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2013年12月12日 第201回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会 議事録

職業安定局派遣・有期労働対策部需給調整事業課

○日時

平成25年12月12日(木)10:00〜


○場所

厚生労働省 職業安定局第1・2会議室(12階)


○出席者

(公益代表)鎌田委員、柴田委員、橋本委員、阿部専門委員、竹内(奥野)専門委員
(労働者代表)石黒委員、清水委員、新谷委員、春木オブザーバー 、宮本オブザーバー
(使用者代表)秋山委員、小林委員、高橋委員、青木オブザーバー、大原オブザーバー

事務局

岡崎職業安定局長、宮川派遣・有期労働対策部長、鈴木企画課長、富田需給調整事業課長
松原派遣・請負労働企画官、鈴木主任中央需給調整指導官、亀井需給調整事業課長補佐、木本企画調整専門官

○議題

今後の労働者派遣制度の在り方について

○議事

○鎌田部会長 ただいまから、第 201 回労働力需給制度部会を開催いたします。本日、欠席者はおりません。では本日の議題、「今後の労働者派遣制度の在り方について」の議事に入ります。前回の議論の中では時間もないことから、次回は全ての論点についてたたき台を示すべきという御意見があったことを踏まえ、今後の進め方について、事務局と相談をすることとしておりました。前回までの議論においては期間制限の在り方、派遣労働者の処遇をはじめ、多くの論点について労使の意見が一致していない状況にあります。

 そこで、このままでは当部会に求められている年内の意見の取りまとめは困難と考え、事務局も交えて、公益委員の間で真摯に議論をいたしました。その上で労使の御意見を踏まえ、公益委員の真摯な議論を経て、総意をもって議論のたたき台を作成しました。本日はこれに基づき、御議論いただきたいと思います。まずは事務局から、他の資料を含めた説明をお願いいたします。

○亀井補佐 本日お配りしている資料について御説明いたします。お手元の次第を御覧ください。本日は 2 種類の資料を御用意しております。まず資料 1 として、ただいま部会長から御紹介のあった「労働者派遣制度の改正について ( 報告書骨子案 ( 公益委員案 )) 」です。資料 2 としては前回、委員からお求めのあった「部会におけるこれまでの議論の整理」です。こちらは第 198 回にお出しした資料に、それ以降の議論を踏まえて改訂したものです。

 それでは、中身について簡単に御紹介いたします。まず資料 1 、「労働者派遣制度の改正について ( 報告書骨子案 ( 公益委員案 )) 」について、中身を読み上げさせていただきます。

1. 登録型派遣・製造業務派遣。経済活動や雇用に大きな影響が生じる可能性があることから禁止しない。雇用の不安定性への対処として、有期雇用派遣労働者に対する雇用安定措置等を講ずる。

2. 特定労働者派遣事業。特定・一般の区別を撤廃し、全ての労働者派遣事業を許可制とする。派遣労働者の保護に配慮した上で、小規模派遣元事業主への配慮措置を講ずる。※許可制への円滑な移行のための経過措置。

3. 期間制限。 (1) 新たな期間制限の考え方。派遣労働が雇用と使用が分離した形態であることによる弊害を防止することが適当。すなわち、派遣労働者自身の雇用の安定やキャリア形成が図られにくいことから、派遣労働を臨時的・一時的な働き方と位置付けるとともに、派遣先の常用労働者との代替が起こらないよう、派遣労働は臨時的・一時的な利用に限ることを原則とする。 26 業務という区分及び業務単位での期間制限は、分かりにくい等の様々な課題があることから撤廃した上で、一定の場合を除き、派遣労働者個人単位と派遣先単位の 2 つの期間制限を軸とする制度に見直す。その際、期間制限が派遣労働者の雇用機会やキャリア形成に悪影響を与えないよう、必要な措置を講ずる。※現に行われている 26 業務への派遣についての経過措置。

(2) 個人単位の期間制限について。 (5) で述べる例外を除き、派遣先の同一の組織単位における同一の派遣労働者の継続した受入れは 3 年を上限とする。組織単位は、業務のまとまりがあり、かつ、その長が業務の配分及び労務管理上の指揮監督権限を有する単位として派遣契約上明確にしたものとする。※ 3 年を超えて受け入れた場合は労働契約申込みみなし制度の適用。

(3) 派遣労働者に対する雇用安定措置について。派遣元事業主は、 (2) の上限に達する派遣労働者に対し、本人が引き続き就業することを希望する場合は、以下の措置のいずれかを講ずるものとする ( 「雇用安定措置」 ) 。( 1 )派遣先への直接雇用の依頼、( 2 )新たな就業機会 ( 派遣先 ) の提供、( 3 )派遣元事業主において無期雇用、( 4 )その他、安定した雇用の継続が確実に図られる措置。※( 1 )から( 4 )のいずれを講じることも可とする。( 1 )を講じた場合に、直接雇用に至らなかったときは、その後( 2 )から( 4 )までの措置のいずれかを講ずるものとする。( 1 )の直接雇用の依頼が、実際に直接雇用に結び付くような措置を講ずる。

( ) 派遣先における期間制限について。派遣先は (5) で述べる例外を除き、同一の事業所において、 3 年を超えて継続して派遣労働者を受け入れてはならないものとする。派遣先が、派遣労働者の受入開始から 3 年を経過するときまでに、当該事業所における過半数労働組合 ( 過半数労働組合がない場合には民主的な手続により選出された過半数代表者 ) から意見を聴取した場合には、更に 3 年間派遣労働者を受け入れることができるものとする。その後、更に 3 年が経過したときも同様とする。その他、適正な意見聴取のための手続を定める。

(5) 個人単位及び派遣先単位の期間制限の例外について。以下を (2) から (4) の措置の例外とする。( 1 )無期雇用の派遣労働者、( 2 60 歳以上の高齢者、( 3 )現行制度で期間制限の例外となっている日数限定業務、有期プロジェクト業務、育児休業の代替要員などの業務への派遣。※有期プロジェクト業務については、終期が明確である限り派遣期間を制限しない。

4. 派遣先の責任。国は、派遣先の使用者性に関する代表的な裁判例等について周知を図る。

5. 派遣労働者の処遇。 (1) 均衡待遇の推進。派遣先は、派遣元事業主の求めに応じ、派遣労働者と同種の業務に従事する労働者の賃金に関する情報を提供する等の適切な措置を講ずるよう配慮するものとする。その他、派遣労働者の賃金について、均衡が図られたものとなるために派遣元事業主及び派遣先が行うことが望ましい事項を指針に規定する。派遣先は、派遣先の労働者に対し業務の遂行に密接に関連した教育訓練を実施する場合は、一定の場合を除き、派遣元事業主の求めに応じ、同じ業務に従事している派遣労働者にも実施するよう配慮するものとする。派遣先は、派遣労働者に対しても、派遣先の労働者が利用している一定の福利厚生施設の利用の機会を与えるよう配慮するものとする。派遣元事業主は、派遣労働者の待遇について配慮した内容について、派遣労働者の求めに応じて説明するものとする。

(2) 労働・社会保険の適用促進。派遣元事業主は、派遣労働者として雇用しようとする者に対し、労働・社会保険の加入資格の有無を明示するものとする。派遣労働者を労働・社会保険に加入させてから派遣すること等を定めた派遣元事業主・派遣先の両指針の内容のうち、可能なものを法律等に格上げする。派遣元事業主は、派遣開始後に派遣労働者を労働・社会保険に加入させる場合、一定期間内に派遣先に対し加入の通知を行うものとする。派遣元事業主は、派遣の開始までに ( 派遣開始後に加入させる場合には加入後速やかに ) 派遣先に対し当該派遣労働者の被保険者証等の写しを提示するものとする。

6. 派遣労働者のキャリアアップ措置。 (1) 派遣元事業主が講ずべき措置。派遣元事業主は、雇用する派遣労働者に対して、計画的な教育訓練、キャリア・コンサルティングを実施するものとする。特に無期雇用派遣労働者に対しては、長期的キャリア形成を視野に入れてこれらを実施するものとする。労働者派遣事業の許可・更新要件に、キャリア形成支援制度を有することを追加する。

(2) 派遣先が講ずべき措置。派遣先は、派遣元事業主の求めに応じ、受け入れている派遣労働者の職務遂行能力等に関する情報を派遣元事業主に提供するよう努めるものとする。

(3) その他。紹介予定派遣を推進するための施策を講ずる。派遣労働者の派遣先での正社員化を推進するための措置を講ずる。国及び事業主団体が派遣労働者のキャリアアップの推進に責務を有するものとする。派遣先が派遣労働者の引き抜きをしようとするときの取扱いを労働者派遣契約に定めるものとする。

7. 平成 24 年改正法。施行状況の情報の蓄積を図りつつ、見直しについて引き続き当審議会において検討を行う。日雇派遣の原則禁止の例外であるいわゆる 17.5 業務は引き続き政令に規定する。

8. 特定目的行為。無期雇用派遣労働者に対する特定目的行為を可能とする。その際、年齢・性別等による差別や、複数の候補者の中から派遣先が労働者を選別する行為の禁止規定を設ける。

9. 指導監督の強化。無許可で労働者派遣事業を行う者に対する行政上の措置を強化する。労働者派遣事業の許可の取得後、最初の許可・更新の際に、派遣元事業主が許可基準を満たしていることを労働政策審議会に報告することとする。

10. その他。悪質な派遣元事業主に対する指導監督を強化するとともに、優良な派遣元事業主を認定し推奨する事業を推進していく。

11. 関係法制度の必要な整備。関係法制度について必要な整備を行う。

 以上です。後ほど公益委員の皆様から補足説明を頂きますが、前回の新谷委員からの、規制改革会議でも提唱されている濫用防止のための措置に当たる取組があるのかというお尋ねについては、この骨子案にも盛り込まれている均衡待遇の推進とか、キャリアアップ措置によって手当が図られるものと考えております。

