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2014年1月27日 第6回雇用政策研究会(議事録)

職業安定局雇用政策課

○日時

平成26年1月27日(月)14:00 〜16:00


○場所

職業安定局第1・2会議室(12階)


○出席者

委員

樋口座長、阿部委員、神林委員、玄田委員、佐藤委員、鶴委員、堀委員

事務局 (岡崎職業安定局長、宮野職業安定局次長、宮川職業安定局派遣・有期労働対策部長、内田職業安定局高齢・障害雇用対策部長、古都大臣官房審議官、藤澤労働政策担当参事官、尾形職業能力開発局総務課長、土田労働基準局総務課長、成田雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課長、中井雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課長、本多職業安定局雇用政策課長、藤井職業安定局雇用政策課労働市場分析官、高橋職業安定局雇用政策課長補佐、労働政策研究・研修機構中野研究員 )

○議題

報告書とりまとめ(予定)

○議事

○樋口座長 定刻になりましたので、ただいまから第6回「雇用政策研究会」を開催いたします。

 お忙しい中、皆さんお集まりいただきまして、ありがとうございます。

 今回は、これまでいただきました御意見を踏まえまして作成しました報告書案について、御議論いただければと思っております。

 それでは、まず、事務局から御説明をお願いします。

高橋雇用政策課長補佐 それでは、報告書案について御説明いたします。関連する資料として資料1、資料2でございますが、資料2をもとに資料1をまとめておりますが、資料2の本体で御説明を順次させていただければと思います。

 最初、表紙をおめくりいただきまして、目次でございます。

 早速、中身で1ページ目でございます。雇用政策研究会報告書ということで、副題としまして「仕事を通じた一人ひとりの成長と、社会全体の成長の好循環を目指して」ということでつけさせていただいております。

 まず、序章でございますが「仕事を通じた一人ひとりの成長を可能とする雇用政策」ということで、少子高齢化に伴う人口減少、グローバル化など産業競争の激化ということで、雇用を取り巻く社会や経済は構造変化の中にあるということで、雇用政策につきましても成長を支えるものであることが必要ということです。あわせて、経済成長を追求する政策というのは、だれもが仕事を通じた経済的な自立と成長を目指せる雇用社会を実現する政策であることも必要であるということで整理してございます。

 2ページ目が「第1章 労働市場の将来ビジョン〜人材の最適配置と最大活用〜」ということでございます。

 まず、「()企業内部での人材育成・配置・活用の機能と課題」。まず最初が、企業内の労働力配置の柔軟性と長期的な人材育成は日本企業の強みということで、我が国においては正社員の職務、勤務場所、労働時間などについての企業の裁量権が大きいと。そういった柔軟さと引きかえに、企業は原則として定年までの雇用を正社員に保障するといった相互関係に基づく長期雇用の中で、技能の習得ですとか、労使関係の信頼といったものが基盤となって、競争力の源泉となってきたということを整理してございます。

 内部労働市場の課題ですが、労働者の主体的なキャリアの選択や専門性の深化が重視されていない。残業は削減しにくいといった課題。さらには、人材の内部育成だけでは間に合わないおそれですとか、中高年正社員が過剰だと感じている企業もあるという課題があるという状況でございます。

 「()外部労働市場の機能と課題」、企業の枠を超えた人材の最適配置ということで、内部労働市場と相互補完的なものが外部労働市場ということで、賃金等のシグナルを媒介にして採用することにより、企業の枠を超えて人材の最適配置を行うものであるということで整理してございます。

 外部労働市場の課題ということで、市場環境の変化の中で内部労働市場の変化の対応をしてきているわけですけれども、あわせて外部労働市場を利用して必要な技術・技能を持った人材を中途採用する企業もふえているということでありまして、それぞれの企業が内部労働市場と外部労働市場のベスト・ミックスを探っている状況ということです。

 しかしながらということで、マクロ的な視点で労働市場を見ると、産業間、企業間の労働力配置を調整する必要がまだあるということでございます。

 4ページ目ですが、その調整が十分に進んでいない要因として3つ整理させていただいております。1つ目が、これまでの調整が主として企業・企業グループ内の人員配置などによって行われてきたということで、在籍企業とは関係ない企業へ転職するノウハウや支援体制が未整備という点。もう一つは、受け皿となる雇用機会の質と量の問題。3つ目がスキルのミスマッチということで整理させていただいております。

 そういった中で、外部労働市場を通じた再配置が円滑に行われるためにはということで、三要素と掲げておりますが、能力開発・能力評価、マッチング機能、良質な雇用機会の創出といった3つの取り組みが重要であるということで整理してございます。

 5ページにまいりまして、そのうち能力開発・能力評価、マッチング機能につきましては、労働市場インフラの戦略的強化が今後、雇用政策として重要課題ということで整理してございます。

 「()労働市場の将来ビジョン」でございますが、それぞれの企業が内部労働市場と外部労働市場のベスト・ミックスを追求ということで、そういったことができるよう内部労働市場の改善のための企業の自主的努力への支援と、外部労働市場の活用といったものが選択肢となり得るよう、労働市場インフラの整備を積極的に進めていくことが政府に求められる役割と整理してございます。

 外部労働市場の活用に向けた職務要件や労働条件の明確化ですが、内部労働市場のあり方と外部労働市場のあり方は密接に関連するということで、職務要件や労働条件など労働契約内容の精緻化といったような、外部労働市場と企業内の雇用管理制度との関係づけについても考慮することが必要になるということで整理しております。

 6ページが「第2章 労働市場インフラの戦略的強化〜外部労働市場の整備〜」について整理しております。

 まず、「()人的資本の質の向上と職業能力の『見える化』」ということで、まず最初は、人的資本の育成ルートの多元化ということで整理してございます。こちらにつきましては、ステップアップを目指す労働移動の増加、多様な働き方の拡大という中では、企業の人材育成だけではなく、個人の主体的な能力開発ですとか公的職業訓練、中長期的なキャリア形成のための民間教育訓練等の役割が重要性を増してくると。職業能力を開発するルートの多元化が課題ということで整理してございます。

