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2013年11月29日 第7回精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会議事録

社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課

○日時

平成25年11月29日(金)17:00〜19:00


○場所

厚生労働省 専用第23会議室
(東京都千代田区霞が関1−2−2)


○出席者

伊澤構成員、伊藤構成員、伊豫構成員、岩上構成員、柏木構成員
香山構成員、河崎構成員、吉川構成員、倉橋構成員、澤田構成員
田川構成員、田邉構成員、近森構成員、千葉構成員、中板構成員
籠本孝雄氏(中島構成員代理)、長野構成員、野沢構成員、樋口構成員、平田構成員
葉梨構成員、山本構成員、良田構成員

○議題

1 改正精神保健福祉法の施行事項について
2 「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針案」(叩き台)について
3 その他

○議事

○北島精神・障害保健課長

 それでは、定刻となりましたので、只今より第7回「精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会」を開催いたします。

 構成員の皆様方におかれましては、御多忙のところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。

 本検討会は公開のため、検討会での審議内容は厚生労働省のホームページに議事録として掲載される予定ですので、あらかじめ御了承くださいますようお願いいたします。

 本日はまず初めに構成員の交代を御報告いたします。

 これまで三上構成員より御参画いただいておりましたが、日本医師会より交代の申し出があり、後任として葉梨常任理事より御参画いただくこととなりましたので御紹介させていただきます。

 公益社団法人日本医師会常任理事、葉梨之紀さんでございます。

 

○葉梨構成員

 葉梨です。よろしくお願いします。

 

○北島精神・障害保健課長

 次に、本日は構成員の代理として1名の方に御出席いただいておりますので、御紹介申し上げます。

 中島構成員代理、公益社団法人全国自治体病院協議会精神科特別部会部会長、籠本孝雄さんでございます。

 

○中島構成員代理籠本氏

 よろしくお願いします。

 

○北島精神・障害保健課長

 また、本日は佐藤構成員、広田構成員から御欠席との御連絡をいただいております。

 また、澤田構成員、野沢構成員が若干遅れているようでございます。

 ここからの議事は座長にお願い申し上げます。

 

○樋口座長

 座長の樋口でございます。よろしくお願いします。

 本日の議事に従って進めてまいりますが、議事が2つございまして、1、2となっております。この中で本日検討の中心は、これまで進めてまいりました2の方の指針案の検討になりますけれども、指針案の検討に入る前に、改正精神保健福祉法の施行事項について、現在検討されている案がございますので、その案について説明をいただきまして、時間的には余りこれについて十分な時間、御質疑をいただくことは難しいですが、まず、その説明をいただいて若干の質疑をさせていただきたいと思います。

 まず、事務局から資料の説明をお願いしたいと思います。

 

○尾崎課長補佐

 それでは、資料1について御説明させていただきたいと思います。

 1枚おめくりいただきまして、まず、既に御承知のことと思いますけれども、改正法の概要でございます。今、座長から御説明いただきましたとおり、今回、この検討会では(1)の指針について主に御議論いただいているところでございますが、その他、平成26年4月1日の施行に向けて、省令や通知でいろいろ規定する必要がございます。

 その中で、この概要の「(3)医療保護入院の見直し」でございますが、1点目としまして、医療保護入院における保護者の同意要件を外して、家族等のうちのいずれかの者の同意が必要となったことについて後ほど御説明したいと思います。

 2点目が、精神科病院の管理者に医療保護入院者の退院促進に向けた措置をいろいろ義務づけているところですが、これについても現在検討中の案を御説明させていただきたいと思います。

 1点目の同意の運用について1枚おめくりいただければと思います。

 医療保護入院における家族等の同意の運用については、国会審議、その他関係者の方にさまざまな御議論をいただいたところでございますので、基本的な考え方というのを通知でお示ししたいと考えております。

 内容としましては、1つ目のポツは今回の法改正における同意の部分の改正の内容を示しているものでございます。1行目にございますが、保護者制度の廃止に伴い、家族等のうちいずれかの方の同意が必要というのを書いております。

 その上で2ポツ目でございますが、その趣旨というのは、適切な入院医療へのアクセスを確保しながら、家族等に対する十分な説明とその合意の確保、精神障害者の権利擁護を図ることでございます。

 3ポツ目は、改正前からの法律にもともと位置づけられている大原則ではございますが、医療保護入院は本人の同意がない入院制度なので、本人の同意が得られる状態であるときには、十分に本人に対して説明を行い、同意を得て、任意入院の形となるように努めなければならない。ここまでが今回の改正の大原則を書いているものでございます。

 4ポツ目以降が運用の考え方の骨子でございます。

 4ポツ目につきましては、原則的な運用ということで、医療保護入院においては、その診察に付き添って来られた家族等が通例、身近で支える家族と考えられることから、病院の管理者は原則として付き添って来られた家族の方に対して、入院医療の必要性等について十分説明を行い、その家族から同意を得ることが適当という考えを示しております。

 その上で5ポツ目、管理者が家族等の同意を得る際には、書面で申告いただくということで、この書面の例としまして、4ページに同意書の様式例をお示ししようと考えております。1番目は本人情報、2番目が同意をいただく方の情報。特に四角囲みの中の真ん中以降でございますが、本人との関係ということで、法律上、家族等の範囲となっている1から7番のうち、どれに該当するのかというのを選択していただいた上で、さらに「なお」のところで、同意をいただく家族等になれない方も法律で決まっておりますので、(マル1)から(マル4)までのいずれにも該当しないことを申し添えていただくということで、これを管理者に提出していただくことを想定しております。

 2ページ目に戻っていただきまして、こういった申告書面と併せ、可能な範囲公的な身分証明書である運転免許証などで本人確認を行うことが望ましいと考えております。

 6番目、同意を得る際、後見人や保佐人の方がいらっしゃるのを把握した場合については、これらの方の同意に関する判断を確認することが望ましいとしております。

 3ページの7番目、入院される精神障害者の方が未成年である場合、親権者から同意を得る際には、民法において親権というのは共同行使ということが規定されておりますので、原則として父母双方の同意を要することとしております。

 ここまでが基本パターンでございまして、8番目以降は、医療保護入院の際に家族間で意見が一致していない場合のことを規定しております。

 まず、8番目の前段、精神障害者に対する入院中の医療もそうですし、退院してから社会復帰する際にも、家族等の理解と協力が重要である。そういうことを踏まえますと、医療保護入院はより多くの家族等の同意のもとで行われることが望ましい。このために、医療保護入院について、家族間の判断の不一致を管理者が把握した場合においては、可能な限り家族間の意見調整を図られることが望ましく、管理者の方は必要に応じて家族等に対して入院の必要性等について説明することが望ましいとしております。

 9番目、さらに不一致を把握した場合であって、後見人、保佐人の存在もあることを把握した場合、かつ、この後見人、保佐人が同意に反対しているときというのは、その意見は十分に配慮されるべきという考えを示しております。

10番目、家族間で不一致を把握した場合において、親権を行う方の同意については、親権の趣旨に鑑みれば、特段の事情として例えば虐待とか、そういった場合を除きまして、親権者の判断というのは尊重されるべきという考え方を持っております。

11番目、今までの4から10までは全て入院をするときのお話でございますが、入院した後において、入院に反対する家族等を把握した場合、これは入院時に同意を行った人が入院後に反対となった場合も含みますが、こういう状況を把握した場合については、この家族に対して入院医療の必要性や手続の適法性について管理者が説明することが望まれます。

 また、その上でも依然として御家族が反対という場合につきましては、管理者は都道府県知事(精神医療審査会)に対し退院請求を行うことができる旨を教示することとしております。

 以上、これらが原則でございまして、さまざまな場合が想定されますので、ここに網羅的にすることは難しいので、その他につきましては、Q&A等で整理してまいりたいと考えております。

 以上が同意の運用についてのものでして、続いて5ページ目をお開きいただければと思います。

 まず、今回の改正法で病院の管理者には、上の四角囲みに法律の条文がございますが、管理者は医療保護入院者1人に対して、退院後生活環境相談員という方を1人選任して、これらの方が本人、家族等の相談に応じ、それらの方を指導させなければならないという義務があります。

 この退院後生活環境相談員となる方の資格について、(1)に整理しております。

 1つ目は、法律上にも規定しております精神保健福祉士。

 2つ目は、看護職員、作業療法士、社会福祉士といった資格を持っている方であって、精神障害者に関する業務に従事した経験を有する方。

 3つ目は、そういった資格はないのですけれども、心理士の方など、精神障害者や家族の退院後の生活環境相談、指導について3年の経験を有する方で、厚労省が指定する研修を受けた方。こういった(マル1)から(マル3)の方を想定しております。

 なお、(マル3)につきましては、この法律が施行される来年4月の時点で、全員研修を受講していることは難しいと考えられますので、経過措置を予定しております。

 (2)、病院の管理者がいつのタイミングで生活環境相談員を選任するかでございますが、医療保護入院をされたときから7日以内に選任することを予定しております。これは医療法に基づきまして、患者、家族に対して入院診療計画書を提出することになっておりますが、これの期限に合わせて7日以内ということを想定しております。

 (3)、配置と業務についてでございます。

 退院後生活環境相談員が、何人の医療保護入院者を受け持てるかといったものの目安、業務の概要につきましては、現在、詳細は検討中でございますが、通知で規定することを予定しております。

 (4)その他でございますが、法律上は医療保護入院者に対する義務でございます。ただ、医療保護入院から任意入院に切りかわった方についても、できる限り地域生活に移行するまでの間は、引き続き相談・指導を行うことが望ましいと考えますので、その考え方について通知で規定することを予定しております。

 以上が退院後生活環境相談員でございます。

 おめくりいただきまして、2番目の法律上の規定でございます。地域援助事業者についてでございます。

 今回の法律の中で精神科病院の管理者は、医療保護入院者またはその家族等から求めがあった場合などについては、地域援助事業者という者を紹介するよう努めなければならないとなっております。この紹介する事業者の範囲を(1)の(マル1)、(マル2)でお示ししております。相談支援専門員が配置される事業者、介護支援専門員が配置される事業者を予定しております。

