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2014年1月15日 第98回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成26年1月15日(水)10:00〜12:00


○場所

全国都市会館 大ホール(2階)


○出席者

安部、井上、内田、亀井、河村、熊坂、高智、小林、齋藤(訓)、齊藤(秀)、佐藤、鷲見、高杉、武久、田中、田部井、東、平川、村上、山際(敬称略)

○議題

1.平成26年度介護報酬改定に係る諮問等について
2.その他

○議事

○迫井老人保健課長 それでは、定刻となりましたので、「第98回社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。

 本日の委員の出席状況でございますが、大島委員、大西委員、久保田委員、福田委員、堀田委員から御欠席の御連絡をいただいております。

また、内田委員については、電車の関係でおくれてこられるとの御連絡をいただいておりますので、後ほど参加していただける見込みでございます。

以上より、本日は20名の委員の御出席をいただく見込みでございます。現時点では19名でございますが、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することをまずは御報告をさせていただきます。

あらかじめ申し上げておきます。局長及び総務課長におきましては、1045分ごろに国会要務で退席をする予定となっておりますので、御了承いただきたいと思っております。

では、以降の進行につきましては、田中分科会長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○田中分科会長 おはようございます。本年第1回ですが、ことしもよろしくお願いいたします。

 本日は、「平成26年度介護報酬改定に係る諮問等について」が議題です。

では、事務局から資料の確認をお願いします。

○迫井老人保健課長 それでは、お手元の資料の確認をさせていただきます。

議事次第、座席表、名簿がございまして、その後ろに資料1−1「平成26年度介護報酬改定の概要」、1枚紙、両面でございます。

資料1−2は諮問書でございます。分厚くなっておりますが、今回御審議、お諮りをいたします介護報酬改定の内容についてでございます。

資料1−3は、同様に報酬の改定の内容をまとめました「介護報酬の算定構造(案)」となっております。ホチキスどめになっております。

資料1−4「消費率8%への引上げに合わせた区分支給限度基準額の見直しについて」、1枚紙でございます。

資料1−5「前回の介護給付費分科会で御指摘があった今後の課題について」、1枚紙でございます。

資料2も1枚紙で、「介護給付費等のインターネット請求化に伴う請求省令の見直しについて」でございます。

参考資料「介護保険サービスに関する消費税の取扱い等に係る審議報告」は、前回の給付費分科会で保留とさせていただいたものが既に確定しておりまして、委員の皆様には既にお送りをさせていただいているものを参考としておつけしております。

最後に、内田委員提出資料として「介護職員処遇改善に関する調査の概要について」というものでございます。

資料の不足等がございましたら、事務局のほうにお申しつけいただければと思います。

以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございました。

では、議事次第に沿って進めてまいります。

最初に、事務局より平成26年度介護報酬改定についての諮問等に関する資料の説明をお願いいたします。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 先ほど確認をしていただきました資料1−1から1−5までを中心に御説明をさせていただきたいと思います。

 資料1−1の1枚紙をお手元に御用意いただきたいと思います。

今回お諮りをいたします平成26年度の介護報酬改定の概要でございます。これは、これまで御審議をいただきました消費税率8%への引き上げ時の対応に関する報酬の改定でございます。

1枚紙で(ローマ数字1)、(ローマ数字2)、(ローマ数字3)とまとめてございます。

まず、「(ローマ数字1).改定率について」です。平成26年度、今回の介護報酬改定は、消費税8%への引き上げに伴うものでございます。全体の改定率といたしましては、0.63%の介護報酬改定を行うということになります。

「(ローマ数字2).介護報酬における対応」。具体的な内容でございます。これは特に年末の分科会で御審議いただき、御了解いただいたものを繰り返しで書かせていただいておりますが、5つ○がございます。

まず、1点目でございます。

上乗せの方法といたしまして、基本単位数への上乗せを基本としつつ、消費税負担が相当程度見込まれる加算があれば、それらについて上乗せを行うというのが基本方針でございます。

具体的な消費税率の勘案につきまして、2つ目、3つ目の○に書いてございます。具体的な算出は、25年度に実施いたしました「介護事業経営概況調査」の結果によりまして、課税割合を適切に把握し、影響分について手当てを行う。

