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2013年8月21日 第95回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成25年8月21日(水)10:00〜12:00


○場所

グランドアーク半蔵門 華の間(3階)


○出席者

安部、伊藤、井上、内田、大島、亀井、久保田、高智、小林、齋藤(訓)、佐藤、高杉、武久、田中、田部井、東、堀田、村上、山際(敬称略)

○議題

1.東日本大震災における特例措置について
2.介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について
3.地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第3次地方分権一括法)の成立・公布に伴う基準省令改正について
4.その他

○議事

○迫井老人保健課長 それでは、定刻より少し早い時刻ではございますけれども、委員の皆様おそろいでございますので、ただいまから「第95回社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。
 委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。
 会の開催に当たりまして、委員に変更がございましたので、御紹介させていただきます。
 公益社団法人日本介護福祉士会副会長の内田千惠子委員でございます。
 三重県国民健康保険団体連合会理事長の亀井利克委員でございます。
 公益社団法人日本歯科医師会常務理事の佐藤徹委員でございます。
 公益社団法人認知症の人と家族の会理事の田部井康夫委員でございます。
 独立行政法人労働政策研究・研修機構研究員の堀田聰子委員でございます。
 本日御欠席でございますけれども、盛岡大学栄養科学部教授の熊坂義裕委員にも御就任をお願いしておりまして、御了解いただいております。
 次に、本日の委員の出欠状況でございますけれども、ただいま御紹介しました熊坂委員のほか、大西委員、齊藤秀樹委員、福田委員、藤原委員、5名の方々から御欠席の御連絡をいただいております。
 申しおくれました、先ほど御紹介しました委員の方々を含めまして、別紙に委員の名簿がございますので、御参照いただければと思っております。
 以上より、本日、19名の委員に御出席をいただいておりますので、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することをまずもって御報告いたします。
 次に、事務局におきまして異動がございましたので、御紹介をさせていただきます。
 有岡審議官でございます。
 高橋総務課長でございます。
 榎本介護保険計画課長でございます。
 高橋高齢者支援課長でございます。
 吉田企画官でございます。
 以上でございます。
 以降の議事進行につきましては、田中分科会長にお願いいたします。

○田中分科会長 改めて、おはようございます。
 本日は「東日本大震災における特例措置」「介護保険サービスに関する消費税の取扱い等」「第3次地方分権一括法の成立・公布に伴う基準省令改正」などについて事務局から説明いただき、議論する予定です。
 初めに、資料の確認をお願いします。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。
 お手元の資料の確認をさせていただきます。
 議事次第、座席表、名簿等がございます。その後に資料1−1「東日本大震災に対処するための要介護認定有効期間及び要支援認定有効期間の特例に関する省令の改正」というものがございます。
 資料1−2「東日本大震災に係る訪問看護サービスの特例措置について」というものがございます。
 次に、資料2「介護事業経営調査委員会(7月19日開催)における議論の総括(まとめ)」という資料がございまして、資料2の後ろに参考資料といたしまして、参考資料1〜5までが付随してございます。
 資料の関係で最後でございますが、資料3「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第3次地方分権一括法)の成立・公布に伴う基準省令改正について」という資料がございます。
 机上配付で公益社団法人全国老人保健施設協会から1枚紙で提出資料がございます。
 以上でございますけれども、資料の不足等がございましたら、事務局にお申しつけいただければと思います。

○田中分科会長 ありがとうございました。
 では、議事次第に沿って進めてまいります。
 最初に、議題1「東日本大震災における特例措置」です。これについてはテーマが2つございますので、一つずつ分けて議論いただきたいと存じます。
 初めに「東日本大震災に対処するための要介護認定有効期間及び要支援認定有効期間の特例に関する省令の改正」です。これについて事務局から説明をお願いします。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。
 お手元の資料1−1、1枚紙の横紙でございますけれども、ごらんいただきたいと思います。
 東日本大震災に対処するための要介護認定有効期間及び要支援認定有効期間の特例に関する省令の改正でございます。
 1ポツ、2ポツ、3ポツとございます。簡単に御説明しますと、考え方といたしまして、震災に伴いまして、市町村の要介護認定等の更新に係る事務の実施がなかなか困難であるという状況を踏まえまして、有効期間の延長を行っているところでございます。
 2ポツに具体的な内容がございますけれども、現行の特例措置は9月30日までの措置となっておりまして、内容としましては、12カ月間の範囲内で市町村が定める期間延長可能とするという特例省令でございます。
 3ポツでございますけれども、御提案といたしまして、被災市町村、下記の4市町村に限るということで、介護保険の被保険者であって、今回の延長で3月31日まで要介護認定等の有効期間が満了する被保険者ということで、具体的にはここに記載してございますが、南相馬市、双葉町、浪江町、飯舘村の4市町村につきまして有効期間特例に関します措置を延長するということでございまして、9月下旬公布日を予定しているということでございます。
 以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございます。
 こちらは、審議事項ではなくてあくまで報告とのことですが、もし御質問がおありでしたら、お願いいたします。
(「なし」と声あり)

○田中分科会長 よろしいですか。
 齋藤委員、どうぞ。

○齋藤(訓)委員 1点だけ質問したいのですが、この延長は、震災後、たしか半年ずつ延長してきた経過があると思うのです。今回、特例措置の延長については特に異議はないのですが、ただ、今回、4つの市町村でこれまでに特例措置の中で更新をしない方々がどのぐらいいて、そのうち、ほかの地域に避難して、把握が困難な人たちが何人いるのかとか、今の実態のデータがあるのかないのか。非常に認定事務が困難なので再延長という理屈は立つのですけれども、一方で、以前に認定を受けた方が本当に要介護度が進んでいないのか、必要なサービスがちゃんと行き届いているのか。その辺の判断といいますか、それを見た上でこの延長を私は認めたいなと思っているのですけれども、そういったデータがあるのかないのか。それを教えていただければと思います。

○田中分科会長 事務局、お答えになれますか。

○迫井老人保健課長 今、手元にある資料だけでお答えできる範囲で申し上げますと、この4市町村につきましては、25年6月末に有効期間が満了する方に関しまして延長の取り扱いを実際にしたという方の実績が4市町村で440名おられるということでございます。
 私どもといたしましては、もともと現時点では、10市町村が実際、延長の適用になっておりまして、今回、4市町村に絞られることになります。実際に地元のほうで御要望のある具体的なこの4市町村につきましては、御案内のとおり、原発関係の影響を受けて避難等をされております自治体が基本的にはほとんどでございますので、一定の事務対応の困難さはあろうかなという、その両面におきまして理解しているところでございます。

