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2013年8月1日 第1回労働安全衛生法における機械等の回収・改善命令制度のあり方等に関する検討会議事録

労働基準局安全衛生部安全課

○日時

平成25年8月1日(木)14:00〜16:00


○場所

中央合同庁舎5号館専用第22会議室


○出席者

参集者(五十音順:敬称略)

石坂 清 梅崎 重夫
小平 紀生 角田 裕紀
土橋 律(座長) 野呂 武史
福田 隆文 三瀬 明(代理 五味哲哉)

事務局

半田 有通 (安全衛生部長) 奈良 篤 (安全課長)
高橋 洋 (副主任中央産業安全専門官) 井上 栄貴 (中央産業安全専門官)
岩澤 俊輔 (安全衛生機関検査官) 佐久間 敦之 (主任)

○議題

(1)国による機械等の回収・改善命令(要請)のあり方について
(2)回収・改善を促進させるための方策について
(3)その他

○議事

○高橋副主任中央産業安全専門官 定刻より早いですけれども、委員の先生方、全員おそろいでございますので、第1回の「労働安全衛生法における機械等の回収・改善命令制度のあり方等に関する検討会」を開催させていただきます。
 座長選出までの間は事務局が進行いたします。
 まず、半田安全衛生部長より御挨拶申し上げます。
○半田安全衛生部長 安全衛生部長の半田でございます。
 本日は、お忙しい中集まりいただきまして、ありがとうございます。
 ここにお集まりの先生方の中には、多くの先生方は前職の安全課長時代からお世話になっている方々がたくさんおられまして、その時代から引き続きということでございますが、その当時からも申し上げてございますけれども、労働災害が随分減ってきたと申しましても、まだ12万人近い方々が被災されておられて、1,000人ちょっとの方が亡くなられておられるという現状でございます。
 こういった中で、機械による災害というのはまだまだ4分の1を占めている。その機械の災害というと古典的なものと思われて、ややもすると過去の話のように受け取られる方もいらっしゃらないわけではないですが、やはり12万弱という方々の災害を防ごうとしたら、機械の問題は避けては通れないということでございます。そういったことはこれまでもたびたび申し上げているところでございますが、今回は機械の災害を防止するための方策といたしまして、公表制度、回収制度、こういったものをうまく構築していけないだろうかということで検討を始めさせていただくところでございます。
 御案内と存じますが、既にある程度の回収制度は現行の安全衛生法令の中でも整えられているわけでございますが、これをさらに活用して、あるいはよりよいものに整備していくにはどうしたらいいかというのが検討会の最初の課題でございます。そういったことの御検討をお願いしたいと思いますが、あわせまして、機械災害防止のための戦略というと大仰でございますけれども、中長期的にどういうことに取り組んでいくべきなのか。大きな戦略というものはまたここの数回の議論でまとまるものではないと思いますが、先生方におかれては、それぞれのお立場で機械の災害防止にかかわっておられる方ばかりでございますから、いろいろなお考えもあると思います。そういった中で、こういった方向に進んでいくべきではないだろうか、こういったことに留意していくべきではないだろうか、そういった御提言もあわせて頂戴できれば大変ありがたく存じます。
 こういうことで、これから数回にわたって御検討をお願いするわけでございますが、どうぞ機械災害防止のためにお知恵をお貸しいただければと存じます。よろしくお願いいたします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 続きまして、委員の紹介に移らせていただきます。なお、本日は、ものづくり産業労働組合JAMの三瀬委員の代理といたしまして、同労働組合企画・渉外室長の五味様に御出席をいただいております。
 それでは、野呂委員から簡単な自己紹介をお願いしたいと思います。
 キューピー株式会社の野呂委員でございます。
○野呂委員 キューピーから来ました野呂と申します。
 入社31年目になりまして、3年前から安全担当ということでやらせていただいております。弊社の国内85事業所、海外9事業所の安全監査を仰せつかりまして、もう2回、今3回目の巡回に入っております。
 皆さんに御迷惑をかけると思いますけれども、よろしくお願いいたします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 ものづくり労働産業組合JAMの五味様です。
○五味代理 産業別労働組合のJAMということで、中小の労働組合、特に機械金属産業の労働組合を束ねております。きょうは三瀬の代理ということで、私、五味が参りました。よろしくお願いいたします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 続きまして、労働安全衛生総合研究所の梅崎委員でございます。
○梅崎委員 梅崎でございます。
 機械安全全般を研究所で担当させていただいています。どうぞよろしくお願いします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 東京大学大学院の土橋委員でございます。
○土橋委員 東京大学の土橋でございます。よろしくお願いいたします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 長岡技術科学大学の福田委員でございます。
○福田委員 長岡技術科学大学の福田でございます。
 大学なので、余り詳しいこと、細かいことはわかりませんが、大まかなところではこういう方向だということでいろいろ発言させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 日本機械工業連合会の石坂委員でございます。
○石坂委員 日機連の常務理事の石坂でございます。
 日機連は機械安全の上位規格の国内審議団体になっておりまして、その関係で機械安全の標準普及と、さらに機械安全全体の設計サイドあるいは現場サイド、両方への普及展開を一生懸命やっているところでございます。どうぞよろしくお願いします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 続きまして、三菱電機株式会社の小平委員でございます。
○小平委員 小平でございます。
 私は、実は三十数年にわたって産業用ロボットの技術部門をずっと担当しまして、去年、一旦定年退職しているのですが、その後、引き続きまして多少社会的な立場での産業用ロボットに係る、実は安全もそうですけれども、輸出管理であるとかロボット学会とかいろんなことを今やっておりまして、30年以上の経験がございますので、実際の現場サイドでもどういうことになっているかという話等、かなりいろんな難しい話もあると思いますけれども、お役に立てたらと思いますので、よろしくお願いします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 続きまして、日立工機株式会社の角田委員でございます。
○角田委員 角田でございます。
 私、日本電機工業会というところの電動工具技術専門委員会というところで委員長をさせていただいておりまして、電動工具の代表として参加させていただきます。よろしくお願いいたします。所属は日立工機でございます。
○高橋副主任中央産業安全専門官 続きまして、事務局の紹介に移らせていただきます。
 まず、半田安全衛生部長でございます。
 奈良安全課長でございます。
 井上中央産業安全専門官でございます。
 岩澤安全衛生機関検査官でございます。
 事務局の佐久間主任でございます。
 私、説明させていただきます高橋と申します。よろしくお願いします。
 それでは、座長の選出をしたいと思います。
 事務局といたしましては、本検討会は、そもそも労働政策審議会安全衛生分科会の議論により設置されたものでございまして、この安全衛生分科会長をされております土橋先生にお願いしたいと考えておりますが、各委員の方々、どうでございましょうか。
(「異議なし」と声あり)
○高橋副主任中央産業安全専門官 ありがとうございます。
 それでは、土橋先生に座長をお願いしたいと思います。
○土橋座長 ただいま座長を仰せつかりました東京大学の土橋でございます。ぜひよろしくお願いいたします。
 本検討会は機械等の回収・改善命令制度のあり方について検討をすることになります。最初の部長の挨拶にもございましたが、安全規格を満たさないような機械があれば回収・改善をするという制度はあるのですが、実態としては、まだ完全に機能しているかというと少し問題があるということでございます。特に機械ですので、場合によってはかなり重大事故につながるようなものもございます。つまりリスクも結構あることになり、重要な検討と考えておりますので、ぜひ皆様、しっかりと審議をしていただきたくよろしくお願いいたします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 ここで安全衛生部長は急遽所用が入りましたので御退室させていただきます。
○半田安全衛生部長 では、どうぞよろしく御検討をお願い申します。
(半田安全衛生部長 退席)
