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2013年7月19日 第8回社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成25年7月19日(金) 13:30〜15:30


○場所

グランドアーク半蔵門 「光」(3階)
東京都千代田区隼町1−1


○出席者

田中、藤井、堀田、村川、渡部(敬称略)

○議題

1.介護サービス施設・事業所の設備投資に関する調査結果について
2.介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について
3.その他

○議事

○松岡介護保険データ分析室長 定刻となりましたので、第8回「社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会」を開催させていただきます。
 初めに、本日の委員の出欠状況ですが、千葉委員からは欠席の御連絡をいただいているところでございます。また、堀田委員からは10分ほどおくれるとの御連絡をいただいております。
 事務局に異動がありましたので、紹介させていただきます。
 有岡審議官でございます。

○有岡審議官 6月30日付で着任いたしました有岡でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○松岡介護保険データ分析室長 高橋総務課長でございます。

○高橋総務課長 高橋です。よろしくお願いします。

○松岡介護保険データ分析室長 榎本介護保険計画課長でございます。

○榎本介護保険計画課長 今週16日付で参りました。よろしくお願いいたします。

○松岡介護保険データ分析室長 吉田企画官でございます。

○吉田企画官 よろしくお願いします。

○松岡介護保険データ分析室長 冒頭のカメラ撮影はここまでとさせていただきます。
 撤収方、御協力をお願いいたします。

(報道関係者退室)

○松岡介護保険データ分析室長 それでは、議事に入る前に、お手元の資料について確認させていただきます。
 資料1−1「介護サービス施設・事業所の設備投資に関する調査結果報告書」
 資料1−2「介護サービス施設・事業所の設備投資に関する調査結果の概要」
 資料2「介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について」。
 資料3は、1枚紙で「今後の検討スケジュール(案)」がございます。
 また、皆様の参考資料といたしまして「消費税の基本的な仕組み」をつけております。こちらにつきましては、中医協の「消費税負担に関する分科会資料」を抜粋して取りまとめたものでございます。
 以上の資料がございますが、資料の不足等がございましたら事務局までお申しつけくださいますようお願いします。
 では、以降の進行を田中委員長にお願いします。

○田中委員長 皆さん、こんにちは。お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。
 では、議事次第に沿って進めてまいります。
 議題1「介護サービス施設・事業所の設備投資に関する調査結果について」、事務局から説明をお願いします。

○説明者 それでは、議題1の関係の資料につきまして御説明をさせていただきます。
 介護サービス施設・事業所の設備投資に関する調査につきましては、消費税率引き上げへの介護における対応の検討に当たりまして、医療サイドでは医療機関等の高額な投資の実態把握が行われるということを踏まえまして、介護においても同様に実態把握を行い、消費税対応の検討のための基礎資料を得ることを目的として実施をしたものでございます。
 本委員会で昨年の12月に調査票等の御検討をいただきまして、年明け、本年の1月から2月にかけて調査を行ったものの取りまとめ結果でございます。本日、御用意しております資料については、資料1−1が調査結果の報告書の全体版でございます。あわせて、資料1−2が調査結果の概要版でございます。本日は、資料1−1はページ数も多うございますので、資料1−2の概要版で結果の概略を御説明させていただきます。
 資料1−2をごらんください。
 1ページ目、本調査の目的、調査対象とした期間及び調査項目につきましては、当初の設計どおりでございます。
 下の回収率でございます。全体で4,423の客体数に対しまして、調査票の回答がありましたのが873、率にしまして19.7%となっております。この調査は、基本的に固定資産のデータをとるということでございまして、調査の設計としましては固定資産台帳を出していただくということがございましたが、固定資産台帳のほうの回答数は105、率にして2.4%でございまして、固定資産台帳はなかなか提出をいただけないところが多かったという結果でございます。ちなみに、固定資産台帳上のデータにつきましては全て調査票のほうで回答いただくことが可能でございますので、今回の調査結果としましては19.7%の回答があった内容の報告書となっております。
 2ページ目、調査結果の概要を大きく5点にまとめてございます。
 「1.各年度の投資総額の状況」でございます。
 過去5年間の各施設・事業所の取得した資産の総体でございますが、調査に回答した873施設・事業所の投資総額は、平成21年度で見ますと58.8億円、平成22年度が163.1億円、平成23年度が100.1億円となっておりまして、年度による変動が大きいという結果になっております。
 下の表にございますのは、取得資産の比較的多い3施設、比較的新しい事業指定の施設が多い地域密着特養、それに訪問介護と通所介護ということで例示をしておりますが、いずれのサービスにおきましても、やはり年度間の額にかなりの変動があるという結果になっております。
 「2.1件当たり取得価額が高額な資産に対する投資の状況」でございます。
 高額投資は一体どれくらいあるのかというところで、1件当たり取得価額で見てみますと、以下のような結果となっております。
 資産1件当たりの投資実績を見ますと、件数ベースでは、いずれのサービスにおいても、1件当たりの取得価額が500万円未満のものがそれぞれ全体の8割以上を占めております。
 次に、1件当たり1億円以上の資産に対する投資の状況を見ますと、特養を始めとした6つのサービスで総額ベースの構成比が全体の5割を超えておりますけれども、件数ベースの構成比では、それらを含め、いずれのサービスも0%台から2%台となっております。
 また、1件当たり1億円以上の資産に対する投資については、施設系のサービスで若干の介護用機器があるほかは、ほぼ全て建物となっております。下の表は、1件当たり1億円以上の資産に対する投資の状況で、3施設及び地域密着特養の状況を載せてございます。
 計の欄が、直近5年間における1件1億円以上の取得資産の状況でございまして、特養で見ていただきますと、118の施設で、5年間で1億円以上の資産取得が16件、額にして44億円でございます。それぞれのパーセントは5年間の取得資産の全体に対する割合でございますので、特養で申しますと、1件1億円以上の資産取得は、全体の件数に占める割合として0.4%、44億円というのは総額に占める52.2%と見ていただければと思います。
 16件の内訳としましては、うち15件が建物でありました。残りの1件が介護用機器で、介護用機器の中の機器分類としましては、住宅環境設備という分類に該当する資産でございます。
 以下、老健施設、介護療養型医療施設とも、ほぼ同じような傾向になっておりまして、若干の介護用機器、さらに内訳としての住宅環境設備の取得があるほかは、ほぼ全てが建物でありました。
 参考として、医療の状況でございますが、先月公表されました医療のほうの調査結果によりますと、1件当たり1億円以上の資産に対する投資というのが、142の病院で5年間で499件、額にして1,800億円余り、内訳としまして、499件のうち建物が192件、器械備品が271件でございました。病院については1億円以上の資産として、建物以外の取得が相当数あったという結果でございます。
 3ページ目「3.総収入に対する投資額比率の状況」でございます。
 各年度の投資総額を見ますと、いずれのサービスにおいても年度間の変動が大きくなっております。また、総収入に対する投資総額の割合は、おおむね数パーセントから、大きいところで1割程度でありまして、いずれのサービスも年度間の変動が大きくなっております。
 表の一番下の地域密着型特養につきましては、他のサービスと少し傾向を異にしておりまして、地域密着特養を含む地域密着型のサービスにつきましては、指定年度、事業開始年度と調査期間が重なっている施設が相当数ございましたので、投資額の割合としては他のサービスとは違った状況が数字として出ております。
 参考として、医療のほうの調査結果でございますけれども、病院ですと大体7%から10%程度ということで推移しております。
 「4.資産種類別の投資の状況」でございます。
 投資実績を資産の種類別に見ますと、いずれのサービスにおいても建物と介護用機器の2点に対する投資が多くなっており、額でも件数でもおおむね8割以上を占めているということでございます。
 中では、介護療養型医療施設は、建物、介護用機器のほかに、医療機器に対する投資が相当数ございましたので、この表には入っておりませんが、建物、介護用機器を合わせた割合が他のサービスとは少し違う状況となっております。
 4ページ目でございます。
 5点目としまして、介護用機器の内訳でございます。介護用機器の機器分類別に資産の状況を見ますと、件数ベースでは、車両を除き、ほぼ全ての機器分類で1件当たり100万円未満の資産の占める割合が高くなっております。
 一方で、総額ベースで見ますと、住宅環境設備という分類のところに区分される資産について、1件当たり500万円以上のものの割合が高くなっており、施設サービス、地域密着型サービスにおいて特に同様の傾向となっておりました。
 下の表は、住宅環境設備に対する投資の状況をまとめておりますが、3施設及び地域密着型特養、いずれも1億円以上、5,000万〜1億円未満のあたりに少しずつ件数が入ってございます。
 住宅環境設備は具体的にどういったものかと申しますと、空調設備、電気設備、スプリンクラー、ナースコール設備、エレベーター等という結果でございました。
 以上が今回の調査結果の概略でございます。
 今回の調査結果のまとめを一番下に付してございますが、1点目として、介護サービス施設・事業所の高額な投資については、建物が大宗を占めており、医療と比べ、総額、件数とも小さい傾向にあるのではないか。
 2点目でございますが、投資総額、収入に対する投資額の割合ともに、年度間での変動が大きいのではないかと考えられるところでございます。
 調査結果の御説明は以上でございます。

