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2013年9月11日 第130回労働政策審議会雇用均等分科会の議事録について

雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課

○日時

平成25年9月11日(水)15時00分〜17時00分


○場所

厚生労働省専用第12会議室(12階)


○出席者

公益代表委員

田島分科会長、権丈委員、中窪委員、山川委員

労働者代表委員

齊藤委員、中島委員、半沢委員、松田委員

使用者代表委員

加藤委員、川崎委員、中西委員、布山委員
(川崎委員の「崎」の字は正しくは委員名簿のとおり)

厚生労働省

石井雇用均等・児童家庭局長、鈴木大臣官房審議官、定塚総務課長
成田雇用均等政策課長、中井職業家庭両立課長、田中短時間・在宅労働課長
源河総務課調査官、安藤均等業務指導室長

○議題

1 男女雇用機会均等対策について
2 平成26年度雇用均等・児童家庭局概算要求の概要について
3 その他

○配布資料

配付資料 No.1 今後の男女雇用機会均等対策について(取りまとめに向けたたたき台)
No.2 各論点に関連する主な意見
No.3 平成26年度概算要求の概要(雇用均等・児童家庭局)
参考資料 参考No.1 2012年度評価 評価シート

○議事

○田島会長

 定刻になりましたので、ただいまから第 130 回労働政策審議会雇用均等分科会を開催いたします。本日は、奥田委員、武石委員、渡辺委員、關委員が御欠席です。

 それでは議題に入りたいと思います。議題 1 は「男女雇用機会均等対策について」です。まず、事務局から資料の御説明をお願いいたします。

 

○成田雇用均等政策課長

 それでは、私から資料 1 と資料 2 について御説明申し上げます。資料 2 ですが、これはこれまでもお出ししたものと同様ですが、各委員から頂いた御意見を論点ごとに整理したものです。前回の分科会で頂いた御意見として追加させていただいた部分のみ御説明させていただきたいと思います。

 まず 23 ページです。ポジティブ・アクションの関係です。公益委員から、今のところ周知での支援が中心となっているが、周知について更に改善すべきところはないか、インセンティブとして現在どのようなことが行われているのか、それを更に改善する必要があるかどうかという点について検討してはどうか、という御意見を頂いております。

 それから、 35 ページから 36 ページにかけてです。仕事と生活の調和との関係で、労働者側委員から、女性の活躍促進がうたわれている一方で女性の活躍促進を進めるためには、産む性である女性の妊娠・出産・育児と仕事との両立がきちんと担保されていることが不可欠であり、そうしなければ、 M 字型雇用の M 字の底を上げていくことはできないし、労働力人口の確保もできない、その意味でも、仕事と生活の調和、男女平等の関係について少なくとも取りまとめに向けた論点には入れていただきたい、という御意見がございました。

 次に、資料 1 です。これは、これまでの御議論や前回資料としてお出しした論点を踏まえまして、今日の御議論のためのたたき台として作成させていただいたものです。

まず、 1 ページの前書きの部分です。

 最初の○は、この分科会において平成 18 年の均等法改正法の附則の規定に基づいて改正後の均等法の施行状況等を勘案しつつ審議を行ってきた経過を記載しております。

 2 つ目の○です。昭和 61 年の男女雇用機会均等法施行から本年で 27 年になり、二度にわたる改正を経て、企業における雇用管理の見直しは進展し、女性の職域の拡大、管理職比率の上昇などにつながってきたところである。しかし、出産、育児等によりやむなく離職する女性は少なくなく、女性の継続的な職業キャリア形成が困難な状況となっており、そうしたことも背景となって男女間の勤続年数の差や女性の知識、経験不足が生じ、管理職比率等における男女間の格差解消のテンポは緩やかであり、欧米諸国と比べ低い水準にとどまっている。また、コース別雇用管理を導入している事業主において、総合職の女性の採用が少なく、女性の割合が低い等の実態がある、としております。