○土橋座長 それでは、議事に入らせていただきますが、まず資料の確認からお願いいたします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 お配りしております資料の確認をさせていただきます。
 1ページ目が議事次第でございます。
 2ページ目が本検討会の開催要綱、資料1でございます。
 3ページ目が各委員の名簿の資料2でございます。
 4ページ目、事務局のミスで申しわけありませんが、右肩に「資料3」を打ち忘れておりますけれども、4〜10ページまでが資料3でございます。
 11ページ、資料4−1でございます。
 12ページが資料4−2。
 13ページが資料5−1。
 14ページが資料5−2。
 16ページが資料6でございます。
 18ページ、参考資料1、19ページが参考資料2となっています。
 最後は20ページでございます。もし欠落等がございましたら、事務局に申し出いただければと思いますが、よろしいでしょうか。
○土橋座長 よろしいでしょうか。
 それでは、議事1番目「労働安全衛生法における機械等の回収・改善命令制度のあり方等についてについて、資料5まで、論点の前までのところを事務局から御説明をお願いいたします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 それでは、資料の説明をさせていただきます。
 まず、2ページの資料1でございますが、本検討会の開催要綱でございます。
 「1 目的」としましては、昭和63年に労働安全衛生法の改正がございまして、43条の2が新設されまして、国による回収・改善命令制度が創設されておりますけれども、近年の状況を見ますと、現状の命令に入らない欠陥のある機械等の事例とか、多数の機械等を販売しておりまして販売先が不明であるとか、そういった回収・改善を促進させる必要があるような事例が見られています。
 こういった中、12次防のほうでございますが、こういった重大な欠陥により重篤な労働災害が発生して、また販売先が特定できないような場合、同一災害を防止する必要がある場合は、こういった労働災害とか機械の製造者名等の公表とか製造者による回収・改善を図る制度を検討するということとされています。
 こういったことが背景でございまして、「2 検討事項」ですが、国による機械等の回収・改善命令の多様性のあり方についてが1つ。
 2番目として、回収・改善を促進させるための方策について。
 3番目に、先ほど部長からもお話がございましたが、中長期的な機械安全対策の推進につきまして御議論をいただければと思っています。
 3ページ目は資料2でございますが、割愛させていただきます。
 4ページ目からの資料の資料3について説明いたします。
 資料3は、労働政策審議会安全衛生分科会における資料でございまして、この議論を踏まえて検討会が設置されたということです。
 4ページ目ですが、現行の機械の回収・改善命令制度の概要ということで、安衛法43条の2の内容です。
 概要としまして、動力プレス機械など一定の危険を有する機械は国が構造規格を定めていまして、そういった規格を具備しなければ譲渡、貸与、設置ができないということになっています。こういった規格を具備しない機械が流通、使用されている場合は、厚生労働大臣または都道府県労働局長が製造者・輸入者の譲渡者等に対して当該機械の回収または改善を図ることを命じることができるという規定がございます。また現行においては、公表するような規定はございません。
 実際の業務につきましての説明ですが、労働基準監督署になりますけれども、機械の設置事業所などで労働災害があったり、立入調査で欠陥のある機械を把握しまして、これは製造者・輸入者等の問題ということでございましたら、そこを管轄する労働局から譲渡者等に対して回収・改善命令を行うという制度でございます。譲渡者等は実際どういうところに販売しているのか、そういったところも踏まえて全国の各ユーザーに回収・改善を計画的に図っていただくということでございます。適宜、履行状況の確認をしているというところでございます。これが現行の制度の内容です。
 5ページ目ですが、産業機械と言いましても実はいろいろなカテゴリーがありまして、規制も厳しいものから緩いもの、またないものと段階に分かれています。5ページの上に行くほど厳しい規制がかけられているということで、機械の略号でA、B、C、D−1、D−2、Eとなっています。
 まず、Aの特定機械等というのは、労働安全衛生法でボイラー、クレーン等につきましては、製造するときから許可制度を設けておりまして、一件一件、安全性を確認しております。
 Bの検定対象機械というのは、個別に検定するものと、型式で検定する登録検定機関が検定する機械でございまして、第三者の目が入る機械でございます。
 Cの機械は、厚生労働大臣が構造規格を定めている機械で、特に第三者がチェックするものではなくて、これらのメーカーのほうで自主的に構造規格に適合させて流通させていただくという機械です。
 A〜Cにつきましては構造規格というものが定められておりまして、譲渡、貸与者に義務が課せられております。また、法令上は43条の2では、BとCの機械に対して回収・改善命令制度が既に整備されています。Aの機械は全数検査していますので、制度的には回収・改善命令は不要と考えています。
 その次ですが、D−1、D−2と書いておりますが、これは構造規格がない機械等ですが、そのうちD−1というのは全てに機械に規制しておりまして、動力により駆動される機械等の中で、作動部分上の突起物、動力伝導部分、または調速部分を有する全ての機械、こういったところに防護措置を設けるということが既定されております。これは、譲渡、貸与者、またはこれらの目的で展示を行う者に対して義務づけがなされています。また、あわせて機械を使用する事業者のほうにも義務づけがございます。
 D−2という機械は、労働安全衛生規則で定めのある機械で構造規格はございません。非常に多種類にわたる機械に規定がございまして、例えば工作機械と書かれておりますが、覆いとか囲い等を設置する等、いろいろな規制が労働安全衛生規則でございまして、これは譲渡者ではなくて、機械のユーザーのほうに義務づけがなされています。最後、6番目が規制されていないというところですが、法令で規制されているのは最低基準ですので、一部のものしか規制されていないということです。
 6ページのところに、命令対象になっていないところをクローズアップしておりまして、D−1以下の機械につきまして議論していただくことを考えておりますが、D−1の機械というのは、6ページの絵でありますように、動力伝導部分の覆いとありますが、こういったベルトなどで動力を伝導するようなところについては覆いとか囲い、巻き込まれたりする災害を防止する措置を講じていただくよう譲渡者と事業者の両方に義務がございます。
 D−2の機械というのは機械ユーザーの事業者に規定がございますが、これは非常に多岐の機械にわたっておりまして、例えば木材加工用帯のこ盤の歯とのこ車の覆いを設けなければいけないとか、食品加工用混合機について囲い等を設けなければいけないとか、産業用ロボットの囲い等を設けなければならない。こういった規定は機械のユーザーに義務づけがされています。
 最後、3番目、E(未規制)の機械です。これは全く法違反ではないけれども、災害が起こっているという事例です。産業機械で自動化されているような自動化ラインのような機械ではいろいろ可動部分がありまして、これは自動炊飯ラインの炊飯米搬送容器反転機による災害ということです。機械の可動部のところに人が立ち入って挟まれたような災害の例ですが、特に法令違反というわけではないのですが、こういった災害もあるということです。
 5ページに戻っていただきまして、こういったいろいろなカテゴリーの機械がありますが、過去10年間、私どもの行政が回収・改善命令をしたり要請をした件数が5ページの上のところに出ておりますけれども、法令上はBとCの機械に対して命令できる制度になっておりますが、Bが4件、Cが12件となっています。
 D−1、D−2が38件、3件とあって括弧書きになっておりますけれども、これは法令上の命令ではなく、こういった違反が認められるので行政指導で要請したという件数です。
 7ページは、そういった命令や要請の事例ですが、事例1は回収・改善命令対象機械(C)の事例です。この事例は、鉄道レール切断用研削盤ということで、研削盤等構造規格というものがございまして、これに違反しているということで、砥石の覆いが不十分で、割れた砥石が付近にいた労働者に当たって負傷したものです。これについては同種機械を1,941台販売中1,418台が現在改善しているということで、こういった事例がございます。
 事例2というのは、回収・改善命令対象機械以外のD−1の機械ですが、給餌機という鶏に自動でえさをやるような機械でして、機械の回転軸に附属する止め金具に覆いがなかったので、そこに労働者の手が巻き込まれて骨折したという事例です。
 これについては行政指導による要請をして改善をお願いしたのですが、特定できた74台については全て措置をしていただいた事例です。
 8ページ目は、こういった機械のカテゴリーと規制の範囲と今回の論点案の関係をまとめています。上からA、B、Cの機械は構造規格がありまして、Aを除いて回収改善命令の制度がございます。
