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2013年9月5日 第2回建築物の解体等における石綿ばく露防止対策等技術的検討のための専門家会議 議事録

労働基準局安全衛生部化学物質対策課

○日時

平成25年9月5日(木) 10:00〜12:00


○場所

中央合同庁舎第5号館19階 共用第8会議室


○議題

(1)石綿ばく露防止対策等について
(2)その他

○議事

○樋口専門官 本日はお忙しい中、御参集いただきまして、誠にありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまより「建築物の解体等における石綿ばく露防止対策等技術的検討のための専門家会議」を開催させていただきます。本日の出席状況ですが、森永先生が大阪からこちらへ向かっておりますが、若干遅れるという連絡を受けております。それからヒアリングを予定しておりました日本繊維状物質研究協会の小西様からは、電車が止まって遅れるという連絡を受けております。以上の状況でございます。

 それから本日はヒアリングを予定していますので、今、御紹介させていただいた小西様のほかに、全国解体工事業団体連合会から御推薦いただいた三協興産(株)の佐久間様、小野田様、それから日本保安用品協会の理事会社であるアゼアス()から福田様に来ていただいております。本日は質問も含めて本会議に通して出席いただくことにしておりますので、よろしくお願いいたします。

 それでは会議に入る前に事務局より、配布資料の確認をさせていただきます。お手元の資料を御確認ください。議事次第がありまして、そちらに配布資料一覧を付けさせていただいております。資料は144種類を付けております。またヒアリング資料ということで、本日、各ヒアリングの発表者に御用意いただいた3つの資料を付けております。それから参考資料として、第1回のときにも配布させていただいた参考資料1は石綿障害予防規則の条文、参考資料2は、石綿飛散漏洩防止対策徹底マニュアル、参考資料3として、先週、環境省が大気汚染防止法の枠組みで同じようなモニタリング、濃度測定の議論をしておりまして、その会議資料も参考として配布させていただいております。それから第1回の会議で机上配布にてお配りさせていただいた、被災地での大気環境モニタリングの結果の一覧を参集者限りで配布させていただいております。落丁等がありましたら、会議途中でも構いませんので事務局にお申し付けください。それではカメラ撮影については、ここまでとさせていただきますので、傍聴の方につきましては、御配慮等をよろしくお願いいたします。

 それでは、これより先は神山座長に進行をお願いします。では、よろしくお願いいたします。

○神山座長 大変天気の悪い中、御出席ありがとうございます。今、事務局から御説明がありましたが、本日は測定の専門として、日本繊維状物質研究協会の小西様、全国アスベスト適正処理協議会所属の三協興産()の佐久間様、小野田様、日本保安用品協会所属のアゼアス()の福田様から現場における測定や、解体の現状、そして負圧・集じん装置の諸問題について、専門的な立場からお話いただくことになっております。もちろん委員の皆様は、かなりその方面に詳しい方々ばかりですが、今回のお話を伺っていろいろな御質問が出ると思いますので、質問時間はたっぷり取ってあります。是非、忌憚のないご意見ご質問をいただき、次回以降の検討会の議論に反映させたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。ヒアリングの前に資料の説明をよろしくお願いいたします。

○樋口専門官 事務局から配布させていただいている資料をヒアリングの前に御説明させていただきます。各委員の方には先週、お配りさせていただいておりますので、中身については詳しくは御説明しませんが、まず、資料1 検討項目です。こちらは第1回の会議で出た主な意見を御紹介させていただいております。資料1の裏側になりますが、前回の議論を踏まえて事務局で除去作業における隔離空間からの漏えい監視について「たたき台」を用意させていただきました。集じん排気装置の排気口の部分の漏洩監視、それから前室の部分の漏洩監視。また、隔離空間の内部で作業開始前に養生等の漏れを確認する必要があるのではないかという、御意見もありましたので、それも付け加えさせていただいたものです。排気口については、集じん、粉じんの濃度監視、それから前室については、負圧状態、粉じんの監視、そして隔離空間の中については、作業開始前に漏れがあるかどうかの確認ということで提案させていただいております。本日の議論を踏まえて充実していただければと思います。

 資料2ですが、前回、漏洩が起こった具体的な事案を整理してほしいという御要望がありましたので、それを整理したものです。東日本大震災の被災地のモニタリング結果のうち特に隔離空間からの漏洩があったものについてまとめたものです。あと過去に通達等で行政が注意喚起したときの漏洩事案も、後半にまとめています。

 資料3ですが現在使用している建築物において劣化したレベル2の建材の除去の義務付けに併せて、それを解体する場合にはどうするかという議論も必要だと思いまして、現行法令の制度はどうなっているかをまとめた資料を用意させていただきました。資料3の左側の真ん中の囲みについて、レベル1の吹き付けの封じ込め・囲い込みについて、現在、規則上届出と隔離を求めているところです。その右側の囲みですが、レベル2の除去作業に関しては、現在、隔離養生と届出を求めているところです。ただ、レベル2の封じ込め・囲い込みについては、今は特段の規定はありませんので、レベル3と同じような措置を求めているところです。

 その裏側の環境省と厚生労働省、国土交通省が作成しました大気汚染防止法と労働安全衛生法の届出をまとめた一覧表です。レベル2の所の届出を見ていただければと思いますが、大気汚染防止法ではレベル2の封じ込め・囲い込み作業、こちらについても届出対象にして隔離養生を求めております。一方、「石綿障害予防規則」では、今のところ、除去だけが届出対象になっているところで、この差異についても考慮しながら御議論いただければと考えております。

 資料4は、今後の予定ということで、前回お示ししたものと同じです。

 それから参考資料でお配りしているのが、前回と同じ「石綿障害予防規則」の条文です。参考資料2が今年の4月にホームページにアップしました石綿障害予防規則の技術上の指針マニュアルです。こちらは本日のヒアリング資料の中にも引用されていますので、参考資料としてお配りさせていただきました。それから参考資料3が先ほども御紹介しましたが、大気汚染防止法で議論されている、いわゆる漏洩監視の部分の測定技術等の議論の関係資料になります。こちらについても、神山先生が会議の座長をされております。資料についての説明は簡単ですが、以上になります。

○神山座長 ありがとうございました。資料1が前回議事録に代わるもので、前回の会議で御議論を頂いた主な内容を要約したものになっております。資料1、2、3については、本日のヒアリングでもこの辺の内容を念頭に置いて聞いていただければと思います。実際の議論は、次回以降に、この辺の資料を基に進めてまいりたいと思いますので、本日はヒアリングのときの参考ということで見ていただければと思います。

 何か今の資料説明で御質問等ありますか。

ないようですので、本日の予定しているヒアリングに入りたいと思います。順番としては先ほどお話があったように、交通事情で小西様が遅れておりますので、ヒアリング資料2の全国アスベスト適正処理協議会所属(株)の三協興産の佐久間様から、アスベストの適正処理に関するいろいろな情報をお話いただきたいと思います。では、よろしくお願いいたします。

○佐久間様 ただいま御紹介いただきました三協興産(株)の佐久間でございます。なにぶんにもこういう場所は不慣れで、初めてこういう説明をさせていただきますので、至らない点が多々あるかと思いますが、その辺をよろしくお願いします。本日、助手として、うちのほうで工事を実際に担当している小野田が陪席しております。よろしくお願いします。

 それでは初めます。今回、私どものほうは、「解体現場における漏洩監視の現状」ということで、現場でどのようなことをやっているのかを説明させていただきます。あと、監視だけではなくて、実際に工事をやっている中で、どういうところがポイントなのかも含めて説明したいと思います。項目の1つ目は、「実際に行われている漏洩監視と漏洩時の対応」です。2つ目は、「公共工事で指定されている濃度測定等の例」です。各地方自治体でいろいろな制約がありますので、それを2番目に説明したいと思います。

 まず、漏洩監視ですが、3つあります。丸数字1 目視による隔離養生の状況確認、丸数字2 圧力計による負数値の管理、丸数字3 石綿粉じん濃度計による測定と大きく3点を考えております。目視ですが、資料の図を見てお分かりのように、セキュリティーの部分で、負圧除じん装置を稼働したときに、ビニールのカーテンが内側のほうに動いていれば、基本的には負圧です。何パスカルかというのは別にして、負圧になっているという一番簡単な確認方法ということで、まずこれをやっております。

 次に、圧力計による負数値の管理。これも3つほどありまして、連続データの記録ができる負圧監視装置ですが、これはパトランプが付いておりまして、設定した数値から逸脱するとブザーが鳴りパトランプが回る仕組みになっております。これは連続データ記録なのですが、パソコンをどこかに繋がないと、常時見られるものではありませんので、基本的には入口の所でみんなが見るという形になるかと思います。実際に、現場にパソコンを持ち込んで、誰かが四六時中それを見ているというのは、現実的には非常に難しいです。例えば、この部屋で何日も、1か月も工事しているのであればそういうことは可能ですが、実際は、1週間ぐらいでほかの場所に移ることになりますので、基本的には目視で実際の確認を行い、数値についてはデータとして記録が残るという形です。次も同じく、データの記録機能付きのもので、パトランプはありませんが、先ほどのものより安価なほうです。一般的に使われているのは、このアナログ式のもので、これがセキュリティーの入口の所に付けてあります。出入りするとき作業主任者等が随時それを見て、その数値で管理します。うちでは25パスカルの数値で、5パスカルまでいっていればオーケーだろうと、負圧になっているとみなして管理をしております。

 次に、負圧除じん装置の濃度測定です。これは四六時中管理をするというのではなくて、後でまた御説明しますが、要所要所で測定をするという形をとっております。これはタイムリーに数値が出てきません。約半日後に結果が出て、会社のほうに「速報」というのがファックス等で来ますので、実際に現場で測ってすぐに、「石綿が漏えいしています」というようなものではありませんので、あくまでも参考という形にしかなりません。今すぐ出ているよという話ではないものですが、これも記録として残しておいて、作業の報告書を出すときは、この測定値を全部付けて、何もなかったということで出す形になるかと思います。

