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2013年10月17日 第6回精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会議事録

社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課

○日時

平成25年10月17日(木)10:00〜12:00


○場所

厚生労働省 省議室
(東京都千代田区霞が関1−2−2)


○出席者

伊澤構成員、伊藤構成員、岩上構成員、田村綾子氏(柏木構成員代理)、長谷川利夫氏(香山構成員代理)
河崎構成員、吉川構成員、倉橋構成員、佐藤構成員、澤田構成員
田川構成員、田邉構成員、近森構成員、松永智香氏(近森構成員プレゼン補助者)、千葉構成員
中板構成員、籠本孝雄氏(中島構成員代理)、長野構成員、野沢構成員、樋口構成員
平田構成員、広田構成員、葉梨之紀氏(三上構成員代理)、山本構成員、良田構成員

○議題

1 「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針案」中間まとめの報告
2 構成員からのヒアリング
3 意見交換

○議事

○北島精神・障害保健課長

 皆様、おはようございます。

 定刻となりましたので、只今より「第6回精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会」を開催させていただきます。

構成員の皆様方におかれましては、御多忙のところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。

本検討会は公開のため、検討会での審議内容は厚生労働省のホームページに議事録として掲載される予定ですので、あらかじめ御了承くださいますようお願い申し上げます。

次に、本日は構成員の代理として4名の方に御出席いただいておりますので、御紹介申し上げます。

柏木構成員代理、公益社団法人日本精神保健福祉士協会副会長の田村綾子さんでございます。

 

○柏木構成員代理田村氏

 田村でございます。よろしくお願いいたします。

 

○北島精神・障害保健課長

 香山構成員代理、一般社団法人日本作業療法士協会、長谷川利夫さんでございます。

 

○香山構成員代理長谷川氏

 長谷川でございます。よろしくお願いいたします。

 

○北島精神・障害保健課長

 中島構成員代理、公益社団法人全国自治体病院協議会精神科特別部会部会長、籠本孝雄さんでございます。

 

○中島構成員代理籠本氏

 よろしくお願いいたします。

 

○北島精神・障害保健課長

 三上構成員代理、公益社団法人日本医師会、葉梨之紀さんでございますが、30分から1時間の遅れで御出席と伺っております。

また、近森構成員のプレゼンテーションの補助者といたしまして、近森病院総合心療センター看護部長、松永智香さんに御出席いただいております。

 

○松永氏(近森構成員プレゼン補助者)

 松永と申します。よろしくお願いします。

 

○北島精神・障害保健課長

 また、本日は、野沢構成員、山本構成員におかれましては、御都合により閉会前に御退席の予定とお伺いしており、さらに伊豫構成員からは欠席との御連絡をいただいております。

それでは、ここからの議事は座長にお願いいたします。

 

○樋口座長

 おはようございます。

前回までの構成員の方々からのヒアリング、あるいは皆様からの御議論を通して、指針の中間まとめを作成いたしまして、これを一昨日開催されました社会保障審議会障害者部会にて報告を行ったところでございます。

これまでは主に「第一 精神病床の機能分化に関する事項」について重点的に議論をしてまいりました。

今後は、「居住環境の整備を含む保健福祉サービスとの連携やチーム医療に関する事項」についての議論も深めてまいりたいと考えております。

本日は、「保健福祉サービスとの連携やチーム医療に関する事項」について、事務局から「地域精神保健業務を担う行政機関について」及び「障害福祉サービスについて」の説明を行っていただき、その後に岩上構成員と近森構成員からヒアリングを行いまして、その上で皆様で指針案の取りまとめに向けた議論を進めてまいりたいと存じます。

それでは、まず「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針案」中間まとめの報告と、一昨日行われました第52回社会保障審議会障害者部会での委員の方からの御意見、また、「今後の検討の進め方」について事務局から説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

○江副課長補佐

 それでは、まず資料1を御覧ください。こちらが一昨日の障害者部会に報告されました中間まとめになります。

 第5回に提出した中間まとめ(案)からの主な変更点の重立ったところについて、簡単に御説明したいと思います。

まず、資料1の1ページ「全体的な方向性」の6番目のポツを御覧ください。こちらにピアサポーターに関する記載を加えてございます。

その次のポツです。「国及び地方公共団体は、連携を図りながら」の次に、「必要な人材の確保と質の向上を推進する」といった記載を加えてございます。

2ページの「三 急性期の患者に対して医療を提供するための機能」ですが、「急性期の患者に対し手厚く密度の高い医療」といった記載を加えてございます。

その次のポツです。「医師及び看護職員は一般病床と同等の配置を目指し」という記載を加えさせていただいております。

「四 入院期間が1年未満の患者に対して医療を提供するための機能」ですが、「家庭復帰」「社会復帰」ということが若干重複しておりましたので、「社会復帰」ということで統一させていただいております。

3ページの第二の「一 基本的な方向性」の1行目です。「地域生活への移行を促進するとともに」という記載を加えております。

その次の行「地域の居住環境や生活環境の整備」ということを「一層の整備」という表現にしておりまして、引き続きまして「主体性に応じた社会参加を促進するための支援を提供する」という記載を加えております。

おめくりいただきまして、4ページの1の2つ目のポツです。「精神科 診療所の医師」につきまして、「病院群輪番型精神科救急医療施設等への協力」に「精神科診療所同士の輪番等」といった記載を加えております。

2の1ポツ目です。こちらの表現が若干わかりにくかったということで、一般の救急と精神科の救急の連携に関して、既存の検討会等の書きぶりを踏まえまして、若干文言の調整を行っております。

 同じページの「五 一般医療機関との連携」の最初のポツになります。一般の医療機関との連携という観点で、「協議会の開催等の取組」といった記載を加えております。

5ページの「七 福祉サービスの提供及びその他支援の活用」の2つ目のポツを加えております。これは居住支援の関係の文章について一文加えております。

6ページの「四 人材の養成と確保」の1行目「精神障害者に対する質の高い医療の提供」といった記載を加えてございます。

2ポツ目です。ピアサポーターにつきましては既に加えられておりましたけれども、その次の「精神障害者」に続いて「その家族の気持ちを理解し」という点を加えております。

 第四の「2 市町村」に移ります。1行目「精神保健に関する相談への対応に努め」という記載を加えております。

また、7ページの1行目「地域包括支援センターで高齢者の相談に対応する」といった記載を加えております。

 精神保健福祉センターにつきまして、単に個別の相談だけではなくて、幅広い業務内容がわかるように、1ポツの2行目「関係機関への」云々といった点を加えております。

 「二 人権に配慮した精神医療の提供」の1行目で文言の調整を行っております。

 「三 多様な精神疾患・患者像への医療の提供」です。これは御指摘を踏まえまして、順番を整理しております。

 まず、1番、2番ということで、ライフサイクルの観点での記載を持ってきまして、それから各疾患ということで、順番を若干調整させていただきました。

8ページで新たに加わった表現としまして、「4 依存症」の1行目「自助グループの取組の促進や家族への支援」といった表現を加えております。

次の9ページ「四 精神医療の標準化」の4つ目のポツの一文を入れさせていただいております。こちらは難治性患者に対しての記載を加えております。

「五 精神保健医療福祉に関する知識の普及啓発」の1ポツ目を加えております。こちらは心の健康づくりといった観点を一文加えてございます。

主な変更点は以上となります。

 引き続きまして、資料2を御覧ください。

 こちらの中間まとめにつきまして、一昨日の社会保障審議会障害者部会に御報告をしたところ、障害者部会の委員の皆様から幾つか御意見をいただきましたので、こちらの方に御報告をさせていただきます。

 資料2に沿って御説明します。

 まず、日本難病・疾病団体協議会の伊藤委員より認知症に関して御意見をいただいております。

○認知症を 精神の分野だけで扱っていいのか疑問。認知症の方でも、身体障害や難病の分野から支援が必要な場合もある。様態に応じて様々な分野から支援することが必要。特に若年性認知症の方に対する支援が必要。

という御意見をいただいております。

また、日本盲人会連合会の竹下委員からは、「自殺・うつ」とされているところですが、 「自殺」については「希死念慮」といった表現にすべきではないかという御意見をいただきました。

また、本検討会の構成員でもあります広田委員の方からは、以下の御意見をいただいております。

○全体的な方向の部分に以下4点の内容を入れてほしい。

○ピアサポートについては章立てをしてほしい。

○うつ・認知症等の予防について章立てをしてほしい。

○どんな人でも相談支援事業所と連携するようになっているが、他の社会資源を活用して選択できるようにするべき。

○社会貢献に関する記載をしてほしい。

○精神疾患の知識は自分で学ぶことが重要。

といった御意見をいただいております。

続きまして、資料3に移ります。

 今後の検討の進め方について整理をさせていただきました。

 第6回(1017日)、まさに今日の検討会になりますが、事務局からの御説明の後に、岩上構成員、近森構成員からヒアリングを賜りまして、指針案に関する議論としまして、精神病床の機能分化以外の各項目について主に議論をいただければと考えております。

 この次の第7回(1129日)につきましては、指針案のたたき台を事務局の方で座長と御相談しながら準備させていただいて、残された論点について御議論いただくことを考えております。

 併せて、改正精神保健福祉法の施行に当たっての事項について御紹介できればと考えております。

それらの議論を踏まえまして、第8回(1220日)は最終的に指針案を取りまとめるということを予定しております。

以上、資料1から3の御説明となります。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 それでは、今、説明のありました、特に「今後の検討の進め方について」ということで示されていますように、このような手順で進めてまいることにいたしまして、指針案の取りまとめに向けた議論を行っていきたいと思います。

 

○広田構成員

 すみません、座長。一昨日の私の発言が間違っているけれども、後で修正すればいいですね。

 

○樋口座長

 はい。

 まずは事務局の方から 「地域精神保健業務を担う行政機関について」と「障害福祉サービスについて」、今日の中心的な議論になるところの説明を簡単に行っていただきました上で、岩上構成員、近森構成員のお二方からヒアリングを行いたいと思っております。

ヒアリングの時間は、大変恐縮ですが、お一方10分程度ということになっておりますので、円滑な会議運営への御協力をお願いしたいと思います。

また、お二人からのヒアリングが終わった後に、皆様からの御質疑、意見交換ということで議論をいただければと存じます。

それでは、まず事務局の方からお願いいたします。

 

○江副課長補佐

 引き続き、資料4を御覧ください。

 まず、地域精神保健業務を担う行政機関の現状の位置づけ等について、簡単に概要を御説明したいと思います。

これらの資料につきましては、第1回の参考資料の方にも含まれておりましたけれども、改めて概要を御説明させていただきます。

まず、1枚目が保健所についてです。

概要としましては、都道府県、指定都市、中核市、保健所政令市、特別区といったところに設置されております。

根拠法としましては、地域保健法、精神保健福祉法となります。

精神保健に関する業務として、地域精神保健福祉業務の中心的な行政機関として位置づけられておりまして、こちらにございます企画調整、普及啓発等々の業務を行うとされております。

設置数としましては約500カ所。

人員配置としては、医師、精神保健福祉士、保健師、看護師等の専門職種が配置されております。

相談や訪問支援の仕組みです。

まず、相談としましては、本人・家族等にその専門職が相談を行うほか、医師による相談の時間が設けられている場合も多くなっております。

相談内容としては、心の健康相談、社会復帰相談、アルコールということとなっております。

訪問に関しましては、本人や家族に対して、専門職が居宅を訪問して支援するということが基本となっておりますが、説明と同意の基に行うことを原則として、危機介入的な訪問を行う場合もございます。

危機介入ということに関しましては、多くの都道府県において措置通報の受理等の精神保健福祉法に基づく審査・実務を担当しております。

相談の実績ですけれども、一部市町村も含まれておりますが、相談内容別に見ますと、こちらにございますような実績になっておりまして、一番多いのが「社会復帰関係」の相談。それから「心の健康づくり」、その次に「アルコール」といった実績となっております。

ページをおめくりください。

2ページが市町村の精神保健福祉に関する業務の概要となります。

概要としましては、設置主体は市町村。

法的根拠としましては、精神保健福祉法、障害者総合支援法。

精神保健に関する業務としましては、平成18年の自立支援法施行によりまして、市町村が精神障害者に対する相談支援事業を行うこととされておりまして、こちらにございますような業務を担っております。

