はクリアできそうな悪性軟部腫瘍の情報と併せて、どのぐらいの情報が集まったら重要な特定されたリスクの詳細な情報が集まるのかとか、そういった説明を企業の申請者の方にもしていただきたいと思います。場合によったら、それで150名でなくとも100名でもいいということになるかもしれません。あるいは、人数も定めない、1年間登録して、その1年に限っては全て調べるとか、そういう調査の仕方でもいいと思います。やはり設定の説明の仕方を、今、審査第五部長がおっしゃったような形でしていただければいいのではないかと思います。

○吉田部会長 要するに何を目的にしているかということを、はっきりしていただればいい話だと思います。ただ、私がもう一つ疑問なのは、一変のときと初回申請のときとは若干扱いを変えるべきだろうと思うのです。例えば軟部腫瘍と腎細胞癌とか、あるいは別の大腸癌と肺癌でもいいのですが、癌種が変わって、いわゆる有害事象のスペクトルが変わるとかいうことは極めて希ですね。

○田村委員 希だと思います。よほど病気になる人のバックグランドが違うとか、臓器機能に違いがあるとかということではないかと思います。

○吉田部会長 ですから一変のときには少し緩めでもいいし、ターゲットを絞ってもいいのかもしれませんね。ということで、今後の参考にしていただければと思います。ほかに御意見いかがですか。

○田村委員 腎癌に対してはマルチターゲットのレセプターチロシンキナーゼ阻害剤が、幾つか承認されていると思うのですが、この薬剤が新たに追加されることで、現場ではどういうメリットがあると考えられるのでしょうか。

○機構 機構よりお答えさせていただきます。審査報告書の2021ページを御覧ください。御指摘のとおり、既に今回の対象と同様の患者を対象とした薬剤が承認されております。今回スニチニブという薬剤との非劣性試験は実施されております。ただし、これは非劣性試験でして、スニチニブに対する非劣性が示唆される結果は得られたのですが、この結果をもって、本剤の方を優先的にというところまでは結論付けられません。そういう意味でいうと、本剤は治療選択肢の一つに位置付けられると考えており、実際の治療にあたっては、当該領域で承認されている薬剤の副作用等を踏まえて、選択されるものと考えております。

○吉田部会長 清田先生、今の点についていかがですか。

○清田委員 特に、使い分けは規定できないと。実は現場で、今までの薬は効果があるから使っているのではなくて、副作用でやめなくてはいけないとか、そういうような投与の続行が難しい症例が多いのですね。そういうときに別の物があるととてもいいというような使われ方になるのではないかなと思っています。ですから、少しでも手持ちの物があればいいと、助かるというような感じだろうと思います。

○吉田部会長 開発が並行していってしまったので、スニチニブで抵抗になったからこちらに変えてどうのこうのというデータは、まだ出てないということですね。

○機構 今回の申請ではそういった試験成績は得られておりません。

○吉田部会長 出てないけど、そういうことも考えて、メカニズムが違えばですが、ということですね。

○清田委員 プログレッション フリーサバイバルですから、エンドポイントが。皆さん、亡くなるというのが前提のデータですね。そこら辺はキュアではないので、とても難しいかなと、ツールが増えるというのはとても助かると現在思っています。

○吉田部会長 臨床現場としては、オプションが増えるということですね。

○清田委員 現場としては助かると思います。

○吉田部会長 もう少し時間がたつと、先ほど言ったクロスオーバーできるかどうかとか、片方が効かなくなるともう片方も効かないとか、マルチターゲットですから、様々な違いは可能性としてあるのだろうと思うのです。それの使い回しは、また今後臨床の方でやっていただくことになると思います。田村先生よろしいですか。

○田村委員 はい。

○吉田部会長 ほかにございますか。では、御意見ないようですので、議決に入りたいと思います。なお、奥田委員、清田委員、前崎委員におかれましては、利益相反に関する申し出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。

 本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 それでは議題3に移ります。議題3について、機構からの説明をお願いします。

○機構 審議事項議題3、資料3「医薬品アラミスト点鼻液27.5μg56噴霧用の製造販売承認事項一部変更承認の可否及び再審査期間の指定について」機構より説明いたします。

 本剤は、副腎皮質ステロイドであるフルチカゾンフランカルボン酸エステルを有効成分とする定量噴霧式点鼻用液剤です。本邦において、本剤は、成人に対するアレルギー性鼻炎治療薬として承認されており、今般、新たに小児用量を追加するための申請がなされました。

 海外において、201312月現在、本剤はアレルギー性鼻炎治療薬として100か国以上で承認されており、そのうち16か国以上で小児の適応を有しています。

 本申請の専門委員としては、資料21に記載されております5名の委員を指名いたしました。主な審査内容について、臨床試験成績を中心に簡単に説明いたします。

 審査報告書8ページ、「()国内第III相試験FFR116364試験」の項を御覧ください。6歳以上15歳未満の通年性アレルギー性鼻炎患児261名を対象に、本剤の有効性及び安全性を検討するため、プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験が実施されています。用法・用量は海外における小児を対象とした臨床試験成績を参考に、55μg1日1回投与と設定され、投与期間は2週間と設定されました。

 その結果、8ページの表2に示していますように、主要評価項目である全投与期間における3鼻症状スコアのベースラインからの変化量について、本剤群とプラセボ群との差は-1.089であり、統計学的に有意な差が認められました。以上より、6歳以上15歳未満の日本人アレルギー性鼻炎患児に対する本剤の有効性は示されていると判断しました。また、2歳以上15歳未満の患児を対象に実施された国内長期投与試験であるFFR116365試験成績に基づき、3鼻症状スコアのベースラインからの変化量の推移について、年齢別で検討した結果、16ページの表13に示していますように、2歳以上6歳未満の結果は6歳以上15歳未満の結果と大きな相違は認められなかったことから、2歳以上6歳未満の年少患児における本剤の有効性についても期待できるものと判断しています。

 次に、16ページ中段「()安全性について」の項を御覧ください。17ページの表14に示していますように、国内長期投与試験及び海外併合データにおいて、年齢により安全性プロファイルが異なる傾向は認められませんでした。また、ステロイド投与に関連して発現する可能性のある全身性の有害事象として、副腎皮質機能、眼、及び成長への影響に関する有害事象の発現状況について検討した結果、17ページ下段から19ページにかけての記載のとおり、患児における本剤の安全性について、成人又は類薬を上回る傾向は認められませんでした。次に、21ページ中段、「()医薬品リスク管理計画()について」の項を御覧ください。製造販売後には22ページの表18に記載しております特定使用成績調査が予定されており、使用実態下での安全性、特にステロイド投与に関連する全身性有害事象の発現状況についてさらに検討することが予定されています。

 以上の審査を踏まえ、本申請を承認して差し支えないとの結論に達し、本第二部会で御審議いただくことが適当と判断いたしました。本申請は、新用量医薬品に該当することから、再審査期間は4年とすることが適当と判断しています。

 薬事分科会では報告を予定しています。よろしく御審議のほど、お願いいたします。

○吉田部会長 委員の先生方からの御質問、御意見をお願いします。庵原先生、何かコメントいただけますか。

○庵原委員 これ、成長に対する影響というのは何年間の効果を見ているわけですか。最近、吸入のステロイドで身長の伸びが悪いというのが専門家の間で話題になっていますので、この調査期間を教えてください。

○機構 報告書13ページに記載されているとおり、臨床試験では52週間で検討されております。御指摘いただいた点は、小児気管支喘息患者における吸入ステロイド投与の成長への影響に関してのものと理解していますが、本剤については点鼻剤で、曝露量が吸入剤よりも低くなることもから、全身性の影響が生じる可能性は低いのではないかとおります。なお、添付文書では適切に注意喚起する予定です。

○庵原委員 ということは、吸入ステロイドよりも曝露する量は少ないので、多分長期間用いても、身長に対する影響は少ないだろうと。だけども、やはり注意して見ていく必要があるという、そういうことでよろしいですか。

○機構 はい。類薬に関する文献報告と比較しましても、報告書19ページに記載がしていますように、特に類薬を上回るリスクとは考えておりませんので、類薬と同様に注意喚起する予定です。

○関水委員 表2に書いてあるデータについてですが、ベースライン5から下がってくるというのを効果として評価しておられると思うのですが、このプラセボで5.2から4.2に下がるというのは、これは有意の差があるのですか。どうしてこういうことが起こったと考えられるのですか。つまり、プラセボで治っているのに、それの上で、さらに検討しているような実験になっているように思うのですが。

○機構 アレルギー性鼻炎で、その症状によって異なりますので、プラセボ群でたまたま減少は見られている可能性はあるかと思います。

○関水委員 プラセボで5.2から4.2に下がっていますが、統計学的な有意の差が認められるのですか。3.14.2に統計学的な有意の差があるとしたら、当然、プラセボ群で下がっているということに有意な差がありますね。

○機構 この試験に関しましては、本剤群とプラセボ群の差を統計学的に検討する計画になっていまして、ベースラインからの差について、統計学的に検討する計画にはなっておりません。

○関水委員 プラセボで治っているような、そういうときに薬をやったら、もう少し改善されたと。そういう解釈でよろしいのですか。

○機構 アレルギー性鼻炎では鼻の症状の経過を主観的な指標で評価しておりますので、プラセボ投与でも投与に対する期待感から、ベースラインと比べて改善が認められることはあると考えております。ただ、本剤群とプラセボ群で比べた場合に差が認められていますので、本剤の有効性は示されているという判断はできると考えております。

○吉田部会長 いや、関水先生のおっしゃるとおりなのではないですか。プラセボ噴霧しても効くのですよ。だけど、ステロイドをやると、もっと効くのですね。そういうことでいいのでしょう。

○関水委員 プラセボがどうして効いたのですか。

○吉田部会長 いや、鼻を洗っても効きますからね。ですから、そういう意味でいうと、生食でも噴霧するとしないとで大分違うとあるのは、ある程度アレルギーが改善するということもあるのではないかと。庵原先生、いかが思われますか。