 セキュリティーの入口でも、同じく要所要所で測定をするという形です。5ページはレベル2の施工地区の周辺ということで、実はグローブバッグ工法で配管のアスベストの除去をやっているのですが、その周辺ということで写真を入れています。

 それと、6ページ上部が敷地境界です。ポイントは何点かありますが、各地方自治体によって変わっている場合もあり、これも各時点時点で測るということで、四六時中測ることにはなっておりません。ここで少し問題なのは、例えば敷地境界というのが、大きい工場の中ではどこなのか分からないということがあります。高層ビルの場合に、1階で測って、これが本当に役に立つのかというような問題が現場で起きているのです。実際に報告書として出すときは、敷地境界で測って出してはいるのですが、その辺の問題もあるかと思います。

 次に、漏洩の対策です。緊急時の対応として、緊急時の状況をうちのほうで1回想定しました。内容としては養生シートが脱落したということで、訓練を1回やっております。まず、作業を中止して、すぐに粉じんの飛散抑制剤を空中散布する。あと、養生テープ、養生シート、発泡充填材等で脱落箇所の隙間を補修するということをやり、作業関係者に報告するということです。赤い丸の部分から漏れたということで、最終的には発泡ウレタンを噴射するスプレーで全部塞いで、それで漏洩を止めました。こういうことは訓練として社内でやっております。

 次に、漏洩予防の対策について石綿除去処理区画の挿管養生の部分です。漏洩監視とは離れるのですが、第1回の会議のときに島田先生から、スモークテスターを持って調べたらどうかというお話がありました。その例としては、鉄骨の建物の場合、床と壁の間が耐火被覆で埋めてあって、挿管でその耐火被覆を除去すると空気が外へ流れる状況になります。専門工事業者がゼネコン経由でアスベストの除去をやる場合、ゼネコンさん自体が建築的なことをよく分かっているので、こういうことのチェックは行われるのですが、アスベスト工事業者が元請けとして直に工事した場合が一番問題なのです。本当に建築的なことが分かっているかどうかが非常に問題になってくると思います。実際に今は、上の部分の通風は一遍に養生する、除去する絵になっているのですが、要は、除去する上のフロアと、下のフロアの所は一応隔離する。上は外側から隔離し、逆に、中は内側で隔離しているのですが、こういう形で除去すれば、除去した後も漏れないと思います。もう1つは、作業終了時に、基本的に飛散抑制剤を噴霧します。それが、去年までは1時間でよかったのですが、去年の59日から負圧除じん機を1時間半回しなさいと、建築物等の解体等の作業での労働者の石綿ばく露防止に関する技術上の指針で示されたので、それを回した後、逆に入口のファスナーを閉めて帰るという形をとっております。だけど、ああいう所が抜けていると、そこから、どうしても何がしかで漏えいする危険性は非常にありますので、やはり養生が一番大事なのかと思います。漏洩監視以前に、まずきちんとした養生ができているかどうか、その辺を確実に行って、それから監視をしていかないといけません。いくら監視をしていても、養生がきちんとされていないと、どうしても漏洩してしまうという部分がありますので、その辺は注意していかなければ駄目だと思います。

 8ページの下のスライドは写真なのですが、シャフトの部分で、先に内側の工事をやって、シャフトの中のアスベストを除去するときに、逆にビニールで、ああいう形で養生している。少し分かりにくいのですが、部屋内を先にやっております。あと、シャフトを後からやるときに、今度は逆にこちら側をビニールで養生して、シャフトの中を通ると、先ほどの漏えいのような感じになるのです。少し分かりにくい写真なのですが、必ず隙間が、梁の下とかが空きますので、その辺の構造が問題となります。耐火被覆の場合というのは、耐火被覆が先に回って、その下に壁が付いているので、耐火被覆を除去するとその厚み分だけ空洞になってしまうのです。この辺は建築の分からない人ですと、全部上まで行っているものだと思ってしまうのですが、実は縁は切れているのです。耐火被覆を先に施工して、それから区画の壁を梁の下に持ってくるのです。ゼネコンの方はよく分かっているのですが、その辺の納まりがよく分かっていないと、なかなか分からない部分です。作業主任者資格を持っていても、おそらく取得したての者では分からないのだろうと思います。やはりそれなりに経験を積んだ人でなければ、そういう細かいところまでは分からないと思います。

 次に、公共工事で指定されている濃度測定の例です。これは国土交通省の指針で出ていますので、後ほど小西様から細かい説明が出てくると思います。逆に地方公共団体のほうで、特別な規定がどこかあるのかということで、横浜市の場合の作業場内の測定です。国交省の指針では2時間測定になっているのですが、横浜市の場合は、4時間測りなさいという指定になっております。あと、川崎市の場合は、作業開始前は、敷地境界線のうち、一般的には4点測るようになっているのですが、必ず風下を1点測りなさいという指定があります。だから、そのときどきで測る場所が違うので、本当にそれでいいのかどうかは不明です。あと、作業中などは特に問題はないです。また、さいたま市は、風上、風下と、その他2点ですから、結局、4点です。これは、一見するとさいたま市は非常に難しいように書いているのですが、要は4方向を測りなさいということなので、内容的には国交省とあまり変わらないと思います。

 あと、先ほども説明したのですが、大防法が変わることによって、発注者またはオーナー責任が出てくるということです。大手の発注者、大手不動産とかに関しては、大体大手のゼネコンさんを使われるので、漏えいには特に問題はないかと思いますが、個人オーナーなどの場合、どういう業者を使ったらいいのかというような問題は出てくると思います。アスベスト業者も除去業者もピンからキリまでありますので、そういう者の指導も今後は必要になってくるのかと思います。当然、お金は出したくないものですから、安いほどいいということになるかと思いますが、本当にきちんとした管理をしているかどうかというのは、また別の話になりますので、今後はこの辺の指導が必要になるのかと思います。そして、今後は監視の目が必要になってきます。例えば、養生検査にしても、役所から養生検査に来られるのですが、建築的なことを分かっておられる方が検査に来るのと全く知らない方が来るのとでは、見方も全然違うと。そういう意味で、今後は監視の目も厳しくしていく必要があるかと私どもは考えております。以上でございます。

○神山座長 ありがとうございました。実際の解体現場における漏洩監視の現状を中心にお話いただきました。御質問がありましたら、よろしくお願いいたします。いろいろな現状が分かりますが、いかがでしょうか。

○小島委員 少し細かい話で申し訳ないですが、資料の2ページ目および5ページ目に、セキュリティゾーンの写真がありましたね。前回の会議でも、セキュリティゾーンの出入りの関係で漏えいがあるのではないかという議論がありました。そこで質問ですが、3室に分かれているセキュリティゾーンで、4つの仕切り全部にファスナーを付けられているということでいいのでしょうか。

○佐久間様 一番外側だけがファスナーです。

○小島委員 ファスナーは一番外側だけということですか。

○佐久間様 そうです。場合によっては、最後の暗室の隔離している所、作業区画とセキュリティーの入口の所には状況に応じて付けることがあります。基本的には一番外側に付けて、あとはカーテンで塞いで、カーテン、カーテンとなります。

○小島委員 それで、ファスナーを閉めた状態で、負圧状況とか、または、外気を中に取り込む状況というのは特段の問題はないのですか。

○佐久間様 基本的に、ファスナーを閉めるのは作業の終了後です。だから、負圧除じん機を回たままてファスナーを閉めますと、中がすごく負圧になって、逆に養生が全部めくれ上がってしまいますので、ファスナーは、基本的に朝来たときに開けて、帰りに閉めていくというという形にして、負圧除じん機が回っているときは、ファスナーを開けております。

○小島委員 そこも細かな手順のところで議論になったのですが、作業員の方が出入りするとき、常時ファスナーは開いた状態ということですか。

○佐久間様 はい、そうです。

○小島委員 例えば、第2室で洗浄をかけている状況でも、ファスナーが開いている状態で出入りをなさっているということでよろしいでしょうか。

○佐久間様 そうですね。

○神山座長 そのときに、外側のファスナーを閉めて作業を行うような状況は無いのでしょうか。要するに、負圧除じん機を回していて、人が出入りしてエアシャワーを浴びているときに、外に漏らさないということで、今は両サイドを開いているわけですね。それをどちらか閉めて、たぶん外側のほうを閉めて、エアシャワーを浴びて、出るときだけファスナーを開けて出るほうが安全ということになるかと思いますが、その辺はどうなのですか。

○佐久間様 逆に、先ほど申し上げましたように、基本的にセキュリティゾーンの他は全部養生をしているので、空気は入ってこないはずです。だから、セキュリティゾーンからしか空気は入ってこない。マンションなどで、レンジフードをバッと回したとき、扉が開かなかったり、換気の音がヒュウヒュウと音がしたりしますが、結局、狭いとああいう状況になる。

○神山座長 エアシャワーのエアーはセキュリティゾーンの外から取っているわけですね。野外というか、外から。

○佐久間様 いいえ、中です。

○神山座長 中で空気を循環させているのですか。

○佐久間様 はい。セキュリティゾーンの中で循環させています。それで、負圧にしていますので、室内のほうへ流れる形になっております。

○神山座長 それだったら圧力は減圧に保たれるということでしょうか。

○佐久間様 理論上はそういうことになっております。

○神山座長 分かりました。

○佐久間様 だから、今、セキュリティゾーンの出入口が一番出ていると、10%ぐらいある所があると、前回の会議からお話がありましたが、やはり、休憩であるとか、作業終了時の作業員の着替え方とか、その辺は壁が透明ですので、やはり作業主任者が外から見ていて、駄目だと、もう1回戻って着替え直せとか、エアシャワーをもうちょっとかけてこいとかいう、そういう指導をやる必要があるのかと思います。ただ、作業員に任せているだけで、所定の退室手順が終わったからといって、どんどん隔離室から出てくるのではなくて、やはり一人一人、口やかましく確認をさせて出てくると、そういう指導をしていかないと漏えいというのは出てくるのではないかと思います。マンパワーが問題になりますが、やはりそういう教育をしていかないといけないと我々は考えております。