 紹介方法については、適切な方法でやっていただきたいと思いますが、代表例として書面の交付。その他にも業者の方を直接御紹介するとか、その場に応じて適切な方法で紹介いただきたいと考えております。

 続きましての義務でございますが、7ページ、33条の6で、精神科病院の管理者は、退院による地域における生活への移行を促進するための措置を講じなければならないとなっております。具体的には、医療保護入院者退院支援委員会(仮称)を設けていただきたいと考えておりまして、これの内容を示したのが下のものでございます。

 まず、この委員会で審議いただく事項としましては、医療保護入院者が入院するときに「推定される入院期間」を設定していただきますが、これを超えて継続して入院する必要性があるかどうか審議いただきたい。

 2つ目のポイントとしまして、引き続き入院が必要となった場合に「推定される入院期間」はさらにどれぐらいか。

 それから、退院に向けた取り組みとしてどういったものが必要か。こういったものを審議いただきたいと考えております。

 ここで審議するべき対象者というのは誰かというのを(2)で示しております。

 入院が1年を経過するまで、つまり定期病状報告を出すまででございますが、1年を経過するまでの医療保護入院者であって、後ほど御説明しますが、入院届に記載された「推定される入院期間」、もしくは、一旦それを超えて引き続き入院が必要となってまた再設定した入院期間、そういったものを超える方を対象にしていただきたい。

 もう一点は、入院後1年以上経過しているのだけれども、病院の管理者が委員会での審議が必要と認めた方。こういった方を予定しております。

 なお、施行前の26年3月31日以前の入院者については、病院の管理者が審議が必要と認める方を対象とすることを予定しております。

 この委員会をどういったタイミングで開催いただくかにつきましては「推定される入院期間」を超える前、もしくは超えた後速やかということで、概ね2週間以内に委員会で審議を行うことを予定しております。

 8ページ、この委員会への参加者でございます。

 参加を必須とする者ということで、4つございます。

 これらはいずれも院内の方でございますが、まず、主治医の方。主治医については、精神保健指定医でない場合は、主治医以外の精神保健指定医。

 2つ目としまして、看護職員の方。

 3つ目としまして、退院後生活環境相談員。

 4つ目としまして、その他の医療保護入院者の診療に関わっている方であって、病院の管理者が参加が必要と認める方を予定しております。

 それから、本人の希望等に応じて参加する方。文書の提出等も可ということで、御本人、家族等と先ほど御紹介した地域援助事業者、その他退院後の生活環境に関わる方。こういった方については、本人の希望等に応じて参加いただくことを予定しております。

 最後に審議の記録については、カルテの方に審議日を書いていただき、別途この記録を綴った帳簿を作成いただくことを予定しております。

 少し話題が変わりますけれども、精神医療審査会の効率化というのも併せて施行の関係で大事な問題でございます。

 これにつきましては保護者制度が廃止されて、退院請求ができる家族等の範囲が広がり、請求数が増加するということで、精神医療審査会の負担増も想定されますので、(1)にございますが、精神医療審査会の負担軽減に向けた見直し、定期病状報告についてより審査を正確にするための見直しを予定しております。

 これらについては、マニュアルの見直しを予定しておりまして、現在、内容については検討中でございます。

10ページ以降は、改正法の施行に合わせて各種様式をいろいろと改定しております。

 簡単に申し上げますと、入院時に提出します入院届については11ページのところで、保護者が家族等になったということで、そこを改正しております。

 また、12ページにつきまして、この入院届を入院してから10日以内に出すことになっているのですけれども、13ページの入院診療計画書に退院後生活環境相談員の氏名と医療保護入院による入院期間がどれぐらい推定されるかを書いていただいたものを、必ず添付していただくことを予定しております。

 めくっていただきまして14ページ、入院してから定期的に出していただく定期病状報告については、15ページのところで退院に向けた取組の状況を書いていただくことを予定しております。

 最後の17ページには、医療保護入院者退院支援委員会の審議記録のモデル様式をお示ししており、十分審議していただきたいということを考えております。

 以上です。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 それでは、只今御説明がございました点につきまして、大きく分けますと2点でございます。家族等の同意の運用についてということと、後半が退院促進の措置等についてでございます。

 およそ20分程度で御質疑の時間とさせていただきたいと思います。どうぞ御発言をいただければと思います。いかがでしょうか。

 田川構成員、どうぞ。

 

○田川構成員

 田川です。

 資料の8ページ、入院前に診療していた医療機関もこの委員会に参加させていただきたいということでお願いして、連携を図ってという文が今回のたたき台にも書いていただいているのですが、前にかかった医療機関がもし医療保護入院退院支援委員会に入るとすれば【本人の希望に応じ参加する者】の3つ目に入るのでしょうか。

 

○樋口座長

 どうぞ。

 

○尾崎課長補佐

 おっしゃるとおりでございまして、本人の希望に応じてということで「地域援助事業者その他退院後の生活環境に関わる者」ということで、診療所等も含まれると考えております。

 

○田川構成員

 委員会で非常にリアルな議論ができるのではないかと思います。これを読んだだけでは、前にかかった医療機関がここに入るかどうかというのがよくわからないので、もし具体的に指示を出されるときには、例示をしていただければありがたいと思います。

 

○尾崎課長補佐

 省令の形なのか通知の形なのかどういう形なのか、そこは検討させていただきたいと思います。

 

○樋口座長

 他にはいかがでしょうか。

 伊澤構成員、どうぞ。

 

○伊澤構成員

 伊澤です。

 幾つかあるのですけれども、5ページの「退院後生活環境相談員となる者の資格」という規定におきまして、精神保健福祉士、2つ目に看護師、作業療法士、社会福祉士と記述がありますが、この方々の経験というものは問わなくてよろしいのかどうか。その辺は明示する必要性があるのではないかなという思いを持っております。

 

○樋口座長

 これは経験何年という規定を入れるという。

 

○伊澤構成員

 そのような記述が必要ではないかと思っております。

 それから、8ページ、医療保護入院者の退院支援委員会の参加者なのですけれども、必須とする者が4項目挙げられていて、御本人さんの希望等に応じて参加するものとして、3つの要素もここに含めてあります。

 御本人さんが希望しない場合というのを、どのような状況として想定されているのかということが1つありまして、それがやむを得ない事情であるならば、具体的にこういう場合は、事情として斟酌いたしますという例示などを示していく必要性があるのではないか。つまり本人が不参加であるということは、逆に厳しく制限されなければならないという思いを持ちます。

 もう一つは、御本人、家族、地域援助事業者の3者が希望に即してですから、即せない場合、つまり不参加となった場合、その場合は院内の関係者だけで、その構成のみでこの委員会が進んでいくことになりまして、本来の委員会設置の趣旨が損なわれるのではないかという思いを持っております。その辺の是正というか、対応というか、その辺りをどう考えておるのかということです。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 他にはいかがでしょうか。

 柏木構成員、どうぞ。

 

○柏木構成員

 伊澤さんとダブるところがあるのですけれども、まず、退院後生活環境相談員につきましては、PSW協会からはいろいろな提案をさせていただいておりますので、暇なときに読んでいただきたいと思いますが、そこのところで精神保健福祉士というのは原則としてというところはあるものの、精神保健福祉士であったとしても、やはり経験何年であるとか、あるいは1番、2番もぜひ研修を必須とするようにしていただきたいと思っております。

 これは質問なのですけれども、家族等の同意に関する運用の考え方による家族等の「等」なのですが、例えば精神医療審査会に請求できるのは家族等になっておりますが、その「等」は、保佐人、後見人という者も含まれると理解してよろしいでしょうか。

 

○樋口座長

 事務局、いかがですか。

 

○尾崎課長補佐

 家族等というのは法律上、4ページの同意書に書いております同意できる家族等と一緒でございますので、1から7番目ということで、後見人、保佐人も入ります。

 

○柏木構成員

 ありがとうございます。

 

○樋口座長

 よろしいですか。

 

○柏木構成員

 また後にします。

 

○樋口座長

 その他の御意見はございますでしょうか。

 平田構成員、どうぞ。

 

○平田構成員

 私の方からはまず、7ページ、審議事項の「推定される入院期間」については、全く上限が設定されていないのですけれども、これは何か目安のようなものをお出しするお考えがあるかどうか。24年6月の検討会では、たしか医療保護入院は原則1年を超えないものとするというガイドライン的なものが示されていたと思いますし、急性期治療の現状からすると3カ月というのが1つの目安ですね。例えばイギリスの医療保護入院に相当する入院の入院期間は原則6カ月という明示が書かれているわけであります。その辺のことを踏まえて、何かの目安を設定するお考えはあるかということです。

 もう一つは、同じページの1年以上経過した場合の支援委員会の開催は、管理者の判断でやらなくてもいいと読めてしまうのですけれども、これも先ほどの検討会の趣旨から開催を義務づけるべきではないかと私は考えます。

 それと関連しますけれども、9ページの精神医療審査会の関連の提案ですが、医療保護入院が1年を超えますと定期病状報告書の提出が義務づけられるわけですけれども、先ほどの考え方に準じますと、最初の1年を超えた場合は書類審査だけではなくて、面接審査を原則義務づけるべきではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。

 以上です。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 事務局、何かございますか。

 

○尾崎課長補佐

 これまでいただいた点でございますが、相談員の経験については、平成26年4月の施行の時点で医療保護入院者全員に対して配置することを考えておりますので、まずは選任いただくことが大事かなと考えております。

 また、研修必須をというお話もいただきましたけれども、研修必須となっているのは5ページの(マル3)の医療関係資格がない方についてでございますが、その他の(マル1)、(マル2)の方についても、受けられる研修は用意していき、質の向上に努めていきたいと考えております。

 参加者の本人の希望というのは、この検討会の議論の中でもよく話題になっているところでございますが、本人の希望というのは大原則なのかなと考えております。その運用の仕方については、今後検討してまいりたいと思います。

 本人の希望がなく不参加になる場合は院内だけになるのはどうなのかという話でございますが、今、申し上げたとおり、本人の希望というのが最優先かと思いますので、そういった形はやむを得ないのかなと考えております。