 D以下の機械は労働安全衛生規則での規制があるものとないもので、譲渡者に義務があるものとユーザーに義務があるものとございます。
 今、命令のかかっていないもの、その範囲について命令の範囲を加える必要があるのか、さらにどういった改善策があるのかというところが論点1です。
 論点2は、回収・改善をもっと促進させる、後ほど御説明しますが、回収・改善ができていない機械もありますので、公表などについてどう考えるかというのが論点です。
 9ページは参考資料ということで、産業機械の対極にあります一般消費者が使う製品についてです。消費生活用製品安全法という法律がありまして、これにつきましては平成18年に法改正があり、製品の公表制度が導入されています。これは一つの参考例ですけれども、パロマの中毒事故を契機としていると聞いておりますが、重大製品事故という死亡災害や障害の残る負傷等が起こった場合、メーカーのほうから国に報告義務がありまして、国も公表するという制度ができています。同時に、国においても回収・改善に関する命令が行われるようなものになっています。
 ただ、こういった消費者用の製品と労働安全衛生法の産業機械との違いというものもございまして一緒に考えられない点もあります。
 (1)ですが、産業機械は一般的にある程度危険性を有していまして、その使用者は一定の資格者とか安全教育を受けた人などです。災害があっても機械の欠陥の有無の判断は難しい面があります。
 (2)ですが、産業機械は、機械ユーザーからのオーダーメードでメーカーが製造している場合や、産業機械の流通段階で改造されていたりとか、ユーザーのほうが機械を改造しているような場合もありまして、災害があった場合、機械メーカーの責任ではない場合もあります。
 産業機械は機械メーカーがユーザーを全部把握しましてアフターサービスを行っているような場合もありますので、こういった場合は機械メーカーの責任で、短期間で全数改善可能なケースもあります。
 10ページ目ですが、労働政策審議会安全衛生分科会のほうでは論点1ということで「機械の回収、改善命令の範囲について」は、こういった対象範囲の拡大についても検討が必要ではないか。そういった場合、どこまで広げることができるかというようなこと。こういった検討については、関係業界、専門家に意見を聞くべきではないかということが論点になりました。
 論点2としましては、回収・改善を促進させるために公表を含めた対策について検討する必要があるのではないか。
 消費者の例にならい公表を行うことが有効ではないかと思われますが、先ほどの点に留意する必要があります。こういった検討については、関係業界や専門家の意見を聞く必要がないかということで、以上までが労働政策審議会での議論の範囲です。
 これを受けまして本検討会でさらに詳細に検討していくことになりましたが、続きまして資料4−1ということで説明させていただきます。
 これは私どもの労働局のほうで回収・改善命令や要請をさせていただいておりますけれども、調査しまして直近の事例をまとめたものです。まず、資料4−1というのは、メーカーの努力によりまして全数回収・改善ができたものというもので表としてまとめています。
 上から、命令によるものはBとCの機械ですけれども、機械の種類としては、圧力容器とかボイラーなどがありました。
 要請によるものということで、命令ではないのですが行政指導したものにつきまして、機械の種類は全てD−1ということですが、攪拌機とか多岐にわたっております。こういった機械については、事故があったものとか、労働災害があったものとか、労働災害は把握できておりませんが、違反している機械ということになります。
 「回収、改善台数」、「措置済台数」ですけれども、その次の資料と比べまして1,000台を超えるようなものはないので、多くても500台ぐらいのものとなっています。
 資料4−2、12ページでございます。これは私どもの回収・改善命令や要請をさせていただいて対応中のものです。命令によるものは全てCと書いていますが、いろいろ多岐にわたっています。それぞれ構造規格の違反があります。
 要請によるものは、D−1の機械がほとんどですが、一番下にD−2の機械があります。
 機械の種類は多岐にわたっていますけれども、産業機械の中でもメーカーで完成品までつくってそれを多数販売するという機械がほとんどで、ユーザーから個々に仕様についてメーカーと調整しながらつくっていくというような機械はほとんど見当たりません。
 「回収、改善予定台数」ですけれども、機械によっては1万台を超えるようなものもございまして、機械の種類によって回収・改善が進んでいるものと、ほとんど進んでいないものがあります。大体80%以上進んでいるようなものも一方、20%にも届いていないような機械も多数あります。
 検討の参考資料ということで資料5−1を説明させていただきます。
 13ページの上のほう、機械災害の推移ということで、棒グラフになっていますが、平成13年から10年間を見ますと、減少傾向にはございまして、全労働災害に占める機械災害の割合も10年前も約3割だったのですが、現在は4分の1と全体の労働災害の減り方よりも機械災害の減り方のほうがよく減っているという状況です。
 これにつきましては、いろいろな要因がありまして一概には言えないかと思いますが、私どもとしては機械の本質安全化の向上ということで、機械の包括安全指針、機械ユーザーのリスクアセスメントの努力義務化、機械譲渡者による機械危険情報の提供の努力義務化に努めてきたところです。
 13ページの下のところ、簡単な図でございますが、機械の包括的な安全基準に関する指針という行政通達がございまして、これでISO規格、JIS規格による機械安全の体系の普及を努めています。この中で、右側の機械ユーザーのところについては、平成18年の法改正で既にリスクアセスメントは努力義務化されています。
 真ん中の矢印のところですが、機械の危険情報の提供のところについては、平成24年の労働安全衛生規則の改正で努力義務化がなされています。ただ、一番左側の機械の設計・製造者のところにつきましては、行政通達で法令上の規定は今のところないということです。
 その次、資料5−2ですけれども、これは平成元年から15年度までに東京、神奈川、埼玉、それと抜けておりますが千葉局の管内で発生した機械による死亡災害、挟まれ・巻き込まれ災害で製造業に限るものですが、これについて私ども行政と労働安全衛生総合研究所のほうで分析をした結果です。機械の種類については多岐にわたっておりますけれど、その中で死亡災害が法違反によるものかどうかというところで見ますと、設備の法違反は14%ということでそれほど高くないということです。管理面も含めた全ての面での安衛法違反になりますと38.8%ということで約4割です。
 それに対し右側ですが、国際水準と比較して設備対策に問題があった件数ということですが、これは機械の包括安全指針のもととなっています機械安全の国際基準のISO規格、JIS規格、こういった対策をしていれば防げたかもしれないという件数を労働安全衛生総合研究所のほうで分析していただいた結果です。これを見ますと79.1%くらいは効果があった可能性があるという結果が出ています。
 以上、配付資料の説明を1〜5までさせていただきました。
○土橋座長 資料6が論点になっております。論点の前までのところの資料を御説明いただきました。御質問等ありましたら、お願いいたします。
○福田委員 一つ伺ってよろしいですか。
 例えばD−1は、一応簡単な文章かもしれませんけれども、突起物があるものはカバーしなさいとか書いてあるわけですね。それに対して、今はある意味では命令ではなくてお願いベースでやっておられるということで、それは運用としてそうだと思うのですが、多分危険の差が違うからだと言われてしまえばそれまでなのだと思うのですが、要はCとD−1以降、Eは規制がないからある意味では何もしようがないのだろうと思うのですが、D−1、D−2というのは、そもそもそういう命令をできるような体系にしなかったというのは、当然当時理由があってやったのですね。それは単に危険が小さいからというようなことなのでしょうか。
○高橋副主任中央産業安全専門官 D−1、D−2があるのですが、D−2のほうは譲渡者、メーカーとか輸入者に対して義務づけしている規定ではございません。設置者であるユーザーである事業者に対し、覆い、囲い等を設けたり、他にもいろいろありますけれども、そういう規定ぶりでございまして、要は譲渡者に違法性がないのに命令の中に入れることができなかったものと考えられます。D−1については、譲渡者にも義務づけがありまして、またユーザーのほうにもあわせて義務づけがあるのですけれども、ここについてなぜ入っていないのかというところについては、はっきりとした理由はわからないのですけれども、構造規格でより厳しい規制を譲渡者に義務つけているものと、安衛則というもので義務づけているという違いで判断があったのではないかと思われます。
 ただ、危険度が低いのかと言われますと、構造規格の違反と安衛則25条違反、どちらが危ないかということは一概に言えないのではないかと思っています。
○土橋座長 どうぞ。
