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2014年3月5日 独立行政法人評価委員会地域医療機能推進部会(第2回)

○日時

平成26年3月5日(水)13:27~14:25


○場所

厚生労働省専用第12会議室(12階)


○出席者

福井部会長、押淵委員、柿崎委員、亀岡委員

○議事

(以下、議事録)

○福井部会長

 定刻少々前ですが、御関係の皆様お集まりのようですので、ただいまから第2回独立行政法人評価委員会地域医療機能推進部会を開催いたします。委員の皆様におかれましては、お忙しい中お集まりいただき、本当にありがとうございます。本日は、坂井部会長代理、藤本委員が御欠席です。事務局から、本日の議事について説明をお願いします。

 

○政策評価官

 本日の議事について説明いたします。お手元に配布しております議事次第のとおりですが、初めに前回の部会において、一度御議論いただきました地域医療機能推進機構の中期目標と中期計画()についてです。こちらは前回、委員の皆様方から頂戴した御意見を踏まえた修正について御報告させていただくとともに、地域医療機能推進機構の業務方法書()、長期借入金・債券発行計画()及び償還計画()について御審議いただくこととしております。事務局からは以上です。よろしくお願いいたします。

 

○福井部会長

 資料の確認をしていただいてもよろしいですか。

 

○政策評価官

 資料の確認をいたします。配付資料ですが、資料1-1として「第1回地域医療機能推進部会における御意見等について」、資料1-2が「中期目標()」、資料1-3が「中期計画()」、資料1-4が「業務方法書()の概要」、資料1-5が「業務方法書(案)」、資料1-6が「地域医療機能推進部会における長期借入金及び債券発行に係る意見の取扱いについて」、資料1-7が「平成26年度長期借入金・債券発行計画()及び償還計画()」の7種類です。お手元にない場合等については、事務局におっしゃっていただければと思います。

 

○福井部会長

 地域医療機能推進機構の中期目標と中期計画()について、御審議をお願いいたします。まず、法人所管課より、前回出された意見等について御報告いただき、その後に質疑応答という流れで進めていきたいと思います。法人所管課よりお願いいたします。

 

○年金局事業企画課社会保険病院等対策室長

 資料1-1です。前回、第1回目の部会において御審議いただいた際にいただいた御意見を、ここに整理しております。「前回頂いた御意見等」ですが、上から順に追って説明申し上げます。1点目がJCHOが行う総合的な診療能力を有する医師の育成とは、総合診療専門医を意味しているのか。あるいは、JCHOだけでなく、周囲の診療所等とも連携しながら診療所機能を担える医師を育成してほしいといった御意見でした。地域の状況、病院の機能も異なるなかで、どのように地域のニーズを吸い上げて、法人としての目標を掲げていくのかといった御意見でした。それから、JCHO、病院が設置します協議会の参加者や頻度に関する御質問がありました。地域で取組が十分でない分野を把握することについて、地域診断という考え方がありますが、これについては1つの病院でやるというよりは、本部でもある程度、地域全体のフォーマットやデータを考えていくことも必要ではないかという御意見も頂きました。

 地域で足りない医療を補完するに当たりまして、資源がないような場合も、持ち出しをしてまでもそこに手当をしていくのかといった御意見がありました。国から交付金が出ない自立的な運営を行わなければならないという中で、病院運営はかなり厳しいのではないかといった御意見。さらには、「患者の視点に立った良質かつ安心な医療の提供」とありますが、安心な医療とはどのように考えているのか、どのように担保するのかといったお話がありました。数値目標は、きちんと達成できるのか。あるいは、目標達成に取り組む中で、機構の中で工夫や取組を共有していくことは重要だし、さらに機構の外の医療機関にも、そういった取組、工夫を情報発信していただきたいといった御意見を頂いております。

 具体的な中期目標や中期計画の修正に及ぶような御意見ではなかったと思いますが、個別にいただいております御意見もありましたので、中期目標と中期計画について、若干の修文を加えているところです。

 修正点について報告いたしますと、まず中期目標に関してです。資料1-2の中期目標の文章編を御覧ください。修正をしている部分にはアンダーラインを引いております。まず、2ページの(2)の「質の高い医療の提供」ですが、ここは純粋に表現の適正化といいますか、より適切な表現という意味で、下線が引いてある部分ですが、直す前は「伝統的に実績のある病院等を有しており、地域におけるリハビリテーションにおいて」となっていたのですが、ここは「伝統的に実績のある病院等が核となり、地域におけるリハビリテーションにおいてリーダーシップを果たすこと」と修正しております。すぐその下に下線が引いてありますが、「健診事業についても実績を活かし」については、もともと「健診事業についても実績を有しており」となっていたのですが、ちょっと細かいところではあるのですが、今書いてあるとおりの表現に修正をしております。

