小宮山大臣閣議後記者会見概要

H23.09.27(火) 8:42 ~ 8:53 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議が終わりまして、冒頭、私から3点ご報告があります。 1つは、障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言について、これが蓮舫大臣の方からありまして、私ども厚生労働省が担当しますので、私の方から発言をいたしました。8月30日に障がい者制度改革推進会議総合福祉部会で提言が出されました。これを受けまして、本日の閣僚懇談会で蓮舫内閣府特命担当大臣から障がい者制度改革推進本部の副本部長としてその提言を受け取ったので、厚生労働大臣である私に対しまして障害者の思いを酌み取った検討をお願いしたいという発言がございました。私からは、提言の内容は、障害当事者のみなさんの思いが込められたものであり、段階的・計画的に実現を目指していくものと受け止めているということ、もう1つは、厚生労働省としては、与党ともご相談をしながら、まずは来年の通常国会への法案提出を目指して検討作業を進めていきたいという発言をいたしました。これが1点です。 2点目は、先日来お伝えしてきたかと思いますけれども、男性職員の育児休業の改善です。育児休業を取得する男性職員の多くは短期間の休業を取得する傾向にありますけれども、国家公務員の場合、現行の制度では1日でも育児休業を取得したら期末手当が2割削減されるということがありました。これが育児休業の取得をためらわせている1つの原因だということで、私からも問題提起をしていました。国の行政機関でも、男性の育児休業の取得促進など、率先して仕事と生活の調和、ワークライフバランスに取り組むことが重要であるという観点から、関係する総務大臣と内閣府特命担当大臣、男女共同参画担当ですが、そこにご理解をいただき人事院に対して必要な改善の検討を要請してまいりました。これを受けて人事院で検討された結果、1か月以内の育児休業を取得した場合は期末手当が減額されないことになるよう必要な改善がなされる方針であると聞いています。厚生労働省は民間の育児休業制度を担当していますが、子ども・子育てをしっかりと応援するためにも今後とも育児休業の取得促進に努めていきたいと考えています。これが2点目です。 それから3点目。被災3県、岩手・宮城・福島の雇用保険の給付日数を再延長することについてです。雇用保険については、震災離職者に対して、最大120日の延長給付を支給する特例措置を実施していますが、10月14日より順次、支給終了となる方が出始めます。こうした方に対しては、「日本はひとつ」しごとプロジェクトによる雇用対策で第3次補正も活用しながら雇用の場を提供していくことが第一であると考えています。一方で、特に被害が大きく復興に時間を要する地域では、雇用保険の支給が終了となる方が新たな職に就くことが難しいということが想定されます。このため、雇用保険法第25条に基づいて、震災被害が大きく、特に雇用失業情勢が厳しい地域を指定しまして、その地域に居住する求職者の方に対して90日分の給付を延長する「広域延長給付」を10月1日から実施することといたしました。明日、9月28日付の告示ということです。 以上3点、ご報告いたしました。

質疑

記者:
昨日判決のあった小沢元代表の政治資金をめぐる事件の裁判で元秘書3人に有罪判決と、更にゼネコンからの1億円もの裏金が認定されると、非常に厳しい判決になりましたが、その辺に関しての受け止めをお願いいたします。
大臣:
政治家個人の政治資金に関することにつきましては、閣僚としてはコメントは控えたいと思います。
記者:
今後、野党から当然ながら議員辞職もしくは証人喚問という声も聞こえてきますが、それに対する説明責任を果たすべきだという声もありますが、その点に関しては。
大臣:
それは党や国対など関係のところで適切に対応されると思いますので、これもやはり閣僚としてコメントすることではないと思います。
記者:
フィリピンでの遺骨収集で誤って現地の方の遺骨が多く収集されていたという報道がありましたけれども、これに対する受け止めと、今後の収集事業のあり方そのものと、また現地からは補償などを求める声もあるようですが、これへの対応をお聞かせ願います。
大臣:
フィリピンでの遺骨帰還事業につきましては、日本人戦没者以外の遺骨が混入しているのではないかという疑念がございまして、これに関して職員や法人類学の専門家を現地に派遣して調査するなど、今検証中です。このため、10月に公表すると決定したという、この間報道された事実はございません。できる限り速やかに検証を進めまして、まとまり次第、フィリピン政府とも協議の上、公表したいと考えています。
記者:
雇用保険の延長給付に関してですけれども、厳しい状況にあると思うのですが、改めて現状の認識、政府の考え方をお願いします。
大臣:
先程も申し上げましたように、まずは「日本はひとつ」しごとプロジェクトでいろいろな対応をしてますので、仕事に就いていただくということが第一ですけれども、特に沿岸部の壊滅的な被害を受けたところでは現在の給付延長の範囲では仕事に就けない、そういう方が出てこられますので、そちらへの対応ということで地域を指定しまして、そこに新たな形で90日間給付をするという考え方をしています。
記者:
内陸部でもまだ避難生活を強いられている方がいるなど、厳しい雇用情勢の地域だと思われますけれども、そういった方々にはどのようにするお考えでしょうか。
大臣:
みなさんのお手元にも資料をお配りしていると思うんですけれども、3県の中の厳しい地域、沿岸地域や原発の警戒区域、それから計画的避難区域も入れてありますので、私どもとしては、なるべく仕事に就いていただくことが第一なので、いろいろな意味でそちらのサポートを重点的に行いたいと。それがまだ当面いくらサポートをしても難しい地域に限定して今回はこういう形で給付をしていきたいと考えています。
記者:
事務方への質問かもしれませんが、何人くらいが対象になるということはお分かりになりますか。
大臣:
そうですね、手元にあるのは地域の数だけですので、何人くらいというのは私の方では把握していません。後で事務方に聞いて下さい。
記者:
広域延長給付ということですが、被災地の外へ働き先を見つけることか、それとも被災地内での再就職を目指すことに重点を置くのですか。
大臣:
それはどちらにウエイトを置くということでもないと考えています。広域の給付にしたから外へ出なきゃいけないということでもないし、それは私もなるべく地元に行きましたけれども、現地で再雇用というか、雇用をしっかり作ってくれという声が非常に大きいのは分かっています。ただそこだけでは当面難しい場合に、この、「日本はひとつ」しごとプロジェクトでも47都道府県全部に、春の間に仕事協議会というものを作って、被災3県の皆さんをサポート出来る体制をとっていますので、他で就職したいという方もしっかりとフォローしたいと思いますし、もちろん現地での雇用も最大限フォローしたいと思うので、特に、外へ出るようにとか中に留まるようにということをこちらから言うつもりはありません。

(了)