○奈良安全課長 補足的に御説明申し上げたいと思いますが、今、命令と言っていますのは、あくまでも譲渡者が譲渡した機械についての回収等の命令の話でございまして、個々の機械に関する違反があれば、実際に使っている事業者に対しての監督署、監督官のいろんな改善命令とか、場合によっては使用停止命令とか、そういう命令はかけることができます。多分、D−1のところで回収・改善命令を対象にしていないというのは、先ほど高橋のほうから御説明申し上げましたが、D−1のものについては譲渡者に対する規制のみならず、安全の一般基準の中でそういうたぐいの機械については覆いをしなさいと安全衛生規則の中に基準がございます。個々の機械そのものについてはユーザーサイドにはそういうものがかかわっているということで、機械の突出する部分があるのかということは、ユーザー側においても現認することがかなり容易にできるものであって、なおかつ対策もとれるだろうということで、譲渡者に対する回収命令の対象にはしていないのではないかと考えられます。
○土橋座長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
○石坂委員 資料4−2ですが、ここにD−2が1件、一番下に事例がございます。D−2の規制というのはユーザーの対策、事業者に規制がある。そうすると、こういう事故があったときに、まずユーザーがちゃんと覆い等をやったのかということが問われるわけですが、この対応中、つまり、改善したほうがいいよという行政指導をする先というのは、ユーザーがしかるべき対応を怠っていないかということで対応していらっしゃるのだと理解するのですが、ここはユーザーではなくて、ユーザーとは別に供給側に対応をお願いしているのでしょうか。
○高橋副主任中央産業安全専門官 行政指導という要請ですけれども、同種機械、同じような構造の機械を販売、譲渡されておりますので、基本的には私どもはどこのユーザーに販売されているかわからないところがございますので、メーカーのほうに要請させていただいております。
○石坂委員 では、もう一つ別な切り口で言いますと、ユーザーにはどういう対応をされたのでしょうか。
○高橋副主任中央産業安全専門官 全国各地なものですから、それを全ての監督署でユーザーに対して指導するということは現実的にはそこまでできないというのが実情です。
○石坂委員 ですから、この案件に関しては、その他のユーザーに対して指導するのはなかなか難しかったということですね。
○高橋副主任中央産業安全専門官 これだけの機械を販売している個々のユーザーに監督署のほうでそれぞれ指導するというのは現実的には難しいという状況です。
○小平委員 今の例は、供給した機械に全然カバーがないとかという明らかな欠陥があったわけではないのですか。そんなように受け取れるのです。普通確かにD−2だと買ってきたユーザー側が何とかして、使うほうで安全措置をするのだけれども、これで見ると、この件に関して言うと、明らかに売った側にどう考えたってこれは危ないではないかという部分が存在したので、そちら側に対する勧告をしているという意味ではないですか。
○高橋副主任中央産業安全専門官 可動部分に覆い、囲いがないということでいろいろ調べた結果、メーカーのほうの出荷の時点で問題だったと考えられます。
○土橋座長 ほかにいかがでしょうか。
 それでは、続いて資料6になりますが、資料6は論点1と2がございますので、まず論点1から説明をお願いします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 それでは、資料6、16ページの論点1を説明させていただきます。
 論点1は、機械等の回収・改善命令とか要請のあり方についてどう考えるかということですが、3つございまして、それぞれ説明します。
 まず、D−1の機械等につきましては、行政指導により回収・改善要請を行った数も多いということでして、機械等の設計・製造段階にとられるべき基本的な安全対策が施されずに譲渡・提供されているような現状がございまして、こういったことについてどういうように考えられるのかということです。
 例えばメーカーが余り規制の内容を知らないようであれば、もう少し周知などに努めたほうがいいのかもしれませんが、今回幅広にフリートーキングということでお願いしたいと思っています。
 D−1の機械は回収・改善ができているのもありますけれども、進んでいないものもございますので、これについてどういうように考えるかということです。ほかに留意事項はないかということです。
 D−2の機械ですが、機械の譲渡者に対して義務づけがございませんので、現行の法令上は回収・改善命令の範囲に含めることは困難と考えています。D−2の機械は、回収・改善要請の行政指導件数は少数で、ただ、機械の欠陥等が譲渡者等の責に帰すべきものである場合は、回収・改善をより積極的に行う必要がないかというところです。私ども指導もD−2の機械の原因究明をしてメーカーに指導するというところが、まだまだ十分できていないということがあって、行政指導件数が少数だから問題がないということではないと考えています。こういったD−2の機械で、考慮すべき事項はないかということが一つです。
 最後、Eの機械については、法令違反がございませんので、法令による回収・改善命令の範囲に含めることは困難と考えています。そういったEの機械について、回収・改善要請の実績はございません。しかしながら、法令違反がない場合でも重大な労働災害があり、その機械の欠陥がありまして譲渡者の責に帰すべきものがあれば、行政指導により回収・改善要請を行うということについてどう考えるのかというのが次です。
 また、Eの機械の欠陥の判定をする場合はどのような方法が考えられるのか。例えば行政のみで判断するのではなくて、機械安全の専門家に意見を聞くということはどうかということです。その他、留意事項はないかということでございます。
 以上が論点1でございます。
○土橋座長 ただいまのところで御質問あるいは御意見等ございましたら、お願いいたします。
 どうぞ。
○小平委員 機械の範囲の考え方ですけれども、例えば産業用ロボットとか放電加工機は明らかに機械ですけれども、サーボモーターそのものとかというレベルになると、この範囲として取り上げられる内容なのかどうか、機械としてどこまで考えるのか。
○高橋副主任中央産業安全専門官 機械の危険情報の提供のところで労働安全衛生規則24条の13を追加しているのですが、そのときの機械の定義は、機械包括安全指針の定義によることとしています。機械包括安全指針の定義というのは、国際基準から持ってきているものですけれども、基本的には動力で動く機械で、ある目的を持って挟まれ・巻き込まれのおそれがあるような、要は可動する部分があってある目的で使うというものです。その機械を構成する個々の部品レベルのものではないと考えています。あくまで物を製造したり、いろいろ加工したり、そういった目的を持ったものが、ここの機械となります。
○小平委員 時々、いわゆるサーボモーターに毛の生えたような1軸くらいのスライドをつけてやるようなケースとか出てきているのですけれども、そういう意味で言うと、ある目的を持ってつくったものは機械だという解釈になるのですか。
○梅崎委員 そういう解釈でよろしいかと思います。モーター自体は機械ではないけれども、それを使って一軸であったとしても、ある目的を持って機械としてつくっていけばそれが機械になります。
○小平委員 わかりました。
○土橋座長 他にいかがでしょうか。
 どうぞ。
○福田委員 お聞きしたいのですけれども、先ほども御説明があった危険情報を伝えなければいけませんね。その前の包括指針でもそうだったのですけれども、基本的には、今そういう制度は走っているわけで、特に包括指針はかなり明確的に書いてあったと思うのですが、ユーザーは何か不具合に気がついたらメーカーにフィードバックしてくださいと。危険情報は横になっていますが、あれは縦一列に書いてあって、左側でちゃんと戻る図までかなり明示的に書いてあった。あれはISO12100に比べてかなり明示的だったと思うのですが、そういう制度が今動いていて、その制度を利用した場合にできない。要はある意味では労働者の安全が確保できればいいわけで、そういう意味で、こういう新しく改善命令をD−1、D−2に入れないとできない部分と、あれがうまく回り始めたらできる部分とあるかと思うのですが、行政で日々接されていて、あれをやればかなり改善が迅速にできるということは望み薄でしょうか。
○高橋副主任中央産業安全専門官 機械の事故情報とかヒヤリ・ハットの情報をユーザーからメーカーのほうにフィードバックするということにつきまして、私どもははっきりと法令や指針で言っているわけではなくて、昨年度、委託事業でそういうやり方についても報告書をもらっておりまして、もう少し明確に示せないかということを今内部で検討している段階でございますけれども、ユーザーからメーカーのほうにそういった事故情報とかヒヤリ・ハット情報がフィードバックされれば、より機械の安全化が促進されるのではないかと思っておりまして、そういったことにも当然取り組んでいきたいと思っています。
○土橋座長 先ほどおっしゃった、フィードバックの図が書いてあるというのは、何の文書ですか。
○福田委員 それは包括指針のパンフレット、解説書を出されましたね。あそこに書いてあったのです。済みません、現物をきょう持ってきていればよかったですけれども。
○土橋座長 厚労省から出ているのですか。
○福田委員 もちろんそうです。厚生労働省さんから出されているパンフレットみたいなもの。
