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2013年10月30日 第104回労働政策審議会労働条件分科会 議事録

労働基準局労働条件政策課

○日時

平成25年10月30日(水)10:01〜11:58


○場所

中央合同庁舎第5号館19階 共用第8会議室
(東京都千代田区霞が関1−2−2)


○出席者

【公益代表委員】

岩村委員、野崎委員、権丈委員、田島委員、山川委員

【労働者代表委員】

工藤委員、新谷委員、高松委員、冨田委員、春木委員、宮本委員

【使用者代表委員】

秋田委員、池田委員、小林委員、鈴木委員、平岡委員、宮地委員

【事務局】

中野労働基準局長、土田総務課長、村山労働条件政策課長、古瀬労働条件政策課調査官

○議題

1 報告事項
2 今後の労働時間法制の在り方について
3 その他

○議事

〇岩村会長 それでは、ただいまから第104回「労働政策審議会労働条件分科会」を開催いたします。

本日御欠席の委員ですが、公益代表では村中孝史委員、守島基博委員、労働者代表では八野正一委員、使用者代表では田中恭代委員となっております。

 議事に入ります前に、定足数の報告を事務局よりお願いしたいと思います。

よろしくお願いいたします。

○村山労働条件政策課長 定足数について御報告いたします。労働政策審議会令第9条により、委員全体の3分の2以上の御出席、または公労使各側委員の3分の1以上の御出席が必要とされておりますが、定足数は満たされておりますことを御報告申し上げます。

 なお、各委員の机の上に青いドッチファイルを置かせていただいております。今後はこのファイルに前回までに使用した資料を順次差し込んで、各回の分科会で御参照いただくことにしておりますので、お含みおきください。

 事務局からは以上でございます。

〇岩村会長 カメラ撮りはここまでとさせていただきます。

(報道関係者退室)

〇岩村会長 それでは、議事に入ります。

 最初の議題は「報告事項」ということで、事務局から最近の国家戦略特区に関する動きについて報告があるということでございます。

まず、説明をお願いいたします。

○村山労働条件政策課長 それでは、資料No.1−1と1−2を用いて説明をします。報告事項の国家戦略特区関係です。

前回の分科会におきまして、国家戦略特区ワーキングの議論の状況について、委員の先生からの御質問を受けて御紹介しました。

 その後の経緯も含めて、まず資料No.1−2で順次御説明したいと思います。

 国家戦略特区の検討を実務的に担っているのは特区ワーキンググループという官房長官決裁によりつくられた組織でして、設置根拠とか、あるいはまたメンバーの先生方のお名前は参考資料のほうにお配りしておりますけれども、こちらで5月から精力的に検討が行われてきているところでございます。

 その後有識者のヒアリング、あるいは地方公共団体等からの提案・要望の受付等を経て、資料No.1−2にございますように、9月20日に産業競争力会議課題別会合、これは総理を初め、各閣僚も出席した会合でございますが、そちらのほうに国家戦略特区ワーキングの座長をお務めの八田達夫先生から資料が提出されております。

 その資料のうち雇用の部分について抜き書きしておりますのが資料1−2の1ページ目でございます。

 ワーキングの問題意識としては、開業率と対内直投が低水準にとどまっていることは重大な課題であるので、新たな起業や海外からの進出を拡大して、競争力強化につなげていく必要があるという問題意識のもとに、新規開業事業者や海外からの進出企業などがよりすぐれた人材を確保できるように、雇用制度上の特例措置を講ずるエリアを設けるという考え方でございます。

特例措置に関しては、最初に対象が書かれております。

対象となる事業所は、開業後5年以内の企業の事業所に関して、以下の(2)(3)の特例措置。外国人比率が30%以上の事業所に対して、(1)から(3)の特例措置という考え方でございます。

具体的な特例措置の内容は、「(1)有期雇用」に関しましては、現在既に施行されております労働契約法に基づく無期転換ルールにつきまして、矢印の部分に書いておりますように、「『労働契約法第18条にかかわらず無期転換放棄条項を有効とする』旨を規定する」というのが第一の御提案でございました。

「(2)解雇ルール」につきましては、「契約の締結時に解雇の要件・手続きを契約条項で明確化できるようにする。仮に裁判になった際に契約条項が裁判規範となることを法定する」という問題意識から、矢印の部分に書いておりますように、労働契約法第16条の解雇権濫用法理をそのまま法定化した条文について、「明確化」する特例規定として、「『特区内で定めるガイドラインに適合する契約条項に基づく解雇は有効となる』ことを規定する」ということが提言されておりました。

「(3)労働時間」に関しましては、「一定の要件(年収など)を満たす労働者が希望する場合、労働時間・休日・深夜労働の規制を外して、労働条件を定めることを認める」ということで、適用除外の対象を広げるということについての御提案がなされておりました。

あわせて、これらに伴う措置といたしまして、契約の押しつけや不履行などがなされることのないよう、特区内の労働基準監督署を体制強化することで対応するという考え方が書かれております。

この会議には関係閣僚も出席しておりまして、厚生労働大臣からプレゼンをした資料が2ページ目でございます。特区の御提案を受けまして、海外からの進出企業やベンチャーの企業等に対する雇用分野の支援策につきまして、上の箱の2つ目の■にございますように、労働者保護、より具体的に言えば、勤労権の法の下の平等での保障、あるいは企業間の公正競争の確保のために、全国的対応が必要なルール見直しについては、労使を交えた検討が必要だということを厚労大臣から発言しております。

同時に、特区ワーキングからの問題提起を受け、海外からの企業進出や、起業後間もない企業に対する雇用・労働相談面の必要な支援策の具体化を急ぐということを発言しております。

具体的には、「(1)有期雇用の特例提案」「(2)解雇ルール特例提案」では、それぞれの※印の部分に書いておりますように、労働契約法の特例として規定することはなかなか難しいという説明を差し上げた上で、特区における支援策を総合的に検討していくということを説明しております。

あわせて、この時点では本分科会での労働時間に関する検討を始めておりませんでしたので、労働時間の特例提案に関しましては、9月27日から労働政策審議会、具体的に言えば労働条件分科会において、ワーク・ライフ・バランスや労働生産性向上の観点から、労働時間法制について検討を開始するということを、この際表明しているところでございます。

その後、類似の会合等も開かれ、その上で、10月1日時点で日本経済再生本部、これも総理以下、各閣僚からなっている本部でございますが、そこで成長戦略の当面の実行方針として決定された中に国家戦略特区の関係も盛り込まれております。

しかしながら、3ページにもございますように、10月1日時点で国家戦略特区の創設による戦略地域単位での規制制度改革としては、「具体的には」から下線が引いてあるところにあるように、医療とか、あるいは容積率関係とか、あるいは旅館業法関係、農業関係等は書かれておりますが、雇用に関しては盛り込まれず、継続審議の状況になっていたということでございます。

4ページでございます。

10月4日に、八田座長が記者ブリーフィングをされまして、国家戦略特区の雇用についての特区ワーキングの提案を、八田先生の言葉をかりれば、よりわかりやすい形で取りまとめたのがこのペーパーでございます。

そして、1の概要にございますように、「グローバル企業やスタートアップ直後の企業が優秀な人材を集めやすく、また、それらの人材によって働きやすい、制度環境をつくる」という問題意識のもと、具体的な特例措置が提案されております。

括弧の中「現状では」というところでございますが、「例えば数年間のプロジェクト対応を前提に」の後ですが、「専門人材を有期契約で迎え入れようとしても」というのは、反復更新での有期契約ということの意味かと存じます。また、「雇用規制が制約」というのは、具体的には無期転換ルール等を含意されているものと考えております。

そうした問題意識のもとでの特例措置の内容といたしまして、「(1)有期雇用規制の特例」ということで、先ほど申しました無期転換ルールを主として念頭に置いて、特区内の適用対象に限って無期転換をしない約束を可能にするということを提起されておりました。

「(2)解雇ルールの明確化」ということで、現状では裁判になったときの予測可能性が低いという問題意識のもと、特例としては、特区内の適用対象に限り、解雇の要件・手続を契約書面で明確化する。

具体的には、括弧の中にございますように、「契約内容が特区本部」、「特区本部」というのは、担当大臣や対象の地域の首長、あるいは地元の企業経営者等で、公募された方々等で構成されるものとして想定されておりますが、それらの方々による本部で定めるガイドラインに適合する場合には、裁判規範として尊重されるように制度化するということで、司法判断の在り方を視野に入れた制度化提言がなされていたわけでございます。

この時点で、「(3)労働時間規制の特例」に関しましては、下線もつけず、また具体的な内容も書かずということで、実質的には引き続き検討というふうにブリーフィングされたものと承知しております。

具体的な適用対象としては、「(1)場所」は、特区内に限る。

「(2)対象企業」は、グローバル企業で、外国人従業員比率が一定以上。あるいはスタートアップ直後(5年以内)の企業に限るということ。

(3)で新たに対象従業員の限定ということで、1つが一定の専門資格取得者(弁護士、会計士等)の方。1と2については「1または2」という趣旨で理解しておりますが、もう1つが修士号・博士号取得者に限るとされております。

(4)のところで「特例措置に伴う措置」といたしまして、契約の強要や不履行による問題が生じないように、特区内の監督機能を強化するということが提言されました。

以降、このワーキングからの御提言も念頭に置きつつ、閣僚レベルも含めた政府内の調整・検討が進みまして、その上で政府として決定したのが、資料No.1−1です。

 

これが1018日に決定されました日本経済再生本部決定の「国家戦略特区における規制改革事項等の検討方針」です。

このペーパーの性格は、安倍内閣として臨時国会に国家戦略特区法案を提出する方針を既に内外に示している中で、特に重点として選んだ医療、雇用、教育、まちづくり、農業、歴史的建築物活用、それぞれの分野ごとの取り組み事項を取りまとめたものという性格でございます。

そのうちの「雇用」に関して抜粋しているのがこのペーパーで、全体版は後ろに参考資料としてつけております。

資料No.1−1の具体的な中身について御説明します。

雇用に関しましては、最初の◇のところで「特区内で、新規開業直後の企業及びグローバル企業等が、優秀な人材を確保し、従業員が意欲と能力を発揮できるよう、以下の規制改革を認めるとともに、臨時国会に提出する特区関連法案の中に必要な規定を盛り込む」旨が明記されております。

