塩崎大臣閣議後記者会見概要

H27.3.27(金)8:30 ~ 8:42 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私の方から今日は4つ冒頭発言がございます。まず「夏の生活スタイル変革」についてでございますが、本日閣僚懇談会におきまして、夏の間は朝から働き始めて、夕方には早く帰る「夏の生活スタイル変革」について、民間企業に周知に努めるよう総理から私に対して指示がございました。その前に総理から、夏の生活スタイルの変革を進めるようにということのお話がございました。私からは長時間労働削減推進本部の取組を一層強化し、民間企業における朝方勤務などの活用が図られるよう積極的に取り組んでいく旨、発言をいたしました。それから、雇用情勢についてでありますが、2月の完全失業率は前月と比べて0.1ポイント改善し、3.5パーセントとなりました。また、有効求人倍率は0.01ポイント上昇いたしまして、1.15倍と、22年11か月ぶりの高い水準となりました。現在の雇用情勢は、一部に厳しさが見られるものの、着実に改善が進んでいます。ただし、海外景気の雇用への影響について注意が必要と考えております。それから、国内における麻しんの排除認定についてであります。麻しんについては、平成27年度までに国内における土着株による感染の排除を達成することを目標として、重点的に対策を進めてまいりました。WHOの方から、本日、日本国内における麻しんの排除が認定されるとの連絡がありました。詳細は後ほどプレスリリースをいたします。これまで予防接種の実施などに御尽力いただいてきた関係者の皆様方に、この場を借りて厚く御礼を申し上げたいと思います。2020年の東京オリンピック、パラリンピックに向けて、我が国において麻しんが排除された状態を維持するため、さらなる御協力をよろしくお願い申し上げます。それから、B型肝炎訴訟における除斥、死亡、肝硬変の和解金額の合意について申し上げます。B型肝炎訴訟については、B肝特措法(特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法)に基づき、和解手続を進めているところであります。しかしながら、肝がん、肝硬変の発症から、または死亡から20年という、いわゆる除斥期間が経過して提訴をされた死亡、肝がん、肝硬変の方については法律に給付金の金額が定められておりません。今般、裁判所の仲介のもと、国と全国B型肝炎訴訟原告団、弁護団の協議を進めた結果、本日、札幌地裁において和解金額について合意をすることとなりました。今後は合意した内容に基づいて、迅速かつ適正に和解手続が進むよう、真摯に取り組んでまいります。詳しくは事務方に聞いていただければと思います。冒頭以上です。