 続いて資料 2 です。こちらは第 198 回にお出しした資料に追加した部分を、アンダーラインを引いて盛り込んでおりますので、御説明はごく簡単にさせていただきます。

 まず 3 番の「特定労働者派遣事業の在り方」は、前回も資料としてお出しした許可基準に係る議論を追加したもので、内容は同じです。 2 ページの 4 番の「期間制限の在り方」の( 1 )「常用代替防止の考え方」の下半分の部分には、無期雇用派遣労働者の扱いに係る労使双方の御議論を追加しております。 3 ページの( 2 )の「 26 業務」についても、アンダーラインで追加しております。事務局がたたき台としてお出しした A 案、 B 案に対して、労使双方からいただいた御意見を追加しております。 4 ページの( 3 )の「常用代替防止策」、( 4 )の「雇用安定措置」、( 5 )の「労使のチェック」のそれぞれにおいて、事務局からたたき台として出させていただいた A 案、 B 案に対する労使双方からの御意見を踏まえて、頂いた御意見を追加しております。 5 ページの「派遣先の責任」については、前回、労働者代表委員から御指摘のあった派遣先でのパワハラ等について、派遣法の中で団交応諾義務を規定すべきという御意見を追加しております。

 続いて 6 番の「派遣労働者の処遇について」の( 1 )「均等・均衡待遇」の部分です。こちらも前回お出ししているたたき台に対して、主に均等・均衡待遇それぞれに、労使双方からいただいた御意見を追加しております。 6 ページに、引き続き均等・均衡待遇に係る、主に教育訓練や福利厚生などの御意見の追加と、 6 ページと 7 ページに跨りますけれども、 7 番の「キャリアアップ措置」の部分に前回、前々回にいただいた御意見を追加しております。

7 ページ以降の「平成 24 年改正法」以降の部分については、今回は意見の追加はしておりません。資料の説明は以上です。

○鎌田部会長 読み上げていただいた報告書骨子案は、公益委員の間で議論をして、基本的な考え方をまとめた上で、形にするに当たっては事務局も実務的な観点から参画していただき、文言の整理等を行いました。したがって、基本的な考え方については公益委員から御説明しますが、文言の詳細等については適宜、事務局から補足してもらうようにしたいと思います。それでは報告書骨子案の基本的な考え方について、竹内専門委員から御説明をお願いいたします。

○竹内 ( 奥野 ) 委員 この骨子案については、ただいま部会長から御説明がありましたが、主な論点に係る労使の御議論を踏まえた上で、公益委員の間で議論をして作成したものです。以前、事務局からたたき台を出して頂いた 3 つの論点のうち、私からは、これまで労使間で意見の隔たりが特に大きいと考えられる期間制限の点と、派遣労働者の処遇の在り方の 2 点を中心に、基本的な考え方を説明したいと思います。

 期間制限については、これまでに事務局から示していただいた、たたき台の B 案というものがありました。そこでは派遣労働者を、派遣元との雇用契約の期間の定めがどうなっているかに応じて区分しておりました。その上で無期雇用の派遣労働者については、常用代替防止の対象から外すとともに、有期雇用の派遣労働者については、個人レベルと派遣先レベルでの期間制限を設けるようにして、その上で、上限の期間を超えて受入れを続ける場合は、派遣先の労使の委員会による調査・審議でチェックをすることが提案されておりました。

 しかしながら、 B 案については、これまでの審議会の議論の中でも労使双方から慎重な御意見があったと認識しております。具体的に、労働側からは無期雇用であることのみをもって常用代替防止の対象から外すという、そもそもの基本的な考え方、また、派遣の分野に限って、短い議論の期間の中で新たな集団的労使関係の枠組みを導入すること等について、厳しい御意見があったと認識しております。また、使用者側からも労使の委員会の仕組みについて、多くの派遣先、特に中小企業の派遣先に多大な負担が生じて、ひいては派遣労働者の雇用に影響が及びかねない等々の厳しい御意見があったと認識しております。

 公益委員としては、このような労使の御意見を踏まえて、派遣労働については、間接雇用であることに伴う課題があるという観点から、派遣労働という働き方とその利用については、いずれも臨時的・一時的なものとすることを基本的な考え方に据えることにいたしました。その上で、派遣労働者個人にとっては、派遣労働に固定されると長期的な雇用の安定やキャリア形成が図られにくいということが考えられます。また、派遣先にとっては、常用労働者との代替の恐れがあります。このような課題がありますから、これらに対処するために、個人を単位とする制限と派遣先を単位とする制限という、この 2 つの期間制限を軸とする制度に見直すこととしています。

 それとともに、期間制限をかけていくことが、雇用の機会やキャリアの形成に悪影響を及ぼさないように必要な措置を講ずることといたしました。期間制限に関して、特に派遣先レベルの期間制限の点ですけれども、上限を超えて受入れを続けようとする場合の労使のチェックの在り方については、現場をよく知る派遣先の労使に判断していただくことが適当であるという考え方は維持した上で、適正な手続を定めることとセットの上で、過半数組合等からの意見聴取という既存の枠組みを活用することを提案するものです。その上で、労働市場全体で安定的な雇用を増やす等の政策的な観点から、無期雇用の派遣労働者等に限っては、期間制限の例外とするものです。

 次に、派遣労働者の処遇の点について御説明いたします。派遣労働者の処遇については、第一義的には派遣元が責任を負うことを前提にして、賃金や教育訓練、福利厚生施設利用の面において、派遣先の協力を頂きたいという考え方であります。この派遣労働者の処遇に係る提案の趣旨は、均衡処遇を推進することが派遣労働者の保護を図るのみならず、待遇が低いことを理由とする派遣労働の安易な利用という事柄を抑制する効果もあると考えられ、ひいては派遣先の常用代替防止にも資するとの考えによるものです。私からの補足説明は以上です。

○鎌田部会長 それでは、この報告書骨子案について御質問、御意見を頂きたいと思います。よろしくお願いします。

○高橋委員 個別の論点に入る前に、これまで労使の意見対立が尖鋭化する中で、部会長はじめ公益委員の皆様方が短時間の間で、こうした骨子案を本日御提示くださったことにつきまして感謝申し上げたいと思います。私としましては、この案をベースに更に深掘りできればと考えています。まず、先ほど竹内先生からも御説明いただいた新たな期間制限の考え方の最初の○について、これは基本的な考え方に関わる所なので、もう一度御説明いただきたいと思います。この 2 行目の「すなわち」以下に、派遣労働者の雇用の安定やキャリア形成が図られにくいことから、臨時的・一時的な働き方と位置付ける、また、常用代替が起こらないように派遣労働は臨時的・一時的な利用に限ることを原則とすると書かれていますが、全体を見ますと、無期雇用の方は期間制限の例外とすることは後ほど書かれていますし、雇用の安定の観点からは雇用安定措置を講じることも示されています。また、キャリア形成を図りにくいことについては、キャリアアップ措置を講じていくということもあります。さらには、均衡待遇を推進する。このようなことをパッケージで御提示いただいているわけで、そうしたことを我々としても、これまでずっと時間を掛けて議論してきた。そうなりますと、どうして臨時的・一時的なものとして位置付けてそこに限定していくのかが、どうしても理解が難しい。少し言い過ぎかもしれませんが、極めて臨時的・一時的なものに限定していくならば、むしろ、そうした措置を講じていく必要があるのかということになるのではないかと私としては考えます。臨時的・一時的な働き方と位置付け、利用も臨時的・一時的に限るとしながら、様々な措置を講じる、その関係性についてもう一度御説明いただけますでしょうか。

○鎌田部会長 今の御質問は、派遣を臨時的・一時的なものと限定した上で様々な措置を講じているのですが、その臨時的・一時的なものと派遣を位置付けている中で、無期雇用派遣を含めてどのように位置付けたらよいのか、このような御趣旨でよろしいでしょうか。

○高橋委員 はい。

○鎌田部会長 この点については私から御説明したいと思います。派遣をどのように位置付けるかについては、労使双方、かなり根本的な議論があったと理解しています。そうした中で、特に派遣に関しては、働き方としての臨時的・一時的な労働、また、派遣先、利用者の側、ユーザーの側の臨時的・一時的な需要に対して応えるものとして、非常に大きな意義がそこではあるだろうということで、これを中心として考えているということです。その上で、取り分け、無期雇用派遣という働き方があるのですが、これが実態として臨時的・一時的な働き方かどうかについては、ここでは実態についてのしっかりした判断はまだできないのではないかと思っています。

 骨子案では、そうした観点ではなく、派遣労働のいわゆる間接雇用に伴う弊害を理由に、派遣労働という働き方を臨時的・一時的なものとして位置付けているということです。したがって、雇用の不安定性やキャリア形成の機会が乏しいという、間接雇用の弊害が少ない働き方であれば、必ずしも臨時的・一時的なものと位置付ける必要はないと考えています。そうしたことからこの案を作成したということです。私はこのように考えたのですが、ほかにございますか。

○新谷委員 高橋委員は今の答弁でいいですか。

○高橋委員 はい。取りあえず、お伺いしました。

○新谷委員  これまでの論議を通じまして非常に激しい労使の意見の対立があった中で、前回部会で、 A 案・ B 案というまとめの原案をお示しいただいて、本日はそれを一本化した公益委員の骨子案をお示しいただいたことに対しては、公益委員の先生方にまず敬意を表したいと思います。