○野呂委員 去年、私もフィードバック委員会に参加させていただいたのですけれども、そういった仕組みがしっかり動けばかなり効果的にはなると思うのです。まだ現状はどちらも難しいのではないかという意見がいろいろありまして、今度、パンフレットとか講習会か何かあると聞いておりますけれども、そういったことで情報を一般的に広げるという動きにはなっているみたいですが、現状ではまだ。
○土橋座長 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
○梅崎委員 多分、福田先生の御質問の趣旨というのはこういうことなのかなと思います。今、厚生労働省のほうで機械の包括的安全基準だとか、リスクアセスメントという形で事業者の自主的な努力によって機械の安全性を向上させるという施策を出されていると思うのです。本当はそれがうまく回っていってくれれば、まさにそれだけで自己完結的に労働災害が防止できて働く人の安全がきちっと確保できる。本当は、一番それが望ましいのですけれども、ただ、そうは言ってもなかなか自主だけに対応できないところというのはどうしても残るとしたときに、そのところで例えば今ここで言っていたようなD−1、D−2の機械に対してB、Cと全く同じというわけではないですが、類似した仕組みを設けることで、より働く人の安全をもっと守っていくような方策になるかどうか。要するに最低基準の問題です。自主的な対応の問題と最低基準の問題と分けているかというと、最低基準の話としてD−1、D−2を改善していくということが働く人の安全により効果的になるのではないか、そこを専門家として見極めていただければという御趣旨であるかと思うのです。
○福田委員 多少追加させていただくと、これは次に聞こうかなと思ったのですが、結局今はフィードバックの件を中心に伺いましたけれども、あれがうまく回っていけば、多分突起物があるというのを知らないで使っていたということはぐっと減ってくるだろうと。そういう意味で事故は起こさないほうがいいわけで、そういうモチベーションのかけ方があるのではないか。D−1、D−2にこういうことをやることに反対だとか賛成だとかというのはまだ自分の意見もないのですけれども、ただ、そういうところをせっかく日本で取り入れたのが、ほかのシステムがまた走り出すと世の中混乱するといいますか、やっているほうはどれをやるのだろうというところも気にはなっている、そういう意味で発言いたしました。
○高橋副主任中央産業安全専門官 先ほど梅崎部長がおっしゃったとおりですけれども、D−1、D−2の回収改善命令や要請は、私ども行政という第三者の者がメーカーにお願いするという枠組みでして、フィードバックの話は先ほど梅崎部長が言われましたように全く行政は関与しない中で、ユーザーとメーカーの間の自主的な情報伝達です。どちらも大事だと思うのですけれども、そういう意味ではボトムアップというか、最低基準のところを見直すというのが私ども行政の役割でして、あとは、より安全なものにするというのは当然自主的にやっていただくことだと思っております。
○土橋座長 よろしいでしょうか。ほかにいかがでしょうか。
○野呂委員 食品関係の立場から申しますと、今年4月に法令が変わりまして、年間2,000件という食品関係の事故が多いということで、だんだん変わってきています。昔は機械化というと食品関係はおくれているというか手作業が結構多かったのですけれども、昨今、機械が多くなっているものですから、そういった事故がふえている。それに伴って待ったがないというか、どこかで歯止めをかけておかないと、このままそういうことでD−2とかEとかというレベの機械がどんどん増えてしまったら本当に歯止めがきかないのではないかという実感が私自身もあるのです。
 ただ、弊社としては、メーカーに対してのリスクアセスメントは強制していませんけれども、お願いレベルではやっております。さらにそれができない場合には、もう自社でやるといったことで教育とか進めていますけれども、それでも抜けがあったりというのが実情です。こういった事故が増えてきている状況に対して、どこかで歯どめをかけなければいけない。そのためには行政のほうから指導があれば、私ども本当に心強いと思っています。
○土橋座長 ほかにいかがでしょうか。
 それでは、次の論点2のほうも説明いただきたいと思います。
○高橋副主任中央産業安全専門官 続きまして、論点2の17ページです。回収・改善を促進させるための方策ということで、回収・改善が進んでいない機械もございますが、メーカー名とか回収・改善方法を公表することについてどう考えるかということです。
 消費生活用製品安全法では、重大製品事故についてメーカーから国に報告義務があり、国に公表義務がかけられ、原則として全て公表です。ただ、産業機械は、労働災害や法違反があった場合、直ちに機械メーカーの責任とは言い切れない場合がございまして、これをどう考えるかということです。
 例えば流通段階における改造やユーザーによる改造、ユーザーによるオーダーメード等の状況もございます。メーカーが全てユーザーを把握しており、公表しなくても迅速に回収・改善できる場合もありまして、これをどう考えるかということです。
 流通段階で譲渡先が不明となる場合、国は譲渡者にも情報提供を要請することについてどう考えるか。現状では、譲渡者等に国が要請するようなことは行っていないのですけれども、メーカーに要請するだけではなくて、こういった譲渡者に要請するということについてどうかというものです。
 回収・改善が進まないのは費用負担の問題がございまして、ユーザーに費用負担を求めている場合はなかなか進まない傾向がございまして、これについてどう考えるかということがございます。
 そのほか留意事項はないかということでございます。
○土橋座長 ただいまの点、いかがでしょうか。
○福田委員 どなたか知っていたら教えてほしいのですけれども、一般消費生活用品の場合、公表はメーカー名とか型番が入っているのは限られているものではなかったかなと思うのですが、いかがでしたか。例えば全部A株式会社製、扇風機、型番何とかとなっていましたか。
○高橋副主任中央産業安全専門官 消費生活用製品安全法は、重大製品事故では、事業者、製品名、型番、被災状況、事故の内容、発生場所を公表しています。
○福田委員 実態としては、ホームページを見てもそんなには出ていなかったような気がする。
○高橋副主任中央産業安全専門官 消費者庁になりますけれども、ホームページではかなりの数が2〜3日おきに公表されているようです。
○土橋座長 事故の重大さに応じてということですか。
○高橋副主任中央産業安全専門官 重大製品事故とそれ以外とか、いろいろカテゴリーはあるようですけれども、このようになっております。
○福田委員 厚生労働省さんとしては、例えばユーザーが限られてメーカーも全部わかっているものは、少なくとも類似の事故が次々と起こるのを防ぐという観点だけでいえば、そういうものよりはむしろわからなくなってしまっているもののほうを問題視し、今回の公表という提案をしていると理解してよろしいでしょうか。
○高橋副主任中央産業安全専門官 資料4−1のとおり、公表しなくても100%回収・改善できているものもございますので、そういったものまで全て公表ということはいかがかなと思っているのですが、それも含めて御議論いただければと思っております。
○土橋座長 どうぞ。
○奈良安全課長 念のためですが、公表ということは懲罰的な意味合いでやるものでは当然ございません。そういうことは念頭にございません。あくまでも労働者の安全を確保していく上での、言ってみれば最後の手段としての公表というようなイメージでおります。
○土橋座長 どうぞ。
○小平委員 産業機械の場合、一番難しいのは2番目、要は最初メーカーが供給する段階ではある仕様のはっきりした製品ですけれども、例えば産業用ロボットなどは特にそうですが、基本的にロボットメーカーはハンドもついていなくて機械の部分だけ売る。そうすると、どこかでハンドをくっつけて、どこかで安全柵をくっつけて、それでエンドユーザーに売られるとなると、ある事故に対して本当に責任がどこにあったか、機械とエンドユーザーとの間が大分長くなるのです。
 そうすると、例えば柵の一部がなかったから事故が起きたとするときに、柵の一部を設置しなかったエンドユーザーが悪いのか、柵の一部ないものを納めた側が悪いのかとか、実際に設備の契約のときにどうだったかみたいなところまでしっかりさかのぼらないと、結局責任がはっきりわからないところが出てきてしまう。その辺が、いわゆるこの型番はこれと最後に使うところまで決まった製品でないところが、これは途中にも多分書いてあったのですけれども、相当難しい問題になるはずです。だから、どちらのどの型番に何の原因があったかと特定するところが非常に難しいから、やはりそう簡単にはいかないのかなというところがどうしても出てくるのかもしれません。
 ある程度生産システムの場合はオーダーメードというかカスタムメードになっているところが必ず出てきます。さかのぼっていくと標準製品かもしれないけれども、でき上がったシステムはカスタム品だから、そこでも責任の所在というか、どこが直すべきかみたいなものが非常に難しいのかなという気がします。