市町村の数としましては1,719市町村ということです。

人員配置としては、特に規定はございませんが、相談支援従事者研修の受講者、精神保健福祉相談員を配置するといったことが望ましいとされております。

相談としましては、精神保健福祉相談として、保健所の協力と連携の元で地域の実情に応じた体制で相談を行っている。

訪問に関しては特に規定はございませんが、実態として行政サービスの一環として行われているケースもあるということでございます。

そのあたりの位置づけを整理したものが2ページの下の図になります。

精神保健と精神障害者福祉に分けまして、まず、精神保健につきましては、都道府県、保健所設置市におきまして、精神保健福祉法に基づきまして、「精神保健及び精神障害者の福祉に関し、精神保健福祉相談員・医師等に精神障害者・家族等からの相談に応じさせ、指導させる義務」がございます。

また、「医療を必要とする精神障害者に対し、適切な医療機関を紹介する義務」もございます。

保健所設置市以外の市町村につきましては、「精神保健に関し、精神障害者・家族等からの相談に応じ、指導する努力義務」がございます。

右側の精神障害者の福祉の方です。

障害者総合支援法に基づきまして、真ん中の色の違う四角「障害者等の福祉に関し、必要な情報の提供を行い、並びに相談に応ずる義務」がございます。

また、その上のところですが、精神保健 福祉法に基づきまして、精神保健福祉センター、保健所、市町村が福祉事務所と連携をする努力義務がございます。

一番下のところですが、「精神障害者の福祉に関し、精神障害者・家族等からの相談に応じ、指導する義務」がございます。

3ページは精神保健福祉センターの概要となります。

設置主体は都道府県、指定都市。

法的根拠は精神保健福祉法。

精神保健に関する業務としましては、精神保健の向上及び精神障害者の福祉の増進を図るための総合技術センターということで、こちらにございます各種業務を担っていただいております。

設置数としましては69カ所。

人員配置としては、保健所と同様に各専門職種が配置されているという実態がございます。

相談につきましては、特に複雑、困難な内容について行うとされております。

また、訪問につきましては、一部のセンターにおいて同行訪問等を行っているということでございます。

相談の実績につきましては、その下のグラフにございますように、市町村・保健所と同様に「社会復帰」が多くなっておりまして、その他、「思春期」「心の健康づくり」といった項目が多くなっております。

資料4の御説明は以上です。

 

○吉田課長補佐

 続きまして、資料5の方に移りたいと思います。障害福祉課から御説明いたします。

 障害福祉サービスということで、現在御利用いただいている方が、3障害を合わせて67.3万人という状況になっておりますけれども、そのうち精神障害者の方が13.2万人。伸び率で言いますと、全体の利用の伸び率を上回る伸び率を現在示しているところでございます。

下の方です。

地域における障害福祉サービス等はどのようなものがあるかということで、表してみました。

主に赤字で示しているところが障害福祉サービスといったものを中心としたところになっておりまして、真ん中に「グループホーム・ケアホーム」または「自宅・アパート」という居住の場がありまして、左上の「日中活動」とか右上の「訪問サービス」といったものを利用するという形になっております。

施設や精神科病院からの移行ということにつきましては、下半分のところにありますが、地域移行支援とか地域定着支援といったものを活用していただきながら、もちろん、その中でアウトリーチとか医療関係のアプローチも御利用いただきながら、そういう生活に移行していくということをイメージして全体のサービスが組まれているということでございます。

続きまして、2ページでございます。

13.2 万人という実人員でしたけれども、どのようなサービスを具体的に利用されているかということで、もちろん、複数のサービスを利用されている場合がありますので、赤枠の「精神障害者」の合計で言いますと、16.5万人ということになっておりますが、そのうち居宅介護、いわゆるホームヘルプの部分が4万人ということになっております。

真ん中の薄いオレンジ色の「共同生活介護」「共同生活援助」という部分がありまして、こちらが住まいの場ということで、2万1,000人。

下のオレンジ色の部分、各種の日中活動のサービスとして利用されているのが、こういう状況になっているということでお示ししてございます。

下が地域相談支援ということでございます。

精神科病院、障害者支援施設などから地域へ移行していく過程においては手厚い支援が必要ということで、地域移行支援というサービス。

御自宅、地域で単身で暮らしている場合のいろんな対応、緊急対応も含めたサポートということで、地域定着支援というものを、こちらの中では平成24年より個別給付という形で提供しているということでございます。

続きまして、3ページの方になります。

住まいの場ということで、「グループホーム・ケアホームの障害種類別利用者の推移」を示しております。

 もともとグループホームの方は精神障害者の方についても御利用が非常に多かったところですけれども、こちらも増えておりますし、さらに言えば、ケアホーム、いわゆる介護の部分がついている居宅についても精神障害者の利用がかなり増えているという状況になります。

グループホーム・ケアホームの方は、別の検討会の方で26年4月より一元化という形でやっていくということですが、基本的な姿としては余り変わらないという形で引き続きやっていくということになるかと思います。

 3ページの下の部分です。

いわゆるホームヘルプ、ショートステイ、さらに宿泊型自立訓練ということで、ホームヘルプは全体として増えていますけれども、短期入所の方も、パーセンテージとしては非常に小さいですが増加をしている状況ということでございます。

さらに、宿泊型自立訓練は、精神障害者社会復帰施設などから新体系移行ということで、宿泊型自立訓練を利用できる施設という形に変更してきているところがありますので、数が特に大幅に増えているという状況でございます。

 続きまして、4ページの方に移ります。

 4ページは就労ということでございます。

いわゆる就労系障害福祉サービス、訓練で一般就労を目指していくというところでの訓練的な事業の就労移行支援。

雇用契約を結んだ上で就労を継続していただくA型。

雇用契約を結ばず、労働法規が適用されないB型。

サービスが3類型ございますけれども、いずれも大幅に増えているところでございまして、精神障害者の方に関しては全体的に多い。

就労継続支援B型は全体的に増えておりまして、知的の方も増えていますので、パーセンテージとしては変わっておりませんが、サービス全体として非常に増えているということでございます。

そのサービスを利用されている中で、一般就労にどれだけ移行されているかということを示したのが4ページの下半分になります。

平成23年度の実績で5,675人。例えば特別支援学校を卒業された場合は、そのまま一般就労に行かれる方も多いわけですけれども、いわゆる障害福祉サービスということを利用されて、そこから一般就労ということに移っていくという方が非常に多いという状況でございます。

5ページです。

障害者雇用の方は、各種の取り組みをさらに進めておりますが、いわゆる実雇用率というものについてもだんだん増えていっているということでございます。

その中で、精神障害者につきましては、雇用率の算定の方には入るけれども、カウントの方、計算の基礎にはなっていなかったところでございます。

5ページの下の部分です。

障害者雇用促進法の改正ということで、「2.法定雇用率の算定基礎の見直し」ということで、精神障害者を加えていく。

ただ、これも5年間かけてやっていくということになっておりまして、引き続きやっていくということです。この法律の概要の1番の部分は、いわゆる障害者権利条約の批准に向けた障害者差別解消法とセットで、雇用分野における障害者差別の対象ということで措置されている事項でございます。

雇用に関して直接関わってくるところは、特に2番ということになってくるかと思います。

以上、障害者福祉サービスについて、医療と福祉の連携が重要だということは、障害福祉課の方の検討会でも御指摘があったところですが、現状について御説明させていただきました。

以上です。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 続きまして、本日、お二方にヒアリングをお願いしてございます。

まず初めに、岩上構成員からお話をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

○岩上構成員

 岩上でございます。

 本日は、貴重な時間を頂戴いたしまして意見表明をできますこと、感謝申し上げます。

 私は、もともとは埼玉県の職員をしておりまして、精神保健福祉センター、生活訓練施設、保健所、精神科医療機関を経験した後、「地域のソーシャルワーカーになる」と宣言しまして現在の仕事をしているところです。

本日は、私の実践の話と、この検討会に資すると思われる全国の先駆的な取り組み、そして今後の検討課題、及び特に指針の推進体制について意見を述べさせていただきたいと思います。

スライド1のところです。

NPO 法人じりつは、埼玉県の東部の宮代町、杉戸町を拠点としている小さな法人です。

幾つか特徴的な活動があるので、御紹介をさせていただきたいと思います。

スライド2を見ていただきます。

「埼葛北障がい者生活支援センターふれんだむ」という名称ですが、これは相談支援事業所になります。

ここでは、地域移行支援は国民の課題、地域の課題として取り組むということで、60人を超える人が退院をしています。

また、地域の協議会を活用して個別の課題を事業化するということを試みて、退院意欲がない人のための退院準備プログラムや、外泊してみたい人の宿泊体験等を実施してきたところです。後に宿泊体験は国の事業にもなったところです。

家族支援については、地域移行を目指したい家族のための家族教室というのも実施いたしました。

新たな社会的入院を作らないために、ひきこもりがちな人の訪問活動も行っているところです。

右上は地域活動支援センターです。

施設長は当事者スタッフで、当事者主体の活動を行っています。

ここに「ピアサポートプラン」と書いてありますが、例えば買い物上手になるためにスーパーの特売日をお互いに紹介したり、ストレス解消の方法を交換したり、当事者ならではのエンパワーメントの計画をお互いに立て合っています。

地域貢献活動にも力を入れておりまして、10年前にある当事者の方が、自分の持っているものを世の中のために使いたい、もうサービスは使い飽きたということで、彼が1人で駅前の清掃活動を開始しました。これを契機として、現在では町民祭りの交通誘導であるとか、産業祭の手伝いをするとか、高校総体の手伝いもしましたし、双葉町が騎西町に避難してきていましたので、そこに歌を歌いに行くといった活動もしているところです。皆さん、町の中で地域貢献をしているというところです。

福祉教育にも力を入れておりまして、冬至の日に「キャンドルナイト」というイベントを行いまして、小中学生3,000人が友達、家族、大切な人への感謝のメッセージを紙コップに書いてキャンドルをともします。

3ページ目を見ていただくと、その写真が載っております。

「お母さん、いつもありがとう」「ずっと友達でいようね」などということが浮かび上がる。

また、ここ数年は当事者の皆さんと小中学校の授業で福祉教育を行っておりまして、ここが肝心なのですが、精神障害や精神障害者への理解ということを求めているのではなく、福祉の基盤となる「お互いを大切にする心を育てる」ということを目標として実施しているところです。

2ページ目に戻ります。

就労支援センターにつきましては、トレーニングをするのではなくて、現場ですぐ働きながら定着をしていくということに取り組んでいて、5万人弱の町ですが、現在91人の方が働いているところです。

それとはやり方が違うのですが、就労移行支援事業では、トレーニングを重視する、リカバリーを重視した支援をしていまして、定着率が93%と高いのが特徴です。

 自立訓練では、両親が御健在のうちから単身生活を目指していただく。分離という話もありますけれども、そういう支援をできることが私どもの実践でわかってきているところです。

 医療機関とは定期的にリハビリテーション会議を実施しまして、お互いの特徴を生かすように心がけているところです。

 次に、この検討会に資すると思われる全国のモデルですけれども、スライド4を御覧いただきます。

 これは三重県が業務の見直しを行って独自に作成したものです。平成22年に作っています。冊子にもなっているのですが、これによって、保健所の精神保健福祉業務は方向を見失わずに積極的な活動を行っていると聞いているところです。

残念ながらこのような取り組みができなかった都道府県の保健所は、統廃合の影響もありまして、その方向性を見失っているように思います。

御存知のように、厚労省の障害保健部長通知で「保健所及び市町村における精神保健福祉業務運営要領」というのがあるのですけれども、こちらは既に現場とかけ離れている印象がありまして、早急な見直しが必要だと考えます。

スライド5を御覧いただきます。

国はこの間、改革ビジョン以後さまざまな政策を示してきていますが、現実には地域間の格差が生じており、課題の一つは、エンジンとなるべき都道府県が縦割り行政という障壁によって思うような事業展開がなされていないということにあります。