 次が、企業内の人材育成の方向性ということで、今後、職場の実践の中で労働者の技能形成を促すための配慮が一層広まることが望まれると。一方で、不連続的な技術革新への対応や、体系的な知識の習得ということで、off-JTの投資にも企業が積極的・戦略的に取り組んでいくべきということで整理してございます。

 外部労働市場を活用する企業につきましては、外部労働市場との接続を念頭に置いて、企業横断的な職務能力の評価の枠組みといったものを人事評価などに反映させることも有用だということで整理してございます。

 そういった中で、小規模の企業では費用、ノウハウの不足といった問題がありますが、そういったところについては支援を強化していく必要があると整理しております。

 続きまして、個人主導の能力開発への支援ですが、技術や市場環境の変化ということで、労働者にとってリスクを伴う状況になってきていることと、さらには企業共通の能力につきましては、企業内での人材育成では限界があるということで、個人の主体的な能力開発が重要となってくる。そういう状況の中では、労働者自らが自己の能力開発・キャリア形成に取り組むことが必要であるということで整理してございます。

 次のどのような能力を身につけるべきということにつきましては、8ページにお移りいただきまして、職業・産業共通の能力を学生時代はもちろん就職後も身につけていくことが必要であるということで、政府は労働者が主体的に能力開発・キャリア形成に取り組むことができるような環境を整備していくことが必要である。あと、そういった学びの場として大学等の教育訓練機関が、そういった機会を積極的に提供することが望まれるということで整理してございます。

 あわせまして、どういった能力が必要なのか、企業はどういった能力を求めているのかを整理することが必要でありまして、そういった中で、キャリアコンサルタントの養成を進めるということ、さらには、企業内外での相談体制の整備といったことも行っていく必要があるということで整理してございます。

 次に、民間部門と公共部門の連携による最適な能力開発機会の提供ということでございます。ここにつきましては、9ページから教育訓練・職業訓練の担い手として民間教育訓練機関の役割が高まっているということで、その育成・進行が必要ということで、質の向上に向けた取り組みも評価する仕組みの検討が必要であるということで整理しております。

 また、ものづくり分野の人材育成につきましては、全国ネットワークを生かしたポリテクセンター、ポリテクカレッジにおける高度な訓練が一層重要であると整理してございます。

 こういった中で、公共部門と民間部門の適切な役割分担を行いまして、それぞれに応じた訓練メニューを受講する機会を確保するという、公共部門と民間部門の訓練のベスト・ミックスを目指していくことが重要ということで整理しております。

 次は、職業能力の「見える化」ということで、多様な働き方の推進、円滑な労働移動支援が課題となる中で、能力の適正な評価、「見える化」の重要性が一層増していくと。そういった中で、業界固有かつ業界競争性の高い能力評価の物差しを整備することが必要ということでございます。

10ページで、さらに個人の職業能力の「見える化」に役立つジョブ・カードの活用も一層促進することが重要であるということで整理してございます。

 そういった認識のもと、9月から「労働市場政策における職業能力評価制度のあり方に関する研究会」を開催しているわけでございますが、そこでの議論の結果も踏まえて、職業能力評価制度体系の整備など、マッチング等、労働市場政策の関連制度との統合的運用を行っていくことが必要であるということで整理しております、

11ページから「()マッチング機能の強化」です。

 ハローワーク、民間人材ビジネス、学校、地方公共団体などさまざまなマッチング機関があるわけですけれども、それぞれが連携し、各機関の統合力によりまして内部労働市場全体としてのマッチング機能を最大化するということが必要と。

 その中で、ハローワークにはインフラとしての役割ということで、例えば1つ目として、ハローワークの求人情報を広くマッチング機関にも提供する。さらには、ハローワークに来所する求職者に対して、自ら行うサービスに加えて、ほかのマッチング機関ついての情報や、さまざまな機関を利用した求職活動の進め方についての助言という形で、マッチング機関のインフラとしての役割が考えられるということで整理してございます。

 次は、民間人材ビジネスの活性化・活用ということで、民間人材ビジネスにつきましては、高度人材のマッチングなどの強みを発揮していただくことで活性化を図ることが必要であるということとあわせまして12ページですが、利用者が安心して利用できるようにするためにも、行政と業界団体が連携して業界の質の向上を推進していくことが重要であると整理しております。

 次は、民間人材ビジネスとハローワークの連携でございますが、内部労働市場の中でハローワーク、民間人材ビジネスは相補的な役割を果たしているわけでございますので、それぞれの強みを発揮するとともに連携していくということで、外部労働市場全体のマッチング機能の強化を図ることが効果的であるということです。

 次が、地方公共団体とハローワークの連携でございます。国と地方の連携を強化して、一体となって雇用対策を進めることが重要でして、一体的実施ですとか、国と地方公共団体が一体となって取り組むための雇用対策協定の締結といった取り組みを、さらに進めていく必要があるということで整理してございます。

13ページで、ハローワークの改革・機能向上でございます。さらなる機能向上のためにハローワークからの好事例の共有ですとか、あるいはハローワークごとの評価制度の導入といった目標設定のあり方、その管理の手法を検討していく必要があるということです。さらには、職員の専門性の向上、あるいはそういった職員をマネジメントするスキルを高めることで、ハローワーク全体としての機能向上を図るといったこと。さらには、保有するビッグデータ、IT技術を効果的に活用して、ハローワーク業務の効率化を推進していくことを取り組んでいく必要があるということで整理してございます。

 その他のマッチング機能ということで、円滑な労働移動のためには、求人・求職者それぞれについての信頼できる情報がやりとりされることが重要ということで、前の会社の雇用主によるあっせんといったマッチング機能も重要であると。そのような一形態として14ページでございますが、出向・移籍という形態があるということで、産業雇用安定センターの機能を充実させていくことも必要であるということで整理してございます。