○庵原委員 これ、プラセボは何を使われたのですか。

○機構 有効成分を除いた溶媒です。

○庵原委員 要するに溶媒を使ったという形ですね。

○機構 はい。

○庵原委員 噴霧することによって鼻がきれいになってということは可能性としてあるわけですね。ですから、意外と生食で鼻を洗うだけでも粘膜が良くなるということもありますので、ですから噴霧すること自体がこれだけの効果があって、さらに薬を加えることによって効果がアドオンされたと。データだけ見ると、そのように解釈して、吉田先生が言われたとおりであると思うのですけれど。

○吉田部会長 先ほどの庵原先生の質問なのですが、身長に対する影響とか何とかというのは、例えば市販後で確認できますか、これ観察期間24週間でしたか。

○機構 はい。

○吉田部会長 ですから、例えば年余にわたるような観察は要らないのか。そこのところは、特に子どもとステロイドの関係に関して、何か機構として用意しておく必要があるのではないかとの御指摘と思うのですが、その辺はまだ考えてらっしゃらないのですか。要するに、短期の有害事象は皆見ているのですが、晩期毒性といいますか、長期の有害事象が起こるかどうかというところは、意外と無視していますね。ですから、影響が考えられるようなものに関しては、何か少し違うやり方、今すぐこれで変えろというわけではないのですが、やはりそのガイドラインなり、何なりを考えられた方がいいのではないかと思います。庵原先生、少し長めの経過を見る必要があるという意味でよろしいでしょうか。

○庵原委員 19ページの、この95%の信頼区間がマイナスで1をまたいでないので、少し気になるのですね。ということは、やはり伸びが少し低めに出てくるのではないかと。ただ、アメリカのFDAの基準は満たしているので良いのだけれどもというように取れるのですね。実際、この統計の数字だけ見ていると、身長の伸び、少し低いですね。95%の信頼区間が1をまたいでないので、有意に読めるのですよ。

 ということは、やはりこれを長期に使った人の身長に関して、観察する必要があるとか、何かそういうようなコメントが要るのではないかという印象を持つのですが、いかがなのですか。

○機構 成長への影響については、かなり長期的な調査という形で見ない限りははっきりとしたことは分からないだろうと考えており、今回行う調査の中で、そこを十分に明らかにするには限界があると考えております。類薬も含めた海外の市販後の発現状況などを見ますと、非常にまれではあるけれども、たまに起きる可能性があると現地点では理解しているところですので、今後も副作用として上がってくる情報などに関しては、十分留意して、対応していきたいと考えております。

○関水委員 私が理解できないのは、成長速度/cm/年と書いてあって、4桁の数値が示されていますが、これは意味がある数字なのですか。

○吉田部会長 19ページの中段ぐらいの記載ですね。

○関水委員 ええ。13ページの表10の部分です。

○機構 はい。表10のデータと同じものです。

○関水委員 表10で、プラセボ群で5.972にプラスマイナス1.216と書いてあるけれども、この値自体は、成長速度がcm/yearということになり、4桁を有効数字として示しているというのはサイエンティフィックではないのではないですか。

○機構 申請資料の値をそのまま記載したというところなのですが、有効数字の桁数のどこまで意味があるかという御指摘と思いますので、今後適切に対応させていただきたいと思います。

○関水委員 このような点について、科学的取り扱いでない、と批判されることは避けるべきですね。

○機構 はい。

○吉田部会長 ミクロンレベルまでは要らないだろうと。

○機構 今後の報告書では適切に対応させていただきます。

○庵原委員 ベースラインというのは、この薬を使う1年間の身長の伸びに対して、薬を使ったときの1年間の身長の伸びで、それぞれの群を取った平均がこの値であったということでしょう。

○機構 はい。

○庵原委員 ですから、そこまで細かい数字まで出すのは必要性があるかないかというのは分からないのですけれど、そこに差が少しあって、その差がプラセボと投与群とでは、投与群の方が少し低めですね。ただ、実際使ったのが、52週使ったとしたときの予測値ですね。

○機構 投与期間は52週と設定されておりますので、52週投与したときの値です。

○庵原委員 そうすると、やはりこれ統計的な差ありますね。薬を使うことによって身長の伸びが。低くなるという統計的な差が、これ出ていますね。群間差のPバリューのところを見ますと、これ1をまたいでいませんので、出ていますね。ということは、やはりこれ注意喚起ぐらいは何か入れておかないといけないのではないかという印象を持ちますけれども。

○機構 はい。成長遅延に関しての注意喚起は、添付文書に記載しております。

○吉田部会長 これはcm/yearだけど、意味合いとしてはむしろ統計学的な数値なのではないのですか。何かこの辺の意味付けが分からない。

○庵原委員 これは投与する前の1年間の身長の伸びのその群に参加した人の平均値とSDと、それから投与してから1年間のところですね。身長の伸びというのはそこに入ったグループの年齢構成によって若干違ってきますので、毎年同じ伸びで伸びるとは限らないと。ですから5.95.6はというと、これは誤差範囲だと、私は思います。ですから、年間に伸びた値の比率で見ていって、薬がどれだけ身長の伸びに影響を与えたかという形で数字を読んでほしいという、そう思います。

○吉田部会長 そういうことなのですね。いずれにしても、身長に、ただ、それが-0.5までは許されるというのがガイドラインにあるので、-0.2ならいいのではないかということで、ただ、それでクリアしたのですね。

○機構 はい。

○吉田部会長 -0.5ならいいという、ガイダンスに規定されているということですから、成長速度が遅くなることもあるので少し成長速度を見るようにとかくらいは注意しておいた方がいいですね。ガイダンスはクリアしているけれども、そういう一般的に副作用があるというので見て下さいというような注意はできるのではないでしょうか。

○機構 添付文書におきましては、「全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、点鼻ステロイド剤を特に長期間、大量に投与する場合に、小児の成長遅延をきたすおそれがある。本剤を小児に長期間投与する場合に、慎重等の経過の観察を十分行うこと。また、使用にあたっては、使用方法を正しく指導すること。」と注意喚起しております。

○吉田部会長 確かに書いてありますね。

○機構 重要な基本的注意の5番目の下線を引いている箇所です。

○吉田部会長 大量というと、一度に大量ではなくて、長期間の方がいいのかもしれません。この辺の言い回しについては、庵原先生と相談しておいてください。

○審査管理課長 この表記が今の御議論の中でこれが最良かどうかも含めて、事務局と機構の方で引き取らせていただいて、また相談をいただきたいと思います。どうもありがとうございました。

○吉田部会長 ほかに御意見ございますか。ないようですので、議決に入りたいと思います。なお、奥田委員、清田委員、前崎委員におかれましては、利益相反に関する申し出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。

 本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 それでは議題4に移ります。議題4及び議題12の本品目に関する部分について、機構から概要説明をお願いします。

○機構 審議事項議題4、資料4「医薬品沈降細胞培養インフルエンザワクチンH5N1筋注30μg/mL「北里第一三共」及び同筋注60μg/mL「北里第一三共」」機構より御説明いたします。

 本剤は、議題1で御審議いただきました乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチンH5N1筋注用「化血研」と同様に、H5N1型のインフルエンザの予防を目的としたワクチンであり、北里第一三共ワクチン株式会社から申請されたものです。

 本剤は、弱毒化したインフルエンザウイルスH5N1株を培養細胞にて増殖し、B-プロピオラクトンで不活化した全粒子ウイルスを有効成分とするワクチンであり、アジュバントとして水酸化アルミニウムゲルが添加されています。本申請においては、HA含量として、有効成分を1mL当たり30μg含む製剤と60μg含む製剤の2種類が申請されています。

 本剤は、201212月に希少疾病用医薬品として指定されています。本剤の専門協議に御参加いただいた専門委員は、資料21にお示しした7名の委員です。

 審査の概略について、臨床試験成績を中心に御説明いたします。

 まず有効性について、審査報告書23ページの表4-8を御覧ください。

 国内第II/III相試験における本剤接種後の免疫原性の結果について、60μg製剤の2回接種後には、本邦のガイドラインに定められた三つの免疫原性評価基準の全てを満たしたことから、60μg製剤の有効性は期待できるものと判断しました。

30μg製剤の2回接種後には、三つの基準のうち二つを満たし、基準に達しなかったSRH抗体保有率についても、70%を超えるという基準値に対して65.97%という値でした。この65.97%とい値は、基準値から著しく低い値ではないこと、及び他の二つの基準を満たしていることを踏まえ、30μg製剤についても有効性は期待できるものと判断しました。

 安全性については、審査報告書31ページ〜33ページを御覧ください。

 国内臨床試験において、高頻度に認められた有害事象は、本邦既承認の季節性インフルエンザHAワクチンでも認められる有害事象でした。国内臨床試験においては、重篤な副反応として顔面神経麻痺が1例認められましたが、当該「顔面神経麻痺」は、添付文書に副反応として記載され、注意喚起がなされていること、本剤はパンデミック時の使用が想定されており、当該使用の状況を考慮すると、本剤の安全性は忍容可能と判断しました。

 本剤の製造販売後の対応については、審査報告書37ページ、及び4041ページの「4.医薬品リスク管理計画()」の項を御覧ください。

 本剤そのものは、平時においては製造販売されるものではありませんが、パンデミックが発生した有事の際に、国による指導、監督の下、必要な対応策を講じた上で、本剤の製造販売後調査により、情報収集を行う必要があると判断しました。

 以上の審査の結果、新型インフルエンザ(H5N1)の予防を効能・効果として、本剤を承認して差し支えないと判断しました。本剤は生物由来製品に該当し、希少疾病用医薬品であることから、再審査期間は10年、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。なお、薬事分科会は報告を予定しております。また、本剤の承認に伴い、生物学的製剤基準に、資料18にお示しした基準の追加を予定しております。併せて御審議くださいますようお願いいたします。

 続きまして、部会委員から事前に頂いた御質問に回答いたします。

 本日御欠席の鈴木委員から、議題1と同様に、パンデミック時には1回接種でも一定の抗体保有率等を示すワクチンであることが望ましく、申請者においては、より有効なワクチンの開発を行う予定があるか確認したい旨の御質問を頂いております。

 この点につきまして、申請者から、ヒトで流行したことがないH5N1型のインフルエンザに対して、1回接種により免疫が賦与できるワクチンの開発は困難なため、現時点で具体的な解決策はないものの、より有効なワクチンの開発について引き続き検討する旨の回答を頂きました。鈴木委員には事前に御説明し、御了解を頂いております。