○石坂委員 質問ではなくて、もうディスカッションに入っていると理解したらよろしいですか。今、小平さんのほうからロボットの事例がありましたけれども、そのほかにも例えば繊維機械のように、ロボットの話と同じように商社がエンジニアリング企業をやっていて、ミシンの中核部分を産業用ミシンのメーカーがつくっていて、あとは商社が革製品を縫うのか、もっと薄い製品を縫うか、そういうことによってモーターの出力などを相手の要望に合わせて組んで納めて仕上げていくというように、いわゆるメーカーというのは中核部品をつくるメーカーであって、最終製品をつくるメーカーではないという、日本特有のものかもしれません。あるいはユーザーが大手だと生産技術部門が設備計画をスペックも含めますから、そこに合わせてやるということで、メーカーが主導権を握っているよりも、ユーザー側が主導権を握っていて、その間にいろんなエンジニアリング会社や商社という中間の者が入ってくるというところで距離があるという問題があります。
 だから、ここのところで高橋さんが説明のときに冒頭でおっしゃられたように、かなり量産品に近いもので最終製品の形で、いろいろな流通ルートを通じて販売されていて、ユーザー、それをそういう流通ルートから買ってくるという、かなり一般大衆消費者製品に近いような形態で出されている機械もあるし、あるいは中量産品といって、型番である程度ロット生産をして、これも主にカタログ販売的にやられているものを調達するというものもあるし、少しエンジニアリングをして大型設備化するもの、あるいは非常に特殊な大型のものなどとなりますと、ユーザー側が安全の要求スペックも含めて仕様を決めて発注して、いわゆるトレラブル領域で費用対便益の判断を加えて、ユーザーがどれほどリスクをカバーしてやっていくかという合意のもとに製造され、納められる製品などいろいろあるわけで、なかなかそれを一緒くたに、同じ土俵で議論できないだろうと思います。それは先ほどのA、B、C、D、D−1、D−2という区分けにも反映していると思うのです。
 ちょっと長くなって申しわけありませんが、先ほどの回収をどうしているかという実情で4−1、4−2がありましたけれども、もう一つ問題なのは、4−2のところで回収率が低いという処置の割合が低いというところは、大体ユーザーもメーカーも中小企業の製品です。メーカーに改善命令を出してしまうと、メーカーは潰れてしまうのです。改善する費用がかかったらもうつくれないから倒産ということになってしまう。他方、ユーザーがカバーすることをもっと徹底にやれというと、ユーザーも費用負担に耐えられないという。要するにこの辺の事故が多いのは、大手の大企業の製造現場よりも中小企業のところですから、そこのところにどういう施策が可能なのかという、かえって改善命令よりも、要するにBのほうに引き上げて、最初からこういうスペックでつくれと規制をかけておいたほうが改善などという金のかかるやり方でなくてうまくいくかもしれないという、いろんな視点から見ていかなければいけないと御説明を受けながら聞いておりました。
○土橋座長 どうぞ。
○五味代理 まさしくJAMは中小の集まりで、今、石坂委員が言われたように、ここに書いてあるように産業機械でユーザーによる改造をするところは確かに大手とかそれなりにしっかりした会社はやるのですけれども、中小になると、危険とわかっていながらもそれは作業者が安全管理をしなさいというところに落ち着いていて作業者の力量に背負わざるを得ないというのが現状ではないのかなと。
 JAMの中でも安全衛生をやりなさいということで安全改善の事例が出てくるのですけれども、出てくるところは当然それなりに名の通ったところがそういうところに力を入れているという現状がありますので、やはり視点として、一つはユーザー側がどういうところ、つまり中小なのか、それなりのところなのかという視点も少し入れ込む必要があるのかなと思います。
○土橋座長 どうぞ。
○小平委員 今の中小の話で、先ほどの一番わかりやすいのは我々が自動車メーカーに売るときはお互いにプロフェッショナルなのです。安全に関してもプロフェッショナルだから、お互いに何を言っているかがよくわかる。ところが、間に入っているセットメーカーが中小企業でエンドユーザーが中小企業になると、途中で何を言っているかわからなくなってくるようなところができて、要は本来の法的な趣旨にしろ、極論すると例えばリスクアセスメントと言っても何だそれはみたいな話になってしまうケースが非常に出てくる。
 だから、簡単に言うと、いきなり一律に公表もしながら牽制を図ることにすると、いきなり困るところがいっぱい出てくるというのがあります。特にファクトリーオートメーションで見ていると、一番多いのは、大体数十人から100人ぐらいの中小企業さんが一生懸命つくる、それを大きなところへ持っていってセットするようなケースが多いはずです。そうすると、ロボットの業界で言うと、我々は売ったときに安全通則なりを全部教えるのですけれども、先ほどの話でパスが長いものだから途中でどこかに消えていったりして、エンドユーザーさんに行ってみたら、柵をつくりましたというから見たら、事務用のパーテーションが並んでいたり、そんなケースも全くなきにしもあらずです。だから、大企業、情報普及がしっかりしているところはそれなりに行くのだけれども、そうではないところは最も大きな問題を抱えているというのが実態かなと思います。
○土橋座長 どうぞ。
○石坂委員 そのメーカーと最終ユーザーの間にいろいろ課題があると。要するに譲渡者ですね。今のところ論点2にありますように譲渡者にいろんな改善命令とかというのが及ばない。ここのところは一つ重要なポイントかなと。
 やはり見ていると、間に入っている商社とか中古品を引き渡す業者とか、その辺が意識をしっかり持っているかが問題です。つまり、意識があれば、例えば中小のメーカーに対して、いやいやこの製品はこういう安全の要求が出ていて、そうしないと我々は売れないのだというようなことになっていったりしますね。そういうところももう少しこの辺の意識を強化するように改善命令ということも含めて手を入れる必要もあるのではないか。その商社自身が中小でやれないということもあるかもしれないけれども、結構そうではなくてある規模の流通業者がやっていたりしますから、扱う製品は中小のメーカーであり、ユーザーも中小かもしれないけれども、扱う流通業者というのは結構しっかりしたところで、その意識を高める必要があるのではないかという気がいたします。日本の商習慣の場においてはです。
○野呂委員 私も法律関係の周知は必要ではないかと思います。私どもも小さい子会社になりますと法律を知らないというのが一番怖いのです。知らないで使ってしまっている。でも、実際行ってみたら、これはまずいと、法律違反だと言っても、そうですかといったような意見もありますので、そこら辺の周知、例えば安衛則25条をちゃんと知らしめる、だからだめなのだということが必要ではないかと思います。
○小平委員 非常に言いにくいところですが、どうしても熟知していないところの方が何か生産設備を買うときに、安全を端折られてしまう傾向があるのです。要するに本質的な機能はどんどん上げるのだけれども、こんなに柵が要るのかと言われて、柵も安くしたいからこれでいいのではないかみたいなほうへ行ってしまうケースがあって、本来、我々は実はそんなことを望んでいなくて、しっかりと安全確保してくださいという話です。
 どうしても製造業の競争力を持ち出されて、これから先はアジア圏が出てくると競争力がなくなるぞという、つまらぬ方向に行ってしまうことがあるのです。ただ、安全をしっかり確保すること自身は、我々メーカーが進めなければいけないという意識が非常にあるのです。だから、わかりやすく言うと、ケチなことを言わんとちゃんと金をかけて安全をやれよと言える体制を我々は望みたいのです。だけれども、エンドユーザーのほうへ行くと、結局コスト競争力を持ち出されるともう少し端折りたいみたいなものがどうしても出てきてしまう。そのときに真っ先にやり玉に上がるのは、柵が高いとか、そういう話になってくる傾向が非常に強いと思います。
 しかも今みたいに中国メーカーと競争になると、我々が戦えないと言われてしまうところも出てくるのだけれども、そこは、本来は金をかけてでもしっかりやるべきだというところはどうやって進めるかなと、大事なことだと思うのです。
○福田委員 私も先ほど包括指針とか、できるだけ日本にあるもので話をしますと、例えば機械指令とかISO12100とかは存在していて、先ほど言いましたけれども、事故を起こさせないことのほうがもっと大切で、そういう意味では、きょうの趣旨とは少し外れるかもしれませんけれども、安全のつくり方というか、包括安全指針そのものもそんなに知らないというか、すごく知れ渡っているわけではなくて、ここにいらっしゃるメーカーさんは、キューピーさんにしろ何にしろ、意外と大きいところなのですが、度数率、強度率、どう見ても人数が少ないところのほうが高いのは事実ですね。100人以下、30人以下になってくるとどんどん上がっていきますね。そうしたときにその辺を教えてあげるというのがペアにならないと、多分安全水準は上がっていかないし、先ほど石坂委員がおっしゃっていたように、その会社は潰れておしまいになってしまう。そこは避けていきたいと。概念的な話で済みません。ただ、安全の教育、普及もペアでぜひ施策としてお考えいただきたいなと思います。
○土橋座長 一つ確認ですが、資料4−1と4−2の事例の比較についてです。
 4−2の事例では回収・改善率は非常に悪いわけですけれども、中小企業が多いことが原因というような話も出てきたのですが、4−2の事例の方が回収率が悪い主な理由については何か分析されてらっしゃるのでしょうか。

