田村大臣閣議後記者会見概要

H26.7.15(火)9:00 ~ 9:14 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。今日は私からは1点御報告をさせていただきます。本日、厚生労働省は指定手続の特例によりまして、新たに2物質を指定薬物に指定いたしました。施行日は7月25日であります。この2物質でありますけれども、御承知のとおり、池袋で脱法ドラッグで事件が起こったということで、この時に容疑者が使用しておったその脱法ドラッグの中に含まれていた成分であります。このような非常に危険な事件が起こったわけでございまして、こういうような事件、被害を防止するという観点から、今回緊急を要する場合ということでありまして、指定手続の特例により指定したものでありまして、これで1,379物質が指定薬物となりました。これからも海外情報等々をしっかり把握しながら、また、国内の販売実態等々をしっかりと把握しながら、指定薬物、この迅速な指定に努めてまいりたいと考えております。私からは以上であります。

質疑

記者:
脱法ドラッグでありますけれども、指定薬物への指定というのは時間がかかるという課題があると思います。今回特例を使って迅速な指定を行うということですけれども、改めて、今回特例を使って指定する意義についてお願いします。
大臣:
昨今、使用者自体の健康被害、これは死亡も含めてでありますけれども、そういう問題が今まで以上に大きく広がりがあるということ。それから使用者のみならず、これによって事件、事故が起こって被害者の方々が続発しておると。こういうような被害事案が続発しておると。被害者の方々に気の毒なわけでございまして、このような案件がここ1~2週間でも、連日報道されておるような状況でございますので、やはりこの指定薬物に対して、我々としては厳しい対応をしていかなければならんと。今回の場合は特に警視庁、警察とそれから東京都との協力等もございまして、物質の特定が非常に早くしていただいたということもありますが、やはりこの精神毒性が以前のものと比べても強くなりつつあるということもございます。そう考えた中において、迅速にこれは指定をして、早く販売、それから所持しようというものを禁止していくということをしませんと、社会的に大きな影響があるということで特例という形で今般指定をさせていただいたということであります。
記者:
関西で介護事業所を運営する大阪の寿寿という会社がフィリピン人職員に対して、死亡しても会社は責任を負わないとか、あと過酷な労働を強いている疑いが報道で判明しましたけれども、これについて厚生労働省の対応をお聞かせください。
大臣:
この寿寿という事業者でありますけれども、4月に賃金、給与を強制的に積み立てさせるということで預かっておるというようなことがあって、これはそういう訴えもあって我々として対応はしたわけでありますが、今般、報道にあるように自然死等々に関して誓約書なるようなものを結んでおると。自然死というのはどういうことを言っているのか我々もよくわからないんですが、いずれにいたしましても、今、調査中でありまして、これは労働関係法令と照らし合わせて問題があれば早急に対応してまいりたいというふうに思いますし、あわせて、非常に過酷な労働というものがあればそれに関してもしっかりと対応していきたいと思います。今は調査をしておる最中であるということであります。
記者:
これに関して、専門家からはこういった外国人の方に安い賃金で過酷な労働を強いているというのが結構あるんじゃないかと、全国的にあるんじゃないかという指摘があるんですが、政府としての外国人の介護人材を拡大していく方向だとは思うんですけれども、そうする中でこういう問題が発覚したので、厚労省としてこういった実態が拡がっているのかどうか、何か調査をする考えはありますでしょうか。
大臣:
今般の日本で働いておられる労働者の方々は日系2世といいますか、そういうような方々をフィリピンで募集をして日本に労働という形で入ってこられておられるといいますか、向こうの送出団体が送ってきておるというような状況があるようであります。そういう意味では、日本で働く資格、日本に在留する資格があるわけでありまして、それ自体は何ら問題がないわけでありますが、ただ、これはもちろんこのような形、日系人という形の中で入ってこられておられるという場合もありますし、介護の場合は技能実習制度の対象にはなっておりませんから、介護という立場ではありませんが他の職種で技能実習で入ってこられておられる外国人の方々、あわせて、介護になればEPAの形で入ってこられる方々もおられると思いますが、いずれにいたしましても、労働基準法上は賃金というものは国籍等々を差別してはいけないわけでありますので、そういう意味ではちゃんとした処遇待遇というものを確保していただかなければならないということになろうと思います。我々としては、そのような実態があればそれはしっかりと正していくということでありますし、技能実習制度に関しましても、今、いろんな議論がなされておる中で、しっかりと現在JITCO(公益財団法人国際研修協力機構)というところがいろいろと対応していただいておるわけでありますが、その機能も強化する等々を含めて、そのような実態があればすぐに対応できるように、これは厚生労働省ももちろんそこに関わる中において対応していかなければならないということであろうというふうに考えております。いずれにいたしましても、実態があれば我々はしっかり対応します。
