第18回労働政策審議会労働政策基本部会 議事録

政策統括官付労働政策担当参事官室

日時

令和元年6月26日(水)10:00~11:30

場所

厚生労働省省議室(9階)

出席者

(委員)(五十音順)
川﨑委員、古賀委員、後藤委員、佐々木委員、武田委員、長谷川委員、守島部会長、森戸委員、山川委員


(事務局)
宮川厚生労働審議官、藤澤政策統括官(総合政策、統計・情報政策、政策評価担当)、土田政策立案総括審議官、村山労働政策担当参事官、高松企画官(政策統括官付労働政策担当参事官室併任)、新平労働政策担当参事官室室長補佐、矢野調査官(労働基準局労働関係法課)、宮田課長補佐(職業安定局雇用政策課)、東江係長(雇用環境・均等局総務課)、立石室長(人材開発統括官付政策企画室)

議題

(1)報告書(案)について
(2)その他
 

議事

 
○守島部会長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第18回「労働政策審議会労働政策基本部会」を開催いたしたいと思います。
皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席いただき、ありがとうございます。
それでは、カメラ撮りはこの辺で終わらせていただきたいのですが。
(カメラ退室)
○守島部会長 ありがとうございます。
本日は所用により、石山委員、入山委員、大竹委員、大橋委員、冨山委員が御欠席でございます。川﨑委員は、いつものようにテレビ会議で御出席をいただいております。よろしくお願いいたします。
議事に入ります前に、本日の審議会の説明はタブレットによって行いますので、事務局より御説明申し上げます。
○新平労働政策担当参事官室室長補佐 本日の部会もペーパーレスで実施させていただきます。御不明な点がございましたら、職員にお声がけください。
本日の資料は、「マイプライベートファイル」というフォルダ内に格納しております。資料1が報告書(案)ですけれども、資料1-1として、第17回、前回の部会からの修正履歴ありのもの、資料1-2として、修正を反映しているもの、資料2として、報告書参考資料集(案)、資料3として、報告書概要(案)、参考として、労働政策審議会運営規程を格納しております。さらに、第11回から第17回までの当部会の資料についても格納しておりますので、適宜御参照ください。
○守島部会長 ありがとうございました。
それでは、本日の議題に入りたいと思います。
本日の議題は「報告書(案)について」でございます。
最初に、事務局より報告書(案)について15分ほどで御説明いただき、その後、自由討議を行いたいと思います。
それでは、御説明をお願いいたします。
○新平労働政策担当参事官室室長補佐 資料1-1から3までの報告書(案)、参考資料集(案)、概要(案)について御説明いたします。
資料1-1の修正履歴ありというファイルが前回、第17回でお示しした案からの修正履歴を記載しておりますので、まずはこちらを御覧ください。前回の御議論などを反映して修正しておりますので、修正点を中心に御説明いたします。
まず、表題について、前回、働く人だけが新技術を活用するのではなくて、企業も導入に積極的にならなければならないという御意見を頂いたところです。それを踏まえまして、「働く人がAI等の新技術を主体的に活用し」としていたところを、「働く人がAI等の新技術を主体的に活かし」としてはいかがかと思いますので、修正させていただいております。
「はじめに」ですけれども、まず、「AI等の新技術」や「新技術」、「AI等」というように用語が不統一になっているとの御指摘について、脚注1で「AI等の新技術」を「以下『AI等』という。」といたしまして、報告書全体的に「AI等」で修正させていただいております。本文中で文脈が合わない部分は「新技術」という言葉を使っているところもありますけれども、基本的には全て「AI等」にしております。細かいのですけれども、題名のところは独立しておりますので、そのまま「AI等の新技術」とさせていただいております。
次に、「はじめに」のところで、前回、AI等を活用することで経済成長を支える基盤となるという前向きなトーンと、労働政策上の懸念点のバランスをとるべきとの御意見も頂きましたし、また、雇用の場を減らすというだけではなくて、スキルアップやキャリアチェンジに対応することも労働政策上重要との御意見も頂きましたので、そちらを踏まえて修正させていただいております。
具体的には、まず、2段落目については「AI等は、積極的に活用されれば、労働生産性を向上させ、人口減少社会における経済成長を支える基盤となる」としておりますし、次に、3段落目については、懸念点や課題を1文にまとめまして、「仕事の減少をもたらす懸念がある」というように懸念があるという形にするとともに、「スキルアップやキャリアチェンジにどのように対応していくのか、といった新たな課題も生じる」という形にさせていただいております。
