加藤大臣会見概要

H29.9.15(金)12:19 ~ 12:31 官邸3階エントランスホール

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
まず今日の閣議で百歳の高齢者へのお祝い状と記念品の贈呈について報告をいたしました。資料をお配りしておりますので、詳細はそちらをご覧いただきたいと思います。この度、百歳を迎えた方々の長寿をお祝いするとともに、多年にわたり社会の発展に寄与していただいたことに、改めて感謝したいと思います。それから、拉致の関係ですけれども明後日9月17日の日曜日に14時から、砂防会館別館「シェーン・バッハサボー」において、家族会、救う会、拉致議連、知事の会、地方議会全国協議会主催による「国民大集会」が開催されます。私も出席し、ご挨拶を申しあげることとしています。資産公開でありますが、本日、副大臣及び大臣政務官の人事異動に伴い資産公開がございました。資産公開資料はお配りしておりますので、ご覧いただきたいと思います。私は、一昨年の国務大臣就任時に公開しているため、今回の資産公開の対象とはなっておりません。最後になりますが、振替加算の支給漏れへの対応について一言申しあげたいと思います。まず、日本年金機構において、支払うべき年金が適正に支払っていなかったということ、そして支給漏れが判明した方には大変ご迷惑をおかけしており、大変遺憾だと思います。今後、日本年金機構において11月の支払いに向けて、事務を進めるとともに、しっかりと再発防止に取り組むよう対処させていきたいと思います。昨日より日本年金機構に『振替加算専用ダイヤル』を設けて、お客様からの問い合わせに対応しておりますけれども、昨日の状況をお伺いしますと、問い合わせが殺到して大変つながりにくかったと聞いております。このため、日本年金機構に指示をいたしまして、本日から専用ダイヤルを大幅に増設しております。10回線を40回線に、それから専用ダイヤルの対応時間を平日17時15分から20時までに延長しています。また、専用ダイヤルを土日、16日・17日にも対応することとしています。さらに日本年金機構のホームページにおいて専用ダイヤルにつながりにくい場合には、年金事務所での対応をできる旨を、サイトに各年金事務所の電話番号を記載させていただいております。また、代表的な問い合わせ内容に対する回答を掲載することによって、改善を図っております。振替加算専用ダイヤルにお電話されている方でつながらない場合には、是非、こうしたホームページ等を確認していただいたり、年金事務所に問い合わせをいただければと思います。私の方からは以上です。

