閣議後記者会見概要

H19.11.16(金)08:44~09:00 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議ですが、特別に特記することはございません。スリランカの大統領ご夫妻がお見えになるということ、それから、質問主意書、政令、いつものとおりでございます。それで、こちらから一つ、肝炎関係で申し上げたいことがございます。まず、418人のリスト問題をきっかけに、フィブリノゲン製剤につきましては、現在広報等を通じて広く一般的に呼びかける方法と製薬メーカーの個別情報を辿る2つの方法で肝炎検査の実施等を呼びかけております。これはもう皆さんご承知のとおりです。それで、第VIII、第IX因子製剤の投与があった方々についても平成13年度に医療機関からの呼びかけ等を既に行ったことがあるのですけども、再度行った方がよいのではないかというご指摘もあるわけでありますので、一度呼びかけは行いましたけど、フィブリノゲン製剤と同様、再度呼びかけを行うということをやりたいと、そういう措置をとりたいと思います。なお、これら2つの製剤以外の血液製剤につきましては、メーカーに肝炎の症例の調査をさせ、その結果を見てどのような措置をとる必要があるかどうかを検討させようという指示を出しました。これ、今私のメモだけですから、詳細は、本日午後、事務方から細かく説明をさせます。どういう形で広報をやるか。

質疑

記者:
福田総理は、来年度の消費税増税を否定されましたけども、年金財政に与える影響等を含めてご見解を頂ければと思います。
大臣:
今年度やるか来年度やるか再来年度やるかは別として、基本的に消費税を含んでの税制論議、財源論議をやらないといけない。この方針は、私は変わっていないし、やるべきであると思っています。ただ、具体的に来年度上げるのかどうなのか、これはいろんな状況を考慮に入れて考えないといけないことですから、総理がそういうことを全てご判断なさっておっしゃったということだと思います。
記者:
そうしますと、基礎年金の国庫負担引き上げに間に合わなくなるんじゃないかという指摘もあるわけですけども、その辺のスケジュール感をどうでしょうか。
大臣:
平成21年ですから、あと2年。それで国庫負担3分の1を2分の1にしないといけない。約2兆円、それくらいのお金がいるわけですけど、これをどうするのか、それはやはり消費税というのも当然一つの財源になり得ます。しかし、他にどういうところに財源を求めることができるのか、それはやはり国民的な議論を巻き起こさないといけないと思いますので、私はきちんと議論をして、例えば、消費税が駄目なら所得税で取りますかというようなことだって議論としてはあり得るわけです。ですから、やはり財源議論はきちんとやって、少なくとも明確に申し上げたいことは、平成21年に3分の1から2分の1に国庫負担を引き上げるという方針はいささかも揺るがない。つまり、財源論がしっかりしないからじゃあ平成21年を2年延ばして平成23年にしようとか、平成24年にしよう、それはありません。それはきちんと国民に約束したことですから、まず約束はしっかり守ると。その上で財源の措置ということですから、今回の総理のご発言があったからといって、平成21年に2分の1にするという約束を取り下げるということはあり得ない。それをむしろ強調しておきたいと思います。
記者:
肝炎なんですけれども、第VIII、第IX因子の呼びかけというのは、具体的にはどういう形でやられる。
大臣:
具体的にどうするかは、午後に事務方の方で細かくご説明するようにいたします。
記者:
今簡単に言うと、例えば、新聞でまたやるとか。
大臣:
それも含めて、これは私はやりたいと思うので指示を出したところです。どういう形でできるかは今午前中頑張って精査をして、できれば一覧表にまとめて、紙の形で配れるのが一番良いのですが、そこまで間に合うかどうか分かりませんけれども、それはいろいろな新聞広告とかインターネットとかあり得ると思います。それはフィブリノゲンでの対応と同じですから。考えるのは、普通はインターネットでまずやれます。今日からでもできますから。それから、新聞広告、これはいつも財源の問題を財務省と議論しないといけない。だけどそれはやりますし、それから、やはり製薬メーカー、お医者さん、こういう方々の協力を賜るということもあり得るので、ちょっと細かいのはまだ精査していますが、早ければ午後2時くらいまでにまとめなさいという指示は出していますので、広報を通じてお知らせいたします。