 以上、御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○吉田部会長 委員の先生方からの御質問、御意見をお願いします。これは、1回接種量が多いのでアジュバントは倍にはできなくて、物だけを30μg60μgの二つ設定しているということですか。

○機構 アジュバント量は、30μg製剤、60μg製剤とも同量入っています。

○吉田部会長 一緒ですね。

○機構 はい。抗原量が30μg60μgの2種類です。

○吉田部会長 その使い方としては、30μgを承認したら60μgは使わないと書いてあるのですが、それがどういう意味かよく分からないのですが。

○機構 承認としましては、30μg60μgも有効性が期待できるものと判断しておりますし、忍容性もあると判断しております。ただ、30μg60μgを今後どのように使うかということにつきましては、恐らく国の要請や状況等に応じて使い分けられると認識しております。

○吉田部会長 ですから、30μgを使うか60μgを使うかは、医者が決めるのではなくて国が決めるということですか。

○事務局 このワクチンは国の新型インフルエンザ等対策に沿って使用等が検討されると認識しておりますので、その際に必要な分量等を決めた上で使われるものと理解しております。

○吉田部会長 ですから、現場では判断しないという意味ですね。

○事務局 そのように理解しております。

○吉田部会長 分かりました。では御意見、よろしくお願いいたします。庵原先生、いかがですか。

○庵原委員 このワクチンも筋注で使われると思うので、やはり筋注の仕方だけはきちんとするというところは、このワクチンも指導をお願いしたいと思います。

 分からないのは、なぜ卵で作るとHA量が15μgとか30μgでいいのが、細胞培養になると30μg60μgに上げないといけないのかというのが疑問です。これは学問的な意味で分からないということで、これは審査の領域ではないのですが。これは逆に言うと、専門協議に参加された□□さんとか、あの辺の話だと思うのですが、何かインフルエンザワクチンというのは作るのが難しいですねというような印象を持ちました。

○吉田部会長 そうなりますと、量も多くなるということですね。

○関水委員 これは非常にチャレンジングな薬ですが、分子として抗原が何かという点について全く情報がないように思われます。このワクチンが成立するために抗原タンパク質の分子が何であって、それが実際に治療に役に立つことが期待できるというメカニズムは全く明らかでないと思います。とにかく弱毒株を打つと効果があった、そういう理解でよろしいですか。

○機構 分子的にどれが抗原かというのはなかなか難しいとは思うのですが、本剤につきましては、ウイルスそのものを不活化した全粒子不活化ウイルスの抗原ということになります。

○関水委員 医薬品として、特にワクチンとして使う場合には、抗原のタンパク質が何であって、どれが有効であるかということが分子レベルで明らかになる必要があります。そういうところまで研究がなされるように要求されてしかるべきだと私は思います。

○機構 機構よりお答えいたします。委員が御指摘のとおり、今回の製品は一般的な医薬品の有効成分のようにきれいな有効成分ではなくて、様々なものが混じった状態が、この製品であれば全粒子の不活化ワクチンということになります。ただし、有効成分量としましては、そのウイルス全粒子の中でもHAタンパクの含量で有効成分の量を設定しておりますし、抗体価の測定とか力価の測定においてもHA抗原としての力価は測定しておりますので、一応その中でも代表的なものがきちんと入っているということは確認しております。

○関水委員 もしそうであればHAを抗原として打つべきだという指導をされるべきだと思います。どうしてHA抗原を打つように指導されないのですか。

○機構 先ほど御審議いただきました化血研のワクチンにつきましては、インフルエンザHAワクチンということでウイルス粒子を壊してHAタンパクを取ってきた、いわゆるスプリットワクチンというものです。こちらの北里第一三共の方は全粒子ワクチンということで、粒子を保ったままのワクチンになっています。スプリットワクチンと全粒子ワクチンについては、それぞれ、抗原性なり特徴があるということで、各社の開発方針で、それぞれがある意味いいところがあるということで、必ずしもHAタンパクのみにしたからいいというものではないと認識しております。

○関水委員 それは、薬を作るという観点からとても納得できる議論ではありません。つまり、明確にこういう分子が医薬品の治療目的に合った分子であるということが明らかにされていなくても別にいいではないかという議論をされているように私には思われます。

○機構 このインフルエンザワクチンにつきましては、HAが恐らく機能しているだろうということでそのように言われていますし、昔は主に全粒子ワクチンとして使われていたものが、最近ではスプリットワクチンということになっているのも、このHAがおそらく主体であろうということかと思っております。ただ、今回のH5N1のような新しい株に対してどちらのワクチンがよりいいというところは、厳密にはまだ結論は出ていないものと思います。

○関水委員 研究がそのレベルにいっていないというのはよろしいのですが、行政として、医薬品の作用実態が明確であるべきであるとおっしゃらないのはなぜなのですか。それは、研究はそこまで進むべきであって、不用なものについては副作用をもたらす原因があるのですから、そういうものは除くべきだということが製薬メーカーに対して当然指示されるべきことだと思うのです。

○機構 先ほどの機構からの御説明の中で作用機序が明確でないとは申しておりません。この製品につきましては、ターゲットはそもそもインフルエンザウイルスそのものですので、特定のタンパクをターゲットにしてワクチンを作るというものではないということもありますので、この製品について、全粒子ワクチンで不可能でHAだけにしなければいけないという理由はないですし、そもそも、こういった形の申請されたものについて機構としては淡々と審査をさせていただいたということです。

○関水委員 議論がエンドレスになるような気がします。

○吉田部会長 いや、出来上がったものを見るだけなので、作るところまではその差配が及ばないということなのだろうと思うのですが。

○庵原委員 インフルエンザの場合は、全粒子ならば免疫のない人に免疫誘導ができるのですが、それをHAとか、潰してしまうと免疫誘導が落ちてしまって使いものにならないのです。要するに、自然免疫から入っていった、獲得免疫を結んでいかないということは分かっていますので全粒子であることが大事なのです。ですから免疫記憶がない人に免疫記憶を付けるためには、インフルエンザの場合は全粒子でないといけない、ないしは強力なアジュバントを加えたスプリットでないと不可能だという、そこまでは分かっているのです。ですから今回は全粒子にさらに強力にアジュバントを加えたという、そういう形だと思います。実際、スプリットにアジュバントを加えてもアルミアジュバントならば余りいいデータは出ないというのは以前から報告されていることです。メカニズムと言われましても、ワクチンと医薬品とを一緒にされると話がややこしくなってくるので、多分エンドレスになると思います。

○吉田部会長 前崎先生、何かコメントはありますか。

○前崎委員 確か私は自分自身でこのワクチンを打っていると思うのですが、確かそのときには局所反応がかなり強かったような記憶があります。ですから、実際に使うときには、かなり限定された方々から使うような行動計画になっていると思います。その意味では一般の人に使うまでには少し時間がかかると思いますから、そこは確認しながらでいいと思います。

○吉田部会長 分かりました。では、ほかに御意見はございませんか。

○奥田委員 これが希少疾病用医薬品に分類されるというのは、前にも審議してそのとおりだと思うのですが、定義からしてはそうなのですが、一旦パンデミックになると、5万人という数は簡単に超えてしまうということも予想されると思うのです。そのときに再審査期間を、希少疾病用医薬品は10年という設定をしておられますが、実際、10年というのは妥当なのでしょうか。もし実際にパンデミックが起こった場合に、そのときの情報を基にして有効性などをきちんと評価した方がいいのではないかということに対して御説明をお願いしたいのですが。

○審査管理課長 基本的にまだ、今、いつ起こるかも分からない状況です。繰り返しになりますが、オーファンの指定の場合二つ、旧来のオーファンというと、本当に患者さんが少ない場合と、それから、途中で法改正をしまして、このような平常時では使われるのが非常に稀なもので、一旦発生すると拡大するようなもの、例えばこういうワクチンのものについてもオーファンの規定の中に追加されたという経緯がありまして、今回はその二つ目、後者の方です。

 今の段階では確実にその大量のデータが早急に集まるという見込みはありませんので、当面の間は、やはりこの指定として10年とさせていただきながら、状況に応じて対応を検討させていただきたいというのが現状での私どもの考え方です。

○機構 機構より補足させていただきます。まず、現時点で製造販売が予定されておりませんので具体的な計画は現時点では難しいところではあるのですが、使用される状況になりましたら調査を行うということは製造販売業者にも確認しておりますし、リスク管理計画等にも記載はしております。

 今、御指摘いただいたところが、追跡が10年ということで、例えば、途中で調査が行われても10年後まで評価しないのかというようなことも含めての御意見かもしれないとは思いますが。そういった途中の状況については、調査結果なり、随時、報告は定期的にされるのが再審査制度ですので、途中の経過も見ながら必要な措置は講じていくことになると思います。

○吉田部会長 今の10年以内に使うという場合ですが、例えば逆に、10年お蔵に入ってしまったらどうなるのですか。

○機構 例えばその10年後、再審査期間が終了して再審査の申請が手続的になされたときに、使用されることがなかったので結果は特にありませんでしたという報告を受けて、どのように対応するかというのはまたそのときの判断かと思います。

○吉田部会長 分かりました。あと、御意見はございますか。

 それでは、御意見も出尽くしたようですので議決に入りたいと思います。本議題について、承認を可として、併せて生物学的製剤基準の一部を改正することとしてよろしいでしょうか。

 御異議がないようですので、承認を可として、併せて生物学的製剤基準の一部を改正することとして、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 それでは議題5に移ります。議題5について、機構からの概要説明をお願いします。

○機構 審議事項議題5、資料5「医薬品スミスリンローション5%の生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否、再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の要否について」機構より御説明いたします。

 本剤の有効成分であるフェノトリンは、住友化学工業株式会社(現、住友化学株式会社)により合成されたピレスロイド系殺虫剤です。フェノトリンの原薬は、197611月に承認されており、1981年1月にヒトシラミ駆除用一般用医薬品の外用剤としてフェノトリン0.4%製剤である「スミスリンパウダー」が承認されています。