(3)「約半数の病院に老健施設が附属しているという特色を活かし」となっております。ここは直す前は「特色を踏まえ」となっていましたが、より分かりやすく、「そういう特色を活かし」と修正しました。中期目標については以上です。

 続きまして、中期計画の関係です。資料1-36ページの下のほうに、先ほどの中期目標と同じ趣旨なのですが、もともとは「約半数の病院に老健施設が附属しているという特色を踏まえ」となっていたのですが、より分かりやすくということで、「併設されているという特色を活かし」と修正しております。

15ページの第32の「長期借入金の償還確実性の確保」に、また書きで「また、本部においても適切な債務管理を行い、計画的な償還を行っていく」という文書を1文、追加しております。これは長期借入金の償還確実性をきちんと担保していくという観点から、病院における経営努力ももちろんですが、本部においても、そこはきっちりと管理を行っていくことを、ここではっきり明確に書いたということです。

 その下に、1の予算、2の収支計画、3の資金計画、それぞれ別紙1、別紙2、別紙3となっておりますが、第1回の部会ではここは作業が間に合っておらず、添付を省略しておりましたが、今回、添付しております。資料1-3の資料の束の最後の2枚に、別紙1、別紙2、別紙3と付けております。ページは振っていないのですが、17ページの次です。別紙1の中期計画の予算は、この5年間の法人の現金ベースでの収入・支出を整理したものです。別紙2の収支計画については、いわゆる損益ベースで、この5年間の収益と費用を整理したものです。別紙3が資金計画ということで、これはいわゆるキャッシュフロー計算書に相当するものですが、それぞれ収入・支出について、業務活動、投資活動、財務活動ということで、その活動別に現金の流れを整理したものです。別紙1から別紙3を今回追加しました。

 資料1-315ページに戻って、第4に「短期借入金の限度額」とあります。ここに限度額200億円を記載しております。ここは前回、空白になっていた部分です。この短期借入金は、その下の2.想定される理由に書いてあるように、ボーナスの支給や資金繰り資金の支出への対応であるとか、予定外の退職者の発生に伴う退職手当の支給等の偶発的な支出増に対応するために、短期借入れする場合の限度額をここに記載しているものです。

16ページ、真ん中やや下寄りにアンダーラインが引いてありますが、「中期目標期間中の人件費総額見込み」です。これは前回、空白になっていた部分ですが、7,2925,900万円ということで、5か年間の人件費総額見込みを今回記載しております。その下の2.医療機器・施設整備に関する計画も前回、空欄になっていたのですが、「中期目標の期間中に整備する医療機器・施設整備については、別紙4のとおりとする」ということで、資料1-3の束の一番最後のページに別紙4を付けております。この別紙4は、本文の6行目あたりから書いてありますが、「地域医療機能推進機構においては、機構が担うべき医療を中長期的に安定して実施できるよう、この中期計画期間中、医療機器・施設設備について、医療面の高度化、経営面の改善、患者の療養環境の改善が図られるよう、必要な整備のための投資を行う」ということで、この5か年間中の総投資額2,002億円程度とすると。その財源については、可能な限り自己資金の割合を高めるものとするということで、その下に表になっておりますが、医療機器の整備、施設設備整備ということで、それぞれ予定額、合計で2,002億円プラスマイナスということで記載しております。もちろん、この予定額については若干の増減があり得ることは、別紙4の文章の一番最後に付記しているところです。前回の御議論を踏まえた中期目標と中期計画の修正等については以上です。

 なお、この中期目標、中期計画については、収支計画予算等、細かい数字のところで、もしかしたらまだ若干変動があり得るかもしれませんが、その点御含み置きいただければと思います。よろしくお願いいたします。

 

○福井部会長

 委員の皆様から御意見、御質問等ありましたらよろしくお願いします。亀岡委員、どうぞ。

 

○亀岡委員

 亀岡です。先ほど御説明のあった中で、資料1-22ページの修正の2番、「質の高い医療の提供」の2つ目は「健診事業においての」になっているのですが、ここは「も」になっているので。

