細川大臣閣議後記者会見概要

H23.05.17(火) 9:15 ~ 9:27 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議と閣僚懇が終了いたしましてご報告をいたします。閣議では求職者支援法の公布決定をいたしました。この求職者支援法は先週の金曜日に国会で成立をいたしました。ご承知のように、求職者支援法は第二のセーフティネットということです。第一のセーフティネットが雇用保険法、働いていて失業をした場合には雇用保険で生活を維持して再就職をしていくということになります。しかし、雇用保険がもらえないとか、給付がきれるとなった場合に無収入になって就職ができない場合は、これは最終的なセーフティネットである生活保護に陥らざる得なくなってきます。これを何とか途中でそうならないようにするためのセーフティネットがこの求職者支援法であります。失業保険がきれた人、あるいはそもそも失業保険に入っていない方などが職業訓練を受けて、訓練を受けている間は生活支援をする、職業訓練で能力を身につけて再就職をしていくということで、最終的なセーフティネットである生活保護に至らないように、トランポリン型の第二のセーフティネットとなるのが求職者支援法でございます。これは重層的にセーフティネットをしっかりと築いて、国民の皆さんが安心して仕事をして、そして失業などのリスクを負ったときは、求職者支援法によって再就職をしていくことで雇用を確保していくと、こういう法律でありまして、雇用の問題に大きな前進、橋頭堡と言いますかそういうものを築いたと、そういう画期的な法案だと思っております。第一のセーフティネットと第三の生活保護のセーフティネットの間に求職者支援法という法律が出来まして、雇用のセーフティネットが重層的に作り上げられたということで、私としては10月から施行でありますから、しっかりと着実に施行をしてまいりたいと考えているところでございます。

質疑

記者:
子ども手当の公明党案の所得制限付きで一律1万円について、自民党も理解を示し、民主党の執行部も理解を示しているのですが、大臣としては現在の国会の状況の中で公明党案というものについてどのようにお考えになりますでしょうか。
大臣:
子ども手当につきましては、つなぎ法案が昨年の年度末に成立をいたしまして、今年の9月いっぱいまでこのつなぎ法案で子ども手当が支給されることになっております。10月以降どのような子ども手当にしていくかは、与野党の各政党に議論をしていただいて決めていくことになっておりまして、3党合意の中でも子ども手当については各政党が検討していくことになっております。今、各政党で子ども手当についてはご検討いただいているものと思います。したがって、厚生労働省としては、各政党で議論をしていただいていることに、それをしっかり見守っていくというのが基本的な態度でございまして、各党のご努力をよろしくお願いしたいというところでございます。
記者:
公明党案は民主党マニフェストと根本的に違うものだと思うのですがその辺はいかがでしょうか。
大臣:
2009年のマニフェスト、それから昨年の参議院選挙でのマニフェスト、いろいろマニフェストでも変遷がありまして、22年度についてはマニフェスト通りの子ども手当が支給されたわけですが、23年度は震災もあり、これについてのいろいろな財源も必要ということで、子ども手当の内容について各党ご意見が出ているところでございます。したがって、従来の民主党のマニフェスト通りというわけにはなかなか難しいだろうと思いますが、民主党のマニフェストにあります子ども手当の精神というか趣旨というか、そういうものは継承をしていただけたらと考えております。
記者:
総務省で補助金の不適正な執行があったとして、予算執行の適正化を図るために外部の検証チームを立ち上げるという方針があるようですが、厚労省としては同様の検証を行ったり、検証チームを立ち上げるというお考えはおありでしょうか。
大臣:
今日の閣僚懇でも総務大臣からお話がありました。総務大臣のお話もありましたので、厚生労働省の中でもその点についてはしっかりと検証をさせていきたいと考えています。
記者:
放射性物質の関係ですが、神奈川県と茨城県のお茶から規制値を超えるセシウムが検出されていますが、出荷制限等の制限をどういう段階でかけるのか定まっていない状況でありまして、大臣としてはどのようにお考えでしょうか。
大臣:
生茶で規制値を超えるような放射能に汚染されたお茶が出てまいりました。放射能汚染されているというのは何件か出ておりますが、規制値を超えるのは神奈川県であったと思います。これについては、お茶ですから日常的に飲むわけでありまして、大変な不安も出てくると思います。これは規制するかどうかについては原子力対策本部の方で決めることになりますので、そこでの議論になっていくと思います。

(了)