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2014年3月28日 第1回長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会議事録

社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課

○日時

平成26年3月28日(金)13:00〜15:00


○場所

航空会館 7階 大ホール
(東京都港区新橋1-18-1)


○出席者

伊澤構成員、伊藤構成員、伊豫構成員、岩上構成員、柏木構成員
河崎構成員、吉川構成員、佐藤構成員、澤田構成員、田川構成員
近森構成員、千葉構成員、中板構成員、中島構成員、長野構成員
樋口構成員、平田構成員、葉梨構成員、広田構成員、山本構成員、良田構成員

○議題

1 精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る今後の検討について
2 その他

○議事

○北島精神・障害保健課長 

それでは定刻となりましたので、ただいまより第8回精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会を開催いたします。

 構成員の皆様方におかれましては、御多忙のところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。本検討会は公開のため、検討会での審議内容は厚生労働省のホームページに議事録として掲載される予定ですので、あらかじめ御了承くださいますようお願いいたします。

 本日は、伊藤構成員におかれましては御都合により閉会前に御退席の御予定とお伺いしており、澤田構成員におかれましては少し遅れての御出席となります。また、香山構成員、倉橋構成員、田邉構成員、野沢構成員から御欠席との御連絡を頂いております。

 それでは、議事に先立ちまして、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長の蒲原より御挨拶を申し上げます。

 

○蒲原障害保健福祉部長 

ただいま紹介いただきました、障害保健福祉部長の蒲原でございます。本日は大変お忙しい中、皆様お集まりいただきまして、ありがとうございます。この検討会で以前御審議いただきまして取りまとめていただきました「良質かつ適切な医療の提供を確保するための指針案」につきましては、その後、必要な手続を行い、今月の7日に指針として告示をしたことになっております。改めて感謝申し上げたいと思います。また、先般改正されました精神保健福祉法の施行に向けましては、いろいろな準備を進めており、関係する政省令の改正、あるいは必要なリーフレット、ポスターの配布、あるいは自治体の方々に説明会を進めているという状況にございます。皆様方の御協力に重ねて感謝を申し上げたいと思います。

 さて、この回の検討会の御議論の中で、長期入院の方々の地域移行について引き続きの検討課題とされたところですし、具体的に指針の中にもその趣旨が盛り込まれているという状況です。今回、こうした経緯を踏まえまして、この検討会を再開し、御議論いただくということにしたわけです。長期入院精神障害者の地域移行の問題というのは、長年課題とされてまいりました。障害者の方々も高齢化しておりまして、早急かつ具体的な検討が必要だと考えてございます。是非、地域でよりよい生活ができる社会を実現するために、皆様方に十分に御議論いただきたいと考えております。どうか、よろしくお願いいたします。

○北島精神・障害保健課長 

それでは、ここからの議事は座長にお願い申し上げます。

 

○樋口座長 

座長の樋口でございます。よろしくお願いいたします。前回の検討会が昨年の1129日でございましたので、約4か月ぶりの検討会の再開となります。ただいま部長からのお話にもありましたけれども、前回までの7回の検討会で皆様方から「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針案」を御議論いただきまして、昨年の1218日にまとまって公表をいたしました。その後、パブリックコメント等の手続を経て、今月の7日に正式に告示され、皆様にも御報告させていただいたところでございます。その告示されたこの指針の中で、後ほど説明があると思いますが、資料1として今お手元にも配られていると思います。

 それではまず初めに、この検討会を再開するに至りました経緯、そして検討スケジュール、そして更に今後の検討の進め方について事務局と相談してまとめておりますので、事務局から説明をしていただきたいと思います。

 

○北島精神・障害保健課長 

それでは、説明に入らせていただきます。本検討会の皆様には、指針の御検討に御尽力を頂きましたことを改めて御礼を申し上げたいと思います。この指針に基づきまして、一部は来年度予算に、そしてまた一部は診療報酬改定において反映されているところです。本当に、重ねて御礼を申し上げたいと思います。

 それでは、早速ですけれども、資料2を御覧ください。1「経緯」とありますけれども、ここにありますとおり、この指針において引き続きの検討課題とされた長期入院精神障害者の地域移行について議論を行うため、この検討会を再開させていただきました。

2「検討内容」です。検討の基本的考え方として、マル1にあるように、長期入院患者本人の意向を最大限尊重しながら検討することが重要だと考えております。またマル2ですが、地域に直接移行することが最も重要な視点であるが、新たな選択肢も含め地域移行を一層推進するための取組を幅広い視点から検討するとしています。

 検討の進め方のイメージですけれども、長期入院患者の実態、どのような患者さんがどのぐらい長期入院となっているのか、そうした方々が退院に結び付くための退院プロセスに係る既存のサービスがどのぐらいあるのか、地域の受け皿としての既存の施設にどのようなものがあり、こうしたサービスが十分なのか、更に必要なサービスとしてどのようなものが求められているのか等について、具体的に検討することを想定しております。また、現在長期入院患者の意向に関する調査を行っているところですが、この結果等を踏まえ、退院意欲の喚起に向けた支援をどのように行っていったらよいか。また、なかなか退院できない長期入院患者の地域移行を進める上でどのような支援が必要なのか。更に指針の記載にもありますとおり、病床の転換の可否の方向性についても検討を考えております。

 次に「検討スケジュール」ですが、次ページを御覧ください。本日328日が第1回の検討となります。平成27年度以降の予算や施策に反映していくためにも、6月中・下旬頃にこの議論を取りまとめていただきたいと考えております。このため、大変タイトなスケジュールになり誠に恐縮でございますが、5月中旬に第2回、6月上・中旬に第3回と3回程度の開催を予定しております。また、議論の取りまとめ状況によりますが、予備日として6月下旬に第4回目をあらかじめ調整させていただきたいと考えております。

 作業チームの設置ですけれども、ここに記載のとおり、この検討会の短い期間での議論をスムーズに進めるために、検討会の構成員の皆様の中から作業チームを選任させていただき、検討会と検討会の間に作業チームにおける整理をお願いしたいと考えております。私からの説明は以上でございます。

 

○樋口座長 

ありがとうございました。今回の検討会再開の経緯ということに関しては、ただいま事務局から説明がありましたとおりですけれども、新たな課題が盛り込まれていたものの、新たな検討課題の検討を行うことから、これまでの指針等に関する検討会は、ちょっと内容と合わないのではないかということで、連続した検討会、構成メンバーも変わりませんけれども、検討会の名称を見直してはどうかということで、本検討会の要綱を資料3の案のような改正案の提案をいたします。これについて、事務局から簡単に説明をお願いいたします。

 

○尾崎課長補佐 

それでは、資料3が案ですので、御覧いただければと思います。今、座長がおっしゃったとおり、名称については「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」としたいと思っております。その1「趣旨」ですが、改正精神保健福祉法に基づく精神障害者の医療に関する指針に係る検討会において、長期入院精神障害者の地域移行について引き続きの検討課題とされたことを踏まえ、長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策の在り方について、有識者、関係者の参集を得て検討を行うこととしたいと思います。

2「検討事項」ですが、(1)で、地域の受け皿づくりの在り方等に係る具体的な方策に関する事項。(2)で、その他精神保健医療福祉に関する事項としております。

3「構成員等」の詳細ですが、構成員については別紙のとおりとしたいと思います。 (5)に検討会の下に作業チームを設置し、検討会での議論に資する資料の作成にかかる検討を行うということで、資料3の別添にございます方々にお願いできればと思います。以上のとおりでございます。

 

○樋口座長 ありがとうございました。ただいまの説明にありましたように、この検討会の名称を「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」と改めるということと、その構成メンバーはこれまでの検討会のメンバーがそのまま構成メンバーになります。そして、その中で検討する事項としては、今、説明にありましたように、地域の受け皿づくりの在り方等にかかる具体的な方策に関する事項を検討することが中心で、その他、精神保健医療福祉にかかる事項も検討課題とすることになっております。ただいまの説明のように、要綱を改正することに関して御異議はありませんか。

 

○広田構成員 

こういう所に来ると大体みんな厚生労働省の思いどおりに進んでしまって。

 去年の1129日、私は38.6℃の熱を出して休ませていただいたのですが、そのときの模様を樋口座長が、1226日の第54回社会保障審議会障害者部会で、「みんな賛成して指針が通った」という言い方をされた。傍聴していた人から、「いや、そうではない。非常に紛糾してたよ、広田さん。樋口さん、反対意見もあったのによほど耳が悪くなったね」という話を私は聞いたので、今日、その模様をリアルに発言した議事録の入った広田和子資料集を委員のほうだけ出しています。いつかは傍聴の方にも出したい。是非よく読んでいただきたいということです。

 私は、13年間、厚生労働省の委員会に入っていますが、事務局が通したいと思うときには、本当に通っていくのだという気がします。それが不祥事を止められなかったりする。厚生労働省だけではなくて、全ての日本の組織という所の、不祥事というのはそういう形で、誰かがおかしいと思ったのを止めないから共犯になってしまうので、よくよくおかしいと思ったことは、こういう所で議事録に残すような形で発言しなければいけないと思っています。

 いわゆる入院中の人に地域のPSWが行く、柏木さんは違うかもしれないけど、地域が「病院を信頼していないから」ですね。この間田尾さんが言っていました。東京大学の精神保健予防学会で。東大の医者たちが激しく「日精協の山崎会長」のことを私に、「こう言って」、「ああ言え」、「あんたが言わなければ駄目だ」というふうに指図したから、「あなたが自分で山崎先生にアポを取って言いなさい」と言ったぐらい、みんなオルグしてしまうのです。この業界の人たちは行政からマスコミから、みんなオルグしてしまう。

 私がこれだけ激しく発言しているのは、精神医療の被害者として対峙しているので。オルグしていない。ところがこの業界は、自分の側へ付けようとしてしまうのです。もちろん患者もオルグされる。それで、患者は自死したり体調を崩して、国などの委員および講演活動をした人がリタイアしている。そういうオルグをしている代表的地域の人たちが精神病院を信頼していないのにPSWが病院の中に入っていくことは果たして誰のためなのか。

 今日、横浜のマリナード地下街で買った3,980円の、この素敵な服を着てきました。これに似た冬用の素敵なドレスを着て、一昨年の精神障害者リハビリテーション学界の打上げに行った。はじめから実行委員会に出ましたが、「大会長が県立大学の教授、副大会長も県精神保健センター長で、バランス感覚に欠ける、行政がやっている学界ではないので両者県の人というのはやめたほうがいい」と発言したら、通らないから、シンポジストの話もあったりしましたが、引いて、打上げだけ行ったのです。

 

○樋口座長 

広田さん、すみません。

 

○広田構成員 

ちょっと待って。大事なところだから。

 

○樋口座長 

後で十分発言していただきます。今日はたっぷり時間があるから。

 

○広田構成員 

ここは押さえ所なのよ。

 

○樋口座長 このことに関して、どういうふうに。

 

○広田構成員  

あなたが「みんなが賛成だ」と言った、その座長のやり方が。

 

○樋口座長 

いや。全体が賛成とは言っていません。

 

○広田構成員 

その座長のやり方が日本式なのです。行政のいいなりになるような座長は駄目なのです。

 