1.に進みたいと思います。2ページ目、まず脚注2です。こちらは「ディーセント・ワーク」について、言葉の意味を注釈で入れてはどうかという御意見をいただきましたので、ディーセント・ワークそのものの言葉の意味になりますが、脚注で「働きがいのある人間らしい仕事」とさせていただきました。
2.ですけれども、7ページ目までお進みいただければと思います。真ん中より少し下の「例えば」の段落ですが、コールセンター業務については、必ずしも非正規雇用労働者に限定した話ではないという御指摘をいただきましたので、そちらを削除させていただいております。非正規雇用労働者については後の項目に動かしておりますので、後ほど御説明いたします。
7ページ目、その次の段落ですけれども、今後必要となってくるスキルとしましては、非認知スキルに近いものもあるとの御指摘をいただいたところです。それを受けまして、「また、これらの前提として」という段落を一つ追加しております。
追加した内容ですけれども、5ページの脚注15でも引用していた調査で、AIの活用が一般化する時代において、労使が重要だと考えるスキルの上位2つが「チャレンジ精神や主体性、行動力、洞察力などの人間的資質」、それから「コミュニケーション能力やコーチングなどの対人関係能力」となっておりますので、そちらを参考として記載しております。この調査については参考資料集にも掲載しておりますので、後ほどまた御案内させていただければと思います。
書き方については、人間的資質や対人関係能力等を高めていくことも課題となるという形で追加させていただいております。
次に、8ページ目になります。(3)の「特に」から始まる段落は、先ほど申し上げました非正規雇用労働者についてですけれども、前回、いわゆる非正規雇用労働者については、AI等の新技術の進展とともに、キャリアチェンジしていく中で、正規雇用に就けるようになる機会も生じるとの御指摘を頂きました。
これを踏まえまして、キャリアチェンジに向けた支援の文脈のところに、「非正規雇用で働く労働者については、希望する者が正規雇用に就けるようにするため、引き続き、支援や環境整備が求められる」というように記載をさせていただきました。
9ページ目にお進みいただきまして、(3)の最後のところは専門職大学制度について記載しているところですが、専門職大学については、制度趣旨に沿った活用が期待されるとの御意見も頂きまして、ここに「その所期の目的に沿った活用が促進される」ことというふうに修正をさせていただきました。
報告書(案)の修正については、おおむね以上です。いただいた御意見は反映しているかと思っておりますけれども、そのほか文言の適正化の観点で幾つか軽微な修正をさせていただきました。
次に、資料2の参考資料集(案)をお開きいただければと思います。
8ページ目の上でございます。前回、新技術によってどういうことが起きているのかということは、具体的な事例があるほうがイメージも湧きやすいのではないかとの御指摘を頂きました。それを踏まえまして、御紹介いただいた事例も含めまして複数の事例をお示ししたものづくり白書の資料を追加させていただいております。
次に、12ページの上のグラフを御覧ください。こちらは前回から参考資料集に追加させていただいておりました資料ですけれども、先ほど非認知スキルのところで申し上げました、AIの活用が一般化する時代において、労使が重要だと思うスキルを調査したものですので、改めて御紹介させていただければと思います。
グラフが3つ並んでおりますけれども、一番左が企業が重要だと考えるスキル、真ん中が正社員が重要だと考えるスキルになっております。それぞれ上位2つが、先ほど申し上げたような人間的資質や対人関係能力となっております。
資料については、追加したものと改めて御紹介したもので以上になります。
次に、資料3の概要をお開きいただければと思います。報告書として正式の文章は今まで御議論いただきました資料1になりますけれども、さまざまな場面での説明等の際に簡易なものとして使えるように、概要をお作りしております。今回、部会では初めてお配りする資料になりますので、こちらも御確認いただければ幸いです。
1枚目には「はじめに」と1.(2)の途中までを記載しております。また、委員の皆様から御紹介いただいたり、ヒアリングで聞き取ったりした事例については、1枚目の一番下にありますように、点線の四角で囲った形で、少し別立てのようにしております。1枚目ではRPAや介護ロボット、自動運転技術についてお示ししております。
2枚目にお進みいただきまして、こちらには1.(2)の後半部分と(3)を記載しております。図1-1、1-2という形で図を挿入しておりますけれども、これは企業規模によって導入状況が異なる中で、政策的な対応が必要という本文の記載箇所を受け、データがあるほうがわかりやすいかと思いますので、参考資料集(案)にも入れているIoTやAI等のシステム・サービスの導入状況のデータを挿入しております。