○田中委員長 ありがとうございました。
 では、ただいま説明のありました事項について、質問、御意見、それから読み方の提案等がありましたら、お願いいたします。
 藤井委員、よろしくお願いします。

○藤井委員 質問を3点ほどお願いいたしたいと思います。
 まず、回収率が非常に低い調査になっております。この委員会で先般扱った介護人材の人件費に対するものは回収率が非常によかった、協力いただけているのだなと思ったわけですけれども、今回は余りにも低い。一つは、経営データなので出しにくいという話もありましょうし、もう一つは、私自身が事業所の皆様からいろいろ聞きますと、消費税の問題に対する意識が余りにも低い。どういう意味を持つのかということの御理解がちょっと至っていないのではないかということを感じます。この回収率が低い問題をどう考えるかということが1点。
 この消費税が上がると介護報酬はどうなるのか。最近、セミナーで、消費税が上がると介護報酬がそのままで大変なことになるということを聞きました。そのままではないという検討がやられているにもかかわらず、そのままだと大変になるというセミナーがやられておりまして、もうちょっと情報を伝えないと妙な混乱を招き、また、この回収率が低いというあたりも、関心の薄さというか、それがあるのではないかという危惧でございまして、それが1点でございます。
 2点目ですけれども、今、御説明いただいた資料1−2の2ページの1でございます。この平成21、22、23というものが、地域密着型特養はばらつきが余りないように見えますけれども、特養、老健、療養病床ともにばらつきが非常に大きい。これは結果でも述べられておりますけれども、回収が非常に少ないので、たまたまばらついていたという理解でよろしいかという確認でございます。
 それから、3点目ですけれども、2を見ますと、1件当たり1億円以上資産というものがこの4つの種別の事業に関しまして、ほとんど建物と介護用機器である。特養、老健は全て建物と介護用機器である。療養病床8件は、建物と介護用機器を足しますと7件なので、1件違うものがある。地域密着型も1件違うものがあるということですが、ほとんど建物と介護用機器である。さらに、この介護用機器の1件、2件、3件、2件というのを5と照らし合わせますと、介護用機器と言っているけれども、ほとんど空調、スプリンクラー、ナースコール等の住宅環境設備であると見てとれるわけでございまして、非常にありふれたといいますか、どこでも必ず使うものの投資であると理解していいかということに加えて、例外的に介護療養型医療施設及び地域密着型特養に関して、1件1件別々に、建物、介護用機器に入らないものがある。ちょっと気になりました。
 と申し上げますのは、中医協のほうで高額医療機器に関して別途の措置をするということは、私の理解では、医療機関ですと機能が非常に分かれておるわけでございまして、機能に応じて高額な医療機器を持っていたり持っていなかったりする。そういったものが今の診療報酬、介護報酬でいいますと、どこにどう乗っけるかということが非常に難しいので、特別な措置を考えないといけないといったあたりの議論から出たのだと思うのですけれども、逆に言いますと、介護の場合、広く浅くどの事業所でも使っているものだと。高額なものはほぼ全てそれで説明できるということであれば、回収率が低いのは残念でありますけれども、大変な調査をした結果として、介護のほうでは医療のような特別な措置を考えなくてよいのだという結果が得られたと理解できるのではないかと思っておるのです。
 そういう意味で、この3番目に関して、特にそういった理解でよいのかということをお聞かせいただければと思います。

○田中委員長 3点質問がありましたので、お答えください。

○説明者 お答えいたします。
 まず、回収率の点でございます。今回の調査は、従来、介護のほうで定期的に行っている収支をとる調査とは違い、施設・事業所がお持ちの資産を全てある一定期間調査するということでございまして、調査に当たりましては、委託先から調査の依頼文書をつけてお送りさせていただく際に、あわせて厚労省老健局からも協力のお願いということで、消費税の今後の検討のために必要な調査でありますということを文書の中で説明させていただいておりますが、調査の趣旨を十分御理解いただけなかったところはあるかもしれません。
 1つ考えられますのは、固定資産台帳自体はなかなか出せないというところがあったということと、調査票で全て回答しようとしますと、事業所、施設からしますと、相当膨大な調査内容であったということで少し難しかったかという理解をしております。
 2点目でございますが、回答数が少ないことで、これだけの年度間のばらつきが出ているのかどうかという点でございます。設備投資ですので、新たに事業を開始する当初に投資はぐっと出るかと思っておりますので、特に比較的新しいサービスにつきましては、先ほどの説明でも申し上げましたとおり、回答いただいたところは、当然ながら、その年には相当の投資額が出るということはあると思います。
 一方で、3施設等、従来から事業展開されているサービスにつきましてはどうなのかなというところはありますが、回答数が少ないということは、ばらつきの幅はそれだけ顕著に出るのではないかと理解をしております。
 3点目でございますが、今回の調査で介護用機器に分類したものの内訳として、1件1億円という線で見ますと、ほぼ住宅環境設備であったということでございますので、単価で高額なものというのは、介護の場合は比較的限られたものになるということが結果にあらわれているものと考えております。
 以上でございます。

○藤井委員 比較的限られたものとおっしゃったのですが、限られたものはなくて、ありふれたといいますか、事業をやるために必ず必要な建物であるとか、スプリンクラーであるとか、必ずどこの事業所も持つもの、つまり広く持っているものですから、ここのコストの問題を考えるときには、広く浅く報酬にどう乗せるか乗せないかという議論になるので、医療のような特別に仕組みをつくるという議論にならなくて済むのではないかという理解をしているのです。確認ですけれども、それでよろしゅうございますか。

