長妻大臣閣議後記者会見概要

H22.3.16(火) 08:45 ~ 09:00 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議と閣僚懇談会が終わってこちらに参りました。その前に、B型肝炎について関係大臣が総理と打ちあわせ致しまして、その中で仙谷大臣が総合調整をするということで、そこに私、千葉大臣等も加わって総合的に対応をすると、こういう体制を短い時間でしたが確認をしたということです。

質疑

記者:
今日で鳩山政権が発足して半年経ちました。その一方で内閣支持率が当初の7割から4割前後にまで落ち込むという現実があります。この半年を振り返っての所感をお願いします。
大臣:
私の立場で言えばマニフェストの主要項目が大変多い役所でもあり範囲も広いということで、国民の皆さんにお約束をした中身を一つ一つ実現をするということでがんばって参りました。すぐに実現出来ないもの、あるいは検討を要するものもありますが、それについて全力で取り組んでいったという半年だったと思います。後は、評価としては国民の皆様に御評価をいただくということでありますが、いずれにしても今後も私の立場では仕事の面で期待に応えていくと、こういう取り組みをしていきたい。今までは、どちらかというとマニフェストの項目の実現ということでかなり神経を使って取り組んで参りましたが、今後は、今省内でもやっていますが中長期的なビジョンというか、そういうものもお示しを出来るように取り組んでいくと、後は役所文化を変えるということも、すぐにはこれは成果は出ませんが、一歩一歩省内の改革にも取り組んでいっているということで、そういう面で御評価をいただけるようにがんばっていくということです。
記者:
政権発足当初にいくつかの世論調査で長妻大臣は「国民が最も期待する閣僚」ということでトップでいらっしゃいましたが、半年を振り返って御自身の評価、大臣は国民が評価されるとおっしゃいますが、御自身の評価はどのようにお考えでしょうか。もし評価出来ないというのであれば、どのくらいこの半年で出来たこと、出来ないこと、満足度はどのようなのか教えて下さい。
大臣:
与党で大臣という立場は、「実行していく」ということ、基本的にはその1点で御評価をいただくということでありますので、私としては何しろ前に進めていくというようなことで取り組んでおります。自分自身は野党時代と与党時代と同じように国を変えるということで取り組んでいるということでありまして、引き続きその気持ちは変わらずに前に進んでいるという思いであります。これは与党と野党時代で御評価は色々と異なるのであろうと思いますが、何とか期待に応えるようにがんばっていくということであります。
記者:
昨日、自民党の鳩山元総務大臣が離党届けを出されました。これについてどのように受け止めてらっしゃいますか。
大臣:
私が以前民主党にいたときに鳩山邦夫さんが都連の会長をされておられたということでありまして、色々と離合集散の中で動きがあるのだと思います。ただ、当時の状況と今を比べると、今は衆議院では一定の議席を民主党が持っているということでありますので、そうすぐに政界再編が起こるという状態ではないのではないかと思います。それぞれの手法の違いはあると思いますが、政治を変えていくという考え方はいつの時代でも個々の政治家にとっては重要でありますので、 私としては民主党という一つの枠の中で、政権交代をして「もう半年」と言う方もいらっしゃいますが、「まだ半年」だと思いますので、その中で政治を変えるということを精一杯やっていきたいと思います。色々な考え方があっても良いと思います。
記者:
政権再編のことをおっしゃいましたが、鳩山さんは舛添さんや与謝野さんを巻き込んで新党の話もされていましたが、この動きが与野党に与える影響はどのようにお考えですか。
大臣:
やはり焦点は、私もこういう立場で仕事をすると、もちろんのことですが法律をきちんと通すというのが世の中を具体的に変える一つの大きなことでありますので、衆議院で通った法律が参議院で通らないということになると政策実現にも支障が出るということで、今度の参議院選挙の帰趨というのは非常に重要な、これからの政治状況にとっても大きい影響が出ます。そういう中で参議院選挙前に色々な思いがあった上の行動だと思います。私としては第一義的には仕事の面で期待に応えられるような仕事をして成果を上げていくことで、参議院についても国民の皆さんから一定の支持をいただくということが重要であります。参議院選挙を巡る色々な動きだと思いますが、それぞれの議員が色々な思いを持って行動をされるというのは、それは命懸けで行動されておられると思いますので、それはそれで政治を変える一つの動きだと思います。
記者:
金曜日に札幌地裁がB型肝炎の件で和解勧告を出された後、今朝、関係閣僚会合が行われたということですが、改めて現在の時点での政府の対応はどのようなものでしょうか。それと、窓口が長妻大臣ではなくて仙谷大臣と総理から話があったとおっしゃっていますが、なぜ仙谷大臣になったのか御説明いただけますか。
大臣:
