田村大臣記者会見概要

H25.4.17(水) 16:00 ~ 16:30 省内会見室

広報室

会見の詳細

第99回保健師国家試験及び第102回看護師国家試験の卒業証明書の事務処理誤りに関する報告とお詫び

大臣:
本年実施いたしました保健師国家試験並びに看護師国家試験におきまして、本来であれば、受験資格のある方々、おられたわけでありますが、15名、厚生労働省の事務的な取扱いの誤りによりまして、受験資格無効という扱いをしてしまいました。結果的にですね、この方々は、受験資格がないわけでありますから、合否発表されなかったわけでございまして、本日改めて、14時、合否の判定をいたしまして、合格者の方々に対しましては発表をさせていただいたということでございます。受験者の方々、また関係者の皆様方には大変な御迷惑と御心配をおかけをいたしたわけでございまして、心からお詫びを申し上げる次第でございます。申し訳ございません。私の名前で受験者の方々にはお詫びの文章をお送りをさせていただきます。 このような事態に至りましたのは、まず、学校からの提出書類に関しまして、地方厚生局と厚生労働省、この間におきまして、事務の取扱いの誤りが行われまして、結果的にその後、学校側から卒業証明書をいただいたわけでありますけれども、その確認ができなかったということでございまして、大変な厚生労働省の事務の誤りというものがこの時点で発生したわけであります。卒業証明書を確認をしていないものでありますから、受験資格がないという誤った取扱いをいたしたわけであります。結果的に15名の方々は卒業されておられたわけでございますから、受験資格があったわけでございまして、そのような意味から試験は正当に行われたということでございまして、このような過ちが二度と起こらないようにこの事務の取扱い等々を細部にわたってですね、見直して、点検をしてまいりまして、これから改善を取り組んでまいりたいというふうに思っております。追加の合格になられた方々に関しましては、もちろん、15名全員に対しまして、まずはお詫びをさせていただいてですね、我が省の方から、直接御本人のところに、若しくは御家庭のところにお伺いをさせていただきまして、説明をさせていただく、また、謝罪をさせていただく次第でありますけれども、併せて、合格になられた方々に関しましては、内定等々が取消になられた方々もおられるかもわかりません。まだ確認できておりませんが、そのような方々には、その就職予定先だったところに関しまして、我々厚生労働省の方からも再度お願いをさせていただきたいというふうに思っております。改めて雇用していただきたくお願いをさせていただきたいというふうに思っております。しかしながら、これらが困難であった場合には、厚生労働省、我々全力を挙げてですね、その方のこれからの就職先を確保すべく最大限の努力をさせていただきたいというふうに思っております。 いずれにいたしましても、新卒者の就労就職を応援をしていくはずの我が省がこのような大変な過ち、間違いを起こしてしまったことはまさに言語道断でございまして、大変申し訳なく思っております。改めてですね、心からお詫びを申し上げます。どうもすいませんでした。細部にわたりまして御質問がございますければ事務方を通じてお答えをさせていただきたいと思いますけれども、何かございますでしょうか。