○齋藤(訓)委員 ありがとうございました。

○田中分科会長 では、ほかにないようでしたら、次に「東日本大震災に係る訪問看護サービスの特例措置について」に移ります。
 事務局から説明をお願いします。

○迫井老人保健課長 お手元の資料1−2、横紙とじでございますけれども、「東日本大震災に係る訪問看護サービスの特例措置について」という資料をごらんいただきたいと思います。
 おめくりいただきまして、少し見づらいのですが、右の下に番号を振ってございますが、2ページ、3ページ、現行措置の概略、留意点でございます。
 2ページ、概略を簡単に申し上げますと、現行、東日本大震災に対処するということで、基準該当訪問看護サービスの事業の人員、設備に関しましては基準を設定しておりますけれども、保健師、看護師又は准看護師の員数につきまして、特例で一以上の訪問看護事業所であれば、市町村の判断で可能にする措置を23年4月、発災直後に創設をいたしております。
 現行の内容でございますけれども、2ページの下の※に書いてございます。
 1つ目、以降、順次、対象範囲、適用範囲を縮小してきておりまして、当初は、東日本大震災に際しまして災害救助法の適用地域、これは東京都を除くですけれども、そういう地域だったものが、岩手県、宮城県、福島県の3県に限定され、さらに現行は真ん中に書いてございますが、宮城県石巻市、福島県南相馬市のうち指定訪問看護の確保が著しく困難な区域という形で運営されております。
 現行は、9月30日までの期限となっておりまして、3つ目の○にも関係しますけれども、今年度の当初の時点で、岩手県一関市につきましては、特例措置の経過措置を設けておりました。この経過措置を設けておりました一関市につきましても、通常の訪問看護サービスに移行ができているというのが※の2つ目に記載がございますけれども、一応、そういう経過で今回の特例措置を実施いたしております。
 3ページ、実施に当たりましての留意点。これは分科会でのこれまでの御議論、いろいろな御指摘を踏まえまして、大きく分けて、3ページの上半分でございますけれども、特例措置に関しましては、あくまで時限的といいますか、特例的な措置であって、通常のサービスが可能になった場合には速やかに移行するとともに、その措置を廃止することを前提に実施しているものでございます。下半分に記載しておりますのは、実際、市町村においてそういった実施状況につきましては、状況を把握するとか、あるいは通常のサービスを確保するという対策を行い、国も支援をすることを前提に実施しているということでございます。
 おめくりいただきまして、4ページ、5ページ以降が具体的に石巻市と南相馬市の実施状況でございます。
 4ページ目と5ページ目が石巻市の状況でございます。
 4ページに具体的な利用者の概況の表がございますけれども、6名の方が利用されているということでございまして、石巻市に状況を確認しましたところ、当該事業所につきましては、2つ記述がございますけれども、1つ目は、お一方で実際に事業をやっておられるということですが、事前の御連絡がないまま、実際には別の方が研修中にサービスを実施されていた事例があって、指導をしたということがあったということ、2つ目は、5ページに地図がございますけれども、当初予定されていた、雄鹿地区へのサービスの提供ということでございましたが、そういう実績がないということなので、事業展開として期待したものではなかったということを石巻市のほうからいただいてございます。
 次に、5ページ、石巻市の訪問看護の状況につきまして聴取した内容を簡単に記載してございます。
 箇所数でございますとか、実際の配置の状況につきましては、地図等に書いてございます。
 かいつまんで申し上げますと、基本的には、現在9カ所、2カ所の新設が得られているということと、現時点で依頼があれば新規の方につきましても受け入れることが可能あるいは検討することが示されているということでございます。
 次に、おめくりいただきまして、6ページ、7ページが南相馬市の状況でございます。
 同じようなフォーマットで、まず、6ページに当該事業所の状況でございますが、7名の方、具体的な表でお示しをしておりますけれども、利用されている方がおられます。
 B事業所と書いてございますが、南相馬市のほうに事業所の状況を確認しましたところ、3つコメントをいただいておりますが、基本的に、1人で対応することに困難を感じているけれども、新規の利用者を拒否することなく受け入れることができているということと、特例措置の終了期間ということも考えながら、2.5人以上の確保ができ次第、通常の指定を受けたい意向であるということ、事業所、南相馬市両方の御意向といたしましては、地域の原発の影響等の状況も踏まえてということだろうと思いますけれども、地域的に新しい看護職員の確保が非常に困難と認識されておりますが、一定期間の猶予期間を設定することで、通常のサービスに移行していけるのではないかと考えているというコメントをいただいております。
 南相馬市全体の状況につきましては、先ほどと同様のフォーマットで7ページに記載してございます。
 こちらは、地図にも記載してございますが、津波の影響でございますとか、さまざま地域の実情がございますということなのでしょうけれども、現在休止中の事業所もございますが、再開を目指してさまざまな対応を考えておられるということでございます。
 特記事項といたしまして一番最後の○に書いてございますが、南相馬市としては、訪問看護連絡協議会がないので、受け入れ先の調整が困難だということで、協議会の運営ができれば安定したサービスにつながるのではないかという記載もございます。
 おめくりいただきまして、以上のような状況を踏まえて、8ページ、継続意向を両市はどのようにお考えかということをお聞きいたしましたところ、表にまとめてございますけれども、両市とも継続は不要と御回答いただいております。ただ、先ほどの御説明の中にもありましたが、一定期間経過措置を希望されておりまして、特例で今、行っております事業所が正規の看護職員を確保することも含めまして、経過措置の希望があるということでございます。
 以上を踏まえまして、事務局といたしましては、9ページにまとめてございますが、今後の対応としてこのようにさせていただけないかという御提案でございます。点線で囲ってございます。
 今、御説明したようなことを踏まえまして、(1)、(2)、(3)と書いてございますが、通常の対応に速やかに移行できるように配慮する必要があるという、そもそもの特例措置実施の趣旨、
 2番目ですけれども、周辺の事業所を、先ほど御説明したような状況を勘案しますと、サービスの提供が一定程度可能であるということ、
 3番目に、両市とも特例措置の継続は基本的に希望されていないということを踏まえまして、経過措置を設けることを前提に終了させていただけたらどうかと考えているところでございます。
 事務局からは以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございました。
 こちらは、審議事項になります。
 皆様、御意見、御質問があればお願いいたします。
 高智委員、どうぞ。

○高智委員 東日本大震災特例措置についてでございますが、訪問看護サービスの特例措置につきましては、現に利用自治体が特例措置の継続を希望していないことなどを踏まえまして、一定期間の経過措置を設けることを前提に終了してはどうかと9ページにございますが、一定期間につきましては具体的にどれぐらいの期間をお考えか、後ほど伺いたいと思います。
 前回の分科会では、利用自治体におきまして勤務表など、勤務実態が確認できる書類や利用者の同意を得た重要事項説明書等、必要な書類が確認できなかったといった実態があるとの報告がございました。やはり1人体制での不安定なサービス提供が漫然と続くのは不適切であります。利用者がより適切なサービスを受けられるようにするためにも、行政は特例看護サービスを提供している事業者が通常の人員基準を満たせるよう、支援、指導をしていってほしいと考えております。このような支援、指導を前提とした上で、経過措置には具体的な期間を定めることが適切であると考えております。
 以上でございます。

○田中分科会長 質問が1つ含まれていましたが、いかがですか。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。
 御質問の関係で、期間はどれぐらいを想定されているかということでございます。
 私どもは、現時点で、先ほど御説明しましたように、特に南相馬市につきましては、事業者、利用者とも通常の指定サービスに移行したいというお考えがあると同時に、めどが必ずしも立っていないということも、これは率直にお話をされておりますので、今回の延長につきましては、今の時点での経過措置を期限を切ってということは基本的には余り好ましくないのではないのかなと考えております。今回、経過措置を設けた後で実施状況を見まして、我々としても努力をし、南相馬市、石巻市にも御努力をいただいて、その経過を見ながら対応させていただいたらどうかなというのが事務局の考え方でございます。

○田中分科会長 どうぞ。

○伊藤委員 高智委員の意見、質問等に近いことなのですけれども、前回の3月のときの議論を思い起こしますと、ここでは本当に必要性があるのかということで、非常に疑問の声が多くあったと思うのです。
 9ページの頭の2行目「現にサービスを利用している者が不利益を被らないよう」という視点、この点については3月のときに私も申し上げたところで、一番重要だと思っているのですが、3月のときは、一関市の方は特に利用者からの希望があったということが書いてあったのです。むしろ今回は、一関市は終わりで、石巻市と南相馬市だということですが、資料の中では、現に利用している方の意向が見えてこないので、その点について確認できれば、教えていただきたいというのが1つ。
 あと、前回、3月に議論をしたときにまとめたのが3ページにある留意点ということになったと思うのですけれども、(マル1)、(マル2)のいずれかに該当するときは、特例措置を廃止することということで確認したはずで、今回でいいますと、(マル2)の近隣の事業所で提供が可能だということに資料上は読み取れるのです。だとすれば、特例措置を置く理由としては、延長する理由としてはやや説得力に欠けるように感じます。その理由が職員の確保ということが出てまいりますので、それはわかるのですけれども、石巻市のほうでは、特に資料の中では、職員の確保の意思について見えてこない部分がありますので、ここは高智委員と似たような意見になるのですが、職員の確保の努力を行わない、漫然と経過措置がずっと行われることになると、やはり問題があると思いますので、職員確保という最大限を行っていただく努力をきちんと厚生労働省としても進めていただかないと、経過措置を置く意味がないのではないかという点で質問についてお答えいただければと思います。