○高橋副主任中央産業安全専門官 傾向としては、販売台数が多いものについては低いのですけれども、特に低いものについて、次回の検討会あたりで、どういった理由で進んでいないのか分析して資料を用意したいと思います。
○土橋座長 ほかにございますか。
○石坂委員 今、座長がおっしゃったように、これは事前に御相談があったときにも申し上げているのですが、こういう改善が進まないという理由が、先ほど言ったように機械の量産的な最終製品のものを流通させるものなのか、個別のこういうスペックでやったにもかかわらずそのとおりやらないのか。そうではないユーザー自身の意識が低くてそういう要求も出していなかったからなのか、いろんな原因があって、そういうものを分析、整理した上でどういうところが効果的かという議論にしていかなければいけないなと思っております。
 発言したついでで申しわけありませんが、Eの機械も含めてD−2もそうですが、情報、つまり公表するということに関して、決して懲罰ではなく労災を防ぐ。一般に普及してしまっているものは通常の販売ルートを通じて言うなどということはとても間に合わない、どこに行っているかわからない。つまり、もっと一般に広く情報を流してウォーニング(注意喚起)をするということの効果が大きいということですから、そうすると、一体どのように公開するか。公開方法というのは手段がなければ公表するぞと言っても、例えば厚労省のホームページにちょこっと公表しましたと言っても、実質的な効果的なものにならないと思うのです。だから、そうすると、どうすれば距離のある中小のユーザーもそうかと。つまり、あそこの情報センターというか、そういうところがいつもそういう情報を公開していて定期的に週に1回ぐらいは工場の中のトップでも担当にでも情報をチェックさせるというようなアクセスが頻繁に行われるような、あそこに情報があるのだというところを決めて公表制度を決めないと効果が出ないのではないか。そういうところも公表という手段をとる場合にも配慮しなければいけないことかなと思います。
 地方の労基署を通じてと言っても、中小企業を全部回って説明などというのはとてもできないですね。中小に今いろんな施策が及ばないのも、数が多い割には、そこまで一々アクセスはできないがために、どうしても大手中心に施策ということになってしまうのだろうと思うのです。
○土橋座長 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。
 それでは、資料6の「3 その他」のところの説明をお願いします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 それでは、その他ということで、中長期的な課題ということでフリートーキングをしていただければと思います。
 そもそもこういった欠陥のある機械等の流通を防止するための方策ということで、これまでもいろいろ御提言いただいておりますけれども、現在、設計・製造段階のリスクアセスメントにつきましては、行政通達の「機械の包括安全指針」で普及に努めておりますけれども、この一層の推進が必要ではないかと考えておりますが、どういった方策が考えられるかというような点とか、その他、いろいろ回収・改善命令とか要請以外の範疇で何かアイデアがないかとか、今後の方向性についてフリートーキングをしていただければと思っております。よろしくお願いします。
○土橋座長 ということで、全体を含めてということでよろしいかと思いますが、御意見ございましたらお願いいたします。
○小平委員 これは大賛成ですけれども、先ほど言いましたように、リスクアセスメントとは何ですかというのは今の段階で結構出てきてしまうのです。もっと恥ずかしい話をしますと、リスクアセスメントが話題になったときに、なんとうちの社内から聞かれたことがあって、そんなことを知らないのかと言ったのだけれども、言葉は知っているけれども、実際にどうしたらいいかよくわからないというのが結構ありました。中小企業に行くと押して知るべしのところがあって、今、御提案のあるように、リスクアセスメントを受けたほうがしなければいけないものもあるし、残留リスクを提示しなければいけないのは非常に仕掛けとしてはいいと思っているのです。一にも二にも、これはどうやってその考え方を基本的に普及するかという話で、これは多分厚労省さんだけではできないところがあるので、業界団体であるとか、あらゆるチャンネルからどんどん情報を流していって、罰則が必要かどうかというと問題があるかもしれないけれども、ともかく将来的にサボったら罰則を与えるぞぐらいの勢いで普及していくぐらいでもいいのかなという気がするのです。まず考え方として必要だということを認識しなければいけない。
 そうすると、先ほど言ったみたいに安全は金にならないから二の次だみたいな話にならないようにしないといけないのかなとなりますので、方向としては大賛成です。だけれども、ほとんどの人は知りません。
○土橋座長 包括指針は、資料があったのですか。
○高橋副主任中央産業安全専門官 本日は資料をつけてはいないのです。
○土橋座長 また次回にお願いします。
○福田委員 話の流れから、私もそう言うであろうというのは想像がついていると思うのですけれども、この○の2つについては私も賛成です。特に先ほどから言っていますけれども、中小さんを中心にいかに普及させるか、これをぜひお考えいただきたいと思います。。多分、日機連さんの直接の傘下の会員企業さん、日機連さんは工業会の会員で余り直接企業さんはいませんけれども、そこの会社さんなどというのは、指導しなくても自分で勉強できますけれども、場合によったら、ホームページを見に行く担当をつくることすら難しい会社もあるわけで、そういうところにどうやって、やっていくかというのをぜひお知恵を絞っていただけたらと思います。
○土橋座長 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
○石坂委員 再度申し上げることになるかと思いますが、普及の問題は流通業者にも普及させる。今までそこのところはほとんど手が打たれていないと思うのです。こういう機械を現場に売り渡す、そういう流通業者、中古品流通も含めて、そこをどれほど底上げしていくかということも一つ考えなければいけないと思っています。
 これは大手でないとなかなかできないのだけれども、やはり専門人材をもう少しユーザーサイドあるいはメーカーサイド、いろんなところでどういうようにビルトインさせていくか、底上げさせていくかということもそろそろ手を打たないといけないでしょうね。セーフティアセッサーとかいろいろなものは人がふえておりますけれども、ただ、これは中小となると大変難しい。そこはほとんど難しいので、中小の問題はまた中小の問題としていかなければいけない。日機連はささやかながら中小への支援策というのはないかといろいろ検討委員会で今3年目に入っていますが、地域の例えば江東区の何々とか、そういう地域の産業推進部門と、そこが見ている中小企業である程度こういうことに取り組みたいというところだったら、そこといろいろ連携して専門家が支援する、ネットワークをつくろうとか、こういう中小になると全国一律はなかなか難しいので、どうしてもローカルにそれぞれが地域地域で手を打つかということが非常に重要になってくるので、そこのところにもう少し意を用いる必要があるのかなと思っています。
○土橋座長 他にいかがでしょうか。
 どうぞ。
○梅崎委員 公表のところに戻ってしまうのですけれども、公表する場合に少なくとも3つぐらいカテゴリー分けをする必要があるのかなと思うのです。
 一つは、死亡災害を起こすなど重大で直ちに対応策が必要なもの。
 もう一つは、悪質なものや、海外から輸入されたたいへん危険な機械で国内での対応が期待できないもの。
 第三は、広く公表、周知をすることによって、回収・改善が期待できるもの。多分その3つぐらいのものが今回公表といったときに特に重要な話なので、その辺に絞るとともに、その3つぐらいにカテゴリー分けして方法論を考えていかなければいけないのではないかというのが一つあります。
 もう一つは、カスタマイズされた機械については、先ほどのロボットの例でいえば、現行法でいく限り、明らかに150条の4でいえば柵囲い等は事業者責務。一方で、メーカー責任である本体はしっかりしているわけです。ただ、周りのところでいろいろ問題があるので、そうしたときに周辺の事業者責任である柵などで問題があり、こんなになってしまっているよというような類似災害で起きそうなものを何らかの形で情報として、特定の企業はここというのではなくて、広く一般の情報として公開する、あるいはEタイプの機械もそうですけれども、法違反ではないのだけれども、こうやった方が好ましいねという情報を推奨する形で流すということは必要なのではないかというのが2番目です。