一方で、ここに示してあるのは、よい事例と思うのですけれども、新潟県の取り組みでございます。県の協議会の下部組織に地域移行支援の部会がありまして、医療機関職員向けの啓発や退院促進事業が行われておりましたが、その効果と課題に関する調査、実地指導で重点指導項目に地域移行の取り組みを導入。

社会的入院と判断された人のうち入院継続している人の現状把握等を行っています。

また、研修会は、医療と地域と関係団体と県が共通の目標を持って実施しています。

このように総合的に行っている県もあれば、それができていない都道府県も多数あるので、実態をつまびらかにする必要があると思います。

スライド6は、地域レベルとして出雲市の取り組みです。

医療機関と地域の関係機関が御本人の求めに応じて協力して支援を行っている。

ここでは看護師経験のある相談支援専門員が、状態像に合わせて医療との連携体制を整えてきたということがございます。

今、看護師と言いましたけれども、ちなみに栃木県では作業療法士が積極的に地域支援を行っている事例もあります。

地域支援の現場でも多職種が活躍している。

このような出雲市のような取り組みをスタンダードにしていくための手だてが必要で、医療機関と地域機関を含めた人材の育成に力を入れることが重要となります。

スライド7は、精神障がい者ピアサポート専門員養成研修の紹介です。

WAMの助成事業で開催されて、一昨年度からテキストの作成が行われ、今年度は全国3カ所で研修が実施されます。ほぼピアサポーターによるピアサポーターの育成というふうに聞いているところです。

 私のところでも2名の当事者が働いているのですが、当事者スタッフから「ここの検討会で私たち当事者の希望の苗を植えてください」という伝言を承っているので、ここで紹介をしておきたいと思います。

 スライド8は、私が理事をしております支援の三角点設置研究会が実施しております研修会についてです。

この研修会では、最終的に地域ごとに地域移行支援の人材育成を行い、仕組みを作り、明日から取り組んでいただくロードマップを作っていただくことをコンセプトにしています。ぜひこのような研修を国レベルでも行っていただきたいと思っているところです。

 スライド9は、同じく支援の三角点設置研究会の検討委員長をお願いいたしました高橋先生にまとめていただいたものです。この提言内容は極めて常識的な内容ですが、これについても地域間格差が生じていることを懸念しています。

この極めて常識的な内容について、都道府県がどのように取り組んでいるかを国として把握していただいて、必要な対応をお願いしたい。前回もお話ししましたように、入院されている方が地域相談というサービスを知らないまま過ごしていることがないようにしていただきたいということです。

スライド10は、先ほど障害福祉課からもお話がありましたが、先日まで行われていました厚労省の「障害者の地域生活の推進に関する検討会」における議論の整理です。

重度訪問介護の対象拡大とケアホームとグループホームの一元化についての議論の整理が行われました。

サテライト型住居については、今後、精神障害者の利用が期待できると思っています。

重度訪問介護の対象者は、実際上、行動援護の対象者が想定されていることから、結果としてここでは精神障害者の利用拡大にはならないと考えているところです。

精神障害者で行動障害を有しない、意欲低下が顕著な方の支援については、引き続き検討するとされているところです。

議論の整理で特に注目しておいていただきたいことは、「医療と福祉の連携による地域における支援について検討する必要があること」「訪問のみによる生活訓練も柔軟に行えるようにすること」等が書き込まれていることに注目していただきたいと思います。

加えて、附則第三条で「施行後三年後を目途として、精神障害者に対する支援の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて、所要の措置を講ずるものとする」ということから、精神障害者の福祉について、特に障害者福祉全体の中で議論する必要があり、他の障害者支援と同様に、精神障害者支援のエビデンス、科学的根拠を示していくことが重要と考えます。

今後の検討課題です。

先ほども申し上げましたように、「保健所及び市町村における精神保健福祉業務運営要領」については見直しが必要です。

ここでは明記しておりませんが、精神保健福祉センターには、特に次代を見据えたメンタルヘルスの商品作りを期待しているところです。

今後、精神障害者の雇用が広がりますと、職場開拓の中で既に働いている人のメンタルヘルスについての議論がなされることでしょう。その対応が求められると思います。

退院後生活環境相談員については、精神保健福祉士が、精神保健福祉士法第二条において地域相談を業とすると規定されていることからも、原則精神保健福祉士とすべきだと考えます。

特に重要な役割には、入院患者の権利支援のための「必要な情報を提供すること」があると思います。

退院促進のための体制整備についてです。

診療計画に基づく予定期日を超える場合の院内委員会について、本人の出席、本人の求めに応じた地域援助事業者の参加を規定するとともに、1年を超える入院についても院内委員会の対象とすべきと思っています。

アウトリーチについてです。よく万能であるかのように言われていますが、期待されている機能と実際のアウトリーチ、アウトリーチ事業、訪問看護、訪問診療、ACT等についての整理が必要と考えます。

重度かつ慢性以外の入院期間が1年を超える長期入院者への支援です。

長期在院者への地域生活への移行に力を注ぐ。また、入院している人たちの意向を踏まえた上で、いろいろ御議論があることとは思いますが、病棟転換型居住系施設、例えば介護精神型施設、宿泊型自立訓練、グループホーム、アパート等への転換について、時限的であることも含めて早急に議論していく必要があると思います。

最善とは言えないまでも、病院で死ぬということと病院内の敷地にある自分の部屋で死ぬことには大きな違いがあると考えるからです。

精神保健福祉の改革ビジョンについてです。

基準病床の計算式を変えて退院率等の目標を掲げて、補助金事業として地域移行支援事業も行い、生活保護の退院支援も行ってきました。また、医療計画と障害福祉計画を連動させて、総合支援法による福祉政策の充実も図ってきましたが、目標は達成できたのでしょうか。検討が必要だと考えます。

総合支援法の施行後3年の見直し規定に伴う検討も必要となり、そこでは、精神障害者の福祉支援のエビデンスを早急に提出する必要があり、精神保健研究所にも期待したいところです。

福祉支援については、障害福祉課での議論が必要となり、ここへの橋渡しが重要となります。

最後に、「指針について」です。

エンジンとなる都道府県の縦割り行政に横串を示す政策、仕組み(人材育成)について考える必要があります。

都道府県が指針とするべき地域精神保健や精神障害者の福祉の全体の方向性を示す必要があるのではないでしょうか。

今回の指針が我が国の政策においてどのように反映されて、どのような効果をもたらしているのか。残されている課題は何か。これらのことについて随時公表して、検討を加えた上で、以後の政策に反映させることのできる推進体制が必要と考えます。

社会保障審議会の障害者部会でも検討されることになるのでしょうが、前述したように、検討課題が多岐にわたり、また、改正精神保健福祉法の施行後3年の見直し規定に伴う検討も必要となることから、常設の検討会の設置が必要と考えます。

早口で大変失礼いたしましたが、以上でございます。

幾分かでも今後の議論の参考にしていただけましたら幸いに存じます。

御清聴ありがとうございました。

 

○樋口座長

 岩上構成員、ありがとうございました。

 それでは、御質疑は後ほどにいたしまして、続きまして、近森構成員から「精神科領域におけるチーム医療の推進と連携」について、お話をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

○松永氏(近森構成員プレゼン補助者)

 皆さん、こんにちは。

 近森理事長の代わりに社会医療法人近森会近森病院総合心療センター看護部長の松永が報告をさせていただきます。

 緊張しております。どうぞよろしくお願いいたします。

 

○広田構成員

 頑張って。リラックスして。

 

○松永氏(近森構成員プレゼン補助者)

 ありがとうございます。

「精神科領域におけるチーム医療の推進と連携」というテーマで、当院精神科の実践について報告いたします。

近森病院第二分院104床は、201310月1日から近森病院に統合し、近森病院総合心療センター急性期60床として再スタートいたしました。

2枚目のスライドは「平成24年度急性期病棟60床の実績」です。

これまでは44床の精神科一般病床を有し、3カ月の入院期間を経過した患者さんの退院調整を行っておりました。稼働率の維持が大変困難な状況でした。そのため、精神科の急性期60床に特化することといたしました。

実際7月より44床の患者さんの退院調整や転院調整などを行うに当たり、多くの精神科一般病床や療養病床、また、認知症病床、さらには一般病床などで積極的な受け入れがありました。このように地域医療連携をすれば急性期60床でやっていけるという実感を得ました。

また、スタートしてすぐに高知県の東西の一般病院より急性せん妄状態の患者さんの紹介があり、1週間ほどで精神症状は安定し、紹介元の病院に戻って身体の治療を継続することができています。

一般科と連携することで患者さんや御家族の満足度、関わるスタッフの満足度が向上するという実感も得ております。

これらのことから、自分たちの環境や機能が変われば周りも変わり、自然によい循環ができるというふうに感じられました。

今後は、このグラフのように急性期率と3カ月以内の患家率は維持しながら、平均在院日数の短縮と病床稼働率の向上を図っていく予定です。

ページをめくってください。

 3枚目は「平成25年度急性期病棟60床 630調査」です。

 4枚目の方を御覧ください。「入院患者の疾患の推移」です。平成4年度と平成23年度を比較しました。

御覧のように、大きな変化として統合失調症の患者さんの入院が2分の1になり、うつ・神経症が二、三倍、認知症の患者さんも増加しております。

統合失調症の患者さんは、薬物療法の進歩や在宅支援システムの充実によって、在宅での生活や就労維持が可能になってきました。現在もデイケアや作業所、訪問看護、家族相談会などの在宅部門で支援をしております。

当院精神科にはストレス外来、ストレスケア病棟、ストレスデイケアがあるため、うつ・神経症疾患の方の入院が増加しております。

ストレスデイケアの復職再就職率は78.3%でした。

認知症は、高齢化のため、これまでかかりつけの患者さんが認知症になったり、一般病院で加療中の認知症の患者さんが急性せん妄の状況で短期間入院され、増えているという状況が見られます。

平成4年にない「生理的」の5%は、摂食障害の患者さんが入っております。

5枚目は「就労支援連携システム」です。

うつ・ストレス疾患と統合失調症は、それぞれグループを分けてデイケアを行っています。

外来診療、病棟、デイケア、訪問看護、そして施設外との連携をとっております。これは、入院中も在宅中も継続して支援をしております。

6枚目は「平成24年度時間外電話対応」の結果です。

時間外の電話対応は病棟看護師が窓口となり、24時間365日実施しております。

サービスですが、この機能は患者さんや御家族が安心して在宅生活や就労を継続できる大きな機能です。

レベル1が約7割を占めております。

レベル1とは、夜間や休日に電話がかかってきた際に、平日に電話をすることや、診察時に医師にお話しするように患者教育を行うレベルです。

レベル2は、内服や診察などの相談。

レベル3は、患者の状態が余りよくないと判断し、傾聴をすること。

レベル4は、患者の状態がよくないと判断し、医師に指示を得る状況です。

翌朝の全体ミーティングで報告して、対応が適切であったかフィードバックをしますので、病棟看護師たちにとってはアセスメント能力の向上につながっております。

ページをめくってください。

当院精神科における福祉と医療の連携です。

先にも申しましたが、今回自分たちが変わろうとしたことにより、周りの施設の連携が変わるという図ですけれども、当精神科が近森病院の急性期精神科として機能を始めることにより、サポートすること、されることが明確になってきております。

当法人内では、精神科グループとして、病院とデイケア、訪問看護ステーション、地域生活支援センター、社会福祉法人ファミーユを活用してこれまでやってきました。これまで以上に高知県下の精神科の救急システムや精神病院やクリニック、身体の急性期病院、回復期病院、療養型や認知症病床と高知県下の福祉機能を連携すると、効果的に、効率的に、公平に高知県下のベッドが活用できるというふうに実感をしています。

その下の図が連携を抽象的に描いたものです。

急性期精神科と精神科医療機関、一般医療機関、そして在宅社会資源、ここには行政機関も含めていますけれども、それと福祉が連携しますと、精神障害者の社会復帰、就労支援、職場復帰、質の高い在宅生活の促進が図られていきます。