○樋口座長 

では、それに関する、ここに関することに関しては。

 

○広田構成員 

全体に関わることです。素敵な服を着た私はホテルに行って、ボーイさんと話していたら、「広田さん、仕事中にボーイさんに話しかけると仕事の邪魔になります」と言われた。ボーイさんが驚いた、接客業なのに。というような、PSWだらけです。その人は25年前の作業所の職員。「そういう社会性のないTPOもわからない偏見まみれの人たちが病院の中にいったって患者としては、申し訳ない、何の役にも立たない」と言いたかったけれど、私は38.6℃の熱を出して家で寝ていた、記者たちに「寝てたほうがいい」と言われて。そして、その日●●●が通っていったのです。

 その模様を樋口先生は、「あらかた賛成した」と言うから、「そうです、あの検討会の中で、精神医療の被害者は私ひとりだけだからそうでしょう」、という言い方をしました。みんなが患者の立場に立ってほしい。人間としての信頼関係、影でやらないで、公明正大に対峙しながら、おかしいことはおかしいと、そして、一人ひとりが国民の立場になって、又その患者の立場になって、どうすることがいいかという原点に返って、今日、論議を進めていただきたいという前段です。「社会的入院の患者を解放してほしい」と、発言中、私は社会保障審議会で泣いてしまいました。このことに対して反対するつもりはないけど、相変わらず厚生労働省は通そうとすることに拙速だという感想です。作業チームのことについては後でいいのですか。

 

○樋口座長 

作業チームのことも御意見を頂きますが、ここでは取りあえず。

 

○広田構成員 

わかりました。今日こそは、本音で話しましょう。お願いします。

 

○樋口座長 

分かりました。それでは、開催要綱ということで、ここに記したことに関して御異議はありませんか。

                                   (異議なし)

 

○樋口座長 

ありがとうございました。それでは、そういうことで、名称はこのようにさせていただきます。それから、その下に構成される作業チームということで、その下に作業チームの構成員の名簿が載っておりますが、この作業チームのことに関して何か御意見はありますか。

 

○広田構成員 

私、昨日事前説明を受けました。「作業チームに入ってください」と伺って、私自身は横浜に住んでいるから、「分かりました」といってお引受けしましたけど。

 今日、野沢さんは御欠席ですか。残念なのだけど、こういう作業チームにマスコミの方が入るのはなじまないと私は思います。入り過ぎだと思います。野沢さんが障害者の父親として入るのなら反対はしないけど、毎日新聞の論説員という、社説を書く立場の人がこういう作業チームまで入ってしまうと、既に外で「マスコミなのに入り過ぎ」と言われているから、野沢さん御自身のためにもよくないし、毎日新聞社のためにもよくない、厚生労働省にとっても、マスコミを中に入れて何とか懐柔しているのだと思われるからよくない、私たち委員もよくないということで、野沢さんに、広田和子がそういう意見を言っていたということで確認してください。

 これは世論の位置付けも考えて発言しています。国民感情です。

 

○樋口座長 

事務局のほうからどうぞ。

 

○北島精神・障害保健課長 

それでは、野沢構成員と御相談して、座長と相談させていただきます。

 

○樋口座長 

ほかにはよろしいですか。

 

○佐藤構成員 

構成員のメンバーを見ると、伊藤弘人先生と樋口先生がいらっしゃいますが、公的な立場の人は少ないような感じがします。公的病院においても病床削減が必要な場合もありますし、それから、保健所とか精神保健福祉センターを含めて、最低限1人は公的な立場の人を入れていただきたいと思います。

 

○樋口座長 

その点についても事務局とまた相談することにしますが、事務局のほうはよろしいですか。それでは、以上の御意見を頂いたところで、今後この検討会、「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」を進めてまいりたいと思います。そのスケジュールについては、先ほど事務局からありました。少し短い期間で、回数も。本来、検討会での検討が中心であるべきなのですが、それに資するための作業チームで少し作業して詰めていってという格好で、このようなスケジュールになっておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 それでは、このような形で進めてまいります。早速ですが、具体的な検討に入っていきたいと思います。まずは、議論いただく前提としまして、入院の精神障害者をめぐる現状、あるいは地域移行支援であるとか、地域の保健医療福祉資源について。これは従来、何度も資料は提出されていると思いますが、改めてごく簡単にその辺りを説明して、復習をしておきたいと思います。資料4の説明をお願いします。

 

○尾崎課長補佐 

それでは、時間の制約もありますので、資料4について簡単に説明したいと思います。この資料は、途中の11ページぐらいまでは精神科の入院医療について、それから、11ページから17ページぐらいまでは病院から地域への移行に関する施策について、最後17ページ以降は地域の受け皿の関係の資料という形の構成になっております。

 それでは早速、2ページ目の上です。精神病床における患者のフローがどのようになっているかの確認です。毎年、新規の入院患者が40万人ほどおりまして、そのうち9割程度が1年未満で退院しております。よって、5万人が1年以上の長期入院患者になるわけです。そして、1年以上の長期入院患者のうち、下に矢印が出ておりますが退院した患者さんは5万人弱で、1年以上の長期入院患者は大体20万人います。減少傾向ですが、依然多い状況です。

 その下側ですが、精神・障害保健課の630調査で、6月の1か月間で退院した方の入院期間別の退院先を整理したものです。一番左が入院期間1年未満ですが約76%で、全体の3/4以上が退院して家庭や住まいの場に行っている状況で、入院期間が長くなればなるほどこの数字が少なくなってきていると。代わって、死亡や転院の方が増えている現状です。

 続いて右側の3ページ目です。先ほどの1か月間の数字を12倍して年間ベースに推計したものです。上側は死亡だけを取り出したものなので割愛しまして、3ページの下側のグラフを御覧ください。また長期入院患者の退院先がどこかというのを整理したものですが、一番右が平成23年のデータです。先ほど申し上げたとおり、全体で5万人の方が退院されておりますが、上のほうから、1万人強が死亡されており、2万人弱が転院等。それから、下の3つで2万人弱ぐらいが家庭復帰等をしています。このうち、死亡の方はこのところ増加傾向にあるという現状です。その背景として、次のページをおめくりいただければと思います。

 次は、長期入院患者の年齢分布です。御覧いただいて赤字のとおりですが、高齢化が進んでいて、平成23年で過半数が65歳以上という状況で、今後も増えることが見込まれます。

 続きまして、下側が1年以上の長期患者の疾患別の分類です。平成23年を見ていただきますと、一番多いのは統合失調症で13万人程度で全体の64%、次に多いのが一番下の認知症で45,000人ぐらいで、2割強という形になっております。

 続いて右側の5ページ目です。年齢と疾患のクロスというのを分析して、整理しております。横軸が年齢別になっておりますが、見ていただくと、65歳未満は統合失調症の方が多いと。右2つの棒グラフ、65歳以上は高齢になればなるほど認知症の方が段々増えているという現状です。

 下の資料です。入院患者の属性を見ていくために、飽くまで既存調査として平成24年度に調査したもののデータを整理してみました。なお、調査の概要としては、1年以上入院している患者さんに対する調査でして、認知症は除かれております。また、調査においては、病棟の看護師長さん等に調査をしていただいています。

6ページ目です。左側の円グラフが、調査時点の退院の可能性についての回答です。赤い所、14%が退院可能な人、そして退院困難な方は85%います。この85%の理由というのを、右側の縦のグラフで整理しております。6割の方が何らかの精神症状が理由であると、そして、33%が居住・支援がないためという理由になっております。吹出しにありますとおり、全体が85%の更に33%が居住・支援がないために退院困難ということで、調査対象者全体の28.1%がそのような状況にあります。

 居住・支援がないために退院が困難な方について、更に整理したのが下の表です。オレンジ色の所が相対的に援助の必要性が低い群、青の所が援助の必要性が高い群、それから、65歳未満、65歳以上で整理しております。65歳未満でいいますと、65歳未満のうち約7割が援助の必要性が相対的に低い状況、3割が逆に高い状況。65歳以上で高齢化しますと、援助の必要性が低いのは6割、援助の必要性が高いのは4割になっております。

 次、7ページですが、これらの方の障害程度区分、要介護認定の申請状況です。上の障害程度区分については、65歳未満の白い棒グラフのほうの申請なしの方が全体の約9割いるという状況で、要介護認定については、65歳以上の約8割の方が申請されていないという状況となっております。

7ページの下ですが、想定される退院先はどこかという質問に対して、上側は65歳以上です。当然かもしれませんが、介護保健サービスによる入所施設が一番多くなっております。なお、ここでいう入所施設にはグループホーム等も入っております。65歳未満については、障害福祉サービスによる入所施設ということで、グループホーム、ケアホームも含めた所が退院先として最も多く想定されることになります。65歳未満については賃貸住宅も退院先になるという、援助の必要性が低い方は10%程度いるというのも特徴かと思います。

 次、8ページです。退院後に想定される収入源は何かということです。65歳未満、65歳以上、いずれも障害年金や老齢基礎年金を受給している方が合わせて6割を超えている状況です。また、生活保護を受給している方も年齢等にかかわらず大体12割程度います。

 その下ですが、65歳以上の方について、1年以内に退院できなかった理由です。まず、一番多いのは「家庭内調整のため」というところで、中ほどのグラフになっております。次が、赤丸で囲っておりますが、「受け入れ先確保困難のため」で、2割程度になっております。この、受入先確保困難のためということについて、具体的な内容を見たのがこの赤い矢印をたどっていった所ですが、受入施設の絶対数の不足、それから、受入施設の対応力不足というのが多いという状況が分かるかと思います。

9ページ目を御覧ください。こちらは65歳未満のほうです。先ほどの65歳以上と多少の数の違いはありますが、同様の傾向なので割愛します。下のグラフです。退院するとした場合に、必要とされる医療サービスは何かという調査については、やはり外来と、訪問とか、アウトリーチ、デイケア、この辺りで9割ぐらいになっております。年齢別の特徴としては、上側の65歳以上については、内科関連の必要な度合が2割程度あります。

10ページです。同じく、退院するとした場合どのような障害福祉サービスが必要かということで、これについては下側の65歳未満のほうを見てください。援助の必要性が高い群については、吹出しにあるとおり、生活介護や施設入所支援の必要度が高いという状況です。援助の必要性が低い群については、就労支援、自律訓練の必要度合が高くなっております。下半分のグラフ、介護保健サービスについては、65歳以上のグラフを見てください。左から、123つ目までが訪問系のサービスで、この辺りで4割超となっております。続いて、通所等のサービスが多くなっています。

11ページの上を御覧ください。行政等による訪問サービスが必要かという話については、患者のどういった属性においても、78割の患者さんが何らかの訪問を必要としている状況です。以上が入院していらっしゃる方に関するデータです。

 続いて、病院から地域への移行、つなぎに関する主な現行施策の状況です。この辺りについては既に御承知のことが多いかと思います。今回、12ページの上半分ですが、(3)にある、改正精神保健福祉法による、医療保護入院に関する精神科病院の管理者の方へのその義務というところで、退院促進を進めています。また、12ページの下で、診療報酬においても、先ほど、法改正、医療保護入院ということでしたが、医療保護入院に限らず、退院支援相談員を置くということについても評価している状況です。