 推定入院期間については、そもそも今回の指針でも御議論いただいておりますとおり、基本的には医療保護入院に限らず、入院期間というのは1年を超えないうちに退院いただくのが基本と考えておりますので、そういった考えというのを前提としたいと考えております。

 1年以上入院している方に対する対応でございますが、こちらはまずは定期病状報告の審査をいただいている精神医療審査会と役割分担いただくのが適当ではないかなと考えております。

 最後の審査会のお話については、御意見として承りたいと考えております。

 

○樋口座長

 吉川構成員、どうぞ。

 

○吉川構成員

 退院後生活環境相談員に関して質問と意見なのですが、今、そうなる者の資格として(マル1)から(マル3)まで書かれているのですが、これを選任するに当たって、患者さん御本人の希望がどう反映されるのかというところが少しお聞きしたいなと思いました。できれば患者さんの希望が反映されるような運用になるべきではないかなと思っております。

 以上です。

 

○樋口座長

 よろしいですか。

 

○尾崎課長補佐

 全体的に現段階での案をお示しさせていただいていますので、いろいろ御意見をいただきながら、施行の具体的な詰めについては、今後、長期的に行ってまいりたいと思っています。

 

○樋口座長

 岩上構成員、どうぞ。

 

○岩上構成員

 岩上です。

 6ページになりますけれども、地域援助事業者についてですが、これについては以前にも意見を述べさせていただいたのですが、ここに書いてあります地域援助事業者の範囲で、一般相談支援事業者というのは、いわゆる地域移行をする、退院支援をする事業者になるわけです。特定相談支援事業者は、地域移行をするための、あるいはサービスを使うためのサービス等利用計画を作成する事業者ということになるのです。

 この2つだけを掲げると、サービスを使うことが前提でない人について、医療機関が紹介あるいは連携しようとしたときに、相談支援事業所としてはこのようなサービスを使うめどがない場合には非常に行きづらいということがあります。それを変えていくためには、隣の柏木構成員の意見書にも書いてありましたけれども、市町村の関与という形があれば、市町村は相談支援事業者にその相談支援事業を委託していることが多いので、相談支援事業者は、市町村の業務として連携させていただきやすくなると思います。

 ですから、そのことを今後考えていただきたいことと、もう一つの方法としては、地域相談支援は今は手を挙げた人でないと使えません。つまり、退院したいという意思表明ができる人でないと使えない制度になっているのですけれども、ある程度迷っていても地域相談支援を使えるということになると、これは障害福祉課の担当になるかと思いますが、そういうことができますと、指定一般相談支援事業者あるいは特定相談支援事業者も連携をさせていただくことが可能になる範囲が広がり、呼ばれたらお答えをすることがしやすくなるかなと。その点は検討していただきたいと思います。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 他にはいかがでしょうか。

 田邉構成員、どうぞ。

 

○田邉構成員

 3ページの「医療保護入院後における入院に反対する家族への対応」のところで、11番の「医療保護入院の同意を行った家族等であって、入院後に入院に反対することとなったものを含む」の解釈はすごく難しい話で、これは例えば今日付で入院に同意した家族が翌日反対するとなったら退院請求を出さないといけないことになるのですか。入院時の同意について、入院継続期間中の同意者の有効期間といいますか、これを読むと入院時に同意しただけで、それ以降は精神保健指定医の判断を含めた病院管理者がずっと権限を単独に有しているようにも読み取れるのですが、その辺の解釈の部分が1つです。

 それから、7ページの医療保護入院者退院支援委員会の対象のところですけれども、今後1年以上の入院者については、重度かつ慢性という概念を規定していくのだと思うのですが、現時点で入院している長期入院者については、病院管理者が必要と認める判断だけですね。さらに、仮にこれから1年以上経ってしまう入院者は、退院支援委員会の対象にしなくていいとも読み取れます。ここは長期の入院化を防止する手立てとなる支援委員会の会議は重要だと思いますので、積極的に長期在院についても退院支援委員会を開く方向を少し検討していってほしいと思います。それとも重度かつ慢性という定義をいろいろ活用して、何かそういうことが今後起きない措置をお考えになっておられるのであれば教えていただきたいということです。

 それから、今まで発言のあった伊澤委員の支援構成とか、柏木委員の資格と経験の問題については、同様な意見であります。

 以上です。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 今の時点でもし今のコメントに対して何かございましたら、あるいは検討事項でよろしければそれを。

 

○尾崎課長補佐

 基本的にいろいろ御意見をいただきながら検討してまいりたいと思っておりますが、一つ、入院時に同意を行った家族についての御発言がございましたけれども、家族等の同意というのは、入院をするとき、その一時点においての必要な要件ということと考えておりますので、入院の際に同意した家族がその後どうなったかといったら、またその後の別の判断であろうと考えております。

 

○田邉構成員

 細かくて悪いのですけれども、本当に2、3日で意見が変わっても退院請求とか、法律的に何かあるのですか。48時間とか、その日とか。

 

○尾崎課長補佐

 あくまで入院をするときの要件ということでございますので、入院をするまでの間。

 

○田邉構成員

 現場の従来のQ&Aとは違うような判断であると、今回はっきりしたように思います。今までは、ずっと同意がついているような解釈だったと思うのです。家族の同意で入院が維持されているというような。

 

○尾崎課長補佐

 改めて確認させていただきたいと思います。

 

○樋口座長

 他にはございますか。

 香山構成員、どうぞ。

 

○香山構成員

 5ページの相談員となる者の資格で、それぞれの職種に研修が必要だと多少思うのですが、今の段階で想定される相談員となる方の大きな力というか、技術をどう想定しているかということを、あればお聞かせいただきたいと思います。

 8ページですが、委員会の中に参加する者の中に、主治医、看護職員、退院後生活環境相談員とその他とあるわけですが、退院に向けての支援とか、その方の必要な環境を調整するだけではない、入院中の方の力をつけるためのさまざまな働きかけをする、そういったその方の能力の見立てみたいなものというのも非常に重要なポイントになる気がしますので、そういった職員が入る必要もあるのではないかと思いますので、その他でくくるということで含まれるとすれば、なかなかその他になると参加しにくい。上の3人が出ればそれでオーケーということになりやすいので、その辺も重要なポイントなのかなと思います。

 以上です。

 

○尾崎課長補佐

 御意見として承りたいと思います。

 退院後生活環境相談員の業務の概要については、まさに今後詳細を検討してまいりたいと思いますが、基本的には精神保健福祉士の方が現在行っておられるような退院に向けた取り組み等を前提としたいと思って考えております。

 

○樋口座長

 よろしいでしょうか。大体ほぼ予定の時間でございますが、特にこれだけは検討すべきという御指摘等ございましたら。

 どうぞ。

 

○良田構成員

 検討していただきたいということで意見なのですけれども、家族や本人が退院後生活環境相談員という方と馬が合わないと、どうしてもその人と相談したくない気持ちになるときもあるのです。そういうときはどうするかということも検討して、現実的にこういう場合はこうするというものを出していただければと思います。

 よろしくお願いします。

 

○樋口座長

 先ほどもそれと似た御意見もいただきました。本人の希望を反映させることという御意見もございましたので、その辺も含めて検討していただきたいと思います。

 どうぞ。

 

○田邉構成員

 精神保健福祉センター長会の田邉です。

 精神医療審査会が、これからは任務も役割も業務の量も大変になってくるのですが、現在は、都道府県・政令市に置かれていますので、精神医療審査会を強化すべきだということで、人員的にも都道府県・政令市が審査会を拡充することが可能になりやすいような通知なり、そういったもので、国が率先して、きちんと後押しをしていただきたい。どの自治体もダウンサイジングが進んでいまして、独立させるという大きな方向性の意見も出たこともございますけれども、現状では今の審査会を何とか活性化してやっていくしかないので、ぜひその分の後押しをしていただかないと現場はやっていけないという感じがします。よろしくお願いします。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 それでは、次の議題がございますので、この辺でこの議題については議論を終えさせていただきたいと思います。

 本日いただきました運用面、あるいは中長期的な課題等に関しての御意見については、今後の運用などにおいて考慮することを事務局にお願いしたいと思います。

 次に、指針案に関する議論に入りたいと思います。

 前回は岩上構成員と、近森構成員からヒアリングをさせていただいて「居住環境の整備を含む保健福祉サービスとの連携やチーム医療に関する事項」について、重点的に御議論をいただきました。検討会の後に追加でいろいろな御意見をお寄せいただきまして、可能な限りこれらの意見を反映させた案として、今回の指針案たたき台を作成しております。

 また、前回までの御議論で指針の見直しの検討体制について御議論がありましたので、これらについて資料にまとめてございます。

 まず、これらの資料について事務局の方から御説明をいただきたいと思います。

 よろしくお願いいたします。

 

○江副課長補佐

 それでは、資料2−2を御覧ください。2−1が反映版になっておりまして、2−2が前回との変更点を示した見え消し版となっております。こちらの見え消し版で御説明したいと思います。

 主な変更点について簡単に御説明いたします。

 1ページ目、全体的な方向性の下から2ポツ目ですが「ピアサポーター」を「ピアサポート」という言葉に変更しております。

 また、家族支援に関連しまして「社会からの孤立を防止する」といった記載を加えております。

 2ページ、一番上のポツですが「機能分化を段階的に行い、人材・財源を効率的に配分するとともに、地域移行を更に進める。結果として、精神病床は減少する」。この点については変わっておりませんが、前回の御議論を踏まえまして新たな文言を加えております。「また、こうした方向性を更に進めるため、病床転換を含む効果的な方策について精神障害者の意向を踏まえつつ、様々な関係者で検討する」という文言を加えております。

 2ページの下の1年未満云々というのは、事務的な修正でありまして、3ページの一番上から3番目のポツを御覧ください。その中で「訪問や外出支援等の支援を通じて」という表現を加えております。

 続いて第二の方に移りますが、同じ3ページの下の二、外来・デイケア等の関係ですけれども「社会復帰」という文言を「地域で安心して生活し続ける」という文言に変えております。また「デイケア等」というところを、より包括的な概念である「リハビリテーション」という文言を加えております。