その上で、「(1)雇用条件の明確化」ということで、八田先生のペーパーでは、当初「解雇ルール」という表題で書かれており、その後「解雇ルールの明確化」というふうに書かれていたものが、その後の政府内調整の結果、「雇用条件の明確化」という考え方で決定されたということでございます。

具体的には、新規開業直後の企業やグローバル企業などが、我が国の雇用ルールを的確に理解し、予見可能性を高めることにより、個別の労働関係紛争等の紛争を生じることなく事業展開することが容易となるよう、「雇用労働相談センター(仮称)」、考え方としては、先ほど見ていただいた9月20日の田村大臣プレゼン資料の総合的な支援策を、より具体化したものとお受けとめいただければと考えております。

2つ目のポツのところで「裁判例の分析・類型化による『雇用ガイドライン』」ということで、裁判例を分析・類型化して、それをガイドラインにするという考え方でございます。それを活用し、個別労働関係紛争の未然防止や予見可能性の向上を図ると書いております。

3つ目のポツは、センター、ガイドラインの具体的な活用のあり方について書いてございますが、センターは、特区ごとに設置する統合推進本部、これは区域会議という言い方もされておりますが、先ほど申しましたように、特区の担当大臣や首長、地元の事業者等から構成される会議体ということであり、その下に置くものとし、本センターでは、新規開業直後の企業及びグローバル企業の投資判断等に資するため、企業からの要請に応じ、雇用管理や労働契約事項が上記ガイドライン、具体的には裁判例を分析・類型化したガイドラインに沿っているかどうかなど、具体的事例に即した相談、助言サービスを事前段階、特に海外から進出して来る企業の場合、投資の意思決定の前段階から実施するということを書いております。

そして、「以上の趣旨を、臨時国会に提出する関連法案の中に盛り込む」と書いております。

(2)でございます。

これは八田先生のペーパーの「有期雇用」あるいは「有期雇用規制の特例」と書かれていたものが最終的にどのような形になったかということでございまして、一言で言って、無期転換権という権利を放棄しない形で、もう一つは、特区ではなくて全国的な規制制度改革として書かれたということでございます。

具体的には、最初はわかりやすく書くための例示でございますが、例えばこれからオリンピックまでのプロジェクトを実施する企業が、オリンピックまでということですので、7年間限定で反復更新の有期の形を用いる代わりに、無期転換権を発生させることなく高い待遇を提示し優秀な人材を集めることは、現行制度上は労働者に等しく無期転換権が発生するため、できないということが書いてあります。

その上で、2つ目のポツで、したがって、新規開業直後の企業やグローバル企業を初めとする企業等の中で「重要かつ時限的な事業」という限定がかかっておりまして、それに従事している有期労働者であって、次の限定が「高度な専門的知識等を有している者」という限定がかかっておりまして、さらにもう一つ限定がかかって「比較的高収入を得ている者」などを対象に、無期転換申込権発生までの期間、現在だと「5年超」でございますが、このあり方、そしてその際に労働契約が適切に行われるための必要な措置等について、全国規模の規制改革として労働政策審議会において早急に検討を行い、その結果を踏まえ、平成26年通常国会、年明けに開かれるであろう通常国会に所要の法案を提出するということが明記されております。

「以上の趣旨を、臨時国会に提出する特区関連法案の中に盛り込む」ということで、この形で全閣僚参加の日本経済再生本部決定をしたということでございます。

現状を申しますと、雇用の部分に限らず、他の分野でもさまざまな分野ごとの規制制度改革事項が決定されるとともに、新しい特区の枠組み、例えば全閣僚が参加する本部ですとか、有識者等を交えての諮問会議ですとか、そうした枠組みとあわせて法案の策定を政府全体で急いでいるところでございまして、内閣官房が取りまとめで行っておりますが、このまま進めば、11月5日にも国会に国家戦略特区関連法案を提出する方向で検討が進められているものと承知しております。

以上が説明でございます。よろしくお願いいたします。

○岩村会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいま御説明いただきました資料1、資料1−2関連で御意見、御質問がありましたらお願いしたいと思います。では、工藤委員、どうぞ。

○工藤委員 ありがとうございます。

 質問なのですが、資料1−1の一番頭に出てくる「特区内」という言葉は、具体的にどういうものかというのをまず教えていただけますか。

○岩村会長 では、課長、お願いいたします。

○村山労働条件政策課長 この「特区」は、地域を対象にする概念でございますので、一定の地域内ということでございます。

具体的にどの程度の範囲の地域ということは、現在のところ特に政府内でこういう具体的な案がということはございませんで、臨時国会に提出する特区関連法案が成立した後に、特区諮問会議等の議論も含めて、具体的な地域の範囲あるいは地域指定といったことについて検討を深めていく段取りとなっております。

また、その箇所数でございますが、現時点で公式な文書に残っているものはございませんけれども、各種の公の場での関係閣僚の発言等では、全国で3から5カ所程度をまずは指定するということを念頭に今後の作業を進めていくという意向が表明されております。

以上でございます。

○岩村会長 では、工藤委員、どうぞ。

○工藤委員 そうなると、例えば特区の中に本社のある企業は全て含まれるとか、そういう意味ではなくて、要は、地域の中にある企業の中の工場だという意味ですか。それとも、本社があればそれはオーケーだとか、その辺の範囲を教えていただきたいです。

○岩村会長 では、課長、お願いします。

○村山労働条件政策課長 企業か、事業所かというお話に関しましては、先ほど工藤委員からも御提起がありましたように、雇用・労働のルールを考える上で重要なポイントでございます。八田先生のペーパーが当初御提示があったときには、特区内だけ規制のルールをどうするかということもございましたので、いろいろ議論を行ったのも事実でございます。その過程で、事業所をベースにする考え方のもとにこのワーキングのペーパーがつくられてきたのも事実でございますが、最終的には、特に法律効果のある「(2)有期雇用の特例」に関しましては、全国規模の規制改革ということになりましたので、そこの部分は、特にそれ以上詰めた議論を行っている経緯はございませんし、企業か、事業所かということで明示的に政府として意思決定をしている事実はないということで、経過としては御理解をいただければと考えております。

○岩村会長 よろしいでしょうか。

○工藤委員 はい。

○岩村会長 ほかにいかがでございましょう。では、鈴木委員、池田委員という順番でお願いいたします。

○鈴木委員 このたび政府において有期雇用の特例を措置する方向を打ち出されたことについて申しあげます。今回の方針の決定は、我が国の立地競争力の向上、あるいは多様な雇用機会の創出が期待され、評価しているところでございます。

対象労働者が例示されていますが、会員企業からは、例えば高齢者全般について、無期転換ルールがあるために、事実上5年を超えた雇用がなかなか難しいというような声も寄せられているところでございます。

また、2020年に開催されます東京オリンピックに向けていろいろと盛り上がっておりますが、企業が選手の競技活動を支援する、あるいは今まで支援していたところを拡大するということも想定されるところでございます。

検討に当たりましては、改正法の趣旨を逸脱しない範囲で、例示されている対象労働者、とりわけ高齢者全般、あるいは企業スポーツ選手の取り扱いについても検討を行う必要があるのではないかと思っているところでございます。

以上でございます。

○岩村会長 ありがとうございます。

 では、池田委員、どうぞ。

○池田委員 先ほどの国家戦略特区の件ですが、港区なども特区をつくって企業を誘致していますが、まだ実績はございません。今回の特区が意図しているものは、今まであった都とか区という範囲のものとは全然違う特別区をつくるという意味なのでしょうか。

○岩村会長 では、課長、お願いします。

○村山労働条件政策課長 先ほど工藤委員の御質問にもお答え申し上げたところですけれども、具体的な範囲の規模感といったことは、現時点で固まっているものは特にないと承知をいたしております。

また、地方からの御提案も、例えば複数の県の連合体、共同連名で出されているようなものもあれば、市単位で出されているものもあれば、県と市が共同で出しているものなどもありまして、そうした取組なども含めて、今後臨時国会で法案が成立した後に、検討されていくものと承知をしているところでございます。

池田委員の御質問で、従来からある総合支援特区等と現行の特区制度との相違でございますが、今回のものはある意味で国家戦略に基づいて、特区担当大臣ひいては内閣総理大臣や内閣のリーダーシップのもとで指定を行っていくという考え方で、従来のボトムアップ型のものとは少し違うスキームになっております。現在、政府内でも詳細について精査中であり、与党手続等にも入っておりますが、法案の形としては、従来の特区法の中に1類型追加するというよりは、新しい法律上のスキームを政府全体として掲げていくことになるのではないかと考えているところでございます。

以上でございます。

○岩村会長 よろしゅうございましょうか。

○池田委員 はい。

○岩村会長 それでは、野崎委員、どうぞ。

○野崎委員 資料1−1の(2)につきましては、「労働政策審議会において早急に検討を行い」と書いてあるのですが、(1)の「雇用労働相談センター(仮称)」とか「雇用ガイドライン」ということについては、厚労省は関与されておられるのでしょうか。お尋ねします。

○岩村会長 では、課長、お願いします。

○村山労働条件政策課長 今後の話になりますけれども、まず「雇用ガイドライン」、裁判例の分析・類型化によって作成し、相談支援に活用する大変重要なツールであると考えております。この「雇用ガイドライン」の策定に関しましては、関係省庁とも事務的にも十分相談をいたしまして、厚生労働省がまず労使の御意見をいろいろな形で承りながら案を作成して、その後、政府内で所要の調整を図り、あるいはまた新設される諮問会議などの意見聴取も必要であれば、そういった手続も踏んで決めていくという中で、厚生労働省としても主体的に関与していきたいと考えているところでございます。

センターのほうに関しましては、この決定をもって新たに打ち出されたものですので、予算措置等は今後必要になってまいりますので、そうした交通整理はこれから政府内でよくやってまいりたいと思いますが、当然厚生労働省としても積極的に関与する必要があると思っておりますし、また、関係の方々からも厚生労働省の主体的な参画が期待されていると考えているところでございます。