○田中分科会長 利用者の動向等について質問がございました。お願いします。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。
 1点目の前回と今回で少し調査の内容、資料の内容が異なっていることも含めてですけれども、前回審議をいただいたときには、前々回といいますか、現行の特例措置の前の特例措置を延長する際に、分科会のほうで現地にしっかり足を運んで、現状をしっかり見て御報告をすることを前提に延長ということでございましたので、現地に参りまして、個別の利用者の状況等も含めてということで、かなり詳細な御報告をさせていただいたということでございます。
 今回の現行の特例措置を延長するに当たって、同様の御指摘はもちろんいただいてはいるのですが、ただ、そのときにいただいた我々の認識は、むしろ、今後は移行をしっかりしていく上で、市町村の支援をしっかりしていくことに重きを置いて対応することを我々としては念頭に置いておりましたので、現地に足を運ばせていただきましたが、個別の利用者さんの状況は、正直申し上げまして、今回、聴取をしておりません。そのかわりに、当該事業所と当該市の両者のお考え、今後の方針について重点的にお聞きをし、これが対応の関係につながってくるのですけれども、両市とも、両事業所とも、通常の事業所に移行したいというお気持ちを持っておられるということだったというのが我々の要点でございます。
 したがいまして、現行の特例措置の事業所を廃止するとか、やめて、よそに切りかえるという御意向であれば、おっしゃるとおり、経過措置といいましても移行させるだけの話になりますけれども、我々としましては、訪問看護サービスを充実させるという意味で、現行の特例の事業所につきましても、できることなら通常の事業所に移行していただきたいと思っておりますし、現にそういう御意向をお持ちですから、基本的にはそれを支えていくという立場で今後の推移を見守っていきたい。
 ただ、その上で、セーフティネットとして、万一、確保ができなかった場合に一番お困りになるのは利用者さんですから、セーフティネットの意味で経過措置を設けさせていただきたいという趣旨でございます。

○田中分科会長 伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員 そうしましたら、訪問看護サービスを充実させていくという必要性から、今後は通常のサービスへの移行を促進するということでの今回の対応については、私は理解できますので、それは結構です。ただ、前回議論した3月のときの留意点とは違う判断ではないかということにはなりませんか。ほかのところで提供できる場合は特例措置を廃止するといったこととの関係については、やや説明が必要ではないか。ただ、結果としての今回の取り扱いについては、私は理解できますので、そこは結構です。

○田中分科会長 老人保健課長、お願いします。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。
 私どもの認識は、対象地域、特例措置自体を今回継続しませんから、この留意点にまさにのっとって、エリアも含めて、措置は継続しないという点で、今の伊藤委員の御指摘には対応しておるつもりでございます。その上で、現行の特例措置に基づいた特例の事業所についてという話ですので、通常の事業所に移行したいというお話ですから、その話は基本的には別の話だろうと私どもは理解しておりますので、それぞれもともとの御議論のとおり対応させていただいているというのが私どもの理解でございます。

○田中分科会長 齋藤委員、どうぞ。

○齋藤(訓)委員 あくまでもこれで特例措置は終わる。この先、この事業所さんの周辺であらたに訪問看護のニーズがあっても、特例措置での取り扱いはもう終わるということなので、私は、そういった判断に至ったことは、本当に事業者や関係者のご尽力によるものと思っております。ただ、やはり経過措置についてはほかの委員の御意見と同様、若干懸念が残ります。ですので、ぜひ一日も早く指定の訪問看護ステーションになれるよう、どうやって人の確保を早く実現するかをまずは考えていく必要があります。県のナースセンターや、あるいは全国訪問看護事業協会が絆事業といって、人材のマッチングをやっておりますので、そういった事業の活用をぜひ進めていただき、経過措置をとにかく早く終了して、指定を受ける方向に持っていかないといけないということが1点。
 また、そうは言いましても、やはり13名の方々の中には要介護5とか4とか、中重度の方々も含まれておりますので、夜間の対応であったり、あるいは事業者の方が体調が悪くて訪問に出られないといった状況などもこの先全くないとは考えられませんので、資料にもありましたけれども、訪問看護連絡協議会を市のほうできちんとつくっていただいて、事業者に何かあった場合に誰がカバーに入るのかというルールを協議会の設置とともに取り決めていただくと、利用者の方々も大変安心されるのではないかと思っております。経過措置のもとでより安全・安心な状態をつくれるように、この2つの市にはぜひ連絡協議会を設置していただきたいということが1点でございます。
 以上です。

○田中分科会長 ほかはよろしゅうございますか。
 特例措置の終了については特段の反対はなかったと思います。また、諮問・答申とは別になると思うのですが、経過措置についてはできるだけ速やかに終わるように、それについては厚生労働省及び当該市の支援が必要であり、看護協会としても応援するとの言葉がございました。 では、今までのここでの議論を反映した諮問・答申をつくらなくてはなりませんので、事務局に作成していただきます。申しわけありませんが、ここで10分間休憩をとらせていただきます。

(休 憩)

○田中分科会長 では、再開いたします。
 事務局より、東日本大震災に係る訪問看護サービスの特例措置についての諮問をいただいているので、これについての説明をお願いします。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。
 御説明いたします。
厚生労働省発老0821第1号
平成25年8月21日
社会保障審議会
会 長 西村 周三 殿
厚生労働大臣
田村 憲久

諮 問 書

(東日本大震災に対処するための基準該当訪問看護の事業の人員、設備及び運営に関する基準の改正について)

 東日本大震災に対処するための基準該当訪問看護の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成23年厚生労働省令第53号)を別紙のとおり改正することについて貴会の意見を求めます。

別紙

東日本大震災に対処するための基準該当訪問看護の事業の人員、設備及び運営に関する基準の一部を改正する省令案等について

1.特例措置の概要
東日本大震災の被災地(宮城県石巻市及び福島県南相馬市の区域に限る。以下同じ。)における訪問看護の提供に関する一時的かつ特例的な取扱いとして、東日本大震災に対処するための基準該当訪問看護の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成23年厚生労働省令第53号、以下「基準省令」という。)により、保健師、看護師又は准看護師の員数が常勤で一以上の訪問看護事業所であれば、市町村の判断により保険給付を可能とする特例措置を講じているところ。

2.省令案の内容
(マル1) 基準省令を改正し、特例措置の期限について、現行は平成25年9月30日までの間において厚生労働大臣の定める日とされているところを、平成25年10月11日までの間において厚生労働大臣が定める日とする。
(マル2) (マル1)の期限の満了をもって基準省令を廃止する。ただし、省令の施行の際現に特例措置に基づき利用者に対して行われている事業については、利用者を他の介護サービスに移行させること等の事由により当該利用者に対するサービスの提供が終了する日までの間、引き続き、特例措置を適用させる経過措置を置く。

3.公布日・施行期日
 公布日:(マル1)平成25年9月上旬、(マル2)平成25年9月中旬(予定)
施行期日:(マル1)公布日、(マル2)平成25年10月12日(予定)

 以上でございます。

○田中分科会長 先ほどの議論を踏まえて、特例措置についての諮問に対する報告案を用意いたしました。
 事務局より配付願います。
(報告案配付)

○田中分科会長 では、報告案を事務局より読み上げていただきたいと思います。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。
分介発0821第 号
平成25年8月21日
社会保障審議会
会 長 西村 周三 殿
介護給付費分科会
分科会長 田中 滋

 東日本大震災に対処するための基準該当訪問看護の事業の人員、設備及び運営に関する基準の改正について(報告)

 平成25年8月21日厚生労働省発老0821第1号をもって社会保障審議会に諮問のあった標記について、当分科会は審議の結果、諮問のとおり了承するとの結論を得たので報告する。
 今後、特例措置の適用地域においては、可能な限り速やかに通常の安定したサービス提供体制に移行できるよう、看護職員を確保するための体制構築に努めるなど、必要な措置を講じるとともに、国はそれを支援すること。

 以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございました。
 これで、先ほどの議論をまとめた報告ということになりますが、よろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」と声あり)