 4ページ、訪問看護については「訪問看護ステーション」を加えております。また、精神科救急医療体制の整備ということで「精神科診療所同士の輪番」といったことで順番を変えております。また、文言の調整ですけれども、一般の医療機関といったような文言について、全て「他の診療科」と変えております。

 五につきましては文言的な調整でありまして、5ページの「六 保健サービスの提供」ですけれども、保健所や精神保健福祉センター等が「地域の病院や診療所と連携協力しつつ」という文言を加えました。また、福祉サービスにつきまして地域移行・地域定着支援サービス、また、その基幹相談支援センターの整備といった観点から、より詳しい記載を加えております。

 6ページ、第四に移りますが、都道府県、保健所の役割としまして若干整理をしておりまして、まず1ポツ目ですが、医療計画に加えまして「障害福祉計画及び介護保険計画等を踏まえながら」という文言を加えております。また、いろいろその後、変更がございますが、保健所、都道府県の役割としまして、一次予防の観点を加えておりますほか、順番を予防から一次予防、二次予防、三次予防という観点で整理しております。

 7ページ「2 市町村」につきまして、都道府県・保健所と協力しながら、その実情に応じて心の健康づくりを行うといった観点を加えております。また、精神保健福祉センターについても、心のケア関係の推進役といった文言を加えております。また、家族支援についても同様にセンターの役割として記載しております。

 8ページ、「二 人権に配慮した精神医療の提供」ということで、前回の御指摘も踏まえて「精神障害者の人権擁護に関する国際的な取決めも踏まえつつ」という文言を加えております。

 9ページの下ですが、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者に対する、いわゆる医療観察法に関して文言を加えております。

 最後に、10ページ「八 推進体制」というところで、前回、国の役割もはっきりとということがございましたので、最後に加えておりまして「本指針で示す方向性に従い、国は、関係者の協力を得ながら、各種施策を講じていくこととする」という文言を入念的に加えております。

 資料3を御覧ください。こちらに前回も今後の指針の見直しに関しての検討体制をどうしていくのかといったような御指摘、御質問がございましたので、こちらに1枚で整理しております。今回、指針が取りまとまりましたら、その見直しに関しましては指針の告示が適用されるのが平成26年4月1日となりますので、それ以降の精神保健医療福祉の動向を把握しながら、指針の見直しに係る検討を行うこととしております。

 そのスケジュールですが、告示から5年を目途として必要な見直しを行うことを考えております。それを図式化したものがその下の部分になります。適宜、動向を把握しながら指針の見直しに関する検討を行って、次の改正に結びつけていきたいということで考えております。

 以上、資料2−2、資料3の御説明を終わります。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 それでは、これから質疑応答、意見交換といたしたいのでございますが、前回以降いただきました御意見等ができるだけ反映されるようにということで調整していたものが、本日のたたき台という形でまとめられていると思います。

 改めて、大きな変更点ということでは、先ほど新たに加わった文言がございますけれども、大きな変更点はないようでございます。どうぞ御質疑、御追加の発言をお願いします。

 長野構成員、どうぞ。

 

○長野構成員

 事前に気づくべきことだったので申し訳ないのですけれども、3ページのところの居宅における医療サービスのあり方のところで、アウトリーチと訪問看護について書かれているのですが、その間に往診訪問診療のことが全く述べられていない。アウトリーチチームが全部に整備されるわけでもありませんし、往診訪問診療という非常に効果的な手段が実は抜けていて、どんどんそれができる医療機関は減っているものですから、往診訪問診療ぐらいのところで解決できる問題はかなりたくさんあると思うのです。ただ、ここをこのままの制度でずっといくと、どんどん廃れていく可能性が高くて、往診訪問診療に関しては一言書くべきではないかと気づきました。よろしくお願いします。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 他にはいかがでしょうか。良田構成員、どうぞ。

 

○良田構成員

 見え消し版の8ページまでいってしまうのですけれども「二 人権に配慮した精神医療の提供」なのですが、私たち家族会では、保護者制度はなくなった。しかし、医療保護入院の同意は家族等となったということなのです。その検討が行われたときには代弁人という制度も作っていこうという話が最初にあったのですけれども、残念ながらなかなか制度化することが、準備も足りなかったこともあったと思いますが、それが実現しなかったのです。ずっとこの文章を見ていて、最大限人権に配慮したという言葉の中にそれが入るのかなと思ったりしたのですが、でもやはりこの中に代弁人制度の創設なり、それに類似した言葉を入れていただきたいなと思います。多くの当事者の方がそれを望んでいるのではないかと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。

 

○樋口座長

 他にございますか。岩上構成員、どうぞ。

 

○岩上構成員

 今の良田さんの意見に賛成させていただきたいと思うのです。何回か前の検討会で本人の意思決定の支援を含めてということを、全体の方向性の中に入れてほしいということを私も述べさせていただいたのだけれども、なかなかそこには載せられない状況のようなので、であれば、この精神医療の提供のところに、代弁者という言葉を使うと、使う人によってイメージが相当広がってしまうようなところがあるので、今、使われがちな本人の意思決定の支援をするという内容を、人権に配慮してというところに入れていただくのがよろしいかと思います。

 

○樋口座長

 伊澤構成員、どうぞ。

 

○伊澤構成員

 何度かお伝えしている内容なので、くどい議論で申し訳ないのですけれども、2ページの一番上です。結果として精神病床は減少するという書きぶりが、病床削減を前提にしている表現とは思えませんので、そこは身を改めていただきたい。何度かこれは意見を申し上げているし、文章でも出させていただいているのですが、病床の削減は非常に大きな国家的な課題だと思います。そして、権利条約の批准が具体化してきている中で、やはりこの隔離収容に幕を引いていくと高らかに宣言をする必要性があるのではないか。指針にそれをきっちり謳うべきではないかと思います。

 この会議の第3回目に、本年2月19日の関係部局長会議の資料の御説明を江副さんからしていただいたのですが、そのときにも病床の削減が示唆されている内容。部局長会議でそういう方向づけをしているわけですから、そういう意味ではしっかりここにも文言として、結果として精神病床は削減するではなくて、地域移行をさらに進め、精神病床を削減するというふうにはっきり結んでいただきたいというのが1つであります。

 もう一つは、今回新たに加わった表現として、その次ですね。「また、こうした方向性を更に進めるため」まではいいのですけれども「病床転換を含む効果的な方策について精神障害者の意向を踏まえつつ、様々な関係者で検討する」あたりなのですが、病床の転換を含む、つまりこれはある意味では、ここは前提にしているというか、病床の転換を前置き的に挙げているというところは、ちょっと腑に落ちないです。前回、私の議論の中で申し上げたのは、病床転換型の福祉施設云々についてしっかり議論をしていく。つまり○か×かと言い合っているだけではなくて、しっかりとした方向性を見出すというところの必要性は申し上げました。だから議論の大切さとか検討の必要性を申し上げましたけれども、病棟転換を前提とはしていません。できれば避けたい施策ですので、そういう意味ではここでの表現に病棟転換という表現を入れるのはふさわしくないと思っております。

 以上です。

 

○樋口座長

 他にはいかがでしょうか。どうぞ。

 

○澤田構成員

 今の御意見に同意します。

 それから、全体的な方向性と、第四の二に「本人の同意なく入院が行われる場合においても」と、あたかも本人の同意のない入院が前提のような書きぶりなのですけれども、そうではなくて、非自発的入院の回避を明確に盛り込んでいただきたいと思います。

 

○樋口座長

 他にはいかがでしょうか。

 

○伊藤構成員

 伊澤構成員がお話された2ページの上「また、こうした方向性を更に進める」でありますが、基本的に私は伊澤構成員の御意見に賛成でありまして、効果的な方策をどういうふうに考えていくかというのを具体的に検討していく必要があると思います。

 その中で前回のときに、病床転換に関しては賛成も反対も含め様々な意見がありました。この文章はさまざまな関係者で検討していく、具体的に検討していくという文言であります。これまでの意見と議論の経過を記録するという意味で、盛り込む必要があると思います。

 重ねて申し上げますが、伊澤構成員がおっしゃるように、次のステップという意味では最終的なゴールを目指して、次のステップに何を考えるかです。検討の議論をここに載せておくことは大事であると思います。

 

○樋口座長

 河崎構成員、どうぞ。

 

○河崎構成員

 日精協の河崎です。

 これまでいろいろ議論されてきた内容を、どういうふうにこの指針の中に方向性も含めて示していくのかという観点からしますと、私は今の伊藤弘人構成員の御意見に賛成をいたします。

 もう一点は、全体的にこれまでの議論を踏まえてと今、申し上げましたが、この最終的な指針案を見させていただいて、最後の10ページの推進体制のところに「国は、関係者の協力を得ながら、各種施策を講じていく」ということを入れていただいたのは、すごくうれしく思っておりますが、それをより具体的に示すという意味でも、これまでの議論の中にもございましたが、やはり財源の必要性というものをどこかに入れ込んでいただきたいという思いがより強く感じるところでございます。ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 

○樋口座長

 他にはいかがでしょう。どうぞ。

 

○千葉構成員

 伊澤構成員の御主張はずっと何度もですので、またこの中にも何度もそういうような御意見があるのも十分承知しております。ただ、一方ではそうではなくて、これでいこうではないかという意見も十分にこれまで私も申し上げてきましたし、その意味についても申し上げていたところです。一次中間まとめとしても出し、そうした後でまたというようなところの議論の蒸し返しは、この段階ではないのではないかなと思います。むしろ今回の新たに加わった部分あるいは訂正した部分、もしくは新たに加える部分といったようなところで、落ちていた部分はないかというところの点検という段階に来ているのではないかと思います。

 おっしゃっていることはわかっていないわけでもなく、また、目指している場所のところも全然違っているわけではないという認識にいるのですが、そこのところの書きぶりということになるのかなと思っています。

 従来申し上げているとおり、実際に何を行うのかということをしっかりと明示していかなければならない。「そうしないと減らないのだ」ということを申し上げているわけで、私はこの書きぶりでいいだろうと思います。