 右側の13ページについては、また地域移行、地域生活支援として、地域生活支援事業におけるアウトリーチ推進事業や診療報酬におけるアウトリーチといった取組を進めています。

14ページですが、補助金の事業です。下側の資料の青い所を御覧ください。高齢入院患者地域支援事業というものがありまして、こちらについては、長期高齢入院患者に対して、院内の専門職種や地域の関係者がチームとなって退院促進を進めている、といったような事業があります。

 次から15ページですが、これについては障害福祉課の補佐よりお願いしたいと思います。

 

○吉田課長補佐 

それでは、障害福祉課より説明します。15ページに示しているのは、入所・入院生活から地域生活、左から右へ流れていく中での障害福祉サービスの概要です。真ん中に「地域生活への移行」という部分があって、右側に住まいの場という所があります。以下、簡単ですが説明していきます。15ページの下のほうですが、地域移行支援・地域定着支援というサービスがあります。地域移行支援は、施設や病院から地域に移行していく過程の支援をするということで、外泊・体験宿泊等も含めてやっていくと。その後、地域定着支援ということで、原則として、単身で地域にお住まいになっている障害者の方を対象とした緊急対応等、そのようなサービスを提供しています。

16ページの下のほう、「宿泊型自立訓練」です。こちらは精神科病院等から退院された中で、原則2年間、長期入院の方については3年間、宿泊も伴う訓練をするということで、地域生活に移行していく過程の訓練をしていくことになります。

1819ページは、各都道府県、市町村が障害福祉計画に基づいて、各種サービスの体制整備をしていただいているということです。それぞれ見込み値との実績の多寡はありますが、いずれも着実に整備が進んでいます。19ページの下段ですが、その中で精神障害者の方が利用されている数を示しております。

20ページ以降ですが、今度は住まいの場ということです。グループホーム・ケアホーム、この4月からグループホームに統一されますが、着実に整備を進めておりまして、現時点で大体8万人ぐらい、この10月で86,000人の方が御利用いただいています。その下のほう、その中での障害種別ごとの利用者数です。グループホームでは半分が精神障害の方で、ケアホームのほうもケアが必要、介護が必要というところも含めてのサービスを提供することについて、精神障害の方の利用が伸びています。

21ページ、病院だけでなく施設ということです。施設のほうからは、施設の入所者数は着実に減ってきておりまして、グループホームの整備と相まって、これまでに地域での暮らしというのを進めてきました。21ページの下段と22ページのほうは、この4月からの制度改正の内容について示しておりますので、説明を割愛します。

23ページ、地域移行型ホーム・精神障害者退院支援施設。経過的にというか、現在、新規の指定というものはありませんが、グループホームの特例ということで、院内に立地することはできたりとか、それから、精神病床を転換する形での自立訓練とか就労移行という、有期型の訓練を受ける制度があります。地域移行型ホームは現行19か所、精神障害者退院施設は現行2か所で、必ずしも多くあるわけではないと思います。

 最後23ページの下ですが、住まいの場ということで、住まいの所管である国土交通省とも連携をしながら、整備の促進や公的賃貸住宅への入居の促進等を進めています。障害福祉課からは以上です。

 

○尾崎課長補佐 

続きまして、24ページからです。先ほど、入院患者の年齢分布を御覧いただきましたが、高齢者が増えているということで、老健局の施策として「高齢者向け住まいの概要」を提供いただきました。詳細は割愛しますが、25ページの上側を御覧いただくと、高齢者向け住まいの定員数の推移が分かるかと思います。一番上側が特養になります。増えています。今、516,000床という状況で、人ということです。それから、赤い所で急激に伸びているのがサ高住、紫の所が認知症グループホームといったような形になっております。それから、その25ページの下側につきましては、精神障害者の方がいらっしゃる住まいということで、生活保護法の救護施設もあるので、制度概要というのを付けております。

 救護施設ですが、退院促進等の受け皿として、居宅での生活が困難な精神障害者を受け入れているという役割を担っております。下側のオレンジ色の部分を見ていただくと、平成22年の数字ですが、入所している方が17,000人前後おられ、55%程度が何らかの精神疾患を患っておられる状況です。資料4についての説明は以上です。

 続いて、資料5も簡単に説明したいと思います。先ほど、資料2についての課長からの説明の中で、今後は長期入院患者の意向に関する調査結果を踏まえるという説明を申し上げましたが、現在、その意向調査を進めておりますので、資料51枚目はそれの概要として整理しております。大きく分けて、1つ目のポツが、入院中の精神障害者等に関する意向確認、2つ目が、先ほど障害福祉課から御紹介がありましたが、退院支援施設や地域移行型ホームにいらっしゃる方への調査です。2月から3月にかけて調査を実施していますので、取りまとまり次第、また報告したいと思います。以上です。

 

○樋口座長 

ただいまの資料4、現状ということで、入院医療の現状、地域移行の退院プロセス、地域移行の様々なサービスの状況といったことについての資料の整理とまとめを伺いました。本日は特にテーマを絞ってということではありませんので、ただいまのような現状を踏まえて、この地域移行を促進していくための方策について、今後、回を重ねていくわけですが、全体を俯瞰した様々な御意見を今日は頂戴してまいりたいと思っています。

 時間の許す限りですが、全体としては20数名いらっしゃいますので、単純に割算をしますと、お一方3分程度の持ち時間にならざるを得ないのですが、是非多くの方々から御意見を賜りたいと思います。どなたからでも結構ですのでお願いいたします。

 

○田川構成員 

資料について質問したいと思います。資料42ページの入院期間5年以上の方で48.6%が「転院・院内転科」という形の退院の状況になっていますが、これについて、もし詳しく分かれば、教えていただきたいと思います。

 例えば、院外の内科病院、外科病院に入院されて、また病院に戻ってこられた場合には、新入院としているのか、あるいは継続入院としているのか、その辺りを教えていただければと思います。

 

○江副課長補佐 

そもそもの項目として、これ以上の分解された項目は聞いておりませんので、これ以上の詳細は分からないということになっております。

 

○田川構成員 

急に聞いていて申し訳ないのですが、もう1つ、長く入院している方がどういった病棟に入院されているのか。例えば療養病床なのか、他の病床なのか、そういうところも分かれば、教えていただければ、もう少し具体的に考えていけるのかと思うのですが、もし分かればで結構ですのでよろしくお願いします。

 

○樋口座長 

この辺りは、今すぐでなければ改めて次のときにでも資料を頂ければということです。

 

○江副課長補佐 

まず探してみますが、次の御質問に進めていただきたいと思います。

 

○樋口座長 

では、ほかの御意見を。

 

○平田構成員 

千葉県精神科医療センターの平田です。私の主たる専門は救急・急性期ということですが、千葉県では地域定着支援事業の専門委員に入っていたり、あるいは前任地の静岡で長期在院の方の退院支援などにも多少携わりましたので、コメントしておきたいと思います。

 具体的に言いますと、資料5の意向調査について質問があります。入院中の利用者に対する意向調査について、前提条件を確認したいと思います。というのは、どこへ退院したいですかとか、退院したいか、在院したいかということを利用者に聞く場合に、十分な情報が提供されているかどうかが気になるのです。

 というのは、長年入院している方、あるいは長年同じ病棟で勤務しているスタッフは、しばしばどんな在宅ケアの支援システムがあるのか、施設があるのかを知らない人が多いのです。看護師の長い人ですと、全く関心がないという人ももちろんいるのですが、どんなことが地域で行われているのか全然分かっていないのです。ですから、地域移行支援員が病院へ来て説明するのですが、全くキョトンとして聞いているだけと、職員の反応が鈍いということを経験していますので、この調査をするに当たって、十分に見学等も含めて、情報が提供された上で意向調査がされているのかどうかがちょっと気になりますが、いかがでしょうか。

 

○北島精神・障害保健課長 

この意向調査ですが、地域のこういったグループホームなどを経営している事業者の方々の御協力を頂いたり、保険所の関係者にピアの方の活用をお願いして聞いていただいておりますので、単にこの紙を渡して記入していただくのではなくて、話合いの中で印を付けていくというやり方をしております。具体的に事前に見学までは難しいかもしれませんが、話し合いながら答えを付けていくという方法ですので、先生御心配のように、この紙をそのまま患者に預けて○を付けてもらう調査ではありません。

 実際にどのような方が、どういう手続を踏んでこの調査をやっているかについては、調査がまとまり次第、この検討会で結果を御報告するとともに、全員は無理かもしれませんが、調査を手伝っていただいた一部の方から、調査のときの手続や印象などを話していただくようなヒアリングの機会も設けていきたいと考えております。

 

○樋口座長 よろしいですか。

 

○江副課長補佐 

先ほどの田川先生の御質問の1年以上の方がどういった病棟にいらっしゃるかという点ですが、一番多いのは精神療養病棟、入院料……を取っている病棟で、その病棟の8割以上が1年以上ということになります。あとボリューム的に多いのは、そのほか精神科の入院基本料の151を取っている所で、ちなみに6割程度が1年以上ということになります。主立った所としてはそういった病棟になります。

 

○樋口座長 

それでは、ほかの御意見、御発言はいかがですか。

 

○広田構成員 

皆さん考える材料に。病棟転換のところで、私は休む前に、激しく反対した。それを内閣府に北島課長が説明したときに、私の「激しい当事者としての反対意見を言わずに賛成の話ばかりした」という、どこかの会報がきました。私は作業チームを引き受けましたが、資料2の一番下にさりげなく「さらに、長期入院患者の意向に関する調査結果も踏まえ、退院意欲の喚起に向けた支援の具体的在り方や病床の転換の可否の方向性も検討する」と入っていますが、病床転換の可否の方向性は入れないで「退院意欲の喚起に向けた支援の具体的在り方を検討する」ということだけでいいと思います。

 私自身は今年度で10の役職、精神医療人権センター相談員も人権センターケースワーカーも患者会事務局長も全部退いている最中。社会が激変している中で、精神病院の中にどんどんお見舞い客が入る時代です。朝日新聞の人が入院、厚生労働省の人が入院、財務省の人が入院、神奈川県警の人、みんな入院している。そういう所に人権センターという看板下げたという入り方ではなくて、信頼とヒューマンな愛がいい。ときどきもてない女性の職員がラブのコールを送ってしまって、コンシューマーがぬか喜びさせられて恋愛感情を持ち、私たちが火消しに回るのですが、最初からヒューマンということが大事です。「昨日、私は厚労省に夜遅くまでいたけど、家に帰って焼きそばを作って食べたのよ」と言ったら「へえ、夜遅くでも焼きそば食べられるんだ」とか、そういう気持ちを呼び起こすように、みんながお見舞いに行けるような。わざわざニーズ調査と言わなくてもみんな退院したくなる。それが重装備です。私が行っている病院は公立だけど。広田和子が相談員だと言っても会わせない、友人だと言っても会わせなかった。組合活動に熱心な看護師さんがいたころ、この間は、面会室にいました。そうしたら職員が出たり入ったり、患者を刺激した。本人がイライラしたから「仕事中だから来るので、あなたを見張っているわけではないから安心したら」ということで1時間で出てきましたが、そのような病院側の姿勢が変わるだけで、民間とか公立ではなくて、患者が安心して面会できる。