 「()失業なき労働移動のための切れ目のない支援」ということでございます。

 これまで申し上げました能力開発・能力評価制度の整備、マッチング機能の強化というツールを活用し、さらに、失業なき労働移動という政策目的に合わせまして、以下に書いてありますような政策について、一気通貫の政策パッケージとして取り組むことが考えられるということで、それぞれ求職者・求人者に関する情報の充実、労働者・求職者に対するキャリア・コンサルティング、技能のミスマッチの解消、労働移動に伴うコストの支援、移動元企業による転職支援の促進、転職者・転職希望者の経験交流、一時的・試行的な転職体験機会の提供といったことを挙げております。

16ページからが「第3章 個人の成長と意欲を企業の強みにつなげる雇用管理〜内部労働市場の改善〜」ということで整理してございます。

 まず、質の高い成長、質の高い雇用管理につきましては、質の高い人材を量的に確保するだけではなく、それぞれの労働者に意欲を高めていただくことが必要ということで、それには雇用管理のあり方が大きく影響することになりますので、○で掲げてありますような点を重視した雇用管理が重要であるということで整理しております。

 次は、労使コミュニケーション、労使自治の尊重、紛争処理でございます。労働組合に加入していない労働者の数がふえている中ではありますが、労使が十分にコミュニケーションをとることは今後も必要であるということで整理してございます。仕事や職場についての労働者の意見・不満に対しては、まずは身近な上司が相談相手として重要であるということで、そういったことができることが必要であるということで整理してございます。

17ページの2段目からは、企業内の苦情・紛争処理の仕組みについても整備が必要であるということで、そういったものに労働組合、従業員組織の関与も意義があるということで整理しております。企業外の紛争処理の制度につきましても周知といったことも必要であるということで整理しております。

 こういった仕組みの整備にあわせて、何よりまず労働者が自分自身の働き方に関する基本的な権利の理解が必要ということで、学校段階での教育、就業後の企業内外での労働法や関連諸制度ついての効果的な周知を行っていくことが必要であると。あわせまして、その履行確保のために監督官を確保する等の行政体制の充実等が求められるということで整理してございます。

 次の変化し続ける企業環境に対応した新たな雇用のあり方につきましては、当事者であります経営者・労働者の十分な話し合い、知恵の出し合いといったことが必要ということで、これまで以上に労使の話し合いが重要であるということで整理しております。

 続きまして、19ページからが「第4章 『全員参加の社会』の実現に向けて」ということで整理してございます。

 まず「()全員参加の社会にふさわしい働き方の構築」で、1労働者の希望を生かした多様な働き方の実現ということでございます。

 労働力人口の減少を見据えると、多様化する働き方のニーズに対応しつつも、労働者の意欲と能力において、だれもが仕事を通じて成長し、それが企業の生産性の向上につながっていくといったことが経済成長を支えるために必要ということで、まず冒頭で整理してございます。

 これまで、いわゆる正社員とそれ以外の非正規雇用労働者という二分法で労働者を区分しがちであったわけですが、非正規雇用労働者というひとくくりではなく、それぞれの層に応じた適切な対応がとられるべきということで、まず、正規雇用を希望しながら、それがかなわず非正規雇用で働く方に対しては、正規雇用への転換に向けた支援が必要であるということで整理してございます。

20ページにいきまして、一方で、パートタイム労働や派遣労働者などとして働き続けることを希望する方に対しては、能力開発を進めてキャリアアップを図るということですとか、処遇の改善を図っていくことが必要であるということで整理しております。

 あわせまして、多様な働き方の普及・促進を図りまして、企業において多様な働き方が提供される環境を整備する必要があるということで整理してございます。

 労働関係法令の適用につきましても、非正規雇用労働者に十分認識されることが必要ということで記述しているところでございます。

 2「時間意識」を高め、「正社員=いつでも残業」を変えようということでございます。家庭状況、ライフスタイルなどの多様性を尊重しながら全員参加の社会を実現するためには、いつでも残業しなければ正社員になれないという現状を変えていく必要があるということでございます。恒常的な長時間労働につきましては、人的資本の形成、さらにはメンタルヘルスを初め、労働者の健康の維持、さらに女性の活躍の促進の関係から大きな課題と言えるということで整理してございます。

21ページにいきまして、多様な働き方の推進、恒常的な労働時間の是正といった働き方の改革のためには、制度的な取り組みも推進力にはなるわけですけれども、これらの問題は企業内部の問題であるということで、労と使がその実現に向けて十分に話し合いをしていくことが重要であると。加えて、労働基準関係法令の履行の確保も重要であると整理をしてございます。

 次のところでは、労働者自身さらには上司、会社が仕事の効率性を重視するということが重要であると整理しておりまして、部下の長時間労働や年次有給休暇取得の達成状況を上司の人事評価に反映させるといった取り組みですとか、「働き方・休み方改善指標」を活用することによる好事例の提供といったことについても検討する必要があるということで整理してございます。

 政府においても、長時間労働の解消、年次有給休暇の取得促進に向けて企業、労働者の取り組みが進むよう、実効性ある取り組みについて検討を行う必要があるということで整理しております。

 「()意欲ある人すべてに、仕事を通じた成長の機会を」ということでございます。

 1教育と雇用をつなぎ、あらゆる状況の若者にキャリア形成のチャンスを提供ということで、若者についてでございます。22ページに移っていただきまして、若者の問題は非常に大きな問題ということで、その少子化を防ぐ観点ですとか、結婚して子育てができる収入と労働条件を備えた雇用機会を提供する必要があるということです。今、問題を抱えた若者を放置してしまうと、日本の人的資本を大きく毀損するという大きな課題であるといことを整理してございます。

 今後、一層希少となる若者に対して、在学中、学校から職場への移行、職場への定着、転職といった各段階で、きめ細かな支援体制を整備していくことが重要ということで、総合的かつ体系的な対策を推進していくことが必要であるということで整理しております。

 まず、学校段階では、将来のキャリアを見据えた進路選択ができるようなキャリア教育が必要ということです。あわせまして、働く基本的な権利についても学ぶ機会を持つようにすることが必要であるということで整理してございます。

23ページでございますけれども、就業前の情報が不十分であるということで、若者の早期離職につながっていることが考えられるということで、適切な企業選択ができるよう経営者の理念、賃金、キャリアパスなど判断材料となる企業情報を提供することが重要ということです。