○田中分科会長 ありがとうございます。
 では、こちらについては、当分科会における諮問に対する報告といたします。
 この後の段取りは、通例どおり、社会保障審議会長に報告し、その後、社会保障審議会長から厚生労働大臣に答申するという手順になっております。
 次の議題に移ります。
 次は「介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について」です。
 事務局から説明をお願いします。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。
 それでは、お手元の資料2「〜介護事業経営調査委員会(7月19日開催)における議論の総括(まとめ)〜」という1枚紙を基本といたしまして、御説明をさせていただきたいと思います。
 介護保険サービスに関します消費税の引き上げ等の対応につきましては、この資料2、1枚紙にまとめさせていただいておりますとおり、去る7月19日に開催されました介護事業経営調査委員会における議論の結果、資料2のような対応をさせていただいたらどうかという御提案をいただいております。
 まず、この資料2につきまして御説明をさせていただきます。
 一番上の○に書いてございますけれども、今後、消費税の引き上げを想定したさまざまな対応が必要になると考えております。したがいまして、仮に消費税を引き上げるとした場合に、介護保険制度に関しまして、どのような対応をするのかを順次、検討してまいりました。7月19日に開催いたしました委員会で基本的にどういう対応をするのかというさまざまな技術的な論点も含めて整理をしていただいておりますけれども、同委員会としての対応案の御提案は以下のようにされたということでございます。
 大きく1ポツ、2ポツと分けてございます。
 1ポツ、2ポツそれぞれ消費税8%に税率を引き上げたときの対応と、10%に引き上げたときの対応と分けてございます。
 1ポツでございますが、大きく3つございます。
 まず、1点目でございますけれども、介護報酬とは別建ての高額投資への対応というのが御議論としてございましたけれども、これにつきましては、介護における高額投資の実態、対応に伴うメリット・デメリット、医療保険における議論の動向も踏まえて、実施をしないとしてはどうかということでございます。このあたりの論点につきましては、参考資料で後ほど簡単に御説明させていただきます。
 次に、2点目、引き上げに伴う影響分を補填するために介護報酬への上乗せ対応を行うことが必要になるということでございます。具体的に、上乗せの方法といたしまして、基本単位数への上乗せを基本としつつ、消費税負担が相当程度見込まれる加算がもしあれば、それについても上乗せをすることを検討してはどうかというものでございます。
 3点目でございますが、基準費用額、特定入所者介護サービス費(居住費・食費関係)、こういった補足給付関係の話でございますとか、区分支給限度額の基準額、これらについては、医療保険と違いまして、介護保険固有の論点でございますので、給付の実態等を勘案しながら、この対応については引き続き検討してはどうかということでございます。
 以上が8%引き上げ時の対応としての御提案でございます。
 2ポツ、10%につきましては、8%時の対応を踏まえながら、医療保険もあわせて、税制の問題も含めてさまざまな御議論が今、動いておりますので、その動向を見ながら、これも引き続き検討するということでいかがかということでございます。
 以上が基本的な内容でございまして、1ポツにかかります8%の具体的な対応につきまして、その後に参考資料を5つほど御提示させていただいておりますけれども、簡単に議論の経過とか調査の関係について御報告、御説明をさせていただきたいと思っております。
 参考資料3をごらんいただきたいと思います。
 今、整理をさせていただきましたような消費税の対応に関しまして、参考資料3、タイトルは「介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について」ということですが、おめくりいただきまして、先ほど御紹介したような内容につきまして順次、整理をしていただきました。
 かいつまんで御説明をさせていただきますと、1ポツ、消費税8%引き上げ時の対応。具体的に(1)といたしまして、2つ、次のページにかかりますけれども、どういった対応案があるのかをまず、整理をしていただいておりまして、大きく2つあり得るのかなということです。消費税に関しまして、介護報酬に上乗せをするだけという対応案1と、介護報酬上乗せ+高額投資への別建ての対応をするという2つの対応が考えられるということです。対応案2というのは、具体的にその四角で囲ってございますけれども、別建ての高額投資にかかる部分の対応を改めて仕組みをつくるということで、例えばということでこんなことが考えられますと。必要な財源をプールして基金を造成するとか、そういった対応が考えらえる。括弧書きですが、ただし、この場合は法改正が必要ですということです。
 次のページにその2つの案のメリット・デメリットを整理していただきましたけれども、これらを総合的に勘案しまして、どう対応するのかということです。
 なお、このページに※に書いてございますが、これはあくまで8%のときの対応という前提での御議論でございまして、10%の対応につきましては、先ほど申し上げましたとおり、例えば医療につきましては、課税化すべきだという御意見もあり、これは御議論が続いておりますので、今後の検討課題となり得るという前提ですということをお断わりしていただいております。
 おめくりいただきまして、それでは、この高額投資に関します具体的な対応案はどうするのかということですけれども、(マル1)のところで、結論的には、実施をしないとしてはどうかという御提案でございまして、その考え方としまして、下のほうの四角に書いてございますけれども、参考資料1と参考資料2にこの議論に先立ちまして高額投資というものが実態としてどのようになっているのかという調査を行っております。その調査の結果の概略がここに書いてございまして、その調査につきましては、参考資料1が調査そのものの報告書でございまして、概略をまとめたものが参考資料2でございます。参考資料2は、めくっていただきますと、1ポツから5ポツまで項目ごとにまとめてございますが、それをかいつまんでさらにまとめたものが参考資料3の四角の中に集約されております。
 詳細はそれぞれ参考資料1、2に戻っていただければ確認いただけると思いますけれども、参考資料3の四角に則して御説明しますと、高額投資の状況というのは結局のところ、1件当たり500万円未満という投資が全体の8割以上を占めておりまして、高額投資というもの自体は、件数ベースではそれほど大きくない。件数ベースの比較で構成比、それぞれさまざまなサービスごとに見ましても、せいぜい0〜2%台となっているということで、高額投資というのは、介護についていいますと、それほどの件数を占めないということでございます。しかも、3つ目の○でございますが、実態といたしまして、1件当たり1億円以上のものにつきましては、ほとんど全てが建物であるという結論が得られているということでございます。
 このような実態を踏まえて、メリット・デメリットも含めて考えますと、参考資料3の4ページ目になりますけれども、論点のところに書いてございますが、メリット・デメリットをどう考えるのかということで、高額の投資が多い施設・事業所については、一定程度負担感が緩和されるけれども、新たなシステムの構築が必要だということがまず、ございます。
 2ポツが一番重要だと思いますけれども、今、御説明しましたとおり、実態としては、建物が太宗を占めているということでございまして、参考資料1、2を見ていただきますとわかるのですが、年度ごとの変動がかなり大きくて、具体的にそれを正確に補足する、見込むことが極めて難しいのではないのかということです。
 3ポツ目でございますが、特に建物の関係の影響を受けやすい介護保険三施設、これは短期入所も含むのですけれども、居住費関係というのは、そもそも介護保険の場合には利用者負担となっておりまして、保険給付の対象外とする原則がございます。
 こういったことを踏まえまして、1つ前のページの(3)具体的な対応案の(マル1)ですが、高額投資に関する対応としては実施しないこととしてはどうかという結論に至ったということでございます。
 おめくりいただきまして、(マル2)となっておりますけれども、介護報酬の上乗せを具体的にどのようにするのかという論点が次にございます。これは先ほどの資料2の1枚紙の2つ目のポツに該当する部分でございますが、具体的に報酬で対応するとした場合に、幾つか対応の方法があります。それがこの表にまとまってございます。案1−1、案1−2、案2という、3つバリエーションがございますということです。それぞれ考え方のメリット・デメリットはここに示させていただいているようなことなのですけれども、基本的には、案1−2、つまり、基本単位数を上乗せすることをベースとしつつも、例えば物件費のウエートが高いような特定の加算がもしあれば、それについても対応するほうがよりきめ細かい対応ができるということで、考え方・メリット・デメリットを総合的に勘案いたしまして、案1−2に示されているような対応をしてはどうかというのが資料2の2つ目の黒ポツに該当する部分の議論でございます。
 参考資料3の最後のページ、(4)と記載してございます。
 これは資料2の1枚紙の今回、御確認、御議論いただく8%引き上げ時の3つの黒ポツの3つ目にかかわる話でございますが、消費税率の引き上げに関しましては、今、御紹介したような高額投資でございますとか、報酬関係以外のほか、介護保険制度については幾つかの論点がございます。それは具体的に四角で囲った(マル1)、(マル2)でございますけれども、これらについては、引き続き事務局のほうでさまざまな検討なり、整理をいたしまして、改めて委員会での御議論を経て、分科会にお諮りをしたいと考えております。その項目は何かというのを今回、御提示しておりますけれども、(マル1)、(マル2)と分けてございます。
 (マル1)は、補足給付関係の内容になりますが、基準費用額、特定入所者介護サービス費(居住費・食費関係)でございますけれども、基準費につきまして、これは特に介護保険三施設、入所関係の施設の消費税負担が増大することをどう考えるのかということ。同様に食費につきまして、仕入れ等にかかる増大。これは、消費税関係の引き上げに伴う影響ですけれども、どう考えるのかということを整理して、議論いただく必要があるのではないかというのが(マル1)。
 (マル2)でございますけれども、居宅サービスの利用量の上限として、介護報酬の上乗せ対応を行う場合のことについて、区分支給限度額が基準額について設定されておりますけれども、これについて消費税の影響をどう考えるのかというのは改めて整理をして御議論いただく必要があると思っておりますので、これらにつきましては、本日ということではございませんで、今後の分科会におきまして、繰り返しになりますが、委員会での検討、御議論を経て、分科会で御確認いただいて、対応を決めたらどうかということでございます。
 そのページの最後に書いてございます。これも繰り返しになりますが、以上、申し上げましたことは8%に引き上げるとした場合の対応でございまして、さらにその後に一応予定されております10%引き上げにつきましては、基本的には、今後の医療保険での御議論、対応も見据えながら、引き続き検討させていただくということでございます。
 以上をあわせまして、スケジュールといたしまして、1枚紙で参考資料4というものをお手元におつけしております。
 参考資料4、今、お話したような今後の御議論も含めて、こういうイメージですというスピード感を御理解いただきたいと思って、表のほうに矢印だけで、非常に簡単でございますけれども、7月に委員会で整理をさせていただいた内容を、秋ごろと書いてございますが、本日の分科会も含めまして、今後、基本方針を取りまとめまして、年内目途で具体的に8%に引き上げるとした場合の対応について固めていきたい。その後、10%の議論に移りたいということでございまして、こういった内容、スケジュール感を含めて、裏面でございますが、これまでと今後の大きな流れとしてはこういう対応になりますということをスピード感として、スケジュールとして御理解いただきたいということでございます。
 以上、消費税関係に関する対応についての委員会の結果の御報告、御提案でございます。
 事務局からは以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございました。
 では、ただいまの説明に対する御意見、御質問等がありましたらお願いいたします。
 高智委員、どうぞ。