 もう1つ、資料1-315ページですが、内容的には私はこれでいいのかなと思っているのです。2として「長期借入金の償還確実性の確保」の中で、また書きの所で、「また、本部においても適切な債務管理を行い、計画的な償還を行っていく」とあります。内容的には多分、計画的な償還がきちんとできるようにしていこうという趣旨であり、借入れについて、本部としてもきちんと管理をして、そして償還ができるようにしていこうという趣旨かと思っているのですが、ここで適切な債務管理ということになってしまうと、借入金以外のいろいろな未払金とか債務全体の管理を本部が行うことになってしまうので、ここは借入れに対する内容だけで抑さえておいたほうがいいのかなと思います。債務となると、ちょっと幅が広くなりますので。

 

○福井部会長

 この点についてはいかがでしょうか。

 

○年金局事業企画課社会保険病院等対策室長

 中期目標の1点目に御指摘いただきました健診事業についてというのは、確かに資料1-1では「健診事業についての実績を活かし」となっていますが、文章編のほうは「健診事業についても実績を活かし」となって、すみません。ここはちょっと食い違っておりますが、文書編の1-2の「健診事業についても実績を活かし」ということで整理を。1-1のほうがミスプリントです。申し訳ございません。

 中期計画の1-315ページの「本部においても適切な債務管理を行い」という部分ですが、ここは確かに御指摘のとおりです。ただ、ここは2.の「長期借入金の償還確実性の確保」という中の記述ということで、そういう意味で長期借入金についての適切な債務管理というように理解はしているところです。

 

○福井部会長

 ほかにはいかがでしょうか。柿崎委員、どうぞ。

 

○柿崎委員

16ページの職員の人事に関する計画ですが、医療を取り巻く状況の変化に応じて柔軟に対応すると。これは従業者数のことですね。それは同時に経営に十分配慮する。下のほうに人件費総額見込みがありますが、変化に応じて柔軟に対応するといいますが、大体において拡大する方向に向かうと思うのですが、それで十分に配慮してこの見込み額を守るとなると、1人当たりの人件費は減るのでしょうか。そうなると、離職防止策とか確保策等、難しくなってくるのではないかと思うのですけれども。あるいは、この見込み額自体が変わるのか、可変なのかどうか。

 

○福井部会長

 いかがでしょうか。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構審議役

 ただいまの質問ですが、最初に「医療を取り巻く状況の変化に応じて柔軟に対応する」と記述がありますが、これは正に今回、平成26年度から診療報酬改定が行われて、かなり大規模に診療報酬の中身が変わってまいります。それに合わせて、各病院の経営もその時代に合わせて人員配置等を変えていくという意味で、こういう記述になっております。そういう意味で申し上げますと、人件費総額見込みというのは、現時点で5年間分ですが、一定の前提を置いて見込んでいるもので、結果的に情勢を見極めて、適切に人員配置を行っていきますので、そういう含みのある数字ということでお取りいただければと思っております。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構総務部長

1点補足して申し上げますと、国立病院機構の1クール目も、実は看護の体制などが当時2.51とか21というものから、71101というように、保険の体制、看護の体制の3基準の取り方が変わりまして、具体、人がたくさん増えました。国立病院機構は46,300人からスタートして、10年後の今はもう56,000人を超えています。ですから、柿崎委員がおっしゃったように、現場のマンパワーが物理的に増えた場合は、想定している人件費の総額を、単価は上げていなくても総数で上回るということ。何が言いたいかというと、国立病院機構の1クール目は、この人件費見込み額を超えてしまった前例はあるということです。そのときに見込めなかった状況の変化ですね。制度的な変更という場合であれば、これは物理的にそこを超えてしまうことは、後になっては起こり得るということです。

 

○柿崎委員

 その超えた場合は、吸収できるように努力するのでしょうね。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構総務部長

 飽くまで国立病院もJCHOも自主自弁で運営していきますから、これはある程度予算の枠ということで、事前に本省、それからこの評価委員会、関係省庁、財政当局に御承認いただいて運営してまいります。毎年毎年、御評価もいただきますし、御報告も差し上げておりますので、その都度、今こういう状況になっていますということで、総じて全体、この枠が超えるという現象が御報告ができると思います。最終的にはこれは財務省協議ということになりますので、本省の御判断で財務省との変更もということになれば、それは我々は変更ということで御相談に行くのですが、総じて中期目標、中期計画の変更というのは大概のことでないと認められませんので、理由が分かっているところでの入れ違いというか、ちょっとオーバーということであれば、そこのところは理解していただけると考えております。具体、これが現金丸抱えの一般会計でやっているのであれば、柿崎先生が今おっしゃったようなオーバーフローして払えないということになりますが、これは財源的には医業ですから自主自弁で回っておりますので、そういった意味では、現場的には支障がないということです。

