ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 労働基準局が実施する検討会等 > 東日本大震災アスベスト対策合同会議(東日本大震災の復旧工事に係るアスベスト対策検証のための専門家会議) > 第13回東日本大震災アスベスト対策合同会議 議事録(2014年3月25日)




2014年3月25日 第13回東日本大震災アスベスト対策合同会議 議事録

労働基準局安全衛生部化学物質対策課

○日時

平成26年3月25日(火)


○場所

全日通労働組合 大会議室A


○議題

(1)被災地におけるアスベスト大気濃度調査結果及び計画について
(2)がれき処理作業等におけるアスベストの気中モニタリング等について
(3)その他

○議事

 

【出席者】

委員:   神山委員長、小坂委員、小島委員、小西委員、小林委員、高田委員、戸塚委員、外山委員、名古屋委員、藤吉委員

自治体参加者:岩手県、福島県、茨城県、千葉県

専門委員(企業):株式会社環境管理センター、東北緑化環境保全株式会社、

独立行政法人労働安全衛生総合研究所

環境省:難波大気環境課長、渡辺課長補佐、秋元係員

厚生労働省:森戸化学物質対策課長、樋口中央労働衛生専門官、加藤係長、金子係員

 

【議事録】

○渡辺課長補佐(環境省)

それでは、定刻となりましたので、ただいまから第13回東日本大震災アスベスト対策合同会議を開催いたします。

 本日の出席状況ですけれども、石川委員、森永委員から御欠席の連絡を受けております。

 なお、小島委員、藤吉委員におかれましては、少し遅れるという状況でございまして、現在のところ、委員12名のうち8名の方に御出席いただいております。

 また、岩手県、福島県、茨城県、千葉県及び測定機関、研究機関の方々にも専門委員として御出席をいただいております。

 まず、会議に先立ちまして、本日の配布資料の確認をさせていただきます。

 議事次第がございまして、委員名簿、それから環境省の資料でございますが、資料1から資料4まで、厚生労働省の資料ですけれども、資料1から資料4まで、それから厚生労働省の参考資料1、2、さらに外山委員から提出いただいております「東日本大震災被災地のアスベスト調査・活動 報告書 2014.3.31」の冊子1部。

 以上となっておりますけれども、資料、もし足りないものがございましたら、事務局にお申しつけください。よろしいでしょうか。

 それでは、これ以降の議事進行は神山委員長にお願いいたします。

 

○神山委員長

こんにちは。委員の皆様には、お忙しいところを御出席、ありがとうございます。

 この東日本大震災アスベスト対策合同会議も今回で13回目ということで、まだまだ住民の方々は仮設住宅等の住まいを余儀なくされている方が多いですが、自治体の多大な御努力で、がれき処理が大体終息、終わったという県は青森県から千葉県までと聞いております。ただ、福島県はいろいろな事情で、まだ残っているということです。そのようなことで、今回、各自治体から参加いただいて、がれき処理のデータも含めて提示いただくのは、これが最後の会議になるかと思います。

 今回、データをさっと拝見しますと、それほど気になるデータもないような感じですが、データの報告をいただいてから、いろいろと御議論いただければと思います。

 どうぞよろしくお願いします。

 

(1)平成25年度の実績及び平成26年度の計画について

 

○神山委員長

それでは、議事次第に従いまして、「平成25年度の実績及び平成26年度の計画について」ということで、環境省、厚労省の順序で、事務局から説明をしていただきます。よろしくお願いします。

 

○秋元係員(環境省)

環境省資料1につきまして、説明させていただきます。

 環境省が東日本大震災への対応として実施した石綿対策としまして、震災直後の平成23年3月からの対応についてまとめております。これまでも資料として提出させていただいているものでございます。前回、こちらの資料をお出ししましたのが、今年度の7月の会議になりますので、今回の資料はその時点から内容を更新したものになります。

 5ページ目をごらんください。7月25日以降のものが、今回更新した部分でございますので、7月25日に第11回の合同会議を開催しておりまして、環境省のほうでは8月から10月までの間、第10次モニタリングを行っております。あと7月26日、8月9日、22日、23日に被災地に赴き、自治体職員等に対しまして、廃棄物の部局が対応したものでございますが、講習会を実施してございます。その後、11月29日、前回の合同会議ですけれども、こちらを開催させていただきまして、12月から2月までの間、第11次モニタリングを行ったところでございます。

 今回が3月25日で、第13回の合同会議を開催しているところでございます。

 1枚めくっていただきまして、6ページ目の説明でございます。平成26年度の東日本大震災に係る被災地におけるアスベスト大気濃度調査及び東日本大震災アスベスト対策合同会議の計画としまして、先ほど神山座長からもお話がありましたけれども、前回の会議で自治体からの報告をしていただいたところ、福島県以外は今年度で震災関係の解体工事やがれき処理がおおよそ完了すると伺っておりましたので、来年度は福島県のみを対象として、調査地点について福島県と協議しながら、モニタリングを行うこととしております。

 本会議につきましても、結果の取りまとめ状況を見つつ、年1回開催することを考えておるところでございます。

 私からの説明は、以上でございます。

 

○神山委員長

ありがとうございました。

 では、厚生労働省から。

 

○樋口中央労働衛生専門官(厚生労働省)