これに関しては規模からいっても、戦後でもこういう種の話としては最大級の話の一つだということ、そして訴訟が絡んでいるというようなことで、これは色々な部署の大臣とも連携をする必要があるということで、総合調整窓口ということで仙谷大臣、弁護士経験もあるというようなことで総合調整ということになったと考えております。今日も総理を始め官房長官も出席され、菅副総理も出席され、私、千葉大臣ということでありますので、これは重要な問題ですので内閣を挙げてこれについて対応を協議していくと、こういう体制を確認出来たということで、これは規模から見ても盤石の体制を取るというのは当然のことだと思います。中身については今日は話はありませんでしたが、それぞれの立場で検討しているわけでありますが、それについて次の期日という一つの節目もありますので、それまでに対応を協議して決めていくということでありまして、これから具体的な色々な話を必要に応じてそういうメンバーでしていくということになると思います。
記者:
関連でB型肝炎の話ですが、総理からどういった指示があったかということと、次の期日までということですがこの会合はどのくらいの頻度で行っていくのでしょうか。
大臣:
この会合の頻度というところまでは議論はありませんでした。総理からも具体的な指示はありませんが、こういう体制で万全を期して行こうという趣旨のお話がありました。あとは、各役所の実務者レベルでいろいろな検討はしておりますので、必要のある段階でまた集まって行くということだと思います。
記者:
和解のテーブルにつくかどうかも現時点では決めていないということでしょうか。
大臣:
それも含めて検討して行くということです。
記者:
和解のテーブルにつかない可能性もあるということでしょうか。
大臣:
それも含めた形の検討をして、実務者レベルの情報をそれぞれの大臣が収集した上で、期日までにそういう判断を含め決めて行くということです。
記者:
この半年で最も苦労されたことと、「政治と金」の問題をめぐり支持率が下がっていることについての御感想をお願いいたします。
大臣:
半年で最も苦労した点ですが、就任直後については決裁なども大臣まで上がらずに決裁されているとか、政務三役の知らないところで意思決定されているとか、あとはあまり重要ではないものが大臣の意思決定になるなど、いろいろな課題がありました。まずは行政を掌握するというか、役所の中の手綱を握って行くということが重要だということで、初めは細かい段階まで目を通していろいろ指示をしました。今は一定のものが大臣のところに上がるように、ある程度改善されて来ましたので、ある程度全容、問題点が分かるような体制になって来ました。いよいよこれから中長期のビジョンと、役所文化を変える本格的な取り組みを始めて行くということで、ある程度ペースが掴め、実際に実効する段取りも整理されて来たと思います。初めは政治主導の体制に役所自体がなっていないということでしたので、その意識の切り替えも含めて、課長レベルの仕事もせざるを得ない状況でした。その時はかなり神経を使ったということです。 「政治と金」の問題については、私も何度も申し上げておりますが、やはり私の立場では仕事の面で非常に国民の皆様に大きな影響を与える社会保障、労働関係を持っている役所ですので、その仕事の面で期待に応えられるような成果をあげて行くことに尽きると思いますので、そこに注力することが私に課せられた使命だと思っております。
記者:
B型肝炎に関しては、原告団が一刻も早く国に和解の協議に応じて欲しいということで署名活動もしているのですが、こういう原告団の声に対して大臣はどのように思われますか。
大臣:
これは私もよくそういう声や、過去の経緯も存じているつもりですので、政府の中もこれだけの陣容を組んだということで、そういう意味ではきちんと対応するという一つの考え方でもあると思います。これについては、政府の中で判断をして適切に対応することが必要だと思いますので、言うべき意見はこれからも言って行くということですが、ただ、一体的に政府の中で対応しないと皆様にも混乱や、憶測が出てもいけませんのでそういう体制を決めて、総合調整ということで取り組んで行くという話になりました。
記者:
共通番号制についてお伺いしたいのですが、週末の朝日新聞の世論調査で賛成が43%、反対が38%とプライバシーの懸念が大きくて拮抗した形になったのですが、それについてのお受け止めをお願いいたします。
大臣:
やはり、過去グリーンカードということでいろいろと問題もありましたので、そういう意味ではまずプライバシーをどう守るのか、どういう技術を使って、あるいはそれを監視する組織が具体的にどういうものなのか、ということもこれから制度設計の中で説明する必要があるということです。あと、番号が付くとどういうメリットがあるのか、取られるだけ取られるようなイメージではないことを我々も考えております。今後、還付付の税額控除の話ですとか、社会保障の一体的把握によって本当に社会保障が必要なところにそれが行き届く仕組みとか、そういうメリットも当然リスクを含めてきちんと説明していって、国民の皆様の理解を得るということを制度設計の中でしていくことが重要だと思います。
記者:
無許可の臓器移植仲介業者が、国立の千葉東病院の生体腎移植の計画に関与したということが取材で明らかになったのですが、ドナーと、レシピエントの候補者が見ず知らずの第三者同士で、こういったケースが増えると臓器売買の可能性というのが高まると考えられるのですが、こういった現状についてどうお考えかということと、調査についてもお考えかお聞かせください。
大臣:
一般論で言えば、臓器売買はもちろんあってはならないことですので、今後そういう兆候の報道も聞いておりますので、そういうことが我々も具体的事実として入ってくれば当然調査をしますし、必要な措置をすると。それが全国的な拡がりのある話であれば全国的な調査、実態把握をして行くことになると思います。

(了)