3つの○でございますが、その具体的な上乗せ率は、各サービスごとに課税割合に税率を乗じて算出をするというものでございます。

資料1−1の裏面に各介護保険サービスごとの費用構造推計ということで、これは年末の分科会でお示しをしたもので、その時点では暫定値でございましたが、最終的に精査をさせていただいて確定しているものでございます。数字的には変わっておりませんが、それぞれのサービス種別につきまして、内訳、課税対象となります品目の構造推計を行ったもので、この数字をもとに算出をしております。

表に戻っていただきまして、(ローマ数字2)の4つ目でございます。加算の取り扱いに関しましては、まずは幾つか対応を行わないものを整理しております。例えば基本単位数の一定割合を加算するというもの、あるいは福祉用具の貸与に係る加算、これらにつきましては、もともとの報酬上、消費税の対応がなされる、あるいはなされているということでございますので、それについては対応を行わないということでございます。

5つ目の○でございます。それ以外の加算につきましては、課税費用の割合の大きいものについては、基本単位数への上乗せと同様に課税費用に係る上乗せを行う。

それ以外のもの、課税費用の割合が小さいなど、個別に上乗せ分を算出することが困難なものにつきましては、最終的に基本単位数への上乗せに際し、消費税分を含めて上乗せを行うというものでございます。

以上が「(ローマ数字2).介護報酬における対応」で、この考え方にのっとって後ほどお諮りいたします資料、最終的な報酬の対応の具体的な内容を算出しております。

(ローマ数字3)は、これ以外の今回の消費税に係る対応につきまして、まとめてございます。

4つ○がございますけれども、まず1点目です。基準費用額につきましては、平均的な費用の額等を勘案して定められるものということで、これは前回御審議いただきましたけれども、食費、居住費の実態調査をした結果を踏まえて据え置くというものです。

2つ目の○につきましては、利用者の負担限度額、これは入所者の所得状況等を勘案するということでございますが、今回見直しは行わないということでございます。

3点目でございます。区分支給限度基準額につきましては、消費税引き上げに伴いまして、(ローマ数字2)で御説明いたしました介護報酬に関する上乗せ対応を行うということでございますので、従前と同様のサービスを利用しているにもかかわらず、その限度額を超える利用者が新たに生じることなどを踏まえまして引き上げるということで、前回御了解いただいたものでございます。

 4つ目の○でございます。

あわせて、特定福祉用具販売、住宅改修に係る支給限度基準額につきましては、公定価格ではないことなどを踏まえまして、今回は引き上げないという対応を前回おまとめいただきましたので、確認させていただいております。

このような形で対応させていただくということが概要でございまして、資料1−2、具体的に今、御説明した考え方を当てはめまして、個々の介護報酬につきまして見直しをすべきものにつきまして、現行と改正案、これは後ほど御審議をいただくことになりますが、諮問書という形でまとめさせていただいております。

おめくりいただきますと、別紙1から別紙7ということで、これは具体的な告示等の内容をまとめているものでございまして、新旧、現行と見直し案の内容でございます。

大部にわたりますし、詳細につきましては省略をさせていただきますが、今、御説明させていただいたような考え方にのっとって算出をさせていただいたというものです。

資料1−3でございますが、今、お示しをしました個々の項目の見直し案、実務上使われているケースとしましては、介護報酬の算定構造のような表が活用されているということだと思いますが、資料1−3に「介護報酬の算定構造(案)」ということで、個々のサービスごとの報酬の一覧表、こちらにつきまして見直したものを当てはめたものをここにお示ししております。

内容的には、先ほど御説明した大部にわたる資料1−2をそのまま数字として反映させていただいているものでございまして、特に今回見直しに係るものにつきましては、少々見にくくて恐縮でございますけれども、影をつけて表示をさせていただいているものでございます。