3枚目にお進みいただきまして、こちらには2.(1)を記載しております。ここにも図を一つ入れております。先ほども御紹介いたしました、いかなるスキルが重要かという調査でございますが、本文中の労使間で認識の違いのある部分もあるとの記載箇所を受け、企業と正社員のギャップがわかるものを図として挿入させていただいております。
4枚目は、2.(2)を記載しております。先ほど申し上げましたとおり、点線の四角で例を入れておりますけれども、御紹介いただきましたコールセンター業務についての例を入れております。
5枚目は、2.「(3)スキルアップ・キャリアチェンジに向けた支援」と「(4)AI等の活用が進む中での労働者への支援」を記載しております。
6枚目は、3.の横断的な課題について、まとめて1枚で記載しております。
最後、7枚目は「おわりに」と委員の皆様の名簿、開催実績について記載しております。
概要についても、お気づきの点があれば御指摘いただければ幸いです。
資料についての御説明は以上になります。
○守島部会長 ありがとうございました。
それでは、今の資料について御質問、御意見等がおありになる方は、自由に御発言ください。挙手をお願いしたいと思います。
後藤委員、お願いします。
○後藤委員 報告書をここまでまとめていただいて、大変ありがとうございました。前回までの議論を十分に反映していただいていると思いますので、よろしいかなと思います。
一つ質問なのですが、最終的にこの報告書は今度、本審のほうに報告されると思うのですけれども、その後の展開やその辺のイメージ等がありましたら教えていただけると助かります。
以上です。
○守島部会長 ありがとうございました。
お願いします。
○村山労働政策担当参事官 ありがとうございます。
ただいま後藤委員から御質問いただきました今後の取り扱いでございます。
本日、まず部会としてお取りまとめいただければという前提ではございますが、複数の分科会の所掌事務に関し横断的に御審議をいただいてきた部会の報告書でございまして、本日、参考でもお配りしている労働政策審議会の運営規程に基づいて、恐らく概算要求後に開催させていただくので9月ごろになろうかと思いますが、まずは労働政策審議会の本審に御報告をしたいと思っております。
この部会は全員、公益委員の先生方で構成されている部会ということで、大所高所からの御議論を取りまとめていただいているわけでございますが、本審では、公労使の三者構成の場ですので、とりわけ労使の代表の方々の御意見もいただいて、その取り扱いについて深めていただくということになろうかと思っております。
あわせまして、毎回こうして事務局も各原局、各分科会、部会を担当している代表する職員も参画して取り組んでいるわけでして、例えば来年度の概算要求に向けて、頂いた御提言をどのように生かしていけるのかについては、反映できるところは反映していくことになりますし、また、本審で御議論いただき、その御議論も踏まえながら、今後のさまざまな分科会、部会での議論の中でも、これを一つの重要な参考となるものとして取り扱っていくことになろうかと思います。
とりわけ、前回、例えば雇用類似の働き方に関する論点整理の検討会の状況なども直接御報告し、御意見も頂きました。そういうところに関しましては、直接頂いたものも踏まえて、速やかに取りまとめという御意見も頂きましたが、今後の運営なり検討に反映していければということでございます。
全体を通じて、まず、本審に御報告し、労使の御意見も頂戴した上で、各分科会、部会の議論に反映していければということを考えているというのが現時点での答えということで御理解いただければと思います。
以上でございます。
○守島部会長 ありがとうございます。
ほかにどなたか。
長谷川委員、お願いします。
○長谷川委員 今、後藤委員が言ったことと関連するのですが、今回、AIと雇用の問題について皆さんとかなり議論して、合意形成ができて、ざくっとしたものが報告書でまとめられたと思うのです。労政審の本審に報告するということなので、私はぜひ労政審の本審の中で、この中で具体的に触れられている課題について、もう少しきちんと整理して、雇用類似は大体見えている。それと今、労働組合の組織率が低下している中で、労使のコミュニケーションのあり方についてということもあるので、そういうものもどこかで検討するとか、研究するとか、そういうものが具体的に入る。
それと今回、特徴的だったのは、労使間の対話が重要であるということが書かれているわけです。それは業種、産業レベル、地域レベル、全国レベルでという。新しい産業の創造と、どういうスキルアップとキャリアチェンジをしていくかということは、労使の中で、新しい産業というものをどうつくっていくのかという議論と関係あるのだと思うのです。
そういうものをどういう場所で議論するのかというのは、労政審の本審できっちりやってほしいのです。今回の特徴は、労使のコミュニケーションのあり方について何点か指摘していますので、それをもう一回事務局の中で整理して、労政審の本審できっちりと議論して、それぞれの分科会に分けて議論してもらう。