以上でございます。

○岩村会長 野崎委員、よろしいでしょうか。

○野崎委員 はい。

○岩村会長 では、新谷委員、どうぞ。

○新谷委員 9月20日に国家戦略特区ワーキングの八田座長ペーパーが出たときは、本当に驚きました。どうしてこんなことが考えられるのかという不思議な思いでした。

 そこで、お聞きしたい点が幾つかあります。

まず、有期雇用の5年の無期転換の事前放棄は、立法過程において、国会質問があり、労使関係の力の不均衡からいって、無期転換権の事前放棄をさせることは公序良俗に反すると解釈されるという政府答弁があったと記憶しておりますが、これが本当に認められたら、立法者意思に反し、公序良俗違反のことを特区の中で認めるということになりかねず、非常に危ない中身ではないかと思いました。

うろ覚えで申し上げましたが、立法の際どんなやりとりがあったか、御紹介いただければと思います。

 もう一つ、資料1−2の「(2)解雇ルール」のところですが、これも信じがたいことが書いてあって、「契約締結時に、解雇の要件・手続きを契約条項で明確化できるようにする」、しかもそれを裁判規範とするとあります。こんなことが認められれば、労働契約書なり就業規則の中に、例えば遅刻を3回したら解雇するとか、1日でも病気欠勤をしたら解雇するとかいう契約条項が入ってきて、しかもそれを裁判規範にするということですから、裁判官がそれに拘束されるということになるわけです。これでは何でも解雇ができてしまうということになりかねないと思います。

しかも、解雇権濫用法理については、権利の濫用として無効とするという労働契約法第16条があるわけですけれども、もともと大原則である民法の第1条3項の中に、権利の濫用は許さないという大原則があるわけですから、労働契約法第16条を仮にパスできたとしても、民法の大原則でひっかかって、いずれにしても、申し上げたような例は権利の濫用として無効と当然判断されると思いますので、法的なロジックとしても理解に苦しみます。

また、9月20日の八田座長ペーパーには、「不当労働行為〜なされることのないよう、特区内の労働基準監督署を体制強化」との記載もあります。先ほどの課長の説明の中ではあえて触れられなかったのですけれども、これはどういう意味なのでしょうか。

もしこれが不当労働行為、要するに、不利益扱い、団体交渉拒否、支配介入等、労働組合活動への不当な干渉ということであるのであれば、労働基準監督署ではなく労働委員会の体制を強化することになると思います。ここの記載が一体何を言わんとしているのか、おわかりになれば教えていただきたいと思います。

以上です。

○岩村会長 書いたのが課長ではないので、なかなかお答えが難しいのではないかと思いますが、わかる範囲でよろしくお願いいたします。

○村山労働条件政策課長 ありがとうございます。何点か御質問をいただきました。

まず、第1点目の御質問でございます。無期転換権の事前放棄に関しましては、本分科会でもこの点、労働契約法の建議に至る段階、あるいはまた労働契約法の改正法案の諮問・答申に至る段階でそれぞれ公益の先生の御知見をいただきながら、専門的に詰めた議論が行われたというふうに承知、記憶をいたしております。

その上で、先ほど新谷委員から御質問のありました国会での答弁でございますが、衆議院の厚生労働委員会における労働契約法一部改正法案の審議の際に、こうした事前放棄を特に強要するということについては、強行法規を空洞化させるというものであり、あるいはまた新しく作ろうとしている民事上の公序をなきものにしてしまうという意味で、それは無効と解されるということを当時の副大臣から確認答弁していたと承知しております。その後、その国会答弁を踏まえて施行通達にもその趣旨を明記していることは、皆様御案内のとおりかと思っております。

以上が第1の点への回答でございます。

第2の点につきましては、御意見として承ったということを申し上げておきたいと思います。

第3の点の「不当労働行為」という言葉自体でございますが、率直に言って、先ほどからも申し上げていますように、このペーパーが出たのは、かなり高いレベルでの御議論、例えば閣僚間ですとか、あるいはまた総理も含めて大臣等が参集されての会議ですとか、そういった場での御議論ですので、一言一句に至っての御議論が必ずしもあったかどうかという部分はございますが、いずれにしても、労働組合法第7条に書かれている通常の意味で我々が用いる「不当労働行為」という言葉であれば、それは集団的な労使関係の話ですので、ちょっと違うのではないでしょうかということは事務的にはお伝えした機会もありましたが、その点についてそれ以上深めた経緯はないということは、事実関係として御報告申し上げておきたいと思います。

以上でございます。

○岩村会長 では、新谷委員、どうぞ。

○新谷委員 引き続き質問をさせていただきます。資料1−1の(2)の最初のポツです。ここに「オリンピック」という国民が非常に関心の高い言葉が出てきて、それの締めの言葉が「現行制度上はできない」と書いてあります。何ができないかというと、「7年間限定で更新する代わりに無期転換権を発生することなく」と書いてあるのですが、これは労働基準法の14条の有期事業との関係で本当にできないのかどうか。

現行法の下でも、有期事業ですと、原則の3年、5年を超えて1回当たりの労働契約の期間を定めることが出来るはずであり、更新しなければ全く問題なくできるはずなのに、「できない」と書かれているのですが、これは政府として確認されたペーパーでありますので、この内容について確認をさせていただきたいと思っております。

○岩村会長 では、課長、お願いします。

○村山労働条件政策課長 お答えします。

 御指摘にありましたように、労働基準法第14条で1回の労働契約期間上限の3年、5年の前提として「期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは」と規定されておりまのすで、こうした規定からして、一定の事業の完了に必要な期間を定める有期労働契約を結ぶということは、労使の皆様も御案内のように、例えば大型の建設工事とかそういったケースでなされていることだと承知しております。

その上で、この本部決定の解釈でございますが、「更新する代わりに無期転換権を発生させることなく」ということで、7年間は、そうした事業が終了、消滅する場合に、1回の契約で結ぶのではなく、反復更新し、なおかつ5年を超えても無期転換権を発生させることなく対応するという問題意識を踏まえて書いているものでございまして、有期の反復更新のことについて書いていることということで御理解いただければと考えております。

○岩村会長 では、新谷委員、どうぞ。

○新谷委員 どうも目くらましのように見えて仕方がないのです。この論議を誘導する際に、「オリンピック」というような言葉を持ってきて国民の理解を求めようということなのかなというふうに読めてしまいます。

 最後の質問ですけれども、資料1−1の「検討方針」(1)に「雇用ガイドライン」を活用するとあり、中身を見ると、「裁判例の分析・類型化による」と書いてあります。一方、資料1−2の八田座長配付資料の4ページに「ガイドラインに適合する場合、裁判規範として尊重されるよう制度化」と書いてあって、ここにも「ガイドライン」というのが出て来ます。

1018日に日本再生本部で決定された資料1−1の「検討方針」では、「雇用ガイドライン」を用いて、新しくできる「雇用労働相談センター」が、例えば準司法機関的に相談事例に対して、解雇の内容について有効なのか、無効なのかという判断をすることになるのでしょうか。また、先ほど野崎委員からも御質問があったように、この「雇用ガイドライン」なるものが、裁判例の分析・類型化を超えてさらに新しい判断基準を示すものとなるのかどうか。さらに、我々労使の代表が「雇用ガイドライン」の策定に参画できるのかどうか。この点について教えていただきたいと思います。

○岩村会長 では、課長、お願いします。

○村山労働条件政策課長 政府決定による「雇用ガイドライン」の性格でございますが、端的に申し上げて、何か準司法的な判断の根拠になるようなものを考えているわけではございません。本部決定に書いていますように、あくまで裁判例の分析・類型化による「雇用ガイドライン」ということです。

 また、策定に当たりましては、具体的にどのような形にしていくかというのはこれからの課題でございますが、労使の皆様方の御意見を十分拝聴しながらつくっていきたいと考えているところでございます。

 以上です。

○岩村会長 では、新谷委員、どうぞ。

○新谷委員 ありがとうございました。

 以上を踏まえまして意見を申し上げます。

 9月20日、国家戦略特区ワーキンググループ自体が非公開で行われている会議ですから、いきなり産業競争力会議課題別会合への報告ということで、国家戦略特区ワーキンググループの八田座長ペーパーが示されたときは、我々国民も非常に驚きました。政府として非公開で密室の中でこれほどまでに大事な話、会議を進めるということ自体、本当に不思議な論議体制を組んでおられるのだなと思うとともに、有期労働契約法制についてはこの労働条件分科会で1年半にわたって論議をして、国会で成立をし、今年4月1日に施行されてわずかな期間しか経過していないのに無期転換権の話が出て来ること自体、ILOの三者構成原則からいっても非常に違和感を覚える検討スキームであり、検討の経過と感じております。

1018日に確認された「検討方針」も、「有期雇用の特例」ということで、もともと特区で提案されていたものを全国展開、全国規模で規制改革、規制緩和を行うということでまとまったようでありますが、もともと労働契約法のような基本的な民事法規に定めてある内容が、特定の労働者だけこれを適用しないということは、やはり法の下の平等に反する気がいたします。

 労働契約法の改正は有期労働契約の濫用の抑制や不安定雇用の解消を趣旨とするものであり、まさしく無期転換することによって雇用の安定を図るというのが立法の目的であったわけです。それを一部とは言いながら、適用除外される規定を設けるという方針を政府が決めたわけですが、これを一つ認めると、先ほど使用者側の委員から発言があったように、高齢者、スポーツ選手と、次々に適用除外が広がっていく可能性があるわけです。

 労働契約法の持つ意味、民事法規、基本的な法規としての内容がこういう形で一個ずつ緩められていくということに対して、我々としては非常に危惧をしております。

 守るべきは雇用の安定ということが今回の有期法制の目的でありましたので、ぜひそこは守っていただきたいと思います。

 「強い日本をつくる」と安倍総理が言われておりますけれども、労働者の権利を弱めて強い日本をつくるのか。

世界で一番ビジネスのしやすい国をつくるというふうにおっしゃっているのですが、こういう生存権的な基本権を岩盤と言って穴を掘ってしまって緩めてしまう。それで世界一ビジネスのしやすい国をつくるというのは、ちょっと本末転倒ではないかと考えてございます。意見として申し上げたいと思います。