これも同様に、個々の御説明は省略をさせていただきますが、基本的にサービスごとに一覧表になっているものでございます。

最後に、資料1−4、1−5の御説明をさせていただきます。

資料1−4でございます。先ほどの概要の(ローマ数字3)のところでも御説明いたしました区分支給限度基準額につきましては、報酬の見直しに伴いましてあわせて見直しをさせていただくということで、御了解を得たものでございますが、資料1−4は1枚紙でございますけれども、「1.基本的な考え方」は、今、御説明したことでございますが、2つの○で書いてございます。

資料1−1に書いてある内容でございまして、重複しますので、説明は省略をさせていただきます。

2に具体的な水準の見直し案を掲げてございます。区分支給限度基準額は、大きく2種類の設定がされておりまして、(1)と(2)ということで、特に(2)外部サービスを利用されますような特定施設入居者に関する介護費、外部サービス利用型の介護予防に係る限度額は別々に設定されておりますので、それぞれの算出の考え方を機械的に当てはめまして、今回消費税影響分を算出して、見直しを計算させていただいているというものでございます。

最後の資料1−5は、前回の給付費分科会で御審議をいただいた際、今回見直しに関しましては、現行の制度の考え方、あるいは現行の制度で設定をされました当初の計算の考え方を前提に見直しの具体的な単位等を計算させていただきました。そのこと自体は一定の御理解を得たと承知しておりますが、その際、あわせて幾つかの御指摘をいただきました。

3つ○を掲げてございますけれども、例えば基準費用額の水準の検討につきましては、現行の設定の考え方が適切かどうかといったことを含めて考えていく必要があるのではないかという御指摘を具体的にいただきました。

2つ目の○は、現在、今回の案で現に対応させていただいている内容ではあるのですけれども、消費税引き上げへの対応の趣旨、施設系の利用者との公平性を図るということから、区分支給限度基準額の議論を捉えるべきだというような御指摘。

最後に、同じく区分支給限度基準額の議論につきましては、従来から指摘されているような内容。

こういったことを御意見としていただきましたので、これは今後の議論で引き続き勘案していただくべき内容というふうに理解いたしましたので、事務局としての受けとめとしてお示しをしているものでございまして、今後の議論で活用させていただきたいと考えております。

以上、資料1−1から1−5につきまして、今回の消費税の対応に係る平成26年度介護報酬改定の概要を御説明させていただきましたので、御審議をお願いしたいと思っております。

事務局からは以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございました。

では、平成26年度介護報酬改定の諮問と区分支給限度基準額の見直しについて、御質問、御意見がありましたら、お願いいたします。高智委員、どうぞ。

○高智委員 基本的なことに関することでございます。改定率等についてでございます。先ほど0.63%の説明を頂戴しました。

消費税率8%引き上げ時の対応につきましては、介護保険サービスの費用構造推計の結果を踏まえまして、改定率を0.63%とすることが昨年、25年末の政府予算案編成過程で決定されたわけでございますが、ここには税率引き上げが消費者物価に与える影響というものは反映されていないと理解しております。ここを確認したいということでございます。

財源規模につきましては、公的介護保険サービスに必要な設備投資など、課税経費の中身を精査することに加えまして、私どもといたしましては、税率引き上げが消費者物価に与える影響を反映した上で算出すべきであったと考えております。

同趣旨の見解、あるいは考え方につきましては、ステージは違いますが、中医協でも述べている点をあえて付言しておきたいと存じます。

それから、今後税率が10%に引き上げられた時点、まだ仮説という趣旨で言わなければいけないのかもしれませんが、介護報酬で対応することになった場合には、公的介護サービスに必要な設備投資など、課税経費の内訳等に関するより詳細なデータに基づきまして、必要な財源規模を検討した上で、公平性が保たれ、あわせて納得感のある配分方法を議論する必要があると考えております。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 ほかに御意見、御質問はいかがでしょうか。齋藤委員、お願いします。

○齋藤(訓)委員 資料1−1に対する質問です。(ローマ数字2)の一番最後の○で、加算の取り扱いの件なのですが、一番最後の○に課税費用の割合が大きいものと小さいものの対応が書かれているのですけれども、割合が大きいとか小さいというのは何をもって判断するのでしょうか。そこを聞かせていただきたいと思います。