○説明者 医療と比べますと、介護の場合はそういう実態にあるということでよろしいかと思います。

○田中委員長 ほかに御質問ありますか。
 堀田委員、どうぞ。

○堀田委員 質問というよりも、今のお話に関連してです。
 まず回収率で、確かに2割というのは、直接厚労省がやる調査にしては残念かもしれないのですけれども、一般的な調査としては、2割回収いただければありがたいというもので、高いにこしたことはないのですが、とても低いですとあえて言わなくてもいいのかなという気がいたしました。
 もちろん、これで十分な客体数でないということは、特にサービス別で見た場合に、2桁、10とか20とかといったものもありますので、特にサービス別の詳細な結果を見る上では注意が必要であるということは確認しなければいけないと思いますが、先ほどの藤井委員の御指摘もあって、この消費税に関して今のところ事業者の方の意識が余り高くないということを考えれば、この後、8%から10%とかとなっていくときに引き続き検討していく必要があるというような方向性にすれば、今回やった初期的な意義というのはあると考えていいのではないかというのが1つ目です。
 2つ目は、大変細かい点なのですけれども、今、御説明いただいた資料1−2の2ページです。「2.1件当たり1億円以上の資産に対する投資の状況」というところで、一番下の※印に「かっこ内の割合は、件数、総額それぞれの全体における構成比である」と書いてあるのですが、これは、例えば介護老人福祉施設の件数16件で0.4%というのは、3ページ目の4の表のところにある介護老人福祉施設の件数4,124を100%とした0.4%で、建物だったら、同じ3ページの106件に対する15件が14.2%ということだと思います。つまり、セルごとに100%の母数が違っていて、ここの表の中では表示されていないということになると思いますので、括弧内の割合はサービス別の投資件数総額に占める構成比であるとか、その母数は3ページの下の表をごらんいただきたいとか、ちょっと丁寧に書いていただけると。このパーセントの意味がわかりにくいかもしれないという気がしました。
 以上です。

○田中委員長 ただいまの御指摘はよろしいですか。

○説明者 御指摘の点は、堀田委員が言われたとおりの読み方でございますので、※印の表記をより丁寧に記載することとしたいと思っております。

○田中委員長 ありがとうございました。
 ほかにはいかがでしょうか。
 調査についてはこれでよろしいですか。
 村川委員、お願いします。

○村川委員 今、お2人の委員から御質問、御意見がございましたが、私は、時間的その他制約もある中で、調査結果としてはこれにて了解せざるを得ないのかなと。堀田委員からもございましたように、確かに20%弱という回収は残念な側面もあるが、まあまあ有効回答と見ることもできなくもないということかなと思っております。
 ただ1点、ちょっと感想めいたことであります。説明の中にもありましたが、地域密着の特養などについては、その施設の創設時、建物、あるいは初度調弁といったようなことが反映されている向きも出てきまして、それはそれで了解をいたしたわけであります。歴史を少しさかのぼった場合には、90年代以降のいわゆるゴールドプランの取り組み、あるいは介護保険制度の初期の取り組みということから見ますと、特養、老健合わせて、年間で5万ベッドぐらいが整備されてきている流れがあるわけです。
 そういった介護事業のプロセスということを考えますと、何が言いたいかというのは、初度のことはわかったわけで、これは大体15年ないし20年が経過した中での大規模修繕ですね。そういうことに伴う建物、あるいは一部の設備更新といったようなことは考え得るわけで、今回の調査にも部分的には組み込まれているのかなという気もいたしますけれども、そういうあたりのところは1つの事業展開のプロセスとしてあるという理解はしておいたほうがいいのかなと。側面的なことでありますが、1つの感想ということで受けとめていただければと思います。
 基本的には調査結果を受け入れるということでございます。

○田中委員長 読み方についてありがとうございました。
 藤井委員が言われたように、特別な一部の人だけが扱う機械というものはないことが明らかになったと見ていいのでしょうね。
 では、またさかのぼって質問があれば結構ですが、次の議題であります「介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について」、今後のあり方を議論いたしましょう。
 では、説明をお願いいたします。