引き続き、厚生労働省のほうで同じような話をさせていただきます。

 厚生労働省資料の資料1と資料2をお手元に御用意ください。

 資料1のほうでございます。これも平成23年度以降、東日本大震災の対応ということで、主な事項を取りまとめさせていただいたもので、これも前回の7月からの実施事項について修正を行ったものが、資料1になります。

 具体的には、1ページ目の下のところにあります、技針に係るマニュアルの作成・公表とありまして、これ自身は平成25年4月に公表させていただいておりますが、それ以降、東日本大震災等の漏えい事案等を踏まえて、2度ほど改正を行っておりまして、そのことを一部改訂ありという部分で追記させていただいております。7月以降、修正を入れた部分はそこだけになります。

 それから、資料2をごらんください。厚生労働省の26年度のモニタリングについてですけれども、本年度と同じような測定方法で来年度も実施することとしております。場所については、先ほど環境省さんからもお話がありましたが、福島を中心にさせていただくということを考えているところでございます。測定方法については、昨年と同様なので、説明については省かせていただきます。

 以上でございます。

 

○神山委員長

ありがとうございました。

 環境省及び厚労省から、平成25年度実施した内容の概要を簡単に説明していただきましたけれども、何かこれに関してご質問ありますでしょうか。

 厚労省の技術指針に関するマニュアルというのは、「以降一部改訂あり」ということで、これはホームページで見ることができるわけですね。

 

○樋口中央労働衛生専門官(厚生労働省)

はい。厚生労働省のホームページで公開させていただいております。

 

(2)被災地におけるアスベスト大気濃度調査結果及び計画について

 

○神山委員長

それでは、議題の(2)の「被災地におけるアスベスト大気濃度調査結果及び計画について」ということで、これも環境省、厚労省の順序で報告をお願いいたします。

 

○秋元係員(環境省)

環境省資料2について、説明させていただきます。

 こちらはA3の資料になりますけれども、右上のほうに表がございまして、こちらが今回、第11次モニタリングで調査した地点になります。全部で151地点、調査実施しておりまして、そのうち96地点が避難所、仮設住宅、学校等といった場所になります。解体・改修中の現場につきましては、今回はゼロ地点となってございます。

 下の表についてですが、こちらは分類No.ごとに結果をまとめてございます。(1)の丸数字1につきましては、3ページまで続いているような形ですけれども、調査地点分類が、学校の地点が約7割を占めているという状況になってございます。今年度は3期に分けてモニタリングを行っているところでございますが、いずれもそのような傾向が出ております。

 調査結果につきましては、5ページ目まで続きますけれども、総繊維数が1f/Lを超えた地点は、今回のモニタリングではございませんでした。

 続きまして、環境省資料3について説明させていただきます。こちらは自治体が実施したモニタリングの結果をまとめているものでございます。最初の1ページ目から岩手県、2ページ目から宮城県、6ページ目に福島県の結果がございます。このうち6ページの福島県の大原局で、2013年12月10日に、総繊維数で1.8f/Lという結果が出ておりますけれども、こちらは12月9日から12月11日までの3日間の幾何平均値では0.74という結果が出ております。このほかに総繊維数が1f/Lを超えた地点は特段ございませんでした。

 続きまして、環境省資料4について説明させていただきます。こちらは環境省が実施しますアスベスト大気濃度調査の実務マニュアルということで、来年度の実務マニュアルになります。こちらの資料につきましても、毎回提出しているものでございまして、主な修正点としましては、2ページ目の1−丸数字2のところで、「被災自治体において、環境省が毎年実施している地点」につきましては、来年度は福島県のみでモニタリングを実施することとしておりますので、こちらの環境省が毎年実施している地点も福島県のみについて行うこととしておりまして、残りの被災地で行われておりました地点につきましては、環境省が別途行っております全国で実施しているアスベスト大気濃度調査の中で実施することとしております。

 資料の説明は、以上でございます。

 

○神山委員長

ただいま、今年度の第11次モニタリング結果の報告でしたが、ごらんいただきましたように、総繊維数濃度1本/Lを超えているところはほとんどなく、1カ所、それも3日間の平均では1本には至っていないということでしたが、これに関して何か御質問、コメントがありましたらお願いいたします。

 それから、自治体からの報告も同様で、今の話の中には含まれておりますけれども。

 それから、来年度、第12次モニタリングに関しては、福島県を対象にがれき処理場を含めて何カ所かやるということですけれども、基本的な実務マニュアル、内容については同じですが、測定点等が大幅に変わるという可能性があるというわけですね。

 何かこの測定実施に関して御意見があればお伺いします。なければ次へいきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 はい、どうぞ。小坂委員。

 

○小坂委員

今、6ページ、福島県の大原局、2月10日、総繊維1.8本、アスベスト・クリソタイル0.45本、幾何平均としては1本を下回っていたという説明だったのですが、若干でもクリソタイルが出ているようなデータだと思うのですが、何か原因はわかったのでしょうか。

 

○神山委員長

この辺は、福島県のほうで把握されていますか。6ページのいわき市の大原局で1点だけ、総繊維が1.8本になっていたということで、その原因か何かに関しては測定報告がありましたでしょうか。

 

○福島県

いわき市は中核市になりまして、県で測定しているものではないので、県としてはまだ把握していないものですけれども。

 

○神山委員長

住宅地の中ですね。

 

○福島県

そうですね。住宅地にある大気観測局舎で測っているものになるのですけれども。

 

○神山委員長

特に住宅の建て替えとか、そういう細かい話は、全くレポートがないという状況ですね。

 