○田中分科会長 事務局、お願いします。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

個々の加算につきまして、その加算が評価しております内容につきまして、所管課と連携をしながら精査させていただきました。1つの考え方としまして、費用割合が大きいものについて今回評価をさせていただくということで対応させていただいておりますが、「大きいもの」というものにつきましては、基本的に50%を超えるものということを一つの目安として考えさせていただいて、精査をさせていただいたということでございます。

○齋藤(訓)委員 ありがとうございます。

○田中分科会長 武久委員、お願いします。

○武久委員 よくわからないので教えていただきたいのですけれども、診療報酬の場合でも、消費税が3%上がると、1.36上げればちょうどいいということで、介護保険は0.63となっているのですが、ちょうどいいのであれば、損税というのは発生しないのかなと思うのですけれども、診療報酬のときは損税損税と皆さんおっしゃいますので、やはり損税なのかなと。介護保険のときは0.63で、損税は発生しないのかなと。

もう一つは、小さい事業所の場合には簡易課税とか、小規模の事業体については、法律でいろんな対処がなされていますので、そういったもろもろの状況が勘案されて0.63になっているのかどうか。事業所の規模によって大分違うかなという気はするのですけれども、ちょっと教えていただきたいと思います。

○田中分科会長 事務局、答えられますか。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 私どもの理解でございますが、基本的に個々のサービス、あるいは個々の事業所が例えばサービスを提供するに当たって雇用されるような人件費について、一定程度費用を負担していただきながらサービスを提供され、それを最終的に公定で設定しております報酬で償還をしております。

そういたしますと、個々の事業所単位、あるいはサービス分野ごとでもそうなのですけれども、消費税に関しましては、消費税見合いの部分について、全ての事業所で全て公定で設定しました消費税対応分と同じになるということは原理的には生じ得ませんので、程度の多寡、大きい、小さいは別としまして、必ず損税、益税の問題は全ての事業所において生じ得るということでございます。

したがいまして、今回の見直しは、医療保険も同様のお考えのもとでいろんな御議論を積み上げられたと承知しておりますが、そういった個々の損税、益税の問題が可能な限り最小となるような対応は何なのかということをずっと御議論いただきました。

特に医療のほうでは、大規模な投資に係るものの損税の問題が看過できないような状況になっているという御認識で御議論をずっと継続されたように理解しております。

介護保険のほうでも、同様な御議論をしていただけるような調査とかヒアリングはさせていただきましたが、最終的に介護保険に関しましては、高額の投資に係るような内容が医療ほど大きく顕在化しなかったということもありまして、今回はこういった形で対応させていただくということで御了解いただいたというのが、私どもの理解に関する経緯でございます。

以上でございます。

○田中分科会長 高智委員、どうぞ。

○高智委員 前回、区分支給限度基準額の見直しにつきまして意見を申し上げましたが、多少の意見を申し上げておきたいと思います。

前回、区分支給限度基準額の見直しにつきましては、これまでの議論を踏まえれば、次期介護報酬改定論議の中で制度全体の財政影響などに基づいて検討すること、それが極めて現実的ではないか、そういう発言をしたと記憶しております。

今回、資料1−5に今後の課題といたしまして、委員から出た意見を事務局で整理していただいた形で出ているわけでございますが、3つ目の最後ののところに、私どもが述べた意見を整理していただいております。マイナーな意見だったが、この審議会でこのような意見があったという足跡を残していただいたことに対しては感謝申し上げます。

その上で、今後の課題として書いてある趣旨につきましては、こうした点を今後とも十分に踏まえた上で議論をお願いしたい。これは再度お願いでございます。よろしくお願いいたします。

 

○田中分科会長 今後の議論のあり方についての御要望でした。

どうぞ。

 特にございませんか。前回、昨年末の会合で基本単位数への上乗せを基本としつつ、一部加算を行うということで合意が得られていることを実務化したわけですが、方針に変更はありませんので、これにてよろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○田中分科会長 だとしたら、これで取りまとめます。

平成26年度介護報酬改定の諮問と区分支給限度額については、諮問、答申の手続が必要ですので、ここで事務局と分科会長とで資料作成のための時間をいただくことになります。申しわけありませんが、10分ほど休憩させていただきます。

 