 

○福井部会長

 一般に人件費が増えて、特に現場の医療者が増えると収入も増えていきます。そこのところのバランスということになると。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構総務部長

 ありがとうございます。そのとおりで、国立病院機構の場合は、総数と人件費の枠は増えていきますが、医業収益で割った人件費率は増やしていない。すなわち、コストパフォーマンスはきちんと管理して高めている、効率性をとっておりますということを申し上げて、御理解いただいているところですので、JCHOにおいても、そこの点は部会長がおっしゃったとおり、人件費率では高めるということはせず、結果を出していきたいと考えております。

 

○福井部会長

 ほかにはいかがでしょうか。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構総務部長

1点、こちらのほうからすみません。説明させていただいた資料の1-3ですが、最後のページに資金計画、いわゆるキャッシュフロー計算書がありまして、亀岡先生が今日あれなので、私も時間が間に合わなかった関係で御相談です。支出の上の1行の所に前期中期目標の期間より繰越金ということで472億円となっているのですが、誤解があってはいけませんので、御相談させていただくのですが、前期というのはJCHOとしてはRFOを改組したということに法律上はなっております。RFOという独立行政法人は売ることをミッションとした法人で、JCHOは病院運営です。すなわち、472億円というのはJCHOの立上げのときの運転資金見合いということで財務省に認めていただいた資金ですので、財表的にも次回等々整理しないといけないということなのですが、JCHOの財表という意味でいくと、資本剰余金的な、要するにおかみからいただいた出発時点の資本というように整理したいと思います。今、書き方はこのようになってきているのですが、先生が今日お越しですので、ちょっと御相談した上でですね。

 

○亀岡委員

 それで結構だと思います。ついでなのでお聞きするのですが、この書き方ですが、資金収入が18,523億円となっているのですが、収入がここで合計になって、二重アンダーラインを引いているのですが、支出が1899となって、同じくアンダーラインを引いているのですが、多分ここの二重アンダーラインは違うのではないかと思います。計算していくと、最後繰越しは合うのですが、書き方がちょっと違うかなと思いますので、是非書き直しをお願いしたいと思います。先ほどの件はそれでいいかと思います。

 ついでに中期計画ということで、今の所なのですが、後のほうと関係するのかもしれませんが、第1項の中期計画について、債券発行の平成26年度のが後であるのですが、今の中期計画の別紙3を見ると、財務活動による収入が正に債券発行による収入と長期借入れによる収入、これは平成26年度の分が入っているのです。これは5年間の収支予算だと思うのですが、平成27年度以降は借入予算はないと考えていてよろしいのでしょうか。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構財産管理部長

 平成26年度に予定をしている借入・債券発行のみということで、平成27年度以降は借入・債券発行は今のところは考えておりません。それで収支計画を作っております。

 

○亀岡委員

 はい、分かりました。

 

○福井部会長

 押淵先生、よろしいですか。そのほかに特段御意見がないようでしたら、地域医療機能推進機構の中期目標と中期計画()については、本部会として了承ということにしたいと思います。よろしいでしょうか。

(各委員了承)

 

○福井部会長

 なお、この後、もし誤字脱字、事実誤認などによる修正が必要となった場合の対応については、恐縮ですが私に御一任いただけますでしょうか。

(各委員了承)

 

○福井部会長

 それでは、そのようにさせていただきたいと思います。続きまして、地域医療機能推進機構の業務方法書()についての審議をお願いいたします。まず、事務局より説明をお願いします。

 

○政策評価官室長補佐

 独立行政法人の業務方法書について御説明いたします。業務方法書は独立行政法人通則法第28条の規定に基づき作成される、法人の具体的な業務の方法の要領を記載した書類のことを言います。法人は業務開始の際に、この業務方法書を作成し、厚生労働大臣の認可を受けることとしていまして、認可に当たっては通則法第28条第3項の規定に基づいて、独立行政法人評価委員会の意見を聴くこととされていますので、今回お諮りすることになります。事務局からは以上です。

 

○福井部会長

 資料の1-4ということですね。この点について、何か御意見、御質問はありますか。では、法人からの説明ですね。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構審議役

 それでは、資料に基づきまして、地域医療機能推進機構の業務方法書について御説明します。前文は資料1-5ですが、概要を横置きの資料1-4で御説明させていただきます。各独立行政法人が作成する業務方法書ですが、私どもの法人の業務方法書については、法律に規定されている事項を盛り込んで、この業務方法書を作成しています。