○神山座長 先ほどのマニュアルでは、今の話で出たエアシャワーの浴び方も細かく記載されてはいないのですか。

○小島委員 確か30秒以上という表現はしていたと思います。

○神山座長 ファスナーがあるなしの場合などについてはどうですか。

○小島委員 そこまでは書いていないです。

○神山座長 そうですか。ほかに、御質問はありますか。

○名古屋委員 先ほどのファスナーですが、作業中は半分下げています。

○神山座長 なるほど。

○小野田様 状況を見て判断しておりまして、大体、作業中は最後の者が確認をして、負圧の状況を見て判断しています。負圧で養生を持って帰る場合がありますので、それをもう一度確認、あと半開きぐらいで、あとは負圧の中の状況で判断しています。

○名古屋委員 少し聞きたいのですが、負圧除じんのときの警報器の設定は決められた値にしているのですか。少し高めのもので、パイロットランプがつくという形のものがある。それはどうなのですか。

○佐久間様 警報器に関しては、数値が自由に決められ、7でも8でも4パスカルでも設定できます。

○名古屋委員 いえ。そういう趣旨ではなくて、皆さんがやられているとき、どのぐらいの数値で設定されているのかと、それを聞きたいのです。

○佐久間様 うちのほうは、2パスカル以上5パスカルぐらいまでと考えております。

○名古屋委員 例えば、養生の中でエアシャワーを使おうが何しようが、2パスカルぐらいあれば、きちんと中に空気が漏えいしないという認識で良いということでしょうか。

○佐久間様 はい。負圧にはなります。

○名古屋委員 人の出入りがあったとしても、それぐらいの気圧差があれば外に漏れてこないと。要するに、外のカーテンが半分に開いているとしても内側に空気の流れはいっているよという状況ですか。

○佐久間様 はい。あと、デジタル粉じん計なのですが、あれの場合は、要は、粉じんを全部拾ってしまうので、結果的には計測値が具体的に何かというのが分からない。我々もなかなか使いきれないのですが、唯一使っているのが、現場に負圧除じん機を持ち込む前に、フードを付けまして、その中に除じん機を入れています。要は、負圧除じん機自体が漏えいしていないかという確認をして現場に持ち込んでいます。唯一そこでは使っておるのですが、実際の現場ではなかなか使いづらいので、現場では使っておりません。

○名古屋委員 さっきのアスベストの測定のところも、空間のちょっと外の所で測られているわけですか。

○佐久間様 はい。

○名古屋委員 当然、そこから外乱気流の影響がなくて、本格的には、もっとくっつけたほうがいいのだと思うのです。そうすると、例えば、完全にそこから空気が出ていっているので、その中の空気が取れていると。余り離しすぎたら周りも取ってしまいますねと。なるべく排出口の出口の所の中のほうに近づけて取るようにということですね。

○佐久間様 そうです。

○神山座長 ほかにありますか。

○小島委員 佐久間さんにお聞きしたいのですが、隔離空間の大きさです。一定の作業量に対して、大きな空間では、当然のことながら、たくさんの人数が入ることは想定できるわけです。そこで御経験に基づく話で結構なのですが、大体どのぐらいの人数、どのぐらいのボリュームで作業をするのが、管理も含めて、適正だとお考えでしょうか。

○佐久間様 私が経験したのは1フロアが2,000平米ぐらいですかね。実は御成門にあるパナソニックビルの作業をやらせていただいたのですが、あれが1フロア2,000平米ぐらいありまして、そこに負圧除じん機を9台入れまして、一気に1フロアをやっております。作業員は20人ぐらい入っております。基本的には、問題なかったです。それ以上できるのかできないかというのは、今おっしゃるように、本当に大空間でできるのかという質問の趣旨かと思います。結局、空気を取り込むのはセキュリティゾーンの1か所しかないわけで、そうすると、どこまでが適正なのかというのは、今後、我々も検討していかなければならない部分かと思っています。だから、2,000平米でうまくいったから経験的に大丈夫だろうという話ではないかと思います。

○神山座長 その場合、作業が終わって、セキュリティゾーンの出入りで、作業者が出て行くときに、意外に漏えいがあるというのが、過去に環境省または厚労省の調査で散見されたのですが、その場合、少人数のグループに分けて外に出るようなことをされているのでしょうか、それとも、11人何分かかけて出て行くようにしているのでしょうか。

○佐久間様 グループ分けになっています。その広い作業場で、5人なら5人ぐらいの固まりで作業をやっていますので、みんなバラバラに出てくるようにしています。20人が一遍に出て来るのはあまりないものですから。

○神山座長 一遍にということはないのですね。

○佐久間様 ええ。自分の所の仕事が一段落してからしか出て来られませんので。やはりタイベックを着て仕事をしていますから、一応切りの良いところまでということで作業しております。

○神山座長 できるだけ時間差ができるような作業様態が良いだろうということですね。

○佐久間様 ええ。そういう形になっております。

○神山座長 ありがとうございました。

○名古屋委員 もう一度聞かせてほしいのです。先ほど説明頂いたのは、素晴らしい差圧計ですが、一般的にはアナログの差圧計を使っているのだと思うのですが、精度はどのぐらいなのかというのが1点と、もう1つは、付ける位置は、誰が決めて、どういうふうに管理しているのか、少し聞かせてほしいのです。

○小野田様 負圧除じん装置の出口の測定の件に関してですが、基本的に、粉じんモニターで測る場合もありますが、実際に、2時間の粉じん測定ですね。通常の倍もありますので。

○名古屋委員 いや。そうではなくて、差圧計の圧力を見るときに、差圧計がビニールテープで出口に貼ってありますよね。

○小野田様 そうですね。

○名古屋委員 そのときの精度はどのくらいなのか伺いたいのです。先ほどの所は連続モニターですので差圧の管理はきちんと行われていますが、出口の所にアナログの差圧計をテープで貼ったためただけで、そこで差圧を監視しないと、ちゃんと管理できているかどうか分かりませんよね。そのときの差圧計の目盛りの精度と、その程度で十分なのかどうかということについて教えてください。それから、測定する位置によって差圧の測定値が違ってきたりするときは、現場でどういうふうにして決められているのかということを少し知りたかったのです。

○小野田様 差圧計の設置等位置の関係ですよね。基本的に、セキュリティゾーンに1名いて、中に作業者がもう1名いるような形で作業を進めますので、出口の所で見られる人間、常時立っている人間が見える所を考えていますので、基本的にエアシャワーの付近とか、あと、セキュリティゾーンの1室の付近の壁に設置してという形を考えています。差圧計に関しては、うちの基準のほうで、何年かに1回という形で、装置のほうに関しては校正をかけているというのがありますし、位置に関してはそんなに、上下変えても変わらないという形は出ていますが。

○名古屋委員 要するに、差圧計を設置する場所は、前室のどこかということですか。

○小野田様 差圧計自体を設置する場所について、ホースの先に関しては、最初の3室のすぐの処理区画の中には入っています。セキュリティと作業区画の差圧は常時見ているような状態でやっています。

○神山座長 よろしいですか。まだ御質問があろうかと思いますが、時間の都合もあります。今日は漏えい監視の現状ということで、いろいろと興味深いお話を聞かせて頂き、どうもありがとうございました。今後の議論の参考にさせていただきたいと思います。

 次に、ヒアリング資料3を使いまして、負圧除じん装置の現状等の話ということで、日本保安用品協会所属のアゼアス(株)の福田様から「負圧除じん装置の適切な使用について」というお話を伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

○福田様 ただいま御紹介いただきましたアゼアス(株)の福田です。私からは、アスベスト除去現場等で使用される集じん・排気装置の適切な使用や作業場等搬入前点検表等について、実際の設置例などを含めて説明します。

 集じん・排気装置の取扱いですが、設置の目的には、作業場内を負圧に保つ、作業場内を換気するという大きな目的があります。これはもう皆様は御承知のことであると思います。

 台数の決定も、2ページ上のスライドの計算式で算出して、実際には設置しておられると思います。ただ、結局、排気ダクトが長い場合、また、素材にはアルミダクト、ビニールダクトなどの素材があるのですが、そういうものを接続すると曲がりの多い場合を含めて、圧力損失が発生します。そのために適切な排気能力を維持できないということで、その辺を考慮して実際の台数を決めておられるようです。

 2ページ下のスライドが構造図で、こういう構造になっています。次のスライドが外観です。吸気口側から手前に1次フィルタ、2次フィルタ、そして中にHEPAフィルタという構造になっています。ファンも、4ページ上のスライドのようなファンを使っています。実際に使用している1次フィルタ、2次フィルタは、こういう形状、素材のものを使っています。

 5ページ上のスライドがJIS Z8122に定義されたHEPAフィルタです。国内で市販されているものは、アルミ枠のもの、木枠のもの等があります。特にHEPAフィルタを使用することになっているので、左下の部分ですが、超高性能フィルタということで、エアフローで初期の圧力損失等も確認して設置することになるかと思います。

 下は形状がHEPAと非常に似ているのですが、中性能フィルタという捕集効率が劣るものです。石綿を除去する現場では実際には使えません。

 6ページ上のスライドはフィルタの交換です。マニュアル等においては、1次フィルタは大体1日に34回の交換、2次フィルタは1日に1回程度、HEPAフィルタは500700時間となっていますが、現状は500時間程度、また差圧計が取り付けられている集じん・排気装置については、差圧を確認しながらHEPAの目詰まりを確認して取り替える目安としています。

 下のスライドはコントロールパネルの例です。2機種ほど挙げています。右上のほうの図に差圧計とアワメータという累積の使用時間が確認できるものを取り付けています。左下のほうは海外品になりますが、アワメータと差圧計が付いた機種です。

 次のスライドは1次、2次フィルタ交換例ということで、作業場内で1次、2次フィルタを交換しているところの手順を示しています。

 実際の設置もマニュアル等で記載されているように、セキュリティゾーンから一番遠い所、対角線上に空気のよどみがないような場所に設置するということで出ているので、御参考までということで挙げています。