9枚目のスライドは「近森病院総合心療センター人的配置」です。

このたび104床から60床に減少するに当たり、看護師数は20名減りました。

多職種の数は減っておりません。

社会復帰及び就労支援のために、多職種チーム医療で質の高い医療サービスを実践する必要性があるからです。

チーム医療や在宅支援を行う際、地域看護を学び保健師資格を得た大卒看護師の活用は、精神科領域においても非常に有用であることを実感しております。

看護は、47名中保健師を13名活用しております。

10 枚目のスライドは「診療システム」です。

入院から退院までの医療サービスの標準化です。いわゆる全患者さんに活用する近森病院内でのクリニカルパスとも言えます。毎朝、全体ミーティングで情報を共有しております。

入院が必要な患者さんに対しては全員で検討しています。

入院時には必ず入院期間や入院の目的、治療方針などの目標設定をすること、毎週1回の診療会議で評価、再計画を行うことなど、きめ細やかに患者さんの個別性を大事にしながら協業する診療システムが機能していると言えます。

次のページをめくってください。

朝の全体ミーティングと診療会議の風景を表しております。

13 枚目のスライドです。

診療システムで行われている、その人らしく生きて、地域で暮らすためには個別性が大事ですので、もたれあい型チーム医療を行っております。

もたれあい型チーム医療とは、カンファレンスですり合わせをして情報を共有する質の高いチーム医療のことを言います。

当院では、リカバリーを支援する入院であり、リカバリーを支援する在宅という理念で行っております。

下のスライドは、治療においてレゴ型の多職種チーム医療を行っております。

情報交換で情報共有し、業務の標準化で質を保つ効率的なチーム医療です。治療の標準化を進め、医療専門職の質が高いことが必要となります。

ページをめくってください。

そのレゴ型の治療グループの体制図です。

それぞれ日本での実践家をコンサルタントとして招聘し、医師を含め、全ての職種が専門性を高めています。平成23年度には厚生労働省のチーム医療推進事業に参加しました。

後ろについている資料1「チーム医療実証事業報告書<グループ構成>」がその資料の一部となっておりますので、また御覧ください。

最後の資料は、自殺予防センター体制の構想です。

大きな障害や度重なる挫折体験で心に大きな傷を背負っている方に対するリカバリーの視点に立った長期的な支援です。

リボーンデイケアとは、生活史で重い十字架を背負っている方たちが、文字どおり生き直し、就労につくことを支援するデイケアのことで、現在、全職員が研さん中のDBTやアティテューディナル・ヒーリング、マインドフルネス、認知療法、スキーマ療法、対人関係療法などを組み合わせて実施します。

多職種チーム医療でそれぞれが専門性や治療のスキルを習得し、多職種と協業すること、そして高知県下の救命救急センターと連携することにより実現可能となってきます。

以上で報告を終わります。どうもありがとうございました。

 

○樋口座長

 近森構成員、ありがとうございました。

 それでは、お二方のヒアリングを終えましたので、これから質疑応答の時間に入りたいと思いますが、冒頭で事務局からありましたように、これまでは、中間まとめで言えば「第一 精神病床の機能分化に関する事項」のところを中心にして議論をしてまいりましたが、次回は取りまとめのかなり終盤に入りますので、今日は特に後半の保健サービス、福祉サービス、チーム医療といったところを中心に議論をしていただきます。

 後半は、第一の医療に関するところでの御発言が残っておられる方もおありだと思いますので、時間が許せばそちらの方も御発言をいただいていきたいと思います。

とりあえずは保健サービス、福祉サービス、チーム医療、今日のヒアリング、そして事務局からございました説明を踏まえた形での御議論を先行させていただきたいと思います。

どなたからでも御発言をどうぞ。では、どうぞ。

 

○倉橋構成員

 今日は保健ということですので、まず保健所からお話をさせていただきます。

 全国保健所長会の倉橋でございます。

全国保健所長会の基本的な考え方といたしましては、もう既にヒアリングのところで述べましたけれども、今回の法改正の趣旨でございます精神障害者の人権擁護、医療の質の向上に全面的に賛成でございます。

全国の保健所は、改正法及び指針に従いまして積極的に役割を担うべきであると考えているところでございます。

 しかしながら、その機能を果たすためには、保健所の予算及び人員体制の強化というものが必須であろうと考えておりまして、また、ヒアリングのところでも言ったとおり、都道府県型、区市型の保健所では形態も機能もさまざまなものがございますので、特に区市型の精神保健業務についての権限とか業務の整理が必要であろうと考えております。

以上述べました点が課題であると考えているところでございます。

以下、個別の点について申し上げます。

既に議論が尽くされたようですけれども、精神科医療の機能分化につきましては、保健所も精神科病院の実地指導権限というものがございますので、これを活用して協力できるかというように考えておるところでございます。

新規入院患者の入院期間とか再入院率や退院状況につきましても、その状況を地域として分析いたしまして、保健所としてその改善や推進に向けまして、病院と協力して支援を行っていきたいと考えているところでございます。

本題の地域精神医療でございますけれども、保健所が主に問題として考えているところは、まず未治療者等の部分でございます。未治療者、治療中断者、再入院を繰り返す精神障害者の方々への相談支援体制作りのために、アウトリーチ等の体制を作るということを保健所が中心となって行いたいと考えているとともに、作った後の運営体制と管理・調整機能を継続的に担っていくべきと考えております。

法的には措置入院あるいは医療保護入院ということが問題となってくると思いますけれども、それらの入院患者の方々に対しましては、入院早期から退院に向けての支援を行っていきたいと考えております。

ここら辺につきましては、具体的には指針の6ページの第四の一に書いてあるところでございます。

一の「1 都道府県・保健所」の3ポツ目に書いてございますとおり、「早期に適切な医療につなげる」というよりも、早期に必要な医療に適切につなげていくということが大事であろうと考えております。

4ポツ目に「特に重い精神症状を有する精神障害者に対しては」という記載がございますけれども、これにつきましては、早期に必要な医療を適切に提供するという目的のために、関係機関と十分に連携して、必要に応じて医療保護入院等の適用や、受診、移送等の具体的な方法につきまして、保健所として必要な対応について検討し、調整していきたいと考えているところです。

 次に地域精神福祉の面についてでございます。

大事なことは市町村との連携でございます。精神障害者への生活支援体制を分析、評価することが重要でございまして、市町村の体制強化に対しまして支援を行うべきであろうと考えております。

社会資源状況というものは、以前に比べますと増加してきたわけでございますが、これも市町村と協力いたしまして常に状況を把握し、その増加した資源の調整について、地域全体の整備という観点から保健所が役割を担っていきたいと考えているところです。

昔は資源が保健所しかなかったものが、今は社会資源として皆様方の協力が得られるようになったと考えておりますので、第一線機関としての保健所の役割とその調整というものが保健所の主な役割となるものと考えております。

最後に、医療計画についての補足です。

各都道府県で医療計画を作ってございまして、その中で基準病床等の基準がございますので、その見直しは当然やられるものと思いますけれども、改正年次の関係で5年後になっているのでしょうか。見直しの時期を場合によっては医療計画に合わせるという考え方も必要なのではないかという意見もございました。

以上、保健所からの御意見を述べさせていただきました。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

それでは、田川構成員。

 

○田川構成員

 田川です。

 配付されました資料3と資料5について、少し意見を述べさせていただきたいと思います。

 今、保健所の重要性についてお話しされたと思うのですが、私もそのように考えておりまして、地域差はすごくあると思うのですけれども、市町村の障害福祉は福祉サービスをコーディネートする、当てはめていくというのはとてもお上手なのですが、例えばひきこもりの方であるとか、広汎性発達障害の方であるとか、非常にきめ細かく丁寧に長くつき合っていくということに関しては、苦手ではないかと思います。こういう部分がとても大事だということ。これは資料3についてです。

あと、医療計画に関して言いますと、単に計画を立てただけではだめだと思うのです。それを動かしていくコーディネーター役というのが要ると思うのです。大阪などでは圏域の保健所がそのコーディネーター役として医療計画を生かしていくという役割になると思っております。

資料5の4ページの就労移行支援事業が増えてきたというのはいいことだと思うのですけれども、就労移行支援事業所の4割がほとんど就職者を出せていないという現状も一方であると思うのです。ハローワークの統計で、精神障害者の就職者数というのが平成24年度で2万3,861名です。身体障害者が2万6,573名で、身体障害者のほぼ9割まで迫っています。この数年間ですごく精神障害者が伸びているわけです。

そういう現状の中で1人も就職者が出せないというのは、はっきり言って信じられないことで、本気でないか、やり方が根本的に間違っているか、どちらかだろうと思うわけです。

 ただ、資料5の5ページの障害者の就職者数の「精神障害者」を見ていただいたら、平成23年度が1万3,000です。平成24年度が1万7,0004,000しか伸びていないわけです。これは、統計のとり方の問題はもちろんあると思うのですけれども、要は、就職した方がやめておられるわけです。これが今の精神障害者の就労支援の一番の問題だろうと思っています。

 前にもお話をしましたように、今、精神障害者の就労支援のポイントというのは、就職させることではなくて、職業生活をいかに継続させるかの支援ということになってくると思うのです。

 我々大阪で診療所を中心にJSNというのを立ち上げまして、6年間ちょっとで180名を超える就職者が出て、8割ぐらいの方が今でも就職されているのですが、まず6カ月でくくってしまうのはだめだと思います。6カ月以上の継続的な支援が絶対必要になってくる。

6カ月は当たり前のことだと思います。6カ月働けない方は、もともとそのマッチングが悪かった、あるいはそのときの支援が悪かったという問題が主だろうと思います。

ジョブコーチなどの動き方については、今、雇用対策課などで検討会を開いておられるようです。

あと、相談がとても多い。働いている方の相談を受ける場所がない。就労移行支援事業所で受けているのですけれども、これは全くのボランティアです。

もう一つは、医療機関のコメディカルとの連携をしっかりやらないと継続した就労につながっていかない。この医療機関のコメディカルもほとんどボランティアです。

そういうものがちゃんと制度の中で保障されないと、どんどん辞めていってしまって、5年後には精神障害者法定雇用率が義務化されますけれども、精神障害者はだめじゃないかということになる。ここのところの支援をしっかりしていく必要があるのではないかと思います。

以上です。

 

○樋口座長

 どうぞ。

 

○長野構成員

 長野です。

保健所、センターのところに1つあります。

保健所、センターの機能がこれからとても大事ということは、本当に言うまでもないところなのですけれども、ここ10年、20年の流れの中で保健所の体制が弱っているところがかなりあるので、何もかも打ち上げ花火にしてしまうと現実性は全くなくなるだろうと思っています。

人員配置も含めて、いいところはやっているけれども、よくないところはもう少し現状をつぶさに把握した上で業務を整理して、機能を絞らなければいけないのではないかなと思っています。

そうしないと、いろんな機能を持つということは、権限を抱えてそこの地域が膠着するということがあちこちで起こるので、そこの現実的な整理をちゃんとした上で、もう一度法的文言から見直さなければいけないと思います。

今回全体をまとめていただいて、やはりというふうに思うのは、全部の文言が精神衛生法の時代をほうふつとさせるような古い文言が多くて、主語が本人になっているものがほとんどないです。法的根拠の中に「権利擁護」の言葉がどこにも出てこなくて、現実的に保健所の現場を見ていると、御本人が地域で暮らすことを守るためにやっているのか、それとも措置入院も含めて入院先を一生懸命探しているのかわからないというところがいつもせめぎ合っている。それは保健所が悪いわけではなくて、相反する2つの機能を持っていることに問題があるのだろうと思います。

きちっと整理して、本人が地域で暮らすことを守るということを軸に、法律の文言も含めて、もう一回据え直さないと、言っていることとやっていることが違うということが全国で起きるのだろうと思います。

財源も全部一般財源になっていて、国が全体として改革を行おうとするときですから、一般財源で各自治体に全部お任せしますという状況では、今度の改正精神保健福祉法を初め、全く先に進んでいかないのではないかということで、再検討が要ると思います。

昔のようにどっと膨らますということには余り賛成できないかなと思っています。

もう一つ、資料5のグループホーム・ケアホームのところがとても気になっています。前回のプレゼンのところでも話させていただいたのですけれども、24時間ケアつきホームというのが、今の精神障害者が使う福祉資源としては一番足りないところだと思っているのです。

グループホームの方は伸びてきているのですが、ケアホームの方はわずか8,000人しか利用されていないです。社会的入院という定義も数もはっきりはしていないですけれども、6万人とも7万人とも言われる中で、ケアホームの利用が8,000人というところは、24時間ケアの必要な精神障害の方が使うのに課題があると感じています。