 次に、実際の仕事の場を理解する上で、インターンシップが重要であるということで、企業も学生の受け入れを行うなど抜本的な強化を行うということですとか、インターンシップの場が有意義なものとなるように、一定の水準が保たれるような環境の整備についても検討していく必要があると整理しております。

 一方、就職を途中であきらめて進学も就職もすることなく卒業した者ですとか、学校からの中退者に対しては就職支援が及ばず、多くの方が無業・フリーターに移行しているということで、不本意にフリーターとならない取り組みが必要ということで、将来のキャリアを意識せず安易に無業・フリーター等の働き方を選択しないよう、教育行政で対応すべきであるということで整理してございます。

 最後の段落は若者を使う企業に対してですが、若年層を恒常的に大量に雇用し、技能形成ができない単純労働に低水準の労働条件で就労させることを前提としたビジネス・モデルについては、その見直しが必要であるということで整理してございます。

 そういった企業に対しては、当然、労働関係法令違反がありますれば、その是正が必要であるということで24ページの冒頭に書いてございます。

 次がニートについてでございますが、地域若者サポートステーションにおきまして支援を行っているわけでございますけれども、一層の支援強化を図ることが必要であるということと、景気改善の中で就労できる層というのは就労促進が進む一方で、就労につながりにくい層が残るということですので、そういった評価の視点についても、職業的自立のみならず活動自体に対しての評価といった点も重要ではないかということで整理してございます。

 2高齢者も経済成長の一翼を担うということで、少子高齢化の中では高齢者のますますの活躍が必要不可欠ということです。そういった中で、高齢者が培った能力・経験を生かし、生涯現役で活躍し続けられる社会を実現すべく、多様な働き方や活躍する場を創造していく必要があるということで、活躍する働き方として○が考えられるということで挙げております。

 あわせまして25ページですが、子育て支援、高齢者の生活支援など、地域の支え手としての活躍も期待できるところですので、企業から地域への移行のかけ橋となるような取り組みといったことも生涯現役社会を実現するために重要であるということで整理しております。

 3「女性の活躍は当たり前」という社会へということで整理してございます。女性の活躍促進は、本人のみならず社会の持続可能性、企業の発展、個々の世帯の経済的安定といった観点からも不可欠な課題ということです。したがいまして、女性が結婚・出産後も継続して働くことができるようにするということと、離職した場合であっても再就職して活躍できるような取り組みといったことが必要であるということで整理してございます。

26ページに移りまして、特にそういったことが進むよう中小企業への支援ですとか、有期契約労働者への支援が必要であると。さらに、ポジティブ・アクションをこれまで以上に進めていく必要があるということです。そのためにということで、企業における役員・管理職等への女性の登用に向けた目標設定の奨励や情報開示促進ですとか、助成金制度や税制上の優遇措置など、より実効性のある方策を推進していく必要があるということで整理しております。

 介護の問題でございますが、男性労働者も含めて、親の介護と仕事の両立ができずに離職を余儀なくされるケースが増加していることが深刻な問題ですので、そういった両立へ向けて早急な備えを進める必要があるということで整理しております。

 再就職支援に関しましては、妊娠・出産を機に離職すると正社員としての再就職が困難になるということで、再就職に向けて情報提供セミナーによる準備のための支援ですとか、マザーズハローワーク、トライアル雇用制度などによる総合的な再就職支援の取り組みを行う必要があるということで整理しております。

 4男性の働き方にも多様性をということで、これまで支える側と見なされてきた現役世代の男性であっても、場面に応じて社会的な支えを必要とするようになっているということで、男性も女性と同様にそれぞれの家庭責任、健康状態、能力開発意欲などに合わせて労働時間、勤務形態の選択の幅があることも重要であるということで整理してございます。

27ページで、5障害者等が能力と適性に応じて活躍できる社会を目指してということで、すべての人が意欲さえあれば活躍できる全員参加の社会の構築を目指す観点から、障害のある人が障害のない人と同様、その能力と適性に応じた雇用の場に就き、地域で自立した生活を送ることができるような社会の実現が重要ということで、その法改正をしたわけですけれども、その施行に向けては障害者雇用施策と福祉施策との有機的な連携を図って、総合的かつ効果的な支援を行っていくことが必要と。特に、精神障害者への就職の支援を着実に進めていく必要があるということ。

 あとは、福祉、教育、医療などから雇用への円滑な移行についても一層進めていく必要があるということで、そこについては企業、保護者、就労支援機関などの理解・協力が不可欠であるということで整理してございます。

 6さまざまな事情・困難を克服し、就職を目指す人たちを支援ということです。ここにつきましては、生活保護受給者ですとか、母子家庭の母及び父子家庭の父、刑務所出所者に対する就労支援、さらには社会から孤立して十分な支援が届いていない方への対応といったことで、これらの方々に対しての就職支援についても取り組む必要があるということで整理してございます。

29ページが、7外国人材の活用により我が国の経済活性化をということでございます。日本経済の活性化、国際競争力強化という観点から、高度外国人の受け入れ及び定着を支援することが重要ということで、就労環境、生活面などの環境整備について政府全体で取り組む必要があるということです。さらには、企業自身も高度外国人材の活用によるメリットを認識した上で、積極的にその活用について推進していくことが必要であるということです。外国人留学生の就職・定着支援につきましても、関係機関、大学、企業が連携しつつ効果的な支援を行っていくことが必要ということで整理してございます。

 外国人技能実習制度につきましても、人権侵害等の不正行為等が発生しないよう、技能実習制度の適正化を推進していく必要があるということで整理しております。

30ページからが「第5章 良質な雇用の創出」でございます。

 「()労働需要の変化の方向性」、労働需要の量的側面の見通しということで、これまで御説明したとおり全員参加の社会を実現することが重要ではありますが、あわせて労働生産性の向上が必要であるということで整理してございます。