○高智委員 参考資料3の1と参考資料3の(4)の2つにつきまして意見を申し述べたいと思います。
 参考資料3の1、消費税率8%引上げ時の対応についての(3)具体的な対応案の(マル2)につきましては、先ほど御説明がございました案1−2、すなわち内容的には、基本単位数+特定の加算が妥当と考えております。ただ、利用者の納得性の観点からしますと、基本単位数だけではなくて、今後報告されます介護事業経営概況調査の結果を踏まえまして、消費税負担が相当程度見込まれる加算単位数にも適切に上乗せする必要があるのではないかと考えております。
 参考資料3の(4)のその他の論点でございますけれども、基準費用額、特定入所者介護サービス費、すなわち居住費と食費関係の介護保険三施設における消費税負担増大の影響をどう考えるかとあるわけでございますが、介護保険は、御承知のとおり、要介護状態となっても可能な限り自立した日常生活を営めるように、真に必要な介護サービスを提供するところに本質的な役割があるわけでございます。こうした観点からしますと、ホテルコストにつきましては、平成17年におきまして、保険給付外にされた経緯があるわけでございます。加えまして、現在、約9兆円の介護費用は、2025年に20兆円超の規模になることが見込まれていることを踏まえますと、論点として掲げられたこと自体に多少、違和感を覚えるところがございます。今後、ホテルコスト部分の消費税負担増大の影響等を検討するのであれば、給付実態を踏まえました具体的な財政影響をもとに、慎重に検討すべきと考えております。
 以上でございます。

○田中分科会長 武久委員、どうぞ。

○武久委員 税金のことは余り得意ではないので教えてほしいのですけれども、参考資料3の4ページのところで、これは介護給付費分科会の問題ではなしに、中医協で行われたところの「医療におけるこれまでの議論」と書いてあるのですが、ここの支払側委員の3行目「医療機関が独自の経営判断で行う設備投資に対して、患者や保険者が事後的に補填することは理屈に合わない」と書いてありますが、これは逆に言うと、古い、狭い、汚い医療機関なり、これは介護施設にも該当しますけれども、それを建築して、そこで医療サービスや介護サービスを受ける利用者に還元されていくわけでありまして、勝手に建物を建てたのだから、そんなものは知るかという理論はちょっとおかしいかなと思うのですが、これは介護保険に対しても、介護給付費分科会でもそういう考え方なのかなということで、ちょっと疑問があります。
 それと、参考資料5の2ページでもいいのですけれども、ここに絵が描いてありまして、これは介護保険の場合は医療保険に準じて消費税対策をするという課長のお話は、私ももっともと思うのですが、ここの図において、例えば建物を建てた場合、建て直して10億円かかったとすると、2ページのシェーマの「医療機関等」のところに消費税、仕入れと書いてありますけれども、ここのシェーマには、その建物に関する消費税のところはどう関係してこの図に入ってくるのかということがちょっとわかりにくい。
 要するに、建物を建てたり、高額な機械を買ったりして、サービスを改善しようとした人が損をするということは根本的におかしいわけですけれども、ただ、仕組みがややこしいし、いろいろなことで大変なのでやめるということになったと思います。
 これはそれでいいと思うのですが、ただ、来年4月の消費税のアップに対して、2年も3年も期間があって、その間にいろいろ検討したにもかかわらず、この消費税分を診療報酬なり、介護報酬で上乗せする。ところが、過去におきまして、診療報酬については上乗せした、消費税分を上げたと称する項目が半分以上なくなっているという現状もあります。では、それは上がったことにならないではないか。介護保険はどうなるのかということも心配しております。また、8%から10%に上がるまでたった1年半しかないのです。2年も3年も時間があったのにできていないのが、1年半で根本的な解決ができるのかと私は非常に疑問に思っているわけです。
 介護保険施設は三施設ありますけれども、そのうちで介護療養型医療施設と老健につきましては、医療法人が主にしています。介護老人福祉施設は社会保障により運営していますので、ここでの税法上の違いは非常に大きいと思いますし、現実に老健や介護療養型が古くなって、例えば皆さん御存じのように、地域医療計画というのが昭和63年にできましたけれども、その前後に駆け込み増床というのがありましたが、約30年たつのです。それ以前に戦後、お医者さんになった創業者が建てたということもありまして、現在、病院の老朽化というのは非常に大きいわけです。これを現在に合うように建てかえる必要が耐震も含めてこれから4、5年の間に全国的に必要になってくる。そうしたときに、勝手に建てたのだから、そんなことは知るかと。その分は、例えば10億円だったら、今だったら5,000万円を払うのですけれども、10%になったらあと5,000万円余分に払ったらいいではないかという理屈になると思うのですけれども、こういう考え方でいいのかということをまず、お聞きしたい。結局、参考資料5の2ページの図の中にはそういう建物というものが一体どういう位置でくるのかというのを教えていただきたいと思います。