 本申請の効能・効果である「疥癬」は、ヒゼンダニが皮膚角質層に寄生することにより発症する皮膚感染症であり、ダニ虫体やその排泄物に対するアレルギー反応による皮膚病変とかゆみを主症状とする疾患です。疥癬診療ガイドライン(第2版)では疥癬の治療法として、イベルメクチンの内服療法及びイオウ等の外用療法、重症型である角化型疥癬の治療法としては内服と外用の併用療法が挙げられているものの、イオウは本邦で市販されている医療用外用製剤がないことから、院内製剤として調剤されており、ガイドラインにて記載されているその他の外用療法は、いずれも本邦で未承認又は適応外のものであり、本邦で疥癬に対し使用可能な医療用外用剤が存在しないことから、クラシエ製薬株式会社により本剤が開発されました。なお、海外において本剤が承認されている国はございません。

 本申請の専門委員としては、資料21に記載されております6名の委員を指名しました。

 審査内容について、臨床試験成績を中心に説明させていただきます。

 まず有効性についてですが、審査報告書28ページの下から6行目を御覧ください。疥癬患者を対象とした第II/III相試験において有効性の主要評価項目である、1週間隔で2回連続して治癒と判定された被験者の割合は、92.6(88/95)であり、事前に設定された閾値を上回っていたことから、本剤の有効性は示されていると判断しております。なお、治癒判定4週後において、治癒状態であった患者の割合は100%でした。

 次に、安全性についてですが、審査報告書29ページの表14を御覧ください。疥癬患者を対象とした第II/III相試験において、認められた有害事象には発現が著しく多いようなものはなく、重症度もほとんどが軽度であったことから、本剤の安全性に特段の問題はないと判断しております。

 審査報告書39ページ「()小児における開発について」の項を御覧ください。国内臨床試験において小児は対象とされていないものの、イベルメクチンは体重15kg未満の小児には推奨されておらず、イオウは臭気と皮膚刺激性を有していることから、小児に対して使いやすい外用剤の臨床現場のニーズは非常に高い状況にあります。また、本剤と同様の作用機序を有するペルメトリンが米国で2か月以上の幼小児に使用可能であること、本剤は血中への移行性が低く、安全域も広いことから、小児に本剤を投与した際に、新たな安全性の懸念が生じる可能性は低いと考えられるため、用法・用量では年齢を規定せず、「小児に対する本剤の使用経験はない」旨を注意喚起した上で、製造販売後調査において、小児に対する安全性及び有効性に関する情報を収集することといたしました。

 以上の審査を踏まえ、本剤を承認して差し支えないとの結論に達し、本医薬品第二部会で御審議いただくことが適当と判断いたしました。本申請は、新効能・新用量医薬品に該当することから、再審査期間は4年、製剤は毒薬又は劇薬のいずれにも該当せず、生物由来製品及び特定生物由来製品にも該当しないと判断しております。なお、薬事分科会には報告を予定しております。

 また、本品目については、佐藤委員より事前に質問を頂いておりますので、御説明させていただきます。

 審査報告書38ページ中段以降に3回以上塗布される可能性について記載されていますが、この場合、第II/III相試験における有効性の判定方法との整合性を図る必要があるように思います。第II/III相試験では、2回目塗布1週間後に治癒状態にあり、かつ、2回目塗布2週間後に治癒状態にあった場合を有効と判定しています。さらに、2回目塗布1週間後に治癒状態にない場合でも2回目塗布2週間後に治癒状態であった場合には、2回目塗布3週間後に治癒状態であれば有効と判断しています。申請者は、「3回以上塗布する場合には、1週ごとに検鏡を含めて効果を確認し、再塗布を考慮すること」としていますが、上記の有効性の判定方法からは、2回目塗布2週間後に治癒状態になかった場合又は2週間後に治癒状態にあった場合には3週間後に治癒状態になかった場合に3回目塗布を考慮することになるはずです。添付文書の用法・用量に関連する「使用上の注意」にも同様の「2回目塗布以降は1週ごとに検鏡を含めて効果を確認し、再塗布を考慮すること」とありますが、この記載では2回目塗布後1週間であっても再塗布が可能であり、通常、疥癬に関しては、第II/III相試験の有効性の判定方法に合わせて記載を整備すべきではないでしょうか。

 頂きました御意見につきまして機構よりお答えいたします。第II/III相試験では、本剤の有効性をより確実に評価する目的で、本剤を2回塗布した後、2週連続して治癒状態と判定された症例を有効と判断しております。本試験では、2回目塗布1週間後の評価時点で治癒状態になかったものの2、3週後で治癒状態になった例は7例ございますが、このような例では、最終的に本剤の投与が有効と判定されているにもかかわらず、3回目の投与が必要と判断される可能性があると考えられます。このような患者に対し本剤を再投与した際の安全性は検討されていませんが、第II/III相試験において本剤投与により著しく発現が多い有害事象は認められておらず、ほとんどの事象が軽度であったことから、再投与に関する安全性上の懸念は大きくないと考えております。

 一方、実臨床において、疥癬は介護施設等で集団感染が問題視されており、ヒトからヒトへと直接感染することにより感染し、同室者及び担当職員を介して感染が広がります。ヒゼンダニに感染してから臨床症状が発現するまでには1か月から数か月に及ぶ潜伏期間があり、この期間では、無症状であっても感染源となり得ます。疥癬の治療では、本人のみならず生活を共にする人々の日常生活にも影響を及ぼすことから、本剤を2回塗布した翌週に皮膚の検鏡等を実施し、ヒゼンダニの虫体、卵等の有無や新規疥癬トンネルの有無を確認した上で、ヒゼンダニが認められる場合では、本剤を引き続き投与し、疥癬の集団感染を早期に収束させることが重要であると考え、添付文書にその旨注意喚起いたしました。この点については専門協議でも議論を行い、専門委員からも妥当であるとの御意見を頂いております。

 以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○吉田部会長 佐藤先生、いかがですか。

○佐藤委員 有効性の第II/III相試験の評価方法と、この3回塗布の状況が少し違うので心配したのですが、安全性に問題がないということと、集団感染の早期収束を図るということで了解しました。

 ただ、少しだけ注意が必要だと思うのは、2回塗布して1週後にその効果を判定して、そのときに治癒状態にあると安心してしまう可能性があると思うのです。審査報告書でも擬陽性の可能性があるということが触れられていますので、臨床試験で判定1.に相当する人で2週後に治癒状態になかった人がいたとすると、それがどのぐらいあったのかという情報提供をしていただいて、2回塗布で1週後に治っているように見えてもきちんと継続して診てくださいということの注意は必要だと思います。

○吉田部会長 初回でも92.6%ですから、残りの7%少しの人は効いていないことになりますので、陰性化するまで使い続けるというのは、集団感染などを考えるとやはり必要なのだろうということだと思います。ほかに御意見はございますか。

○前崎委員 院内感染で問題になるのは、ノルウェー疥癬であり、通常疥癬よりも感染力が高いとされています。臨床試験では、いわゆる角化型疥癬といいますか、ノルウェー疥癬の例は全くなかったのですか。それとも、臨床試験そのものがノルウェー疥癬を外してやったということでしょうか。

○機構 臨床試験においては通常疥癬のみを対象としまして、角化型疥癬は対象外としております。

○前崎委員 そうするとこの適応症は、「疥癬」と書いてありますが、通常疥癬と限らなくていいのですか。

○機構 今回、その点に関しても専門協議でも議論させていただいたのですが、角化型疥癬の治療としては外用と内服を併用するというのが一般的にはガイドライン等でも推奨されており、こういった外用剤が、他に薬はないということもありますので、実際に角化型若しくは他の疥癬に関してその有効性・安全性が検討されていないということは添付文書の中では書かせていただくのですが、効能・効果としては疥癬とさせていただくことで問題はないのではないかという御意見を頂いています。

○前崎委員 ほかの疥癬の薬も全てそうなっているのですか。

○機構 はい。

○前崎委員 それから、ノルウェー疥癬に関してはこの中で、例えば用法・用量を増やせば効く可能性があると書いてあるのですが、この添付文書上の用法・用量は一つですね。

○機構 はい。

○前崎委員 それは、ノルウェー疥癬の場合に、勝手に判断して用法・用量を増やしていいということになるのですか。

○機構 いえ。今回、これは全身に塗布するということですが、塗布できる量は限られているといいますか、全身に塗るということですので皮膚上に塗布できる量も限られる。恐らく、投与の回数を増やすことが想定されてくるのではないかとは考えています。ですので、まずは2回塗っていただいた上で、患者さんでダニ駆除ができていないということであれば、更なる投与を考慮いただくということが想定されるところかと思います。

○前崎委員 ただ、実際の患者では鏡検を見ればノルウェー疥癬か通常疥癬かはすぐ区別が付くわけです。ですから、もし最初からノルウェー疥癬と分かっているのでしたら、用量を増やすという使い方をした方が合理的ではないのですか。

○機構 今回、臨床試験では、1回30mLを全身に塗布することが規定されており、例えば皮膚上何センチで塗布するということまで規定しているわけではないのですが、この30mlを全身にまんべんなく塗っていただくということであれば、もう1本塗布されてもさらに濃度は上がりませんので、投与量を上げるということで有効性が上がるかどうかということまでは分からないところだと思います。

○前崎委員 それは、添付文書上から読み取るのはなかなか難しいですね。多分、ノルウェー疥癬の場合は全体の用量とか1回に使う用量を増やさないと効かない可能性があるかもしれないので。添付文書上は、角化型疥癬については、有効性・安全性は確認されていないということはありますが、実際には、先ほど言いましたように、ノルウェー疥癬で使うという可能性もあると思うので、その辺は、今後どうするかというのも少し、今後の臨床試験も含めてきちんとやっていただきたいと思います。

○機構 今後の製造販売後の調査の中で角化型疥癬に関しても組み入れられるように、情報収集できるようにはしていきたいと考えております。

○前崎委員 それともう1点ですが、先ほど、集団感染を防ぐときに、症状がない人、例えば医療従事者などに塗布して、感染の拡大を抑えるというような話がありましたが、実際には、この薬は疥癬と診断されてからしか使えないわけですね。そうすると、いわゆる予防的な使い方は、実際にはこの薬としては認められないということですね。