 労働市場の質的側面の見通しでございます。近年、雇用が増加しているのは付加価値生産性が相対的に低い分野であるということです。日本におきましては、IT化による定型業務の減少に加えまして、サービス消費構造の変化の中で低スキルだが非定型的、手仕事的な仕事の需要が増加したとの指摘があるということで、今後の労働需要の動向につきましては、IT化などに加えまして、家族機能に代替するサービス消費需要といったことにも留意が必要ということで整理してございます。

31ページで、こうした動向を踏まえるとということで重要なこととしては、付加価値生産性の高い仕事をふやしていくことと、さらに、そういった付加価値をつくり出せる人材を育成していくこと等ということで挙げてございます。

 労働集約的な産業につきましては、雇用吸収力はあるわけですけれども、相対的に付加価値生産性が低いということですが、今後は技術進歩の成果も取り入れて自動化、IT化の余地を追求することが必要だろうと。そういったことによりまして、一人当たりの付加価値生産性が上昇すると考えられるということで、この点については産業政策の問題でもあるということで、業界、業所管省庁が取り組んでいく必要があると。

 こういった取り組みに加えまして雇用機会が魅力的なものとなりますように、()にありますが雇用管理改善等の取り組みでありますとか、()にありますような良質な雇用機会の創出、さらにはプロダクトイノベーションによって新たな成長の源泉を生み出していくということで、労働の二極化が進まないように注意していく必要があるということで整理しております。

()雇用志向の積極的な産業政策ということで、労働移動をするためにも良質な雇用機会の創出が必要であるということで、この問題については産業政策として着実な成長戦略、産業政策を行っていく必要があるということです。

 そういった中で、製造業が引き続き一つの成長の軸ということですので、そうなっていくように引き続き産業政策を行っていくということと、日本再興戦略で盛り込まれております産業につきましても、良質な雇用機会が創出されることが期待されると整理してございます。

()雇用機会の改善に向けてということで、4つの産業を書いてございますけれども、サービス・介護などの労働集約的な分野におきましては、技術進歩による自動化、省力化を図るといった取り組みとともに、業界自身あるいは業所管省庁で魅力ある職場づくりをしていくことで、人材の確保を進めていくことが重要であるということで全体を整理しているところでございます。

 「()今後、地域の雇用機会の確保が一層課題に」ということで、地域別の将来推計人口によりますと、いずれ総人口はすべて都道府県で減少して、65歳以上人口でさえ減少する地域も出現するといった中で、地域が活力を維持していくためには、例えばコンパクトシティのように機能の集約と人口の集積を図るなど、豊かで住みやすい地域の環境づくりを進めていくことと、雇用政策につきましても地域づくりに関する方針との調和を図りつつ取り組んでいく必要があるということで整理してございます。

35ページから「第6章 2030年・日本の姿〜労働力需給推計の活用による政策シミュレーション〜」でございますが、こちらにつきましては資料3と資料1の8ページからをごらんいただきながら御説明させていただければと思います。

 資料3「労働力需給推計の概要」ということで、労働力需給の推計方法などを前提とする変数の設定などを整理してございます。こちらについては、独立行政法人労働政策研究・研修機構が「労働力需給推計研究会」を設置しまして、推計を行ったところでございます。

 「2 推計方法」、労働力需要につきましては、産業別の労働力需要関数によって労働力需要を推計しております。

()労働力供給につきましては、日本の将来推計人口をもとにしまして、推計人口にそこにありますような説明変数によって推計される労働力率を掛けまして、労働力人口を推計しているということでございます。

 今回推計に当たりましたのは()その他でございますが、123の3つのシナリオを設定して推計を行っているということでございます。

 2ページですが、労働力需要ブロックの仮定といたしましては、成長率が()にございますけれども、経済再生シナリオにつきましては実質成長率約2%、参考シナリオとしては実質成長率約1%。この2つのシナリオに加えまして、ゼロ成長シナリオを用意しているということでございます。

 そのほか()になりますが、日本再興戦略におけます成長分野の追加需要などを入れ込みまして、最終需要に加算して推計を行っているという状況でございます。

 労働力の供給では、若年の対策でありますとか、女性のM字カーブ対策、高齢対策などの政策の効果を盛り込んだ形で、労働供給について推計を行っているということでございます。

 その前提のもとに行った結果が、資料1の8ページ以降でございます。「労働力需給推計の活用による政策シミュレーション()」とございます。この縦の棒グラフで実績値2012年では6,270万人という就業者であったわけでございますけれども、これでゼロ成長シナリオ・労働参加現状ケースを見ますと、2030年の就業者数が5,449万人ということで821万人減少となるわけですが、経済再生シナリオ・労働参加進展ケースをごらんいただきますと、その場合よりも650万人増加ということで、2010年比で167万人の減少にとどまるという推計結果となっております。

 続きまして、9ページをごらんいただきますと男女別でございます。経済再生シナリオ・労働参加進展ケースにつきましては、まず左上ですが、男性の高齢者層の労働力率が上昇しまして、ゼロ成長シナリオ・労働参加現状ケースより2030年時点での就業者数につきましては270万人増となるわけですが、人口減少の影響で2012年比で211万人減少する見込みという推計結果になってございます。

 女性につきましては下のほうですが、女性の就業環境の改善等によりM字カーブが解消するということで、ゼロ成長シナリオ・労働参加現状ケースよりも、2030年時点で就業者数は約380万人増となります。人口減少下にもかかわらず2012年比で43万人の増加となる見込みとなっております。

10ページが産業別就業者でございますが、この中で、医療・福祉につきましては、2030年で962万人の就業者を生み出す見込みと。製造業につきましても、2030年で994万人という推計結果になっております。

 以上が推計結果でございますが、今申し上げたようなことについて報告書本体の35ページ、36ページの中で文書にして整理しているところでございます。

37ページが、全体の「まとめ」です。

 まず最初が「『労働市場インフラ』の整備による労働力の最適配置の実現」ということで、外部労働市場の活性化に向けて能力開発、能力の評価、職業能力の「見える化」とマッチングの強化といった労働市場インフラの整備が必要であると。さらには、良質な雇用機会の創出のための産業施策、あるいは企業が受け入れた労働者を活用し、適切に処遇するといった、市場全体の取り組みが必要であるということが1点目です。