質疑

記者:
発覚の経緯をお尋ねしたいんですが。
大臣:
受験生の方からですね、合格通知が来ないということで、まあ普通は何らかの形で来るわけでありますけれども、自分自身、採点をされたんだと思います。その結果ですね、自分の点数は合格ラインを超えていたはずなのに、どうも合格の通知も来なければ、インターネットを通じた合格発表等々にも自分の名前がない、番号がないということで、不審に思われまして、こちらの方に御連絡をいただきまして、確認をした結果、そもそも受験資格になっていないということで、その後調べましたら、このような過ち問題があったということで我々確認をしたということでございます。
記者:
受験者の方からも問合せがあったというのはいつごろの話でしょうか。
事務方:
4月8日でございます。プレス資料の方に書いてあるとおりでございます。
記者:
その地方厚生局の方の事務的なミスなんですが、これ、具体的にどんな手違いがあったんでしょうか。
大臣:
本来ですね、卒業予定の方々に対して、一定の様式の書類を作って、ファイルを作ってそれを本省の方にあげてくるという話だったんですけれども、誤った書類、ファイルでこれを本省の方に持ってきたものでありますから、その時点でですね、まあ卒業予定であるというような認識を厚生労働省の本省の方が持てずに、そして、結果的にですね、卒業予定ということにならなかったものでありますから、卒業証明書証書の方を確認するに至らなかったということになりました。
記者:
あと、追加合格された方で、保健師が2人になっているんですが、これは卒業していなかったとされた方が1名なのに2人となっています。
大臣:
実はですね、今回のその2名のうちのお一人は直接今回の件に関係しない方でございまして、別途の件で、これは事務的なミスではございませんでして、正規の手続きの上において1名遅れて今回発表させていただいたということであります。
記者:
普通に受験された方だけれども、合格発表が。
事務方:
あの、事務方の方から御説明いたしますけれども、卒業証明書が学校側から出されておりましたけれども、その内容について、本当に卒業したのかどうかということを確認が前回の(合格発表の)時までに取れませんでしたので、(確認が)取れた段階で追加合格の発表にしたわけでございます。
記者:
今回の事務処理に絡んだ追加合格者というのは9人ということになるんでしょうか。
大臣:
いえ、7名ということで。重複で資格を取られた方がおられますから7名ということになります。
記者:
内定は取消になったかどうかは今調査中だと思うんですけれども、もし、取消になった方がいらっしゃった場合で一応まずはこちらから内定してたところに再雇用というか、雇用してほしいというまずは依頼を予定しているんですか。
大臣:
はい。お願いさせていただきます。
記者:
予定して、それは駄目だった場合に、最大限の努力とおっしゃいましたけれども、どのようなことでしょうか。
大臣:
御本人の御要望もしっかりとお聞かせをいただかなければならないと思いますけれども、看護職、若しくは保健師の職ということでございますから、それに向かって我が省としてですね、就職に向かってのですね、いろんな最大限の努力をさせていただいて、就職に結びつくような、我々の行動をさせていただきたいということでございます。
記者:
具体的にはどこかの医療機関などに、この人を受け入れてもらえないかと斡旋(あっせん)みたいなことも視野に入れているのでしょうか。
大臣:
お願いをさせていただきたいというふうに思っております。何分、看護学校等々を出られてですね、試験を受けて、受かられた第一歩という意味で、人生の本当に入口の中にかかっておられる方々に対して大変な御迷惑をおかけをいたしたわけでありますから、これは許されないことだというふうに我々も思っておりますので、反省の上にですね、最大限の努力をさせていただきたいということであります。
記者:
看護師国家試験・保健師国家試験で、このような、合格者の方、また、看護師になられるのに受験したというような方が不合格になったというケースは過去にあるんでしょうか。
事務方:
過去ですね、平成14年に、受験番号を誤って記載して、報告を受けてですね、それで合格の方を不合格にし、不合格の方を合格にしたという事例がございます。
記者:
今回、事務の誤りがあったということですが、規則に、事務手続の規則に違反しているというようなことはなかったんでしょうか。
大臣:
規則に違反しているというよりかは単純に本来作成する書類を誤って違う書類で作成したということでございまして、そういう意味ではミスでありますが、それをチェックできる仕組みができていなかったというところにやはり省全体での問題があろうというふうに認識いたしておりますので、必ずダブルチェック以上入るような形でですね、複数チェックが入って、再度決定のときにですね、その関係者の方々に御迷惑をおかけしないような仕組みを作っていかなければならないというふうに思っております。
記者:
今回ミスがあったということですが、そのミスをした担当者、または若しくは上司、加えてその懲戒処分、処分みたいなものも検討されることになるんでしょうか。
大臣:
それはこれから検討させていただきます。
記者:
処分すると方針だとはまだ言い切れないんですか。
大臣:
中身をしっかりとどの部分で何が問題であって、そして、その後どういうような手続の下でそれが見過ごされて最終的な決定になったかということを検証させていただいた上で考えさせていただきます。
記者:
先ほど、そのチェックできるような体制ではなかったということなんですが、その書類を作成するというのはお一人でやるものなのでしょうか。
大臣:
作るのは一人でやる書類でございます。
記者:
その一部の厚生局で一人が担当しているということですか。
大臣:
そういうことでございます。
記者:
東海北陸厚生局ということなんですけれども、対象となる県というのは何県になるんでしょうか。
事務方:
受験地は愛知県、皆さん15名の方は愛知県ですけれども、住所地は愛知県だけではなくて、そのほか4県にわたっていらしてます。
記者:
具体的には。
事務方:
具体的には、秋田、長野、滋賀、岐阜です。
記者:
今回のプレス資料の追加報告の中に、保健師・看護師の大学名も出てたりしているんですけど、中部大学云々と。この不合格だったけれど追加合格した7名の方の内訳って教えていただくことは可能なのでしょうか
事務方:
内訳につきましては資料を用意しておりますので、後ほどお配りしたいと思います。
記者:
細かいことなんですけども、事務手続の本来ではない書式で作って送ったという御説明でしたけれども、そもそも名前を書くべきリストを間違えたということなんですか。いろんなリストがあって違うのに書いたのですか。
大臣:
本来ですね、その卒業予定の方々のために作る様式があるんです。それじゃないものにそれを作成したものでありますから、厚生労働省本省に来たときにそれが卒業予定の人たちのファイルであるというふうな認識を持たなかったという、そういうミスでございまして、そこはしっかりチェックを入れておれば気付けた部分でもあろうと思いますから、そのようなチェックを入れられていないというところにやはり大きな問題がある。もちろん、始めの様式を間違えたところも問題でありますけれども、人間は必ずどこかでミスを起こす可能性があるとなれば、どこかで二重チェック、三重チェックを入れて、最終的に御迷惑をおかけする決定にならないようにどこかで訂正をしなきゃいけないんですけれども、それが出来なかったというところも大きな我々反省すべき点だというふうに思っております。
記者:
担当者としてはあくまで卒業予定の方っていうリストのつもりでそこに名前を書いたというのも、実はその書式がまだ未提出の人っていうリストのところに書いてしまっていたということですか。
事務方:
今、御指摘のあったとおりでございまして、厚生局としては判定証明書というか、卒業の可能性がある者として認識していたんですけど、私どもが求める様式はもうすでに卒業をできない人を記載して報告する様式になっておりまして、そちらに記載、求める様式にはそれが記載してあったと。それから今も申し上げましたように別ファイルでそういった判定証明書というものが出てきたという整理したものを別にファイルして添付して報告があったということです。
記者:
正しいファイルを選んでいれば起きなかったともいえるということですか。
事務方:
ですから、そこを正しく理解していれば。
記者:
理解不足だった可能性もある。
事務方:
作成上の理解不足というのは考えられます。
記者:
事実関係として認定できているものベースでいうと認識不足だったのか、間違えたっていうミスなのかということなんですか。
事務方:
事実としては、出てきたものについてはきちっと何が出てきたかといのは厚生局は分かっていたと思います。ただ、報告する際に、報告する仕方でしょうか、そこを誤ったということでございます。
記者:
作成した厚生局の担当者の方の、男性・女性かとか、役職などを教えていただくことは可能でしょうか。
事務方:
役職は国家試験を担当しております係長でした、当時。
記者:
年齢などは。
事務方:
ちょっと私どもの方では把握しておりません。
記者:
男性か女性かは。
事務方:
あの、担当は男性です。
記者:
受験者から不合格がおかしいと問い合わせがあって発覚したということですけれども、7人の合格者の方全員がおかしいと思って問合せたのか、何人なのか、また若しくは他にも不合格になってるけれども合格の方がいる可能性はあるのかということについてお聞きします。
大臣:
まず、こちらの方にお問合せいただいたのは1名の方でございます。それから他に不合格の方が合格になっているかどうかということに関しましては、今回の場合はですね、不合格というよりかはそもそも受験資格がないということで合否の判定をしなかった方々でございまして、そういう意味では受験資格が本来あるという形の下で合否を判定させていただいて合格の再度通知をさせていただいたということでございますから、これ以上はこういう方々はおられないというふうに思います。
記者:
それはその受験資格がないというミスもこれ以外は出てこないというふうに言っていいということですか。
大臣:
今認識しておる中においては、これ以上はいないというふうに思っております。
記者:
午後2時に追加合格の発表がされたのですけれども、当然、あの、連絡をこの方たちととられているかと思うんですけれども、今連絡が取れた中でですね、就職の内定の取消になっているという話は何件入ってきているかどうかというのはいかがですか。
事務方:
2名の方についてですね、合格された方のうち、2名の方について連絡が取れておりますけれども、その内容は、内定の取消はあったりあるいは保留されたりはしてるんですが、そこに看護助手として就職をされていて、合格が確認できたら看護師として採用されるというような方、あるいは、合格を確認したら採用するというふうに言われている方、というふうに理解しておりますので、また詳細についてはよくお話を伺いたいと思っております。
記者:
医療機関、内定を出すこの医療機関に対するフォローというのは、何か想定されていることとかってございますか。最初採用を決めてて、また、新しい人を採用したらまた今度はもう一人追加ということを厚労省からお願いされるということもあり得るかと思うんですけれども。
大臣:
それも含めてですね、医療機関の方々にまずはお願いにあがらさせていただくということからでございまして、当然医療機関には医療機関の御事情もあろうと思いますので、それを聞かせていただいた上で、先ほど申し上げましたとおり、どうしてもこちらの方のお願いがかなわないような状況もあろうと思います。そのときにはですね、他の医療機関等も含めまして、こちらから最大限何とか就職につながるようなお願いをさせていただいてですね、何とかこの問題に関してですね、少しでもこの受験生の方々に御理解のいただけるような結果を出していきたい、作っていきたいというふうに思っております。
記者:
先ほどの、こちらの東海北陸厚生局の担当された男性の係長職の方というお話でしたが、この方というのは保健師・看護師国試以外の他の国試に関して同様の手続といいますか、担当されているのかどうかお聞きしたいのですが。
事務方:
他の職種についても担当しておりますけれども、今年の国家試験については、我々で実際に国家試験をやっている資格がございますけれども、それについてはすべて確認をいたしまして、同様の問題がないということを確認しております。
記者:
2名だけ連絡を取れたということなんですが、この方たちが何ておっしゃってるかというのは。
事務方:
今のところは内定の状況がどうであったかということをお尋ねをしておりまして、改めてお伺いをしてですね、お話を伺う予定になっております。ただ詳細についてはちょっと私の方では把握をしておりません。
大臣:
すいません。本当に改めてですね、関係者の方々、受験生の方々には大変御迷惑をおかけしたわけでございまして、厚生労働省としてですね、心からお詫びを申し上げたいと思います。本当に申し訳ありませんでした。

(了)