以上です。

○岩村会長 ありがとうございます。

 私自身、一言だけ申し上げますと、資料1−1「(1)雇用条件の明確化」というところについては、これから裁判例の分析と類型化を行って、ガイドラインというものをつくっていくという御説明が先ほどありましたけれども、これについては、省庁の中では厚生労働省が専門に所管をしているところでありますので、主導的役割を果たしていただいて、積極的に各官庁に働きかけるという形でガイドライン、このセンターについての方向性というものにかかわっていっていただきたいと要望をしたいと思います。

 それでは、この点については以上でよろしゅうございましょうか。では、山川委員、どうぞ。

○山川委員 細かいといいますか、技術的なことかもしれませんが、資料No.1−1の「雇用条件の明確化」の特区という考え方との関連性です。先ほどお話がありましたように、これは法的に何か義務づけたりするものではないということでありますので、余りシビアに考えなくていいとは思うのですが、予算関連で、かつ相談、助言サービスを実施するということで、一定の支出を伴うことになるのですけれども、相談、助言サービスを受ける資格と特区との関連性というのはどうなるのか。

恐らくセンターが特区に所在することになると思うのですが、相談、助言サービスを受ける企業の対象は多分一定の企業に限定されると思いますが、どういう企業であれば特区との関係で相談、助言サービスという形での予算支出を伴うサービスを受けられるのかというあたりは一応考えておく必要があるのかなと。もし特区として位置づけるということである以上、そういうふうに感想を抱きました。

以上です。

○岩村会長 ありがとうございます。

特区関係のことでありますけれども、資料1−1の「(2)有期雇用の特例」といころについては、当分科会の所掌に属する内容ということになっております。

 今後の審議の進め方でございますけれども、私のほうでこれは一旦お預かりをした上で、事務局のほうと相談をしながら、公労使各側の皆様と御相談しつつ進めてまいりたいと考えておりますが、それでよろしゅうございましょうか。

(「はい」と声あり)

○岩村会長 ありがとうございます。

 では、池田委員、どうぞ。

○池田委員 1つだけ。オリンピックの関係で今、工事が間に合うのか、おくれるのかという問題があるわけですが、オリンピックの問題を出すのであれば、特に特区というか、今、大企業だけではなくて、中小企業も工事の下請をするのに人材が足らなくて困っているということが現実にあるわけです。そうすると、こういう限定をするのであれば、その期間においては、グローバル企業にかかわらず、中小企業を活性化するためには、中小企業においても5年間とか、国土交通省の関連の中である程度規制緩和をして、その期間は全国からいろんな人を集めても、全国的に経済効果があるような労働規制とか、そういうものは特別に考えられないのでしょうか。それが特区なのかどうかわかりませんけど。

○岩村会長 それについても、そういう御意見があったということで今後考えていっていただきたいと思います。

 それでは、次の議題に移りたいと思います。2番目の議題「今後の労働時間法制の在り方について」ということになります。

これについては事務局のほうで資料を用意していただいておりますので、その説明をまずお願いしたいと思います。

よろしくお願いいたします。

○村山労働条件政策課長 それでは、本日の議題についてでございます。前回、労働時間法制の検討要請に合わせまして、論点、具体的には労働基準法改正の3年の見直し規定の内容ですとか、「日本再興戦略」等に盛り込まれました企画業務型裁量労働制等、各種労働時間制度、その他さまざまな事項につきまして御検討をお願いしたいということを申し上げました。労使からさまざまな御意見を頂戴したところです。

あわせて、その際に検討のベースとして調査的監督と一般に言われるもの、すなわち労働基準監督官が全国の無作為抽出した事業場に足を運び、労働時間の実態調査をやっているので、第2回目の調査審議の際、事務局からとりあえずの集計結果を御報告申し上げたいということを申し上げたところでございます。

その結果が取りまとまりましたので、本日は、まずその結果について御説明をしたいと思います。

お手元の資料No.2−1「平成25年度労働時間等総合実態調査結果」です。

1ページからです。

最初に書いていますように、今回の検討の射程が、時間外労働や休日労働、あるいは割増賃金率、企業規模別も含めたそうしたものの状況実態、あるいはまた裁量労働制の実態等でございますので、そうしたことを把握することを目的としてこの調査を実施したということでございます。

その概要について順次御説明をします。

まず、「調査の概要」です。

「1 調査の対象」は、6号の農林と7号の畜産・水産等を除いた労働基準法上の適用対象となる民営事業場ですので、地方公共団体等は対象にしておりませんが、それらのうちから、業種・規模・地域別事業場数を勘案して、対象事業場数を局ごとにどのように割り振るかを本省において決め、さらに具体的な事業場は各地方局において無作為に選定したということでございます。

ただし、このやり方ですべての調査を行いますと、裁量労働制の実施事業場はそもそも限られておりますので、その数を一定確保するために、専門業務型裁量労働制と企画業務型裁量労働制を導入されている事業場に関しては優先的に選定している経緯がございます。

「2 調査方法」です。

調査は、1万1,575事業場を対象に、本年の4月から6月に、全国の労働基準監督署の労働基準監督官が実際に事業場を訪問し、臨検監督する手法によって実施しております。調査時点は、原則として平成25年4月の実態を把握しているものでございます。

なお書きのところです。

調査結果は母集団に復元したものを表章しておりますが、先ほど申しましたように、裁量労働制に係る調査に関しましては標本数が限られておりますので、実数に基づく調査結果ということになっております。

また、企業規模分類の結果でございますが、1つの企業に複数の事業場が存在する場合には、複数の事業場調査結果を企業単位で加重平均は行わずに、そのまま集計・復元しております。

あわせて、今回、労働基準法の月60時間超の法定の割増賃金率が、大企業と中小企業で分かれる形になりましたので、大企業、中小企業別の集計というのを相当数の項目において行っているところでございます。

「調査結果の概要」です。

最初の*にありますように、前回の調査的監督は平成17年度、前回の労働基準法改正に向けた労働条件分科会の調査審議に先立って行ったものでして、前回との比較に関しましては、平成17年度の調査結果との比較と見ていただければと存じます。

「1 週所定労働時間の状況」です。

これに関しては、特例措置対象事業場は前提が違いますので、後ろに別途一括して掲載して、それを除く状況についてまとめているところです。

最初の※印に書いていますように、原則として、調査対象の事業場で最も多数の労働者に適用されている1週の所定労働時間について調査を行っております。最も多数の労働者が適用されている制度あるいは実態を調査するという考え方が本調査全体の考え方です。

「1)週所定労働時間が40時間以下である事業場数の割合」です。

2ページ目です。週所定労働時間が40時間以下である事業場数の割合は、17年度、前回調査よりも3.5%ポイント増えて69.6%です。

規模別に見た数字は、そこに書いてあるとおりです。

※印のところで、企業規模別は今回初めての調査になりますので、前回と比較はございませんが、大企業は100%、中小企業で95.8%ということです。

所定労働時間が40時間超というのが、100引く96.93.1%ということになるわけでございますが、これに関しましては、当然のことながら所要の監督指導により是正等に持っていっております。

「2)週所定労働時間が40時間以下である労働者の割合」です。99.2%ということで、前回と比べて1.5%ポイントの増です。

3)です。1)の業種別で見た結果がどういうふうになっているかということです。

業種別に見た週所定労働時間が40時間以下である事業場数の割合を業種別に見ますと、40時間達成率の低い業種は、建設業92.4%ですが、前回と比べると7.5%ポイント増。次に製造業95.7%ですが、前回と比べると3.2%ポイント増ということです。

他の産業はいずれも96%以上になっております。

「4)週所定労働時間」です。

週所定労働時間は、事業場平均で37時間47分、労働者平均で38時間10分で、前回と比べ事業場平均では32分、労働者平均では9分の減少ということでございます。

大企業、中小企業別の状況は、下の※印にあるとおりです。

次に、特例措置対象事業場(週44時間労働制適用事業場)については別途集計していることを先ほど申し上げました。それがここの2のところです。

御案内のとおり、週44時間労働制適用事業場は、商業ですとか、映画・演劇ですとか、接客ですとか、そういった号別区分において常時労働者数が10人未満の事業場です。

「1)週所定労働時間44時間以下の事業場数の割合」でございますが、前回よりも0.8%ポイント増えて97.8%。労働者の割合も0.8%ポイント増えて98.1%です。

2)は、週所定労働時間44時間制が適用されているけれども、40時間以下の事業場数の割合です。

週所定労働時間が40時間以下である事業場数の割合は、前回調査よりも9.4%ポイント増えて79.7%。労働者の割合は、前回調査よりも8.0%ポイント増えて81.2%ということです。

3)は特例措置対象事業場における週所定労働時間です。

事業場平均で37時間3分、労働者平均で37時間17分ということで、事業場平均では9分の増加、労働者平均では5分の減少ということです。

次に、「3 1日の所定労働時間の状況」です。

先ほどと同様に、最も多数の労働者に適用されている1日の所定労働時間ということです。

変形労働時間制等の採用事業場に関しましては、1カ月変形なら1カ月の所定労働時間の合計を割り戻す等の作業を行っておりますので、特に除かずに、割り戻し作業をやった上で全体を表章しているものということでお受け止めいただければと存じます。

「1)1日の所定労働時間が8時間以下である事業場数の割合」は98.9%で、前回同様です。

規模別の数字、企業規模別の数字は以下にあるとおりです。

「2)1日の所定労働時間が8時間以下である労働者の割合」は98.6%ということで、前回と比べて0.2%ポイントの減です。

事業場規模別、企業規模別は以下にあるとおりです。

1日の所定労働時間に関しましては、事業場平均で7時間22分、労働者平均で7時間35分ということで、17年度と比べて事業場平均で3分、労働者平均で2分の増加ということです。

 企業別の状況は※印にあるとおりです。

 続きまして、4ページ目です。

時間外労働・休日労働に関する労使協定、いわゆる三六協定の状況についての調査結果です。

これもできるだけ実態に応じてきめ細かい設定をということを行政としても申し上げているわけですが、業務ごとに異なる延長時間や休日労働を定めている場合には、最も多くの方に適用されている延長時間や休日労働についての調査ということです。

「1)時間外労働・休日労働に関する労使協定の締結の有無」です。

最初の「労使協定を締結している」というのは、具体的には何らかの労使協定を締結しているという意味でございまして、前回調査よりも17.8%ポイント増えて55.2%ということです。