 その場合の視点は先ほど平田先生もお話しましたが、全てこの入院患者が私だったら、私の最愛の人だったらと思う視点で、ここに日精看さんはいますか。よろしくお願いします。日精看にかかっていますから精神病院の改革は、もちろん精神病院の院長もそうかもしれませんが。入院中は特に看護師の態度が大事です。病棟転換を外してください。作業チームの1員としてお願いします。こんなものを入れないでやりたい、シンプルに。

 

○樋口座長 

そのほか御意見はいかがですか。

 

○北島精神・障害保健課長 

広田構成員から政策委員会の発言についてコメントがありましたので、私は自分の発言をそれで読み返してみました。実は政策委員会において、広田和子さんが、この問題について当事者の立場として明確に反対であると述べていらっしゃるということを指摘されました。政策委員会で私の説明の冒頭に、この検討会を開く経緯についてお話したときに、岩上さんの発言がきっかけになったということを引用しておりましたので、なぜ岩上構成員の発言だけを御披露して、広田さんの発言を説明しないのだという御質問を頂きましたの。このため、補足として政策委員会の中で検討会の中には賛成の方、反対の方、賛成・反対はおっしゃらない方もおりましたが、その中で反対だけれども検討することについては賛成という方もおられて、広田さんにおいても病床を転換にすることについては反対するが、議論はいいのではないかという意見を頂戴しているということを回答しております。

 

○樋口座長 

今のことを踏まえて、これは病床転換の可否の方向性は外すべきだと広田さんは言われたのですが、最後のときだから、風邪を引いてお休みになっていたときだったので申し訳なかったのですが、あのときに随分議論しました。そのときは病床の転換ということが、これまでやってきた検討会の中で話題として提案された構成員がおられて、そのことは全く触れないままで通り過ぎていくことでいいのですかという話が、ここの中で議論がありました。

 そのときに病床転換を是として議論をするというのだったら反対だと。いろいろな立場があって、病床転換は反対だという構成員もたくさんいらっしゃる。しかし、それを議論する場を持つことは、いずれの立場であっても、よしとするというのが最後の結論だったと思っています。それでこの言葉が入ったので、もしそういう趣旨であれば、ここに書いてあるように可否についての検討ということで入っていることは認めていただくといいのではないかと思います。

 

○広田構成員 

認めない。外国の人と話します。「日本人の話は分からない」ということが多い。病床転換の可否の可能性は、中で話をしたい人はすればいい。ここに入れることはないということです。私は「内閣府、国土交通省、厚生労働省で住宅政策を」と言っていたら、国土交通省の右側のイケメンのお兄ちゃんが「やっています」と先ほど言ったけど、いろいろな話が出る中の1つなのです。ここに突出して入れるから「日本人のレクチャーは下手だ」ということなのです。私の意見は、病床転換の可否の方向性は入れないでということです。

 

○樋口座長 

ほかに御意見がありましたらお願いします。

 

○澤田構成員 

念のため確認させていただきます。資料46ページの上のグラフです。これは一昨日説明を受けたときに、職員の見方だと言われて、調査の限界であると言われて、私もそうだと思ったのですが、この結果に基づいて、ざっと計算して5万人弱、居住支援がないために退院できない人がいるということで、5万人分の予算を付ければいいということにはならないのですね。もっと青の部分の人たちも退院できる可能性があるという前提ですね。どうなのでしょうか。

 

○北島精神・障害保健課長 

この判断は担当者に書いてもらったものですので、地域の方の視点で見たときに、これと同じになるかどうかは分かりません。青の部分の中でも支援が手厚くあれば退院できる方は当然いらっしゃるものと考えています。

 

○樋口座長 

ほかに御意見はありますか。

 

○河崎構成員 

日精協の河崎です。今回これまでの「精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会」が、新たな検討会として「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」と名称も変わり、構成メンバーは一緒でありながら、これから具体的な方策について検討していこうというのが今日のスタートなのだろうと認識しています。

 そういう中で、資料2にその辺りの具体的方策に関わる検討については、どのような検討をしていこうかということが示されているところです。それは正しく前段階としての指針を策定したときに、告示された指針の中に、先ほど広田構成員からも御意見はありましたが、病床を転換することの可否を含む具体的な方策の在り方について、精神障害者の意向を踏まえつつ、様々な関係者で検討するということが、大臣告示として示されています。

 それを受けての今回の新たな検討会としてのスタートと認識しますと、検討の進め方の中に、この文章がそのまま病床の転換の可否の方向性も検討するということが入っているのは不自然ではありませんし、逆に言いますと、それも含めて具体的な支援の在り方の検討を行っていくという認識でいいのではないかと思っています。

 その内容に関しては、ワーキングチーム、あるいは本検討会の中で様々な意見を出し合いながら、具体的なものを作り上げていくということでいいのではないでしょうか。

 

○広田構成員 

よくないのです。

 

○伊澤構成員 

私も資料2の検討の進め方のイメージに掲げてある項目の中で、「既存施設等の課題」というところも深めていかなければならない。地域の受け皿づくりという以上は、今ある制度が拡充していく方向を織り込んでいかねばならないと思います。

 特に住の問題が際立っていますが、その中でも取り分けグループホーム、ケアホームは一元化されてグループホームになるわけです。前にも述べたことがありますが、消防設備の設置のことが非常に大きな課題になっています。既存家屋を使ってグループホームを実施するという例は全国でも非常に多く、既存の家屋に後付けで、例えばスプリンクラーを付けるとか、自火報を設置するとなると費用的にもなかなか大変です。もちろんそのための費用の執行制度などもできていて、そこはそこでクリアできたとしても、いわゆる防災設備をこれほどまでに必要な方々が町で暮らす、ということに対する国民の目線なども非常に気になるところです。それも実態を見ないで、それほど重装備の防災設備がどこまで必要なのかという精査も不十分な中で行われているような感じもします。ですから、実態をよくよく見ながら、この問題についてはきっちりアプローチすべきではないかと思います。

 グループホームの事業に関しては厚労省だし、消防のいろいろな規則に関しては総務省の消防庁、建築基準法の関係で寄宿舎扱いとかそういったこともあって、いろいろな規制が入ってきております。そういう意味では国交省も含めて、この3省庁でブリッジでグループホームの増設、機能拡充、状況見合いの防災対策をしっかり割り出しながら、増設に向けた歩みをとるべきだと強く思っております。

 退院意欲の喚起に向けた支援という話が先ほど出ましたが、情報がない中で、例えば調査とか意向を酌み取るということをしても、その方の本当の気持ちなり何なりが引き出せるかというところがちょっと疑問に感じております。ある意味では情報の提供もそうですが、お試しで体験してみながら、トライアルのなかから退院に向けた感触をつかむというか、それだったら退院についても積極的に考えていこうかみたいな気持ちを持っていただくようなアプローチが大事なのではないかと思っています。つまり、そういうトライアルの機会や場面を多様に持つべきではないかと思っています。

 特に宿泊の体験については、とても重要視しています。東京都は独自にグループホーム活用型のショートステイという、これは総合支援法の中にある介護給付の短期入所とは別物で、コーディネーターのある意味では見立てというか、認識に基づいて、割とスムーズに区分認定等々も経ないで利用に至る。そして試しながら前進するのか、あるいは別な方向を、たとえばアパートでの単身生活も視野に入れられるということも含めて、アセスメントも重ねながら進めていくということで、とても重要なトライアルの期間になっております。こういったことを是非実態としてつかみながら、お試しの機会をたくさん作っていくことを、是非、織り込んでもらいたいと思っています。以上です。

 

○樋口座長 

ありがとうございました。長野構成員どうぞ。

 

○長野構成員 

資料43ページの死亡退院が増加しているのは、とても気になります。余りこればかりピックアップするべきでもないのだろうとは思いますが。この死亡退院の中の病名に関しての分析は、きちっと要るのではないかと思います。病名内訳、なぜ死亡退院が増えていっているかということです。もちろん時間が経ってきて亡くなっているのを現場でも日々感じていますので、感触はつかめるのですが、精神科病院で一生を終えることがどうなのかということは常に考えるべきだと思っていまして、病名に関しては避けずにちゃんとやるべきではないかと思います。

 私は前回の最後に、タブーなしに全部議論するべきだと発言をしたと思います。その過程の一つ一つのパーツは随分充実してきましたが、避けずに全部議論をしていくことと、今回議論を絶対しなければいけないのは、私たちが20年掛けて最後に一旦病棟を閉じてみようというところを、かなり真剣に具体的にし出すと、足りないものも、パーツも見えてくるのですが、実はパッケージングの難しさもとても感じております。一つ一つ足りない施策が散発的にたくさんできたこともあって、いざ組み合わせようと思うと、かなり勉強してきたつもりですが、全部が頭の中に浮かんでこない。調べても調べても無数のパッケージングの仕方があって、実はパッケージングはとても難しい状況になっていると思います。

 計画相談も一通り計画を立てるのが精一杯という状況で、とても地域のインフォーマルなものまでも含めた計画相談で成熟してくるまでは時間がかかるでしょうし、その間にみんなが亡くなってしまうということも起き得ることを考えると、ワーキングチームも含めて、パッケージングの在り方です。パッケージングが余り複雑になるようであれば、包括的なものも一部設立するということで加速をしないと、本当に間に合わずにみんな亡くなってしまうことが起きてしまうのではないかと思っています。

 今回、長期入院者の必要なサービス、既存の課題ももちろん検討すべきだし、足りないサービスも検討すべきですが、パッケージングして初めて見えてくる足りないものもあるかなと思っています。パッケージングという言葉が適当かどうか分かりませんが、そこを必ずやらないと議論がまた散発的になって、もう1回実際に動かしながら、課題検討が3年後、5年後となったのでは、時間的に間に合ないのではないかと思います。以上です。

 

○樋口座長 

いかがですか。

 

○近森構成員 

お話を聞いていて、私は精神科医療の世界で機能分化、地域で支える精神障害者という世界がやっと始まった入口だと思います。一般医療においては、20年、30年前から機能分化などが言われてきて、今回の診療報酬の改定で、急性期は平均在院日数、重症度、医療・看護必要度、在宅復帰率の3つで急性期医療が規定されました。これは強制的です。それによって急性期もどきの病院が、要件が合わず急性期から離れていっています。 そして、在宅復帰率を言われるように、療養病床であっても、老健であっても在宅に帰すという機能がないと、急性期病院から紹介がない時代になっているのです。

 ここに出てこられている精神科の先生方の病院は、患者のために一生懸命良い精神科医療をしている病院なのです。ここへ出てこない、お金を考えて自分の病院のことを考えてやっておられる精神科の病院をどうするかが一番問題であって、それは広田構成員もしきりにおっしゃっていますが、ここで言っても、そういう人たちは動かないのです。だから、良い精神科医療ができるような、そして精神障害者が地域に帰るような方向性をきちんと作って努力していく。やっても駄目なら診療報酬とか、あらゆることで規制を掛けていく。そういう地道な努力の入口に私たちはいると思いますので、是非、ワーキンググループで、あるべき姿を出していただきたい。