○機構 予防的に塗っていただくということは、当然、想定しないと考えています。

○前崎委員 ですから、その辺はそのように使われる可能性もあるので注意した方がいいのではないかと思います。

○吉田部会長 ほかにございますか。

○関水委員 7〜8ページの昆虫に対するLD50の記載の方法について質問させて下さい。これは実際に昆虫に入った量ではなくて、/平方センチメートルとか、/flyと書いてありますが、この分野で薬を認可するというようなときにこれが慣用になっているのですか、LD50というコンセプトからすると外れていると思うのですが。

 問題になるのは、LD50μg/flyと書いてありますが、flyは非常に軽いですね。そうすると、この値からラットなどの数字だけを見ると非常に誤解を招く原因になると思います。

○機構 恐れ入ります、質問の意図を確認させていただいてもよろしいですか。

○関水委員 LD50のダニの値について、LD50がきちんと求められていないのではないかと言うのが私の質問です。

○機構 この検討の系であるLD50の算出方法は、脚注14に書いてあるとおり、(苦悶率プラス死亡率)/(苦悶率プラス死亡率プラス生存率)×100で致死率を算出しているのですが、それが100%としたときに50%の致死する量がどのぐらいの濃度であったかというようなところの検討になっております。

○関水委員 いや、私が伺ったのはそのときのすなわちdose、量です。この実験では、動物の体内に入っているdoseを見ているわけではないから、LD50という表現は不適切であると私は思います。昆虫の外環境にある毒物について、LD50と言うのを定義できるのですか。

○機構 御指摘の点は分かりましたので、こちらは表現等を適切に修正させていただきたいと思います。

○審議役 ここで行われている試験は、殺虫剤の効力試験としては一般的に行われている方法だと思います。それから、先生がおっしゃるように、確かにその体内に入ったかどうかというのは分かりませんが、ダニ1匹、1匹に体内に投与するのは不可能ですので、このような方法の場合、一定の面積当たり何μg適用したというのを、それを用量すなわちdoseとして一般的に取り扱っていると思います。

○吉田部会長 いや、それをLD50と言っていいのですかという話なのでしょう。でも、そういう扱いで、農薬業界でやっているということであればそれはそれでもいいのですが。よろしいですか。ではどうぞ、菊池先生。

○菊池委員 これは、競合医薬品にイベルメクチンを挙げていないのはなぜなのでしょうか。

 もう1点あるのですが。あと、前崎先生も心配されていましたが、塗り方はもう少し書かないと。30ccを塗るときに、最初の傷といいますか、一番赤っぽい所に塗ってしまって塗り終わってしまったら、あと、なくなってしまったでは困るので、そういった塗り方の説明書も要るのではないかと思いました。

○事務局 御質問につきましては事務局から、まず競合品目の方を御説明いたします。資料はスミスリンローション、5ページです。資料22です。こちらの競合品目の一つ目のストロメクトール錠というのがイベルメクチンのことです。

○吉田部会長 ほかにございますか。

○奥田委員 実際の使われ方の状況を想像できないところもあるので教えてほしいのですが。内服のストロメクトール錠が適応はあるわけですね。今回のものはかなり有効率が高いので併用ということは余りないのかもしれませんが、自宅で療養している場合に患者さんが併用して、その場合の安全性というようなことに関しての懸念はないのかということについて教えていただきたいのです。

○機構 審査報告書26ページを御覧いただければと思います。内服薬であるイベルメクチンとの薬物相互作用について検討させていただきましたが、基本的には、イベルメクチンとの併用において安全性上、影響を及ぼす大きな話はないと考えております。もともとこの薬は血中には入らないということもありますので、内服薬との薬物相互作用というところでは大きなものはないと考えています。

○吉田部会長 よろしいですか。ほかにございますか。疥癬というのは、塗った後で子供がなめるというようなことはないのですか。そういった安全性のチェックはいらないのですか。

○機構 仮になめる等の経口投与をされた場合でも、本剤は体内で速やかに代謝されるということが分かっております。

○吉田部会長 代謝されるのですね。

○機構 ええ、安全性は、本剤自体も劇薬にも指定されておりません。

○吉田部会長 ということだそうです。ほかにございますか。

 では、意見もないようですので議決に入りたいと思います。なお、奥田委員、前崎委員におかれましては、利益相反に関する申し出に基づき、議決への参加を御遠慮いただくこととします。

○吉田部会長 本議題について承認を可としてよろしいでしょうか。

 異議がないようですので、承認を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 それでは議題6に移ります。議題6について、機構からの概要説明をお願いします。

○機構 審議事項議題6、資料6「医薬品ポテリジオ点滴静注20mgの製造販売承認事項一部変更承認の可否及び再審査期間の指定について」機構より御説明いたします。

 本剤の有効成分であるモガムリズマブ(遺伝子組換え)は、Tリンパ球に発現するCCケモカイン受容体4(以下、「CCR4」)を標的とするヒト化モノクローナル抗体です。現在、本剤は「再発又は難治性のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫」に対して承認されております。

 今般、本剤は、再発又は難治性のCCR4陽性の末梢性T細胞リンパ腫(以下、「PTCL」)及び皮膚T細胞性リンパ腫(以下、「CTCL」)に対する効能・効果を追加する製造販売承認事項一部変更承認の申請がなされました。なお、本剤は、PTCL及びCTCLを予定する効能・効果として、希少疾病用医薬品に指定されております。本剤は、平成2511月現在、海外において承認されておりません。本品目の専門協議に御参加いただいた専門委員は、資料21にあるとおり4名の委員です。

 以下、本剤の臨床試験成績を中心に御説明いたします。

 今回の承認申請では、主な臨床試験として、国内で実施された第II相試験2試験が提出されました。有効性については、審査報告書11ページの上から6行目以降に示しますように、標準治療の確立していない再発又は再燃のCCR4陽性のPTCL及びCTCL患者において、国内第II相試験の結果、本剤投与により薬効が認められていることから、当該患者に対する本剤の一定の有効性は示されていると判断いたしました。

 安全性については、審査報告書12ページの下から18行目以降に示しますように、既承認の成人T細胞白血病リンパ腫患者と、PTCL及びCTCL患者において、本剤の安全性プロファイルに大きな差はなく、本剤の使用において特に注意すべき有害事象としては、初回承認審査時に、本剤投与に伴う特徴的な有害事象として判断した、「血液毒性、infusion reaction、感染症・免疫系障害、皮膚障害、腫瘍崩壊症候群、肝機能障害及び心機能障害」に加え、間質性肺疾患及び高血糖であると判断しました。これらの有害事象については、造血器悪性腫瘍の治療に精通した医師による慎重な観察と、適切な処置により忍容は可能と判断いたしました。

 なお、PTCL及びCTCLでは、本剤の検討症例が限られていることから、審査報告書21ページの上から8行目以降に示しますように、製造販売後には、本剤の使用実態下における安全性情報を収集することを目的とした製造販売後調査を実施し、調査結果を速やかに情報提供する必要があると判断いたしました。

 以上のような審査の結果、機構は「再発又は難治性のCCR4陽性のPTCL」及び「再発又は難治性のCCR4陽性のCTCL」を効能・効果とする本申請を承認することは可能と判断いたしました。

 本申請は、希少疾病用医薬品に指定された効能を追加するものであることから、追加される効能・効果及びその用法・用量について、再審査期間を10年とすることが適切であると判断いたしました。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○吉田部会長 委員の先生方からの御質問、御意見をお願いいたします。海外で承認されていないということですが、協和発酵キリンが国内で適応拡大までいこうとしているのに、海外展開がないというのは、出しているのだけれどもうまくいかないのか、それとも初めから出していないのか、その辺のバックグラウンドは分かりますか。

○機構 審査報告書19ページを御覧いただきますと、海外の開発状況をお示しております。現在、海外では、CCR4陽性の再発又は難治性のPTCL患者を対象とした第II相試験が実施されております。この結果を踏まえて更なる開発計画を検討すると聞いております。CTCLについても、0761-010試験と示しておりますけれども、第III相試験が実施されていることを確認しております。

○吉田部会長 他に御意見はありますか。適応拡大で、しかもかなり類似した疾患ということなので特段の問題はないと思いますけれども、よろしいですか。田村先生から何かコメントはありますか。

○田村委員 ありません。

○吉田部会長 時間はお気になさらずに御発言ください。

○田村委員 間質性肺疾患について、その病態と対策についてどうお考えでしょうか。もう承認されている薬ですけれども。

○機構 間質性肺疾患については、審査報告書14ページと15ページにお示ししております。PTCL及びCTCLを対象とした004試験では、14ページの下から6、7行目辺りに、グレード2の肺臓炎ということで1例認められております。この患者さんは抗生剤、それからステロイドの両方を投与して軽快したということで、明らかな間質性肺疾患か分からないのですが、その可能性もあり得るという状況です。

○吉田部会長 よろしいですか。他に御意見がないようですので議決に入ります。なお奥田委員、前崎委員におかれましては、利益相反に関する申し出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。お諮りします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 それでは、議題7に移ります。議題7について、機構からの概要説明をお願いいたします。

○機構 審議事項議題7、資料7「医薬品レスピア静注・経口液60mgの生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否、再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の要否について」機構より御説明いたします。

 本剤は、無水カフェインを有効成分とする静脈内投与及び経口投与用液剤であり、早産・低出生体重児における原発性無呼吸(以下、「早産児無呼吸発作」)に対して開発されたものです。早産児無呼吸発作の治療の一つとして、メチルキサンチン系薬剤による薬物療法が実施されており、本邦ではテオフィリンの経口液剤及びテオフィリンとエチレンジアミンの塩であるアミノフィリンの注射剤が承認されていますが、海外ではカフェインが一般的に用いられています。また、教科書及び成書には、早産児無呼吸発作の治療薬としてテオフィリン及びカフェインのいずれも記載されておりますが、テオフィリンは治療域血中濃度と毒性発現域の血中濃度が近いことから血中濃度モニタリング(以下、「TDM」)による投与量の調節が必要である一方、カフェインはテオフィリンに比べ副作用発現リスクが低く、TDMが不要であること等が記載されております。このような背景の下、本邦においてもより安全かつ利便性の高い薬剤としてカフェイン製剤を早期に市場導入することが要望され、厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、医療上の必要性の高い薬剤に該当するとの評価を得たことを受け、本剤の開発が行われました。なお、本剤は、2011年8月に早産児無呼吸発作に対する希少疾病用医薬品として指定されております。