○福島県

報告等は特に今のところ、ありません。

 

○神山委員長

ありがとうございます。

 というようなことだそうですが、何かありますでしょうか。

 

○小坂委員

結構です。

 

○神山委員長

クリソタイルですので、スレート由来かそういうのが。従来から住宅地はちょっとだけ高い値が出ていたようなこともありますから、その辺が原因しているかもしれないですね。

 ほかにございませんでしょうか。

 

(3)がれき処理作業等にアスベストの気中モニタリング等について

 

○神山委員長

それでは、ないようでしたら、今年度の11次モニタリングですが、非常にすっきりとした値というか、これがどういうことを意味しているか、いろいろ考察すべきところもあるかと思いますが、限られた点数ではありますが、当初よりも相当減っているような傾向を私自身は感じております。その議論はまたにしまして、次の厚労省の同様な報告をお願いいたします。

 

○樋口中央労働衛生専門官(厚生労働省)

それでは、厚生労働省のほうから、資料3と資料4、それから参考資料の1、2について、今の議題のほうで御報告させていただきます。

 まず資料3をごらんください。こちらが前回御報告させていただいた、平成25年11月18日以降、2月28日までの今年度いっぱいの測定結果の報告になります。全部で26カ所ございます。

 ごらんいただいたように、総繊維数では若干多いところもありますけれども、石綿の気中濃度で検出されたものについては、ありませんでした。

 1年間の取りまとめということで、参考資料1を用意させていただいております。今年度、100カ所の調査を予定しておりましたが、がれきの処理が思いのほか早く終わったことと、なかなか解体現場で御協力を得られにくくなったこともありまして、85カ所しか今年度できませんでしたが、その85カ所の結果の一覧になります。個々の測定結果については、前回の会議等で報告させていただいておりますので、割愛させていただきますが、総数としては5カ所で10f/Lを超えた現場があったということになります。それぞれについては、色をつけたところになります。

 この取りまとめについては、後ほど資料4ということで、中村先生から御報告していただくこととしております。

 先に参考資料2のほうも説明させていただきます。こちらについては、東日本大震災の対応ということでは、直接関係ないのですけれども、毎年、再生砕石にアスベストが入っていたという問題を受けて、国交省さん中心に全国に呼びかけをして、自治体さんと労働局監督署等が現場パトロールを毎年5月と10月にやっておりまして、その実績報告になります。これはあくまで参考資料ということですけれども、厚生労働省でこういう取り組みをやっているということで、御報告させていただいているものです。

 資料4に戻っていただいて、こちらについては、平成25年度の測定結果を、安衛研の中村先生のほうで取りまとめいただいたものでございます。詳細については、先生のほうから御報告いただこうと思います。それでは、先生、よろしくお願いします。

 

○中村専門委員

労働安全衛生総合研究所の中村です。

 平成23年度、24年度に続きまして、本年度も厚生労働省のほうの調査の結果をまとめさせていただきました。

 本年度行われた調査対象作業ですが、建築物等の解体又は改修作業、それから、がれきの仮置き場、集積所における集積作業及び廃棄物処理等における作業の3つに分けられますので、それぞれについて結果をまとめております。

 表にまとめたものが文章の後です。文章が4ページありまして、その後に作業ごとにまとめた表があります。すみません、A4サイズなので、ちょっと字が小さくて見づらいかもしれません。申しわけありません。

 結果について説明いたします。まず建築物等の解体又は改修作業についてですが、測定は28カ所で行われました。平成25年度の調査で対象となった建物の種類ですが、主に鉄骨構造もしくは鉄筋コンクリート構造でありまして、木造の建築物はありませんでした。事前調査によって、石綿含有建材が使用されているという判定がされまして、隔離養生内で除去作業が行われていた現場が21件ありまして、除去対象の建材の種類としては、吹付け材が13件、断熱材が7件、それから石綿円筒管の除去が1件ありました。

 事前調査により含有建材が使用されていないと判定された、もしくは調査の段階で除去作業が既に完了していたという現場は7件ありまして、これらの7件の現場では隔離等は行わず、主に重機による解体作業が行われておりました。

 まず石綿含有建材が使用されていると判定された21の現場においてですが、それぞれ定点、前室付近、排気口付近の測定が行われております。また、福島県のNo.14に関しましては、測定中にデジタル粉じん計の値が高くなったというようなことがありましたために、追加で1点増やしておりまして、合計で64点、全部で測定が行われていることになります。

 このうち位相差顕微鏡によって総繊維が30f/Lを超えたのは5点ありまして、それらの点全てにおいて、電子顕微鏡による分析からアスベストが確認されております。それらの中で最大だったのが、福島県No.14の前室ということで、総繊維が1,534.03f/Lということで、電子顕微鏡による分析からは、アスベストの濃度として975.0f/L、クリソタイルが174.1f/L、アモサイトが800.9f/Lという結果になっております。

 詳細に関しましては、前回の会議のときに御報告させていただきましたが、簡単に申し上げますと、養生に不備があったということで、耐火ボードで塞がれていたところが除去作業中に耐火ボードをとったところ、穴があいていてということがありまして、負圧が確保できなくなったのだろうということが原因として考えられます。

 また、この現場ですが、事前調査ではクリソタイル含有の吹付け材の除去ということだったのですが、実際飛散していたアスベストの種類としてはアモサイトも確認されていることから、事前調査にも何らかの不備があったことが考えられます。