○説明者 それでは、議題2の関係の資料について御説明をさせていただきます。
 資料番号でいきますと、資料2「介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について」でございます。
 介護における消費税の取り扱いの検討につきましては、昨年の9月に本委員会での検討を開始していただいております。これまでのところ、消費税率引き上げ時の対応に係る御意見、御要望等について関係団体からヒアリングを行うとともに、今、御議論いただきました設備投資の調査の設計、それから本日の結果の議論ということで、現在ここまでを委員会として行っていただいております。本日は、消費税率引き上げ時の介護保険における対応の方策について、具体的な対応案に基づいて御議論をいただきたいと考えております。
 それでは、資料2の1ページをごらんください。「1.消費税率8%引上げ時の対応について」でございます。
 「(1)介護報酬にかかる対応案」としまして、本日、対応案1、対応案2、2つの対応案を御用意いたしております。
 まず、対応案1でございますが、介護報酬上乗せ対応でございます。これにつきましては、消費税率の引き上げによりまして、施設・事業所の仕入れ等に係る消費税負担が増大することから、税率の引き上げに伴う影響分を介護報酬で補填するものでございます。
 考え得る仕組みとしましては、サービスごとに所要額を算出しまして、さらに報酬上乗せをする項目、それから全体の中での配分を決定するということでございます。算出に必要となるデータにつきましては、現在行っている介護事業経営概況調査の結果が秋に出ますので、そのデータをもとに算出してはどうかと考えております。
 続きまして、対応案2でございます。今、申し上げました報酬上乗せ対応に加えまして、高額投資部分への別建ての対応を行うという案でございます。これにつきましては、高額な設備投資を行った際の施設・事業所の負担感に配慮する観点から、対応案1に加えまして、介護報酬とは別建ての高額投資対応の仕組みを構築するものです。
 仕組みとしましては、例えば必要な財源をプールして基金を造成し、施設・事業所からの申請に基づいて審査・支給する仕組が考えられますが、こういった仕組みをつくる場合は介護保険法の改正が必要となります。
 2ページ目でございますが、今、申し上げました2つの案について、それぞれメリットとデメリットを簡単に整理いたしております。
 まず、対応案1、報酬上乗せ対応についてのメリットでございますが、通常の仕入れ等にかかる消費税負担について、税率引き上げに伴う影響分に対し手当てを行うということでございますので、基本的には既存のシステムで対応が可能と考えております。
 一方で、こういった対応ですと、高額な設備投資に特化した配慮というのにはおのずと限界があるのではないかと考えております。
 右側、対応案2でございますが、こちらにつきましては、高額な設備投資が多い施設・事業所については、一定程度その部分についての負担が緩和されるということがメリットとして考えられます。ただし、手当ての対象というのは、基本的に税率引き上げ部分、今回で申しますと3%消費税が上がった部分に対する影響分に限定した対応となると考えられます。
 一方、対応案2のデメリットとしましては、実施機関、保険者双方において、新たにこのためのシステムを構築する必要があります。このことについて理解が得られるかという点が考えられます。
 あと、欄外の※印でございますが、医療保険に係る対応の議論におきましては、税率10%に上がる際に医療サービスを課税化すべきとの意見があり、介護においても、今後、この点は検討課題となり得るということを記載してございます。
 それから、資料が飛びますけれども、一番最後に、中医協の検討の中で出された資料を参考として少し添付させていただいております。具体的に高額投資の対応というのがどういった経緯でどういったイメージのもとに医療のほうで議論されていたかというのが、参考資料の4ページから5ページにかけてございます。参考としてごらんいただきたいと思います。
 また、報酬上乗せする場合、過去、診療報酬においては平成元年と9年に上乗せの対応がされております。その際の考え方については、同様に参考資料の6、7ページに掲載してございますので、あわせてごらんください。
 資料2にお戻りいただきまして、3ページ目「(3)具体的な対応案」でございます。
 「(マル1)介護報酬とは別建ての高額投資対応について」でございますが、先ほど御説明させていただきました設備投資に関する調査結果、それから、次の4ページにございますが、介護の場合の論点、さらには医療保険側の現在の議論の動向といったものも踏まえ、税率8%への引き上げ時には別建ての高額投資対応は行わないこととしてはどうかということでございます。
 下半分にございますのが、先ほどごらんいただきました設備投資に関する調査結果の抜粋でございます。高額なものは、ほぼ全てが建物という結果が出ております。
 おめくりいただきまして、4ページ目でございます。論点として2点整理をさせていただいております。
 1点目でございますが、高額投資の別建て対応に伴うメリット・デメリットをどのように考えるかということでございます。高額な設備投資が多い施設・事業所については、負担感が一定程度緩和される一方、実施機関、保険者双方において、新たにそのためのシステム対応が必要となる点をどう考えるかということでございます。
 2点目でございますが、介護における高額投資の実態についてどのように考えるかということでございます。今回の設備投資の調査結果では、高額な投資は介護の場合は建物が大宗でございます。仮に別建ての対応を行う場合、投資総額や収入に対する投資額の割合とも、やはり年度による変動が大きいと考えられます。その場合、年度ごとの投資実績に応じた対応を別途考える場合に、必要な財源規模というのをどう見込むかというのはかなり至難のわざではないかと考えております。
 3点目でございますが、介護保険3施設における居住費につきましては利用者負担となっておりまして、現在、保険給付の対象外となっているわけですが、この点をどう考えるかということでございます。
 以上が論点として整理させていただいたものの説明でございます。
 下半分は、医療におけるこれまでの議論でございます。中医協の消費税分科会でこれまでに高額投資について出された主な意見を載せてございます。診療側の委員、支払い側委員ともに、別建ての対応については反対の意見が大勢となっております。
 以上が高額投資への別建て対応についての御説明でございます。
 5ページ目「(マル2)介護報酬上乗せの具体的な対応方法について」でございます。
 消費税率の引き上げによりまして、施設・事業所の仕入れ等にかかる消費税負担は増大いたします。このため、引き上げに伴う影響分を補填するため、介護報酬への上乗せ対応を行うべきではないかと考えております。その場合、8%引き上げ時の介護報酬による対応については、介護報酬の考え方、診療報酬における過去の対応、さらには医療保険に係る対応の議論の動向といったものを踏まえながら、手当て方法の考え方を検討する必要があります。
 本日は3つの案を御提案してございますが、それぞれ簡単に説明させていただきます。
 まず、介護報酬上乗せをする際の対応方法としましては、現在行っている経営概況調査のデータから各施設・事業所の消費税負担額を算出しまして、サービスごとにそれに見合う手当て、消費税3%に対応する分の手当てを行う方法として、次のような方法が考えられると思います。
 まず、案1−1でございますが、基本単位数に消費税対応分を上乗せするというものでございます。
 案1−2は、案1−1に加えまして、基本単位数のほかに特定の加算、消費税負担が相当程度見込まれるような加算の単位数にも合わせて上乗せをするという案でございます。
 それから、案2につきましては、1単位単価に上乗せするということでして、現在、介護報酬は1単位10円となっておりますけれども、その1単位10円のところに消費税対応分を上乗せするという案でございます。
 それぞれ簡単にメリット、デメリットを整理いたしております。
 左側、案1−1につきましては、仕組みが単純でわかりやすいということがメリットとして挙げられるのではないかと考えております。一方で、サービスごとに計算いたしますが、それぞれ同一サービスにおいては全ての施設・事業所に一律に手当てをされるということがデメリットとしてあるのではないかと考えております。
 真ん中、案1−2につきましては、特定の加算にも上乗せすることによって、消費税負担の実態により配慮した手当てとなるのではないかということがメリットとして考えられます。一方で、その分、仕組みが複雑になってわかりにくいということがデメリットとしてあるのではないかと考えております。さらには、加算の単位数によっては、上乗せ分が1単位を下回って実際に上乗せができないというようなケースもあるのではないかと考えております。
 右側、案2でございますが、1単位単価に上乗せするということですと、メリットとしては、今回の対応分というのが明確でわかりやすくなるという点が考えられます。一方で、デメリットとしては、全ての施設・事業所に一律に手当てされるということで、消費税負担の実態に配慮するのはより難しくなるということがデメリットとして考えられます。
 なお、これらの検討におきましても、税率10%時の医療サービス課税化の議論について、今後、介護においても検討課題になり得ると考えております。
 次のページ、少し鮮やかな黄色の紙でございますが、参考として、現在の介護報酬の算定構造を添付してございます。6ページ、7ページが特養の例でございます。今、申し上げた基本単位数というところが黄色くなっております。従来型とユニット型の個室だけを抜き出しておりますけれども、それぞれ要介護度別に1日当たりの基本単位数が設定されております。そこから下がいわゆる加算・減算でございまして、介護報酬の算定構造はかようになってございます。
 8ページに訪問介護事業の算定構造を載せておりますが、やはり時間区分でそれぞれ単位数が設定されております。初回加算以下は加算ということで、このような報酬の構造になっております。
 以上が、高額投資対応、それから報酬に上乗せする場合の具体的な対応方法の提案の御説明でございます。
 最後に9ページ、「(4)その他の論点」として、少し整理をいたしております。消費税率の引き上げに伴って、高額投資の対応、報酬による対応、これらの検討のほか、以下の事項についても検討する必要があるのではないかと考えております。
 真ん中の箱でございますが、(マル1)としまして、基準費用額、それから特定入所者介護サービス費、いわゆる補足給付でございます。いずれも居住費・食費の関係でございますが、これらにつきましては、消費税の引き上げに伴い負担が増大しますので、それへの影響についてどう考えるかということでございます。
 「(マル2)区分支給限度基準額」でございます。介護報酬の上乗せを行う場合に、在宅サービスの利用料の上限として設けられている区分支給限度基準額についてどう考えるかということでございます。上の箱の2つ目の「〇」に戻りますが、これらにつきましては、給付実態等を勘案しながら引き続き検討を行うこととしてはどうかと考えております。
 最後に「2.消費税率10%引上げ時の対応について」でございます。現在のところ、平成27年10月に2段階目として10%まで消費税が引き上がる予定となってございますので、10%引き上げ時の対応について、8%引き上げ時の対応結果を踏まえ、医療保険にかかる対応の議論の動向も見ながら、引き続き検討を行うこととしてはどうかと考えております。
 資料2の説明は以上でございます。

○田中委員長 ありがとうございました。
 消費税率に対する哲学は飛ばして、いきなり対応が出てきている感じがないわけではないですが、一つ一つは結構深いので、分けて議論しようと思います。
 しかし、藤井委員が途中で退出されるので、もし質問があれば藤井委員だけ先にまとめてしていただきます。後はページごとに区切って順番に議論しないと、一個一個詰めていけば深い話なので。
 藤井委員、何か。

○藤井委員 ありがとうございます。
 まずは、田中先生がおっしゃった哲学の話です。これは確認になるわけですけれども、本来、この議論が始まったときに、そもそも非課税なのでこんなにややこしい話になるので、ゼロ課税もしくは軽減税率になるべきだと。ここで議論することではないのだけれどもと断った上で申し上げました。今年度の税制改正大綱の中にもそういうインボイス制度などの区分経理のための云々というのが載りまして、そちらの方向になれば、こういった面倒な話がなくなるという大前提かと思います。そうなるのかならないのかは置いておきまして、ここでそれが議論できるわけでもございませんので、そういうややこしい中でどう対応するか。
 ただ、哲学としては非常にシンプルに言いますと、経費のうち消費税課税経費分を薄く広く報酬に載せましょうと。そのときに益税・損税が起きないようにしようという原則と、簡便簡素であるべきだと。そのぐらいの話になると思うのです。
 1点、決まっているようで決まっていないといいますか、よくわからないのが、減価償却分についてどう考えるか。つまり、過去、消費税の税率が変わるまでのものに関しては、今の実態のままですから上げる必要はないわけでございますけれども、今まさにこの高額投資分をどうするかという議論になりますと、消費税課税になった途端にこの経費分が上がってくる。住宅とかそういったものに当たる話ですから、別途議論が必要なのかもしれないのですけれども、いずれにせよ、減価償却分についての、当然これは課税分という整理にはなると思うのです。過去のものは課税されていない。これから課税されていくものについて報酬にどう乗せるのかというのは、恐らくややこしい話で、哲学をどう定めるのか難しいと思うのですけれども、この話が定まりませんと、どう乗せるか。先ほど申し上げましたように、医療のような特別な対応は不要だとは思っているのですけれども、その上乗せ分をどう考えるかということをまず1点教えていただきたいと思います。
 減価償却分ということでございます。あるいは、私が申し上げた哲学で間違っていないかという点もお考えを聞きたいです。