 2つ目で「危機意識をもって全員参加の社会を着実に実現〜特に若者には『成長できる仕事』を〜」ということで、労働力人口が減少する中で、働く意欲と能力のある方が参加できるよう必要とされる支援を行っていくということ。特に、社会の担い手として中長期的な技能の蓄積を図る、少子化に歯止めをかけるという中でも、若者に対して総合的かつ体系的な取り組みが必要ということで整理してございます。

 3つ目が「限りある人的資本を前提としたビジネス・モデルを」ということで、非正規など低賃金労働を投入するビジネス・モデルは量的にも限界があるということで、限りある労働力が技能蓄積し、成長に貢献できるような形で活用するよう、産業政策、産業界自身の取り組みも必要であるということです。

 4点目につきましては、産業政策、教育政策、社会保障など雇用だけではなくて、関連する諸政策との連携をしっかり行っていく必要があるということで整理してございます。

 最後でございますが「労使による熟議を通じて、変化への対応に知恵を集結」ということです。企業を取り巻く環境変化に対応した新たな雇用のあり方は、当事者である経営者と労働者の十分な話し合い、知恵の出し合い、試行錯誤が重要ということで、労使の話し合いの活性化が求められるという形で整理してございます。

 以上が、御説明でございます。

○樋口座長 どうもありがとうございました。

 これまでも皆さんにごらんいただき、いろいろ御意見をいただきましたが、改めてそれを整理したものを今、提示していただきましたので、もう一度ごらんいただきまして、修正すべき点あるいは加えたほうがいいということがございましたら、お願いしたいと思います。どなたからでも結構ですが、まず最初に副題について。この間、仮題という形でいただいております中から事務局と相談して、「仕事を通じた一人ひとりの成長と、社会全体の成長の好循環を目指して」となっておりますが、これについて御意見をいただけたらと思いますが、いかがでしょうか。代案をいただけると特にありがたいですが。よろしいですか。

 では、とりあえずはこれでよろしいということですので、また後で何かありましたら。

 それでは、本文についてどこからでも結構ですので、お願いします。

 神林委員どうぞ。

○神林委員 1点、表現上の問題だと思うのですけれども、3ページの()の2段落目に、外部労働市場の問題点として「例えば、一般に企業外での能力開発は放っておけば十分に行われず、必要な人的資本が形成されないこと」と書かれているのですが、これは労働者側に流動性制約がある場合にこういうことが起こるというのが一般的に言われていることなので、ちょっとその辺を言葉を足して、例えば、公的支援がなければ本人がすべて費用負担せざるを得ず、そういう場合に十分な訓練が行われない可能性があるみたいな補足をしたほうがいいかなと思うのですけれども、よろしくお願いいたします。

○樋口座長 ありがとうございます。この点について、いかがでしょうか。そのとおりだろうと思いますので、では、ここは丁寧に言ったほうがいいということで御指摘のとおりにしたいと思います。

 ほかにいかがでしょうか。阿部委員どうぞ。

○阿部委員 全般的によいと思うのですが、やはり表現的なところで9ページの上から2段落目「一方」で始まるところですが、そこの2行目で「民間教育訓練機関ではほとんど実施されておらず」とありますが、何が実施されていないのか明確ではないので、高度な訓練なのか、ちゃんと書いたほうがいいかなと、それだけです。

○樋口座長 事務局から何かありますか。

○本多雇用政策課長 ここの趣旨としては、おっしゃられるとおり民間機関ではものづくり分野の人材育成、そのための訓練が行われていないという趣旨でございますので、そのように書き足したいと思います。

○樋口座長 よろしいですか。では、そのように。

 ほかにございますか。佐藤委員どうぞ。

○佐藤委員 よく書いていただいて、どうもありがとうございます。そう大きな話ではないですが、もう書かれていると思いますので確認ということで3つぐらい。

 1つは、13ページのハローワークですけれども、多分ハローワークが担うべき機能の質的なもので変わってくるだろうということで、職員の専門性向上と職員のマネジメントスキルを高めると書いていただきましたけれども、職員の中で今、有期の人がすごく多くなってしまっていますよね。民間のほうはそのこともきちんと書いているのだけれども、窓口でいうと半分以上を占めると思いますので、その人たちのスキルアップやモチベーションをどうするかというのは実はすごく大きな話だと思います。書いてあるのだけれども、そこまで読んでくれるかどうかということで、そういう意味で、多分ここのマネジメントというのは、有期の人が意欲的に働くマネジメントを職員の人がやらなければいけなくなるということだと思うんです。職員の人が常に第一線に立つということではなくて、第一線は多分有期の人が多くなってしまっているので、職員の方はもちろん窓口の業務はやらなければいけないと思いますけれども、彼らの業務は有期の人をマネジメントするということに移っていくということだと思いますが、その点が入っているといいかなというのが1つです。

○樋口座長 今のところは文章を具体的に言っていただくと、事務局が修正しやすいのだろうと思いますが。

○佐藤委員 「非常勤も含めて職員の」と書く、それだけでも違うと思います。前半ですね。後ろはちょっとそこに入れておくと、そこも見ていますということだけでもいいかなと思います。

 あと、24ページの注60で、高齢者の就業率は図表38とありますが、これは男女を足してしまった数字だそうですが、男女別に見ると女性はそうでもない。50歳代後半から就業率が落ちて、もちろんその後は余り落ちないのですけれども、国際的に見ると女性はそんなに高くないので、ここは「男性は」と書いたほうが正確かなと思います。女性は実はもっと上げていかなければいけない。男女別に分けてしまうと男性は相当高いんですね、女性が低いので、足してしまうと低くなってしまうのだけれども、そういうことがわかるように書いたらどうかと思います。図表を見ていただくと、女性は特に50代後半でいうと国際的に見るとそんなに高くないんですよね。その後は落ちなくて若干高いですけれども、高いまで言えるかどうかで。男性は高いので、その辺がわかるように、女性はもっと高めていかなければいけないので、その前のM字型の底が上がれば高齢期の女性の就業率が上がるのかもわからないですけれども、その辺がわかるように書いていただければと思います。