○田中分科会長 質問が2つございましたので、お答えいただけますか。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。
 2つ質問をいただいたうちの1つ目は、私どもの認識ということなのか、それともあわせて御紹介いたしました医療保険関係、中医協の分科会での御議論で引用させていただいた支払い側の御意見に関する御確認なのか、私どもでは少しお答えづらいところがございますが、参考資料5は、中医協で実際にお示しになった資料を一部抜粋するような格好で、委員会で参考にさせていただいているということでございますので、例えばこれは質問の2点目になるのかもしれませんけれども、2ページのところで例示をされております内容は、どちらかといいますと、一般的な消費財といいますか、物件、物品のようなイメージで書かれていて、必ずしも建物、建造物、大規模なもののイメージになっていないので、議論としてわかりにくいという御指摘なのだろうと思います。ですから、そういった具体的な制度の取り扱いにつきましては、改めてもし必要があれば御紹介させていただくことは、もちろん事務局としてはやぶさかではございません。ただ、きょう御紹介した趣旨は、こういう医療の世界での議論はあります。ただ、介護について申し上げますと、先ほどの御説明の繰り返しになりますが、やはり太宗が建物に関するものであり、しかも、建物にかかる入所に関する費用部分につきましては、両制度で大きく取り扱いが違いますので、そういった意味で、今回の御提案でここの部分に直接関連する部分は基本的に薄いのかなというのが事務局の認識でございます。
 1点目につきましては、私どものほうでお答えするのは少し難しいかなと考えております。

○田中分科会長 田部井委員、どうぞ。

○田部井委員 介護報酬への上乗せは、当たり前ですけれども、利用者にとっては負担増ということになるわけです。これまでもさまざまな形で基本報酬に対する加算はなされてきて、ただ、それは良質なケアを受けるために必要なものであると考えて、利用者としてもやむを得ざるところということで容認してきたと思うのですけれども、今回の消費税についても、やはり何も手当をしないというのは経営を圧迫して、ひいては働く人の条件も圧迫することになると思いますので、何らかの対応は必要であると考えざるを得ないと思います。
 方法については、これまでも利用者の立場からしますと、複雑でわからないというのが率直ですので、なるべくシンプルな形で、利用者の方にもわかりやすい形にしていただきたいということだけにとどめておきたいと思います。
 これまでさまざまな形で報酬に対する上乗せということがなされてきたわけですけれども、私ははっきり知らないのですが、その都度、区分支給限度額をどうするのかという議論がなされてきたと私は承知していないのですけれども、今回の消費税については区分支給限度額についても検討するということがきちんとうたわれておりますので、これは厚生労働省の方にも、委員の皆さんにもぜひ御配慮いただいて実現をしていただきたい。これは困難な立場にある利用者に対する最低限の配慮ではないかなと私としては考えておりますので、ぜひともその実現のために御尽力をいただきたいと思います。
 以上です。

○田中分科会長 では、順番でよろしいですか。小林委員はその次にさせていただきます。

○山際委員 ありがとうございます。
 民間介護の山際でございます。
 ただいまの件にも関連してですが、今回の消費税の増税部分について介護報酬の上乗せの対応ということで、今後行われる経営概況調査の結果も踏まえて、さらに具体的に検討を進めるということを要望いたします。
 今、話が出た「区分支給限度基準額」について、私どもとしては見直すべきだと考えております。上げるべきだと。
 その理由は3点あります。1点目は、基準額ぎりぎりの方がいらっしゃるということで、今回の措置が行われたことによって利用回数を減らさざるを得ないという方が発生するだろうと考えております。特に独居で暮らしている方あるいは認知症で暮らしている方について、何とか今の在宅系のサービス等々で暮らしが成り立っている方について利用回数が減っていくという状況を生み出すということを踏まえるべきというのが1点目です。
 2つ目ですが、今の点ともかかわるのですが、認知症の対応であるとか、独居の方がふえるという状況を踏まえて、国としては地域できちんと支えていくことが大きな今後の方針だと思っています。そのため、在宅系サービスに適用されている「区分支給限度基準額」については、今回の増税という措置を踏まえて適切に対応することが必要だと思っております。特に、この間、要介護認定を受けた方の利用率については、制度がスタート当初からかなり上がってきております。例えば2002年から5年間ぐらいの間、要介護1でいうと、30%台ぐらいの利用率でずっと推移をしていましたが、直近の2013年の利用率でいきますと、43.9%ということで上がってきている。あるいは要介護4、5についていきますと、過去、2002年から5年間ぐらいのところについては40%後半から50%ちょっとという利用率でしたが、直近の2013年のところですと、要介護4で59.9%、要介護5で62.8%ということで、6割を超えるような利用率に向上してきています。このことは、認知症であるとか、あるいは独居でお暮らしになっている方がふえてきていて、その方々の利用率が上がってきているのだろうと思います。そうした方々の生活を支えているという実態のあらわれだろうと思っております。これが2点目です。
 3点目ですが、やはり消費税という国の大きな税制にかかわる政策ということについて、このことが利用者の利用制限というか、回数を減らすことにつながるというのはおかしなことだろうと思っております。したがって、この「区分支給基準限度額」については見直すべきだと考えております。
 以上です。

○田中分科会長 お待たせしました。小林委員、どうぞ。

○小林委員 消費税引き上げに伴う影響があること自体は否定いたしませんが、議論の前提として、消費税引き上げの対応については、施設、事業所の負担実態に応じた形になるように、メリハリをつけた対応をすべきであると考えております。
 今日の事務局提出資料、参考資料3の5ページ目に介護報酬上乗せの具体的な対応方法があり、案1−2として、基本単位数と特定の加算への上乗せという対応が示され、この案を基本とする方向が打ち出されておりますが、施設、事業所の負担実態が現段階では明らかになっておらず、また、医療保険でも消費税対応の基本方針を議論している最中でありますことを踏まえますと、介護保険と医療保険の議論は歩調を合わせるべきであると思っておりますので、今の段階で基本単位数の引き上げを基本とした議論はいかがかと考えます。
 また、今後の議論についてですが、消費税引き上げに伴い想定する影響分はどの程度かということも試算が必要になってくると思います。特に基本単位数の引き上げを検討するということであれば、財政影響のシミュレーションが必要になりますので、事務局においては、仮置きでも構いませんので、どれぐらいの財政影響が生じるのかモデル的に示すことについて御検討をお願いしたいと思います。
 以上です。

○田中分科会長 次回までの検討ということですね。
 久保田委員、お願いします。

○久保田委員 ありがとうございます。
消費税引き上げ時の介護報酬への上乗せ対応についてですけれども、やはり費用構造の実態をしっかり把握すべきだということで、それに尽きると思います。
 具体的な方法については、参考資料3の5ページにありますが、私どもも案1−2が適当だろうと考えております。
 最後のページで言及されている問題ですけれども、先ほど同様の御発言がございましたが、いわゆる低所得者の住居費、食費関係については補足給付として保険で給付されているけれども、私どもは従来から、これは社会扶助の役割であって、本来は保険ではなくて公費で賄われるべきという立場でございます。区分支給限度基準額のところについても、やはり実態がどうなっていくのかを調査した上で対応すべきだと考えております。
 以上です。

○田中分科会長 内田委員、どうぞ。

○内田委員 3%の消費税の値上げが、例えば経営的にいっても全然吸収できなくて、働いている職員たちの給与のほうに影響してくるということがあったりするのは非常に嫌なのですけれども、ただ、どのぐらい負担があるのかというのは全くよくわからないので、そこはぜひとも調べていただきたいということと、仮に3%の値上げ分を上乗せしたときに、それはどう考えても利用者の負担ということにもなるでしょうし、区分支給限度額を変えたりということだと、今度はそれは、別に14年からすぐにということではないですけれども、保険料のほうに何かしら影響がしてくるのではないかということで、介護職のことも心配なのですが、利用者のこともちょっと心配だというところなので、その辺は慎重に検討していただいて、データも出していただけたらいいなと思います。

○田中分科会長 高杉委員、どうぞ。

○高杉委員 日本医師会の高杉です。
 介護保険では、消費税の荒波を受けるのは多分、今回でしょうけれども、医療保険は既に何回も荒波を受けました。きょうの資料の漫画チックに描いている、参考資料5ですけれども、ここを見ると非常によくわかる。これは改めて勉強し直してみたいなと思いますが、2ページ目に社会保険診療における消費税、これは消費税は非課税だとはっきり書いているのです。これを3%、5%に対応する医療保険での手当は、実は十分ではなかった。8%になってもまだ議論中でありますが、これが10%になると、まず、1割引で全てを提供しようということなどとても経営は成り立たない。
 ということで、医療へのほかの声が大きくなっていると思いますけれども、今、中医協でも議論されていますが、医療における動向をやはり介護保険も見なければいけない。医療も介護も別建てでは決してないわけで、これを国民の負担ももちろん考えながらいろいろなことを議論しないと、とても前には進まないと思います。社会保障国民会議でも厳しい答申が出ましたけれども、これからどうするかということはまだまだ議論中であります。ここで早急に方針を出せるはずもないし、これは介護経営調査委員会の田中先生の御苦労をお願いしながら、早急に結論を出すのではなくて、議論を見ながら検討するということでお願いしたいと思います。

