閣議後記者会見概要

H21.06.30(火)09:47~09:55 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等ついて

大臣:
雇用関係のデータでありますが、5月の有効求人倍率は0.44倍となり、前月を0.02ポイント下回って過去最低となりました。また、失業率は5.2%と前月の5.0%から0.2ポイントの上昇です。したがって、現下の雇用失業情勢は、更に厳しさを増しているという認識であります。非正規労働者の雇止めですが、昨年10月以降の累計で、22万3千人と前月から7千人の増加ということで、雇用情勢は厳しくございます。雇用調整助成金の方も234万人分の計画が提出されております。これは5月です。景気に一部持ち直しの動きが見られる中で、新たな離職の動きは減少してきておりますけれども、求人が少ないことから再就職に至る割合が低く、求職者、失業者は増加を続けております。遅効指数ですから、若干遅れて出てきているということです。そこで、新たに立ち上げます緊急人材育成就職支援基金事業を始めとする雇用対策によって、厳しい雇用失業情勢の改善に全力で取り組んでまいりたいと思っております。その中で、職業訓練と、その間の生活保障を行う、例の7千億円の緊急人材育成支援事業ですが、これにつきましては、その早期立ち上げに向けて公示により受託団体を募集したところですが、応募がありませんでした。このままでは事業が実施できませんので、昨日、雇用能力開発機構法第17条に基づく厚生労働大臣の権限によって、雇用能力開発機構に当面の緊急措置として、これらの業務を早急に実施するように指示を出したところであります。そのことによって、予定通り7月末というスケジュールで、訓練と生活給付が開始できるように事務方に指示をしたところであります。 もう一点は、新たな少子化対策統括本部を明日付で立ち上げるという話であります。いつも申し上げますように、1.37と合計特殊出生率は若干上がりましたが、厳しい状況であることは確かであります。前の国会で児童福祉法、更に次世代育成支援対策法を改正しておりますし、先般は育児介護休業法の改正案を出しました。そういうことを現実に実施に移すために、厚生労働審議官を本部長とします少子化対策統括本部を立ち上げ、第一回会合を開催する予定であります。なお、この本部におきましては、厚生労働省の少子化対策について一元的かつ制度横断的な検討を行うとともに、あらゆる施策を少子化対策の推進という観点から捉え直して展開したいということで、私の指示による厚労審議官直属の少子化対策推進室を設置し、室員については関係部局の職員の他、民間からの登用も考えたいと思っております。

質疑

記者:
有効求人倍率が史上最悪ということの受け止めをお願いいたします。
大臣:
他の経済指標は少し改善しており、家計の消費も上がってきておりますが、雇用は少し遅れてくる数字ですから、そういう面があると思いますが、やはり、厳しいと思います。できるだけの手は打ちたいと思います。
記者:
特に正社員の有効求人倍率が低いという感じがするのですがその辺については。
大臣:
やはり全体の経済の底上げを行わないといけませんので、いい兆しが経済成長で出てきておりますから、一日も早く雇用の方に波及してもらいたいと思っております。それまでのつなぎで、先ほど申し上げました七千億円の基金や様々な政策を展開したいと思っております。
記者:
静岡県知事選の応援に週末行かれましたが、そこで感じられた自民党を取り巻く雰囲気ですとか、今、自民党として解散に打って出られる環境にあるとお考えでしょうか。
大臣:
静岡県知事選は一部の地域だけの応援に入りましたから全体はよくわかりません。それなりに盛り上がっておりますし、大変競っているなという感じがしておりますので、是非、勝利に向けて今後とも努力をしたいと思います。地域のことは地域ですが、中央での様々な政治の展開が影響を受けることは確かですから、そういうことを含めて更なるテコ入れをしたいと思います。
記者:
関連ですが、麻生総理が党人事と内閣の一部の改造、早期解散を模索しておりますが、こうした党人事、内閣改造というものが党勢拡大、総選挙にプラスに働くというお考えがありますでしょうか。
大臣:
最後は麻生総理が御決断なさることですし、基本的には党とよく御相談なさると思いますので、そこはどういう影響を与えるかということは周囲から見ていた方がよくわかると思いますので、私はひたすら大臣としての仕事に邁進するということしかありません。
記者:
大阪の国立循環器病センターの補助人工心臓の治験中に死亡した事案で、調査員会が病院の対応や説明に一部不備があったという報告が出ましたが、それの受け止めと対応をお聞かせください。
大臣:
報告はいただきました。きちんと検討なさった結果だと思いますので、改善すべき点は改善していくということで取り組みたいと思います。

(了)