 8ページ下のスライドからが実際の設置例ですが、これは銀行の金庫室で、クリソタイルの吹付け材を除去するときに設置している例です。今の金庫室ですが、窓がないものですから、これはセキュリティゾーンの上の部分を見ていただくと、そちらからダクトを出して外に清浄空気を出すという設置例です。

 次は設置例2です。作業場内は特に粉じん等が発生するので、装置自体に隔離養生して設置しているのが一般的かと思われます。

 設置例3は小学校の教室内に設置している例です。左のほうが作業場内に設置している写真で、右の写真の丸で囲んでいる所が、排気ダクトの排気口で、このように設置しています。

 設置例4は運送会社の倉庫で、屋根の部分のアスベストを除去するときの設置例です。右手のほうは、吊り作業所を設けて、そこにダクトを使って倉庫の床の部分に設置している所の例です。

 設置例5は煙突のアスベストの除去です。灰の掻き出し口が狭いので、外側に半分、集じん・排気装置を出した写真です。

 今、実際に設置して作業をされる場合ですが、集じん・排気装置を取り扱う上では、搬入時での漏えいの確認が非常に重要なポイントになると思うので、例示として出しています。集じん・排気装置を作業場内に持ち込んだとき、特に漏れやすい場所としてHEPAフィルタの留め付け部、これは特に、HEPAフィルタパッキンの状態、装置自体の溶接部分、この辺から漏れやすいということなので、設置した状態でまずスモークテスター等を使って確認をする。そして、排気ダクトの部分ですが、養生シートのダクトの貫通部、ここがきちんと養生されていないと、作業場内が負圧になっているので、非常に外に漏れてしまう。シートの貫通部から漏れることはないかと思うのですが、貫通部の部分をきちっと養生する。こういうことを確認することが大切かと思います。

 12ページ上のスライドが実際に使用するスモークテスターです。こういったものを使用します。

 今回、特に実験をしながら、どうやって具体的に確認をとっていくのかということで、左手の写真が海外の機種になるのですが、HEPAフィルタとの接合部がリベットで留められているのですが、右側の上のほうの写真を見ていただくと、少し隙間のできているのがお分かりになるかと思うのですが、HEPAフィルタの代わりに取り付け部に、ここでは段ボールで塞いで、HEPAフィルタからの吸い込みをなくしてスモークテスターを用いて、そこの隙間の部分から煙が吸い込まれていくということです。

 次のスライドは、これはまた機種が違うのですが、フレームと本体の接合部をコーキング処理した写真です。

 特に、HEPAフィルタの装着の確認ということで、取付金具等の緩みがないかを確認する。これも作業場に搬入した時点及び作業場から搬出する時点で確認をする必要があると思います。実際の搬出手順については、マニュアルにも参考として出ているので、またそれを御参照いただければと思います。

 さらに、HEPAフィルタ面以外からの漏洩に対しては、HEPAフィルタと集じん・排気装置の設置したときの隙間の部分を、粘着テープ等を用いてふさいでしまうという手法が、より確実な漏洩防止になるのではないかということで出しました。

 これはダクトを接続したときのダクトの部分の補強ということで、アルミダクトを用いて補強しているところです。

 ややもすると、ビニールダクトを作業場外に出して、実際、非常にバタつきが起こっている現場があります。そのとき、そのバタつきを抑えるために左手の写真のように先端部を絞って、少し切り目を入れてビニールダクトを安定させる手法をとっておられる所を過去に見たことがありますが、その手法をとると、集じん・排気装置の吸気口側の風量が極端に落ちました。これは実験をして、風量が低下していることを確認しています。取り込み風量が落ちるということは、適切な換気回数を維持できない状態になるので、右手の写真のようにアルミダクトを使用して、ビニールダクトの先端部に取り付けて、バタつきを抑えることが必要になってくるかと思われます。

 15ページの下は稼働中の管理です。この辺は、マニュアルの内容と重複するので、飛ばします。

 次は、先ほどのお話にもあったと思いますが、負圧監視の例です。

 16ページの下からは漏洩監視の例ですが、また小西先生からお話があると思うので、省略します。

 19ページからは、特に今回、作業場搬入前点検整備表を作成する、あと、日常点検表等を作成して、それを集じん・排気装置に取り付けて、装置自体の管理を徹底することが必要ではないかということで、マニュアルにもフォーマットを掲載しています。その内容については、こういう例を点検表の例として掲載しています。

 具体的な内容は、特に作業場搬入前点検表ということで、最初に見ていただいたように非常に簡単な構造になっています。

 現場に持ち運びする際に、精密機械ではないので、どんと落としたり、ガラガラと作業場に搬入したりする。そういったことによる、パッケージ等のケーシングの歪みやへこみを目視で確認する。それから、スモークテスター等を用いて、HEPAとの接合部以外からの漏洩がないかどうかの確認を行う。それから、ビス等の確認、これは接合部です。HEPAフィルタと本体の接合部のボルトの締付け、ナット等の欠落及び緩みなどを確認する。特にメーカーによってその締付けの間隔が違う。例えばHEPAフィルタのパッキンが2分の1から3分の1程度になるのを確認して締め付けましょうとか、メーカーによっては取扱説明書に記載しているので、確認すること。あとは、本体の接合部、コーキング及びパッキンの状態、この辺りも目視で確認するか、隙間ゲージで確認する。先ほどスモークテスターで接合部からの吸い込みを確認した写真を見ていただいたと思うのですが、そういった所に対して隙間ゲージを使い確認する。あと、HEPAフィルタ取り付け板の歪み、へこみ等も、スモークテスターを用いて漏出の有無を確認する。

 次に、HEPAフィルタの確認です。交換時期、ろ材の目詰まりを確認する。差圧計が付いているものは、この辺りを確認しながら交換が必要であれば交換する、劣化していれば交換するといったことになるかと思います。あと、HEPAフィルタの装着の確認です。そして、総使用時間の確認ということで、この辺りもチェックする。

 次に、電気系統の確認ということで、きちんと作動するかどうかの確認を行う。こういった内容を作業場搬入前点検表で必ずチェックし、点検表を装置に付けて管理していくことが非常に大切な要件になってくるのではないかということで、紹介しました。

 これ19ページ下のスライドは日常点検表です。これも日常的に作業が複数日にまたがる場合、特に一日一日のチェックが必要になるので、どういう所を点検するかということを取り上げて、このような内容を点検できるようにフォーマットに入れています。以上、簡単ですが集じん・排気装置の説明となります。

○神山座長 ただいま、集じん・排気装置の適切な使用ということで、日頃の点検、作業搬入前の仕方などの詳細を福田様からお話いただきましたが、御質問をよろしくお願いします。

○名古屋委員 1点聞かせてほしいのですが、8ページ上のスライドで、実際にこうして空気の供給源を前室ではない所から取るケースもあるのですか。この図は、空気供給を前室ではなくて窓から取っていますよね。

○福田様 はい。

○名古屋委員 こうした施工現場は実際にあるのですか。

○福田様 申し訳ありませんが、この事例は私のほうで確認を取れていません。

○名古屋委員 これだとまずいですよね。

○福田様 ただ、これはEPAに記載されていて、この図はいろいろなマニュアルにも出ているのですが、補給空気をほかの所から取りましょうということですが、作業場側にビニールシート等で逆流を防ぐ処置をして空気を取り入れるようにと、確か、そのように記載されていたように思います。

○名古屋委員 いや多分、それはそれで、逆流しないのはいいのだけれども、例えば、必要量の空気を確保するために前室だけでは吸気が十分できないから、こういう装置をとるのだと思うのですが、そちらのほうが空気抵抗が少ないと、逆にそこから空気が一杯入ってきてしまう。すると、前室の所を空気が通らなくなってしまって、前室の所に空気がほとんど入ってこないという事例につながってしまうので、良くない事例だと思うのです。ですので、あまり推奨しないようにして頂きたいと思います。専門ではなく、実際にやったことがないので分からないのですが、一般論として抵抗のないものと抵抗のあるものとでは、抵抗のあるもののほうには空気が入ってこない。でも、本当に空気の流れが欲しいのは前室であって、そこから石綿が漏えいしないということを確保したいので、あまり良い事例ではないと思うのです。実際に、皆さんがやられているわけではないのですよね。

○福田様 まだ見たことはないです。

○名古屋委員 分かりました。

○島田委員 これは一搬的には、やられていません。ただ、私自身はこれを極めて重要だと思っているのですが、先ほど来、言われていたように、セキュリティゾーンからの漏えいが、人が出入りするときに生じる可能性があることを確認した場合に、前回の会議で名古屋先生から、作業場内を負圧にしていれば、それで漏えいはないかという御質問を受けたので、ずっと考えていたのです。

 セキュリティゾーンで人が出るときにエアシャワーを掛けますよね。それで風が吹き出すわけです。あの吹き出した状態では、作業場内の負圧が外との関係でバランスが狂ってしまうわけです。そうすると、そのときにセキュリティゾーンの入口から外に空気が吹き出される可能性が十分あるのです。そうすると、私はこういうことは今まで言ってこなかったのですが、セキュリティゾーンで人が出るとき、エアシャワーを掛けるときに、エアシャワーの前後のものを少なくともファスナー式にして、必ずどちらかを閉めた状態にすべきだと。それは、ドアにするのかファスナーにするのかは自由ですが。そういうことで、基本的にセキュリティゾーンから空気を取り入れる所で人が出入りするのは、無理があるという気がしてきて、空気を取り入れる所とセキュリティゾーンとの位置付けをきっちりと変える必要があるのではないかと思います。

 ですから、何も場所はここでなくても、セキュリティゾーンの所をダクトで貫通してもいいのですが、とにかく人が出入りする所を使って空気を取り入れることに無理があるのではないかと思い至ったのです。そこら辺は実験的に確認してみる必要があると思うのです。ですから、先生がおっしゃられるように、このスライドのように、2カ所で引き込むことは問題があると思います。ただ、それを時間的にきっちり分けたり、基本的にセキュリティゾーンをきっちり閉めたりするという前提で、逆止弁付きの空気の取入れ口が必要ではないかという気が私はしてきたのです。