もう一つの検討会の議論を見ていても、一元化のところでいろんなサービスの調整機能とかは議論されているようですが、24時間ケアが必要な精神障害者が使うようなところの議論が少し落ちているのではないかなと思っていて、心配をしています。

 知的障害の重度の高度障害がある方のケアホームに関して、宿直でなくて夜勤をちゃんと組むべきだとか、幾つかの意見も出されていたようですけれども、そこと非常に似たような問題があって、併せてグループホーム・ケアホームのあり方は、ここをきちんと議論しないと、病床転換型の施設もあると思うのですが、密なケアが24時間できる小規模な施設が過渡的に今、必要なのではないかなと思っています。

以上です。

 

○樋口座長

 では、野沢構成員、どうぞ。

 

○野沢構成員

 私は、就労のことについて1点だけお話ししたいと思います。

 先ほども意見がありましたけれども、精神の方の就労が非常に増えているというのは本当にそのとおりで、ここ近年は著しく増えています。だけど、定着しないというのもそのとおりです。

割とささいなことでつまずいて定着しない。ほんのちょっとした支えがあれば定着できるのにということで、いつもとても残念に思っています。

日本の企業についていっぱいいろんなことを言いたいのですが、障害者の就労に関しては相当頑張っていると思っているのです。意欲のある企業が多いですし、多分1.8から2.0に上がると、身体の人たちは数としては余りいなくて、これから本当に知的・精神が中心になってくる。これまでの就労と全く違う局面になってくると思うのです。

そういった新しい時代の障害者雇用に合ったサービスというものが絶対必要だと思います。

一つは、先ほどもちょっと話がありましたけれども、障害者差別解消法ができて、3年後に施行ですが、この中に「合理的配慮義務」というものが盛り込まれました。これはとても大事なことで、個々の障害者の特性に合った配慮をしなければいけないというのが企業に課せられるわけです。しかも、改正雇用促進法では民間でも雇用の場だけは法的義務になっているわけで、これはとても重要なツールだと思います。

ただし、これが生きるためには、障害者側が申告して初めてこの義務が発動するということになっているので、障害者側が言わなければ、企業側は全く義務を負わなくていいわけです。ここをきちんと機能できるようなものにしなければいけないと思いますが、意外に労働局サイドは反応が悪くて、虐待防止法のときも感じたのですけれども、福祉サイドと労働サイドの認識のギャップがあって、うまく連携していない。ぜひここはお互いに複合的に進めていただきたいなと思います。

せっかく熱意があって取り組んでいる企業があるのに、これがうまくいかないと、むしろ訴訟になっているケースというのが結構出てきているのです。企業側が合理的配慮を果たさない、障害特性をわからないまま厳しい指導をするものだからストレスがたまって出勤できなくなってしまった、うつになってしまったというと、これは心理的虐待ではないかということで、慰謝料を請求するというケースがぽつぽつ出ている。

こんなのが続いていったら、せっかく伸びてきた雇用がストップしかねないということで、すごく危機感を持っています。これはもろ刃の剣で、これをちょっとバックアップすることによってどんどん伸びていくのに、それがないと逆にブレーキがかかってしまうということを恐れます。

特に地域で暮らす精神の方にとって働くということは物すごく重要なことだと思いますので、ここのところはぜひいろんな部局が協力し合いながら取り組んでいただきたいなと思います。

以上です。

 

○樋口座長

 どうぞ。

 

○香山構成員代理長谷川氏

 日本作業療法士協会の長谷川でございます。

先ほどの岩上構成員のプレゼンの内容について、ちょっと御質問をさせていただきたいと思います。

スライドの11枚目の検討課題の5つ目のポチのところで病棟転換型居住系施設について御説明がありました。ここにおいては、「病院で死ぬということと、病院内の敷地にある自分の部屋で死ぬことには大きな違いがある」ということで、この2つを対比されて、病院内敷地の自分の部屋で死ぬことの方がよりましなのではないかということでお話をされたように感じております。

その場合に、確かに自分の部屋で死ぬことの方がよりましだというふうには考えられるかもしれませんけれども、どのような部屋であるかということがこれから重要だと思うのですが、単に今、受けている医療が手薄になるだけだとちょっと困ってしまうのかなという気もします。

あと、「入院している人たちの意向を踏まえたうえで」というのは、大変重要なポイントだと思うのですが、この場合に、実際に入院している人たちの意向をどのようにして捉えて、それが妥当だというのは、どのように誰が判断するのかということもあると思います。

時限的であるということで、進行していいのではないかというふうにもとれるのですけれども、時限的というのがどれぐらいの期間なのか、また、実際にどれぐらいの期間の後にどういったものがイメージできるのかということについて、岩上構成員の方で何か具体的なイメージがあれば教えていただきたいなと思って御質問させていただきました。

以上です。

 

○樋口座長

 岩上構成員、どうぞ。

 

○岩上構成員

 私が求めていることは、そういう議論をする必要があるということです。

 もう既にいろんな手は打ってきていると思っているのです。確かに打てていない地域、病院もあると思います。しかし、現状で手は打っているけれども、そこから退院できない。私たちが求めているのは、精神科特例はやめて3カ月未満のところをまず手厚くしましょう、一般医療化しましょうということです。

そうしますと、必然的に療養型というか、長期の方への手は薄くせざるを得ないということが今までの議論だと思います。

そうなったときに、より開放的な処遇をするので、これでよろしいではないかということで済ませてしまったら、その人たちは病院で亡くなることになる。私はそれを防ぎたいと思っているところです。

長年、医療機関の敷地の中で何か転換するということに反対意見があるのは承知しているのですけれども、しかも、時限的にというのは、私もどれぐらいの時限にすればいいかわかりませんが、今後そういう議論をしていく場を厚労省で作っていく必要があるということです。ここは皆さんの同意をいただきたいところなのです。必ずそれを作るとかいうことではなくて、彼らにとってよりよい支援をどうしていくのかという議論をすべきだと思うのです。その結果として病床削減だと思うのです。

最初から病床削減でなくていいと思っていて、彼らがそのまま病院の中で死んでいくのに手をこまねいて見ている。病院の関係者は別に手をこまねいて見ていないけれども、必然的にそういう歴史があるとすれば、それは変えていきたいということの提案として、ぜひ今後こういう話し合いを進めて、なるべく早急に次の手を打つ。

それは伊藤構成員からも御意見があったところなので、何がいいとかいうことではなく、議論を進めていきたいということをお願いしたいと思います。

 

○樋口座長

 それでは、機能分化の話に入ってきておりますけれども、これは大変重要な事柄ですので、もし御意見があれば、ここで一定程度いただいておくことにします。では、伊藤委員、どうぞ。

 

○伊藤構成員

 今回、機能分化と福祉居住施設の方に検討が移りましたので、初回に発言させていただいた点について、改めて問題提起をさせていただきたいと思います。

今回の中間取りまとめで精神病床の減少が指摘されています。実は、このことは病棟の設備の構造や、そこで働いている職員、そして職員が蓄積した臨床技術をどのように有効活用するかを考える必要があることを示しています。次のステップとして活用・活躍していただく、複数のメニューを併せて検討する必要があると思います。

先ほどグループホーム・ケアホームの話が出てまいりましたが、まだ数が多くない。ですから、こういった地域移行を進める福祉居住施設の拡充と並行しまして、病棟転換型や既存職員を再配置するサービス類型を作るなどして、医療組織が選択できるメニューを新設・拡充することが不可欠だと思います。

先ほど保健所の方から職員には限りがあるというお話をされていました。ある意味で社会資源が今、アンバランスの状態にあるということであれば、今ある資源を次のステップとして活用できるメニューが不可欠であると思います。

以上の観点から、岩上構成員の御発言に賛成であります。

 

○樋口座長

 それでは、伊澤構成員、どうぞ。

 

○伊澤構成員

 第2回検討会での私どものプレゼンでは、いわゆる居住系の施設の病棟転換型というところに対しては、反意を示させていただいた経緯がございます。基本的に反対です。ただ、岩上構成員がおっしゃるように、本件について両極の議論をもっと深いところ、広いところも出し合い、集中徹底した検討を多角的に行っていく必要性はすごく感じております。両極あるわけですから、そこのかみ合わせを図らないことには前へ進めないということでありますし、見合った状態が続けば続くほど事態は放置され続け患者さんの不利益は増すばかりです。長期在院者の処遇に関する具体的な方向を示し、現実的なあり方を追求する姿勢を強く持つべきだと思っております。

具体的な処遇の形を考えた場合、その議論のポイントの一つによく出されるものとして“町なかで暮らすことをどう形作るか”というのがあろうかと思います。生活の場の設置ロケーションとか環境設備というところの条件は、大事だと思うのです。町で暮らすというところを一つのキーワードにして、では、町なかにある病院だったら転換施設整備は進めていいのか、ということにもなるかもしれませんが、それでは町なかというのはどういう概念や定義なのか、そういったこともしっかり深めて多角的に論証していくというか、丁寧な協議検討を行いつつ、そして一定のスピード感をもち方向性を見出していくということだと思っておりますので、この議論の場は早急に構造的に立ち上げていただきたいと強く思っております。

以上です。

 

○樋口座長

 他に。河崎構成員、どうぞ。

 

○河崎構成員

 日精協の河崎です。

 今の議論に関してなのですが、確かに伊藤構成員がおっしゃられていますように、我々の立場からしますと、多様な選択肢というものが必要であります。その際に、今、先生がおっしゃられたように、現状の資源を再構成しながら、そしてそこで新たな仕組みを作っていく。これが非常に現実的ですし、かつ、そういう状況をすることによって、今回のこの指針の中の重要な項目である精神病床の機能分化ということが推進されていくのであろうと思っております。

ですので、先ほどの岩上構成員のプレゼンに対して長谷川構成員からも質問がございましたが、「病院内の敷地にある自分の部屋で死ぬことには大きな違いがある」という表現について、私自身は、敷地内、敷地外、そういう議論に終始してしまって、新たな展開が見えないということに対する非常に大きな投げかけではないかなと感じたりしております。

ですから、ここで意味しているところは、基本的に自分の生活という場所をまず確保するということだろうと思っていますので、敷地内、敷地外という概念について議論を集約していくと何も進まないと思っております。

先ほど保健所に関して倉橋委員の方から非常に重要な提案があったと思っておりますのは、これまでの議論にもありましたけれども、保健所にしましても、これからのお話のように、体制を充実していくためには財源が必要だし、人材が必要だ。これは何も保健所に限らず、これからの精神保健医療福祉というものを改革していくときの一番の重要なキーワードであると思いますので、これまでこのことについては発言しておりますが、ぜひ今後ともそれについての認識はみんなで共有していきたいと感じます。

以上です。

 

○樋口座長

 それでは、千葉構成員、中板構成員の順番でお願いします。

 

○千葉構成員 

千葉でございます。

私も、岩上構成員のお話のとおり、まず議論をする場が欲しいなと思います。それがいい悪いという言い方は変ですけれども、必要なのか、必要でないのか、それが適切なのか、適切でないのかということも含めて、そこから話をする。最初からその選択肢はないぞというような論で進んでいったのでは、それこそ我々の病院の中に、どんどんと高齢化していって、行きどころがない、受け皿が十分にできるのを待てない人たちがいて、その方々が死亡もしくは身体的な病院の方に転院し、そこで亡くなられる、人生の終末を迎えるということに対して、私らとしては非常にじくじたる思いを持っているわけですので、それをどのような形で見ていただけるのか。

これまでの精神医療福祉の施策は、そういう人たちがいる場所がなかった、行く場所がなかった、よって、それを全部精神科病院の中で見ろという形で押しつけられてきたという印象さえ持っているわけでございますので、そこのところについては何らかの形を議論していっていただきたいと思います。

また、敷地内、敷地外の話になりますと、これはシンボリックにそういう理念としてそういうものをということで考えるべきことであって、現実にそれを行っていくということは、この世の中、適正なのか。