(休 憩)

 

○田中分科会長 それでは、報告案を事務局より読み上げていただきます。

 お願いします。

○迫井老人保健課長 それでは、読み上げさせていただきます。

平成26年1月15

社会保障審議会

会 長 西村 周三 殿

介護給付費分科会

分科会長 田中 滋

 

指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)、指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第20号)、指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第21号)、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)、指定介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第127号)、指定地域密着型介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第128号)及び指定介護予防支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第129号)の一部改正について(報告)

 

平成26年1月15日厚生労働省発老0115第1号をもって社会保障審議会に諮問のあった標記について、当分科会は審議の結果、諮問のとおり改正することを了承するとの結論を得たので報告する。

以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございました。

今回は、暮れに決めた方針案に沿って機械的に数値を当てはめただけですので、さほど議論することもなく、まとめることができました。

これが、先ほどの議論をまとめた報告ということになります。これを当分科会における諮問に対する報告といたします。

この後の段取りは、通例どおり社会保障審議会長に報告し、その後、社会保障審議会長から厚生労働大臣に答申するという手順になっております。

次に、「その他」の議事として「介護給付費等のインターネット請求化に伴う請求省令の見直しについて」があります。

事務局より説明をお願いします。介護保険計画課長ですね。

○榎本介護保険計画課長 介護保険計画課長でございます。

 お手元の資料2の1枚紙で御説明申し上げたいと存じます。

 「介護給付費等のインターネット請求化に伴う請求省令の見直しについて」ということですが、御承知のとおり、サービス事業者の皆様が介護保険に対して必要な費用を給付費として請求する際には、各都道府県の国保連に対して請求をするという形になっております。

 現在、そのやり方といたしましては、伝送(ISDN回線)というNTTが提供しているサービスを活用するやり方、電子媒体ということで、フロッピーディスクやMOCD-Rを使って、それでもって提出をしていただける方、紙媒体、そういった三通りのやり方になっているところです。

このうち伝送につきまして、今年の11月以降、ISDN回線だけではなくて、インターネット回線による請求を可能とするということで進めさせていただきたいと考えております。

ISDN 回線というものは、コストが非常にかかっているということと、NTTでもこれはいずれ廃止をするという方針が出されているということでございまして、昨今インターネットの普及も非常に著しいという状況ですので、インターネット回線での請求を実施可能な形にしていきたいということでございます。

これに伴い、請求省令を改正いたしまして、一定の経過措置期間を置きまして伝送、電子媒体での請求を原則義務化するという形にしたいと思っております。

ただ、一部に、事業所のほうで月当たりの請求件数がそれほど多くないとか、あるいは従事している従業員の方は65歳以上の高齢者の方が多くて、なかなかリテラシーがうまくないといったケースでありますとか、場合によっては、事業所の移転などがあってネットの回線を開くまでにちょっと時間がかかるといったケースなどもございますので、そういった伝送、電子媒体での請求が難しいようなケースに対して配慮する必要があるだろうということで、請求に当たっての例外措置もあわせて整理をしていきたいと考えております。

なお、コスト的に見ますと、ご覧いただいていますように、現行でISDNと基本料と通信料プラスアルファということを合わせて、合計6万9,900円かかっているところですけれども、それを見直し後においては、合わせて4万3,760円ということで、現行のISDN回線よりも2万6,140円プラスアルファコストが削減できるということで、事業所にとってはかなりメリットがある形になるのではないかと思っております。

ただ、インターネットでございますので、当然一定のセキュリティー対策が必要となりますので、そういった点の配慮も行いながら取り組んでいきたいと考えているところです。

以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございました。

これは審議事項ではなくて、あくまで報告とのことですが、もし御質問がありましたらお願いします。山際委員、どうぞ。

○山際委員 今の件について質問がありますが、インターネット化に伴う請求省令の見直しということで、御報告を頂戴しました。

この取り組みを行った場合に、インターネット化することによって、環境的にはオープンの環境に移行しますから、御説明がありましたとおり、よりセキュリティーが強化するということが必要になろうかと思うのですが、こちらの資料の一番下のほうに「SSLの暗号化通信等により強固なセキュリティ対策を施す」ということが書かれておりますが、こちらについては、受け側の国保連さんのほうできちんと対策をとっていただけるのかどうかということについて、御質問を申し上げたいと思います。