 しかし、頂いた中身を見ますと、特に、最重要論点であります期間制限の在り方や派遣労働者の処遇をめぐっての均等待遇なのか均衡待遇なのかという点については、労働側の主張から見れば非常に大きな隔たりがあるということが事実です。我々としては非常に厳しいという受け止め方をせざるを得ないと思っています。そのことを各論に入る前に申し上げておきます。

 先ほど使用者側委員からもありましたように、今回の改正の中心論点であります期間制限の在り方について、示された内容への印象や質問も含めて申し上げたいと思います。

 高橋委員も言われました期間制限の最初の○の所、これが今回の改正法のまとめの中心になろうかと思いますが、この内容については、これまでの B 案には明確に入っていなかったものであり、雇用と使用が分離していることに伴う派遣労働の弊害が様々にあるということを書き込んでいただいています。また、これも私どもとしては、世界の潮流から見ても派遣労働は臨時的・一時的な労働であるということを、ヨーロッパの例やお隣の韓国・中国の例を出しながら主張してまいりましたが、派遣労働を臨時的・一時的な位置付けで捉えるべきということも盛り込んでいただいています。この点については評価したいと思います。

 ただ、私どもが主張していました業務区分による期間制限については、個人単位と派遣先単位での期間制限というように見直しをすると提起されており、この点については、私どもの主張が受け入れられず、非常に残念です。また、期間制限の在り方については、期間制限の例外として組み込まれた派遣元で無期雇用されている派遣労働者という点についても、従来から再三申し上げていましたように、派遣会社で無期雇用されているということの意味は、通常の一般事業会社での無期雇用とはかなり様相が違うのではないか。それで、雇用が安定しているから期間制限の例外として扱うということについては、私どもとしてもそのまま承認しがたい内容になっているということを申し上げておきたいと思います。

 それから、派遣先の労使のチェックについて、前回の B 案の論議の際に示された資料にも留意事項として、派遣先労使の委員会方式を採る場合の採決の方法等が書かれていました。それについては、前回、私どもから公益の先生に質問いたしまして、労働側からの反対があれば止まるという、もともと研究会報告で言及されていたドイツの事業所委員会方式を取るべきであると主張しました。しかしながら、今回示された案では、現行の枠組みと同様の意見聴取へと変わっています。これまでの B 案では労使の委員会による反対のプロセスが示されていたにもかかわらず、今回の公益委員の骨子案では意見聴取となってしまっている。なぜこのように変わったのかを改めてお尋ねしたいと思います。

○鎌田部会長 新谷委員から、前回に事務局案で示された B 案との対比で、今回の過半数代表制による意見聴取への変化についての御質問がありました。竹内委員、御質問に答えてください。

○竹内 ( 奥野 ) 委員 確認しますが、公益委員の骨子案に御意見を表明いただいたと受け止められる点と、御質問の形で頂いた点が幾つかあろうかと思います。御質問にお答えするべき点としては、労使のチェックについて、ドイツの事業所委員会方式のような仕組みを取らなかったことについてと、それから、その 1 つ前の、無期雇用派遣を期間制限から除くという点の 2 点だったと思いますが、それでよろしいでしょうか。

○新谷委員 結構です。

○竹内 ( 奥野 ) 委員 骨子案では、派遣を、原則として、臨時的・一時的なものとして位置付けていますが、ご指摘があったように、無期雇用派遣については期間制限の対象から外すという仕組みを提案しています。これに関して、この骨子案では個人単位の期間制限という考え方を打ち出していますが、このことの趣旨は、派遣労働という働き方について、直接雇用の労働者に比べて雇用の安定やキャリア形成が図られにくいため、臨時的・一時的なものと位置付けるとするものであります。これに加えて、労働者が派遣という働き方に固定することを防ぐとともに、派遣労働が労働市場で無限定に拡大することがないようにしようという趣旨で、同じ派遣先への派遣は 3 年までという期間制限を設けています。

 その上で、派遣元に無期雇用されている派遣労働者について、これは以前にも議論のやり取りをした記憶がありますが、雇用の安定の側面について、法制上、有期雇用の者よりも安定が図られていることが指摘できます。また、キャリア形成の点については、派遣元が、長期的な観点に立ったキャリア形成支援の実施を図ることを促すようにすべきであると考えられますが、それは無期雇用のほうが図られやすいであろうこと、すなわち先ほど述べた期間制限が念頭に置いている懸念が後退すると考えられることに鑑みまして、個人単位の期間制限の対象からは外すことが適当だということで、このような提案をしています。

 それから、期間制限については、個人単位の期間制限とともに、派遣先での利用に係る期間制限もありますが、これについては、労働市場全体で、より安定的な雇用を増やすという政策的な観点から、個人単位と併せて期間制限の例外とすることが適当と考えて、このようにしています。無期雇用派遣を期間制限から除くのはこのような趣旨です。

 もう 1 点の、労使のチェックの仕組みについて、ドイツの事業所委員会のような仕組みを取らなかったことへの御質問ですが、これは補足的な説明でも申し上げました。繰り返しになりますが、 1 つは、派遣の分野に限ってドイツの事業所委員会方式を含めた新しい集団的労使関係の枠組みを導入することに関しては、労使の双方から慎重な御意見があったと認識しています。もう少し具体的に言いますと、これも繰り返しですが、労働者代表委員からは、派遣の分野に限って、この短い期間の中で新しい集団的労使関係の仕組みを導入することは困難だという御意見を頂戴したと思っています。また、労働者側代表委員のみならず使用者代表委員からも、非常に多くの派遣先がある中で、特に中小企業に、多大なコストが掛かるということで派遣労働の受入れを控えることにつながる等の御意見、御懸念を頂いたと考えています。このように、委員会のような形を含めて、これまで示されてきた労使双方でチェックをすることに係る御意見を踏まえ、派遣先における労使のチェックの方法については、適正な意見聴取のための手続を定めることと併せて、過半数労働組合等、既存の枠組みを活用することが適当であるという判断に至りました。

○鎌田部会長 ということですが。

○新谷委員  従来から私どもとしては、 26 業務を今日的な観点から見直すことを前提に、引き続き業務区分による期間制限を行うべきであると主張をしてきました。先ほど公益の先生から御説明いただいたように、労使双方の意見を受けて公益側から本日このような提案を頂きましたので、その事実は一定程度重く受け止めなければなりません。ただし、仮に、仮に派遣元で有期雇用か無期雇用かで期間制限を設けるという方向で検討するのであれば、労働者保護の観点から更に詰めるべき点があります。特に、今の説明の、派遣元で無期雇用されている派遣労働者を期間制限の対象から外すことについては、これも論議の中で主張しましたように適当ではない。確かに派遣元で有期雇用の派遣労働者と比べれば、派遣元で無期雇用されている労働者の法制上の保護は図られていますけれども、派遣会社における無期雇用というのは実態面から言って、一般の事業会社の無期労働者における保護と同列であるのかというのは非常に疑問です。それは、 5 年前のリーマン・ショックの際の違法な無期雇用の派遣労働者において、離職した者のうちの 90 %以上で解雇が起こったという実態が表わしています。今後は、無期派遣労働者の保護をどうするべきか、違法な解雇をどう防止するのかということについて、更に詰めなければいけないと思います。雇用の安定に向けて、派遣元で無期雇用されていても、あれだけ解雇されたわけですので、その点についての防止策を更に検討する必要があると思います。

 また、有期雇用派遣における 3 年超のチェックの在り方については、前回に示された B 案でも、労使委員会の反対の決議の方法や効果が非常に曖昧でした。そこで、私どもとしては、ドイツの事業所委員会のように、労側の反対があれば受入を止めることができるような決議を行うことができる仕組みにすべきと申し上げたのです。前回の B 案では、決議の在り方については、労使全員が受入OKであれば受け入れる、もしくは現行の企画業務型裁量労働制の労使委員会の決議要件である 4/5 の賛成といったような形での決議の仕方があったのではないかと想定していました。つまり、労側の反対があれば派遣労働の受入を止めることができるというような、ドイツの事業所委員会的な決議の方法を入れるべきだ、と主張してきたのです。しかし今回の公益委員の骨子案では、意見聴取にとどまっており、これは非常に残念です。そういった意味では、仮にこうした有期における労使のチェックをこの枠組みの中で考えるとすれば、実効性のあるチェックをするためにはどうあるべきかが求められると思います。本日頂いた中身では、具体的な意見聴取手続きなどの在り方について、、「適正な意見聴取のための手続を定める」としか書かれておらず、これが何を意味するのかはよく分かりません。しかし、前回の B 案では、留意事項の中に委員会に資料の提供をすることの必要性などが書かれていますので、このような前回の留意事項も踏まえて、労使のチェックが実効性を持つチェックになり得る方策を考える必要があると思います。

 それから、私どもが主張している現行の業務区分による期間制限を維持すべきであるということから見ると、今回の公益の提案は、期間制限の単位を人単位に切り替えるということなので、現在、 26 業務で働いている派遣期間制限のない派遣労働者の方々を中心に、大きな変更をもたらすと考えます。この受け止め方については、私どもも頂いたばかりで最終的な結論を見出すに至っていませんが、仮にこの方向で論議が進むのであれば、今働いている派遣労働者へのマイナスの影響やしわ寄せを最大限除去する方策を考えないといけないと思っています。 1 ページの※に、現に行われている 26 業務への派遣についての経過措置を講ずると書かれていますが、それにとどまらず、現に派遣で働いている方々へのマイナスについて詳細な検証をして論議を進めるべきであると考えています。その点も併せて申し上げておきたいと思います。