例えば現在、ケアホーム、グループホームの一体化及びサテライト型という話の中でも、同一建物の中でサテライト型はだめだという論が出てくる。では、マンションの1階にグループホーム・ケアホームを置いて、そのサテライトを10階の部屋にしたらだめなのかということになるわけです。

今、地方では公営住宅や何かがあいています。そういうところを活用するという話をしておきながら、一方では逆行する論を進める。それは単に同じ建物であるから、あるいは先ほどと同じように同じ敷地であるからということによっていると思うのです。

だから、問題なのは、建物構造、ハードの面、ソフトの面ということなのだと思うので、それが真に普通のアパートのような形、つまり、1階が精神科病院で、2階がアパートでどこが悪いのだというふうに思うのです。

それが精神科病院の形であるからだめなのであって、いえいえ、そうおっしゃいますけれども、今、精神科病院で転用していくとすると、有料老人ホームに転用するところも一つの選択肢になっているのです。それは全然制限がないのです。

改装をきちんとして、入り口も、そして自由に出る口もあって、そこに対するスタッフもまるきり別で、組織も別でという形で考えていけるのであれば、それはロケーションの問題ではないだろうと思うのです。

問題なのは、そういったシンボリックな部分をどのようにきちんとした形で担保されるかということなのではないかなと思います。ですから、そういったことをしっかりと論議していくような場、あるいはそういう形が欲しいなと思います。

以上です。

 

○樋口座長

 では、中板構成員。

 

○中板構成員

 今日は非常に貴重な保健福祉サービスのところだということで、私の方から6ページの第四の「一 関係行政機関等の役割」の保健所のところについて、若干お話をさせていただきたいと思います。

第四のところのテーマが「医療の提供の確保に関する重要事項」ということになっておりますので、「保健所」の書き方が入院に結びつけるための機能ということに特化しているということは、これまでずっと述べさせていただいてきました。

しかしながら、保健所というのは公衆衛生を担っている実践機関でございまして、いわゆる治療医学に対して、予防医学ということを実践する機関でございます。

予防医学というものを関与原則に置きますと、予防医学の中で常日頃言われているのがいわゆる「一次予防」「二次予防」「三次予防」という言葉です。

一次予防は、よく言われる健康保持・増進。

二次予防が早期発見、早期対応。

三次予防がリハビリということになります。

病気の予防だけではなくて、障害の予防、障害を進展させていくことを遅らせる、あるいは再発を防いでいく。それから社会の中で自分らしく生活を位置づけていくといった広い概念で、予防医学の中で「一次予防」「二次予防」「三次予防」が使われておりまして、それを実践しているのが保健所ということになっております。

そういう中で、先ほど先生方からおっしゃっていただいておりますけれども、この指針が保健所の精神保健福祉に関する運営要領等に影響を及ぼすということを考えますと、「保健所」のところの書き方が、一次予防、二次予防、三次予防に沿って書いていただきたいと非常に希望しております。

まず、「1 都道府県・保健所」ですけれども、医療計画につきましては、先ほど倉橋委員も述べておりましたが、非常に重要な位置づけになると思っております。

「医療計画に基づき、障害福祉計画等」と書かれておりますが、ここは「等」をもう一つ伸ばして「障害福祉計画」または「介護保険計画」ということで、精神障害者も高齢化し、身体障害も含めて抱えていくということになりますので、「介護保健計画等」に関連するという形で1つ加えていただきたいと思います。

また、個別の状態像に対応した適切な医療を提供できるような計画を作っていくことが重要ではありますけれども、改めてその中に保健所あるいは市町村のその環境を整えていくための機能について明記するということもとても重要ではないかなと思っております。

その医療計画の中で医療提供体制を推進すると同時に、入院医療から地域で生活することを支える医療へということを踏まえますと、その環境整備ということにつきまして、一次予防から三次予防まで整理して書いていただければと思っています。

一次予防と二次予防をまとめて書いていただいても結構だと思いますが、精神疾患、精神障害の発生予防及び早期発見、早期支援ということで項目を立てていただきまして、いわゆる精神疾患、精神障害に関する知識の普及、普及啓発についての役割を持つということと、精神保健に関する適切な相談支援というものを実施していくということ。これが一次、二次に該当するかなと思います。

また、保健所、市町村には保健師がおりますけれども、保健師は、契約に基づかない家庭訪問というものをある意味武器としておりまして、求められなくても訪問をするといった機能を有しておりますので、相談の内容によっては、保健師による家庭訪問体制を実施して、早期の受診に結びつけていくような医療提供体制を構築するといったことを一次予防、二次予防のところに書いていただけるといいかなと思います。

さらに、二次、三次になりますけれども、地域移行、地域定着を支えるための地域ケア体制を構築するといったことについても明記していただきたいと思います。

それぞれ地域にはさまざまな関係機関が協力し合いながら地域で生活を支えていくということをしていきます。その中には、もちろんピアサポーター等、住民組織の協力も不可欠になりますけれども、そういった関係者の連携を踏まえた上で、地域ケア体制の構築というものについて、保健所がリーダーシップをとって機能を発揮するといったことをぜひ書いていただければと思っております。

地域移行、地域定着支援につきましては、障害者、特に当事者、家族の希望に沿った生活の実現というものに向けて、これまで先生たちがおっしゃっているように、住民のための地域生活移行支援であるべきですし、住民、患者さんのための医療であるべきだと思いますので、個別性の高い、住民の希望に沿った生活の実現ということを支援するための地域ケア体制を作り上げていく、その役割を持っているということをぜひ書いていただければと思います。

その上で、急性増悪あるいは医療中断、未治療については、早期に医療につなげられるような体制の構築というものも当然出てくると思っておりますので、一次、二次、三次予防、それぞれに分けて書いていただけるとありがたいなと思いました。

以上です。

 

○樋口座長

 それでは、佐藤構成員、吉川構成員の順番でお願いします。

 

○佐藤構成員

 ありがとうございます。

近森構成員のプレゼンテーションに対して、ちょっとセコンドしたいと思います。

公的病院が分院のようなものを本院に統合するということは時々あるのですけれども、民間病院で第二病院を本院に統合するというのは比較的珍しくて、初めてではないかと思います。一般医療と精神医療を連動させる、あるいは融合させるという観点から非常にすばらしい試みだと思います。そのことによって、いろんな無駄な部分といいましょうか、精神医療を非常にコンパクトにできるということで、効率化の観点からもこれは非常に望ましいことだと思うのです。

ですけれども、全体として見渡しますと、以前から言っておりますように、救命救急センターに精神科病棟があると一般医療と精神科医療の融合が果たせるのですが、なかなか全体として進まないということの裏には財源的な問題があると思いますので、分院を統合したり、あるいは新たに救命救急センターに精神科病棟を併設するような場合には、補助金等の財政措置を講じていただけると、そういうことがますます進むのではないかと思うのです。

精神医療の内容も、精神障害者を長期入院させるという形から地域医療全体に貢献するという形に大きく変わっているように思いますので、大変すばらしいと思いました。

もう一点、保健所のことについて幾つか議論がありますけれども、NPO法人とか、長野先生や岩上先生のところのように民間で地域に大きく関与しているところもありますが、全国的に見た場合、やはり公的機関が関与していくということが大事だと思いますので、精神保健福祉全体をマネジメントするという立場から保健所の機能をより充実させていくということが重要だと思います。

以上です。

 

○樋口座長

 それでは、吉川構成員、どうぞ。

 

○吉川構成員

 私の話は、1つ戻るのですが、先ほどの病棟転換型居住系施設についてです。

私も、そのことについてはきちんと議論が行われることを期待しています。

ただ、居住系施設について、岩上構成員がここにお示しいただいているものが、入院されている方が自分の部屋で死ぬことには大きな違いがあるということで、生活を終えられるといったイメージで書かれているのですが、これを検討されるときに、患者さんの状態とか気持ちというのはいつでも変化する可能性があると思いますので、そこは患者さんがその人らしく、望む生活ができるように、そこからまた他のサービスへつなぐとか、一般の居住系施設に移っていく、そういった支援がなくなることがないように、検討のときにはそのことについても重点を置いていただきたいと思います。

以上です。

 

○樋口座長

 それでは、広田構成員、どうぞ。

 

○広田構成員

 病棟転換の話が出ていますけれども、皆さん、ここに集まっている人は全然反省の色がないのです。もちろん、国には責任があります。マスコミにあおられて隔離収容政策をとった。住宅政策を打てない。

私は、9年前に小泉総理に会ったときに「社会的入院の解消のためにお金をつけてください」と言った。結局、日中活動の場は、旧作業所みたいなのがいっぱいできた。でも、住宅政策を打てなかった。

一方で、退院させようとしたら、良田さんみたいに優しいママでない人は、議員まで使って「退院させるな」という圧力を病院にかけてきた。そういう実態です。

 地域では、そういういろんなものができるときに反対運動が起きた。こういう歴史があります。

私も今日資料を出しているけれど、本物の恋愛感情に戻るまで24年かかったという資料です。1本の医療ミスの注射。カルテには2本と書いてあるけれど。そういうふうな医療に持っていくような、何か大政翼賛会みたいな感じで、今、中板さんのお話を目をつぶって聞いていたら、戦争中の話かしら。私たちは精神疾患で、早期発見とやっているけれど、伝染病かしら。それから地域地域と言うけれど、地域は連携なんかできないし、してはいけない。子供たちに愛も持てないような地域にどうして精神障害者が。中板さんはどちらにお住まいか知らないけれど、全国の地域をよく把握していただきたい。いつも言っていますが、愛がない社会です。

どこをどう言っていいかわからないけれど、病棟転換ということではなくて、現在入院している社会的入院の人を、敷地内も含めて、どうすることによって、彼ら、彼女らが幸せに過ごせるかということですよ。その中の一つとして病棟転換にずっと反対してきた。今も反対です。同じところを中身だけ変える、いわゆる中だけリフォームするわけですよね。入院病棟が4人部屋だったら2人にして、机を置いて、紙を置いて、花を飾ったりすれば病床削減できると発言してきました。

社会的入院者について、一つは国の施策の敗北です。それから私たちの敗北です。社会的入院の20万人に対して何もできなかったのだから。「申し訳ない」という言葉を、日精協の河崎先生も千葉先生もそうです。申し訳ないけれど、かつては病院経営上、入院患者が必要なときもあった。全ての人がそういう謝罪の上に立って、本当に申し訳ないと思わなければ。私はこれから外に行ってお金さえ出せばプリンパフェ等好きなものを食べられるけれど、社会的入院患者は食べられないわけです。

それと、一昨日の話について補足していいのですか。

 

○樋口座長

 どうぞ。

 

○広田構成員

 お手元に出ていると思います。私が一昨日激しく言いました。

岩上構成員のお話を伺って、「南高愛隣会の非常に政治的に力がある田島さん。自民党にも力があり、民主党にも力がある」と、多くの業界関係者から聞いてきました。そこに民間出身で元厚労省の職員が行っている。その人はかつて他の検討会の日に、私を外して飲み会に行っていました。そういうところが背後にあって、そしてこちらにこの世界の巨頭でちょっと老いてきて、下り坂だけれども大丈夫という高橋清久さんを出さなければならないということで、あなたは大変だなと思いました。私は一人でやっているからね。ノンセクトフリーだから。

高橋清久さんの名前を出して極めて常識的で妥当な内容と言うけれども、私はこれはいろんなところがとんでもないと思っています。

私がここで言ったのは、全体的なところの「社会的入院の解消」の「解消」は間違いです。「開放」です。

社会的入院は、何年か前で308,000人ぐらいの入院患者中、20万人ぐらいかしら。病床が34万床です。それを社会的入院の開放と、病床を20万床ぐらいにして、要するに、病床があるから患者が必要だった。どちらが鶏で、卵でなくて、それはもうやめて。20万床にしてほしい。

人員配置については、3カ月までを手厚くして、あとはアウトリーチだ、訪問看護なんて、そこで金を取るんじゃないと。その他もちゃんと人員配置をしてください、入院患者のために。