 また、後段について病床転換という言葉が何を指すのかということも実は文言としては定義づけされているわけではないように思います。今の精神病床を地域のいろんな生活施設に移していくことも病床転換ということでもありますし、病棟転換施設ということがやや先行し過ぎて話が前のめりになっているようなことではなく、それらも含めてもっと大きな枠組みの中で、どのようにしてそれこそ精神病床を減少に向かわせていくのかという・・・。私は病床の適正化だと思っているのですが、そういったような「適正化をどう進めるのかということを検討するようなスタートをしましょう。全く最初からそういったようなこともシャットアウトをしてしまうということではなく、入れた上でその他のさまざまも含めて検討する場がほしいです」というようなことで、前回は一致したように思っております。その内容からすれば十分にこの文言で活きているのかなと思います。

 

○樋口座長

 田邉構成員、どうぞ。

 

○田邉構成員

 ここで適正な精神病床に向けてやっていくということが、現状からは必ず精神病床は減少するだろうという2ページの上の2行目、3行目の内容はそういうことだと思うのですけれども、効果的な方策というところで病床転換という言葉だけが、病床転換の中身の定義もないまま出てくるのが問題です。これまでの議論が病床転換というところで賛成、反対の両方の意見があったところで、病床転換が効果的な方策というふうに読みとれるような表現になっているのが、少しやはり懸念されると思うのです。適正な精神病床の確保に向けて、精神障害者の意向を踏まえつつ検討するということであって、病床転換が効果的な方策と会議の場で承認されたわけではないのだと思うのです。ですから、ここの書きぶりは、私は今の先生と違う感触で書かれるべきだと思います。

 

○樋口座長

 他にはいかがでしょうか。

 

○千葉構成員

 病床の転換ですよね。現在の精神病床をいかにして精神病床でない、いわゆる精神病床として利用している方々の中に適切ではない、つまり医療密度が余り高くない、他の生活障害であったり、あるいは介護の状態であったりという方々が、そういう整備が行われていないがゆえに精神病床を利用するしかない状態に押し込められてきているところを何とかしなければいけないというところが一番大きいのだと思います。そういう意味では精神病床の転換ということで、もう少し文言的には意味を落としていただけるようにしてもいいかと思いますが、意図としてはわかるような気がするのですけれども、いかがでしょうか。

 

○樋口座長

 今の点も含めて、もう少し御意見をいただきましょう。今日は多分これが一番。野沢構成員、どうぞ。

 

○野沢構成員

 病床転換と言うとすごくハレーションを起こして、それぞれ考えている定義がばらばらなまま、議論がかみ合わなくて進んでいるという気がしてしょうがないのです。何かやはり語感からして病床転換というと、経営で生き残るために看板をつけかえるだけだみたいな感じでどうも受けとめられている気がしているのですけれども、私はハード面だけではなくて、病床を削減していくのと同時に、病棟内で働いていたスタッフの人的な資源だとか、あるいは技術だとか、そういう総合的な医療資源というものを何らかの形で他の方向に、地域で暮らしていくことを支えるために活かしていくというのは当然考えるべきだと思うのです。それを病院の経営者に勝手に考えろと言って投げてしまうよりは、やはりここはいろんな背景があって民間の精神科病院が増えてきたわけですから、国の政策としてもいろんなことを考えていくことは必要なのではないか。むしろそうすることによって、ここに書いてあるようなこういう方向性をさらに進めていくためにも必要だと思うのです。

 定義も含めて、できれば病床転換という言葉を変えた方がいいのかなという気がしているのですけれども、ただ、ハード面だけではないんだということ、この定義を含めての検討ぐらいはした方がいいのではないかと私は思います。

 念のために言うと、ただ単に看板のつけかえは、私は大反対ですということを申し上げておきます。

 以上です。

 

○樋口座長

 他にはいかがでしょうか。

 

○中島構成員代理籠本氏

 今のことについて前回でしたか、これを特別のテーマにしてきちんと検討する会を設けるべきだという話が多分、出ていたと思うのですけれども、これは非常に大事なところなので、ハード面、内容面も含めてメンバーはどの方でやっていただくかはわかりませんけれども、きちんと議論をして、どっちつかずのままで置いておいて、どちらにいくんだというのではなくても、ある程度きちんと議論をして方向性を出す。そこへ向かっていくということをやらないと、どっちつかずで5年間また経ってしまうということになってしまう。これは非常に危惧されます。

 全体のあれなのですが、非常にいろいろな方面から意見を出していただいて、良い方向に進む指針ができたと思うのですけれども、5年後に見直すのも当然なのですが、途中のモニタリングは必ずやってほしいのです。数値が出せるものと出せないもの当然あるのですけれども、ただ、それぞれの各項目の形ができていますので、その方向に一念発起か何か知らないけれども、どれぐらい進んだのか。どういう方向でどういう準備が今、できているのかということを皆さん方に、特にこの検討会に参加していただいた方々にはわかっていただいて、これはちゃんと進んでいる、これはちょっとてこ入れしないといけないということを5年間やりながら、5年後のきちんとした方針を、これは現実的ではなかったとか、これはもっと進めるべきだというふうな方針の転換とか指針の転換に至っていただきたい。そういうふうに思います。

 

○樋口座長

 河崎構成員、どうぞ。

 

○河崎構成員

 今の籠本代理人のおっしゃられたことは極めて重要で、どういう段階でどのようなモニタリングをしていくのかということなのですが、ただ、実際的にはこれは障害福祉計画とか、そういうところでの数値で具体的な目標値というものが多分、定められていくのだろう。障害者総合支援法の中の基本指針の見直しが今、国の方でも議論をされていると聞いていますし、そういうところにどのように具体的に今回の指針が数値として反映されていくのかというのは、極めて重要なことであるかなと思います。

 それと、先ほど野沢構成員がおっしゃっておられたように、病床転換という言葉の意味するところが非常にそれぞれの立場立場で随分違うのだろうと思うのです。そういう意味で逆に言いますと、これまでは非常に議論がしづらかったということだろうと思いますけれども、このような厚生労働省の検討会の中で、あるいは形を変えながらでも、今後そのことについて定義も含めてしっかりといろんな立場で議論をしていくということが重要で、それがなければ本当にこれから精神科医療の大きな変革ということが望めないというぐらいの覚悟を決めてやっていくということが一番重要なのだろうと思いました。

 

○樋口座長

 他にはいかがでしょうか。岩上構成員、どうぞ。

 

○岩上構成員

 前回発言させていただいて、これだけ盛り上がることになって本当によかったです。それ以来、日々肩の凝る毎日を過ごしているのですけれども、まず、伊澤さんの名誉のために言っておきますが、伊澤さんは前回、議論することに賛成されたのであって、病棟転換に賛成されてはいません。そういう記事が出てしまったので大変御苦労されたのではないかと思います。ですからそこはそれぞれの立場、で議論をしていくという認識です。それにしてもこの言葉が出たときに我が国というか、国は全然信用されていないんだなということを感じています。

 ハード面だけをどうこうしようなんていう提案を私もしたつもりは全然ありませんし、この議論をしていけば必ず地域医療を充実させなければいけないという話にももちろんなっていくと思っています。入院している人の意向をきちんと踏まえてということを今回入れていただいています。ここでは、保健所には、もっと頑張っていただいて、ひとつの保健所当たり400人ぐらいの意向を調査していただければ、これで20万人になります。そこで人数が足りなければ相談支援事業所だって入れるわけではないですか。そういった議論にどんどん広がっていくと思うのです。

 これは別に意向調査は病院の中でのスタッフを信じていないということではなく、ある意味、病院の名誉も保たれることだと思うのです。今までこういう人たちを全て医療機関にお願いしてきたんだということも判明するわけですから、そういった議論をするということが本当に必要だと思います。私自身は余り文言にはこだわっていることではなく、あくまでここの一番最初にある良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するためというのが、この検討会が目指していることで、そのために何をするかですから、病棟転換だけがどうこうではなくて、これを目指すために今回はきちんとこのような議論がないといけないと思います。本当にこれも恥ずかしい話だと思いますが、改革ビジョンができて、その前は平成14年に病床のあり方を検討し、16年から樋口座長が務められた改革ビジョンがあり、21年にはあり方検討会があり、それが一体どうなったのかということの反省がないわけです。引き続きこの指針についても5年間反省がないという可能性もあるわけです。国は信用されていないのではないかと言っておきながら、私もこの件については全然信用していなかったりするのですけれども、そのためには次の検討課題を明確にして、籠本代理人が以前からおっしゃっているような常設の検討会できちんと議論していく。そういう方向に持っていくこともこの指針には意義があると思っています。

 

○樋口座長

 近森構成員、どうぞ。

 

○近森構成員

 私は一般医療からお話をさせてもらいます。近森病院、40年ぐらい前は救急病院でリハビリとか栄養の機能が全然なかったために、寝たきり製造病院でした。そういうこげつきの患者さんがどんどん増えて、ベッドが増えていったというのが昔の救急病院の実態なのです。それが回復期リハビリテーションという機能を石川誠先生が作られて、急性期のリハ、回復期リハから在宅につなげていったわけです。

 私はここでずっとみなさんのお話を聞いていますが、精神科医療も精神科の急性期医療から在宅につなげるための精神科医療の機能は全然出てきません。実際に今、長期に渡って何十年も入院している方の在宅へ戻していく機能はどんな機能が要るんだとか、そういう議論が全然ないというところに違和感を感じます。だからもう少しクローズドの世界で、このグループはどうする、このグループはどうする、そういうような具体的な精神科の専門医としてのアプローチの仕方を打ち出していかないと、根源的な解決にはならないのではないかと思います。

 例えば退院の調整委員会だとか、在宅の支えるサポートの機能などを形だけ作っても、実際、患者さんは帰らなければいけないわけですから、帰すためにはどうするのという議論も必要ではないかと思います。

 私は、何せ急性期の精神科医療に点数をつけてもらいたい。点数をつけないと絵に描いた餅です。完全に絵に描いた餅で全然効果は出ません。だからせめて急性期の入院医療、この傾斜をもっときつくしてもらいたい。2週間から、4週間で退院したら収入が増えてくるようにすれば、在院日数は下がります。

 以上、よろしくお願いいたします。

 

○樋口座長

 伊澤構成員、どうぞ。

 