○鎌田部会長 ほかに、どうぞ。

○大原オブザーバー 個別の各論についてでもよろしいですか。

○鎌田部会長 結構です。

○大原オブザーバー 仮にこの方向性で議論が進む場合の経過措置について、私ども事務領域が中心の派遣事業者としては、現に 26 業務で働いている方は相当程度いらっしゃいますので、全く今の新谷委員からの御発言のとおり、十分な配慮を講じていただきたい。これをまず冒頭に一言申し上げておきたいと思います。

 個別の意見を 2 つほど申し上げます。 1 つは雇用安定措置、もう 1 つは社会保険の適用の提案の中身です。まず、雇用安定措置については、私ども派遣元事業者として当然取り組まなければいけない課題と認識しています。ただ、これも従来より申し上げていますが、先日たまたま、広島、山口の地方都市に出向く機会があり、地元の地場の派遣会社の方々と意見を交換する機会がありました。今回の見直し議論の中で、雇用安定措置を大変心配する声が多く聞かれました。そもそも、地方においては都市圏に比べて圧倒的に雇用機会が少ないこと。また、地方にまいりますと小規模事業者も多いという実態もあります。そうした観点から、本提案にある 1 4 の措置のみでは、いかんともし難いケースも想定される。そうしたことも踏まえて、最終的に派遣労働者の雇用安定措置の緊急回避的な措置の 1 つとして、同一組織内での派遣の延長、これは 1 年であったとしても、仮に 6 か月であったとしても、期限を決めて、雇用安定措置に資するという意味から、同一組織内での派遣延長も是非この雇用安定措置に加えることを御検討いただきたいと考えています。

 もう 1 点、社会保険に関する項目についてです。このペーパーに列記されている 4 項目の 3 番目と 4 番目に関してであります。まず、社会保険、労働保険は加入条件、適用条件を満たす方については、これはマストですので、我々は当然適正に適用促進を進めてまいりました。現状、現在の制度においても原則は派遣開始前に適用する。やむなく開始後の適用であった場合でも、派遣先へ現在加入手続中という状況を通知するという仕組みになっています。したがって、本提案については、例えば開始後加入手続中でスタートしたものの、加入手続が終わりましたら速やかにその旨を通知する、それが○の 3 番目だと認識していますが、少なくともそこまではやらねばならないと認識しています。それを踏まえれば、 4 番目の、最終的に被保険者証そのものを派遣先に提示する仕組みまでは必要ないのではないか、 3 番目までの措置を確実に実行することで一層の適用促進は図られる、担保できると考えています。

 そう申し上げるもう 1 つの理由は、被保険者証の個人情報の観点です。御案内のとおり、生年月日、つまり年齢の分かるものがそこに記載されています。これは今回ではありませんが、派遣制度全体の議論の中で、従来、そもそも派遣への通知事項において年齢というものはどうあるべきか議論が続けられてきた中で、現在の仕組みでは、中高年齢者の方など、労働者保護の観点からどうしても必要な人のみ年齢を通知する仕組みになっているわけです。そうした観点も踏まえますと、ここであえて被保険者証、つまり年齢の分かるものを派遣先に提示するまでの必要が本当にあるのか。派遣労働者の個人情報保護の観点から、ここは慎重に検討すべきではないかと考えています。

○鎌田部会長 今の 2 点の最初のほうは、同一組織内での延長とおっしゃいましたか。これは、同一派遣先のということですね。

○大原オブザーバー そうです、はい。

○鎌田部会長 分かりました。そういう御意見です。

○春木オブザーバー  今、雇用安定措置について御発言がありましたが、仮に本日の公益委員の骨子案をベースとするならば、派遣労働者の雇用を安定のための方策は、絶対に強力に進めなければならないという観点に立ちたいと思います。特にその中でも派遣先への直接雇用の依頼が優先して行われるべきですし、実際に派遣先での直接雇用に結び付くような強力な誘導策も併せて措置していくべきです。

 また、雇用安定措置の1つとして掲げる新たな就業機会の提供等を行う場合については、実効的に行われるよう、その細部を詰める必要があると思います。例えば、派遣元によってなされる新たな就業機会の提供は、派遣労働者のキャリアや住所などに照らして合理的な範囲となるよう配慮すべきであり、派遣労働者にとって応諾できる余地のないような派遣先を形式的に提示することで就業機会の提供の義務が履行されたことにならないよう、しっかりと規制することが必要だと申し上げておきたいと思います。

○清水委員 今度の議論の中で期間制限の問題は非常に重要なところだと思うので、それにこだわりたいと思います。無期雇用を例外として外して 26 業務が拡大することによって、これで対象となる派遣労働者がどれぐらいからどれぐらいになるという政策イメージを持っているのか。それについて事務局か公益委員のどちらでもいいのですが、お聞かせいただきたい。というのは、最初に高橋委員から、臨時的・一時的という考え方と無期雇用を例外として期間制限から外すというのとは矛盾しているではないかという御指摘がありましたが、私は別の立場から全くそのように思うのです。臨時的・一時的というこの原則がお題目にならないような、そういう取扱いが必要ではないか。そういう意味では、 26 業務を外して、無期雇用者であれば期間制限を全て外すという方法が今の時点で本当に正しいのかというのは大いに疑問だということが、まず自分の思いとしてあります。その辺の政策イメージの問題で、実際の労働市場の中で本当に例外にとどまるのか。こういうことについて見通しをお聞かせいただきたい。

 それから、 2 点目として、派遣労働者に対する雇用安定措置の問題です。先ほど大原さんからも御意見が出ましたが、この間、業界のお二方からは様々な形での派遣業界の役割が強調されてきたと思います。そういう立場から見れば、派遣労働者の方々が使い捨てにあってはならないと私は思うのです。ですから、そこをただ単に努力義務ではなくて、法律的に言えば明確に義務だということで受け止めて、そういう業界作りと、そういう中身にしていくというほうが、より積極的な雇用安定措置や均衡待遇につながると私は思います。ですから、大原さんが心配することも分かりますが、そこは業界としても 1 つの階段を上がる必要があるのではないかと思います。

○鎌田部会長 今の清水委員からあった、無期雇用について例外として政策的に除外した場合のイメージ、対象人数の話でしょうか、そういうデータがあれば知らせてください。

○富田課長 雇用契約期間につきましては、第 193 回の需給制度部会でもお配りしていますが、派遣労働者個人に対するインターネット調査を行っており、また別途統計情報部で派遣労働に関する実態調査をやっていまして、派遣元との雇用契約期間別の労働者数を取っています。若干数字が違いますが、インターネット調査で行ったものについては第 193 回需給制度部会の資料 3 21 ページの下のほうに出てきています。「 5 雇用契約期間」の所に「期間の定めなし」とありますが、御覧のとおり、全体を通して 21.3 %が無期雇用の方となっています。一方、統計情報部で取っているものは同じ部会の資料 4 21 ページです。冒頭の (3) に「派遣元との雇用契約の期間」とあり、総数だけ申し上げますが、 17.3 %の労働者の方が期間の定めがないとなっています。ですから、この統計を取った時点においては、 2 割前後の方が無期雇用だとお答えになっています。もちろん、この制度を導入することによって変動することがあるかもしれませんが、現時点ではそういう影響があるということです。

○鎌田部会長 清水委員、よろしいですか。

○清水委員 政策目的との関係でいけば、この 2 割の方々を増大させたいということが当然ありますね。そうすると、今現在を考えてみても派遣労働者全体の中の 2 割。それがもっと拡大すれば 3 割。こういう労働者を対象に置かないような派遣期間の設定、派遣の上限の設定にはどういう意味があるのか。それ自体が臨時的・一時的という原則との関係で、今と比べてどういう位置付けになるのかをお聞きしたいのです。

○鎌田部会長 事務局から、その点について。

○宮川部長 こういう無期雇用の方々が増えていくかどうかという点については、先ほど竹内先生から御説明がありましたような、安定的な雇用、かつ、そういう形でキャリアアップをしていただける素地がある方々を増やすという政策目標との関係となるのではないかと思っています。

○清水委員 一応、はい。

○新谷委員  いま大原オブザーバーから雇用安定措置に関するご発言がありましたので関連して意見を申し上げます。使用者側のオブザーバーの方からは、前回もこれを努力義務にするべきであると御発言されましたが、今もまた努力義務にするべきだと発言されたので、どうなっているのだろうと思ったので発言したいと思います。公益委員骨子案に示された雇用安定措置は、当初 3 つだったものが 4 つ入っていますが、その中で、新たな就業機会の提供というものがあります。これすら努力義務でいいのかというのが非常に違和感を覚えるところです。

 もともと派遣という形態は、他人の労働に介在して、労働者供給として長らく禁止されていたものが、派遣法の創設に伴って例外的に解禁された形態です。それは御存じのとおりです。この点、なぜ派遣が認められているのかというと、正に労働力の需給調整機能を派遣会社、派遣事業に与えているということであります。つまり、新たな派遣先を提供するというのは、派遣会社の本来業務なのではないか。そうした需給調整機能を果たす義務が、なぜ努力義務でよいのかという点が私には全く理解できません。改めてそういう御意見が出ましたし、また、従来から主張されているように、派遣労働者の方をパートナーとして大事に思っているというのであれば、ここは正しく派遣会社が使用者としての責任を全うする、是非これはやりますというぐらいの決意を示して然るべきだと思います。非常に違和感を覚えたことを申し上げておきたいと思います。