○田中分科会長 東委員、どうぞ。

○東委員 全老健の東でございます。
 きょうはこの資料で、ここで各論を論ずるわけではないと理解しております。ただ、参考資料3の5ページ、先ほどから案1−1、案1−2、案2の案1−2でいくべきだという御意見等が出ております。私はどれがいいということは、ここは各論ですので申し上げませんが、これは8%になるときだけを考えて判断してよろしいのでしょうか。当然、8%の次は10%というのが待っているわけですので、8%のときにも、10%になったときにという影響も見ながらこういう方法論をここの場で論ずるべきだと思います。10%になったときにもスムーズに行けるような仕組みを8%のときに考えていかないと、8%のことだけ考えているとなかなか次に進めないような議論があると思います。
 もう一点は、先ほど内田委員がおっしゃいましたように、私どもは施設でございますが、現時点で消費税分がどうなっているのか。どのようなところでどのような負担が生じているのかをきちっとデータをエビデンスとして出した上で、こういう方法論に移っていただきたいと要望いたします。
 以上です。

○田中分科会長 伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員 私もこの消費税の引き上げ分についての各サービス事業者に対して公平に手当されることが重要だと思っていますので、経営概況調査に基づいて今後さらに検討をしていくことにしていただきたいと思っていますし、そのためには経営概況調査の回答数について、いつもなるべく多くしていかなければいけないということで努力はしていると思うのですけれども、改めて今回、重要な資料になると思いますので、回答数をふやすような努力をしていく必要があると思います。

○田中分科会長 村上委員、どうぞ。

○村上委員 ありがとうございます。
 我々としては、資料2のポツの2番目「引上げに伴う影響分を補填するため、介護報酬への上乗せ対応を行う」と、これを今後とも続けていただきたいと思っているのと、その対応については1−2ということでいいのではないかと思っております。
 ただ、この上乗せをするときに、低所得者の方々に対する給食費、居住費の補足給付についてもぜひ検討していただきたいと思っております。そういうことの中で、先ほどお話がありましたように、職員の待遇に関してどう考えていくかということ、どう影響があるかということですけれども、これについては、我々のところで概況調査をやりながら、それに対してどう影響するかということは考えていきたいと思っています。給食などに関しては、今、人件費率が65%ぐらい我々のところはあるのですけれども、残りの35%のうちの16、17%が給食費なのです。この辺のものを、これから概況調査をしながらどれだけ影響するかということも考えていかなければいけないのかなと思います。
 既にお話がありましたけれども、建てかえをしたときの費用、個室ユニット等にするための、費用については、後から住居費としてどう対応していただくかということに関しては、ぜひ考えていただきたいと思っております。
 以上です。

○田中分科会長 亀井委員、どうぞ。

○亀井委員 資料で示された、資料3の5ページの3%の上乗せについては、案1−2を基本にこれから検討していく。これは医療の関係の考え方ですが、私はこれを基本にしていくべきであろうと思ってございます。
 ただ、医療との整合ということで、今まで何人かの方がおっしゃいましたけれども、私も現場にあっては、病院完結から地域完結へという流れの中で、チームケアをどんどん推進しているわけでございますので、そのような中で、やはり同じような制度で動かしていくのがいいのではないかと私どもとしては思ってございます。
 事務をこれから進めていく中にあっては、ある一定期間を置いていただかなければ、システム改修とかがありますから、この部分についてはある一定の期間を示されたいと思っています。

○田中分科会長 ひとあたり御意見を頂戴しまして、皆さん共通しておっしゃっていることは、概況調査を初め、データに基づいて今後議論を進めること。医療側との整合性をとっていくこと。その上で、基本は介護報酬に上乗せする。ベースは基本単位数に上乗せをするが、消費税負担が見込まれる加算があれば、そちらにも上乗せを検討する。先ほどの1−2をベースにするということです。それとは別建てで高額投資をすることは、先ほど東委員が言われた、10%の段階で別なことになると、これは法改正をして、システムをつくって、使えなくなるのがわずか1年半後になってしまっては意味がありませんので、別建ての高額投資対応はとらない。基準費用額、特定入所者介護サービス費、区分支給限度基準額等については、今後の実態調査を踏まえてさらに検討するとの御意見だったと思います。10%に上がったときは、これはもしかしたら課税案も議論されるかもしれませんので、8%引き上げ時の対応を踏まえて、また、医療保険側の議論と歩調をそろえながら、引き続き検討していく。きょうは何も報告をするわけではないですが、大体このようなまとめであったと座長としては理解いたします。
 よろしゅうございますか。
 では、3つ目の議題に移らせていただきます。
 3つ目の議題はやや形式的ですが、基準省令改正なので、この分科会で討議しなくてはなりません。
 議題3「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第3次地方分権一括法)の成立・公布に伴う基準省令改正について」、事務局から説明をお願いします。
 振興課長、どうぞ。

○朝川振興課長 説明します。
 資料3をお開きいただければと思います。
 地方分権の関係でございますが、まず、これまでの経緯のところの1の(マル1)を見ていただきますと、第1次地方分権一括法の関係、もうこれは昨年4月1日から施行されておりますが、その際、在宅サービスと施設サービスについては指定基準について条例委任することが既に決まり、動いております。
 (マル2)ですけれども、その中に入っておりませんでしたケアマネ事業所、居宅介護支援事業所、介護予防支援事業所、地域包括支援センターの3つについても、さらに条例委任について地方サイドからの要望があり、さきの通常国会でその関係の条例委任する法律が通っております。平成25年6月14日に公布されております。それで、来年4月1日施行予定でございます。
 (マル3)ですけれども、条例委任することは法律で決まっておるのですが、その際、2行目の最後のところですが、「従うべき基準」にするのか、「参酌すべき基準」にするのか、それぞれの基準について振り分けをしていく必要がありまして、その省令改正が必要になります。ここが今回お諮りしたいところでございます。
 3ページ目をごらんいただきますと、※が真ん中辺にあります。念のため確認ですが、「従うべき基準」「標準」が何を指しているのかということですが、「従うべき基準」というのはここに書いてありますとおり、条例の内容を直接的に拘束し、基本的にその省令で定めた内容の基準を定めるというのが「従うべき基準」です。「標準」というのは、省令で決まっているものに通常よるべきものですが、合理的な理由がある範囲内で地方で変えていい。「参酌すべき基準」というのは、地方自治体が十分参酌した結果としてであれば、異なる内容を条例で定められるというものでございます。
 2ページ目でございますが、箱の中の1ポツ、まず、ケアマネ事業所、指定居宅介護支援事業所について、何を「従うべき基準」にして、何を「参酌すべき基準」にするかということですが、(マル1)については、これは基本には既に動いております在宅サービス、施設サービスを同じ考え方で割り振ったらどうかという提案になっております。(マル1)「従うべき基準」にするものとしては、アとイで、2つの類型で、アについては、人員に関する基準です。
 2つ目のイについては、アンダーラインがありますとおり、サービスの適切な利用、適切な処遇、安全の確保等に関するものを従うべき基準にしたらどうかということで、(マル2)でそれ以外のものを「参酌すべき基準」にするという内容です。
 2ポツ目は、要支援者に対するケアマネ事業所に関するもので、基本的に1ポツと同じ内容でございます。
 さらに、3ページ目、3ポツでございますが、地域包括支援センターについても、数はわかりませんけれども、条例で基準が定まっておりますので、そのうち職員の基準、員数に関するものにつきましては「従うべき基準」、それ以外については「参酌すべき基準」としたらどうかという内容でございます。
 説明は以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございました。
 ただいまの説明に対する御質問、御意見があればお願いいたします。
(「なし」と声あり)