以下はその内訳になります。

まず、時間外労働・休日労働に関する労使協定を両方とも締結しているという事業場が最も多く、前回より22.5%ポイント増えて49.7%ポイントということです。

それに対して、「時間外労働に関する労使協定のみを締結している」とした事業場は、4.5%ポイント減り5.4%。また、「休日労働に関する労使協定のみを締結している」というのは、従来から少ないところですが、前回より若干減って0.1%ということでございます。

最後に、「時間外労働・休日労働に関する労使協定をいずれも締結していない」とした事業場は、前回よりも17.8%ポイント減少して44.8%ということでございます。

企業規模別に見ますと、大企業では94.0%が何らかの労使協定を締結し、中小企業では43.4%が何らかの労使協定を締結しているということです。

今回新たに、時間外労働・休日労働に関する労使協定をいずれも締結していない、全体で見ますと44.8%の事業場について、「どうして締結していないのか」という理由を調査しております。

その結果ですが、複数回答になっています。

まず、「時間外労働・休日労働がないから締結していない」というところが43.0%で、最も多いということです。

一方、「時間外労働・休日労働に関する労使協定の存在を知らなかった」が35.2%。

また、「時間外労働・休日労働に関する労使協定の締結・届出を失念した」が14.0%ということでして、これらに関しては所要の監督指導をあわせて行っているところです。

 「2)1年単位の変形労働時間制の採用の有無及び時間外労働に関する労使協定において異なる延長時間の定めの有無」ということです。

御案内のとおり、1年単位変形制の場合、後でも出てきますが、限度基準告示上の限度時間も異なってまいりますので、ここから先は別枠で結果表章しております。

まず、1年単位の変形労働時間制自体の導入率は、前回よりも2.8%ポイント減りまして24.9%ということす。

ちなみに、前々回は14年度に15年改正の前提として調査しておりますが、このときは30.8%でしたので、調査的監督では2回連続の減少ということになっております。

その上で、「1年単位の変形労働時間制を導入している」事業場のうち、「対象期間が3箇月を超え、時間外労働に関する労使協定において一般労働者と異なる延長時間を定めている」事業場は7.7%です。

一方、「対象期間が3箇月を超え、時間外労働に関する労使協定において一般労働者と同じ延長期間を定めている」事業場は、前回同様こちらのほうが多くて、88.6%ということです。

次に、「3)時間外労働に関する労使協定において延長時間を定めている一定期間」がどうなっているかということですが、これはもちろん複数回答です。

「1日」とした事業場が99.2%、「1年間」とした事業場が99.1%。「1箇月」とした事業場が93.8%という結果となっております。

4)以降が特別条項付きの時間外労働に関する労使協定の状況について調査したものです。

 特別条項付き時間外労働に関する労使協定の内容については、公労使の皆様はよく御案内ですので、割愛させていただきます。

「特別条項付き時間外労働に関する労使協定を締結している」事業場は、前回調査と比べて12.8%ポイント増加をいたしまして40.5%となっております。

企業別は初めて調査したものですが、大企業で62.3%、中小企業では26.0%という状況です。

「5)特別条項付き時間外労働に関する労使協定において特別延長時間を定めている一定期間」についてです。

「1年間」とした事業場が、前回より35.5%ポイント増えて98.5%。複数回答で「1箇月」とした事業場が89.7%ということです。

次に、「一般労働者」、具体的には1年単位変形制の労働者や限度基準適用除外対象業務、具体的には運転の方ですとか、建設事業の方ですとか、新技術、新商品開発の業務に従事する方を除いた「その他の」という意味で、一般の労働者に関する延長時間です。

なお、ここで除いた方々については、後ろのほうで別に結果を掲げているところです。

「6)一般労働者に関する延長時間」です。

「1 時間外労働に関する労使協定において1箇月の延長時間の定めがある事業場の1箇月の延長時間」ですが、45時間以下の事業場数の割合が99.1%ということです。

後ろに細かい表がありますが、70%は45時間ちょうどということです。

大企業、中小企業別は※印にあるとおりです。

「2 時間外労働に関する労使協定において1年の延長時間の定めがある事業場の1年の延長時間」です。

1年の限度時間である「360時間」以下の事業場数の割合が98.6%ということです。

これも、全体の76.5%は360時間ちょうどということです。

企業規模別の違いはございません。

「7)対象期間が3箇月を超える1年単位変形労働時間制の対象労働者に係る時間外労働に関する労使協定における延長時間」ということです。

次に、6ページに進んでいただきます。

まず、「時間外労働に関する労使協定において1箇月の延長時間の定めがある事業場の1箇月の延長時間」です。これらの方々は1箇月の限度時間が「42時間」ということに告示上、別表でなっておりますが、それ以下の事業場数の割合が95.4%ということです。

2が1年の延長時間で、これらの方々は「320時間」が限度時間となっておりますが、それ以下の事業場数の割合が94.9%ということになっております。

8)が先ほど少し申し上げた限度基準適用除外対象業務。具体的には建設等の事業とか、自動車運転の業務とか、新技術、新商品研究開発の業務とか、そういった業務等に従事される方々ということです。

1が「時間外労働に関する労使協定において1箇月の延長時間の定めがある事業場の1箇月の延長時間」でございます。

45時間」以下の事業場数の割合は、前回よりも4.8%ポイント減りまして61.4%ということです。

2の1年間につきまして「360時間」以下の事業場数の割合は、3.4%ポイント減りまして57.9%ということです。

9)は特別条項付きの時間外協定における特別延長時間に関する調査結果です。

1が1箇月です。1箇月の特別延長時間の平均時間は、前回調査よりも3時間19分長くなりまして77時間52分ということです。

 企業規模別に見ますと、大企業が中小企業よりも4時間31分長く、79時間44分ということです。

 2が「特別条項付き時間外労働に関する労使協定において1年の特別延長時間の定めがある事業場における1年の特別延長時間」についてです。

 前回調査と比べて33時間26分減りまして650時間54分ということです。

 企業規模別に見ますと、こちらも大企業のほうが中小企業より長くなっておりまして、5時間34分長い653時間2分ということです。

10)が「特別条項付き時間外労働に関する労使協定における特別延長時間の適用回数」ということです。御案内のとおり、特別な事情があって、臨時的なものに限るということで、全体として1年の半分を超えないということになっているわけですが、1箇月の場合の適用回数が「6回」とした事業場が最も多いということでして、前回よりは1.7%ポイント減っておりますが、93%ということです。

3箇月の場合も「2回」ということで、3掛ける2で6箇月というところが多いということで、99.2%ということです。

以上が時間外の関係です。

7ページです。

11)が「休日労働に関する労使協定における1箇月(4週間)の法定休日労働の限度日数」ということでして、こちらは前回とほぼ同じ水準、限度日数の平均は2.2日ということです。

 労使協定における限度日数は「2日」とした事業場が最も多く、前回よりも5%ポイント増えて42.9%ということで、次いで「4日」、その次が「1日」という結果になっております。

 大きな5番は、協定のほうではなくて、実績についてです。「時間外労働・休日労働の実績」についてです。

 ここから「最長の者」と「平均的な者」という概念が出てきますが、「最長の者」というのは、調査対象月における月間の時間外労働が最長の方を指しております。

「平均的な者」というのは、多くの方が属すると思われる層に属する労働者ということで、後ろを見ていただきますと、一定の幅で集計をしておりますので、具体的な表は、そこで最も多く属していると思われるところが平均的な方ということです。

1)が、先ほどと同様、1年単位変形と限度基準適用除外対象業務の方を除いた一般労働者に関する法定時間外労働の実績です。

1が「1週間」、2が「1箇月」、3が「1年」ということになっております。

「1 1週の法定時間外労働の実績」は、最長の者において「15時間」以下である事業場の割合が90.0%ということで、前回よりも4.1%ポイント増えております。

平均的な方においては、1.5%ポイント増えて97.9%となっております。

今度企業別に見ますと、大企業は中小企業と比べて9%ポイント低い83.2%で、中小企業は92.2%というのが最長の者。

平均的な者について、大企業は中小企業と比べて2.1%ポイント低い96.3%、中小企業は98.4%ということです。

基本的な傾向は2、3も同じですが、2の1箇月における実績値の最長の者、平均的な者で見ますと、最長の者において「45時間」以下である事業場数の割合は89.1%で、前回よりは増えているということ。平均的な者についても98.3%で前回より増えているということ。

 最長の者について、大企業、中小企業のそれぞれの数字は見ていただくとおりで、大企業のほうが低くなっているということ。平均的な者においては、大企業がわずかに高くなっておりますが、ほぼ同じ98%台となっているところです。

「3 1年の法定時間外労働の実績」で、最長の者、平均的な者です。

最長の者について、「360時間」以下である事業場数の割合は、前回調査より4.7%ポイント増加して87.3%。平均的な者については、前回調査より3.4%ポイントふえて96.1%となっております。

 最長の者において、大企業は中小と比べて12.4%ポイント低い77.9%。平均的な者については93.9%。中小企業は、平均的な者については96.8%ということです。

次に、同様のことについて1年単位変形制の対象労働者について実績を見ているものが8ページ以降ということでして、これも「1週」「1箇月」「1年」という形になっているところです。

まず、1の1週です。8ページにかけてです。最長の者において、「14時間」以下である事業場数の割合は、前回調査よりも2.2%ポイント減少して78.8%。平均的な者について、1.9%ポイント増加して94.5%となっております。

 1箇月の法定時間外労働の実績でございますが、最長の者で「42時間」以下である事業場数の割合は、前回よりも3.9%ポイント減って77.1%。平均的な者については0.7%ポイント増加して94.6%です。

 1年の法定時間外労働の実績で最長の者は、1年で見ますと、「320時間」以下である事業場数の割合は、前回より5.1%ポイント減少して72.8%。平均的な者については前回とほぼ同様で89.9%ということです。

 3)が「限度基準適用除外業務等に関する法定時間外労働の実績」です。これも「1週」「1箇月」「1年」でとっているところです。

まず、「1週」について、最長の者が「15時間」以下である事業場数の割合は、前回より2.5%ポイント増加して72.2%。平均的な者については7.1%増加して91.1%です。

 「1箇月」につきまして、「45時間」以下である事業場数の割合は、前回より2.6%ポイント増加して69.8%、平均的な者については前回より3.5%ほど増加して88.7%ということです。