オープン環境でデータをやりとりすることになりますので、場合によっては事業者側のセキュリティーを強化するという取り組みも必要になるかもしれませんので、その場合にはコストがかなりかかってくるということもありますので、そちらについて対策であるとか配慮というふうな御説明がございましたが、そのあたりについて御説明をいただければと思います。

○田中分科会長 お答えください。

○榎本介護保険計画課長 介護保険計画課長でございます。

山際委員の御質問はセキュリティーの関係ということですけれども、今回、この仕組みの中では、SSL暗号化通信ということで、インターネットでカード決済をやる際に行われる暗号化の仕組みがここでは講じられるという形になっております。

それに伴って、さらに事業者において追加的なセキュリティーのコストがかかるのではないかという御懸念でございますが、今のところそういったところは予定しているものではございませんので、事業者には、ここでお示ししております必要な発行手数料とかそういった費用以外に請求する予定はございません。

もちろん、今、御指摘いただいたようなセキュリティーの面は非常に重要なところでございますので、実はこの関係は、障害者の総合支援法によるインターネット請求の仕組みでも同じようなやり方をとらせていただいておりますので、それと同様な取り扱いをさせていただきたいと考えております。

○田中分科会長 高智委員、どうぞ。

○高智委員 資料2の全体像につきましては、現状や見直しのいきさつといいますか、考え方についても同調させていただきたいと思います。ただ、1点、上部にが3つ付してございまして、レセプトオンライン化のときもそうだったのですが、その際の文章で「高齢などの理由により」と、例外を一部認めるということでございます。

そもそも介護保険制度は平成12年度の創設以前の段階から、今後始める介護保険制度においてはコンピュータ化、IT化を旨とする。実務、事務についてはコンピュータ化でやっていくのだという基本的な議論が共通認識であったと思うのです。

相変わらずレセプトオンライン化のときと同じようなフレーズ「高齢などの理由に」と書いてありますが、そもそもこの業界に参入するからには、IT化の知識あるいは技能というものについては、ある程度習得していなければいけないのではないか。

それはそれといたしまして、この書き方ですと、こういう状況あるいは実態を追認、肯定して、そして一定期間特例を認めていきましょうということが書いてあるわけでございますが、IT化を通じた事業やデータ分析に結びつける際には大変大きな障害になるのではないかと考えております。何らかの工夫を講じて1例でも2例でもこうした事例が発生しないようにする必要があるのではないかということをつけ加えさせていただきます。

全体像としては、こういう方向をぜひ目指していただきたいと思います。

 

○田中分科会長 ありがとうございました。

安部委員、お願いします。

○安部委員 セキュリティー等については、医療のほうのレセプトはオンライン化されておりますので、そういった意味では、インターネットを利用するということについては非常に合理的でもありますし、コスト面についても、ここにお示しのように効率化できるところもありますので、なるべく早期にこういう変更が必要というふうには理解をいたします。

 素人ですので、1つ質問なのですが、電子証明書につきましては、医療保険の請求についても電子証明が必要なわけでありますけれども、同じ事業所が例えば国保連合会に対して、ここで言うと、共同受付センターに1回情報をプールして情報のやりとりをする。そのときの電子証明ということだと思うのですが、これは医療保険の電子証明と共有化とか、何らかそういったことは可能なのでしょうか。それとも、請求先は同じですが、データが違うので、別々に電子証明をとらなければいけないということでしょうか。

○榎本介護保険計画課長 介護保険計画課長でございます。

 今の安部委員の御質問でございますけれども、医療保険と介護保険とで対象になる事業者がちょっと違う部分がありますので、今回この電子証明書の取得に当たっては、それぞれ個別に冒頭に違う証明書を取得していただくという方向で今、整理をしているところです。

 中には重なる医療機関もあるかとは思いますが、そういったところを整理するとコストがさらにかかる部分が出てくるということもございますので、今回はそこは分けて整理をさせていただくという形にさせていただいております。