 まず最初に機構の運営方針ですが、今、御審議がありました、大臣から指示された中期目標に基づいて、業務の適正かつ効率的な運営を行うということです。私どもの法人が行う業務ですが、これは法律にも規定されている事項ですけれど、病院の設置・運営、介護老人保健施設の設置・運営、看護師養成施設の設置・運営ということです。それから、法律に規定されていますが、当機構はこれらの業務を行うための施設は新設しないということになっています。併せて、この業務に支障のない範囲で、包括的支援事業等の介護保険法に基づく事業を実施する、というように定めることにしています。

 それから、緊急時の厚生労働大臣からの要求ということで、機構は災害発生等の緊急時において、業務の実施について厚生労働大臣の求めに応じるということを規定します。それから、法律の規定にありますが、施設の譲渡について、法第14条を踏まえた譲渡に係る機構の方針を整理し、譲渡を行う際には同条を踏まえた適切な対応を行うという旨を規定します。

 それから、実際の業務運営に際してですが、業務の委託については、委託先の選定に当たっては、受託の実績等を勘案しつつ、委託費の縮減等に十分配慮する旨を定めることとしています。

 それから、調達契約についてですが、売買等の契約に関しては、競争入札を実施するなど、品質の向上、費用の縮減等に十分配慮することとしたいと考えています。簡単ですが、以上です。

 

○福井部会長

 ありがとうございます。それでは、ただいま御説明がありました業務方法書の概要について、御意見、御質問等がありましたらよろしくお願いします。

 

○押淵委員

 第4条の「機構が行う業務」の中の、最後の○の所ですが、「業務に支障のない範囲で、包括的支援事業」というのは、今後、介護保険法がいろいろな面で、この5年の間に様変わりをしていくということを想定して、新しい事業を取り入れるという意味で、解釈してよろしいですか。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構審議役

 ただいまの資料の「機構が行う業務」の3つ目の○ですが、これは法律にも規定がありますが、具体的には私ども、実際に現在でも行っている事業として、地域包括支援センターの運営ですとか、あるいは訪問看護ステーションの運営ですとか、そういう事業を行っています。

 こういう事業について、引き続き継続して行っていくということもありますし、具体的には今回の介護保険法の改正に伴って、いろいろな新しい事業が出てくるかと思いますが、そういうことも踏まえて対応していくという法律の規定を受けて、この業務方法書に規定をさせてもらっているということです。

 

○押淵委員

 そうしますと、最近の改定の方向性を見ていますと、介護認定審査の段階での要支援のグループが、総合支援事業として、市町村の事業として変わっていく。そういったところでの事業に対して、例えば機構の中のいろいろな機能を提供して、その総合支援事業に対して支援をしていくということもあり得るということでしょうか。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構審議役

 私どものほうで答えるのが適切かどうか分かりませんが、この最後に書いてある○の部分の事業というのは、法令の定めでいいますと、具体的には厚生労働省令で定めることになっていまして、現段階でまだ省令は策定途上であると聞いていまして、私どもはこの省令の定めが決まりまして、それを受けて実行していくということになろうかと考えています。

 

○福井部会長

 ほかにはよろしいでしょうか。私から一つ質問ですが、第4条の「業務を行うための施設は新設しない」という部分は職員のモチベーションを削ぐ可能性はないでしょうか。できた経緯からいって、このことは理解しておりますが、何か事業を拡大して、更に良い医療を提供できるという、そういう状況になった場合でさえも、一切施設は増やせないということでしょうか。

 

○年金局事業企画課社会保険病院等対策室長

JCHO法におけるこの辺りの部分に関しては、法律の中に「施設は新設しない」というように、実は書き込まれていまして、その規定を受けて、この業務方法書の第4条第2項には、新設をしないということが入っています。

 その新設をしないものとされた経緯というのは、もともとJCHOの病院が、社会保険病院、厚生年金病院という保険料財源を設置して設立された、国が設置した病院であったとそういう前身だったわけでして、そこが平成14年や平成16年の年金制度改革、医療保険制度改革の議論の中で、病院だけではなくて、そのほかの厚生年金会館や宿泊施設というような、年金福祉施設に関する保険料の無駄遣いという議論の中で、その整理・合理化が議論された。社会保険病院、厚生年金病院というのも議論の真っただ中で、ほかの施設と同様に議論されて、結果的には平成23年に前回御説明した議員立法で、病院については新しい地域医療機構で直営して、引き継いでいくということになりましたが、そういった議論の経緯を踏まえて、病院は新設しないという規定が、国会における議論を踏まえて入っているというのが、もともとの経緯です。

 

