塩崎大臣閣議後記者会見概要

H27.1.30(金)8:40 ~ 8:46 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私の方から、まず雇用でありますが、12月の完全失業率は前月と比べて0.1ポイント改善いたしまして3.4パーセント。有効求人倍率は0.03ポイント上昇いたしまして1.15倍でございました。これは22年9か月ぶりの水準であります。現在の雇用情勢は、一部に厳しさが見られるものの、着実に改善が進んでおりまして、ただ一方、消費者マインドの弱さや海外景気の雇用への影響について注視していく必要があるというふうに思っております。雇用情勢の地域差などの課題に対応した雇用対策の推進や、「正社員実現加速プロジェクト」による正社員就職の促進などの現在の雇用対策に加えて、平成27年度予算で必要な施策を盛り込んだところでありまして、雇用情勢の一層の改善が進むように取り組んでまいりたいというふうに思います。私からは以上でございます。

質疑

記者:
来年度の年金額について、今回初めてマクロ経済スライドが発動されますが、その意義について教えてください。
大臣:
平成27年度の年金額改定について、マクロ経済スライドによる調整を織り込んで今回初めて適用されるわけでありますが、増額改定の見込みになるということでございます。具体的な年金額については、年金局で後ほどまた発表しますので、詳細についてはそちらで聞いていただきたいと思いますけれども、いずれにしても、少子高齢化が進む中で、年金の長期的な持続可能性、つまり、世代間の助け合いでありますから、この助け合いがちゃんと持続可能になるようにということで、平成16年にこの制度は導入されたわけであります。デフレが長く続いたということから、今回脱却する、それから特例水準をこの4月に解消するわけでありますけれども、こういう中で、年金制度の長期的な安定、また、将来世代の給付水準をちゃんと確保するということ、つまり、今の世代、高齢者世代、将来の世代の間の助け合いのバランスというものをきちっととるために作られたものとして、将来世代の年金受け取りをしっかり確保していくためにこのスライドはあるので、それをしっかりやっていかなければいけないということが今回ようやくスタートするということで、明らかになったところでございます。
記者:
実質的には、給付水準は物価上昇率よりも切り下げられることになると思うんですけれども、その点に対して国民にどのように理解を求めていくことになるのでしょうか。
大臣:
実質的という意味合いが少しよく分からないところでありますけれども、いずれにしても、今回の特例水準の解消を伴うところで、マクロ経済スライドが初めて発動されて、結果としての名目の変化率はプラスということであります。いずれにしても大事なことは、今の世代と将来の世代との間の助け合いがどういうバランスの下で行われるかということであって、将来の世代の皆さんの年金受け取りをより確実なものにするために、この制度を活用するということで、助け合いの仕組みのあり方というものを国民の皆様方にも御理解いただいて、今のような全体を時間軸で見て、考えていただくという発想にもう少し皆様方にも目を向けていただければよろしいのかと思います。
記者:
それに関連して、国民年金で暮らす低所得者や、あと障害年金で暮らす障害者の方からは、その物価上昇に比べて低く押さえ込まれることに心配の声というのがやはり上がっていると思うんですけれども、その辺に対していかがでしょうか。
大臣:
国民年金の方と厚生年金の方と水準が違うことは、もうよく理解をしているわけであって、だからこそ、例えば医療であるとか介護であるとか、その他の社会保障でも様々な配慮を、所得の水準によって配分していくということを総合的にやっているわけであります。今、御指摘の点は大変重要な点でありますので、全体を通してそういった人たちの暮らす力という、そういうものに配慮しながら全体の助け合いの仕組みも考えていくということではないかというふうに思います。
記者:
障害者の方は。
大臣:
障害者も同様であって、障害者の年金についても、その他の給付などとあわせて総合的に判断をして、障害を持った方々が困らないように配慮していくというのは引き続いて大変重要な問題だと思います。

(了)