人間性の復権です。あの鍵と鉄格子の中で人間としての尊厳を奪われている。そうじゃないですか。自分の意思で入院したって鍵と鉄格子がある場合もあるわけだから。

そういうふうに人間性の復権をして人間らしく生きたい。そういう意味でも、3カ月までの人員配置だけでなくて、きちんとしていただきたい。

診療報酬は、私もずっといろんなことを研究しているけれど、少ないわけです。後で出てくる「他の一般医療」という言い方がおかしい。精神科も一般だから。連携について書くとしたら、「一般」でなく「他科」。精神は特別科かということになるから、一般ではないの。他科なの。だけど、他科と連携するような患者は総合病院に行けばいいのです。

私だって、歯医者に行って、眼科に行って、内科に行って、整形外科に行ったこともある。みんな忙しくて連携できない。

また、私のことを私抜きに勝手に連携しないでくださいということです。他科と連携を必要とする患者は総合病院に行くべきです。ところが、総合病院が少ない。何度も言っているけれど、ソウルは25あった。神奈川県は全然ないです。先日、やっと政令市以外の圏域に1個できそうな話でしたが。

総合病院の精神科がなぜないか、なぜ撤退するか。診療報酬が少ないからです。総合病院の中で嫌がられているのですよ。総合病院の中の精神科医はすごく肩身が狭いのですって。これが日本国の実態ですよ。総合病院をもっと増やすためにも精神科の診療報酬が上がらないとだめだということです。非常にわかりやすいでしょ。これは、中学生に話したら、「わかりやすい」と言っていました。

今度厚生労働省を代表して山田さんという課長にラジオに出ていただきます。全国の精神障害者に向かって、ハローワークが使いやすいようにしますということを熱く言っていただきます。29日に私が出演しているインターネットラジオ番組で対談します。たくさんの苦情を受けて、行ってみた横浜のハローワークは使えなかった。

私は精神医療サバイバーになってからも働きました。外資系も。

日本の企業というのは働き過ぎですよ。厚生労働省も。一昨日も言いましたが、台風が来て、JRの駅のアナウンスで大騒ぎしているのに、国会をやっている。ばかみたいに台風の日に国会を開けているという感じでした。

そういうことで働き過ぎだから、「精神障害者が働きやすくなるということは、他の精神疾患を持たない方が働きやすくなりますよ」というキャッチフレーズを厚生労働省は打つべきです。マイナスのことはやる必要はない。

私はサバイバー後、最初の就職で、何が必要だったかというと、ピアサポートでした。ワークシェア。同じ職場に3人で行って、帰りにしゃべりながら帰りました。

今やっているのは、エリートさんがうつになって、いわゆる社会資源に来たけれど、「もうだめだ、通用しない、相手にできない」ということでうちに来ましたから、ピアサポート飲み会というのをやっています。

それから、この200円の貝殻をイヤリングに作ってくれたパニック障害の彼女は、グループワークでは体調が悪くなったりしていたので、2人でライブとかディスコへ行って踊ってきた。ピアサポートライブ、ピアサポートディスコとかピアサポートカラオケ。そういうことで、ピアサポートというのは、この領域で皆さんのところにいて気を遣いながら働くピアサポーターとかピアスタッフだけではなくて、あらゆるところでピアが活用される。ピアサポートを章立てしてほしい。患者会とかセルフヘルプとかオルタナティブとか、全部ピアサポートの中に入ります。

「うつ・認知症の予防について章立てして欲しい」というのは、一番下に出てくる「精神疾患の知識は自分で学ぶことが重要」ということで、私があの場でばっさりここは要りませんと言ったのです。いわゆる精神保健のことをみんなにアピールするとかという章立てがありましたね。

9ページの「五 精神保健医療福祉に関する知識の普及啓発」、こんなものは要らなくて、なぜここだけ精神保健医療福祉に関する知識を普及啓発しなければいけないのか。今日、本を2冊持ってきています。薬がわかる本を見ながらアドヒアランスをやり、『家庭の医学』を読みながら精神疾患を学んでいますが、上の3行「社会生活環境の」ところから「心の健康づくりを推進する」までを入れればいいのです。

そしてこの下に「予防」を入れて、「国民の心の健康づくり推進及びうつ予防、認知症予防」を1つ章立てする。彼女が先ほど言った一次予防、二次予防、三次予防をいわゆる早期発見、早期支援とか、早期介入とか、早期治療とかに結びつけない形で独立すればいいと思いますよ。

弘明寺観音でお祈りをしていたらたまたま中高校生に会ったり、いろんな人と話しをしていますが、「これはわかりやすい」と言っていました。

「国民の心の健康づくりを推進し、うつ予防、認知症予防」ということをうまく入れた方がすごくわかりやすい。ぜひ義務教育の中学生レベルがわかる言葉で入れた方がいいということです。

「どんな人でも相談支援事業所と連携するようになっている」。これは4年前に具合を悪くしましたから忘れもしません。厚生労働省絡みの3つの不祥事で、多くの人が「民間人で詳しい人」と私のことを記者に話した。確かに厚生労働省に20年以上出入りして、記者やいろんな業界人から聞くので、10年前の全家連騒動の裏から表もほとんど知っています。だけど、何も答えなかった。「それをほうふつさせますね」と言った。相談支援、相談支援と言うけれど、「相談支援事業所から厚労省に金が流れているのか」とみんなが言ってくる。私は、「飲んでいるのかしらね」とふざけて言いました。

そのぐらいに相談支援、相談支援とあちこちに入れようとするけれど、社会資源の側だって「相談支援事業所が間に入らなくていい」と言っているし、病院のPSWも、「中のことはきっちりやって押し出すから、行った先でちゃんとやって」と言っているし、何でもかんでも相談支援ではない。

相談支援というものがPSWの失業対策の一環としてできたのならば、しょうがないわねという形だけれど、全てのところに八百屋さんの「大根を買ってください」「タマネギを買ってください」ではあるまいし、そういうふうにやらない方がいいということです。「相談支援事業所」という固有名詞を特化してどんどん入れていくやり方は、多くの人が「やはり怪しい」と。

私は3つの不祥事も詳しく業界関係者やマスコミから聞いていますから、不祥事が起きてからでは遅いわよということです。

そういうことで、相談支援、相談支援とどんどん入れない方がいいということ。

「社会貢献に関する記載をしてほしい」というのは、1ページ目で入れていただいたのですけれど、「全体的な方向性」のポツ2の2行目「精神障害者が社会貢献できるよう」だけでなくて、「多様な」ということで、多種多様な社会貢献ですよ。私の家の引っ越しは、知的障害者手帳2級、精神障害者手帳2級の男性が3時間かけてごみ出しをやってくれた。

社会資源が行かなくていいところを訪問してしまったために、いわゆる触法精神障害者、留置場に70日間入って、私は4回面会に行きましたが、その男性と手帳を持っている2人がほとんどきれいに掃除して片づけてくれた。ただ、2人で会話ができない。私とのマン・ツー・マンでないと話ができなかった。

障害を持っていてもそういう多種多様な社会貢献をできるので、サービスの受け手だけではないということです。

最後に、日本盲人会連合会の竹下委員は盲人の弁護士さんですが、この方が質問したのは、「医療と福祉が連携連携と言っているけれど、何なのだ」と質問したのに、厚労省側から回答がなかったのです。回答があったら、私は、「全ての連携を外した方がいい」と発言したかった。警察とか消防、救急隊の現場は、本物の連携をしている。お互いやることをやっている。この業界とは違う。そこに住民として通りかかり、信頼関係で依頼されることもあります。できないことに私は手を出さない。

それと、「夜回り先生」という水谷先生がいらっしゃる。あの先生も夜回りを1人でしている。そういうことは、ボランティアの相談活動だと思う。

岩上構成員の奥さんと私が会って話したり、子供さんを呼んだり、一人の相談者のためと称して、自らの力量不足のため連携と言って、いろんなことをやろうとするのはおかしい。

 

○樋口座長

 少しまとめていただけますか。

 

○広田構成員

 終わりです。

傍聴席の方、私は1219日で国の委員をやって13年目になります。全然進んでいないのです。だから、せめて進ませてということで、今日はグリーンの洋服を着てきていますから、進ませたいということで、終わりです。

 

○樋口座長

 どうも。

それでは、あと8分ぐらいになりました。まだ発言を一度もされていない方を優先していきたいと思います。

こちら側から行くと、最初に田邉さん、その後、澤田さん、その後そちらに参りまして、4名の方。

時間があったら二度目の方に回ります。

 では、こちらから参ります。

 

○田邉構成員

 これは全般的な意見なのですが、病床削減と認知症問題、もっと広く言うと現在入院中の高齢者問題、そのあたりに今後切り込んでいく議論をしないと、今、新たにBPSDを伴う認知症患者さんが大変だということで入院して、その後、一旦落ちついた方をなかなか地域に帰せない状況が実際起きてしまっている。それと、今回の保護者問題が家族同意になっていますので、家族同意、認知症あるいは高齢者、精神障害と病床問題、この3つの点をきちっと整理して取り組まないと、せっかくの今後の長期方針の中で、既存の問題だった医療保護入院、国際的に見て非常に多数の入院の問題に切り込んでいけないのではないかと思いますので、その辺を今後の議論としてきちっとやっていっていただきたいということです。

精神障害者の福祉サービス利用者がすごく急増しているというグラフが出ていたと思うのですが、5年間で倍ぐらいの実利用者ができています。それに対して障害者手帳の取得というのが当然前提にあるわけですけれども、障害者手帳取得サービスに伴う事業というのは行政機関がやっていますが、行政機関はみんな小さい政府を目指していまして、今まで「保健福祉」というふうに合体化されたために、保健サービスを十分に展開できないまま福祉への対応をしているということがある。保健所の先生からも保健と福祉があってという苦労について話されていました。

ですから、もし遅れてきた精神障害者の福祉がこれから進めば、保健福祉とひとくくりにして、特別な財源がなければ、地方自治体は、福祉の行政サービスをするために、保健の予防的な活動は目に見えない活動ですので省略されていく可能性があるのです。

ですから、精神保健福祉を地域で充実させるとしたら、もう少し保健活動の部分に焦点をきちっと当てた指針を書いて財源化しないと、いっぱいうたわれているけれども実際には何も活動ができない。特に要望の部分は省略されてしまう。そういうことを懸念します。

以上です。

 

○樋口座長 

それでは、時間がなくなってまいりましたので、簡潔にお願いしたいと思います。澤田構成員。

 

○澤田構成員

 前回お休みして申し訳ありませんでした。

まず、広田構成員の一般科ではなく他科であるという御指摘について、同意見です。

7ページの第四の二「行動の制限」ですけれども、含まれるのかもしれませんが、「所持品」「患者同士の交流」を加えていただきたいと思います。持ち物も取り上げられて、いつも「何とかに刃物」と言われているような気がしてならないのです。

時間を制限して使わせているというのはナンセンスだと思います。

男女交際禁止、友達同士のつき合いも禁止されて、自由も取り上げられ、恋人も友達も持てなくて、生きていて何の楽しみがあるかと思います。

これに関しては、第4回でもガイドラインが必要だと申しましたけれども、改めて申し上げたいと思います。ガイドラインがなければ、現状で最小の範囲であるとか、最大限であるとか言われてしまって、今より悪くなっても、これで最小の範囲ですと言われたらそれまでですので。

今日は時間がありませんけれども、第四の二の3番目のポツになるのかなと思いますが、代弁者制度を加えていただきたいと思います。

あと、就労支援のお話も出ましたけれども、ACTIPS、クラブハウス、心理教育などのEBPに診療報酬をつけたり、補助金をつけたりして普及させていただきたいと思います。

最後に、1999年からWHOの健康の定義は「身体的、精神的、社会的およびスピリチュアル」になっているのですが、スピリチュアルな視点が全くありませんので、スピリチュアルケアを盛り込んでいただきたいと思います。

私自身、医療につながったのは21歳のときなのですけれども、17歳のときに約2年間、極度の罪業妄想とそこから来る自殺念慮に取りつかれていて、自殺の一歩手前のところで教会に導かれまして、キリストが私の全ての罪を負って身がわりに死んでくださってよみがえられた、だからキリストを信じれば全ての罪が許されて、永遠の命が与えられると聞いて、それを信じました。そのとき2年間さいなまれた罪業妄想と自殺念慮が嘘のように消えてしまって、それ以来二度と現れることはありませんでした。このような効果もあるわけです。