 日本中には長期で入院しているいろいろな精神障害者がいます。都会と田舎とは全然違います。高知の田舎では、若いときにワーッと暴れて40年間1回も病院の外へ出ていないような精神障害者がいます。病気になって近森病院のICUへ入ってきた。そういう患者は生活能力はありません。とてもではないが地域に返せないし、ずっと病院とか病院内の施設で診ざるを得ないのではないかという感じもします。

 そういういろいろな精神障害者が長期で入院しております。特に資料42ページの下の円グラフですが、5年以上入院している方の退院は4分の3が転院・転棟又は死亡です。これはいかに社会復帰、地域に返すことが難しいかという現実を示していると思います。私は、精神科病院の経営のために病院内の施設は認めるべきではないと思います。地域に返すという大きな方向の下でやらなければいけません。どうしても医療がある程度厚い施設で診ざるを得ない患者も、日本中にはおられます。だから、病院の経営とは懸け離れて、患者のために、良い病院からの退院を考えていただければと思います。

 

○伊藤構成員 

本日、日程の調整がつかず途中で失礼することをお許しください。本検討会に臨み、研究者として基本立場を3点お話させていただきます。第1点、あらゆる選択肢を積極的に検討し盛り込む必要があると思います。これは長野構成員がおっしゃったパッケージングも含めてです。

 

○広田構成員 

パッケージングというのは分からない。日本語で言ってください。

 

○伊藤構成員 

本省から御紹介いただいたいろいろな要素。それらの組み合わせのことです。現実的に組み合わせようとすると、実は難しいことや調整が必要なことがあることが少なくありません。ひとつひとつ解決する必要があります。あらゆる選択肢の検討を盛り込むことは、柔軟な対応を可能にするという観点からも必要です。

 第2点は、これまでの検討会の議論も含めて、新しい選択肢には、想定外の副作用が出てくる可能性があります。選択肢の趣旨が適切に反映される医療機関を、例えば第三者が確認をしながら徐々に広げていくなど、段階的に拡大していくという仕組みが必要なのではないかと思います。

 第3点は、いろいろな選択肢を考えいくわけですから、新しい選択肢に単純に反対という立場は、実は逆に改革を足止めしていく危険も伴うと考えられます。反対の場合には具体的に、また現実的な代替案を同時に示していただけないものかというのが希望です。現在、精神保健医療福祉は転機を迎えていると思います。超高齢化のための医療費適正化策に飲み込まれないためにも、この3つの観点から検討会に参画をしたいと思います。

 

○伊豫構成員 

先ほど病床転換の話が出ましたが、平成2022年にかけて厚生労働省の補助金を頂きまして、私どもが海外の状況も調べたときに、我が国のように民間の精神科の病床が多い所で病床削減がかなり急速に進んだという所でベルギーがありまして、そちらについて御報告させていただき、そのときはベルギーの単純に言いますと、2つの機能を1か所に病棟に持たせるということで、病床とナーシングホームで、どんどん病床を医療から福祉に移していくというやり方でした。それはそのときお話しましたが、今度病床の転換の可否について話し合うときに、先ほど伊藤委員からお話がありましたように、新たな副作用が出るかもしれないとか、様々な選択肢を考えるべきだというのは、私も全く同意です。とにかく理想というか、方向性をしっかり持つことが大事なのではないかと思います。

 長期入院の方々の生活の質を適切にちゃんと考えていく。これは必ずしもパターナリズムによらない生活の質ということになると思いますが、それと同時に、支援の質と医療の質を組み合わせてやっていくことになると思います。特に障害者の生活の質のときには行動の決定の自由度とか金銭管理とか様々な具体的な問題が出てくると思いますが、そういったことも含めて検討していっていただければと思います。

 私は、あえて病床転換、社会的にもこういう形になったのは、我々の調査の範囲では先進国の中ではベルギーぐらいしかなくて、1つ特出して可否も含めて検討するというのは、決して私は反対ではないという立場です。

 

○樋口座長 

ほかにいかがですか。発言がなければ広田構成員。

 

○吉川構成員 

日精看の吉川です。私はこの検討の進め方についての意見です。ここから長期入院、精神障害者の地域移行に向けた検討を行っていくということですが、地域移行についての検討は、これまでもずっと行ってきたと思います。私もいろいろ思っているところですが、これから検討を行うに当たっては実効性の高いもの、例えば病院も積極的に取り組んでいくことができるような、病院が動けるようなものを作らないと、地域と病院との連携づくりというところから、もう一度始めていくということになれば、かなりの期間もかかるでしょうし、それが本当に全国で進むというのは、高齢の方も多くなっているという状況を考えると、その辺りを考える必要があると思っています。

 そういった意味で、今の制度の中で病院がやろうと思ってもなかなかできないことや、本来やるべきことだが、なかなかできないところをかなり大きく変えるとか、枠組みを越えて何かできるようにすることを考えないといけないのではないかと感じています。

 もう1点ですが、長期入院患者の検討について、今回の資料にも1年以上の長期入院患者という記載がありますが、1年以上の長期入院患者というのは、例えば現場から見ると、1年、2年の方もいらっしゃれば、20年、30年の方もいらっしゃって、幅が広くて、いろいろ考えたり、取組をするときにもかなり違ってたりすると思います。20年、30年入院されている方と、1年、2年の入院の方では、必要な支援や取り組みが違ってきます。

 私が今日、一番申し上げたいのは、特に65歳以上の方が2分の1を超える状況の中にあるということは、65歳以上の高齢精神障害をどのように地域で支えていくのかという、そこの仕組みを早急に考える必要があると考えています。

 先ほど長期の方、高齢の方が療養病棟にもたくさんおられるという説明もありましたが、夜間はもちろん、日中も含めて排泄の援助が必要だったり、食事も誤嚥防止とか、そういった見守りが必要であるとか、重篤でないとしても合併症のある方も高齢になると非常にたくさんいらっしゃいますので、そういった方の地域移行と、1年、2年での地域移行は分けて考えるというか、特に高齢の方について、今後どのように考えていくのかという柱も1本是非立てていただければと思います。以上です。

 

○中島構成員 

私から3つ言っておきたいことがあります。1つは資料46ページの上です。どなたかおっしゃいましたが、精神科病院での1年以上の長期入院者に関する調査の中で、退院困難理由を全て医療提供者が判断しているというところが、最大の難点だと思います。特に退院困難理由において、精神症状が極めて重症又は不安定であるという提供者側の判断は、中身についての分析は全くなく、精神症状なのか、精神症状であるとすれば、それはどういう精神症状なのか、それについての治療法は本当にないのかという検討が、まず必要です。

 それから年齢についても、高齢化したためにどうしても介護等が必要であるというケースがあるでしょう。もう1つは身体疾患を合併しているために退院が困難である、とこういうところが全て抜け落ちているのです。今回それについて、本人側の意見をきちんと聴取しましょうということで、資料5が出てきていると私は思います。しかし、その数が余りにも少ない。50名ですよ。これは差し当たりであればよろしい。急にやろうと思っても丁寧な調査ですから、すぐに大勢にはできません。しかし、将来はせめて500名ぐらいにはしてほしいと思います。そういうことを一応念頭に置いた上で、今回の検討会で御意見をお聞きしたいと思っております。

2つ目は、資料412ページの「精神療養病棟入院料の見直し」で、今までは精神保健指定医が必要な状況が少ないという理由で、常勤の精神科医となりましたが、これは専門医でしょうか。精神科医と書かないで医師と書けばいいではないですか。専任の医師が1名以上配置されていること、というだけなのです。ということは、すぐ骨折してしまうようなおじいさん先生でもいいということですね。これは怖いことです。決まったことですから、仕方ありませんが、これでは療養病床から患者さんを病院の外へ押し出していこうというベクトルを弱めたことになってしまっています。一方では、地域へ患者さんが復帰することを推進しようとしているこの検討会があるわけです。その両方の力が相殺し合っているというところを、きちんと理解をしておいていただきたい。これは行政の方に申し上げております。

3番目は、資料3の作業チームですが、公的な所の人ももう少し入れたらどうかという点です。日本医師会からは葉梨先生が入っておられて、日精協からも青仁会青南病院院長という名称ですが、千葉先生が入っておられます。このバランスは極めて良くないと私は思います。しかも、日本精神科病院協会の定款施行規則の中には、「国立及び自治体立等を除く」と明確に書いてあることを御存じでしょうか。行政官が知らないはずありません。以上です。よろしくお願いします。

 

○樋口座長 

ほかにはいかがですか。

 

○広田構成員 

バランスというのは、公を入れてという話ですよね。私は河崎先生というのは、昔のツクエ先生と違って、本音を言わないと感じていました。ところが、さっき病棟転換のところを入れてと言ったから、私は日精協の副会長として入れたほうがいいと思う。日精協もそして公立も入れたほうがいいと思います。

 それで伊豫先生の話も分かりますが、前提が今の患者のニーズにしてもしょうがない。どんどんお見舞いに行って、本人たちが活性化して。この間も『週刊○○』が書いていました。日本は世界一鬱病に薬を出していると。「うつは心の風邪」というキャッチコピーをやっているのは日本だけだと。本当にすぐ精神医療に行かせたがる。

統合失調症の薬も世界一です。薬屋さんから「なぜですか?」と聞かれている。多くの病院へ行くと、医局の前に各製薬会社が並んでいる。そこで、「あなたたちも慎重に、節度を守らないと、また○○○みたいになるわよ」という話をすると「ありがとうございます」と。ずっとよ。

 私は社保審で言っていますが、私の仲間で相談者が80錠の薬を飲んで総合病院に搬送されても、精神科に回されないで亡くなっている。普遍的に背景にはいろいろなことがあります。地域福祉が行き過ぎて、駆け付けてしまったり。私は「駆け付けてもらっては駄目よ」と本人に言っているけど。人手を手厚くし過ぎて、従事者の心配性とか、過去のトラウマとか、関係があるかわかりませんが、結果的に亡くなっています。警察で司法解剖だか行政解剖やっていますが。

 この30年闇に葬られて、お葬式にも行けない、場合によっては亡くなった事実も知らされない実態があります。社会的入院と並んで大変な状況が続いています。地域福祉の人にもしっかりしてもらいたい。自覚がないから。何度も言うけど。

 この間、権利条約だか、障害者の差別解消法だか、地域に何か委員会を作るから、そこに「絶対入って」、「広田さんが入ったほうが強みがある」と友人が来た時に言ってました。うちで延々と論争した。「私は入らない」と言い切ったのです。私自身はやっと10の役割を引くわけだから入らない。「個人の幸せも大事だ」などいろいろなことを言った。そういう個人の幸せも含めた人間の可能性を全て奪っているのが現在の精神科の入院です。それは国の責任がある。少ないスタッフ、安い精神科医療を存続させてきた、保護者制度もあった。いろいろなことがあるではないですか。何も解決していない。保護者が外れたと思ったら、家族がいっぱい出てきて、医者はどうやって調整するの、自分の家族さえ調整できないのにと思ったぐらい、いろいろなものが山積みです。