○田中分科会長 安部委員、どうぞ。

○安部委員 日本薬剤師会の安部でございます。
 今、御説明いただいた中の資料3の4ページ、5ページで地域包括支援センターの包括的支援事業に資するために必要な基準について御説明いただきました。大変重要なポイントでありますし、今後、地域包括ケアのシステムの中で医療と介護が連携し、自発的なインフォーマルサービスを実施する中で、地域包括支援センターは大変重要な役割を担っていると理解をしています。
 今回、地方分権に進んでいるわけでありますが、一方では、地域包括支援センターにおける業務実態や機能のあり方に関する調査研究事業でさまざまなデータが出ており、その中で事業を請け負っている委託の割合でありますとか、委託を請け負っている法人の種別がかなり多岐にわたっていることが示されています。
 これはその地域の状況に応じてそういう状況になっていると理解しておりますが、一方で、市区町村から方針が指示されていないとか、評価がされていないという問題も指摘されているわけであります。また、現場では、地域包括支援センターのイメージが必ずしも1つに固まっていないというのでしょうか、その地域地域によって機能が違っているなど、随分差異がある。
今後、医療と介護が連携していく中では、地域包括支援センターの機能と役割をきちんと明確化し、国民も医療介護の従事者も地域包括支援センターについて共通のきちんとした機能を持つということをイメージすることが非常に重要と考えております。
 そういった意味で、地方分権化が進む中で、国の役割でありますとか、都道府県の役割については、ただ支援するということではなく、きちんとコントロールできる仕組みをつくっていただきたいと思っております。
 以上です。

○田中分科会長 内田委員、どうぞ。

○内田委員 私もその点を心配しておりまして、今でさえも、例えば地域包括などの仕事の内容であるとか、あるいは仕事の迅速性とか、対応とかということで、相当違っているように思うのです。確かに地方分権ということで、それは仕方がないというか、そういう流れだし、主体的にやっていくというのはよろしいのですけれども、今後、例えば決められた人数しかいなくて、なのに地域ケア会議があります、あるいは地域支援事業もふえてきますなどという話のときにそれで対応ができるのかどうか。迷惑をこうむるのは、ケアマネジャーも迷惑をこうむるかもしれませんけれども、御利用者だと思うのです。ですから、そういうところでいくと、ただただ実情に合わせてそちらで決めてくださいという話で終わっていいのかどうかというのはちょっと心配しております。

○田中分科会長 御懸念について、振興課長、お願いします。

○朝川振興課長 お二方の委員から御指摘されたことはそのとおりでございまして、これから地域包括支援センターは機能の充実も図っていかなければいけませんし、そもそも要介護高齢者が増加する傾向にありますので、それに応じた人員配置ということも考えていかなければいけないと思います。それはしっかり介護保険部会でも今後議論していただきますし、充実していく内容についても議論していただきたいと思っていますが、今回の地方分権のどちらに振り分けるかという、そこの問題とはまた別の話ですので、今いただきました意見は運用面でしっかり対応していくということで受けとめさせていただきたいと思います。

○田中分科会長 今、頂戴した御懸念は部会にもきちんと伝えます。今回の省令で参酌すべき、あるいは従うべき事柄については特段に御意見がなかったので、これをもとに諮問・答申の手続を行わなくてはなりません。まことに申しわけありませんが、もう一度休憩をとらせていただいて、ちょっとお待ちください。

(休 憩)

○田中分科会長 では、議題の3つ目の結論部分です。形式的といえば形式的ですが、分科会の答申を経なければ基準改正ができないので、その手続に入ります。
 初めに、諮問書の説明をお願いします。

○朝川振興課長
厚生労働省発老0821第3号
平成25年8月21日
社会保障審議会
会 長 西村 周三 殿
厚生労働大臣
田村 憲久

諮 問 書

(地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律の施行に伴う指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等の改正について)

 「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律」(平成25年法律第44号)において、介護保険法(平成9年法律第123号)の改正がなされ、改正後の介護保険法第47条、第59条、第81条、第115条の24及び第115条の46の規定に基づき、介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号)、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)及び指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第37号)を別添のとおり改正することについて、貴会の意見を求めます。

 2枚目からは別添でございますが、これは先ほど資料で御説明した内容と同様でございますので、読み上げは省略させていただきます。

○田中分科会長 では、先ほど特段の反対もございませんでしたので、諮問についての報告案を用意いたしました。
 事務局で配付をお願いします。
(報告案配付)

○田中分科会長 では、報告案を事務局より読み上げてください。

○朝川振興課長
分介発 第 号
平成25年8月21日
社会保障審議会
会 長 西村 周三 殿
介護給付費分科会
分科会長 田中 滋

 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律の施行に伴う指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等の改正について(報告)

 平成25年8月21日厚生労働省発老0821第3号をもって社会保障審議会に諮問のあった標記について、当分科会は審議の結果、諮問のとおり了承するとの結論を得たので報告する。

○田中分科会長 ありがとうございました。
 これでよろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)

○田中分科会長 ありがとうございます。
 では、これを当分科会における諮問に対する報告といたします。
 先ほどと同じですが、この後の段取りは、通例どおり、社会保障審議会長に報告し、その後、社会保障審議会長から厚生労働大臣に答申するという手順になっています。
 ありがとうございました。
 最後に、東委員から資料が提出されていますので、簡単に説明をお願いいたします。

○東委員 全国老人保健施設協会の副会長の東でございます。
 お時間をとらせて申しわけございません。
 最後におつけしております資料をごらんください。
 「介護サービスにおける安全管理について」という資料でございます。
 介護サービスにおける安全管理につきましては、平成18年度の介護報酬改定におきまして、介護老人保健施設及び介護老人福祉施設につきまして「介護事故に対する安全管理体制の確保」が人員等の基準において明記をされております。介護施設におけるサービスの質の向上の取り組みの充実が図られたところでございます。
 具体的には、その下にありますが、事故の発生、再発を防止する措置として、事故防止指針の整備、施設内での事故情報と改善策の情報共有、事故防止委員会、ここには書いておりませんが、事故防止委員会及び専任の安全対策従事者を置くこととされており、従事者研修の定期的実施を行うことが規定されておるところでございます。
 この18年度に示されました基準を受けまして、全国老人保健施設協会では、平成19年度より「介護老人保健施設リスクマネジャー」資格認定制度を創設し、現在までに約1,200名、約1,000施設において「介護老人保健施設リスクマネジャー」が現場で安全管理に携わっておるところでございます。
 その下に介護老人保健施設リスクマネジャーと、今、医療のほうで認められております医療安全管理者の資格要件を参考までに記しております。
 介護老人保健施設リスクマネジャーを導入した施設の効果の一例をお示ししています。赤でくくられたところでございますが、K施設では、インシデントレポートの報告数がリスクマネジャー導入後4年間で44倍に増加しております。
 また、P施設では、リスクマネジメント委員会の開催回数が導入後3年間で年2回が年10回に増加して、現場に定着しておるということでございます。
 さらに、A施設では、転倒事案の発生回数がリスクマネジャー導入後4年間で4割減少しているという事実がございます。
 裏をごらんください。
 しかしながら、介護現場における介護事故の現状というのは、要介護度や医療依存度が高い利用者が増加して、慢性的な人員不足もあり、それによって介護職員の負担の増大などが要因となり事故の発生を押さえることが大変難しくなっております。
 さらにここに示したものは、平成23年度、世田谷区の介護保険事故報告の例を示したものでございますが、これを見てもおわかりのように、介護老人福祉施設においては年々事故がふえておりますし、老人保健施設におきましても、一旦減少傾向にありましたが、またふえる傾向にございます。
 最後に、介護老人保健施設リスクマネジャー養成の受講者数をお示ししましたが、平成19年度から22年度までは順調に増加しておりましたが、ここ2年間は受講者数が減少しております。何とか安全管理をやろうと現場は努力しておりますが、リスクマネジャーの養成講座の受講者数も減ってきているという危機的な状況にあるという問題提起を最後にさせていただきました。
 以上でございます。

○田中分科会長 安全管理という大切な分野についての報告をありがとうございました。
 では、本日の審議はここまでといたします。
 これにて閉会いたします。
 御議論どうもありがとうございました。


(了)

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