○名古屋委員 だから、多分、1人、2人が出るときには、別段、負圧に問題がないのだけれども、全体で出るときには、やはり閉めるようにしなければいけない。そのときにはまだ集じん機を回しているので、負圧が強くなって養生が剥がれてしまう可能性があるが、やはり何か空気の供給源が要りますということになる。そういう使い方ですよね。それはよく分かります。

○島田委員 はい、可能性として。

○神山座長 今の御指摘にもありましたが、これはEPAのもので、発行されているものですね。この辺は今の話のとおりかどうかの確認ができるといいですね。

○福田様 いろいろな実験で確認することが必要です。

○神山座長 ありがとうございました。ほかに御質問はありますか。

○名古屋委員 実験されるときに、7ページ下のスライドのときの、一応垂直に置くということ、ここもできるだけ実験してほしいと思っています。これは、お願いです。テキストは全部このようになっているのですが、集じん・排気装置の置き方は本当にこれで良いのかという検証を、是非してほしいと思います。

○神山座長 スライド24、または26もそうですが、スライド24は海外の装置というお話でしたが、国内の装置では今まであまりこういう経験がないと理解してもいいでしょうか。または、国内外を問わずこういう継ぎ目のような所から漏えいがあるから、コーキングか何かを常にしたほうがいいという話でしょうか。

○福田様 そうですね、今、先生が御指摘のように、これはたまたま海外のものを使っているものですから海外と言っただけで、海外でもいろいろありまして、リベットで留めてなくて溶接で留めているものもあります。ですから、国内のものでも海外のものでも機種によっては、接合部の溶接の部分の確認は必要かと思います。

○神山座長 必ずそういう目で見ることが必要なのですね。それはマニュアル等に書いておくといいと思います。それから、スライド26は、最終的には、HEPAの枠の周囲をガムテープか何かで留めるのが理想的だとおっしゃっているのですが、現状はどうですか、今、実際にそのようにやられているケースが圧倒的に多くなっているのですか。

○福田様 これも私が知る限りでは、やっておられる業者とやっておられない業者があります。ただ、どちらが多いかというと、それは分かりません。

○神山座長 HEPAフィルタは木枠のものがありますよね。

○福田様 はい。

○神山座長 木枠のものだと、温度や湿度の影響とかを受けて、膨んだり、小さくなったりするので、隙間ができやすい気もするので、その辺は常にマニュアル等で、常に留める方向がいいのではないかという感想を持ったものですから。

○島田委員 これは多分、集じん・排気装置の構造上、ああいうテーピングをできるものとできないものがあるのです。だから、スライドで示した処置をすると、少なくとも臨時的に防ぐことはできるものもあります。ただ、基本的には、その前にそれ以外の所の漏れをなくすほうが重要だということなので、これ自体は補足的にという扱いにしておいたほうがいいように私は思います。

○神山座長 もちろん、これは点検のときに、漏洩は発見できるのでしょうが、もし発見したときは臨時的にこのような措置をする。漏れの有り無し、その木枠というか、その周りの枠からの漏れは基本的にないようにできているのでしょうが、あった場合、実際にはどうしたらいいのでしょうか。基本的には日常点検などですよね。

○島田委員 先ほど福田さんから御説明があったように、基本的にはシーリングで隙間を塞ぐのが基本だと思います。

○神山座長 HEPAの枠をですか。

○島田委員 いえ、HEPAの周りからの漏洩というのは、実はスライド25にあるHEPAの留めつけ部の隙間からの漏洩なのです。あそこに隙間があるから、HEPAの周囲から空気を吸い込んでしまうのです。

○神山座長 でも、もし隙間があれば、HEPAが引くときに、HEPAの圧力よりも周りのほうの空気抵抗が低ければ、そちらのほうから優先的に空気が引いてしまうのではないですか。

○島田委員 HEPAと枠が密着しているわけです。だから基本的に、あそこに空気がいくためにはHEPAを通じてしかいかないわけです。ところが、あのHEPAの留め具の周囲に隙間があることによって、HEPAフィルタの表面的な隙間から空気が入っていくということになります。

○神山座長 そういうことですか。

○島田委員 基本的には、あそこで留めることは、意図的になのです。

○神山座長 分かりました。それは、それでいいのですね。

○福田様 ちょうどこの図です。

○神山座長 やはりHEPAの周りからの漏洩は、それが原因でということで理解していいのですね。

○福田様 それが多いのではないかと思うのです。

○神山座長 はい、分かりました。それならいいのです。

○森永委員 集じん・排気装置の適正な使用の話はいろいろ教えていただいたのですが、印象でもいいのですが、一般的にはどういう不適切な使用が多いのですか。

○福田様 やはりHEPAフィルタと本体の取付けが適切でなかったり、あとは、HEPAの目詰まりする事例が多いのではないかと思います。

○島田委員 これは私の印象ですが、かなりの部分が、あそこの漏洩だと思うのです。というのは、HEPAフィルタはすごく重くて数十キロ近くありますよね。だから、現場の中を押していったり、または他のものを押したりしているときに、また保管するときに2段積みにしていたりということで、管体が歪むのです。管体が歪んだときに、一番切れるのは、あそこの部分なのです。だから、あそこに隙間のある集じん・排気装置があるのではないかと私は認識しています。いかがでしょうか。

○福田様 そういう認識で正しいと思います。非常にHEPAの取扱いが良くない。初めにお話したように、精密機械ではないものですから、工事現場へ行くと、ガンガンガンという乱暴な扱いなどもされているのを見受けられるので、こういったところでリベット状のものであれば隙間が空きやすい。あと、HEPAフィルタを取り付けてはいるのですが、移動中に緩むとか、そういうことが原因になっているのではないかと思います。

○神山座長 日常点検や定期点検などをやるときに、自社が保有している装置ならば、まだきちんと取り扱わないといけないという気も起こるのだと思いますが、集じん装置をレンタルするというのは結構多いのですか。

○福田様 レンタルも多いです。

○神山座長 レンタルの場合は、貸し出す側が日常点検などをやっておられるということでいいわけですね。

○福田様 はい。返ってくるときは、当然、HEPAを外した状態でレンタル業者のほうに戻ってきます。あと、負圧の環境下で清掃やメンテナンスをされておられるように聞いています。

○森戸化学物質対策課長 作業開始直後に排気口で測定したときに、粉じんが出ていないとしますね。その後ずっと使用を続けると、先ほどフィルターの目詰まりとおっしゃいましたが、そういうのがだんだん起きてきた後に、そのことによって粉じんが漏えいしてくることはあるのでしょうか。それとも、負圧の抵抗が大きくなるので、負圧で利かなくなるだけなのでしょうか。

○福田様 それはHEPAの話でしょうか。

○森戸化学物質対策課長 HEPAがだんだん目詰まりしてくることによって、要は排気口の点検、石綿が出てくるか出てないかの点検は、最初にやれば、あとはきちんとやられているということで信頼できるものなのか、そうではなくて、最後、何日か経てば、だんだん目詰まりしてくれば漏えいしてくる可能性があるものかが知りたいのですが。

○福田様 今は、その辺りの判断は、付けかねるのですが、確かに目詰まりするとなると、当然、風量低下の原因になります。ということは、作業場内の換気回数が維持できなくなるということになります。その辺りを差圧計が付いているものは、差圧計で見ながら適切にフィルタを交換します。

○森戸化学物質対策課長 その場合に、単に作業場内の石綿濃度が高くなるだけで済むのか、つまり、石綿が外に漏えいすることはないのかどうかが一番確認をしたいところですが、どうでしょうか。

○名古屋委員 多分、1次フィルタはバグフィルタと同じですから、目詰まりが起こって取ると、1次堆積物が出るまでできません。でも、そこで目詰まりが起こると、より取れることになるから、負圧が増えるだけの話なので、漏れてこない。仮に漏れたとしても、HEPAフィルタ0.3μm99%をそこで取れるので、逆に目詰まりが起こることは取れるほうに行って、負圧が高くなるほうにいって、石綿が漏れることにはつながってこないと思います。

○森戸化学物質対策課長 分かりました。

○搆課長補佐 今のところで関連してお尋ねしてよろしいでしょうか。HEPAフィルタの交換周期を仮に500時間とすれば、通常2か月間は交換せずに使い続けることとなり、作業の初日に漏れがないことを確認すれば足りるという考え方もできます。その考え方でいくと、1次フィルタや2次フィルタは毎日頻繁に換えるわけですから、例えば、1次フィルタ、2次フィルタを換えるときに、HEPAフィルタを損傷したり、取付けがゆがむようなことは起こりやすいと考えるべきでしょうか。もし、日常の点検、交換作業で、HEPAフィルタの変形などが簡単に起こるようだと、作業の初日に漏れがないことを確認しても十分ではないという心配が出てきます。実態を教えていただけないでしょうか。

○福田様 そのあたりは、確かにHEPAフィルタの形状を見ていただくとプリーツ状のもので、今おっしゃるように、例えば、2次フィルタを交換するときに、そこに当たってしまって、形状が崩れることの想定はできると思います。

○搆課長補佐 あることはあると。

○福田様 想定はされると思います。ただ、極単に穴が空くとか、そういったことまでの事例を聞いたことはあまりないです。

○搆課長補佐 通常、作業主任者が交換するときは、HEPAフィルタは非常に高価なものですから、丁寧に扱うとか、気をつけて作業するという認識は基本的にはあるわけですか。

○福田様 高いものですし簡単には交換できないですから、あるはずです。あと、HEPAフィルタに対する物理的な傷とかを防ぐための2次フィルタ、プレフィルタという捉え方ができるわけです。

○島田委員 今の御質問で、左側の写真で右側に扉がありますが、2次フィルタは、扉の内側に付くのですね。1次フィルタは、扉の外側に付くと。だから、1次フィルタ、2次フィルタを交換するときに、HEPAフィルタの側は全然いじらないのです。だから、何かの都合でぶつけることは無きにしも非らずではあるのですが、基本的にはないと思います。