 3 つ目の○です。都道府県労働局雇用均等室に寄せられる均等法の相談状況を見ると、セクシュアルハラスメントや、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いに関することが多いが、均等法の内容や均等室で相談や援助を受けることが可能であることを知らずに、退職してからはじめて相談や援助を求める事例も見られる、としております。

 2 ページの上の○です。本年 6 月に閣議決定された「日本再興戦略」等においては、女性の活躍促進が我が国の成長戦略の中核、重要な柱の 1 つとして位置付けられ、女性の活躍促進等に取り組む企業に対するインセンティブ付与や、女性の役員・管理職等への登用促進に向けたポジティブ・アクションの取組促進等を進めることとされており、企業等において新たな取組もみられてきているところである。こうしたことを踏まえ、女性の活躍促進を一層推進するために、以下の事項に速やかに取り組むことが適当であると考える、としております。

 次に、記です。

1 点目が第 6 条関係です。男性労働者のみ又は女性労働者のみ結婚していることを理由とする職種の変更等の事例を差別に該当するものとして指針に規定し、第 6 条の趣旨の徹底を図ることとしてはどうか、としております。

 2 つ目の第 7 条関係です。省令で定められたもの以外の相談事例を踏まえ、コース別雇用管理における総合職の募集・採用について転居を伴う転勤要件を定めている現行省令を見直し、コース別雇用管理における総合職の限定を外すとともに、募集・採用に加え、昇進、職種の変更に当たり転居を伴う転勤に応じることができることを要件とすることとしてはどうか。併せて、指針等の関係規定を改正することとしてはどうか、としております。

 3 点目がコース別雇用管理です。事業主が男女雇用機会均等法に抵触しない等、適切な雇用管理を行うことを確保するために、現在、局長通達で定められております「コース等で区分した雇用管理についての留意事項」をより明確な記述としつつ指針に規定してはどうか、としております。

 3 ページ、 4 つ目のセクシュアルハラスメント対策です。セクシュアルハラスメントの予防の徹底を図り、事後対応をより明確にするため、以下の事項について指針を改正することとしてはどうか、として 4 点挙げております。

 (1) セクシュアルハラスメントの方針の明確化及びその周知・啓発に当たっては、セクシュアルハラスメントの発生の原因や背景を含めて周知することが肝要であることとしているが、その原因や背景には、性別役割分担意識に基づく言動もあることを明記すること。

 (2) 相談対応に当たっては、職場におけるセクシュアルハラスメントを未然に防止する観点から、相談の対象としてセクシュアルハラスメントの発生のおそれがある場合やセクシュアルハラスメントに該当するか否か微妙な場合も幅広く含めることとしているが、その対象には、放置すれば就業環境を害するおそれがある場合や、性別役割分担意識に基づく言動が原因や背景となってセクシュアルハラスメントが生じるおそれがある場合が含まれることを明記すること。

 (3) 事後対応について行為者に対する措置と被害者に対する措置とに分けて整理し、被害者に対する措置の例に「管理監督者又は事業場内産業保健スタッフ等による被害者へのメンタルヘルス不調への相談対応」を追加すること。

 (4) セクシュアルハラスメントには同性に対するものも含まれることを明記すること、としております。

 5 点目がポジティブ・アクションの効果的推進方策です。実態面での男女格差の縮小を図るため、企業における女性活躍を一層推進することが必要であり、ポジティブ・アクションに取り組む企業に対するインセンティブの充実・強化について、引き続き検討することとしてはどうか、としております。

 6 点目が均等法の内容及び均等室の周知についてです。均等法の内容及び均等室の一層の周知を図るため、効果的な周知広報資料等を作成することを含め、積極的な周知徹底を図る、としております。

 資料の御説明は以上です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

○田島会長

 ただいまの事務局の御説明につきまして委員の皆様から御質問、御意見等がありましたら、御発言願いたいと思います。今回は、これまでの議論を踏まえ、事務局がまとめられた資料 1 「今後の男女雇用機会均等対策について(取りまとめに向けたたたき台)」を基に御議論いただきたいと思います。御議論は項目ごとに行っていただくようにお願いします。

