令和５年患者調査　調査票の紛失に関する報告とお詫び

　患者調査は、医療施設を利用する患者について、その傷病の状況などを調査し、今後の医療行政の基礎資料を得ることを目的としています。
　令和５年患者調査において提出された調査票の紛失について、以下のとおり事実関係を確認の上、必要な措置を講じましたので、概要を公表します。
　当該調査票には調査対象の医療施設を受診した患者の性別や生年月日は記載されていますが、氏名や医療施設名等、特定の個人を識別できる情報は記載されておりません。
　関係者の皆様には多大なご迷惑をおかけすることになりましたことを深くお詫びしますとともに、再発防止に努めてまいります。 

１ 事案の概要
　令和５年患者調査では、厚生労働省（以下「当省」という。）が指定した１日に医療施設を利用する患者について医療施設が報告を行います。医療施設が紙の調査票による提出方法を選択した場合、記入済みの調査票を管轄の保健所に提出し、都道府県が取りまとめた上で、当省が受付・審査・データ入力業務を委託している請負事業者（以下「請負事業者」という。）宛へ提出することとしています。請負事業者は受付・審査業務を実施後、再委託業者へ調査票を移管し、再委託業者において画像データ化し、データ入力業務を実施しています。
　今般、令和６年１月22日に請負事業者が受領した１医療施設の紙の調査票（一般診療所票（外来分）55枚のうち１枚）について、請負事業者の審査業務終了から再委託業者の画像データ化作業終了の過程で紛失したことが同年２月22日に判明いたしました。

２ 発生原因
　令和６年１月29日の請負事業者での受付・審査業務完了時には作業員２名により当該医療施設の調査票は55枚であったことが確認されていた一方、同年２月１日の再委託業者での画像データ化完了時には54枚に減っていたことが確認されました。これらの状況から、この間に調査票を紛失したものと考えますが、請負事業者及び再委託業者の作業場所の捜索では発見できず、現時点では紛失した場所及び原因は特定できておりません。
　紛失した場所及び原因を特定できていない理由としては、まず、再委託先への調査票移管の直前直後で枚数の確認をしておらず、どの工程で紛失したかの詳細が絞り込めなかったことが挙げられます。さらに、同年２月１日に再委託業者が枚数不一致を確認したにも関わらず、調査票紛失の可能性があることを認識せず、請負事業者・再委託業者間での連携も取られず、同年２月22日まで当省への報告が行われなかったため、即時に現状保存ができずに当時の状況確認が困難となったことも挙げられます。
　当省から請負事業者に対しては、調査票紛失の可能性が発生した際には、遅滞なく当省へ報告するようあらかじめ指示していましたが、調査票枚数確認の手順やタイミング、紛失可能性発生時の報告方法等について、明確な指示が不足していたことも、今般の紛失について当省への報告が遅れた原因と考えます。

３ 再発防止対策
　上記２について、調査票移管の直前直後での枚数確認の実施や、請負事業者及び再委託業者における調査票紛失の可能性が発生した際の当省への速やかな電話報告の徹底等を行うよう、請負事業者に対して指示いたしました。
　また、次回以降の調査においては、契約締結時より、調査票枚数確認や調査票紛失等の事案が発生した場合の報告方法等の作業手順や作業体制について、当省から明確な指示を行うことにより、再発防止を図ってまいります。

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