記者:
新たに加える判断をされたきっかけ、理由というのは何なんですか。
大臣:
それはやはり今回、あらゆる人を救いたいという思いでありますから、やはり私は常に申し上げているように、その当時の判断としてはここまでやれば良かったのかなということはあったかもしれないのですけど、今の私の判断はできるだけ早くいろいろな方に知らせてあげて検診を受けて早期発見をすれば早期に治るわけですから、だから、あらゆる手を取りたい。いろいろな所からそういうご意見を賜ったりしていますから、どなたからでも良い意見があればそれは政策に活かしていきたいという判断ですから、なるべく早く皆を救うために、一日も早くやるということは悪いことではないと思います。
記者:
C型肝炎ではなくて、B型肝炎の患者さん達が、インターフェロン治療以外の治療法についても何らかの支援をしてもらえないかという形で要望を今日されるようなのですけれども、これについては大臣としてはどのように。
大臣:
それがどういう要望になっているのかを現実に承った上で判断を申し上げたいと思います。私も専門家ではないですから、細かいことが判断できるかどうかは別として、一応そのB型、C型というのはどこが違うのか、どういう治療法があるのかと、例えば、母子感染がどうかと、そういうのを一通り見てみて、なるほど全部対応が違うのだなというのは分かります。ですから、ご要望書をいただいて、いろんな観点からできることがあればやる。しかし、専門的な医学的見地からそこまでは無理だというのがでるかもしれない。だから、とりあえず頂いた上で、検討はきちんといたしますとお答えしておきたいと思います。
記者:
対象になっている製薬メーカーは、田辺三菱以外に、例えば、PPSBニチヤクを作った日薬さんとか、ある程度何社かに広がるということなのですか。
大臣:
それは第VIII、第IX因子製剤ということになれば広がりますから、そういうメーカーにもご協力を求めるということになると思います。
記者:
先日のパーティーで、5,000万件の通知について、600万件を来月の中旬に送るとお話しされたと思うのですが、もうちょっと詳しく根拠も含めて説明していただきたいのですが。
大臣:
それは、私自身がコンピュータを現実に作動させてみる、そうすると、大体目の子勘定で、例えば、何百万のオーダーでいけるなと、だから、多くとれば、それは1,000万ぐらいいくだろうと、非常に少なくとっても、3、400万ぐらいはいくだろうという感じで、ですから、500万ぐらいはより確実なものがいくであろうというような判断であります。つまり、今まだどんどんやっていますから、それは数が増えたりしますけれども、今やってみたところで、500万は今すぐ出せと言っても、より3つの要素を入れて確実なものが出るなと、そういう判断で、なんだたった500万かという話もあるかもしれないけれども、私の感想としては、意外とこのプログラムは3要素と重複期間を入れてやるのについては、意外とうまくいっているのではないかという感覚があったものですから、その場にはたくさん人がおられましたので、ご心配ないようにしてください。たった、それこそ2、3週間動かしただけで、これぐらい出てますよという、そういうことを申し上げました。だから、それは望むらくは500万、600万ではなくて、もっと追いついて、700万、800万になればもっとそれはうれしいことですけれども、500万はいくだろうと。
記者:
社会保険庁の事務方からも、それは可能だというような説明があるのでしょうか。
大臣:
社会保険庁の事務方には、これはきちんと、どれぐらいの速度でいっているかというテンポ感というか、スピード感は聞いていますから、私の、細かい何件までやったとか、まだそれは上がっていませんけれども、スケジュール感、テンポ感についてはそんなに齟齬をきたしていないなと、そういう判断です。ですから、できればもっと増えればと思っています。それで、年金特別便の知らせをどうするかと、これはなるべくわかりやすい形でお知らせすると、そういうような作業も、今、同時並行で進んでいます。
記者:
418人のリストについては、既に11人死亡しているというのが確認されていますが、C型肝炎が原因なのかどうかということを調査させるとか、そういう。
大臣:
それはできるだけの情報を得たいと思いますけれども、今回、ご承知のように、なんでこれ急いでやらせたかというと、亡くなっている方を実は前提にしていなくて、今もちろん生きておられる方々で、投与されたことを知らない方がおられたら、一日も早くやった方がいいので、それを最優先でやれということだったのです。最初、報告が上がった時には、50件という例が出た、皆さんのところにあの紙がいったと思いますけれども、私宛てに田辺三菱から報告が来た時に、あの紙には11名亡くなったということは書いていないのですよね。25名とかいうもう一つの数字も書いていません。これからは、そういうこともちゃんと書くようにいたしますけれども。だから、今言ったようなことを、プライバシーとかなんとかは、いつものように配慮しないといけないことがあると思いますけれども、それはもうできるだけ調べてみたいとは思います。
記者:
まだ遺族の方には告知はしていないそうなのですが、製薬会社の方は、それはいずれするべきだというふうにお考えですか。
大臣:
だから、それは個々人のご家族の状況とか、プライバシーとか、いろいろなことを総合的に判断して、問題がなければやるということは、当然考えていいと思いますから、そういうふうに指導していきたいと思います。ただ、例えば、その方がお亡くなりになって、あといろいろな家族の状況というのがあると思います。それもちょっと配慮した上でと。
記者:
治療の有無とか、死亡時期とか、死因については調べるように、既に指示したということでいいのですか。
大臣:
ですから、基本的には、生きている人を救うということが前提だったので、全く予想していない、しかも、死亡の数というのは、報道で私は、けしからんことにというか、知ったわけですから、状況をよく判断しながら、調べるだけは調べてくださいと、そういう指示を出そうと思っています。
記者:
まだですね。13日までは出ていなかったことは。
大臣:
出そうと思います。今日、そういうことをきちんと、そういう指示をなるべく早く出したいと思います。
記者:
守屋元事務次官の関係なのですが、額賀財務相と久間さんが同席されていたということが明らかになったのですが、政権に与える影響等について、大臣はどういうふうに考えられますか。
大臣:
私はあまりそういうことよりも、むしろ肝炎とか、年金とか、そっちに忙殺されていますので、昨日、まさにそういうことを知りましたから。基本的なことを言えば、きちんと説明責任を果たせばいいと思います。それで、私なんかもたくさん会合があるから、細かく全部あなたは記憶がありますかと言われたら、何年か前に誰と飯を食ったというのは、そういう会合が続くことはありますから、それはもう人の記憶、その方が記憶にないというのはそのとおりかもしれないですし。そこは、まさにあまりはっきりどなたもわからないのはわからないと思いますけれども、ただ、名指しで言われた以上は、やはりきちんと国民に説明責任を果たすということが必要だと思いますので、粛々と私は私の所管の仕事をこなしていくと、それしかお答えのしようがないので、他の所ですから。ただ、こういう形が本筋ではなく、やはり本来の仕事がきちんとできることが必要なので、それはテロとの戦いをどうするかということが非常に重要ですし、例えば、厚生労働関係でしたら、肝炎とか、年金の問題を一所懸命やらないといけません。例えば、私はそういうことはないと思いますけれども、舛添厚生労働大臣は誰かと宴席にいて、宴会をやっている、こうだなんてなって、そっちで時間をとられ、エネルギーをとられるというのは、それは非常に好ましいことではないので、やはり今、私がやれているように、全力を、厚生労働省の所管の問題に、挙げてかかる、そして、一日も早くC型肝炎の問題の解決を図り、年金の問題解決を図るということが重要なので、そういう良好な仕事ができる関係でないということは非常に残念ですね。ですから、よその省庁の話ですけれども、こちらも襟をきちんと正して、そういうことがなくて、職務にやはり専念できる状況にしないといけないなと、それは他山の石として、しっかりと戒めて、やっていきたいなと、そういうように思っています。
記者:
昨日のお二人の説明は、きちんと説明責任を果たされたと思われますか。
大臣:
記憶にないと本人が言っていれば、その人の記憶能力の問題ですから、それ以上、私が申し上げることはない。ただ、今、国会の中で、証人喚問を含めていろいろな形で、国会が立法府として、こういう問題に、例えば、参議院だと外交防衛委員会が対応していますから、国権の最高機関がそれをやればいいというように思っています。

(了)