 この福島県No.14以外の高濃度の事例ですが、4現場ありまして、宮城県No.11の排気口付近及び福島県No.7の排気口付近は、いずれも500f/Lを超えるアスベストの濃度が電子顕微鏡により確認されております。これらの2つの現場は、煙突断熱材の除去作業を行っているところでした。どちらも測定時に、集じん排気装置のフィルターの交換を行っていたということで、集じん排気装置周辺で、何らかの原因で漏えいしたのかと考えられます。

 特に宮城県No.11のほうですが、フィルター交換後にリアルタイムモニターのカウントの値が低下していることから、作業開始時にトラブルがあって、それが交換時に解消されたということが推測されます。

 宮城県No.12の前室及び福島県No.2の前室付近では、それぞれ87.0f/L及び52.2f/Lのアスベスト濃度が電子顕微鏡により確認されております。これら2つの現場は、吹付け材の除去を行っていたのですが、宮城県のNo.12のほうは作業中の負圧の確保が十分でなかったことが原因と考えられます。また、福島県No.2のほうですが、作業員が15名と多かったために、単純に人数が多かったということと、退室などに時間がとれなかったということが、多量のアスベストを持ち出した原因であるという可能性があります。

 総繊維数濃度は、3f/Lから30f/Lであった測定点が32点ありまして、このうちの宮城県No.12の定点において、偏光顕微鏡による分析から10f/Lを超えるアスベストが確認されております。この現場は、先ほど述べましたとおり、前室付近で電子顕微鏡による分析からアスベストの飛散が確認されている地点でありまして、その影響を受けたものと考えられます。

 続きまして、含有建材を使用していなかった現場についてですが、総繊維数濃度が30f/Lを超えた点はなく、3f/Lから30f/Lが15点、それ以下が12点でありましたが、全ての点でアスベストは確認されておりません。

 続きまして、がれきの仮置き場、集積所における集積作業ですが、今回は54カ所で調査が行われております。がれきの種類は、主にさまざまなものが混在している混合がれきでありましたが、ほとんどの現場で建材が混入していることが確認されております。また、それらの建材がアスベストを含有しているかどうかについては不明であるということです。

 行われていた作業としましては、重機及び手作業による分別、集積、搬出などであります。測定点全合計210点のうち、定点で54点、個人ばく露で156点の測定が行われております。それぞれの内訳は、ここに書いてあるとおりですが、総繊維で30f/Lを超えた点が4点ありました。最大は福島県のNo.19の個人ばく露の丸数字1になりますが、795.25f/Lということで、同じ現場の残り2人の個人ばく露の結果も500f/Lを超える、高い総繊維数濃度となっておりました。この現場は、平成24年度の福島県No.29という調査と同じ現場ですが、このときも総繊維数濃度の最大が370.74f/Lということで、高濃度という現場でありました。

 この現場で行われていた作業としましては、フレコンバッグに保管されていた石膏ボードを手作業により、紙と石膏ボードに分別する作業とありました。それらの際に高濃度の総繊維数濃度が観測されたということになります。この現場については、今年度の福島県No.31というところでも再度調査をしているのですが、そちらでは総繊維数濃度が10f/L以下となっております。この際、がれきが湿っていたということが報告されておりますので、そのために飛散が少なかったのではないかと考えられます。

 それ以外、宮城県No.15などでも高い濃度が出ているのですが、全ての結果につきまして、電子顕微鏡及び偏光顕微鏡によってアスベストは確認されておりません。

 平成23年、24年の場合もそうだったのですが、本年度の結果も総繊維数濃度としては比較的低めでありまして、作業内容や気象条件によって違いがあるかという比較を行ってみたのですが、それについて何か議論するには厳しいような状況にあります。以下、数字が出ておりますが、いろいろと作業ごと、気象条件ごとに分けてみましても、平均値に大きな差はないという結果になっております。

 続きまして、廃棄物処理における作業ということで、本年度3カ所で行われております。主に取り扱っていたのは、土砂を中心とした不燃性のがれきであり、そこに木材が混在していたということであります。全測定点が11点ありまして、最大値でも8.32f/Lということでありまして、また偏光顕微鏡による分析からアスベストは確認されておりません。

 以上、本年度の調査をまとめますと、建築物の解体作業が28カ所、がれき処理作業54カ所及び廃棄物処理作業で3カ所の計85カ所で測定が行われております。建築物の解体作業において、隔離をして除去作業を行っていた中で、隔離外で10f/L以上のアスベストが測定された現場は5件ありまして、吹付け材の除去作業が3件と煙突断熱材の除去作業が2件ということになっております。ですので、今後も解体作業における漏えい防止の対策をより徹底していく必要があると言えます。

 本年度の漏えい事例からは、課題として挙げられることとしましては、事前調査の徹底、確実な隔離養生、集じん排気装置が正常に稼働するかどうかの点検、負圧の確保、作業員退出時の洗身の徹底などが挙げられると考えられます。

 がれき仮置き場、集積所における集積作業及び廃棄物等における作業においては、総繊維数濃度も比較的低く、またアスベストが確認されておりませんので、高濃度のアスベストにばく露するような状況にはなかったと言えます。ただ、総繊維数濃度が高いような作業がありましたので、今回、そういうところで高濃度の飛散はありませんでしたが、仮にアスベスト含有建材などが混入したときに、これらの作業においてばく露のリスクが高まるという懸念もありますので、含有が疑われるような建材を扱う際には、湿潤化など、飛散防止に十分留意することが必要かと考えられます。

