田村大臣閣議後記者会見概要

H25.7.9(火)10:23 ~ 10:38 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。冒頭今日ですね、私からは、イクメンプロジェクトの一環で、「イクメン企業アワード2013」というものを開催させていただきたいというふうに思います。これに関しましてはですね、今までも平成22年からイクメンプロジェクトをやってきたわけでありますけれども、トレンドとしては、男性の育児休業が年によって上がったり下がったりしながらも、トレンドとしては徐々に上がってきているんですけれども、しかし、まだまだ目標に向かってはですね、伸びが足らないという部分もございますので、企業等々がこの育児休業等々含めてですね、男性の育児等々に対して、積極的に推奨する、そのような企業、そして結果的にですね、育児休業が取得に向かって動くというような企業、こういう企業に対しまして表彰していくというようなことで、このアワード、今月の16日ですね、火曜日から応募受付を開始しまして、その上で表彰式は10月を予定をいたしておりますので、今から広報をしっかりやりまして、男性の育児休業取得に向かって、各企業にお力添えをいただければありがたいというふうに思っております。冒頭は私からは以上でございます。それではどうぞ。

質疑

記者:
二つお伺いします。1点目なんですけれども、参院選が公示されて、議論がされていますけど、各紙のですね、情勢調査の結果では自公の与党がですね、過半数を超えて安定多数までに届くんじゃないかという調査結果もありますが、こういう結果をどう受け止めてらっしゃるか。あと、現場でどういう点がですね、支持を受けてこういう結果になっていると、大臣はお考えでしょうか。
大臣:
まだ選挙の結果を頂いたわけではないので、我々としてですね、しっかりと政策を訴えていく以外はないんでありますけれども、しかし、それぞれの世論調査で、そのような今中間のですね、傾向が出ておるというのは、我々にとってしてみればですね、非常にありがたいことだというふうには思いますが、引き続き気を引き締めてやっていかなければならないなというふうに思っております。どういうところが御理解をいただいておるかという話でありますが、一つは社会保障の方向性といいますか、今国民会議の議論を鋭意してきていただいておりますけれども、そういうものの中において、たとえば、医療の提供体制でありますとかですね、それから保険者というものをどういう方向に持っていくのでありますとか、そういうものが、まだ完全には固まっていないにしてもですね、具体的にいろんな意見が出てきてですね、一つの方向性のようなものが示されてきているというところは、やはり、国民の皆様方から、税と社会保障の一体改革の一環として動いてきているというのが、目に見えて御理解をいただいてきているのかなというふうには思います。それからですね、やはり、アベノミクスと通称言われておりますけれども、経済、特に金融の大胆な緩和と、それから財政政策と成長戦略。こういうものがですね、徐々にですけれども、いろんな経済指標を見ておりましても、方向としては、上向きになってきておるということの、明るい期待といいますか、そういうものをお持ちをいただきつつあるのかなというふうに思っておりますが、一方でまだ、実感がないと言われる、そういう世帯も多いわけでございますから、改めてですね、実感を持っていただけるような、そのような経済政策を安倍内閣の一員として、進めていかなければならないということだと思います。併せて、それが社会保障を持続可能にしていくためにはですね、必要不可分なものでございますから、社会保障の持続可能性のためにもですね、経済というものを引き続き好転をさせていくために努力しまいりたいと、このように思っております。
記者:
アベノミクスの話がありましたけれども、関連して、最低賃金の引上げに関してですね、一部の報道で、政府で2%の最低賃金引上げを求める方針を固めたということで、政労使の会議を秋にも設置するということですけども、その方向性はいかがでしょうか。
大臣:
2%最低賃金引上げを固めたなんて話は聞いておりませんので、あくまで最低賃金、この間、中央最低賃金審議会でですね、御議論始めていただいたばかりでございますので、私、その場でですね、最低賃金を是非とも引上げの方向で御議論いただきたいということはお願いをさせていただきました。もちろん一方で、中小小規模事業者、そういうところがしっかりと利益が出るためにですね、環境整備等々、我々政府の役割というのも大きいわけでございまして、そういうものは引き続き進めてまいるということを、しっかりと申し上げたわけでございますけれども、いずれにいたしましてもですね、最低賃金は、最低賃金審議会の方で御議論いただいて、引上げ幅というものも含めてですね、お決めをいただく話でございますので、政府で何%ということを決めたということは、今のところ私は聞いておりませんし、ないというふうに思います。
記者:
確認ですが、秋に政労使の会議体なりは作って、そこで総理が出て要請をするという方向の主旨なんですけれども、その事実関係はいかがなんでしょうか。
大臣:
それはこれから官邸中心にですね、関係閣僚、誰が入るのかという議論もありますけれども、政労使で御議論いただく、それは政だけでやるわけにもいきませんし、労使が入っていただく中においてですね、そういう議論をするというふうに報道等でも伝わっておりますし、私も若干なりともお聞きはいたしておりますので、そういう方向性というものは一つの合意を得るという意味では重要なことなのかなというふうに思います。
記者:
最低賃金に関連してなんですが、先ほどおっしゃられた政労使の方で審議会とは別にですね、ある程度一定の方向性を示す可能性もあるかと思うんですけれども、これについては引き続き審議会で中心に決めていくということでしょうか。
大臣:
それはやっぱり最低賃金審議会というものが中心でございますので、そちらの方で御議論を最低賃金に関してはいただくことがまず基本だというふうに思います。
記者:
先ほど社会保障の話、少し出ましたけれども、70から74歳の医療費の話で、国会などでも早めに決めていくという話でしたけれども、現在の進捗状況といいますか、決定状況についてお聞かせください。
大臣:
これ早急にということで、私の方からも国会で御答弁をさせていただきですね、確か総理の方もなるべく早くというような話だったというふうに思いますけれども、そういうお話をいただいたというふうに思います。正確にはちょっと答弁書を見てないんであれですけれども。これ以前から言っていますとおり、本則はそうなっているので、特例をずっと続けてきているわけですね。一方でもちろん上げるという話になればですね、他の部分で低所得者対応みたいな話もですね、与党の中でもあるわけでありましてそこの調整というものはあろうかというふうに思います。もちろんそこの部分は財源の部分も絡んでくる部分でございますから、例えば来年度という話になれば来年度予算との絡みというのが出てきますので、そういうことも含めてですね、早急にというものをいつからということはこれから議論をさせていただいてですね、早いうちに結論を出させていただきたいというふうに思ってます。
記者:
医療の現場などからはですね、選挙の争点化を避けているのではないかという声も聞かれますけれども。
大臣:
選挙の争点化といいますか、やるって言っているんですから。これでやるかやらないかわかりませんって言うと、何かごまかしているみたいに思われると思いますけども、明確にこれは本則にできる限り早く戻すと。避けるんならばこういう言い方は私しないと思うんで、もうやることは既定路線です。あとは時期ということになります。ですからここは与党と議論をさせていただかなきゃいけないんで、今はちょっと選挙中なんでなかなかそういう議論が出来ないんですけれども、しかし選挙が終わった後ですね、与党としっかり議論をさせていただきながら、財政のこともございますからそちらの調整を着けたうえでですね、出来るだけ早く本則に戻すということでございますから、決して争点化を避けているわけではございません。戻します。
記者:
先ほど国民会議の議論が国民から納得が得られているのではないかというふうにおっしゃったんですけれども、例えば年金制度の中におきまして、若者が将来もらえるんだろうかっていう不安は今回の一連の議論で払拭されているというふうに思われていますか。
大臣:
何度もお話しているんですけれども、若者も含めて一定のルールの下にもらえるという制度になっているんですよね、年金制度というのは。そういうふうに長期的な計算の下にですね、成り立っていると。それが例えば条件が大きく外れた場合ですよね、合計特殊出生率が予想よりも大幅に下がってしまうとか、それから運用利回りが目標数値に全然足らないというようなことが起こってですね、本来持っていなきゃいけないような年金積立金が大幅に取崩しが行われて穴が空くだとか、そういう場合にはですね、5年ごとの財政検証の下でルールを守れるか守れないかということを検証して守れない時には法改正をしなきゃならないと。そういうふうになった時には守れなかったんですねというような話になるんだと思うんですが、御承知のとおり今の現状はですね、合計特殊出生率は予想値よりも上振れをしております。それから積立金も昨年度までは3兆円ぐらい足らなかったという状況はありましたけれども、今年度は非常に、株、それから債券、それから為替、こういうものが非常に年金の運用利回りにはいい方向に動きましたので、11兆円以上の運用利回りを稼ぐことができたということでございまして、現状は必要であるだけの積立金以上のものを持っています。だからこれからもずっといいかと言いますと、要はこれはトレンドですから、いい時もあれば悪い時もあって、トレンドとしてですね、それが守れるかという話でございますから、今いいからこれで左団扇だよという話ではないんですけれども、一応ですね、年金財政自体はしっかりと安定しているという状況になっておりますから、あとは特例水準の解消が始まります。そして経済がプラスになって物価が上がり出せばマクロ経済調整が働き出しますから、本来の年金のですね、仕組みといいますか、それがしっかりと安定的に動き出すということでございますから、そういう意味では若い方々も約束をした部分はもらえると。ただ一方で前から言われていますとおり、国民年金の部分に関しましては、ちょっとデフレ下が長く続いているものですから、予想以上に目減りが出てくる部分があるということで、それは国民会議の中でも中長期的な課題としてこれをどうするかという議論はしなきゃいけませんねという話でございますが、短期的な問題ではないものでありますから、それに関しては引き続き中長期的な課題という形でこれからどういう議論になっていくのかというところなんだろうというふうに思いますが、そこの部分の認識は我々も持っていますが、しかし年金が若い人達がこれで破綻してもらえないという状況には今ないということでございますので、そういうことも国民会議でいろいろな議論の中でですね、お話はいただいておりますから、そういうことも含めて、全体として今までブラックボックスでなかなか分かりづらかった社会保障の議論がですね、いろんな議論の中である程度開示されてきてですね、国民の皆様方にしてみれば、今の問題点がどこにあってその解決にはどういう方法があるのかということがマスコミ等々を通じて、メディアを通じてですね、国民の皆様方にある程度の御理解をいただいている。もちろんそれで絶対安心か安全かといいますと、もちろんそこまではまだ行っていないのかも分かりません。問題点等々の整理をされていく中において解決方法もどういう方法があるのかなということはある程度御理解をいただきつつあるのかなという中において、先ほど私はそういうふうに申し上げたということでございます。
記者:
今ちょっと70歳から74歳のさっきの本則に戻すっていう話に戻しまして、今大臣、将来やられることを明言されたんですけれども、これは大臣としては、来年4月からとかいつぐらいからやるのが適切だというふうに。本則に戻されるのが。
大臣:
できるだけ早くということですから、来年の4月というのは、とにかく財源の問題が一方でありますからね。財源の問題というのは、先ほども言いましたけれども、与党の中で低所得者の方々の対策というのは別途、これは一連の流れの中において並行して議論していただきたいという議論は以前からいただいておりますので、そちらの議論というのはさせていただかなきゃならないと。それと財源がかかってくると、そちらの部分に関しましては。一方でこれずっとやっていたのは補正予算でやってきておりますので、要は当初予算の話ではないんですね、あの2千億っていう話は。ですから当初予算と補正予算とお金は一緒じゃないかと言われるかも分かりませんけれども、やはりそれぞれのプライマリーバランスだとかいろんなことを考えていきますと、そこがどうしても種類の違う予算というふうに見られるわけでございますので、そこの調整というものをこれから財務省ともやって行かなければなりませんし、それから低所得者対策の規模というものも与党の中で対応しなきゃいけないということもございますので、そういうものをこれから進めさせていただく中におきまして、できるだけ早くということでございますので、来年度とおっしゃられましたけれども、そこも視野に入れつつこれから議論をさせていただきたいというふうに思います。

(了)