田村大臣閣議後記者会見概要

H25.5.24(金)8:45 ~ 8:53 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。今日は私から冒頭二つほど、御報告させていただきます。一つは薬事法の一部を改正する法律案と、再生医療等の安全性の確保に関する法律案でございます。この二つ、本日閣議決定をいたしました。内容はもう御承知のとおりでございまして、たとえば、最新の知見に基づく添付文書の届出の義務付け等々の部分で、安全性をしっかり確保すると同時にですね、一方で、医療機器、それから再生医療製品、こういうものの申請ですね。こういうものの申請、承認に向かっての手続き等々をですね、安全性を担保しながら、ある程度、時間をかけずにやれるようにというような形の法律でございますし、特に再生医療の方は、放っておくといろんな再生医療がやられてですね、非常にまだ新しい技術でございますので、安全性の問題もございますから、そこは大臣に届出等々をしてですね、安全性をリスクに応じて担保していくというような、そういう法律案でございます。それからもう一つ、2点目ですが、世界禁煙デー記念イベントの開催ということでございまして、毎年5月31日が世界禁煙デーということでございます。それを機にですね、1週間、31日から1週間でやりますけれども、禁煙週間というふうに定めまして、記念イベントの方を開催をさせていただきたいというふうに思います。東京駅直結の丸の内ビルディングの1階、マルキューブで、15時から実施ということでございまして、プロゴルファーの東尾理子さんに来ていただきまして、禁煙大使に任命をさせていただくということでございまして、広報の方でですね、お力添えをいただくということでございます。この中におきまして、受動喫煙、喫煙、こういうもののですね、健康影響について考え、禁煙の取組み等々を促進することを趣旨として開催をするのでございますので、PRの方をよろしくをお願いいたしたいと思います。私の方からは、以上でございます。

質疑等について

記者:
冒頭で紹介いただきました再生医療の安全性を確保する法案なんですけれども、閣議決定されたということで、この法案に対するですね、先ほどちょっと紹介ありましたが、期待といいますか、この法案があることによる期待をお願いします。
大臣:
一つは先ほど言った添付文書の義務付け等々ですね、ああいうもので安全性をしっかり確保をするということとともにですね、医療機器が非常にドラッグ・ラグと同時にデバイス・ラグがいわれてまして、ドラッグ・ラグはある程度解消しつつあります。しかし、デバイス・ラグの方はなかなかですね、そこが解消し切れていないという部分もございますので、外、民間に出す部分、委託する部分も含めてですね、ただし安全性をちゃんと確保できるものになりますけれども、中のPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)の方でですね、新しい医療機器等々にしっかりと対応できるような体制をとろうということで、こういう法律を出させていただくと同時にですね、やはり再生医療製品、これも次から次へと来ますので、再生医療製品に対してもですね、それぞれ再生医療製品の特性に合わせた審査体制等々を組んでいくという意味も含めてのですね、法律案。それから先ほど言いましたように、再生医療ということに一応焦点を置けばですね、新しい医療技術でございますから、安全性というものは非常に心配がありますので、倫理性ということもございますから、そういう体制をしっかり組んでいただく中において、国民の皆様方がある程度一定の安心感を持って再生医療を受けられるようにというような眼目。ですから、新しい技術というものは技術というもの、製品というものは製品というもので、これをですね、なるべく早く審査をしなきゃいけないというのはあるんですけれども、同時に安全性をしっかりと担保していくということの両面を強化したような、そんな法律案になっていると思います。
記者:
あとですね、違う話になるんですが、降圧剤のバルサルタンを巡ってですね、製薬会社のノバルティスファーマがですね、自社の社員を臨床研究ですね、中にですね、社員という肩書きを明らかにせずに研究に参加していたということがすでにノバルティスファーマの調査でも明らかになっています。それで今日、日本医学会でもですね、利益相反委員会が開かれるんですが、まずこの問題について大臣の御所見をお願いします。
大臣:
ちょっと今回の事案はですね、ノバルティス社に対して強く指導をしなきゃならない。といいますのは、お金もそうなんですけれども、資金もそうなんですけれども、人が入って研究等々に加わっていたにもかかわらずですね、それを情報的に公開してなかったと、身分を隠してみたいなような話でございますから、これは情報を提供するときにですね、公平でないのは確かなので、そういう意味からいたしますと、こういうものに対しては強く指導をさせていただきたいというふうに思います。併せてですね、このような案件、利益相反が起こりそうなものに対してはしっかりと情報開示をしていただかなきゃならんというふうに思いますので、利益相反がかかるようなおそれのあるものに対してはですね、しっかりそれぞれの製薬会社等々を含めましてですね、対応していただいて、このような形で不信感というものがつのらないように対応していただきたいというふうに思いますから、そのような形でお願いしていきたいというふうに思います。
記者:
今、社員の身分を明かさずにということに懸念を示されましたけれども、ノバルティスの方は2月のときに記者会見で一切関与しないと、当時の社長が全面否定をしているんですが。
大臣:
そうせざるを得ないですね、これは。ちょっと、どういう経緯があったのかということも含めて今調査中ですし、いろんな意味でですね、今研究の内容についてどうであったのかということも含めてですね、大学の方でも調査をしていただいておるようでございますので、さらに何かございました時には、その時にはさらなる我が省といたしましても対応はせざるを得ない部分もあるのかも分かりませんが、今まだ調査中でございますから、それを待たせていただきたいなと、そのように思っております。
記者:
今まだ調査中だったんですが、大臣の考えとして今回の案件がですね、組織ぐるみの問題があったかという御認識ありますか。
大臣:
まだ私には判断する材料はありませんが、記者会見の時にそうやって言われているってことは非常に重い部分だと思います。いずれにしても調査しないと、私が今憶測でものを言うわけにはいきませんので、調査の結果をみながらですね、そういうことであれば、これは大変な問題だというふうに思いますが、そこのところはしっかりとした対応をさせていただきたいというふうに思います。
記者:
薬のネット販売、今日も9時から議論がありますけれども、なかなか時間がかかったんですが、5月中決着となる予定なんですけれども、今日、ここまで議論に時間がかかったことについて大臣は何か。
大臣:
やはり双方考え方がそれぞれあるのは事実で、やはり売る側からしてみればですね、ネットというものを使っていることに対しての、やはり自らの哲学みたいなものをお持ちなんだと思います。一方で、使われる側の方々からすれば、やはり安心感というものを求めればですね、本当にネットというもの、顔の分からないという中で、売られて来るものの信頼性というものも含めてですね、十分担保できるのかというような不安がある。そして、そういうものが社会に広がっていくことによって安易に薬というものに接触することによってですね、副反応、副作用が起こってですね、健康被害が生まれるのではないかというようなことをおっしゃられる、思われている方々も多いわけで、これはお互い真っ向というところがございます。その中で一致点を見出していくのが今回の検討会の趣旨でございますから、思っていた期限、私が個人的になんですけれども思っていた期限に向かってだんだん日が近づいてきておりますが、これは粘り強く双方で御議論をいただいてですね、一致点を見出していただきたいというふうに思います。

(了)