 あともう一つだけ。これも書かれていると思いますが、25ページの下の女性労働者半数が有期で、「これらの女性が」というのは有期の人たちもということで、「妊娠・出産後も継続して就業し、活躍できるように支援する」の「支援」の中身なのですけれども、正社員だけでなく有期の方も産休・育休という両立制度を使えるということだと思うんです。ところが、有期の方自身もよく知らないし、あるいは有期の方の上司の管理職も、正社員は使えるけれども有期の社員は使えないと思っていたりするので、この「支援」というのは何なのかということで、基本的に有期の方も産休について言えば雇用契約期間中はとれるわけですよね。ですから、有期の方も産休や育休がとれる場合があるということを現場から周知するということが大事かなと。支援の中身がわかるように書けたらいいかなと思います。

○樋口座長 今の点、事務局いかがですか。

○本多雇用政策課長 1点目のマネジメントの話については、御指摘の趣旨を踏まえて修正したいと思います。

 2点目につきましても、24ページの脚注60が、我が国の高齢者の就業率と書いてありますが、そこに男性の高齢者といったように特定する感じでしょうか。

○佐藤委員 入れるか、男女別に書くかですけれども、それだけの話です。

○本多雇用政策課長 わかりました。その点も趣旨を踏まえたいと思います。

○中井雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課長 3点目の支援ですけれども、おっしゃるとおり制度的に産休は、育休でも一定の要件を満たすことができればとれるので、そういうところをしっかり周知することも含めて具体的に書いていきたいと思います。

○樋口座長 よろしいでしょうか。ほかにどうでしょうか。

 鶴委員、いかがですか。

○鶴委員 労働時間のところも書き込んでいただいたので、私からは結構です。

○樋口座長 堀委員はいかがですか。

○堀委員 私も若者についてしっかり入れていただいたので。

○樋口座長 玄田委員、どうですか。いいでしょうか。

 それでは、私もちょっと細かい点なのですが、6ページの「各種マッチング機関の総合力による」、これが何を意味するのだろうなということで、幾つか解釈があって、それぞれの機関が持っている総合力という話なのか、それともマッチング機関がいっぱいあって、それぞれが力を合わせて総合力なのかということがちょっとわからないなと。11ページにも関連しているところがあって、要は、もう少し明確にしたほうがいいのかなと。「各種マッチング機関を相互補完に活用し」とか、要は先ほどの意味では後者のほうですよね。それぞれの機関における総合力ではなくて、強みをお互いに補完しながら発揮してという意味なのかなと。公的機関も民間の職業紹介もということだとすれば、そのようにしたらどうかと思います。あるいは11ページのほうは、各機関が力を合わせというのも何となくどうかと思いますが、今でも公的な機関が集めた情報を民間にも渡すというようなことから始まっているわけですから、相互補完的にと入れたらどうでしょうかと思います。御検討いただければと思います。

 あとは、14ページの見出しで「()失業なき労働移動のための切れ目のない支援」、この「切れ目のない」というのが何を意味するのか。先ほどの説明だと一気通貫というお話でしたので、むしろ「切れ目のない」というよりは「一体的な支援」としたらどうかと思います。

 あと、これは好みの問題があって、19ページ以降、全員参加の社会の順番をどうするかということです。特に、21ページから始まる若者が最初に来て、24ページで高齢者が来て、25ページで女性、26ページが男性、27ページ障害者、その下にさまざまな事情と並ぶのですが、ここはこれでいいのかなという気もしますし、女性が高齢者よりも先に来るのかどうか。先ほどのような高齢者でも男性と女性を分けてとなってきたときに、どちらがいいのかなというのは一応問題の提起だけです。別に、この順番に反対しているわけではなくて、御検討いただければそれでいいですということですが、問題だけ提起しておきます。

○神林委員 その点なのですけれども、資料1を見ていただくほうが早いと思いますが、「労働力需給推計の活用による政策シミュレーション」を見ると、一番政策効果が大きそうなところが3059歳になっているんですね。その次に大きいのが高齢者、そして若者という形になっているので、もし、コンシステントにするのであれば女性、男性というのが一番最初に来て、高齢者が来て、若者が来ると数量的な基準になるとは思います。ただ、これはどういう政策が重要かと思っているかの順番だと思いますので、私自身はニュートラルというか、強いて言えば数量順でいいのかなというのが意見ですが、いろいろな意見があってしかるべきかと思います。

○樋口座長 佐藤委員どうぞ。

○佐藤委員 一つ教えてもらってもいいですか。資料3の変数設定の女性のM字カーブ対策、高齢者対策のところですが、女性のM字カーブは一応、短時間勤務等の普及により出産・育児の離職が減少と書いてあるんですね。これは逆に言えば、短時間勤務がないから離職していると読めてしまうのだけれども、本当にそうかなと。それよりも多分フルタイムの働き方の長時間労働みたいなものが大きいのかもしれないので、これは推計とは全然関係がなければいいのだけれども。

 あと、高齢者対策も6569歳は短時間勤務なんですね。これは短時間でなければ働かないという発想で推計したのかよくわからないのですが、この説明は、短時間勤務があれば6569歳がふえるのか。逆に言えば、今、女性が離職してしまっているのは、短時間勤務がないからかみたいなことでいいのかという話だけです。

○中野研究員(労働政策研究・研修機構) まさしく御指摘のとおりで、女性のほうは必ずしも短時間勤務制度がないから離職しているということではないです。ここに「等」と書いてあるのは、両立支援とかいろいろなものを含んで押し上げる効果を見ているということです。