○柿崎委員

 完全に文脈上の問題ですが、増設はしていいということなのでしょうか。実態論と関係ない話ですが、増設はいいのですね。

 

○年金局事業企画課社会保険病院等対策室長

 例えば今ある既存の病院の病床数を変えるとか、あるいは増築するとか、機能を高めるということは、ここでいう新設には入らないのではないかと解しています。

 

○福井部会長

 本当に良い医療、それから新しい分野も、これから必要になるかもしれませんし、そういうのを展開する必要があるとみんなが思った場合には、何かここの条項は見直すぐらいのフレキシビリティがあるといいなと思います。

 

○押淵委員

 追加ですが、私は社会保険病院や船員保険病院の全部を熟知しているわけではありませんが、例えばこれから先、地域のニーズに合った病床も求められるのではないか。具体的に今考えられるのは緩和ケア病棟等ですね。そういったことを、現在持っている病床を改変して、緩和ケア病棟に変更していくとか、そういったことにも是非取り組んでいただきたいと思います。

 

○福井部会長

 ほかに何か御意見はありませんか。それでは、この業務方法書についても、本部会として了承したいと思います。なお、何かマイナーな変更・修正が必要となった場合の対応につきましては、私に御一任いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(各委員了承)

 

○福井部会長

 ありがとうございます。 続いて、地域医療機能推進機構の平成26年度長期借入金・債券発行計画()及び償還計画()について、審議をお願いします。まず事務局より、審議手続について提案があるとのことですので、説明をお願いします。

 

○政策評価官室長補佐

 資料1-6を御覧ください。地域医療機能推進機構については、独立行政法人地域医療機能推進機構法第17条の規定によりまして、施設や設備の整備に必要な費用に充てるため、厚生労働大臣の認可を受けて長期借入金をし、あるいは債券を発行することができるとされていますが、1つ目の○にありますとおり、厚生労働大臣が長期借入金、債券発行認可を行うに当たりましては、あらかじめ厚生労働省独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならないこととされています。

 また、地域医療機能推進機構法第18条におきまして、この長期借入金及び債券の償還計画についても、同様に厚生労働大臣の認可を受けることとされていまして、その認可に当たっては、あらかじめ、厚生労働省独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならないこととされています。

 ただ、これらのことを条文の規定どおり実施した場合には、年度中、複数回にわたって行われる長期借入金や債券の発行について、その都度、皆様にお集まりいただき、御審議いただくことになりますので、ほかの独立行政法人の例にも倣いまして、資料1-6の下段に四角で3つほど囲みがありますが、この取扱いに代えさせていただきたいと考えています。

 具体的には、1年度を通じた「長期借入金計画」、又は「債券発行計画」について、あらかじめ、この部会に提示して御審議いただき、長期借入金、債券発行の大枠について御了承を頂く。その際には「償還計画」も併せて御審議いただく。2については、当該計画について御了承を頂いた後、長期借入金、債券発行の個別の認可に際しては、部会長に部会が了承した長期借入金計画及び債券発行計画の範囲であることを御確認いただいた上で、部会長の了承を得ることをもって部会の意見に代えさせていただくという取扱いとすること。また、当該了承事項については、直近の部会で実績について御報告すること。3については、仮に、最初に了承を頂いた長期借入金計画及び債券発行計画の範囲を超えて、長期借入金をし、あるいは債券発行をするような事態が発生したときについては、長期借入金・債券発行の計画の大枠について、改めて部会で審議いただく。こういった取扱いにしたいと考えています。法人の審議に先立ちまして、まずこの場で、この取扱いについて御了承いただければと思います。事務局からは以上です。

 

○福井部会長

 ありがとうございます。いかがでしょうか。特に亀岡先生、このような手順でよろしいでしょうか。

 

○亀岡委員

 いいです。

(各委員了承)

 

○福井部会長

 委員の皆様からも御了承いただいたということで、よろしくお願いします。それでは、続きまして法人より、平成26年度の長期借入金計画、債券発行計画及び償還計画()について、説明をお願いします。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構審議役

 それでは、資料1-7-1を御覧ください。裏面が2になっていますが、平成26年度の長期借入金・債券発行計画について御説明します。私どもJCHOの事業を実施するための資金の調達ですが、1として財政投融資資金、2として債券発行計画とあります内容で、実施してまいりたいと考えています。

 まず第1の財政融資資金ですが、平成26年度財政融資資金、施設整備、施設それから設備と関係して、319億円の計画額としています。借入条件ですが、施設、設備に係るものとして、償還期間25年、据置期間5年のもの。それから10年のもの、5年のものということで、借入条件を設定したいと思っています。25年は建物全面建て替え等のもの。それから、5年というのは医療機器の整備という内容を考えています。

