閣議後記者会見概要

H19.10.02(火)10:44~10:54 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。閣議ですけども、一般案件で、タイと日本との間のEPAの交換公文、その他の案件、それから、国会提出案件は、社民党の近藤正道議員以下、質問の主意書に対する答弁書について。あと人事は、特命全権公使武藤正敏以下を全権大使にする件につきましてございました。閣議については、以上です。

質疑

記者:
市町村の年金横領事件に関連して一部の市長から抗議文等が厚生労働省に送られているようですが、現在把握されていらっしゃる数とそれに関する見解を改めて。
大臣:
数は、2件くらい来ているんでしょうけど、これはあまり話題にするのも時間がもったいないので。要するに、皆さんご承知のように、社会保険庁の不正を公表する、市町村の不正を公表する、はるかに数が多かったわけですから、国民の不信がそこにいっているわけですから、これを正さないといけないというコンテキストで言ったわけで、私に対して言うよりも、不正をはたらいた所の市長さんに対して言いなさいということであって、そういうことに付き合っている暇はないです。忙しいから。小人の戯れ言に付き合う暇があったらもっと大事なことやらないといけない。そういう市町村長だって、あなたそんな暇があるのかなという、100%正しくて当たり前なのですよ。一円たりとも横領してはいけないのですよ。士気やなんかの問題ではないでしょ。そんなことやる暇があったらきちんと監視しなさい。文句があるのなら駄目な市町村に文句を言いなさいというそれだけのことですよ。次の話題にしましょう。
記者:
本日13時から与党の高齢者医療に関するPTの初会合が開かれますが、厚生労働省として現段階ではどのようなスタンスで臨まれるのでしょうか。
大臣:
これは、与党の政権協議で決まったことでありますので、まずは与党のPTでしっかり議論していただいて、それを受けて更に政府与党の協議会を、総理もお作りになるということなので、そこでまた練りたいと思います。だから、この段階で我が省として何をやりたい、これやりたいということは差し控えたいと思います。
記者:
補正の金額なんかについてもまだ詰めるべき。
大臣:
財源の問題ですね。財源の問題についてその財源をどういう形で調達するかという問題について、これはまだまだ検討状況なので、いろんな報道がなされていますけど、すべて憶測の域を出ないと言っておきたいと思います。
記者:
国民年金の納付率の関係なんですけども、いわゆる免除されている人も含めた数でみると全体の49%くらいの納付率だという機械的な計算というのが公表されているのですけども、この状況についてどうお考えでしょうか。
大臣:
それはやはり年金に対する不信の表れなので、もう来年の春くらいまでにその不信を全面的に払拭して、それできちんと払ってもらうということをもっと国民に訴えかけるしかないです。結局、損をするのは自分なのです。ご承知のように、平均寿命まできちんと長生きすれば、この今のシステムというのは、掛け金の1.7倍戻ってくるという、こんな有利な年金なんてものは、民間がやれるはずがない。それは、半分税金が入っているからそうなのです。ですから、自分の老後をしっかり考えるなら、コツコツとこれを払っておく方が、はるかにあなたにとって良いですよということを言い続けるしかない。今までそういうことを言うにしても、あまりにもひどい状況でしたから説得力がなかったので。これは、今から半年の間にそれが説得力を持つような形で訴え続けたいと。ですから、一番日本で有利な年金ですからどうぞ皆さん頑張って掛けて下さい。
記者:
先週質問しましたタミフルで、今週お答えいただけるということだったんですが。
大臣:
それはまず、安全性云々の問題についても、この前申し上げたとおりで、まだ結論が出ていない。それから、1万人の調査云々も、これも、今、集計中で、まだ少し時間をくださいということです。それから、岐阜の訴訟の案件は、これは今から始まる一回目ですから、とにかく、どういう議論が出るかもまだ法廷で見てみないとわからないので、その上でということで、基本的には大きな、この前以上のお答えが出ないという状況です。
記者:
その調査なんですが、次のインフルエンザシーズン前までに出そうと思っているということでよろしいんですか。
大臣:
できれば、それで出したいというように思っていますけれども、ただ、いろいろな意味で、それがどこまで役に立つかどうかということも含めて、とにかく薬学的な因果関係の問題もありますし、それから、今の調査が少し役に立つかもしれませんけれども、ちょっともう少し時間をくださいということです。
記者:
民主党の方が、肝炎の助成法案を、今日、提出するということなんですが、それについてはいかがでしょうか。
大臣:
これはきちんと出た段階で検討しますし、政府の方も支援はきちんとして、やろうということを言っていますので、どこかでそれは、昨日の福田総理の所信表明にもありましたように、きちんと協議をして、話し合って解決できるところは解決しようということなので、出た段階で、国会での議論をきちんと待ちたいと思っています。
記者:
方向性としては一緒なんですよね。
大臣:
細かいところはどうであれ、とにかく支援を、今困っている200万人、300万人の方々の支援をしたいという気持ちは同じだと思いますから、これは民主党の方々も来られて、直接私もお会いしましたので、皆さん考えている方向は同じですから、できれば与野党の垣根を乗り越えて協力できればと思っています。
記者:
大臣、以前、テレビで確かおっしゃっていたと思うんですが、難病のムコ多糖症の新薬の承認ですが、10月初めぐらいにはなんとかなるんじゃないかとおっしゃっていたと思うんですけれども、それはいかがでしょうか。
大臣:
明日3日に分科会が開かれる予定でありまして、私の見通しだと、ほぼこの分科会で決定、事実上の決定ができるかなというふうに思います。あとは、具体的に、じゃあそこから先の手順をどう決めるかということは、若干時間がかかると思いますけれども。基本的には、事実上、明日承認が出るというふうに期待をしているというか、明日になってみないとこれはわかりませんから、私が予断を持って言うことはできませんけれども、スケジュール的には、明日、皆さん方が承認していただけるだろうと、そういうように思っています。
記者:
偽装請負に関連して、野党の方から、キャノンの御手洗さんを、国会で参考人招致するという動きがありますけれども、キャノン自体は、先月も含めて、厚生労働省から偽装請負についての是正指導を何度も受けているわけなんですけれども、大臣ご自身は、これだけの大企業がそういう偽装請負で指導を何度も受けているという現状については、どのようにお考えですか。
大臣:
その案件は承知しておりまして、問題があるところはきちんと指導したと、指導した結果、キャノンはキャノンできちんと対応したというのが今までの経緯です。ですから、いやしくもそういう指導を受けるようなことがあるということは、それは大企業として、私は、恥ずかしいことだと思いますから、今後きちんと襟を正してくださいということです。それから、国会での参考人招致云々は、これは国会の議院運営委員会で決める話ですから、これはもうそこにお任せするしかないと思っています。
記者:
今後、偽装請負を防ぐために、派遣法の審議会も動いていますけれども、何らかの規制強化をしていくというようなお考えは、現時点ではいかがでしょうか。
大臣:
今の枠組みの中で十分やれる話であって、あとは企業のモラルに期待するしかないので、全て法律作って、がんじがらめにやればいいかというと、これはまたそのバランスを考えないと。あんまりきつくした時に、やはり派遣のやり方でいい仕事もあるわけですね、だから、メリットを削ぐような形での規制は、私はあんまり賛成しないので、今の枠組みで十分やれると思っています。ただ、今後もっと同じようなケースが頻発するようであれば、それは考えないといけないというように思っています。

(了)