 本申請の専門委員としては、資料21に記載されております5名の委員を指名いたしました。

 主な審査内容について、臨床試験成績を中心に簡単に御説明いたします。審査報告書23ページ〜29ページの「()公表文献、教科書等」の項に記載のとおり、カフェインはテオフィリンと同様の有効性を示すこと等が複数の臨床試験において報告されており、当該成績に基づき、小児及び新生児の多くの教科書や成書に、早産児無呼吸発作に対する治療薬としてカフェインが記載されていることを踏まえると、カフェインは早産児無呼吸発作に対する標準的治療薬の一つとして国際的に広くコンセンサスが得られていると考えられます。そこで本申請に当たっては、教科書及び成書に記載されている用法・用量により、日本人患児においても、外国人患児と同様にカフェインの有効性及び安全性が得られるかを検討するため、国内第III相臨床試験が実施されました。

 審査報告書22ページの「1)国内第III相臨床試験」の項を御覧ください。本試験は、日本人早産児無呼吸発作患児23例を対象に、非盲検非対照試験として実施されております。用法・用量は教科書を基に、審査報告書22ページの中ほどに記載のとおり設定されました。

 その結果、有効性の主要評価項目である投与1日目〜10日目までの各24時間における無呼吸発作回数が、負荷投与開始前24時間のベースラインから50%以上減少した患者の割合(発作抑制率)の推移は23ページの表7のとおりであり、海外における公表文献での報告と同様に、無呼吸発作回数の低下が投与1日目から投与期間を通して観察されました。また、本試験における有害事象の発現状況は、23ページの表8のとおりであり、発現した事象の多くは早産児において発現が予測される事象であり、本剤との関連が強く示唆される事象は認められませんでした。

 次に、審査報告書30ページ以降「()安全性について」の項を御覧ください。国内臨床試験成績に加え、プラセボ対照比較試験として実施された海外OPR-001試験をはじめとする公表文献に基づき、カフェインの薬理作用等から発現する可能性のある、心血管系障害、中枢神経系障害、胃腸障害、血糖値異常、電解質異常等の発現リスクについて検討いたしました。その結果、31ページの表9に示しますように、海外OPR-001試験の二重盲検期における本剤群とプラセボ群との比較において、本剤群で明らかに発現率や重症度が高い事象は認められず、申請用法・用量の範囲では臨床上大きな問題となる有害事象が発現する可能性は低いと考えられました。しかしながら、34ページの表10のとおり、海外OPR-001試験では壊死性腸炎が本剤投与例5例で認められ、そのうち3例の転帰は死亡でした。壊死性腸炎については、添付文書等で十分に注意喚起するとともに、製造販売後調査において、その発現状況等について慎重に検討する必要があると考えております。

 なお、製造販売後調査については、39ページの表18に示しております調査が計画されており、本邦での使用実態下での安全性についてさらに検討する予定としております。

 以上の審査を踏まえ、本剤を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会で御審議いただくことが適当と判断いたしました。本申請は希少疾病用医薬品であることから、再審査期間は10年、また、製剤は毒薬及び劇薬のいずれにも該当せず、生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当しないと判断しております。

 薬事分科会では報告を予定しております。

以上です。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○吉田部会長 委員の先生方からの御質問、御意見をお願いいたします。

○奥田委員 二つあります。一つ目は、カフェインの代謝に関わる酵素のCYP1A2というのは、生後急速に発達するというのは教科書にも書いてある話です。投与量に関してみると、投与のところで5mg/kgを1日1回というところから、症状に応じて10mgまで増量できるとあります。これは、どのぐらいの期間投与される可能性があって、その間のクリアランスの増加に対応できる用量の範囲なのかどうかということについて教えてください。

 もう一つは、注射で最初に用いるけれどもあとは経口で投与すると。このぐらいの年齢の子がどう反応するか知らないのですが、カフェインは苦いのですが服用は可能なのか。あるいは矯味剤とかを使って投与することが可能なのかどうかを教えてください。

○機構 本剤が投与される期間ですが、各患児の発作の状況によりばらつきはあるのですけれども、一般にはおよそ通常の出産期である受胎後37週程度ぐらいまでは発作が続くといわれておりますので、受胎後37週前後まで投与される可能性があるとされています。早産児におけるクリアランスの情報は限られておりますが、生後日齢に伴い代謝酵素が発達するものの、公表文献では早産に該当する受胎後週数ではクリアランスの変化は限られ、その後は生後日齢とともに大きく変化するとの報告もございますので、本剤の投与される期間においては、申請用法・用量である5〜10mgの間で調整することで対応可能ではないかと判断しております。

 臨床試験の中で、経口投与がどのように行われたかというところまでは把握できていないのですが、経口投与した際の有効性及び安全性、血中濃度については静注投与時と大きな差はなく、大きな問題は認められていないと考えております。

○奥田委員 飲ませると、きちんと飲み込んでくれるというのか、要するに吐き出したりはしないのですか。

○機構 早産児に対して使用される投与方法としては、ガストリックチューブを用いて、直接胃の中に投与する方法が一般的と思いますので、吐き出し等の問題はないと考えております。

○奥田委員 分かりました。

○吉田部会長 他にありますか。新生児なので、庵原先生、コメントがあったらお願いいたします。

○庵原委員 私も、昔はやっていましたけれども、新生児医療からは今は外れています。確かにこういう小さい低出生体重児は、多くの場合ガストリックチューブ、通称NGチューブというのですけれども、それが挿管されていることがほとんどです。逆に言うと、呼吸が安定するとNGチューブを抜いて経口に変えるというのが一般的な治療方法です。奥田委員が心配されているような、ダイレクトに経口でこの薬を使うということは、多分臨床の現場では少ないと思います。

○吉田部会長 本薬は未承認薬検討会議での評価も受けておりますし、ニーズも高いということで、特段問題がなければと思うのですが、よろしいでしょうか。

 それでは議決に入りたいと思います。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 議題8に移ります。議題8について、機構から概要説明をお願いいたします。

○機構 審議事項議題8、資料8「医薬品テビケイ錠50mgの生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否、再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の要否について」機構より御説明いたします。

 本剤の有効成分であるドルテグラビルナトリウムは、塩野義製薬株式会社とグラクソ・スミスクライン株式会社(後にヴィーブヘルスケア株式会社)の合弁会社により開発された新規のインテグラーゼ阻害剤であり、ヒト免疫不全ウイルス(以下、「HIV」)1型及び2型に対し、抗ウイルス活性を示すとされています。本邦では、類薬としてラルテグラビル単剤と、配合錠の中にエルビテグラビルを含むスタルビルド配合錠が承認されております。

 本剤は、海外第III相試験の成績に基づき、米国及び欧州等で承認申請がなされ、2013年8月に米国で承認されて以来、カナダ、チリ、オーストラリア及び欧州で承認されております。

 なお、本邦において本剤は、平成25年9月13日に希少疾病用医薬品として指定を受けております。本申請の専門委員として資料21に記載されている8名の委員を指名いたしました。

 審査内容について、臨床成績を中心に御説明させていただきます。

 有効性についてですが、審査報告書47ページの表36を御覧ください。未治療HIV-1感染患者を対象とした海外第III相試験2試験において、主要評価項目である投与48週時のHIV-1RNA量が50copies/mL未満の患者の割合について、本剤は対照薬であるラルテグラビルに対する非劣性が示され、また本剤/アバカビル/ラミブジンの3剤併用は、3成分の配合剤であるAtripla(エファビレンツ/テノホビル ジソプロキシフマル酸塩/エムトリシタビンの配合剤)に対する非劣性が示されました。同ページの表37を御覧ください。インテグラーゼ阻害剤以外の抗HIV薬による治療経験のあるHIV-1感染患者を対象とした海外第III相試験において、同様の主要評価項目について、本剤はラルテグラビルに対する非劣性が示されたことから、これらの患者に対する本剤の有効性は示されていると判断しております。審査報告書48ページの表38を御覧ください。インテグラーゼ阻害剤による治療失敗経験のある、HIV-1感染患者を対象とした海外第III相試験において、本剤50mg1日2回と背景治療を併用投与した結果、有効性の主要評価項目である治療開始後8日目のベースラインからのHIV-1RNA量の変化量及び投与24週時のHIV−1RNA量が50copies/mL未満の被験者の割合の成績から、当該患者に対する一定の有効性は期待できると判断しております。

 安全性についてですが、審査報告書54ページの表44を御覧ください。未治療HIV-1感染患者を対象とした海外第III相試験2試験において、有害事象発現率は、本剤群でそれぞれ85%及び91%、ラルテグラビル群では85%、Atripla群で94%とほぼ同様であり、認められた事象もほぼ同様でありました。審査報告書55ページの表45を御覧ください。抗HIV薬による治療経験のあるHIV−1感染患者を対象とした海外第III相試験2試験において、有害事象は本剤群でそれぞれ78%及び88%、ラルテグラビル群で79%とほぼ同様であり、未治療HIV-1感染患者で認められた事象と大きな差異は認められませんでした。

 なお、現時点において本剤は海外においても承認されて間もないこと、日本人における本剤の有効性及び安全性について検討が行われていないことを踏まえ、全投与症例を対象とした製造販売後調査を実施し、本剤の安全性及び有効性を検討する予定としております。

 以上の審査を踏まえ、審査報告書2ページに記載しております承認条件を付与した上で、本剤を承認して差し支えないとの結論に達し、本医薬品第二部会で御審議いただくことが適当と判断いたしました。本剤は希少疾病用医薬品であることから再審査期間は10年、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当し、生物由来製品及び特定生物由来製品には該当しないと判断しております。なお、薬事分科会には報告を予定しております。

 以上です。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○吉田部会長 委員の先生方からの御質問、御意見をお願いいたします。菊池先生から何かありますか。

○菊池委員 効能・効果の最初のところで、可能な場合には薬剤耐性試験をやりなさいと書いてあるのですが、これは良いふうに解釈して、インテグラーゼ阻害薬に対する耐性を有する患者でないという場合、ですから初回治療の場合にはやらなくてもいいですよという意味の含みを持って言っていただいているのですか。