 以上です。

 

○神山委員長

ありがとうございました。

 ただいまの厚生労働省からの今年度の後期の調査結果及び25年度を通しての測定結果のまとめの報告をいただきましたけれども、ご質問がありましたら、よろしくお願いいたします。

 では、私のほうから、中村専門委員に説明いただいた中で、福島県の795本とか、500本というのは、フレコンバッグに保管されていた石膏ボードを手作業で分別等の作業をしていたということで、これは繊維の詳細の測定があるのか、あるいは、ほとんどこの総繊維は石膏繊維だと理解したらいいのか、その辺はどうなのでしょうか。詳細はあるのですか。

 

○東北緑化環境保全

電子顕微鏡でやった結果、ほとんどが石膏の繊維です。

 

○神山委員長

詳細の結果があるのですね。

 

○東北緑化環境保全

はい。

 

○神山委員長

これは、ちなみに表ではどの辺になりますか。

 

○東北緑化環境保全

データは、パーセントしか書いてないですね。

 

○神山委員長

そうですか。これは以前の報告のときに、そういう結果をいただいていたわけですね。

 

○東北緑化環境保全

そうです。

 

○神山委員長

ありがとうございます。

 どうぞ。

 

○小坂委員

私も同じ福島県のケースをお聞きしようと思ったのですが、石膏であるということで、それはそれでいいのですが、かなりの繊維数濃度になっているわけです。これはほかの粒子もたぶんいっぱいあると思うので、重なり合いで顕微鏡観察が非常に難しいサンプルになっているのではないかと思うのです。そうなると、幾ら電子顕微鏡になっても精度が落ちる可能性もあるので、特に作業現場ではこの辺が課題なのかなと。小まめに交換するということしかないと思うのですが、そういうことが今後の課題なのかなと思ったのですが、いかがでしょうか。

 

○中村専門委員

それは全くそのとおりだと思います。今回見せていただいた資料の中で見ますと、検査はできるかなというふうな感じではありますが、粉じんの量が多くなりますと、エラーの原因となりますので、そこはきちんと現場である程度把握できるようであれば、粉じん計などで、粉じん濃度が高そうだというときに半分にするなどということもきちんとやっていただきたいということは、今後行う際にも、そういうことはきちんとやっていただきたいと考えております。

 

○神山委員長

ありがとうございました。

 ほかに何かありますでしょうか。――はい、どうぞ。

 

○小坂委員

解体又は改修作業での漏えいですけれども、一般にこれまでいろいろ報告されたり、私自身も経験しているのでは、なぜかアモサイトの漏えいが多いのですね。今回見ましても、ほとんどアモサイトだということで、実際現場を見られたり、あるいは分析で観察されたことから、何かそういうことが起きる原因は、推定できるものはなかったですか。

 

○東北緑化環境保全

電子顕微鏡で検査をやった結果、排気口から出ている繊維はかなり細い繊維が多いと思いました。ですから、やはりセキュリティの前室付近と排気口の出口は太さが違うかなという感じを持っております。

 

○小坂委員

これだけ全部測定されたのですけれども、もともと存在したアスベストの比率はわかりますか。

 

○東北緑化環境保全

それはわかりません。申しわけございません。

 

○小坂委員

そうですか。アモサイトばかりのところをやられたのであれば、アモサイトが出てくるのは当たり前なのですけれども。

 

○東北緑化環境保全

先ほどの中村先生のお話にあったように、クリソタイルという事前調査の結果があって、それなのにアモサイトが出ているとか、やはりアモサイトのほうが飛散しやすいという、いろいろなデータがありますので、それでアモサイトの飛散状況が多く見えているのかもしれないと思っています。

 

○神山委員長

確かにそうですね。厚生労働省参考資料1の別添というのが、平成25年度の全測定結果です。色のついているところが、やや高かったというところですけれども、全てアモサイトが確認されているということで、アモサイトの現実の使用が多いのかもしれませんが、クリソタイルがどうなのだろうかと思うのです。クリソタイルがほとんど使われてなかったのかどうか。同じ漏えいで、使われていればクリソタイル、アモサイト、両方出てきてもいいような感じがしますけれども。

 最後の福島14というのは、クリソタイルも出ていますね。18%と73%ということで、確かにアモサイトが目立つという感じですね。

 はい、どうぞ。

 

○小坂委員

今、神山先生がおっしゃったことの関連ですが、クリソタイルが出てきてもおかしくはないかなと私も思うのですが、出てこないということは、1つ、見逃しているという可能性もあるわけです。そうなると、分析する側にとっては、クリソタイルをいかにきっちり検出するかということが課題になってくるということが、ここから出てくると思いますので、そういうことも考えて、今後、分析者は気をつけなければいけないということになると思うのですけれども。

 

○神山委員長

これはSEM(走査型電子顕微鏡)で試料面積を広く見るというと、2000倍か3000倍程度が、倍率のとりやすいところですが、その倍率で見逃す細い繊維があるかどうかという話が、今のお話だと思います。倍率を上げれば見えるかもしれないけれども、倍率を上げていくと、今度は本数が稼げないとか、いろいろな問題があって、電子顕微鏡の計測も大変だろうと思います。今後の課題ですね、いろいろと。

 アモサイトは見逃さないということはわかると思いますけれどもね。ありがとうございました。

 ほかにありませんでしょうか。どうぞ、小島委員。

 