 ただ、現場は、こういうことはあるのです。除去をしていますよね。一応、集じん・排気装置を設置したら、一切動かさないわけではなくて、作業場の中で押したり引いたりするわけです。その移動をするときに管体が歪んでヒールが消える可能性はあるのです。ですから、作業中も集じん・排気装置から漏えいする可能性は、否定できない。ただ、最初だけ漏えいしていないことを確認していれば、その後は確認しなくてもいいという話ではないと、私は思います。

○神山座長 やはり歪むのですか。押したり引いたりしているときに。

○小島委員 先ほど来の大きな空間とかで、作業する人で集じんする場所へ持っていくことがあります。そうすると、平たんな所だったら良いのですが、例えば、重いものですが手で持ち上げるとか、そういう可能性もあるわけです。そういう扱いの時に、歪む可能性はあります。

○神山座長 重たいからこそ歪みも生じるのかもしれないですね。お聞きしたいことはまだまだたくさんあると思いますが、時間の関係でこれまでとします。どうもありがとうございました。

 次に交通事情で遅れてしまいましたが、日本繊維状物質研究協会の小西様より、「漏えい監視の技術的事項」というタイトルでお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。

○小西様 遅れまして、誠に申し訳ごさいませんでした。私の説明は前のお二方とかなり重複するところがあるかもしれませんが、基本的なことを中心にお話をしたいと思います。

 まず、「解体現場でのアスベスト漏洩の可能性」ということで書きましたが、これは今まで私達が現場で経験をしたようなことを書きました。まず、「隔離養生前の漏洩」ですが、後々計測をしたときに響いてくる場合があるということです。1つには、天井の上や装置・設備に堆積していたアスベストが飛散している例。それから、煙突などでは、通常使っている既に劣化している煙突で、下の灰の掻き出しをやっておられる状態で、除去作業をする以前に飛んだものがいろいろな装置や設備の中に堆積しているものがあるということです。そういったことについては、例えば事前調査のときに調査をされた方が、そういう点もきちんと見た上で、隔離養生等をなさる方とうまく連携していただいて、そういうものをなくしていただきたいということです。

 それから、「隔離養生からの漏洩」です。まず、いろいろなところで一番問題となるのは、対象建築物の構造確認が十分に行われていない場合の不適切な養生があることです。例えば、設備ダクト、配管等が壁を貫通している場合、床層間区画や竪穴の区画等からの隔離養生外への漏えいいうのがあるわけです。間に空間があるのです。例えば、その下の所に吹き付けはしてあるのだけれども、その吹き付けを取ってしまったら、上と筒抜けになってしまう。

 これは通常の建築物の中でも、壁との間に金網が入っていて、金網の所に吹き付けてある。それが上まで筒抜けになっているわけです。下のほうの所の除去をやってしまいますと、金網ですから、その上の所に抜けてしまうわけです。ということは、そういう場所については、上の階も養生をしておかないと駄目だということなのです。そういうことが、過去にも漏えい事件としてあったことがございます。

 それから、集じん・排気装置からの排気ダクトと養生シートの取り合いです。ダクトをシートの外に出す所の接合部がうまくいってなくて、そこから石綿が出てくる場合もあるということです。

 もう1つは、外部気流が繋いでいる養生シートの繋ぎ目を破損してしまうこともありまして、そういう所から漏れてくることがあります。

 「作業に伴うもの」ということでセキュリティゾーンからの漏えいという話もありましたが、集じん・排気装置の稼働に伴う負圧が維持されていない場合、作業者の出入りによる場合、隔離養生前に飛散したアスベストとか、近接した区域で行われている作業によって飛散したアスベスト含有粉じんが、集じん・排気装置が適切に稼働しているがゆえに、外部からセキュリティゾーンの入口に集まってきてしまう。中から出てくるのではなくて、外のものが入口に集まってくることもあるということです。これは作業そのものというより、装置によってそこに集められてしまうということがあるということです。

 「集じん・排気装置の排気口からの漏えい」ですが、先ほどからあるとおりこれが大半だと思いますが、集じん・排気装置の整備不良によるものになります。プレフィルタ等の不適切な交換によるもので、そういう所からの漏れが考えられます。

 「その他」としては、集じん・排気装置の排気風速によって、床面や装置・設備等の堆積物を飛散させる場合があります。これは、何層階にもなっているようなビルの中で、上の階で除去をしていて、集じん・排気装置の排気を下の階に出している場合に、下の階を汚染しているケースです。その場合に、排気風速によって、それが巻き上がってしまうこともあるのです。

 配布した資料に書いていないのですが、もう1つあります。工事が終わりますと、大体その中を清掃して、アスベストの飛散がないようにした状態で、隔離養生を外すわけですが、そのときの清掃がきちんと行われていないと、隔離養生を外すときに漏えいしてしまうことが大変大きな問題です。

 実際に、解体現場でのアスベスト濃度の測定法についてはいろいろあります。まず1つは、建災防から出している『石綿粉じんへのばく露防止対策マニュアル』というものがありまして、この中に3つ書かれています。例えばレベル1ですと、「保温材、断熱材、成形板等の[レベル2及びレベル3]に係る屋内作業場の場合の粉じん濃度測定は、このようにしてください」と書かれています。それから、保温材、断熱材、耐火被覆板の解体作業及びその他の作業で、石綿スレート等の成形板の解体です。レベル2及びレベル3に係る屋外作業場の場合の濃度の測定方法。それから、換気及び隔離の効果の確認に係る石綿粉じん濃度の測定方法というのがあります。

 大体、こういう方法が書かれておりますが、特に屋外について書かれているものがあまりないのです。丸数字2の屋外については、厚生労働省から平成17年に出た『屋外作業場等における作業環境管理に関するガイドライン』に基づいて、ここでいう作業者に個人サンプラーを装着してサンプリング、分析を行っています。ここに、大波板の屋根用スレートの交換をしているところですが、この作業者に付けているのが個人サンプラーです。これで測定をして、その評価をしなさいというものが、ほかの所にはない記載です。

 3ページ下のスライドは環境省のアスベストモニタリングマニュアル(4.0)ですが、作業が実施される施設(排出源)の直近で、多数の人の通行等がある場所の4地点(主風向の風上・風下の2地点と、主風向に垂直な2)を測定しなさいとあります。それから、エレベータ内等の吹き付けアスベストの除去等ということで、このような測定点を設けられています。それから、作業員が出入りする場合に、石綿が直接外部に飛散しないように設けられた部屋、いわゆるセキュリティゾーンの入口の外側及び集じん・排気装置の外部への排気口の2か所を測定しなさいということになっています。

 実際の方法としては、解体現場では、各測定点でメンブランフィルタを使って総繊維数濃度を計則して、1f/Lを超えたら、電子顕微鏡でアスベストを同定するという方法が、基本となっています。

 ただ、迅速な測定を可能にする方法として、フィルタにサンプリングされたものが石綿かどうかをチェックする方法として、位相差/偏光顕微鏡法、蛍光顕微鏡法、可搬型の分析走査電子顕微鏡法という分析方法と、もう1つは、リアルタイムに監視するための繊維状粒子自動測定器による測定が、4.0版には記載されています。

 それから、現在の解体またはそれに伴う石綿除去作業の中で、一番たくさん現場で行われている方法というのは、4ページ下のスライドにある国土交通省の建築改修工事監理指針に基づく方法です。これは、処理作業前と、作業中、作業後と分かれていて、必ずやりなさいというのは、セキュリティゾーンの入口、負圧・除じん装置の排出口と、いわゆる処理作業終了後(隔離シート撤去前)の処理作業室内の計測となっています。それ以外については、「望ましい」とか、「状況によりやってください」となっていて、国土交通省の方法は、建災防や環境省のマニュアルで記載しているものを、うまく融合させた形になっているような気がします。

 漏えいを監視するための方法ということで考えますと、解体現場の石綿等の除去作業で発生する粉じんというのは、石綿だけが飛んでくるわけではないわけです。もちろん石綿が入っていれば石綿が飛んできますし、ロックウール等の繊維状粒子、それからセメントだとか、種々の建材成分の含まれたものが出てくるわけです。

 漏えい監視ということに関して、漏えいしているか否かを常時監視するためには、誰がやるのかという問題があります。現場に常駐している方を考えると、例えば監視責任者(現場代理人の方、石綿作業主任者の方)が行う場合、実施可能な監視指標、それから監視手法が必要なのだろうと思います。これは特別な人でないとできないということでは、なかなか現場には普及しないだろうということです。そういう方に対しては、十分なトレーニングの機会を設けておく必要があると思います。

 監視の手法としては、既にお話があったと思いますが、目視による方法、スモークテスター等を使用する方法、またはデジタル粉じん計、リアルタイムファイバーモニター、マイクロマノメーターなど、機械を使う方法は考えられるということです。

 まず、5ページ下のスライドにある目視による方法です。これは大変重要な方法です。隔離養生前に、先ほど言いましたような堆積物がないかどうかをきちんと確認することです。隔離養生からの漏えいについては、先ほど言った構造物だとか、そういったものについてのきちんとしたチェックをすることが重要です。それから、作業時に養生破れ箇所の発生がないかの十分な点検をきちんと行う。養生シートの全ての接合部の点検を行う。集じん・排気装置の排気ダクトの接合部分の点検も行う。

 こういう形での点検というのは、どちらかというと、先ほどのスモークテスターと合わせて現場の方がやるというのが、一番やりやすいと思います。

 セキュリティゾーンの入口の負圧状況の監視については、これもマノメータを使ってやるのも1つの方法なのですが、常時監視で、現場の人たちが誰でも見られるということで考えれば、簡単な吹流しとか、風車を設置しておけば、それがきちんと一定方向で回っていれば、外部から作業場室内に負圧のほうに風が流れることは確認できるわけです。そういう形で可視化しておくことも、大事なことではないかと思います。

 6ページの上のスライドはスモークテスターですが、先ほど言いましたようにスモークテスターを使っていろいろチェックはできるわけですが、スモークテスターというのは白煙の蒸気を発煙させ、空気の流れを可視化しているということです。

 煙を出して発煙の方向を確認することによって、養生シートの全ての接合部からの漏えい、破れ箇所をチェックすることは、煙の流れからチェックができます。もう1つは、セキュリティゾーンの入口の気流方向の確認だとか、隔離養生内への集じん・排気装置の効果的な設置場所の選定にも、十分に使えます。