 それから、2番の債券発行計画ですが、5年債を50億円の発行計画を立てさせていただいています。利率等については、債券募集の日に決定されるということ等を合わせて、費用の面に関しては発行条件等に影響を受けるため、現時点では未定ということにさせていただいています。

 それから、裏面の平成26年度の償還計画ですが、平成26年度の借入・発行予定額は、財政融資資金319億円、機構債50億円の計369億円と考えていますが、そのうちの平成26年度償還予定額は、財政融資資金の154,000万円というように、計画を立てさせていただいています。

 したがいまして、平成26年度の借入金・発行残額としては、財政融資資金3036,000万円、機構債50億円ということで、償還計画を立てさせていただいているところです。そこで、以下の欄については参考として、各年度の元金償還額と年度末借入残高の推移を記載させていただいています。以上です。

 

○福井部会長

 ありがとうございます。ただいまの御説明について、御意見、御質問等がありましたらよろしくお願いします。

 

○亀岡委員

 先ほどの質問と少し重なるのですが、この資料1-7-2という、つまり償還計画という所ですが、この一番最後の※の所に、「平成26年度の借入金に基づく償還額であり、平成27年度以降の計画は含んでいない」ということを言われました。

 別途、先ほど中期計画の所で、5年間の資金計画、これは平成30年まで。正に当年度借りるものしか入れていない。ということは、平成27年度以降は借入れはないのですかとお話をしたら、ないですと先ほど御回答を頂いたのですが、この返済計画には、平成27年度以降の計画は、読む限り平成27年度以降の借入れがあったら、ここには組まれてくると読めるのですが、わざわざこれを書かれた意味と、この資金計画との関係を、少し御説明願えますか。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構総務部長

 これは枠だけの話なのですが財投枠というのが、毎年、財務省が各役所に対する概算要求、予算要求、予算のセットとともに枠が決まる。すなわち予算書に、JCHOの平成26年度の財政投融資枠は319億ですと明記される。

 ですから役所は、単年度予算で回っていくので、平成27年、平成28年、平成29年というのが、我々が要望する要求額も、まだ要求が始まっていませんから、それから決定もしていないと、有り体に言うとそういうことです。

 これは国立病院機構でも同じことで、財投に関して予算は単年度なので、平成26年は319億までの借入れについて、財務省は予定しましたということです。ですから、これとても自己資金のほうで、少しでも活動できれば、国病のときもそうですが、枠は承認いただいたのだけれども、実際に2年間ぐらい続けて借りなかったという現実はありますという状態です。

 ですから、5年間の財投の予定枠を示すというのが、単年度でしか決まっていかないのです。そういう意味ではなかなか難しいということです。

 

○亀岡委員

 国立病院機構もそうでしたか。同じような質問をほかでしたときは、少し違う回答を頂いたのですが。そうすると、毎年5年間の資金計画は立てられないということになってしまうということですか。でも、借入れと返済というのは、大変重要なところだと思います。

 

○福井部会長

 これは、あえてこの文章を付ける必要があるのですか。

 

○亀岡委員

 だから余計に疑問なのです。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構総務部長

 ぎりぎり平成26年度の319億については、評価委員会のほうで御承認いただかない限り。

 

○亀岡委員

 それは聞いています。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構総務部長

 ですから5年間の議論は、私も調べていただいていますが、国立病院機構が本当にどうやっているかということも踏まえて、では、付ける必要があるか否かというのは、我々がちゃんと調べて、委員の先生にお諮りいただかないといけなかったのですが、そういう意味では入れられないというように、作成した我々のほうが思ってしまったのです。

 

○亀岡委員

 今回、平成26年度に対する審議をここですることについて、決して否定はしていない。それはそれで結構なのですが、それと同時に中期計画も承認すると。でも、そこには今後入ってくるという前提で言われて、では、どれだけ入ってくるか分かりません、毎年これぐらい入ってくると、ものすごく大きな金額になるわけですよね。

5年間分について承認をしてくださいというお話と、矛盾するというと言い方がおかしいのですが、少しその辺が心配になったものですから。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構総務部長

 難しいのは、国立病院機構というのは独法になる前も国の直営で、正しくそちらのほうが直結で、それで立ち上げの平成16年のときの、財投の借入残高自体が、期首で7,600億、平成16年期末で7,500億だったと記憶しています。平成16年から独法化ですが、そのときであっても財投を借り続けていかないといけないという状況です。