○機構 ここの部分に関しましては、そのような御理解で結構です。他の薬剤に関しても、同様の注意喚起がなされており、必ず薬剤耐性検査を行った上でないと投与できないとは考えておりません。

○菊池委員 CCR5インヒビターは必ずやると書いてあって、結構苦労したのです。これに関しては、初めて投与する人にはやらなくてもいいということで、そういう理解でよろしいのでしょうか。

○機構 はい、それで結構です。

○菊池委員 海外の薬では、こっちの方の中に、エファビレンツ、ホスアンプレナビルとか、リファンピシンの方の併用の量については、倍量にしろと、その辺がしっかりと用法・用量の中には書いてありますけれども、日本の添付文書では相互作用の方に書いてあるので、それでいいのかもしれないのですけれども、本来欧米のものをほとんど導入しているので、同じような書き方にしなくてもいいのですか。

○機構 こちらに関しては、我々も検討させていただいたのですが、国内添付文書においては、薬物相互作用の項を立ててきちんと書いていく。その中で対処方法についても書くことになっておりますので、相互作用の項で書かせていただきました。用法・用量に関しては基本的なところをきちんと書かせていただいております。

○菊池委員 日本人にはほとんど投与されていなくて、健康成人にだけやったというのがあるのですけれども、その詳細がどこにも出ていなかったような感じなのですけれども、どこかに出ていましたか。

○機構 日本人における薬物動態の成績ということでしょうか。

○菊池委員 はい。フェーズ1みたいなのをやっているはずなのですけれども、それはどこかに出ていますか。

○機構 添付文書であれば申請資料1.8.1のタブを開いて頂けますでしょうか。

○吉田部会長 薬物動態は、添付書類に出ているのではないですか。

○菊池委員 添付文書に出ているのですけれども、他の試験の概要は様々な所に出ていましたけれども、この試験のことだけ書いてないような気がしますから、大丈夫ですかということです。

○機構 もう一度質問を確認させていただきたいのですけれども、審査報告書ということですか。

○菊池委員 他の海外の試験の、様々な臨床試験とか、例えばING11762試験とか、そんなことについては様々な詳しく書かれていますけれども、この日本人に投与した部分ということだけで、どこかの表にこの検査のだけ出ていないような気がしましたけれども、そういう意味です。

○機構 審査報告書27ページには、今回、日本人健康成人を対象とした第I相試験をやったということとともに、その薬物動態パラメータに関して書かせていただいております。

○菊池委員 分かりました、それなら結構です。

○吉田部会長 よろしいでしょうか、他に御質問はございますか。特に御意見がないようですので、議決に入ります。なお、奥田委員、前崎委員におかれましては、利益相反に関する申し出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。

 本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 それでは「希少疾病用医薬品の指定」について事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 審議事項議題9、資料9「ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)を希少疾病用医薬品として指定することの可否について」事務局より御説明いたします。

 申請者は協和発酵キリン株式会社、予定される効能・効果は「骨髄異形成症候群に伴う貧血」となります。

 対象患者数は、厚生労働省の平成23年患者調査等によると、本薬の投与が推奨される対象患者の総数は約7000人と推定されます。医療上の必要性については、本邦では骨髄異形成症候群患者に対する貧血の改善を適応として承認された医薬品はなく、新たな治療薬の開発が望まれていることから、本剤の医療上の必要性は高いと考えております。

 開発の可能性については、本邦及び韓国において、骨髄異形成症候群患者のうち、赤血球輸血依存の患者を対象とした第II相試験が実施中であることなどから、本剤の開発の可能性は高いと考えております。

 以上から、本剤は希少疾病用医薬品の指定要件を満たすものと判断しております。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○吉田部会長 骨髄異形性成候群ということで、病気の悪性度に関しても問題はないですし、それから必要性についてはNCCNのガイドラインにも出ていると。開発の可能性については、現在第II相試験が実施中であるということなので、特に3条件に触れるようなことはないと思うのですが、本議題について、指定を可としてよろしいでしょうか。

 御異議がないようですので、指定を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 議題10に移ります。関水委員におかれましては、利益相反に関する申し出に基づきまして、議題10の審議の間、別室で御待機いただくことといたします。

── 関水委員 退室 ──

○事務局 審議事項議題10、資料10「タラポルフィンナトリウムを希少疾病用医薬品として指定することの可否について」事務局より御説明いたします。

 申請者はMeiji Seikaファルマ株式会社です。予定される効能・効果は「化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌」となります。対象患者数については、厚生労働省の平成23年患者調査等によると、本剤の予定される効能・効果を考慮した投与対象患者数は2万8000人を下回るものと推定されます。医療上の必要性については、本邦では化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌患者に対する根治を目的とした治療法は確立されていないことから、本剤の医療上の必要性は高いと考えております。

 開発の可能性については、本邦では化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌患者を対象に、国内第II相試験が実施中であることなどから、本剤の開発の可能性は高いと考えております。以上から、本剤は希少疾病用医薬品の指定要件を満たすものと判断しております。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○吉田部会長 これも、食道癌の化学放射線療法又は放射線療法後の遺残再発ということで、数はかなり少ない、疾患が予後不良であるということ。それから医療上の必要性ですが、再発してからも切らずに治る可能性があるということなので、そういう意味でも必要性は高い。現在第II相試験が動いているということで、これも3条件そろっているということで、よろしいですね。それでは議決に入ります。なお奥田委員、前崎委員におかれましては、利益相反に関する申し出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。

 お諮りします。本議題について、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、指定を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。別室で待機されている関水委員をお呼びください。

── 関水委員入室 ──

○吉田部会長 議題11に移ります。議題11は資料17です。機構より説明をお願いいたします。

○機構 審議事項議題11、資料17「医薬品テノゼット錠300mgの生物由来製品及び特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否、再審査期間の指定並びに毒薬又は劇薬の指定の要否について」機構より御説明いたします。

 本剤の有効成分であるテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩は、B型肝炎ウイルス(以下、「HBV」)のDNAポリメラーゼ及びヒト免疫不全ウイルス1型(以下、「HIV-1」)の逆転写酵素に対する核酸系の選択的阻害薬であり、本邦において、既にHIV-1感染症治療薬として承認されています。

 本申請はB型慢性肝疾患に対するものですが、B型慢性肝疾患の治療は、ウイルス量を減少させ、肝機能検査値の一つである血中アラニン・アミノトランスフェラーゼ値を正常化させることにより、肝臓の炎症を鎮静化させることが第一目的となります。B型慢性肝疾患の治療薬として、インターフェロン製剤及び核酸アナログ製剤が承認されており、本邦では、核酸アナログ製剤としてラミブジン、アデホビル ピボキシル及びエンテカビル水和物が既に承認されています。

 なお、平成2511月時点で、本剤のB型慢性肝疾患に対する効能は113の国又は地域で承認されています。

 本申請の専門委員としては、資料21に記載されております5名の委員を指名しました。

 審査内容について、臨床試験成績を中心に御説明いたします。

 審査報告書27ページの表24及び28ページの表25を御覧ください。未治療の代償性B型慢性肝疾患患者を対象とした国内第III相試験におけるHBVDNA量のベースラインからの変化量及びHBVDNA陰性化率を示しております。主要評価項目である投与24週時のHBVDNA量のベースラインからの変化量及び対照薬であるエンテカビル群との群間差は表24に示すとおりであり、群間差の95%信頼区間の上限値が事前に設定された非劣性マージン(10)を下回ったことから、エンテカビルに対する本剤の非劣性が検証されました。また、HBVDNA陰性化率についても表25のとおり、本剤群とエンテカビル群で特段の差異は認められませんでした。

 審査報告書28ページの表26及び29ページの表27を御覧ください。前治療効果不良の代償性B型慢性肝疾患患者を対象とした国内第III相試験におけるHBVDNA量のベースラインからの変化量及びHBVDNA陰性化率を前治療薬物に示しております。いずれの前治療薬効果不良例においても本剤投与によってHBVDNA量の減少が認められ、HBVDNA陰性化に至ることが確認されています。

 以上より、本剤のB型慢性肝疾患に対する有効性は示されたと判断いたしました。

 次に安全性についてですが、審査報告書33ページの表33を御覧ください。国内第III相試験における安全性の概要として、投与48週までの有害事象の発現状況を示しておりますが、本剤群の有害事象の発現頻度及び認められた事象はエンテカビル群と同様であり、本剤に特徴的な事象は認められませんでした。

 また、非臨床試験成績より、本剤の毒性の標的臓器として、骨及び腎尿細管上皮が挙げられており、海外における市販後の報告から、骨折の一因となり得る骨の異常が腎尿細管障害に関連して発現する可能性が示唆されています。そのため、骨関連の有害事象及び腎機能関連の有害事象の発現状況についても確認を行いましたが、多くの被験者で投与継続中に回復している事例も認められていることから、本剤のHIV感染症治療薬としての注意喚起と同様に、本剤の投与中は観察を十分に行い、継続的に検査値をモニターする等により本剤の投与を行うよう添付文書で注意喚起することで問題はないと判断いたしました。

 なお、日本人B型慢性肝疾患患者における48週以上の長期投与時の有効性及び安全性成績等は得られていないことから、製造販売後に情報収集する予定としております。

 以上の審査を踏まえ、本剤を承認して差し支えないとの結論に達し、本医薬品第二部会で御審議いただくことが適当と判断いたしました。本剤は、同一の有効成分を含有する「ビリアード錠300mg」と効能・効果が異なる薬剤ですが、希少疾病用医薬品に指定されていないこと、「ビリアード錠300mg」は希少疾病用医薬品として指定された効能・効果のみを有していることから、本剤の再審査期間は5年10か月、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当し、生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当しないと判断しております。なお、薬事分科会には報告を予定しております。

 なお、本剤の承認申請書における原薬の規格及び試験方法について、フマル酸含量に関する試験方法が記載されている一方で、規格値が記載されていないと川崎委員から御指摘がありました。確認したところ、御指摘のとおりフマル酸含量の規格値が記載されておりませんでしたので、適切に対応させていただきます。