 もう話があったと思いますが、従来型のスモークテスターは発煙量が少ないのですが化学反応を起こしますから、機械、装置、設備に錆びが出る可能性があるのですが、現状ではそういったものではなく錆の出ないもの、発煙量の多いものが市販されています。これはセキュリティゾーンの入口で、少し見にくいのですが、大変勢いよく煙が中に流れています。負圧が十分に保たれていることの証明になるわけです。

 6ページ下のスライドからが計測機器を使用する方法です。まず、パーティクルカウンターです。これは粉じんの個々の粒子に光を当てて、散乱した光により粉じんの個数を検知するという計測機です。

 有効な工程としてまず1つは、集じん・排気装置の定期的な保守・点検があります。それから、隔離養生内に設置した装置の、除去作業開始前の正常稼働(HEPAフィルタ)による粉じん粒子除去が適切か否かのチェックに有効だというのはどういうことかというと、セットしたところで、このパーティクルカウンターで粉じん粒子を計測すると、全部の空気がHEPAフィルタを通っていれば、粉じんの粒子が減ってくるということなのです。ということは、粉じん粒子が飛んで来ていないことの証明になるということです。ですから、簡単に点検ができるということなのです。ここは粒子の減衰を見ていくということです。

 それから今度は、集じん・排気装置の排気口からの漏えいの監視ということでいくと、今度は減衰状態が保たれているのではなくて、粒子が増えるということです。増えるということは、何らかの形で粒子が出てきていることになりますから、そういう使い方をする計測に有効です。セキュリティゾーンの前では、もともと粉じん個数がたくさんありますから、その差を見るのは大変困難なので、パーティクルカウンターは、その場所では使いづらいのかなと思います。

 次は、デジタル粉じん計です。これも一般的にたくさん使われている機械で、光を当てたときの散乱光量を相対濃度として測定する方法です。これもパーティクルカウンターと同じように、最初に装置の排気口の所で、粉じん濃度の減衰を確認します。最初にスイッチを入れたときに出てきた空気が、どんどんHEPAフィルタを通ることによって、きれいになっていくのを確認します。それから集じん・排気装置では、その後の作業が開始されたら、今度はそれによって濃度が上がっていかないかどうかを見ることになります。セキュリティゾーンの入口では、粉じんの漏えいの連続監視ということで、その時点でのバックグラウンドは取れませんから、ずっと監視をしていて、どういうときに測定数値が上がるのかを監視していきます。この粉じん計については、アラーム機能を付けることができますので、専門家が行かなくても、セットしておいてある数字以上のときにアラームを鳴らすとか、パトライトを付けることも可能なのです。ですから、現場の監視に十分に使えるということです。

 それから、リアルタイムファイバーモニターですが、粒子の中からアスベスト等の繊維状粒子のみを選別するというもので、長さ5μm以上、幅3μm未満、アスペクト比3以上という、いわゆる総繊維状の粒子の定義に沿ったものだけを数えるということと、もう1つはバックアップフィルタを持っておりますので、それを後で分析することも可能だということです。

 これは配布した資料に書かなかったのですが、連続監視の前に装置を点検したときに、最初にスイッチを入れて、作業前にやったときに、繊維状粒子の減衰を確認するということも、粉じん計と同じです。まず減るということを確認できます。それから、実際に作業が始まりましたら、繊維状粒子が増加していったかを見ていく。これはセキュリティゾーンでも同じようにやります。これも、大半のものはアラーム機能を持っていますから、ある濃度を超えたら作業を停止して、漏えいのチェックをするということです。それからもう1つは、もしある濃度を超えた場合に、それぞれの機械が持っているバックアップフィルタを早急に分析することによって、石綿だったのか、ほかのものだったのかは確認することができるという装置です。

 8ページ上のスライドはファイバーモニターを使ったときのもので、先に申し上げておきますが、あまりいい例ではありません。これはセキュリティゾーンの入口で、対象はアモサイトです。御覧のとおりで、ここが作業開始で、作業開始の前の30分ぐらいを測っていますが、そのときにものすごい高濃度が出ています。実際に作業はAから開始されていったのですが、御覧のとおり、これはセキュリティゾーンの前ですが、このようなとんでもない状態です。セキュリティゾーンの前ですから、普通は汚染区域ではないはずなので、誰もマスクをしていなかったのです。実際に測ってみたら、すごく濃度が高いということで、慌ててマスクをしたという状況です。

 この事例は、連続した日程で作業が続いていた事例ですが、何時までに終わらせろという時間の制約がありまして、前日に作業が終わりましたら、集じん・排気装置を止めて、チャックをして、全部シールドして帰りっています。次の日に何をやるかというと、最初にチャックを開けて集じん・排気装置のスイッチが中にありますので、中に作業者が入ってスイッチを入れて出てくるわけです。そのときに中にあった石綿が、作業者と一緒に外に出てきてしまい、その繰り返しでこうなったのだろうと思います。あまりいい例ではないです。

 8ページ下のスライドは、同じ所で測定したときの排気口です。排気口はそんなに問題はないのですが、フィルタを交換するときに、少し出ているようです。そのときの漏れがあったのかもしれません。

 マイクロマノメーターについては、既に話があったと思いますが、差圧を連続監視するというものです。実際にどうやって計測するのかということで考えますと、セキュリティゾーンの入口というのは、ものすごく狭い場所が多いのです。ですから、計測機を持って行って、本当に計測できるのかという問題があります。それと、もう1点は後でデータをお見せしますが、セキュリティゾーンの前で測定したデータが、本当に漏えいの監視になるのかどうかという問題があるのです。

 これは排気口です。従来の一般的な排気口は、排気口があって、ここの前の下が泥です。こういう状況の所で、これはまだ高い位置に排気口があるのですが、下の所に排気ダクトが、そのまま置かれているような場合には、排気口からの排気風速によって、泥埃が巻き上がるのです。そういうときに測定されると、こういう状態になるわけです。粉じん量が多いと、計測が正しくできません。この中で出てきても、本当にどこから出てきたのか特定することは難しいということなのです。そういう問題があるということです。

 それで考えたのが、10ページ上のスライドにあるアルミダクト法というものです。先ほど福田さんのほうでお話があったように、ビニールシートを長くすると、吹き出し口の所が暴れます。現場に行くと、ビニールダクトを縛ったり、横に切れ目を入れたりして、先端は縛って横から張り出す。それはどういうことかというと、吸気側の吸引風量が落ちるということです。ですから、それを落とさないためには、同型のダクトをそのままのサイズで排気してやるということが、すごく大事なことです。吸引風量を保つために、アルミのダクトをその上に重ねると暴れないのです。そういう形でうまくいく、暴れないことが分かってきて、それなら排気の所で計測をするために、この中の排気を計測することによって、本当に集じん・排気装置から漏れたのかどうかの監視には有効な方法ではないかと考えられたものです。

 ここに、いわゆる排ガス用のダスト濃度の測定法で、等速吸引になるようなプローブを作ってやるということです。

 これは実際に煙突の除去の現場で行ったのですが、セキュリティゾーンの入口が狭いものですから、ここにダクトを下げて、このダクトから取ってやります。これは離れてできますから、邪魔にならないということです。従来の方法というのは、作業の邪魔になるので、どうしても離れた所でしか測定ができないことがありまして、こういう方法で試験をしてみました。

 実際にデータは11ページ上のスライドのような状態です。これは粉じん計で、「1」「2」と書いてあるのは、これは1分間のデータの表示で少し粗いです。例えばファイバーモニターの測定値がポンポンポンと出てきます。これをやると、ほとんどの漏えいの原因は作業者の出入りなのです。実際に石綿として出てきているのかどうかは分かりませんが、作業者が出入りするときに繊維状のものが飛んでいるということは事実なのです。ただ、作業者が着替えをしますから、そういったものが飛んできているのかもしれません。セキュリティゾーンについては、どこで計測するかは、もう少し検討が必要です。セキュリティゾーンは3室ありますが、例えば3つの所でデータを取ってみて、漏えいを、どれが一番的確に把握できるかというデータ取りが必要だろうと思います。

  11ページ下のスライドは排気口の測定事例です。これもダクトを付けて、排気口で測定しました。通常は環境省のマニュアル方法でやれば、こういう形で、排気口の外にサンプラーを採るのですが、この場合は中から全部採りまして、フィルタのサンプルも中から採って計測しています。

 12ページのスライドで上のグラフはデジタル粉じん計の場合ですが、1秒表示の場合はこのようになっていて、1分間表示に直すとこういうことです。大体925分ぐらいからです。これは作業前にこのような状態であったのが、集じん・排気装置を通して出てくる空気が、作業開始後はこれだけに下がってしまうのです。ということは、うまくHEPAフィルタを通っていることを証明しているわけです。HEPAフィルタがきちんと機能していることです。パーティクルカウンターも全く同じ傾向を示しています。

 横軸に「0.3」と「0.5」と書いてありますが、パーティクルカウンターを使う場合は、どの粒径を仕切り値とするのかは、まだまだ議論しなければいけないところだと思います。ただ、0.3を使ったのは、HEPAフィルタの除去のことから、0.3を使ってみたということで、このようにきちんと機能していれば、このようにこれを保っているかどうかを監視していけばいいのです。ここの所で、測定値がポコンと上がってくるということは、何らかの漏えいがあるということで、デジタル粉じん計等の漏えい監視には有効な手段ではないかということです。以上です。

○神山座長 豊富な測定経験から、現場のいろいろな漏えいの状況も見られていて、情報豊かなお話だったと思います。御質問をよろしくお願いします。

 では私からお伺いしますが、セキュリティゾーンで、パーティクルカウンター、デジタル粉じん計、ファイバーモニターが比べられて、最後の例では、デジタル粉じん計が排出口でパーティクルカウンター並みの把握ができるという話でした。両方に共通しているのは、デジタル粉じん計が測定に適しているというお話になります。それぞれの特徴があると思うのですが、その辺の感想がありましたらお聞かせ頂けますでしょうか。デジタル粉じん計があれば、セキュリティゾーンのモニターも排出口も両方できるという理解でよろしいのでしょうか。

