田村大臣閣議後記者会見概要

H25.9.27(金)10:53 ~ 11:16 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。それではまず、今日は私の方から2点御報告をさせていただきます。まず1点目は第3次障害者基本計画の閣議決定についてでありますけれども、本日第3次障害者基本計画が閣議決定をされました。今回の計画は平成29年度までに政府が講ずる障害者施策に関する基本的な計画となります。今後、基本的計画に基づきまして、障害の有無に関わらず国民の誰もが生きがいを感じ、チャンスが与えられる社会、その実現に向かって各省庁連携をしていくわけでありまして、総合的かつ計画的に障害者施策を進めてまいりたいというふうに思っております。厚生労働省としては、障害福祉サービスの充実でありますとか、障害者雇用の促進、更には障害者が自立し、そして社会参加できるような支援をしてまいりたいというふうに思っております。2点目が赤い羽根共同募金運動についてでございますが、今年で67回を迎えるわけでありますが、例年どおり10月1日から全国的に展開されます。今日閣議で各大臣に共同募金の御協力をお願いをさせていただきました。赤い羽根共同募金は、もう皆様方が御承知のとおり寄付を行った人の住んでいる地域に配分し、その地域の福祉活動をしていくというような目的で長年行われてきたものでありますけれども、このことは日本人の慈善、それから博愛の心。こういうものを寄付文化として根付かせることに役立ってきておるというふうに思っております。いずれにいたしましても、国民の皆様方の一層の御協力をよろしくお願いをいたしたいと思います。私からは以上2点でございます。どうぞ。

質疑

記者:
原爆症の認定についてなんですけれども、昨日認定制度の在り方検討会がありまして、8月に原告勝訴、国敗訴が確定した8件の判例について事務方から配付資料として紹介がありました。委員の議論の中では裁判であくまで個別事例を判断したに過ぎなくて、認定制度には影響を及ぼさないという趣旨の発言がいくつかありました。ただ一方で、司法と行政との乖離(かいり)を真摯に受け止めて議論に反映させるべきではないかというごく少数の意見もあったんですけれども、その裁判での議論の中でどう扱うべきかというか、位置付けるべきかということに対しての大臣の御見解をお願いします。
大臣:
この検討会の一つの大きな目的として、司法判断と行政判断の乖離をどう埋めるかということでございますから、個別の判断だから、それに対して一切議論をしなくていいというわけではなくてですね、そういう司法の判断と行政の判断の乖離をどう埋めていくかということを目的にしておりますので、いろいろと出てきた司法の個別判断というものを踏まえながら、それを一般化、どうしていくかというようなところで、その乖離というものをどう埋めていくかという御議論をしていただく、そういう検討会だというふうに思っております。
記者:
昨日の議論の中では、乖離というものはどうしてもあっても仕方が無いものだったんだと。
大臣:
だからそれはですね、全く同じ事案というものはないわけですよね。ですから、それが違う方とぴったり合うことは絶対ないわけです。だから、そういう意味なんじゃないかな。私は聞いていないから分かりませんが、しかし、そういうような裁判の判例といいますか、個別事案をどうやって他のものと、一般化する中で合うようにしていくかという努力を検討会の中で御議論をしていただいているんだと私は認識をいたしております。
記者:
多少大臣と言われていることと、議論の中で委員が御発言されていることは、それこそ乖離があるような。
大臣:
分かりました。私も一応確認しておいて、どういう御議論なのか、ちょっと確認してみたいと思います。
記者:
今の政府の国家戦略特区の話なんですけれども、労働基準法や労働契約法について特例を設けるべきだという提案が出されてまして、これについて今検討を進めてらっしゃるところだと思うんですが、大臣としてですね、特区内に限って労働者保護のルールを一部特例を認めて弱めるということについて、基本的にどういう受け止めをされているかお話をお聞かせ願えないでしょうか。
大臣:
いろんな提案を頂く中でですね、特区の趣旨というものを我々も十分に理解をした上でですね、その趣旨というものにかなうように努力をしておるというような状況です。個別具体的には今ここでは申せませんけれども、そういう調整をしております。問題はその特区という、何と言いますかね、限られた場所においてですね、労働者の保護という意味での労働関係法令というものをいじる場合に、当然のごとくですね、これは憲法に規定されております生存権的基本権でありますので、基本的人権の一部だというふうに我々は認識をしておりますので、それが特区の中では薄らぐと。特区の外と中とで違うということがですね、果たしてできるのかできないのかという根本論が一つあります。そういう制約がある中においてですね、特区の趣旨というものを踏まえて、どうやってその趣旨に合うような、やれる範囲の中で対応していくかということで今非常に我々も知恵を出しておる、頭をひねっておるという状況でございますので、基本的なそういうような考え方というものはお伝えをさせていただきながら、お互いに意見を出し合って調整をしているということであります。やれることはそれはやっていいんだと思うんですけども、どうしても今言われたような憲法の制約の中でやれることとやれないことはどこなのかということの整理をしないとですね、法制化できないものをやっても仕方がない話なので、そういう整理をしながら今議論をさせていただいておるということです。
記者:
確認ですが、国家戦略特区の原案ですね、原案のままですと、今の大臣の御認識としては憲法上あるいは法制上問題があるので、原案どおりでは難しいという。
大臣:
ですから原案も、原案って言っても書いてあるのはほんの数行しかありませんから、中身が細かいこと書いてないんですね。だから実際問題、憲法の精神に触れるかどうかということも含めてですね、その中身を調整をしてですね、これが触れないようにこれを実現していく方法があるのかどうかということも含めて検討をさせていただいておると、すり合わせをさせていただいておるということでございますので、それは生存権的基本権というものを無視するわけにはいかない。これは我々はやはり法の下にですね、憲法の下に仕事をしておるわけでありますから、そこを踏まえた上で今お互いにすり合わせ検討をしておるということであります。
記者:
年金の特例水準の解消をめぐって受給者の人達が大勢審査請求を起こすような話が持ち上がってまして、これでちょっと2点お伺いしたいんですけれども、一つはその10万人ぐらいっていう数字が上がっていることについてどういう御印象をお持ちかということと、それから、とはいえ法律に書き込まれていることについて審査請求が起こること、起こりそうだということにどういう御印象をお持ちかと、その二つお願いします。
大臣:
御承知のとおりですね、前政権で決めたことでありますが我々も賛成してやったことですね、これは。それをなぜやったかというと、そもそもが本来法律に書いたとおりにやっておれば下がっていた、2.5%、適正な水準であったものが、途中でそれを政治的判断で停止をしてしまったものでありますから、その分2.5%本来の数字よりも高くなっているものを元に戻すという、そういう制度改革を昨年やったということでございます。そこが10万人という今お話ありましたけれども、年金というそれこそ生活をする基本的な収入源でありますから、そういうものが当然下がるという話になれば、それは御関心が非常に高いということでございますから、いろんな方々がそれに対しては御興味といいますか、御心配をお持ちになるんであろうなというふうな、そういう感覚は持っております。しかし一方でですね、これ、不服請求出すというお話ですけども、それは出すという行為自体はですね、これは我々がそれを否定するものではありませんけれども、法律に書かれているものでございますので、出された後の対処というものに対してはですね、やはり法律に則った、制度に則った中での対処という話になるんであろうなというふうに思うということでございますね。決してそれぞれの方々の行動自体は否定するわけではありませんけれども、我々としては法律に則って適切にですね、制度を履行しておるというようなことでありますから、御理解をいただければありがたいというふうに思います。
記者:
昨日ですね、内閣官房の方でGPIFを含む公的年金の運用の改革の中間整理をまとめましたけれども、大臣、この中身についての受け止めを伺えればと思います。
大臣:
公的ないろんな資産、公的に保有しておる資産に対してどう使うか、どう利用するかということでありますけれども、確か中身でその性格というものをちゃんと判断すると、各資金の規模や性格を踏まえてというふうに書かれているわけでありまして、そういう意味では年金というものの性格というものはですね、もう御承知のとおりでありまして、やはりリスクというものをなるべく少ない状況の中で目標の運用利回りをどう確保するかということでございますから、そういう意味ではそういうことも踏まえた上で報告書の中で書いていただいておるなというふうには認識いたしております。ただその一方で、分散投資という流れの中においてですね、リスクというものを少なくするという方法もそれぞれありますし、それから当然のごとくですね、景気が良くなってきてですね、金利が上がってくるということになりますと国債を持っていることのリスクということも顕在化をしてくるわけなので、そこのところはやはり経済の状況というものをよく予想といいますか、判断しながら、これも長期的ですから、一時的なものじゃありませんけどもね、どういうようなリスクを少なくするための運用をして行くかということはいろんな考え方があるんであろうなというふうに思いますけれども、いずれにいたしましても年金の資産の精神というものはですね、やはり目標の運用利回りを如何に少ないリスクで運用するかということでありますから、そういうことを御理解をいただいておるんだなというふうに認識をいたしております。
記者:
ディオバンの問題で、昨日スイスの社長が大臣と面会されました。その所感と、あと(9月)30日に検討委員会が開かれて中間取りまとめをすると、その中間報告の中で提言されたことというのはやはり厚労省としては実行していくというお考えと捉えていいのでしょうか。
大臣:
まず、昨日ノバルティスファーマ社の本社の社長にお越しをいただいてですね、いろいろとこちらからも要望を出し、向こうからもですね、それに対する御意見を頂きました。基本的に、お話をお聞きをしておりますと非常に重大な状況であるという御認識は十分にお持ちをいただいておるという感じを持たせていただきました。こちらからはですね、まず、調査を検討会でやっているんだけども、なかなか真相の究明という意味からすると限界があってですね、まだそれぞれ大学側と、それからノバルティスファーマ社側との意見の違いがあると。具体的に申し上げればですね、ノバルティスファーマ社の元社員であった方がノバルティスファーマ社の社員であったという認識を大学側が持っていなかった、持っていたというお互いの意見といいますか、認識の違いがあるわけですよね。そういうものがなかなか解明できなくって、一体どこにどの問題があってどういう形でデータが変わったのかということが判明できないと。