 また、私が入院していましたときに、6人部屋で、ベッドの周りにカーテンがないものですから、『聖書』を読んでいると、何を読んでいるのと寄ってきて、一緒に読みたいということになり、祈っていると、私も一緒に祈りたいということになり、一緒に祈ったり、『聖書』を読んだりということがありました。

それは禁止され、やめさせられてしまったのですけれども、そのようにニーズもあるわけですから、病院なり事業所なりに聖書研究会であるとか、写経の会であるとか、そういった会を設けるなど、ケアをしていただきたいと思います。

以上です。

 

○樋口座長

 それでは、田村構成員。

 

○柏木構成員代理田村氏

 時間のない中、すみません。

 先ほど広田さんもおっしゃられたと思うのですけれども、日本の精神科医療のあり方の歴史があるわけですので、そのことを踏まえて、当初国策として作ってきた精神科病院の中で、既に病床がなくても見ていくことができる患者さんたちが、医療の発展あるいは地域生活支援の発展によって増えてきているということを踏まえて、今回新たに指針を作るということだと思いますので、その歴史の中にあって今があるということを「全体的な方向性」のところにまず入れていただき、さらに、良質かつ適切な医療の提供を確保するために国がこれからもしっかりやっていくということ、もう少し決意が見えるような文言にしていただければと思います。

 と申しますのは、先ほどの近森先生あるいは岩上さんのところのように、非常にすぐれた支援あるいは医療の提供をしていらっしゃるところはあると思いますけれども、これはかなり個人の資質とか、個別の法人等の自助努力によるところが非常に大きいものだと思います。よい医療をしようと思えばお金がかかってしまってなかなかできない、あるいは自前でいろいろ持ち出しになってしまうという現実を踏まえますと、そこにもう少し適切なお金が使われるべきではないかと思います。そのことがないと、指針として質を上げるとかというふうに書いてあるのですが、絵に描いた餅に終わってしまうのではないかということを懸念いたします。

 岩上さんのお話のところでアウトリーチのお話があったのですが、アウトリーチについてはいろいろな定義がまだあって、これは今後指針の中で用語の整理がされていくことであろうとは思うのですが、かつてから精神科病院ではお医者さんや看護職員、PSWなどが往診はしていました。今の記載の仕方ですと、そのことと今回のアウトリーチはどこが違うのかということがわからないのではないかと思います。

アウトリーチというのが、あくまでもその方の在宅での生活を支援するために医療をお届けするということなのであれば、在宅への提供を基本とするということを明記するとか、あるいはもしそこから入院への導入が起こり得るのであれば、その際にはきちんと公的機関がそこに絡むような仕組みをつくるということにするなどの体制の整備が必要なのではないかと思います。

最後の方に医療保護入院のことが少し出てくるかと思うのですけれども、今回の法改正の中では非常にマイナーチェンジに終わった医療保護入院の仕組みかなと思います。保護者制度はなくなりますので、そこの部分での御家族に対する負担感というのは一種軽減されるところがあるかと思いますが、一方で、人権擁護という意味合いから言って今回のあり方がどうなのかということは、今後さらに議論が必要なのではないかと思います。

そういう意味でいきますと、医療保護入院については、退院後、生活環境相談員を必ず選任するとか、院内の委員会を定期的に実施するとか、また、精神医療審査会のチェック機能をきちんと働かせることの整備を今後進めるということについても、もう少し踏み込んだ表現をしていただくことが必要ではないかと思います。

あと、今日の資料からもわかるように、保健所は多少なりとも精神保健福祉の業務に関しては市町村に移管してきていると思うのですが、医療の部分に関しては手を引いていただくわけにはいかないところが多々あると思います。

今日、保健所長会の方もおっしゃられていましたように、業務が非常に多岐にわたっている中で、人が少なくなっているのではやっていくことが難しいかと思いますので、そこに関しても人員がきちんと配置できるような推進体制というものをとっていただきたいと思います。

三重県あるいは新潟県の例なども岩上さんの方で出してくださいましたが、そういったものがある県の特殊な取り組みに終わらないためにどうしたらいいのかということについても、国レベルで考えていただくことが必要なのではないかと思います。

 最後に、病床転換のことに関しましては、私も皆様の御意見と同様に、今後議論をきちんとしていただくということが必要だろうと思います。

 患者さんたちは気づいていないけれども、病院にいたのに、いつの間にかそこは病院ではなくなっていたということではなくて、自分は退院したけれども、選んでこの場所にいる。自分の生活を見てくれる人が周りにいるので安心して生活できるということで選択していただけるような施設を、病棟を転換させて作ることが可能なのかどうかということを議論していただき、もしそれが可能なのだとすれば、どういう形がいいのかということについて、御利用されるであろう方々のお声をよく聞きながら考えていっていただければと思います。

以上です。

 

○樋口座長

 良田構成員、どうぞ。

 

○良田構成員

 時間がないので、簡単に済ませます。

皆さんがおっしゃったように、保健所のことなのですけれども、今までこの指針について、個々のことはいろいろと意見が出てきたと思うのですが、実際自分がいろんな問題を抱えたときにどうしたらいいのだろうということなのです。結局は保健所に相談しなさいということなのか、あるいは医療のことに関してはセンターに相談していくのか、福祉のことに関しては相談支援なのか。そのつながりのところがよくわからないのです。

相談というのは、これが医療で、これが福祉ですという分け方をしてするわけではないので、いろんな家族や当事者の相談について、これはここに相談した方がいいとか、これはこういうアウトリーチを使った方がいいというふうに結びつけてくれる人は一体誰なのだろう。あるいはアウトリーチも訪問看護もしていない、あるいはソーシャルワーカーもいないようなクリニックに通っている人たちが、もし困った段階になったらどこに行くのかなと思ったときに、やはり保健所なのかもしれない。

先ほど保健所のことで予防的なことも書いていただきたいという意見がありましたが、それはとてもうれしいことで、保健所がそういうことをいろいろとやれる体制になってもらいたいと思います。

ただ、東京都の多摩地域を見ても3カ所しかないのです。私の家から20分も電車に乗らないと保健所はないのです。実際にできない状況なのに、これにするなどと書いても無理だと思います。

国の政策としてがんがん縮小してなくしていった保健所をこれからどうしていくのかということは、継続的に考えていかなければいけない問題ではないかと思います。

また、保健所やセンターや市町村がどういう仕事をしていくかということは、まだまだ議論がし尽くされていないと思いますので、岩上さんがおっしゃっている「業務運営要領」の見直しも含めて、今後きちっと検討する場所を設けていただきたいと思います。

岩上さんがおっしゃった常設の検討会の設置が必要だということは、私も思います。同じ方もいらっしゃるけれども、毎回毎回違うメンバーが加わって、その度に議論が最初から始まっていって、何となく尻切れとんぼで、もう時期が来たのでまとめますという形になって、解散となってしまうわけですが、担当者の方が代わっても、この会議はずっとこういう議論を積み重ねてきたのだと。そういうことができるような場所というのは、今の病床転換の問題も含めてしっかりとやっていく必要があるのではないかと思いますので、ぜひ常設にしていただきたいなと思います。

以上です。

 

○樋口座長

 今、既に7分ほど予定の時刻をオーバーしております。皆様、あと4分間お許しいただければ、お二方、短く。

 

○千葉構成員

15秒でいいです。

 

○樋口座長

15秒と1分。

 

○田川構成員

 2分。

 

○樋口座長

 どうぞ。

 

○千葉構成員

 すみません。

 四のところについてだけです。都道府県からありますけれども、「国及び主務官庁の役割」というのが抜けていると思うので、ここの部分については、この指針が全部そうだと言うなら、そうだという書き込み方でも結構ですが、これを進めるのだということ、大きなところが抜けているということに気がついたので、次回はそこを少し書き込んでいただきたいと思っております。

以上です。

 

○樋口座長

 どうぞ。

 

○田川構成員

 田川です。2分で終わりにします。

 中間まとめの4ページ「四 精神科救急医療体制の整備」の1の2ポツ目です。

「精神科診療所の医師が」云々と書いていますけれども、精神科診療所の医師が救急を考えるときに、精神科診療医師というのは主治医であるという意識がとても強いので、自分の患者さんが夜間とかそういうときに他の医療機関にいろいろお世話になったら、やはり何か協力しなければいけないかなというのが基本的な考え方だと思っています。

救急の問題は、指定医であろうと、非指定医であろうと関係ない。外来を担当していて夜カバーできない精神科医はみんな同じだと思っています。

例えば診療所の先生の中で、他科では年に三、四回執務すれば、救急をしていると評価される。あるいは夜10時まで自院の患者をカバーすれば、救急をしていると評価される。しかし、なぜ精神科診療所の医師は年6回で24時間なのだという不満が実際あります。

前にも示しましたように、診療所の中では65歳以上の先生も結構多いわけです。

僕が前に「一次救急」に輪番制で行ったときに、輪番型の病院の病床があっという間に埋まってしまったのです。そこへ行く患者さんをこちらで診てくれるかという話があったので、わざわざ遠いところまで行かれるのはあれだから、こちらで診ましょうということで、3人来られたのです。その3人のうちのお一人は大学病院に通っておられる方、もう一人は精神保健センターの外来に通っておられる方、もう一人は自治体立の総合病院精神科に通っておられる方なのです。皆さん、自殺企図でした。

その3人を診て、金曜日でしたので、土曜日も日曜日も救急外来をやりますから、必要だったら毎日でもいいから来てくださいということでお帰ししたのですけれども、そのときまでは、大学病院、総合病院は、当直で外来の患者さんを診ておられるだろうと勘違いしていたのですが、そうではない。

大阪などでは大学病院の先生にも精神科一時救急外来施設に来ていただいて、外来救急担当をしていただいています。しかし、精神科救急は指定、非指定関係なしに、精神科の外来を診ていて夜カバーできていないものは、例えば全員、情報センターに電話番号を登録するとか、そういうことはあってもいいのではないかと思います。

その中で診療所として救急外来を主体的に協力しようというふうに半分の先生は考えておられますから、この文言の中を「外来対応施設、精神科診療所同士の輪番、病院群輪番型精神科救急医療施設等への協力により夜間救急の」と変更し、精神科診療所の主体性を少し出していただいた方が診療所の医者は協力できると思いますので、そのようにしていただいたらと思います。

以上です。

 

○樋口座長

 ありがとうございました。

 少し時間をオーバーしてしまいましたが、本日の議論はこれで終えたいと思います。

次回は1129日になります。少し間があきます。

あと2回ということで、指針案の最終取りまとめの前段の回となります。これまでのヒアリングあるいは御議論の内容を踏まえて、総括的な指針案のたたき台を事務局と相談して作成し、最終取りまとめに向けて次回さらに議論を深めていただきたいと思っております。

冒頭に事務局から説明しましたとおり、構成員間で意見が分かれている論点を中心に次回は議論をしてまいりたいと思いますので、意見が分かれている部分以外の内容は、基本的に今日の議論をもって固めていきたいと考えております。

そのために、今回時間の関係等で発言いただけなかった御意見がありましたら、1031日までに事務局の方にお寄せください。

また、その際には、指針案のどの部分をどのような文言に修正すべきという具体的な御意見をぜひ頂戴したいと思います。いただいた御意見を踏まえて指針案の叩き台を作って、次回御検討いただくということにしたいと思います。

 

○伊澤構成員

 今の座長の御発言について確認なのですが、指針案に関しては、第二項目から最後まで議論するというお話だったので、その前の第一項目あるいは全体的なところは省いて考えてきたのですけれども、今のお話は、そこも含めてよろしいということでしょうか。

 

○樋口座長

 意見を出すという意味では結構でございます。全般についてです。

前段の方は今まである程度時間をかけてきたつもりでおりますが、それについても言い足りないところ、修正すべき点があれば、31日までにお寄せいただければ結構です。

 

○伊澤構成員

 了解です。

 

○樋口座長

 では、事務局の方からお願いします。

 

○江副課長補佐

 次回の日程ですが、今、座長からお話があったとおり、1129日金曜日、時間は17時、夕方5時になります。場所は省内6階にございます専用第23会議室となりますので、よろしくお願いいたします。

 

○樋口座長

 それでは、長時間にわたりまして、ありがとうございました。これにて終了いたします。


(了)

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