 3番目は、何回もこういうときに議論になるのですけれども、とにかく責任追及ではなくて再発防止、できれば未然防止。そちらにベクトルが向いた方策が必要なのだということを共通認識にしていくということが重要なのかなと思います。公表して、だめだこれはというのは最後の手段で、やはり一番言いたいのは、まず設計・製造段階で未然防止をきちっとやって、それでも見落としてしまったものは再発防止。そして重大なものや悪質なものは最後の手段として公表という、めり張りのついた方策が必要なのかなと。そういうように皆様の御意見を伺っていて感じた次第です。
○土橋座長 ほかに御意見ございますか。
 どうぞ。
○角田委員 電動工具の関係でお話しさせていただきたいと思います。
 電動工具は一般的に手持ち型のものとか定置型のもの、工場で使うものと一般の家庭で使うようなものといろいろあるのですけれども、その中で法律的には電気用品安全法にも構造規格があったりとか、あとこれ以外にD−1、D−2に出てくるような労働安全衛生法の覆いの範囲、可動部の覆いとかも試さなければいけないというのがあって、電動工具を設計する上において非常に曖昧な部分、労働安全衛生法なども覆いの範囲などは非常に曖昧な部分が多くて、どこまで覆えばいいのかとかがよく労基署さんと見解が分かれたりするところがありまして、設計側としては安全だと考えてカバーをつけたりしているのですが、それでは不十分だとかということも多々ございますので、そこについては構造規格等で明確に規定すべきではないか。何ミリ以上あいているとだめだとか、そういうことを決めていって、誰が判断しても判断は変わらないということのシステムの整備をやっていただいたほうがいいのではないかとメーカー側としては思っております。
 具体的な内容については工業会に持ち帰って、どういうように工業会としてできるかというのは考えたいと思うのですけれども、規定の制度化というのはお考えいただきたいと思います。
○野呂委員 ユーザーとしては、安全についてカスタマイズしなくて済むのが一番ですけれども、どうしても弊社の安全規定がありまして、その中では両手スイッチにするだとか、保護具、カバー関係だとかインターロックだとか、そういったものが一応標準装備になっていますので、そこら辺は普通の機械を買ってきてもそういった仕様にしてしまうという流れがありますので、それは全部価格の中に含まれて、それでオーケーだったら、それは一番理想ですけれども、なかなかコストの面もありますし、難しいものはあるのです。本来、そういった加工をしなくてもいいというのが一番私どもの希望するところです。
○角田委員 電動工具といいますと、先ほどもお話ししましたけれども、いろんな種類のものがございまして、工場で使うことを前提につくっているものだけではないので、そこのところがはっきりしないというのが一番の問題なのではないかと思っておりますので、工場で使うものについては、ここは間違いなくやらなければいけないとか、インターロックとかのお話もありましたけれども、構造規格とかJISだとか、そういうところで規定して、間違いなく技術基準に合ったものをお出しできるようにしていったほうがいいのではないかと思っております。
○石坂委員 事細かに寸法まで決めるという構造規格でなくても、いわゆる機械安全の国際標準にのっとった規格の中のC規格レベルで安全規格をきちんとそろえるということが必要なのだと思うのです。そうすると、C規格にのっとってつくる。どんどんいろんな製品も出てきますから。余り寸法まで決めた構造規格にしますと、どんどん改定しなければいけなくてとても追いつかなくなる。やはりC規格で対応可能なところで考え方をしっかりそこの中に入れた規格にして、その考え方にのっとって設計していただくということでないと難しいかなという気がします。
○角田委員 おっしゃるとおりだと思いますので、何らかの基準にのっとってつくるということに関しては御検討いただければと思っています。
○福田委員 済みません、今の話を聞いていて思ったのですが、こういうことは日本の場合可能ですか。例えば電動工具工業会さんが自主的に規格をつくられて、ある意味ではそれをオーソライズするとは言わないのですけれども、厚生労働省さんはそれでやったらいいねと認めていく。国に構造規格をつくってくださいと言ったら、もう多分お手上げだと思うのです。むしろそれでどんどんつくっていく。あるいはそのうち特に重要だと思うのはJISに提案してくる、そういうようにしてこられるというのが一つのやり方かなと。
○石坂委員 JISに登録してもらえばいいと思うのです。
○角田委員 例えばJISに認定されていないような国際規格にあるような規格は、それを採用して使っていくとか、そういうことはこれから検討してまいりたいと思います。
○小平委員 先ほどのリスクアセスメントのところでいろいろ出ていて、やはり地方の軸で普及を図るものもあるし、あともう一つは、我々が協力していく手がありまして、というのは、必ず例えば上流のメーカーは何かを次のプレーヤーに渡すわけですね。そのときに、ともかく最後まで行き着くようなキットがあって、要するに本来は出すものは残留リスクを提示するし、もらったものはそれを使って自分たちでつくるシステムでリスクアセスメントするのが基本的なマナーだということをまずしっかりする。ともかくそれは最後まで行けと、上流側は必ずそういうように渡して、きちっと伝言ゲームを最後までするような格好にすれば、基本的にはどこかから最初の機材を買ってくるわけですから、しばらくは各メーカーに協力を得るような方法は多分あると思うのです。それプラス、各地域のフォローなり工業会のフォローなりという格好にしていくような努力をしなければ、多分行き着かないと思います。
○石坂委員 それに関連しますと、中小企業が入れる設備というのは自動車工業会で入れるような大型のラインとか、そういう設備ではなくて、2つ、3つの組み合わせまでがせいぜいのような機械ですから、統合生産システムという言葉を使うまでもないレベルのスタンドアローンに近い設備。ただ、大手のメーカーの製造現場でもまだまだなのは、設備指針を決めるのは生産技術部門ですね。ユーザーは製造部門です。だから、生産技術部門というのは自分でやらないケースも多いけれども、外部を使ったりしますけれども、いろんな設備を個別、道具としてのツールとしての単独の機械を調達して、その単独の機械に関しては、要するに残留リスク情報は提供するようにという制度になりましたから、もらうにしても組み上げた設備としてのリスクはどうなのかということ。例えばロボットなどを複合、組み合わせると、そこのところで当然新たなリスクが生じます。危険事象も起こります。そういうことを統合生産システムとしてのリスクアセスメント、リスク低減策をやらなければいけない。
 それは製造部門の人はやらないわけです。だから、ここのユーザーというときに、事業場と言ってしまってユーザーと言うと、事業場の中の最終ユーザーは製造部門。だけれども、設備を決めるのは生産技術部門。そうすると、生産技術部門のレベルが上がらないと大手においては設備安全のレベルが上がらない。例えばトヨタさんのように、生産技術部門の人たちが設備の本質安全化あるいは全体としてのリスクアセスメントをやって、いろんな施策を打って、そして製造部門に引き渡す。最終的な譲渡者というのは生産技術部門になるわけです。だから、そういう組織構造の大手においてはそういう課題があって、そこのところの普及もやらなければいけない。今回の回収・改善命令の話とは距離のある話ですが、そういうことがあります。
○土橋座長 ほかにいかがでしょうか。全体を通してということで結構ですが、どうぞ。
○石坂委員 一つだけ済みません。論点2の2−1の下から2番目、回収・改善費用の負担は、誰が行うべきか。再三、私が申し上げているように、中小のメーカーに言うと潰れてしまうという問題にもかかわるのですが、誰が行うべきか。非常に突き放した言い方をすれば、受益者が負担すべきだと。では、受益者というのは個々のケースで誰になるのか非常に難しいです。この議論もちょっと深掘りして議論していかないと難しいなと思います。潰れようが潰れないが筋論だと割り切ってしまうやり方もあります。そのように思いました。
○土橋座長 他にいかがでしょうか。
 一通りいろいろ御意見いただきまして、まずは論点について皆さんに認識をいただいたと思います。事務局側で今日いろいろ意見が出ましたのでまとめていただきまして、次回以降、さらに検討を深めるということになろうかと思います。
 よろしければ、今後につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○高橋副主任中央産業安全専門官 いろいろな御意見の御教示、ありがとうございました。
 次回の検討会につきましては、改めて御案内いたしますけれども、9月3日の火曜日、10〜12時までを予定しておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 次回は、本日、各委員から出された御意見等につきまして事務局で検討しまして、引き続き論点整理を行うとともに、報告書骨子案のようなものをお示しできたらと思っております。
 本日は御審議ありがとうございました。
 以上で閉会させていただきます。


(了)

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