 それで、今回は何が違うかというと、この社会保険グループは一旦、RFOのほうの仕事で、この3月末で各3団体の平成25年度決算をもって、一旦ゼロにするのです。プラスもマイナスも当然、何十年の利益剰余金として清算しないといけない。それを年金特会に戻すというのが、RFOの今の仕事としてあります。

 実は厚生団は外借金がないのですが、全社連のほうはみずほという、歴然とした外借金もあるのですけれど、これは繰上償還してでもお金がありますから、終わらせると。すなわち何が言いたいかというと、JCHOのスタートのときに国病の財投の借金みたいなものが存在しない。外借金、銀行の借金ですら存在しない。だから、固定負債自体はゼロなのです。初年度に予定している319億というのも結構な枠ですが、今掌握している57の社会保険病院の中で、建物の耐用年数を39年とした場合に、この始まる第1期の1クールの中で、39年を迎えるという建物は整備しないといけないということになると思います。その建物とか、医療機器は6年の耐用年数として考えた場合、大体460億ぐらいのボリュームということになります。

 ですから、その後ということであっても、ずっとこの枠みたいな、国立病院は数も1433倍になりますし、規模の大きい病院が大多数ですので、その辺は状況が変わってくるとは思いますが、亀岡先生がおっしゃるとおりで、全体のボリュームが見えない中ということは正直あるのですが、そんなにマイナスが、まずゼロだというスタート、固定負債がゼロだというスタートと、仮に一気に平成26年度に全部財投を借りてやるというようにやったとしても、460億ぐらいが予定できる建物及び医療機器の更新のボリュームです。

 だから、この状況ではなかなか判断できないというのはそのとおりだと思いますが、大体イメージとしてそれぐらいのボリュームというようにイメージしていただければ大変ありがたいと思います。

 

○福井部会長

2年目以降、あまり考えていないとおっしゃったのと、この平成27年度以降の計画は組んでいないという所の整合性について、何か考えていただければと思います。よろしいでしょうか。ほかに何か御意見はありませんか。

 それでは、この地域医療機能推進機構の平成26年度の長期借入金計画()、債券発行計画()及び償還計画()については、本部会として了承したということにしたいと思います。よろしいでしょうか。

(各委員了承)

 

○福井部会長

 ありがとうございます。それでは、最後に法人所管課及び法人の理事長から一言頂けることになっています。どうぞよろしくお願いします。

 

○年金局事業企画課社会保険病院等対策室長

 前回から2回にわたりまして、地域医療機能推進機構の中期目標、中期計画、その他について御議論いただき、また、多くの貴重な御意見を頂きまして、誠にありがとうございます。

 地域医療機能推進機構はこの4月からRFOを改組するという形で新しく出発して、全国57病院、26の介護老人保健施設を運営していく。それによりまして、地域医療あるいは介護機能の確保を図っていくという大きなミッションに向けて、船出するわけです。

 私ども厚生労働省としても、可能な限り努力して、この法人によるミッションの達成に向けて、いろいろ支援をしていきたいと思いますので、引き続き御指導、御支援のほど、よろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。

 

○年金・健康保険福祉施設整理機構理事長

 前回と今回にわたって、新しい機構の中期目標及び中期計画について御議論いただき、本当にありがとうございます。大変貴重な意見、アドバイスを頂いて、これを心に命じて、あと新機構を立ち上げるのに1か月を割りましたので、職員一同、全力を挙げて、今日頂いた御意見を、新しい中期計画に反映して、頂いた中期目標を実現するために頑張りたいと思います。よろしくお願いします。本日はどうもありがとうございました。

 

○福井部会長

 ありがとうございます。本日の議事は以上となります。最後に事務局から、今後の予定等について連絡をお願いします。

 

○政策評価官室長補佐

 今後の予定等について、御連絡します。本日御審議いただきました地域医療機能推進機構の中期計画等については、この後、厚生労働大臣が本部会の意見を踏まえ、決定し、あるいは認可します。その内容については後日、委員の皆様にお送りします。

 続いて今後の予定ですが、平成26年度において役員報酬規程、役員退職手当規程に係る審議、評価基準細則の策定、評価の視点の設定等を予定しています。日程等が決まりましたら、開催の御案内をさせていただきますので、委員の皆様におかれましては御出席のほど、よろしくお願いします。事務局からは以上です。

 

○福井部会長

 ありがとうございます。それでは、本日はこれで終了とさせていただきます。熱心な御審議をいただき、ありがとうございました。


(了)

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