それに関しては本社としても御協力を是非ともしていただきたいということをお願いしましたら、いろんな調査等々には協力をしますというお話でございました。それからもう一つは中間報告が取りまとめが出ますよね、これで取りまとめられた中において、いろんな御意見があればそれに関してはノバルティスファーマ社としてはその御意見をしっかりといただいた上でいろんな不備な部分は直してまいりますと、ですから是非とも御提案くださいというような御意見をいただきました。そういう意味ではしっかりとこれからの調査にも御協力をいただき、それから改善に向かってもですね、ちゃんと対応していただかなきゃ困るというふうに思っております。中間取りまとめに関してでありますけれども、いろんな聞取調査やいろんな事をやっていただく中において、これから(9月)30日にまとまってくるわけでございます。もちろん真相の究明という部分と再発防止という部分、こういう意味で大変我々も大きな取りまとめをいただくなと思っておりまして、その中に書かれたことは基本的には厚生労働省としてはそれを対応していくという方向でございますので、中身はちょっとまだ30日でございますから我々は分からないわけでありますが、皆様方の調査能力といいますか、そちらの方が長けておられまして中身がどういう内容かちらちらと新聞各紙を私も読まさせていただいてますけれども、私はまだそこまでよくどういう内容になるのか、固まるのかわかっておりませんが、中間取りまとめに関してはしっかりとそれを参考に対応させていただきたいというふうに思っております。
記者:
先ほどのGPIFの関係でちょっと補足でお尋ねなんですけれども、昨日の中間論点整理という報告書の中間まとめみたいなものですけれども、国内債券中心のものを見直すと、それは国外の債券であったり国内外の株式であったりということにもう少し振り向けるということもあろうかと思いますが、もう一つ特徴的なのはこれまでGPIFがやってこなかった新しいものにも対象を検討して欲しいと。具体的にはですね、不動産やインフラ投資、プライベート・エクイティー、それからコモディティーというようなことを例示として挙げているということなんですが、これは座長のその後のブリーフではすぐやれ、やってくれということではないけども検討はして欲しいという主旨だという御説明がありました。こういったものの中には例えばプライベート・エクイティーのようにですね、リターンも高そうだけどもやっぱりリスクは今までやってたものに比べれば普通に考えてたら高いであろうというようなものも含まれてますけれども、こういったものをGPIFが運用対象に広げていくことについて可能なのかどうか、大臣は今の段階でどのように受け止めてますか。
大臣:
私は運用の専門家ではありませんので、ここでコメントが出来るだけの能力を持っておりません。一般論でですね、それ自体リスクが高いというものはいろいろあるんだと思います。それはその限度もありますよね。ハイリスク・ハイリターンというものがあればローリスク・ローリターンのものもあるんですけれども、分散投資というのはそういうものも踏まえてある程度全体でリスクというものを管理するんだというふうに思います。ただ、今言われたようなものが年金というものに対してそぐうのかどうなのかというのは、ちょっと私はですね、今それを判断する能力がございません。必ず年金資産にやってくれという話ではなくて、ここにも書いてありますとおり、規模や性格を踏まえてということでございますから、年金の性格というものを踏まえた上でどういう中身のものを運用していくかということをリスクとを勘案しながら判断をしていく話だというふうに思います。
記者:
生活保護の関係で、いわゆるセーフティーネット支援対策事業の補助金に関して、当初見込んでいた予算額以上の申請が自治体からあったことによって、要するに厚労省側から当初よりも減額して申請するようにということで自治体に指示が出されているようなんですが、これに対して自治体が不足分は自主財源を確保せよとかですね、事業を途中で打ち切って対処してほしいというような厚労省側からの自治体に下りているようなんですが。まずは1つはこの対応について、大臣としてどう受け止められているかということと、原課に対して大臣としてはどのような指示であるとか対応を伝えているのかということと、これに対して厚労省側として例えば補正予算を積むなど、予算措置をしてですね、足りなくなった部分を措置するような考えが現時点あるのかどうか、2点にお願いします。
大臣:
これは、1つは生活困窮者の自立支援法ですね、生活保護もそうなんでしょうけれども、法案を今年度通常国会に提出して廃案になりましたが、そういう流れの中でかなり各地域で機運が高まってきたという事情もありますし、他にちょっと特殊事情もあってですね、思った予算よりも多くの申請が出てきたりなんかしまして、今非常に厳しい状況の中で、今ある予算はそれしかないわけでありますから、その中でなるべく重点的なものに対応していただきながら何とか賄っていただくというお願いをさせていただいておるのは事実であります。いろんなことに関してこちらとしては、相談には乗らさせていただきたいと思いますが、とにかく今の予算はそれしかないわけでありますから、その中で上手いやりくりをお願いしていくしかないわけでありますけれども、追加予算も含めて検討しなければいけない話でございますから、追加予算の確保に向けて最大の努力はしてまいりたいというふうには思っております。
記者:
今後の検討次第では補正予算の要求はしていくということもありえると。
大臣:
ですから追加予算の確保も含めて努力をしていかなきゃならんというふうに思っております。

(了)