照会先

医政局研究開発政策課治験推進室
室長   飯村 康夫(内線4161) 
課長補佐 横関 雄司(内線4169) 
(代表電話)03(5253)1111 
(直通電話)03(3595)2430 

報道関係者 各位

臨床研究中核病院の業務報告書におけるマスキングの不備について

1 事案の概要
 厚生労働省のホームページにおいて、臨床研究中核病院の業務報告書を掲載しているが、1月18日に報告書中のマスキング部分が、一定の操作により外すことができる状態になっている旨の指摘があり対応したもの。

2 発生原因
 臨床研究中核病院の業務報告書においては、当該事業に携わった病院職員について報告する事項がある。厚生労働省のホームページで掲載するバージョンについては、当該病院においてマスキングして厚生労働省へ提出することとしている。
 今般、当該病院において個人情報のデータ自体を消去せずにマスキングしたファイルが送付され、厚生労働省の担当職員においても当該処置に気付かずに厚生労働省のホームページに掲載した(当該事業が開始された平成28年度以降の全ての事業報告書を精査したところ、令和4年度分において14病院中12病院から提出のあった業務報告書について、一定の操作により外すことができる状態になっていた)。
 マスキング部分が外れる情報については、臨床研究に従事した病院職員の名前、研究経歴、臨床研究以外の業務に係る従事状況となっており、診療情報や患者に関する情報は含まれていない

3 関係者への説明
 当該病院には、連絡の上、速やかに、ホームページから業務報告書の掲載を取り消し、修正したものを掲載した。

4 発生の要因
 業務報告書のマスキングについては、各病院の判断により行われており、病院によってマスキングの範囲が異なっている。今般マスキングされていた研究者の名前、所属、経歴等に関する情報については、学会等での発表時に公表されているものや、既に自病院の他のホームページでは公表されているものも含まれていた。
 他方、業務報告書については透明性を確保することが重要であることに鑑みると、病院側ではなく、厚生労働省において公表範囲を判断する必要がある。
 また、厚生労働省においては、病院から提出された業務報告書について、元データの消去がなされているのかどうか確認する必要がある。

5 再発防止策
 今後、厚生労働省において、臨床研究中核病院の業務報告書における情報公開の範囲に係るガイドラインを作成し、統一的な対応を行えるようにする。
 また、臨床研究中核病院に対しては、マスキングを行うだけではなく、マスキングの対象となるデータ自体も消去した上で、厚生労働省に提出するよう依頼する。更に、データの消去が行われているかについてチェックリストを用いた臨床研究中核病院及び厚生労働省の相互の確認を経てから掲載することとする。

 (参考)マスキングが外せる状況となっていた臨床研究中核病院の業務報告書(令和4年度)