○小西様 基本的にはそうだと思います。というのは、パーティクルカウンターというのは、セキュリティゾーンの前のものは、そこに既に存在しているバックグラウンドの粒子の個数が相当の個数になりますから、それを基準にして、漏えいしたかどうかということが判別しづらいということです。ですから、デジタル粉じん計は排気の所では大変有効な手段ですし、一方、パーティクルカウンターは集じん・排気装置の点検、整備のときには大変有効な機械だと思います。

 デジタル粉じん計については、一番普及しているので、基本的に現場で使うにしても使いやすい機械なのかなと思います。

 ファイバーモニターなどについては値段が少し高いのですが、目的としては、後で証拠の分析ができるということがあります。それぞれの特徴があるので、何にしても、現場におられる人の手に合うものというのが、本来の常時監視に使える道具だろうと思っています。

○島田委員 スライドの20番目の所です。セキュリティゾーンの所の測定で、3室のどこを採るのかは議論の余地があるというお話でしたが、感想ではいかがでしょうか。確認は必要だと思うのですが、前室で採るのが一番妥当という感じがします。

○小西様 実は作業場によってなのですが、人数が少ない場合は、前室の中で着替えをする場合もあります。人数が多い場合は、中でも着替えをしているし、外側でも着替えをしています。そのときに、ものすごく繊維状の粒子が飛ぶのです。そういうものの影響を見る場合は、本当に測定場所がそこでいいのかという疑問があるのです。

 実は島田先生が言われたとおりで、セキュリティゾーンの3室のときに、本来であればエアシャワーというのは密閉ドアがあって、そういう出入りの仕方をするというのが本来だと思うのです。そういう場合だと、例えば漏れてくるとすれば、セキュリティゾーンの第1室目、更衣室で測るのが一番だろうと思います。

 ただ、今のところはそうではなくて、みんな通過になっていますから、まだファスナーで閉めているところはいいのですが、ほとんどのところはそうではない。そうすると、1つは先ほど言いましたように、外から入ってきたのか、中から出てきたのかを分別する難しさがあります。

 その方向性を確認して、例えば、先ほど言いましたように、吹流しはその時点で中に入っていたということで確認をして、そのときにものすごく粉じんが高濃度だということは、外から入ってきたことになります。そういうところの見極めをどうするかというのは、これから少しデータを取って、検討しなければいけないのだろうと思います。

○搆課長補佐 感想のようになってしまうのですが、私の認識が間違っていないかという意味でお尋ねします。みなさまのご説明や議論を踏まえると、集じん排気装置の排気口では測定可能である一方、前室付近では、仮に測定して何らかの値が出たとしても、原因が分からない、石綿かどうか分からないということだと、測定が対策に結び付かないおそれがあるように思います。そうすると、前室付近では、むしろ微差圧計などで差圧を確保することに重点を置くほうが簡便で対策もとれやすく現実的ということになりましょうか。

 その場合、遵法を確認するという行政の立場から言うと、差圧計があることでは不十分で、記録機能は必要でしょうし、警告が出るなどリアルタイムで対応できればなおよいということになります実際に、記録が取られていれば後日でも問題が明らかになるわけですから、現場で頻繁に確認することにもつながるのではないかと思いました。

 また、集じん排気装置の排気口でアルミダクト法が有効なのであれば、前回、小島委員が指摘されていた高所などでの測定が困難という問題も、HEPAフィルタの外側のどこかにあるダクトを利用して測ればいいと考えられるのでしょうか。

○小西様 窓から外に出す直前の内側の所に、ダクトを入れてやれば、そこで排気が測れるということです。しかし、今まで、そういう方法は示されていません。

 例えば環境省のマニュアルですと、出している所のちょうど下の床面の所で測っているわけです。それでは、ほとんど空気に拡散してしまっていますから、何を測っているか分からない状況です。そういう意味では、ダクトを使う方法というのは、比較的有効な方法だろうと思います。

 前室の所についてはおっしゃるとおりで、いわゆる粉じんを連続モニタリングをして、粉じん計は記録も残っていきますが、それと差圧との抱き合わせだと思うのです。差圧が保たれてないときに測定値が上がったのか、差圧があるときに上がったのかによって、表から来たのか、外から出てきたのかということで、おそらく差圧が保たれていないときというのは、表からも来ないと思います。逆に言うと、外から出てくる可能性があるということです。それと出入りが合っていれば、そういう可能性はあると思います。

 そこのところをもう少しいろいろ工夫してみて、何らかの組合せで、現場の方が判断できるうまいやり方ができればと思っています。

○神山座長 確認なのですが、スライド15で、セキュリティゾーンの入口で、出入りで相当な漏えいが確認されているというお話で、スイッチが内部にあったからだという推定をされていますが、過去にもそのような議論があって、現在でもスイッチが内部にあるという現場は多いのでしょうか。外部にスイッチを出すことに、2年ほど前の検討会ではかなり抵抗があったような感じがしましたが、現状はどうなのでしょうか。

○小西様 まだ中にスイッチのあるものを使われていると思います。一番怖いのは、そのときは防護をしないで出入りするということなのです。息を止めて入って行って出てくるということです。そういうのは作業のやり方としてまずいと思います。

○神山座長 ただいまのお三方の御発表を聞いて、追加で何かあればお伺いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。

 では時間もいっぱいになりましたので、これでヒアリングを終了します。本日は3人の専門家の方から貴重なお話を伺うことができました。どうもありがとうございました。

 お聞きした内容を踏まえて、事務局とも相談し、たたき台としてのまとめを次回までに準備したいと思います。それで、次回または次々回に、議論を収束させたいと思います。最後に、委員の方々から御質問はありますでしょうか。

○小島委員 特に話題になっているセキュリティゾーンなのですが、東日本大震災の事例でもあったのですが、室内にセキュリティゾーンが設置されている場合と、外部に設置されている場合があるわけですので、外部に設置しているデータとか事例があればなのですが、次回以降には、議論の対象にしておかないといけないのかなと思います。

○神山座長 小島委員自身は、何か事例、経験、データはお持ちですか。

○小島委員 私どもは、原則内部に確保しなさいとしています。

○神山座長 今おっしゃったのは外部に取らざるを得ないような状況ですよね。

○小島委員 私の所は、事例としては把握できておりません。

○神山座長 佐久間様はいかがですか。外部にセキュリティゾーンを取らざるを得ないという事例はあるでしょうか。接続で外部になるようなことは結構多いとは思いますが。

○佐久間様 プラントなどは、もともと外ですから、外で取るしかないという部分は結構あると思います。普通のビルなどですと、中で取れるのですが。

○神山座長 内部と外部で取ったときの差ですか。排出汚染等が出たときのいろいろな問題をどう考えるかという話ですね。そのデータがあるといいのですが、セキュリティゾーンの設置に関して、もう少しきめ細かく見ていきたいということですので、その点も検討事項の1つに入れるということです。

○島田委員 これは先日の環境省の委員会のときにも議論があったのですが、先ほどの小西さんの御説明の中にありましたように、国交省の建築改修工事監理指針だと、作業終了後の隔離養生撤去前の測定が必要だということになっていましたが、これは極めて重要だと思うのです。それを従来のPCM法でやる必要があるかどうかという問題も含めて、ここは何らかの形で実験的に確認するなりということと、作業場内の粉じん処理をいかに効率的にやるのかという方法を模索しないと、先ほどの小西さんの話にありましたように、前日の処理されていない粉じんが、翌日の朝に作業所内に残っているという辺りの問題も合わせて、検討する必要があるかなというところです。

○神山座長 今の話は極めて大切だと思います。聞いた話では、アメリカ等では養生を取り払うまで、測定データが出てくる1日か2日、3日は、養生を止め置くということです。実際にそれでいいかどうかもありますが、小西さん、どうでしょうか。

○小西様 アメリカのEPAの場合の撤去前の計測の場合は、部屋の中の空気を攪拌して、サンプリングをして、ある基準以下でないと養生を外してはいけないとなっています。これは、おそらく日本でも空気を攪拌するということは必要になると思います。

 実際にあるのは、前に撤去した所の上に行って、そこで排気を出してしまう。そうすると、そこがきれいになっていないと、そこから漏えいするというのは確かにありますし、そこは大変重要なポイントだと思います。

○神山座長 測定法から、PCM法でいいのかとか、電子顕微鏡で細い繊維まで全部確認してという話までいくと、結構、時間がかかりそうで、最低でも数日はかかりますので、その辺の問題にも関わってきますね。

○小西様 そうですね。だから、位相差顕微鏡で調べるだけで、例えばその中でサンプルを採って計測するのは、そんなに時間はかからないと思いますし、例えば1f/Lと出てきたとしても、これは総繊維数ですから、石綿は1f/Lを超えていないはずなのです。

 ですから、そういう感覚で見ていけば、もう1つは全視野を数えなくても、何視野数えたときに何本あるかというのは逆算すれば出てきますから、簡易なことで計測もできてくるのかなという気がします。

○神山座長 それなら現実的ですね。では、以上で今日のヒアリングを終わらせていただきます。あとは事務局にお返しします。

○樋口専門官 今日はありがとうございました。資料4を御確認ください。次回の開催は、107()の予定になっています。先ほど座長からもお話がありましたが、第1回、第2回の議論を踏まえまして、事務局と座長と御相談して、報告書のたたき台を用意させていただきます。それをもって、具体的に御議論いただければと考えています。

 また、幾つか検証的な宿題も出ていました。間に合うかどうかは分かりませんが、委託事業のほうで、一部模擬的な実験をすることにしております。今日、御提案していただいた部分も、可能なところはやらせていただいて、次回の議論の際の補足データということで、御提出させていただければと思います。

 今日の議論はこれにて終わりになります。議事録については、改めて各先生に御確認いただくことにしておりますので、またよろしくお願いします。本日はどうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

労働基準局安全衛生部化学物質対策課
電話番号: 03−5253−1111(内線 5515)

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