○田中委員長 老人保健課長、お願いします。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。
 藤井委員の御質問の前提を確認させていただきたいのですが、現在、御提案させていただいている、あるいは御議論いただきたいと考えております内容を、大きく2つに、特に8%、10%で分けてということですが、それは形式的に8と10という数字という意味よりは、8%は、少なくとも現行の制度のままでどう移行していくのかという前提での御議論ですと。

○藤井委員 そうです。

○迫井老人保健課長 2番目に分けている10%というのは、そのあたりも含めて、もしかしたら税制上の話も含めて議論されるかもしれないということなので、本日の時点で少なくともオープンということなのですけれども、藤井委員の御指摘は、税制上の取り扱いが変わったときの話なのか、現行税制を前提としての話なのか、どちらなのでしょうか。

○藤井委員 現行税制を前提とした話でございます。

○説明者 現行制度を前提として考えますと、基本的に、居住費・食費、いわゆるホテルコストは、17年に既に報酬の外に出されておりますので、今回、検討いただく報酬上乗せ対応の対象からは外にあるということだと考えております。

○藤井委員 入居施設の場合とそれ以外のものに分かれると思いますが、例えばデイなどの場合は、本体にどう乗せるかという話が生ずると思います。それが1点。
 入居施設の場合でも、事実上、日々1,970円というものが上限になっているという実態があると思います。それで、これは私の意見なのですけれども、以前に比べてかなり安くつくっているという実態があるかと思います。大震災の影響で価格は上がっているのですが、それでも私が見るもので言いますと、以前に比べるとかなり安くつくっている現状がございますので、この1,970円というのは、実態の概況調査をやられると実はもっと安いので、1,970円の値は上げずに済むという話になるのではないかと思うのです。ただ、この1,970円が事実上の上限であるので、きちんと調べた上で、上げることは不要だという議論が必要かなと思っております。少なくとも、デイとかホームヘルプではそう大した額ではないと思いますけれども、そういったものに関しては、過去のものに関しては課税されるわけではないですが、将来のものに関しては課税される部分をどう切り分けるかという話は生ずると思います。いかがでしょうか。

○田中委員長 お願いします。

○迫井老人保健課長 今の御指摘は、実際問題、次に消費税の税率の変更がもしあったとして、それを単位数まで含めてどう具体的に落とし込むかというのは、本日全てを決めるわけではございません。これは後ほど御説明しますほかの課題もございます。ですから、今の御指摘の少し技術的なところにつきましては、それまでの間に事務局で少し整理をさせていただいて、もし必要があればもう一度御議論いただくことになると思います。基本的に我々の認識は、現時点、少なくとも介護報酬の世界では、制度創設時に既に5%の税率で消費税制度が導入されておりますので、もしかしたら、その時点から既に内包している課題があって、それがより顕在化しやすいという御指摘を受けておりましたので、その当たりを少し整理する過程でまた御紹介させていただきたいと思っております。

○藤井委員 1点。
 要は、その減価償却部分の経費をどう乗せるかという議論が残っているということをこの場で確認しておいていただければ。

○田中委員長 藤井委員が言ってくださった哲学部分ですね。例えば簡素であるとか、益税・損税ができるだけ少ないなどは当然だと思うのですが、益税・損税は、どうしても発生するのですね。たとえ課税になったとしても、簡易課税制度の事業者であれば益税・損税は考え得るし、ましてや報酬対応で広くどこかに単位数で乗せれば、当然発生する。それを少なくする技術的な問題を御指摘いただいたと思うのです。
 では、最初の1ページと2ページです。介護報酬にかかる対応策とそのメリット、デメリットに少し絞ってお話しいただきましょうか。御意見でもいいし、御指摘でも結構ですし、今、藤井委員が言われたような今後検討すべきだとの御指摘でも結構です。
 お願いします。

○渡部委員 2ページの資料をもとにちょっとお話をさせていただきます。対応案1と対応案2の違いに関してです。
 対応案1につきましては、通常の仕入れというところに関しましては、今回は報酬の上乗せで対応すると理解しております。対応案2は、それに加えて投資ですね。設備投資に関しては介護報酬とは別建ての対応をする。そういう違いだと思っております。
 対応案1の通常の仕入れというところの定義が、多分、藤井委員が提案された問題意識なのだろうなと思っております。ここを通常の仕入れということですから、支出にかかわるものであって、消費税がかかるものというと、人件費はかかりませんから除きます。事務費はかかりますから入れます。事業費はかかりますから入れます。
 確かに、今、藤井委員がおっしゃられたとおり、減価償却費というのは、考え方によっては通常の仕入れに入れるべきだろうし、考え方によれば入れなくていいだろうと思っております。
 入れるべきだというところに関していうと、減価償却費というのは何かというと、右側の高額な設備投資の後払い的な経費なわけですね。過去に負担していた設備投資が10億だと。それを10年で償却すれば1億ずつここに入ってくる。過去に行った設備投資に関して減価償却費を対象にするということは、消費税対応を図るということだと思います。それはノーだという意見もあるでしょうし、いやいや、設備投資というのは将来の利益で獲得していくものだから、その必要経費として減価償却費を入れるということであれば、通常の仕入れというところに減価償却費も当然入ってくるのだろうなと思っております。考え方によって減価償却費というのを通常の仕入れの中に入れるべきなのか入れないべきなのかというのは、理屈の整理が必要なのだろうなと思っております。
 藤井委員の意見を聞く前までは、通常の仕入れですから、私は事業費と事務費のところだけかなとイメージしておりまして、減価償却費というのはこの1の中では入ってこないのだろうなと。理屈としては、過去の投資である、今後負担する消費税の話ではないというところで、減価償却費は通常の仕入に入らないのだろうなと思っております。
 それが先ほどの通常の仕入れの範囲をどう考えるかという問題意識なのだろうなと理解しております。
 あと、対応案1と対応案2の話にいきますと、先ほどの設備投資の調査結果でいきますと、いつやるか、幾らやるかというのは事業者の判断なわけです。それに対して、年々の介護報酬、事業対価で手当てするのは適当かどうかというと、報酬に上乗せするのは適当ではないだろう。それは何で対応すべきかというと、やはり税制の仕組みで対応すべきだろうと思っております。投資に関しては、報酬で対応する必要はないだろうと私は思っております。ただ、事業者にとっては設備投資が非常に高額なものですから、10億の設備投資を建物に行うと、消費税率が今度10%になると、本来、国から還付される1億円が事業者の負担になっている。これが非課税事業者の消費税の問題で、今回議論している話になっているのです。それを事業者が損も得もない仕組みに変えるというのは、税金の仕組みというのですか、ここで議論する話ではないのでしょうけれども、課税事業にするとか、課税でなくてもいい、免税事業にするとか、非課税でないという取り組みをすれば、事業者にとってみると消費税の上がる下がるは、中立、損も得もないという状況が生まれるのだろうと思っております。
 2ページの話でいくと、減価償却に関しては、私は直観的には事務費、事業費等の対象なのかと思って、過去の投資の費用である減価償却費については、今回、介護報酬で手当てするとすれば、理屈が必要なのだろうなと思っているというところでございます。

○田中委員長 ありがとうございます。
 藤井委員は、それを過去分とこれからの分とを分けて考えようと御指摘いただいたと思うのです。
 御意見、どうぞ。
 私、渡部委員に質問なのですが、非課税で、かつ価格が決められている世界、特に診療報酬のように、手術のための道具を買っても、手術代は決まっています。税制を通じてではないけれども、非課税でも、価格を動かせばその分の回収は可能ですね。それではいけないというか、それはオプションに入らないのですか。