 1 の第 6 条、配置・昇進等における性別を理由とする差別の禁止関係について御意見、御質問がありましたら御発言願いたいと思います。

御発言はありませんでしょうか。よろしいですか。なければ 2 に移ります。それでは、 2 の第 7 条、間接差別関係についていかがでしょうか。

 

○半沢委員

 第 7 条の間接差別について御意見を申し上げたいと思います。

 これまで労働者側は、限定列挙を改めて例示列挙とするとともに、男女雇用機会均等法政策研究会報告書で間接差別として考えられる例とされた 7 つの例についても、間接差別として均等法で明確に禁止するよう求めてまいりました。その考え方からしますと、今回示された内容は、十分とは言い難いものだとは思ってございます。とはいえ、総合職の募集・採用についての転居を伴う転勤要件の見直しに言及されていることは僅かながらも前進と受け止めており、総合職の限定を外すことは妥当と考えております。

 1 点、それに続く部分について事務局に確認をしたいと思います。「転居を伴う転勤に応じることができることを要件とすること」という一節がありますが、この内容としまして、これまで労働側が主張してまいりました「将来の転勤の可能性を要件とすること」というところと同じ意味を指しているのかと、そのように理解してよろしいでしょうかということをお伺いしたいと思います。

 

○成田雇用均等政策課長

 現在の、募集・採用時の転勤要件は採用された後で転勤に応じることができることを要件とすることであり、同様に、昇進や職種の変更を行った後で、将来、転勤ができるということを昇進、職種の変更の時点で要件にするということを想定しております。

 

○半沢委員

 ありがとうございます。

 

○中島委員

 取りまとめの御尽力、ありがとうございました。私からは、第 7 条関係で 1 つ質問があります。

 この取りまとめの項の中で総合職の募集・採用について転居を伴う転勤要件を定めている省令に関して、昇進と職種の変更を加えることは妥当だと思いますが、配置ということを通常は「配置、昇進、昇格、職種の変更」というように私どもとしては一連のものとして捉えて言っているわけですが、ここで配置が入っていないのはなぜか、昇進は、ある意味配置の 1 類型とも考えられるわけでして、法の構成の整合性を考えると、配置だけを除外するのは不自然のように感じるのですが、何か理由があれば教えていただきたいと思います。

 

○成田雇用均等政策課長

 ただいまの御質問ですが、 2 1 行目にも書いてありますように、この分科会で、均等室で把握している間接差別となり得る事例をいろいろ御紹介してまいりましたが、そういった事例も踏まえながら、今回、こういった形で整理をしてお示しさせていただいております。

 

○半沢委員

 少し付け加えます、第 7 条についてです。これまでの主張の中で、世帯主であることを手当の支給要件とすることも間接差別として法律で禁止すべきということを主張してきたわけですが、これが男女の格差の要因となっていることは、これまでの審議でも指摘させていただいたとおりだと認識しております。こちらについても、取りまとめに盛り込むようにお願いしたいと思っております。

 

○田島会長

 第 7 条関係についてほかに御意見はございませんか。それでは 3 のコース別雇用管理に移りますが、これについていかがでしょうか。

 

○松田委員

 コース別雇用管理について申し上げます。労働者側は雇用管理区分ごとに法違反を判断する規定の削除を主張してまいりましたが、取りまとめ案にはそれが盛り込まれておらず、不十分な内容と言わざるを得ないと考えております。大変残念に思っております。しかし、少なくとも留意事項を指針に格上げすべきという意見が反映されていることについては評価をしたいと考えます。

 コース別雇用管理をめぐっては、事実上の男女別雇用管理になっている事例があります。現行指針が男女間格差の解消に十分機能していないことなど、これまで、私たちは多くの問題点を指摘してまいりました。留意事項の内容を指針に規定するに当たっては、こうした現状を踏まえて、適切な雇用管理の確保に有効に機能するものとなるように十分に配慮をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

