大臣記者会見概要

H19.12.20(木)16:12~16:22 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

質疑

記者:
肝炎訴訟ですが、原告団が国側の修正案に対し、和解協議を打ち切るという考えを示しましたが、それについてどう思いますか。
大臣:
ご説明申し上げましたように、大阪高裁の和解のテーブルの上で最大限の努力をしたつもりですので、是非原告の皆さん方もそこのところを踏まえていただきたいと思います。ただ、ご意見はご意見ですから、賜りたいと思いますが、ただ、ルールに基づいてこちらの案を大阪高裁に出しましたから、今度大阪高裁がイニシアティブをおとりになって例えば、第2次の和解案をお出しになるとかいろんなことをおやりになると思いますから、取り敢えずはその動きをお待ちしたいと思っています。
記者:
国側としては今後も協議を続けていきたいと。
大臣:
この問題をとにかく一日も早く解決する。そして、いつも申し上げていますように、訴訟にエネルギーを使うのではなくて、本当に健康を回復なさる、そのために全力を挙げていただきたいので、今回、取りまとめた案もそういう観点から頑張ってやったつもりですから、引き続きこの問題を早期に解決する。そのために努力を続けて参ります。
記者:
原告側は、今回の国側の案は一律救済ではないという言い方をしているのですが、今後更に国側が修正を検討する考えというのはあるのでしょうか。
大臣:
それは全ては例えば、大阪高裁の裁判長がどういうご判断を下さるか、例えば、新しい案が出れば出て、それにどういうふうに対応するかということですから、ちょっと今それをお待ちしている状況です。
記者:
原告のそういう態度を受けて政府内の調整なのですが、総理にそのことを報告されたか、あるいは今後今日にでも報告に行く予定はあるのでしょうか。
大臣:
いえいえ。それはありません。一応もうきちんと政府の対応をまとめてお伝えしたところですから、全ては、次の大阪高裁の対応をお待ちするという状況です。
記者:
原告の方々は、舛添大臣を信じて心を一つにしてついてきたのに、裏切られたというような思いを先程語っていらっしゃったのですが、大臣が直接お会いになって原告の方に今回の案の内容をご説明されたりということはありますでしょうか。
大臣:
私は、原告の皆さん方と心を一つにして一所懸命やったつもりです。原告の方々から見られて不十分であったかもしれません。しかし、あの大阪高裁の枠組みでやっているわけですから、それを踏まえた上でやるということになると私のできるベストをやったつもりですから、それは会見を通じて皆様方にお伝えしたので、一日も早くこの寒空の中で訴訟ということでお体お疲れになるというのを一日も早く止めて健康を取り戻していただきたいという気持ちがあるものですから、限られた中で全力尽くしたつもりですから、その気持ちは伝わっていると確信しております。
記者:
大阪高裁の和解協議がこれで万が一決裂した場合、他の裁判所で和解協議に応じるという可能性というのはあるのでしょうか。
大臣:
それはもうあらゆる可能性、先のことは分かりません。だから、いろんな可能性が出てくれば、それは原告側も被告側も対応する。常に申し上げているように、相対で原告と被告が会って相対でやるわけではなくて、これは5年間裁判が続いている。それで裁判という枠組みの中でもうこれ以上裁判続けないで和解はどうですかということで大阪高裁が出されたわけですから、これに真摯に対応したつもりなのです。その和解のテーブルが駄目だということになると大阪高裁に関しては、また訴訟に戻るということになりかねないですね。そうするとまた時間もかかります。本当に原告の方々も大変なので、私はなるべく早くそういうことでないようにと思ってやりました。これだから、相対で原告、被告が勝手にやっている話ではなくて、やはり大阪高裁の訴訟の枠組みでそのリーダーシップの下にやっているわけですから、だから今のご質問には、更なる大阪高裁のこのリーダーシップをお待ちして、そこから先はいろんな可能性があると思います。ただ、はっきり申し上げたいことは、全力を挙げてこの肝炎の問題というのは今後とも私は取り組んでいくという決意です。
記者:
今回の修正案に対して、政府内では抵抗する考えもあったかと思うのですけれども、そういった中で、大臣が自らの職を賭して調整にあたったという報道もあるのですけれども、その事実関係に関してはどうでしょうか。
大臣:
いろんな報道があったり、いろんな噂があったりするのでそれは皆さん方にその舞台裏をご検証していただければいいと思いますけど。私は少なくとも、大臣に就任したときから、年金問題と共にこの問題は全力を挙げて取り組まないといけない。やはり法務省は法務省の考えがあります。厚生労働省は厚生労働省の、お役人というか、考えがありますし、与党の皆さんの中にも野党の皆さんの中にもいろんな考えの方がおられます。そういうのを調整しながら、そして、皆さんの考え方も粘り強く聞きながら、しかし、やはり最後は一日も早く解決したいという思いで頑張りましたので、総理にも最後はこれを了承していただいたので、最大限の努力はしたつもりでございます。そういう一所懸命やっている姿をご覧下さってそういう報道もなされたかと思いますけれど、私は、引き続きこれはまだ今日段階で解決していませんから、全力を挙げて解決するようにしたいと思います。やはり命を大切にする、一日も早くこういう寒空から解放してあげて治療に専念していただく、これが最大の願いなので、それはやり続けたいと思っています。
記者:
まだ年内解決の可能性は残されているのでしょうか。
大臣:
とにかく大阪高裁のご指導をお待ちしているという状況です。
記者:
厚生労働省の方の説明を聞くと、やはり原告が求める全員一律の救済というのは非常に難しいということをおっしゃっているのですけど、ならば、大臣がもうちょっと早い時期に原告に対してやはり原告の主張である全員一律の救済はちょっと難しいということを大臣の口から説明しても良かったのではないかと思うのですが。
大臣:
でもそれは、法律専門家の弁護士さん達がついていらっしゃるわけです。ですから、それは原告の弁護団の方々が状況を正確にお知らせするというのが法律家ですから、それが基本だと思います。だから、私は皆さん方の本当に困っている状況について耳を傾けてその皆さん方の望みをどうすれば叶えられるかということで、何度も申し上げていますけれども、訴訟というのが続いていて、その訴訟を終わらせたいという事で、争うのではなくて、和解をしなさいというのを大阪高裁がおっしゃっていただいたので、それではその真摯にその枠組みで取り組みますよと申し上げて、その枠組みの中でやってベストを私は尽くしたと思っています。ですから、そういう思いがきちんと伝わっていただければ幸いだと思います。
記者:
必要以上に原告の方達は期待をしてしまってそれだけに今日落胆が大きかったという側面もあるのではないかと思うのですが。
大臣:
でもその、相対でやっているのではなくて、5年間訴訟を続けられてきたわけでしょう。いろんな判決があるでしょう。これ和解というプロセスをやめればまた訴訟に戻るのです。ですから、そういう法律的な枠組み、これはやはりきちんと弁護団の方々がお知らせするのがまずお仕事だと思います。ですから、私が例えば、二回お会いしましたけど、その時にこういう枠組みがそうです、そうでなくて、私は皆さん方が困っていらっしゃることを皆さん伝えて下さいということでお伝えいただいた。これは早く解決しないといけないと思いましたから、それはもう心を一つにして頑張りますと。私はそれが第一だと思ってやってきましたので、そういう意味で悔いはありませんし、これからももっともっと努力を続けてこの問題の解決に全力を尽くしたいと思います。

(了)