 「1年」に関して、最長の者について、「360時間」以下である事業場数の割合は、前回より5.2%ポイント増加して71.3%、平均的な者については6%ポイント増加して84.3%です。

 以上が法定時間外労働です。

4)が「年間の法定休日労働の実績」です。

これも、「最多の者」というのは、法定休日労働数の合計が最も多い方。「平均的な者」というのは、平均的な労働者ということです。

まず、「1最多の者」というところですが、「最多の者」という欄においても、※印にもありますように、78.9%の事業場では法定休日労働を行った労働者はいないということです。

その上で差し引きすれば、「法定休日労働あり」というのが21.1%で、1年間の法定休日労働の日数の平均、これはもちろん「あり」の方の平均ですが、横ばいの5.4日ということです。

9ページにお進みいただきたいと思います。

今のが「最多の者」でしたが、「平均的な者」についてです。

「法定休日労働あり」の割合が10.4%。逆に言えば、89.6%の事業場では「平均的な者」で見ると、法定休日労働を行った労働者はいないということです。

「法定休日労働あり」という10.4%の方の実績の平均値が3.9日ということで、前回調査より0.1日増ということです。

6が「割増賃金率」です。

 今回の調査は、前回までの調査とは全く大きく変わっております。

前回までは、1つの事業場で1つの割増賃金率を書いていただいていたわけですけれども、前回の法改正及び指針改正があり、努力義務が入った部分、強行法規で大企業のところは50%になった部分もありますので、今回からは3段階の時間帯に分けて聞いております。前回までは全体の割増率は何%ですかというので、一番代表的な割増率を一発で書いていただいていたのですが、前回とは調査項目の構成が変わっているということでございます。

ちなみに、前回は全体の平均で25.7%ということでした。

その上で、「1)法定時間外労働に対する割増賃金率」についてです。

1の月0時間超45時間以内の部分についてですが、割増賃金率の平均は26.2%。大企業で26.1%、中小企業で26.2%ということです。

事業場数の分布は、そこに書いてあるとおりです。

「2 法定時間外労働時間数が45時間超60時間以内」のところです。平均値は26.1%。大企業は26.8%、中小企業は25.7%ということです。

「3 法定時間外労働時間数が月60時間超」ということですが、これは法改正の効果を確認していただけるところだと思います。平均しますと35.1%ですけれども、内訳で見ますと、大企業は48.1%、中小企業は27.7%ということです。

平均が大企業で48.1%になっているということは、当然50%を下回っているところがあるわけでして、そこには所要の監督指導を行っているということでございます。

後ろの個別の表を見ていただきますと、大企業では90.2%が月60時間超について、ぴったり50%であるということです。

事業場規模別で見ますと、大企業、中小企業が入りまじってしまうので、積極的な意味づけは難しいかもしれません。

それから、また書きのところで、月60時間超の法定時間外労働に対する割増賃金支払いの対象労働者の平均は0.8人で、これは大企業のほうが平均で0.4人多い1.1人ということです。

次に、10ページです。

これも前回改正の効果、実態を把握しているところで、「代替休暇制度の有無」についてです。

御案内のとおり、月60時間超の時間外労働を行わせた場合に、労使協定に基づいて2カ月以内で労働者が取得できるという代替休暇について調べたもので、物の性格上、当然ここの部分は大企業のみの集計ということになっております。

「代替休暇制度がある」大企業は11.7%です。そのうち94.7%は代替休暇制度取得者数が0人ということです。

「3)法定休日労働に対する割増賃金率」です。4)の「深夜労働」もそうですけれども、ここは前回までと連続性のある数字と見ていただければと思います。

まず、「3)法定休日労働に対する割増賃金率」は、今回は35.4%で、前回よりも0.1%ポイント増ということでございます。

「4)深夜労働に対する割増賃金率」は25.9%で、前回よりも0.4%ポイントの減ということでございます。

以上、ここまでが復元した数字ですが、注に書いていますように、「以下」というのは裁量労働制ですが、裁量労働制自体は復元するほどの標本数がないので、実数に基づく調査結果を従来と同様に表章しているところでございます。その意味で、前回調査の数字との比較は相当な幅を持って見ていただければというのが率直なところです。

1枚おめくりいただき、11ページです。

「裁量労働制適用労働者数」ですが、専門業務型裁量制のほうが企画業務型裁量制よりも、1事業場当たりの平均人数が多いという基本的な傾向は同じでして、専門業務型裁量制が50.0人、企画業務型裁量制は、前回よりも7.0人減少して20.8人という数字でございます。

2)が「1日のみなし労働時間」ですけれども、1日のみなし労働時間の平均時間が、専門業務型裁量制は、前回よりも3分増えて8時間32分。企画業務型裁量制が、前回よりも12分増えて8時間19分ということです。

8時間超のみなし労働時間を定めている事業場数の割合は、専門業務型裁量制で54.5%、企画業務型裁量制は16.5%ポイント増えて49.2%ということでございます。

「3)労働時間の状況」で違和感を持たれる委員もいらっしゃるかもしれませんが、※印にも書いていますように、「労働時間の状況として把握した時間」は、指針等に書かれております健康・福祉確保措置等を講ずる観点から、入退室の時刻等を把握していただいておりますけれども、そうした形で把握した時間も含めた把握できる範囲の数字ということで見ていただければと存じます。

その上で、「1 専門業務型裁量労働制(最長の者及び平均的な者)」でございますが、ここで言う「最長の者」というのは、1日の平均時間が最長の方の最長の日ということで見ていただければと思います。それが12時間38分。平均的な者の平均値のほうは9時間20分ということです。

「2 企画業務型裁量制」は、最長の者は前回より34分減少して11時間42分。平均的な者が前回より8分減少して9時間16分ということでございます。

4)が裁量労働の方々の年間の法定休日労働の実績でございます。

1が「専門業務型裁量労働制(最多の者及び平均的な者)」でございますが、最多の者で「法定休日労働あり」の割合が5.9%ポイント増えて39.6%となっております。「平均的な者」も4.1%ポイント増えて21.9%です。

日数平均は、それぞれ8.5日、4.0日ということです。

法定休日労働の日数を事業場数の割合で見ると、「年1日」が最多の者において15.7%、平均的な者は34.7%と最も多くなっているということです。

次に、2が企画業務型裁量労働制の方の法定休日労働の実績です。

最後の12ページです。

 最多の者において「法定休日労働あり」の割合が3.7%ポイント増加して29.2%ということです。平均的な者について「法定休日労働あり」の割合は、5.9%ポイント増加して17.2%ということです。

平均の日数は、最多の者で5.8日、平均的な者で3.1日ということ。

事業場数の割合で見ると、「年1日」という方が最も多くて、最多の者で23.1%、平均的な者で39.2%ということです。

「5)年間実労働日数の実績」です。

まず、専門業務型裁量労働制は、最多の者で254.3日、ほぼ横ばい。平均的な者については1.5日増えて242.2日。

企画業務型裁量労働制については、最多の者については1.1日減って242.8日。平均的な者については1.2日増えて235.2日ということです。

13ページ以降が具体的な表の目次で、16ページ以降が産業別とか企業規模別など、詳細に入った表になっておりますが、時間の関係で割愛させていただきます。

 あわせて、資料No.2−2で少しポイントを絞ったポンチ絵風なものも配らせていただいております。

 よろしくお願い申し上げます。

○岩村会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいま説明をいただきました資料2−1につきまして、御意見、御質問がありましたらお願いしたいと思います。では、宮本委員、どうぞ。

○宮本委員 ありがとうございます。

 調査結果を、前回のものと比べて見てみますと、時間外労働が全体に減少しており、特に中小で減少しているということですけれども、これはどういう生産状況で減少しているのかというところを見る必要があると思います。

私どもJAM1,700の企業、労働組合の実態調査によれば、残念ながらリーマンショックの影響が随分残っており、1,700の企業のうち、9月末現在で110ぐらいのところが何らかの形で稼働日数、生産量が到達しておらず、従業員、労働者を休ませている、一時帰休をしているところが110余りあり、賃金カットをしているところが40ぐらいとなっております。これらから考えると、全体的に中小企業では労働時間、時間外労働を確保するほどの仕事量、受注量が、特に下請企業のところでは戻ってきていないような気がします。

 したがって、前回の調査に比べて随分減ってはきているというものの、これは今後生産動向で生産量がふえていくことに伴って、また時間外労働が急激にふえていく。特に中小企業のほうは人材が確保できていない分だけ、高齢者の方々が今、現場から退出していますから、そういった意味でいうと、1人当たりの労働時間、あるいは1人当たりの労働生産性が非常に高まっているということも考えられます。引き続きここは分析も含めて調査をお願いしたいと思います。

 前回も発言させていただきましたけれども、労基法37条に伴う中小企業の割増賃率の猶予措置も、法の下の平等であるとか、あるいは公正競争の確保を考えると、前回、事務局の皆さんからは1年をめどに議論を進めるというお返事をいただきましたが、1日も早くこの問題については議論を進めていただいて、ダブルスタンダードの解消をしてもらいたいと思うわけです。

 割増賃金の引き上げが時間外労働や休日労働を抑制するという法目的を果たしていないというような結論にならないように、ここのところは先ほど述べたように、中小企業の今の時間外労働が減少している要因等も含めながら、ダブルスタンダードの問題について1日も早く解決してもらいたいと思います。

以上です。

○岩村会長 御意見ということだと思います。

 ほかにいかがでございましょうか。鈴木委員、工藤委員の順序でお願いいたします。

 では、鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 質問でございます。11ページに裁量労働制の労働時間の状況ということで、3)のところで1日平均の時間が書いてありますが、最長の者の対象者というのは、月の最長なのか、それとも1日の最長なのかをまず教えていただけますでしょうか。

○岩村会長 課長、お願いします。

○村山労働条件政策課長 1日の最長の方について、一定の期間の平均値ではなくて、1日当たりの一番長い時間をとっているということでございます。

○岩村会長 では、鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 これも確認ですけれども、企画業務型裁量労働制の1日の平均時間は、最長の者で11時間42分ということで、これだけ見ると長いなという印象を持つわけですが、裁量労働制の場合には、年単位あるいは月単位でめり張りのきいた働き方をされている方もいらっしゃると思いますし、法の趣旨もそういうことだと思います。従って、単純に月の労働日、例えば20日を11時間42時間掛けると、最長の者の月の実労働時間がイメージできるものではないかどうか、確認したいと思います。