○田島会長

 ほかに御意見、御質問はございませんか。よろしければ、 4 のセクシュアルハラスメント対策に移ります。齊藤委員、どうぞ。

 

○齊藤委員

 セクハラ対策で発言させていただきたいと思います。セクシュアルハラスメント対策に関しましては労働側の主張が一定程度盛り込まれておりますので、それにつきましては、評価できるものではあります。一方、相談時や事後対応における被害者保護、取り分け就業継続の権利の保障については、労働側の再三の主張にもかかわらず盛り込まれておりませんので、ここに関しては、多少不満が残っているものです。

 そこで事務局に確認させていただきます。指針では行為者と被害者に対する適切な措置の例として被害者の労働条件上の不利益の回復等が挙げられておりますが、これには就業継続の権利の保障などの被害者保護が当然含まれるという理解でいいのでしょうか。取りまとめ案 4 (3) に記載されているように、書き方を整理するに当たって被害者保護について十分な記述を行って補強すべきと考えておりますが、事務局としてどう考えているのか伺いたいと思います。

 

○成田雇用均等政策課長

 「被害者の労働条件上の不利益の回復」には、就業継続の権利といいますか、何らかの形でセクシュアルハラスメントが原因となって、例えば、上司のセクハラに応じないと昇進させないというような状態になっているときに、そのセクハラの行為を排除して昇進できるようにするとか、そういったものが想定されると思いますので、それにより仕事を続けていただくという効果につながるものも入ると思います。

 

○齊藤委員

 2 つ目の、被害者保護についての十分な記述を行って補強すべきと考えておりますが、事務局としてどのように考えているのか、今、もし分かっているのであればそこも教えていただけないかと。

 

○成田雇用均等政策課長

 今回は例示を追加するという形にしております。セクハラの事案に応じて、被害者の方に対して必要な措置は事案ごとに変わってくると思いますので、その事案ごとに事業主の方に適切な措置を講じていただきたいということで、今回、例示を追加してはどうかとしております。

 

○齊藤委員

 ありがとうございます。

 

○田島会長

 ほかにセクシュアルハラスメント対策について御発言はございませんか。それでは 5 のポジティブ・アクションの効果的推進方策について。

 

○松田委員

 ポジティブ・アクションについて労働者側は、取組の前提となるデータの集計や開示、ポジティブ・アクションの計画策定、格差の要因に関する説明の応諾義務を事業主に課すことなどを求めてまいりました。取りまとめ案にはこれらが一切盛り込まれておりませんので、不十分な内容と言わざるを得ないと思っておりますが、引き続きポジティブ・アクションに取り組む企業に対するインセンティブの充実・強化を検討するのであれば、効果的なインセンティブの付与とともに、取組の適切な評価についても十分な検討を行う必要があるということを指摘しておきたいと思います。

 

○田島会長

 ほかに御意見等はございませんか。それでは、 6 の男女雇用機会均等法の内容及び都道府県労働局雇用均等室の周知について、御発言があればお願いいたします。

 

○齊藤委員

 均等法の内容の周知について「効果的な周知・広報資料等を作成する」と記載がありますが、これは具体的には。ここでも以前出されたのですが、アメリカの事例として紹介されたポスターの掲示や、労働側が主張しておりました妊産婦保護制度の母子手帳の掲載も含まれていると理解してよろしいのでしょうか。

 

○成田雇用均等政策課長

 周知徹底についてはいろいろな方法があると思います。例えばこの分科会の中で、ビジュアルな資料を作って、そこから必要な資料に行っていただけるようなものといった御指摘なども頂いておりますので、広報資料を作成する際に、あるいは周知の手法を検討する際に、分科会で頂いた御意見も参考にさせていただきながら作成なり対応をしていきたいと考えております。

 

○齊藤委員

 ありがとうございます。

 

