長妻大臣閣議後記者会見概要

H22.3.9(火) 08:35 ~ 08:48 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議と閣僚懇談会を終えましてこちらに参りました。私の方からは資料を配付させていただいていると思いますが、障害者のお子さんの就学後のデイサービスII型というものなのですが、それに対して基金の方から今後補助を出していく措置を取っていこうというようなことを指示を致しましたので、それについて発表申し上げたいと思います。支援学校が終わった後の放課後をどう過ごすかということがありまして、それを過ごしていただく場所への補助がこれから開始できるということにさせていただこうという発表であります。

質疑

記者:
昨日、各社の世論調査が出まして、いずれも続落ということですが、その受け止めと、今の民主党には何が足りないと感じていらっしゃいますか。
大臣:
内閣支持率のことだと思いますが、これもかねてから申し上げておりますが、私の立場としては、やはり厚生労働行政というのは国民の生活と密着していますので、それについてマニフェストの実行や、あるいは日々業務の改善というようなことを通じて、あるいは年金改革の議論も始まりましたが、あるいは年金の遡り納付をはじめ「消えた年金問題」への対応や国保の保険料、失業者の方々等々、具体的に仕事の面で一つ一つ成果を上げて、国民の皆さんの期待に応えていきたいと、そういうことに全力を尽くしていくということであります。
記者:
派遣法についてですが、提出期限が迫っていると思いますが、与党内の調整はついているのでしょうか。
大臣:
水面下で色々なレベルで議論をしている最中であります。ただ、大前提としては、これは通常の法律とは性格が若干異なるのは、結局労使が腹に落ちる納得がないと、いくら法律が施行されても実態が伴っていかないということがあってはなりませんので、やはり労使の合意というのが一定のものが成された後の案でありますので、それも踏まえて各党の中で最終的な調整を精力的にしているという段階です。
記者:
閣僚級の協議などは開く予定はあるのでしょうか。
大臣:
今の時点では予定はありません。そのレベルで仲々調整が出来ない場合はそういうこともあるかもしれませんが、今の段階ではそのような状態ではないということです。
記者:
支持率の低下について鳩山総理は「民主党らしさが失われているからではないか」というように要因の一端を分析されているのですが、大臣は今の民主党政権を御覧になって、昔の「民主党らしさ」というのは今も持続しているとお思いでしょうか。
大臣:
「民主党らしさ」ということがどういう意味なのかということですが、野党時代の民主党と与党の民主党は、それは立場が野党と与党で違うということで、自ずからその役割も異なってくる。今、与党の民主党、私もその民主党の政府の中に入っている一員としては、当然政策議論をするということも重要であります。その一方で、与党として責任を持って実行していくこと、国民の皆さんと約束した案件について一つ一つ着実に実行をして、予算を付けて、世の中を変えるというようなことで、ある意味では重い責任が我々に課せられてきているということがあります。そういう与党の役割の中でやはり実行をしていくということが民主党にも課せられて来ていると思いますので、当然、自由闊達な議論と同時に、実行をする責任というもう一つの重い課題があるということで、その両方を両立していくことが野党時代と違う制約要件というか責任ということであります。その中で与党としての民主党のあるべき姿は、自ずから野党の民主党と違うわけでありますので、それについて色々な試行錯誤がある段階だということだと思います。
記者:
試行錯誤の一環として、昨日、民主党の方では政策会議ですとか質問研究会ですとか色々な改善策を示されましたが、大臣としては厚生労働省の政策会議はどのように改善していきたいと思われますか。
大臣:
私は出来る限り政策会議は出席をするということをしています。これはありがたい話で、政治主導と言ったときには、当然官僚の皆さんのお知恵も借りるのですが、それと同時に、政治家というのは土日に地元に帰って、厳しく国民の皆さんから指摘を受けてまた国会に戻ってくるという立場で、非常に世論に敏感です。そういう与党の国会議員の知恵や意見を十二分に取り入れる体制が必要だというのは私も同感でありますので、より密にお話をする機会をいただいていくというようなことは良いことであると思います。ただ、最終的な政策の決定は内閣一元化ということで、十分に意見を取り入れた上で総理が内閣一体の中、与党と政府一体の中で決定をしていくと、こういうような体制が必要だということで、より密に情報交換や意見交換をするということは重要だと思います。
記者:
B型肝炎訴訟についてですが、今週金曜日に札幌地裁が和解勧告を出す見通しなのですが、改めて大臣はどのような解決が望ましいと考えていらっしゃるか、それと和解による解決の場合にどのようなことが課題になってくるのか、それぞれお伺いできますでしょうか。
大臣:
12日ということが言われていますが、具体的にどういう形になるのか、どういう中身なのか、そこは見極める必要があると考えておりますが、もちろん省内でどういう形が考えられるのかということは、色々な考え方を準備をしておりまして、打ち合わせもしているわけですが、色々な考え方がありますので、まずは仮に12日にそういうことがあればその中身を見極めていくということが重要でありますので、今の段階で予断を持って「こうだ」ということは確定的には言う段階ではないと思います。ただ、色々なパターンの準備はしているということです。
記者:
原告団の中には余命わずかの方もいらっしゃって、原告団の中から「大臣の解決への取り組みがあまり意欲的ではないのではないか」という批判の声が出ているのですが、その点についてどのように受け止められますか。
大臣:
まだ12日がどうなるのかということがありますし、これは核酸アナログ製剤治療への助成を平成22年度からさせていただくこととしておりますが、今回は裁判の話が間近に迫っているということでありますので、より考え方を進めたものが出来るのか出来ないのかということで、まずは判断をいただいて、我々としてはそれについて十分準備をしていくという段階です。内閣全体で取り組む課題でもあると思います。
記者:
閉館間際の私のしごと館についてですが、現時点での売却先の目途と、決まっていないのであれば、地元は「このまま決まらないでゴーストタウン化してしまうのは嫌だ」というような声も根強くありまして、目途を立ててから閉館を前倒しするのが筋だったのではないかという意見もあるようですが、このような意見に対して御所見をお願いします。
大臣:
似たような話としては東京の厚生年金会館は一定の目途が出来たということもありますが、京都の私のしごと館についても、色々な考え方があるということも聞いておりまして、あれだけの土地とあれだけの建物と立地的にも学園都市の中にあるということで、あまり楽観的になりすぎてはいけませんが色々なニーズがあるのではないかと思いますので、ゴーストタウン化するということにはならないような形で着地出来ればありがたいと思います。
記者:
先程のB型肝炎の関連ですが、関係閣僚の会合を持つような話をされていたと思いますが、そちらはどうなっているのかお聞かせ下さい。
大臣:
これについては色々な、官邸サイド、あるいは財務省サイドと事務方レベルで交渉を準備の段階でしております。厚生労働省だけというよりも財政当局も絡む話ですので、必要がある段階ではそういうような協議をするということでありますが、まずはどういう判断が具体的になされるのかということを我々として見極めていきたいということが前提です。

(了)