 田村さんという大臣にも会いました。賀詞交換会に、去年着物を着て下見に行った。今年は快適な服を着て、「田村さん、5兆円の糖尿病の予防大作戦だけではなくて、鬱と認知症もよ。それをやって20兆円にして、消費税を1%下げるのよ」と言ったら、田村さんが「消費税は」と口籠もったけど、予防については「官僚が固いんだよ、俺も本当にそのとおりだと思う」と言って、それは議事録に出ています。官僚が固いとは思わないけど、オルグされ過ぎている人がいっぱいいます。

 この病床の転換の可否の可能性は、伊豫先生のやさしさからくる心配。河崎先生のやさしさからくる心配、でも私は動く人権侵害、コミュニケーション。いつでも本音、私のうちも20年以上駆込み寺で、いっぱい泊まっています。うちで何かあって救急車を呼んで付き添ったこともあります。何でもかんでも病院が囲い込んだ時代ではない。「国連の権利条約に触れる」と考えている人たちもいる。そういうことも含めて、全体的なことを論議すればいいわけです。侃々諤々やる。

 私は河崎先生を日精協として入れることを推薦します。各社記者たちに20年以上前から「広田さんはマスコミ受けする。お金の事もクリーンに。そして、公開しておくように」言われ続けています。また「日精協が変わらなければ、日本の精神医療は変わらない」と長年聞いてきました。そして、精神の業界が反目したり、割れていては国民から理解されないと思っていました。そんな時、日精協会長を担った山崎先生から「アドバイザリーボードに入ってほしい」と「辛口発言を期待」された私が依頼されました。

小泉総理の元秘書官の飯島勲さん、桜井よし子さんという天下の著名人たちと重要なことを対等に論議できて、事務局の話によれば「同額の謝金」を出されていた。著名人としては少額、精神医療サバイバーの私にしては多額という平等公平性に私は驚きました。しかし、今の時代、“広田さんにまで、「著名人と同額」と日精協首脳陣がたたかれても”と想定して、6,300円の交通費以外、一旦、“駆け込み寺家賃”の会計団が管理しているところでお預かりして返金する予定でした。念のため、日精協さんのテーマに沿った座談会の資料については、必要経費として処理せず、自費で作成しました。そこで、大阪の原さんという読売新聞の記者が同席していた時、仲間の山本深雪さんに他の仲間たちに話したように「日精協からのお金を引く時に返そうと思っている」と言ったら、「患者から搾取したお金を取っている」と言われた。

225日、私がパーソナリティを担っていたラジオNIKKEIの“こころのボイスマガジンきっと元気”に山崎先生をゲストに迎え、先生の病院を訪問して素顔の先生を番組で紹介しました。この番組は、930日までインターネット放送中ですが、番組収録を記念して、アドバイザリーボードの謝金を一足早くお返しする話をして、翌日、日精協事務局に私が電話して、日精協さんは「公認会計士に話して」返金と決まりましたが、「源泉徴収後なので寄付という形」となりました。2002年、私は横浜弁護士会から人権賞を受賞していて、その時、神奈川新聞厚生文化事業団他3団体へ75,000円の小切手をお持ちして以来の寄付という形となりました。その日精協へ戻ったお金でも使って河崎先生は作業チームへ参加すればいいと思います。そしてみんなで侃々諤々言って、ここにいる人たちはみんな私を含めて認知症になる可能性があります。自らの問題としてやらない限り、今までのような建前ののんべんだらりとしていては。

 私の資料の中に出ています。読売新聞に載った私の連載記事です。小泉総理にお会いして。「社会的入院の患者は、アメリカでは精神障害者が地域で暮らすよう精神病棟を閉鎖しましたが、予算が足りずにホームレスを生み出した」ことに触れて、「日本はそうなってはいけないと思います」と小泉純一郎さんに言ったのですが、そのことは小泉政権も民主党政権に変わっても全然手を付けなかった。

 あれから2年、厚生労働省は精神病床7万床削減に取り組んでいるが、病棟を改築して退院患者がそこで暮らすことも認めてしまった。1人でも多くの患者仲間に、本来の地域生活が保証されることを願ってペンを置きたい。精神医療サバイバー。2006321日、読売新聞。これはデスクまで通っているから、このとき厚生労働省は一旦病床転換を認めたのです。でも、やっていない。その間に社会的入院は解放されていないのです。長期入院だろうと、名前がどうであろうと、国内の拉致被害者の社会的入院の仲間を今度こそ解放しなければいけないわけです。

 もうオルグしないで自分の本音をどんどん言う。伊藤さんも奥歯に物が挟まったような言い方をして代案を出せと私に言わずに、「病棟転換ではなかったら、代案を出して」と率直に言う。みんな分かりやすく。23歳のイケメンのアメリカ人が、「日本人は何を考えているか分からない」と言っています。私は「I hope no more Hiroshima, no more Nagasaki ,not bomb」と言ったら、「I hope so」と。そのように分かりやすく言わないと、日本人同士でも分からない。

 

○樋口座長 

どうぞ。

 

○山本構成員 

検討の進め方なのですが、検討の進め方のイメージの所に書かれているものには、やはり2つの論点があるのだろうと思うのです。1つは退院のプロセスに関する既存のサービスとか、あるいは退院意欲の喚起に向けた支援の具体的な在り方。これは退院をどういうふうにするかという問題が1つあって、それから更に、退院した後、その地域でどういうふうな生活をしていくのか、そのための施設とかサービスをどう整えていくのかという2つの論点があると思うので、これは全く違うものだろうと思うのです。したがって、議論を進めていく上でも、この2つを分けて順番に議論をしていくことが必要ではないかと思います。

 今、議論を聞いていると、いろいろな問題が出てきているので、2回ぐらいの検討で本当に具体的な施策が出せるのかというのは、非常に私は危惧していて、第1回はこの議論をする、次のはこの議論をする、というふうにきちっと分けて議論を進めていくことが必要なのではないかと思います。以上です。

 

○樋口座長 

ありがとうございました。今後の議論の進め方については、また事務局とよく相談をします。

 

○長野構成員 

すみません、追加で。先ほどのパッケージングの話で。

 

○広田構成員 

きちんと分かりやすく言って。

 

○長野構成員 

組合せでいいのかどうかちょっと分かりませんが、2つ先ほど整理できていなかったのです。今まで、基本的に御本人をどう支えるかという視点でのケアマネージメント的な議論をずっと積み重ねてきたのだろうと思いますが、一方で、やはり足りないのは、精神科医療の福祉の全体の構造をどう変えるかという直球の議論をしないと、もう変わらないというか。個別の議論を、これが足りない、あれが足りない、この人を支えるにはということだけでは、大きな変換が起きないのではないかと思っていて。

 パッケージングと言っている意味合いが、御本人に足りないサービスをどう組み合わせるかということももちろんあるのですが、今、医療を提供している構造。だから、病棟1戸をなくすときに、それをもっと今の時代に合わせた、今、必要なものに合わせた事業に変えるときに、どう組み合わせるかという2つを分けて考えないと、構造を転換するための議論も入れないと、このまままたずっと永遠に続く可能性というのをすごく危惧をしていて。この構造を変えるための議論というのは、非常に少ないのだろうと思うのですが、構造を変えるためにどうするか。大幅に構造を変えなければいけない状況にきていると思って、そこの2つの視点を追加したいと思います。以上です。

 

○伊豫構成員 

すみません。今回のこの検討会が、ワーキンググループが、居住支援がないためという方向のようだったので申し上げなかったのですが、先ほど、数年以上長期在院していて退院ができなくなっている方々は、今後の見通しもかなり悲観的だという御意見もあったとともに、中島構成員からは、この評価が医療者側であれば、かなり医療者によって異なるというお話があったのです。

 個人的なことで申し訳ないのですが、最近私たちの所で、数年間も保護室から出られなかった方が私たちの所へ転院をしてきて、2年以上、大学病院で2年以上というのはなかなか大変なのですが、2年以上入院して、その間にクロザピンを使って、発達障害も少しあって、途中で社交不安障害の症状や強迫性障害の症状が出てきて、それは認知行動療法で対応してということで、開放病棟というか、今退院の直前になっています。

 このように、やはり決して諦めてはいけなくて、患者さんたちに当然過重な負担を与えてはいけないのですが、我々は諦めてはいけないので、今回の場合は居住支援がないということで結構なのですが、決してそこで線引きして諦めるような方向にはしていただきたくないことをちょっとお話させていただきたい。先ほどの流れで、何か線が引かれているような印象があったので。

 

○樋口座長 

ありがとうございました。ほかにはどうですか。

 

○田川構成員 

田川です。今回は、病床の機能分化ということでの話が主なのですが、一番初めにも私はお話をしたのですが、精神科医療の現状で引っ掛かっているのは、精神科医療というのはまず入院ありきからしか発想がもたれていないのではないかということです。我々の所に、たくさん統合失調症の方とかがおいでになりますが、皆さん、やはり医療を自分なりに利用しながら、その中で自分なりの生活を進めていこうとされている。そういう方をどう支えるかというのが、我々がやっている診療所なり外来医療であると思うのです。

 だから、まず病院ありきではないだろうと。そこでなかなか難しくなったときにアウトリーチが必要になったり、あるいは、入院が必要になったりということがあるのだと。何か逆立ちした形で問題を立てていくのではなくて、そういうのが当たり前なのだという発想の中でどうしていくかを考えるべきではないかと。何か、まず病院があって、これをどう変えるということで全てが解決する、アウトリーチすれば全てが解決するという問題ではないと思います。

 先ほど平田先生もそれから澤田さんも指摘されましたが、病院の中の方が、この方は退院が無理だとか、こういう支援が要るとかいうのと、地域で我々が診ているのと、必要な支援というのはものすごく違うのです。だから、やはり発想をもう少し柔軟に持ちながら、その方がどういうふうに地域で住んでいく、当たり前のことだと思うのですが、それをもう少し違った視点でも考える必要がある。

 我々、精神科の外来医療はすごく苛められていると思うのですが、やはり外来医療の意欲をそがないようにしていただきたい。より力が増すようにしていただきたい。でないと、今回病床の機能分化で、地域で暮らす方がいても、外来医療の力が弱くなっていたら、その方はまた入院してしまうわけです。

 この間のいろいろなことが診療報酬でもありましたが、あれは、結果として入院を増やすだけになる。そういう発想の転換を1つ持ちながら、是非、どう進めるかを考えていただきたいと思います。

 

○樋口座長 

大分、時間が迫ってきました。まだ、本日、発言をされていない。

 

○樋口座長 

では、短くしてください。

 

○広田構成員 

病院の医者が、脱精神病院で患者が脱精神病院できていない。何十回も何百回も言ってますが、全国的に精神科救急のニーズはクリニックが多い。私が先ほど出した事例もクリニックの患者さんです。個別に悪いとは言わないけれど、そういう問題はいっぱいあります。