○田島会長

 最後の項目だけではなく、全体を通してでも結構ですので、御発言があればお願いいたします。

 

○松田委員

 前文の 1 ページ目の 2 つ目の○に「管理職比率等における男女間の格差解消のテンポは緩やかであり、欧米諸国と比べ低い水準にとどまっている。」という記述があります。日本の女性管理職比率等が国際的に見て極端に低いということは周知のとおりです。国連女性差別撤廃委員会からは、雇用分野などへのポジティブ・アクション導入の要請を受けるなど、こちらは女性差別撤廃委員会の最終見解 (2009 ) に示されておりますが、国際的にも非常に厳しい見方をされているところです。そして、第 3 次男女共同参画基本計画では民間企業の課長相当職に占める女性割合を 2015 年に 10 %にするという目標を掲げておりますが、直近の 2012 年の数値は、僅か 6.9 %にとどまっております。しかも、国連の社会権規約委員会からはこれらの目標設定が控えめ過ぎるという指摘も受けております。これは、 2013 年の国連社会権規約委員会日本審査第 3 回総括所見でその指摘を受けているところです。

 そこで労働者側は、取りまとめ案の「男女間の格差解消のテンポは緩やか」という表現では現状認識として甘すぎると考えております。これについて事務局は、この文言についてどのような認識をお持ちなのかということをお聞かせいただきたいと思います。

 

○成田雇用均等政策課長

 これまで、分科会でいろいろなデータをお示ししてきたかと思います。そういった管理職比率等のデータで確かに少しずつは良くなってきておりますが、そうはいってもそのスピードが緩やかだと、十分速くないのではないか、というようなことを考えましてこういった表現にしております。

 

○田島会長

 よろしいですか。

 

○中島委員

 その他として総括的に意見を申し上げます。今回示された取りまとめ案は、御努力を評価したいと思いますが、労働者側委員から見れば、これまで主張してきた事実関係なり意見が十分に反映されていない点では残念ながら満足なものとは言えないと意思表示しておきたいと思います。特に、仕事と生活の調和を法の理念に明記すること。それから、男女の均等な機会及び待遇の確保に賃金を含めるという点についてで、これについては、今後の経済社会のあるべき姿と均等法の位置付けを考えれば、不可欠であるはずだと私どもとしては理解しています。しかし、現在多くの労働者が直面している困難な状況は待ったなしで、今回の取りまとめにあるように僅かであっても均等法の改善が図られることは非常に重要なことですから、一定の理解を示したいと思っています。

 本日、労働側委員が言及しなかった項目も含めて、この取りまとめ案の項目は当然実施すべき最低限の内容であると私たちは考えています。本当に最低限だということを念押ししておきたいと思います。

 もう 1 点、今回は取りまとめが法改正には至らないので国会の場で審議がされることにはならないと思います。従来は改正法の附則により今後の法の見直しなどについて担保されていたのですが、今回は多分、法律の中で規定されることはないであろうと理解しています。その点で、法の見直しについての記載が何らかの形でどこかに残らないと、多くの課題が山積していることは公・労・使の認識が一致するところだと思いますので、今後も状況の変化に応じて均等法を適宜見直すことについては、その旨をこの取りまとめに明記しておいていただく必要があると思っています。その点、よろしくお願いします。

 

○布山委員

 今の中島委員の御発言に関連することです。確かに、これはまだたたき台なので、その後、報告書案のようなものが出て、もう一度議論するのだと思います。その際に、何らかの形で、施行後に施行状況を確認すること自体はどこかの段階で必要だと思っていますが、見直しはその上でのことなので、始めから見直しという形ではないのではないかと思います。

 

○中島委員

 そこは表現によると思います。適宜、施行状況を見ながら、均等法の見直しについても必要に応じて行っていくという表現で十分だと思いますが、最低限そのぐらいは載せておかないと、今後何ができるのかといったときに展望がないような気がしますので、特に強調しておきたいと思います。

 

○田島会長

 ほかに御発言はございませんか。

 