コミュニケーションのところはどこでやるのかというのは非常に重要なので、今回、地域というのも入っているので、その辺を重要視しながら検討していただきたい。
これを、報告書ですと言って持って歩くだけで終わりにしないで、きっちりと検討して、何らかの政策を打ち出していく、法律を変えるものは変えていくという作業をぜひ私はやっていただきたい。
もう一つ、くどいのですけれども、今まではスキルアップだったのです。今回はチェンジだったのです。このことがとても重要で、キャリアチェンジというものをどうやって考えていって、どうやって労使で取り組んでいけるのか。産業レベル、全国レベル、それと政府は何をするのかということを、もう少しどこかできっちりと議論することが必要なのではないかと私は思います。
○守島部会長 ありがとうございます。
ほかにどなたか。
武田委員、お願いします。
○武田委員 まずは、このように今までの議論を非常に丁寧にまとめていただきましたことを感謝申し上げたいと思います。これまでの議論をかなり包括的に、しかもきれいに整理されているというように、改めて読んで感じております。その上で、一つだけ細かい点、それから2つ意見として述べさせていただきたいと思います。
まず、1つ目なのですけれども、事前にも拝見しているので、これで大丈夫なのですが、あえて申し上げると、最初の「はじめに」のAI等が積極的に活用されればという意味なのです。これはあえて誤解がないように伝えていただきたいなと思うのは、AIを活用すれば直ちに生産性が上がるというわけではなくて、AI等を積極的に、効果的に活用することで、例えば人間の仕事を補完したり、人手不足を解消したり、あるいは人間のできる物理的な負担以上に、人間拡張という言い方をしますけれども、そういった向上の部分に資するという意味において、活用という言葉が使われていると理解しておりますので、意味としては、AIの活用イコールではなく、AIを効果的に活用することが、こういった生産性向上につながるということ。ここは皆様一致した考えだと思いますけれども、改めて述べさせていただきます。
2点目でございますが、今、長谷川委員がおっしゃったように、せっかくこれがまとめられた後、それをどう活用していくかというところは重要だと思っております。今回の資料の図表にも載っておりますけれども、いま一つ企業のほうで、積極的に活用されているところと、まだまだその取り組みについて気づいていない企業といらっしゃるように思います。したがって、スピード感を持って、こうした動きを加速できるように政府としてできることは何なのか。ここはしっかり今後の議論につなげていっていただきたいと感じております。
3点目でございますが、今、申し上げたこととも近いのですけれども、この報告書の大きな意味の一つとしては、政策につなげることともに、もう一つは、民間あるいは今回ヒアリングでも御貢献いただいた地方自治体でどういう活用の方法があるかという気づきです。これを読むと、私も報告書で学ぶことが多くあります。そういった気づきを全国に与えられるよい報告書だと思っておりますので、参考資料などもうまくお使いいただいて、それを気づきの輪を広げる活動に活用していただけると、ここでの議論がより生かされるのではないかと考えます。
以上です。よろしくお願いいたします。
○守島部会長 ありがとうございました。
村山参事官、お願いします。
○村山労働政策担当参事官 ありがとうございました。
長谷川委員、武田委員から御意見を頂戴しました。
まず、長谷川委員から御意見を頂戴いたしました労使間のコミュニケーション、対話の問題について、業種、地域または全国レベルで、どういう場所でどういう形で深めていくのかという重要な御指摘だったと思います。
一方では、労使の皆様のお考えもあろうかと思います。今後、御指摘のありました労働政策審議会本審に向けまして、よく調整して、また労働政策審議会の本審も、全体の審議会の改革という文脈の中で、例えば地方の経済団体の代表や地方の連合の代表といった方も御参画されて、議論も活性化している面もありますので、そういった意味も含めまして、そうした場で議論が深まるように、今後、事務局としても努力してまいりたいと考えております。
また、キャリアチェンジに関する御指摘の点に関しましても、しっかり受けとめさせていただきたいと考えております。
武田委員から御指摘がございました「はじめに」のところでございますが、「積極的に活用されれば」の趣旨といたしましては、積極的にかつ効果的に、であるということを十分踏まえて、今後の周知、説明に努めてまいりたいと考えております。
それから、武田委員からさまざま御指摘いただく中で、特に最後の点でございますけれども、民間のみならず、特に地方公共団体の皆様の気づきにつなげるということに関しましては、図表でも取り上げています北九州市の例はまさに国のモデル事業を一つの契機として、産業振興と福祉サービスの向上を、地域の特性を活かしながら、また、AIの新技術を活かしながら進めていた、深めていた例であったと思います。こういったものに関しましても、今後の説明で用い、また、地方公共団体の皆様にも機会があるごとにこうした好事例をしっかり伝えてまいりたいと思います。