質疑

記者:
今日の閣僚懇談会で、安倍総理大臣から夏の働き方改革について指示があったということで、厚労省としても取組を進めていくということですけれども、まずこの意義についてうかがいたいのと、もう1点はサマータイムの導入について、導入すべきだという声もありますけれども、これについて大臣の御所見をおうかがいします。
大臣:
これは今回、施政方針演説でも盛り込まれておった夏の生活スタイルの変革をしようというワーク・ライフ・バランスの実現のための朝型勤務とかフレックスタイムの普及をやろうじゃないかというのが総理からまずございました。これまでも私を本部長といたします長時間労働削減推進本部を設置して、長時間労働とか年次有給休暇を取得するとか、そういうのを促進しようということで、企業に対して言ってまいりましたけれども、今日の総理からの発言の中では、厚労大臣においては特に企業にこの朝方の夏の生活スタイルを変革するように働きかけをしてほしいということがございました。フレックスタイムはちょうど今回法律改正もお願いをするわけでありまして、これもやはり夏型の、言ってみればオリジナルな例、ライフスタイル実現のためにプラスになるものだというふうに思っています。これからはこういった観点から企業がいい事例をやっていただいた場合にはそれらを是非、皆さんに知ってもらうということで、このポータルサイト、働き方休み方・改善ポータルサイトがありますけれども、ここで積極的に周知して皆さんにもそれをヒントに、自らのやり方を生み出していただくとありがたいと思っています。
記者:
サマータイムについては。
大臣:
サマータイムについては、特に言及は今日はございませんでした。今まで党内でもいろいろ議論しているのを見る限りは、だいぶこの意見に幅があって、まだ集約をするようなところまでいっていなかったのがこの間までの議論だったように私は記憶をいたしますが、そういったことも含めて、これからどうやったら豊かなワーク・ライフ・バランスが実現できる生活スタイルになるかということを考えていったらいいんじゃないかと思います。
記者:
昨日、規制改革会議がですね、不当解雇における金銭解決について提言をまとめました。これについて、今後、厚生労働省としてどのように検討を進めていくお考えでしょうか。
大臣:
昨日、報道がだいぶされましたけれども、それは前日の規制改革会議で規制改革会議としての考え方を議論のこれまでの経緯をまとめて発表したことだろうというふうに思います。中身についてはもう御存じのとおりでありますけれども、厚労省としてはですね、これは昨年の「日本再興戦略」改訂2014にしたがって、まずは我が国におけるあっせんや労働審判、裁判における和解の状況、それから諸外国の関係制度・運用の状況の研究を鋭意進めるようにやっています。これを目下進めているところであって、その結果を踏まえて紛争解決システムのあり方について幅広く検討していかなければならないと思っていますけれども、いずれにしても大事なことは働く方の雇用の安定がいたずらに損なわれるようなことがないように留意しながら幅広くこういったことについては検討をしていくということだと思います。
記者:
B型肝炎訴訟の関係でお聞きしたいんですけれども、まず一つは、原告団の方のやはり除斥期間が過ぎて減額というのはやはり止めてほしいという声は根強いと思うんですが、和解に今日至りましたけれども、という声が根強いことをどう思うかということと、肝がんの再発についても、一字一句再発の除斥期間の起算点をちょっと変更するというようなものも和解に含まれていると聞きました。それについておうかがいしたいんですけれども。
大臣:
いろんなお声があることは承知をしていますけれども、和解が裁判で成立をしたということはそれらの問題を含めて総合的に判断をして、双方の合意も出来上がったということでありますので、御意見は御意見としてあっても、この和解というのが最終的な答え、合意ということでいくのが法治国家としてやるべきことなんだろうと。いろんな声、いろんな思いがあることはよくわかりますが、細かな点についてはまた事務方の方から聞いてください。
記者:
維新の党の足立議員の秘書の残業代の問題なんですが、あれは違法ではないのかその認識をおうかがいしたいのと、それから大臣の事務所はそういうことはないですよねと確認したいんですが。
大臣:
これは足立議員の個人の個別の案件でありますので、それぞれ勤務実態、あるいはスタッフ等、国会議員との関係というのはいろいろですから、それぞれについて一概にお答えすることはなかなか難しいというふうに思います。私のことについては、この間理事会で協議をするということになっていますので、私からのコメントは差し控えたいというふうに思います。
記者:
先ほどの解雇の金銭解決の件なんですけれども、幅広く検討されるということなんですが、それは規制改革会議からの提案も含めて検討されるという理解でよろしいんでしょうか。
大臣:
規制改革会議は、一応これは政府の正式なお願いをしている検討会でありますから、もちろん、そういう御意見があったということは中身も含めて踏まえた上でやることはそのとおりだと思いますけれども、それだけ見てやるわけじゃ決してなくて、あらゆる研究を今していて、今までの慣行はどうであったか、いろんなケースがあると思います。それから諸外国はどうしているのかということをまず学んで、どうやったら問題解決に向けていい答えが出るかということを考えているということだと思います。
記者:
昨日EPAに基づく外国人の皆さんの介護福祉士の試験の合格率44.8パーセントというふうに発表されました。これの受け止めをお願いします。
大臣:
ちょっと私も見ておりませんけれども、かなり最初は厳しかったと聞いていますが、いろんな工夫をして改善をしてきているのかなというふうに思いますが、いずれにしてもこれはEPAの中でこういうような協力をして、そして自らの資格も取ってもらって、もちろんこれは母国に戻っても生きる技能として身につけていただいていくことも大事だなというふうに思っていましたから、そうなりつつあるということで、いい数字かなというふうに。私は見ていませんが、前よりは良くなっていると思います。

(了)