○松田委員

 意見を言う機会も限られてきていますので、やはり、意見を述べたいと思います。先ほど事務局から、男女の格差解消のテンポが緩やかという表現についての認識をお伺いしました。なぜこれを聞いたかというと、このことについては、ここにいる皆で危機感を持たないといけないのではないかと強く思っているからです。このスピードでは目標になどは到底届かないことはもう見えているわけです。このままではいけないと皆で認識を合わせることができないものだろうかと思っています。そういう意味で、この表現が甘いかどうかは感覚的なものと言われるかもしれませんが、少なくとも現状ではいけないということを私は強く主張しておきたいと思います。

 

○田島会長

 御意見はございませんか。

 

○中島委員

 関連しまして、再三の指摘になるかもしれません。政府もやっと今、女性の就業と活躍促進が経済社会にとって不可欠であることを大きくうたっています。日本の労働市場における大き過ぎる男女格差の解消あるいは縮小については、賃金・処遇、両立支援策を含めて、 ILO CEDAW 、さらに、 OECD IMF までも指摘しているのが現在の状況だと思っています。グローバルな市場競争をしていく意味の中には、公正なグローバルスタンダードに基づいた労働基準なりルールも当然含まれると思っています。こうしたことを踏まえ、男女格差解消の課題については、松田さんが今おっしゃったように、改善を図っていくというポジティブな姿勢は公・労・使が一致するところだと思います。共通認識を持って議論を進めてきたという理解ですし、これからも進めていく必要があると思います。

 

○田島会長

 ほかに御意見はございますか。

 

○中窪委員

 先ほどの、一番最初の 2 つ目の○で、均等法の施行から 27 年であり一方で改善が見られるが他方でまだまだの実態があると書かれていることが、どうつながるのか、後を見てもよく分からない部分があります。一方で、均等法については前回の改正でそれなりに差別禁止法として成熟したことを評価する部分がありますが、しかし、他方で、それが十分に周知されていない、あるいは守られていない部分もあるかもしれない。それから、それだけでは対処できないほかの問題もあるわけです。家庭との両立とか、さらには意識も含めてですが。そういうことをもう一度確認した上で、今ここで均等法をどうするのかというときに、まだここでは具体的に改正するまでのコンセンサスには至らないにしても、こういう改善の方法があるという形で比較的小ぶりであるにしても改善はでてくるのですから、そのつなぎがあるべきなのではないか。この状況と均等法との関係をどう評価するのかという点が 1 つ欠けているような気がしました。

 

○山川委員

 1 ページから、特に 2 ページの最初の段落についてです。私自身は、日本再興戦略など政府の基本的な戦略の中で女性の活躍が重要なものとして位置付けられてきているということは非常に大きな意味を持っていると思っています。それで、ここにこのように書かれたのは大変結構なことだと思います。流れという点からすると、最後の 1 文について、具体的にこう書いたほうがいいとまで深く考えてきたわけではありませんが、「こうしたことを踏まえ」という「こうしたこと」というのが何を指しているのかがやや明確でないような感じがします。再興戦略が重要であることは今申し上げたとおりですが、ここは、これまでの 3 つのパラグラフ全体を踏まえてということではないかと思っています。そのほうが、これまでの御意見がよりクリアになるのではないかと感じます。具体的な表現の修正の案ではありませんが、お考えください。

 

○成田雇用均等政策課長

 頂いた御意見等を踏まえまして、事務局で委員の皆様に御相談したいと思います。

 

○田島会長

 よろしいでしょうか。御意見が出尽くしたようですので、議題 1 についてはこれで終了し、本日の御意見も含めこれまでにお出しいただいた御意見も踏まえて、次回以降、取りまとめに向けて更に議論を進めたいと思います。

 次の議題に移ります。議題 2 「平成 26 年度雇用均等・児童家庭局概算要求の概要について」です。事務局から資料の説明をお願いします。

 