○小島委員

今のお話にも関連するのですが、中村先生の御報告の中の2ページのところにも書かれてある、事前調査に何らかの不備があったというところですが。これ以上はわからないということなので、それで御提案といいますか、来年度もこれをやっていく中で、少なくとも粉じん計等々で、漏えいがわかった段階で、もちろんそこの気中の濃度はサンプルをとってチェックするのは当然ですが、作業そのものも既にやっているのであれば、事前調査そのもののサンプルというか、吹付け材のサンプルをとるというのも、検証する話ではないでしょうか。

 今、これは推定なので申しわけないですが、事前調査の結果というのは、そもそも業者さんが出してきた調査ではないのかなと。そこにクリソタイルしかなかった。だけど、アモサイトがありましたという話は、吹付け材そのものにそもそもなかった可能性もあるわけですから、ちゃんと検証するのであれば、作業しているところで粉じん濃度がいかにも出ているような状況であれば、そのサンプルをいただいて、吹付け材そのものも分析する必要があるのではないか。

 私の拙い経験ですが、吹付け材そのものにはクリソタイルしかない。でも、気中濃度を測って分析してみたらアモサイトが出てきたというのは、あるわけです。つまり、せっかく隔離していても、隔離しているところではないところから出ている可能性もあるわけですから、今後の漏えい監視という意味では、そういうことも調査点数が減ってくるので、なかなか難しいと思いますが、せっかく検証するのであれば、そういうことも考えてみてはいかがかなと思います。

 

○神山委員長

今のお話は、養生というか、事前調査でクリソタイルがあるという場所以外で、ないと思っていたところにあって、それから由来しているアモサイトのケースという話ですね。

 

○小島委員

そういうケースも、レアですけれども、ありました。

 

○樋口中央労働衛生専門官(厚生労働省)

たぶんそれは、資料2でご報告させていただいた調査の中で実施いただく形になると思いますが、サンプルについても御協力いただければもらえるかもしれませんけれども、測定は協力するけど、サンプル提供まで協力できないということなら、それ以上のお願いはできないと考えられる。サンプルをもらうか、分析結果そのもののデータをもらうかというところは、お願いベースでできる範囲では少し考えたいと思います。

 

○神山委員長

そうですね。できるだけお願いして、食い下がって、もらってくるという形ですね。

 はい、どうぞ。

 

○小坂委員

今の件ですが、どこにあるかというのは、調査段階でいろいろなところをチェックする必要があるわけです。吹付け材だけとってきて、あるなしだけではなくて、ほかにもあるかもしれないと考え出すと、それはかなり難しくなるのではないかと、私、今感じているのですけれども。それができれば越したことはないし、私もやっていたころは、吹付け材はいつももらってきて、チェックはしていたので、それぐらいはできると思いますが、それ以外のところにあるかもしれないというのは、大変難しいと思いますね。

 クリソタイル除去工事をしていて、アモサイトが出てくるという例は、私も何度も経験しているのですが、1回、ゼネコンの方が非常に協力してくれて、一生懸命それを探したのですが、結局見つからなかったということがあったりして、どこにあるのかわからないというのが、よくある例のように思います。

 

○神山委員長

多々あるのですね。できるだけ発生源の解明というのは、今後のためにもなりますので、難しい面もあるという話ですが、できるだけ努力していただければと思います。ありがとうございました。

 それでは、ほか、よろしいでしょうか。御質問がなければ、次へまいりたいと思います。

 

(4)その他

 

○神山委員長

それでは、以上、今年度の大気濃度調査結果と気中モニタリング結果の報告ですが、議題では「その他」ということになります。外山委員からの小冊子と、これの説明をしたいということが提案されておりますので、外山委員からその辺の御報告をお願いいたします。

 

○外山委員

ありがとうございます。東京安全センターの外山です。

 私たちは――私たちだけではないのですが、全国のNPOとか、研究機関、大学の皆さん、有志の協力をいただいて、あと環境再生保全機構の地球環境基金さんからの特別助成も受けて、3年間、被災地でのアスベストの調査だけではなくて、活動ということで続けてきて、3年間でこの3月に終了ということで、まとめの報告書を仕上げつつあって、皆さんのお手元にあるのは完成版ではなくて、今見たらいろいろ間違っている点もあるので、完成版ではないですが、まとめつつあるという段階で、それをきょう、少し御説明をさせていただきたいと思っております。

 全体で70ページとちょっと長いもので、申しわけないですが、皆さんにきょうお配りしたのは、資料というのを省略してお配りしてあります。

 全部説明はとてもできないのですが、ざっと私たちは何をして、どういうことがわかったのかということだけお話をしようと思います。

 9ページの「方法」のところを見ていただきますと、何をしたのかということが書いてあります。まず、アスベスト含有建材の状況がどういう状況なのかということを調査しようということで、行ってみるということ、それからどこに何があるのかをマッピングしようということで、吹付け耐火被覆、波板のスレート、煙突を中心に、どこにあるのかということをマッピングして、公開をしました。

 あとは、もし材料がとれるものは、含有の調査も一部しました。あとは気中のアスベスト濃度測定をしました。ただ、これは270カ所ということで、それほど多くありませんけれども、やったということです。

 それから、リスク評価もして、濃度がわかったものに関しては、それを住民の皆さんに返していって、12ページになりますが、リスクコミュニケーション、リスク対策、提言ということで、できるだけ住民とか、作業する方も入れて、対策を考えて、実行するということを目指していきました。