 それから、高齢者も、ここには書き込んでいないのですけれども、おっしゃるように短時間の雇用機会がふえることが労働率を高める効果を見ています。

○佐藤委員 推計のときは、そのこと自体はほとんど関係ないわけですね。

○中野研究員(労働政策研究・研修機構) 推計上はそれを見込んでいるということです。

○佐藤委員 例えば、短時間勤務の普及みたいなものを推計に織り込んでいるのですか。

○中野研究員(労働政策研究・研修機構) それを直接織り込んでいるわけではないです。

○佐藤委員 そうすると、説明したときの文章で読み手は誤解するかなというだけなんです。推計どうこうではなくて。

○中野研究員(労働政策研究・研修機構) では、そこは検討したいと思います。

○樋口座長 順番は、これでいくか、量の拡大の順番で、期待される順番でいくか。

○神林委員 座長にお任せします。

○樋口座長 どの政策も重要だと。その意味では、プライオリティーは別にないのだろうと思います。前に書いてあるから、こちらの政策のほうが重要ですよということを意味しているわけではないと思いますが。

○鶴委員 確認なのですけれども、今、神林委員がおっしゃられたのは8ページですよね。どれくらいふえたのかというのは確かに、中のボリューム量のところが一番多いのですけれども、もともとどれくらいの割合がふえたのかを見ると、やはり高齢者のほうが多いんですよね。だから、効果ということになると、ふえる割合の大きいほうが効果ということなのかなと。もともとのレベルが少ないところは、同じ割合がふえてもふえ方は小さいので、そうなると高齢者が非常に大きいという話になるのですけれども、そう考えていくとまたちょっと堂々めぐりで、やはり何が大事なのかという考え方、順位づけということをそれなりにするということだと思います。形式的な数字だけでちょっと見るというのも。数字のあり方として今2つの見方があるということだと思います。

○樋口座長 率でいくか、人数でいくか。

 では、こういう順番で出てきているので、その順番でということでよろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○樋口座長 では、そのようにします。

 もう一つは、表現なのかもしれませんが、21ページの()の見出しです。ここで「意欲ある人すべてに、仕事を通じた成長の機会を」と書いてあるのですが、「意欲ある人」というのをここでは外から与えられたように書いてあるのだけれども、意欲を高めること自身も雇用政策の一つかなと。要は、インセンティブをいかに向上させるか、要は、ディスカレッジしている人、そのために就業意欲を失っているという人がかなりいらっしゃるとなれば、その人たちにも意欲を高められるような状況をどうつくっていくかということ。そして、今度は仕事を通じた成長の機会をいかに提供していくかということかなと思うので、表題ですので、例えば「意欲を高め、すべての人に仕事を通じた成長の機会を」とか、意欲を高められる状況をいかにつくるかということのほうが適切かなと思います。重要な雇用政策だろうと思いますので。

○本多雇用政策課長 ありがとうございます。この具体的な施策の中にも、例えば、若年者のところですとか、あるいはさまざまな状況にある方のところについては、そもそも意欲を喚起することも施策の中に既に入っているところでございますので、今、御提案いただいた表題とマッチしていると考えております。

○樋口座長 お願いします。

 最後は、37ページの「まとめ」ですが、3つ目の見出しに「限りある人的資本を前提としたビジネス・モデルを」と書いてあるのですが、人的資本というのは人数と質の両方があるわけですよね。ここで言っているのは、むしろ人数、数量的には限界がありますよということだろうと思います。その一方で、質を向上させることも重要な話なので、これは分けて考えたほうがいいのかなと。だから、限りある労働力を前提としたビジネス・モデルを。もう一つ項目をつくって、同じ人的資本の中でも労働の質、人的資本、特に質の向上を、個別企業ももちろんありますけれども、企業を変わってもキャリアが形成できるというような、それが全体の報告書の見出しになるのかなと思いますので、仕事を通じて一人一人の成長と、それを加筆していただければと思いました。

 以上です。そのようにしてもらってよろしいでしょうか。

 本来、ここだけでは片づかない問題、外国人材の話が今後あるだろうと思うのですが、それについてはここで書いてあるようないろいろなことを考えて国民的議論をしていく必要があるというような書き方にしてもらいました。何とも言えないところがありますので。この点はいかがでしょうか。よろしいですか、別の機会にこの問題はじっくりと、やはり国民的視点から議論するべきだと思いますので。よろしいでしょうか。

 逆に、事務局から御質問なり何かございましたら。

○本多雇用政策課長 特にございません。

○樋口座長 これで、すべてとりまとめましたということではなくて、皆さんの御意見はまだあるかと思いますので、早めに御意見をいただいて、報告書にそれも取り込んでいきたいと思っておりますが、一応この後、修正を加える等々については、皆さんに御相談させていただいた上で私に御一任いただければと思いますが、よろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○樋口座長 ありがとうございます。それでは、そのようにしたいと思います。

 皆様におかれましては、昨年9月から6回にわたってこの研究会に御参加いただきまして、まことにありがとうございました。

 それでは、最後に岡崎職業安定局長から御挨拶をお願いいたします。

○岡崎職業安定局長 本日も御熱心な御議論をいただきまして、座長一任ということではございますが、報告書をとりまとめていただきまして、ありがとうございました。

 この研究会の最初のときに申し上げましたけれども、今後、5年、10年を見通した上で、特にこの5年間どういった雇用政策を進めていく必要があるかということを中心に御議論いただきまして、おまとめいただいたわけでございます。この間6回の研究会でございましたけれども、御熱心に御議論いただきまして、ありがとうございました。

 今回おまとめいただいたものは、雇用対策として対応できる部分、それから、産業政策、教育政策等々含めて考え方をお示しいただいた部分といろいろございます。私どもといたしましては、関係省庁と議論する中でもこういったものを活用しながら、全体として座長からもお話いただきましたし、副題にあるような仕事を通じて一人一人が成長して、かつ社会全体の成長が好循環していくような社会をつくることが非常に重要な政策課題だろうと思っておりますので、そういった形で進めていきたいと思っております。

 若干、調整をした上でありますが、できるだけ早いうちにとりまとめていただきまして、関係のところとも調整しながら積極的な雇用政策を進めていきたいと思っていますので、今後ともこれを実現していく中でも先生方のいろいろな御指導をいただければありがたいと思っております。どうもありがとうございました。

○樋口座長 それでは、以上で終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)

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