○渡部委員 価格を上げるというのは、報酬単価を上げるということですか。

○田中委員長 いいえ、例えば大学の授業料が典型です。大学授業料は非課税ですが、課税分の費用について回収可能なのですね。授業料のうち人件費分を除いて、課税対象の仕入れ分を、税制ではないけれども、ニュートラルにするような授業料設定は可能ですよね。ところが、診療報酬とか介護報酬は公定価格だから、こういう報酬改定をしないといけなくて、そうすると面倒になるのです。介護の場合だと、先ほどもお話に出ていましたけれども、建前上ですが、食費・居住費の価格を変えようと思えば変えていいわけですね。それは対応策とはならないのですか。

○渡部委員 100%の対応にはならないのだと思うのです。価格による調整ですと、支払った消費税が100%控除できる税制の仕組みではないので。

○田中委員長 違いますね。

○渡部委員 ですから、益税か損税かという言葉は別にして、それが必ず出てくるのだと思っています。
 もう一つは、利用者負担について。非課税事業者であれば、利用者負担がないか、消費税負担がないかというと、これはまた違うのではないかと思っております。例えば今回、介護報酬が100あって、10%が利用者負担ですと。非課税事業者であれば、この10%に関しては5%なり10%の消費税をかけないのです。今後議論されるのでしょうけれども、介護報酬自体を上げますと、10%自体も当然上がります。非課税事業者であるから、利用者の消費税負担がないというのは間違いだろう。

○田中委員長 診療報酬のこれまで2回上がったときの対応がそうですね。診療報酬が上がってきましたから。

○渡部委員 非課税事業であるから、消費税増加を利用者負担に求めていないというのは違う話である。

○田中委員長 そうですね。

○渡部委員 今回、報酬を上げれば、おのずと1割部分も上がる。それは何か。消費税が上がったことによって利用者負担が上がってしまったと。
 何が言いたいのかといいますと、非課税事業が必ずしも消費税増税の利用者負担を求めていないという仕組みではないということだと思うのです。

○田中委員長 そのとおりですね。

○渡部委員 そこは考えて、ここでの議論ではないのでしょうけれども、この業界の報酬が課税になるのか、非課税になるのか、よくよく議論しなければいけない。

○田中委員長 そのとおりですね。
 どうぞ。

○藤井委員 今の点で、きょう、中医協の資料を出していただいたもので、各ポンチ絵というか、スライドを一枚一枚見ると間違いではないのですが、非常にミスリーディングだと前から思っておりますのが、参考資料に関してです。
 1ページ目にありますように、この小売業が仕入れ1,000円で、消費税50円を払い、1,050円で仕入れをしている。売り上げは3,000円です。消費税は150円かかります。150円から50円引いた100円を税務署に払います。消費者は3,150円払いますというスキームでございますね。
 次のページがちょっとミスリーディングかなと思いますのは、このスライドだけですとミスリーディングではないのですが、前のスライドから来ますと、仕入れの1,000円分に消費税50円がついた。この50円は診療報酬に乗っかるべき数字ですので、「3000(診療報酬対応分を含む)」を素直に読むと3000のままに読めてしまう。3050になっていると素直かもしれませんし、50でないのだとすれば、3000プラス診療報酬対応分とでも書いてあると、よりわかりやすくなるのだと思うのです。この図を見て混乱されている方を聞いたものですから、このあたりも含め、今のお2人が議論されていた部分をわかりやすく事業者に伝えるということを、何せ十何年間で初めてやる消費税改定でございますから、妙な誤解と混乱がないようにしていただくということもお願いしたいと思っております。

○田中委員長 これは保険局に言えばいい話なのですが、おっしゃるとおりです。先ほど渡部委員が言われたこともそうで、実は支払い総額は今の報酬だと3,050になるのですね。医療機関は非課税事業者だから納税しないけれども、消費者負担、あるいは保険者負担は、こちらのように150にはならないけれども、50分だけ上がるのです。そういう理解の図にしてもらうように保険局に言っておいたほうがいいですね。
 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。

○堀田委員 先ほどの渡部委員の御意見とほぼ同じ感じなのですが、2ページの対応案1の「通常の仕入れ」というのは、多分、きょうだけでは議論が尽くせないと思いますが、ここをしっかり定義づけるというのは、実際にどういう対応をするにしても大変重要なところではないかと思います。
 それから、対応案1と2ですけれども、高額投資の別建て対応については、きょうの前半の調査結果を伺う限りでは、件数としても少ないし、変動があり、その時期についてはそれぞれの事業者が考えるということを考慮すると、今回の段階では別建てで対応する必要はないのではないかと考えます。
 以上です。

○田中委員長 ありがとうございます。
 1ページに書いてありますように、別建て対応するには法改正が必要で、そのための審査や、支給するシステムをつくったとしても、10%で課税になったら要らなくなる。これは社会的コストとしては大き過ぎるものですね。実際のところ、リスクが大き過ぎてちょっと厳しいです。明らかに高額投資が特別にあればいいけれども、そうではないことも先ほどわかったので、意味があるとは余り思えない。

○渡部委員 減価償却費をこの通常の仕入れに入れるか入れないかに関連してです。
 高額設備投資の対応を報酬でやらないというのは合理的だと私も思っておりますが、何も手当てしなくてよいわけではないと思うのです。この高額設備投資は、通常のオペレーションの費用よりはかなり大きいので。例えば税の仕組みで対応するという方向性なのか、設備投資というのは、財源は過去の利益か将来の利益か。設備投資というのは、過去か未来は問わず、その利益で賄うものだから、今回、年々の介護報酬の上乗せはしないというのでは、減価償却費を通常の仕入れに入れるか入れないかの考え方が違ってくるのではないかと思っております。設備投資というのは将来の利益、あるいは過去の利益から賄うものだということであれば、通常の仕入れに今ある減価償却、これは過去の投資ですけれども、その減価償却費は、お金が出ないけれども、将来分の利益の蓄積、資金の留保になるわけですので、通常の仕入れに入れるある程度の理屈があるのではないかと思っております。
 先ほどの高額設備投資は、今回、介護報酬の上乗せの対応をしないという理屈に関しては、今までの議論でいうと、事業者によってばらつきがある、年度によってばらつきがある。そもそもこの3年間の中では、介護に関する1億円近い高額な極端な設備投資はなかった、だからやらないということでおさめるのであれば、減価償却費の部分はちょっと曖昧になるのかなと。減価償却費は利益で賄うものだから、過去にしろ、将来にしろ、通常の仕入れに減価償却費を入れておいて対応するということであれば、今回、高額投資に対して財源対応を行わないということにはならない。今後、通常の仕入れに減価償却費を入れる入れないのロジックが合わなくなる可能性があるのではないかと、今、藤井委員が問題提起されたところを聞いてちょっと思っております。
 減価償却費を通常の仕入に入れる入れないは、将来考えるということでもいいと思うのですね。

○田中委員長 あるいは基本的な費用に乗せてしまえば、広く薄く対応しているのですね。別建てにするか、中に含めて対応するかの違い。対応案1のほうでも、減価償却分を含む対応と読むことも可能なのですね。

○渡部委員 そうですね。

○田中委員長 これを出しているとの意味ではないですか。そこは曖昧なままですからね。
 診療報酬のほうですと、対応案2の書き方がちょっと違っていて、対応案1に加えてではなくて、対応案1から別建て分を差し引いて高額分にまとめてつける。対応案1で必要とされる報酬増の総額と、対応案2で必要とされる報酬総額増は同じで、加えてではないのです。2をとった場合には、対応案1よりも一般的に広く薄く上げる報酬が少し下がって、その分を集約する形が最初の案だったですね。だから、2のほうが得という意味ではないのですね。
 先ほどの図もそうですが、ここら辺、厳密に理解しないと、2のほうがたくさんくれそうな気がするけれども、そうではないのですね。