○田中分科会長 内田委員、どうぞ。

○内田委員 紙媒体で請求するという中には、御利用者の家族なり御利用者なりがケアプランをつくって請求するというものなどは入っていないのでしょうか。それほどは多くないのでしょうか。ただ、そういう方のことも聞きますので、紙ベースも認めておかないとまずいのかなという気がいたします。

○田中分科会長 その辺は請求するのですか。事務局、わかりますか。

○榎本介護保険計画課長 介護保険計画課長でございます。

 今のセルフケアプランのデータが紙媒体と言っている中に入っているかということなのですけれども、ここでは事業所として指定を受けているものの請求について計上しておりますので、そういったものは統計の中には含まれていないと聞いております。

○内田委員 了解しました。

○田中分科会長 ほかに資料2に関する御質問はおありですか。平川委員、どうぞ。

○平川委員 先ほど意見がございました3つ目のの「高齢などの理由」というところで、具体的なこの事例というのはどういうことを想定されているのかということでございます。

意見としましては、私どもも、原則データ化してしっかりと分析可能とすべきだと考えていますが、「高齢などの理由」というところと、経過措置期間というのがどのくらいになるのかというのを教えていただければと思います。

○榎本介護保険計画課長 今の平川委員の御質問ですけれども、従事者が高齢者である事業所というものを一つの区分として設定することを想定しております。レセプトのオンライン化においても同様な区分が設けられているものですが、具体的には常勤の従事者全てが65歳以上高齢者という条件を想定しているところです。

 では、これがどういうタームでというお話もございましたけれども、私どもとしては、平成29年度末までに国保連にその旨を届け出ていただくということで、30年度以降については届け出を認めないという整理で取り組んでいきたいと考えているところでございます。

以上でございます。

○田中分科会長 よろしいですか。

 では、次に、本日は内田委員から資料が提出されています。説明をお願いします。

○内田委員 ありがとうございます。

 介護保険制度は、もちろんいろいろな方がかかわっておりますけれども、かなりの介護職が制度を支えていると言っても過言ではない状態ではないかと思うのですが、その介護職員の定着とか、あるいは確保が大変難しい状況がずっと続いているということで、処遇改善交付金とか処遇改善加算といったようなものをつくっていただいたのですけれども、日本介護福祉士会で平成21年度から平成23年度にかけまして会員に向けて調査を実施いたしましたものが皆様のお手元に配付させていただいたものです。

 この中で、ちょっと見ていただきますと、一時金として支給をされているといったようなことが非常に多くて、基本給が改善されているということではない場合が非常に多いということと、それから処遇改善が行われたのが9割程度であるといったこと等があって、これは国の調査と違っているところもありまして、介護職の処遇改善があって、それでは、このまま働き続けてみようかなというところまで行っているかどうかというのは大変疑問です。

 今後、介護保険制度の見直し等でぜひともこういった点も議論の俎上にのせていただいたら、私どもとしても大変うれしいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○田中分科会長 御説明ありがとうございました。

本日用意された議題はここまででございますが、よろしゅうございますか。

では、山際委員、続いて亀井委員、どうぞ。

○山際委員 ありがとうございます。

 先ほど確認されました今回の消費税アップに伴う平成26年度の介護報酬改定の運用にかかわって、1点だけ意見と要望を申し上げたいと思っています。

今回の措置によって、市町村によっては、利用者との重要事項説明書について、本人同意、署名であるとか捺印を求めるところが一部出てくるのではないかということが予想されます。

今回の措置を踏まえて、御利用者の方に対してきちんとした説明をするということは当然のことでありますが、本人同意まで求めていくということになりますと、極めて作業の負荷、あるいは事務手間が大きくなるということがございます。

今回については、消費税率のアップという国策によるものだということと、それから消費税は最終消費者が負担するという性格から、事業運用に過度な負荷がかからないように、厚生労働省から各市町村に対して指導なり助言なりということをぜひお願いをしたいと思っております。

以上、要望と意見です。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 亀井委員、どうぞ。

○亀井委員 せっかくの機会ですから当局に御意見を申し上げておきます。

インターネットの請求化については、かねてから国保連合会、中央会の連携のもとに進めておりまして、11月スタートに向けて盤石の体制でいくべく今、努力をいたしているということでございます。