○源河総務課調査官

 8 30 日に平成 26 年度予算の概算要求を行いましたので、簡単に報告いたします。

 資料 3 1 ページを御覧ください。「骨太の方針」や「日本再興戦略」等を踏まえ、雇用均等・児童家庭局予算の主要事項を 2 つ掲げています。 1 番目は、子供を生み育てやすい環境づくり、 2 番目は、女性の活躍促進と安心して働くことのできる環境整備です。 1 番目には、主に子供・子育て支援関係の施策が含まれています。具体的には、待機児童解消などに向けた取組や児童手当制度等が盛り込まれています。 2 番目は、女性の活躍促進と安心して働くことのできる環境整備で、こちらが雇用均等行政に関する事項です。具体的には、企業におけるポジティブ・アクションの取組促進、仕事と育児・介護の両立支援策、パートタイム労働者の均等・均衡待遇の確保、多様な働き方に対する支援が含まれています。

 2 ページは、雇用均等・児童家庭局全体の概算要求です。一般会計で約 2 兆円で、その大半が児童手当等の子育て対策に必要な予算です。雇用均等行政の一般会計での要求額は、このうち 2 億円弱となっています。また、労働保険特別会計の要求額は 115 億円で、前年度比 30.7 %増となっています。これは後ほど説明いたしますが、増額要因は助成金の要件緩和によるものです。

 7 ページを御覧ください。雇用均等行政に関する主要事項です。

1 番目は、企業におけるポジティブ・アクションの取組促進に 9.5 億円を計上しています。具体的には、 (1) 中小企業におけるポジティブ・アクションを一層促進するための助成措置の拡充、企業訪問によりポジティブ・アクションの取組を直接働き掛け、また、女性の活躍状況の開示を働き掛けるための経費、ポジティブ・アクションに積極的に取り組んでいる企業の表彰を充実するための経費を盛り込んでいます。さらに、女性がスキルアップを図りつつ活躍できるようにするためにポジティブ・アクションとして一定の研修プログラムを作成・実施して目標を達成した事業主に対して新たに助成金制度を設けることとしています。

 (2) は、メンター制度及びロールモデルの普及・促進です。これは、今年度に引き続き、地域における中小企業のメンターネットワークづくりを支援するほか、来年度は今年度行ったメンターネットワーク参加者との交流会やネットワークづくりのためのノウハウをまとめた好事例集を作成するなどの経費を計上しています。

 2 番目です。両立支援策の推進に 97 億円を計上しています。 (1) は、新規事業です。これは、育事により一定期間にわたり仕事から離れていた労働者が職場復帰への不安を解消できるよう、再就職に向けた総合的な支援を行うこととしています。具体的には、託児付き再就職セミナーの開催、ウェブ上で相談に対応したりセミナーの情報を提供するサイトの創設、育児等を理由に離職した労働者を雇用し戦力として活用する先進企業における具体的な事例を収集・分析した好事例を普及する経費を計上しています。

 (2) は、育児休業を取得しやすい環境の整備です。この中では、新規として、中小企業で働く労働者の育休の取得や育休後の円滑な職場復帰を支援するために、中小企業団体にコンサルのような「育休復帰プランナー」を配置し、そのプランナーが育休復帰支援プラン(仮称)を作成する。その利用を支援した中小企業において育休取得者が職場復帰した場合に助成金を支給する事業を新たに創設することとしています。また、今年度に引き続き、育メンプロジェクトの拡充のための経費も計上しています。

 8 ページを御覧ください。仕事と子育ての両立支援に 93 億円を計上しています。非常に大きな額を計上しています。日本再興戦略で事業所内保育施設への支援とされていることを踏まえ、事業所内保育施設設置・運営等の支援助成金の支給要件の緩和を行うとしていることによるものです。具体的な支給要件は8ページ※に書かれているとおりに緩和します。この支給要件の緩和により、昨年度比約 29 億円の増額要求となっています。