○岩村会長 課長、お願いします。

○村山労働条件政策課長 おっしゃるとおり、月とか年単位まで個人を追いかけておりませんので、掛け算するのは適当でない。1日として長いということで、把握の限界もありまして、従来からこの手法で調査していますので、従来と同様の調査方法で調査しているということでございます。

○岩村会長 よろしいでしょうか。

○鈴木委員 はい。

○岩村会長 では、工藤委員、どうぞ。

○工藤委員 ありがとうございます。

 資料2−1の1ページに記載されています「調査の概要」のところですが、前回平成17年調査から、間が約8年間あいております。この間リーマンショックも起こっており、さらに、わたしは製造業の中なのですが、現場の中でのシステム化というのが相当進んでおり、現場の効率化なりが進んでいる。また、グローバル化がさらに進展しているというふうに現場でも見ています。

そういった観点から、これは同じ業種の中であっても前回の調査と今回の調査の数値を単純比較できるのだろうかというふうに感じました。より詳しい分析が必要ではないかと思いますので、ブルーカラー労働とホワイトカラー労働別、業種の中における職種などのデータがもしあれば、お示しいただきたいなと思います。

以上です。

○岩村会長 そういう御要望ということでお願いいたします。

○村山労働条件政策課長 はい。

○岩村会長 では、野崎委員、どうぞ。

○野崎委員 同じ種類の要望になるかと思うのですけれども、調査結果の「調査の概要」の調査方法として「11,575の事業場を対象に」と書いてありますが、労基法の別表の1号から5号まで、8号から15号までの中のどのような業種の数が対象となっているのかとか、そういうことをもう少し教えていただければと思います。

○岩村会長 今、お答えいただけますか。

○村山労働条件政策課長 直ちにお答えが難しいです。もともと調べた原数字があって、それを現実の産業構造等に事業所センサスを使って復元しているプロセスもありますので、今の野崎委員からの御指摘を踏まえて、どのようなお示しの仕方ができるか、次回までの宿題とさせていただければと思います。

先ほど工藤委員から御指摘のあった点も、最初に申しましたように、当該事業場で一番多くの方に適用されている制度、実態を調べておりますので、直ちにブルー、ホワイト等々の内訳がきれいに出てくるわけではないのですけれども、これも含めて、どのようなお示しの仕方ができるか、次回までの宿題にさせていただければありがたいと思います。

 

○岩村会長 では、秋田委員、どうぞ。

○秋田委員 2点御質問をしたいのですが、4月から6月の間に調査をされたということで、ここで実績値で出ている例えば「1箇月」という期間は、年間を1カ月平均にならしたのか、それとも特定の調査時点の1カ月なのか、教えてください。

○岩村会長 課長、お願いします。

○村山労働条件政策課長 賃金締め切り日等の関係でちょっとずれることがあるかもしれませんが、基本的に4月の1カ月ということでございます。

○秋田委員 ありがとうございました。

 そうすると、4月の1カ月の実績値ということでございますので、業種・業態によっては4月が繁忙期であったり、数字に対して、さまざまな要因があると思いますので、これはそういう可能性がある数字だということを前提に論議のほうをよろしくお願いしたいと思います。

 もう一つ質問ですが、裁量労働制は、実数ということでお話がありましたけれども、実際に表のほうはパーセンテージのほうで出ているのですが、裁量労働制、例えば専門型と企画型を導入している事業場の総数はお知らせいただけるのでしょうか。

○岩村会長 では、課長、お願いします。

○村山労働条件政策課長 まず、就労条件総合調査等の制度調査で、これは完全な形で復元した適用対象の労働者数とか、入れている企業さんの比率というのが出てくるのですが、こちらのほうは制度調査ですので、30人以上規模になっているというのは、秋田委員御案内のとおりだと思います。

その上で、この調査自体は、パーセンテージで表章はしているけれども、結局実数なのだなという御指摘だと思いますが、これ以上のお示しはなかなか難しいということ。

あと、企画業務型裁量労働制については行政機関に届出をいただいていますので、それからどの程度のことが言えるかについては今後の宿題にさせていただければと思います。

専門業務型裁量は、労使協定で届け出ていただいていますけれども、それを全国的に集計するという作業自体は膨大になりますので、なかなかお示しするのは難しいというのが実態でございます。

○秋田委員 そうすると、これも意見なのですが、いずれにしても、例えば表45とか46に出ているパーセンテージは、サンプル数が極少である可能性があるということなので、かなりばらつきがありますけれども、それが全国的な裁量労働制の実態をあらわしているのかどうかというのは、若干疑問があるような気はします。という意見を申し述べさせていただきたいと思います。

○岩村会長 ありがとうございます。

 それでは、冨田委員、宮地委員の順番でお願いします。

○冨田委員 私からも調査の方法について、1点質問と1点要望を申し上げさせていただきたいと思います。

1ページ目のところの調査方法を見ますと、今回の調査は労働基準監督官がそれぞれの事業所を訪問されて、さまざまな記録を通じて実態を調査されたというふうにイメージされると思います。

この調査全体を見渡してみますと、先ほど御報告をいただいた週の所定の労働時間の状況ですとか、三六協定の締結の状況等を見ますと、法令に対して少し遵守されていない状況も見受けられるかなと思います。

こうした事案につきましては、調査をされる中で指導されているというふうな御報告を先ほど頂戴したと思っておりますが、今回だけに限らないで、その後も追跡調査をされたり、改善が見られない場合には厳正な対処をされるなどの措置も講じられるべきと思います。

ここからが質問なのですが、労働時間の把握に関しましては、厚生労働省のほうから出ております「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」というのがあると思うのですが、今回の調査を通じては、この基準に沿った指導なり、この基準の周知なりが図られたのかということについて教えていただきたいと思います。

また、裁量労働制の実態を実数で把握をしていただいているという御報告もいただいているのですが、裁量労働制の方々はみなし労働制が適用されているということで、労働時間を把握するための基準からは対象外とされているかと思います。

いろいろ数字を御報告いただいているのですが、この数字が具体的にどういった記録なり聞き取りなどから把握をされたものなのかということを少し詳細にお示しいただきたいと思います。

また、その把握の仕方も、例えば事業場ごとにその状況が異なるのであれば、そうしたところも含めてお示しいただければと思います。

よろしくお願いします。

○岩村会長 では、課長、お願いします。

○村山労働条件政策課長 最初、御意見としていただいた点でございますが、法令の遵守等が必ずしもなされていないところが見受けられるのではないか、これに対するきちんとした監督指導をやるようにというお話でございます。ごもっともな御指摘でして、一方で、先ほど来も申し上げておりますように、労使の御努力もあって、そうした事業所の比率は前々回、前回と比べても着実に減少している面もあるとは思いますが、今回の調査的監督に当たりましても全国の監督機関において適正に対処しております。具体的には、法違反があれば是正勧告等を行い、また、限度基準告示上のような問題等であれば、指導等を行っているということで御理解をいただければと思っております。

 先ほどお話にありました「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」は、この分科会の前身の中基審の時代だったかと思いますけれども、何回か前の時短促進法の改正のときに、建議の中で労使の一致を見た内容として、適正な把握ということについてきちんと基準を設けてやっていくようにというお話を受けて、行政としても対処してきているところでございます。

 日常的な監督指導とか、あるいは集団指導とか、いろんな場面でその基準については繰り返し徹底をしておりますし、また、わかりやすいリーフレット等を作成するなどして、事業主の皆様方にも御理解いただけるように努めているところです。

 一方で、今回の調査的監督で時間的な制約とか、事業場ごとの実情もありますので、全てのところにその講ずべき措置に関する基準をお持ちしているというところまでは行っていないと思いますが、今後ともよく周知徹底を図っていきたいと考えているところでございます。

最後に、裁量労働制のみなし労働時間が導入されている中において、どのように把握しているのかという御質問がございました。説明のときも若干申し上げたかもしれませんけれども、特に健康・福祉確保措置の一環として、使用者が対象労働者の労働時間の状況等、勤務状況を把握する手法として、まず労使委員会でもよく話し合っていただきながら、いかなる時間帯、どの程度の時間在社し、労務を提供し得る状態にあったかを、例えば出退勤時刻であるとか、入退室時刻のさまざまな記録であるとか、労使のチェックであるとか、そういったことで努めていただきたいということは申し上げているところであり、そうしたことを使用者の方に行っていただいている中で把握しているところを今回も見ているということで、御理解いただければと考えております。

雑駁ですが、以上です。

○岩村会長 よろしいでしょうか。それでは、宮地委員、どうぞ。

○宮地委員 ありがとうございます。

 資料をありがとうございました。

 裁量労働制、11ページのところに関してなのですが、御説明いただいている中で実態を把握すると、お調べいただいているのが、4月の1ヶ月のみであるとか、残念ながら裁量労働制を適用している事業場数が少ないということを考慮し、また、裁量労働制の働き方に、繁閑があり、それは月ごとのターム、もしくは数カ月ごとのタームなどで生じることもあるということを考慮すると、今回のデータが、今後裁量労働制を取り入れる企業が増えたときに、必ずしも同様の傾向になるとは限らないのではないかというような感想を抱いております。

もう一つは要望なのですが、調査に関して、その企業が裁量労働制を取り入れる前と取り入れた後で働き方や労働時間の実態がどのように変化していったのかというのが、切り口として必要であると感じております。

今後このような調査も含めたものをお願いしたいと思います。

○岩村会長 御要望というふうに承ればよろしいでしょうか。

○宮地委員 はい。

○村山労働条件政策課長 承りました。

○岩村会長 ほかにいかがでございましょう。それでは、春木委員、高松委員ということでお願いいたします。

○春木委員 特別条項付き労使協定についてお願いをしたいのですけれども、これまでも長時間の時間外労働を抑制するということで、法制の現状を見ても、労働基準法の第36条第1項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準というものが、平成10年に労働省の告示第154号で定められているという状況です。

ただ、これは法ではなくて告示ですから、長時間の時間外労働の是正というものに対する強制力が少し弱いのではないか。というよりも欠けているのではないかというふうにも思います。