 以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。

○吉田部会長 川崎先生よろしいですか。

○川崎委員 はい。

○吉田部会長 委員の先生方からの御質問、御意見をお願いいたします。製造販売後の検討事項なのですけれども、200例と、次に臨床試験及び特定使用追跡調査を最大139例とあります。これは、薬をずっと飲み続けるわけですね。そうすると、担当医から離れることが余りないのだろうと思うのです。先ほどの何パーセントになっていればいいかという話になりますが、抗HIV薬として承認されても、日本国内の使用経験は余りないと思うのです。そういう意味で、日本人のプロフィールを見るためにも、実現可能性はどんなものでしょうか。

○機構 日本では、テノホビルを有効成分として含有している医薬品としてビリアード錠300mgとツルバタ配合錠が販売されています。その両者の製造販売後調査の症例数を合わせると、日本人で3,000例以上の投与経験があります。

○吉田部会長 分かりました。他に御意見はありますか。ないようですので議決に入ります。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。

 報告事項に移ります。事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 報告事項議題1、資料11「医薬品ゾラデックスLA10.8mgデポの製造販売承認事項一部変更承認について」報告いたします。

 本剤は、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニストを有効成分とする抗悪性腫瘍剤です。現在は、「前立腺癌」の効能・効果で承認されております。

 今般、アストラゼネカ株式会社から、「閉経前乳癌」の効能・効果を追加する製造販売承認事項一部変更承認の申請がなされました。

 機構における審査の結果、本品目を承認して差し支えないと判断いたしました。

 報告事項議題2、資料12「医薬品アフィニトール錠2.5mg及び同錠5mgの製造販売承認事項一部変更承認について」御報告いたします。

 本剤は、哺乳類ラパマイシン標的蛋白エムトールの阻害作用を有する抗悪性腫瘍剤です。現在は、「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」等の効能・効果で承認されております。

 今般、ノバルティスファーマ株式会社から、「手術不能又は再発乳癌」の効能・効果を追加する製造販売承認事項一部変更承認の申請がなされました。

 機構における審査の結果、本品目を承認して差し支えないと判断いたしました。

 報告事項議題3、資料13「医薬品ビームゲン、同注0.25mL、同注0.5mL及びヘプタバックス-IIの製造販売承認事項一部変更承認について」御報告いたします。

 本剤は、酵母由来の組換え沈降B型肝炎ワクチンであり、「B型肝炎ウイルス母子感染の予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)」等の効能・効果で承認されております。

 本剤については、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議において公知申請への該当性に係る報告書が取りまとめられ、平成251018日に開催された本部会における事前評価を踏まえ、今般、一般財団法人化学及血清療法研究所及びMSD株式会社から、「B型肝炎ウイルス母子感染の予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)」の効能・効果に係る用法・用量を変更する製造販売承認事項一部変更承認の申請がなされました。

 機構における審査の結果、本申請を承認して差し支えないと判断いたしました。

○事務局 報告事項議題4、資料15「医療用医薬品承認条件について」事務局より御説明いたします。スタリビルド配合錠に係る「承認条件に係る審査報告書」を御覧ください。

 2ページの「I.品目」を御覧ください。対象品目は「スタリビルド配合錠」、一般名は「エルビテグラビル/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩」です。その下の「I.製造販売後臨床試験の実施の経緯」です。本剤は、「HIV感染症」に係る効能・効果で、平成25年3月に承認されており、その際に1ページ中ほどの記載のような承認条件が付されています。今般、この承認条件のうち、国内における薬物動態試験の実施に関して、日本たばこ産業株式会社より総括報告書が提出され、機構における審査が終わりましたので御報告いたします。

 7ページの「III.総合評価」を御覧ください。日本人健康成人における本剤投与時の各配合成分の薬物動態は、外国人健康成人における薬物動態と比較して、一部高値を示したものの臨床的に意味のある差異ではないと考えられることから、本承認条件の内容については確認できたものと判断されています。

○事務局 報告事項議題5、資料15-115-4「医療用医薬品の再審査結果について」御報告いたします。資料は、いずれも医薬品再審査確認等結果通知書です。資料15-1は一般的名称は「ノギテカン塩酸塩」、販売名は「ハイカムチン注射用11mg」。資料15-2は、一般的名称は「ザナミビル水和物」、販売名は「リレンザ」。資料15-3は、一般的名称は「サルメテロールキシナホ酸塩」、販売名は「セレベント25ロタディクス、同50ロタディクス及び同50ディスカス」。資料15-4は、一般的名称は「ロラタジン」、販売名は「クラリチン錠10mg、同レディタブ錠10mg及び同ドライシロップ1%」に係る通知書です。

 これらの品目について、製造販売後の使用成績調査、特定使用成績調査、製造販売後臨床試験成績等に基づいて再審査申請が行われ、審査の結果、薬事法第14条第2項第3号に掲げられている承認拒否事由のいずれにも該当しないこと。すなわち、効能・効果、用法・用量等の承認事項について変更の必要はない「カテゴリー1」と判定したものです。

○事務局 報告事項議題6、資料16「希少疾病用医薬品の指定の取消しについて」御説明いたします。届出社は、ボシュロム インコーポレイテッド、医薬品の名称は「フルオシノロンアセトニド眼内埋植用製剤」です。

 本剤は、平成15年5月「後眼部に及ぶブドウ膜炎」を予定される効能又は効果として希少疾病用医薬品に指定されました。

 しかしながら、現在では侵襲性がより低く、価格的にも安価な代替法が出てきたこと。また、予想されていたよりも副作用の発現頻度が高いことが判明したこと等から、本剤の臨床的な必要性が低下したと判断し、今般、開発を中止することとして、「希少疾病用医薬品試験研究中止届」が提出されたものです。よって、本剤の本効能・効果に係る希少疾病用医薬品の指定を取り消すこととしました。

 以上御報告いたします。

○吉田部会長 委員の先生方から御質問等がありましたらお願いいたします。適応拡大が2剤、未承認薬検討会議関係が1剤、市販後調査に伴う承認条件の変更が1剤、4剤が再審査の結果です。あとは、オーファンの指定の取消しということですが、特段ございませんか。ないようですので、報告事項については御確認いただいたものといたします。その他の事項についての説明をお願いいたします。

○事務局 資料19「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議において公知申請を行うことが適当と判断された適応外薬の事前評価」について御説明いたします。

 資料の1ページを御覧ください。メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウムに、「治療抵抗性のリウマチ性疾患」に対する適応を追加する要望に係る報告書について御説明いたします。

 本剤は、3ページからの「3.欧米等6か国の承認状況等について」に記載されておりますように、予防効能・効果のうち、全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎等の効能・効果については米国等で承認されております。また、その他の疾患も含め、19ページからの「5.要望内容に係る国内外の公表文献・成書等について」の項に記載されておりますとおり、国内外の文献調査の結果、要望内容に関する臨床試験成績等の文献が公表されていること、教科書や国内外の各種ガイドラインにおいて、標準治療に本剤の投与が推奨されていること、さらに、34ページからの「6.本邦での開発状況及び使用実態について」に記載されておりますとおり、国内の臨床現場においても使用実績が確認されていることから、本剤の投与は治療抵抗性のリウマチ性疾患に対する治療法として確立されたものであり、臨床現場においても使用実績が蓄積されているものと判断されています。

 以上から、36ページからの「7.公知申請の妥当性について」の中の40ページ中ほどの「()要望内容に係る公知申請の妥当性について」とおり、本剤の要望に対する有効性・安全性は、医学薬学上公知と判断可能と考える、とされています。効能・効果については40ページに記載されているとおり、要望効能・効果は適切であると判断されております。

 用法・用量については、41ページから記載されておりますとおり、要望内容は、米国及びカナダでの承認用法・用量と同様に、成人・小児ともに30mg/kg/日とされておりますが、ガイドライン、教科書等に記載されている用法・用量、国内での使用実態等を踏まえ、成人においては1日5001,000mg、小児においては1日30mg/kg(最大1,000mg)と変更することが適切と判断されております。また、小児については、米国、オーストラリアにおける添付文書の記載を参考に、「症状や患者の反応に応じて適宜増減する」を追記することが適切と判断されております。御説明は以上です。

○吉田部会長 委員の先生方から何か御質問がありましたらお願いいたします。ソル・メドロールが通っていなかったということですが、承認されていない方が驚きです。よろしいですね。それでは、本議題については御確認いただいたものといたします。本日の議題は以上ですけれども、事務局から何か報告はありますか。

○事務局 前回の部会で御審議いただいた、医薬品アビガン錠200mgの承認条件等について、資料24に基づき御説明いたします。1ページを御覧ください。医薬品アビガン錠200mgについては、2月3日に開催された前回の医薬品第二部会において、その製造販売承認の可否等が審議され、臨床試験の実施や、流通管理の実施等の条件を付した上で承認することを可とする意見を取りまとめていただいたところです。

 その際委員より、頑健性の高い有効性の根拠が示されていない、日本人での薬物動態試験を早急に実施すべき、添付文書においてアビガン錠の位置付けを明確に記載すべき等の御意見を頂いたところです。

 このため、事務局において検討を行い、アビガン錠の承認条件に、日本人での追加臨床試験の成績が確認されるまでは、原則として製造等をしてはならない旨を条件に追加するとともに、薬物動態試験の成績及び解析結果の提出期限、承認日から1年を明記し、期限内の対応を企業に求めることとしたいと考えております。

 具体的な承認条件の修正案は、2ページの別紙1の新旧対照表に記載しておりますので御覧くださいますようお願いいたします。また、3ページですが、添付文書においてアビガン錠の位置付けを明確に記載すべきとの御意見について、添付文書案の冒頭の黒枠内にその旨追記しております。アビガン錠について、部会での御意見を踏まえた対応についての御説明は以上です。

○吉田部会長 前回相当紛糾したのですけれども、こういう形でより承認条件を厳しくしたということになると思いますが、何か御意見はございますか。よろしいですか。それでは、ただ今の事務局からの報告については御確認いただいたものといたします。他に事務局から何か報告はありますか。

○事務局 次回の部会は、4月30()の午後3時から開催させていただく予定ですので、よろしくお願いいたします。

○吉田部会長 それでは、本日はこれにて終了とさせていただきます。長時間御苦労様でした。


(了)

備考
 本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

連絡先:医薬食品局 審査管理課 課長補佐 井本(内線2746)

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