○鎌田部会長 大原委員、この点についてでしょうか。

○大原オブザーバー この雇用安定措置について、私自身は努力義務という発言をしておりません。これは、もちろん従来から取り組まなければいけない課題であり、従来から我々の日常業務のオペレーションの中で取り組んでいるものであることは申し上げてまいりました。ただ、再度確認ですが、本日こういう公益案が示されて、「講じなければならない」という、これは義務であると私は理解しています。講じることを努力義務にしてくれということは全く申していません。この措置が講じられるのであれば、そのオプションとして、同一派遣先での派遣延長も是非加えてもらいたいということを発言したのであって、繰り返しになりますが、義務化に反対しているということではありません。それだけは申し上げておきます。

○青木オブザーバー この期間制限の在り方についてです。まず、思いとして、冒頭に「派遣労働が雇用と使用が分離した形態であることによる弊害を防止することが適当」とか、「安定やキャリア形成が図られにくい」ということで、派遣労働について否定的な評価がされていますので、ここは残念だと思いました。これは思いとして述べさせていただきます。

1 点、質問です。 2 ページの左の 2 番目の○に、「( 1 )の直接雇用の依頼が、実際に直接雇用に結び付くような措置を講ずる」とありますが、これが実際どういうことなのかを確認したいのです。というのは、直接雇用について私たち派遣元ができることは、派遣先に直接雇用を依頼することであって、私たちとしてはそれ以上のことはできないので、これがどういったものを指しているのかなと思ったので確認させていただきたいと思います。

○鎌田部会長 この点については、事務局と詳しい検討をしていますので、事務局から回答をもらいたいと思います。

○富田課長 公益委員の方々と議論した際に、この( 1 )だけは、派遣元だけでは雇用に結び付くかどうか分からないという状況になっています。したがって、直接雇用の依頼をしたときに、派遣先が何らかの措置を講じて直接雇用に結び付くように誘導していくことが必要ではないかという思いで、このように書かれたと認識しています。具体的に申し上げますと、例えば現在の法制でも 40 条の 3 から 40 条の 5 に、派遣先で直接の雇用に結び付くような措置がありますので、そういったものが参考になるのではないかと思っています。

○石黒委員  派遣期間制限について、基本的には業務区分による期間制限を継続すべきと思っていますが、仮に公益委員の骨子案をベースにするのであれば、確認と意見を申し上げたいと思います。

 まず、今回、 26 業務以外の一般業務について現在は原則 1 年、最長 3 年というものが、公益委員案では、個人単位でも組織単位でも原則 3 年とされており、これは現在の一般業務は原則1年というものから大幅に延長されています。これについては、今後も維持する「派遣労働は臨時的・一時的」という大原則に照らし、矛盾する大きな変化だということに対して意見を申し上げたいと思います。また、なぜ、原則 3 年としたのか、その理由について確認させていただきたいと思います。

○鎌田部会長 原則が現行の 1 年から 3 年に変わった経緯、背景と言うか、理由でしょうか。

○竹内 ( 奥野 ) 委員 それが前者として 1 つありましたが、その後におっしゃった質問の趣旨について、よく分からなかったので、もう一度教えてください。

○石黒委員  もともと派遣はあくまでも臨時的・一時的なものということを踏まえて期間制限を考えるときに、なぜ原則 3 年となったのかということについて説明いただきたいということです。

○竹内 ( 奥野 ) 委員 分かりました。今の御質問で、もちろん、基本的には一時的・臨時的という形で冒頭に書いていますが、他方で、ほかにも考えるべきだと思われることはあります。 1 つは、派遣での就労を通じて派遣労働者のキャリアアップをいかに図っていくか、これは非常に重要な課題だと考えています。それをなるべく促す仕組みを同時に考えていくことが必要だという認識がありました。その点で、個人単位の期間制限の長さを見た場合には、キャリアアップのために業務等に習熟をしていくことについて、やはり一定の期間は必要であろうと思われます。仮に短期間の派遣しか認めないという場合には、派遣労働者のキャリア形成の観点から見るとマイナスの影響があるのではないかと考えられます。これは、直接どこまで参照になるかということはあろうかと思いますが、いわゆる正社員の場合、同じ部署で 2 年以上勤務する方が多くいらっしゃるという事情があります。こうしたことをも踏まえた上で、期間制限の上限について、現在の自由化業務でとられている 1 年から、ある程度延長することが適当なのではないかという判断をしたわけです。その上で、制度の円滑な移行などのこともありますので、現行制度の最長の期間である 3 年にそろえることが適当であると考えたものです。

 もう 1 点、補足しますと、派遣先単位での期間制限が掛かっていますが、そこについては分かりやすい制度にするという観点から、個人単位での期間制限の上限である 3 年とそろえるという形で、最終的に、個人単位の期間制限と受入先での期間制限とを 3 年でそろえて提案しています。

○石黒委員  派遣労働者のキャリアアップのための業務習熟のための期間なども考慮して期間制限を 3 年にしたということですが、そうであれば、雇用安定措置については、 3 年の期間制限に達する派遣労働者を対象にすることとしていますが、長く働いてそこでキャリアアップをしていこうという観点からすれば、むしろ、 1 年を超えて派遣されている派遣労働者についても、雇用安定措置の対象にして、雇用を安定させるべきではないかと私は思います。

○鎌田部会長 今の部分は御意見ということでいいですか。

○石黒委員 いいです。

○新谷委員  少し補足します。石黒委員が申し上げたとおりで、今の提案では「 3 年の上限に達する派遣労働者に対し」と、要件が厳格に 3 年経過後とされています。有期雇用の無期転換ルールの直前の雇い止めなどの事例と同様に、派遣期間が例えば 2 11 か月の派遣労働者は、雇用安定が図られないことになります。そういった、 3 年に達しない、雇用安定措置を回避するような対応に対して、どのような取組をするのかということも検討しておかないといけないのではないかと思います。そのときに、現行法上は原則 1 年ですから、 1 年を超えた労働者については少なくとも雇用安定措置を講じるべきであることを重ねて申し上げておきます。

○鎌田部会長 ただいまの労働側の御懸念については承りました。

○秋山委員 今回、公益委員の先生方には、労使の意見を基に骨子案をまとめていただきましてありがとうございました。資料 1 2 番目の項目、特定労働者派遣事業については、悪質な事業主を排除するための改正によって優良な事業主までも締め出すことのないように、再三申し上げてきました。許可制に移行することで、 6 3,000 の事業所と 30 万人の派遣労働者の方々の雇用の場が失われないような対策が必要だと思っています。コメ印にもありますが、十分な周知のための移行期間と、資産要件をはじめとする許可基準の見直しなどを是非御検討いただきたいと思います。

 その上で、小規模事業主、中小企業と言っても様々ですので、小規模派遣元事業主への配慮措置について、もう少し具体的なイメージがおありでしたらお伺いしたいと思います。

○鎌田部会長 事務局で具体的なイメージはありますでしょうか。

○富田課長 事務局からお答えいたします。小規模派遣元事業主への配慮措置については、これまで使用者側からの御意見で中小への配慮をするべきではないかということがありました。中小企業のうち、特に派遣労働者の人数が少ない所に限定しまして、当分の間の措置になろうかと思いますが、例えば資産要件を軽減するといったようなことが考えられるのではないかと思っています。

○鎌田部会長 秋山委員、よろしいですか。

○秋山委員 はい。

○宮本オブザーバー  派遣先の責任について御意見を申し上げます。ここには 1 行のみ記載されていまして、「派遣先の使用者性に関する代表的な裁判例等について周知を図る」という記述になっていますが、これだけでは不十分だと思います。派遣先は、職場において派遣労働者に直接指示・命令することによって派遣サービスを受けることができるわけですから、そうである以上は、派遣先として自ら支配領域で生じる様々な、例えば労働者に対するパワハラやセクハラ、また、労働時間管理などの問題については、やはりその派遣先企業に使用者性が認められなければならないと思っています。したがって、派遣法の中に派遣先の団交応諾義務を規定すべきだということを申し上げたいと思います。更に加えるならば、公益委員案に示されている代表的な裁判例等の周知を図るような場合には、派遣先での問題発生を事前に予防する観点からも、実際に派遣先で生じている紛争解決に資するような好事例などの裁判例などを対象に挙げていただいて周知を図るような仕組みも必要だと思います。

○鎌田部会長 最初の応諾義務については御質問のようにも聞こえましたが。

○宮本オブザーバー いや、意見として、是非取り入れていただくようお願いします。

○鎌田部会長 そうですか、はい。

○高橋委員 意見と質問が混在しますが、ページに沿って申し述べます。まず、 1 ページの 3 (1) です。冒頭に私が申し上げ、青木オブザーバーも御指摘されていて、また、この度の研究会報告書の冒頭に掲げられていたとおり、派遣制度が持つ需給制度機能の役割を評価するという観点が余りにも欠落しているのではないかという印象を持っています。最終的な報告書では、派遣制度が果たしてきている役割も一定程度の評価をしていただくことが必要ではないか。これは意見です。

3 (2) 、個人単位の期間制限についての 2 番目の○に、「組織単位は、業務のまとまりがあり、かつ、その長が業務の配分及び労務管理上の指揮監督権限を有する単位として派遣契約上明確にしたものとする」と書かれています。組織単位の考え方について新しく文言が並んでいますが、派遣契約上で明確にするためには、受入先である派遣先が指定したものでなければならないと考えています。派遣元は派遣先がどういう単位なのかは分かり得ないはずなので、派遣先が指定したものであることを明確にするべきではないかと思います。