 その中で、「4.」になりますが、「労働者教育」、特別教育とか、作業主任者の教育をやったということです。

 それから、ことしはアンケート調査ということで、住民の皆さん、作業者の皆さん、それから自治体の担当者の方へのアンケート調査も実施してきました。

 実施した場所は、全域でやったわけではなくて、2011年度前半は宮城、岩手全域でやったのですが、ちょっと広過ぎて、やりきれないということで、2011年の後期は石巻市に焦点を絞って、2012年は女川、気仙沼を加えて、宮城県内で調査をして、2013年には福島県の南相馬を入れてという形で調査を進めてきたということです。

 「結果」があるのですが、「結果」も説明していると大変なことになりますので、次飛ばして、「考察」の39ページのあたりで、「結果」もちょっとまじえながら御説明をしたほうがいいのかなと思います。

 1番目の「アスベスト含有建材の状況」ということですが、私たちの調査の中では、吹付けアスベストが吹付け材でレベル1に相当するものは、予想外に少なかったことがわかったということです。阪神淡路大震災と比べて、そのリスクは低かっただろうということがあります。

 40ページのあたりに少し理由も書いてありますが、阪神淡路大震災は吹付けアスベストの禁止から20年後だったということで、残されていたということと、クボタショックを経て、多くの部分が除去されていたということなので、この部分のリスクは低かったと言っていいと思います。

 さらに、各自治体、クボタショックを経て、吹付け材に関しては把握に努めまして、専門の業者に委託をして、除去工事が行われたということは言えると思いますので、この部分、自治体の努力もかなりあっただろうと思います。

 ただ、きょう、中村先生の御報告にもありましたけれども、実際の除去工事の中では幾つかの問題点が出てきていて、私たちの調査の過程でも、これもこの委員会でも御報告しましたが、吹付けアスベストが取り残された状態で建物が解体されてしまうという事例がありましたし、先ほどの報告にもありました、それを私のほうでまとめたのが40ページの下の表ですが、80カ所――2013年が、先ほど21件ということなので、件数が違ってくるかもしれませんが、大体15〜16%の現場で何らかの漏えいがあったということで、これは非常に深刻な状況なのかなということで、レベル1、2の除去工事が問題があるということだろうかと思います。

 そんなことで、大気汚染防止法の改正等がされているわけですけれども、私たちも、実際に除去業者さんともヒアリングをしたり、いろいろなお話をしましたが、例えば除去業者のライセンス制とか、罰則の強化ということで、抜本的な改正をしていかないと、なかなかここは難しいものがあるのかなと思いました。

 それから、煙突の断熱材の除去率が非常に高いのではないかということと、漏えいした場合の濃度も非常に高いということが言えて、あとは事前調査で漏らしてしまう、見逃してしまう可能性もありますし、あとは通常の使用時でも漏えいがあるのではないかということも言われてきていますので、煙突に関して何かしらレベルを上げてというか、独特な困難さがあると捉えて、特別な対策をとる必要があるのではないかと思います。

 それから、成形板ですけれども、私たちが実際に現場で歩いて調査をしていると、成形板の波板スレートとか、スレート板がかなり無造作に散水もせずに破砕されていて、作業者の方がアスベストが入っていることを知らない、マスクもしていないという状況がたくさん見られました。この部分の対策が十分ではなかったのではないかと思います。

 作業者へのアンケート調査の中でも、60%以上の方は、散水はしているのだけれども、破砕しないという方は25%しかいなかったし、重機で破砕という方も7.7%ぐらいということで、ここにデータが入っていませんが、健康診断、特殊健康診断を実施していたのは1.9%しかなかったということですので、このあたり、レベル3の対応がなかなかできていなかったのかなと思います。

 また、自治体アンケートでも、大体半分ぐらいの自治体が含有建材の状況をほぼ把握していない。量もわからないし、自治体が発注した解体工事の中で、レベル3建材がどのくらいあったのかということもわからないという状況で、このあたり、やはり課題なのかなと思います。

 それから、42ページの「4)」にいきますが、調査している中で、震災後というのは、建物の調査自体が非常に難しいということです。中にまず入れるところが少ないですし、水没してしまっていたり、屋上なんかとても登れませんし、そうすると、煙突とか、機械室とか、そういうアスベストのありそうな場所にアクセスができないということがあるので、震災が起こる前に、平時にアスベストを調査しておくことが重要だと思います。

 それから、42ページの大気のアスベスト濃度測定ですが、270カ所とりましたが、一般環境中ではアスベストが高濃度に発生していることはなかったと言っていいと思います。作業現場で少し出ているのもありますし、吹付け材の近くで若干濃度が上がっているものがありましたが、これらを除いて、広範囲にアスベストが飛散している状況はなかったと言っていいと思います。

 それから、「7)」番目、自治体とか行政の対応ということですが、すごく困難な状況の中で、優れた事例もたくさんあったと思います。散水車を自治体が対応していたり、レベル1、2に関しては調査をしたとか、行政が教育を実施したりとか、判別の研修をやったりとか、自主的な回収をしたり、モニタリングをしたりということがあったと言っていいと思いますが、反面、半数ぐらいの自治体で、特にレベル3に関して全く把握ができていない状況があったのかなということで、ここはやはり改善が必要です。