 それと、警察庁が医者にオルグされたか知らないけど、新聞各紙によれば東京都内から、精神科医療で、ストーカーの加害者とされた男性を治療するという話もある。治せない統合失調症、鬱病の患者を抱えながらそうやって間口を広げている。私は、クリニックで、「うちは違う」、「精神科は精神疾患を治療するところ」という時代がきていると実感している。

 多くのクリニックの先生方から、「家庭で、地域で、夫婦関で、友人間で、恋人同士で、職場で、話せばいい会話を診察室に来て話していますよ、広田和子さん」と聞いています。もう患者に「あなたは患者ではありません」という時代がきているということを、先生に今日はお伝えしたかった。私は事実を話しています。「薬が多いのもクリニック」と患者仲間からも聞いています。

 私も省みなければいけないところがあるかもしれない。それぞれがやれることをやって、ここで現状と課題などを出し合って、オルグではなくて対峙しながら、そして、本当に私たちはこの国の精神科医療にしようとしているのだ、国民の精神科医療に。業界の精神医療からという転換点にしたい。13年出ていてそれを感じられなかった。反目ばかりで。

 樋口先生とご一緒した事前説明でやり合った元補佐の野崎君が慕らしているワシントンへ去年行ってきましたが、5歳の子供が「シェア」ですよ、朝ご飯のおかずを「シェアして」と言って分けるのです。そして、ヘルプ、「広田さんヘルプして」と言ったら玩具を取ってということ。ヘルプしてと普段から言い慣れていれば相談支援など要らない、という業界だけど、「巨大な力が動いて相談支援に特化している」と聞いています。その話はこちらへ置いておきますが。クリニックを非難はしないけど、患者にしなくてもいい人に断れるような時代が日本に来ているということです。

 

○樋口座長 

ちょっと待ってください。今のことに関してですか、別のことですね。では、今日、発言をされていない方を優先してまず御発言いただきます。

 

○良田構成員 

すみません、家族会の良田です。私も今、非常に悩んでいるのです。もう1時間以上悩んでいるのです。やはり、先ほど長野先生がおっしゃったように、精神科医療全体の構造を変えていくとかいうことも考えていかないと、ただ病院から退院をさせることのみに集中するのはいかがなものかと私は思っているのです。入院ありきだということも全く同感なのです。実際、私が精神科病院に勤めていた頃、40年前からもう長期入院者のことが言われているのです。でも、長期入院者がその間徐々に減ってきた、退院促進とか地域移行だとかやってきて、減ってきたならまだ分かるのですが、全然減らないで今まで来たということの、やはりきちんとした分析が必要なのではないか。何が足りなかったのか、何が問題だったのかの分析も必要なのではないかと思います。

 それから、私も病院で働いていた経験もありますが、一生懸命精神科医療をやろうとすればするほど人件費が増えて、患者さんが1020人減ると職員のボーナスにも関係してくるという現実の問題もあると思うのです。ですから、やはりそういう構造的な問題をどうやっていくかも全然抜きに、ただ長期入院者を地域移行へと今考えるというのは、何か今までやってきたことと何がどう違っていくのか、私はそういう疑問が今あります。

 

○葉梨構成員 

日本医師会の役員改選に伴い、精神保健を担当することになりましたが、私は専門が整形外科なものですから、まだ代わったばかりで余り理解ができておりませんので、勉強をさせていただきたいと思います。ただ、今の少子高齢化社会の中で、国の方針が、入院から、在宅や地域で支援する方向に行っていますが、精神科に対する施策もそのように考えているのでしょうか。確かに、300床、500床という大きな精神科の病院で何年も入院している方もおられるという現状はありますが、精神疾患については、一般の疾患を扱うのとは少し違うのです。ですから、それはそれで何らかの問題があって入院させているのだろうと思って聞いています。

 

○中板構成員 

私も地域側にいる者ですので、今日の議論になかなか違和感が若干あったりするのです。今おっしゃられたように、国民会議も国の動きも、やはり病院完結型から地域完結型に移行していこうとしていますし、いわゆる、本当に朝日新聞などが言っている「時々入院、ほぼ在宅」という、もう入院がありきではなくて、本当に必要なときだけ入院をする、必要なときに医療を使うという感覚になっている中で、精神障害、精神医療だけがちょっと違う方向というのはあり得ないと思うのです。

 構造的にこうあるべきだという構図が1つあって、その中で下っていきながら、退院のプロセスですとか受け皿の問題とかを議論していくという。いわゆる、将来これが23回の中でどこまで具体的に出てくるのかというのはありますが、いずれにしても将来を見通した中で本来あるべき、本来の本当の姿というものを見出した中での退院プロセスとか、地域の在宅での支え方を具体的に示していかないと、やはりなかなか変わっていかないのかと。非常に抽象的な感じですが、そういう印象を持ちました。そういう中で、それをうまく進めていくに当たっての診療報酬等も含めて考えていかなければいけないと、今日はそういう思いをしながら聞いていました。

 

○千葉構成員 

すみません、3つほどあるかと思っています。10人長期入院等の患者さんがあれば10通りですし、100人いれば100通りの必要なサービスの形であったり、その人の生活の仕方であったり、医療の必要度であったり、様々なものがあるのだろうと思います。決して一色に絞り込めるものでもない。よって、その施設の在り方等も、本来であれば一人一人のオーダーメイドになっていくような形が一番望ましいわけですが、ある程度の固まったこういうスタイルの類型の中に、いろいろな方々がそれに何処かに押し込められていかざるを得ないのが今なのだろうと思います。相当に無理されているのだろうと思うし、ベストフィットではないような施設の類型で今までやってきているのです。 その中で、以前から申し上げているとおり、障害程度が地域生活にかなり適応できる方々、あるいは能力もまだ十分にお持ちの方々というのは、既存の国が作ってきた障害施策の中のグループホームなりケアホーム、そういう類型でやってこれているのがあります。ただこれから先、より重度の方々が、「どのようなものがあればより入院という形でなく生活ができるのだろうか」を考えていく、ある意味でステップをスロープ化していくような形なのだと思うのです。

 ですから、施設の形は私はたくさんあればいいだろうと思っています。「この施設であれば駄目だ」、「この施設では良くない」とか、そういうああだこうだではなくて、「これもありあれもあり」でいろいろな提供ができればいい。だから、それをああだこうだ言っているうちに何もできずに10年も20年も経ち、そして、その中で亡くなる方があるということに今なっているわけですから、それをどのようにすればそういう方々のための適合した施設、あるいはサービスになるのかを考えること、それが何百通り考えられるのなら何百通り考えて、何百通り作れるなら作ればいいというつもりでやっていいのではないかと思っています。

 少しずつたくさんあればいいと実は思っていまして、その少しずつを作るのに、いや、適応しない人がたくさんいるからそれは駄目なのだという話ではなくて、適応する人がいるのだったらその人たち用のパターンの施設を作る、あるいは、そういうサービスを作り上げるのが進むことだと思います。それを、「こうでなきゃ、ああでなきゃ、それは駄目、あれは駄目」といっていたら、本当に施設が出来ない、進まない、むしろ、そうやって言っていること自体が、退院をしていただく、地域で生活をすること・・・に対し「足を引っ張っている」と言ってもいいのではないかと思います。

 今、私たちは精神科病院の側から言えば、1人でも退院させたい、入院が長い人達のためにはと考えたときに、別に全国で100人しか適応がならなかったとしても、そういうサービスを作ってくださいと言いたいのです。もちろん、それでは駄目な人たちがたくさんいます。それは、そうではないサービスをまた作ればいい。ということで、まず、少数でもとにかくそういうようなサービスを使う人たちによって退院促進が行われるなら、それはそれで意味があると思いますし、そういう観点でやっていかないとならない。

 退院をしていただくということは、基本的に病床が減ってしまうことになっていくわけで、病床削減でもあります。病床削減するということは、当然スタッフ配置が病院内で濃くなっていくことであって、いわゆる精神科特例だ何だというところも大分解決をされていく。我々もそうやって内部を濃くした、医療密度の濃いことに対応できるような形に変わりたいと今思っているわけですから、それをある意味遅くしたくないという思いはあるわけです。ですから、「こういうふうだったらいい」、「こういうことを注意してこういうことはきちんとしてもらって、こういう施設ならいい」という方向で話をしていくべきだと思っていました。

 それから、私も広田さんと同じで、病床削減、病床の転換というこの言葉が、実は前々から「これは(病床転換と言う用語)どこで・・・」と、「出元はどこだ」と申し上げたいのです。捉える方々によって全然意味が違うのです。これもまた10人いれば10人、病床の転換の意味の考え方が違う。全然違う方々が、理解の違う方々が、同じ言葉の下でいろいろな意見を出すものですから、非常にまとまらないことがあると思います。我々は、病床削減、病床の転換は、早い話が病床閉鎖と、それから新しい施設のサービスの創設だと捉えているのであって、そこに連続性を持たせて考えていないのです。それをそうではなく、そこのところは、もう「ただ単に看板の掛け替えではないか」と言っている方々の理解と大分離れているのです。そういうこともあるので、どうもこの病床の転換という言葉遣いそのものを何か別な、ごまかせという訳ではないのですが、もっとフィットするようなものにしていただきたいということがあります。

 それから、最後に1つです。ワーキンググループの件の構成がたくさん御意見を頂いていました。ワーキンググループ、私も何度か厚労省の中の検討会に出させていただいていますが、早い話が下働きなのです。この検討会が限られた時間の中でスムーズにいくための下準備をしろという会ですから、そこに「あれも入れろ、これも入れろ」と言っていたのでは検討会と同じになってしまいます。それは意味合いとしては違うだろうと思います。回数も多く時間も取られ、物の整理をしなければいけなくて、大変しんどい思いをすることになります。

 先ほど中島構成員からもお話があったのですが、手前事ですが、私のところは、私はグループホームもケアホームも、それから地域生活支援センターや相談支援事業所も、生活訓練施設も、就労支援も、就労継続も、就労訓練も、労働省関係のほうの、旧労働関係のほうの所轄の就労生活支援センターも、訪問看護も、訪問介護も、デイケアも、みんなやっているのですが・・・。

 

 

○千葉構成員 

・・・恐らくここでそれを考えたときに、河崎先生や中島先生より私のほうが「(作業チームメンバーに)適任」なのだろうと思っています。そういう意味で選んでいただいたのだろうと思っていて、病院の側のほうからの考えよりも、また受け取る側で地域でどうするのかという所の部分を十分に意見を反映させていただきたいと思っていましたので、よろしくお願いします。「ああだこうだのうちに日が暮れる」ということで、またそのまま来年になっても、5年経っても施策が変わらない、動かない、全くいつもと同じだった、このままだった・・・ということだけはしたくないと思いますので、是非、短い回数、3か月ぐらいの間ですが、建設的な突破口をいくつか開けていただくようなものになっていただきたいと思っていました。以上です。

 

○樋口座長 

ありがとうございました。あとは柏木構成員と。

 

○伊澤構成員 

質問があります。

 

○樋口座長 

今の段階ですか、最後でいいですか。

 

○伊澤構成員 

どちらでもいいです。

 

○樋口座長 

どちらでもいい、では、先にちょっと時間が迫ってきていますので、柏木構成員。

 