○伊澤構成員

 病床転換という言葉ですが、受けとめるイメージが独り歩きしている部分がかなりあると認識しております。内容の定義のない中でこの言葉を使うのはいかがなものかという思いを今、みなさんの議論を聞いていて余計強めました。

 また、少し前の議論になりますけれども、田邉構成員がおっしゃった病床転換を含む効果的な方策というこの一文は、病床転換が効果的であるというふうに受けとめられると思います。だからこの辺りは改めるべきではないかと思います。このことは新たな施設整備を想起させるものであり、新たな事業類型化を連想させます。野沢構成員のおっしゃったように看板のかけかえというふうに多くの国民が間違いなく受けとめます。だから、ここの病床転換という言葉は削除するべきではないかと思います。

 以上です。

 

○樋口座長

 伊藤構成員、どうぞ。

 

○伊藤構成員

 今の議論を伺っていて、書きぶりについては座長、事務局で御検討いただくという点はあると思いますが、私は病床転換いうのは残すべきだと思います。

 私は医療政策の研究者なので、ずっと政策の動向のウォッチをしているわけですが、10年前にビジョンができて、そのときから病床の地域移行ということが語られていて、今10年経ってまだ病床はほとんど変わっていないのです。

 現状を踏まえて次のステップとしていろいろなオプションを作っていかなくてはいけないと思います。

 これまでの議論の中で、かなりいろいろな意見が出たという点で、私は残すべきだと思いますし、ここでこれを削除するという判断をするのは、逆にあと5年後に議事録を後からレビューをして、どういう議論をされてきたのかと後から問われると思います。この言葉は残して、文面については事務局に一任をしたいと思います。

 

○樋口座長

 かなりガチンコになってきましたが、これまでのところを、前回の議論も含めて多分、皆さんが共有できることは、とにかく一歩先へ進めるための議論をしっかりとこれから行う場を作っていくべきだというのが、前回の皆さんの共通の認識だったと思うのです。

 一方で、その中で今回の検討会の中で出てきた1つの提案は、最初のところに伊藤構成員から病床転換ということが示されたというか、プレゼンテーションの中にあったわけですけれども、それが全てではもちろんないということ。それはここでも何人かの方もお話になっておられます。

 これは私の解釈ですが、病床転換というのは方策の1つであって、決してこれが全てではない。逆に言うと、これが全てのように見えるような表現を少し改めていくことはできないだろうか。例えば「〜など」です。それから、病床転換あるいはそれに並列して、言葉は別ですけれども、地域における受け皿づくりを促進させるなど、その方策について今後十分な議論を重ねていくという、そういう文言であればどうでしょうか。皆様に共有できるのではないかと思うのです。多少ちょっと座長としての提案をさせていただきました。

 どうぞ。

 

○中板構成員

 日本看護協会です。

 日本看護協会としても「また」以降に違和感がございまして、発言させていただきたいと思います。

 このおさまりどころがよくないのかなと思うのでけれども「また、こうした方向性を」というのが機能分化にかかっているのか、地域移行にかかっているのか、精神病床の減少にかかっているのか、非常に混乱する。どこにかかるかによってこの病床転換というものが地域移行にかかるとなると、それは効果的な方策ではないのではないか。そこは非常に違和感を感じます。

 その後の二が、またこれが入院医療から地域生活への移行となっておりますので、文章がここにおさまる、「また」とつながっていくところに違和感をすごく強調してしまっているのかなと思いますので、その書きぶりを変えて、病床転換等についても今後検討していく。検討していくのであれば、国として本当に検討していく会を近々持つ予定があるのかということについても聞きたいなと思いました。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 伊豫構成員、どうぞ。

 

○伊豫構成員

 第1の基本的な方向性というところなのです。細かいようですが、最初のポツは、精神障害者の状態像や特性に応じた精神病床を示していると思います。次が退院の地域生活支援強化です。ということは、この2つだけを見ると、各状態像、特性に応じた病床から退院後の地域生活支援を強化すると読めます。従って、別の言い方をすると精神科救急に入院をされた方は、そこから退院。現在、長期入院をされている方であれば、そこから退院後の地域生活支援に移るというように、この2つの文章から見えるのだと思います。

 この流れでいくと最後のところは、今申し上げたような各病床の方向性を支援するためのことが書かれてしかるべきだと思います。すなわち、各病床がそれぞれ適切な方向に向うのを効率的に支援できるように人材、財源を配分しながら、入院患者さんの地域移行を進めるということになるのだと思うのです。

 ですから、最初の二つのポチのところから考えると、各病床の方向性が決まってきます。例えば、長期入院が今後なくなるようにするのであれば、長期入院の方の病床は当然なくなります。またより早期退院を促進するのであれば救急、急性期病床は人材や財源をより強化した病床となると思います。これらも病床転換の中に入ってくると思います。そこをうまく表現できないかと思うのですが、具体的な言葉が出てこないので申し訳ありません。

 

○樋口座長

 澤田構成員、どうぞ。

 

○澤田構成員

 病床転換を含むという書き方なのですけれども、先ほどから言われていますように、病床転換という言葉は当事者とか福祉関係者の間では広く看板のかけかえと解釈されて物議を醸しているようですし、ここでも意見が分かれていて、定義もなく、イメージも人それぞれで、そういった状況でこれが主な方策であるかのような書き方をするのではなくて、ここでは「病床転換を含む」は削除して、病床転換の問題は別立てにした方がいいと思います。

 

○樋口座長

 他にはいかがでしょうか。長野構成員、どうぞ。

 

○長野構成員

 大事な話題だと思うのですけれども、少し大きく見ていくと、平成8年からずっと私たちがその病床削減をやってきて、病床削減を私たちがやってきた時期というのは、介護保険法が導入され、自立支援法が途中で導入され、支援はどんどん作らなければいけないというところで方策をとってきたのです。これは今、今度の介護保険の財源の問題、総合支援法の今の自然増の問題でいくと、精神医療の病床の削減も含む構造改革をしなければいけないというコンセンサスは絶対あると思うのですけれども、遅れれば遅れるほどやりにくくなってくる状況にあるのだと思うのです。

 タブー視されて議論ができなかったことが余りにここまで多過ぎて、この病床転換の話もそうなのですが、また火種をあれですけれども、例えば病床数の地域格差の問題であったりとか、ほとんど議論されていないと思うのです。タブーな部分を全部掘り起こして、早く議論をして早く進めないと、財源も何も足りなくなって、結果として精神科医療の構造改革が全く間に合わないということが起こり得る。例えば私たちが今までやってきたけれども、今からもしもともとの病床数があったとしたらどうしようかと思うと、全く違う方法を考えなければいけない時代に突入してしまっていますので、余り小さなところで止まるよりは、喧々諤々としてもしっかりぶつかって、事例も作り、やる時期に本当に来ているのだと思います。

 誤解なきように、看板かけかえというのは本当にタブーなので、絶対なくすということはもちろん前提でありますけれども、タブー視されているものは他にもいろいろあると思うのですが、しっかり表舞台で議論をする段階に来ているのではないかと思います。

 以上です。

 

○樋口座長

 近森構成員、どうぞ。

 

○近森構成員

 また一般医療の方からお話をさせてもらいます。回復期リハができて、急性期から回復期、そして在宅へという流れができて、お家の方へ帰られる方が増えています。ただ、どうしても帰れない方がいるのです。そういう方が療養病床、特に医療療養、介護療養に長期入院されています。厚労省としては介護療養をなくしていきたい。だけれども、なかなかなくせないのです。

 現実的には今、高知県では療養病床が減っています。それは何でかというと、そういういろいろな制度を変えたとか、診療報酬を下げたとかということではないのです。収入が減ってきて、先生方の給与から看護師さんの給与の補填をしたり、大学に医局員がいなくなったので当直要員がいなくて、院長先生が毎日のように当直しないといけなくなったり、そして跡継ぎの若い先生方があんな病院は嫌だということで帰ってこない。そうすると、療養病床は立ち枯れてきているのです。そして、ぽつりぽつりと辞めていく病院が今、増えています。このような状況になるには20年、30年かかったのです。だからこれから精神科の長期の入院の患者さんを減らしていく。そのときにいろいろなことを考えながらやっていかないとだめなのです。しかも時間が要ります。はっきり言って、今、長期入院している患者さんが死に絶える。そのときが私は病床転換がうまくいった、ある意味そういう時代になるのではないかと思います。

 そういう意味で、やはりきちんとした方向性、患者の立場に立った方向性を考えて、病床の転換を図っていかなければいけない。そういう時期ですので、長い目ではっきりとした方針を決めていく。それが大事ではないかと思います。

 

○樋口座長

 伊藤構成員、どうぞ。

 

○伊藤構成員

 今回私がお話している病床転換とはどういう意味なのかなを改めて考えました。ポイントは病床転換の可否を検討していくという点です。換言すればここでいう病床転換とは、病床や病棟に関する構造、そして人員、そこで蓄積されてきた臨床上のノウハウを地域サービスと急性期入院医療に活用していくという意味です。補足いたします。

 

○樋口座長

 千葉構成員、どうぞ。

 

○千葉構成員

 恐らく、今、近森構成員がおっしゃったお話ですけれども、10年すると精神科の長期入院は半分になっていると思うのです・・・、私は。というのは、大体年間1万5,000から2万人ぐらいの数・・・、全国的にはその数で今、退院する人・・・、高齢者として退院する方々がおられるのです。退院先は転院もしくは死亡もしくは高齢者施設へというところで、現在のところ65歳以上は50%、ここから加速度的にそこは進んでいく。

 よって、実は先ほどガチンコでと言いましたけれども、国は何もしなければ・・・、このまま手を打たなければ・・・、黙っておいても精神病床の減少は行われる。つまり入口の1年のところだけ絞って1年以上にさせないということを一生懸命守っていけば、黙っていても長期入院は自動的にかなりの数で減っていくということは、どう考えても統計データからは読みとれるということになります。