 アンケートの対象となった被災した自治体ですが、大気汚染防止法の窓口があって、各自治体、市町村に担当者がいるのは、宮古と仙台といわきだけなのです。この自治体にちゃんとやりなさいと言っても、非常に無理があるという構造的な問題もありますし、あとは保健所、労働基準監督署は優秀な方がいらっしゃるのですが、何しろ守備範囲が広過ぎて、手が回らないということで、人的に東北のこの地方でアスベストに関して専門家は非常に少ない状況になっているということは言えるかと思います。

 建材の分析等は、これはまた別の研究でやっているのですが、迅速な判定法、ルーペで見たりということで判定をして、現場の作業者がリスク評価をしていくこともできないかということで、検討をしたりしました。

 「3.」の「リスクコミュニケーション」ですけれども、私たちもいろいろな機会を捉えて報告会をやったりとか、仮設住宅を回って、住民の皆さんに説明をしたりとか、いろいろなことをしてやってきました。やはり関心が関西方面と比べてだいぶ低いのかなということがあって、被災地のリスクを協議するような枠組みをつくっていくことも重要なのかなと思いました。

 リスクコミュニケーションの結果として、石巻市の災害廃棄物対策課の皆さんと協力をして、石巻市では特別教育を市が提供するということで、私たちが講師で行って、皆さんに教育をするということ、あと福島県でも同じようなことをやりまして、教育という面では、特別教育は被災地で450名受講しました。それから、作業主任者も89名受講ということで、これらも効果をアンケートで測ろうということで、前と後と簡単な調査をして、一定の効果があることがわかってきたということです。

 これからのアスベスト対策ということですけれども、リスク源ですので、リスク管理を軸としたアスベストのリスクを低減化していくという視点で、リスク管理をしていくことが必要なのではないかと思います。ヨーロッパでは、ゼロアスベスト社会を実現する、そのためにリスク管理をしていく。2028年までにアスベストをなくすという目標を持った取り組みが始まっていますので、そういったことにならって、私たち全体の社会の負ったリスクを解消していくことが、これから求められていくのかなと思いました。

 大体以上ですが、「提言」のほうも、今の考察に基づいて幾つかの視点に関してまとめられているということでございます。私たちがNPOとしてやったことで、不十分な面も随分あるかと思いますが、被災、震災を通じて、アスベストの問題が改めてクリアに見えてきたという部分もありますので、教訓として今後活かしていく必要があるのかなと思いました。

 以上です。

 

○神山委員長

ありがとうございました。

 活動報告は、過去3年間のまとめということですね。

 

○外山委員

はい。

 

○神山委員長

ありがとうございます。

 何か今の御報告で、お聞きしたいことがあればお願いいたします。

 煙突の解体時のアスベスト飛散というのは、外山委員もだいぶ集中して観察されているようですけれども、東日本大震災関連で煙突が問題というか、測定にかかったのは、何件くらいでしょうか。

 

○外山委員

私自身は、煙突は現場を見たりしているわけではないです。ただ、40ページの表17に、煙突を抽出して出してきているのですが、合計が80件、もしかすると81件なのかもしれませんが、80件の石綿除去の解体現場――これはレベル1、2を含めてですが、そのうちの漏えいが確認されたのが13件あって、13件のうちの4件が煙突だったということです。こちらの委員会で報告を……

 

○神山委員長

41ページですか。

 

○外山委員

40ページです。

 

○神山委員長

ああ、これですね。これは厚生労働省調査ですね。

 

○外山委員

そうです。そのとおりです。

 

○神山委員長

わかりました。東日本大震災の調査結果、この合同委員会の結果と、外山委員のグループの独自の調査結果というのは、大気中の測定に関してはそんなに違いがなかったという理解でよろしいですね。

 

○外山委員

はい。結構です。

 

○神山委員長

ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。――はい。それでは、ありがとうございました。

 以上、本日、準備した課題は全て説明等をいただきましたけれども、あと事務局のほうで何かありますでしょうか。――よろしいですか。

 それでは、少し予定より早く終わりますが、本日は長時間御審議いただきまして、ありがとうございました。

 それでは、また来年度も一部続くということのようでございますが、また改めて御連絡がいくと思います。3年間の調査で、限られた数ではありますが、環境省で延べ1,000地点ぐらいですか、サンプル数で2,000点は超えていると思います。厚労省が延べ300点で、サンプル数はその2倍か3倍あるのだろうと思います。広い地域ですから、こうした測定点数でも限られたものですが、こういう限られたデータでも、今、外山委員からの報告や、自治体の報告も含めて、大略の様子をつかむという意味では、かなり意義があったのではないかと思います。もし、こういうデータがないと、住民の方々の不安はなかなか解消されません。アスベスト問題という特別な問題でありますので、よかったかなと評価しております。

 今後も調査が続くということですけれども、問題点を絞って、よりよい測定を今後続けていただければと思っています。

 それでは、3年間どうもありがとうございました。

 

○渡辺課長補佐(環境省)

本日は、長時間にわたって御審議いただき、ありがとうございました。

 本日の議事要旨及び議事録については、各委員にご確認いただいた上で、公開することとさせていただきます。

 次回の委員会につきましては、モニタリング調査結果の取りまとめ状況を勘案いたしまして、委員の皆様と日程の調整をさせていただきます。

 

○渡辺課長補佐(環境省)

それでは、本日の合同会議は、これで閉会といたします。

 ありがとうございました。

 


(了)
<厚生労働省>

労働基準局安全衛生部 化学物質対策課 樋口

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TEL: 03-5253-1111(内線5515)
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