閣議後記者会見概要

H19.06.15(金)09:10~09:22 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
本日の閣議ですけれども、ブルネイとのEPA、それからがん対策基本計画、これにつきましては、私から発言をいたしました。障害者白書、科学技術白書、府省共通事務の評価、総務大臣からのご報告、それから赤城農相海外出張中の高市大臣の臨時指名がありました。閣僚懇にいきまして、国際会議誘致拡大、5年50%増につきまして、関係の閣僚及び総理からご発言がありました。これは、私の方からあえて皆さんに口火を切らせていただきまして、後で事務当局の方から詳細のご説明がありますけれども、かねて年金の相談体制、ことに電話による相談につきまして、大変国民の皆様にご不便をおかけしているという状況でございまして、この点、申し訳なくお詫び申し上げます。これに対する体制ですけれども、私どももできる限りの拡充を図りたいということで努力をしているところでございますが、本日、臨時の電話受付センターを目黒に200ブース設置をさせていただきます。これに3交代の要員の配置をいたしますので、600名の増強をいたします。なお、ウィンドウ・マシンにつきましては、まだこれは200ブースと関係ないのですけれども、更に本日、300台を増強することとしています。業務センターに100、それから外部委託でやって頂いている、440ブース、これは既設のものですけど、これに対して200ということで、現在までの状況を申しますと、1286ブース、スタートの時点からの累計ですけども、それから要員が2716名、ウィンドウ・マシンが946台ということでございます。なお、まだ増強をする過程でありますが、本日、目黒でのそうしたことを皆様にご案内するかと思いますので、あえて私からこの時間を活用させていただきまして、口火の発表をさせていただきました。どうもありがとうございました。以上です。

質疑

記者:
目黒の200ブースというのはもう稼働しているのですか。今日の午後ですか。
大臣:
今日の午後5時からです。後で皆さんにご案内するということです。
記者:
昨日の国会審議で、総理が社会保障番号について早急に検討すべき課題と提起されましたけれど、厚労省として今後どのように進めていくかというようなお考えをまずお聞かせ下さい。
大臣:
これは、かねてから健康ITカードということで、今年の骨太にも記載をさせて頂いているところでございます。要するに、社会保障全体についてIT化のためのグランドデザインを昨年度末に決定をさせていただいておりまして、それに基づいて骨太でも健康ITカードというものを導入するということを出していただいたわけですが、そのくだりでも実は、健康医療がらみのこと以外に、年金というものは、重要なファクターとして意識をいたしておりまして、そういう社会保障全体を視野においてということを表現させていただいているものでございます。そういうことで、かねて年金をITカードに入れるということを想定しておりましたが、今回このような事態になったことによりまして、前倒し気味に取り組まなければならないということになりました。そういたしますと、このカードにはIDの同一、自分自身のものであるということで、いずれにせよ番号制度というものは、不可分になっているわけでございますから、この点についても検討をするということを総理が昨日答弁の過程で表明したという位置付けだろうとこのように考えます。
記者:
具体的に例えば何年後ぐらいまでには是非導入したいとか、そのへんの目途はございますか。
大臣:
これは、今までの健康ITカードについても、ICチップを入れるか入れないかという、ITそのもの、ITカードそのものにそういう、とりあえずICチップなしでいくという段階があり得るか、あるいは、さらに、何と言うか、ICを入れるかという問題ですね。今度の場合は、年金情報を自分が見れるということになると、これはもう当然ICカードが入ってくる、そういうものになるだろうと思います。したがって、これはかなり前倒しの努力をしないといけないということになろうと思いますが、その具体的な目途は、ICを入れるということになると、ちょっと今ここで申し上げられないということです。できるだけ早く実現をしないといけないと、こういうことだろうと思います。
記者:
総務省の方で、昨日、責任問題を追及する第三者、有識者会議の初会合がございましたけれども、その関連で一つ、会議そのものも公開しないですし、議事録、議事概要も出さないようなんですけれども、その透明性という問題で、今の政府がやられている会議の流れからすると、経済財政諮問会議を見るまでもなく、ちょっと透明性がおちるのではないかというように思うのですが、そのへんはどうお考えでしょうか。
大臣:
これは、検証委員会を担当している総務大臣にお伺いした方が適切だと思います。いろいろなお考えがあって、いろいろな対応をなさっているのだろうと、このように考えます。
記者:
大臣が今おしゃっていた健康IDカードというようなものなんですが、これに入る情報というのは今のところどういうものを想定されて。
大臣:
最初はITカードということで、最初はですね、健康保険証みたいなものをまずカード化してということですね。それで、少なくとも人の間違いをもっと防いでいくというようなことを主眼に考えていたわけですが、もちろんその構想の中には、ICチップを入れるということで、健康情報を自分も取れる、あるいは、他のお医者さんに行った場合にも、前に検査したことをそのまま利用してもらうことができると、こういう非常に便宜というか、効率という面では、非常に大きな影響のある段階ということまで、ICにいけば考えられるということを、思っていました。もともと、それを電子私書箱ということでですね、それを入れれば、常に自分の健康のいろいろな数値もわかる、あるいは、変化もわかるという、情報を引き出せると、いろいろなお医者さんにかかったとしても、それが一元化されて、どんどん情報として自分が収集できると、こういうことも最後の完成形としては考えられているわけでございます。今度、年金ということになりますと、それと合体すれば、それこそ電子私書箱で社会保障関係のほとんどの情報が全部引き出すことができるということなのですが、理想型ですねこれは。ただ、今度のことで、年金の方が健康よりもちょっと前に出てきたという状況になっていますから、これに対してどう対処していくかということは、私どもとしても、ある意味で新規まき直しで、構想を立てていかないといけないという状況になっているというふうに認識しています。
記者:
社会保障番号についてなのですが、これは基礎年金番号を当てる方向で、検討されるのでしょうか。
大臣:
ですから、その問題があるわけですね。その住基ネットの番号、今の基礎年金番号、それからまた、健康ということになると、おそらく新しい番号が必要になってくるだろう。基礎年金番号というのは、原則としては20歳以上ですが、健康ということになれば、生まれればすぐ健康に関わることになりますから、そういう未成年の人にも番号を振り付けなければならない。それは住基ネットの番号でいいのか等々、いろいろ検討しなければならない。住基ネットも、欠けている自治体がありますね。そうすると、住基ネットを採用していない自治体があるのに、住基ネットというわけにもいくまいというようなこと等々、いろいろ検討しなければならない問題があるということです。
記者:
年金問題なんですけれども、歴代の厚生労働大臣の責任について触れる声がありますが、現職の大臣としてはどういったお考えでしょうか。
大臣:
監督責任、管理責任というものの観点から、当然それは議論の俎上に上ってくる話だと、このように考えています。

(了)