○渡部委員 私もそう思っていました。

○田中委員長 そうではないのです。
 またさかのぼっていただいても結構です。後でまとめて全体を通じた議論も出ると思うのですが、次に3ページ「介護報酬とは別建ての高額投資対応について」。これは、先ほど来出ている案からすると、消費税率8%の段階にわざわざ別建て対応しないほうがいいのではないかという感じですけれども、いかがでしょうか。
 お願いします。

○藤井委員 皆さん方が言ったことに加えてということにならないかもしれないのですけれども、ともかく、報酬対応ができないというものは、例えばPETであるとか、そういったものが診療報酬のどれに対応しているのだというのが明確であれば、その中に入れ込むという手段があると思うのですが、それがしにくいタイプの機器があるのではないか。ですから、別途対応という考え方だと思うのです。とにかく、非常に平たい、住むとか、車とか、そういったものでしかないということが今回の調査で確認できたわけですから、田中先生がおっしゃったように、社会的なコストというものを勘案すると、あるいは簡素簡便ということを勘案しても、やはり別途対応ではなくして報酬の中に広く薄く入れるということでいいのだろうと思います。ただ、過去につくったものと将来につくったものとは現にコストが違うのをどう考えるかという問題はこれからも議論したいということでございます。
 ということで、別途対応ではなくていいのではないかと思います。

○渡部委員 私も高額投資については財源の別途対応は必要ないと思っております。というのは、頻度、金額は各事業者が判断するべきであって、公平性の話からも、財源で手当てするべきではなくて、何度も言うようですが、そもそも税の仕組みでクリアすべき問題である。
 ただ、非課税事業者であるがために、本来、国から還付を受けられる払った消費税が、事業者の事業費、事務費、固定資産の中にも潜り込んで事業者の大きな負担になっているというところは、設備投資に関しては紛れもない事実なので、これについては今後何らかの手当てが必要。全くここを無視するということではなくて、消費税率10%になった時の対応なのか、消費税の仕組みで変えるのかは別にして、何らかの対応は必要だということを認識しておかなければいけないだろうなと思っております。

○田中委員長 おっしゃるとおりですね。今、皆さんがここで言っているのは、8%のときに必要ないとの意見であって、10になったときには、それこそ税制そのものに対しても考えなくてはいけない事態もまたあり得る、正しい意見だと思います。4ページに書かれていますが、中医協のほうでも同じような意見で、1号側、2号側、そろって反対と珍しく意見が一致してもめなかったですね。
 次、5ページ「介護報酬上乗せの具体的な対応方法について」です。これについてはいかがでしょうか。具体的な方法は、後のほうに何百単位とか出ていましたが、それを消費税がかかる費用割合を案分して乗せて単位を上げる案と、そのほかに、加算の部分にも上げる案が1−1と1−2ですね。それとは別に、1単位10円を10.0円とか10.1円とか、そういう値に変える案と3つ出ていますが、これについていかがでしょうか。
 お願いします。

○藤井委員 この案は、参考で挙げていただいたものを仮に見ますと、介護老人福祉施設が載っておりますが、加算の部分を見ますと、ほぼ人件費に対応する加算ではあるのですが、療養所加算というのがございます。これは明らかに消費税がかかってくるもので、それ以外は人件費がかからないものでございます。これは福祉系のサービスなので、これだけぐらいかなと思うのですけれども、例えば老健とか療養病床になりますとかなり違ってくるのだろうと。そうしますと、加算の中身によって、この消費税が上がったときに面倒を見てやらなければいけないものがあるということは、簡便簡素という面ではデメリットがございますけれども、益税・損税という観点からいいますと、案1−2が妥当なのではないか。
 案2の右隅のデメリットは、全ての施設・事業所に一律に手当てというのは非常に明朗ですけれども、デイサービスと訪問介護と特養との1単位当たり何円というのを変えることは可能でございますから、このデメリットはデメリットではないと思うのです。むしろ加算部分。これを平たく、加算をとっているところ、とっていないところ、どの加算をとっているかにかかわらず薄く広くやりますと、課税経費を多く使わなければいけないタイプの加算をとっている事業者に損税が発生しますので、案1−1、案2ともに、損税が発生するという面でデメリットが大きいので、多少の面というよりも、多分、これは厚労省が大変なだけで、計算するのが大変で、単位数を変えてそれを適用するのは事業者側に何の負担も発生しないと思いますので、一々見て計算するのが大変というだけで大変なので、私は案1−2が妥当なのではないかと思っています。
 以上です。

○田中委員長 加算によって消費税が含まれる割合が大きいものに着目して加算にも報酬の単位の変化を組み込むということですね。ありがとうございます。
 老人保健課長、どうぞ。

○迫井老人保健課長 若干補足させていただきますと、藤井委員が御指摘のとおり、案1−1と案2をテクニカルに見ますと、同じというよりは、案2をサービスごとに1単位単価を変えるという話であれば、それは単価で処理するのか、単位数の処理をするのかの違いであって、案1−1と全く同じになるのです。ですから、我々が案2を御提案した趣旨は、サービスごとに変えず、1単位単価をさわることで全体のバランスをとる。しかし、御指摘のとおり、相当乱暴な話にはなるだろうなと。そういう意味で、あえて整理をさせていただいたということでございます。

○田中委員長 どうぞ。

○渡部委員 物価上昇分というのは、過去に単位数で見てきたのですかね。であれば、単価で調整するということはないのかなと思っております。物価上昇分が単位数に入っているのであれば、案2で調整するのは理屈として合わないだろう。
 案1と案2につきましては、案2というのは加算で、直接支出として出てくる消費税の課税部分が多いものが、先ほど藤井委員がおっしゃられたものぐらいなのでしょうか。あとはほとんど人件費ということであれば限定されてくるのではないか。

○田中委員長 そうですね。ここは特養の例しか出ていないので、薬とか何かがかかっているものがあり得るのかもしれない。

○渡部委員 直接、課税支出といいますか、消費税のかかる支出。薬剤費とか。

○田中委員長 あれば、それは対応すべきであるということですかね。

○渡部委員 そういうことでしょうね。

○田中委員長 どうぞ。

○堀田委員 私も、この案1なのか2なのかという大きなところでいくと、2の場合は実態に余り配慮しない手当てになってしまうと思いますので、2はやめておいたほうがいいのかなと思います。
 1−1か1−2かというところでいきますと、藤井委員の御指摘はそのとおりだと思っています。加算の中で、老健とか療養型だと、薬剤とかそういったものがかかってくるものがありますが、加算の種類別に、人件費メーンなのか、それ以外のものなのかというものは種別がつけられると思いますので、初期に設定さえしていただければ、特にそれで仕組みが複雑ということにはなりにくいのではないか。実態に合わせるのであれば、1−2が妥当なのかなという感じがいたします。

○田中委員長 ありがとうございます。
 村川委員、何かございますか。

○村川委員 これも感想めいたことでありますが、いよいよ税率改定ということが具体化する入り口に差しかかったのかなと。もちろん、この場でも大いに議論すべきではありますが、これは田中先生も御承知と思いますが、全体の分科会で議論すべき論点といいましょうか、流れもあるやに思いますので、きょうの段階では資料を拝見させていただいたということで、私としてこうだということは保留させていただければと思っております。

○田中委員長 では、もう一つ、9ページについて御意見ありますでしょうか。「その他の論点」ですね。介護報酬そのものよりは、その外側にある基準費用額補足給付、およびそれこそこの委員会の任務ではないですが、区分支給限度基準額について。これはこの委員会としては責任がないから勝手な意見を言ってもいいと思うのです。
 どうぞ。

○村川委員 何を言ってもいいというか。
 少なくとも挙げられている論点の追加ということではなくて、区分支給限度額に関して、このままいってしまうと、実質的に使える量が減ってしまうということになりますので、これはぜひとも論点として検討していただきたいと思います。
 それから、10%引き上げ時の対応については、これまでもいろいろと議論が出ています。税制で見るのかどうかといったこともそうなのですけれども、基礎となる材料として、前半の調査は、最初に御指摘ありましたが、そんなに十分ではない回収数ということもありますので、さらに給付実態なり、調査を改めてするなりといったことを踏まえた対応の検討が必要かなと思います。
 以上です。