記者:
脱法ドラッグに戻って申し訳ないですけれども、今回初めて特例を使ったということなんですが、これまで特例を逆に使ってこなかったのはなぜかということと、今後、この特例というのを薬事法第77条をどんどん適用していこうというお考えなんでしょうか。この2点を。
大臣:
使ってこなかったのは、これは特例ですから。特例を常態化すれば特例ではなくなりますので、そういう意味ではもう我々としてもこの脱法ドラッグという問題、これをかなり今まで以上に厳しい対応をしていかなければならない、そういうような深刻な問題、もちろん今までも深刻な問題ではあったんですけれども、これだけやはり被害が重なるとこれはもう早急に対応しなければいけない緊急の課題であるというふうな認識の下で、今回、特例制度を使ったわけであります。これからどうかという話でありますが、当然、特例ということも視野に入れながら、我々としては必要な対応、もちろん指定の特例だけではなくて他の対応も含めて、ありとあらゆる今現状、これは法律に則って、そして現場のいろいろな運用において対応できるものに関しましては、この脱法ドラッグに対しては我が省としても、もちろん警察もそうであろうと思いますけれども、厳しい対応をしてまいるということであります。
記者:
先日、集中治療室での人工呼吸管理下の小児への使用が禁止されているプロポフォールの使用実態について、日本集中治療医学会が、20施設において禁止されている条件下で使われていたという発表をしましたけれども、これについて大臣の受け止めと、今後、禁忌という条件について扱いを変更することを検討しているのかどうかをうかがいたいのですけれども。
大臣:
これは今おっしゃられましたとおり、日本集中治療医学会の方の使用状況の調査において、約2割の施設において小児に対してプロポフォールが使われているというような実態がわかってきたわけであります。もちろんプロポフォール自体を絶対使ってはいけないというわけではない訳で、そこは医師の判断というところがあるわけでありますけれども、しかし、小児に対してはこれは使ってもらわない方がいいであろうということで禁忌というような形になっておるわけであります。これに関して学会の方でも、これからその妥当性・安全性を確認するというように聞いているわけでありますので、そういう意味ではその学会とこちらも連絡をしっかり密にとりながら、このプロポフォールという薬の使い方も含めてしっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。
記者:
最低賃金についておうかがいしたいのですけれども、本日、最低賃金審議会の小委員会が開かれると思うんですけれども、去年から今年にかけての最低賃金の引上げに関する評価と、あと今月下旬にも秋以降の最低賃金の目安が決まると思うんですが、それについて大臣の期待するところを教えてください。
大臣:
昨年も日本再興戦略や、それから「骨太の方針」の中で賃金全体に関して考え方というものを盛り込む中において、それを配慮していただくような形で最賃審議会の中で御議論をいただいて、全国14円、結果的には15円というような形でありましたけれども、最低賃金を引き上げていただいたわけであります。去年と比べていろんな経済状況、昨年と比べての比較もあると思いますが、少なくとも確実に言えるのは有効求人倍率や失業率等々を含めて、これは昨年よりも今現状としてはかなり労働市場がタイトになってきているということは間違いないわけでありまして、労働市場がタイトになってくれば、普通は賃金というものは上がる傾向にあるということであろうと思います。今年の「骨太の方針」、それから日本再興戦略の中にも昨年と同じような趣旨の文言を入れているわけでありまして、そこは我々としては考え方は同じでございますので、それも含めて最低賃金審議会の方で御議論いただくと思いますが、そういう現状を踏まえれば昨年並み、若しくはそれよりもいい成果が出れば我々としてはありがたいということでございますので、そのような環境整備というものも、これは最低賃金審議会の中で御議論いただくわけでありますが、当然、最低賃金が上がるという話になればそれだけ事業主も利益というものもある程度考えていただかなければならないわけでありますから、そのような形の経済環境を作れるように、我々政府としても最大の努力をしてまいりたいというふうに思っております。いずれにいたしましても、我々の思いを受けていただいて、しっかりとした御議論をいただければありがたいというふうに思います。

(了)