 次は、 2 ページの (4) の派遣先における期間制限について、意見と質問が混在します。今回、既存の枠組みで労使双方の意見を聴取するという案を御提示いただいたことは大変評価できると考えています。その上で質問ですが、最初の○に「派遣先は、 (5) で述べる例外を除き、同一の事業所において 3 年を超えて継続して派遣労働者を受け入れてはならないものとする」として意見聴取をする仕組みを規定しています。前回、前々回の資料に戻って恐縮ですが、 B 案のイメージを書かれた資料がありました。現行制度を維持する方式と B 案のイメージがありました。この際の私の理解では、例えば、派遣先の人事課で 3 年受入れの直前で資料提供があってチェックする。経理課で受け入れて 3 年たつところでチェックする。仮に課だとして、これは課ごとに 3 年で管理する方式なのかと思っていたのです。ところが、今回示されている公益委員案では、同一の事業所において 3 年を超えて継続して受け入れてはならないと言っていますので、課などではなく、同一の事業所で受入れを開始してからの 3 年でチェックするという方式に変えられたのでしょうか。よく分からないのですが、その辺りは、どのような考え方でこのように変えられたのか。私の理解が間違っているかもしれませんので、どういうチェックの仕方を想定されているのかを具体的に説明していただきたいと思います。これは質問です。

 それから、 (4) 3 番目の○についての意見です。「その他、適正な意見聴取のための手続を定める」と書いてありますが、今回の見直しは労使の自治に任せるということが大きな方針だと思うので、余り手続について箸の上げ下ろしまで規定するのではなく、現場の労使が一番よく分かっていますので、そこに委ねるべきではないか。

 次は、 2 ページの下の 5 (1) について質問です。「派遣先は、派遣元事業主の求めに応じ、派遣労働者と同種の業務に従事する労働者の賃金に関する情報を提供する等の適切な措置を講ずるよう配慮するものとする」という書きぶりです。御承知のとおり、平成 24 年改正により現在努力義務が入っています。それと「配慮する」との違いです。派遣先は具体的にどういうことを求められると想定しているのか、これについて説明していただきたいと思います。

3 ページの 6 (2) の、キャリアアップ措置に関する派遣先が講ずべき措置についての意見です。派遣先が派遣元の求めに応じて職務遂行能力等に関する情報を提供するよう努めるものとするという点について、あくまでも雇用主は派遣元ですから、派遣先からこういう情報を得たとしても、あくまでも総合的な人事評価等のキャリアアップ措置を講じていくためのベースとなる判断は派遣元がすべきものであることを、何らかの形で明確化していく必要があるのではないかという意見です。

 それから、 4 ページの 2 番目の○について質問です。「派遣労働者の派遣先での正社員化を推進するための措置を講ずる」というのが、どういうことをイメージしているのか分かりかねるので説明していただきたいと思います。

 最後に、 7 の、平成 24 年改正法についての意見です。今回の見直しにおいて、私は一貫して、平成 24 年改正法も併せて見直しを図るべきだと強く主張していました。にもかかわらず、このような文言が書かれていることは極めて残念と申し上げざるを得ません。「引き続き当審議会において検討を行う」とありますが、可能な限り速やかに、平成 24 年改正法に関する見直し検討を行うべきであります。例えば、法改正ではない、政令等で規定されているもの等については、直ちに見直しの検討をすることも可能であると思いますので、是非その方向で審議を進めていただきたいと願っています。

○鎌田部会長 高橋委員から、おおよそ 3 点にわたって質問あるいは説明を求められたと思います。第 1 は、 2 ページ (4) の最初の○で、「派遣先は、 (5) で述べる例外を除き、同一の事業所」という点で、これは従前のポンチ絵のようなものとの平仄でどのように理解したらよいかということ。第 2 は、 2 ページの、均衡待遇の推進においての努力義務と配慮義務をどう区別するのかという話。第 3 は、 4 ページの「その他」の○の 2 つ目、「派遣労働者の派遣先での正社員化を推進するための措置」の中身を具体的に教えてほしい、という御質問だったと思います。いずれも細かな点にわたりますので、事務局から説明してください。

○富田課長  3 点について説明いたします。まず、以前事務局からお示しした B 案とこの公益委員案で、派遣先の単位が変わっているという点についてです。前回の B 案では個人単位と同じ組織単位をお示ししていましたが、そのときに、使用者側から強くあったのは、非常に煩雑になって中小企業にとっては負担になるということです。そのものも負担なのですが、その課ごとの情報提供のようなものも負担になるのではないかということ。また、そもそも今回は過半数代表という形にしていますが、それを選出するのが事業所単位であること。もう 1 つ申し上げますと、個人単位では、キャリアアップに資するという観点からすると、業務の単位としてまとまりのある単位を変われば職域を広げることになってキャリアアップにつながる可能性があること。一方、派遣先につきましては、そういうものではなく事業所単位で見ることが適切ではないかという観点で、このように修正になったというのが経緯です。

2 点目の、努力義務と配慮義務の違いについてです。努力義務については、正しく言葉のとおり努力ということです。広辞苑などで「努力」が何であるかというと、「目標実現のため、心身を労してつとめること」などと書いてありますが、何らかの努力をしていただくことによって義務を達成したことになるということで、目標の達成が必須ではないということです。配慮義務はもう 1 段高い義務だと考えています。単なる心の中の動きだけではなく、配慮の対象になった事項に実際に取り組むことが求められています。そういうことで、努力義務と配慮義務は少し違っているのだろうと考えています。

 もう 1 点の、 4 ページの 2 番目の○の、「派遣労働者の派遣先での正社員化を推進するための措置を講ずる」ということについて、具体的に何かということです。この具体的なイメージとしては、パートタイム労働法が平成 19 年に改正されていますが、そこでの正社員化の推進措置として、例えば、事業所において正社員の募集を行うときにはその情報を周知することなどが入っています。そういったものをイメージしています。

○鎌田部会長 追加的に何かございますか。

○高橋委員 質問です。最初に御説明いただいた派遣先のチェックについて、イメージが分からないので重ねて質問させていただきます。要するに派遣先が何をすべきかということですが、このイメージ図にあるように、仮に課を単位とするとして、普通の企業であればいろいろな課があるわけです。そうすると、複数の派遣労働者を受け入れることも当然想定されます。そのときに、このイメージ図では人事課と経理課という 2 つの課があって、人事課と経理課で派遣労働者の受入開始時期は異なる場合を想定すると、この 2 番目の○では「受入開始から 3 年を経過するときまで」と言っていますから、最初に受け入れた課でカウントして 3 年たったときに意見を聞く。そうすると、そのときにまだ 3 年たっていない課も含めて全員の派遣労働者について聞くのか。今は派遣受け入れ期間を最長 3 年まで延長する際、個人個人に聞いていますが、その意見の聴取の対象が分かりにくいので、それを説明いただけないでしょうか。

○富田課長 お手元に前回の B 案があれば御覧いただきたいと思います。これは人事課、経理課と書いていますが、これはたまたま受入開始時期が人事課も経理課も一緒になっていますので、 3 年後のチェックは同じ時期になってきているということです。これが仮に違った場合であっても、事業所単位ということになりますと、先に受け入れた課、人事課が先であれば人事課で受け入れたときを起点としまして、 3 年後に事業所全体のものをチェックするというのがイメージです。

○高橋委員 では、お願いです。イメージは何となく分かったような気もしますが、次回のこの部会で、派遣先の期間制限の仕組みについて、もう少し分かりやすいイメージ図、このリバイズド・バージョンを提出していただくよう要望いたします。

○鎌田部会長 はい、その点については承りました。

○新谷委員  今、高橋委員が逐条的な意見を述べられましたので、私どもは残った論点についての意見を述べていきたいと思います。今回特に議論になっている 2 ページの (4) の派遣先の労使のチェックですが、冒頭に申し上げたように、期間制限の在り方の根本について、もともと B 案では派遣の期間制限はという考え方が基本的にありませんでしたが、今回の公益委員の骨子案では、派遣は臨時的・一時的なものである、期間制限は 3 年とするという大原則を打ち立てていただきました。この点、有期雇用派遣に関する期間制限のチェックについては、非常に重要な意味をもつと思っています。現行でも、派遣労働者を期間制限の原則である 1 年を超えて受け入れようとする場合は派遣先の過半数労働組合等の意見聴取義務がかかってはいます。しかし、この意見聴取は 1 年から 3 年に延長するときだけの意見聴取ですので、今回の公益委員の骨子案で示されている意見聴取は、正しく 3 年を超えて、もう一度 3 年を受け入れるかどうかということのチェックです。つまりは、この意見聴取が本当に実質的なチェックとして機能するかどうかが、正しく打ち立てた「派遣は臨時的・一時的なもの」という大原則が、実効的に機能するかどうかという点で非常に重要なポイントを握っていると思うのです。

 そのときに高橋委員から既存の枠組みでと言われたのですが、既存の枠組みは労働組合がある所はまだいいのですが、残念ながら現在は 8 割の職場で労働組合がないわけで、過半数労働組合がない職場では過半数代表者が意見聴取の担い手となります。しかし、この過半数代表の選出の問題については既に指摘させていただいたとおり、 3 割が使用者の指名によるものであり、約 4 割が法に定める要件を満たさない選出の実態にあることは否めない事実であります。ここに書いてあるように、真に適正な意見聴取のための手続、特に労働者の民意を反映した過半数代表をきちんと選出していただいて、かつ、実質的に意見聴取が行われて、それが外形的にも見える形にする。あるいは意見聴取が行われなかったときの効果をどうするのか等々も含めて検討すべきです。少なくともこの点が冒頭書いていただいたような「派遣は臨時的・一時的」という大原則を実効的に機能させるためのポイントになってくると思います。この点については、更なる検討をしていただかないと、原則はいいけれど各論で見たときに、実質的に効果がないではないかと言われかねませんので、ここは是非、公益の先生方にもう一歩踏み込んで提案をいただきたいと思っております。