○柏木構成員 

下働きチームの1員としてお話します。浅香山病院という私が所属する病院は、昭和40年代の後半からずっと長期入院の社会的入院者を退院させてきました。グループホームもケアホームも持っていません。民間の賃貸住宅にほとんどの患者さんたちを退院させてきました。それで、大熊由紀子さんにいつか言われたのですが、「それであなたの所の病床は減ったの」と聞かれました。1床も減っていません。おおむね600人近い人たちが病院の周辺に退院して、そこで生活してということをしてきましたが、病床削減というところには一切貢献していなかったという反省を私はずっと持っているのです。

 ですので、今、千葉先生の所ととてもよく似ていて、様々なメニューは持っているし、広田さんが言われるように、たくさんの地域の支援者の方たちもピアサポーターの方たちも入ってきていただき、看護師さんたちに研修をさせていただいたり、様々な努力は本当にやってきました。それでも、なおかつ救急、急性期を除く療養病棟を500床近く、もっとあります、というものをずっと維持していて、どんどん高齢化していき、かつ、私が持っている認知症ではなくて高齢の方たちの病棟では、年間何十人もの人が死んでいくというのを、この前も45年入院していた人を見送ったのですが、そういうことがあって、私も非常に気持ち的にはあせっています。

 本当に、ちまちました、ちょっとこれ失礼ですが、様々な多様なメニューをいくら繰り出しても、根本的に大きなことを変えることはできないことを実感していて、本当に今回が最後のチャンスの人たちもたくさんいると思うので、そういうことを是非実行化していただく検討会にしていただきたいと思っています。

 

○広田構成員 

いただきたいのは、あなたもそうではないの。

 

○柏木構成員 

そうですね、すみません、頑張りたいと思います。そして、病床転換に関しては、先生が言われたように、病床削減とセットでなければ絶対あり得ないということだと思うのですが、いろいろな手立てを尽くしても尽くしてもなおかつ退院できないような人たちというのが、実は病院でなくてはいけないような人たちではないかなと、最終的には。手厚い医療も看護も必要な人たちしか残らないのではないか、逆にはと思っているので、病床転換の可否についてというのは、むしろ否のことに関しても、やはりたくさんの人たちがいろいろな思いで病床転換というイメージをとらえているので、これを検討することについては私は反対はしないというのはそういう意味です。病床転換をさせることが賛成とか反対とかではなくて、一定否定的な見解というものもきちんと出さないといけないと思いますので、是非、検討はしていただきたいとは思っています。

 

○広田構成員 

入れてっていうのね、ここへね、文言を入れたいということでしょ。

 

○柏木構成員 

そうです。

○広田構成員 

そうしか言えないわね。

 

○岩上構成員 

岩上です。私、結構、この間、激励と批判の真ん中にいるのですが。 

 

 

 

○岩上構成員 

それで、私に対していろいろ文言を言われる方は、長野先生みたいにやればいいじゃないという話をよくされるのですが、長野先生とここでお話をしていると、先生のやり方はすばらしいが全て普遍化できるかどうかというのは疑問があって、ですから、構造的に考えなければいけないと言われているのではないかと思うのです。それはとても大事なことで、それを作業部会には持って行きたいと思いました。

 もう1つは、北島課長と辺見課長にお聞きしたいのですが、時間もないので簡単なお答えで構いません。北島課長にお聞きしたいのは、私がこの会議の1回目のときにも話したのですが、先ほども出ていましたように、改革ビジョンを立てて10年経っているので、その後のビジョンはどうされるのかというのが1点。辺見課長にお聞きしたいのは、伊澤さんの、福祉のサービスのあるべき姿をやはり検討しなければいけないというお話が先程来出ていますが、総合支援法が平成28年を目途として見直しに入る。その過程の中で、精神障害者の支援の在り方も検討することになっているので、それはそれでまた別の仕組みの中で検討されるのか、この会議で出来たものをまたお持ちになっていただけるのか。そのことをちょっと、検討中なら検討中でも構わないのですが、改革ビジョンの件と総合支援法の件で今後、国としてどうお考えなのかをお聞きしたいと思います。

 

○樋口座長 

では、課長、よろしくお願いします。

 

○北島精神・障害保健課長 

改革ビジョンについては10年ですので、ここでレビューをしなければいけないと思っています。ただ、現在、障害福祉計画と、これから始まるのですが、法律が通れば地域医療ビジョン、こういうものに精神科医療も乗って行かなければいけないということで、新たに改革ビジョンを作り直すというよりは、そういう計画やビジョンにそのレビューの結果を反映して乗っていくのかなと今考えています。

 

○広田構成員 

レビューに反映してって、日本語で。

 

○北島精神・障害保健課長 

反省というか評価というか。

 

○広田構成員 

反省と評価は逆よ。

 

○北島精神・障害保健課長 

評価と反省です。

 

 

 

○辺見障害福祉課長 

御指摘いただいたのは総合支援法の附則の検討規定のことかと思います。一般的に法律で検討規定が置かれて検討を行っていく場合は、法律の施行状況をしっかりと踏まえた上で検討していくことかと思います。これはひっくり返して申し上げると、検討規定に書かれているような論点について、施行していく段階でしっかり意識をもって対応していくことも含まれていると考えています。3年後というのは平成28年ですが、それまでの過程の間、平成27年度からは第4期障害福祉計画、また平成27年度の報酬改定という節目もあります。そういう節目の段階、またそれに限らず可能な段階での運用改善等も含めて、本検討会等で議論された結果は、具体化すべき段階においては具体化していくことも含めて考えていくことかと思っています。

 

○樋口座長 

よろしいでしょうか。それでは、伊澤先生、最後の質問をお願いします。

 

○伊澤構成員 

時間が過ぎていて申し訳ないですが、2つほど質問というか、お願いも含めてなのです。実は、数年前に、まだ制度改革推進会議があり、そして、そこでいろいろな営みが行われる中で、生活のしづらさ調査というのが実施された経過があるのです。社会事業大学の佐藤先生を軸にして、総合福祉部会の座長でしたが、その方が中心になって行ったあの調査があって、精神科病院に直に入り込みながら、そこで入院している人と接しながらそこで意向を酌んだという経過があると思うのです。厚労省のほうにその辺の結果を寄せたという話があるのですが、それは今どういう扱いになっているのか。先ほどサンプル数が少ないとか、意向を酌み取るのに十分なアンケートなのかどうかという、そういうこともあったので、その辺の扱いは今できないのだろうかとちょっと思いました。

 もう1つあります。実は、手元に資料があって、これが320日に行われた「新たな財政支援制度に係る都道府県担当者会議」の資料なのです。これは結局、消費税が税率が上がって増収が見込まれると、その見込まれる増収の中でどういうものに使っていくのかが取りあえず案として書かれているのです。その構想の中に、新たな基金を創設しながら様々な諸事業を行っていく、その1つに「病床の機能分化、連携のために必要な事業」という項目があって、その事業の概要の中の1つに、「精神科医療機関の機能分化を進める観点から、病床を外来施設やデイケア施設等新たな用途に供するための改修又は施設設備の整備を行う」というような書きぶりと、事業の例としては、「精神科長期療養患者の地域移行を進め、医療機関の病床削減に資するための病床のデイケア施設や地域生活支援のための事業への移行を促進するための施設設備整備」ということなのです。

 ということは、つまり病棟転換の可否を正にゼロベースで進めていくという確認に基づいて本検討会は召集されていると思っていますが、でも何か、行き着く所は決まっているのかという、そういう思いがふっとよぎるのです。その辺りについてはどういうことなのか、御説明をいただきたいと思っています。 

 

○尾崎課長補佐 

正に、ゼロベースですので、そこに書いているのは、現行法令上、認められるものを前提としておりますが、いずれにしても、詳細は決まっていないところです。

 あと、しづらさ調査の話は分からないのですが、すみません、私の説明がちょっと省いてしまったために皆さんに誤解を与えてしまっているのですが、資料5の本人意向調査、50名と書いてありますが、各事業で50名なので、実際4事業動いているので200人弱ということで、それでサンプルが多いのかどうかはありますが、50名よりは多い状況です。

 

○吉田課長補佐 

すみません、しづらさ調査のほうですが、制度設計のほうをこれまでの調査から見直してやったものについては、昨年の社会保障審議会障害者部会のほうにも御報告はしています。そこで得られた概要は公表していますが、そういう内容も参考にしながら今後検討していく、何て言うか、検討の素材にはなるとは思います。

 

○吉田課長補佐 

あります。それは昨年の障害者部会で公示しています。

 

○樋口座長 

よろしいでしょうか。それでは、時間が少し超過しました。本日は大変熱心に御議論、御意見を頂戴いたしました。共通の認識としては、恐らくこれだけ高齢化が急速に進む中で、次々と長期に入院されている方が地域に戻れないという現状を何とかしなければいけないと、時間は待ったなしであるという共通認識の上に立って、これまでも地域移行に関しての諸施策、どういうふうにして受け皿を作って移行を促進するかは何度も何度も話はされてきているけれども、なかなか実効に結び付かないではないかということもありましたが、今回は、この機会にまた新しい切り口で議論をするということ、それから、実効性をもった内容を提案していくということ、更に議論のための議論というか、最終的には塩漬けになってしまうような議論はしないというようなことが、恐らく皆さんで共有できるところではないかと思います。

 それから、構造変換の議論の重要性というのも出ましたが、これは後ほどまた事務局と相談しますが、今回はかなり6月というところで限られている中で、どこまで全体の大きな構造の変換の議論を尽くすことができるか。やらなければならない、これは継続的にやらなければいけないのは確かですから、やるにしても、それを一定すぐに結論付けるというところへもっていくのはなかなか難しいのではないかとは思っています。それで、後は、調査をするに当たっては、今日御指摘があったように、できるだけ調査対象者に情報を十分に持っていただいた上でそのアンケートに答えていただくような、これは今回の試みは正にそうだと思いますが、そういうことが重要であるという御指摘がありました。

 さて、ワーキング構成メンバーに関してです。これは、今日いろいろ御意見は頂戴しました。そして、またこれをやり始めると収拾がつかなくなるという側面もあることは千葉構成員が指摘してくれました。そこで、この点については、今日の御意見を踏まえつつ、あと事務局と座長のほうで預からせていただいて、構成メンバーについては整理させていただくことでよろしいでしょうか。

                                 (異議なし)

 

○樋口座長 

ありがとうございました。それでは、事務局に戻しますので、よろしくお願いします。

 

○尾崎課長補佐 

それでは、今後のスケジュールです。冒頭、資料2の中で今後の大まかなスケジュールは御説明しました。次回の検討会については、5月中旬頃の開催を予定しています。それまでの進め方については、先ほど座長が言われたとおり、座長と御相談させていただきたいと思います。また、何回目になるかは未定ですが、関係者のヒアリングというようなことも挟む必要があるかと思いますが、その辺についても座長と御相談させていただきたいと思います。いずれにしても、56月の日程調整等を改めてさせていただきたいと思いますので、委員の方々におかれましてはよろしくお願いします。以上です。

 

○樋口座長 

それでは、長時間にわたりましてありがとうございました。本日の検討会はこれで終了させていただきます。お疲れ様でした。


(了)

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