また、特別な事情があれば同基準を超える特別条項付き三六協定も可能だということからすれば、実は時間外労働の制限というのは実質無制限な状況にあるのではないかなと思っています。

資料2−1の33ページ、表19に特別条項付き三六協定を締結している事業場の特別延長時間が示されていますけれども、これを見ますと、年間800時間を超える協定の割合が15%にも上っている現状が示されています。

800時間を超えるという状況を見たときに、労災認定基準、いわゆる厚生労働省基発第1063号に照らしてみても、労働安全衛生上、極めて大きな問題があるのではないかなと思います。

ただ、800時間という時間設定は、一方で、法違反を避ける目的であらかじめ高目の条件を設定しているなど、さまざまなケースが存在するようにも思われます。

したがって、当該労使協定下でどの程度の時間外労働が行われているのか、その実態を見るために、特別条項付き三六協定の特別延長時間についての表1819と、法定時間外労働の実績についての表2528、ページで言いますと39から42ページになりますが、こちらのほうのクロス集計の結果をお示しいただくわけにはいかないかという御要望でございますので、よろしくお願いいたします。

○岩村会長 では、課長、いかがでしょうか。

○村山労働条件政策課長 まず、御要望いただいた点については検討してまいりたいと考えております。

 その上で、全体の御意見のところで頂戴いたしました、青天井という御表現もあったかと思いますけれども、釈迦に説法かもしれませんが、法36条1項の趣旨というのは、時間外・休日労働を無制限に認める趣旨ではなくて、本来臨時的なものとして最小限にとどめられるべきものとして、その抑制のための労使の取組を促すための指導の基準として大臣告示もある訳でございまして、基本的に私どもとしてはこうした場で繰り返しいつも申し上げておりますけれども、限度時間を超える特別条項付き協定による時間外労働は、特に例外的なものとして、労使の取組によって抑制されるべきものであると考え、働きかけているという点は申し上げておきたいと思います。

その上で、お求めのあったクロス集計の点は、善処してまいりたいと考えております。

以上です。

○岩村会長 それでは、高松委員、どうぞ。

○高松委員 今回の調査には直接入っていないのですが、先ほど来みなし労働あるいは時間管理という点で御意見が出されていましたので、1点、事業場外のみなし労働時間の取り扱いについて御要望を申し上げておきたいと思っています。

現状、事業場外であっても具体的な指揮、監督あるいは時間管理が可能なケースということで、昭和63年1月1日付で出されております解釈例規の中で、無線あるいはポケットベル等々ということで、そういった場合については、みなし労働時間制の適用がないという事例が列挙されています。

しかし、今、それぞれ労働の現場によっては、監督官によって取り扱いが異なってくるケースもあるのではないかということで、懸念が寄せられているということもありますし、また、今、ポケットベルに至ってはほとんど持っていないのが実態だろうと思います。現在は、通信機器の開発ということで、携帯電話等も広く一般的に普及をしているということですので、当時の解釈例規のときと今とでは状況が相当変わってきているのだろうと思っています。

したがって、そういうものも考慮しながら、この解釈例規の規定の内容について現代化することも考えてみてはどうか。このように考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

○岩村会長 では、そういう御意見ということで承りたいと思います。

 それでは、鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 先ほど春木委員から御発言のあったことに関連して発言をさせていただければと思います。

 事務局から御説明をいただけませんでしたけれども、資料2−2の3ページをご覧いただきたいと思います。

資料2−2の3ページの下段のところに「特別条項付三六協定の締結状況・延長時間」という表がございます。

この中で、1年の延長で800時間超というのが15.0%ということで、設定時間としてはございます。

これに関しましては、まず17年が27.3%で、かなり大きく減ったなという印象を持ったというのが1点。

もう一点は、吹き出しのところに「延長時間数は、『最長の者』の実労働時間数と比べても相当長めに設定」と書いてありまして、800時間超が1.5%ということでございます。

特別条項付き三六協定の締結というのは、今、課長から御説明がありましたけれども、当然労使が経営状況等さまざまなことを勘案しながら、限定された対象者、限定された理由に絞って、例えば事故対応とか決算対応ということのために、いざというときのいわば保険的な性格を持つものであると思っています。そのことがデータ上も確認できたのではないかと思っております。

○岩村会長 ほかにいかがでしょうか。では、池田委員、どうぞ。

○池田委員 この調査は、前回が8年前の17年度で、まだ景気が良いころですので、経済情勢に相当格差があると思います。同時に、産業構造の変化を踏まえることが重要ではないかと思うのです。

データだけを見れば、時間外労働はそんなに抑制にはなっていません。景気が悪くなって中小企業や零細企業では受注がなくなり時間外労働が減っていて、大企業では人員を削減したために、一人あたりの労働時間が増えているのかも知れません。

そもそも、このデータは、8年前に調査した業種と今回とで、同じ割合で比べられたのでしょうか。前回も無差別に選ばれて、今回も無差別に選ばれたとすれば相当数字が変わってくるのではないかと思うので、その辺のデータをもう少し出されたほうが良いのではないかなという感じがします。

以上です。

○岩村会長 では、課長、どうぞ。

○村山労働条件政策課長 先ほどの工藤委員、野崎委員の御質問とも関連することになると思います。

今、池田委員から御指摘のあった点は2点と思います。

1点は、最初にも申しましたように、裁量労働の分は別ですけれども、その他はセンサスのデータに基づいて復元した結果でありますので、その点は御留意をいただきたいということであります。

その上で、確かに池田委員がおっしゃるように、前回は17年で、今回は25年で、労働時間法制が前提となる調査についてこれほど間があいたことは最近の実績としてはないので、その中で、先ほどの工藤委員の御指摘とも絡みますが、どういう労働市場とか産業構造の変化があったのかという点について、もう少し丁寧に公労使の皆様方、特に公益の先生方の御指導もいただきながら、共通の議論の基盤を持って、例えばこういうパートタイム労働の方がふえているとか、サービス産業化が進んでいるとか、今、まさに池田委員から御指摘があったようなところはあるけれども、逆にこういうことも言えると。そこのところの共通化というのをどういうふうな工夫で図ることができるのか、宿題にさせていただければと思っております。

以上でございます。

○岩村会長 そろそろ時間でございますので、簡潔にお願いできればと思います。では、小林委員、そして鈴木委員ということでお願いします。

○小林委員 では、1点、資料2−1の4ページなのですけれども、今年、新しく調査した項目で、「4 時間外労働・休日労働に関する労使協定」のいずれか締結をしているかというところで、時間外労働・休日労働に関する労使協定の存在を知らなかったという回答が35.2%あるということです。

 ちょっとびっくりした次第でます。これは私ども中小企業団体もいろんな形で指導しなければいけないところもあるのだと思いますが、厚生労働省でも三六協定の意義等を含めてぜひとも広報をお願いできればと思いますので、よろしくお願いいたします。

○岩村会長 ありがとうございます。

 では、鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 先ほど高松委員からご発言があったことに関して、一言申し上げたいと思います。

 携帯電話が普及しております現在、一部にこの基準を厳格化すべきではないかというような見方もあるようでございますが、個別具体的に判断すべき問題だというのが基本であると思っております。

裁判例でも、携帯電話を持っていたとしても、具体的な使用の内容によっては、みなし労働の適用を認めているような裁判例もあると承知をしております。

現行の解釈例規に問題があるというよりは、運用に関する話でありまして、昭和の時代につくられた解釈例規もかなりある中で、あえて見直しをすべきかどうかということについては、やや疑問があるということだけ申し添えたいと思います。

○岩村会長 それでは、済みません、これで最後にさせていただきたいと思います。新谷委員、どうぞ。

○新谷委員 それでは、時間が押しておりますので、簡潔に申し上げます。

2点資料の作成をお願いしたいと思います。

1つは、非常に大規模な調査をしていただきましたので、分析をどうするかというのは重要だと思っています。

特に今後の労働時間法制を考える際に集団的な規制をどのように盛り込んでいくのかというところが大事だと思っておりまして、先ほど池田委員も言われたように、労使協定の存在を知らなかったというような実態もあるようですが、労使協定の協定当事者の「労」は一体誰なのかというところも重要なポイントであると思います。1947年にこの法ができたときの当時の監督課長が考え出した労使協定という免罰規定の仕組みについては、当時、組合の組織率が50%近い中であったわけでありますが、今は過半数代表という方が中心となってきていて、誰が協定しているのかよくわからないというのが実態であると聞いております。

集団的な規制の中の労使協定、様式9号は選出方法も含めて書いてあると思いますので、これに基づく分析をぜひ進めていただきたいというのが1点です。

もう一点は、これは直接今回の調査から導き出せないと思いますけれども、就労条件調査等で、実は均衡割増率という考え方でいつも算出されている割増賃金率があると思います。要するに、新たな労働投入をして人を雇うのか、既存の労働力の時間外でカバーするのか、それの限界が割増率でいくと一体幾らなのだというのがあると思います。

今後の時間外割増率のあり方を考える際に重要なポイントになるかと思いますので、もしおわかりになれば示していただきたいと思っています。

以上です。

○岩村会長 では、事務局に対する御要望だということでお願いをしたいと思います。

幾つかクロス集計等の御要望もございましたが、きょう御発言できなかった方でクロス集計等の御要望がおありの方もいらっしゃるかもしれませんが、それについては個別になるべく早く事務局のほうに寄せていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

それをもとに事務局のほうで可能な限りのところでクロス集計などを進めていただいて、あるいはきょう御要望のあったところについても作業を進めていただいて、次回以降、資料として準備をしていただくということでお願いをしたいと思います。

では、これで予定していた時間になりましたので、きょうはここまでということにさせていただきたいと思います。

では、次回の日程につきまして、事務局のほうから説明をお願いしたいと思います。

○村山労働条件政策課長 次回の本分科会につきましては、1118日月曜日の16時から18時、場所は厚労省の専用第14会議室で予定しております。改めて御案内いたしますが、よろしくお願い申し上げます。

○岩村会長 それでは、きょうの分科会はこれで終了させていただきます。

きょうの議事録の署名でございますけれども、労働者代表につきましては春木委員に、使用者代表につきましては鈴木委員にそれぞれお願いをいたします。

本日は、お忙しい中ありがとうございました。

 


(了)

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