以上でございます。
○守島部会長 ありがとうございました。
ほかに。
佐々木委員、お願いします。
○佐々木委員 皆さんと重なりますので短くと思いますが、皆様が言ったことに加えまして、「はじめに」の中の真ん中らへんで書いていただきましたが、AI等を主体的に活用することによって、実はプラスの効果がいっぱいあるのだということだと思うのです。AIと労働というと、どうしてもほとんどの人が、その言葉をフレーズで聞いた途端に、仕事が奪われるとか、難しいとか、困ったということにつながってしまう。しみこまれた固定概念があると思うので、このレポートをしっかり読んでいただくためにも、ぜひAIを活用することによって、私たちの時間が増えたり、人間としてのクリエーティビティーが増したり、自分としての価値を高める。ある意味、それは一部厳しいことになるとは思うのですが、そういうよい方向に向かっていくための議論だったという雰囲気というか、この報告書をどういう包装紙に包んで、どのようにプレゼンするかというときの話し方、伝え方、全体的な方向性としてプラスのことであるということを、ぜひ強く打ち出していただきたいと思っております。
○守島部会長 ありがとうございます。
もうこれが最後だと思いますので、ほかにどなたかございましたら。
川﨑委員もよろしいですか。
わかりました。
それでは、一応これで議論を終わらせていただきたいと思います。
今回、8回議論してきて、今の皆さん方のお話にもあったように、佐々木委員が最後に言われたように、黒船が来たというところから、黒船をどう活用して、社会をよくしていくのか、働く人が幸せになっていくのかということを考えていく一つのきっかけ的な報告書になったのではないかと思うので、そういう意味では、報告書ですからどこまで読んでいただくかということが問題なのですけれども、厚労省としては積極的にPRしていただいて、一種のパラダイムシフトというか認識の変化を、これからもこれをベースにどんどん進めていって、かつディスカッションが、特に労使のディスカッションが進むような形で進めていただければと思います。
委員の皆様には、昨年12月から今期は8回にわたり、AI等の技術革新の動向と労働への影響等についての活発な御議論をありがとうございました。
今後については、先ほどの御説明にもありましたように、労働政策審議会運営規程の第8条、第9条により、複数の分科会の所掌事務に関する事項を審議することになりましたので、この審議会の議決を経て、最終的には労働政策審議会本審の議決としたいと思います。
本報告書については、多分9月になると思うのですけれども、次回の労働政策審議会の本審に報告させていただく予定でございます。
それでは、最後に宮川厚生労働審議官から御挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○宮川厚生労働審議官 守島部会長を始め、委員の皆様方におかれましては、AI等の技術革新が労働に与える影響ということで、プレゼンテーションを含めまして活発な御議論をいただき、このような報告書を取りまとめていただきましたことに、厚く感謝申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。
本部会の報告書につきましては、先ほど部会長からありましたとおり、次回9月を予定しておりますが、労働政策審議会の本審に報告させていただきます。
また、報告書を踏まえて、各関係の分科会、部会等において検討を深めていくとともに、概算要求等におきましても反映できるものは反映していく。必要な政策を進めてまいりたいと思っております。
この中のテーマといたしましては、雇用類似の働き方、スキルアップ・キャリアチェンジ、あるいは政労使のコミュニケーションというかなり大きなテーマをそれぞれ抱えている内容でございます。適切な場所において、このような内容のものがさらに深められていくことが非常に重要だと考えておりますので、引き続き、御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いしたいと思います。
これをもちまして、私からの挨拶とさせていただきます。
本日はありがとうございました。
○守島部会長 ありがとうございました。
それでは、本日の会議はこれで閉会とさせていただきたいと思います。
本日の会議の議事録につきましては、審議会の運営規程により、部会長である私のほか、2名の委員に署名をいただくことになっております。つきましては、森戸委員と古賀委員に、今回は御署名をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、本日の会議はこれで終了といたしたいと思います。
お忙しい中、どうも長い間、ありがとうございました。