 その上で、もう 1 つの大きな論点でありました処遇の問題です。均衡待遇の記載についてですが、ここも私どもが主張していました均等待遇ではなくて、今日お示しいただいた内容は均衡待遇を推進するという内容になっておりまして、これは非常に残念と言わざるを得ないと思います。私どもは派遣労働者の処遇改善のためには、世界各国で採用しています均等待遇原則を導入すべきであると主張してまいりました。それは仮に難しいとすれば、その実現のための方策をどうするのかを更に提起をしていただきたかったというのが、正直な感想です。今後、残された時間は限られていますけれども、さらに、この均等待遇原則に近付ける努力をしていただきたいと思っております。

 その上で、前回も指摘を申し上げたわけですけれども、派遣元で有期雇用の労働者と無期雇用の労働者がいます。派遣元の、いわゆる正社員として採用されている内勤の社員の方と、派遣の労働者の方、派遣会社ではスタッフさんと呼んでおられると伺っている派遣労働者の方ですが、派遣元が雇用主となって、直接雇用をされている無期の正社員の方と有期の派遣労働者の方の労働条件に関しては、同一使用者の下で有期と無期の間で不合理な労働条件の格差を禁止するという、改正労働契約法 20 条が今年 4 月から施行されているのは御存じのとおりです。特に私どもとして、労働相談等で要望が多いのは、派遣労働者にも通勤手当、通勤費を支給してほしい、しかも賃金とは別枠の通勤費として支給してほしいというものです。賃金の中に加算されて含まれていると税法上の取扱いが違うこともあり、この通勤手当については、改正労働契約法 20 条の施行に当たって、立法者意思としても示されていますし、また、行政通達の中でも、通勤費については合理的な格差とは認められないという解釈も出されています。よって、是非この扱いについて、派遣労働者の処遇改善の第一歩として進めていただきたいと思いますので、この点をお願いしておきたいと思います。

 その上で、逐条的に申し上げていきたいと思います。まず、 1 ページの登録型・製造業務派遣については、経済面や雇用に大きな影響を生じる可能性があることから、禁止をしないという結論が案として出されています。これについては、私どもとしては非常に残念であると思っています。登録型と製造派遣に関する問題は、繰り返し私どもも指摘をしてきたところですが、こうした問題を解決するためには、より根本的な対処が必要であると考えておりまして、そのためには、従来の業務区分を私ども主張しておりましたように、一般業務の登録型については禁止をするべきです。また、有期雇用である製造業務派遣についても禁止をすべきと申し上げていましたので、これについても、検討いただけるのなら更に検討いただきたいと思っております。

 また、 2 つ目の特定労働者派遣事業について、「特定・一般の区分を撤廃し、全ての労働者派遣事業を許可制とする」という点については、私ども主張をしておりましたので、これについては評価し、賛成をしてまいりたいと思います。ただし、先ほども意見として出ましたような、中小の派遣元事業主への配慮措置を講ずるというところについては、派遣元は中小であっても他人の労働に介在して業として行うわけですので、それが派遣元の企業規模の大小によって、派遣元の使用者責任が変わるわけではありません。そういった観点からすると、基本的には資産要件も含めて許可要件は一律として行うべきだと思いますし、更なる厳格化を私どもとしては求めていきたいと思っております。

 また、これも論議の中で申し上げましたように、今は使用者責任の代理変数的に資産要件を許可要件の柱として使っているわけですけれども、これについては使用者としての責任を担保するという観点からは、ドイツの例なども参考に、多面的、詳細に雇用者責任をチェックできるような仕組みを是非検討いただきたいと思っております。

 長くなりますが、先ほど高橋委員がおっしゃった 4 ページの 7 つ目の 24 年改正法の取扱いについては、 2 つ示されていて、「情報の蓄積を図りつつ、見直しについて引き続き当審議会において検討を行う」と書かれています。これについても私どもは申し上げていましたように、まだ施行後間もない 24 年改正法ですので、非常に立法事実が乏しいという中で、拙速な改正をするべきではないと考えていますので、この点について、改めて申し上げたいと思います。

次に 8 の特定目的行為についてです。無期雇用派遣については、特定目的行為を可能とするという提起をいただいているわけですけれども、これについては慎重であるべきと考えています。もともと派遣元は、労働市場において労働力の需給調整機能を担っているわけですので、特定目的行為はその派遣の需給調整機能を自ら破壊する可能性があると考えています。この事前面接、派遣先等の特定目的行為については引き続き禁止をすべきであると思いますし、仮にそういった行為があったとすれば、派遣先からの直接の採用行為があったものとみなして、労働契約を移転させるという、直接雇用申込みみなしの対象にするべきであると考えておりますので、本日いただいた提案については、非常に残念であると思っています。

○鎌田部会長 ほかにありますでしょうか。

○清水委員 時間もありませんのでダブるところは全部抜いて、 9 の指導監督の強化の所について意見を言わせていただきます。ここでは要するに最初の許可の取得だけではなくて、最初の許可・更新の際に労働政策審議会にその中身を報告するとなっています。これについては大賛成です。問題は、それだけでいいかどうかだと私は思います。許可を取って 3 年目が最初の更新で、それから 5 年ごとになるわけですが、もちろんそれを全件やるというのはちょっと現実的ではないと思いますが、その次の 5 年目のときの許可・更新についても、一定の比率で無作為に抽出するとか、何かその間に指導とか是正勧告を受けた者についてはとか、そのような条件を絞り込んだ形でもいいですから、継続的にここの審議会として見ていくことが必要ではないかと思います。

 それにもう 1 つ、先ほども新谷さんからありましたけれども、派遣業者の派遣元の資産要件の緩和については、本当に慎重にしていただきたいと思います。それは派遣先との関係で賃金の不払いとか代金がこなかったとか様々なときに、その被害が派遣労働者に及ばないようにするという意味での資産要件という意味合いがかなり強いわけですから、そういう意味では先ほども言ったように、大きい小さいは関係なく責任は同じです。ただ、派遣労働者の数によって多少、大手と中小とでは違いがあるということは分かります。ただし、それがそういうようなことの心配を助長するような形での緩和については、是非そこは慎重に議論をいただきたいと思います。

○青木オブザーバー  4 ページ目の上から 4 つ目の○です。「派遣先が派遣労働者の引き抜きをしようとするときの取扱いを労働者派遣契約に定めるものとする」という記述があるのですが、この文章がトラブル防止のための記述なら話は分かるのですが、これは引き抜きを推進しているような文章に読めるのです。間違っても、派遣元と雇用契約を結んでいる労働者を雇用契約中にその義務の履行を妨害して、不法行為に当たる引き抜きをすることを定める内容であってはならないと思っています。もちろん派遣労働者のためになるのであれば、相談を受けることを拒むものではないので、是非ここはお願いしたいと思います。

 それとその上の○です。「国及び事業主団体が派遣労働者のキャリアアップの推進に責務を有するものとする」と書いてあるのですが、国が責務を負うことはもちろん必要だと思いますけれども、私たち事業主団体として、現時点でもキャリアアップ推進のいろいろな施策はやっているのですが、ただ、一般的に他の業界で、事業主団体がここまでの法律上の責務を負うことはないと思うので、ちょっとこれはどうかと思いました。

○鎌田部会長 今、青木さんがおっしゃった引き抜きのことについては、推奨するわけでないことは明確ですが、ワーディングに注意をしてほしいということですね。

○青木オブザーバー はい、そうです。

○新谷委員  今の発言は非常に違和感をもってお聞きしました。業界団体は何のためにあるのかと、私は思います。今、責務がないとおっしゃったのですが、今までの御発言をずっと重ねていくと、派遣労働者はパートナーだ、大事にするとおっしゃっていて、それは個社の発言ではなくて業界を代表して発言されていたと私は思っていましたけれども、今の発言をお聞きすると、キャリアアップについての責任は、業界団体にはないということなのか。これはちょっと今までの発言と随分違う中身になっているということで、違和感を覚えたことを重ねて申し上げたい。

 もう 1 つ、「引き抜き」という言葉です。これは公益の先生方から示されたペーパーですので、分かりやすさを書かれたと思いますけれども、派遣労働者の方を物みたいに扱っているイメージがありますので、今後まとめるに当たっては、適切な表現に書き替えていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○青木オブザーバー 責務がないとは言っていません。現時点でもかなりいろいろな努力もしていますし、いろいろなことを業界団体としてやっています。ただ、こういった文章に責務を有すると書くということは、今まで私はほかの業界で見たことがないので、ここまで書くのはどうなのかと、ちょっと感じたのでお伝えしただけです。

○高橋委員  4 ページの指導監督の強化や、その他の所に書かれていることです。無許可で事業を行うものであるとか、悪質な派遣元事業主に対して行政上の措置を強化したり、指導監督を強化することは大いに結構だと思っていまして、是非やっていただきたいと思いますが、これは労働側の皆さんも多分同じ立場だと思いますけれども、非常に悪質な事案でも、せいぜい事業停止命令 2 か月ぐらいで、また再び事業を営むことができるような実態に、現状はあることは大変問題であると思っています。それがあるからこそ業界のイメージが悪くなるのではないかと思っていまして、ここの所はもう少し踏み込んだ検討を是非していただければと思います。

