塩崎大臣閣議後記者会見概要

H28.1.8(金)8:34 ~ 8:41 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
私の方から、化血研(一般財団法人化学及血清療法研究所)への行政処分について申し上げたいと思います。今回の化血研における事案につきましては、長期にわたって、周到な組織的欺罔(ぎもう)・隠蔽工作が行われてきたもので、本来であるならば直ちに医薬品製造販売業の許可を取消処分とすべき事案であります。しかし、化血研が製造しております、血液製剤、ワクチンの中には、国民の健康確保や医療に不可欠なものが含まれておりまして、直ちに取消処分を行わないで、本日午後、業務停止処分の期間の上限であります110日間の業務停止処分をとりあえず行うという予定にしております。この間、化血研に対しましては、12月14日に化血研として医薬品製造販売業を継続することを前提とせずに、体制の抜本的な見直しを行うということについて早急に検討を行うように要請をしているところでございます。化血研においては、110日間の処分期間中に医薬品製造販売業の許可取消相当であることを十分踏まえて対応を適切に考えるものだと理解しております。詳細につきましては、この処分を行い次第、事務方からプレスリリースとレクチャーをしたいと思っておりますので、そこで御確認いただければと思います。以上です。

質疑

記者:
化血研についてですけれども、最長の業務停止処分だと思いますが、その意義について。あと、先ほどとりあえず処分とおっしゃいましたけれども、今後厚労省として追加でどのような対応とするのかを教えてください。
大臣:
今申し上げましたように、この業務停止処分の上限である110日間の業務停止処分にとりあえずするのですけれども、冒頭申し上げたとおり、本来ならば許可取消に直ちにすべき案件だと思っております。これは医薬行政の根幹を揺るがすようなことをやったということでありますので、そういう意味においてとりあえずの業務停止処分でありますけれども、自らどういうふうにすべきなのかということは、化血研としての組織として、またそのまま製造販売を続けるということを前提にしないで考えるよう要請しているわけでありますから、化血研の方がどのように考えるかは彼らの問題であります。
記者:
今後の対応については。
大臣:
今後の対応については、この結論を110日間の間に出していただくということで、私どもとしてはそれを待ちたいと思います。
記者:
我々の取材で、今まで不正を何回も正す機会がありながら、自ら自浄作用が働かない組織だったということが分かっているのですけれども、そうした組織のあり方についてどのようにお考えかを教えてください。
大臣:
今申し上げたように、製造販売を化血研として行うことを前提としないで、次のステップを考えるということでありますから、今お話のように確かに評議員会に地元の関係者やOBがたくさんいて、これでは何のチェックも効かないという組織でありますから、そのようなことではない第三の道を歩むということにしてもらわなければいけませんので、許可取消ということは製造もしない、販売もしないということに相当するようなことをやった、我々としてもそういう扱いをするということであります。
記者:
第三の道を歩むとおっしゃったのですけれども、その意味は具体的にはどういう意味でしょうか。
大臣:
化血研という組織のままで製造販売をすることはないということでありまして、そこからどうするかはいろいろ可能性は考えられるのだろうと思います。それは化血研が自ら考えるように要請しているということです。
記者:
いろいろの中には統合ですとか、そういったことも含まれるのでしょうか。
大臣:
いろいろ考え得ることはたくさんあると思うので、その中からベストの道を選んでもらいたいと思います。
記者:
化血研という法人はなくした方がいいというのは、厚労省のお考えということでしょうか。
大臣:
製造販売の許可がなくなれば、その組織があっても意味があるとは考えられないと思います。ですけれども、今申し上げたように、国民の生命と健康を守るために必要なものを、あるいは他のメーカーが作っていないものもありますから、そういうことを踏まえた上で、我々はやっぱり国民の生命と健康を守る、これが一番で、会社や組織を守るということは二の次であるということを明確にしておきたいと思います。
記者:
今後の対応の部分で、いったん化血研側が110日間の間に出してくるプランが、例えば看板の掛け替えでしかないというような答えだった場合は、どのような対応を取られるのでしょうか。
大臣:
それは国民の納得を得られませんし、薬事行政としても、私どもとしても納得できるものにしてもらわなければならないと思います。
記者:
納得いかないものであったらどうするのですか。
大臣:
製造許可がないところは作れないわけですから、意味がないのではないですか、そういうことは。
記者:
刑事告発に向けた考え方を教えてください。
大臣:
中身について、まだ調べているところでありますが、今申し上げたように、それについては中身をよく踏まえた上で、また同時に実際に生命と健康を守るためのオペレーションをどうするのかということを考えなければいけませんので、刑事告発の問題も含めてよく調査をして、中身をよく見ていきたいと思います。

(了)