直接関係ないのですが、今、介護情報の見える化の予算がついているわけです。これは老健局の予算としてついています。

これはこれで推進していただいたらいいのですが、国保のほうも、今、アベノミクスの第三の矢の関連事業として国保のデータベース化を進めることといたしておりまして、要するに、健診、医療給付、介護給付、あるいはまた障害、全てをトータルに見えることができ得るわけでございます。よって、健診と給付の関係であったり、あるいはまた疾病予防、あるいは介護予防と給付の関係であったり、なぜこの地域はこういう生活習慣病の方が多いかとか、そういうことがきっちり情報としてとれるわけです。それを保険者に対して提供することによって、的確な対応を講じていくことができるということですので、これをいずれは合体する方向で検討していくべきです。

現場は包括してやっていこうとしているわけですから、介護ということのみならず、トータルで捉まえてやっていくべきであると思っておりますので、その方向で今後、保険局と連携して検討していっていただきたいと思っております。

消費税が8%になり、10%になると、これは保険料に反映させていかなければなりません。私のところは3年ごとに25%ぐらいアップしています。団塊の世代が一挙に入居いただいた地域もあります。

そうしていきますと、世代間の対立というのが深まってくる可能性があります。今、そうなってきています。要するに、少子高齢化がどんどん進行し、人口減少に転じた我が国にあっては、社会保障制度というのは、いずれは限界が来ます。

その中で世代間の対立が深まってきます。私どものアンケート調査の中で、保険料が高いということに対する不満が第2号被保険者のほうからかなり出てきているわけでございます。その世代の方というのは子育て中の方でもありますから、これを抑制していかなければならないと思います。

経済福祉の限界をカバーしていくのは、要するに、環境福祉というか、総合地域力になってくると私は思っているのですけれども、厚労省も恐れずに、自助・共助の重要性、持続ある社会保障制度にしていくために、それをきっちりと発信していくべきだと思っております。

原局長はいろんな講演等の中で言っていただいていますが、持続ある社会保障制度にしていくためにも自助・共助の重要性をきっちり言っていくべきだと思っています。我々も当然ながらそれは言っています。

総合事業は、私どもの総合地域力を高めていくための一つのステップというふうにも思っておりまして、このことについて、かなり弾力ある対応をしていきたいと思っていますので、今、具体的には申し上げませんけれども、そのことはお認めいただきたいなと思っています。

今、各基礎自治体は、生涯現役の町をつくっていくのだということの中でいろんな取り組みを工夫してやっています。その大きな柱が2つあって、1つは健康づくりです。もう一つが仕事づくりです。これは境界がありませんので、いろんな事業を組み合わせたものをここで知恵を出してやっていこうかなという思いをしている自治体もたくさんあると思います。そういうことについては、やはり弾力ある対応を認めるようなことでなければならないと思っておりますので、意見として申し上げておきたいと思います。

○田中分科会長 ありがとうございました。

東委員、どうぞ。

○東委員 全国老人保健施設協会の副会長の東でございます。

 内田委員の資料について、よろしいでしょうか。

 大変貴重な資料を御提示いただきまして、ありがとうございます。

 皆さん御存じのように、介護職員に対する処遇というのは、処遇改善交付金から加算という形に平成24年になったわけでございます。今回内田委員から御提出されました資料の5ページを見ますと、交付金から加算になった前後の処遇の状況が、サービス事業者、施設によってかなり差があるというのを見て、少し驚いております。

 これは意見でございますが、平成27年度の介護報酬改定のときには、介護人材の問題について何らかのメッセージを国が発しない限り、私ども老人保健施設も含めて、介護職員の職場としては本当に危機的な状況になると考えております。従って、加算の状況も踏まえ27年度には、介護人材確保に対する何らかの対策が打ち出されることをぜひお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○田中分科会長 大切な点ですね。ありがとうございました。

ほかにないようでしたら、本日の審議はここまでにしたいと存じます。よろしゅうございますか。

それでは、御議論ありがとうございました。


(了)

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