○新谷委員  今、高橋委員から指導監督の強化の意見が出されましたけれども、私どもも全く同感です。ここに書かれている内容は、特に 2 つ目の○ですが、許可取得後の最初の許可・更新の際に労政審に報告するとなっているのですが、これは更に強化をするということであれば、報告だけではなくて、 2 回目の更新の際、初回更新を迎えたときも、再度許可案件として労政審での審議をする形で強化するべきではないかと思います。また、現在の初回の許可の期間は 3 年間になっていますけれども、これも以前から申し上げていますように、もう少し短縮する形で検討すべきと考えます。要するに、今回の提案の中に入っていますキャリアアップなどは計画時点、事業を開始する時点で申請が上がってくるわけですけれども、それがチェックできるのが 3 年後なのかという問題があるのです。よって、現行の 3 年より短い期間で、許可申請時に出された内容がきちんと運営されているかどうかのチェックをするべきであると思っています。以上、初回の許可の期間については、現行の 3 年をもっと短縮するべきであるということと、更に労政審での許可の扱いにするべきであるということを申し上げておきたいと思います。

○鎌田部会長 ほかにありませんか。

○石黒委員  キャリアアップ措置についてです。先ほど、これは根本的に派遣労働者の処遇改善の観点でいけば、公益委員の骨子案にあるように、国、派遣元、派遣先、業界団体などが積極的にやっていくべきです。その意味で、先ほどの青木オブザーバーの業界事業主団体が責務を有することが理解できないというのは、逆に私は理解できないと思います。その上で、特に雇用主として重い責任を負う派遣元については、計画的な教育訓練やキャリア・コンサルティングを実施させるというだけではなくて、キャリアアップ管理者を選任することや、教育訓練の成果を評価、確認する職務評価制度を入れることが必要ではないか。要は、教育をしてもそれがどのような形で成果になるのかが分からないと、なかなか教育訓練も意味がないので、きちんと職務評価制度の整備をすることも義務付けをしていくべきではないかと思っています。

 また、許可・更新要件とする、キャリア形成支援制度については、具体的にはどのようなことが想定されているのか。先ほど新谷委員も言われましたけれども、更新の際にきちんとチェックできる体制にしていかないと、なかなか派遣労働者のためのキャリアアップはできないと思っていますので、そこは意見として申し上げたいと思います。

○青木オブザーバー 理解できないとは言っていません。もう一度きちんとお伝えしたいと思います。一般の事業主団体に責務が課されていない中で、派遣元事業主の事業主団体に対してのみ、こういった文章に書いて法律上の責務を課すというのはどうなのでしょうかということを言っているまでです。実際にやっています。

○石黒委員  現にやっているなら、別に「責務を課す」という表現にこだわらなくてもいいのではないですか。

やっているなら、別にそこにこだわらなくてもいいのではないですか。

○青木オブザーバー 文章に書くのがどうなのかと言っているまでです。

○鎌田部会長 その点については、新しい論点ですね。

○宮本オブザーバー  キャリアアップ措置については、派遣先が負うべき責任をもう少ししっかり整理していただきたいと感じております。派遣先の教育訓練については、 5 の派遣労働者の処遇の所で (1) 3 つ目の○に挙げられていますけれども、派遣労働者のキャリアアップの観点からも十分な措置が講じられるべきだと考えています。その上で、派遣先の教育訓練については、前回まで私が措置義務というようなイメージで受け取っていたのですが、今回の公益委員の骨子案では、配慮義務に留まっており、後退しているのではないか。現行法制との兼ね合いでこのような法案の表現なのかもしれませんが、派遣先の教育訓練責任についてはしっかりと規定をしていただきたいと思います。そうした意味では、公益委員案の中に、「一定の場合を除き、派遣元事業主の求めに応じ」と表現されていますが、除外される場合についてはなるべく限定をしていただきたい。

 併せて、「派遣元事業主の求め」についても、個別にその都度「求め」なければならないというような過重な要件が課せられるということがないようにすべきであろうと思います。

○新谷委員  今回お示しいただいた案を考えるにあたっては、「派遣は臨時的・一時的なもの」であるということを実効的に機能させるとともに、労働市場政策の中で、雇用と使用が分離した間接雇用から、直接雇用に誘導していく政策が重要であると思っています。それはインターネットの調査でも出ていましたように、派遣労働者の 6 割以上の方が、今後の働き方として正社員として働きたいという御希望をお持ちですので、その思いを今回の改正の中でどう実現するかは大事なポイントだと思います。そういった意味で、今回お示しをいただいた公益案の 4 ページの上の所に、紹介予定派遣の推進と正社員化を推進する措置が出されていますので、これは非常に重要な提起ではないかと思っています。特にこの紹介予定派遣を推進する施策を講ずるということですが、これの更なる検討に当たっては、私どもとしては、紹介後の直接雇用の内容については、期間の定めのない雇用を推進すること、また、派遣就労時の労働条件を、直接雇用になったときに下回らないことを原則とするべきだと考えております。

 また、紹介予定派遣の派遣可能期間については、むやみに長いものとならないように、現行の 6 か月を超えてはならないということを堅持する中で、これを法律として格上げするべきであると思っています。さらに、直接雇用の際の労働条件の明示の時期についても明確にしていただきたいということとともに、直接雇用をした際は試用期間を設けるべきではないと思っていますので、これらについても併せて御検討をお願いしたいと思っています。

○春木オブザーバー 今の新谷委員がおっしゃった中で、派遣先での正社員化と関係することなので、ちょっと申し上げたいと思います。現行法で定められている派遣先による直接雇用申込み義務の範囲の扱いです。今回の公益案の中には、派遣先の直接雇用申込み義務について特段触れられていないように思うのですが、現行法で定められている以上、この範囲についても今回の法改正によって狭められるようなことがあってはならないと思っています。この点については、是非とも現行よりも後退することのないよう、しっかりと維持されるように要望をしておきたいと思います。

○大原オブザーバー キャリアアップの措置に関して、先ほど青木オブザーバーの発言を起点として労使のやり取りがありました。私から一言だけ、そうした発言の 1 つの要因となっているのは、ここでいう責務とは具体的にどのようなものなのだというのが少し、私どもも理解してない、あるいはよく分からないというところが 1 つの要因かなと思っております。そういう意味で、ここで言う事業主団体に対する責務とは、どんなものをイメージされておられるのか、御教示いただければ有り難いと思います。質問です。

○鎌田部会長 もし回答の準備ができるなら、事務局からお願いします。

○富田課長 ここにつきましては、前に阿部先生がまとめられました「非正規雇用労働者の能力開発抜本強化に関する検討会」において、特に非正規労働者の方について、業界団体に役割があるのではないかと提言されています。具体的には、例えば業界共通の職務能力評価制度といったものは、個々の会社で存在していても、派遣会社が変わってしまうと、なかなかうまく使えないというようなことがあって、業界共通で取り組んでいくところに 1 つの意味があるというものです。そういったものを業界として御努力いただきたいということを 1 つのイメージとして思っているところです。

○大原オブザーバー ありがとうございました。よく理解できました。

○石黒委員  派遣労働者のキャリアアップ措置の所に派遣先での正社員化の推進措置について書かれているのですが、先ほど、中身はパート労働法等を含めたところだとお聞きしました。この点については、期間制限のところで挙げられている雇用安定措置にもつながりますし、派遣期間の制限や均等待遇にも関わる派遣法の最も重要な目標の 1 つだと思っています。よって、派遣先の正社員化の推進措置については、もう少しきちんと取りまとめをしておくべきであり、派遣全体に係る事項として、きちんと大きく扱っていく必要があるのではないかと思います。また、その実現に向けた組織の在り方についても積極的に議論していくべきだと思っています。

○鎌田部会長 ありがとうございました。予定の時間も近付いてまいりまして、特段どうしてもという意見がなければ、本日の部会はこれで終了したいと思っておりますが、何かありますか。

○新谷委員 終わるに当たって、今後の検討を含めて、今日の論議も踏まえて御意見を申し上げたいと思います。本日、公益委員の先生方から骨子案が示されたわけでありまして、取りまとめいただいたことについては重ねて敬意を表したいと思います。ただ、本日の論議を聞いておりましても、なお労使の意見の隔たりが大きいと感じています。最終的な取りまとめをするにはまだまだ詰めなければならない点が多いと思いますし、埋めるべき溝も非常に深いと思っています。その一方で、政労使三者構成の労働政策審議会の意味は非常に重いと思います。聞くところによると、政府の一部の会議体の中では、 ILO の原則に従った三者構成審議会に対して、あたかもこれを否定するような、これに代えるような労働政策の基本方針を策定する仕組みを検討すべきであるというのが、つい一昨日にも出てきていますので、これは非常に憂うべきことだと思います。私どもとしては、この労政審の場において、労使が真摯に論議を尽くして、一定の着地点を生み出す努力を惜しまないつもりであります。ただ、今日いただいた内容については、申し上げたように非常に溝が深い部分もありますので、今日はこの内容を持ち帰らせていただいて、更に検討を深めてまいりたいと思います。

○鎌田部会長 使用者側から進行について、何か御意見はありますか。

 ただいま進行についての御意見がありましたように、私どもとしては労使の意見を踏まえ公益案を提示させていただいたところですが、なお、様々な点で御批判、御懸念をいただいたと理解をしております。今後とも、こういった形で議論を進めていきたいと思っています。また、今、新谷委員がおっしゃいましたように、三者構成で議論をするということ、そしてそこから一定の成案を得ること、これは今後とも堅持していきたいと思いますので、それぞれの立場での御意見はあろうかと思いますが、是非とも取りまとめに御協力をお願いしたいと思っております。

 それでは、事務局から連絡事項をお願いいたします。

○亀井補佐 次回の日程は、 12 20 日金曜日の 10 時から、場所は 17 階の専用第 18 会議室から 20 会議室で開催させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○鎌田部会長 以上をもちまして、第 201 回労働力需給制度部会を終了いたします。

 本日の議事録の署名は、清水委員、秋山委員にお願いいたします。どうもお疲れさまでした。


(了)

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