質疑

記者:
年金の支給漏れに関しまして、今回振替加算に関係したものですが、他の部分では、問題ないのか教えて下さい。
大臣:
今回の年金の支給誤りについて、今回も含めてこれまでの個別事案ごとに対処してきたわけですけれども、またそれは公表されているわけですが、今回はそうした事例のなかで非常に頻度が多いということで、総括的に調べて、こうしたことが判明したというわけです。この制度というのは、夫婦双方の年金の情報を確認しないと適切な支給ができないという、例えばご主人に加給年金があった、今度は奥様のほうが、年金支給に入ることで振替される、両方チェックしないといけないという仕組みの中で起きたということであります。現時点では、こうした事案、類似の事案というのは認識をしているわけではありません。ただ、今回も事務処理誤りで起こっていることでありますから、これはしっかり減らしていくとともに、業務手順あるいはシステムから出てくるそうした誤りについては、点検をしっかり行い、今後もこうした事態が生じないように、強く年金機構に対して指示をしていきたいと思います。
記者:
今回の年金の問題に関しまして、責任の所在について、また厚労省内や年金機構内の処分についてどのようにお考えでしょうか。
大臣:
責任という意味においては、年金機構にしっかりとした対応していただくということであります。私ども厚生労働省としても、監督指導する立場として、こうした事態が起きたことは遺憾なことだと思っております。私どもが対応すべきことは、こうした皆さん方のご不安を解消すべく、問い合わせ等にしっかりと対応していくということ、そして11月にお支払いをするということを調整させていただいております。そうした関連の処理を的確に実施をしていくということで、まず全力で取り組んでまいりたいと思います。
記者:
いま処分はお考えではないのでしょうか。
大臣:
処分に関しましては、一般論でありますが、過去の事案や実際の処分の事案などを踏まえながら、これまで発生した事案を照合しながら処分を決定していくこととなると思います。しかし今は、申しあげたやるべきことに全力で取り組みたいと思います。
記者:
関連してですが、大臣が遺憾だとおっしゃいましたが、年金機構はこれまでも数々の問題が起きているなかでこうした支給漏れが起こったことについては、どのように受け止めていらっしゃるのかということと、来週、閉会中審査が行われると思いますが、どのような姿勢で臨まれるのか教えて下さい。
大臣:
これまでも年金記録が無くなったり、いわゆる消えた年金記録という問題があったりと、老後の基盤である年金に対する国民の皆さん方の信頼というものを大変大きく損ねたということがあり、そして、そうしたことがないようにということで年金機構を立ち上げて、様々な改革を進めて、今日までやってきているわけですが、そうしたなかで、こうした事案が生じたということは先ほど申しあげたように遺憾な事だと思います。それから、国会については国会のほうでお決めいただくことでありますけれども、そうした閉会中審査が決まれば、それに真摯に受け止めたいと思います。起きた事態あるいは今後の対応についても適切に説明させていただきたいと思います。
記者:
一部被害者の帰国から15年が間もなく経とうとしています。今日、北朝鮮のミサイル発射もありましたが、そういった様々な場を通じてどのようなメッセージを発信していかれますでしょうか。
大臣:
1つは2002年9月17日に日朝首脳会談が行われて、それを契機に5人の方が帰国されたわけでありますが、そして、その御家族も帰国されたわけですけれども、それ以降、残念ながらどなたの帰国も、あるいは帰国の道筋も見いだせていないことは痛恨の極みでありますし、拉致被害者の方、御家族の方には大変申し訳なく思っております。それを私は常に申し上げておりますし、常に思っております。そう言った意味で、今日も弾道ミサイルが発射される。やはりこうした我が国の安全、また地域の安全を脅かす、これは断固許すことはできないという姿勢、これをしっかり示すことが大事であります。同時に、拉致被害者の方々は、こうした核開発や弾道ミサイルの発射ということがあると拉致に関する関心が薄らいでいくのではないかという懸念を持っておられます。私どもといたしましては、拉致問題は最重要・最優先、そして政府が主体的に取り組む、この姿勢はしっかり堅持をして、そして一刻の猶予もならない中で、その切迫感をしっかり共有しながら、一日も早い拉致被害者の方々の帰国に向けて全力で取り組んでいきたいと思います。今度の集会においても、国民の皆様から、ぜひこの拉致に対する厳しい怒り、国民全員の一日も早い帰国を実現するという強い決意を我々も一緒に示していけるというふうにしていきたいと思っております。
記者:
40年と言う節目を迎えますけれども、このことに対する所見をお願いいたします。
大臣:
久米裕さん、松本京子さん、横田めぐみさんがちょうど40年前に拉致をされて、これだけの期間、中にはそれより前という方、特定失踪者の方もいらっしゃいますから、相当の期間がたっているわけであります。帰国を待っている御家族の方々も、中には残念ながら亡くなられた方、あるいは体調を崩されている方、そして本当に1年1年経つ中で、それぞれの方々が、拉致被害者の方が、御家族の方が高齢化しているわけですけれども、一刻の猶予もならないという気持ちが、活動方針の中にも「今年中」という文言が盛り込まれたということで見て取れます。また様々な機会において私どももお会いするたびにひしひしと感じていますから、その思いを、切迫感をしっかり共有しながら、対応させていただきたいと思います。
記者:
O157の問題で、幼い子どもが亡くなるという事態になりましたけれども、改めてこの問題について大臣の受け止めと厚生労働省としてどのように取り組んでいかれるか教えて下さい。
大臣:
小さいお子さんが、お亡くなりになるというとで、亡くなった方のご冥福を、御家族の方にお悔やみを申しあげたと思います。この件は群馬県前橋市に9月13日に、東京都在住の3歳の女の子が亡くなったという報告を受けまして、同日改めて医療機関に対する情報提供、住民の皆さんに対する感染症及び食中毒予防の注意喚起を、各都道府県宛に通知をし、各都道府県においてそうした対応を取ってほしいということをまずさせていただきました。昨日、厚生労働省ホームページのトップにO157に関する注意喚起のバナーを開設し、クリックいただければ、どういう対応をすればいいか分かっていただけるようにしております。更に、自治体の担当者の方々に集まっていただき、国立感染症研究所の専門家にも入っていただいて関連情報を共有し、対応を協議する場を来週には設けたいと思います。

(了)