 もう一方で、実は少しこの間、民間病院の調査を全部かけまして、介護の必要な入院患者を対象に、要介護のシミュレーションを認定ソフトで行ってみています。介護認定のシミュレーションは、一次シミュレーションはコンピュータですから、それと同じことを介護状態にあると思われる入院患者さんに行わせていただいたところ、日本精神病院協会の調査ですが、現在のところ29万床ぐらいの病床があるわけですが、推定値での約8万床は要介護の認定が出てしまったということです。つまり、それだけの介護状態になっている方々が現在精神科病院に入っている。まず1つはこの問題です。この問題からできれば通常の介護保険施設等が、それらをきちんと対応してくれるような施策をしていただきたいということ。

 あるいはそういったことがかなわないのであれば、そういったような精神疾患の方々を診つつ、なおかつ介護もちゃんと見られるような新しい施設類型の施設を建てていただきたい・・・、創設していただきたい。これはこれでまた介護保険の財源を払う方、あるいはいろんな方々からまたかけかえだという論議の中から、反対がたくさん出たところですが・・・。精神科病院を運営している方から考えると、精神科病院に入院しているがゆえに普通の方々と同じように介護保険等を利用できない。本来であれば介護保険を利用できる人たちが利用できていないということについてどう考えるかという問題があるのだと思っています。

 もう一つは、御存知のように精神障害者福祉というのは障害者基本法で初めて認められ、そして総合福祉、自立支援法で3障害のサービスが一緒に使えるようになったわけですけれども、現在の障害のサービスというのは知的障害あるいは身体障害という何十年もの歴史の中に培われてきて作られているパターンでございます。よって、その精神障害向けにはできていないというのが一番大きな問題で、何とか生活障害程度が軽く、また、病状も軽い方々については、現在のそういったようなグループホームなり何なりといったような知的障害もしくは身体障害向けにできていたものの中に使わせていただいて、退院促進をしてきたところですけれども、ここから先、つまり中等度もしくは重度になっている生活障害を持っている方々プラス精神疾患を有している方々の必要なサービス、つまりそういう方々が地域生活あるいはそういうものを支えるというものはどういうものがあるのか。どういうものでなければならないのか。この辺のところの論議をきちんとしていく必要があって、どんな施設なりそこをカバーしていけるのかということをまずしたいという問題と、それをどこでやるかという問題・・・、場所の問題ですね。そして、それらを支える人たちがどこなのか。

 私は病院経営のための云々という話や看板のかけかえの話が出るたびに思うのですが、障害福祉サービスに病院が手を出すと大体赤字なのです。現在の精神障害の障害福祉サービスは、そのほとんどが精神科病院、しかも民間の精神科病院がバックボーンで作ってきた・・・、開発をしてきた・・・、といいますか、整備をしてきているのが現状です。そのほとんどは本体からの持ち出しです。私のところは別な公益法人を作って全部移しましたが、年間1,000万の寄附をしています。そうしないと赤字で、従事している人たちの給料が出ないのです。ですから、少し誤解があるかなと思いますが、障害福祉サービスをしたからといって、精神科病院は楽にはならないというか、むしろ切り離したいというのはあるかと思います。

 ですからそういうものの場合に、そういったような母体、病床転換で施設をした場合には、例えば地域援助事業者たちあるいはそういったような方々に全部そこをお願いするとかいったような形も考えられるだろうと思うし、そういうような運営の仕方までを含めて、しっかりとタブーなく、文言やこれまでのいろいろな病棟転換といったことなどの言葉面でとらわれずに、しっかりと中身に入った検討をする場がほしい・・・、あるいはしていただく。そうしないと本当に間に合わない。5年経つとどれだけの患者さんが病院の中で終末期を迎えて死ぬんだ・・・という話で、病院を運営している院長の立場からすれば、それは避けたいというのが一番の思いなので、何とか検討する場を作って、早くそういったような具体的な対策、効果的な対策をしていただきたいと思います。

 

○樋口座長

 北島課長、お願いします。

 

○北島精神・障害保健課長

 幾つか御意見、御質問をいただきましたので、お答えをさせていただきたいと思います。

 先ほどこういった病床転換等の議論を何らかの形でするのかという御質問をいただきました。前回の検討会においても、病床を転換することについての可否はそれぞれ構成員の先生によって意見が異なっておりましたが、議論が必要だという御意見はいただいていたかと思いますので、これについては事務局の方で整理いたしまして、座長と相談させていただき、この検討会の下で検討を行うのがよいと思いますので、具体的な方法を検討させていただきたいと考えております。

 そういうことを前提にいたしますと、現在の議論している文章でございますけれども、いただいた御意見の中で地域の受け皿づくりなどもきちんと例示した方がいいのではないかというようなことと、病床転換が効果的な方策だと思われない方がいいという御意見もありましたので、病床転換をすることの可否を含む具体的な方策のあり方を検討するというようなことで、少し文言を修正させていただいたらどうかと思っております。

 それから、その前の議論でございますけれども、モニタリングについてでございますが、これはしっかりやっていきたいと考えております。ただ、一方で法施行3年後を目途とした見直し規定もございますので、今後もさまざまな検討課題が生じてくることが想定されますことから、その時々の検討課題に合った検討体制を考えていかなければいけないと考えており、また、精神保健福祉施策全般に関しても、その都度必要な検討体制を考える必要があるのではないかと思っています。

 また、財源問題についても御指摘をいただきましたので、検討して、指針に記載をさせていただきたいと考えております。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 今のような課長からの、ある意味では今日の全体を集約するようなまとめではないかと思いますが、これについて皆さんが同意いただけるかどうかということも含めて御意見をいただきたいと思います。

 では、伊豫構成員、どうぞ。

 

○伊豫構成員

 課長さんの方向性で私はいいと思っているのですけれども、機能分化は段階的に行いというところに少し違和感があったのでコメントさせてください。ここでいう機能分化とは、機能分化を目指した病床の機能転換だと思います。従って、例えば機能分化を目指した病床の機能転換は段階的に行い、人材・財源を効率的に配分するとともに、受け皿の確保でしょうか、なども検討してさらに進める、というような形になるのではないかと思います。

 そうすると、先ほどの病床転換というのが、ただ単に病院から福祉にかけかえるとか、そういったことではなくて、本来の機能分化を目的とした病床の転換ということになるので、少し違和感が減るような気がいたします。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 良田構成員、どうぞ。

 

○良田構成員

 今、病床転換の話を、その可否も含めて今後しっかりと検討していくことに関しては、私は賛成です。

 正直言って、家族会では非常に敏感な問題でありますので、ここで単純に賛成だとか反対だとかいうことは言えないのですけれども、とにかく地域におけるどういうふうな生活がみんなやっていけるのかという環境整備ですね。そういうことをしっかり考えていかなければいけないと思うのです。

 私は今、あるケースの相談を受けているのですけれども、お母さんがずっと面倒を見ていたのですが、がんになられて、そのショックで本人も具合が悪くなって入院したのですけれども、今度は退院という話が出ました。がんになって手術をして母親は帰られたのですが、本人はそこへどうしても帰りたい。膠着状態なのです。お母さんは100キロの巨漢の息子さんをもう面倒見切れない。そういう問題がいっぱいあります。結局、母親としては自分が見てやらなければいけないのではないかという気持ちがありますから、引き取ったとしてもお母さんは亡くなるかもしれない。そうすると、結局本人は次の長期入院者の予備軍になるわけです。今度はもう家庭に帰ることができなくなるわけですから。そういう事例がたくさんあります。自然に何もしなくても長期入院者は減っていくんだという楽観的なものではないと思うのです。

 私は今の段階では家庭に帰っていく人が多分多いだろうけれども、その家族を今までのようにほうりっぱなしの退院でよかったということでは、今までと同じ繰り返しをしますよということを今までも何回も言ってきました。長期入院者というのは必ずまた出てくる。ですから、それをなくすために今までの反省を込めて、どういうふうなことをしたら長期入院をなくすことができるのか。また、地域の中で生活することが本人にとって楽しくて、とても有意義なんだということをどのように実現していくのかということがすごく大事ではないかと思っています。

 さらに高齢化の問題ですけれども、子供に家を託して亡くなる親が増えていまして、自宅で高齢化する当事者の方がどんどん増えているのです。また、ケアホームだとかグループホームなんかでも、あるいは単身アパート生活している人でも65歳も超えた人も大分増えてきています。私も長いつき合いをしている当事者の方なんかも、本当に65を過ぎてまだ1人で頑張っていますけれども、でも頑張り切れないときもあるでしょう。だから、そういうふうになったときの全体の、病院にいる人だけではなくて、地域で生活している人の高齢化の問題をどうしていくかということも、考えと計画に入れてほしいのです。必ずこれは大変な問題になってくると思います。ケアホームやグループホームが介護施設のようになっていくだろうと思いますので、病院だ、地域だということではなくて、高齢者介護の問題として、彼らをどういうふうに年をとっても生活ができていけるようにするのかということを、またこの指針の中では無理なのかもしれませんけれども、検討する機会をしっかりと病床転換と同じように持っていただきたいと思います。

 以上です。

 

○樋口座長

 野沢構成員、どうぞ。

 

○野沢構成員

 タブーを恐れずに議論していくというのは賛成です。

 病床転換と言うと、どうも一部分しかイメージが浮かんでこないのですけれども、やはり経営のあり方を考えるということではないかと思うのです。もちろんこの問題というのは利用者、障害当事者が中心で、障害当事者をいい生活にするための議論ですが、その理想を追求するためには事業経営に踏み込んで考えていくリアリティを持たないと、なかなかそういう理想には近づけないのではないかと思っているのです。そういう意味でも経営のあり方に本格的な議論をしていくべきだと思います。

 最近、30代、40代ぐらいの若い障害者の地域生活を支援している理事長とかリーダーたちとよく話すのですけれども、彼らの中に、最近の30代の連中はすごいとよく言うのです。自分たち40代ぐらいにいくと違う。何かといったら大胆に事業拡張していくし、内容も考えられないようなすごい切り込み方をして、企業だとか社会にどんどん入っていく。一体何が違うのだろうと彼らが言うのですけれども、1つ言ったのは、自立支援法になって義務的経費になって予算が飛躍的に伸びてきているわけです。その上昇気流に乗って事業を始めた連中のあの経営のやり方と、それ以前の冬の時代を知っている人たちとのやり方は違うというわけです。なるほどなと思って、そういう状況というか新しいタイプのセンスとか、いろんなノウハウを持った人たちが出てきているので、タイミングとしてはすごくいいと思うのです。そういう人たちのいろんな知恵を導入しながら経営のあり方を考えていく。それが当事者の生活の理想というものを具体的に考えていく手段になっていくのではないかと思ったりします。