○田中委員長 そうですね。補足給付、区分支給限度額は、医療のほうにはない、こちら独自の話なので、上に書いてありますように、引き続き検討し、10%のときには全体を見渡して考えるべきであるとのまとめが正しいのでしょうね。
 いかがでしょう。
 どうぞ、お願いします。

○渡部委員 こちらは基準費用額と特定入所者介護サービス費の居住費・食費だと思うのですが、こちらも介護報酬の消費税分を上げるということに伴って、これらの徴収分も徴収率を上げるのかということだと思っております。これにつきましては、介護報酬から居住費・食費を外出ししたときに、その分、介護報酬枠としては下がっているわけですので、当然、この居住費・食費部分でも消費税増税にかかわる事業者負担分の対応を求めるのが理にかなっているのだろうなと。政策配慮的にこの部分は上げないという判断もあるのでしょうけれども、理屈から言えば当然上げるべきだろうということだと思っております。
 と考えますと、介護報酬も上がります、それに伴って利用者の負担1割部分も上がります、居住費も上がります、食費も上がりますということであれば、利用者が払う部分というのは、先ほど申し上げたように、非課税事業であっても、やはり利用者は消費税の負担を強いられるというところは事業者も我々も理解しておかなければいけないことなのかなと。非課税といいますと、何となく利用者に負担がないような非常に心地よい響きなのですけれども、結果としては、消費税の非課税制度というのは、満額ではないが、利用者負担もあり、かつ、もっと不公平なのは、事業者サイドで言うと、本来払って控除できる消費税が満額事業者負担になっている。それを軽減するために、今回、介護報酬を上げるわけですけれども、消費税に関して言うと、当初、非課税を狙った意図が余り達成できていないのかなという気がしています。

○田中委員長 最初に消費税を導入したときに、消費税非課税がどういう副作用を生むかを関係者が余り理解できなかったですね。非課税は美しいと思ってしまった反省があるのです。おっしゃるとおりです。
 今、言われた政治判断をどうこうするかはさすがに別として、理論的な段階で我々はある程度まとめられると思うのですが、この点、村川先生、よろしゅうございますか。

○村川委員 基本的なところは渡部委員から整理していただきましたので、私も同感であります。余り踏み込んで言い過ぎてもいけないのでありますが、当面は、社会保障と税の一体改革法によりまして、8%、10%ということが予定をされているわけです。しかしながら、今後の社会保障財源全体の趨勢というようなことからすると、さらなる税率改定というようなこともないとは言えない。今の非課税の議論をあえて踏まえて触れるとすれば、やはり軽減税率のような議論といったことはどこかで議論。もちろん、この場で直ちにできるものではないですけれども、そういうことも1つ視野に入ってくるのかなと思います。
 先ほどちょっと発言を保留しましたが、消費税課税税率改定の実態に応じて現実が動いていくわけでありますから、やはり何らかの報酬改定と、あと、現行制度の枠組みを尊重するとすれば、それぞれがはねてくるといいますか、関連したところは一定の手当てをしていかざるを得ないのかなと。そういったときに、利用者負担のこともありますが、究極的にはこの制度は、私は第1号被保険者というか、特に日本の介護保険は高齢者にも保険料負担を求めているという点で非常にユニークなところだと思う。ドイツとは決定的に違うわけです。したがって、そういうことも関連してくるわけなので、その辺の幅がどれぐらいになっていくのか。これは、現在、第5期の介護保険事業計画というか、第5期の枠組みの最終年度で起きてくることですから、それほど大きくもないかもしれない。しかし、保険料と全く無縁のことでもありませんので、そういうことも視野に入れて議論をし、当面8%の段階ではバランスをとって決着をする。ただ、10%のときには制度が大きく変わっていくと見るべき税率ではないかと思っておりますので、軽減税率にこだわるようでありますが、そういったようなことも含めた新しい仕掛けが問われてくる段階なのかなと、そんな印象でおります。
 以上です。

○田中委員長 一わたり、よろしゅうございますか。
 村川委員、藤井委員、堀田委員、渡部委員のおかげで各論点大体触れましたので、私なりに皆さんのおっしゃったことをまとめてみますと、8%に上がるときには、介護報酬とは別建ての高額投資用の制度をわざわざつくることはない。
 2番目。介護報酬への上乗せ方法は、ベースは基本単位数に上乗せするけれども、消費税負担がかなり見込まれる加算については、そこはつけ加えて、その特別な加算についてだけは上乗せも検討すべきである。
 3番目。最後に話しました基準費用額、特定入所者介護サービス費、区分支給限度基準額等については、実態を勘案しつつ、今後検討しなくてはならない。9ページに書いてあるところですね。検討する必要がある。ここで無視するわけにいかないというのがこの委員会としての皆さんのおっしゃったことだと思います。
 それから、最後に村川委員も言われましたが、10%のときには医療保険側の議論も見なくてはならないけれども、もう少し根本に立ち上っての議論を求めるとでもいいますか、私たちも加わるけれども、しかるべき場でもっと議論すべきである。
 皆さんがおっしゃったことのまとめとして、そのようなまとめでよろしゅうございますか。事務局も今のようなまとめでよろしいですか。

(「はい」と声あり)

○田中委員長 ありがとうございます。
 では、本日御議論いただいた「介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について」は、先に議論いただいた「介護サービス施設・事業所の設備投資に関する調査結果について」とあわせて介護給付費分科会に報告します。
 報告する資料については、今いただいた御意見を踏まえて、最終的にどういう形で文書、あるいは口頭での発表に結びつけるかは私に一任いただいてよろしゅうございますでしょうか。今のまとめがベースになりますので、大きくずれることはありません。

(「異議なし」と声あり)

○田中委員長 ありがとうございます。
 では、今後の検討スケジュールについて事務局から説明をお願いします。

○説明者 それでは「今後の検討スケジュール(案)」でございます。資料3をごらんください。
 本日、設備投資に関する調査結果の御議論と論点を整理したものについての御議論をいただきました。引き続き、今後さらに議論をしていただきまして、できますれば、秋ごろに8%時の対応についての基本的な取りまとめを行っていただき、年内目途となっておりますけれども、11月に経営概況調査の結果が出ますので、それも踏まえて年内目途で8%引き上げ時の対応を取りまとめていただきたいと考えております。
 さらに、10%引き上げ時の対応について引き続き本委員会で御検討いただければと考えております。
 裏面です。2ページ目については、検討を始めた当初から最終的に10%まで上がる全体のスケジュール案について、今、申し上げた1ページ目と内容が重複いたしますが、絵にしてございますので、ごらんください。
 簡単ですが、説明は以上でございます。

○田中委員長 ただいまの説明に対して何か御意見、御質問はおありでしょうか。
 中医協のほうの消費税分科会では、1号側、2号側、両方の意見を聞いていますから、こちらも保険者のヒアリングぐらいはどこかで1回しないといけないのでしょうかね。
 どうぞ。

○迫井老人保健課長 先ほど御説明させていただきましたスケジュール、少し省略させていただいたのは、今、御指摘のとおり、節目節目で給付費分科会のほうに御報告し、御了承いただくことになります。その際には当然、構成メンバーの中に保険者の関係者がおられますので、そういった場で御議論いただくことでよろしいのではないかと考えております。

○田中委員長 わかりました。給付費分科会のほうで保険者の御意見も踏まえてその先に進めると。ありがとうございます。
 では、本日用意した議題については一応議論が尽きたと思います。大変きちんとした中身を言っていただきまして、ありがとうございました。お忙しいところ、お集まりいただきまして感謝いたします。本日はこれまでといたします。


(了)

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