 (4) は、仕事と介護の両立支援です。これは、介護を行っている労働者の継続就業を促進するため、今年度構築した仕事と介護の両立支援のモデルを活用し、実際に企業に導入することによって具体的な課題を把握し対応策を検討するとともに、シンポジウムの開催を行うための経費を計上しています。

 (5) は、テレワークの普及・促進です。この中では、新規の要求として、仕事と子育て・介護の両立が可能となるためのテレワーク活用の好事例集を作成し周知を行うこととしています。

 3 番目は、パートタイム労働関係です。この中では、従来どおりパート法に基づく指導を行うほか、新規のものとして、パートタイム労働者の均等・均衡待遇に積極的に取り組む企業に対して表彰制度を創設するなど、均等・均衡待遇の取組推進に向けた気運醸成を図る事業や、パートタイム労働者に対してロールモデルを紹介するなど有用な情報提供を行い、労働者がキャリアアップできるような事業を考えています。

 4 番目は、これまで述べたことの再掲です。平成 26 年度概算要求の主要な項目についての説明は以上です。

 なお、予算とは直接関係がありませんが、本日、参考資料として、前回の分科会で御議論いただいた評価シートを皆様からの御意見を踏まえて修正した上、分科会委員の意見を付して配布しています。この内容で労働政策審議会に報告しておりますことを申し添えます。

 

○田島会長

 ただいまの事務局の説明について、委員の皆様から御質問、御意見ありましたら御発言願います。

 

○中島委員

 1 点質問させてください。概算要求はもう出されていると思いますので、今から新規で追加することはできないと思いますが、今後のためにとして申し上げます。 7 ページの 1 (1) に「女性が子供を生み育てながら管理職で登用され」とストンと書かれています。問題は、何度も申し上げているように、育児と仕事の両立についてはかなり手厚く様々な制度が打たれていると思いますが、妊娠・出産と仕事の両立、ここが女性の就業継続をする上でネックだと思っています。残念ながら、現在、第 1 子出産に前後して 62 %の方が辞めていることを考えますと、先ほどの評価シートにもありましたように、女性の就業継続率を 55 %まで上げていくことも目標として示されていますが、妊娠・出産と仕事の両立に対してもう少し手厚い手当・施策を講じていかないと、なかなか就業率 55 %までは上がっていかないと思っています。この辺りについて、何かお考えがあれば教えていただきたいと思います。

 

○中井職業家庭両立課長

 妊娠・出産との両立について申し上げます。特に中小企業において継続就業が非常に厳しい状況にあるということで、先ほどの予算の説明にもありましたが、 7 ページの一番下、 2 (2) に、中小企業の育休復帰支援プランの策定、利用支援等を行うとしています。タイトルはそうですが、実際に中小企業で働いている労働者の方に妊娠・出産という状況が起きた場合に、その方に、育児休業も取っていただいて、円滑に復職していただくというプランを策定して支援を行うということですので、当然、そのメニューとして妊娠・出産時の支援も含まれています。そういった支援によって対応していくことで進めていきたいと考えています。

 

○中島委員

 細かいことになりますが、妊娠・出産・育児を含めて両立支援のサポートを行うということですが、具体的にはどのような手立てでしょうか。施策に何か書いてありますか。

 

○中井職業家庭両立課長

 具体的に言いますと、正にプランを作るということなので、労働者個々の実状に応じた形でプランを策定します。まず最初にモデルプランを国で策定して、それをプランナーが活用して個々人のニーズに合ったきめ細かいプランを作るという話です。その中で、事情に配慮したプランになっていくというものです。

 

○田島会長

 よろしいですか。ほかに御質問、御意見はございませんか。御発言がないようでしたら、本日の会議を終了させていただきます。よろしいでしょうか。では、本日の会議をこれで終了いたします。

 最後に、本日の署名委員は、労働者代表は半沢委員、使用者代表は加藤委員にお願いいたします。皆様、本日はお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省雇用均等・児童家庭局
雇用均等政策課
〒100−8916 東京都千代田区霞が関1−2−2

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