 以上です。

 

○樋口座長

 香山構成員、どうぞ。

 

○香山構成員

 この検討会で今後のことを、あり方について、また具体的な検討に入るということは本当に賛成です。

 その際に、先ほど千葉構成員から出ていた具体的な患者さんの増、対象者の増、先ほど近森構成員からも出ていた各時期に応じた支援のあり方、リハビリテーションのあり方ということを具体的な形で示した上で、それがどういう形で生活が可能になっていくかという議論も詳しくしていく必要があるのだろうと思います。

 この指針は多職種チームで急性期から関わるというところだけを明記していて、具体的な中身のアプローチの仕方までは触れられていませんので、リハビリテーションの概念は外来のところにリハビリテーションという言葉を入れていただきましたけれども、近森構成員がおっしゃるように、他の科での実践も含めれば、そのリハビリテーションが非常に重要な位置を占めるということも学びとしてはあると思います。リハビリテーションの概念も非常に共有しなければいけない課題にはなるかとは思いますが、そこも含めた対象者の状態に応じた支援のあり方を、きちんと整理していく必要があるのではないかと感じました。

 

○樋口座長

 もう一方どなたか手を挙げていらっしゃいましたか。田邉構成員、どうぞ。

 

○田邉構成員

 先ほど課長が求められたような文言というのは、大体今日の議論を集約されていたので、今後具体的な方策を検討していくということで、私はいいのかなと思っています。必ずしも病床転換のイメージが固まっていない中で賛否両論あるということを反映されたということで、それでよろしいのかなと思います。

 議論も終わりになりますので、私は今後の気になる点として2つだけ申し上げたいのですけれども、少し枠を外れるかもしれませんが、1つは措置入院者の方に退院後生活環境相談員がついていないわけです。医療保護入院だけに限って検討してきたので。措置入院者については、今回で保護者規定は法の全体から削除されましたので、保護者もいません。そうすると、措置入院者については権利擁護をする人が具体的にいないという形になりますね。そういうことが今後課題になってくるのではないかと思うのです。入院に同意した家族もいないので、退院請求できるのは本人と本人の代理人だけになるわけです。措置入院者の場合は。その問題は非常に重要なので、まだ期間はありますので、早急に新たな検討をしてもらいたいというのが1つと、医療保護入院の方でのQAみたいなものをかなり現実的に出していかないと混乱するのかなと。そして、随分精神科病院の管理者の責任が大きくなってしまうのかなと思って、かなり具体的なことで今後も検討していってほしいと思います。

 以上です。

 

○樋口座長

 では、平田構成員。

 

○平田構成員

 機能分化の原点についてもう一回確認したいと思いますけれども、何で機能分化が出てきたかというと、昔の精神科の病院が全くのブラックボックスで、急性期から慢性期まで、私が医者になりたてのころは20畳部屋に20人ぐらい詰め込まれている病室というのが珍しくありませんでした。新しく作った病院ですらそうでした。そういう状況を変えていくために、まずは急性期の治療は精神科にもあるんだということを実証しようとしたのが我々の病院であり、あるいは精神科の救急学会だったと感じています。ですから、機能分化の原点を常に忘れないでいただきたいと思います。

 やはり急性期は集中性なのです。医療資源をとにかく短期集中的に投入することが絶対必要です。それがその後の病気の予後を決めます。データとしてはっきり表れています。急性期に人手をかければかけるほど、残存曲線は急峻になります。長期在院者の堆積が少なくなります。

 回復期に行くにしたがって、集中性よりも多様性の方が重視されてくるわけです。オーダーメードの人それぞれの個性を活かした多様な対応サービスが必要になってくる。この多様性という側面がやはり一番回復期から社会生活、在宅ケアに向けて大事なところなのですけれども、それの表現が少し弱いのではないかという気がします。病床転換と言ってしまったときにイメージされるのは、やはり没個性化といいますか、集団として患者さんが扱われてしまうことに対する暗いイメージがどうしても染みついておりますので、どうしてもそういう議論になる。だからここはもう少し多様性を重視したような表現に変えるべきだと思います。

 議論の方向性としては、急性期の議論と長期在院の重度慢性のケースに対する議論があるのですけれども、その間の入院期間で言えば3カ月から1年の間のリハビリ病棟的な部分の議論が全然なされていませんので、それを含めて何に焦点を絞って検討会をやるべきかということを、次回が最後になると思いますので、その辺を次回の主要テーマにしていただければと思います。

 

○樋口座長

 それでは、時間が迫ってまいりました。今日は1点に絞って十分な議論を尽くしていただいたように思っております。

 1つ皆様に確認をさせていただきたいのは、先ほどの北島課長がまとめられたことです。その内容、要するに文言の表現の仕方も含めて、ポイントは病床転換が是か非かも含めてというところが味噌だと思いますけれども、そういったことも踏まえて、とにかく議論を進めていくことが非常に重要であるという認識と、そこには病床転換を含む効果的な方策という表現は、そのまま病床転換が非常に効果的であるというふうに、これしかないみたいに映るのは困るという御意見。それを踏まえて北島課長が先ほど提案というか、まとめられたことを、これについて御異議はないかどうか。もし御異議がなければこれで、その後の言葉の表現はまだ尽くされておりませんので、それは事務局の方でまとめて、私の方とのやりとりとさせていただくという、それはよろしゅうございますか。

 

(「異議なし」と声あり)

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 それで、ここでもう一つお諮りしたいのですけれども、これでほとんど今回の指針案という形では、今日の御議論も含めてほぼ尽くされたかなと思うわけでございます。それで本来は1220日にもう一回議論をするという場が予定されておりますが、年末のお忙しい時期でもある。それから、議論が大体尽くされたということで、あとは今日の御議論を踏まえて事務局と私で最終的な修正を行ったものを、皆様に送らせていただいて、そして、それに対する御意見をいただくという形で進めてよいかどうか。あるいは先ほど平田構成員が、次があるんだったらそこで議論しようではないかという提案もございましたので、そういったことも含めてでございますが、いかがでございましょうか。この会を今回で一応終わらせていただくということでよろしゅうございましょうか。あるいは、これはぜひ次回やった方がいいという御意見がございますでしょうか。

 

○平田構成員

 私が先ほど継続的なテーマを絞るべきだと言ったのは、この会を継続させるという意味ではありません。そういう議論の場を作っていただきたいということです。

 

○樋口座長

 それについては先ほど北島課長からもありましたように、これをさらに議論を深めていくための何らかの議論の場を今後作っていくということでございますので、これも事務局と相談をしまして、時宜を見て今後の検討をスタートさせていくということでいかがでしょうか。よろしゅうございましょうか。

 香山構成員、どうぞ。

 

○香山構成員

 次の検討に入る具体的な形がいつぐらいまでをめどに示される予定というのはありますでしょうか。

 

○樋口座長

 そこは事務局からもしありましたら。

 

○北島精神・障害保健課長

 この問題を含むいろいろな方策の検討につきましては、各方面の専門家により構成されているこの検討会の下で検討を行うのがよいのではないかと考えておりますが、具体的な開き方、方法等につきましては事務局で整理し、座長と御相談をさせていただきたいと考えております。ただ、本日まとまった議論をもとにということなので、関係の資料を集めるなど、いろいろな準備を行った上で、来年遅くならないうちにスタートしたいと考えております。

 

○樋口座長

 よろしいでしょうか。ありがとうございました。

 それでは、今日の議論はこれで終わらせていただきますけれども、あとは事務局からよろしくお願いしたいと思います。

 

○北島精神・障害保健課長

 座長からお話がございましたとおり、指針案につきましては文言の修正を行い、再度、構成員の皆様にお送りし、御確認いただき調整をさせていただきます。その終了後、その案を検討会による指針案取りまとめとして公表させていただきます。また、1226日木曜日に開催予定の第54回社会保障審議会障害者部会に、この指針案を諮ることといたします。その後、パブリックコメントにかけ、所要の手続を経た上で告示することとなります。

 病床の問題を含む会議につきましては、またその具体的なめどが立ちましたら皆様にお知らせしたいと思います。

 それでは、皆様でお集まりいただいての指針案の検討がこれで一区切りとなりますので、最後に部長より一言御挨拶を申し上げます。

 

○蒲原障害保健福祉部長

 初回から今日で7回目になりますけれども、本当に構成員の先生方には熱心な御議論をいただきまして、本当にありがとうございました。

 指針について幾つか最終的に調整すべき文言がございますけれども、今、申しましたとおり丁寧に案を作って、座長とも相談した上で皆さんと最終的に調整したいと考えております。

 また、この指針については指針を作ることが目的ではなくて、やはり指針に基づいてきちんと施策をやっていくことが非常に大事だと思っています。その意味では各回でよく出ましたけれども、今後きちんと施策の推進状況をちゃんとチェックするといったこと。さらにはその推進状況を踏まえて、きちんと見直しの時期には見直しをやっていくということをちゃんとやっていきたいと思いますし、併せまして障害部は当然医療の関係部局がありますけれども、福祉の関係部局もあります。やはりこの問題については保険、医療、福祉というサービスがきちんと連携してやっていかなければいけないと思っていますので、そういう狭間ができないようにやっていきたいと思います。

 とりわけ最後に、今後議論になるいろんな地域移行のより具体的な方策の検討についても、そこは非常に大事だと思っているので、私はその両方のところをきちんと連携がつくようにやっていきたいと思います。

 いずれにいたしましても、先生方にはこれまでいろいろな御議論をいただきまして、ありがとうございました。また今後、先ほどの話も含めましていろんな形で御意見を伺いたいと思います。どうか今後ともよろしくお願いします。本当にどうもありがとうございました。

 

○樋口座長

 それでは、構成員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、長時間にわたりまして、今日は密度の濃い御議論をいただきましてありがとうございました。

 これをもちまして、第7回の指針等に関する検討会を閉会させていただきたいと思います。どうもお疲れ様でございました。


(了)

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